JP2011040917A - 光電変換回路及びそれに用いる光電変換素子 - Google Patents

光電変換回路及びそれに用いる光電変換素子 Download PDF

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Abstract

【課題】光電変換素子(フォトダイオード)のバイアス依存性を排除することができる光電変換回路及び光電変換素子を提供する。
【解決手段】 第1制御ラインL1と第2制御ラインL2との間に光電変換素子PDとダイオード素子Dとを互いに逆方向にかつ直列に接続する。ダイオード素子Dを順方向にバイアスすることで光電変換素子PDのカソード・アノード間に所定の電圧を与える。これによって、複数の光電変換素子PDには所定の電圧が与えられ、複数の光電変換素子のバイアス依存性を排除する。
【選択図】図1

Description

本発明は光電変換回路及びそれに用いる光電変換素子に関し、特に光電変換素子のバイアス依存性を排除することができるものに関する。
図6は特許文献1の図2に示されている従来の光電変換回路600を一部参照符号を換えて示す。光電変換回路600はバイアス電圧VDDPDとカスコード型カレントミラー回路によって光電変換素子PDの両端子にかかる電圧を所定電圧にクランプする形で構成されている。すなわち、光電変換素子(フォトダイオード)PDのカソード・アノード間の電圧はバイアス電圧VDDPDとカスコード型カレントミラー回路側で生成されたアノード電圧Vaによって所定電圧にクランプされる。
次に光電変換回路600の回路動作を簡単に説明する。先ず初期化(リセット)時において、リセット信号RSTがローレベルからハイレベルに立ち上げられるとトランジスタN6がオン状態とされる。このとき、リード信号RDはローレベルに維持されトランジスタN8はオフ状態とされる。MOSキャパシタN5の一端(ゲート)は、トランジスタN6を介して電源電圧VDDの印加端に接続され、端子電圧Vbは、ほぼ電源電圧である所定の初期電圧レベルまで引き上げられる。その結果、トランジスタN7はフルオン状態の初期状態にリセットされる。
光電変換回路600の初期化後、光電変換素子PDの露光時には、リセット信号RSTが再びローレベルに立ち下げられ、トランジスタN6がオフ状態とされる。このとき、リード信号RDは引き続きローレベルに維持され、トランジスタN8もオフ状態とされる。したがって、MOSキャパシタN5は、カレントミラー回路に引き込まれるミラー電流Imによって放電され、端子電圧Vbは初期電圧レベルから引き下げられる。その結果トランジスタN7は光電変換素子PDの受光量に依存し、オン状態は初期状態よりも低下する。
露光後、受光信号の読み出し時において、リード信号RDがハイレベルに立ち上げられるとトランジスタN8はオン状態とされる。このとき、リセット信号RSTは、引き続きローレベルに維持され、トランジスタN6はオフ状態とされる。なお、トランジスタN7のソースは、トランジスタN8を介して、列選択ラインYnに接続される。その結果、列選択ラインYnからは、トランジスタN7の導通度、すなわち、光電変換素子PDの受光量に応じた出力電流Ioが引き出され、これに応じた出力電圧Voが得られるので、これを検出することにより、光電変換素子PDの受光量を得ることが可能となる。光電変換素子PDの受光量が多いほど、出力電流Ioが低下し、延いては出力電圧Voが低下する。
しかし、光電変換素子PDによって変換される光電流Idは微小であるため、カスコード型カレントミラー回路を構成するMOSトランジスタN1、N2、N3、及びN4がそれぞれ飽和領域で動作するために必要な電流が充分に流れず、したがってアノード電圧Vaを所定電圧にクランプするのが難しいという不具合が生じ得る。
特許文献1の図3にはCIGS(Cupper Indium Gallium Selenium)系光電変換素子が示されている。すなわち、シリコン系の光電変換素子とは異なる、非シリコン系材料である、銅(Cupper)、インジウム(Indium)、ガリウム(Gallium)、及びセレン(Selenium)の化合物を材料とする薄膜を光電変換素子に用いたものが示されている。こうしたCIGS系光電変換素子においても、そのカソードにはバイアス電圧VDDPDが、アノードにはカスコード型カレントミラー回路で生成されたアノード電圧Vaがそれぞれ供給されるので前述と同様の不具合が生じることになる。
図7は特許文献2の図5に示されている光電センサを一部参照符号を換え、かつ一部参照符号を追加して示したものである。特許文献2は、いわゆる、グローバルシャッタ露光制御に好適なものとしての技術的思想を示唆する。光電変換回路700において、光電変換素子1のアノードは接地電位2に、そのカソードはダイオードノードN1、すなわち、リセットダイオードD1のカソードにそれぞれ接続される。したがって、光電変換素子1とリセットダイオードD1のカソード同士は共通に接続され、その共通接続点がダイオードノードN1に接続される。リセットダイオードD1のアノードには、ダイオードD1のリセット信号Vreset1が供給される。すなわち、回路構成上は光電変換素子1とリセットダイオードD1は、リセット信号Vreset1が供給される制御ラインLr1と接地電位2との間に、互いに逆方向にかつ直列に接続されていることになる。
ダイオードノードN1には、シャッタトランジスタT2の第1主電極とフォトダイオードキャパシタC10の第1端子が共通接続され、ノードN3にはシャッタトランジスタT2の第2主電極と変換ノードキャパシタC20の第1端子が共通接続される。さらにフォトダイオードキャパシタC10の第2端子と変換ノードキャパシタC20の第2端子は共に接地電位2に共通接続される。また、ノードN3、すなわち、シャッタトランジスタT2と変換ノードキャパシタC20の共通接続点には読み出しトランジスタT3のゲートとリセットトランジスタT5の第1主電極が共通接続される。またリセットトランジスタT5の第2主電極と読み出しトランジスタT3の第1主電極には共にリセット信号Vreset2が供給される制御ラインLr2に接続されている。また、読み出しトランジスタT3の第2主電極には行選択トランジスタT4の第1主電極が接続され、行選択トランジスタT4の第2主電極は列バスYn1に接続される。
図8は特許文献3の図3に示されている光検出器である。光検出器800において、フォトダイオード(光電変換素子)1は入射光9の関数として電荷キャリアを発生する。フォトダイオード1のアノード11は接地電位GNDに、そのカソード12はセンスノード4にそれぞれ接続される。センスノード4にはシャントダイオード2のカソード22が接続される。センスノード4はフォトダイオード1のカソード12とシャントダイオード2のカソード22の共通接続点でもある。シャントダイオード2のアノード21は制御電圧Vcが供給される制御ライン5に接続される。制御電圧Vcは時間的に一定か、又はリセットクロックに同期して時間の経過に従って変調されるかのどちらかであるとしている。なお、制御電圧Vcが一定の場合には、その値は0からバイアス電圧VRまでとしている。バイアス電圧VRはフォトダイオード1に供給される逆バイアス電圧である。すなわち、制御電圧Vcはシャントダイオード2を逆バイアスするように選択される。なお、シャントダイオード2は遮蔽手段90により入射光9から遮蔽される。
