JP2011045860A - 水処理剤および水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、重金属やリンなどの環境汚染物質を全く含有しないか、あるいは極めて低い濃度で使用しても金属の腐食抑制効果が優れており、水系における金属表面のスケール付着を抑制しながら腐食抑制を効果的に行うことができる水処理剤ならびにその製造方法と該水処理剤を用いた水処理方法を提供すること。
【解決手段】マレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体を有効成分として含み、マレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体の配合重量比率が10:90〜90:10であることを特徴とする水処理剤およびマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体を10:90〜90:10の重量比率で対象水系に添加することを特徴とする水と接触する金属の腐食とスケールを抑制する水処理方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、工業用水系、冷却水系、温水系、ボイラ水系、洗浄水、工程水系、排水系などの各種水系における水と接する金属材料表面のスケール付着抑制と腐食抑制を効果的に行うことができる水処理剤および水処理方法に関する。
冷却水系、温水系、ボイラ水系、洗浄水、工程水系などの各種水系において、水と接する金属材料には腐食やスケールが発生しやすい環境にある。そこで腐食防止剤やスケール抑制剤として、従来より、クロム酸塩、亜鉛塩、モリブデン酸塩などの重金属、各種リン系化合物などが使用されてきた。しかし、近年の環境問題の重視、例えば毒性の高いクロム酸塩や亜鉛などの重金属類の環境への排出問題、リンによる湖沼の富栄養化や閉鎖性海域における赤潮発生などから、これらの化合物や重金属類の排水濃度規制が強化され、排出量低減の方向に向かっている。そこで、従来品に替わる環境調和型の処理剤として、カルボン酸系重合体を用いた種々の方法が提案された。
例えば、(メタ)アクリル酸およびそのエステルなどのモノエチレン系不飽和モノマーと無水マレイン酸の100:40〜100:1(モル比)の共重合体加水分解物を使用する方法(特許文献1参照)、無水マレイン酸30〜80重量%とエチルアクリレート10〜40重量%とスチレンまたは1−デセン 10〜30重量%の三元共重合体を使用する方法(特許文献2参照)、マレイン酸とイソブチレンとの共重合体を添加し、ランジェリア指数を1. 5以上かつシリカ濃度とCa硬度の積を2000以上として管理する腐食抑制方法(特許文献3参照)、無水マレイン酸80〜90モル%と炭素数 5〜12のオレフィン10〜20モル%の共重合体加水分解物を用いた金属の腐食抑制方法(特許文献4参照)が開示されている。しかし、周辺環境への影響を考慮して、重金属、リンを含有せず、満足できる金属の腐食抑制効果やスケール抑制効果を示すような方法は、未だ得られていない。
特公昭54−29998号公報 特許第2942991号公報 特公平4−33868号公報 特公平5−81320号公報
本発明の課題は、重金属やリンなどの環境汚染物質を全く含有しないか、あるいは極めて低い濃度で使用しても水と接する金属の腐食抑制効果が優れており、水系における金属表面のスケール付着を抑制しながら腐食抑制を効果的に行うことができる水処理剤および水処理方法を提供することにある。
本発明者は、ポリマーの合成技術と水に接する金属の腐食抑制効果ならびにスケール抑制効果の評価技術を駆使して、ポリマーの組成と水に接する金属の腐食抑制効果やスケール抑制効果との関係を鋭意検討した結果、イタコン酸重合体とマレイン酸重合体を同時に用いることにより、イタコン酸重合体やマレイン酸重合体などをそれぞれ単独で用いるよりスケール防止効果が格段に大きくなり、かつ卓越した腐食抑制効果を発揮することを見出し、本発明を完成するに至った。また本発明者は、水系重合法で製造したマレイン酸系重合体とイタコン酸重合体が、有機溶媒系重合法で製造したマレイン酸系重合体とイタコン酸重合体よりも腐食抑制効果ならびにスケール抑制効果が優れていることを見出した。
すなわち請求項1に係る発明は、マレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体を有効成分として含み、マレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体の配合重量比率が10:90〜90:10であることを特徴とする水処理剤である。
請求項2に係る発明は、水系重合法により製造したマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体を用いることを特徴とする請求項1記載の水処理剤である。
請求項3に係る発明は、マレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体を10:90〜90:10の重量比率で対象水系に添加することを特徴とする水と接触する金属の腐食とスケールを抑制する水処理方法である。
本発明の水処理剤および水処理方法は、従来の重金属やリンなどを用いた水処理剤の腐食抑制効果と同程度以上の効果を有しているため、重金属やリンなどの環境汚染物質を全く含まないか、あるいは極めて低い濃度で使用でき、環境への影響がなく、かつ、スケール抑制効果も有するため、工場の安定操業、装置・設備の保全費用の低減と安全運転に大きく寄与できる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明で用いるマレイン酸系重合体は、マレイン酸を主要な構成単位として含む重合体であり、該重合体はマレイン酸系モノマー、またはマレイン酸系モノマー及びマレイン酸と共重合可能なその他モノマーを重合させて製造する。
該重合体におけるマレイン酸の構成比率は70〜100重量%の範囲であるが、好ましくは80〜100重量%の範囲である。本発明のマレイン酸系重合体は、マレイン酸ホモ重合体、あるいはマレイン酸と共重合可能なその他モノマーを30重量%未満の割合で含むマレイン酸共重合体であってもよい。
本発明で用いるイタコン酸系重合体は、イタコン酸を主要な構成単位として含む重合体であり、該重合体はイタコン酸系モノマー、またはイタコン酸系モノマー及びマレイン酸と共重合可能なその他モノマーを重合させて製造する。
該重合体におけるイタコン酸の構成比率は70〜100重量%の範囲であるが、好ましくは80〜100重量%の範囲である。本発明のイタコン酸系重合体は、イタコン酸ホモ重合体、あるいはイタコン酸と共重合可能なその他モノマーを30重量%未満の割合で含むイタコン酸共重合体であってもよい。
