JP2011044745A - 冷却装置 - Google Patents

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英昭 松本
Kazuaki Kashiwada
一章 柏田
Kenji Joko
憲二 上甲
Masahiko Saito
雅彦 齊藤
Koji Sasaki
宏二 佐々木
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Abstract

【課題】内部を冷却すべき筐体の前面にとり得る吸気口の面積が小さく制約されている場合であっても、従来よりも多量の冷却空気を、しかも特定の被冷却要素に選択的に噴射することのできる冷却装置を提供する。
【解決手段】吸気口4から筐体2内に袋状に広がるエアダクト5によって構成する。このエアダクト5の壁面6には少なくとも被冷却要素に向けられた小開口群7を設ける。そしてこの小開口群7から冷却空気を噴射して冷却を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、被冷却要素を収容する筐体(case)の内部を冷却するための冷却装置に関する。
本発明を適用することのできる、上記の被冷却要素を収容する筐体の例としては、各種産業分野において広範に存在する。ただし本発明においては、理解を早めるために、電子産業分野とりわけ情報通信分野における通信機器をその筐体の好適例として説明する。
上記通信機器は一般に多数のICならびにLSIを基板上に塔載しこれを筐体で囲むように構成している。これらICならびにLSIは近年、より高密度化し、さらにまたこれらの高機能化が進んで、その消費電力は一層大きくなっている。したがって当然その通信機器をなす筐体内での発熱もまた多大なものとなり、この発熱を効率良く筐体から逃がすことが必要となる。
ところが、その通信機器の上述した高機能化に伴って当該電子回路の動作周波数が益々高くなり、GHzオーダにまで達している。ここにいわゆるEMC(Electro Magnetic Compatibility)対策が必要となり、このために、上記筐体には完全なシールド構造が求められる。しかしながらかかるシールド構造は、上述した多大な発熱を、上記筐体から効率良く逃がすことを一層困難にする。
かくして筐体内に収容される多数の被冷却要素(IC,LSI等)を効率良く冷却するための冷却装置は、特に近年の通信機器にとって不可欠なものとなる。
さらに最近はインターネットの急速な普及により、例えば通信事業者によって使用される通信機器にはEthernet(登録商標)ポートをインタフェースとして持つケースが多くなっている。具体的には、例えばRJ−45/SFP(Small Form-Factor Pluggable)モジュールが該インタフェースとして多数、上記通信機器の特に前面に実装されている。
ところがこのようなRJ−45/SFPモジュールを筐体の前面に実装した、通信事業者等における通信機器においては、後に図20を用いて説明するように、特別な配慮が要求される。
なお本発明に関連する公知技術として、下記の〔特許文献1〕がある。しかしこの公知技術には本発明の特徴をなす後述の「エアダクトの採用」といった技術思想を示唆していない。
特開平4−252098号公報
上記RJ−45/SFPモジュール等のポートを筐体前面に多数インタフェースとしてもつ通信機器においては、通常、その同じ前面に既述の吸気口も併せ持っている。このため、その前面内でその吸気口に割り当てることのできる面積はかなり小さいものになってしまう。加えて、例えば上記通信事業者によって使用される通信機器にあっては、同様の複数の通信機器が規定のサイズのラック内に多段積みされることから、1つ1つの通信機器に分け与えることのできる高さ、すなわち上記前面部分の高さは自ずと制限されてくる。結局、上記吸気口に割り当てることのできる面積を、冷却能力増大のために、さらに広げることは殆んど不可能である。
