JP2011043394A - 測定方法及び測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検光学系の光軸が重力方向と異なる場合であっても、被検光学系からの光の波面(波面収差)を高精度に測定することができる技術を提供する。
【解決手段】被検光学系からの光を反射する反射面を有する反射部材と、前記反射部材を保持する保持部と、参照面又は波面変換素子を含む測定光学系とを有する測定装置を用いて、前記被検光学系からの光の波面を測定する測定方法を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、測定方法及び測定装置に関する。
観測対象の位置が一定ではない光学的な観測装置(例えば、天体望遠鏡)は、観測対象を追尾して、その姿勢を変化させることが一般的である。なお、重力方向は観測装置の姿勢に関わらず一定であるため、観測装置の姿勢の変化に伴い、観測装置を構成する光学系の重力による変形が変化する(即ち、光学系の光学性能が変化する)。
天体望遠鏡などの観測装置を構成する光学系は、主に、観測光を集光する主鏡と、収差を補正する補正光学系とに大別される。観測装置の姿勢の変化による光学系の光学性能の変化を予め求め、例えば、補正光学系を構成する複数の光学素子間の相対距離を調整することで、観測装置の光学性能を所定の値に調整することが可能となる。従って、観測装置の光学性能を高精度に調整するためには、補正光学系の光学性能(例えば、波面収差(透過波面収差))を正確に測定することが不可欠である。
光学系の波面収差を測定する際には、一般的に、干渉計が用いられる(特許文献1参照)。特許文献1では、参照面、被検光学系及び反射面が、それぞれの光軸を一致させて配置されている。そして、参照面で反射された光と、参照面及び被検光学系を透過して反射面で反射された光との干渉パターンを検出することで、被検光学系の波面収差を測定している。このとき、反射面で反射された光には、参照面の固有波面及びその重力変形と、反射面の固有波面及びその重力変形が含まれている。このような被検光学系以外による干渉計固有の波面誤差を、以下では、干渉計(測定装置)のシステムエラーと定義する。特許文献1では、反射面を、その光軸を中心として回転させることによって、反射面に起因するシステムエラーを校正(分離)している。参照面に起因するシステムエラーと反射面に起因するシステムエラーとをそれぞれ分離すると、参照面のNA(開口数)と反射面のNAに対して、異なる倍率で補正を行うことができるため、より高精度なシステムエラーの校正が可能となる。
また、光学素子をその光軸が重力方向に直交するように保持して、かかる光学素子の面形状を測定する技術も提案されている(特許文献2)。特許文献2では、被検光学素子及び参照光学素子をベルト吊りして、光学素子の姿勢による重力変形を低減させている。
また、光学素子の周囲に、光学素子の法線方向に余弦分布となる荷重を付加することで光学素子の面内方向の重力成分が打ち消され、光学素子の重力変形を低減することができることも報告されている(非特許文献1参照)。
特開2002−214076号公報 特開平11−325818号公報
Schwesinger G., "Optical Effect ofFlexure in Vertically Mounted Precision Mirrors", Journal of the Optical Society of America, Vol.44,pp.417-424, 1954
しかしながら、特許文献1は、測定装置(被検光学系)の光軸が重力方向と一致していない場合、反射面を回転させたとしても、参照面及び反射面の重力変形成分は反射面の回転に追従しないため、システムエラーを校正できないという問題がある。
また、特許文献2のように、光学素子をベルト吊りした場合には、かかる光学素子の周囲のうち重力方向側の周囲(下半分)に対して、光学素子の法線方向に一様な荷重が付加されることになる。従って、光学素子の面内方向の重力変形を効果的に低減しているとは言えない。なお、特許文献2は、光学素子の光軸が重力方向に直交するように光学素子を保持した場合における光学素子の重力変形の低減を目的としている。従って、天体望遠鏡などの観測装置に用いられる補正光学系のように、その光軸が重力方向に対して多様な角度をとる場合には適用することができない。
また、非特許文献1には、光学素子の法線方向に余弦分布となる荷重を付加する具体的な構成が開示されていないため、例えば、観測装置に用いられる補正光学系の波面収差の測定などにそのまま適用することはできない。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、被検光学系の光軸が重力方向と異なる場合であっても、被検光学系からの光の波面(波面収差)を高精度に測定することができる技術を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての測定方法は、被検光学系からの光を反射する反射面を有する反射部材と、前記反射部材を保持する保持部と、参照面又は波面変換素子を含む測定光学系とを有する測定装置を用いて、前記被検光学系からの光の波面を測定する測定方法であって、前記反射面及び前記測定光学系をそれぞれの光軸が重力方向と一致するように前記測定装置の姿勢が制御された第1の状態で、前記被検光学系をその光軸が重力方向と一致するように前記測定装置に配置し、前記被検光学系のその光軸周りの角度、前記反射面のその光軸周りの角度、前記保持部のその光軸周りの角度を第1の角度に設定して、前記被検光学系の波面を含む第1の波面を測定する第1のステップと、前記第1の状態で、前記被検光学系をその光軸が重力方向と一致するように前記測定装置に配置し、前記被検光学系のその光軸周りの角度を前記第1の角度と異なる第2の角度に、前記反射面のその光軸周りの角度、及び、前記保持部のその光軸周りの角度を前記第1の角度に設定して、前記被検光学系の波面を含む第2の波面を測定する第2のステップと、前記第1の状態で、前記被検光学系をその光軸が重力方向と一致するように前記測定装置に配置し、前記被検光学系のその光軸周りの角度を前記第1の角度に、前記反射面のその光軸周りの角度、及び、前記保持部のその光軸周りの角度を前記第2の角度に設定して、前記被検光学系の波面を含む第3の波面を測定する第3のステップと、前記第1の状態で、前記被検光学系をその光軸が重力方向と一致するように前記測定装置に配置し、前記被検光学系のその光軸周りの角度、及び、前記保持部のその光軸周りの角度を前記第1の角度に、前記反射面のその光軸周りの角度を前記第2の角度に設定して、前記被検光学系の波面を含む第4の波面を測定する第4のステップと、前記第1の波面、前記第2の波面、前記第3の波面及び前記第4の波面を用いて、前記第1の状態における前記測定光学系に起因する誤差波面、前記反射面の形状に相当する波面及び前記反射面の形状の重力変形に相当する波面を算出する第5のステップと、前記反射面及び前記測定光学系をそれぞれの光軸が重力方向と異なるように前