JPH06222284A - 板状構造物の形状推定装置及び能動支持装置 - Google Patents

板状構造物の形状推定装置及び能動支持装置

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JPH06222284A
JPH06222284A JP911293A JP911293A JPH06222284A JP H06222284 A JPH06222284 A JP H06222284A JP 911293 A JP911293 A JP 911293A JP 911293 A JP911293 A JP 911293A JP H06222284 A JPH06222284 A JP H06222284A
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JP
Japan
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plate
force
mirror surface
shape
relative displacement
Prior art date
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JP911293A
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English (en)
Inventor
Masatake Tabata
真毅 田畑
Hideo Saito
秀朗 斉藤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鏡面を3点の固定機構を用いて剛体拘束の方
法で固定したままで、外乱力による鏡面変位の3個以上
のモード成分を精度よく推定することができる鏡面形状
推定装置を提供する。 【構成】 鏡面1と固定機構5との間の支持力を測定す
る固定点力センサー8と、鏡面1の裏側に取り付けられ
るターゲット10bとセンサユニット10bで構成さ
れ、鏡面裏側の複数点間の相対位置変化または相対傾斜
変化を測定する相対変位検出器10と、固定点力センサ
ー8の出力と相対変位検出器10の出力を併用して鏡面
1の形状推定演算を行なう変形推定演算手段12とを備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば電波望遠鏡や大
型通信アンテナ、天体望遠鏡などの反射鏡等、高精度を
必要とする板状構造物の形状推定装置および能動支持装
置に関するものである。なお、この明細書においては板
状構造物として望遠鏡の反射鏡を例に説明する。
【0002】
【従来の技術】図3は従来の望遠鏡の鏡面能動支持装置
を表わす構成図である。図において、1は鏡面であり、
表面で光を反射し集光するためのものであり、高い鏡面
精度が必要とされる。2は支持機構であり、鏡面1の裏
側で、これを支持し、各支持点で鏡面を押し引きし弾性
変位を支え鏡面変位を修正するものであり、複数個設け
られている。3は支持点力センサーであり、それぞれの
係合点における鏡面1と支持機構2の間の押圧力すなわ
ち支持力を測定するために設けられている。4は力制御
装置で、各支持機構2が発生すべき支持力に対応する力
指令値が入力されると、対応する支持機構2の支持点力
センサー3による支持力の読みとり値と前記指令値との
比較を行い、指令値と支持力が常に一致するように支持
機構2を制御するためのものである。5は固定機構であ
り、鏡面1を剛体拘束の方法(弾性変位は許容するが、
剛体変位は生じないように6自由度を拘束する方法)で
拘束するために3点に設けられている。6はミラーセル
であり、支持機構2と固定機構5を取り付けるための台
である。7は群制御装置であり、各支持点に対応する力
制御装置4に所用の力指令値を送るためのもので、鏡面
1の傾き角θが与えられると、各支持機構2がどの様な
支持力を発生すればよいかの力指令値を求めるためのも
のである。8は固定点力センサーであり、固定機構5に
生ずる支持力を求めるためのものであり、3ヶ所の固定
機構の各々に設けられている。9は固定支持力フィード
バック装置であり、固定点力センサー8で測定した3ヶ
所の固定支持点の支持力データから鏡面上にひろがって
配置されている複数の支持点に対応する各支持機構2の
