JP2011036258A - クラミジア感染の処置および診断のための化合物および方法 - Google Patents

クラミジア感染の処置および診断のための化合物および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 Chlamydial感染の診断および処置のための化合物および方法を提供する。
【解決手段】 提供される化合物としては、Chlamydia抗原の少なくとも1つの抗原性部分を含むポリペプチドおよびこのようなポリペプチドをコードするDNA配列が挙げられる。このようなポリペプチドまたはDNA配列を含む薬学的組成物およびワクチンもまた、このようなポリペプチドに対する抗体と共に提供される。このようなポリペプチドまたはDNA配列、および適切な検出試薬を備える、診断キットは、患者および生物学的サンプルにおけるChlamydial感染の検出のために使用され得る。
【選択図】 なし

Description

本発明は一般に、Chlamydia感染の検出および処置に関する。詳細には、本発明は、Chlamydia抗原を含むポリペプチドに、ならびにChlamydia感染の血清診断および処置のためのそのようなポリペプチドの使用に関する。
Chlamydiaeは、広範な種々の重要なヒト感染および動物感染の原因である、細胞内の細菌性病原体である。Chlamydia trachomatisは、最も一般的な性感染病の原因の一つであり、そして骨盤炎症性疾患(PID)を導き得、そして卵管閉塞および不妊をもたらす。Chlamydia trachomatisはまた、雄性不妊症においても役割を果たし得る。1990年に、米国においてPIDを処置する費用は、40億ドルであると見積もられた。Chlamydia trachomatisによる眼の感染に起因するトラコーマは、世界中の予防可能な失明の主な原因である。Chlamydia pneumoniaは、ヒトにおける急性気道感染の主な原因であり、そしてまた、アテローム性動脈硬化の病因において、特に冠状心臓疾患において役割を果たすと考えられる。Chlamydia pneumoniaに対する高い力価の抗体を有する個体は、冠状心臓疾患を患う可能性が、セロネガティブ個体の少なくとも2倍であることが示されている。従って、Chlamydia感染は、米国および世界中における重要な健康の問題を構成する。
Chlamydia感染はしばしば、無症候性である。例えば、女性がPIDについての医学的注意を要求するときまでは、不可逆的な損傷が既に生じていて、不妊となってい得る。従って、当該分野では、Chlamydia感染の予防および処置のための改善されたワクチンおよび薬学的組成物についての必要性が依然として存在する。本発明は、この必要性を満たし、そして関連の他の利点をさらに提供する。
本発明は、Chlamydia感染の診断および処置のための組成物および方法を提供する。1つの局面では、本発明は、Chlamydia抗原またはこのような抗原の改変体の免疫原性部分を含むポリペプチドを提供する。特定の部分および他の改変体は、免疫原性であり、その結果、この改変体が抗原特異的抗血清と反応する能力は、実質的に減少していない。特定の実施形態では、このポリペプチドは、以下からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列を含む:(a)配列番号1、15、21〜25、44〜64、66〜76、79〜88、110〜119、120、122、124、126、128、130、132、134、136、169〜174、181〜188、263、265および267〜290の配列;(b)上記配列の相補体;ならびに(c)(a)または(b)の配列に、中程度にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする配列。特定の実施形態では、本発明のポリペプチドは、以下に記載される配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むChlamydiaタンパク質の少なくとも一部を含む:配列番号5〜14、17〜20、26、28、30〜32、34、39〜43、65、89〜109、138〜158、167、168、224〜262、246、247、254〜256、292およびそれらの改変体。
本発明は、上記のポリペプチドまたはその一部(例えば、Chlamydiaタンパク質の少なくとも15アミノ酸残基をコードする一部)をコードするポリヌクレオチド、このようなポリヌクレオチドを含む発現ベクター、およびこのような発現ベクターで形質転換またはトランスフェクトした宿主細胞をさらに提供する。
関連する局面では、上記のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列、これらのポリヌクレオチド配列の1つ以上を含む組換え発現ベクター、およびこのような発現ベクターで形質転換またはトランスフェクトした宿主細胞もまた提供される。
別の局面では、本発明は、薬学的組成物およびそのワクチンとして使用するための、生理学的に受容可能なキャリアまたは免疫刺激物質と組み合わせた、本発明のポリペプチドを含む融合タンパク質、あるいは、本発明のポリペプチドおよび公知のChlamydia抗原を含む融合タンパク質、ならびにこのような融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを提供する。
本発明はさらに、以下を含む薬学的組成物を提供する:(a)Chlamydiaタンパク質に特異的に結合する、ポリクローナルおよびモノクローナルの両方の抗体またはその抗原結合フラグメント;ならびに(b)生理学的に受容可能なキャリア。他の局面では、本発明は、本明細書中に開示される1以上のChlamydiaポリペプチドまたはこのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチド分子、および生理学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物を提供する。本発明はまた、開示されたポリペプチドのうちの1以上および本明細書中で定義されたような免疫刺激物質を含む、予防または治療の目的のためのワクチンを、このようなポリペプチドをコードする1以上のポリヌクレオチド配列および免疫刺激物質を含むワクチンとともに提供する。
なお別の局面では、患者において防御免疫を誘導するための方法が提供され、この方法は、有効量の1以上の上記の薬学的組成物またはワクチンを患者に投与する工程を含む。
なおさらなる局面では、患者におけるChlamydia感染の処置方法が提供され、この方法は、この患者由来の末梢血単核細胞(PBMC)を入手する工程、このPBMCを本発明のポリペプチド(またはこのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチド)とともにインキュベートして、インキュベートされたT細胞を提供する工程、およびこのインキュベートされたT細胞をこの患者に投与する工程を含む。本発明はさらに、Chlamydia感染の処置方法を提供し、この方法は、抗原提示細胞を、本発明のポリペプチド(またはこのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチド)とともにインキュベートしてインキュベートされた抗原提示細胞を提供する工程、およびこのインキュベートされた抗原提示細胞をこの患者に投与する工程を含む。増殖した細胞は、その患者への投与の前にクローニングされてもよいが、その必要はない。特定の実施形態では、この抗原提示細胞は、以下からなる群より選択される:樹状細胞、マクロファージ、単球、B細胞および線維芽細胞。本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドとともにインキュベートされたT細胞または抗原提示細胞を含む、Chlamydia感染の処置のための組成物もまた提供される。関連する局面では、以下を含むワクチンが提供される:(a)上記の通りのポリペプチドを発現する抗原提示細胞および(b)免疫刺激物質。
本発明はさらに、他の局面において、Chlamydia感染細胞を生物学的サンプルから除去するための方法を提供し、この方法は、生物学的サンプルを、Chlamydiaタンパク質と特異的に反応するT細胞と接触させる工程を含み、ここでこの接触させる工程は、このタンパク質を発現する細胞の、このサンプルからの除去を可能にするに十分な条件下および時間で行われる。
関連する局面では、患者においてChlamydia感染の発症を阻害するための方法が提供され、この方法は、上記の通りに処理した生物学的サンプルを患者に投与する工程を含む。本発明のさらなる局面では、患者におけるChlamydia感染を検出するための方法および診断キットが提供される。1つの実施形態では、この方法は以下を含む:(a)生物学的サンプルを、本明細書中に開示されたポリペプチドまたは融合タンパク質のうちの少なくとも1つと接触させる工程;および(b)このサンプルにおいて、このポリペプチドまたは融合タンパク質に結合する結合因子の存在を検出し、それによってこの生物学的サンプルにおけるChlamydia感染を検出する工程。適切な生物学的サンプルとしては、全血、痰、血清、血漿、唾液、脳脊髄液および尿が挙げられる。1つの実施形態では、診断キットは、本明細書中に開示されたポリペプチドまたは融合タンパク質のうちの1以上を、検出試薬と組み合わせて含む。なお別の実施形態では、診断キットは、本発明のポリペプチドと結合する、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体のいずれかを含む。
本発明はまた、以下を含むChlamydia感染の検出方法を提供する:(a)患者から生物学的サンプルを入手する工程;(b)このサンプルを、ポリメラーゼ連鎖反応における少なくとも2つのオリゴヌクレオチドプライマーと接触させる工程であって、このオリゴヌクレオチドプライマーのうちの少なくとも一方は、本明細書中に開示されたポリヌクレオチド配列と特異的である、工程;および(c)このサンプルにおいて、このオリゴヌクレオチドプライマーの存在下で増幅するポリヌクレオチド配列を検出する工程。1つの実施形態では、このオリゴヌクレオチドプライマーは、本明細書中に開示されるペプチドのポリヌクレオチド配列またはそれにハイブリダイズする配列のうちの少なくとも約10個の連続したヌクレオチドを含む。
さらなる局面では、本発明は、以下を含む、患者におけるChlamydia感染の検出方法を提供する:(a)生物学的サンプルを患者から入手する工程;(b)このサンプルを、本明細書中に開示されるポリヌクレオチド配列に特異的なオリゴヌクレオチドプローブと接触させる工程;および(c)このサンプルにおいて、このオリゴヌクレオチドプローブにハイブリダイズするポリヌクレオチド配列を検出する工程。1つの実施形態では、このオリゴヌクレオチドプローブは、本明細書中に開示されるポリヌクレオチド配列またはそれにハイブリダイズする配列のうちの少なくとも約15個の連続したヌクレオチドを含む。
本発明のこれらおよび他の局面は、以下の詳細な説明を参照すれば明らかになる。本明細書中に開示される全ての参考文献は、あたかも個々の援用されたかのように、その全体が本明細書中に参考として援用される。
(配列の識別名)
配列番号1は、C.trachomatisクローン1−B1−66についての決定されたDNA配列である。
配列番号2は、C.trachomatisクローン4−D7−28についての決定されたDNA配列である。
配列番号3は、C.trachomatisクローン3−G3−10についての決定されたDNA配列である。
配列番号4は、C.trachomatisクローン10−C10−31についての決定されたDNA配列である。
配列番号5は、1−B1−66についての推定アミノ酸配列である。
配列番号6は、4−D7−28についての推定アミノ酸配列である。
配列番号7は、3−G3−10についての第1の推定アミノ酸配列である。
配列番号8は、3−G3−10についての第2の推定アミノ酸配列である。
配列番号9は、3−G3−10についての第3の推定アミノ酸配列である。
配列番号10は、3−G3−10についての第4の推定アミノ酸配列である。
配列番号11は、3−G3−10についての第5の推定アミノ酸配列である。
配列番号12は、10−C10−31についての推定アミノ酸配列である。
