JP2011037995A - ハードカーボンブラック - Google Patents

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正樹 栗原
Yuji Ota
裕治 太田
Shozo Yoshinaga
省三 吉永
Nobuhiro Hirose
伸洋 廣瀬
Toshihiro Makino
年宏 牧野
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Abstract

【課題】高水準の耐摩耗性を保持しながら、かつ非常に優れた低発熱性を有するハードカーボンブラックを提供する。
【解決手段】ハードカーボンブラックは、下記式(1)及び式(2)の選択的特性を有する。
SF<−D50+430 (1)
Dpa<0.2×DBP−0.2×CTAB+120 (2)
ここで、SFは下記式(3)より得られる形状係数の個数平均値であり、D50はアグリゲートの50%頻度値であり、Dpaはアグリゲートの投影面積から算出される円相当径の個数平均値であり、DBPはDBP吸油量であり、CTABはCTAB吸着比表面積である
SF=(周囲長)/(投影面積)×(1/4π)×100 (3)
【選択図】なし

Description

本発明は、耐摩耗性と低発熱性のバランスに優れるハードカーボンブラックに関する。
ゴム配合用のカーボンブラックは、その用途、目的に応じて様々な種類があり、比表面積やアグリゲートなど各種特性により分類されている。
これらのうち、タイヤトレッド用カーボンブラックについては高度の耐摩耗性と低燃費性を実現することが要求されている。この2つの要求特性のうち、後者の低燃費性については、低発熱性として評価される。特に、トラック・バス車両用タイヤにおいては、乗用車に比べて荷重が大きいために耐摩耗性の条件が過酷であり、この過酷な条件での高耐摩耗性と低燃費性の両立が必要である。
これらの要求性能を満たすためのカーボンブラックとしては、例えば、高アグリゲートであることが有効であるとともに、耐摩耗性を向上させるには比表面積が大きく、一方、低燃費性を改善するには比表面積が小さいことが有効である。すなわち、高耐摩耗性と低燃費性の両立は二律背反する命題といえる。
耐摩耗性と低燃費性を高度にバランスさせるべく、カーボンブラックの様々な特性に着目し、多くの特許が出願されている。
例えば、特定の比表面積及びグリゲート範囲において、窒素吸着比表面積とCTAB吸着比表面積の関係、アグリゲート破壊指数、比着色力、ΔD50/Dst及び銀ポロシメーターにより測定される直径25nm〜30nmの空隙総容積を規定したカーボンブラックが提案されている(特許文献1参照)。
また、乗用車、軽トラック対象低燃費タイヤトレッド用カーボンブラックとして、窒素吸着比表面積が75〜100m2/g、圧縮DBPが105〜120ml/100gのハード系領域で、アグリゲートのストークスモード径(Dst)と透過型電子顕微鏡による2次元投影像を画像解析して得られるカーボンブラックアグリゲートの投影面積の円換算平均径(De)との間にDst≧0.62De+28.0の関係を満たす形状異方性の小さいカーボンブラック及びゴム組成物が提案されている(特許文献2参照)。
また、CTAB吸着比表面積が110〜160m2/g及び24M4DBP吸油量が90〜140ml/100gの特定範囲において、凝集体パラメーター円形規則度(λ1)がλ1≦0.0027×(24M4DBP)+0.0778を満足するようなギザギザした形状を多く持ち、固有楕円離心率(λ2)がλ2≧-0.000444×(24M4DBP)+0.750を満足するような異方性の高いアグリゲートを有するカーボンブラックも提案されている(特許文献3参照)。
しかしながら、近年の地球環境保全に関する関心から、省資源、省エネルギーに関する社会的要請がより一層高まっており、特に、トラック・バス車両用タイヤトレッドに使用されるカーボンブラックにおいては長寿命化につながる耐摩耗性向上と燃料削減につながる低燃費化に対する要求が年々、厳しさを増している。
特開平10−036704号公報 特開平8−169983号公報 特開2000−319539号公報
