JP5686581B2 - 水処理剤及び水処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、工業用水系及び冷却水系、温水系、ボイラ水系、洗浄水、各種工程水系、更には排水系等において、水と接する金属表面の腐食抑制及びスケール抑制を効果的に行うことのできる水処理剤及び水処理方法に関する。
工業用水系及び冷却水系、温水系、ボイラ水系、洗浄水、各種工程水系等の水系において、水と接する金属材料は腐食しやすい環境にある。そこで、従来、腐食防止剤として、クロム酸塩、亜鉛塩、モリブデン塩などの重金属、及び各種リン系化合物が用いられてきた。しかしながら、近年、環境問題への懸念から、これらの重金属や化合物の使用濃度が規制され、排出量低減の方向へ向かっている。そのため、これら重金属やリン系の化合物を含まない新たな腐食防止剤及び腐食防止方法の開発が急務となっている。
従来の腐食防止剤に代わる腐食防止剤として、カルボン酸系重合体を用いた種々の方法が提案されている。例えば、特許文献1には、(メタ)アクリル酸及びそのエステル等のモノエチレン系不飽和単量体と無水マレイン酸の100:40〜100:1(モル比)の共重合体加水分解物を使用する方法、特許文献2には、無水マレイン酸30〜80重量%とエチルアクリレート10〜40重量%とスチレン又は1−デセン10〜30重量%の三元共重合体を使用する方法、特許文献3には、マレイン酸とイソブチレンとの共重合体を添加し、ランジェリア指数を1.5以上かつシリカ濃度とCa硬度の積を2000以上として管理する腐食抑制方法、特許文献4には無水マレイン酸80〜90モル%と炭素数5〜12のオレフィン10〜20モル%の共重合体加水分解物が金属の腐食抑制に有効であることがそれぞれ開示されている。
しかしながら、十分に満足できる金属の腐食抑制効果を示す、重金属やリンを含有しない腐食防止剤及び腐食防止方法は、未だ得られていない。
特公昭54−29998号公報 特許第2942991号公報 特公平4−33868号公報 特公平5−81320号公報
本発明の目的は、重金属やリン等の環境汚染物質を含有せず、かつ水系における優れた金属の腐食抑制効果とスケール抑制効果を有する水処理剤及び水処理方法を提供することである。
本発明者らは、水系において、リン化合物や重金属を用いない金属の腐食抑制剤及び腐食抑制方法、ならびにスケール抑制剤及びスケール抑制方法について鋭意検討した結果、マレイン酸を主要な構成単位として含み、マレイン酸系モノマー、またはマレイン酸系モノマー及びマレイン酸と共重合可能なその他モノマーを重合させて製造するマレイン酸系重合体と、イタコン酸を主要な構成単位として含み、イタコン酸系モノマー、またはイタコン酸系モノマー及びイタコン酸と共重合可能なその他モノマーを重合させて製造するイタコン酸系重合体の2種の重合体を有効成分として含み、マレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体の配合重量比率が10:90〜90:10であることを特徴とする水処理剤が上記課題解決に有効であること、また、マレイン酸系重合体とイタコン酸系重合体を10:90〜90:10の重量比率で対象水系に添加する方法も同様に上記課題解決に有効であることを見出した。
更に検討を進め、前記マレイン酸系重合体の中でも、(A)特定の波長での吸光度を持つ、芳香族溶媒重合法により重合されたマレイン酸重合体と、(B)水系重合法により重合されたイタコン酸重合体、マレイン酸重合体、及びイタコン酸とマレイン酸の共重合体から選択される1種以上を同時に用いることにより、予想し得なかった顕著な金属の腐食抑制効果とスケール抑制効果を発揮することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に係る発明は、(A)190nmにおける吸光係数が0.09〜0.2(dm3/mg・cm)である、芳香族溶媒中で重合したマレイン酸重合体と(B)イタコン酸重合体、マレイン酸重合体、及びイタコン酸とマレイン酸の共重合体から選択される水性溶媒中で重合された重合体であって、モノマー組成中の20重量%未満の共重合可能なその他モノマーを含んでいてもよい重合体の1種以上を有効成分として含有することを特徴とする水と接する金属表面の腐食抑制及びスケール抑制を行う水処理剤である。
請求項2に係る発明は、190nmにおける吸光係数が0.09〜0.2(dm/mg・cm)である、芳香族溶媒中で重合したマレイン酸重合体が、(a)(無水)マレイン酸と(b)o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、キシレン異性体の混合物、エチルベンゼン、トルエン、キュメン、トリメチルベンゼンの各異性体、及びテトラメチルベンゼンの各異性体から選ばれる1種以上を構成成分とし、(a)(無水)マレイン酸と(b)の重量構成比が1:4〜1:10であることを特徴とする請求項1記載の水と接する金属表面の腐食抑制及びスケール抑制を行う水処理剤である。


請求項3に係る発明は、(A)190nmにおける吸光係数が0.09〜0.2(dm3/mg・cm)である芳香族溶媒中で重合したマレイン酸重合体と(B)イタコン酸重合体、マレイン酸重合体、及びイタコン酸とマレイン酸の共重合体から選択される水性溶媒中で重合された重合体であって、モノマー組成中の20重量%未満の共重合可能なその他モノマーを含んでいてもよい重合体の1種以上を同時に使用することを特徴とする水と接する金属表面の腐食抑制及びスケール抑制を行う水処理方法である。
