JP2011041955A - 接合体の製造方法及び接合体 - Google Patents

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Kazuo Ogawa
和男 小川
Sukenori Makari
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Abstract

【課題】金属ナノ粒子で接合してなる接合体において、有機バインダーを使用しないでも、熱サイクルに対する耐久性を高めることができる接合体の製造技術を提供する。
【解決手段】第1の被接合体31に、分散媒13中の金属ナノ粒子12の含有量が大なる粘度の高い第1ペースト10を、塗布し、その上に分散媒23中の金属ナノ粒子22の含有量が小で粘度の低い第2ペースト20を塗布し第2の被接合体32を搭載して加熱焼結し、第1接合層34aと第2接合層34bとからなる接合部34を有する接合体35を形成する。粘度、含有金属ナノ粒子の量の異なるペーストを組合せる事により、厚さ、密度の異なる複層の接合層を形成し、被接合体の熱膨張の差より生ずる応力を緩和する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の被接合材を、金属ナノ粒子で接合してなる接合体の製造技術に関する。
例えば、半導体装置では、発熱性半導体素子を収めた筐体に、ヒートシンクと呼ばれる放熱手段を付設して、筐体の温度上昇を抑える構造にしたものが、広く知れている。ヒートシンクには熱伝導率の大きな銅合金やアルミニウム合金が好んで用いられる。一方、筐体は電気絶縁性の高いセラミックスや樹脂がよく採用される。この場合、異種材料である筐体とヒートシンクは、接合材(接合剤)で接合される。
接合剤に、通常の樹脂系接着剤を使用すると、熱伝導性が低下して好ましくない。そこで、高い熱伝導性が期待できる金属粒子、特に超微細な金属ナノ粒子を接合材とすることが提案されてきた(例えば、特許文献1(図1)参照。)。
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図4は従来の技術に係る製造フローを説明する図であり、(a)にて、第1の被接合材101に、接合材102を塗布する。この接合材102は、有機保護膜で被覆されている金属ナノ粒子と、バインダーと、溶剤とからなる。バインダーは、樹脂系フラックス、溶剤はアルコールである(特許文献1段落番号[0016]第10行)。
(b)にて、乾燥させることにより、接合材102中の溶剤を蒸発させる。
(c)にて、接合材102に、表面コート材103を被せる。この表面コート材103は、樹脂系コート材である(特許文献1段落番号[0016]第17行)。
(d)にて、表面コート材103を乾燥させ、(e)にて、第2の被接合材104を載せる。
(f)にて、矢印P、Pの如く加圧しながら、接合温度まで加熱することにより、(g)に示す、接合体106を得ることができる。
バインダー及び表面コート材により、接合部の強度向上が期待される。
ところで、バインダーとして樹脂系フラックスを用いているため、樹脂、すなわち有機物が接合部に一部残留する。残留有機物が、熱伝導性の低下や接合強度の低下の要因となり、期待通りに接合部の強度が上がらないことがある。
対策として、有機性バインダーを使用しないことが考えられる。本発明者らは、次に述べる実験を行った。
図5(a)に示すように、有機物111で被覆されている金属ナノ粒子112を、分散媒113に分散させてなる、軟らかなペースト114を準備した。分散媒114は、エチレングリコールや水やテルピネオールなどからなり、有機性バインダーは含んでいない。
次に、(b)で、ペースト114を第1の被接合材115に塗布する。軟らかなペースト114は、表面張力の関係で、流れてしまい薄い膜になる。その分、第1の被接合材115との濡れ性が高まり、第1の被接合材115の表面によく密着する。
続いて、(c)で、第2の被接合材116を被せる。この状態で、接合温度まで加熱する。加熱により、分散媒113及び金属ナノ粒子112を被覆していた有機物111が蒸発し飛散する。露出状態になった金属ナノ粒子112同士が原子間結合を行い、金属ナノ粒子112と第1・第2の被接合材115、116が原子間結合するため、接合体117が得られる。
ところで、第1の被接合材115がセラミックスで、第2の被接合材116が銅合金である場合、線膨張係数が異なるため、両被接合材115、116に、(d)で示すような膨張差δが発生する。この膨張差δは、接着部118が第1の被接合材115側から第2の被接合材116側へ徐々に弾性変形しながら吸収される。