配列番号13は、合成ペプチド1−B1−66/48−67のアミノ酸配列である。
配列番号14は、合成ペプチド1−B1−66/58−77のアミノ酸配列である。
配列番号15は、C.trachomatis serovar LGV IIクローン2C7−8についての決定されたDNA配列である。
配列番号16は、C.trachomatis serovar D由来の第1の推定オープンリーディングフレームについての決定されたDNA配列である。
配列番号17は、C.trachomatis serovar D由来の第1の推定オープンリーディングフレームによってコードされる推定アミノ酸配列である。
配列番号18は、合成ペプチドCtC7.8−12のアミノ酸配列である。
配列番号19は、合成ペプチドCtC7.8−13のアミノ酸配列である。
配列番号20は、C.trachomatis serovar D由来の第2の推定オープンリーディングフレームによってコードされる推定アミノ酸配列である。
配列番号21は、C.trachomatis LGV II由来のクローン4C9−18についての決定されたDNA配列である。
配列番号22は、C.trachomatis LGV II由来の、Lipoamide Dehydrogenaseに相同な決定されたDNA配列である。
配列番号23は、C.trachomatis LGV II由来の、仮想タンパク質に相同な決定されたDNA配列である。
配列番号24は、C.trachomatis LGV II由来の、Ubiquinone Mehtyltransferaseに相同な決定されたDNA配列である。
配列番号25は、C.trachomatis LGV II由来のクローン4C9−18#2 BL21 pLysSについての決定されたDNA配列である。
配列番号26は、C.trachomatis LGV II由来の4C9−18#2についての推定アミノ酸配列である。
配列番号27は、C.pneumonia株TWAR由来のCp−SWIBについての決定されたDNA配列である。
配列番号28は、C.pneumonia株TWAR由来のCp−SWIBについての推定アミノ酸配列である。
配列番号29は、C.pneumonia株TWAR由来のCp−S13についての決定されたDNA配列である。
配列番号30は、C.pneumonia株TWAR由来のCp−S13についての推定アミノ酸配列である。
配列番号31は、CtC7.8−12およびCtC7.8−13由来の10マーのコンセンサスペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号32は、C.trachomatis LGV II由来のクローン2C7−8についての推定アミノ酸配列である。
配列番号33は、クローン2C7−8に対する相同性を示す、C.trachomatis serovar D由来のクローンの決定されたDNA配列である。
配列番号34は、配列番号33の配列によってコードされる推定されたアミノ酸配列である。
配列番号35は、C.pneumonia由来のC.p.SWIB Nde(5’プライマー)についてのDNA配列である。
配列番号36は、C.pneumonia由来のC.p.SWIB EcoRI(3’プライマー)についてのDNA配列である。
配列番号37は、C.pneumonia由来のC.p.S13 Nde(5’プライマー)についてのDNA配列である。
配列番号38は、C.pneumonia由来のC.p.S13 EcoRI(3’プライマー)についてのDNA配列である。
配列番号39は、C.trachomatis LGV II由来のCtSwib 52−67ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号40は、C.pneumonia由来のCpSwib 53−68ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号41は、ヒトSWIドメイン由来のHuSwib 288−302ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号42は、C.trachomatisのトポイソメラーゼ−SWIB融合体由来のCtSWI−T 822−837ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号43は、C.pneumoniaのトポイソメラーゼ−SWIB融合体由来のCpSWI−T 828−842ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号44は、3’末端を示す、C.trachomatis LGV IIクローン19783.3(jen.seq(1>509)CTL2#11−3’)についての第1の決定されたDNA配列である。
配列番号45は、5’末端を示す、C.trachomatis LGV IIクローン19783.4(jen.seq(1>481)CTL2#11−5’)についての第2の決定されたDNA配列である。
配列番号46は、C.trachomatis LGV IIクローン19784CTL2_12consensus.seq((1>427)CTL2#12)についての決定されたDNA配列である。
配列番号47は、5’末端を示す、C.trachomatis LGV IIクローン19785.4(jen.seq(1>600)CTL2#16−5’)についての決定されたDNA配列である。
配列番号48は、3’末端を示す、C.trachomatis LGV IIクローン19786.3(jen.seq(1>600)CTL2#18−3’)についての第1の決定されたDNA配列である。
配列番号49は、5’末端を示す、C.trachomatis LGV IIクローン19786.4(jen.seq(1>600)CTL2#18−5’)についての第2の決定されたDNA配列である。
配列番号50は、C.trachomatis LGV IIクローン19788CTL2_21consensus.seq(1>406)CTL2#21についての決定されたDNA配列である。
配列番号51は、C.trachomatis LGV IIクローン19790CTL2_23consensus.seq(1>602)CTL2#23についての決定されたDNA配列である。
配列番号52は、C.trachomatis LGV IIクローン19791CTL2_24consensus.seq(1>145)CTL2#24についての決定されたDNA配列である。
配列番号53は、C.trachomatis LGV IIクローンCTL2#4についての決定されたDNA配列である。
配列番号54は、C.trachomatis LGV IIクローンCTL2#8bについての決定されたDNA配列である。
配列番号55は、リポアミドデヒドロゲナーゼ遺伝子CT557に対する相同性を共有するC.trachomatis LGV IIクローンl5−G1−89についての決定されたDNA配列である。
配列番号56は、チオール特異的抗酸化遺伝子CT603に対する相同性を共有するC.trachomatis LGV IIクローン14−H1−4についての決定されたDNA配列である。
配列番号57は、仮想タンパク質CT622に対する相同性を共有するC.trachomatis LGV IIクローン12−G3−83についての決定されたDNA配列である。
配列番号58は、リポアミドデヒドロゲナーゼ遺伝子CT557に対する相同性を共有するC.trachomatis LGV IIクローン12−B3−95についての決定されたDNA配列である。
配列番号59は、dnaK遺伝子CT396に対する相同性を共有するC.trachomatis LGV IIクローン11−H4−28についての決定されたDNA配列である。
配列番号60は、PGP6−D毒性タンパク質およびL1リボソーム遺伝子CT318に対する部分的相同性を共有するC.trachomatis LGV IIクローン11−H3−68についての決定されたDNA配列である。
配列番号61は、マレイン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子CT376およびグリコーゲンデヒドロゲナーゼ遺伝子CT042に対する部分的相同性を共有する、C.trachomatis LGV IIクローン11−G1−34についての決定されたDNA配列である。
配列番号62は、仮想タンパク質CT610に対する相同性を共有するC.trachomatis LGV IIクローン11−G10−46についての決定されたDNA配列である。
配列番号63は、OMP2遺伝子CT443に対する相同性を共有するC.trachomatis LGV IIクローン11−C12−91についての決定されたDNA配列である。
配列番号64は、HADスーパーファミリー遺伝子CT103に対する相同性を共有するC.trachomatis LGV IIクローン11−A3−93についての決定されたDNA配列である。
配列番号65は、チオール特異的抗酸化遺伝子CT603に対する相同性を共有するC.trachomatis LGV IIクローン14−H1−4についての決定されたアミノ酸配列である。
配列番号66は、C.trachomatis LGV IIクローンCtL2#9についての決定されたDNA配列である。
配列番号67は、C.trachomatis LGV IIクローンCtL2#7についての決定されたDNA配列である。
配列番号68は、C.trachomatis LGV IIクローンCtL2#6についての決定されたDNA配列である。
配列番号69は、C.trachomatis LGV IIクローンCtL2#5についての決定されたDNA配列である。
配列番号70は、C.trachomatis LGV IIクローンCtL2#2についての決定されたDNA配列である。
配列番号71は、C.trachomatis LGV 11クローンCtL2#1についての決定されたDNA配列である。
配列番号72は、5’末端を示す、C.trachomatis LGV IIクローン23509.2CtL2#3−5’についての第1の決定されたDNA配列である。
配列番号73は、3’末端を示す、C.trachomatis LGV IIクローン23509.1CtL2#3−3’についての第2の決定されたDNA配列である。
配列番号74は、C.trachomatis LGV IIクローン22121.2CtL2#10−5’について第1の決定されたDNA配列であり、5’末端を示す。
配列番号75は、C.trachomatis LGV IIクローン22121.2CtL2#10−3’について第2の決定されたDNA配列であり、3’末端を示す。
配列番号76は、C.trachomatis LGV IIクローン19787.6CtL2#19−5’について決定されたDNA配列であり、5’末端を示す。
配列番号77は、C.peneumoniae LGV IIクローンCpS13−Hisについて決定されたDNA配列である。
配列番号78は、C.peneumoniae LGV IIクローンCp_SSWIB−Hisについて決定されたDNA配列である。
配列番号79は、C.trachomatis LGV IIクローン23−G7−68について決定されたDNA配列であり、L11、L10およびL1リボソームタンパク質に対する部分的相同性を共有する。
配列番号80は、C.trachomatis LGV IIクローン22−F8−91について決定されたDNA配列であり、pmpC遺伝子に対する相同性を共有する。
配列番号81は、C.trachomatis LGV IIクローン21−E8−95について決定されたDNA配列であり、CT610−CT613遺伝子に対する相同性を共有する。
配列番号82は、C.trachomatis LGV IIクローン19−F12−57について決定されたDNA配列であり、CT858およびrecA遺伝子に対する相同性を共有する。
配列番号83は、C.trachomatis LGV IIクローン19−F12−53について決定されたDNA配列であり、グルタミルtRNAシンテターゼをコードするCT445遺伝子に対する相同性を共有する。
配列番号84は、C.trachomatis LGV IIクローン19−A5−54について決定されたDNA配列であり、潜在プラスミド遺伝子に対する相同性を共有する。
