JP2011036455A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】体動アーチファクトの低減とプリパルスの印加による偽エコーの発生の抑制とを両立し、MRIの画質を向上させる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】後続の本撮影にハイブリッドラディアル法といった非直交系サンプリング法を採用する場合のプリパルスシーケンスに印加するクラッシャー傾斜磁場パルスの印加量および印加軸を、本撮影で計測するブレードの回転角に応じて決定する。印加毎に変化させてもよいし、極性のみ回転角に応じて決定してもよい。
【選択図】図8

Description

本発明は、核磁気共鳴(以下、「NMR」と略記する)現象を利用して被検体の検査部位の断層画像を得る磁気共鳴イメージング(以下、「MRI」と略記する)技術に関し、特に、本計測に先立って印加するRFパルス(以下、プリパルスと呼ぶ)の影響を制御する技術に関する。
MRIは、高周波磁場パルス(RFパルス)を印加し、被検体の組織を構成する原子核スピン(磁化)を励起させて発生するNMR信号(エコー信号)を計測し、撮影対象の形態や機能を2次元的あるいは3次元的に画像化する技術である。エコー信号には、傾斜磁場パルスによって異なる位相エンコードが付与されるとともに周波数エンコードされて、時系列データとして計測される。計測されたエコー信号は、2次元または3次元フーリエ変換されることにより画像に再構成される。
励起用以外のRFパルスを印加すると、このRFパルスの励起プロファイルの不完全性により、目的どおりの振る舞いをしない磁化の成分(偽磁化成分)が発生することがある。これらの偽磁化成分の位相がエコー信号収集時にリフォーカスすると、不正なエコー信号が発生し、アーチファクトとなる。このようなエコーをスティミュレイテッドエコー(Stimulated Echo:偽エコー)と呼ぶ(例えば、非特許文献1参照)。この偽エコーは、そのリフォーカスタイミングを変えるクラッシャー傾斜磁場パルスを印加し、抑える。
撮影によっては、撮影対象の画像に所望のコントラストを付与するため、励起RFパルス印加前にプリパルスを印加することがある。プリパルスの印加により励起される磁化も、後続の本撮影において、偽磁化成分となり、偽エコー発生させることがある。この偽エコーを抑えるため、プリパルスシーケンス内でもクラッシャー傾斜磁場パルスが印加される(例えば、特許文献1参照)。なお、プリパルスシーケンス内では、クラッシャー傾斜磁場パルスは、横磁化を拡散するため、3軸方向に印加される。
MRIの本撮影では、k空間(いわゆる「計測空間」といわれる空間)上の各格子点のエコー信号を、周波数エンコード方向に平行なサンプリングを位相エンコード方向に位相エンコード量を変えながら繰り返す直交系(Cartesian)サンプリング法により収集する。しかし、そのサンプリングの特性から、直交サンプリング法では体動などによるアーチファクトが発生しやすい。
このアーチファクトを低減するものとして、非直交系(Non−cartesian)サンプリング法が提案されている。非直交径サンプリング法として、例えば、ラディアル法(例えば、非特許文献2参照)、ハイブリッドラディアル法(例えば、非特許文献3参照)が知られている。
ラディアル法は、計測空間の略一点(一般的には原点)を回転中心として回転角を変えながら放射状にサンプリングし、一枚の画像再構成に必要なエコー信号を得る技術である。放射状のサンプリングは、エコー信号収集時に、位相エンコード傾斜磁場軸と周波数エンコード傾斜磁場軸との両軸に読み出し傾斜磁場パルスを印加し、この読み出し傾斜磁場パルスの振幅を、パルスシーケンスの繰返し(ショット)毎に変えることにより実現する。
また、ハイブリッドラディアル法は、ラディアル法に位相エンコードを組み合わせたもので、ショット毎にサンプリング方向の異なる複数のブレードを計測する。各ブレード内では直交系サンプリング法と同様に、位相エンコード傾斜磁場パルスを付加して複数のエコー信号を収集する。ハイブリッドラディアル法は、ラディアル法の特性を有するとともに、一回の高周波磁場の印加で複数のエコー信号を収集するマルチエコー法のシーケンスに適用しやすいという特徴を持つ。なお、マルチエコー法としては、例えば、FSE法やエコープレナー法などが知られている。
また、MRIでは、傾斜磁場パルスを印加すると、渦電流や残留磁場が発生する。従って、励起RFパルスの印加からエコー信号収集までの単位計測を複数回繰返す撮影では、直前の単位計測時の傾斜磁場パルスによる渦電流成分や残留傾斜磁場成分が次の単位計測に影響を与える。例えば、垂直磁場型MRI装置など、構造により渦電流や残留傾斜磁場の影響の大きくなる装置では、この影響を補正し、磁場の状態を安定化するために、本撮影のRF励起パルスの照射前に、傾斜磁場パルス(以下、プリ傾斜磁場パルスと呼ぶ。)を印加することがある。プリ傾斜磁場パルスは、これらの成分の影響を補正しやすくするため、本撮影で使用する傾斜磁場パルス強度に応じて印加される(例えば、特許文献2参照)。
E.Mark Haake et. al., "18.3 SSFP Singal Formation Mechanisms" MAGNETIC RESONANCE IMAGING ― Physical Principles and Sequence Design,A JOHN WILEY & SONS,INC.,PUBLICATION,p493−495 G. H. Glover et. al., Projection Reconstruction Techniques for Redution of Motion Effects in MRI, Magnetic Resonance in Medicine 28: 275−289 (1992) James G. Pipe, Motion Correction With PROPELLER MRI: Application to Head Motion and Free−Breathing Cardiac Imaging, Magnetic Resonance in Medicine 42:963−969 (1999)
特開平10−323336号公報 国際公開第2003/037183号
一般にプリパルスシーケンスは、ショット毎に印加される。直交系サンプリング法では、例えば、FSE法のように複数ショットでエコー信号を収集する場合であっても、計測空間の取得方向が一定であるため、エンコード傾斜磁場以外の傾斜磁場印加量は一定である。しかし、非直交系サンプリング法では、上述のように、ショット毎に、これらが変化する。従って、体動アーチファクトを低減するため、本撮影に非直交系サンプリング法を採用すると、ショットによっては、プリパルスシーケンス内のクラッシャー傾斜磁場パルスによる位相変化と本撮影シーケンス内の傾斜磁場パルスによる位相変化とがバランスし、偽エコーが発生することがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、体動アーチファクトの低減とプリパルスの印加による偽エコーの発生の抑制とを両立し、MRIの画質を向上させる技術を提供することを目的とする。
本発明は、後続の本撮影にハイブリッドラディアル法といった非直交系サンプリング法を採用する場合のプリパルスシーケンスに印加するクラッシャー傾斜磁場パルスの印加量および印加軸を、本撮影で計測するブレードの回転角に応じて決定する。印加毎に変化させてもよいし、極性のみ回転角に応じて決定してもよい。