本発明の水処理剤及び水処理方法は、重金属やリン等の環境汚染物質を全く用いないにもかかわらず、従来の重金属やリン等を用いた水処理剤及び水処理方法と同程度以上の腐食抑制効果とスケール抑制効果を有しており、環境への悪影響がなく、かつ、安定操業、装置・設備の保全費用の低減、安全運転に大きく寄与できる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明は、水系における金属表面の腐食抑制及びスケール抑制のために使用される水処理剤及び水処理方法であり、重金属類やリン化合物等を用いることなく、(A)特定の波長での吸光度を有する、芳香族溶媒中で重合したマレイン酸重合体と、(B)イタコン酸重合体、マレイン酸重合体、及びイタコン酸とマレイン酸の共重合体から選択される水性溶媒中で重合された重合体の1種以上を同時に使用することにより、前述の個々の水溶性重合体単独よりも優れ、しかも予想し得なかった顕著な金属の腐食抑制効果とスケール抑制効果が得られる。
本発明の水処理剤及び水処理方法が適用される水系とは、一般工業用水系、開放式循環冷却水系や密閉循環式冷却水系、温熱水系及びボイラ水系、紙パルプ製造業・石油化学工業・繊維工業・塗料工業・合成ゴムテックス工業などの各種製造業における工程水系や排水系、都市下水やし尿処理場などの処理工程水及びその放流水等である。
本発明の(A)芳香族溶媒中で重合したマレイン酸重合体(以下、「(A)成分」とする)は、190nmにおける吸光係数が0.09〜0.20(dm/mg・cm)であり、より好ましくは0.11〜0.14(dm/mg・cm)の範囲である。
本発明の(A)成分は、(無水)マレイン酸と芳香族化合物を構成成分とする重合体であり、好ましくは(a)(無水)マレイン酸と(b)o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、キシレン異性体の混合物、エチルベンゼン、トルエン、キュメン、トリメチルベンゼンの各異性体、及びテトラメチルベンゼンの各異性体から選ばれる1種以上を構成成分とする重合体である。(a)無水マレイン酸と(b)成分の重量構成比は好ましくは1:4〜1:10である。
本発明の(A)成分は、重合体のマレイン酸単位部分が未中和、部分中和塩あるいは完全中和塩である水溶性共重合体である。部分中和塩あるいは完全中和塩を構成する陽イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、アンモニウムイオン等があり、これらの1種あるいは2種以上を用いることができる。
本発明の(A)成分の吸光係数に関して、マレイン酸重合体の波長190nmにおける吸光係数が0.09未満では十分な金属腐食抑制効果が得られない。また、190nmにおける吸光係数が0.2を超えるマレイン酸重合体を得ることは困難で実用的ではない。
本発明の(A)成分は芳香族溶媒中で重合して得られるもので、公知の方法、例えば特許2964154号公報に準じて行われる。具体的には、芳香族系溶媒に対して、2〜10重量%の無水マレイン酸を入れて加熱、溶解し、重合開始剤を無水マレイン酸に対して5〜12重量%添加して、通常100〜200℃の温度で重合を行なう。重合終了後に芳香族溶媒をデカンテーションや減圧蒸留等で分離除去し固形状あるいは粉体状のマレイン酸重合体として得る、あるいは、重合終了後に水および水酸化ナトリウム等を加えて加水分解を行い、マレイン酸重合体水溶液として得ることができる。無水マレイン酸に対する重合開始剤の比率や芳香族溶媒に対する無水マレイン酸の重量比が、これらの範囲を外れると、所定の吸光度を有するマレイン酸重合体を得ることができない。
本発明の(A)成分の重合反応に使用される芳香族溶媒としては、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、キシレン異性体の混合物、エチルベンゼン、トルエン、キュメン、トリメチルベンゼンの各異性体、テトラメチルベンゼンの各異性体等が使用できるが、好ましくはo−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、キシレン異性体の混合物である。
本発明の(A)成分の重合反応に使用される重合開始剤は、特に限定されるものではなく、通常のジ−tert−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルヒドロパーオキシド等が使用できる。
本発明の(A)成分の平均分子量は300〜3000であり、好ましくは400〜2000である。平均分子量が300未満では、本発明の効果が得られないことがある。一方、平均分子量が3000を越えると、本発明の効果が得られないことがあるだけでなく、重合体自身がカルシウム塩として析出しやすくなり本発明の効果が得られないことがある。
平均分子量の測定法は、例えばゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーを用いて分子量既知の標準物質を対照にして測定する。市販の分子量計算用コンピュータソフトウェア、例えば、日立製作所(株)製の「D−2520型GPCデータ処理システム」(商品名)を用いて平均分子量を計算することができる。
また、本発明の(A)成分として、市販の製品、例えばBWA社の「Belclene200LA」(商品名)〔190nmにおける吸光係数が0.09〜0.2(dm/mg・cm)である〕を使用することもできる。
本発明の(A)成分において、190nmにおける吸光係数は、重合体構造中に芳香族溶媒が成分として取り込まれていることに起因している。また、芳香族溶媒以外の溶媒を用いると所定の紫外吸光特性を有するマレイン酸重合体を得ることができない。
吸光係数εの測定は、ランバート・ベールの法則を用いて一般的な方法で行う。例えば、マレイン酸重合体を水に溶解して濃度1〜10mg/Lの範囲内で数点、調製し、さらにpHを7に調整した後、10mmの石英セル(セル光路長L=10mm)に入れて、吸光光度計(例えば、日立製作所(株)製「U−2000」)を用いて190nmの波長の吸光度を測定する。マレイン酸重合体溶液濃度:Cと測定した吸光度:Aの関係を、最小二乗法を用いて一次関数に回帰分析して、式:
A=ε・C+定数
として得られた「ε」が吸光係数である。
