JP2011042848A - 成膜装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長尺な基板を長手方向に搬送しつつ、CVDによる成膜を含む複数の処理を連続的に行なう成膜装置であって、各室が、隣接する室の圧力による悪影響を受けることなく、また、反応ガスによる装置内の汚染も抑制できる成膜装置を提供する。
【解決手段】CVD成膜室と上流もしくは下流の処理室との間に排気手段を有する差圧室を設けて、この差圧室に、不活性ガスおよび/または両室に供給されるガスを導入することにより、成膜室および処理室の高圧な方よりも高い圧力とすることにより、前記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスバリアフィルムの製造等に好適な成膜装置に関するもので、詳しくは、長尺な基板を搬送しつつ、CVDによる成膜を含む複数の処理を連続して行なうに際し、他の処理室の圧力や原料ガス等による悪影響を無くし、かつ、CVDの原料ガスによる装置内の汚染も抑制できる成膜装置に関する。
光学素子、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置、半導体装置、薄膜太陽電池など、各種の装置に、ガスバリアフィルム、保護フィルム、光学フィルタや反射防止フィルム等の光学フィルムなど、各種の機能性フィルム(機能性シート)が利用されている。
また、これらの機能性フィルムの製造に、スパッタリングやプラズマCVD等の真空成膜法による成膜(薄膜形成)が利用されている。
真空成膜法によって、効率良く、高い生産性を確保して成膜を行なうためには、長尺な基板に連続的に成膜を行なうのが好ましい。
このような成膜方法を実施する設備として、長尺な基板(ウェブ状の基板)をロール状に巻回してなる供給ロールと、成膜済の基板をロール状に巻回する巻取りロールとを用いる、いわゆるロール・ツー・ロール(Roll to Roll)の成膜装置が知られている。このロール・ツー・ロールの成膜装置は、基板に成膜を行なう成膜室を通過する所定の経路で、供給ロールから巻取りロールまで長尺な基板を挿通し、供給ロールからの基板の送り出しと、巻取りロールによる成膜済の基板の巻取りとを同期して行いつつ、成膜室において、搬送される基板に連続的に成膜を行なう。
ところで、ガスバリアフィルムや保護フィルム等の機能性フィルムにおいて、基板に成膜される膜(各種の機能を得るための膜(層))は、単層であるとは限らず、複数の膜が成膜されて、機能性フィルムが構成される場合も多い。
例えば、プラズマCVDによる成膜を行い、その膜の上に、さらに、スパッタリングやプラズマCVDによる成膜を行なって、機能性フィルムを製造する場合も有る。また、複数層の成膜のみならず、例えば、プラズマCVDによる成膜を行なった後、膜の表面にエッチングやプラズマ処理を施し、あるいはさらに、処理を行なった面にスパッタリングやプラズマCVDによる成膜を行なう場合も有る。
このような処理は、所定圧力の真空中(減圧下)で行なわれる場合が多い。この際に、前述のロール・ツー・ロールによる成膜装置では、基板を大気中と真空中とを交互に搬送するのは、非効率的であり、真空中での処理を行なう処理室を連接して、真空中で基板を搬送しつつ、各処理を、連続的に、順次、行なうようにするのが好ましい。
ここで、真空中における各種の処理は、同じ圧力であるとは限らない。従って、処理の圧力が異なる処理室を連接すると、基板の搬送路等の連通部分から、高圧力の室から低圧力の室に室内のガスが進入(混入)してしまう。このような、不要なガスの進入が発生すると、適正な処理の妨害や処理室内の汚染等(いわゆるコンタミネーション)が生じる。
このような不都合を解消するために、各処理室の間に差圧室を設け、上下流に位置する処理室が、互いに悪影響を与えることを防止する方法が知られている。
例えば、特許文献1には、基板に、CVDやスパッタリング等による成膜や、エッチングやレーザアニーリング等の処理を行なう基板処理装置において、基板を巻き掛けて搬送するドラム(通過ロール)を設け、各処理室をドラムの周方向に配置すると共に、処理室に隣接して差圧室(差動排気室)を設け、この差圧室内の圧力を、隣接する処理室よりも低くする、基板処理装置が記載されている。
特開2004−95677号公報
特許文献1に記載されるように、連続して処理を行なう処理室の間に差圧室を設け、差圧室内を減圧して、差圧室の圧力を、隣接する処理室の圧力よりも低圧力とすることにより、長尺な基板を搬送しつつ、連続的に複数の処理を行なう装置において、処理室のガスが、上下流の処理室に進入することを防止できる。