前記のマレイン酸系モノマーとしては、マレイン酸およびその中和塩、無水マレイン酸、マレイン酸エステルおよびこれらの混合物などが挙げられる。上記中和塩としては、 例えばアルカリ金属塩(具体的にはカリウム塩、ナトリウム塩など)、およびアンモニウム塩などが挙げられ、これらの1種以上であってもよい。
前記のマレイン酸と共重合可能なその他のモノマーとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などの不飽和カルボン酸類;(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;(メタ)アクリル酸ヒドロキシルアルキルエステル類;(メタ)アクリルアミド;N‐アルキル置換(メタ)アクリルアミド類;エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、ヘキセン、2−エチルヘキセン、ペンテン、イソペンテン、オクテン、イソオクテンなどのオレフィン類;ビニルアルキルメチルエーテル類などがあげられ、これらの2種以上を用いてもよい。
前記のイタコン酸系モノマーとしては、イタコン酸およびその中和塩、無水イタコン酸、イタコン酸エステルおよびこれらの混合物などが挙げられる。中和塩としては、上記マレイン酸系モノマーで例示したものと同じである。前記のイタコン酸と共重合可能なその他のモノマーは、マレイン酸と共重合可能なその他のモノマーと同じものが用いられる。
本発明で用いるマレイン酸系重合体の分子量は、通常は300〜5000、好ましくは400〜3000である。分子量がこの範囲を外れると、腐食抑制効果やスケール抑制効果が小さくなり好ましくない。なお、共重合体はブロックまたはランダム共重合体の何れであってもよい。
本発明で用いるイタコン酸系重合体の分子量は、通常は300〜5000、好ましくは400〜3000である。分子量がこの範囲を外れると、腐食抑制効果やスケール抑制効果が小さくなり好ましくない。なお、共重合体はブロックまたはランダム共重合体の何れであってもよい。
また、後述の、マレイン酸系重合体を製造後、同一反応容器においてマレイン酸系重合体が入ったままの状態でイタコン酸系重合体の製造を行う、あるいはその逆の順序で2種の重合体を同一反応容器において製造する本発明の水処理剤では、マレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体の分子量をそれぞれ別個に測定することができないため、これらの混合物の平均分子量として測定される。すなわち、このマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体の混合物の重量平均分子量は、通常は300〜3000、好ましくは400〜2000である。分子量がこの範囲を外れると、腐食抑制効果やスケール抑制効果が小さくなり好ましくない。
本発明で用いるマレイン酸系重合体及びイタコン酸系重合体は公知の方法により製造できる。すなわち、マレイン酸系モノマーまたはイタコン酸系モノマーを水溶液中、またはキシレン、トルエン、イソプロピルアルコールなどの有機溶媒中で、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、過硫酸塩、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどの重合開始剤の存在下において、必要に応じて重合調整剤を加えて加熱することにより製造される。マレイン酸系重合体の製造方法は、例えば芳香族系溶媒に対して、2〜10重量%の無水マレイン酸を入れて加熱・溶解し、重合開始剤を無水マレイン酸に対して5〜12重量%添加して、100〜200℃ の温度で重合する方法(特許2964154号公報)が開示されている。イタコン酸系重合体の製造方法は、例えば、水溶性塩基で中和したイタコン酸水溶液に開始剤を添加して80〜120℃の温度に維持する方法(特開平5−86129号公報)が開示されている。
これらの重合体の製造に用いる溶媒がトルエンやキシレンなどの非水系の有機溶媒の場合、マレイン酸の替わりに無水マレイン酸やマレイン酸エステル類、イタコン酸の替わりにイタコン酸エステル類や無水イタコン酸などの有機溶媒に溶解可能なモノマーを使用し、過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどの有機溶媒に溶解可能な重合開始剤を用いる。無水物やエステルを含む重合体を製造後、有機溶媒をデカンテーションや蒸発により除去して、水を加えて加熱しながらエステルや無水物を加水分解して目的とする水溶性のマレイン酸系重合体やイタコン酸系重合体を得ることができる。しかしながら、非水系溶媒中における重合では有機溶媒の除去工程や加水分解工程が必要であるため、操作が煩雑なだけでなく、これらの工程で使用される加熱用のエネルギーコストや溶媒の費用が大きく、経済的でない。また、有害な有機溶媒が大気中や排水や土壌などに放出された場合の、環境へ人体への影響も無視できない。
このため、本発明で用いるマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体の製造方法では、有機溶媒を用いない水系重合法で製造することが好ましい。溶媒として主に水を使用した水系重合法の場合、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸などの水に溶解可能なモノマーを使用し、過酸化水素、過硫酸塩、水溶性アゾ系触媒などの水に溶解可能な重合開始剤を用いて製造される。ただし、水系重合法ではマレイン酸やイタコン酸の反応性は低く、このままでは重合の反応率を十分上げることができず、かなりの量の未反応のマレイン酸モノマーやイタコン酸モノマーが残留するため、十分な腐食抑制効果やスケール抑制効果を得ることが難しい。
そこで、水系重合法によるマレイン酸系重合体やイタコン酸系重合体を収率よく合成するためにマレイン酸系重合体やイタコン酸系重合体の製造の際、マレイン酸、イタコン酸などのモノマーとともに、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物を添加することが好ましい。ここで使用されるアルカリ金属水酸化物の量は、マレイン酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸のモル数に対してアルカリ金属水酸化物を0.2〜2のモル比で添加するのが好ましい。アルカリ金属水酸化物は重合開始前に一括添加するか、あるいは重合反応段階で重合開始剤とともに逐次的添加あるいは一括添加するが、好ましくは重合開始前に一括添加するのがよい。
水系重合法によるマレイン酸系重合体やイタコン酸系重合体の製造では、全体の製造仕込み量に対するモノマーの配合量は特に制限はないが、通常は10〜60重量%の範囲である。また、モノマーの添加時期として、イタコン酸系モノマーは重合開始前に水とともに一括添加してもよく、重合反応段階で逐次的添加あるいは一括添加してもよいが、マレイン酸系モノマーは重合開始前に水とともに一括添加するのが好ましい。