配列番号85は、C.trachomatis LGV IIクローン17−E11−72について決定されたDNA配列であり、OppC_2およびpmpD遺伝子に対する部分的相同性を共有する。
配列番号86は、C.trachomatis LGV IIクローン17−C1−77について決定されたDNA配列であり、CT857およびCT858オープンリーディングフレームに対する部分的相同性を共有する。
配列番号87は、C.trachomatis LGV IIクローン15−H2−76について決定されたDNA配列であり、pmpDおよびSysE遺伝子ならびにCT089ORFに対する部分的相同性を共有する。
配列番号88は、C.trachomatis LGV IIクローン15−A3−26について決定されたDNA配列であり、CT858ORFに対する相同性を共有する。
配列番号89は、C.peneumoniaeクローンCp_SWIB−Hisについて決定されたアミノ酸配列である。
配列番号90は、C.trachomatis LGV IIクローンCtL2_LPDA_FLについて決定されたアミノ酸配列である。
配列番号91は、C.peneumoniaeクローンCpS13−Hisについて決定されたアミノ酸配列である。
配列番号92は、C.trachomatis LGV IIクローンCtL2_TSA_FLについて決定されたアミノ酸配列である。
配列番号93は、C.trachomatis LGV II由来のCt−Swib43−61ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号94は、C.trachomatis LGV II由来のCt−Swib48−67ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号95は、C.trachomatis LGV II由来のCt−Swib52−71ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号96は、C.trachomatis LGV II由来のCt−Swib58−77ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号97は、C.trachomatis LGV II由来のCt−Swib63−82ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号98は、C.trachomatis LGV II由来のCt−Swib51−66ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号99は、C.peneumonia由来のCp−Swib52−67ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号100は、C.peneumonia由来のCp−Swib37−51ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号101は、C.peneumonia由来のCt−Swib32−51ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号102は、C.peneumonia由来のCt−Swib37−56ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号103は、C.trachomatis由来のCt−Swib36−50ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号104は、C.trachomatis由来のCt−S13 46−65ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号105は、C.trachomatis由来のCt−S13 60−80ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号106は、C.trachomatis由来のCt−S13 1−20ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号107は、C.trachomatis由来のCt−S13 46−65ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号108は、C.trachomatis由来のCt−S13 56−75ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号109は、C.peneumonia由来のCt−S13 56−75ペプチドについてのアミノ酸配列である。
配列番号110は、C.trachomatis LGV IIクローン21−G12−60について決定されたDNA配列であり、ハイポセティカルタンパク質CT875、CT229およびCT228についての部分的オープンリーディングフレームを含む。
配列番号111は、C.trachomatis LGV IIクローン22−B3−53について決定されたDNA配列であり、GroELのCT110 ORFに対する相同性を共有する。
配列番号112は、C.trachomatis LGV IIクローン22−A1−49について決定されたDNA配列であり、CT660およびCT659 ORFに対する部分的相同性を共有する。
配列番号113は、C.trachomatis LGV IIクローン17−E2−9について決定されたDNA配列であり、CT611およびCT610 ORFに対する部分的相同性を共有する。
配列番号114は、C.trachomatis LGV IIクローン17−C10−31について決定されたDNA配列であり、CT858 ORFに対する部分的相同性を共有する。
配列番号115は、C.trachomatis LGV IIクローン21−C7−66について決定されたDNA配列であり、dnaK様遺伝子に対する相同性を共有する。
配列番号116は、C.trachomatis LGV IIクローン20−G3−45について決定されたDNA配列であり、pmpB遺伝子CT413の部分を含む。
配列番号117は、C.trachomatis LGV IIクローン18−C5−2について決定されたDNA配列であり、S1リボソームタンパク質ORFに対する相同性を共有する。
配列番号118は、C.trachomatis LGV IIクローン17−C5−19について決定されたDNA配列であり、CT431およびCT430についてのORFの部分を含む。
配列番号119は、C.trachomatis LGV IIクローン16−D4−22について決定されたDNA配列であり、哺乳動物細胞内の増殖についてのプラスミドのORF3およびORF4の部分的配列を含む。
配列番号120は、C.trachomatis血液型亜型LGV II Cap1遺伝子CT529について決定された全長DNA配列である。
配列番号121は、C.trachomatis血液型亜型LGV II Cap1遺伝子CT529について推定された全長アミノ酸配列である。
配列番号122は、C.trachomatis血液型亜型E Cap1遺伝子CT529について決定された全長DNA配列である。
配列番号123は、C.trachomatis血液型亜型E Cap1遺伝子CT529について推定された全長アミノ酸配列である。
配列番号124は、C.trachomatis血液型亜型1A Cap1遺伝子CT529について決定された全長DNA配列である。
配列番号125は、C.trachomatis血液型亜型1A Cap1遺伝子CT529について推定された全長アミノ酸配列である。
配列番号126は、C.trachomatis血液型亜型G Cap1遺伝子CT529について決定された全長DNA配列である。
配列番号127は、C.trachomatis血液型亜型G Cap1遺伝子CT529について推定された全長アミノ酸配列である。
配列番号128は、C.trachomatis血液型亜型F1 NII Cap1遺伝子CT529について決定された全長DNA配列である。
配列番号129は、C.trachomatis血液型亜型F1 NII Cap1遺伝子CT529について推定された全長アミノ酸配列である。
配列番号130は、C.trachomatis血液型亜型L1 Cap1遺伝子CT529について決定された全長DNA配列である。
配列番号131は、C.trachomatis血液型亜型L1 Cap1遺伝子CT529について推定された全長アミノ酸配列である。
配列番号132は、C.trachomatis血液型亜型L3 Cap1遺伝子CT529について決定された全長DNA配列である。
配列番号133は、C.trachomatis血液型亜型L3 Cap1遺伝子CT529について推定された全長アミノ酸配列である。
配列番号134は、C.trachomatis血液型亜型Ba Cap1遺伝子CT529について決定された全長DNA配列である。
配列番号135は、C.trachomatis血液型亜型Ba Cap1遺伝子CT529について推定された全長アミノ酸配列である。
配列番号136は、C.trachomatis血液型亜型MOPN Cap1遺伝子CT529について決定された全長アミノ酸配列である。
配列番号137は、C.trachomatis血液型亜型MOPN Cap1遺伝子CT529について推定された全長DNA配列である。
配列番号138は、C.trachomatis血液型亜型L2のCap1 CT529 ORFペプチド#124−139について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号139は、C.trachomatis血液型亜型L2のCap1 CT529 ORFペプチド#132−147について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号140は、C.trachomatis血液型亜型L2のCap1 CT529 ORFペプチド#138−155について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号141は、C.trachomatis血液型亜型L2のCap1 CT529 ORFペプチド#146−163について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号142は、C.trachomatis血液型亜型L2のCap1 CT529 ORFペプチド#154−171について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号143は、C.trachomatis血液型亜型L2のCap1 CT529 ORFペプチド#163−178について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号144は、C.trachomatis血液型亜型L2のCap1 CT529 ORFペプチド#138−147について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号145は、C.trachomatis血液型亜型L2のCap1 CT529 ORFペプチド#139−147について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号146は、C.trachomatis血液型亜型L2のCap1 CT529 ORFペプチド#140−147について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号147は、C.trachomatis血液型亜型L2のCap1 CT529 ORFペプチド#138−146について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号148は、C.trachomatis血液型亜型L2のCap1 CT529 ORFペプチド#138−145について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号149は、C.trachomatis血液型亜型L2のCap1 CT529 ORFペプチド#F140−>Iについて決定されたアミノ酸配列である。
配列番号150は、C.trachomatis血液型亜型L2のCap1 CT529 ORFペプチド##S139>Gaについて決定されたアミノ酸配列である。