各々にフィードバックするべき力支持値を算出し、各支
持機構2にフィードバックし、配分するためのものであ
る。
【0003】次に動作について説明する。各支持機構2
は通常、自重分によって生ずる鏡面変位の補償のための
押引力で鏡面1を支持している。鏡面1に自重以外の外
乱力、例えば風圧が作用すると、風圧による力は3個の
固定機構5に設けられている固定点力センサー8で検出
される。3個の固定点力センサー8の検出値は固定支持
力フィードバック装置9に送られ、固定支持力フィード
バック装置9は鏡面上広く配置されている支持点に対応
して設けられている各支持機構2のそれぞれに与える力
支持値を計算し、これを各支持機構2に配分する。この
力支持値は自重分以外の力が鏡面1に作用しても、これ
を打ち消す力を各支持機構2に発生させるものである。
各支持機構2への力の配分方法としては、図4の説明図
に示すような3個のモード{x軸上、y軸上の荷重分布
が均一のもの(図4(a))、x軸上の荷重分布は均一で
y軸上の荷重分布は一定の傾きを持つもの(図4
(b))、y軸上の荷重分布は均一でx軸上の荷重分布は
一定の傾きを持つもの(図4(c))}の重ね合わせで表
現する方法が考えられている。この3個のモード成分
は、3個の固定点力センサー8の出力情報から求める。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の鏡面能動支持装
置は、以上のように構成されているので、外乱力、例え
ば風圧の分布が図4に示されたような3個のモード成分
だけでは表わしきれないような高次のモード成分を含ん
でいる場合には、外乱力による鏡面の変形を抑圧する効
果が不足して、所望の鏡面精度が得られなくなるという
問題点があった。さらに、3個より多いモード成分を補
正しようとしても、固定機構が3個しかなく、固定機構
における支持力データが3個しか得られないので、3個
より多いモード成分を推定することが困難であり、3個
より多いモード成分を推定しようとして、3個より多い
固定機構で鏡面を固定すると、剛体拘束の方法になら
ず、鏡面の弾性変位も拘束してしまうので、ミラーセル
の変形が鏡面に伝達されてしまい、かえって鏡面精度を
悪化させてしまうという問題点があった。また、固定機
構を増やすかわりにミラーセル上に非接触型の変位セン
サーをとりつけて鏡面変位を測定しようとしても、その
ままではミラーセルの変形と鏡面の変形との分離ができ
ないので、正しく鏡面変形を測定できないという問題点
があった。
【0005】本発明は、上記の様な問題点を解消するた
めになされたもので、鏡面などの板状構造物を3点の固
定機構を用いて剛体拘束の方法で固定したままで、外乱
力による鏡面変位など、板状構造物の変形の3個以上の
モード成分を精度よく推定することができる板状構造物
の形状推定装置を提供し、さらにこれに基づいて板状構
造物の形状を矯正することにより、例えば高精度の鏡面
が得られる等、板状構造物の形状を高精度に保持するこ
とができる板状構造物の能動支持装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる板状構造
物の形状推定装置は、板状構造物を剛体拘束の方法で取
付台に取り付ける固定機構、上記板状構造物と固定機構
との間に取り付けられ、両者間の支持力を測定する固定
点力センサー、上記板状構造物の一面側の複数点間の相
対位置変化または相対傾斜変化を測定する相対変位検出
器、及び上記固定点力センサーの出力と上記相対変位検
出器の出力を併用して上記板状構造物の形状推定演算を
行なう変形推定演算手段を備えたものである。
【0007】また、相対変位検出器を板状構造物の一面
に設けられるレーザ光を反射するターゲット、及びこの
ターゲットに向けてレーザ光を出射し、上記ターゲット
よりの反射光を使って位置ずれまたは位相差を検出する
センサユニットで構成した。
【0008】さらに、センサユニットを板状構造物外に
集約して配設した。
【0009】そして、板状構造物の能動支持装置は、上
記板状構造物形状推定装置、これにより得られた形状推
定値に基づき板状構造物の形状の補正に要する補正力を
算出する補正力算出手段、及び支持力可変に構成され、
上記補正力算出手段により算出された補正力に基づく支
持力で上記板状構造物を支持する板状構造物支持機構を
備えたものである。
【0010】
【作用】本発明における板状構造物の形状推定装置は、