ところが、このように差圧室を設け、その圧力を隣接する処理室よりも低くする装置では、処理室にCVDによる成膜室が含まれる場合には、CVD成膜室の反応ガスが差圧室に進入して、差圧室内に堆積/成膜してしまう。
そのため、装置の掃除など、メンテナンスに時間がかかってしまい、装置の利用効率や作業効率が低下してしまうという問題がある。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、基板をドラムに巻き掛けて搬送しつつ、ドラムの周面に対面する複数の処理室で連続的に成膜等を行なう装置等、長尺な基板を長手方向に連続的に搬送しつつ、CVD成膜室を含む複数の処理室で成膜等を行なう成膜装置において、差圧室を設けることにより、成膜室や処理室に不要なガスが進入して悪影響(コンタミネーション)を及ぼすことを防止すると共に、差圧室への反応ガスの進入による成膜も防止し、さらに、CVDによる成膜や、それ以外の処理にも悪影響を与えること防止できる成膜装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の成膜装置の第1の態様は、長尺な基板を長手方向に搬送しつつ、この基板に成膜を行なう成膜装置であって、前記基板の搬送経路に配置されるCVD成膜室と、前記搬送経路のCVD成膜室の上流または下流に配置される、前記基板を処理する排気手段を有する処理室と、前記搬送経路に、前記CVD成膜室および処理室の間に両室に連通して配置される差圧室とを有し、かつ、この差圧室は、排気手段、前記CVD成膜室と処理室との両方に供給されるガスおよび不活性ガスの少なくとも一方のガスを導入するガス導入手段、ならびに、前記排気手段およびガス導入手段を制御して、前記差圧室内の圧力を、前記CVD成膜室および処理室よりも高い圧力にする制御手段を有することを特徴とする成膜装置を提供する。
このような本発明の成膜装置の第1の態様において前記処理室が、真空中で前記基板に成膜を行なうのが好ましく、この際において、前記処理室が、CVDによって前記基板に成膜を行なうのが好ましい。
また、前記処理室が、前記基板を巻回してなる基板ロールからの基板の送り出し、および、前記CVD成膜室によって成膜された基板の巻取りの、少なくとも一方を行なうのが好ましく、また、前記CVD成膜室、処理室、および差圧室が、1つの真空チャンバ内に配置されるのが好ましい。
また、前記基板を周面に巻き掛けて搬送するドラムを有し、前記CVD成膜室、処理室、および差圧室の少なくとも1つは、このドラムの周面を利用して室を形成するのが好ましく、この際において、前記CVD成膜室、処理室、および差圧室が、全て、前記ドラムの周面を利用して室を形成するのが好ましい。
また、前記制御手段は、前記差圧室内の圧力を、前記CVD成膜室および処理室の圧力が高い方よりも、5Pa以上、高い圧力にするのが好ましく、さらに、前記CVD成膜室が、プラズマCVDによってガスバリア膜を成膜するものであるのが好ましい。
また、本発明の成膜装置の第2の態様は、前記本発明の成膜装置を、複数、有する成膜装置を提供する。
このような本発明の成膜装置の第2の態様において、数のCVD成膜室、前記基板を巻回してなる基板ロールからの基板の送り出し、および、前記CVD成膜室によって成膜された基板を巻き取る処理室を有するのが好ましい。
上記構成を有する本発明の成膜装置によれば、差圧室を有することにより、長尺な基板を長手方向に連続的に搬送しつつ、CVD成膜室を含む複数の処理室で成膜等を行なう成膜装置において、処理質の間に差圧室を有することにより、CVD成膜室や処理室に不要なガスが進入(混入)して、処理への悪影響や汚染等(いわゆるコンタミネーション)が生じることを、防止することができる。
また、差圧室の圧力を、隣接する室よりも高圧力にするので、差圧室にCVDの反応ガスが進入することがなく、すなわち、差圧室への膜の堆積や汚染も防止できる。しかも、隣接する処理室の両者に供給されるガス、もしくは、不活性ガスを差圧室に供給することによって、差圧室の圧力を隣接する処理室よりも高圧にするので、CVDによる成膜や、処理室での処理にも、悪影響を与えることがない。
本発明の成膜装置の一例を概念的に示す図である。
以下、本発明の成膜装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に、詳細に説明する。
図1に、本発明の成膜装置の一例を概念的に示す。