配列番号151は、C.trachomatis血液型亜型L2のCap1 CT529 ORFペプチド##S139>Gbについて決定されたアミノ酸配列である。
配列番号152は、C.trachomatis血液型亜型L2の216aa ORFのペプチド#2C7.8−6について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号153は、C.trachomatis血液型亜型L2の216aa ORFのペプチド#2C7.8−7について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号154は、C.trachomatis血液型亜型L2の216aa ORFのペプチド#2C7.8−8について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号155は、C.trachomatis血液型亜型L2の216aa ORFのペプチド#2C7.8−9について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号156は、C.trachomatis血液型亜型L2の216aa ORFのペプチド#2C7.8−10について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号157は、C.trachomatis血液型亜型L2のクローン2C7.8内の216aa ORFの53アミノ酸残基ペプチドについて決定されたアミノ酸配列である。
配列番号158は、C.trachomatis血液型亜型L2のクローン2C7.8内のCT529 ORFの52アミノ酸残基ペプチドについて決定されたアミノ酸配列である。
配列番号159は、全長CT529血液型亜型L2をクローニングするための5’(正方向)プライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号160は、全長CT529血液型亜型L2をクローニングするための5’(逆方向)プライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号161は、L2およびMOPN以外の血液型亜型の全長CT529をクローニングするための5’(正方向)プライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号162は、L2およびMOPN以外の血液型亜型の全長CT529をクローニングするための5’(逆方向)プライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号163は、全長CT529血液型亜型MOPNをクローニングするための5’(正方向)プライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号164は、全長CT529血液型亜型MOPNをクローニングするための5’(逆方向)プライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号165は、pBIB−KSのための5’(正方向)プライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号166は、pBIB−KSのための5’(逆方向)プライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号167は、血液型亜型L2由来の9マーエピトープペプチドCap1#139−147について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号168は、血液型亜型D由来の9マーエピトープペプチドCap1#139−147について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号169は、C.trachomatis pmpI遺伝子について決定された全長DNA配列である。
配列番号170は、C.trachomatis pmpG遺伝子について決定された全長DNA配列である。
配列番号171は、C.trachomatis pmpE遺伝子について決定された全長DNA配列である。
配列番号172は、C.trachomatis pmpD遺伝子について決定された全長DNA配列である。
配列番号173は、C.trachomatis pmpC遺伝子について決定された全長DNA配列である。
配列番号174は、C.trachomatis pmpB遺伝子について決定された全長DNA配列である。
配列番号175は、C.trachomatis pmpI遺伝子について推定された全長アミノ酸配列である。
配列番号176は、C.trachomatis pmpG遺伝子について推定された全長アミノ酸配列である。
配列番号177は、C.trachomatis pmpE遺伝子について推定された全長アミノ酸配列である。
配列番号178は、C.trachomatis pmpD遺伝子について推定された全長アミノ酸配列である。
配列番号179は、C.trachomatis pmpC遺伝子について推定された全長アミノ酸配列である。
配列番号180は、C.trachomatis pmpB遺伝子について推定された全長アミノ酸配列である。
配列番号181は、C.trachomatis pmpI遺伝子について決定されたDNA配列(シグナル配列を含まない)である。
配列番号182は、C.trachomatis pmpG遺伝子について続いて決定された全長DNA配列である。
配列番号183は、C.trachomatis pmpE遺伝子について決定されたDNA配列(シグナル配列を含まない)である。
配列番号184は、C.trachomatis pmpD遺伝子についてのカルボキシ末端を示す第1の決定されたDNA配列である。
配列番号185は、C.trachomatis pmpD遺伝子についてのアミノ末端を示す第2の決定されたDNA配列(シグナル配列を含まない)である。
配列番号186は、C.trachomatis pmpC遺伝子についてのカルボキシ末端を示す第1の決定されたDNA配列である。
配列番号187は、C.trachomatis pmpC遺伝子についてのアミノ末端を示す第2の決定されたDNA配列(シグナル配列を含まない)である。
配列番号188は、Ra12との融合分子におけるC.trachomatis血液型亜型MOMPS pmp遺伝子を示す決定されたDNA配列である。
配列番号189は、C.trachomatis pmpI遺伝子について推定されたアミノ酸配列(シグナル配列を含まない)である。
配列番号190は、C.trachomatis pmpG遺伝子について続いて推定されたアミノ酸配列である。
配列番号191は、C.trachomatis pmpE遺伝子について推定されたアミノ酸配列(シグナル配列を含まない)である。
配列番号192は、C.trachomatis pmpD遺伝子についてのカルボキシ末端を示す第1の推定されたアミノ酸配列である。
配列番号193は、C.trachomatis pmpD遺伝子についてのアミノ末端を示す推定されたアミノ酸配列(シグナル配列を含まない)である。
配列番号194は、C.trachomatis pmpC遺伝子についてのカルボキシ末端を示す第1の推定されたアミノ酸配列である。
配列番号195は、C.trachomatis pmpC遺伝子についてのアミノ末端を示す第2の推定されたアミノ酸配列である。
配列番号196は、Ra12との融合分子におけるC.peneumoniae血液型亜型MOMPS pmp遺伝子を示す推定されたアミノ酸配列である。
配列番号197は、SKBワクチンベクターにおけるC.trachomatis pmpC遺伝子をクローニングするための5’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号198は、SKBワクチンベクターにおけるC.trachomatis pmpC遺伝子をクローニングするための3’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号199は、SKBワクチンベクターにおけるC.trachomatis pmpC遺伝子をクローニングするための挿入配列について決定されたDNA配列である。
配列番号200は、SKBワクチンベクターにおけるC.trachomatis pmpD遺伝子をクローニングするための5’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号201は、SKBワクチンベクターにおけるC.trachomatis pmpD遺伝子をクローニングするための3’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号202は、SKBワクチンベクターにおけるC.trachomatis pmpD遺伝子をクローニングするための挿入配列について決定されたDNA配列である。
配列番号203は、SKBワクチンベクターにおけるC.trachomatis pmpE遺伝子をクローニングするための5’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号204は、SKBワクチンベクターにおけるC.trachomatis pmpE遺伝子をクローニングするための3’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号205は、SKBワクチンベクターにおけるC.trachomatis pmpG遺伝子をクローニングするための5’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号206は、SKBワクチンベクターにおけるC.trachomatis pmpG遺伝子をクローニングするための3’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号207は、pET17bベクターにおけるC.trachomatis pmpC遺伝子のアミノ末端部分をクローニングするための5’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号208は、pET17bベクターにおけるC.trachomatis pmpC遺伝子のアミノ末端部分をクローニングするための3’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号209は、pET17bベクターにおけるC.trachomatis pmpC遺伝子のカルボキシ末端部分をクローニングするための5’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号210は、pET17bベクターにおけるC.trachomatis pmpC遺伝子のカルボキシ末端部分をクローニングするための3’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号211は、pET17bベクターにおけるC.trachomatis pmpD遺伝子のアミノ末端部分をクローニングするための5’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号212は、pET17bベクターにおけるC.trachomatis pmpD遺伝子のアミノ末端部分をクローニングするための3’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号213は、pET17bベクターにおけるC.trachomatis pmpD遺伝子のカルボキシ末端部分をクローニングするための5’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号214は、pET17bベクターにおけるC.trachomatis pmpD遺伝子のカルボキシ末端部分をクローニングするための3’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号215は、pET17bベクターにおけるC.trachomatis pmpE遺伝子をクローニングするための5’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号216は、pET17bベクターにおけるC.trachomatis pmpE遺伝子をクローニングするための3’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号217は、pET17bベクターにおけるC.trachomatis pmpE遺伝子をクローニングするための挿入配列について決定されたDNA配列である。