3点の固定点に取り付けられた固定点力センサーの出力
と、板状構造物、例えば鏡面の裏側に取り付けられ、鏡
面裏側の複数点間の相対位置変化または相対傾斜変化を
測定する相対変位検出器の出力とを併用して、変形推定
演算手段により鏡面の形状推定演算を行なうので、鏡面
を剛体拘束の方法で取付台のミラーセルに固定した状態
で、外乱力による鏡面(板状構造物)変形の3次以上の
高次のモード成分を推定することが可能であり、高精度
の板状構造物の形状推定ができ、高精度の板状構造物の
形状保持に役立てることができる。
【0011】また、相対変位検出器をターゲットと、タ
ーゲットに向けてレーザ光を出射し、これからの反射光
を使って位置ずれまたは位相差を検出するセンサユニッ
トで構成しており、両者間で力のやりとりがなく、離れ
た両者間の変位を精度良く簡便に測定できる。
【0012】さらに、センサユニットを板状構造物、例
えば鏡面外の一点あるいは小領域に集約して配設し、鏡
面上に配設された複数のターゲットと鏡面外のセンサユ
ニットとの相対変位から、鏡面上のターゲットどうしの
相対変位を算出する。高精度を要する鏡面上からセンサ
ユニットを排除しており、センサユニットによる鏡面の
変形が生ぜず、相対変位測定精度がより向上する。
【0013】そして、本発明の板状構造物の能動支持装
置においては、上記板状構造物形状推定装置により得ら
れた高精度の形状推定値に基づき板状構造物の形状の補
正力を算出し、この補正力に基づく支持力で上記板状構
造物を支持するので、板状構造物を所望の形状に高精度
に保持できる。
【0014】
【実施例】
実施例1.以下、本発明の一実施例を図について説明す
る。図1は本発明の一実施例の鏡面形状推定装置を有す
る鏡面能動支持装置を示す構成図である。図において、
1〜8は従来のものと同一または相当部分を示す。10
は相対変位検出器で、この場合は鏡面1裏側において、
およそ鏡の半径程度以上の距離を離して相対して配置さ
れたセンサユニット10a とターゲット10b とから成り、
センサユニット10aとターゲット10b との相対的変位
(相対位置変化または相対傾斜変化)を検出し出力する
ものである。これには、例えば光学式変位計を備えたセ
ンサユニット10a からターゲット10b に向けてレーザー
光を発射し、ターゲット10b に取り付けられた小型反射
鏡で反射されセンサユニット10a に向けて帰還したレー
ザー光を用い、センサユニット10a に対する相対的なタ
ーゲット10b の変位量を光学式変位計により検出するよ
うにしている。また、この実施例においては、センサユ
ニット10a とターゲット10b を結ぶ線分が、鏡軸を中心
として軸対称に約60度間隔になるように、3組の相対変
位検出器10が配置されている。11はバンドパスフィ
ルタであり、相対変位検出器10の出力から、所望の周
波数成分を抽出するためのものである。12は変形推定
演算手段であり、固定機構5に配設された固定点力セン
サ8の出力と、バンドパスフィルタ11を通して得た相
対変位検出器10の出力とを併用して鏡面1の変形形状
を計算により推定するものである。13は補正力算出手
段で、変形推定演算手段12により得た鏡面1の変形形
状に基づいて、その変形を補正するために必要な補正力
を求めるものである。なお、この実施例においては板状
構造物支持機構は支持機構2、支持点力センサー3、力
制御装置4、及び群制御装置7で構成されており、6は
取付台のミラーセルである。
【0015】次にこの実施例の動作について説明する。
鏡面1に自重以外の外乱力が作用していない場合は従来
例と同様に、各支持機構2は、自重分によって生ずる鏡
面変位の補償のための押引力で鏡面1を支持している。
鏡面1に自重以外の外乱力、例えば風圧が作用すると、
風圧による力は3個の固定機構5に設けられている固定
点力センサー8で検出される。同時に、風圧によって生
じた鏡の変形は、鏡面1裏側に配設された相対変位検出
器10において、センサユニット10a とターゲット10b
との間の相対変位として検出される。但し相対変位検出
器10において検出される相対変位は、光学式変位計が
用いるレーザー光の通過領域における空気のゆらぎの影
響などの、鏡の変形には直接関係のないノイズ成分を含
むことがあるので、バンドパスフィルタ11を通すこと
によって風圧による鏡面1変形の主成分のみを抽出す