また光検出器800において、センスノード4にはリセットスイッチ61の第1主電極及びソースフォロワ62のゲートが共通接続され、リセットスイッチ61の第2主電極にはバイアス電圧VRが供給され、ソースフォロワ62の第1主電極には列選択スイッチ63の第1主電極が接続され、列選択スイッチ63の第2主電極には列ライン7が接続されている。
特開2009−60424号公報 特表2006−505159号公報 特開2003−202264号公報
上記特許文献1、特許文献2、及び特許文献3には光電変換素子(フォトダイオード)のカソード又はアノードに所定の電圧を供給するという技術的思想が開示又は示唆されていることは認められる。しかし、光電変換素子、すなわちフォトダイオードのバイアス依存性を排除するという技術的思想については開示及び示唆されていない。本発明にかかる光電変換回路はフォトダイオードのバイアス依存性を排除することができる光電変換回路及び光電変換素子を提供するものである。
本明細書においてカソードコモン方式とは、複数の光電変換素子、すなわち複数の光電変換素子(フォトダイオード)のカソード同士を共通接続し、この共通接続点に所定の電圧を供給する方式の光電変換回路であるとして定義される。又、アノードコモンとは、複数の光電変換素子、すなわち複数のフォトダイオードのアノード同士を共通接続し、この共通接続点に所定の電圧を供給する方式の光電変換回路であるとして定義される。
本発明にかかる光電変換回路は、カソードコモン方式及びアノードコモン方式の共通の構成として、
(a)所定の直流電圧が供給される第1制御ラインと、
(b)所定の直流電圧が供給される第2制御ラインと、
(c)ノードと、
(d)第1制御ラインとノードとの間に接続されアノード及びカソードを有する光電変換素子と、
(e)第2制御ラインとノードとの間に接続されアノード及びカソードを有するダイオード素子とを備える。これによれば、複数の光電変換素子のアノードとカソード間に加えられる電圧の大きさを第1制御ラインに供給する第1制御電圧と、ダイオード素子及び第2制御ラインに供給する第2制御電圧によって制御することができるので、各光電変換素子間に生じ得るバイアス依存性を排除することができる。
また、本発明にかかる光電変換回路は、カソードコモン方式及びアノードコモン方式の共通の構成として、
(a)第1制御ラインには光電変換素子のアノード及びカソードのいずれか一方が接続され、
(b)ノードには光電変換素子のカソード及びアノードのいずれか一方が接続され
(c)第2制御ラインにはダイオード素子のアノード及びカソードのいずれか一方が接続され、
(d)光電変換素子及びダイオード素子がノードを介して第1制御ライン及び第2制御ラインとの間に逆方向にかつ直列に接続される。
また、本発明にかかる光電変換回路は、カソードコモン方式の構成として、
第1制御ラインには複数の光電変換素子の各カソードが接続されるものであるとき、ノードには光電変換素子のアノードおよびダイオード素子のアノードが接続され第2制御ラインにはダイオード素子のカソードが接続される。
また、本発明にかかる光電変換回路は、アノードコモン方式の構成として
第1制御ラインに光電変換素子のアノードが接続されるものであるとき、ノードには光電変換素子のカソードおよびダイオード素子のカソードが接続され第2制御ラインにはダイオード素子のアノードが接続される。
また、本発明にかかる光電変換回路は、カソードコモン方式及びアノードコモン方式の共通の構成として、光電変換素子とダイオード素子の共通接続点は第1ノードをなし、第1ノードには第1キャパシタの第1端子及び第1トランジスタの第1主電極が接続され、第1トランジスタの第2主電極には第2キャパシタの第1端子が接続されて第2ノードをなし、さらに第1キャパシタ及び第2キャパシタの第2端子は基準電位に接続される。
また、本発明にかかる光電変換回路は、カソードコモン方式の構成として、カソードに第1制御電圧が供給された光電変換素子と、カソードに第2制御電圧が供給されたダイオード素子とが、アノードを共通にして第1ノードをなし、第1ノードに第1キャパシタの一端が接続され、第1ノードに制御電極に転送信号が供給される第1トランジスタの第1主電極が接続され、第1トランジスタの第2主電極に第2キャパシタの第1端子が接続されて第2ノードをなし、第2ノードに、制御電極に初期化信号が供給された第2トランジスタの第1主電極が接続され、第2ノードに第3トランジスタの制御電極が接続され、第3トランジスタの第2主電極には、制御電極に読み取り信号が供給された第4トランジスタの第1主電極が接続され、第4トランジスタの第2主電極に信号出力ラインが接続される。
また、本発明にかかる光電変換回路は、アノードコモン方式の構成として、アノードに第1制御電圧が供給される光電変換素子と、アノードに第2制御電圧が供給されるダイオード素子とが、カソードを共通にして第1ノードをなし、該第1ノードに第1キャパシタの一端が接続され、前記第1ノードには制御電極に転送信号が供給される第1トランジスタの第1主電極が接続され、前記第1トランジスタの第2主電極に第2キャパシタの第1端子が接続されて第2ノードをなし、前記第2ノードに、制御電極に初期化信号が供給された第2トランジスタの第1主電極が接続され、前記 第2ノードに第3トランジスタの制御電極が接続され、前記第3トランジスタの第2主電極には、制御電極に読み取り信号が供給された第4トランジスタの第1主電極が接続され、前記第4トランジスタの第2主電極に信号出力ラインが接続される。
また、本発明にかかるカソードコモン方式の光電変換回路に用いる光電変換素子は、非シリコン系である、銅、インジウム、ガリウム、セレンからなるCIGS系の光電変換素子であっても良いし、シリコン系の光電変換素子であっても良い。
また、本発明にかかる光電変換素子は、所定の直流電圧が供給される第1制御ラインと、所定の直流電圧が供給される第2制御ラインと、ノードと、第2制御ラインとノードとの間に接続されアノード及びカソードを有するダイオード素子と、光電変換された信号を蓄積するキャパシタ及び該キャパシタに蓄積された信号電荷を転送し、読み出しするためのトランジスタを有する回路部とを備えた電変換回路に用いるCIGS系の光電変換素子である。該CIGS系の光電変換素子のアノードは回路部に接続され、CIGS系の光電変換素子のカソードは第1制御ラインに接続される。
本発明の光電変換回路は、光電変換素子のバイアス依存性に関わらず一定の精度で露光量に応じた出力信号を得ることができる。また光電変換素子のバイアス電圧を適宜設定することによりアバランシェ増倍効果を利用して安定した露光感度の増幅を行うことができる。
本発明の第1の実施形態にかかる光電変換回路を示す。 本発明の第1の実施形態にかかるタイミングチャートを示す。 本発明の第2の実施形態にかかる光電変換回路を示す。 本発明の第2の実施形態にかかるタイミングチャートを示す。 本発明の第3の実施形態にかかる光電変換回路及びそれを用いた光電変換素子を示す。 従来の光電変換回路の一例を示す。 従来の光電変換回路の他の一例を示す。 従来の光電変換回路のさらに他の一例を示す。
(第1の実施形態)