加えて、上記通信機器において、筐体の内部に配置されるICやLSI等の電気系部品には、例えば0℃〜110℃といった範囲の温度を保証できる反面、該筐体の前面に配置される上記RJ−45/SFPモジュールには、例えば0℃〜75℃といった比較的狭い範囲の温度しか保証できない。これは、該モジュールが光/電気および電気/光変換を行う光インタフェースであって、その内部の素子に、きわめて変化しやすい温度−波長特性を有するものを含んでいるからである。このため、筐体の内部(電気系部品)よりも筐体の前面(光インタフェース・モジュール)の方に高い冷却能力を必要とする。しかし従来の冷却装置では、上述した前面の高さ制限に起因して、かかる問題を解決できていない。
したがって本発明は、前面に十分広い面積の吸気口を確保することができないような筐体に設けられる冷却装置であって、そのような小面積の吸気口でありながら、筐体の前面にある被冷却要素(光インタフェース・モジュール)に対しても、また筐体の内部にある被冷却要素(電気系部品)に対しても、その吸気口から十分な冷却空気を供給することのできる冷却装置を提供することを目的とするものである。
図1は本発明に係る冷却装置の基本構成を示す断面図である。本断面図において、本発明に係る冷却装置1は、前面3に設けられた吸気口4とこの吸気口4から内部へ吸気するための排気ファン8とを少なくとも備える筐体2内に設けられてこの筐体2の内部を冷却するための冷却装置である。ここに本発明の装置1の特徴はこれを、吸気口4から筐体2内に袋状に広がるエアダクト5によって構成し、かつこのエアダクト5の壁面6の少なくとも一部に小開口群7を設けることにある。
ここにエアダクト5は、筐体2内の少なくとも所定の被冷却要素(11,12)に対し小開口群7を通して吸気口4からの流入空気9を噴射する。なお、上記所定の被冷却要素として本図では、第1被冷却要素11と第2被冷却要素12とを示している。第1被冷却要素11は例えば前述したRJ−45/SFPモジュールであり、また第2被冷却要素12は例えば放熱フィン付LSIである。本図によれば、既述した温度−波長特性として厳しい条件が課せられるRJ−45/SFPモジュール(11)に集中的に流入空気9が噴射され、効率の良い冷却がこれらに対して行われることが理解される。
後に図21〜図23を参照して明らかなとおり、既述したEMC対策用の小開口群(図1の参照番号7)は、従来、筐体2の前面3における吸気口4の入口に、該前面3と同一の平面内に形成されていた。この場合小開口群7の総開口面積、すなわち流入空気9の総噴射面積はS1である。これに対し、本発明においては、小開口群7の総開口面積、すなわち流入空気9の総噴射面積はS1の数倍以上(S1+S2+S3+…)にもなる。これは冷却能力の飛躍的な増大を意味する。これを図解的に表すと次のようになる。
図2は本発明による冷却能力の増大を図解的に表す図であり、図1の矢視IIによる平断面図である。なお、全図を通じて同様の構成要素には同一の参照番号または記号を付して示す。
従来型である図2(a)において、小開口群7からの流入空気9の総噴射面積は上記のS1である。これに対し、本発明に基づく図2(b)においては、小開口群7から筐体2内への流入空気9の総噴射面積はS1に止まらず、さらにS2,S3…と大幅に増大する。しかもその流入空気9の噴射先をスポット的に設定しあるいは変更することができる。かくして、本発明によれば、従来の数倍以上の冷却空気を筐体2内に送り込むことができ、かつ、その冷却対象を自由に設定することができる。
本発明に係る冷却装置の基本構成を示す断面図である。 本発明による冷却能力の増大を図解的に表す図である。 本発明の第1実施例に基づく冷却装置の全体斜視図である。 図3の一部拡大図である。 図3のA−A断面図である。 本発明の第2実施例に基づく冷却装置の全体斜視図である。 図6の一部拡大図である。 図6のB−B断面図である。 本発明の第3実施例に基づく冷却装置の全体斜視図である。 図9の一部拡大図である。 図9のC−C断面図である。 本発明の第4実施例に基づく冷却装置の全体斜視図である。 図12の一部拡大図である。 図12のD−D断面図である。 (a)は独立型のエアダクトの構造、(b)は共用型のエアダクトの構造を示す断面図である。 風量に関する従来との対比を示す図である。 温度に関する従来との対比を示す図である。 個別冷却による風量についての従来との対比を示す図である。 個別冷却による温度についての従来との対比を示す図である。 本発明の適用例である通信機器の使用形態を示す図である。 従来の通信機器の全体斜視図である。 図21の一部拡大図である。 図21のE−E断面図である。