る。これによって得られた鏡面1上の複数点間の相対変
位データと、固定点力センサー8で検出された風圧によ
る力(固定点反力)とを用いて、変形推定演算手段12
が鏡面1の変形を推定する。
【0016】上記変形の推定は、以下のような演算によ
り行なうことができる。鏡に作用する外力と変位の関係
は、有限要素法により離散化したモデルにより、 f = Kx + Mx” (1) と書ける。ここでfは外力ベクトル、xは変位ベクト
ル、Kは剛性マトリクス、Mは質量マトリクスであ
り、”は時間に関する2階微分を表わす。ここで変位ベ
クトルxを、固定点における変位ベクトルxf 、相対変
位検出器のセンサユニット取り付け点における変位ベク
トルxs 、ターゲット取り付け点における変位ベクトル
t、その他の全域の鏡面変位ベクトルxmに分ける。す
なわち、
【0017】
【数1】
【0018】と書く。相対変位検出器の出力ベクトルw
s は、xs とxt を用いて次式のように表わされる。 ws = Tw × (xs − xt) (3) ここでTw は相対変位検出器の特性をあらわす線形変換
行列である。
【0019】ところで鏡面に働く風荷重などの外乱は、
一般に周波数の低い成分が支配的であるから、これによ
る鏡の全体的な変形を考える場合には、周波数帯域の低
い範囲で考えればよく、この範囲で考えるときには、x
f 、xs 、xt は鏡の全体的な変形を表わすxm に対し
て静的に追従すると見てよい。さらに鏡の全体的な変形
を考える場合には、風荷重などの外乱力は鏡面に作用す
る外乱力ベクトルfmのみを考えればよい。よって、鏡
面の変形は、次式のように近似できる。
【0020】
【数2】
【0021】とおいた。このとき、(4)式より、次式を
得る。 xr = −Kr -1 × Krm × xm = Tr × xm (6) ここで、 Tr = −Kr -1 × Krm (7) とおいた。このとき、
【0022】
【数3】
【0023】となる。(8)式を(1)式に代入し、左からT
rTを掛け、外力がほぼfm のみと仮定すると、次式を
得る。なお、T は行列の転置をあらわす。 fm = KA × xm + MA × xm” (9) ここで、
【0024】
【数4】
【0025】である。上記の自由度縮小過程は、静縮小
と呼ばれる手法である。
【0026】さて、(9) 式のように縮小された系に対し
て、固有モード展開を行なう。すなわち、 (KA + MA × s2) × xm = 0 (11) なる固有値問題を解いて得られる固有モードベクトルを
i(i=1,2,...,N)とおき(Nはxmの自由度)、これら
を列として並べたマトリクス(モーダルマトリクス)を P = [p12 .... pn] (12) とすると、変位xmは xm = P × q (13) なる形に展開できる。ここでqはモード係数ベクトルで
ある。このとき、(6) 式より、 xr = Tr × xm = Tr × P × q (14) となる。上式を(5)式に従って分割すると、
【0027】
【数5】
【0028】となる。ここで、相対変位検出器の出力
は、(3)式,(15)式より、 ws = Tw × (Ts − Tt) × P × q (16) となる。一方、固定点力センサによって検知される力
は、固定点取り付け機構の剛性をkfとすると、kff
となるから、等価的には、固定点力センサは、固定点変
位xfを出力するものとして差し支えない。よって、固
定点力センサーの出力xfと、相対変位検出器の出力ws
を並べて書くと、下記(17)式となる。
【0029】
【数6】
【0030】ここで、比較的高次の変形モードは無視で
き、1次から6次まで程度のモードのみを用いること
で、ほぼ鏡の変形を表わし得るものとし、1次から6次
までの固有モードベクトルを並べたモーダルマトリクス
をPc 、これに対応するモード係数ベクトルをqcとす
ると、近似的に次式が成り立つ。 xm = Pc × qc (18)
【0031】
【数7】
【0032】この実施例においては、xf が3自由度、
s が3自由度あるので、センサー出力からxf 、ws
が与えられたとき、(19)式を解いて、6自由度のqc
算出することができる。qc が算出されると、(18)式を
用いて鏡面全域の形状を算出することができる。(19)式
を解き、(18)式を用いる上記の演算過程は、変形推定演
算手段12によって行なわれる。従来例においては、固