図1は本発明にかかる光電変換回路100を示す。図2は第1の実施形態にかかるタイミングチャートを示す。図1に示した光電変換回路100は、たとえばマトリックス状に配列され、たとえばCMOSイメージセンサを構成するために用意されている。複数の光電変換素子PDのカソード及びアノードは第1制御ラインL1及びノードNd1に各別に接続される。第1制御ラインL1には図示しない複数の光電変換素子PDのカソードが共通に接続されている。すなわち、図1はカソードコモン方式の光電変換回路を示す。光電変換素子PDとしてはシリコン系のフォトダイオードや後述する非シリコン系のフォトダイオードを用いることができる。
ダイオード素子Dのアノード及びカソードはそれぞれノードNd1及び第2制御ラインL2に接続される。ノードNd1は光電変換素子PD及びダイオード素子Dのアノード同士の共通接続点に相当する。なお、ダイオード素子Dは、素子構造がダイオードであってもよいし、トランジスタ構造を有するもダイオード特性が得られるように構成されていてもよい。こうしたダイオード及びトランジスタはMOS型であってもよいし、バイポーラ型であってもよい。本発明の第1の実施形態ではMOS型トランジスタをダイオード特性が発揮できるように構成している。たとえば、ダイオード素子Dは後述のトランジスタTr1と同じ導電型でほぼ同じ大きさとし、制御電極(ゲート)と第1主電極(たとえばドレイン)を共通接続させ、この共通接続点と第2主電極(たとえばソース)との間の電路に生じるダイオード特性(2乗特性)を利用する。ダイオード素子DとトランジスタTr1とを同じ導電型でかつ同じ大きさとするならば、後述する両者の閾値電圧をほぼ揃えることができる。
なお、本書で言うダイオード特性とは、一般的によく知られたダイオード特性の他に、MOS型トランジスタでよく知られている2乗特性も含むものである。
光電変換素子PDとダイオード素子Dは第1制御ラインL1と第2制御ラインL2との間に互いに逆方向にかつ直列に接続される。ダイオード素子Dには順方向にバイアスが供給されるように第1制御ラインL1及び第2制御ラインL2に所定の制御電圧が各別に供給される。第1制御ラインL1及び第2制御ラインL2に供給される第1制御電圧Ve1及び第2制御電圧Ve2はたとえば、それぞれVe1=3.3V、Ve2=2.6Vといった具合に、Ve1>Ve2の関係が成立するよう各制御電圧が設定されている。さらに詳しく述べると、ダイオード素子Dが順方向にバイアスされるとき、その閾値電圧をVtとするとVe1≧(Ve2+Vt)の関係が成立するよう設定される。これによって光電変換素子PDを逆バイアス状態で作動させることができる。
光電変換回路100のノードNd1には第1キャパシタC1の第1端子が接続され、その第2端子は接地電位GNDに接続される。またノードNd1には、トランジスタTr1の第1主電極が接続される。トランジスタTr1の第2主電極はノードNd2に接続され、ノードNd2には第2キャパシタC2の第1端子が、その第2端子は接地電位GNDにそれぞれ接続される。トランジスタTr1の制御電極G1には所定のバイアス(転送)電圧が、ノードNd2にはさらにトランジスタTr2の第1主電極及びトランジスタTr3の制御電極が共通に接続される。第2キャパシタC2の第2端子とトランジスタTr2の第2主電極、及びトランジスタTr3の第1主電極は接地電位GNDに共通接続される。またトランジスタTr3の第2主電極には、制御電極に読み出し信号V4が供給されるトランジスタTr4の第1主電極が接続され、トランジスタTr4の第2主電極は信号出力ラインYn4に接続される。
第1の実施形態においては、トランジスタTr1、Tr3、及びTr4をPチャンネル型とし、トランジスタTr2をNチャンネル型としているが、これらのトランジスタのチャンネル型は随時変更することができる。たとえば、トランジスタTr2もPチャンネル型とし、すべてのトランジスタをPチャンネル型としてもよい。
トランジスタTr1はノードNd1とノードNd2の電位の大小関係により、互いに信号を転送する役割を担ういわゆる転送トランジスタとして働く。たとえば、ノードNd1の電位がノードNd2のそれよりも高い場合には、ノードNd1に蓄積された電荷はノードNd2に電荷が転送される。逆にノードNd2の電位がノードNd1のそれよりも高い場合にはノードNd1に向かって電荷が転送される。すなわち、両ノード間で互いに電荷の授受が行われ最終的には両ノードの電位はほぼ等しい大きさに落ち着く。
トランジスタTr2は第2キャパシタC2の電荷を初期状態に維持し、ノードNd2の電位を初期状態に初期化(リセット)するいわゆるリセットトランジスタとしての役割を担う。トランジスタTr3はノードNd2の電位を読み出す機能を持つバッファトランジスタとして機能する。トランジスタTr4は読み出し信号出力を信号出力ラインYn4に出力する機能を持つ。
第2制御ラインL2に第2制御電圧Ve2が供給される構成下において、ノードNd1が取り得る最大電位Vnd1mはVnd1m=(Ve2+Vt)となる。ここで閾値電圧Vtはダイオード素子Dの順方向立上り電圧である。たとえば第2制御電圧Ve2を2.6Vとし、閾値電圧Vtを0.6Vとすると、最大電位Vnd1mは3.2Vとなる。すなわち本発明の1つの特徴はダイオード素子Dによって第1キャパシタC1に蓄積される電荷の最大電位を制御する役目を持つ。
光電変換素子PDのカソードとアノード間にかかる電圧をなるべく小さい状態で使用する場合には、光電変換素子PDのカソードに供給される第1制御電圧Ve1の大きさをそのアノードに供給される電圧よりも所定の大きさだけ高くなるよう設定する。光電変換素子PDのカソードはそのアノードよりも所定の電圧だけ高くなり逆バイアス状態が維持される。なお、光電変換素子PDを、アバランシェ増倍効果を利用して光電流増幅を行う場合には第1制御電圧Ve1をたとえば10V程度に設定する。光電変換素子PDをアバランシェ増倍効果で使用する場合であってもそうでない場合であっても、光電変換素子PDのカソードとアノード間に供給される電圧の大きさは、第1制御電圧Ve1と、第2制御電圧Ve2の大きさによって決定することができる。すなわち、ダイオード素子Dを順方向のバイアス状態にしておくことによって、すべての光電変換素子PDのカソードとアノード間に供給される電圧を所定の大きさの範囲に抑えることができるので光電変換素子PDのバイアス依存性を排除することができる。なお、本書で言う光電変換素子PDのバイアス依存性とは、各光電変換素子に加えられる電圧の大きさによって光電変換の感度に差が生じることを指す。光電変換素子PDのバイアス依存性を排除するということは各光電変換素子の感度及び応答速度の均一化を図るということに他ならない。
転送信号V1は時間的に遷移するのではなく、常に一定である直流電圧である。また、転送信号V1はダイオード素子Dのカソードに供給される第2制御電圧Ve2よりも小さな値に設定される。たとえば第2制御電圧Ve2=2.6Vとすると、転送信号V1はV1=2.5Vとする。なお、初期化信号V2のハイレベルは3.3Vとし、ローレベルは接地電位GNDとする。また、読み出し信号V4のハイレベルも電源電圧と同じ3.3Vとし、ローレベルを接地電位GNDとする。
図2に示したタイミングチャート200は、説明の便宜上及び作図の都合上模式的に示す。以下、図1及び図2を用いて回路動作を説明する。