水系重合法における重合開始剤は、過酸化水素、過硫酸塩などを単独で使用するよりも、過酸化水素と過硫酸塩を併用するのが好ましい。重合開始剤の量は、水系重合法によるマレイン酸系重合体やイタコン酸系重合体を収率よく合成するためにマレイン酸系重合体やイタコン酸系重合体の製造仕込み量に対して過酸化水素が0.3〜20重量%、過硫酸塩が0.1〜5重量%の範囲が好ましい。また、重合開始剤の添加方法は、重合反応開始時に一括添加するよりも、15分〜6時間程度かけて逐次的に滴下するのが好ましい。
更に、水系重合法では重合開始剤とともにレドックス触媒を添加するのが好ましい。好ましいレドックス触媒は、還元可能なカチオンであり、鉄、亜鉛、コバルト、モリブデン、クロム、ニッケル、バナジウムおよびセシウムおよびそれらの組み合わせから得られる金属イオンを含む。好ましい金属イオンは硫酸第一鉄アンモニウム、硫酸第一鉄、塩化第一鉄、コバルト塩(例えば、硫酸コバルト六水和物)、バナジウム塩およびそれらの組み合わせである。レドックス触媒の量は、製造仕込み量に対して金属換算で0.001〜0.5重量%の範囲が好ましい。
前記のアルカリ金属水酸化物の量、重合開始剤の量、金属触媒の量のいずれかが上記の範囲を外れると、モノマー反応率が十分上がらず、かなりの量の未反応のモノマーが残留するため、十分な腐食抑制効果やスケール抑制効果を得ることが難しい。
重合方法に係わらず、マレイン酸系重合体やイタコン酸系重合体の分子量の調整は、重合開始剤の量、重合温度、重合時間、モノマー濃度などを適宜変えることにより達成できる。または、重合調整剤を添加して、その濃度を変えることにより分子量を調整することができる。重合調整剤として、イソプロピルアルコール、2−ブチルアルコールなどの2級アルコールや重亜硫酸塩、亜硫酸塩などの公知の化合物が使用できる。
重合反応の温度は、重合方法、重合開始剤の種類、溶媒の種類などにより異なるが、通常は還流温度または還流温度よりも低い温度に制御され、通常、40〜200℃の範囲であるが、好ましい反応温度は60〜140℃の範囲である。反応温度が低すぎると十分な反応率が得られず、逆に、反応温度が高すぎると重合体の脱カルボキシル化反応が起きて腐食抑制効果やスケール抑制効果が低下するため、いずれも好ましくない。
水系重合法におけるイタコン酸の重合反応時においては、イタコン酸の比率が高いと発泡が生じ易いため、消泡剤を添加するのが好ましい。ここで使用する消泡剤は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、高級アルコールエチレンオキシド付加物、高級アルコールエチレンオキシド・プロピレンオキシド付加物などの曇点が20℃以上のポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤が、常温において水溶液中での分離を生じないため好ましい。
本発明の水処理剤の調製方法としては、同一反応容器においてマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体を製造して調製する方法がある。即ち、マレイン酸系重合体を製造後、同一反応容器においてマレイン酸系重合体が入ったままの状態でイタコン酸重合体の製造を行って2種の重合体の混合物である本発明の水処理剤を直接調製してもよく、イタコン酸系重合体を製造後、同一反応容器においてイタコン酸系重合体が入ったままの状態でマレイン酸重合体の製造を行って2種の重合体の混合物である本発明の水処理剤を直接調製してもよい。このようにして調製された水処理剤は、取扱い上の必要に応じて水で希釈することもできる。
その他の本発明の水処理剤の調製方法としては、別個に製造したマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体を混合して調製する方法がある。この方法はマレイン酸系重合体の水溶液とイタコン酸系重合体の水溶液を常温で均一になるまで撹拌混合するだけであり、両者の混合順序に特に決まりはない。この水処理剤におけるマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体の配合重量比率は90:10〜10:90の範囲であるが、好ましくは70:30〜30:70の範囲である、また、このようにして調製された水処理剤は、取扱い上の必要に応じて水で希釈することもできるし、水処理剤調製時に水を加えて希釈した形態の水処理剤を調製することもできる。
本発明の水処理方法では、マレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体を有効成分として含む水処理剤を対象水系に添加する方法とマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体を対象水系に別個に添加する方法があり、別個に添加する場合の添加重量比率は、(マレイン酸系重合体):(イタコン酸系重合体)が90:10〜10:90の範囲であるが、好ましくは70:30〜30:70の範囲である。
本発明の水処理剤の水系への添加量は、対象とする水系の条件、特に水質、温度などにより異なるが、一般的には水処理剤に配合されたマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体の合計の有効成分濃度として1〜1,000mg/L、好ましくは5〜500mg/L、より好ましくは10〜100mg/Lである。また、マレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体を水系に別個に添加する場合も、それぞれの添加量は対象とする水系の条件、特に水質、温度などにより異なるが、一般的にはマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体の合計の有効成分濃度として1〜1,000mg/L、好ましくは5〜500mg/L、より好ましくは10〜100mg/Lである。
本発明の、水処理剤の対象水系への添加、あるいはマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体の対象水系への別個添加においては、薬注ポンプを用いて対象水系のスケールや腐食が発生する箇所の上流部であって撹拌の良い場所に添加する。尚、対象水系が循環水系である場合は、水系のいずれの場所にも添加できるが、一般的には循環水槽の撹拌の良い場所に添加することが容易である。
本発明の水処理剤および水処理方法は、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、珪酸マグネシウム、シリカなどの各種スケールに対する析出防止や付着防止効果も有するため、スケール性の厳しい水質へも適用できる。