図1に示す成膜装置10は、基板Zに、プラズマCVDによる2層の膜を成膜することができる装置であって、真空チャンバ12と、この真空チャンバ12内に形成される、巻出し室14と、第1差圧室16と、第1成膜室18と、第2差圧室20と、第2成膜室24と、第3差圧室26と、ドラム30とを有して構成される。
なお、本発明において、基板Zには、特に限定はなく、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムなどの樹脂フィルム、金属フィルム等、CVDによる成膜が可能な長尺なフィルム状物(シート状物)が、全て利用可能である。
また、樹脂フィルム等を基材として、平坦化層、保護層、密着層、反射層、反射防止層等の各種の機能を発現するための層(膜)を成膜してなるフィルム状物を、基板として用いてもよい。
成膜装置10においては、長尺な基板Zは、巻出し室14の基板ロール32から供給され、ドラム30に巻き掛けられた状態で長手方向に搬送されつつ、第1成膜室18および第2成膜室24において、順次、成膜され、次いで、再度、巻出し室14において巻取り軸34に巻き取られる(ロール状に巻回される)。
ドラム30は、中心線を中心に図中反時計方向に回転する円筒状の部材である。
ドラム30は、後述する巻出し室14のガイドローラ40aよって所定の経路で案内された基板Zを、周面の所定領域に掛け回して、所定位置に保持しつつ長手方向に搬送して、第1差圧室16、第1成膜室18、第2差圧室20、第2成膜室24、および、第3差圧室26の順で、順次、搬送して、再度、巻出し室14のガイドローラ40bに送る。
ここで、ドラム30は、後述する第1成膜室18のシャワー電極56、ならびに、第2成膜室24のシャワー電極72の対向電極としても作用(すなわち、ドラム30とシャワー電極56とで電極対を構成し、また、ドラム30とシャワー電極72とで電極対を構成する。)する。
そのため、ドラム30には、バイアス電源が接続され、あるいは、接地(アース)されている(共に、図示省略)。もしくは、ドラム30は、バイアス電源の接続と接地とが切り換え可能であってもよい。
また、ドラム30は、第1成膜室18および第2成膜室24における、成膜中の基板Zの温度調整手段を兼ねてもよい。そのため、ドラム30は、温度調整手段を内蔵するのが好ましい。ドラム30の温度調節手段には、特に限定はなく、冷媒等を循環する温度調節手段、ピエゾ素子等を用いる冷却手段等、各種の温度調節手段が、全て利用可能である。
巻出し室14は、真空チャンバ12の内壁面12aと、ドラム30の周面と、内壁面12aからドラム30の周面の近傍まで延在する隔壁36aおよび36fとによって構成される。
ここで、隔壁36aおよび36fの先端(真空チャンバ12の内壁面と逆端)は、搬送しない基板Zに接触しない可能な位置まで、ドラム30の周面に近接し、巻出し室14と、第1差圧室16および第3差圧室26とを、略気密に分離する。この点に関しては、他の隔壁も同様である。
このような巻出し室14は、前述の巻取り軸34と、ガイドローラ40aおよび40bと、回転軸42と、真空排気手段46とを有する。
ガイドローラ40aおよび40bは、基板Zを所定の搬送経路で案内する通常のガイドローラである。また、巻取り軸34は、成膜済みの基板Zを巻き取る、公知の長尺物の巻取り軸である。
図示例において、長尺な基板Zをロール状に巻回してなるもの基板ロール32は、回転軸42に装着される。また、基板ロール32が、回転軸32に装着されると、基板Zは、ガイドローラ40a、ドラム30、および、ガイドローラ40bを経て、巻取り軸34に至る、所定の経路を通される(挿通される)。
成膜装置10においては、基板ロール32からの基板Zの送り出しと、巻取り軸34における成膜済み基板Zの巻き取りとを同期して行なって、長尺な基板Zを所定の搬送経路で長手方向に搬送しつつ、第1成膜室18および第2成膜室24における成膜を、順次、行なう。従って、巻出し室14は、成膜装置10において、基板Zの搬送方向の最上流の室であると共に、最下流の室でもある。
真空排気手段46は、巻出し室14内を、第1成膜室18および第2成膜室24の圧力(成膜圧力)に応じた圧力に減圧することにより、基板Zの送り出しおよび巻取りを行なう巻出し室14の圧力が、第1成膜室18および第2成膜室24での成膜に悪影響を及ぼすことを防止するためのものである。
本発明において、真空排気手段46には、特に限定はなく、ターボポンプ、メカニカルブースターポンプ、ロータリーポンプ、ドライポンプなどの真空ポンプ、さらには、クライオコイル等の補助手段、到達真空度や排気量の調整手段等を利用する、真空成膜装置に用いられている公知の(真空)排気手段が、各種、利用可能である。