図2において、時刻t0は光電変換回路100の電源オン時を示す。図2(a)に示す初期化信号V2は、トランジスタTr2の制御電極(ゲート)G2に供給され、時刻t0すなわち電源オン時はローレベルLになるよう設定されている。初期化信号V2は、時刻t1、t4、t7、及びt12においてローレベルLからハイレベルHに遷移され、ハイレベルHで初期化信号が有効とされ、その他の時刻では無効とされる。すなわち、初期化信号V2がハイレベルHのときに初期化が行われる。
図2(b)に示す読み出し信号V4はトランジスタTr4の制御電極G4に供給され、時刻t0においてはハイレベルHに維持されている。読み出し信号V4は時刻t2、t3、t5、t6、t8、t11及びt13においてハイレベルHからローレベルLに遷移され、ローレベルLで読み出し信号V4が有効とされ、その他の時刻では無効とされる。すなわち、読み出し信号V4がローレベルLのときに読み出し動作が行われる。
図2(b)に示す読み出し信号V4はV4a及びV4bからなる。読み出し信号V4aは本来の読み出し動作を行うために用意され、読み出し信号V4bは読み出し動作を行う前に補助操作のために用意される。すなわち、本来の読み出し動作は時刻t3、t6、及びt11で行われ、読み出された信号は信号出力ラインYn4に出力されるが、この出力には本来の信号成分とは異なるいわゆるノイズ成分が含まれることがある。したがって本来の信号成分はノイズ成分を減算しなければならない。このノイズ成分を読み出すのが、補助的な役目を持つ読み出し信号V4bである。読み出し信号V4bは、初期化信号V2のたとえば直後である時刻t2、t5、t8、及びt13に用意される。読み出し信号V4bによって読み出されたノイズ成分は、信号出力ラインYn4に接続される記憶手段(図示せず)に一時記憶され、本来の読み出し信号V4aによって出力された信号成分から減算処理が施されて真の信号成分のみが取り出される。
図2(c)は第1制御ラインL1に供給される第1制御電圧Ve1を示す。第1制御電圧Ve1は時刻t0で電源がオンされるときから電源がオフされるまでの期間、所定の直流電圧を維持する。第1制御電圧Ve1は光電変換素子PDに印加する逆バイアス電圧の大きさにもよるが第1の実施形態ではVe1=3.3Vとしている。なお、Ve1=3.3Vの大きさは光電変換回路100の電源電圧に等しい。
図2(d)は第2制御ラインL2に供給される第2制御電圧Ve2を示す。第2制御電圧Ve2は第1制御電圧Ve1と同様に、時刻t0で電源がオンされるときから電源がオフされるまでの期間、所定の直流電圧を維持する。第2制御電圧Ve2は光電変換素子PDのアノードに印加される最大電位を制御するために所定の大きさに設定されるが第1制御電圧Ve1の大きさも勘案し、第1制御電圧Ve1よりは小さなVe2=2.6Vとしている。
図2(e)は、トランジスタTr1の制御電極G1に供給される転送信号V1を示す。転送信号V1は時刻t0で電源がオンされるときから電源がオフされるまでの期間、所定の直流電圧を維持する。転送信号V1は、トランジスタTr1の閾値電圧Vt1、第1制御電圧Ve1、及び第2制御電圧Ve2によって決められるが第1の実施形態では、第2制御電圧Ve2よりも少し低いV1=2.5Vに設定している。
図2(f)は、ノードNd1に生成されるノード電位Vnd1を示す。ノード電位Vnd1には、第1キャパシタC1に蓄積される信号電荷が反映される。時刻t0で電源がオンされると同時に光電変換素子PDに対しての露光が開始される。露光と共に第1キャパシタC1には電荷が蓄積され、ノード電位Vnd1は時間の経過と共に上昇する。ノード電位Vnd1が電位(V1+Vt1)に到達すると、それ以降はほぼこの電位レベルに維持される。ここで、参照符号V1はトランジスタTr1の制御電極G1に供給される転送信号であり、参照符号Vt1はトランジスタTr1の閾値電圧である。閾値電圧Vt1の大きさはたとえば0.6Vである。
図2(f)に示すように、ノード電位Vnd1は時刻t1経過後、時刻t9までの間、ほぼ電位(V1+Vt1)に維持される。すなわち、露光期間1、露光期間2、及び露光期間3からなる露光期間でのノード電位Vnd1はトランジスタTr1に供給される転送信号V1と閾値電圧Vt1によって制御されることになる。なお、露光期間を3つの期間に分けたが露光が3段階で行われるということではなく、説明の便宜上、時間の経過に添って分けている。露光期間1は電源オン直後の露光状態を、露光期間2は電源がオンされた後しばらく経過し、ノード電位Vnd1=(V1+Vt1)となった後であって、少なくとも1回の初期化動作が行われた後の露光状態を、露光期間3は露光が充分に行われ露光が飽和する直前の露光状態をそれぞれ示している。
図2(f)に示すノード電位Vnd1は時刻t9を経過するとわずかに上昇する。すなわち、露光飽和期間t7〜t12に入り、露光が充分に行われた状態又は光電変換素子PDに強い光が入射されるとノード電位Vnd1はさらに上昇し始める。すなわち、露光飽和期間に入ると、ノード電位Vnd1は微増し始め、ノード電位Vnd1は時刻t10では電位(Ve2+Vt)の大きさに制御される。ここで、参照符号Ve2は第2制御ラインL2に供給される第2制御電圧であり、参照符号Vtはダイオード素子Dの閾値電圧、すなわち、順方向の立上がり電圧である。すなわち、露光が飽和状態に入ると、ノード電位Vnd1はトランジスタTr1によって制約を受けるのではなく、ダイオード素子Dに供給される第2制御電圧Ve2の制約を受けることになる。これによって、光電変換素子PDのアノード・カソード間の電圧は第1制御電圧Ve1と第2制御電圧Ve2によって決定されるので、光電変換素子PD自体が有するバイアス依存性を排除することができる。
図2(g)はノードNd2のノード電位Vnd2を示す。ノード電位Vnd2はノード電位Vnd1の電位変化とは異なり、ノード電位Vnd1およびトランジスタTr1の動作に応動する。すなわち、ノード電位Vnd2は、ノード電位Vnd1が電位(V1+Vt1)に達する時刻t1までの間はほぼ0電位である。ノード電位Vnd1が電位(V1+Vt1)に達すると、徐々に上昇し始め時刻t3に達すると読み出しレベルVnd2aまで達する。ノード電位Vnd2は初期化信号V2が印加されるまで上昇し始め、初期化信号V2に同期してリセット(初期化)が繰り返される。ノード電位Vnd2は、露光飽和期間である時刻t7〜t12ではまず、トランジスタTr1の動作点の影響を受け、電位(V1+Vt1)まで上昇する。その後露光飽和状態が継続すると、ノードNd1の電位の影響を受け、ノード電位Vnd1と同じレベルまで上昇する。したがって、露光飽和期間では、ノードNd1とノードNd2との間で電位の高いほうから低いほうに電荷が転送され、最終的に両者のノード電位はほぼ等しくなる。ノードNd2のノード電位Vnd2の最大電位Vnd2mはVnd2m=(Ve2+Vt)となる。すなわち、光電変換素子PDのアノードは、ダイオード素子Dのカソードに供給される第2制御電圧Ve2とダイオード素子Dの閾値電圧Vtの大きさによって所定の電位に制御される。
図2(h)は、光電変換素子PDのアノード・カソード間に印加される電圧Vpdを示す。電圧Vpdは、第1制御電圧Ve1とトランジスタTr1に供給される転送信号V1、トランジスタTr1の閾値電圧Vt1、第2制御電圧Ve2、及びダイオード素子Dの閾値電圧Vtによって決定されることが分かる。特に露光飽和期間である時刻t7〜t12においては、光電変換素子PDのアノード・カソード間の電圧Vpdは第2制御電圧Ve2とダイオード素子Dの閾値電圧Vtによって決定することができるので、光電変換素子PDのバイアス依存性を排除することができる。