配列番号218は、pET17bベクターにおけるC.trachomatis pmpE遺伝子をクローニングするための挿入配列についてのアミノ酸配列である。
配列番号219は、pET17bベクターにおけるC.trachomatis pmpG遺伝子をクローニングするための5’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号220は、pET17bベクターにおけるC.trachomatis pmpG遺伝子をクローニングするための3’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号221は、pET17bベクターにおけるC.trachomatis pmpG遺伝子をクローニングするための挿入配列についてのアミノ酸配列である。
配列番号222は、pET17bベクターにおけるC.trachomatis pmpI遺伝子をクローニングするための5’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号223は、pET17bベクターにおけるC.trachomatis pmpI遺伝子をクローニングするための3’オリゴプライマーについて決定されたDNA配列である。
配列番号224は、C.pneumoniae Swibペプチド1〜20について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号225は、C.pneumoniae Swibペプチド6〜25について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号226は、C.pneumoniae Swibペプチド12〜31について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号227は、C.pneumoniae Swibペプチド17〜36について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号228は、C.pneumoniae Swibペプチド22〜41について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号229は、C.pneumoniae Swibペプチド27〜46について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号230は、C.pneumoniae Swibペプチド42〜61について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号231は、C.pneumoniae Swibペプチド46〜65について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号232は、C.pneumoniae Swibペプチド51〜70について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号233は、C.pneumoniae Swibペプチド56〜75について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号234は、C.pneumoniae Swibペプチド61〜80について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号235は、C.pneumoniae Swibペプチド66〜87について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号236は、C.trachomatis OMCBペプチド103〜122について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号237は、C.trachomatis OMCBペプチド108〜127について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号238は、C.trachomatis OMCBペプチド113〜132について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号239は、C.trachomatis OMCBペプチド118〜137について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号240は、C.trachomatis OMCBペプチド123〜143について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号241は、C.trachomatis OMCBペプチド128〜147について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号242は、C.trachomatis OMCBペプチド133〜152について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号243は、C.trachomatis OMCBペプチド137〜156について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号244は、C.trachomatis OMCBペプチド142〜161について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号245は、C.trachomatis OMCBペプチド147〜166について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号246は、C.trachomatis OMCBペプチド152〜171について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号247は、C.trachomatis OMCBペプチド157〜176について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号248は、C.trachomatis OMCBペプチド162〜181について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号249は、C.trachomatis OMCBペプチド167〜186について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号250は、C.trachomatis OMCBペプチド171〜190について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号251は、C.trachomatis OMCBペプチド171〜186について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号252は、C.trachomatis OMCBペプチド175〜186について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号252は、C.trachomatis OMCBペプチド175〜186について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号253は、C.pneumoniae OMCBペプチド185〜198について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号254は、C.trachomatis TSAペプチド96〜115について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号255は、C.trachomatis TSAペプチド101〜120について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号256は、C.trachomatis TSAペプチド106〜125について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号257は、C.trachomatis TSAペプチド111〜130について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号258は、C.trachomatis TSAペプチド116〜135について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号259は、C.trachomatis TSAペプチド121〜140について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号260は、C.trachomatis TSAペプチド126〜145について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号261は、C.trachomatis TSAペプチド131〜150について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号262は、C.trachomatis TSAペプチド136〜155について決定されたアミノ酸配列である。
配列番号263は、C.trachomatis CT529/Cap 1遺伝子血液型亜型Iについて決定された全長DNA配列である。
配列番号264は、C.trachomatis CT529/Cap 1遺伝子血液型亜型Iについて予測された全長アミノ配列である。
配列番号265は、C.trachomatis CT529/Cap 1遺伝子血液型亜型Kについて決定された全長DNA配列である。
配列番号266は、C.trachomatis CT529/Cap 1遺伝子血液型亜型Kについて予測された全長アミノ配列である。
配列番号267は、serDにおけるDNA関連(DNA−dirrected)RNAポリメラーゼβサブユニット−CT315のORFの一部に対する相同性を共有するC.trachomatisクローン17−G4−36について決定されたDNA配列である。
配列番号268は、クローン2E10におけるC.trachomatis CT016遺伝子の部分配列について決定されたDNA配列である。
配列番号269は、クローン2E10におけるC.trachomatis tRNAシンターゼ遺伝子の部分配列について決定されたDNA配列である。
配列番号270は、クローン2E10におけるC.trachomatis clpX遺伝子の部分配列について決定されたDNA配列である。
配列番号271は、5’末端を示すC.trachomatisクローンCtL2gam−30について決定された第1のDNA配列である。
配列番号272は、3’末端を示すC.trachomatisクローンCtL2gam−30について決定された第2のDNA配列である。
配列番号273は、C.trachomatisクローンCtL2gam−28について決定されたDNA配列である。
配列番号274は、C.trachomatisクローンCtL2gam−27について決定されたDNA配列である。
配列番号275は、C.trachomatisクローンCtL2gam−26について決定されたDNA配列である。
配列番号276は、C.trachomatisクローンCtL2gam−24について決定されたDNA配列である。
配列番号277は、C.trachomatisクローンCtL2gam−23について決定されたDNA配列である。
配列番号278は、C.trachomatisクローンCtL2gam−21について決定されたDNA配列である。
配列番号279は、C.trachomatisクローンCtL2gam−18について決定されたDNA配列である。
配列番号280は、C.trachomatisクローンCtL2gam−17について決定されたDNA配列である。