具体的には、静磁場に置かれた被検体に高周波磁場を印加する高周波磁場照射手段と、前記被検体に互いに直交する3軸方向の傾斜磁場を印加する傾斜磁場印加手段と、前記被検体から発生するエコー信号を検出する信号検出手段と、前記高周波磁場発生手段、前記傾斜磁場印加手段および前記信号検出手段の動作を所定のパルスシーケンスに従って制御する制御手段とを備える磁気共鳴イメージング装置であって、前記パルスシーシーケンスは、前記エコー信号が配置される計測空間を、当該計測空間の原点を通る計測軌跡を有するブレードであって、前記計測空間の座標軸に対する前記計測軌跡の角度である回転角が互いに異なる複数のブレードに分割して計測する本撮影シーケンスと、1以上の予め定められた数のブレードの計測毎に、特定の組織からの信号の磁化を励起するプリパルスを印加するプリパルスシーケンスと、を備え、前記プリパルスシーケンスは、前記プリパルスの印加による偽エコーを抑制するクラッシャー傾斜磁場パルス、を備え、前記クラッシャー傾斜磁場パルスの前記各軸に対する印加量は、当該プリパルスシーケンスに続いて実行される本撮影シーケンスの撮影条件に応じて決定されることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置を提供する。
本発明によれば、体動アーチファクトの低減とプリパルスの印加による偽エコーの発生の抑制とを両立し、MRIの画質が向上する。
第一の実施形態のMRI装置の全体構成を示すブロック図である。 直交系サンプリングを適用したファストスピンエコー(FSE)法のパルスシーケンスを示す説明図である。 直交系サンプリングを適用した2次元FSE法による計測空間充填を説明するための説明図である。 ハイブリッドラディアル法を適用した2次元FSE法のパルスシーケンスを示す説明図である。 ハイブリッドラディアル法を適用した2次元FSE法による計測空間充填を説明するための図であり、(a)は、1ブレードの、(b)は、計測空間全体の充填の様子を説明するための説明図である。 (a)は、プリパルスシーケンスの一例を示す説明図であり、(b)は、撮影シーケンスの一例を示す説明図である。 偽エコーの発生と抑制とを説明するための図であり、(a)は、プリパルスが無い場合の励起磁化の位相を、(b)は、プリパルスの印加により偽エコーが発生する場合の励起磁化の位相を、(c)は、クラッシャー傾斜磁場により偽エコーを抑制する場合の励起磁化の位相の様子をそれぞれ説明するための説明図である。 第一の実施形態のプリパルスシーケンスの一例を示す説明図である。 第二の実施形態のプリパルスシーケンスの一例を示す説明図である。 第三の実施形態の撮影シーケンスを説明するための説明図である。
<<第一の実施形態>>
以下、本発明を適用する第一の実施形態について説明する。以下、本発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
まず、本実施形態のMRI装置について説明する。図1は、本実施形態のMRI装置10の一例の全体構成を示すブロック図である。本図に示すように、本実施形態のMRI装置10は、NMR現象を利用して被検体1の断層画像を得るもので、静磁場発生系2と、傾斜磁場発生系3と、シーケンサ4と、送信系5と、受信系6と、情報処理系7と、を備える。
静磁場発生系2は、被検体1の周りの空間にその体軸方向または体軸と直交する方向に均一な静磁場を発生させるもので、被検体1の周りに配置される永久磁石方式または常電導方式あるいは超電導方式の磁場発生手段により構成される。
傾斜磁場発生系3は、X、Y、Zの3軸方向に巻かれた傾斜磁場コイル31と、それぞれの傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場電源32とから成り、後述のシ−ケンサ4からの命令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電源32を駆動することにより、X、Y、Zの3軸方向の成分を有する傾斜磁場パルスを被検体1に印加する。例えば、X、Y、Zのいずれかの1方向にスライス方向傾斜磁場パルス(Gs)を印加して被検体1に対するスライス面を設定し、残り2つの方向に位相エンコード方向傾斜磁場パルス(Gp)と周波数エンコード方向傾斜磁場パルス(Gf)を印加して、エコー信号にそれぞれの方向の位置情報をエンコードする。
送信系5は、被検体1の生体組織を構成する原子の原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるために高周波磁場(RF)パルスを印加するもので、高周波発振器52と変調器53と高周波増幅器54と送信側の高周波コイル(送信コイル)51とを備える。高周波発振器53から出力された高周波パルスは、シーケンサ4からの指令によるタイミングで変調器53により振幅変調され、高周波増幅器54で増幅された後、被検体1に近接して配置された送信コイル51に供給され、被検体1にRFパルスとして印加される。
受信系6は、被検体1の生体組織を構成する原子核スピンの核磁気共鳴により放出されるNMR信号(エコー信号)を検出するもので、受信側の高周波コイル(受信コイル)61と増幅器62と直交位相検波器63とA/D変換器64とを備える。送信コイル51から印加されたRFパルスによって誘起される被検体1の応答のエコー信号は、被検体1に近接して配置された受信コイル61で検出され、増幅器62で増幅された後、シーケンサ4からの指令によるタイミングで直交位相検波器63により直交する二系統の信号に分割され、それぞれがA/D変換器64でディジタル量に変換されて、受信信号として情報処理系7に送られる。
シーケンサ4は、RFパルスと傾斜磁場パルスとを所定のパルスシーケンスに従って繰り返し印加する制御手段で、情報処理系7の制御で動作し、被検体1の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を送信系5、傾斜磁場発生系3、および受信系6に送る。パルスシーケンスは、計測の目的に従って予め作成され、プログラムおよびデータとして情報処理系7内の後述する記憶装置72等に格納される。
情報処理系7は、MRI装置10全体の動作の制御、信号処理、画像再構成処理等を行うもので、CPU71、ROM、RAMなどの記憶装置72、光ディスク、磁気ディスク等の外部記憶装置73と、ディスプレイ等の表示装置74と、マウス、トラックボール、キーボード等の入力装置75とを備える。受信系6から受信信号が入力されると、CPU71が信号処理、画像再構成処理を実行し、その結果として得られる被検体1の断層画像を表示装置74に表示すると共に、記憶装置72または外部記憶装置73に記録する。また、情報処理系7は、予め記憶装置72等に格納されているパルスシーケンスに従って、シーケンサ4に指令を与える。なお、このパルスシーケンスは、情報処理系7が、ユーザから入力された撮影パラメータを用いて予め生成する。
なお、図1において、送信コイル51と受信コイル61と傾斜磁場コイル9とは、被検体1の周りの空間に配置された静磁場発生系2の静磁場空間内に設置されている。また、ここでは、送信コイル51と受信コイル61とを別個に設ける場合を例示しているが、これに限られない。例えば、1の高周波コイルで、両機能を兼用させるよう構成してもよい。