記測定装置の姿勢が制御された第2の状態で、前記被検光学系を前記測定装置に配置せず、前記反射面のその光軸周りの角度、及び、前記保持部のその光軸周りの角度を前記第1の角度に設定して、前記反射面の重心を含み前記反射面の光軸に垂直な面内において前記反射部材の周囲に付加する荷重が前記周囲に沿って余弦分布となるように、前記反射面の光軸に垂直な方向から、前記反射面の光軸を基準とした重力方向側の反射部材の周囲に対しては圧縮荷重を、前記反射面の光軸を基準とした重力方向の反対方向側の反射部材の周囲に対して引張荷重を付加しながら、前記被検光学系の波面を含まない第5の波面を測定する第6のステップと、前記第2の状態で、前記被検光学系をその光軸が重力方向と異なるように前記測定装置に配置し、前記被検光学系のその光軸周りの角度、前記反射面のその光軸周りの角度、及び、前記保持部のその光軸周りの角度を前記第1の角度に設定して、前記反射面の重心を含み前記反射面の光軸に垂直な面内において前記反射部材の周囲に付加する荷重が前記周囲に沿って余弦分布となるように、前記反射面の光軸に垂直な方向から、前記反射面の光軸を基準とした重力方向側の反射部材の周囲に対しては圧縮荷重を、前記反射面の光軸を基準とした重力方向の反対方向側の反射部材の周囲に対して引張荷重を付加しながら、前記被検光学系の波面を含む第6の波面を測定する第7のステップと、前記第5の波面から前記第5のステップで算出された前記反射面の形状に相当する波面及び前記反射面の形状の重力変形に相当する波面を分離して前記第2の状態における前記測定光学系に起因する誤差波面を算出し、前記第6の波面から前記第2の状態における前記測定光学系に起因する誤差波面を分離して前記第2の状態における前記被検光学系からの光の波面を算出する第8のステップと、を有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、被検光学系の光軸が重力方向と異なる場合であっても、被検光学系からの光の波面(波面収差)を高精度に測定する技術を提供することができる。
本発明の一側面としての測定方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の一側面としての測定方法に用いられる測定装置の状態を示す概略図である。 本発明の一側面としての測定方法に用いられる測定装置の状態を示す概略図である。 本発明の一側面としての測定装置の第1の実施例の構成を示す概略図である。 図4に示す測定装置において、保持部及び荷重付加部による反射部材の保持の効果(即ち、反射面の重力変形の低減)を解析した結果を示す図である。 図4に示す測定装置の荷重付加部の構成の一例を示す概略図である。 本発明の一側面としての測定装置の第2の実施例の構成を示す概略図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一側面としての測定方法を説明するためのフローチャートである。図2及び図3は、本発明の一側面としての測定方法に用いられる測定装置の状態(図1に示すフローチャートの各ステップにおける測定装置の状態)を示す概略図である。本実施形態の測定方法は、被検光学系からの光の波面(波面収差)を測定する方法であって、後述するように、被検光学系の光軸が重力方向と異なる場合であっても、被検光学系からの光の波面を高精度に測定することが可能である。従って、本実施形態の測定方法は、天体望遠鏡などの観測装置に用いられる補正光学系のように、その光軸が重力方向に対して多様な角度をとる場合における波面の測定に好適である。また、測定装置は、図2及び図3に示すように、一般的な干渉計の構成を有する。具体的には、測定装置は、被検光学系Tからの光を反射する反射面M1を有する反射部材Mと、反射部材Mを保持する保持部Hと、参照面R2を有する参照光学系R(測定光学系)と、干渉パターンを検出する検出面を有する検出部(不図示)とを備える。本実施形態では、被検光学系T、反射部材M及び保持部Hは、それらの光軸周りに角度を変更可能に構成され、例えば、測定装置は、被検光学系T、反射部材M及び保持部Hをそれらの光軸周りに回転させる回転機構を備える。
S102(第1のステップ)では、図2(a)に示すように、測定装置を第1の状態にして、被検光学系Tからの光の波面(第1の波面)W1を測定する。なお、第1の状態とは、反射面M1及び参照面R2のそれぞれの光軸AXが重力方向Gと一致するように測定装置の姿勢を制御した状態である。換言すれば、第1の状態では、光軸AXと重力方向に垂直な面内方向とのなす角度ε1が90°となる。従って、第1の状態において、被検光学系Tは、その基準軸である光軸AXが重力方向Gと一致するように、測定装置に配置される。また、S102では、被検光学系Tのその光軸周りの角度、反射面M1のその光軸周りの角度、及び、保持部Hのその光軸周りの角度を第1の角度α1に設定する。なお、第1の角度α1は、任意の角度であってもよいし、予め定められた角度であってもよい。
ここで、被検光学系Tからの光の波面の測定について説明する。光源(不図示)からの光は、参照光学系Rに入射して、参照面R2で反射される光と、参照面R2を透過して被検光学系Tに入射する光とに分離される。被検光学系Tに入射した光は、被検光学系Tを透過して反射部材Mの反射面M1で反射される。反射面M1で反射された光は、同じ光路で被検光学系Tを透過して参照光学系Rに入射する。これにより、反射面M1からの光と参照面M2からの光との干渉パターン(反射面M1からの光と参照面M2からの光との光学収差の差に起因する干渉縞)が検出部の検出面に形成される。かかる干渉パターンを検出部で検出することによって波面(被検光学系Tからの光に含まれる波面収差)を測定することができる。
第1の波面W1には、第1の角度α1における被検光学系Tの波面収差WT(α1)だけではなく、参照光学系Rの波面収差WR及び第1の角度α1における反射面M1の波面収差WM(α1)も含まれている。従って、第1の波面W1は、以下の式1で表される。なお、式1では、被検光学系Tの波面収差WT(α1)及び参照光学系Rの波面収差WRが2倍され、反射面M1の波面収差WM(α1)が2倍されていない。これは、光が被検光学系T及び参照面R2を2回透過するのに対して、反射面M1では1回反射されるだけであるからである。
W1=2WR+2WT(α1)+WM(α1) ・・・(式1)
ここで、反射面M1の形状をFMとすると、反射面M1の波面WMは、以下の式2で表される。式2に表すように、反射面M1の波面WMが反射面M1の形状の2倍となるのは、反射面M1の形状(凹凸)に対して光が往復(反射)するためである。
WM=2FM ・・・(式2)
また、反射面M1の形状FMは、反射面M1に固有な形状(即ち、反射面M1の形状に相当する波面)FMFと、保持部Hによる保持状態に応じて変化する重力変形(即ち、反射面M1の形状の重力変形に相当する波面)FMGとの和として、以下の式3で表される。
FM=FMF+FMG ・・・(式3)