本発明の水処理剤および水処理方法を適用する水質は、pHが6以上、好ましくはpHが8〜9.5の範囲であり、腐食抑制の観点からは、pH、Ca硬度、Mアルカリ度ならびにシリカ濃度が高いスケール性水質の方が好ましい。ここで、具体的にスケール性水質とは、リツナー指数:RIを6.0以下、好ましくは5.0以下であり、RIがこの範囲になるように水系の水質を調整するのが好ましい。
ここでRIは、炭酸カルシウムの析出傾向を示す指数であり、次式により計算される。
RI=2×pHs−pH
また、pHは循環水のpHであり、pHsは式(1)で示される炭酸カルシウムの飽和pHである。
Figure 2011045860
ここで、
pK2:炭酸の第2解離定数
pKs:炭酸カルシウムの溶解度積
pCa=−log[Ca硬度](mg−CaCO3/L)
pA=−log[Mアルカリ度](mg−CaCO3/L)
μ:イオン強度であり、次式で算出される。
μ=[電気伝導率](μS/cm)×0.0000175
開放式循環冷却水系では、多数の熱交換器を有しており、運転条件も絶えず変化することから、系内の温度分布を正確に把握することが困難である。そのため、本発明の計算に使用する温度は、開放式循環冷却水系における熱交換器の出口水の典型的な温度である40℃を用いる。40℃におけるpK2は10.2、また pKsは8.5である。pCa、pA、μは循環水のCa硬度、Mアルカリ度、電気伝導率をJIS K0101(工業用水試験方法)に記載の方法により測定して前述の式に代入して求めることができる。
水系のRIを調整する方法は、通常、水系の濃縮度を上昇させて、補給水中に含まれるCa硬度とMアルカリ度成分の濃度やpHを上昇させることにより達成される。ただし、補給水中に含まれるCa硬度やMアルカリ度成分の濃度が十分小さい場合や濃縮度の上昇が困難な場合は、水系のRIを6以下あるいは5以下とすることが困難な場合がある。このような場合は、本発明のマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体とともに少量の亜鉛やリン酸系化合物、またはアルカリ性化合物を添加することにより、十分な腐食抑制効果を発揮させることができ、例えば、亜鉛化合物を亜鉛換算で0.2〜3mg/L程度添加することにより、RIが6以上の腐食性水質であっても十分な腐食抑制効果を発揮させることができる。あるいは、水系のRIが6以下、あるいは5以下となるようにアルカリ性化合物を添加することにより、補給水中に含まれるCa硬度やMアルカリ度成分の濃度が少ない場合や濃縮度の上昇が困難な場合でも、十分な腐食抑制効果を発揮させることができる。
ここで使用されるアルカリ性化合物は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;酸化カルシウムまたは水酸化カルシウム;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩や重炭酸塩などである。
水系の運転開始時には、本発明のマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体とともに縮合リン酸塩を併用するのが好ましい。縮合リン酸塩は縮合度2以上のリン酸塩であるが、ピロリン酸塩(縮合度2)、トリポリリン酸塩(縮合度3)、テトラポリリン酸塩(縮合度4)、ヘキサメタリン酸塩などが使用できる。ここで一般に、ヘキサメタリン酸ナトリウムの商品名で市販されているのは、平均縮合度が10以上の鎖状縮合リン酸塩であるが、より好ましい縮合リン酸塩は、平均縮合度が30〜100の鎖状縮合リン酸塩である。水系の運転開始時における縮合リン酸塩の添加量は通常3〜200mg/Lであるが、好ましくは5〜100mg/Lである。
本発明の水処理剤および水処理方法が適用される被処理水系(対象水系)の水質は特に限定されないが、通常はpH6.0〜12.0、電気伝導率は5000μS/cm以下、Ca硬度ないしMg硬度は0〜1000mgCaCO/L、Mアルカリ度は0〜500mgCaCO/L、シリカは0〜250mg/L、塩化物イオンは0〜3000mg/L、硫酸イオンは0〜3000mg/L、全鉄は10ppm以下、好ましくは3ppm以下、アルミニウムは3mg/L以下、濁度ないし懸濁物質濃度は100度以下、好ましくは20度以下、リツナーの安定度指数は3.0以上、ランゲリアの飽和指数は3.0以下の範囲である。
本発明の水処理剤および水処理方法が適用される被処理水系の温度は特に限定されないが、通常は0〜300℃の範囲である。また、本発明の水処理剤および水処理方法が適用される被処理水系の流速は特に限定されないが、通常は0.1〜5.0m/sの範囲である。
本発明の水処理剤および水処理方法が適用される被処理水系の半減時間は特に限定されないが、通常は300時間以下である。ここで半減時間は式:
半減時間〔h〕=(被処理水系の保有水量〔m〕/ブローダウン水量〔m/h〕)×0.693
で示される。
本発明のマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体とともに、腐食抑制剤として公知の別の種類の化合物、スケール抑制剤、スケール分散剤、微生物障害抑制剤、脱酸素剤、pH調整剤、清缶剤、給復水系防食剤、消泡剤などの公知の化合物を併用して用いても良い。
併用が好ましい腐食抑制剤としての化合物は、有機ホスホン酸、ホスホノカルボン酸、ホスフィノポリカルボン酸、スルホン酸基含有ポリマー、リン酸またはリン酸塩、及びモリブデン酸塩である。
前記の有機ホスホン酸は、分子中に1個以上のホスホノ基を有する有機化合物であり、具体的には1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、ヘキサメチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸などが挙げられ、好ましくは1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸である。
前記のホスホノカルボン酸は、分子中に1個以上のホスホノ基と1個以上のカルボキシル基を有する有機化合物であり、具体的には2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、ヒドロキシホスホノ酢酸、ホスホノポリマレイン酸、ホスホンコハク酸などが挙げられ、好ましくは2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、ホスホノポリマレイン酸である。ここで、ホスホノカルボン酸はローディア社からBRICORR288の商品名、またBWA社からBELCOR585の商品名で市販されている。ホスホノカルボン酸は、例えば、中性〜アルカリ性の水性溶媒中で亜リン酸とモノエチレン性不飽和カルボン酸とを遊離ラジカル開始剤の存在下で加熱することにより製造することができる(例えば特開平4−334392号公報参照)。また、ホスホノカルボン酸は、次亜リン酸とカルボニル化合物やイミン化合物との反応物を反応開始剤の存在下で不飽和カルボン酸と反応させることにより得ることができる(特許第3284318号公報参照)。