以上の構成を有するMRI装置10は、撮影対象スピン種の密度の空間分布や、励起状態の緩和現象の空間分布を画像化することで、人体頭部、腹部、四肢等の形態または、機能を2次元もしくは3次元的に撮影する。なお、現在臨床で普及している撮影対象スピン種は、被検体の主たる構成物質であるプロトンである。
本実施形態では、プリパルスを併用する本撮影にハイブリッドラディアル法を適用する。このとき、プリパルスシーケンスによる偽エコーを抑制可能な適正なクラッシャー傾斜磁場を設定する。
本実施形態のパルスシーケンスの説明に先立ち、直交系サンプリング法を適用するFSE法のパルスシーケンス(直交系FSEシーケンス)を説明する。図2は、直交系FSEシーケンス200のパルスシーケンス図である。本図において、RF、Gs、Gp、Gf、AD、Echoはそれぞれ、RFパルス、スライス傾斜磁場、位相エンコード傾斜磁場、周波数エンコード傾斜磁場、AD変換、エコー信号の軸を表す。なお、以下、本明細書の各パルスシーケンス図において同様である。また、ここでは、一例として、1回の励起RFパルス毎に、6個のエコー信号群を収集する場合を例にあげて説明する。
直交系FSEシーケンス200では、まず、撮影面内のスピンに高周波磁場を与える励起RFパルス201とともに、スライス選択傾斜磁場パルス202を印加する。スライス選択傾斜磁場パルス202の印加直後に、スライス選択傾斜磁場パルス202により拡散したスピンの位相を戻すためのスライスリフェーズパルス203と、エコー信号を生成させるために予めスピンの位相を分散させる周波数ディフェーズ傾斜磁場パルス204とを印加する。その後、スピンをスライス面内で反転するための反転RFパルス205を繰り返し印加する。そして、反転RFパルス205の印加毎に、スライスを選択するスライス選択傾斜磁場パルス206、位相エンコード傾斜磁場パルス207、および周波数エンコード傾斜磁場パルス208を印加し、サンプリングウインド209のタイミングで、エコー信号210を収集する。ここでは、上述のように、1回の励起RFパルス201毎に6個のエコー信号210群を収集する例であるため、反転RFパルス205を6回印加する。なお、エコー信号210は、通常、各サンプリングウインド209のタイミングで、それぞれ、128、256、512、1024個のいずれかのサンプリングデータからなる時系列信号として収集される。
一般にFSEシーケンスでは、励起RFパルスの印加から所定数(上記例では6)のエコー信号の収集までを単位計測(ショット)と呼ぶ。直交系FSEシーケンス200を用いる撮影では、繰り返し時間(TR)211間隔で位相エンコード傾斜磁場パルス207群の面積を変えながらショットを繰り返し、時間間隔212で画像に必要な全てのエコー信号210群を収集する。収集するエコー信号210の数は、通常、1枚の画像あたり、64、128、256、512等の値が選ばれる。
図2に示す直交系FSEシーケンス200で収集したエコー信号210群を計測空間221に配置した様子を図3に示す。本図において、矢印は1つのエコー信号210に対応し、矢印の向きがエコー信号210を走査した方向を示す。また、矢印の太さがエコー信号210の信号強度に対応する。ここでは、1ショットを8回繰返し、エコー信号210群を収集する場合を例示する。すなわち、1回の励起RFパルス201で6個のエコー信号210群を収集するショットを8回繰り返すマルチショット直交系FSEシーケンスにより計測空間221を充填する場合を例示する。
直交系FSEシーケンス200では、1回のショットで、エコー信号210群を上から下に(すなわち、−Kyから+Kyに向って)各ブロック222に1つずつシーケンシャルオーダで配置するよう位相エンコード傾斜磁場パルス207群を制御する。さらに、直交系FSEシーケンス200を繰り返す毎に、同じブロック222内の異なるラインに同じエコー時間に収集したエコー信号が配置されるよう位相エンコード傾斜磁場パルス207群を制御する。図3の各ブロック222の添え字は、そのブロック222内に配置される各ショットにおけるエコー信号210のエコー番号に対応する。エコー番号は、直交系FSEシーケンス200の各ショットで収集する各エコー信号210に、収集する時間順に付与したものである。すなわち、エコー番号が大きくなるほどエコー時間が長いエコー信号である。なお、計測空間221の充填順は、位相エンコード傾斜磁場パルス群207の強度の変更法を変えることによって、変更することができる。
次に、ハイブリッドラディアル法を適用する場合のパルスシーケンスについて説明する。ここでは、FSE法にハイブリッドラディアル法を適用する場合を例にあげて説明する。以下、このパルスシーケンスをハイブリッドラディアルFSEシーケンスと呼ぶ。ここでは、1回の励起で得られるエコー信号群で、各ブロック(ブレード)を充填する。
図4は、ハイブリッドラディアルFSEシーケンス300のパルスシーケンス図である。また、図5は、ハイブリッドラディアルFSEシーケンス300により収集したエコー信号群の計測空間321への配置を説明するための図である。ハイブリッドラディアルFSEシーケンス300が直交系FSEシーケンス200と異なる点は、位相エンコード傾斜磁場軸Gpと周波数エンコード傾斜磁場軸Gfとの区別が無いことである。なお、ハイブリッドラディアル法を示すパルスシーケンスでは、両軸を、便宜上、G1、G2軸として示す。また、ここでは、直交系FSEシーケンス200と同様、1回のショットで6個のエコー信号群を収集する場合を例にあげて説明する。
一般に、ハイブリッドラディアル法による撮影では、計測空間を複数のブレード(単位領域)に分割し、各ブレードを異なる計測空間の回転角で計測する。ここで、計測空間の回転角は、計測空間の所定の軸(本明細書ではkx軸)と各ブレード内の計測空間の中心を通る軌跡との成す角度である。また、ブレード内で計測されるエコー信号に位相エンコードを付与する。
ハイブリッドラディアルFSEシーケンス300では、1回の励起RFパルスで収集するエコー信号群で各ブレード322を充填する。従って、1ショット分のパルスシーケンスの基本的な構成は直交系FSEシーケンス200と同様である。
まず、撮影面内のスピンに高周波磁場を与える励起RFパルス201とともに、スライス選択傾斜磁場パルス202を印加する。スライス選択傾斜磁場パルス202の印加直後に、スライス選択傾斜磁場パルス202により拡散したスピンの位相を戻すためのスライスリフェーズパルス203と、エコー信号を生成させるために予めスピンの位相を分散させる読み出しディフェーズ傾斜磁場パルス301および読み出しディフェーズ傾斜磁場パルス302とを印加する。その後、スピンをスライス面内で反転するための反転RFパルス205を繰り返し印加する。そして、反転RFパルス205の印加毎に、スライスを選択するスライス選択傾斜磁場パルス206、読み出し傾斜磁場パルス307、および読み出し傾斜磁場パルス308を印加し、サンプリングウインド209のタイミングで、エコー信号310を収集する。ここでは、上述のように、1回の励起RFパルス201毎に6個のエコー信号310群を収集する例であるため、反転RFパルス205を6回印加する。
このとき、読み出しディフェーズ傾斜磁場パルス301および読み出し傾斜磁場パルス307はG1軸に、読み出しディフェーズ傾斜磁場パルス302および読み出し傾斜磁場パルス308はG2軸に印加される。読み出し傾斜磁場パルス307と読み出し傾斜磁場パルス308とは、ブレード322内の読み出し方向と位相エンコード方向とをそれぞれKx’およびKy’とすると、エコー信号310が、−Ky’からKy’に向かって収集されるよう制御される。図5(a)は、ハイブリッドラディアルFSEシーケンス300の1ショットを用いて取得した1つのブレード322のエコー信号310の配置を説明するための図である。ここでは、矢印は1つのエコー信号310に対応し、矢印の向きがエコー信号310を走査した方向を示す。また、矢印の太さがエコー信号310の信号強度と対応し、添え字がエコー番号に対応する。