式2及び式3に基づいて、式1は、以下の式4に示すように書き換えることができる。式4を参照するに、参照面M2に起因する誤差波面(波面収差)及び反射面R1に起因する誤差波面を分離することで、システムエラーを校正することが可能となる。
WT(α1)=W1/2−WR−(FMF(α1)+FMG(α1)) ・・・(式4)
なお、参照光学系Rの波面収差WRと反射面M1の波面収差のそれぞれを分離することで、それぞれの波面収差を別々に校正することができる。上述したように、参照光学系R(参照面R2)のNA(開口)と反射部材M(反射面M1)のNAに対して、異なる倍率で補正を行うことができるため、より高精度なシステムエラーの校正が可能となる。
S104(第2のステップ)では、図2(b)に示すように、測定装置を第1の状態に維持したまま、被検光学系Tをその光軸周りに回転させ、被検光学系Tからの光の波面(第2の波面)W2を測定する。詳細には、S104では、被検光学系Tのその光軸周りの角度を第1の角度α1とは異なる第2の角度α2に、反射面M1のその光軸周りの角度、及び、保持部Hのその光軸周りの角度を第1の角度α1に設定する。第2の波面W2は、第2の角度α2における被検光学系Tの波面収差をWT(α2)として、以下の式5で表される。
W2=2WR+2WT(α2)+2(FMF(α1)+FMG(α1)) ・・・(式5)
式1と式5とを比較するに、被検光学系Tの波面収差が異なっている。被検光学系Tをその光軸周りに回転させたことで、測定波面に変化が生じる。かかる波面の変化は、被検光学系Tの回転に追従して変化した成分、即ち、被検光学系Tの波面WTである。従って、測定波面から被検光学系Tの波面WTを分離することが可能となる。なお、被検光学系Tの波面WTの分離に際しては、波面収差をZernike多項式などの正規多項式に分解し、その回転非対称な成分の変化を、光軸周りの角度の変化に対応させることも可能である。
S106(第3のステップ)では、図2(c)に示すように、測定装置を第1の状態に維持したまま、反射面M1及び保持部Hをそれらの光軸周りに回転させ、被検光学系Tからの光の波面(第3の波面)W3を測定する。なお、反射面M1と保持部Hとの相対的な位置関係は変化させない。詳細には、S106では、被検光学系Tのその光軸周りの角度を第1の角度α1に、反射面M1のその光軸周りの角度、及び、保持部Hのその光軸周りの角度を第2の角度α2に設定する。第3の波面W3は、第2の角度α2における反射面M1の形状及び重力変形のそれぞれをFMF(α2)及びFMG(α2)として、以下の式6で表される。
W3=2WR+2WT(α1)+2(FMF(α2)+FMG(α2)) ・・・(式6)
式1と式6とを比較するに、反射面M1の形状及び重力変形が異なっている。反射面M1及び保持部Hをその光軸周りに回転させたことで、測定波面に変化が生じる。かかる波面の変化は、反射面M1及び保持部Hの回転に追従して変化した成分、即ち、反射面M1の形状FMFと保持部Hによる反射面M1の重力変化FMGとの和である。従って、測定波面から反射面M1の形状及び重力変化に相当する波面を分離することが可能となる。
また、式1、式5及び式6を比較するに、第1の状態(ε1=90°)での測定波面から、WR、WT、(FMF+FMG)をそれぞれ分離することが可能である。参照光学系R(参照面R2)及び反射部材M(反射面M1)のシステムエラーを分離したことで、式4に基づいて測定波面を校正し、第1の状態における被検光学系Tからの光の波面(波面収差)を算出することが可能となる。
S108(第4のステップ)では、図2(d)に示すように、測定装置を第1の状態に維持したまま、反射面M1をその光軸周りに回転させ、被検光学系Tからの光の波面(第4の波面)W4を測定する。詳細には、S108では、被検光学系Tのその光軸周りの角度、及び、保持部Hのその光軸周りの角度を第1の角度α1に、反射面M1のその光軸周りの角度を第2の角度α2に設定する。第4の波面W4は、以下の式7で表される。
W4=2WR+2WT(α1)+2(FMF(α2)+FMG(α1)) ・・・(式7)
式1と式7とを比較するに、反射面M1の形状が異なっている。反射面M1をその光軸周りに回転させたことで、測定波面に変化が生じる。かかる波面の変化は、反射面M1の回転に追従して変化した成分、即ち、反射面M1の形状FMFである。従って、測定波面から反射面M1の形状に相当する波面を分離することが可能となる。また、式1、式6及び式7を比較するに、反射部材M1の固有の形状FMFと重力変形FMGを分離することが可能である。
なお、本実施形態では、S108において、反射面M1のその光軸周りの角度を第2の角度α2に設定しているが、保持部Hのその光軸周りの角度を第2の角度α2に設定してもよい。この場合、測定波面の変化は、反射面M1の形状の重力変形FMGである。従って、測定波面から反射面M1の形状の重力変形に相当する波面を分離することが可能となる。また、反射面M1のその光軸周りの角度及び保持部Hのその光軸周りの角度のそれぞれを第2の角度α2に設定して波面を測定し、それぞれの測定波面を平均化して高精度化を図ってもよい。
S110(第5のステップ)では、第1の状態における参照面M2に起因する誤差波面(波面収差WR)、反射面の形状に相当する波面(形状FMF)及び反射面の形状の重力変形に相当する波面(重力変形FMG)を算出する。これらは、上述したように、第1の波面W1(式1)、第2の波面W2(式5)、第3の波面W3(式6)及び第4の波面W4(式7)を用いることで算出(分離)することができる。
次に、測定装置の状態を第1の状態から第2の状態に変更する。なお、第2の状態とは、例えば、図3(a)に示すように、反射面M1及び参照面R2のそれぞれの光軸AXが重力方向Gと異なるように測定装置の姿勢を制御した状態である。第2の状態では、光軸AXと重力方向Gに垂直な面内方向とのなす角度ε2が90°以外の角度となる。以下では、第2の状態における被検光学系Tからの光の波面の測定について、従来技術と本発明とを比較しながら説明する。
従来技術では、まず、図3(a)に示すように、測定装置を第2の状態にして、被検光学系Tを配置して、被検光学系Tからの光の波面Wa1を測定する。ここでは、被検光学系Tのその光軸周りの角度、反射面M1のその光軸周りの角度、及び、保持部Hのその光軸周りの角度を第1の角度α1に設定する。波面Wa1は、以下の式8で表される。
Wa1=2WR’+2WT’(α1)+2(FMF(α1)+FMG’(α1)) ・・・(式8)
S102乃至S108と比較するに、被検光学系Tに対する重力の作用方向が変化したことによって、被検光学系T、参照面R2及び反射面M1のそれぞれの重力変形が変化している。重力は、角度ε2を用いて、光軸方向に作用する重力分力mg・sin(ε2)及び光軸に垂直な方向に作用する重力分力mg・cos(ε2)に分力される。但し、変化する成分は重力変形であり、例えば、反射面M1の固有の形状FMFは、重力方向Gに関わらず、反射面M1のその光軸周りの角度によって決定されることに注意されたい。