この点に関しては、後述する他の真空排気手段も、全て、同様である。
基板Zの搬送方向において、巻出し室14の下流には、第1差圧室16が配置される。
この第1差圧室16は、内壁面12aと、ドラム30の周面と、内壁面12aからドラム30の周面の近傍まで延在する隔壁36aおよび36bとによって構成される。また、第1差圧室16には、ガス供給手段50と、真空排気手段52と、制御手段54とが配置される。
真空排気手段52は、第1差圧室16内を排気するものである。また、ガス供給手段50は、第1差圧室16に所定のガスを供給する、プラズマCVD装置などの真空成膜装置等で用いられている、公知のガス供給手段である。
ここで、本発明において、差圧室にガスを供給するガス供給手段(差圧室へのガス導入手段)は、隣接するCVD装置と処理室との両方に供給されるガス、および/または、不活性ガスを差圧室に供給する。
図示例においては、第1差圧室16が隣接する処理室は、基板Zを基板ロール32から送り出し、また、成膜済みの基板Zを巻き取るという処理を行なう、巻出し室14であり、基本的に、ガスは導入されない。従って、ガス供給手段50は、第1差圧室16に、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスを供給する。
制御手段54は、隣接する処理室である巻出し室14および第1成膜室18より(巻出し室14および第1成膜室18のうちの圧力の高い室より)、第1差圧室16内の圧力が高くなるように、真空排気手段52による排気、および、ガス供給手段50によるガスの供給量を制御するものである。
この点に関しては、後に詳述する。
第1差圧室16の下流には、第1成膜室18が配置される。
第1成膜室18は、内壁面12aと、ドラム30の周面と、内壁面12aからドラム30の周面の近傍まで延在する隔壁36bおよび36cとによって構成される。
成膜装置10において、第1成膜室18は、一例として、CCP(Capacitively Coupled Plasma 容量結合型プラズマ)−CVDによって、基板Zの表面に成膜を行なうものであり、シャワー電極56と、原料ガス供給手段58と、高周波電源60と、真空排気手段62とを有する。
シャワー電極56は、CCP−CVDに利用される、公知のシャワー電極である。
図示例において、シャワー電極56は、一例として、中空の略直方体状であり、1つの最大面をドラム30の周面に対面して配置される。また、シャワー電極56のドラム30との対向面には、多数の貫通穴が全面的に成膜される。なお、好ましくは、シャワー電極56のドラム30との対向面は、ドラム30の周面に沿う様に湾曲してもよい。
なお、図示例において、第1成膜室18には、シャワー電極(CCP−CVDによる成膜手段)が、1個、配置されているが、本発明は、これに限定はされず、基板Zの搬送方向に、複数のシャワー電極を配列してもよい。この点に関しては、CCP−CVD以外のプラズマCVDを利用する際も同様であり、例えば、ICP−CVDによって無機層16を成膜する場合には、誘導電界(誘導磁場)を成膜するためコイルを、基板Zの搬送方向に、複数、配置してもよい。
また、本発明は、シャワー電極56を用いるのにも限定はされず、通常の板状の電極と、原料ガスの供給ノズルとを用いるものであってもよい。
原料ガス供給手段58は、プラズマCVD装置等の真空成膜装置に用いられる公知のガス供給手段であり、シャワー電極56の内部に、原料ガスを供給する。
前述のように、シャワー電極56のドラム30との対向面には、多数の貫通穴が供給されている。従って、シャワー電極56に供給された原料ガスは、この貫通穴から、シャワー電極56とドラム30との間に導入される。
高周波電源60は、シャワー電極56に、プラズマ励起電力を供給する電源である。高周波電源60も、各種のプラズマCVD装置で利用されている、公知の高周波電源が、全て利用可能である。
さらに、真空排気手段62は、プラズマCVDによる成膜のために、第1成膜室18内を排気して、所定の成膜圧力に保つものである。
なお、本発明において、CVD成膜室における成膜方法は、図示例のCCP−CVDに限定はされず、ICP(Inductively Coupled Plasma)−CVDやマイクロ波CVDなどの他のプラズマCVD、Cat(Catalytic 触媒)−CVD、熱CVD等、公知のCVDが、全て利用可能である。