しかし、接着部118が薄いと、吸収しきれなくなる。すると、接着部118に亀裂が入るなど、寿命の低下を来す。特に、温度が周期的に変化する半導体装置では、熱サイクル劣化が著しくなる。
そこで、有機バインダーを使用しないことを前提に、熱サイクルに対する耐久性を高めることができると共に、接合強度を高めることができる接合体の製造技術が求められる。
特開2008−202084公報
本発明は、金属ナノ粒子で接合してなる接合体において、有機バインダーを使用しないでも、接合部の強度を高めることができる接合体の製造技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、第1の被接合材と第2の被接合材とを、金属ナノ粒子で接合してなる接合体の製造方法であって、
有機物で被覆されている金属ナノ粒子を分散媒に分散させてなり流動性に乏しい第1ペースト、及び有機物で被覆されている金属ナノ粒子を分散媒に分散させてなり前記第1ペーストより低粘度で流動性に富む第2ペーストを準備する工程と、
前記第1の被接合材上に、前記第1ペーストを塗布する第1塗布工程と、
塗布された前記第1ペースト上に、前記第2ペーストを塗布する第2塗布工程と、
塗布された前記第2ペースト上に、前記第2の被接合材を被せることで、積層体を得る合体工程と、
得られた積層体を、押圧しながら加熱焼結することで接合体を得る焼結工程と、
からなることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、第1の被接合材と第2の被接合材とを、金属ナノ粒子で接合してなる接合体の製造方法であって、
有機物で被覆されている金属ナノ粒子を分散媒に分散させてなり流動性に乏しい第1ペースト、及び有機物で被覆されている金属ナノ粒子を分散媒に分散させてなり前記第1ペーストより低粘度で流動性に富む第2ペーストを準備する工程と、
前記第1の被接合材上に、前記第2ペーストを塗布する予備塗布工程と、
塗布された前記第2ペースト上に、前記第1ペーストを塗布する第1塗布工程と、
塗布された前記第1ペースト上に、前記第2ペーストを塗布する第2塗布工程と、
塗布された前記第2ペースト上に、前記第2の被接合材を被せることで、積層体を得る合体工程と、
得られた積層体を、押圧しながら加熱焼結することで接合体を得る焼結工程と、
からなることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、第1ペーストは、粘度が少なくとも10000Pa.sであって厚塗りが可能な硬いペーストであり、
前記第2ペーストは、粘度が大きくとも10Pa.sであって流動性に富む軟らかいペーストであることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、複数の被接合材を、金属ナノ粒子からなる接合部で接合した接合体であって、
前記金属ナノ粒子層は、所定の密度の第1接合層と、この第1接合層より低密度の第2接合層とからなる、少なくとも2層構造となっていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、いわゆる硬い第1ペーストと、軟らかい第2ペーストとを準備し、第1の被接合材に第1ペーストを塗布する。第1ペーストは厚塗りが可能である。
第1ペーストが厚塗り可能であるため、第1・第2の被接合材を接合する接合部の厚さが大きくなる。接合部の厚さが大きければ、熱サイクルに対する、接合部の耐久性を高めることができる。
塗布した第1ペーストの上面は不可避的に凹凸ができるため、このような第1ペーストの上面に軟らかな第2ペーストを塗り、この第2ペーストに第2の被接合材を載せるようにした。第2ペーストは軟らかいため第2の被接合材との濡れ性が高い。濡れ性が高ければ、接合部と第2の被接合材との接合強度を高めることができ、接合体の接合強度を高めることができる。
請求項2に係る発明では、請求項1に対して、第1の被接合材と第1ペーストとの間に、軟らかい第2ペーストを介在させて、第1の被接合材と接合部との接合強度を高めるようにした。請求項1の効果に加えて、接合体の接合強度を更に高めることができる。
請求項3に係る発明では、第1ペーストは、粘度が少なくとも10000Pa.sであり、第2ペーストは、粘度が大きくとも10Pa.sである。