解決しようとする問題点は、高水準の耐摩耗性を保持しながら、かつ非常に優れた低発熱性を有するハードカーボンブラックとして未だ十分なものが得られていない点である。
本発明者らは、高い耐摩耗性と高い低燃費性を兼備し、トラック・バス車両用タイヤトレッド用として好適なカーボンブラックを提供するために、アグリゲート形状について鋭意検討した結果、アグリゲート周囲長と投影面積から算出される形状係数が遠心沈降法で測定した50%頻度値(メジアン径)から算出される値よりも低い場合に低発熱性が図れ、かつ、アグリゲート投影面積から算出される円相当径がDBP吸収量及びCTAB比表面積から算出される値より低い場合に耐摩耗性が向上することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明に係るハードカーボンブラックは、下記式(1)及び式(2)の選択的特性を有することを特徴とする。
SF<−D50+430 (1)
Dpa<0.2×DBP−0.2×CTAB+120 (2)
ここで、SFは透過型電子顕微鏡によるアグリゲートの二次元投影画像を画像解析し、下記式(3)から求められる形状係数の個数平均値であり、D50は遠心沈降法で測定したアグリゲートの50%頻度値であり、Dpaはアグリゲートの投影面積から算出される円相当径の個数平均値であり、DBPはDBP吸油量であり、CTABはCTAB吸着比表面積である。
SF=(周囲長)/(投影面積)×(1/4π)×100 (3)
また、本発明に係るハードカーボンブラックは、好ましくは、さらに下記式(4)の選択的特性を有することを特徴とする。
1.3<D75/D25<1.6 (4)
ここで、D75は遠心沈降法で測定したアグリゲートの75%頻度値であり、D25は25%頻度値である。
また、本発明に係るハードカーボンブラックは、好ましくは、CTAB吸着比表面積が100〜170m/gおよびDBP吸油量が100〜150ml/100gであることを特徴とする。
本発明に係るハードカーボンブラックは、下記式(1)及び式(2)の選択的特性を有するので、高水準の耐摩耗性を保持しながら、かつ非常に優れた低発熱性を発現することができる。また、このため、高水準の耐摩耗性と非常に優れた低燃費性を求められるトラック・バス車両用タイヤトレッドの配合ゴム等の用途に好適に用いることができる。
SF<−D50+430 (1)
Dpa<0.2×DBP−0.2×CTAB+120 (2)
ここで、SFは透過型電子顕微鏡によるアグリゲートの二次元投影画像を画像解析し、下記式(3)から求められる形状係数の個数平均値であり、D50は遠心沈降法で測定したアグリゲートの50%頻度値であり、Dpaはアグリゲートの投影面積から算出される円相当径の個数平均値であり、DBPはDBP吸油量であり、CTABはCTAB吸着比表面積である。
SF=(周囲長)/(投影面積)×(1/4π)×100 (3)
図1は実施例、比較例及び参考例のゴム組成物についてtanδ(60℃)とランボーン25%摩耗の関係を示したグラフ図である。
本発明の実施の形態(以下、本実施の形態例という。)について、以下に説明する。
本実施の形態例に係るハードカーボンブラックは、下記式(1)及び式(2)の選択的特性を有するもの、すなわち、式(1)及び(2)の条件を全て満たすものである。
SF<−D50+430 (1)
Dpa<0.2×DBP−0.2×CTAB+120 (2)
ここで、SFは透過型電子顕微鏡によるアグリゲートの二次元投影画像を画像解析し、下記式(3)から求められる形状係数の個数平均値であり、D50は遠心沈降法で測定したアグリゲートの50%頻度値であり、Dpaはアグリゲートの投影面積から算出される円相当径の個数平均値であり、DBPはDBP吸油量であり、CTABはCTAB吸着比表面積である。
SF=(周囲長)/(投影面積)×(1/4π)×100 (3)
本実施の形態例に係るハードカーボンブラックは、その製造方法を限定するものではなく、熱分解法であるサーマル法もしくはアセチレン分解法または不完全燃焼法であるコンタクト法等の製法で製造されるものであってもよいが、ガスファーネス法やオイルファーネス法等のファーネス法の製法で製造されるものであることがより好ましい。