また、本発明の成膜装置において、CVD成膜室が成膜する膜にも、特に限定はなく、CVDによって成膜可能なものが、全て、利用可能であるが、特に、酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化シリコン等のガスバリア膜が好ましく例示される。
すなわち、プラズマCVDによって成膜した膜の膜質低下の原因として、装置内の不要な領域に堆積/成膜してしまった膜が剥離して生じるパーティクルが飛散し、基板表面や膜表面に付着し、また、膜に混入することが例示される。このようなパーティクルの付着や混入は、当然、膜欠陥を生じる大きな原因となり、特に、ガスバリア膜においては、この膜欠陥は、ガスバリア性が低下する非常に大きな要因となる。
これに対し、後に詳述するが、本発明の成膜装置では、装置内の不要な領域への成膜物の堆積/成膜を大幅に抑制することができる。そのため、本発明によれば、不要な領域に堆積した膜が剥離することに起因するパーティクルの飛散が防止でき、パーティクルに起因するガスバリア性の劣化等が無い高品質なガスバリア膜を、安定して成膜することができる等の点で、ガスバリア膜の成膜には、特に好適に利用される。
前述のように、成膜装置10においては、巻出し室14も減圧することにより、巻出し室14の圧力が第1成膜室18(第2成膜室24)の成膜圧力に影響を与えることを防止している。
また、成膜装置10においては、処理室である巻出し室14と、CVD成膜室である第1成膜室18との間に、第1差圧室16を設け、その内部圧力を、隣接する巻出し室14および第1成膜室18よりも高い圧力(低真空(低い真空度))とする。
前述のように、基板を搬送しつつ、連接する処理室において基板に連続的に処理を行なう装置においては、連接する処理室からのガスの進入を防ぐために設けられる差圧室を、連接する処理室よりも低圧力にすることにより、成膜室等の処理室への不要なガスの進入を防止していた。
しかしながら、この構成では、処理室としてCVD成膜室が有る場合には、差圧室にCVDの原料ガスが進入して、膜が堆積されてしまい、メンテナンスが大変になり、また、作業性も低下するという問題が有る。
これに対し、本発明は、差圧室を隣接する室よりも高圧力にすることにより、巻出し室14のみならず、第1差圧室16にも第1成膜室18内のガスが進入(混入)することを防止できる。従って、巻出し室14のみならず、第1差圧室16にもCVDの原料ガス等が進入して、内部に堆積/成膜することが無い。
また、第1差圧室16は、巻出し室14および第1成膜室18よりも高圧力であるが、第1差圧室16に供給されるガス、すなわち、第1差圧室16から巻出し室14および第1成膜室18に進入するガスは、不活性ガス(および/または、差圧室を挟む両室に供給されるガス)であるので、第1成膜室18における成膜に悪影響を与えることはなく、かつ、成膜される膜中に不純物が進入することも無く、さらに、巻出し室14内を汚染し、室内の基板Zに悪影響を与えることもない。
すなわち、本発明によれば、長尺な基板を長手方向に連続的に搬送しつつ、CVD成膜室を含む複数の処理室で成膜等を行なう成膜装置において、CVD成膜室や処理室のガスが、他の室に進入して、処理への悪影響や汚染等(いわゆるコンタミネーション)が生じることを防止でき、かつ、差圧室にCVDの反応ガスが進入することがなく、すなわち、差圧室への成膜や汚染も防止できる。
また、差圧室に供給するガスは、不活性ガスおよび/または隣接する処理室の両者に供給されるガスであるので、CVDによる成膜や、処理室での処理にも、悪影響を与えることがない。
なお、このような本発明の効果に関しては、第1成膜室18、第2差圧室20、および、第2成膜室24の間、ならびに、第2成膜室24、第3差圧室26、および、巻出し室14の間でも、同様である。
本発明において、巻出し室14および第1成膜室18の圧力と、両者の間に配置される第1差圧室16の圧力との差には、特に限定はなく、僅かでも、両室よりも第1差圧室16の圧力が高ければよい。
すなわち、第1差圧室16の圧力は、巻出し室14(CVD処理室と共に差圧室を挟む処理室)および第1成膜室18の圧力、巻出し室14と第1成膜室18との圧力差、巻出し室14および第1成膜室18に配置される真空排気手段の能力等に応じて、巻出し室14および第1成膜室18の圧力に影響を与えることがなく(影響が出る場合は、影響を最小限にでき)、かつ、巻出し室14および第1成膜室18よりも高い圧力を、適宜、設定すればよい。
なお、本発明者の検討によれば、CVDにおける成膜圧力は、通常、数Pa〜数百Paの間であるので、第1差圧室16(差圧室)の圧力は、巻出し室14および第1成膜室18のうちの高圧力な方よりも、5Pa以上、高くするのが好ましい。