本発明の(B)イタコン酸重合体、マレイン酸重合体、及びイタコン酸とマレイン酸の共重合体から選択される水性溶媒中で重合された重合体であって、モノマー組成中の20重量%未満の共重合可能なその他モノマーを含んでいてもよい重合体の1種以上(以下、「(B)成分」とする)の、重合体のイタコン酸単位部分やマレイン酸単位部分は、未中和、部分中和塩あるいは完全中和塩であり、部分中和塩あるいは完全中和塩を成す陽イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、アンモニウムイオン等があり、これらの1種あるいは2種以上である。
本発明の(B)成分は、溶媒として主に水を使用した水系重合法で製造され、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸などの水に溶解可能なモノマーを使用して、過酸化水素、過硫酸塩、水溶性アゾ系触媒などの水に溶解可能な重合開始剤を用いて製造される。ただし、水系重合法ではマレイン酸やイタコン酸の反応性は低く、このままでは重合の反応率を十分上げることができず、かなりの量の未反応のマレイン酸モノマーやイタコン酸モノマーが残留するため、十分な腐食抑制効果やスケール抑制効果を得ることが難しい。このため、マレイン酸系重合体とイタコン酸系共重合体を収率よく合成するために、特別の工夫が必要とされる。
具体的には、本発明の(B)イタコン酸重合体、マレイン酸重合体、及びイタコン酸とマレイン酸の共重合体から選択される水性溶媒中で重合された重合体であって、モノマー組成中の20重量%未満の共重合可能なその他モノマーを含んでいてもよい重合体の製造の際、マレイン酸、イタコン酸などのモノマーとともに、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物を添加することが好ましい。ここで使用されるアルカリ金属水酸化物の量は、不飽和カルボン酸の合計モル数に対してアルカリ金属水酸化物を0.2〜2のモル比で添加するのが好ましい。アルカリ金属水酸化物は重合開始前に一括添加するか、あるいは重合反応段階で重合開始剤とともに逐次的添加あるいは一括添加するが、好ましくは重合開始前に一括添加するのがよい。
本発明の(B)成分の重合反応に使用される水性溶媒は、必ず水を含有し、水と共に親水性溶媒を含有しても良く、水と親水性溶媒の割合は配合するモノマーや触媒などの種類と配合量に合わせて選択できる。用いることのできる親水性溶媒の例としてはエタノール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン等のアルコール類やエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類などが挙げられる。
本発明の(B)成分における、重合反応の全体仕込み量に対するモノマー配合量は特に制限はないが、通常は10〜60重量%の範囲である。モノマーの添加時期として、イタコン酸系モノマーは重合開始前に水性溶媒とともに一括添加してもよく、重合反応段階で逐次的添加あるいは一括添加してもよいが、マレイン酸系モノマーは重合開始前に水性溶媒とともに一括添加するのが好ましい。
本発明の(B)成分の重合反応に使用される重合開始剤は、過酸化水素、過硫酸塩などを単独で使用するよりも、過酸化水素と過硫酸塩を併用するのが好ましい。重合開始剤の量は、全体仕込み量に対して過酸化水素が0.3〜20重量%、過硫酸塩が0.1〜5%重量の範囲が好ましい。また、重合開始剤は、重合反応開始時に一括添加するよりも、15分〜6時間程度かけて逐次的に滴下するのが好ましい。
更に、重合開始剤とともにレドックス触媒を添加するのが好ましい。好ましいレドックス触媒は、還元可能なカチオンであり、鉄、亜鉛、コバルト、モリブデン、クロム、ニッケル、バナジウム及びセシウム、及びそれらの組み合わせから得られる金属イオンを含む。好ましい金属イオンは硫酸第一鉄アンモニウム、硫酸第一鉄、塩化第一鉄、コバルト塩(例えば、硫酸コバルト六水和物)、バナジウム塩、及びそれらの組み合わせから得られる金属イオンである。レドックス触媒の量は、全体仕込み量に対して金属換算で0.001〜0.5重量%の範囲が好ましい。
アルカリ金属水酸化物の量、重合開始剤の量、レドックス触媒の量のいずれかが上記の範囲を外れると、モノマー反応率が十分上がらず、十分な腐食抑制効果やスケール抑制効果を示さない。
マレイン酸重合体、イタコン酸重合体、及びマレイン酸重合体とイタコン酸重合体の共重合体であって、モノマー組成中の20重量%未満の共重合可能なその他モノマーを含んでいてもよい重合体の分子量の調整は、重合開始剤の量、重合温度、重合時間、モノマー濃度などを適宜変えることにより達成できる。または、重合調整剤を添加して、その濃度を変えることにより分子量を調整することができる。重合調整剤として、イソプロピルアルコール、2−ブチルアルコールなどの2級アルコールや重亜硫酸塩、亜硫酸塩などの重合調整剤として公知の化合物が使用できる。
重合反応の温度は、重合開始剤の種類、溶媒の種類などにより異なるが、通常は還流温度または還流温度よりも低い温度に制御され、通常、40〜200℃の範囲であるが、好ましい反応温度は60〜130℃の範囲である。反応温度が低すぎると十分な反応率が得られず、逆に、反応温度が高すぎると重合体の脱カルボキシル化反応が起きて腐食抑制効果やスケール抑制効果が低下するため、いずれも好ましくない。
本発明の(B)成分のイタコン酸重合体の分子量は、好ましくは300〜5000、より好ましくは400〜3000である。分子量がこの範囲を外れると、腐食抑制効果やスケール抑制効果が小さくなり好ましくない。本発明の(B)成分のマレイン酸重合体の分子量は、好ましくは300〜5000、より好ましくは400〜3000である。分子量がこの範囲を外れると、腐食抑制効果やスケール抑制効果が小さくなり好ましくない。本発明の(B)成分のイタコン酸とマレイン酸の共重合体の分子量は、好ましくは300〜5000、より好ましくは400〜3000である。分子量がこの範囲を外れると、腐食抑制効果やスケール抑制効果が小さくなり好ましくない。なお、共重合体はブロックまたはランダム共重合体の何れであってもよい。これらの分子量の好適範囲は、腐食抑制効果およびスケール付着防止効果の観点から選ばれたものである。