まず初めに本発明がなされるに至った背景について簡単に触れ、その後、本発明の実施例について説明する。
図20は本発明の適用例である通信機器の使用形態を示す図である。本図において、図1の筐体2をなす好適例としての通信機器を参照番号20として示す。例えば既述の通信事業者においては、多数の通信機器20を、支柱や平板で組まれた、例えば幅約50cmのいわゆるオープンラック21に収納する。この収納は、通信機器20をオープンラック21内に多段に積み上げるようにして行う。この場合、通信機器20(筐体2)の左右両端に突き出したリブ22および23を、支柱24および25にネジ止めして行う。なお簡単のために最上段の通信機器20のみ詳しく図示する。
各通信機器20の前面3には、上述の吸気口4とRJ−45/SFPモジュール(第1被冷却要素11)とが設けられる。このモジュール(11)には送受一対のファイバケーブル26が多数対接続しており、これらファイバケーブル26の何本かは自ラック(21)内の他の通信機器と接続し、また残りの何本かは他ラック(図示せず)に接続する。
かくして各通信機器20は上下方向に多段積みされ、例えば規格によれば一段当たり高々44.45mmという高さを確保できるのみである。このために、各通信機器20の前面3において、上記モジュール(11)の取付スペースをとった残りのきわめて小さな領域で吸気口4を形成することになる。したがってこの吸気口4は自ずと小面積になってしまう。
なお、オープンラック21の左右両側には上記の支柱や引きまわし用のケーブルダクトがあるから、通常、冷却機構としては前面吸気/裏面排気といった構造になる。この冷却機構の従来例について以下に説明する。
図21は従来の通信機器20の全体斜視図であり、
図22は図21の一部拡大図であり、
図23は図21のE−E断面図である。これら図21〜図23のうち、本発明との相違が顕著に表されているのが図23である。
この従来例の図23と本発明に係る前述の図1とを対比すると、図23のF部分には冷却装置と呼べる程の機構は一切ない。このため、従来例(図23)においては、吸気口4の小開口群7からの流入空気9は単に筐体2の裏面(8)に向って流れ出るのみである。つまり、プリント基板27上に塔載された種々多数の被冷却要素28のうち特定の要素に対して選択的に流入空気9を噴射し、しかも従来より多量の流入空気9をそこに供給するといったこともできない。なお、上記被冷却要素28としては、多種多様のICやLSIが描かれている(図21)。
図3は本発明の第1実施例に基づく冷却装置1の全体斜視図であり、
図4は図3の一部拡大図であり、
図5は図3のA−A断面図である。なお、図5は最初に述べた図1と全く同じである。
図3〜図5に示す第1実施例は、要するに、筐体2内の所定の被冷却要素が、前面3に沿って横長に配置される第1被冷却要素11であるとき、エアダクト5は、この第1被冷却要素11を被うように対面する壁面6′を備えると共に、複数の壁面6のうち少なくとも当該壁面6′に小開口群7を有することを特徴とするものである。
本図によれば、上記の第1被冷却要素11は電子回路部品としてのRJ−45/SFPモジュールである。このモジュール11は既述のように温度保証範囲が小さいことから、強い冷却を必要とする。このため直上の壁面6′に設けた小開口群7から、このモジュール11に向けて集中的に流入空気9を噴射する。この場合、小開口群7はその壁面6′にのみに設ければ十分であるが、図3〜図5の例では、4つの壁面全てに小開口群7を設け、筐体2内の奥深くまでも流入空気9を行き渡らせている。本発明では、前面3における吸気口4は従来例と異なって完全にオープンであって空気の流入を阻害するものは何もなく、大量の空気が容易にエアダクト5内に入り込むことができる。言い換えれば、従来の吸気口4の面積が、本発明のもとで実質的に数倍以上に(壁面6の数の分だけ)、拡大したものと考えることができる。このため、限られた前面3の高さの範囲で小面積しかとることのできない吸気口4を実質的に拡大することができたのである。