配列番号281は、5’末端を示すC.trachomatisクローンCtL2gam−15について決定された第1のDNA配列である。
配列番号282は、3’末端を示すC.trachomatisクローンCtL2gam−15について決定された第2のDNA配列である。
配列番号283は、C.trachomatisクローンCtL2gam−13について決定されたDNA配列である。
配列番号284は、C.trachomatisクローンCtL2gam−10について決定されたDNA配列である。
配列番号285は、C.trachomatisクローンCtL2gam−8について決定されたDNA配列である。
配列番号286は、5’末端を示すC.trachomatisクローンCtL2gam−6について決定された第1のDNA配列である。
配列番号287は、3’末端を示すC.trachomatisクローンCtL2gam−6について決定された第2のDNA配列である。
配列番号288は、C.trachomatisクローンCtL2gam−5について決定されたDNA配列である。
配列番号289は、C.trachomatisクローンCtL2gam−2について決定されたDNA配列である。
配列番号290は、C.trachomatisクローンCtL2gam−1について決定されたDNA配列である。
配列番号291は、CT529遺伝子のC.pneumoniaeホモログについて決定された全長DNA配列である。
配列番号292は、CT529遺伝子のC.pneumoniaeホモログについて予測された全長アミノ酸配列である。
配列番号293は、SKBワクチンベクターにおけるC.trachomatis pmpG遺伝子をクローニングするための挿入配列について決定されたDNA配列である。
図1は、クローン4C9−18#2を発現する標的細胞により活性化されるChlamydia特異的T細胞株からのINF−γの誘導を示す。 図2は、コザック翻訳開始部位および終止コドンを含むように改変されたレトロウイルスベクターpBIB−KS1,2,3を示す。 図3は、ChlamydiaペプチドCtC7.8−12(配列番号18)およびCtC7.8−13(配列番号19)でパルスしたP815細胞のクロム放出アッセイの特異的溶解を示す。 図4は、C.trachomatis SWIBタンパク質で免疫したC57Bl/6マウスにおける抗体アイソタイプの力価を示す。 図5は、C.trachomatis SWIBタンパク質で免疫したC3Hマウス由来の脾細胞におけるChlamydia特異的T細胞増殖応答を示す。 図6は、C.pneumoniae由来のSWIBおよびS13の遺伝子を単離するために使用した、C.pneumoniaeから設計した5’および3’プライマー配列を示す。 図7Aおよび7Bは、クラミジアタンパク質を発現する単球由来の樹状細胞による活性化の際に、C.trachomatisおよびC.pneumoniaeに対して交差反応し得るヒト抗ChlamydiaT細胞株(TCL−8)からのIFN−γの誘導を示す。 図8は、T細胞株TCL 8 EB/DCを用いた、クラミジアのリボソームS13タンパク質におけるT細胞エピトープの同定を示す。 図9は、C.pnuemoniae感染樹状細胞に対して生成されたCP−21 T細胞の、組換えC.pneumonia−SWIBタンパク質に対する増殖性応答を示すが、C.trachomatis SWIBタンパク質に対しては示さなかった。 図10は、無症候性ドナー由来の初代T細胞株(TCT−10 EB)のC.trachomatis特異的SWIB増殖性応答を示す。 図11は、抗原特異的T細胞株(TCL−10 EB)を用いた、C.trachomatis SWIBにおけるT細胞エピトープの同定を示す。
上記のように、本発明は、一般に、クラミジア感染の診断および処置のための組成物および方法に関する。1つの局面において、本発明の組成物は、Chlamydia抗原の少なくとも1つの免疫原性部分またはその改変体を含むポリペプチドを含む。
特定の実施形態において、本発明は、Chlamydia抗原の免疫原性部分を含むポリペプチドを開示する。ここで、Chlamydia抗原は、(a)配列番号1、15、21〜25、44〜64、66〜76、79〜88、110〜119、120、122、124、126、128、130、132、134、136、169〜174、181〜188、263、265および267〜290に記載されたヌクレオチド配列、(b)このヌクレオチド配列の相補体、ならびに(c)このような配列の改変体からなる群より選択される配列を含むポリヌクレオチド分子によりコードされるアミノ酸配列を含む。
本明細書中で記載される場合、用語「ポリペプチド」は、任意の長さ(全長タンパク質を含む)のアミノ酸鎖(すなわち、抗原)を含む。ここで、このアミノ酸残基は、共有ペプチド結合により連結されている。従って、本発明の抗原のうちの1つの免疫原性部分を含むポリペプチドは、免疫原性部分全体からなってもよいし、さらなる配列を含んでいてもよい。このさらなる配列は、ネイティブなClamydia抗原から誘導されてもよいし、異種でもよく、そしてこのような配列は、免疫原性であり得る(しかし、必要ではない)。
本明細書中で使用される場合、用語「ポリヌクレオチド」は、デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドの塩基の一本鎖または二本鎖のポリマーを意味し、そしてDNAおよび対応するRNA分子(HnRNAおよびmRNAの分子を含む)、センス鎖およびアンチセンス鎖両方を含み、cDNA、ゲノムDNAおよび組換えDNA、ならびに合成ポリヌクレオチドの全体または一部を含む。HnRNA分子はイントロンを含み、そして一般的に一対一の様式でDNA分子に対応する。mRNA分子は、イントロンが切り出されたHnRNA分子およびDNA分子に対応する。ポリヌクレオチドは、遺伝子全体、またはその一部からなり得る。作動可能なアンチセンスポリヌクレオチドは、対応するポリヌクレオチドのフラグメントを含み得、従って、「ポリヌクレオチド」の定義は、このような全ての作動可能なアンチセンスフラグメントを含む。
抗原の「免疫原性部分」は、Chlamydia感染個体から得た血清と反応し得る(すなわち、感染個体由来の血清を用いた吸光度読み取り(これは、本明細書に記載の代表的ELISAアッセイにおいて、非感染個体由来の血清を用いて得た吸光度を少なくとも3標準偏差上回る)を生成する)部分である。このような免疫原性部分は、一般に、少なくとも約5アミノ酸残基、より好ましくは、少なくとも10、そして最も好ましくは少なくとも20アミノ酸残基を含む。公知の配列の抗原の免疫原性部分を調製および同定するための方法は、当該分野で周知であり、そしてPaul,Fundamental Immunology、第3版,Raven Press,1993,第243〜247頁およびそこに引用されている参考文献に要約されている方法を含む。このような技術としては、抗原特異的抗体、抗血清および/またはT細胞株もしくはクローンと反応する能力についてポリペプチドをスクリーニングする技術を含む。本明細書において用いる場合、抗血清および抗体は、抗原に特異的に結合する場合、「抗原特異的」である(すなわち、抗血清および抗体は、ELISAまたは他のイムノアッセイにおいてそのタンパク質と反応し、そして関連しないタンパク質とは検出可能に反応しない)。このような抗血清および抗体は、本明細書において記載されるように、そして周知の技術を用いて調製され得る。ネイティブなChlamydiaタンパク質の免疫原性部分は、(例えば、ELISAおよび/またはT細胞反応性アッセイにおいて)全長ポリペプチドの反応性よりも実質的に低いレベルで、このような抗血清および/またはT細胞と反応する部分である。このような免疫原性部分は、このようなアッセイにおいて、全長ポリペプチドの反応性と類似かまたはより大きいレベルで反応し得る。このようなスクリーニングは、一般に当業者に周知の方法(例えば、HarlowおよびLane、Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,1988に記載の方法)を用いて実行され得る。例えば、ポリペプチドは、個体支持体上に固定され得、そして患者の血清と接触されて、固定されたポリペプチドに対する血清内の抗体の結合を可能にする。次いで、非結合血清は、取り出され得、そして例えば、125I標識プロテインAを用いて検出した抗体と結合され得る。
本発明により意図される抗原の免疫原性部分の例としては、例えば、配列番号9、10、18、19、31、39、93〜96、98、100〜102、106、108、138〜140、158、167、168、246、247および354〜256において提供されるT細胞刺激エピトープが挙げられる。本明細書に記載されるとおり、1つ以上のChlamydia抗原の少なくとも1つの免疫原性部分を含むポリペプチドは、一般に、患者のChlamydia感染を検出するために、単独かまたは組み合わせて、用いられ得る。
本発明の組成物および方法はまた、上記のポリペプチドおよびポリヌクレオチド分子の改変体を含む。このような改変体としては、本発明の配列の天然に生じる対立遺伝子改変体が挙げられるがこれらに限定されない。特に、改変体は、他のChlamydiaeの血清型亜型(例えば、血清型亜型D、EおよびF、ならびにいくつかのLGV血清型亜型(本明細書に記載される、本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオチド分子と相同性を共有する))を含む。好ましくは、この血清型相同体は、本明細書に記載される対応するポリペプチド配列に対して95〜99%の相同性を示す。
本明細書において用いる場合、ポリペプチドの「改変体」は、保存的置換および/または改変のみにおいて示されたポリペプチドとは異なるポリペプチドであり、従ってこのポリペプチドの抗原性部分は保持されている。好ましい実施形態において、改変ポリペプチドは、5つ以下のアミノ酸の置換、欠失または付加によって、同定された配列とは異なる。このような改変体は、一般に、上記のポリペプチド配列のうちの1つを改変すること、および、例えば、本明細書において記載されている代表的な手順を使用して、改変ポリペプチドの抗原特性を評価することによって、同定され得る。換言すれば、抗原特異的抗血清と反応する改変体の能力は、ネイティブなタンパク質に対して、強化され得るかもしくは不変であり得、またはネイティブなタンパク質に対して、50%未満および好ましくは20%未満程度減らされ得る。このような改変体は、一般に、本明細書において記載のように上記のポリペプチド配列のうちの1つを改変すること、および抗原特異的抗体または抗血清との改変ポリペプチドの反応性を評価することよって同定され得る。好ましい改変体は、1つ以上の部分(例えば、N末端リーダー配列または膜貫通ドメイン)が除去された改変体を含む。他の好ましい改変体は、小さい部分(例えば、1〜30アミノ酸、好ましくは5〜15アミノ酸)が、成熟タンパクのN末端および/またはC末端から除去されている改変体を含む。ポリペプチド改変体は、好ましくは、同定されたポリペプチドに対して、少なくとも約70%、より好ましくは、少なくとも約90%そして最も好ましくは少なくとも約95%の同一性(下記のように決定される場合)を示す。