(第2の実施形態)
図3は本発明にかかる光電変換回路300を示す。図4は第2の実施形態にかかるタイミングチャートを示す。図3に示した光電変換回路300は、たとえばマトリックス状に配列され、たとえばCMOSイメージセンサを構成するために用意されている。複数の光電変換素子PDのアノード及びカソードは第1制御ラインL10及びノードNd10に各別に接続される。第1制御ラインL10には図示しない複数の光電変換素子PDのアノードが共通に接続されている。すなわち、図3はアノードコモン方式の光電変換回路を示す。光電変換素子PDとしてはシリコン系のフォトダイオードを用いる。
ダイオード素子Dのカソード及びアノードはそれぞれノードNd10及び第2制御ラインL20に接続される。ノードNd10は光電変換素子PD及びダイオード素子Dのカソード同士の共通接続点に相当する。なお、ダイオード素子Dは、素子構造がダイオードであってもよいし、トランジスタ構造を有するもダイオード特性が得られるように構成されていてもよい。こうしたダイオード及びトランジスタはMOS型であってもよいし、バイポーラ型であってもよい。本発明の第2の実施形態ではMOS型トランジスタをダイオード特性が発揮できるように構成している。たとえば、ダイオード素子Dは後述のトランジスタTr10と同じ導電型でほぼ同じ大きさとし、制御電極(ゲート)と第1主電極(たとえばドレイン)を共通接続させ、この共通接続点と第2主電極(たとえばソース)との間の電路に生じるダイオード特性(2乗特性)を利用する。ダイオード素子DとトランジスタTr10とを同じ導電型でかつ同じ大きさとするならば、後述する両者の閾値電圧をほぼ揃えることができる。
なお、本書で言うダイオード特性とは、一般的によく知られたダイオード特性の他に、MOS型トランジスタでよく知られている2乗特性も含むものである。
光電変換素子PDとダイオード素子Dは第1制御ラインL10と第2制御ラインL20との間に互いに逆方向にかつ直列に接続される。ダイオード素子Dには順方向にバイアスが供給されるように第1制御ラインL10及び第2制御ラインL20に所定の制御電圧が各別に供給される。第1制御ラインL10及び第2制御ラインL20に供給される第1制御電圧Ve10及び第2制御電圧Ve20はたとえば、それぞれVe10=0V、Ve20=0.9Vといった具合に、Ve10<Ve20の関係が成立するよう各制御電圧が設定されている。さらに詳しく述べると、ダイオード素子Dが順方向にバイアスされるとき、その閾値電圧をVtとするとVe10≦(Ve20−Vt)の関係が成立するよう設定される。これによって光電変換素子PDを逆バイアス状態で作動させることができる。
光電変換回路300のノードNd10には第1キャパシタC1の第1端子が接続され、その第2端子は接地電位GNDに接続される。またノードNd10には、トランジスタTr10の第1主電極が接続される。トランジスタTr10の第2主電極はノードNd20に接続され、ノードNd20には第2キャパシタC2の第1端子が、その第2端子は接地電位GNDにそれぞれ接続される。トランジスタTr10の制御電極G10には所定のバイアス(転送)電圧が、ノードNd20にはさらにトランジスタTr20の第1主電極及びトランジスタTr30の制御電極が共通に接続される。第2キャパシタC2の第2端子は接地電位GNDに接続され、トランジスタTr20の第2主電極及びトランジスタTr30の第1主電極は電源電圧に共通接続される。またトランジスタTr30の第2主電極には、制御電極に読み出し信号V40が供給されるトランジスタTr40の第1主電極が接続され、トランジスタTr40の第2主電極は信号出力ラインYn40に接続される。
第2の実施形態においては、トランジスタTr10、Tr20、Tr30、及びTr40をNチャンネル型としているが、これらのトランジスタのチャンネル型は随時変更することができる。たとえば、これらのトランジスタの少なくとも1つをPチャンネル型に置き換えることも可能である。
トランジスタTr10はノードNd10とノードNd20の電位の大小関係により、一方のノード側から他方のノード側に向かって電荷を転送する役割を担ういわゆる転送トランジスタとして働く。たとえば、ノードNd10の電位がノードNd20のそれよりも高い場合には、ノードNd10に蓄積された電荷は光電変換素子PDにより受光に応じて引き抜かれるために、光電変換素子PDに向かって転送される。逆にノードNd20の電位がノードNd10のそれよりも高い場合にはノードNd20に蓄積された電荷は光電変換素子PDにより受光に応じて引き抜かれるために、光電変換素子PDに向かって転送される。すなわち、両ノード間で電荷の授受が行われ最終的には両ノードの電位はほぼ等しい大きさに落ち着く。
トランジスタTr20は第2キャパシタC2の電荷を初期状態に維持し、ノードNd20の電位を初期状態に初期化(リセット)するいわゆるリセットトランジスタとしての役割を担う。トランジスタTr30はノードNd20の電位を読み出す機能を持つバッファトランジスタとして機能する。トランジスタTr40は読み出し信号出力を信号出力ラインYn40に出力する機能を持つ。
第2制御ラインL20に第2制御電圧Ve20が供給される構成下において、ノードNd10が取り得る最小電位Vnd10mはVnd10m=(Ve20−Vt)となる。ここで閾値電圧Vtはダイオード素子Dの順方向立上り電圧である。たとえば第2制御電圧Ve20を0.9Vとし、閾値電圧Vtを0.6Vとすると、最小電位Vnd10mは0.3Vとなる。すなわち本発明の1つの特徴はダイオード素子Dによって第1キャパシタC1に蓄積される電荷の最小電位を制御する役目を持つ。
光電変換素子PDのカソードとアノード間にかかる電圧をなるべく小さい状態で使用する場合には、光電変換素子PDのアノードに供給される第1制御電圧Ve10の大きさをそのカソードに供給される電位よりも所定の大きさだけ低くなるよう設定する。光電変換素子PDのカソードはそのアノードよりも所定の電圧だけ高くなり逆バイアス状態が維持される。なお、光電変換素子PDを、アバランシェ増倍効果を利用して光電流増幅を行う場合には第1制御電圧Ve10をたとえば−10V程度に設定する。光電変換素子PDをアバランシェ増倍効果で使用する場合であってもそうでない場合であっても、光電変換素子PDのカソードとアノード間に供給される電圧の大きさは、第1制御電圧Ve10と、第2制御電圧Ve20の大きさによって決定することができる。すなわち、ダイオード素子Dを順方向のバイアス状態にしておくことによって、すべての光電変換素子PDのカソードとアノード間に供給される電圧を所定の大きさの範囲に抑えることができるので光電変換素子PDのバイアス依存性を排除することができる。なお、本書で言う光電変換素子PDのバイアス依存性とは、各光電変換素子に加えられる電圧の大きさによって光電変換の感度に差が生じることを指す。光電変換素子PDのバイアス依存性を排除するということは各光電変換素子の感度及び応答速度の均一化を図るということに他ならない。
転送信号V10は時間的に遷移するのではなく、常に一定である直流電圧である。また、転送信号V10はダイオード素子Dのアノードに供給される第2制御電圧Ve20よりも大きな値に設定される。たとえば第2制御電圧Ve20=0.9Vとすると、転送信号V10はV10=1.0Vとする。なお、初期化信号V20のハイレベルは3.3Vとし、ローレベルは接地電位GNDとする。また、読み出し信号V40のハイレベルも電源電圧と同じ3.3Vとし、ローレベルを接地電位GNDとする。