前記のホスフィノポリカルボン酸は、分子中に1個以上のホスフィノ基と2個以上のカルボキシル基を有する化合物であり、具体的にはアクリル酸と次亜リン酸を反応させて得られるビス−ポリ(2−カルボキシエチル)ホスフィン酸、マレイン酸と次亜リン酸を反応させて得られるビス−ポリ(1,2−ジカルボキシエチル)ホスフィン酸、マレイン酸とアクリル酸と次亜リン酸を反応させて得られるポリ(2−カルボキシエチル)(1,2−ジカルボキシエチル)ホスフィン酸、イタコン酸と次亜リン酸を反応させて得られるビス−ポリ[2−カルボキシ−(2−カルボキシメチル)エチル]ホスフィン酸、アクリル酸と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸と次亜リン酸の反応物などが挙げられ、好ましくはアクリル酸とマレイン酸と次亜リン酸の反応物、イタコン酸とマレイン酸と次亜リン酸の反応物である。ホスフィノポリカルボン酸の調製は、通常、水性溶媒中で次亜リン酸とモノエチレン性不飽和カルボン酸とを遊離ラジカル開始剤の存在下で加熱することにより行なわれ、例えば特公昭54−29316号公報、特公平5−57992号公報、特公平6−47113号公報などに開示されている。また、ホスフィノポリカルボン酸は、バイオ・ラボ社よりBELCLENE500、BELSPERSE164、BELCLENE400などの商品名で市販されている。
前記のスルホン酸基含有ポリマーは、モノエチレン性不飽和スルホン酸の重合体、モノエチレン性不飽和スルホン酸とモノエチレン性不飽和カルボン酸の共重合体、あるいはモノエチレン性不飽和スルホン酸とモノエチレン性不飽和カルボン酸と他の共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体との共重合体である。モノエチレン性不飽和スルホン酸として、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸、ブタジエンスルホン酸やイソプレンスルホン酸等の共役ジエンスルホン化物、スチレンスルホン酸、スルホアルキル(メタ)アクリレートエステル、スルホアルキル(メタ)アリルエーテル、スルホフェノ(メタ)アリルエーテル、(メタ)アリルスルホン酸などの1種以上が用いられる。モノエチレン性不飽和カルボン酸として、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸などの1種以上が用いられる。他の共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸エステル類の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシルアルキルエステル;(メタ)アクリルアミド類の(メタ)アクリルアミド、N−アルキル置換(メタ)アクリルアミド;炭素数2〜8のオレフィンのエチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、ヘキセン、2−エチルヘキセン、ペンテン、イソペンテン、オクテン、イソオクテンなど;ビニルアルキルエーテル類のビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル;マレイン酸アルキルエステルなどがあげられ、その1種または2種以上が用いられる。
前記のスルホン酸基含有ポリマーの中でも、モノエチレン性不飽和スルホン酸とモノエチレン性不飽和カルボン酸の共重合体、あるいはモノエチレン性不飽和スルホン酸とモノエチレン性不飽和カルボン酸と他の共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体との共重合体が好ましく、さらに好ましい具体的な化合物として、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸と(メタ)アクリル酸の共重合体、3−アリロキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸と(メタ)アクリル酸の共重合体、共役ジエンスルホン化物と(メタ)アクリル酸の共重合体が挙げられる。
前記のスルホン酸基含有ポリマーの分子量は、重量平均分子量として通常は1,000〜100,000であり、好ましくは4,000〜20,000である。
本発明の水処理剤および水処理方法が対象とする水系設備の一部に銅、あるいは銅合金が存在する場合には、アゾール化合物を併用することが好ましい。アゾール化合物の例としてトリルトリアゾール、ベンゾトリアゾール、置換ベンゾトリアゾール、メルカプトベンゾチアゾールなどが挙げられる。
腐食やスケールとともに微生物障害は水系における主要な障害であるが、本発明の水処理剤および水処理方法では微生物の障害は防止できないので、微生物障害抑制剤を併用することが特に好ましい。併用される微生物障害抑制剤の例として、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、液化塩素、塩化臭素、次亜塩素酸塩と臭化物の反応物、クロロイソシアヌル酸類、クロロジメチルヒダントイン酸類、ブロモジメチルヒダントイン酸類、クロロブロモジメチルヒダントイン酸類等の水に溶解して次亜塩素酸及びまたは次亜臭素酸を生成する化合物;ヒドラジン;2−メチルイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−クロロイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−5−クロロイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−ジクロロイソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3(2H)イソチアゾリン等のイソチアゾリン化合物;2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド等の有機ブロム化合物;メチレンビスチオシアネート、ビス−(1,4−ジブロムアセトキシ)−2−ブテン、ベンジルブロムアセテート、ソジウムブロマイド、α−ブロモシンナムアルデヒド、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム、ビス(2−ピリジンチオール−1−オキシド)亜鉛、2−(4−チアゾリル)ベンツイミダゾール、 ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス−(2−ヒドロキシエチル)−S−トリアジン、ビス(トリクロルメチル)スルホン、ジチオカーバメート、3,5−ジメチ ルテトラヒドロ−1,3,5,2H−チアジアジン−2−チオン、ブロム酢酸エチルチオフェニルエステル、α−クロ ルベンゾアルドキシムアセテート、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン、3−ヨード−2−プロペニルブチルカルバメート、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル及びp−クロル−m−キシレノール等が挙げられる。