定点力センサーの出力xf (3自由度)しか与えられて
いなかったので、qc のうちの3自由度分しか決定でき
なかった。しかし、この実施例では、その問題点を克服
し3自由度より多い自由度のqc を決定することができ
るので、高精度に鏡面の形状推定が可能となる。
【0033】変形推定演算手段12によって得られた鏡
面変位は、補正力算出手段13に送られ、推定された変
位を補正するために必要な補正力が算出される。算出さ
れた補正力は、高度角に応じて群制御装置7から与えら
れる各支持機構への支持力目標値に加え合わせられて、
力制御装置4へ指令値として渡される。力制御装置4は
この指令値に従って各々の支持機構2を駆動して、各々
の支持点での鏡面支持力が指令値に一致するように調整
する。これによって、鏡面1は所望の形状に高精度に保
持される。
【0034】実施例2.上記実施例1では、相対変位検
出器10のセンサユニット10a とターゲット10b の両方
をすべて鏡面上(裏側)に配設したが、検出すべき相対
変位数よりも多い個数のターゲット10b を鏡面上に配設
し、それらと対になる複数のセンサユニット10a を鏡面
外のある1点もしくは事実上同一の変位を生ずると見な
せる小領域内に集約して配設し、センサユニットの変位
を媒介として複数のターゲット間の相対変位を間接的に
算出してもよく、これを上記実施例における相対変位検
出器の出力と同等に扱うことにより、上記実施例と同等
の効果を発揮できる。本実施例における鏡面上の相対変
位wsの算出は以下のように行える。
【0035】図2は本実施例における鏡面上の相対変位
検出方法を表わす概念図である。図において、5,6,
8は実施例1と同じ構成のもので、5は固定点機構、6
はミラーセル、8は力センサ、10c はミラーセル6上の
小領域に集約してとりつけられたセンサユニット群を示
す。その他の構成要素は、図の簡略化のため省略してい
る。センサユニット群10c を構成するの各々のセンサユ
ニット10a は実施例1のセンサユニット10a と等価であ
り、それぞれ鏡面上(裏側)に配設されたターゲット10
b と対をなし、センサユニット群10c とターゲット10b
の間の相対変位を検出する。このようにして、センサユ
ニット群10c とターゲット10b は相対変位検出器10を
構成する。ここにおいて検出される相対変位をws
センサユニット群の変位をxs 、各ターゲットの変位
をxtiとすると、次式の関係がある。 ws i = T
w × (xs − xti)(20)i番目の対による検出値と
j番目の対による相対変位検出値から、i番目のターゲ
ットとj番目のターゲットを結ぶ方向の成分を各々算出
し、それらの差を抽出すると、 ws ij = Tij×{Tw×(xs −xtj)−Tw×(xs −xti)} = Tij×Tw×(xti−xtj) (21) となる。ここでTijはi番目のターゲットとj番目のタ
ーゲットを結ぶ方向の成分を抽出する線形変換行列であ
る。(21)式右辺における(xti−xtj)は、鏡面上の2
点間の相対変位を表わすので、実施例1におけるセンサ
ユニット10a とターゲット10b 間の相対変位と等価であ
る。よって(21)式によるws ijを実施例1における相
対変位検出器の出力とみなして、実施例1と同様の形状
推定を行なうことが可能である。
【0036】この実施例においては、センサユニット10
a を鏡面1外の一点あるいは小領域に集約しセンサユニ
ット群10c として配設しているので、即ち高精度を要す
る鏡面上から光学変位計等を備えるセンサユニット10a
を排除しており、センサユニット10a による鏡面2の変
形が生ぜず、相対変位測定精度がより向上する。従っ
て、より高精度に鏡面の形状推定が行え、ひいては高精
度に所望の形状に保持できる。
【0037】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を有する。
【0038】板状構造物の形状推定装置を、板状構造物
を剛体拘束の方法で取付台に取り付ける固定機構、上記
板状構造物と固定機構との間に取り付けられ、両者間の
支持力を測定する固定点力センサー、上記板状構造物の
一面側の複数点間の相対位置変化または相対傾斜変化を
測定する相対変位検出器、及び上記固定点力センサーの
出力と上記相対変位検出器の出力を併用して上記板状構
造物の形状推定演算を行なう変形推定演算手段とで構成