本実施の形態例において、上式(1)中のSF(形状係数の個数平均値)は、例えばトナー技術の分野において汎用される指標であり、以下の方法により得られる値である。
乾燥させたカーボンブラック試料1mgを試験管に入れ、クロロホルム2mlを加え、3分間超音波で分散させる。分散させた試料をカーボンブラック支持膜に固定し、透過型電子顕微鏡(直接倍率60000倍)で撮影する。得られた二次元投影画像を画像解析装置(NIRECO社製LUZEX−F)にかけ、1000個のアグリゲートについて測定することにより、周囲長、投影面積、周囲長と投影面積から、SFが上式(3)により計算される。SFはアグリゲートの形状が滑らかなほど、すなわち表面が平滑で、かつ球形状に近づくほど値が100(理論最小値)に近づき、ギザギザした構造をとれば値は100よりも大きくなる。
本実施の形態例において、D50(50%頻度値 単位:nm)は、JIS K6217-6「ゴム用カーボンブラック-基本特性−第6部:ディスク遠心光沈降法による凝集体分布の求め方」に準拠して測定される。なお、後述するD25(25%頻度値)及び75(75%頻度値)についても同様である。
本発明者らは、SF、D50及び低燃費性の関係について検討した結果、既存のカーボンブラックのSF値が(−D50+440)よりも大きく、SF値が(−D50+430)よりも小さい場合に低燃費性に優れることを見出した。
D50はディスク遠心光沈降法で測定される50%頻度値であるが、この値はアグリゲートの大きさだけでなくアグリゲート形態に関係する流体力学的抵抗の影響も受ける。しかしながら、この流体力学的抵抗はアグリゲートの枝数や異方性が大きく反映されているものと解される。
一方、カーボンブラック粒子が固着してできているアグリゲートのSFは周囲長と投影面積から算出されるので、アグリゲートの枝数や異方性だけでなく、粒子間の固着状態も反映しているものと解釈できる。
そして、D50とSFの一定の関係、すなわち、アグリゲートの大きさ、枝数及び異方性と、粒子同士の固着状態によるカーボンブラック表面でのゴム分子の接触状況の関係が発熱性に効果を与えるものと解される。
上式(1)において、SFが(-D50+430)で算出される値よりも大きいときには、十分な低発熱性や低燃費性が得られない。
本実施の形態例において、上式(2)中の各特性は、以下の方法により得られる値である。
Dpa(円相当径 単位:nm)は、上記したSFの測定方法において投影面積から算出される個数平均値である。
DBP(DBP吸油量 単位:ml/100g)は、JIS K6217−4「ゴム用カーボンブラック-基本特性−第4部:オイル吸収量の求め方(圧縮試料を含む)」に準拠して測定される。
CTAB(CTAB吸着比表面積 単位:m/g)は、JIS K6217−3「ゴム用カーボンブラック-基本特性−第3部:比表面積の求め方−CTAB吸着法」に準拠して測定される。
本発明者らは、Dpa、DBP、CTAB及び耐摩耗性の関係について検討した結果、既存のカーボンブラックのDpa値が(0.2×DBP−0.2×CTAB+122)よりも大きく、Dpa値が(0.2×DBP−0.2×CTAB+120)よりも小さい場合に耐摩耗性に優れることを見出した。
一般的に、DBP吸油量が高いほどアグリゲートが発達してDpaが大きくなり、一方、CTAB比表面積が大きいほどアグリゲートを構成する粒子径が小さいのでDpaは小さくなる。上式(2)は、Dpaに対応し、かつアグリゲートの形態についての相互に異なる指標であるDBP吸油量およびCTAB比表面積が特定の関係を有するときの値とDpaの値の大小関係によって耐摩耗性が評価できるという技術的意義を有するものと解される。
上式(2)において、Dpaが(0.2×DBP-0.2×CTAB+120)で計算される値より大きいときは、耐摩耗性が不十分となるおそれがある。
本実施の形態例に係るハードカーボンブラックは、アグリゲートの形態に関する式(1)及び(2)の関係を同時に満足することにより、高水準の耐摩耗性を保持しながら、かつ非常に優れた低発熱性を発現することができる。言い換えれば、耐摩耗性と低発熱性のバランスに優れる。また、このため、高水準の耐摩耗性と非常に優れた低燃費性を求められるトラック・バス車両用タイヤトレッドの配合ゴム等の用途に好適に用いることができる。