粘度が10000Pa.s以上であれば、流動性が小さく、塗布厚さを高めることができる。また、粘度が10Pa・s以下であれば、流動性が大きく、被接合材との濡れ性が高まる。
銀のナノ粒子を82質量%以上、残りを分散媒としたペーストは、粘度が10000Pa.s以上になる。また、銀のナノ粒子を80質量%以下、残りを分散媒としたペーストは、粘度が10Pa.s以下になる。10000Pa.s以上の粘度と、10Pa.s以下の粘度は、容易にコントロールすることができ、製造が容易になる。
請求項4に係る発明は、複数の被接合材を、金属ナノ粒子からなる接合部で接合した接合体であって、金属ナノ粒子層は、所定の密度の第1接合層と、この第1接合層より低密度の第2接合層とからなる。
高密度の第1接合層は、焼結処理前の塗布段階でペーストの厚塗りが可能であるため、層厚さを大きくすることができる。第2接合層は層厚さが小さくなるが、第1接合層と第2接合層を合わせた接合部の厚さを大きくすることができる。接合部の厚さが大きければ、熱サイクルに対する、接合体の耐久性を高めることができる。
さらには、低密度の第2接合層は、金属ナノ粒子間に空隙がより多く存在する。空隙が多く存在すると、ヤング率が小さくなり、外力を受けたときに変形し易くなり、応力を緩和させる作用が増大する。すなわち、低密度の第2接合層の存在により、応力緩和の効果が期待でき、被接合材の線膨張の差に対応させることができる。よって、本発明よれば、熱サイクルに対する、接合体の耐久性を高めることができる。
本発明の実施例1に係る製造フローを説明する図である。 金属ナノ粒子の配合割合とペースト粘度の相関を示すグラフである。 本発明の実施例2に係る製造フローを説明する図である。 従来の技術に係る製造フローを説明する図である。 従来の技術に係る別の製造フローを説明する図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
先ず、本発明の実施例1を図面に基づいて説明する。
図1(a)に示すように、有機物11で被覆されている金属ナノ粒子12を分散媒13に分散させてなる第1ペースト10を準備する。
また、(b)に示すように、有機物21で被覆されている金属ナノ粒子22を分散媒23に分散させてなり第1ペースト10より低粘度で流動性に富む第2ペースト20を準備する。
粘度に差を付けるには、分散媒13と分散媒23の種類を変える方法や、金属ナノ粒子12と金属ナノ粒子22との粒径を変える方法など、幾つかの方法が適用できる。
本実施例では、金属ナノ粒子12、22のペーストにおける配合割合を変えることにした。
図2は金属ナノ粒子の配合割合とペースト粘度の相関を示すグラフであり、金属ナノ粒子が銀の場合、銀のナノ粒子が80質量%、分散媒が20質量%のときに、ペースト粘度は10Pa・s未満であった。また、銀のナノ粒子が83質量%、分散媒が17質量%のときに、ペースト粘度は10(100,000)Pa・s超であった。このように、金属ナノ粒子12、22のペーストにおける配合割合を変えることにより、ペーストの粘度を変えることができる。
この例によれば、図1(a)に示す分散媒13と分散媒23は同じでよく、金属ナノ粒子12と金属ナノ粒子22とは同じでよいため、出発材料の調達が容易になる。混同する心配がないので、保管・管理も容易になる。
図1(c)に示すように、第1の被接合材31に、第1ペースト10を塗る。第1ペースト10は硬く、流れる心配がないので、厚塗りが可能となる。
塗布方法は任意であるが、何れの方法においても、第1ペースト10の下面は、第1の被接合材31に倣い、第1の被接合材31との密着性が確保できる。一方、第1ペースト10の上面は、不可避的に波状の凹凸が発生する。
そこで、(d)において、第1ペースト10の上面に、第2ペースト20を塗布する。第2ペースト20は軟らかいため、第1ペースト10の上面の凹凸を払拭する作用を発揮する。
次に、(e)に示すように、第2の被接合材32を載せる。
得られた積層体33を、(a)、(b)に示す溶媒13、23が蒸発、除去できる温度に加熱する。例えば、100℃で60分間保持する。これで、溶媒13、23が除去される。
次に、積層体33を、適度に加圧しながら、接合温度(金属ナノ粒子の焼結温度)に加熱する。
この加熱により、有機物11、21が蒸発、除去され、金属ナノ粒子12、22同士が結合(焼結結合)し、金属ナノ粒子12と第1の被接合材31とが結合し、金属ナノ粒子22と第2の被接合材32とが結合する。
すなわち、(f)に示すように、第1の被接合材31と第2の被接合材32とが、接合部34で接合された接合体35を得ることができる。