したので、板状構造物を剛体拘束の方法で取付台に固定
した状態で、外乱力による板状構造物変形の3次以上の
高次のモード成分を推定することが可能となり、高精度
の板状構造物の形状推定ができ、高精度の板状構造物の
形状保持に役立てることができる
【0039】また、相対変位検出器をターゲットと、タ
ーゲットに向けてレーザ光を出射し、これからの反射光
を使って位置ずれまたは位相差を検出するセンサユニッ
トで構成しており、両者間で力のやりとりがなく、離れ
た両者間の変位を精度良く簡便に測定できる。
【0040】さらに、センサユニットを板状構造物外の
一点あるいは小領域に集約して配設し、板状構造物上に
配設された複数のターゲットと板状構造物外のセンサユ
ニットとの相対変位から、板状構造物上のターゲットど
うしの相対変位を算出するようにしたので、板状構造物
上からセンサユニットを排除しており、センサユニット
による板状構造物の変形が生ぜず、相対変位測定精度が
より向上する。
【0041】そして、板状構造物の能動支持装置におい
ては、上記板状構造物形状推定装置により得られた高精
度な形状推定値に基づき補正力算出手段により板状構造
物の形状の補正力を算出し、この補正力に基づく支持力
で板状構造物支持機構により上記板状構造物を支持する
ので、板状構造物の形状を高精度に保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の鏡面形状推定装置を有する
鏡面能動支持装置を示す構成図である。
【図2】本発明の他の実施例の鏡面形状推定装置の概念
図である。
【図3】従来の鏡面能動支持装置を示す構成図である。
【図4】従来の鏡面能動支持装置における外乱補正力を
各支持機構へ分配するときの分配方法を示す説明図であ
る。
【符号の説明】 1 板状構造物の鏡面 2 支持機構 5 固定機構 6 取付台のミラーセル 8 固定点力センサー 10 相対変位検出器 10a センサユニット 10b ターゲット 12 変形推定演算手段 13 補正力算出手段
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】また、相対変位検出器をターゲットと、タ
ーゲットに向けてレーザ光を出射し、これからの反射光
を使って反射光の位置ずれまたは出射光と反射光の位相
差を検出するセンサユニットで構成しており、両者間で
力のやりとりがなく、離れた両者間の変位を精度良く簡
便に測定できる。また、ターゲットとセンサユニットの
両方を板状構造物の一面上に配設したので、上記板状構
造物以外の部位の変形を相対変位検出器がひろうことな
く、高精度の変位測定ができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】さらに、センサユニットを板状構造物、例
えば鏡面外の一点あるいは小領域に集約して配設し、鏡
面上に配設された複数のターゲットと鏡面外のセンサユ
ニットとの相対変位から、鏡面上のターゲットどうしの
相対変位を算出する。高精度を要する鏡面上からセンサ
ユニットを排除しており、センサユニットの自重など
よる鏡面の変形が生ぜず、なおかつセンサユニットを集
約しているので、板状構造物外にセンサユニットを配置
したとき相対変位測定誤差の原因となりうるセンサユニ
ット取付部位相互間の支持構造の変形の影響を十分に小
さくすることができ、板状構造物の相対変位測定精度が
より向上する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】上記変形の推定は、以下のような演算によ
り行なうことができる。鏡に作用する外力と変位の関係
は、有限要素法により離散化したモデルにより、 f = K × x + M × x” (1) と書ける。ここでfは外力ベクトル、xは変位ベクト
ル、Kは剛性マトリクス、Mは質量マトリクスであ
り、”は時間に関する2階微分を表わす。ここで変位ベ
クトルxを、固定点における変位ベクトルxf 、相対変
位検出器のセンサユニット取り付け点における変位ベク
トルxs 、ターゲット取り付け点における変位ベクトル
t、その他の全域の鏡面変位ベクトルxmに分ける。す
なわち、
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】となる。但し’は識別子であり、時間微分
を意味するものではない。またIは単位行列を示す。