本発明の(B)成分のマレイン酸重合体、イタコン酸重合体、及びイタコン酸とマレイン酸の共重合体は共重合可能なその他モノマーを含んでいてもよいが、共重合可能なその他モノマーはモノマー組成中の20重量%未満とすべきである。
本発明の水処理方法では、(A)成分と(B)成分を有効成分として含む水処理剤を調製して対象水系に添加する方法と、(A)成分と(B)成分を対象水系に別個に添加する方法があり、いずれも、対象水系に添加する(A)成分と(B)成分の使用比率(重量%)は、90:10〜10:90、より好ましくは70:30〜30:70の範囲である。
本発明の水処理剤は、別個に製造した(A)成分と(B)成分を混合して調製するが、その調製方法は、(A)成分の形態が固形状、粉体状、あるいは水を加えた水溶液であることから、一般的には、水溶液の形態である(B)成分に(A)成分を加えて常温で均一になるまで撹拌混合するが、両者が溶液の場合は(A)成分に(B)成分を加えても良く、調製に使用する装置や作業手順に合わせて自由に選択できる。このようにして調製された水処理剤は、取扱い上の必要に応じて水で希釈することもできる。
本発明の(A)成分の対象水系への添加量は、対象とする水系の条件、特に水質、温度などにより異なるが、一般的に、その有効成分濃度として1〜1000mg/Lになるように添加することが望ましい。また、好ましくは3〜500mg/L、より好ましくは5〜100mg/Lである。
本発明の(B)成分の対象水系への添加量は、対象とする水系の条件、特に水質、温度などにより異なるが、一般的に、その有効成分濃度として1〜1000mg/Lになるように添加することが望ましい。また、好ましくは3〜500mg/L、より好ましくは5〜100mg/Lである。
本発明の、水処理剤の対象水系への添加、あるいは(A)成分と(B)成分の対象水系への別個添加においては、薬注ポンプを用いて対象水系のスケールや腐食が発生する箇所の上流部であって撹拌の良い場所に連続添加する。また、対象水系における有効成分濃度が維持できる範囲で間欠添加しても良い。尚、対象水系が循環水系である場合は、水系のいずれの場所にも添加できるが、一般的には循環水槽の撹拌の良い場所に添加することが容易である。
本発明の水処理剤及び水処理方法は、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、珪酸マグネシウム、シリカ等の各種スケールに対する析出防止や付着防止効果も有するため、スケール性の厳しい水質においても適用可能である。
本発明の水処理剤及び水処理方法を適用する水質は、pHが6以上、好ましくはpHが8〜10の範囲である。腐食抑制の観点から、本発明の水処理剤及び水処理方法は、pH、Ca硬度、Mアルカリ度ならびにシリカ濃度が高いスケール性水質で適用した方が好ましい。ここで、具体的にスケール性水質とは、リツナー指数:RIを6.0以下、好ましくは5.0以下であり、RIがこの範囲になるように水系の水質を調整するのが好ましい。
ここでRIは、炭酸カルシウムの析出傾向を示す指数であり、次式により計算される。
RI=2×pHs−pH
また、pHは循環水のpHであり、pHsは式(1)で示される炭酸カルシウムの飽和pHである。
Figure 0005686581
ここで、
pK2:炭酸の第2解離定数
pKs:炭酸カルシウムの溶解度積
pCa=−log[Ca硬度](mg−CaCO3/L)
pA=−log[Mアルカリ度](mg−CaCO3/L)
μ:イオン強度であり、次式で算出される。
μ=[電気伝導率](μS/cm)×0.0000175
開放式循環冷却水系では、多数の熱交換器を有しており、運転条件も絶えず変化することから、系内の温度分布を正確に把握することが困難である。そのため、本発明の計算に使用する温度は、開放式循環冷却水系における熱交換器の出口水の典型的な温度である40℃を用いる。40℃におけるpK2は10.2、また pKsは8.5である。pCa、pA、μは循環水のCa硬度、Mアルカリ度、電気伝導率をJIS K0101(工業用水試験方法)に記載の方法により測定して前述の式に代入して求めることができる。
水系のRIを調整する方法は、通常、水系の濃縮度を上昇させて、補給水中に含まれるCa硬度とMアルカリ度成分の濃度やpHを上昇させることにより達成される。ただし、補給水中に含まれるCa硬度やMアルカリ度成分の濃度が非常に小さい場合や濃縮度の上昇が困難な場合は、水系のRIを6以下あるいは5以下とすることが困難な場合がある。このような場合は、本発明の水処理剤とともに少量の亜鉛やリン酸系化合物、またはアルカリ性化合物を添加することにより、十分な腐食抑制効果を発揮させることができ、例えば、亜鉛化合物を亜鉛換算で0.2〜3mg/L程度添加することにより、RIが6以上の腐食性水質であっても十分な腐食抑制効果を発揮させることができる。あるいは、水系のRIが6以下、あるいは5以下となるようにアルカリ性化合物を添加することにより、補給水中に含まれるCa硬度やMアルカリ度成分の濃度が少ない場合や濃縮度の上昇が困難な場合でも、十分な腐食抑制効果を発揮させることができる。
ここで使用されるアルカリ性化合物は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;酸化カルシウムまたは水酸化カルシウム;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩や重炭酸塩などである。
水系の運転開始時には、本発明の(A)成分、(B)成分とともに縮合リン酸塩を併用するのが好ましい。縮合リン酸塩は縮合度2以上のリン酸塩であるが、ピロリン酸塩(縮合度2)、トリポリリン酸塩(縮合度3)、テトラポリリン酸塩(縮合度4)、ヘキサメタリン酸塩などが使用できる。ここで一般に、ヘキサメタリン酸ナトリウムの商品名で市販されているのは、平均縮合度が10以上の鎖状縮合リン酸塩であるが、より好ましい縮合リン酸塩は、平均縮合度が30〜100の鎖状縮合リン酸塩である。水系の運転開始時における縮合リン酸塩の添加量は通常3〜200mg/Lであるが、好ましくは5〜100mg/Lである。