接合部34は第1接合層34aと第2接合層34bとからなる。第1接合層34aは、第1ペースト10が出発材料であるため、密度は高くなる。一方、第2接合層34bは、第2ペースト20が出発材料であるため、密度は低くなる。
(g)に示すモデルにおいて、第1の被接合材31の線膨張係数をα1、上面の温度をT1とし、接合部34の厚さをhとし、第2の被接合材32の線膨張係数をα2、下面の温度をT2とする。接合部の剪断歪は、(線膨張係数の差)・(温度差)/接合部の厚さに比例する。すなわち、接合部の剪断歪=K・|α1−α2|・|T1−T2|/h。(Kは常数)。
|α1−α2|・|T1−T2|がある一定の値であれば、hが大きいほど、接合部の剪断歪が小さくなり、接合部34が破壊する心配がなくなる。hが大きければ、温度変化が繰り返される半導体装置であっても、サイクル疲労を解消することができる。
次に、本発明の実施例2を図面に基づいて説明する。
図3(a)に示すように、有機物11で被覆されている金属ナノ粒子12を分散媒13に分散させてなる第1ペースト10を準備する。
また、(b)に示すように、有機物21で被覆されている金属ナノ粒子22を分散媒23に分散させてなり第1ペースト10より低粘度で流動性に富む第2ペースト20を準備する。
そして、(c)に示すように、第1の被接合材31に、第2ペースト20を塗る。第2ペースト20は軟らかいため、第1の被接合材31に対して高い濡れ性を発揮し、良好に密着する。
次に、(d)に示すように、第2ペースト20の上に第1ペースト10を塗る。この第1ペースト10は硬く、流れる心配がないので、厚塗りが可能とである。
次に、(e)において、第1ペースト10の上面に、第2ペースト20を塗布する。第2ペースト20は軟らかいため、第1ペースト10の上面の凹凸を払拭する作用を発揮する。
次に、(f)に示すように、第2の被接合材32を載せる。
得られた積層体33を、溶媒13、23が蒸発、除去できる温度に加熱する。例えば、100℃で60分間保持する。これで、溶媒13、23が除去される。
次に、積層体33を、適度に加圧しながら、接合温度(金属ナノ粒子の焼結温度)に加熱する。
この加熱により、図3(a)、(b)に示される有機物11、21が蒸発、除去され、金属ナノ粒子12、22同士が結合(焼結結合)し、金属ナノ粒子22と第1の被接合材31とが結合し、金属ナノ粒子22と第2の被接合材32とが結合する。
すなわち、(g)に示すように、第1の被接合材31と第2の被接合材32とが、接合部34で接合された接合体36を得ることができる。接合部34は第2接合層34bと第1接合層34aと第2接合層34bとからなる。
この接合体36が、図1(f)に示される接合体35より、接合強度が高いか否かを実験で確認した。実験の詳細を次に述べる。
(実験例)
本発明に係る実験例を以下に述べる。なお、本発明は実験例に限定されるものではない
○材料:
第1の被接合材:20mm×20mmの銅板(無酸素銅、合金番号1020P)
第2の被接合材:7mm×7mmの銅板(無酸素銅、合金番号1020P)
有機物で被覆される金属ナノ粒子:25nm銀粒子
分散媒:エチレングリコール
○準備:
第1ペースト:金属ナノ粒子82質量%が有機物4.5質量%で被覆されたものを、分散媒13.5質量%に分散させてなるペーストであって、粘度は約10000Pa・sである(図2参照)。
第2ペースト:金属ナノ粒子80質量%が有機物4.5質量%で被覆されたものを、分散媒15.5質量%に分散させてなるペーストであって、粘度は約10Pa・sである(図2参照)。
○前処理:
第1・第2の被接合材は、アセトンで10分間洗浄し、次に、純水で10分間洗浄する。
○塗布:
実験1では、スキージと厚さが120μmのメタルマスクとを用いて、第2ペーストのみを塗布。
実験2では、同様のスキージとメタルマスクを用いて、第1ペーストのみを塗布。
実験3では、同様のスキージとメタルマスクを用いて、第1ペースト、第2ペーストをこの順に塗布。
実験4では、同様のスキージとメタルマスクを用いて、第2ペースト、第1ペースト、第2ペーストをこの順に塗布。
○第1加熱:
中間製品を、無加圧、100℃、60分の条件で加熱し、ペースト中の分散媒を除去する。
○第2加熱:
中間製品をさらに、2MPaで加圧し、200℃、120分の条件で加熱し、焼結接合を実施する。なお、加圧により、第2ペーストは大幅に圧縮された。一方、第1ペーストは若干圧縮されたに留まった。
○結果:
結果を、次表に示す。
Figure 2011041955