従来技術では、次に、図3(b)に示すように、測定装置を第2の状態に維持したまま、反射面M1及び保持部Hをそれらの光軸周りに回転させ、被検光学系Tからの光の波面Wa2を測定する。ここでは、被検光学系Tのその光軸周りの角度を第1の角度α1に、反射面M1のその光軸周りの角度、及び、保持部Hのその光軸周りの角度を第2の角度α2に設定する。波面Wa2は、以下の式9で表される。
Wa2=2WR’+2WT’(α1)+2(FMF(α1)+FMG’’(α2)) ・・・(式9)
式8と式9とを比較するに、反射面M1の形状は反射面M1の回転に追従して変化するが、重力方向Gは反射面M1のその光軸周りの角度に関わらず一定であるため、反射面M1の重力変形は反射面M1の光軸周りの回転に追従しない。従って、保持部Hによる保持状態によっては、全く異なる重力変形が反射面M1に生じる。
また、従来技術では、反射面M1及び保持部Hをそれらの光軸周りに回転させさせるのではなく、被検光学系Tをその光軸周りに回転させ、被検光学系Tからの光の波面Wa3を測定することも考えられる。この場合、被検光学系Tのその光軸周りの角度を第2の角度α2に、反射面M1のその光軸周りの角度、及び、保持部Hのその光軸周りの角度を第1の角度α1に設定する。波面Wa3は、以下の式10で表される。
Wa3=2WR’+2WT’’(α2)+2(FMF(α1)+FMG(α1)) ・・・(式10)
式8と式10とを比較するに、被検光学系Tの重力変形が被検光学系Tの光軸周りの回転に追従しない。従って、測定波面から被検光学系Tの波面収差のみを分離することはできない。
このように、従来技術では、第2の状態での測定波面を、WR+FMG’、WT’、FMFに分離することしかできない。換言すれば、重力変形による参照光学系R(参照面R2)のシステムエラーと反射部材M1(反射面M1)のシステムエラーとを分離することができず、測定波面を高精度に校正することができない。
そこで、本実施形態では、S112(第6のステップ)において、図3(c)に示すように、測定装置を第2の状態にして、被検光学系Tを測定装置に配置せず、参照光学系R及び反射部材Mのみで第5の波面W5を測定する。S112では、反射面M1のその光軸周りの角度、及び、保持部Hのその光軸周りの角度を第1の角度α1に設定する。また、S112では、図3(c)に示すように、反射面M1の重心を含み反射面の光軸に垂直な面内において荷重が反射部材Mの周囲に沿って余弦分布となるように、反射部材Mの周囲に荷重DFを付加する。具体的には、反射面M1の光軸に垂直な方向から、反射面M1の光軸を基準とした重力方向側の反射部材Mの周囲に対しては圧縮荷重DF1を、反射面M1の光軸を基準とした重力方向Gの反対方向側の反射部材Mの周囲に対しては引張荷重DF2を付加する。なお、反射部材Mの周囲に付加する荷重の総和は、反射面M1に作用する重力の面内方向分力に等しくなるようにする。これにより、反射面M1の面内方向に作用する重力分力による反射面M1の重力変形は無視できる程度に低減することができる。一方、反射面M1の光軸方向に関しては、光軸方向の重力分力が作用するため、反射面M1は光軸方向に重力変形する。このとき、光軸方向の重力分力は、上述したように、mg・sin(ε2)であるため、反射面M1の重力変形FMG’は、以下の式11で表される。
FMG’=FMG・sin(ε2) ・・・(式11)
本実施形態において、測定装置が第1の状態(ε1=90°)から変更された場合、その重力変形は第1の状態における変形に対して線形であり、その変形量は、第1の状態から第2の状態への変更量(ε1とε2との差)によって決定される。従って、第5の波面W5は、以下の式12で表される。
W5=2WR’+2(FMF(α1)+FMG(α1)・sin(ε2)) ・・・(式12)
式12を参照するに、FMF(α1)及びFMG(α1)は、上述したように、S106(式6)及びS108(式7)によって既知となっている。従って、測定波面から、第2の状態における参照光学系Rの波面WR’を分離することが可能となる。
S114(第7のステップ)では、図3(d)に示すように、測定装置を第2の状態に維持したまま、被検光学系Tをその光軸が重力方向と異なるように測定装置に配置して、被検光学系Tからの光の波面(第6の波面)W6を測定する。S114では、被検光学系Tのその光軸周りの角度、反射面M1のその光軸周りの角度、及び、保持部Hのその光軸周りの角度を第1の角度α1に設定する。また、S112と同様に、反射面M1の重心を含み反射面の光軸に垂直な面内において荷重が反射部材Mの周囲に沿って余弦分布となるように、反射部材Mの周囲に荷重DF(圧縮荷重DF1及び引張荷重DF2)を付加する。第6の波面W6は、式11を用いて、以下の式13で表される。
W6=2WR’+2WT’(α1)+2(FMF(α1)+FMG(α1)・sin(ε2)) ・・・(式13)
なお、S112及びS114では、反射部材M(反射面M1)の周囲に荷重DFを付加しているが、例えば、参照光学系R(参照面R2)に荷重DFを付加してもよい。
S116(第8のステップ)では、式12及び式13を用いて、第2の状態における被検光学系Tからの光の波面を算出する。具体的には、第5の波面W5からS110で算出された反射面M1の形状に相当する波面(FMF(α1))及び反射面M1の形状の重力変形に相当する波面(FMG(α1))を分離して第2の状態における参照光学系Rに起因する波面誤差(WR’)を算出する。そして、第6の波面W6から第2の状態における参照光学系Rに起因する波面誤差を分離して第2の状態における被検光学系Tからの光の波面(WT’(α1))を算出する。
このように、本実施形態の測定方法は、被検光学系Tの光軸が重力方向Gと異なる場合であっても、参照光学系R(参照面R2)及び反射部材M(反射面M1)のシステムエラーをそれぞれ分離して、被検光学系Tからの光の波面を高精度に測定することができる。
図4は、本実施形態の測定方法に用いられる測定装置(第1の実施例)の概略図である。以下、図4を参照して、測定装置1について具体的に説明する。測定装置1は、光源10と、ハーフミラー20と、参照光学系30と、反射部材40と、保持部50と、検出部60と、荷重付加部70と、制御部80とを備える。なお、測定装置1は、被検光学系Tに入射する光の径を拡大するビームエキスパンダや参照面32で反射された光を被検光学系Tに適した波面に変換する波面変換素子を更に備えていてもよい。
光源10から射出された光は、ハーフミラー20を透過し、参照面32を有する参照光学系30に入射する。参照面32に入射した光は、参照面32で反射される光と、参照面32を透過する光とに分離される。
参照面32を透過した光は、被検光学系Tを透過し、反射部材40の反射面42で反射される。なお、反射部材40は、保持部50に保持されて参照光学系30とその光軸が一致するように配置される。反射面42で反射された光は、被検光学系Tを再び透過して参照面32に入射し、ハーフミラー20で反射されて検出部60に入射する。一方、参照面32で反射された光は、ハーフミラー20で反射され、検出部60に入射する。