図4に示したタイミングチャート400は、説明の便宜上及び作図の都合上模式的に示す。以下、図3及び図4を用いて回路動作を説明する。
図4において、時刻t0は光電変換回路300の電源オン時を示す。図4(a)に示す初期化信号V20は、トランジスタTr20の制御電極(ゲート)G20に供給され、時刻t0すなわち電源オン時はローレベルLになるよう設定されている。初期化信号V20は、時刻t1、t4、t7、及びt12においてローレベルLからハイレベルHに遷移され、ハイレベルHで初期化信号が有効とされ、その他の時刻では無効とされる。すなわち、初期化信号V20がハイレベルHのときに初期化が行われる。
図4(b)に示す読み出し信号V40はトランジスタTr40の制御電極G40に供給され、時刻t0においてはローレベルLに維持されている。読み出し信号V40は時刻t2、t3、t5、t6、t8、t11及びt13においてローレベルLからハイレベルHに遷移され、ハイレベルHで読み出し信号V40が有効とされ、その他の時刻では無効とされる。すなわち、読み出し信号V40がハイレベルHのときに読み出し動作が行われる。
図4(b)に示す読み出し信号V40はV40a及びV40bからなる。読み出し信号V40aは本来の読み出し動作を行うために用意され、読み出し信号V40bは読み出し動作を行う前に補助操作のために用意される。すなわち、本来の読み出し動作は時刻t3、t6、及びt11で行われ、読み出された信号は信号出力ラインYn40に出力されるが、この出力には本来の信号成分とは異なるいわゆるノイズ成分が含まれることがある。したがって本来の信号成分はノイズ成分を減算しなければならない。このノイズ成分を読み出すのが、補助的な役目を持つ読み出し信号V40bである。読み出し信号V40bは、初期化信号V20のたとえば直後である時刻t2、t5、t8、及びt13に用意される。読み出し信号V40bによって読み出されたノイズ成分は、信号出力ラインYn40に接続される記憶手段(図示せず)に一時記憶され、本来の読み出し信号V40aによって出力された信号成分から減算処理が施されて真の信号成分のみが取り出される。
図4(c)は第1制御ラインL10に供給される第1制御電圧Ve10を示す。第1制御電圧Ve10は時刻t0で電源がオンされるときから電源がオフされるまでの期間、所定の直流電圧を維持する。第1制御電圧Ve10は光電変換素子PDに印加する逆バイアス電圧の大きさにもよるが第2の実施形態ではVe10=0Vとしている。なお、Ve10=0Vの大きさは光電変換回路300の接地電位GNDに等しい。
図4(d)は第2制御ラインL20に供給される第2制御電圧Ve20を示す。第2制御電圧Ve20は第1制御電圧Ve10と同様に、時刻t0で電源がオンされるときから電源がオフされるまでの期間、所定の直流電圧を維持する。第2制御電圧Ve20は光電変換素子PDのカソードに印加される最小電位を制御するために所定の大きさに設定されるが第1制御電圧Ve10の大きさも勘案し、第1制御電圧Ve10よりは大きなVe20=0.9Vとしている。
図4(e)は、トランジスタTr10の制御電極G10に供給される転送信号V10を示す。転送信号V10は時刻t0で電源がオンされるときから電源がオフされるまでの期間、所定の直流電圧を維持する。転送信号V10は、トランジスタTr10の閾値電圧Vt10、第1制御電圧Ve10、及び第2制御電圧Ve20によって決められるが第2の実施形態では、第2制御電圧Ve20よりも少し高いV10=1.0Vに設定している。
図4(f)は、ノードNd10に生成されるノード電位Vnd10を示す。ノード電位Vnd10には、第1キャパシタC1に蓄積される信号電荷が反映される。時刻t0で電源がオンされると同時に光電変換素子PDに対しての露光が開始される。露光と共に第1キャパシタC1には電荷が蓄積または転送され、ノード電位Vnd10は時間の経過と共に上昇または下降する。ノード電位Vnd10が電位(V10−Vt10)に到達すると、それ以降はほぼこの電位レベルに維持される。ここで、V10はトランジスタTr10の制御電極G10に供給される転送信号であり、Vt10はトランジスタTr10の閾値電圧である。閾値電圧Vt10の大きさはたとえば0.6Vである。
図4(f)に示すように、ノード電位Vnd10は時刻t1経過後、時刻t9までの間、ほぼ電位(V10−Vt10)に維持される。すなわち、露光期間1、露光期間2、及び露光期間3からなる露光期間でのノード電位Vnd10はトランジスタTr10に供給される転送信号V10と閾値電圧Vt10によって制御されることになる。なお、露光期間を3つの期間に分けたが露光が3段階で行われるということではなく、説明の便宜上、時間の経過に添って分けている。露光期間1は電源オン直後の露光状態を、露光期間2は電源がオンされた後しばらく経過し、ノード電位Vnd10=(V10−Vt10)となった後であって、少なくとも1回の初期化動作が行われた後の露光状態を、露光期間3は露光が充分に行われ露光が飽和する直前の露光状態をそれぞれ示している。
図4(f)に示すノード電位Vnd10は時刻t9を経過するとわずかに下降する。すなわち、露光飽和期間t7〜t12に入り、露光が充分に行われた状態又は光電変換素子PDに強い光が入射されるとノード電位Vnd10はさらに下降し始める。すなわち、露光飽和期間に入ると、ノード電位Vnd10は少しずつ減少し始め、ノード電位Vnd10は時刻t10では電位(Ve20−Vt)の大きさに制御される。ここで、Ve20は第2制御ラインL20に供給される第2制御電圧であり、参照符号Vtはダイオード素子Dの閾値電圧、すなわち、順方向の立上がり電圧である。すなわち、露光が飽和状態に入ると、ノード電位Vnd10はトランジスタTr10によって制約を受けるのではなく、ダイオード素子Dに供給される第2制御電圧Ve20の制約を受けることになる。これによって、光電変換素子PDのアノード・カソード間の電圧は第1制御電圧Ve10と第2制御電圧Ve20によって決定されるので、光電変換素子PD自体が有するバイアス依存性を排除することができる。
図4(g)はノードNd20のノード電位Vnd20を示す。ノード電位Vnd20はノード電位Vnd10の電位変化とは異なり、ノード電位Vnd10およびトランジスタTr10の動作に応動する。ノード電位Vnd20は、ノード電位Vnd10が電位(V10−Vt10)に達する時刻t1までの間はほぼ0電位または任意の電位である。ノード電位Vnd10が電位(V10−Vt10)に達すると、時刻t1で初期化信号V20がローレベルからハイレベルに立ち上げられることにより、ノードNd20の電位Vnd20は初期電位である電源電圧Vddに設定される。たとえば電源電圧Vdd=3.3Vとする。その後光電変換素子PDの露光に応じて徐々に下降し始め、時刻t3に達すると読み出しレベルVnd20aまで達する。ノード電位Vnd20は初期化信号V20が印加されるまで下降し始め、初期化信号V20に同期してリセット(初期化)が繰り返される。ノード電位Vnd20は、露光飽和期間である時刻t7〜t12ではまず、トランジスタTr10の動作点の影響を受け、電位(V10−Vt10)まで下降する。その後露光飽和状態が継続すると、ノードNd10の電位の影響を受け、ノード電位Vnd10と同じレベルまで下降する。したがって、露光飽和期間では、ノードNd10とノードNd20との間で電位の高いほうから低いほうに向かって電荷が転送され、最終的に両者のノード電位はほぼ等しくなる。ノードNd20のノード電位Vnd20の最小電位Vnd20mはVnd20m=(Ve20−Vt)となる。すなわち、光電変換素子PDのカソードは、ダイオード素子Dのアノードに供給される第2制御電圧Ve20とダイオード素子Dの閾値電圧Vtの大きさによって所定の電位に制御される。