本発明の水処理剤及び水処理方法が適用される被処理水系(対象水系)の水質は特に限定されないが、通常は、電気伝導率は5000μS/cm以下、Ca硬度ないしMg硬度は0〜1000mgCaCO/L、Mアルカリ度は0〜500mgCaCO/L、シリカは0〜250mg/L、塩化物イオンは0〜3000mg/L、硫酸イオンは0〜3000mg/L、全鉄は10mg/L以下であって好ましくは3mg/L以下、アルミニウムは3mg/L以下、濁度は100度以下であって好ましくは20度以下、懸濁物質濃度は100mg/L以下であって好ましくは20mg/L以下、リツナーの安定度指数は3.0以上、ランジェリアの飽和指数は3.0以下の範囲である。
本発明の水処理剤及び水処理方法が適用される被処理水系の温度は特に限定されないが、通常は0〜300℃の範囲であり、また、被処理水系の流速は特に限定されないが、通常は0.1〜5.0m/sの範囲である。更に、本発明の水処理剤及び水処理方法が適用される被処理水系の半減時間は特に限定されないが、通常は300時間以下である。ここで半減時間は式:
半減時間〔h〕=(被処理水系の保有水量〔m〕/ブローダウン水量〔m/h〕)×0.693
で示される。
本発明の(A)成分、(B)成分とともに、腐食抑制剤として公知の別の種類の化合物、スケール抑制剤、スケール分散剤、微生物障害抑制剤、脱酸素剤、pH調整剤、清缶剤、給復水系防食剤、消泡剤などの公知の化合物を併用して用いても良い。
併用が好ましい腐食抑制剤としての化合物は、有機ホスホン酸、ホスホノカルボン酸、ホスフィノポリカルボン酸、スルホン酸基含有ポリマー、リン酸またはリン酸塩、及びモリブデン酸塩である。
前記の有機ホスホン酸は、分子中に1個以上のホスホノ基を有する有機化合物であり、具体的には1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、ヘキサメチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸などが挙げられ、好ましくは1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸である。
前記のホスホノカルボン酸は、分子中に1個以上のホスホノ基と1個以上のカルボキシル基を有する有機化合物であり、具体的には2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、ヒドロキシホスホノ酢酸、ホスホノポリマレイン酸、ホスホンコハク酸などが挙げられ、好ましくは2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、ホスホノポリマレイン酸である。ここで、ホスホノカルボン酸はローディア社からBRICORR288の商品名、またBWA社からBELCOR585の商品名で市販されている。ホスホノカルボン酸は、例えば、中性〜アルカリ性の水性溶媒中で亜リン酸とモノエチレン性不飽和カルボン酸とを遊離ラジカル開始剤の存在下で加熱することにより製造することができる(例えば特開平4−334392号公報参照)。また、ホスホノカルボン酸は、次亜リン酸とカルボニル化合物やイミン化合物との反応物を反応開始剤の存在下で不飽和カルボン酸と反応させることにより得ることができる(特許第3284318号公報参照)。
前記のホスフィノポリカルボン酸は、分子中に1個以上のホスフィノ基と2個以上のカルボキシル基を有する化合物であり、具体的にはアクリル酸と次亜リン酸を反応させて得られるビス−ポリ(2−カルボキシエチル)ホスフィン酸、マレイン酸と次亜リン酸を反応させて得られるビス−ポリ(1,2−ジカルボキシエチル)ホスフィン酸、マレイン酸とアクリル酸と次亜リン酸を反応させて得られるポリ(2−カルボキシエチル)(1,2−ジカルボキシエチル)ホスフィン酸、イタコン酸と次亜リン酸を反応させて得られるビス−ポリ[2−カルボキシ−(2−カルボキシメチル)エチル]ホスフィン酸、アクリル酸と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸と次亜リン酸の反応物などが挙げられ、好ましくはアクリル酸とマレイン酸と次亜リン酸の反応物、イタコン酸とマレイン酸と次亜リン酸の反応物である。ホスフィノポリカルボン酸の調製は、通常、水性溶媒中で次亜リン酸とモノエチレン性不飽和カルボン酸とを遊離ラジカル開始剤の存在下で加熱することにより行なわれ、例えば特公昭54−29316号公報、特公平5−57992号公報、特公平6−47113号公報などに開示されている。また、ホスフィノポリカルボン酸は、バイオ・ラボ社よりBELCLENE500、BELSPERSE164、BELCLENE400などの商品名で市販されている。
前記のスルホン酸基含有ポリマーは、モノエチレン性不飽和スルホン酸の重合体、モノエチレン性不飽和スルホン酸とモノエチレン性不飽和カルボン酸の共重合体、あるいはモノエチレン性不飽和スルホン酸とモノエチレン性不飽和カルボン酸と他の共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体との共重合体である。モノエチレン性不飽和スルホン酸として、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸、ブタジエンスルホン酸やイソプレンスルホン酸等の共役ジエンスルホン化物、スチレンスルホン酸、スルホアルキル(メタ)アクリレートエステル、スルホアルキル(メタ)アリルエーテル、スルホフェノ(メタ)アリルエーテル、(メタ)アリルスルホン酸などの1種以上が用いられる。モノエチレン性不飽和カルボン酸として、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸などの1種以上が用いられる。他の共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸エステル類の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシルアルキルエステル;(メタ)アクリルアミド類の(メタ)アクリルアミド、N−アルキル置換(メタ)アクリルアミド;炭素数2〜8のオレフィンのエチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、ヘキセン、2−エチルヘキセン、ペンテン、イソペンテン、オクテン、イソオクテンなど;ビニルアルキルエーテル類のビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル;マレイン酸アルキルエステルなどがあげられ、その1種または2種以上が用いられる。