検出部60の検出面では、反射面42で反射された光と参照面32で反射された光によって形成される干渉パターンが検出される。制御部80では、被検光学系Tからの光の波面(波面収差)を測定するための動作を制御すると共に、検出部60で検出される干渉パターンから被検光学系Tからの光の波面を算出するための処理を行う。換言すれば、制御部80は、測定装置1の各部を統括的に制御して、上述した本実施形態の測定方法(S102乃至S116)を実行する。
測定装置1において、保持部50及び荷重付加部70による反射部材40の保持について説明する。反射部材40は、図4(a)に示すように、反射面42の裏面44に、反射面42の光軸AXを中心とした円状に反射面42の光軸に沿って延びた溝46を有する。また、保持部50は、保持板52と、保持板52の上に設けられて反射面42の裏面44に接触する保持部材54とで構成され、反射面42の裏面44において反射部材40を保持する。なお、保持部材54は、反射面42の裏面44のうち接触している部分のみに力(反射部材40を保持する力)を伝達し、裏面44と接触している部分の面内方向の摩擦力は無視できる程度に小さくするように構成される。例えば、保持部材54は、テフロン(登録商標)などの低摩擦材料で構成される。
荷重付加部70は、反射部材40の周囲に荷重を付加する機能を有し、例えば、反射面42の裏面44の溝46に挿入される複数の接触部材72と、後述する複数の弾性部材74とを含む。接触部材72は、保持部50が反射部材40を保持した状態において、溝46の光軸AXに沿った方向の面46aには接触せず、溝46の光軸AXに垂直な方向の面46bに接触する。なお、接触部材72は、溝46の面46bのみに力を伝達し、溝46の面46bと接触している部分の面内方向の摩擦力は無視できる程度に小さくするように構成される。例えば、接触部材72は、テフロン(登録商標)などの低摩擦材料で構成される。また、接触部材72は、反射面42の重心を含み反射面42の光軸に垂直な同一面内において、溝46の面46bと接触するように構成するとよい。本実施形態では、図4(b)に示すように、接触部材72を30°ピッチで配置しているが、接触部材72の数及び接触部材72を配置するピッチは任意に設定することが可能である。
接触部材72は、図4(b)に示すように、反射面42の半径方向に沿って保持板52に配置された直動ガイド56に沿って移動可能に構成され、例えば、ばねなどで構成される弾性部材74を介して、保持板52(直動ガイド56)に接続される。また、接触部材72に接続する全ての弾性部材74は、同一のばね定数kを有する。なお、接触部材72は、溝46の面46bに対して、その形状を変化させない程度に押し付けられていてもよい。
本実施形態では、反射面42(反射部材40)のその光軸周りの自由度を制限していない(即ち、光軸周りに回転可能にしている)ため、反射部材40の位置を決定できない場合がある。このような場合には、例えば、反射部材40にオリエンテーションフラットを形成したり、溝46に基準となるV溝を形成したりして、反射面42の光軸周りの回転を制限してもよい。
ここで、測定装置1が第1の状態、即ち、光軸AXと重力方向Gに垂直な面内方向とのなす角度ε1が90°である場合には、反射部材40に作用する重力は、保持部50(保持部材54)のみによって保持される。このとき、保持部材54においては、摩擦力又は微小な圧力しか生じないため、保持部材54が反射面42の形状に与える影響は無視できるほど小さい。従って、反射面42の固有の形状をFMF1とし、反射面42の重力変形をFMG1とすると、反射面42の形状FM1は、以下の式14で表すことができる。
FM1=FMF1+FMG1 ・・・(式14)
次に、図4(c)に示すように、測定装置1が第2の状態、即ち、光軸AXと重力方向Gに垂直な面内方向とのなす角度ε2が90°以外の角度である場合を考える。この場合、反射部材40に作用する重力は、反射面42の光軸方向の重力成分Faと、光軸に垂直な方向の重力成分Fbとに分離することで、以下の式15及び式16で表される。
Fa=mg・sin(ε2) ・・・(式15)
Fb=mg・cos(ε2) ・・・(式16)
重力成分Faは、保持部材54によって保持され、重力成分Fbは、接触部材72によって保持される。従って、図4(d)に示すように、重力成分Fbの作用する方向に、反射部材40が移動量δだけ移動したとすると、任意の接触部材72において、接触部材72の移動に対応する弾性部材74の変位に応じた荷重が反射部材40に付加される。任意の接触部材72が、重力分力の作用する方向を基準とした光軸周りの角度αiにおいて付加する荷重Fαiは、以下の式17で表される。
Fαi=kδ・cosαi ・・・(式17)
荷重Fαiは、反射面42の中心方向を正としているため、反射部材40に付加される荷重は、反射部材40の周囲に沿って余弦分布(又は余弦分布に近似した分布)となる。n個の接触部材72によって付加される荷重のうち、重力成分Fbと対向する成分の総和が重力成分Fbとつり合うという関係から、以下の式18が得られる。
Figure 2011043394
従って、式18を満たす場合には、接触部材72が付加する荷重によって反射面42の光軸に垂直な面内の荷重と重力成分Fbとがつり合い、反射面42の重力変形を低減させることができる。また、上述した式から、接触部材72のばね定数k及び反射部材40の移動量δは一意に決まるため、反射部材40に許容されるアライメント時からのずれ量、即ち、移動量から接触部材72のばね定数kを決定することができる。
一方、反射面42には、重力成分Faによって光軸方向に重力変形が生じるが、かかる重力変形は、基準時(第1の状態)に対して線形であり、その比は1:sin(ε2)である。従って、以下の式19に示すように、反射部材40のシステムエラーのうち、第2の状態における反射面42の重力変形FMG1’は、第1の状態における反射面42の重力変形FMG1のsin(ε2)倍である。
FMG1’=FMG1・sin(ε2) ・・・(式19)
また、反射面42の固有の形状によるシステムエラーは、重力方向Gに関わらず一定であるため、反射面42に起因するシステムエラーWM1は、以下の式20で表される。そして、かかるシステムエラーWM1を用いて、測定波面を校正することが可能である。
WM1=2FM1=2(FMF1+FMG・sin(ε2)) ・・・(式20)
図5は、本実施形態における保持部50及び荷重付加部70による反射部材40の保持の効果(即ち、反射面42の重力変形の低減)を解析した結果を示す図である。図5(a)、図5(b)及び図5(c)のそれぞれは、2個の接触部材72を重力方向側に配置した場合、6個の接触部材72を60°ピッチで配置した場合及び12個の接触部材72を30°ピッチで配置した場合に反射部材40に付加される荷重を示している。また、図5(d)は、第1の状態(ε1=90°)における反射面42の重力変形量と第2の状態(ε2=30°)における反射面42の重力変形量との差分[nmRMS]を示している。なお、ε2=30°の場合には、sin30°=0.5であり、本実施形態における保持部50及び荷重付加部70による反射部材40の保持によって、ε1=90°の場合と比較して、反射面42の重力変形が1/2になることを想定している。また、保持部材54は、120°ピッチで配置されている。