このような構成を有することにより、第1差圧室16によって、巻出し室14および第1成膜室18を分離できると共に、第1差圧室16に第1成膜室18のガスが進入することを、より確実に防止でき、好ましい。
差圧室の圧力が隣接する室の圧力に与える影響を小さくできる等の理由で、第1差圧室16の圧力と、巻出し室14および第1成膜室18のうちの高圧力な方の圧力との差は、10Pa以下とするのが好ましい。
以上の点に関しては、第2差圧室20および第3差圧室26も、同様である。
第1成膜室18の下流には、第2差圧室20が配置される。
第2差圧室20は、内壁面12aと、ドラム30の周面と、内壁面12aからドラム30の周面の近傍まで延在する隔壁36cおよび36dとによって構成される。
また、第2差圧室20は、ガス供給手段64と、真空排気手段68と、制御手段70を有する。第1差圧室20と同様、真空排気手段52は、第2差圧室20内を排気するもので、また、ガス供給手段64は、第2差圧室20に所定のガスを供給する公知のガス供給手段である。
ここで、ガス供給手段64は、第1成膜室18および第2成膜室24に供給されるガス、および/または、不活性ガスを第2差圧室20に供給する。
従って、ガス供給手段64は、不活性ガスではなく、両成膜室に供給される原料ガスを第2差圧室20に供給してもよい。すなわち、例えば、第1成膜室18および第2成膜室24が、共に、原料ガスとして水素ガスを用いる場合には、不活性ガスではなく、水素ガスを、第2差圧室20に供給してもよい。
なお、ガス供給手段64は、不活性ガスを第2差圧室20に供給してもよいのは、もちろんである。また、第1成膜室18および第2成膜室24の両者に供給される原料ガスと、不活性ガスとの、両方を第2差圧室20に供給してもよい。
制御手段70は、先の制御手段54と同様に、第2差圧室20内の圧力が、第1成膜室18および第2成膜室24の圧力よりも高くなるように、真空排気手段64による排気、および、ガス供給手段64によるガスの供給量を制御する。
第2差圧室20の下流には、第2成膜室24が配置される。
第2成膜室24は、内壁面12aと、ドラム30の周面と、内壁面12aからドラム30の周面の近傍まで延在する隔壁36dおよび36dとによって構成される。
この第2成膜室24は、第1成膜室18と同様、CCP−CVDによって基板Z(あるいは、第1成膜室で膜を成膜された基板Z)に成膜を行なうものである。
従って、第2成膜室24には、第1成膜室18のシャワー電極56、原料ガス供給手段58、高周波電源60および真空排気手段62と同様の、シャワー電極72、原料ガス供給手段74、高周波電源76および真空排気手段78が配置される。
なお、第2成膜室24の構成は、これに限定はされないのも、第1成膜室18と同様である。
第1成膜室18と同様、第2成膜室24で成膜する膜にも、特に限定はなく、CVDによって成膜可能な膜が、全て利用可能である。
また、成膜装置10において、第2成膜室24で成膜する膜は、第1成膜室18で成膜する膜と同じ膜でも、異なる膜でもよい。また、第1成膜室18と第2成膜室24とで同じ膜を成膜する場合には、両成膜室の成膜条件は同じでもよく、あるいは、両成膜室で、成膜圧力、原料ガス供給量、成膜レート等の成膜条件が異なってもよい。
第2成膜室24の下流には、第3差圧室26が配置される。
第3差圧室26は、内壁面12aと、ドラム30の周面と、内壁面12aからドラム30の周面の近傍まで延在する隔壁36eおよび36fとによって構成される。
また、第3差圧室26も、第1差圧室16や第2差圧室20と同様の、ガス供給手段80と、真空排気手段82と、制御手段84とを有する。
第3差圧室26の下流は、巻出し室14である。すなわち、第3差圧室26は、第2成膜室24と巻出し室14との間に配置される。前述のように、巻出し室14は、第1成膜室18や第2成膜室24の圧力に応じて減圧されるが、基本的にガスは供給されない。
従って、ガス供給手段80は、第1差圧室16と同様、不活性ガスを第3差圧室26に供給する。
制御手段84は、先の制御手段54と同様に、第3差圧室26内の圧力が、第2成膜室24および巻出し室14のうちの、圧力の高い室よりも、若干、高くなるように、真空排気手段82による排気、および、ガス供給手段80によるガスの供給量を制御する。
以下、成膜装置10の作用を説明する。
前述のように、回転軸42に基板ロール32が装填されると、基板ロール32から基板Zが引き出され、ガイドローラ40a、ドラム30、およびガイドローラ40bを経て、巻取り軸34に至る所定の搬送経路を挿通される。