本明細書において用いる場合、「保存的置換」とは、1つのアミノ酸が、類似の性質を有する別のアミノ酸と置換されている、置換であり、従って、ペプチド化学の当業者は、ポリペプチドの二次構造および疎水性親水性指標の性質が実質的に不変であると予期する。アミノ酸置換は、一般に、残基の極性、電荷、溶解度、疎水性、親水性および/または両親媒性の性質の類似性に基づいて行われ得る。例えば、負に荷電されるアミノ酸としては、アスパラギン酸およびグルタミン酸が挙げられる;正に荷電したアミノ酸としては、リジンおよびアルギニンが挙げられる;そして、類似の親水性値を有する荷電してない極性のヘッド基を有するアミノ酸としては、以下が挙げられる:ロイシン、イソロイシンおよびバリン;グリシンおよびアラニン;アスパラギンおよびグルタミン;ならびに、セリン、トレオニン、フェニルアラニンおよびチロシン。保存的変化を表し得るアミノ酸の他の群としては、以下が挙げられる:(1)ala、pro、gly、glu、asp、gln、asn、ser、thr;(2)cys、ser、tyr、thr;(3)val、ile、leu、met、ala、phe;(4)lys、arg、his;ならびに(5)phe、tyr、trp、his。改変体はまた、あるいは非保存的変化を含んでもよい。好ましい実施形態において、改変体ポリペプチドは、5つ以下のアミノ酸の置換、欠失または付加によってネイティブな配列と異なる。改変体はまた(あるいは)、例えば、ポリペプチドの免疫原性、二次構造および疎水性親水性指標の性質に対して最小の影響しか有さないアミノ酸の欠失または付加によって改変され得る。改変体はまた(あるいは)、ポリペプチドの抗原特性、二次構造および疎水性親水性指標性質に対して最小の影響しか有さないアミノ酸の欠失または付加を含む、他の改変を含み得る。例えば、ポリペプチドは、翻訳同時的に(co−translationally)または翻訳後的に(post−translationally)タンパクの移動を指向するタンパクのN末端における、シグナル配列(またはリーダー配列)に対して複合体化し得る。このポリペプチドはまた、ポリペプチド(例えば、ポリ−His)の合成、精製または同定の容易さのために、または、固体支持体へのポリペプチドの結合を強化するために、リンカーまたは他の配列に対して複合体化され得る。例えば、ポリペプチドは、免疫グロブリンのFc領域に対して複合体化され得る。
ポリヌクレオチドの「改変体」とは、コードされたポリペプチドの免疫原性が低下しないように、ネイティブなタンパク質に対して、1つ以上のヌクレオチドの欠失、置換または付加を有して、列挙されたヌクレオチド配列と異なる配列である。本明細書において記載されるように、コードされたポリペプチドの免疫原性に対する効果は、一般に評価され得る。このような改変は、例えば、Adelmanら(DNA、2:183、1983)によって教示されるように、オリゴヌクレオチド指向性部位特異的変異誘発のような標準的な変異誘発技術を用いて容易に誘導され得る。ヌクレオチド改変体は、以下に議論されたような、天然に存在する対立遺伝子改変体であってもよいし、または天然に存在しない改変体であってもよい。改変体ヌクレオチド配列は、列挙された配列に対して、少なくとも好ましくは約70%、より好ましくは、少なくとも約80%および最も好ましくは少なくとも約90%の同一性(下記のように決定した場合)を示す。
本発明によって提供されるポリペプチドは、実質的に、本明細書中において特に列挙されるポリヌクレオチド配列の1つ以上に対して相同であるポリヌクレオチド配列によって、コードされる改変体を含む。本明細書において用いる場合、「実質的な相同性」とは、適度にストリンジェントな条件下でハイブリダイズし得るポリヌクレオチド配列をいう。適切な適度にストリンジェントな条件は、以下を含む:5×SSC、0.5%SDS、1.0mM EDTA(pH8.0)の溶液中でのプレ洗浄;一晩、50〜65℃、5×SSCでのハイブリダイゼーション、または種間交差相同性の事象の場合には、0.5×SSCを用いる45℃でのハイブリダイゼーション;その後の、0.1%SDSを含有する2×、0.5×および0.2×のSSCのいずれかでの65℃20分間の2回の洗浄。このようなハイブリダイズするポリヌクレオチド配列はまた、本発明のポリペプチドと同じポリペプチドをコードする(コドン縮重に起因して)ヌクレオチド配列であることにより、本発明の範囲内である。
2つのヌクレオチド配列またはポリペプチド配列は、この2つの配列中のヌクレオチド配列またはアミノ酸残基の配列が、下記のように最大一致について整列されるときに、同じである場合、「同一である」といわれる。2つの配列間の比較は、代表的に、比較ウインドウにわたって配列を比較することによって実行され、配列類似性の局所領域を同定および、比較する。本明細書において用いられる場合、「比較ウインドウ(comparison window)」とは、少なくとも約20の隣接する位置のセグメント(通常約30〜約75、40〜約50)のセグメントをいう。ここで、配列は、2つの配列が最適に整列されたあと、連続する位置の同数の参照配列と比較され得る。
比較のための配列の最適の整列は、デフォルトパラメータを用いて、バイオインフォマティクスのソフトウェアのLasergeneパッケージソフト(suite)(DNASTAR,Inc.,Madison,WI)における、Megalignプログラムを用いて行われ得る。このプログラムは、以下の参考文献に記載されているいくつかの整列スキームを具体化する:Dayhoff,M.O.(1978)A model of evolutionary change in proteins−Matrices for detecting distant relationships、Dayhoff,M.O.編、Atlas of Protein Sequence and Structure,National Biomedical Resarch Foundation,Washington DC 第5巻,補遺3,第345〜358頁;Hein J.(1990)Unified Approach to Alignment and Phylogenes 第626〜645頁、Methods in Enzymology、第183巻,Academic Press, Inc.,San Diego,CA;Higgins,D.G.およびSharp,P.M.(1989)Fast and sensitive multiple sequence alignments on a microcomputer CABIOS 5:第151〜153頁;Myers,E.W.およびMuller W.(1988)Optimal alignments in linear space CABIOS 4:11〜17;Robinson,E.D.(1971)Comb.Theor 11:105;Santou,N.Nes,M.(1987)The neighbor joining method.A new method for reconstructing phylogenetic trees Mol. Biol. Evol.4:406〜425;Sneath,P.H.A.およびSokal,R.R.(1973)Numerical Taxonomy−the Principes and Practice of Numerical Taxonomy,Freeman Press,San Francisco,CA;Wilbur,W.J.およびLipman,D.J.(1983)Rapid similarity searches of nucleic acid and protein data banks Proc.Natl.Acad.,Sci.USA 80:726〜730。
好ましくは、「配列同一性のパーセンテージ」は、少なくとも20の位置の比較のウインドウにわたる2つの最適に整列された配列を比較することにより決定される。ここで、比較ウインドウのポリヌクレオチド配列の部分は、2つの配列の最適整列について、参照配列(これは、付加または欠失を含まない)と比較した場合、20パーセント以下、通常5〜15パーセントまたは、10〜12パーセントの付加または欠失(すなわち、ギャップ)を含み得る。このパーセンテージは、同一の核酸塩基またはアミノ酸残基が両方の配列で生じる位置の数を決定してマッチした位置の数を得ること、マッチした位置の数を、参照配列(すなわち、ウインドウサイズ)における位置の総数で割ること、および結果に100を掛けて配列同一性のパーセンテージを得ることにより算出される。
本明細書において列挙されるヌクレオチド配列をコードする遺伝子のアレイはまた、本発明の範囲に含まれる。本明細書において用いる場合、「対立遺伝子」または「対立遺伝子配列」は、核酸配列中の少なくとも1つの変異から生じ得る遺伝子の別の形態である。対立遺伝子は、その構造または機能が変更されていてもされていなくてもよい、変化したmRNAまたはポリペプチドを生じ得る。任意の所定の遺伝子は、対立遺伝子形態を有さないか、1つ有するか、または多数有し得る。対立遺伝子を生じる共通の変異性変化は、一般にヌクレオチドの天然の欠失、付加または置換だとされる。これらの型の変化のそれぞれは、所定の配列中で1回以上、単独かまたは他と組み合わせて生じ得る。特定の実施形態において、本発明は、Chlamydia抗原(またはこのような抗原の改変体)の少なくとも免疫原性部分を含むポリペプチドを開示する。このポリペプチドは、以下:(a)配列番号1〜4、15、21〜25、44〜64、66〜76および79〜88からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列、(b)このようなDNA配列の相補体、または(c)(a)もしくは(b)の配列に実質的に相同であるDNA配列、によりコードされるアミノ酸配列の1つ以上を含む。以下の実施例において記載するように、本明細書において開示されるいくつかのChlamydia抗原は、Chlamydia trachomatisおよびChlamydia pneumoniaeに感染した単核球由来樹状細胞の両方を認識するT細胞株を認識する。このことは、それらの抗原がChlamydia trachomatisおよびChlamydia pneumoniaeにより共有される免疫反応性エピトープを意味し得ることを示す。従ってこの抗原は、C.trachomatis生殖管感染およびC.pneumonia感染の両方のためにワクチンにおいて働き得る。交差反応性の程度を決定するための、Chlamidia trachomatisおよびChlamydia pneumonia由来の、これらのChlamydia抗原のさらなる特徴付けが、実施例6に提供される。さらに、実施例4は、Chlamidia特異的マウスCD8+T細胞株を刺激し得るタンパク質(配列番号17〜19および32)をコードするC.trachomatisから単離されたcDNAフラグメント(配列番号15、16および33)を記載する。
一般に、Chlamydia抗原、およびこのような抗原をコードするポリヌクレオチド配列は、任意の種々の手順を用いて調製され得る。例えば、Chlamydia抗原をコードするポリヌクレオチド分子は、下記のようにChlamydia特異的T細胞株を用いるスクリーニングにより、ChlamydiaゲノムライブラリーまたはChlamydiaのcDNA発現ライブラリーから単離され得、そして当業者に周知の技術を用いて配列決定され得る。さらに、ポリヌクレオチドは、Chlamydia関連発現のためのcDNAのマイクロアレイ(microarray)をスクリーニングすること(すなわち、本明細書において提供される代表的なアッセイを用いて決定した場合、Chlamydia感染細胞においてコントロールより少なくとも2倍大きい発現)によって、以下により詳細に記載したように、同定され得る。このようなスクリーニングは、製造業者の指示に従ってSynteniマイクロアレイ(Palo Alto、CA)を用いて、(そして、本質的にSchenaら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93:10614〜10619、1996およびHellerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94:2150〜2155,1997によって記載のとおり)実施され得る。あるいは、ポリペプチドは、本明細書において記載されるタンパク質を発現する細胞から調製されたcDNAから増幅され得る。このようなポリヌクレオチドは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を介して増幅され得る。このアプローチのために、配列特異的プライマーは、本明細書において提供される配列に基づいて設計され得、そして購入され得るかまたは合成され得る。
下記のように、抗原は、発現ベクターに抗原をコードするポリヌクレオチド配列を挿入すること、および適切な宿主において抗原を発現することよって組換え的に産生され得る。抗原は、所望の性状(例えば、本明細書において記載のように、Chlamydia感染した個体から得られる血清と反応する能力)について評価され得、そして例えば、従来のエドマン化学を使用して配列決定され得る。EdmanおよびBerg、Eur.J.Biochem.80:116〜132、1967を参照のこと。