図5(d)を参照するに、2個の接触部材72を重力方向側に配置した場合の重力変形量の差分は21nmRMSである。但し、6個の接触部材72を60°ピッチで配置した場合の重力変形量の差分は3.1nmRMS、12個の接触部材72を30°ピッチで配置した場合の重力変形量の差分は1.7nmRMSである。このように、接触部材72の数が多くなるにつれて、重力変形量の差分が大きく低減されることがわかる。
なお、接触部材72の数が少ないほど1つの接触部材72にかかる荷重が大きくなる。従って、反射部材40がガラスやセラミックなどの脆性材料で構成されている場合には、反射部材40を破壊する応力が発生しないように、接触部材72の数を設定することが必要となる。
図6を参照して、荷重付加部70の変形例について説明する。図6(a)に示す荷重付加部70は、反射面42の光軸に対して引張荷重を付加するための第1の接触部材72Aと、反射面42の光軸に対して圧縮荷重を付加するための第2の接触部材72Bとを有する。なお、第2の接触部材72Bは、溝46に挿入されるのではなく、反射部材40の周囲に接触している。図6(a)に示す荷重付加部70は、第2の接触部材72Bによって反射部材40の周囲から圧縮荷重を付加することができるため、反射部材40に付加する荷重を理想的な余弦分布に近づけることができる。
図6(b)に示す荷重付加部70では、反射面42の裏面44に形成された複数の溝46Aのそれぞれに、接触部材72が挿入される。なお、複数の溝46Aは、反射面42の光軸を中心とした円上の複数の領域に(即ち、断続的に)形成されている。図6(b)に示す荷重付加部70は、溝46Aの形成による反射部材40の剛性の低減を抑えることが可能であり、荷重を付加することによって反射部材40が破壊される可能性を低減することができる。
図6(c)に示す荷重付加部70は、反射部材40の周囲に形成された穴に接触する接触部材72Cと、接触部材72Cに接続する弾性部材74とを有する。なお、接触部材72Cは、例えば、埋め金と、かかる埋め金と弾性部材74とを接続するための接続部材とで構成される。図6(c)に示す荷重付加部70は、接触部材72Cによって反射部材40の周囲から圧縮荷重を付加することができるため、反射部材40に付加する荷重を理想的な余弦分布に近づけることができる。
図6(d)に示す荷重付加部70は、溝46に挿入され、保持部50が反射部材40を保持した状態において、溝46の光軸に沿った方向の面には接触せず、溝46の光軸に垂直な方向の面に接触する複数の板バネ75を有する。板バネ75は、保持板52の上に配置されると共に、反射面42の径方向のばね定数が決定されている。即ち、板バネ75は、第2の状態において、反射面42の光軸を基準とした重力方向側の周囲に対しては圧縮荷重を、反射面42の光軸を基準とした重力方向の反対方向側の周囲に対しては引張荷重を付加するように構成されている。
図6(e)に示す荷重付加部70は、複数の接触部材72と、複数の接触部材72のそれぞれに接続された複数のアクチュエータ76とを有する。アクチュエータ76は、サーボモータや圧電素子などで構成される。アクチュエータ76は、第2の状態において、反射面42の光軸を基準とした重力方向側の周囲に対しては圧縮荷重を、反射面42の光軸を基準とした重力方向の反対方向側の周囲に対しては引張荷重を付加するように構成されている。また、アクチュエータ76が反射部材40に付加する荷重を検出する荷重検出部77を設けてもよい。これにより、荷重検出部77の検出結果に基づいて、反射面42の重心を含み反射面42の光軸に垂直な面内において反射部材40に付加する荷重が反射部材40の周囲に沿って余弦分布となるように、アクチュエータ76を制御することができる。但し、かかる制御は、制御部80で行ってもよいし、制御部80とは別に設けたアクチュエータ制御部で行ってもよい。また、荷重検出部77は、例えば、ロードセルで構成される。
図6(f)に示す荷重付加部70は、反射部材40の周囲に接触して、圧力によって反射部材40の周囲に荷重を付加する第1の圧力部78A及び第2の圧力部78Bを有する。第1の圧力部78Aは、反射部材40の周囲に対して低圧エアによる吸着を行い、引張荷重を付加する。第2の圧力部78Bは、反射部材40の周囲に対して高圧エアを吹き付けて、圧縮荷重を付加する。即ち、第1の圧力部78A及び第2の圧力部78Bは、第2の状態において、反射面42の光軸を基準とした重力方向側の周囲に対しては圧縮荷重を、反射面42の光軸を基準とした重力方向の反対方向側の周囲に対しては引張荷重を付加するように構成されている。また、第1の圧力部78A及び第2の圧力部78Bが反射部材40に付加する荷重を検出する荷重検出部を設けてもよい。これにより、荷重検出部の検出結果に基づいて、反射面42の重心を含み反射面42の光軸に垂直な面内において反射部材40に付加する荷重が反射部材40の周囲に沿って余弦分布となるように、第1の圧力部78A及び第2の圧力部78Bを制御することができる。但し、かかる制御は、制御部80で行ってもよいし、制御部80とは別に設けた圧力制御部で行ってもよい。
なお、測定装置1は一般的な干渉計の構成を有しているが、図7に示すように、シャックハルトマンセンサのような波面センサを用いた装置にも適用することが可能である。図7は、本実施形態の測定方法に用いられる測定装置(第2の実施例)の概略図である。
以下、図7を参照して、測定装置100について具体的に説明する。測定装置100は、光源110と、ハーフミラー120と、波面変換素子130と、反射部材140と、保持部150と、シャックハルトマンセンサ160と、荷重付加部170と、制御部180とを備える。
光源110から射出された光は、ハーフミラー120を透過し、波面変換素子130(測定光学系)に入射する。波面変換素子130を透過した光は、被検光学系Tを透過し、反射部材140の反射面142で反射される。なお、反射部材140は、保持部150に保持されて波面変換素子130とその光軸が一致するように配置される。反射面142で反射された光は、被検光学系Tを再び透過して波面変換素子130に入射し、ハーフミラー120で反射されてシャックハルトマンセンサ160に入射する。
シャックハルトマンセンサ160においては、反射面142で反射された光の波面が、マイクロレンズアレイ(不図示)を介して、各マイクロレンズの結像位置の横ずれ量として検出される。制御部180では、被検光学系Tからの光の波面(波面収差)を測定するための動作を制御すると共に、シャックハルトマンセンサ160で検出される結像位置の横ずれ量に基づいて被検光学系Tからの光の波面を算出するための処理を行う。換言すれば、制御部180は、測定装置100の各部を統括的に制御して、上述した本実施形態の測定方法(S102乃至S116)を、干渉方式の代わりにシャックハルトマンセンサを用いて実行する。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。

Claims (10)