基板Zが挿通されたら、真空チャンバ12を閉塞して、真空排気手段46、52、62、68、98、および82を駆動して、各室の排気を開始する。
巻出し室14、第1差圧室16、第1成膜室18、第2差圧室20、第2成膜室24、および第3差圧室26が、全て、所定の真空度以下まで排気されたら、次いで、ガス供給手段50、64、および80を駆動して、各差圧室に所定のガスを導入し、また、原料ガス供給手段58および74を駆動して、両成膜室に原料ガスを供給する。
ここで、第1差圧室16は、巻出し室14および第1成膜室18よりも高圧力で、第2差圧室20は、第1成膜室18および第2成膜室24よりも高圧力で、第3差圧室26は、第2成膜室24および巻出し室14よりも高圧力となるように、各制御手段によって圧力が調整されるのは、前述のとおりである。
また、第1差圧室16および第3差圧室26に供給されるガスは、不活性ガスであり、第2差圧室20に供給されるガスは、第1成膜室18および第2成膜室24の両者に供給される原料ガスおよび/または不活性ガスであるのも、前述のとおりである。
全ての室の圧力が所定圧力で安定したら、ドラム30等の回転を開始して、基板Zの搬送を開始し、さらに、高周波電源60および76を駆動して、基板Zを長手方向に搬送しつつ、第1成膜室18および第2成膜室24における基板Zへの成膜を開始する。
ここで、前述のように、本発明においては、巻出し室14と成膜室との間、ならびに、両成膜室の間には、差圧室が設けられ、かつ、差圧室は、不活性ガスや成膜室に共通のガスを導入されることにより、隣接する室よりも高圧力にされている。
従って、成膜室のガスが巻出し室14に進入することがなく、巻出し室14内の汚染や成膜前後の基板Zの汚染を防止でき、かつ、成膜室のガスが差圧室にも進入しないので、差圧室の汚染や、成膜物の堆積、成膜等も防止できる。また、差圧室に供給するガスは、不活性ガスか、隣接する処理室の両者に供給されるガスであるので、成膜に悪影響を与えることも無い。
以上の説明より明らかなように、図示例の成膜装置10においては、第1成膜室18を本発明におけるCVD成膜室とした場合は、巻出し室14および第2成膜室20は、共に、本発明における処理室となる。他方、第2成膜室24を本発明におけるCVD成膜室とした場合には、第1成膜室18および巻出し室14は、共に、本発明における処理室となる。
すなわち、図示例の成膜装置10は、巻出し室14と第1差圧室16と第1成膜室18とからなる成膜装置、第1成膜室18と第2差圧室20と第2成膜室24とからなる成膜装置、第2成膜室24と第2差圧室26と巻出し室14とからなる成膜装置の、合計3台の本発明の成膜装置から構成されると考えることもできる。
なお、本発明の成膜装置は、これに限定はされず、CVD成膜室と、差圧室と、処理室のみから構成されるものであってもよく、2台の本発明の成膜装置から、あるいは、4台以上の本発明の成膜装置から構成されるものであってもよい。
また、基板ロールから基板Zを送り出す供給室と、成膜済みの基板Zを巻き取る巻取り室とが、別室である構成であってもよい。
さらに、本発明において、処理室は、プラズマCVDによる成膜、および、基板の供給/巻取りを行なう処理室に限定はされず、真空排気手段を有するものであれば、スパッタリングや真空蒸着等による成膜を行う処理室、プラズマ処理やエッチング等を行なう処理室等、基板に各種の処理を行なう室が、各種、利用可能である。
以上、本発明の成膜装置について詳細に説明したが、本発明は、上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行なってもよいのは、もちろんのことである。
以下、本発明の具体的実施例を示すことにより、本発明を、より詳細に説明する。
[実施例1]
図1に示す成膜装置10を用いて、基板Zに、窒化シリコン膜を成膜した。
基板Zは、PETフィルム(東洋紡績社製 コスモシャインA4300)を用いた。
CCP−CVDによる窒化シリコン成膜の原料ガスは、シランガス(流量100sccm)、アンモニアガス(流量100sccm)、および、窒素ガス(流量800sccm)を用いた。また、差圧室に供給するガスは、窒素ガス(流量1000sccm)を用いた。
また、第1成膜室18の成膜圧力は30Pa、第2成膜室24の成膜圧力は20Paとし、さらに、第1差圧室16および第2差圧室20の圧力は35Pa、第3差圧室26の圧力は25Paとした。
さらに、高周波電源は、周波数13.56MHzの高周波電源を用い、シャワー電極に供給したプラズマ励起電力は、1kWとした。