実験1は、第2ペーストが軟らかいため、加圧焼結後の接合部の厚さは15μmであった。ただし、ペーストと第1・第2の被接合材との濡れ性は良好であるため、2500Nもの高い接合強度が得られた。第1・第2の被接合材と接合部との接合が良好であるため、破断部位へ接合部内であった。強度の評価は○であるが、熱サイクルでの評価は×であり、総合評価は×であった。
実験2は、第1ペーストが硬いため、加圧焼結後の接合部の厚さは110μmとなった。ただし、ペーストと第2の被接合材との濡れ性はよくない。第2の被接合材と接合部との間で破断が起こり、接合強度は1200Nに留まった。強度の評価は×であり、熱サイクルでの評価は○であるものの、総合評価は×であった。
実験3は、図1(f)に示す形態で行い、接合部の厚さは110μmとなった。接合強度は2000Nに達した。強度評価、熱サイクル評価とも○であり、総合評価は○であった。ただし、破断部位は第1の被接合材と接合部との間であり、第1の被接合材との濡れ性を改良することが望まれる。
実験4は、図3(g)に示す形態で行い、接合部の厚さは110μmとなった。破壊部位は接合部内であった。すなわち、ペーストと第1・第2の被接合材との濡れ性は良好であった。そのため、接合強度は2200Nに達し、強度評価、熱サイクル評価とも○であり、総合評価は○であった。
尚、金属ナノ粒子の金属は、銀の他、金、銅、鉄、ニッケルであってもよく、種類は任意である。
また、接合体は、半導体装置が好適であるが、積層体であれば、種類や用途は限定しない。
また、焼結工程は、実施例では第1加熱及び第2加熱からなる2段階処理としたが、1段階処理又は3段階以上の処理であってもよく、実施例に限定されるものではない。
本発明の接合体は、半導体装置が好適である。
10…第1ペースト、11、21…有機物、12、22…金属ナノ粒子、13、23…分散媒、20…第2ペースト、31…第1の被接合材、32…第2の被接合材、33…積層体、34…接合部、34a…第1接合層、34b…第2接合層、35、36…接合体。

Claims (4)

  1. 第1の被接合材と第2の被接合材とを、金属ナノ粒子で接合してなる接合体の製造方法であって、
    有機物で被覆されている金属ナノ粒子を分散媒に分散させてなり流動性に乏しい第1ペースト、及び有機物で被覆されている金属ナノ粒子を分散媒に分散させてなり前記第1ペーストより低粘度で流動性に富む第2ペーストを準備する工程と、
    前記第1の被接合材上に、前記第1ペーストを塗布する第1塗布工程と、
    塗布された前記第1ペースト上に、前記第2ペーストを塗布する第2塗布工程と、
    塗布された前記第2ペースト上に、前記第2の被接合材を被せることで、積層体を得る合体工程と、
    得られた積層体を、押圧しながら加熱焼結することで接合体を得る焼結工程と、
    からなることを特徴とする接合体の製造方法。
  2. 第1の被接合材と第2の被接合材とを、金属ナノ粒子で接合してなる接合体の製造方法であって、
    有機物で被覆されている金属ナノ粒子を分散媒に分散させてなり流動性に乏しい第1ペースト、及び有機物で被覆されている金属ナノ粒子を分散媒に分散させてなり前記第1ペーストより低粘度で流動性に富む第2ペーストを準備する工程と、
    前記第1の被接合材上に、前記第2ペーストを塗布する予備塗布工程と、
    塗布された前記第2ペースト上に、前記第1ペーストを塗布する第1塗布工程と、
    塗布された前記第1ペースト上に、前記第2ペーストを塗布する第2塗布工程と、
    塗布された前記第2ペースト上に、前記第2の被接合材を被せることで、積層体を得る合体工程と、
    得られた積層体を、押圧しながら加熱焼結することで接合体を得る焼結工程と、
    からなることを特徴とする接合体の製造方法。
  3. 前記第1ペーストは、粘度が少なくとも10000Pa.sであって厚塗りが可能な硬いペーストであり、
    前記第2ペーストは、粘度が大きくとも10Pa.sであって流動性に富む軟らかいペーストであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の接合体の製造方法。
  4. 複数の被接合材を、金属ナノ粒子からなる接合部で接合した接合体であって、
    前記金属ナノ粒子層は、所定の密度の第1接合層と、この第1接合層より低密度の第2接合層とからなる、少なくとも2層構造となっていることを特徴とする接合体。
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