さらに、各ブレード322を計測空間321の異なる回転角で計測するため、時間間隔311毎にスライス面内の2軸(G1、G2軸)に印加する読み出しディフェーズ傾斜磁場パルス301および302、読み出し傾斜磁場パルス307および308の振幅を変えながらハイブリッドラディアルFSEシーケンス300を繰り返し実行し、時間間隔312で画像に必要な全てのエコー信号310群を収集する。このように制御することで、各ブレード322を、計測空間321の略一点を中心として放射状に回転させる。
図4に示すハイブリッドラディアルFSEシーケンス300を繰り返し、収集したエコー信号310群を計測空間321に配置した様子を図5(b)に示す。同一ショットで収集されたエコー信号310群は同一ブレード322に配置される。322の添え字は時間間隔311毎のFSEシーケンス300の繰り返し回数に対応する番号(ショット番号)である。本図は、反時計回りに半周だけ回転し、8回の繰り返しで計測空間321を走査するようにFSEシーケンス300を制御した場合の例である。また、各ブレード322内で、矢印は1つのエコー信号310に対応し、矢印の向きがエコー信号310を走査した方向を示し、矢印の太さがエコー信号310の信号強度に対応する。以下、本実施形態では、ハイブリッドラディアル法として、このハイブリッドラディアルFSEシーケンス300を用いる場合を例にあげて説明する。
次に、プリパルスについて説明する。図6(a)は、プリパルスを含むパルスシーケンス(プリパルスシーケンス)400のシーケンス図である。本図において、RF、Gs、G1、G2、はそれぞれ、RFパルス、スライス傾斜磁場、位相エンコード傾斜磁場(Gp)、周波数エンコード傾斜磁場(Gf)の軸を表す。
まず、励起RFパルスであるプリパルス401とともに、スライス選択傾斜磁場パルス402を印加する。スライス選択傾斜磁場パルス402の印加直後にスライス選択傾斜磁場パルス402により拡散したスピンの位相を戻すためのスライスリフェーズパルス403を印加する。この後、3つの傾斜磁場軸に横磁化を拡散させ、また、偽エコーの発生を抑制するためのディフェーズ傾斜磁場パルスとしてそれぞれクラッシャー傾斜磁場パルス404、405、406を印加する。プリパルスの印加時間は、スライス選択傾斜磁場パルス402の印加開始時点から、クラッシャー傾斜磁場パルス404〜406の終了時点までの時間間隔407である。なお、スライスリフェーズパルス403を印加せず、その分、スライス軸のクラッシャー傾斜磁場パルス404で調整するよう構成してもよい。
プリパルス401は、本撮影の各励起RFパルスの照射前に印加される。従って、図6(b)に示すように、励起RFパルスの照射を繰り返して計測を行う上述の直交系FSEパルスシーケンス200では、単位計測(ショット)毎に印加される。図6(b)では説明を簡単にするため、プリパルス401と本撮影の励起RFパルス201のみを示す。
プリパルス401の例としては、プリサチュレーションパルスや脂肪抑制パルス(CHESS:Chemical Shift Selective)、MTC(Magnetization Transfer Contrast)パルス、インバージョンリカバリパルス(以下、IRパルス)などがある。このうち、プリサチュレーションパルス、脂肪抑制パルス、MTCパルスについては、本撮影シーケンスで励起する前の不要な組織からの磁化を飽和させて画像化しないために用いる。
特に、プリサチュレーションパルスは、スライスを選択励起し、励起したスライス内に含まれる磁化を飽和する。プリパルス401毎にスライス励起位置を設定することが可能であり、通常、MRIでは、入力装置75および表示装置74といったユーザインタフェース(UI)を用いて1〜8個程度のプリサチュレーションを行う領域を設定できる。このプリサチュレーションパルスは、例えば、注目視野領域外からのアーチファクトを抑制するために用いられ、抑制したい組織の形状に応じて複数のプリサチュレーションパルスを印加される。
一方、IRパルスは、本撮影シーケンス実行前に撮影面内の磁化を縦磁化にするために印加される。縦磁化にすることにより、組織内に含まれるスピンの緩和時間の差を利用したコントラストを付ける。このIRパルスの例には、脳脊髄液を無信号化するFLAIR(fluid attenuated inversion recovery)シーケンスや、脂肪信号を無信号化するSTIR(short TI inversion recovery)シーケンス、血流信号を無信号化するブラック・ブラッドシーケンスなどがある。
なお、通常、MRIでは、プリパルスシーケンス400を複数組み合わせてプリパルス群を構成することが一般的である。例えば、脂肪信号を抑制しつつ、注目視野領域外からのアーチファクトを抑制するため、脂肪抑制パルスとプリサチュレーションパルスとを併用する。
次に、プリパルスシーケンスを併用する場合、偽エコーが発生すること、また、適正なクラッシャー傾斜磁場パルスの印加により、偽エコーを抑制可能なことを、図7を用いて説明する。ここでは、本撮影シーケンスとして、図2に示す直交系FSEシーケンス200を用いる場合を例にあげて説明する。また、図7(a)に示すように、本撮影内では、適正なクラッシャー傾斜磁場により、偽エコーの発生は抑制されているものとする。なお、図7(a)では、エコー信号収集時に印加する周波数エンコード傾斜磁場パルス208の印加軸であるGfのみ示す。
図7(a)において、φ1(501)は、励起RFパルス201により励起された磁化の位相を示す。励起RFパルス201により励起された磁化は、周波数ディフェーズパルス204によって位相が拡散された後、第1の反転RFパルス205−1で位相が反転される。その後、周波数エンコード傾斜磁場パルス208−1によって位相が再収束され、第1のエコー時間(TE1)でエコー信号としてリフォーカス(位相が0となる)する。TE1後は周波数エンコード傾斜磁場パルス208−1によって再度位相が拡散され、第2の反転RFパルス205−2で位相が反転される。その後、再度周波数エンコード傾斜磁場パルス208−2によって位相が再収束され、第2のエコー時間(TE2)でエコー信号としてリフォーカスする。
この直交系FSEシーケンス200に図6に示すプリパルスシーケンスが付加されると偽エコーが発生する場合があることを、図7(b)に示す。φ2(502)は、プリパルスで励起される磁化の位相を示す。
プリパルス401により励起された磁化は、クラッシャー傾斜磁場パルス406によって位相が拡散される。この状態の磁化の中に、次に本撮影の励起RFパルス201が印加されると縦磁化となるもの(偽磁化成分)がある。縦磁化となった磁化は、続いて印加される周波数ディフェーズパルス204の影響を受けず、位相が保持される。本図ではこれを点線で示す。偽磁化成分は、第1の反転RFパルス205−1により位相が反転され、その後は周波数エンコード傾斜磁場パルス208−1を受けて位相が再収束し、第1のエコー時間(TE1)でエコー信号(偽エコー)となる。これが、φ1で示す画像用のエコー信号(正規エコー)と混在し、画像にアーチファクトが生じる。