このような条件の下、成膜装置10において、1000mの基板Zに窒化シリコン膜の成膜を行なった後、3つの差圧室の内部を目視で確認した。その結果、全ての差圧室において、膜の堆積は、全く、認められなかった(後述する評価「○」)。
[実施例2および3、比較例1]
差圧室に導入するガスをアルゴンガスとした以外(実施例2);
各差圧室の真空排気手段による排気量を調整して、第1差圧室16および第2差圧室20の圧力を32Pa、第3差圧室26の圧力を22Paとした以外(実施例3);
および、各差圧室の真空排気手段による排気量を調整して、第1差圧室16、第2差圧室20および第3差圧室26の圧力を全て10Paとした以外(比較例4);
は、実施例と全く同様にして、1000mの基板Zに窒化シリコン膜の成膜を行い、3つの差圧室の内部を目視で確認し、評価を行なった。
全ての差圧室において、膜の堆積は、全く、認められなかったものを○;
1以上の差圧室に、僅かな膜の堆積が認められたものを△;
1以上の差圧室に、大量の膜の堆積が認められたものを×; と評価した。
各室の圧力および評価結果を、実施例1と合わせて下記表1に示す。
上記表1に示されるように、本発明によれば、差圧室への膜の堆積を、大幅に低減して、成膜装置の作業性やメンテナンス性を、大幅に向上できる。
以上の結果より、本発明の効果は、明らかである。
本発明によれば、成膜装置のメンテナンス性や作業性を大幅に向上できるので、ガスバリアフィルムの製造等に好適に利用可能である。
10 成膜装置
12 真空チャンバ
14 巻出し室
16 第1差圧室
18 第1成膜室
20 第2差圧室
24 第2成膜室
26 第3差圧室
30 ドラム
32 基板ロール
34 巻取り軸
36 隔壁
40 ガイドロール
42 回転軸
46,52,62,68,78,82 真空排気手段
50,64,80 ガス供給手段
54,70,84 制御手段
56,72 シャワー電極
58,74 原料ガス供給手段
60, 76 高周波電源

Claims (11)

  1. 長尺な基板を長手方向に搬送しつつ、この基板に成膜を行なう成膜装置であって、
    前記基板の搬送経路に配置されるCVD成膜室と、前記搬送経路のCVD成膜室の上流または下流に配置される、前記基板を処理する排気手段を有する処理室と、前記搬送経路に、前記CVD成膜室および処理室の間に両室に連通して配置される差圧室とを有し、
    かつ、この差圧室は、排気手段、前記CVD成膜室と処理室との両方に供給されるガスおよび不活性ガスの少なくとも一方のガスを導入するガス導入手段、ならびに、前記排気手段およびガス導入手段を制御して、前記差圧室内の圧力を、前記CVD成膜室および処理室よりも高い圧力にする制御手段を有することを特徴とする成膜装置。
  2. 前記処理室が、真空中で前記基板に成膜を行なう請求項1に記載の成膜装置。
  3. 前記処理室が、CVDによって前記基板に成膜を行なう請求項2に記載の成膜装置。
  4. 前記処理室が、前記基板を巻回してなる基板ロールからの基板の送り出し、および、前記CVD成膜室によって成膜された基板の巻取りの、少なくとも一方を行なう請求項1〜3のいずれかに記載の成膜装置。
  5. 前記CVD成膜室、処理室、および差圧室が、1つの真空チャンバ内に配置される請求項1〜4のいずれかに記載の成膜装置。
  6. 前記基板を周面に巻き掛けて搬送するドラムを有し、前記CVD成膜室、処理室、および差圧室の少なくとも1つは、このドラムの周面を利用して室を形成する請求項1〜5のいずれかに記載の成膜装置。
  7. 前記CVD成膜室、処理室、および差圧室が、全て、前記ドラムの周面を利用して室を形成する請求項6に記載の成膜装置。
  8. 前記制御手段は、前記差圧室内の圧力を、前記CVD成膜室および処理室の圧力が高い方よりも、5Pa以上、高い圧力にする請求項1〜7のいずれかに記載の成膜装置。
  9. 前記CVD成膜室が、プラズマCVDによってガスバリア膜を成膜するものである請求項1〜8のいずれかに記載の成膜装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の成膜装置を、複数、有する成膜装置。
  11. 複数のCVD成膜室、前記基板を巻回してなる基板ロールからの基板の送り出し、および、前記CVD成膜室によって成膜された基板を巻き取る処理室を有する請求項10に記載の成膜装置。
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