図6は本発明の第2実施例に基づく冷却装置1の全体斜視図であり、
図7は図6の一部拡大図であり、
図8は図6のB−B断面図である。
図6〜図8に示す第2実施例は、要するに、筐体2内の所定の被冷却要素が、前面3より離隔して配置される第2被冷却要素12であるとき、エアダクト5は、この第2被冷却要素12まで縦長に伸びると共に、複数の壁面のうち少なくともこの第2被冷却要素12近傍に位置する壁面6′に小開口群7を有することを特徴とするものである。
本図によれば、上記の第2被冷却要素12は、電子回路部品としては放熱フィン付きLSIである。このLSI12は、かなりの高熱を発するので集中的な冷却を必要とする。しかし従来例の冷却では(図23参照)、十分な流入空気9をこのLSI12に選択的に供給することができなかった。本発明によればこのLSI12に集中的に十分な流入空気9を送り込むことができる。
なおこの場合は、本発明に基づく吸気口4は小開口の構成となるので、前面3においてこの吸気口4を形成する部分以外の領域は、従来どおりの小開口群7を有する吸気口4′とする(図20〜図22の4と同じ)。
図9は、本発明の第3実施例に基づく冷却装置1の全体斜視図であり、
図10は図9の一部拡大図であり、
図11は図9のC−C断面図である。
図9〜図11に示す第3実施例は、要するに、筐体2内の所定の被冷却要素が、前面3より離隔して配置される第3被冷却要素13および第4被冷却要素14であるとき、エアダクト5は、これら第3および第4被冷却要素13,14近傍まで縦長に伸びさらにこれら第3および第4被冷却要素13,14に近接するところまで略Y字状に分岐して伸びると共に、複数の壁面のうち少なくともこれら第3および第4被冷却要素13,14に対面する壁面6′,6″に小開口群7を有することを特徴とするものである。
本図によれば、上記の第3被冷却要素13は放熱フィン付きLSIであり、上記の第4被冷却要素14もまた、同様の放熱フィン付きLSIである。図9および図10ではエアダクト5の先端を2分岐した例を示すが、必要ならば3分岐としても良い。かくして筺体中央部における複数の発熱体に冷却空気を同時に、しかも十分な量をもって供給することができる。なお、吸気口4の部分は図6〜図8に示す第2実施例の場合と同様とした。
図12は本発明の第4実施例に基づく冷却装置1の全体斜視図であり、
図13は図12の一部拡大図であり、
図14は図12のD−D断面図である。図12〜図14に示す第4実施例は、要するに、筐体2内の所定の被冷却要素が、吸気口4の横幅より広い横幅をもって配置される第5被冷却要素15であるとき、エアダクト5は、この吸気口4から放射状に広がると共に、複数の壁面のうち少なくともその第5被冷却要素15に対面する壁面6′に小開口群7を有することを特徴とするものである。
本図によれば、上記の第5被冷却要素15は、既述のRJ−45/SFPモジュールでありかつ、その近傍の局部高発熱部品をなすIC群である。
以上、本発明に係る冷却装置の第1〜第4実施例について述べたが、これらの実施例に共通の構成要素として小開口群7がある。これについて考察すると、これら小開口群7の各開口は、既述のEMCを考慮した当該電子回路の動作周波数に基づく開口径を有する孔からなる。その孔径はさらに詳しくは、公知の下記式から算出することができる。
S=10log(λ/2L) 〔1〕
ここに、Sは遮蔽効果〔dB〕、Lはスロット最大寸法〔m〕、λは波長〔m〕である。上記電子回路の動作周波数(λ)が決まり、また、該電子回路に設計上期待される遮蔽効果(S)が決まると、上記〔1〕式から、上記の孔径がLとして求まる。
また上述した第1〜第4実施例に共通の課題としてエアダクト5の構造設計がある。これについて考察すると、次の構造を採用することができる。図15の(a)は独立型のエアダクト、(b)は共用型のエアダクトの各構造を断面にてそれぞれ示す図である。