この偽エコーは、画像用のエコー信号を取得するタイミング(TE1、TE2)でリフォーカスしないようにクラッシャー傾斜磁場パルス406の面積(印加量)を調整し、回避する。適正に印加量が調整されたクラッシャー傾斜磁場パルス406’により、回避できることを、図7(c)を用いて説明する。なお、クラッシャー傾斜磁場パルス406’の印加量は、クラッシャー傾斜磁場406の印加量より大きく設定される。φ2(502’)は、この場合の偽磁化成分の位相の変化の様子である。
プリパルス401により励起された磁化は、クラッシャー傾斜磁場パルス406’が印加されると、上記図7(b)と同様に、その位相が拡散される。このとき、クラッシャー傾斜磁場パルス406’の印加量はクラッシャー傾斜磁場パルス406の印加量より大きいため、より大きく位相が拡散される。本撮影の励起RFパルス201により縦磁化となる偽磁化成分は、この状態で位相が保持される。このため、その後、第1の反転RFパルス205−1により位相が反転され、周波数エンコード傾斜磁場パルス208−1を受けて位相が再収束しても、TE1において、リフォーカスしない。
このように、本撮影でエコー信号収集時に傾斜磁場を印加する軸について、プリパルスシーケンスのクラッシャー傾斜磁場パルスによる位相変化と本撮影シーケンス内の傾斜磁場パルスによる位相変化とがバランスしないよう構成することにより、偽エコーを避けることができる。直交系FSEパルスシーケンス200では、エコー信号収集時に印加する傾斜磁場パルスは、周波数エンコード傾斜磁場パルス208であり、ショット毎に同一である。従って、本撮影が直交系FSEパルスシーケンス200の場合、この印加軸方向の傾斜磁場パルスの印加量のみ考慮して、撮影時間、dB/dtなどの制約の中、プリパルスシーケンス400での偽エコー抑制可能な最適なクラッシャー傾斜磁場パルス406の印加量Gcを決定できる。
ところが、本撮影が、ハイブリッドラディアルFSEシーケンス300の場合、ブレード322の回転角θに応じて読み出し傾斜磁場パルス307および308の大きさや極性が変わる。従って、プリパルスシーケンス400のクラッシャー傾斜磁場パルス405および406の効果がショット毎に変わる。
本実施形態では、この場合であっても、プリパルスシーケンスのクラッシャー傾斜磁場パルスによる位相変化と本撮影シーケンス内の傾斜磁場パルスによる位相変化とがバランスすることがないよう、プリパルスシーケンス内のクラッシャー傾斜磁場パルスの印加量、印加軸を決定する。このため、本実施形態では、プリパルスシーケンスにおけるクラッシャー傾斜磁場パルスの印加量および印加軸を、後続の本撮影のショットに応じて変化させる。
ここで、ハイブリッドラディアル法(ハイブリッドラディアルFSEシーケンス300)の読み出し傾斜磁場パルス印加軸(G1、G2)方向の、それぞれの印加量は、以下のように算出される。
ハイブリッドラディアル法の基礎となるラディアル法の、計測空間の回転角θに応じたG1、G2軸の読み出し傾斜磁場パルスの出力F、Fは、直交系サンプリング法の場合の読み出し傾斜磁場パルス(周波数エンコード傾斜磁場パルス)の出力量Fを用いて、以下の式(1)で計算される。
Figure 2011036455
ハイブリッドラディアル法(ハイブリッドラディアルFSEシーケンス300)では、各ブレード322内で位相エンコード傾斜磁場パルスP(e)が加わる(eはブレード322内のエコー番号であり、1≦e≦Eである)。このとき、回転角がθのブレード322内のe番目のエコーのG1、G2軸の位相エンコード傾斜磁場パルスの出力P(e)、P(e)は、P(e)を用いて、以下の式(2)で計算される。
Figure 2011036455
式(1)と式(2)とは個々の傾斜磁場パルスについて示しているが、実際の撮影シーケンスでは、一連の傾斜磁場パルス群は、時刻tに従って変化する関数で示される。直交系サンプリング法の読み出し傾斜磁場パルス(周波数エンコード傾斜磁場パルス)の出力をG(t)、各ブレード322内で加わる位相エンコード傾斜磁場パルスの出力をG(t、e)とすると、時刻tにおける各軸(G1軸およびG2軸)の傾斜磁場パルス307および308の出力G(t)、G(t)は、以下の式(3)で計算される。
Figure 2011036455
なお、撮影断面のオブリークも考慮すると、MRI装置10のハードウエアの各軸(X、Y、Z;以後、ハードウエア軸と呼ぶ。)の傾斜磁場の出力G(t)、G(t)、G(t)は、スライス選択傾斜磁場パルス202の出力G(t)と、読み出し傾斜磁場パルス307および308それぞれの出力G(t)およびG(t)とを用い、以下の式(4)で算出される。
Figure 2011036455
ここで、Rは三次元の回転を表す行列であり、以下の式(5)で記述される。
Figure 2011036455
なお、s、g、gは、それぞれ、パルスシーケンス上のGs軸、G1軸、G2軸の傾斜磁場パルスの、添え字で示されるハードウエア軸方向の出力を示す。例えば、g1xは、G1軸方向の出力のハードウエア上のX軸方向の出力値である。
計測空間の回転と画像の回転とは対応しているので、ハイブリッドラディアル法は、ショット毎に撮影断面を、撮影断面に直交する軸回りに回転させて、直交系サンプリング法によるFSE法を実行していることと等価である。撮影断面の回転角度は、ブレードの回転角θである。従って、ブレードの回転角θが0の場合のショットにおける、クラッシャー傾斜磁場パルスと傾斜磁場パルスとの関係は、直交系サンプリング法のシーケンスと同じとなる。本実施形態では、ハイブリッドラディアル法のこの特徴を利用して、クラッシャー傾斜磁場パルスの印加量を決定する。すなわち、各ショットの前に印加するクラッシャー傾斜磁場パルスの印加量を、当該ショットのブレードの回転角θにあわせて変化させる。このときの、プリパルスシーケンスを図8に示す。本図に示すように、本実施形態の、G1およびG2軸にそれぞれ印加するクラッシャー傾斜磁場パルス605、606は、後続のショットの、ブレードの回転角θに応じて変化する。
すなわち、計測するブレードの回転角θが0のショットにおいて、G1軸およびG2軸の中で、その印加量が変化しない軸に印加される読み出し傾斜磁場パルスを、直交系FSEシーケンス200の周波数エンコード傾斜磁場パルスとし、上記式(4)で算出した印加量から、従来の手法で、最適なクラッシャー傾斜磁場印加量Gcs,Gcp、Gcfを決定する。そして、GcsをそのままGs軸へ、また、Gcp、Gcfを、ショット毎に、当該ショットが計測するブレードの回転角θに応じて、ハイブリッドラディアル法の2軸(G1、G2)に割り当てる。
具体的には、ブレードの回転角θが0の場合のショットの傾斜磁場印加量から得たクラッシャー傾斜磁場の印加量をそれぞれ、Gcp、Gcfとすると、各ショット前に実行されるプリパルスシーケンスのクラッシャー傾斜磁場パルスの2軸(G1,G2)への印加量Gc1、Gc2は、以下の式(6)で算出される。
Figure 2011036455
なお、α(θ)、β(θ)は回転角θに応じた成分であり、通常の回転の場合は、以下の式(7)で表される。
Figure 2011036455
なお、本実施形態では、クラッシャー傾斜磁場パルス605および606の印加量は、クラッシャー傾斜磁場パルス605および606の振幅を変化させることにより実現する。すなわち、各ショット前のプリパルスシーケンス600毎のクラッシャー傾斜磁場パルス605および606の印加時間は一定とする。