(8)式を(1)式に代入し、左からTrTを掛け、外力がほ
ぼfm のみと仮定すると、次式を得る。なお、T は行列
の転置をあらわす。 fm = KA × xm + MA × xm” (9) ここで、
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】この実施例においては、xf が3自由度、
s が3自由度あるので、センサー出力からxf 、ws
が与えられたとき、(19)式をc について解いて、6自
由度のqc を算出することができる。qc が算出される
と、(18)式を用いて鏡面全域の形状を算出することがで
きる。(19)式を解き、(18)式を用いる上記の演算過程
は、変形推定演算手段12によって行なわれる。従来例
においては、固定点力センサーの出力xf (3自由度)
しか与えられていなかったので、qc のうちの3自由度
分しか決定できなかった。しかし、この実施例では、そ
の問題点を克服し3自由度より多い自由度のqc を決定
することができるので、高精度に鏡面の形状推定が可能
となる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】また、相対変位検出器をターゲットと、タ
ーゲットに向けてレーザ光を出射し、これからの反射光
を使って反射光の位置ずれまたは出射光と反射光の位相
差を検出するセンサユニットで構成しており、両者間で
力のやりとりがなく、離れた両者間の変位を精度良く簡
便に測定できる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1 板状構造物の鏡面 2 支持機構 5 固定機構 6 取付台のミラーセル 8 固定点力センサー 10 相対変位検出器 10a センサユニット 10b ターゲット11 バンドパスフィルタ 12 変形推定演算手段 13 補正力算出手段
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状構造物を剛体拘束の方法で取付台に
    取り付ける固定機構、上記板状構造物と固定機構との間
    に取り付けられ、両者間の支持力を測定する固定点力セ
    ンサー、上記板状構造物の一面側の複数点間の相対位置
    変化または相対傾斜変化を測定する相対変位検出器、及
    び上記固定点力センサーの出力と上記相対変位検出器の
    出力を併用して上記板状構造物の形状推定演算を行なう
    変形推定演算手段を備えた板状構造物形状推定装置。
  2. 【請求項2】 相対変位検出器は板状構造物の一面に設
    けられるレーザ光を反射するターゲット、及びこのター
    ゲットに向けてレーザ光を出射し、上記ターゲットより
    の反射光を使って位置ずれまたは位相差を検出するセン
    サユニットで構成されている請求項1記載の板状構造物
    形状推定装置。
  3. 【請求項3】 センサユニットは板状構造物外に集約し
    て配設されている請求項2記載の板状構造物形状推定装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の板
    状構造物形状推定装置、これにより得られた形状推定値
    に基づき板状構造物の形状の補正に要する補正力を算出
    する補正力算出手段、及び支持力可変に構成され、上記
    補正力算出手段により算出された補正力に基づく支持力
    で上記板状構造物を支持する板状構造物支持機構を備え
    た板状構造物能動支持装置。
JP911293A 1993-01-22 1993-01-22 板状構造物の形状推定装置及び能動支持装置 Pending JPH06222284A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011043394A (ja) * 2009-08-20 2011-03-03 Canon Inc 測定方法及び測定装置
JP2011510550A (ja) * 2008-01-18 2011-03-31 アルカテル−ルーセント 複反射鏡アンテナの副反射鏡
JP2015511320A (ja) * 2011-12-29 2015-04-16 アルパオ 共通校正システムおよび校正方法

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