本発明の水処理剤および水処理方法において、併用するのが好ましい微生物障害抑制剤は、次亜塩素酸及びまたは次亜臭素酸を生成する化合物であるが、その添加量は遊離ハロゲン濃度(遊離塩素と遊離臭素の合計)として通常0.05〜2mg/L(Cl換算)である。
本発明の水処理剤および水処理方法では、対象となる腐食の形態は特に限定されないが、全面腐食、孔食、隙間腐食、酸素濃淡電池腐食、応力腐食割れ、ガルバニック腐食、微生物腐食、流れ誘起局部腐食、エロージョンコロージョン、キャビテーションコロージョン、脱成分腐食、脱亜鉛腐食などが含まれる。
本発明の水処理剤および水処理方法は、スケール抑制効果を有するが、対象となるスケールの種類は特に限定されず、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩スケール;硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸ストロンチウムなどの硫酸塩スケール;リン酸カルシウム、リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウムなどのリン酸塩スケール;ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸鉄、ケイ酸亜鉛などのケイ酸塩スケール;無定形シリカスケール;水酸化マグネシウム;水酸化アルミニウム;酸化鉄や水酸化鉄などが含まれる。
ステンレス鋼やチタン等の不動態化皮膜を形成する金属は、スケール付着部における隙間腐食を起因とした孔食や応力腐食割れが発生し易いが、本発明の水処理剤および水処理方法では、スケール付着を防止することにより、ステンレス鋼やチタン等の不動態化皮膜を形成する金属の腐食を間接的に防止することができる。
以下に本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(製造例1) 水系重合法によるマレイン酸重合体の製造例
ガラス還流管、窒素通気管、滴下ロート、攪拌器付きの500mLの4つ口フラスコに無水マレイン酸40重量部(0.40モル)、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部、水60重量部を加え、これに48%水酸化カリウム水溶液を11.9重量部(0.10モル)加えた。フラスコに冷却管、攪拌機、温度計、窒素導入管、滴下ロートを取付け、全反応工程中、撹拌しながら窒素を連続的に通気した。液を90℃に加熱した後、35%過酸化水素8重量部と過硫酸ナトリウム0.3重量部を水12重量部に溶解した液を90℃に維持しながら120分間かけて滴下した。滴下終了後、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部を一括で加え、更に90℃で2時間加熱して、重量平均分子量1100のマレイン酸重合体の水溶液を得た。高速液体クロマトグラフ法により残留モノマーを測定した結果、マレイン酸の反応率は90%であった。
(製造例2) 水系重合法によるイタコン酸重合体の製造例
製造例1と同じ4つ口フラスコにイタコン酸40重量部(0.3モル)、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部、水60重量部を加え、これに48%水酸化カリウム水溶液を11.9重量部(0.1モル)加えた。フラスコに冷却管、攪拌機、温度計、窒素導入管、滴下ロートを取付け、全反応工程中、撹拌しながら窒素を連続的に通気した。液を90℃に加熱した後、35%過酸化水素8重量部と過硫酸ナトリウム0.3重量部を水12重量部に溶解した液を90℃に維持しながら120分間かけて滴下した。 滴下終了後、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部を一括で加え、更に90℃で2時間加熱して、重量平均分子量1100のイタコン酸重合体の水溶液を得た。高速液体クロマトグラフ法により残留モノマーを測定した結果、イタコン酸の反応率は99%であった。
(製造例3) 水系重合法によるマレイン酸重合体とイタコン酸重合体の製造例
(2種の重合体を同一反応容器において製造する水処理剤の調製)
製造例1と同じ4つ口フラスコに無水マレイン酸20重量部(0.20モル)、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部、水60重量部を加え、これに48%水酸化カリウム水溶液を11.9重量部(0.10モル)加えた。フラスコに冷却管、攪拌機、温度計、窒素導入管、滴下ロートを取付け、全反応工程中、撹拌しながら窒素を連続的に通気した。液を90℃に加熱した後、35%過酸化水素8重量部と過硫酸ナトリウム0.3重量部を水12重量部に溶解した液を90℃に維持しながら40分間かけて滴下した。 滴下終了後、イタコン酸20重量部(0.15モル)、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部を一括で加え、35%過酸化水素8重量部と過硫酸ナトリウム0.3重量部を水12重量部に溶解した液を90℃に維持しながら40分間かけて滴下した。滴下終了後、更に90℃で2時間加熱して、重量平均分子量1100のマレイン酸重合体とイタコン酸重合体の配合重量比率が54:46の水溶液を得た。高速液体クロマトグラフ法により残留モノマーを測定した結果、マレイン酸の反応率は97%、イタコン酸の反応率は98%であった。
(製造例4) 溶媒重合法によるマレイン酸重合体の製造例
製造例1と同じ4つ口フラスコに無水マレイン酸10gとo−キシレン90gを入れ、140℃に昇温して攪拌溶解した。窒 素ガス通気下で140℃を維持しながら、ジ−tert−ブチルパーオキシド0.3gをキシレン10gに溶解した開始剤溶液を15分かけて滴下した。滴下終 了後、窒素ガス通気下で140℃を90分間維持した。フラスコ底部にポリマーが沈澱したならば、デカンテーションにより上澄み液を取り除いた後、水 100mlを加え、透明なポリマー溶液を得た。ポリマー溶液をロータリーエバポレーターに入れ、減圧下50℃で加熱してキシレンを留去して、重量平均分子量500のマレイン酸重合体の水溶液を得た。
(製造例5) 溶媒重合法によるイタコン酸重合体の製造例