以上のように構成することで、プリパルスシーケンス600におけるクラッシャー傾斜磁場パルス605および606の印加量が、後続の本撮影の計測軌跡の回転角θに応じて制御される。すなわち、プリパルスシーケンスでのクラッシャー傾斜磁場パルスの印加量と、本撮影での傾斜磁場パルスの印加量との、計測空間上での関係を、ショットによらず、本撮影が直交系サンプリング法の場合と同等とすることができる。従って、本撮影のサンプリング法がハイブリッドラディアル法であっても、本撮影が直交系サンプリング法の場合と同様に、偽エコーを抑制することができる。
なお、クラッシャー傾斜磁場パルス605および606の印加を含むプリパルスシーケンス600、および、本撮影シーケンスのパルスシーケンスは、予め作成され、記憶装置72または外部記憶装置73に格納される。ユーザから入力された撮影パラメータに応じて、CPU71は撮影全体のパルスシーケンスを生成し、それに従って、シーケンサ4に指示を行う。上述のように、本実施形態のクラッシャー傾斜磁場パルス605および606の印加量は、本撮影のハイブリッドラディアル法の回転角θによって定まるため、ユーザが入力する撮影パラメータは、通常のハイブリッドラディアル法を実行する場合と同じであり、ユーザの手間も増えることはない。
また、ハイブリッドラディアルFSEシーケンス300では、撮影面内の2軸G1およびG2に印加する読み出し傾斜磁場パルス307および308の出力G(t)、G(t)は、式(3)に示すように変化させる。このとき、ブレード322の回転角θは少なくとも0°≦θ≦180°の範囲で変化させる。cosθの符号はθ=90°を境に変わるため、読み出し傾斜磁場パルス307および308は、出力(強度)だけでなく極性も、ブレード322の回転角度θに依存して変わる。
このように、後続のショットが計測するブレードの回転角θに応じて読み出し傾斜磁場パルスの極性が変わる場合、プリパルスシーケンスのクラッシャー傾斜磁場パルスの効果が大きく変わる。例えば、渦電流成分や残留傾斜磁場成分の影響を無くすため、本撮影シーケンスのRF励起パルス印加前にプリ傾斜磁場パルスが印加される場合、効果の変化は顕著である。これは、本撮影シーケンスが非直交系サンプリング法を採用している場合、プリ傾斜磁場パルスの振幅は、後続のショットのブレード322の回転角θに応じて変化するためである。
この様な場合、極性の変化による影響だけでも低減できればよいため、プリパルスシーケンス600のクラッシャー傾斜磁場パルスの印加量を、後続のショットが計測するブレードの回転角θの極性にのみ合わせて変化させるよう構成してもよい。ブレードの回転角θが90°を境にクラッシャー傾斜磁場パルスの極性を変化させる場合は、式(6)のα(θ)、β(θ)は、以下の式(8)で表される。
Figure 2011036455
なお、印加軸はG1軸およびG2軸のいずれであってもよい。
なお、プリ傾斜磁場パルスが印加されている場合は、プリ傾斜磁場パルスとプリパルスシーケンス600のクラッシャー傾斜磁場パルス605、606とが打ち消し合わないように、ブレード322の回転角θ毎にプリ傾斜磁場パルスの極性とクラッシャー傾斜磁場パルスの極性とを一致させる。
上記実施形態では、本撮影にハイブリッドラディアル法を用いる場合を例にあげて説明しているが、ショット毎の読み出し傾斜磁場パルスの印加軸、印加量が一定でない、他の撮影シーケンスであっても適用可能である。他の撮影シーケンスとして、例えば、ラディアル法であってもよい。また、印加軸および印加量は、ショット毎に全て異なる必要はない。
本撮影にラディアル法を用いる場合、上記同様、本撮影のショットの計測する軌跡の回転角θが0の場合の読み出し傾斜磁場パルスの印加量から、GcpおよびGcfを算出し、それらを用いて、式(6)に従って、後続の本撮影のショットの軌跡の回転角θに応じたクラッシャー傾斜磁場パルス605および606の印加量Gc1およびGc2を算出する。
以上説明したように、本実施形態によれば、プリパルスを用いる撮影において、本撮影にラディアル法、ハイブリッドラディアル法といった非直交系サンプリング法を用いる場合であっても、撮影時間を延長することなく偽エコーの発生を抑えることができる。従って、本実施形態によれば、体動アーチファクトと偽エコーとをともに抑制することができ、従来と略同等の撮影時間で、高品質の画像を得ることができる。
なお、上記実施形態では、説明を簡単にするため、ハイブリッドラディアル法のブロック内のエコー数およびブロック数が、それぞれ6および8の場合を例示しているが、これに限られない。ブロック数およびブロック内のエコー数は任意に設定可能である。
<<第二の実施形態>>
次に、本発明を適用する第二の実施形態を説明する。本実施形態のMRI装置は基本的に第一の実施形態と同様の構成を有する。そして、本実施形態においても、本撮影にハイブリッドラディアル法を用い、プリパルスシーケンスを併用する。ただし、本実施形態では、プリパルスシーケンスにおけるクラッシャー傾斜磁場パルスの印加量を、ショット毎に変化させない。以下、本実施形態について、第一の実施形態と異なる構成に主眼をおいて説明する。また、本実施形態においても、本撮影にハイブリッドラディアルFSEシーケンス300を用いる場合を例にあげて説明する。
クラッシャー傾斜磁場パルスは、その印加量が十分大きければ、本撮影シーケンスの傾斜磁場パルスの波形に依存せず、偽エコーは生じない。しかし、dB/dtの値や繰り返し時間の制約があり、その設定量には限界がある。
本実施形態では、プリパルスシーケンスのクラッシャー傾斜磁場パルスの印加量を、本撮影で用いるハイブリッドラディアルFSEシーケンス300で印加される傾斜磁場パルスの各ハードウエア軸方向の最大値に基づき、決定する。このとき、本実施形態では、第一の実施形態のように、本撮影のショット毎に変化させることなく、一定とする。
前述した通り、本撮影における、各ハードウエア軸X、Y、Z方向の傾斜磁場パルスの印加量G(t)、G(t)、G(t)は、パルスシーケンス上の3軸G、G、G方向の各傾斜磁場パルスの印加量Gs(t)、G1(t)、G2(t)を用いて、式(4)で計算される。本撮影が、非直交系サンプリング法を含むオブリーク撮影の場合、各ハードウエア軸への出力は、直交系サンプリングの場合の√3倍程度となることがある。
図9に本実施形態のプリパルスシーケンス700を示す。本実施形態においても、第一の実施形態と同様の手法で、GcpおよびGcfを算出する。そして、図9に示すように、G1軸、G2軸に印加されるクラッシャー傾斜磁場パルス705、706の面積(印加量)が、GcpおよびGcfのm倍となるように傾斜磁場パルスの印加時間を延長する。このとき、Gs軸に印加するクラッシャー傾斜磁場パルス704の印加時間も合わせて延長する。従って、プリパルスシーケンス実行の時間間隔は707となる。
本撮影の計測方向は、撮影パラメータにより変わる。従って、撮影パラメータ設定後、本撮影の計測方向に応じた、各ハードウエア軸方向の傾斜磁場パルスの出力を式(4)に従って算出する。そして、得られた出力の最大値を超えるよう、mを決定する。
具体的には、撮影パラメータから、以下のように算出する。第一の実施形態と同様の手法で、GcpおよびGcfを算出するにあたり、直交サンプリング法では周波数エンコード傾斜磁場パルスに該当する、エコー信号収集時に印加する読み出し傾斜磁場パルスの強度Gは、撮影パラメータの中の、視野FOVとバンド幅BWとを用いて、以下の式(9)で表される。
Figure 2011036455