前記のスルホン酸基含有ポリマーの中でも、モノエチレン性不飽和スルホン酸とモノエチレン性不飽和カルボン酸の共重合体、あるいはモノエチレン性不飽和スルホン酸とモノエチレン性不飽和カルボン酸と他の共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体との共重合体が好ましく、さらに好ましい具体的な化合物として、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸と(メタ)アクリル酸の共重合体、3−アリロキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸と(メタ)アクリル酸の共重合体、共役ジエンスルホン化物と(メタ)アクリル酸の共重合体が挙げられる。
前記のスルホン酸基含有ポリマーの分子量は、重量平均分子量として通常は1,000〜100,000であり、好ましくは4,000〜20,000である。
本発明の水処理剤及び水処理方法が対象とする水系設備の一部に銅、あるいは銅合金が存在する場合には、アゾール化合物を併用することが好ましい。アゾール化合物の例としてトリルトリアゾール、ベンゾトリアゾール、置換ベンゾトリアゾール、メルカプトベンゾチアゾールなどが挙げられる。
腐食やスケールとともに微生物障害は水系における主要な障害であるが、本発明の水処理剤及び水処理方法では微生物の障害は防止できないので、微生物障害抑制剤を併用することが特に好ましい。併用される微生物障害抑制剤の例として、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、液化塩素、塩化臭素、次亜塩素酸塩と臭化物の反応物、クロロイソシアヌル酸類、クロロジメチルヒダントイン酸類、ブロモジメチルヒダントイン酸類、クロロブロモジメチルヒダントイン酸類等の水に溶解して次亜塩素酸及びまたは次亜臭素酸を生成する化合物;ヒドラジン;2−メチルイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−クロロイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−5−クロロイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−ジクロロイソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3(2H)イソチアゾリン等のイソチアゾリン化合物;2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド等の有機ブロム化合物;メチレンビスチオシアネート、ビス−(1,4−ジブロムアセトキシ)−2−ブテン、ベンジルブロムアセテート、ソジウムブロマイド、α−ブロモシンナムアルデヒド、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム、ビス(2−ピリジンチオール−1−オキシド)亜鉛、2−(4−チアゾリル)ベンツイミダゾール、 ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス−(2−ヒドロキシエチル)−S−トリアジン、ビス(トリクロルメチル)スルホン、ジチオカーバメート、3,5−ジメチ ルテトラヒドロ−1,3,5,2H−チアジアジン−2−チオン、ブロム酢酸エチルチオフェニルエステル、α−クロ ルベンゾアルドキシムアセテート、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン、3−ヨード−2−プロペニルブチルカルバメート、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル及びp−クロル−m−キシレノール等が挙げられる。
本発明の水処理剤及び水処理方法において、併用するのが好ましい微生物障害抑制剤は、次亜塩素酸及びまたは次亜臭素酸を生成する化合物であるが、その添加量は遊離ハロゲン濃度(遊離塩素と遊離臭素の合計)として通常0.05〜2mg/L(Cl2換算)である。
本発明の水処理剤及び水処理方法では、対象となる腐食の形態は特に限定されないが、全面腐食、孔食、隙間腐食、酸素濃淡電池腐食、応力腐食割れ、ガルバニック腐食、微生物腐食、流れ誘起局部腐食、エロージョンコロージョン、キャビテーションコロージョン、脱成分腐食、脱亜鉛腐食などが含まれる。
本発明の水処理剤及び水処理方法は、スケール抑制効果を有するが、対象となるスケールの種類は特に限定されず、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩スケール;硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸ストロンチウムなどの硫酸塩スケール;リン酸カルシウム、リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウムなどのリン酸塩スケール;ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸鉄、ケイ酸亜鉛などのケイ酸塩スケール;無定形シリカスケール;水酸化マグネシウム;水酸化アルミニウム;酸化鉄や水酸化鉄などが含まれる。