図4(h)は、光電変換素子PDのアノード・カソード間に印加される電圧Vpdを示す。電圧Vpdは、第1制御電圧Ve10とトランジスタTr10に供給される転送信号V10、トランジスタTr10の閾値電圧Vt10、第2制御電圧Ve20、及びダイオード素子Dの閾値電圧Vtによって決定されることが分かる。特に露光飽和期間である時刻t7〜t12においては、光電変換素子PDのアノード・カソード間に印加される電圧Vpdは第2制御電圧Ve20とダイオード素子Dの閾値電圧Vtによって決定することができるので、光電変換素子PDのバイアス依存性を排除することができる。
(第3の実施形態)
図5は本発明にかかる光電変換回路及び光電変換素子を示す。光電変換回路500は、光電変換素子としてCIGS系の光電変換素子を採用している。図1に示したカソードコモン方式の光電変換回路100は、シリコン系の光電変換素子を用いたが、図5に示した光電変換回路500は非シリコン系の光電変換素子PDCを用いている点で相違する。
光電変換素子PDCは一部に開口領域52を有するアルミニウム遮光膜50、コモン電極層Ec、硫化カドミウム層58、CIGS層60、金属電極層(モリブデン電極)65、絶縁膜66、及び回路部68とからなる。コモン電極層EcはN型酸化亜鉛層54及び真性酸化亜鉛層56とからなる。また光電変換素子PDCはビア64を介して回路部68と接続される。
光電変換回路500の回路部68は、ビア64と、光電変換回路100aとを有する。光電変換回路100aと図1に示した光電変換回路100との違いは光電変換素子PDの有無だけであり、他の回路構成はまったく同じである。光電変換回路100aのノードNd1はビア64を介して光電変換素子PDCのアノード電極、すなわち、金属電極層65に接続される。回路部68とCIGS系の光電変換素子PDCは絶縁膜66を介して1つのチップ内に作り込まれる。
コモン電極層Ecは第1制御ラインL1に接続される。第1制御ラインL1には第1制御電圧Ve1が供給される。金属電極層65は、光電変換素子PDCのアノードの機能を有し、そこには、ダイオード素子Dを介して第2制御電圧Ve2が供給されている。したがって、光電変換素子PDCのコモン電極層Ecと金属電極層65との間にかかる電圧は常に所定の一定電圧となる。さらに、光電変換素子PDCは回路部68の上部にたとえば二酸化シリコン膜のような絶縁膜68を介して積層され、両者はビア64を介して接続される。
上記構成により、シリコン系の光電変換素子を用いた構成と異なり、チップ上の光電変換素子PDCの占有面積を考慮することなくトランジスタ、キャパシタなどの半導体素子を回路部68に自在に配置することができる。
コモン電極層Ecは光に対して透過性を有する。各アルミニウム遮光膜50間の開口領域52を介して光が露光されると、光電変換素子PDCを形成するN型半導体層である硫化カドミウム層58及びP型半導体層であるCIGS層60との間で光電流が生成される。
金属電極層65のそれぞれは、光電変換回路500に内蔵されるダイオード素子Dを介して所定の電位(Ve2+Vt)にクランプされることになる。このことは、光電変換素子PDC同士を極めて高抵抗で絶縁することができるということにほかならない。こうした構成は、金属電極層65同士の間隔をできる限り小さくすることができるので光電変換素子PDCの集積度を高めることができる。
またアルミニウム遮光膜50により、金属電極層65の上部のみで露光が可能である。したがって露光によって生成したフォトンは電界の垂直方向成分によって直下の金属電極層65にのみ到達する。たとえばコモン電極層Ecに供給する第1制御電圧Ve1として3.3Vを供給し、また、ダイオード素子Dを介して供給される所定の第2制御電圧Ve2として2.6Vを供給する。上記制御電圧の供給により、コモン電極層Ec及び金属電極層65との間にかかる電圧はダイオード素子Dの閾値電圧を0.6Vとすると、Ve1−(Ve2+Vt)すなわち0.1Vの所定電圧にクランプされる。なおアバランシェ増倍効果を利用した光電流増倍を行う場合はコモン電極層Ecに供給する第1制御電圧Ve1をたとえば10V前後に設定する。
本発明は初期化、読み出し、露光、及び露光飽和時において複数の光電変換素子のカソード・アノード間に印加される電圧の大きさを所定の範囲に抑えることができる。これにより、複数の光電変換素子のバイアス依存性を排除することができる光電変換回路及び光電変換素子を提供することができるので、産業上の利用可能性は極めて高い。
また本発明にかかる光電変換回路は、ダイオード素子を常に順方向バイアスの構成下で使用することによって、第1制御ラインとダイオード素子との間に接続された複数の光電変換素子の両端子間が所定電圧にクランプされ、光電変換素子のバイアス依存性にかかわりなく、光電変換素子の動作に最適な所定の電圧で動作させることができる。したがって光電変換素子の安定動作やアバランシェ増倍効果を利用した動作を実現することができるため、たとえばカメラ等に用いる高感度の光センサなど、その産業上の利用可能性は極めて高い。
50 アルミニウム遮光膜
52 開口領域
54 N型酸化亜鉛層
56 真性酸化亜鉛層
58 硫化カドミウム層
60 CIGS層
64 ビア
65 金属電極層(モリブデン電極)
66 絶縁膜
68 回路部
100、100a、300、500 光電変換回路
C1 第1キャパシタ
C2 第2キャパシタ
D ダイオード素子
EC コモン電極層
GND 接地電位
G1、G2、G3、G4、G10、G20、G30、G40 制御電極(ゲート)
L1、L10 第1制御ライン
L2、L20 第2制御ライン
L0 電源電圧供給ライン
Nd1、Nd2、Nd10、Nd20 ノード
PD、PDC 光電変換素子(フォトダイオード)
Tr1、Tr2、Tr3、Tr4、Tr10、Tr20、Tr30、Tr40 トランジスタ
Yn4、Yn40 信号出力ライン

Claims (29)

  1. 直流電圧である第1制御電圧が供給される第1制御ラインと、
    直流電圧である第2制御電圧が供給される第2制御ラインと、
    ノードと、
    前記第1制御ラインと前記ノードとの間に接続されアノード及びカソードを有する光電変換素子と、
    前記第2制御ラインと前記ノードとの間に接続されアノード及びカソードを有するダイオード素子と、
    を備える光電変換回路。
  2. 前記光電変換素子及び前記ダイオード素子が逆方向にかつ直列に接続される請求項1に記載の光電変換回路。
  3. 前記第1制御ラインに前記光電変換素子のカソードが接続されるものであるとき、前記ノードには前記光電変換素子のアノードおよび前記ダイオード素子のアノードが接続され前記第2制御ラインには前記ダイオード素子のカソードが接続される請求項2に記載の光電変換回路。