  1. 被検光学系からの光を反射する反射面を有する反射部材と、前記反射部材を保持する保持部と、参照面又は波面変換素子を含む測定光学系とを有する測定装置を用いて、前記被検光学系からの光の波面を測定する測定方法であって、
    前記反射面及び前記測定光学系をそれぞれの光軸が重力方向と一致するように前記測定装置の姿勢が制御された第1の状態で、前記被検光学系をその光軸が重力方向と一致するように前記測定装置に配置し、前記被検光学系のその光軸周りの角度、前記反射面のその光軸周りの角度、前記保持部のその光軸周りの角度を第1の角度に設定して、前記被検光学系の波面を含む第1の波面を測定する第1のステップと、
    前記第1の状態で、前記被検光学系をその光軸が重力方向と一致するように前記測定装置に配置し、前記被検光学系のその光軸周りの角度を前記第1の角度と異なる第2の角度に、前記反射面のその光軸周りの角度、及び、前記保持部のその光軸周りの角度を前記第1の角度に設定して、前記被検光学系の波面を含む第2の波面を測定する第2のステップと、
    前記第1の状態で、前記被検光学系をその光軸が重力方向と一致するように前記測定装置に配置し、前記被検光学系のその光軸周りの角度を前記第1の角度に、前記反射面のその光軸周りの角度、及び、前記保持部のその光軸周りの角度を前記第2の角度に設定して、前記被検光学系の波面を含む第3の波面を測定する第3のステップと、
    前記第1の状態で、前記被検光学系をその光軸が重力方向と一致するように前記測定装置に配置し、前記被検光学系のその光軸周りの角度、及び、前記保持部のその光軸周りの角度を前記第1の角度に、前記反射面のその光軸周りの角度を前記第2の角度に設定して、前記被検光学系の波面を含む第4の波面を測定する第4のステップと、
    前記第1の波面、前記第2の波面、前記第3の波面及び前記第4の波面を用いて、前記第1の状態における前記測定光学系に起因する誤差波面、前記反射面の形状に相当する波面及び前記反射面の形状の重力変形に相当する波面を算出する第5のステップと、
    前記反射面及び前記測定光学系をそれぞれの光軸が重力方向と異なるように前記測定装置の姿勢が制御された第2の状態で、前記被検光学系を前記測定装置に配置せず、前記反射面のその光軸周りの角度、及び、前記保持部のその光軸周りの角度を前記第1の角度に設定して、前記反射面の重心を含み前記反射面の光軸に垂直な面内において前記反射部材の周囲に付加する荷重が前記周囲に沿って余弦分布となるように、前記反射面の光軸に垂直な方向から、前記反射面の光軸を基準とした重力方向側の反射部材の周囲に対しては圧縮荷重を、前記反射面の光軸を基準とした重力方向の反対方向側の反射部材の周囲に対して引張荷重を付加しながら、前記被検光学系の波面を含まない第5の波面を測定する第6のステップと、
    前記第2の状態で、前記被検光学系をその光軸が重力方向と異なるように前記測定装置に配置し、前記被検光学系のその光軸周りの角度、前記反射面のその光軸周りの角度、及び、前記保持部のその光軸周りの角度を前記第1の角度に設定して、前記反射面の重心を含み前記反射面の光軸に垂直な面内において前記反射部材の周囲に付加する荷重が前記周囲に沿って余弦分布となるように、前記反射面の光軸に垂直な方向から、前記反射面の光軸を基準とした重力方向側の反射部材の周囲に対しては圧縮荷重を、前記反射面の光軸を基準とした重力方向の反対方向側の反射部材の周囲に対して引張荷重を付加しながら、前記被検光学系の波面を含む第6の波面を測定する第7のステップと、
    前記第5の波面から前記第5のステップで算出された前記反射面の形状に相当する波面及び前記反射面の形状の重力変形に相当する波面を分離して前記第2の状態における前記測定光学系に起因する誤差波面を算出し、前記第6の波面から前記第2の状態における前記測定光学系に起因する誤差波面を分離して前記第2の状態における前記被検光学系からの光の波面を算出する第8のステップと、
    を有することを特徴とする測定方法。
  2. 被検光学系からの光の波面を測定する測定装置であって、
    前記被検光学系からの光を反射する反射面を有する反射部材と、
    前記反射部材を保持する保持部と、
    参照面又は波面変換素子を含む測定光学系と、
    前記反射面からの光を検出する検出面を有する検出部と、
    前記反射部材に荷重を付加する荷重付加部と、
    前記被検光学系からの光の波面を測定するための動作を制御すると共に、前記検出部で検出される前記被検光学系からの光の波面を算出するための処理を行う制御部と、
    を有し、
    前記制御部による前記制御及び前記処理は、
    前記反射面及び前記測定光学系をそれぞれの光軸が重力方向と一致するように前記測定装置の姿勢が制御された第1の状態で、前記被検光学系をその光軸が重力方向と一致するように前記測定装置に配置し、前記被検光学系のその光軸周りの角度、前記反射面のその光軸周りの角度、前記保持部のその光軸周りの角度を第1の角度に設定して、前記被検光学系の波面を含む第1の波面を測定することと、
    前記第1の状態で、前記被検光学系をその光軸が重力方向と一致するように前記測定装置に配置し、前記被検光学系のその光軸周りの角度を前記第1の角度と異なる第2の角度に、前記反射面のその光軸周りの角度、及び、前記保持部のその光軸周りの角度を前記第1の角度に設定して、前記被検光学系の波面を含む第2の波面を測定することと、
    前記第1の状態で、前記被検光学系をその光軸が重力方向と一致するように前記測定装置に配置し、前記被検光学系のその光軸周りの角度を前記第1の角度に、前記反射面のその光軸周りの角度、及び、前記保持部のその光軸周りの角度を前記第2の角度に設定して、前記被検光学系の波面を含む第3の波面を測定することと、
    前記第1の状態で、前記被検光学系をその光軸が重力方向と一致するように前記測定装置に配置し、前記被検光学系のその光軸周りの角度、及び、前記保持部のその光軸周りの角度を前記第1の角度に、前記反射面のその光軸周りの角度を前記第2の角度に設定して、前記被検光学系の波面を含む第4の波面を測定することと、
    前記第1の波面、前記第2の波面、前記第3の波面及び前記第4の波面を用いて、前記第1の状態における前記測定光学系に起因する誤差波面、前記反射面の形状に相当する波面及び前記反射面の形状の重力変形に相当する波面を算出することと、
    前記反射面及び前記測定光学系をそれぞれの光軸が重力方向と異なるように前記測定装置の姿勢が制御された第2の状態で、前記被検光学系を前記測定装置に配置せず、前記反射面のその光軸周りの角度、及び、前記保持部のその光軸周りの角度を前記第1の角度に設定して、前記反射面の重心を含み前記反射面の光軸に垂直な面内において前記反射部材の周囲に付加する荷重が前記周囲に沿って余弦分布となるように、前記荷重付加部によって前記反射面の光軸に垂直な方向から、前記反射面の光軸を基準とした重力方向側の反射部材の周囲に対しては圧縮荷重を、前記反射面の光軸を基準とした重力方向の反対方向側の反射部材の周囲に対して引張荷重を付加しながら、前記被検光学系の波面を含まない第5の波面を測定することと、