本実施の形態例に係るハードカーボンブラックは、さらに下記式(4)の選択的特性を有することが好ましい。
1.3<D75/D25<1.6 (4)
ここで、D75は遠心沈降法で測定したアグリゲートの75%頻度値であり、D25は25%頻度値である。D75/D25はアグリゲート径分布を示す指標であり、値が小さいほどアグリゲート径分布がシャープで、値が大きいほどブロードである。
本実施の形態例に係るハードカーボンブラックは、上式(4)を満足することにより、耐摩耗性と低発熱性のバランスがより優れる。
D75/D25が1.3以下の場合には低発熱性や低燃費性が悪化するおそれがあり、1.6以上の場合には耐摩耗性が悪化するおそれがある。
また、本実施の形態例に係るハードカーボンブラックは、CTAB吸着比表面積が100〜170m/gおよびDBP吸油量が100〜150ml/100gであることが好ましい。
CTAB吸着比表面積が100m2/g未満では耐摩耗性が低下するおそれがあり、一方、170m2/gを超えるときにおいてもゴム中のカーボンブラックの分散性が悪化して耐摩耗性が低下するおそれがある。
DBP吸油量が100ml/100g未満では必要なモジュラスが得られないおそれがあり、一方、150ml/100gを超えるとゴム組成物の粘度が高くなり、加工性が悪化するおそれがある。
以上説明した本実施の形態に係るハードカーボンブラックは、例えば、炉の軸方向に装着した燃料バーナーの周囲から燃焼用空気を供給する空気導入口を有する燃焼室に引き続き、同軸的に連設された原料供給口を有する2〜3段階の狭径反応室と広径反応室からなるオイルファーネス炉を用い、原料の供給箇所や供給量、燃料油及び空気、酸素ガス又はその混合物からなる燃焼用ガスの供給量、反応停止時間等を調整することによって製造することができる。
2〜3段階の狭径反応室と広径反応室からなるオイルファーネス炉ではその段差形状によって、高温高速の燃焼ガスの縮流と拡大流れが存在する。一方、アグリゲート形状はカーボンブラック粒子同士の衝突頻度や衝突強度、衝突方向で決まるため、アグリゲート形状を制御するにはオイルファーネス炉の縮流や拡大流れを考慮して反応ポイントを制御しなければならない。
本実施の形態に係るハードカーボンブラックを製造するには、段差形状による燃焼ガスの縮流及び拡大流れを考慮し、適宜、原料供給箇所や供給量、燃料量、酸素ガス又はその混合物からなる燃焼用ガスの供給量、反応停止時間等を調整することが有効である。特に、狭径反応室の上流に位置する広径反応室から原料を供給することが望ましい。
実施例及び較例を挙げて、本発明をさらに説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜3及び較例1〜4)
炉の軸方向に装着した燃料バーナーの周囲から燃焼用空気を供給する空気導入口を有する燃焼室(内径900mm、長さ2100mm)に引き続き、半角15°のテ-パ角を有する縮小テ-パ部、円筒直管部(内径530mm、長さ400mm)、炉軸に対して直角方向に原料が供給できる原料供給口を供えた第1反応室(内径370mm、長さ3700mm)、第2反応室(内径254mm、長さ500mm)、半角15°のテ-パ角を有する第3反応室(長さ900mm)及び複数の反応停止用冷却水スプレー装置(QWNo.1〜QWNo.8)を備えた反応停止部(内径420mm)からなるファーネス炉を用いた。なお、原料供給口は、第1反応室に4箇所(FNo.1〜FNo.4)、第2反応室に1箇所(FNo.5)、第3反応室に3箇所(FNo.6〜FNo.8)設置されている。
原料に比重1.05(100/4℃)、BMCI 150、エングラー粘度(70/20℃)1.32、トルエン不溶分0.02%の石炭系原料油を、燃料に比重0.96(15/4℃)、灰分0.001%、エングラー粘度(40/20℃)1.11、トルエン不溶分0.007%の炭化水素油を用いて、原料供給箇所、原料供給量、燃料油供給量、燃焼空気供給量、反応停止箇所を変更して実施例1〜3、比較例1〜4のカーボンブラックを製造した。