図15(a)および(b)において、2は筐体であって特にその上面板2Tを示し、6はエアダクト5の壁面の断面、27はプリント基板の断面を示す。図15(a)の場合は、エアダクト5は、流入空気9の流れ(紙面に垂直方向)に直交する平面で見た壁面6の断面が、略矩形をなすものである。これは、すなわち筐体2に対して独立型である。
一方、図5(b)の場合、断面が略矩形をなす壁面6のうち、筐体2の上面板2Tに対面する側の壁面は、この上面板を共用して形成するようにする。すなわち筐体2との共用型である。この共用型の場合、通信機器20の上面板2Tを取り外すと、エアダクト5も一緒に取り外されるので、例えばプリント基板27上の電子回路部分(28)に対する保守点検が容易になる。
最後に、本発明に基づく「エアダクト有り」の場合と従来例の「エアダクト無し」の場合とについて、各種性能を対比してみる。
図16は風量に関する従来との対比を示す図であり、
図17は温度に関する従来との対比を示す図であり、
図18は個別冷却による風量についての従来との対比を示す図であり、
図19は個別冷却による温度についての従来との対比を示す図である。なおいずれもシミュレーションによる結果を表したものである。
まず図16について見てみると、本グラフは、通信機器の筐体(「装置」と称す)における3つの測定ポイント、すなわち「装置前面/エアダクト下部」、「装置中央」および「装置後面」においてそれぞれの「風量」を測定したものであり、白抜きの棒グラフは「エアダクト無し」(従来)の場合、ハッチングの棒グラフは「エアダクト有り」(本発明)の場合を示す。いずれの測定ポイントにおいても、冷却のための風量が従来よりも増大していることが分かる(図2参照)。
次に図17について見てみると、本グラフは、上記装置における3つの測定ポイント、すなわち「装置前面/SFPモジュールのケース」、「装置中央部の雰囲気」および「装置後面」においてそれぞれの「温度」を測定したものであり、いずれの測定ポイントにおいても、従来に比べて本発明の方が冷却能力が優れていることが分かる。特に、SFPモジュールのケース温度にあっては従来よりも10℃以上低くなっている。
さらに図18および図19について見てみると、これらのグラフは、前述した図7の形態すなわち個別冷却型装置における「風量」と「温度」についてそれぞれ測定した結果を表している。この例ではその測定ポイントとして、「フィン付きLSI(12)のフィン前面」および「フィンケース自体」を選択し、その風量および温度をそれぞれ測定して得た結果である。特に図19を見ると、本発明によればフィンケース温度は従来に比べて約40℃も低くなっており、本発明による冷却効果がきわめて顕著であることが分かる。
以上詳述した本発明の実施態様は、以下のとおりである。
(付記1)
前面に設けられた吸気口と該吸気口から内部へ吸気するための排気ファンとを少なくとも備える筐体内に設けられて該筐体の内部を冷却する冷却装置であって、
前記吸気口から前記筐体内に袋状に広がるエアダクトによって構成され、かつ該エアダクトの壁面の少なくとも一部に小開口群を有することを特徴とする冷却装置。
(付記2)
前記エアダクトは、前記筐体内の少なくとも所定の被冷却要素に対し前記小開口群を通して前記吸気口からの流入空気を噴射することを特徴とする付記1に記載の冷却装置。
(付記3)
前記筐体内の前記所定の被冷却要素が、前記前面に沿って横長に配置される第1被冷却要素であるとき、前記エアダクトは、該第1被冷却要素を被うように対面する壁面を備えると共に、前記壁面のうち少なくとも当該壁面に前記小開口群を有することを特徴とする付記2に記載の冷却装置。
(付記4)
前記筐体内の前記所定の被冷却要素が、前記前面より離隔して配置される第2被冷却要素であるとき、前記エアダクトは、該第2被冷却要素まで縦長に伸びると共に、前記壁面のうち少なくとも該第2被冷却要素近傍に位置する壁面に前記小開口群を有することを特徴とする付記2に記載の冷却装置。
(付記5)