ステンレス鋼やチタン等の不動態化皮膜を形成する金属は、スケール付着部における隙間腐食を起因とした孔食や応力腐食割れが発生し易いが、本発明の水処理剤及び水処理方法では、スケール付着を防止することにより、ステンレス鋼やチタン等の不動態化皮膜を形成する金属の腐食を間接的に防止することができる。
以下に本発明における実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
((A)成分のマレイン酸重合体:A−1〜A−4の調製)
ガラス還流管、窒素通気管、攪拌器付きの4つ口セパラブルフラスコに無水マレイン酸10gとo−キシレン90gを入れ、140℃に昇温して攪拌溶解した。窒素ガス通気下で140℃を維持しながら、ジ−tert−ブチルパーオキシド0.3gをキシレン10gに溶解した開始剤溶液を15分かけて滴下した。滴下終了後、窒素ガス通気下で140℃を90分間維持した。フラスコ底部にポリマーが沈澱したならば、デカンテーションにより上澄み液を取り除いた後、水100mlを加え、透明なポリマー溶液を得た。ポリマー溶液をロータリーエバポレーターに入れ、減圧下50℃で加熱してキシレンを留去して、マレイン酸重合体A−1の30重量%水溶液:55gを得た。共重合体A−1の平均分子量は約400であった。A−1と同様にして表1に記載の配合割合で各マレイン酸重合体A−2〜A−4を合成した。
(マレイン酸重合体:C−1〜C−3の調製)
A−1と同様にして表1に記載の配合割合で各マレイン酸重合体C−1〜C−3を合成した。
Figure 0005686581
((B)成分のマレイン酸重合体:B−1の調製)
ガラス還流管、窒素通気管、滴下ロート、攪拌器付きの4つ口セパラブルフラスコに無水マレイン酸40重量部(0.40モル)、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部、水60重量部を加え、これに48%水酸化カリウム水溶液を11.9重量部(0.10モル)加えた。全反応工程中、撹拌しながら窒素を連続的に通気した。液を90℃に加熱した後、35%過酸化水素8重量部と過硫酸ナトリウム0.3重量部を水12重量部に溶解した液を90℃に維持しながら120分間かけて滴下した。滴下終了後、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部を一括で加え、更に90℃で2時間加熱して、平均分子量1100のマレイン酸重合体B−1の水溶液を得た。高速液体クロマトグラフ法により残留モノマーを測定した結果、マレイン酸の反応率は90%であった。
((B)成分のイタコン酸重合体:B−2の調製)
ガラス還流管、窒素通気管、滴下ロート、攪拌器付きの4つ口セパラブルフラスコにイタコン酸40重量部(0.3モル)、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部、水60重量部を加え、これに48%水酸化カリウム水溶液を11.9重量部(0.1モル)加えた。全反応工程中、撹拌しながら窒素を連続的に通気した。液を90℃に加熱した後、35%過酸化水素8重量部と過硫酸ナトリウム0.3重量部を水12重量部に溶解した液を90℃に維持しながら120分間かけて滴下した。滴下終了後、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部を一括で加え、更に90℃で2時間加熱して、平均分子量1100のイタコン酸重合体B−2の水溶液を得た。高速液体クロマトグラフ法により残留モノマーを測定した結果、イタコン酸の反応率は99%であった。
((B)成分のマレイン酸重合体:B−3の調製)
液を100℃に加熱した後、35%過酸化水素40重量部と過硫酸ナトリウム1.5重量部を水12重量部に溶解した液を100℃に維持しながら120分間かけて滴下した以外は、B−1と同様の方法により平均分子量400のマレイン酸重合体B−3の水溶液を得た。
((B)成分のマレイン酸重合体:B−4の調製)
液を80℃に加熱した後、35%過酸化水素6重量部と過硫酸ナトリウム0.5重量部を水12重量部に溶解した液を80℃に維持しながら240分間かけて滴下した以外は、B−1と同様の方法により平均分子量3000のマレイン酸重合体B−4の水溶液を得た。
((B)成分のイタコン酸重合体:B−5の調製)
液を100℃に加熱した後、35%過酸化水素30重量部と過硫酸ナトリウム1.2重量部を水12重量部に溶解した液を100℃に維持しながら120分間かけて滴下した以外は、B−2と同様の方法により平均分子量400のイタコン酸重合体B−5の水溶液を得た。
((B)成分のイタコン酸重合体:B−6の調製)
液を80℃に加熱した後、35%過酸化水素6重量部と過硫酸ナトリウム0.5重量部を水12重量部に溶解した液を80℃に維持しながら120分間かけて滴下した以外は、B−2と同様の方法により平均分子量3000のイタコン酸重合体B−6の水溶液を得た。
((B)成分のイタコン酸とマレイン酸の共重合体:B−7の調製)
ガラス還流管、温度計、窒素通気管、滴下ロート、攪拌器付きの5つ口セパラブルフラスコに無水マレイン酸20重量部(0.20モル)、硫酸第一鉄7水和物0.03重量部、水40重量部を加え、これに48%水酸化カリウム水溶液を23.8重量部(0.20モル)加えた。全反応工程中、撹拌しながら窒素を連続的に通気した。液を90℃に加熱した後、イタコン酸20重量部(0.15モル)、48%水酸化カリウム水溶液9.0重量部(0.08モル)を水50重量部に溶解した液と35%過酸化水素16重量部と過硫酸ナトリウム0.6重量部を水24重量部に溶解した液をそれぞれ別個の滴下ロートに入れ、90℃に維持しながらそれぞれ2時間かけて滴下した。滴下終了後、硫酸第一鉄7水和物0.02重量部を加えてから更に90℃を2時間維持し、平均分子量800のイタコン酸−マレイン酸共重合体(46:54重量%)B−7を得た。高速液体クロマトグラフ法により残留モノマーを測定した結果、イタコン酸の反応率は100%、マレイン酸の反応率は88%であった。