無水マレイン酸の替わりにイタコン酸ジメチルを使用した以外は、製造例4と同じ方法によりイタコン酸ジメチル重合体を得た。これに塩酸を加えて沸騰下で18時間還流しながらエステルを加水分解した後、塩酸を留去して重量平均分子量1000のイタコン酸重合体を得た。
(製造例6) 水系重合法によるマレイン酸−アクリル酸共重合体の製造例
製造例1と同じ4つ口フラスコに無水マレイン酸20重量部(0.20モル)、硫酸第一鉄7水和物0.03重量部、水 40重量部を加え、これに48%水酸化カリウム水溶液を23.8重量部(0.20モル)加えた。フラスコに冷却管、攪拌機、温度計、窒素導入管、滴下ロートを取付け、全反応工程中、撹拌しながら窒素を連続的に通気した。液を90℃に加熱した後、アクリル酸4.1重量部(0.057モル)を水10量部に溶解した液と、35%過酸化水素16重量部と過硫酸ナトリウム0.6重量部を水24重量部に溶解した液をそれぞれ別個の滴下ロートに入れ、90℃に維持しながらそれぞれ2時間かけて滴下した。滴下終了後、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部を加えてから更に90℃を2時間維持し、重量平均分子量2000のマレイン酸−イタコン酸(重量比85:15)共重合体を得た。
(製造例7) 水系重合法によるイタコン酸−アクリル酸メチル共重合体の製造例
製造例1と同じ4つ口フラスコにイタコン酸40重量部(0.3モル)、アクリル酸メチル4重量部(0.047モル)、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部、水60重量部を加え、これに48%水酸化ナトリウム水溶液を8.3重量部(0.1モル)加えた。フラスコに冷却管、攪拌機、温度計、窒素導入管、滴下ロートを取付け、全反応工程中、撹拌しながら窒素を連続的に通気した。液を90℃に加熱した後、35%過酸化水素8重量部と過硫酸ナトリウム0.3重量部を水12重量部に溶解した液を90℃に維持しながら120分間かけて滴下した。滴下終了後、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部を一括で加え、更に90℃で2時間加熱して、重量平均分子量2000のイタコン酸−アクリル酸メチル(重量比91:9)共重合体の水溶液を得た。
(製造例8) 水系重合法によるイタコン酸−アクリルアミド共重合体の製造例
製造例1と同じ4つ口フラスコにイタコン酸40重量部(0.3モル)、アクリルアミド5.4重量部(0.076モル)、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部、水60重量部を加え、これに48%水酸化ナトリウム水溶液を8.3重量部(0.1モル)加えた。フラスコに冷却管、攪拌機、温度計、窒素導入管、滴下ロートを取付け、全反応工程中、撹拌しながら窒素を連続的に通気した。液を90℃に加熱した後、35%過酸化水素8重量部と過硫酸ナトリウム0.3重量部を水12重量部に溶解した液を90℃に維持しながら120分間かけて滴下した。滴下終了後、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部を一括で加え、更に90℃で2時間加熱して、重量平均分子量2000のイタコン酸−アクリルアミド(重量比88:12)共重合体の水溶液を得た。
(製造例9) 水系重合法によるマレイン酸重合体の製造例
液を100℃に加熱した後、35%過酸化水素40重量部と過硫酸ナトリウム1.5重量部を水12重量部に溶解した液を100℃に維持しながら120分間かけて滴下した以外は、製造例1と同様の方法により重量平均分子量400のマレイン酸重合体の水溶液を得た。
(製造例10) 水系重合法によるマレイン酸重合体の製造例
液を80℃に加熱した後、35%過酸化水素6重量部と過硫酸ナトリウム0.5重量部を水12重量部に溶解した液を80℃に維持しながら240分間かけて滴下した以外は、製造例1と同様の方法により重量平均分子量3000のマレイン酸重合体の水溶液を得た。
(製造例11) 水系重合法によるイタコン酸重合体の製造例
液を100℃に加熱した後、35%過酸化水素30重量部と過硫酸ナトリウム1.2重量部を水12重量部に溶解した液を100℃に維持しながら120分間かけて滴下した以外は、製造例1と同様の方法により重量平均分子量400のイタコン酸重合体の水溶液を得た。
(製造例12) 水系重合法によるイタコン酸重合体の製造例
液を80℃に加熱した後、35%過酸化水素6重量部と過硫酸ナトリウム0.5重量部を水12重量部に溶解した液を80℃に維持しながら120分間かけて滴下した以外は、製造例1と同様の方法により重量平均分子量3000のイタコン酸重合体の水溶液を得た。
(製造例13) 水系重合法によるマレイン酸重合体とイタコン酸重合体の製造例
(2種の重合体を同一反応容器において製造する水処理剤の調製)
製造例1と同じ4つ口フラスコに無水マレイン酸20重量部(0.20モル)、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部、水60重量部を加え、これに48%水酸化カリウム水溶液を11.9重量部(0.10モル)加えた。フラスコに冷却管、攪拌機、温度計、窒素導入管、滴下ロートを取付け、全反応工程中、撹拌しながら窒素を連続的に通気した。液を100℃に加熱した後、35%過酸化水素20重量部と過硫酸ナトリウム0.8重量部を水12重量部に溶解した液を100℃に維持しながら40分間かけて滴下した。 滴下終了後、イタコン酸20重量部(0.15モル)、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部を一括で加え、35%過酸化水素20重量部と過硫酸ナトリウム0.8重量部を水12重量部に溶解した液を100℃に維持しながら40分間かけて滴下した。滴下終了後、更に100℃で2時間加熱して、重量平均分子量400のマレイン酸重合体とイタコン酸重合体の配合重量比率が54:46の水溶液を得た。
(製造例14) 水系重合法によるマレイン酸重合体とイタコン酸重合体の製造例
(2種の重合体を同一反応容器において製造する水処理剤の調製)
製造例1と同じ4つ口フラスコに無水マレイン酸20重量部(0.20モル)、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部、水60重量部を加え、これに48%水酸化カリウム水溶液を11.9重量部(0.10モル)加えた。フラスコに冷却管、攪拌機、温度計、窒素導入管、滴下ロートを取付け、全反応工程中、撹拌しながら窒素を連続的に通気した。液を80℃に加熱した後、35%過酸化水素6重量部と過硫酸ナトリウム0.5重量部を水12重量部に溶解した液を80℃に維持しながら80分間かけて滴下した。 滴下終了後、イタコン酸20重量部(0.15モル)、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部を一括で加え、35%過酸化水素6重量部と過硫酸ナトリウム0.5重量部を水12重量部に溶解した液を100℃に維持しながら80分間かけて滴下した。滴下終了後、更に80℃で2時間加熱して、重量平均分子量2000のマレイン酸重合体とイタコン酸重合体の配合重量比率が54:46の水溶液を得た。