ここで、γは磁気回転比である。また、エコー信号のサンプリング時間ADは、サンプリング点数Pntを用いて、以下の式(10)で表される。
Figure 2011036455
式(9)と式(10)から、この読み出し傾斜磁場パルスの印加面積S(印加量)は、以下の式(11)で算出される。
Figure 2011036455
プリパルスシーケンス700におけるクラッシャー傾斜磁場パルス705、706の印加量は、式(11)で算出した本撮影シーケンスにおける傾斜磁場パルスの印加面積Sに基づいて、偽エコーがサンプリングの時間内でリフォーカスしないよう決定する。例えば、図7の例では、クラッシャー傾斜磁場パルス705、706それぞれの面積がSよりも大きければリフォーカスしない。また、ラディアル法の計測空間の回転やオブリークなどを考慮すると、Sの数倍の面積のクラッシャー傾斜磁場パルスを用いるのが良い。なお、撮影シーケンスにおける傾斜磁場パルスの印加面積Sの本算出法は、第一の実施形態のGcp、Gcfを算出する際にも用いることができる。
本実施形態においても、第一の実施形態と同様に、CPU71が、予め記憶装置72または外部記憶装置73に格納されたパルスシーケンスと、ユーザから入力された撮影パラメータに応じて、撮影全体のパルスシーケンスを決定し、それに従って、シーケンサ4に指示を行うことにより、撮影を実行する。
以上説明したように、本実施形態によれば、プリパルスシーケンスにおいて、予め定められた一定の印加量のクラッシャー傾斜磁場パルスを印加する。従って、簡易な制御により、本撮影シーケンスがハイブリッドラディアル法によるものであっても、プリパルスにより生じる偽エコーを抑制することができる。従って、体動アーチファクトも低減された、高い品質の画像を得ることができる。
例えば、インバージョンリカバリパルスのように、プリパルス印加時点から所定の時間間隔(TIと言う)を空けて本計測シーケンスを実行するよう構成されるプリパルスの場合、プリパルスと本計測シーケンスとの間に十分な時間がある。このようなプリパルスの場合は、本実施形態のクラッシャー傾斜磁場を印加するよう構成しても、従来のシーケンスに比べて時間が延長しない。従って、このような場合に、本実施形態は、総撮影時間の延長なく、簡易な手法でクラッシャー傾斜磁場印加量を決定できる。
なお、クラッシャー傾斜磁場パルスの面積算出時のmとして、予め定めた十分大きな固定値としてもよい。固定値としては、例えば、2または3とすることができる。
本実施形態においても、第一の実施形態同様、本撮影に、ラディアルサンプリング法を適用することができる。
<<第三の実施形態>>
次に、本発明を適用する第三の実施形態を説明する。本実施形態のMRI装置は基本的に第一の実施形態と同様の構成を有する。上記各実施形態では、各プリパルスシーケンスにおいてクラッシャー傾斜磁場を印加しているが、ここでは、全プリパルスシーケンスと本撮影シーケンスとの間にクラッシャー傾斜磁場パルスを印加する。そして、そのクラッシャー傾斜磁場パルスの印加量を上記いずれかの実施形態の手法で決定することにより、偽エコーを抑制する。以下、本実施形態について、第一の実施形態と異なる構成に主眼をおいて説明する。
本実施形態では、基本的に本撮影シーケンスの各ショットの前に、1以上のプリパルスシーケンスを実行する。図10は、本実施形態のプリパルスシーケンス群と本撮影シーケンスの1ショット分のシーケンス(単位計測シーケンス)800のイメージ図である。ここでは、傾斜磁場パルス印加軸(Gs、G1、G2)のみ示す。
本図に示すように、本実施形態の単位計測シーケンスは、複数のプリパルスシーケンスから構成されるプリパルスシーケンス群801と、本撮影シーケンスの1ショット分のシーケンス802と、両者の間に印加されるクラッシャー傾斜磁場パルス804〜806とを備える。なお、各クラッシャー傾斜磁場パルス804〜806の印加時間803も含め、時間間隔807を総プリパルスシーケンス時間とする。
プリパルスシーケンス群801を構成するプリパルスシーケンスは、図4に示す従来のプリパルスシーケンス400(ここでは、400−1、400−2、400−3・・・400−n(nは1以上の自然数)と表す。)とする。また、本実施形態では、各傾斜磁場パルス印加軸(Gs、G1、G2)に印加するクラッシャー傾斜磁場パルス805、806の印加量、印加時間は、上記第一の実施形態の手法および第二の実施形態の手法のいずれかの手法により算出する。
このように構成することにより、本実施形態では、個々のプリパルスシーケンス400とは独立して、後続の本撮影に応じたクラッシャー傾斜磁場パルス804、805、806を各軸(Gs,G1、G2)に印加し、偽エコーを抑制する。このように、本実施形態によれば、複数のプリパルスを印加する撮像シーケンスにおいて、個々のプリパルスシーケンスとして、従来のクラッシャー傾斜磁場をそのまま使用することができる。従って、撮影シーケンス全体の設計が容易である。
以上説明したように、本実施形態によれば、プリパルスシーケンスを併用する撮影であって、本撮影にハイブリッドラディアル法を適用する場合であっても、簡易な構成で効果的に、偽エコーを抑制できる。
本実施形態においても、例えば、インバージョンリカバリパルスのように、プリパルス印加時点から所定の時間間隔(TIと言う)を空けて本計測シーケンスを実行するよう構成されるプリパルスの場合、総撮影時間の延長なく、簡易な手法でクラッシャー傾斜磁場印加量を決定できる。
本実施形態においても、上記各実施形態と同様に、CPU71が、予め記憶装置72または外部記憶装置73に保持されるパルスシーケンスとユーザから入力される撮影パラメータとから、撮影シーケンスを決定し、それに従って、シーケンサ4に指示を行うことにより、撮影を実行する。
なお、各プリパルスシーケンス400−1〜400−n内にそれぞれ、上記各実施形態で決定した、本撮影の撮影条件に非直交サンプリング法を考慮したクラッシャー傾斜磁場パルスを備えるよう構成してもよい。そして、プリパルスシーケンスと本撮影シーケンスとの間に、付加的に本実施形態のクラッシャー傾斜磁場パルス804〜806を配置するよう構成してもよい。
この場合の各軸(Gs、G1、G2)方向のクラッシャー傾斜磁場パルス804〜806の印加量は、次のように決める。各プリパルスシーケンス400では、図7(b)、(c)に示すように、プリパルス401毎に、各軸方向に、正しい振る舞いをする磁化成分と、新たな偽磁化成分とが生じる。偽磁化成分は、RFパルス401の印加と共に累積する。各プリパルスシーケンス400の各軸方向の偽磁化成分は、そのプリパルスシーケンス400で印加するクラッシャー傾斜磁場パルス404〜406の面積から算出できる。従って、まず、各プリパルスシーケンス400の各軸方向の偽磁化成分を算出し、それらを各軸方向について積算することにより、本撮影シーケンス802の直前の各軸方向の偽磁化成分の位相を算出する。算出した偽磁化成分の位相と、本撮影シーケンス802で印加される傾斜磁場パルスの面積とから、クラッシャー傾斜磁場パルス804〜806の印加量を設定する。
また、各プリパルスシーケンス400−1〜400−n内は、クラッシャー傾斜磁場パルスを備えなくてもよい。また、本実施形態においても、第一の実施形態同様、本撮影にラディアル法を適用することもできる。
上記各実施形態では、2次元断層画像を取得する場合を例に挙げて説明した。しかし、取得画像は2次元に限定されず、3次元画像であっても上記各実施形態は適用可能である。