  4. 前記第1制御ラインに供給される第1制御電圧は前記第2制御ラインに供給される第2制御電圧よりも大きく設定される請求項3に記載の光電変換回路。
  5. 前記ダイオード素子のカソードに加えられる電位はそのアノードに加えられる電位よりも低くなるように前記第1制御ライン及び第2制御ラインに供給される直流電圧の大きさが設定される請求項4に記載の光電変換回路。
  6. 前記第1制御ラインに前記光電変換素子のアノードが接続されるものであるとき、前記ノードには前記光電変換素子のカソードおよび前記ダイオード素子のカソードが接続され前記第2制御ラインには前記ダイオード素子のアノードが接続される請求項2に記載の光電変換回路。
  7. 前記第1制御ラインに供給される第1制御電圧は前記第2制御ラインに供給される第2制御電圧よりも小さく設定される請求項6に記載の光電変換回路。
  8. 前記ダイオード素子のアノードに加えられる電位はそのカソードに加えられる電位よりも高くなるように前記第1制御ライン及び第2制御ラインに供給される直流電圧の大きさが設定される請求項7に記載の光電変換回路。
  9. 前記光電変換素子及び前記ダイオード素子は共にシリコン系である請求項1又は2に記載の光電変換回路。
  10. 前記光電変換素子は非シリコン系であって、前記ダイオード素子はシリコン系である請求項1又は2に記載の光電変換回路。
  11. 前記光電変換素子は銅、インジウム、ガリウム、セレンからなる非シリコン系であって、前記ダイオード素子はシリコン系である請求項10に記載の光電変換回路。
  12. 前記ダイオード素子は前記光電変換素子と同一チップ上に形成される請求項1〜11のいずれか1項に記載の光電変換回路。
  13. 前記光電変換素子と前記ダイオード素子の共通接続点は共通接続されて第1ノードをなし、前記第1ノードには第1キャパシタの第1端子及び第1トランジスタの第1主電極が接続され、該第1トランジスタの第2主電極には第2キャパシタの第1端子が接続されて第2ノードをなしている請求項1又は2に記載の光電変換回路。
  14. 前記ダイオード素子は、前記第1トランジスタと同じ導電型からなるトランジスタを用いている請求項13に記載の光電変換回路。
  15. 前記ダイオード素子は、前記第1トランジスタと同じ大きさである請求項14に記載の光電変換回路。
  16. 前記第1ノードには光電変換素子のアノードとダイオード素子のアノードを共通接続して成り、前記第1トランジスタの制御電極には直流電圧からなる転送信号が供給され、さらに前記光電変換素子のカソードには直流電圧からなる第1制御電圧が供給され、前記ダイオード素子のカソードには直流電圧からなる第2制御電圧が供給される請求項13に記載の光電変換回路。
  17. 前記第2ノードには、制御電極に初期化信号が供給される第2トランジスタの第1主電極と第3トランジスタの制御電極が接続され、前記第3トランジスタの第1主電極には制御電極に読み出し信号が供給される第4トランジスタの第1主電極が接続され、前記第4のトランジスタの第2主電極から出力信号を取り出す請求項13に記載の光電変換回路。
  18. 前記第2制御電圧は前記第1トランジスタの制御電極に供給される転送信号に比べて同電位か或いは高くなるよう設定される請求項16に記載の光電変換回路。
  19. 前記第1ノードには光電変換素子のカソードとダイオード素子のカソードを共通接続して成り、前記第1トランジスタの制御電極には直流電圧からなる転送信号が供給され、さらに前記光電変換素子のアノードには直流電圧からなる第1制御電圧が供給され、前記ダイオード素子のアノードには直流電圧からなる第2制御電圧が供給される請求項13に記載の光電変換回路。
  20. 前記第1制御電圧は前記第2制御電圧より小さく設定される請求項19に記載の光電変換回路。
  21. 前記第2制御電圧は前記第1トランジスタの制御電極に供給される転送信号の大きさに比べて同電位か或いは低くなるよう設定される請求項19に記載の光電変換回路。
  22. カソードに第1制御電圧が供給される光電変換素子と、カソードに第2制御電圧が供給されるダイオード素子とが、アノードを共通にしてなる第1ノードと、
    該第1ノードに一端が接続される第1キャパシタと、
    前記第1ノードに接続される第1主電極を有し、制御電極に転送信号が供給される第1トランジスタと、
    前記第1トランジスタの第2主電極に第2キャパシタの第1端子が接続されてなる第2ノードと、
    前記第2ノードに接続される第1主電極を有し、制御電極に初期化信号が供給される第2トランジスタと、
    前記第2ノードに接続される制御電極を有する第3トランジスタと、前記第3トランジスタの第2主電極に接続される第1主電極を有し、制御電極に読み出し信号が供給される第4トランジスタと、
    前記第4トランジスタの第2主電極に接続される信号出力ラインと、
    を備える光電変換回路。
  23. 前記光電変換素子は銅、インジウム、ガリウム、セレンからなる非シリコン系のCIGS光電変換素子である請求項22に記載の光電変換回路。
  24. アノードに第1制御電圧が供給される光電変換素子と、アノードに第2制御電圧が供給されるダイオード素子とが、カソードを共通にしてなる第1ノードと、
    該第1ノードに一端が接続される第1キャパシタと、
    前記第1ノードに接続される第1主電極を有し、制御電極に転送信号が供給される第1トランジスタと、
    前記第1トランジスタの第2主電極に第2キャパシタの第1端子が接続されてなる第2ノードと、
    前記第2ノードに、接続される第1主電極を有し、制御電極に初期化信号が供給される第2トランジスタと、
    前記第2ノードに接続される制御電極を有する第3トランジスタと、
    前記第3トランジスタの第2主電極に接続される第1主電極を有し、制御電極に読み出し信号が供給される第4トランジスタと、
    前記第4トランジスタの第2主電極に接続される信号出力ラインと、
    を備える光電変換回路。
  25. 前記第1キャパシタ及び第2キャパシタの少なくとも1つは第1トランジスタの拡散容量で作り込まれる請求項13、22、及び24のいずれか1項に記載の光電変換回路。
  26. 前記光電変換素子はCIGS系からなる請求項22に記載の光電変換素子。
  27. 前記CIGS系の光電変換素子は、前記回路部と同一のチップ内に作り込まれ、前記CIGS系の光電変換素子のアノード及びカソードはそれぞれ前記回路部側及び前記第1制御ライン側に設けられる請求項26に記載の光電変換素子。
  28. 前記光電変換素子は、一部に開口領域を有するアルミニウム遮光膜、N型酸化亜鉛層及び真性酸化亜鉛層を有するコモン電極層、硫化カドミウム層、CIGS層、金属電極層、絶縁層、及びビア層を備え、前記金属電極層は前記ビア層を介して、前記第2制御ラインに接続され、前記コモン電極層は前記第1制御ラインに接続される請求項26に記載の光電変換素子。
  29. 前記光電変換素子は前記チップ内に作り込まれ、光電変換素子の前記コモン電極層と前記金属電極層には各別に所定の直流電圧が供給される請求項28に記載の光電変換素子。
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