(実施例1〜6、9〜16、比較例1〜6)
表1に示した重合体を別個に、表1に示した重合体の有効成分濃度がそれぞれ添加されるように、下記の腐食抑制試験に用いた。
(実施例7)
製造例1のマレイン酸重合体48重量部と製造例2のイタコン酸重合体52重量部を加え、均一になるまで撹拌混合してマレイン酸重合体とイタコン酸重合体の配合重量比率が50:50の水処理剤―1を得た。この水処理剤―1を表1に示した重合体の有効成分濃度がそれぞれ添加されるように、下記の腐食抑制試験に用いた。
(実施例8)
製造例4のマレイン酸重合体41重量部と製造例5のイタコン酸重合体59重量部を加え、均一になるまで撹拌混合してマレイン酸重合体とイタコン酸重合体の配合重量比率が50:50の水処理剤―2を得た。この水処理剤―2を表1に示した重合体の有効成分濃度がそれぞれ添加されるように、下記の腐食抑制試験に用いた。
(比較例7)
下記の腐食抑制試験において、本発明の重合体および水処理剤、及びその他の水処理剤を全く添加しないブランクである。
(腐食抑制試験)
JIS K0100−1990 工業用水腐食試験方法(回転法)に従って、寸法50×30×1mm、表面積0.316dmの 低炭素鋼(JIS G 3141SPCC−SB)試験片をアセトンで脱脂し、乾燥して重量を測定した。次に表1に示す重合体の組合せあるいは水処理剤を、表1に示した重合体の有効成分濃度がそれぞれ添加されるように試験水に添加した。試験液の水質は、pH:8.8、Mアルカリ度:300ppm、カルシウム硬度: 300ppm、塩化物イオン:212ppm、リツナー指数(40℃):4.5であった。JIS K0100−1990工業用水腐食試験方法(回転法)に従って、該試験液500mLを還流冷却管、攪拌器付きフラスコに入れて40℃の恒温槽にて保温し、試験片を該試験方法に規定する腐食試験装置のモーター 回転軸の保持器に取り付けて、40℃の試験液の入ったフラスコ中に浸漬し、線速度0.3m/secで3日間、連続で試験片を回転させた。3日後に試験片を 取り出し、表面に付着した腐食性生成物やスケール付着物を流水下、ブラシで除去し、乾燥させて試験片の重量を測定し、次式で腐食速度(mdd)を計算した。
腐食速度(mdd)=(試験片の重量減:mg)/〔(試験片表面積:dm)×(試験日数:日)〕
また、走査電子顕微鏡により試験片の観察を行い、スケール性結晶の付着状況を確認した。結果を表−1に示す。
Figure 2011045860
スケール付着状況:
(−):付着なし (+):小程度の付着 (++):中程度の付着
(+++):かなりの付着
比較例3、4、5のアクリル酸重合体(分子量2500): BASF製SOKALAN PA20(商品名、主成分はポリアクリル酸)をそのまま使用した。
比較例6の無水マレイン酸−エチルアクリレート−スチレン共重合体(49:25:26重量%):特許第2942991号公報の実施例1に記載の方法により合成した。
表1の実施例1〜5の結果から、マレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体を10:90〜90:10の重量比率で対象水系に添加することによって、水と接触する金属の腐食とスケールを効果的に抑制できることが判った。また、実施例1と実施例6の結果から、水系重合法で製造したマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体の組合せが、有機溶媒系重合法で製造したマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体の組合せよりも腐食抑制効果が優れていることが判った。一方、実施例1と実施例7、実施例5と実施例8の結果を比較することによって、マレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体を別個に対象水系に添加しても、予め両方の重合体を配合した水処理剤を調製して対象水系に添加しても、同等の効果が得られることが判った。実施例の9の結果からは、水処理剤として2種の重合体を同一反応容器において製造した水処理剤を用いても同等の効果が得られることが判った。更に、実施例10〜12の結果から、マレイン酸ホモ重合体に代えてマレイン酸を主要な構成単位として含む共重合体を、イタコン酸ホモ重合体に代えてイタコン酸を主要な構成単位として含む共重合体を用いても、同様な腐食抑制効果とスケール抑制効果が得られることが判った。実施例1、13、14、及び実施9、15、16の結果から、種々の分子量を有するマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体の組合せ、あるいは種々の平均分子量を有する2種の重合体の混合物においても、優れた腐食抑制効果とスケール抑制効果が得られることが判った。
表1の、マレイン酸系重合体、イタコン酸系重合体、あるいはアクリル酸重合体の単独で用いた比較例1〜3、及びマレイン酸系重合体とアクリル酸重合体の組合せやイタコン酸系重合体とアクリル酸重合体の組合せを用いた比較例4、5、また、従来の技術である比較例6の結果と比較しても、表1の実施例1〜16に示されたイタコン酸系重合体とマレイン酸系重合体を同時に用いる本発明の水処理剤および水処理方法が格段に優れた腐食抑制効果とスケール抑制効果を得ていることが判った。
本発明は、開放循環式冷却水系、密閉循環式冷却水系処理剤、一過式冷却水系、ボイラ水系、循環冷温水系、循環加熱水系などの水系における金属の腐食抑制とスケール抑制に利用することができる。

Claims (3)

  1. マレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体を有効成分として含み、マレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体の配合重量比率が10:90〜90:10であることを特徴とする水処理剤。
  2. 水系重合法により製造したマレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体を用いることを特徴とする請求項1記載の水処理剤。
  3. マレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体を10:90〜90:10の重量比率で対象水系に添加することを特徴とする水と接触する金属の腐食とスケールを抑制する水処理方法。

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