    前記第2の状態で、前記被検光学系をその光軸が重力方向と異なるように前記測定装置に配置し、前記被検光学系のその光軸周りの角度、前記反射面のその光軸周りの角度、及び、前記保持部のその光軸周りの角度を前記第1の角度に設定して、前記反射面の重心を含み前記反射面の光軸に垂直な面内において前記反射部材の周囲に付加する荷重が前記周囲に沿って余弦分布となるように、前記荷重付加部によって前記反射面の光軸に垂直な方向から、前記反射面の光軸を基準とした重力方向側の反射部材の周囲に対しては圧縮荷重を、前記反射面の光軸を基準とした重力方向の反対方向側の反射部材の周囲に対して引張荷重を付加しながら、前記被検光学系の波面を含む第6の波面を測定することと、
    前記第5の波面から前記算出された前記反射面の形状に相当する波面及び前記反射面の形状の重力変形に相当する波面を分離して前記第2の状態における前記測定光学系に起因する誤差波面を算出し、前記第6の波面から前記第2の状態における前記測定光学系に起因する誤差波面を分離して前記第2の状態における前記被検光学系からの光の波面を算出することと、
    を含むことを特徴とする測定装置。
  3. 前記反射部材は、前記反射面の裏面に、前記反射面の光軸を中心とした円状に前記反射面の光軸方向に沿って延びた溝を有し、
    前記保持部は、前記反射面の裏面において前記反射部材を保持し、
    前記荷重付加部は、
    前記溝に挿入され、前記保持部が前記反射面の裏面において前記反射部材を保持した状態において、前記溝の前記反射面の光軸方向の面には接触せず前記反射面の光軸に垂直な方向の面に接触する複数の接触部材と、
    前記複数の接触部材のそれぞれに接続され、前記第2の状態において、前記反射面の光軸に垂直な方向から、前記反射面の光軸を基準とした重力方向側の反射部材の周囲に対しては圧縮荷重を、前記反射面の光軸を基準とした重力方向の反対方向側の反射部材の周囲に対しては引張荷重を付加するように構成された複数の弾性部材と、
    を有することを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
  4. 前記反射部材は、前記反射面の裏面に、前記反射面の光軸を中心とした円上の複数の領域に前記反射面の光軸方向に沿って延びた溝を有し、
    前記保持部は、前記反射面の裏面において前記反射部材を保持し、
    前記荷重付加部は、
    前記複数の領域の溝のそれぞれに挿入され、前記保持部が前記反射面の裏面において前記反射部材を保持した状態において、前記溝の前記反射面の光軸方向の面には接触せず前記反射面の光軸に垂直な方向の面に接触する複数の接触部材と、
    前記複数の接触部材のそれぞれに接続され、前記第2の状態において、前記反射面の光軸に垂直な方向から、前記反射面の光軸を基準とした重力方向側の反射部材の周囲に対しては圧縮荷重を、前記反射面の光軸を基準とした重力方向の反対方向側の反射部材の周囲に対しては引張荷重を付加するように構成された複数の弾性部材と、
    を有することを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
  5. 前記荷重付加部は、
    前記反射部材の周囲に接触する複数の接触部材と、
    前記複数の接触部材のそれぞれに接続され、前記第2の状態において、前記反射面の光軸に垂直な方向から、前記反射面の光軸を基準とした重力方向側の反射部材の周囲に対しては圧縮荷重を、前記反射面の光軸を基準とした重力方向の反対方向側の反射部材の周囲に対しては引張荷重を付加するように構成された複数の弾性部材と、
    を有することを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
  6. 前記反射部材は、前記反射面の裏面に、前記反射面の光軸を中心とした円状に前記反射面の光軸方向に沿って延びた溝を有し、
    前記保持部は、前記反射面の裏面において前記反射部材を保持し、
    前記荷重付加部は、前記溝に挿入され、前記保持部が前記反射面の裏面において前記反射部材を保持した状態において、前記溝の前記反射面の光軸方向の面には接触せず前記反射面の光軸に垂直な方向の面に接触し、前記第2の状態において、前記反射面の光軸に垂直な方向から、前記反射面の光軸を基準とした重力方向側の反射部材の周囲に対しては圧縮荷重を、前記反射面の光軸を基準とした重力方向の反対方向側の反射部材の周囲に対しては引張荷重を付加するように構成された複数の板バネを有することを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
  7. 前記反射部材は、前記反射面の裏面に、前記反射面の光軸を中心とした円状に前記反射面の光軸方向に沿って延びた溝を有し、
    前記保持部は、前記反射面の裏面において前記反射部材を保持し、
    前記荷重付加部は、
    前記溝に挿入され、前記保持部が前記反射面の裏面において前記反射部材を保持した状態において、前記溝の前記反射面の光軸方向の面には接触せず前記反射面の光軸に垂直な方向の面に接触する複数の接触部材と、
    前記複数の接触部材のそれぞれに接続され、前記第2の状態において、前記反射面の光軸に垂直な方向から、前記反射面の光軸を基準とした重力方向側の反射部材の周囲に対しては圧縮荷重を、前記反射面の光軸を基準とした重力方向の反対方向側の反射部材の周囲に対しては引張荷重を付加するように構成された複数のアクチュエータと、
    を有することを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
  8. 前記荷重付加部は、
    前記複数のアクチュエータのそれぞれが前記反射部材の周囲に付加する荷重を検出する荷重検出部と、
    前記荷重検出部の検出結果に基づいて、前記反射面の重心を含み前記反射面の光軸に垂直な面内において前記反射部材の周囲に付加する荷重が前記周囲に沿って余弦分布となるように、前記複数のアクチュエータを制御するアクチュエータ制御部と、
    を有することを特徴とする請求項7に記載の測定装置。
  9. 前記荷重付加部は、前記反射部材の周囲に接触して、圧力によって前記反射部材の周囲に荷重を付加する複数の圧力部を有することを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
  10. 前記荷重付加部は、
    前記複数の圧力部のそれぞれが前記反射部材の周囲に付加する荷重を検出する荷重検出部と、
    前記荷重検出部の検出結果に基づいて、前記反射面の重心を含み前記反射面の光軸に垂直な面内において前記反射部材の周囲に付加する荷重が前記周囲に沿って余弦分布となるように、前記複数の圧力部を制御する圧力制御部と、
    を有することを特徴とする請求項9に記載の測定装置。
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