このようにして得られたカーボンブラックの製造条件と特性値を表1、表2に示した。また、表3には参考例1、2として、市販カーボンブラック(参考例1:N220 (新日化カーボン社製ニテロン#300) 参考例2:N234 (新日化カーボン社製ニテロン#300IH))の特性を示した。
Figure 2011037995
Figure 2011037995
Figure 2011037995
実施例、比較例、参考例の各カーボンブラックを表4に示すASTM D3192に準拠した配合で、混錬を行い、加硫条件145℃、30分で加硫を行ってゴム組成物とした。
Figure 2011037995
ゴム組成物の耐摩耗性と燃費特性の評価を下記条件で行い、その結果を表5及び1に示した。
ここで、耐摩耗性、燃費特性は参考例1(ニテロン#300)を100としたときの対比指数で示した。耐摩耗性の対比指数が高いほど摩耗が少なく耐摩耗性が優れていることを示す。燃費特性は対比指数が小さいほど発熱が小さく低燃費性が優れていることを示す。
(1)摩耗特性の評価
耐摩耗性の評価は岩本製作所社製ランボーン摩耗試験機を用いてスリップ率25%で下記の通りで行った。
装置 : 岩本製作所社製 単連ランボーン摩耗試験機
砥石 : 外径305mm、粒GC、粒度80、結合度K
サンプル : 外径49mm、内径23mm、幅5mm
砂 : カ-ボランダム90メッシュ
サンプル速度 : 50.8m/分(330rpm)
落砂量 : 15g/分
スリップ率 : 25%
荷重 : 3.5kg
(2)燃費特性の評価
燃費特性の評価は東洋精機社製粘弾性スペクトロメーターを用いて60℃の損失正接(以下、tanδ(60℃)で示す)を測定した。
装置 : 東洋精機社製粘弾性スペクトロメーター
サンプル : 長さ20mm、幅5mm、厚さ2mm
測定温度 : 60℃
周波数 : 20Hz
初期ひずみ :
10%
振幅 : 2%
Figure 2011037995
表5及び図1に示した通り、本発明で規定した条件を満たす実施例1〜3は全て高水準の耐摩耗性を保持しながら、非常に優れた低燃費性を有していることがわかる。一方、本発明で規定した条件を満たしていない比較例1〜4は実施例ほど耐摩耗性と燃費特性がバランスしていない。比較例2はDpaが(0.2×DBP-0.2×CTAB+120)から算出される値よりも小さく要件を満足しているもののSFが(-D50+430)から算出される値よりも大きいため実施例1、2と比較すると高い耐摩耗性を有するものの低燃費性が不十分である。比較例4はSFが(-D50+430)から算出される値よりも小さく要件を満足しているもののDpaが(0.2×DBP-0.2×CTAB+120)から算出される値よりも大きいため、実施例1と比較すると高い低燃費性を有するものの耐摩耗性が不十分である。

Claims (3)

  1. 下記式(1)及び式(2)の選択的特性を有することを特徴とするハードカーボンブラック。
    SF<−D50+430 (1)
    Dpa<0.2×DBP−0.2×CTAB+120 (2)
    ここで、SFは透過型電子顕微鏡によるアグリゲートの二次元投影画像を画像解析し、下記式(3)から求められる形状係数の個数平均値であり、D50は遠心沈降法で測定したアグリゲートの50%頻度値であり、Dpaはアグリゲートの投影面積から算出される円相当径の個数平均値であり、DBPはDBP吸油量であり、CTABはCTAB吸着比表面積である
    SF=(周囲長)/(投影面積)×(1/4π)×100 (3)
  2. さらに下記式(4)の選択的特性を有することを特徴とする請求項1記載のハードカーボンブラック。
    1.3<D75/D25<1.6 (4)
    ここで、D75は遠心沈降法で測定したアグリゲートの75%頻度値であり、D25は25%頻度値である
  3. CTAB吸着比表面積が100〜170m/gおよびDBP吸油量が100〜150ml/100gであることを特徴とする請求項1または2に記載のハードカーボンブラック。
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