前記筐体内の前記所定の被冷却要素が、前記前面より離隔して配置される第3被冷却要素および第4被冷却要素であるとき、前記エアダクトは、該第3および第4被冷却要素近傍まで縦長に伸びさらに該第3および第4被冷却要素に近接するところまで略Y字状に分岐して伸びると共に、前記壁面のうち少なくとも該第3および第4被冷却要素に対面する壁面に前記小開口群を有することを特徴とする付記2に記載の冷却装置。
(付記6)
前記筐体内の前記所定の被冷却要素が、前記吸気口の横幅より広い横幅をもって配置される第5被冷却要素であるとき、前記エアダクトは、該吸気口から放射状に広がると共に、前記壁面のうち少なくとも該第5被冷却要素に対面する壁面に前記小開口群を有することを特徴とする付記2に記載の冷却装置。
(付記7)
前記被冷却要素が電子回路部品からなるとき、前記小開口群の各開口は、EMCを考慮した当該電子回路の動作周波数に基づく開口径を有する孔からなることを特徴とする付記2に記載の冷却装置。
(付記8)
前記エアダクトは、前記流入空気の流れに直交する平面で見た前記壁面の断面が、略矩形をなすことを特徴とする付記2に記載の冷却装置。
(付記9)
断面が略矩形をなす前記壁面のうち、前記筐体の上面板に対面する側の壁面は、該上面板を共用して形成することを特徴とする付記8に記載の冷却装置。
(付記10)
前記被冷却要素が電子回路部品からなるとき、前記第1被冷却要素は、RJ−45/SFPモジュールであることを特徴とする付記3に記載の冷却装置。
(付記11)
前記被冷却要素が電子回路部品からなるとき、前記第2被冷却要素は、放熱フィン付LSIであることを特徴とする付記4に記載の冷却装置。
(付記12)
前記被冷却要素が電子回路部品からなるとき、前記第3および第4被冷却要素は、放熱フィン付LSIであることを特徴とする付記5に記載の冷却装置。
上述の説明は通信機器の冷却を主体にして行ったが、これに限らず、発熱を伴う各種部品が多数1つの筐体内に密集して配置されるような一般の機器あるいは装置内の冷却に本発明を利用することができる。
1 冷却装置
2 筐体
2T 上面板
3 前面
4 吸気口
5 エアダクト
6 壁面
7 小開口群
8 排気ファン
9 流入空気
11〜15 第1〜第5被冷却要素
20 通信機器

Claims (5)

  1. 前面に吸気口を備える筐体の後面に設けられ、該吸気口を通して該筐体内へ空気を吸入する排気ファンと、
    一部に開口端を備えると共に前記空気の流れに直交する平面で見たとき矩形の断面を有する壁面からなり、かつ該壁面の少なくとも一部に小開口群を形成し、該小開口群を通して前記排気ファンにより吸入されて被冷却要素に対して冷却用の空気を噴射すると共に、前記開口端が前記吸気口に接続してなるエアダクトと、を具備することを特徴とする冷却装置。
  2. 前記エアダクトは、前記筐体内の少なくとも所定の被冷却要素に対し前記小開口群を通して前記吸気口からの流入空気を噴射することを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記筐体内の前記所定の被冷却要素が、前記前面に沿って横長に配置される第1被冷却要素であり、前記エアダクトは、該第1被冷却要素を被うように対面する壁面を備えると共に、前記壁面のうち少なくとも前記の対面する壁面に前記小開口群を有することを特徴とする請求項2に記載の冷却装置。
  4. 前記筐体内の前記所定の被冷却要素が、前記前面より離隔して配置される第2被冷却要素であり、前記エアダクトは、該第2被冷却要素に向かって伸びると共に、前記壁面のうち少なくとも該第2被冷却要素に対面する壁面に前記小開口群を有することを特徴とする請求項2に記載の冷却装置。
  5. 前記被冷却要素が電子回路部品からなり、前記小開口群の各開口は、EMCを考慮した、遮蔽効果Sと開口径の最大寸法Lと当該電子回路の動作周波数の逆数である波長λとの間の関係を表す式S=10log(λ/2L)において、前記遮蔽効果Sおよび波長λを設定することにより求まる開口径Lを有する孔からなることを特徴とする請求項2に記載の冷却装置。
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