(水処理剤―1の調製)
上記方法で調製されたA−1水溶液とB−1水溶液を、A−1とB−1の有効成分が同量(重量として)含有されるように混合して水処理剤―1を調製した。
(水処理剤―2の調製)
上記方法で調製されたA−1水溶液とB−2水溶液を、A−1とB−2の有効成分が同量(重量として)含有されるように混合して水処理剤―2を調製した。
(水処理剤―3の調製)
上記方法で調製されたA−1水溶液とB−7水溶液を、A−1とB−7の有効成分が同量(重量として)含有されるように混合して水処理剤―3を調製した。
(水処理剤―4の調製)
上記方法で調製されたC−2水溶液とB−1水溶液を、C−2とB−1の有効成分が同量(重量として)含有されるように混合して水処理剤―4を調製した。
(水処理剤―5の調製)
上記方法で調製されたC−2水溶液とB−2水溶液を、C−2とB−2の有効成分が同量(重量として)含有されるように混合して水処理剤―5を調製した。
(水処理剤―6の調製)
上記方法で調製されたC−2水溶液とB−7水溶液を、C−2とB−7の有効成分が同量(重量として)含有されるように混合して水処理剤―6を調製した。
(腐食及びスケール抑制試験)
JIS K0100−1990 工業用水腐食試験方法(回転法)に従って、寸法50×30×1mm、表面積0.316dmの 低炭素鋼(JIS G 3141SPCC−SB)試験片をアセトンで脱脂し、乾燥して重量を測定した。次に表2に示す重合体、及び水処理剤を試験水に添加した。試験液の水質は、pH:8.8、Mアルカリ度:300ppm、カルシウム硬度: 300ppm、塩化物イオン:212ppm、リツナー指数(40℃):4.5であった。JIS K0100−1990工業用水腐食試験方法(回転法)に従って、該試験液500mLを還流冷却管、攪拌器付きフラスコに入れて40℃の恒温槽にて保温し、試験片を該試験方法に規定する腐食試験装置のモーター 回転軸の保持器に取り付けて、40℃の試験液の入ったフラスコ中に浸漬し、線速度0.3m/secで3日間、連続で試験片を回転させた。3日後に試験片を 取り出し、表面に付着した腐食性生成物やスケール付着物を流水下、ブラシで除去し、乾燥させて試験片の重量を測定し、次式で腐食速度(mdd)を計算した。
腐食速度(mdd)=(試験片の重量減:mg)/〔(試験片表面積:dm2)×(試験日数:日)〕
また、走査電子顕微鏡により試験片の観察を行い、スケール性結晶の付着状況を確認した。結果を表2に示す。
Figure 0005686581
(−):付着なし (+):小程度の付着 (++):中程度の付着 (+++):かなりの付着
(注1)比較例4、8、9のアクリル酸重合体(分子量2500):BASF製SOKALAN PA20(商品名、主成分はポリアクリル酸)をそのまま使用した。
(注2)比較例10の無水マレイン酸−エチルアクリレート−スチレン共重合体(49:25:26重量%、分子量3150):特許第2942991号公報の実施例1に記載の方法により合成した。
表2の結果から、本発明の、(A)190nmにおける吸光係数が0.09〜0.2(dm/mg・cm)である、芳香族溶媒中で重合したマレイン酸重合体と(B)イタコン酸重合体、マレイン酸重合体、及びイタコン酸とマレイン酸の共重合体から選択される水性溶媒中で重合された重合体であって、モノマー組成中の20重量%未満の共重合可能なその他モノマーを含んでいてもよい重合体の1種以上を有効成分として含有することを特徴とする水処理剤、及び水と接する金属表面の腐食抑制及びスケール抑制を目的として上記(A)成分と上記(B)成分を同時に使用することを特徴とする水処理方法が、他の水処理剤及び処理方法よりも優れた腐食抑制効果及びスケール抑制効果を有することが示された。
本発明は、開放循環式冷却水系、密閉循環式冷却水系処理剤、一過式冷却水系、ボイラ水系、循環冷温水系、循環加熱水系、各種紙パルプ製造工程、集塵水系などの水系における金属の腐食抑制とスケール抑制に利用することができる。

Claims (3)

  1. (A)190nmにおける吸光係数が0.09〜0.2(dm3/mg・cm)である、芳香族溶媒中で重合したマレイン酸重合体と(B)イタコン酸重合体、マレイン酸重合体、及びイタコン酸とマレイン酸の共重合体から選択される水性溶媒中で重合された重合体であって、モノマー組成中の20重量%未満の共重合可能なその他モノマーを含んでいてもよい重合体の1種以上を有効成分として含有することを特徴とする水と接する金属表面の腐食抑制及びスケール抑制を行う水処理剤。
  2. 190nmにおける吸光係数が0.09〜0.2(dm/mg・cm)である、芳香族溶媒中で重合したマレイン酸重合体が、(a)(無水)マレイン酸と(b)o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、キシレン異性体の混合物、エチルベンゼン、トルエン、キュメン、トリメチルベンゼンの各異性体、及びテトラメチルベンゼンの各異性体から選ばれる1種以上を構成成分とし、(a)(無水)マレイン酸と(b)の重量構成比が1:4〜1:10であることを特徴とする請求項1記載の水と接する金属表面の腐食抑制及びスケール抑制を行う水処理剤。
  3. (A)190nmにおける吸光係数が0.09〜0.2(dm3/mg・cm)である芳香族溶媒中で重合したマレイン酸重合体と(B)イタコン酸重合体、マレイン酸重合体、及びイタコン酸とマレイン酸の共重合体から選択される水性溶媒中で重合された重合体であって、モノマー組成中の20重量%未満の共重合可能なその他モノマーを含んでいてもよい重合体の1種以上を同時に使用することを特徴とする水と接する金属表面の腐食抑制及びスケール抑制を行う水処理方法。
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