3次元画像を取得する3次元撮像で非直交系サンプリングを適用する場合、例えば、スライス方向に直交する2軸に非直交系サンプリングを適用し、スライス方向にはスライスエンコード傾斜磁場パルスを用いる方法と(以下、スタック法と呼ぶ)、3次元空間を非直交サンプリングする方法とがある。いずれの方法を用いる場合であっても、上記各実施形態の手法を3次元に拡張し、クラッシャー傾斜磁場の印加量を決定する。すなわち、プリパルスシーケンスのクラッシャー傾斜磁場パルスによる位相変化と本撮影シーケンス内の傾斜磁場パルスによる位相変化とがバランスしないよう、クラッシャー傾斜磁場の印加量および印加軸を決定する。これにより、3次元撮像であっても、2次元撮像同様、最適なクラッシャー傾斜磁場パルスの印加面積及び極性を得、偽エコーを抑制できる。
以上、本発明を適用する具体的な実施形態を説明した。なお、本発明は、上記各実施形態で開示された内容にとどまらず、本発明の趣旨を踏まえた上で各種の形態を取り得る。
1:被検体、2:静磁場発生系、3:傾斜磁場発生系、4:シーケンサ、5:送信系、6:受信系、7:情報処理系、31:傾斜磁場コイル、32:傾斜磁場電源、51:送信コイル、52:高周波発振器、53:変調器、54:高周波増幅器、61:受信コイル、62:増幅器、63:直交位相検波器、64:A/D変換器、71:CPU、72:記憶装置、73:外部記憶装置、74:表示装置、75:入力装置、10:MRI装置、200:直交系FSEシーケンス、201:励起RFパルス、202:スライス選択傾斜磁場パルス、203:スライスリフェーズパルス、204:周波数ディフェーズ傾斜磁場パルス、205:反転RFパルス、206:スライス選択傾斜磁場パルス、207:位相エンコード傾斜磁場パルス、208:周波数エンコード傾斜磁場パルス、209:サンプリングウインド、210:エコー信号、211:時間間隔(TR)、212:時間間隔、221:計測空間、222:ブロック、300:ハイブリッドラディアルFSEシーケンス、301:読み出しディフェーズ傾斜磁場パルス、302:読み出しディフェーズ傾斜磁場パルス、307:読み出し傾斜磁場パルス、308:読み出し傾斜磁場パルス、310:エコー信号、311:時間間隔(TR)、312:時間間隔、321:計測空間、322:ブレード、400:プリパルスシーケンス、401:励起RFパルス、402:スライス選択傾斜磁場パルス、403:スライスリフェーズパルス、404:クラッシャー傾斜磁場パルス、405:クラッシャー傾斜磁場パルス、406:クラッシャー傾斜磁場パルス、406’:クラッシャー傾斜磁場パルス、407:時間間隔、501:磁化の位相、502:偽磁化の位相、502’:偽磁化の位相、600:プリパルスシーケンス、605:クラッシャー傾斜磁場パルス、606:クラッシャー傾斜磁場パルス、700:プリパルスシーケンス、704:クラッシャー傾斜磁場パルス、705:クラッシャー傾斜磁場パルス、706:クラッシャー傾斜磁場パルス、707:時間間隔、800:単位シーケンス、801:プリパルスシーケンス群、802:本撮影シーケンス、803:印加時間、804:クラッシャー傾斜磁場パルス、805:クラッシャー傾斜磁場パルス、806:クラッシャー傾斜磁場パルス、807:総プリパルスシーケンス時間

Claims (8)

  1. 静磁場に置かれた被検体に高周波磁場を印加する高周波磁場照射手段と、前記被検体に互いに直交する3軸方向の傾斜磁場を印加する傾斜磁場印加手段と、前記被検体から発生するエコー信号を検出する信号検出手段と、前記高周波磁場発生手段、前記傾斜磁場印加手段および前記信号検出手段の動作を所定のパルスシーケンスに従って制御する制御手段とを備える磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記パルスシーシーケンスは、
    前記エコー信号が配置される計測空間を、当該計測空間の原点を通る計測軌跡を有するブレードであって、前記計測空間の座標軸に対する前記計測軌跡の角度である回転角が互いに異なる複数のブレードに分割して計測する本撮影シーケンスと、
    1以上の予め定められた数のブレードの計測毎に、特定の組織からの信号の磁化を励起するプリパルスを印加するプリパルスシーケンスと、を備え、
    前記プリパルスシーケンスは、前記プリパルスの印加による偽エコーを抑制するクラッシャー傾斜磁場パルス、を備え、
    前記クラッシャー傾斜磁場パルスの前記各軸に対する印加量は、当該プリパルスシーケンスに続いて実行される本撮影シーケンスの撮影条件に応じて決定されること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記クラッシャー傾斜磁場パルスの前記印加量は、当該プリパルスシーケンスに続いて実行される本撮影シーケンスの前記ブレードの回転角に応じて決定されること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 請求項2記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記クラッシャー傾斜磁場パルスの前記印加量は、当該プリパルスシーケンスに続いて実行される本撮影シーケンスの前記ブレードの回転角の極性に応じて決定されること、
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  4. 請求項2記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記クラッシャー傾斜磁場パルスの印加量であって、前記ブレード毎に傾斜磁場パルスの印加量が変化する軸に対する印加量は、当該プリパルスシーケンスに続いて実行される本撮影シーケンスの前記ブレードの回転角毎に変化させること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  5. 請求項1から4いずれか1項記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記クラッシャー傾斜磁場パルスの印加時間は、後続の本撮影シーケンスの前記ブレードの回転角によらず一定であること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  6. 請求項1から3いずれか1項記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記クラッシャー傾斜磁場パルスの振幅は、後続の本撮影シーケンスの前記ブレードの回転角によらず一定であること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  7. 請求項1から6いずれか1項記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記プリパルスシーケンスは、複数のプリパルスを備えること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  8. 請求項7記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記プリパルスシーケンスは、プリパルス毎に前記クラッシャー傾斜磁場パルスを備えること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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