抗原をコードするポリヌクレオチド配列はまた、単離された抗原の部分アミノ酸配列に由来する縮重オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチド配列について、適切なChlamydiaのcDNAライブラリーまたはゲノムDNAライブラリーをスクリーニングすることによって得られ得る。このようなスクリーニングにおける使用のための縮重オリゴヌクレオチド配列は、設計され、合成され得、そして、このスクリーニングは、(例えば)Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratories,Cold Spring Harbor,NY(およびそこに引用される参考文献)に記載のように、実行され得る。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)もまた、使用され得る。ここでは、当該分野で周知の方法において上記のオリゴヌクレオチドを用いて、cDNAライブラリーまたはゲノムライブラリーから核酸プローブを単離し得る。次いで、単離したプローブを用いてライブラリースクリーニングを実施し得る。
増幅した部分は、周知の技術を用いて、適切なライブラリー(例えば、Chlamydia cDNAライブラリー)から全長遺伝子を単離するために用いられ得る。このような技術の範囲内で、ライブラリー(cDNAライブラリー、または、ゲノムライブラリー)を、増幅に適切な1つ以上のポリヌクレオチドプローブまたはプライマーを用いてスクリーニングする。好ましくは、ライブラリーをより大きい分子を含むためようにサイズ選択する。ランダムプライムしたライブラリーはまた、遺伝子の5’領域および上流領域を同定するために好適であり得る。ゲノムライブラリーは、イントロンを得て、5’配列を延長するために好ましい。
ハイブリダイゼーション技術のため、部分配列は、周知の技術を用いて(例えば、ニックトランスレーションまたは32Pを用いる末端標識によって)、標識され得る。次いで、変性した細菌コロニー(またはファージプラークを含むクローン)を含有するフィルターと標識したプローブとをハイブリダイゼーションすることにより、細菌ライブラリーまたはバクテリオファージライブラリーをスクリーニングする(例えば、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratories,Cold Spring Harbor,NY,1989を参照のこと)。ハイブリダイゼーションコロニーまたはプラークを選択し増殖して、そしてDNAをさらなる分析のために単離する。cDNAクローンは、例えば、部分的配列由来のプライマーおよびベクター由来のプライマーを用いるPCRによって、さらなる配列の量を決定するために分析され得る。1つ以上の重複クローンを同定するために、制限地図および部分配列が生成され得る。次いで、一連の欠失クローンを生成する工程を包含し得る、標準的な技術を用いて完全配列が決定され得る。次いで、得られた重複配列は、単一の連続する配列にアセンブリされる。全長cDNA分子は、周知の技術を用いて、適切なフラグメントを連結することによって生成され得る。
あるいは、部分的なcDNA配列から全長コード配列を得るための多数の増幅技術が存在する。このような技術の範囲内で、増幅は、一般にPCRを経て実行される。任意の様々な市販のキットが、増幅工程を実行するために用いられ得る。プライマーは、当該分野で周知の技術を用いて設計され得(例えば、Mullisら、Cold Spring Harbor Symp.Quant.Biol.51:263,1987;Erlich編、PCR Technology、Stockton Press,NY,1989)、そして当該分野で周知のソフトウェアもまた使用され得る。プライマーは好ましくは22〜30のヌクレオチド長であり、少なくとも50%のGC含量を有し、そして約68℃〜72℃の温度で標的配列にアニーリングする。この増幅された領域は、上記のように配列決定され得、そして重複配列は連続する配列にアセンブリされ得る。
このような増幅技術の1つは、インバースPCRである(Trigliaら、Nucl.Acids Res.16:8186,1988を参照のこと)。これは、遺伝子の公知の領域のフラグメントを生成する制限酵素を用いる。次いで、このフラグメントは、分子内連結により環状化され、そして公知の領域に由来する相違するプライマーとともにPCRのための鋳型として用いられる。別のアプローチにおいて、部分配列に隣接した配列は、リンカー配列に対するプライマーおよび周知の領域に特異的なプライマーを用いる増幅によって回復され得る。増幅された配列は、代表的に、同じリンカープライマーおよび公知の領域に特異的な第2のプライマーを用いる2回目の増幅に供される。この手順上の変更(これは公知の配列から反対方向の伸長を始める2つのプライマーを使用する)は、WO96/38591に記載されている。さらなる技術は、キャプチャーPCR(Lagerstromら、PCR Methods Applic.1:111−19、1991)およびウォーキングPCR(Parkerら、Nucl.Acids.Res.19:3055〜60,1991)を含む。転写媒介増幅(Transcriptional−Mediated Amplification)すなわちTMAは、特許番号PCT/US91/03184にて記載したように、DNA、rRNAまたはmRNAの増幅のために利用され得る別の方法である。この自己触媒的かつ等温の、PCRに基づかない方法は、2つのプライマーおよび以下の2つの酵素を利用する:RNAポリメラーゼおよび逆転写酵素。1つのプライマーは、RNAポリメラーゼのためのプロモーター配列を含む。第1の増幅において、プロモーター−プライマーは、規定の部位で標的rRNAにハイブリダイズする。逆転写酵素は、プロモーター−プライマーの3’末端からの伸長によって標的rRNAのDNAコピーをつくる。得られる複合体中のRNAは、分解され、そして、第2のプライマーはDNAコピーに結合する。DNAの新しい鎖は、二本鎖DNAをつくっている逆転写酵素によってプライマーの末端から合成される。RNAポリメラーゼは、DNA鋳型におけるプロモーター配列を認識して、転写を始める。新しく合成されたRNAアンプリコンの各々は、TMAプロセスに再び入って、RNAアンプリコンの指数関数的な増幅を導く複製の新しい回のための鋳型として役立つ。増幅を用いる他の方法はまた、全長cDNA配列を得るために使用され得る。
特定の例において、発現された配列タグ(EST)のデータベース中に提供される配列(例えば、GenBankから入手可能な配列)の分析により全長cDNA配列を得ることが可能である。重複するESTの検索は、一般に周知のプログラム(例えば、NCBI BLAST searches)を用いて実行され得、そして、このようなESTは連続する全長配列を生成するために用いられ得る。全長cDNA配列はまた、ゲノムフラグメントの分析によって得られ得る。
ポリヌクレオチド改変体は、一般に、例えば、固相ホスホルアミダイト化学合成による化学合成を含む、当該分野において公知の任意の方法により調製され得る。ポリヌクレオチド配列における修飾はまた、標準的な変異誘発技術(例えば、オリゴヌクレオチ−定方向部位特異的変異誘発(Adelmanら、DNA 2:183,1983を参照のこと))を用いて導入され得る。あるいは、RNA分子は、クラミジアタンパク質をコードするDNA配列、またはその一部のインビトロまたはインビボでの転写により生成され得る。但し、このDNAは、適切なポリメラーゼRNAプロモーター(例えば、T7またはSP6)を用いてベクター中に取りこまれる。特定の部分を用いて、本明細書中に記載されるように、コードされるポリペプチドを調製し得る。さらに、あるいは、一部を患者に投与して、その結果コードされるポリペプチドを、(例えば、抗原提示細胞(例えば、樹状細胞)を、クラミジアポリペプチドをコードするcDNAを用いてトランスフェクトし、そしてトランスフェクトした細胞を患者に投与することにより)インビボで生成させ得る。
コード配列に相補的な配列(すなわち、アンチセンスポリヌクレオチド)の一部はまた、プローブとしてか、または遺伝子発現を調節するために用いられ得る。アンチセンスRNAへと転写され得るcDNA構築物をまた、組織の細胞中に導入させて、アンチセンスRNAの産生を容易にし得る。アンチセンスポリヌクレオチドを、本明細書中に記載されるように用いて、クラミジアタンパク質の発現を阻害し得る。アンチセンス技術を用いて、三重鎖形成を介して遺伝子発現を制御し得る。この技術は、ポリメラーゼ、転写因子、または調節分子の結合を十分に開始する二重鎖の能力を損なう(Geeら、In Huber and Carr,Molecular and Immunologic Approaches,Futura Publishing Co.(Mt.Kisco,NY; 1994)を参照のこと)。あるいは、アンチセンス分子は、遺伝子の制御領域(例えば、プロモーター、エンハンサー、または転写開始部位)とハイブリダイズし、そして遺伝子の転写をブロックするように設計され得るか;またはリボゾームに対する転写物の結合を阻害することにより、翻訳をブロックするように設計され得る。
コード配列の一部、または相補的な配列の一部はまた、遺伝子発現を検出するためのプローブまたはプライマーとして設計され得る。プローブは、種々のレポーター群(例えば、放射性ヌクレオチドおよび酵素)を用いて標識され得、そして好ましくは、少なくとも10ヌクレオチドの長さであり、より好ましくは、少なくとも20ヌクレオチドの長さであり、そしてなおより好ましくは、少なくとも30ヌクレオチドの長さである。上記のようなプライマーは、好ましくは22〜30ヌクレオチドの長さである。
任意のポリヌクレオチドを、さらに修飾して、インビボでの安定性を増加させ得る。可能な修飾としては、以下を含むが、それらに限定されない:5’末端および/または3’末端での隣接配列の付加;骨格におけるリン酸ジエステル結合よりむしろホスホロチオエートまたは2’O−メチルの使用;および/または非伝統的塩基(例えば、イノシン、キューオシンおよびワイブトシン、ならびにアセチル−、メチル−、チオ−、ならびにアデニン、シトシン、グアニン、チミン、およびウリジンの他の修飾形態)の含有。
本明細書中に記載されるようなヌクレオチド配列は、確立された組換えDNA技術を用いて、種々の他のヌクレオチド配列に連結され得る。例えば、ポリヌクレオチドは、種々のクローニングベクター(プラスミド、ファージミド、λファージ誘導体、およびコスミドを含む)のいずれかにクローニングされ得る。特定の目的のベクターとしては、発現ベクター、複製ベクター、プローブ生成ベクター、および配列決定ベクターが挙げられる。一般に、ベクターは、少なくとも1つの生物において機能的な複製起点、都合の良い制限エンドヌクレアーゼ部位、および一つ以上の選択可能なマーカーを含む。他の要素は、所望の使用に依存し、そして当業者に明らかである。
約100未満のアミノ酸、および一般に約50未満のアミノ酸を有する合成ポリペプチドは、当該分野で周知の技術を用いて生成され得る。例えば、このようなポリペプチドは、市販の固相技術(例えば、Merrifield固相合成法)のいずれかを用いて合成され得る。ここでアミノ酸は、伸長しているアミノ酸鎖に連続的に添加される。Merrifield,J Am.Chem.Soc.85:2149−2146,1963を参照のこと。ポリペプチドの自動合成のための装置は、Perkin Elmer/Applied BioSystems Division,Foster City,CAのような供給業者から市販されており、そして製造業者の指示書に従って操作され得る。
上記のように、クラミジア抗原の免疫原性部分は、周知の技術(例えば、Paul、Fundamental Immunology、第3版、Raven Press,1993,243−247頁およびそこに引用される参考文献に要約される技術)を用いて調製され、そして同定され得る。このような技術は、免疫原性特性に関してネイティブな抗原のポリペプチド部分をスクリーニングすることを含む。本明細書中に記載される例示的なELISAは、一般に、これらのスクリーニングに用いられる。ポリペプチドの免疫原性部分は、このような例示的アッセイにおいて、全長抗原により生成されるシグナルに実質的に類似する、このようなアッセイにおけるシグナルを生成する部分である。換言すれば、クラミジア抗原の免疫原性部分は、本明細書中に記載されるように、モデルELISAにおいて全長抗原により誘導されるシグナルの、少なくとも約20%、そして好ましくは約100%を生成する。
クラミジア抗原の一部および他の改変体は、合成手段または組換え手段により生成され得る。ネイティブ抗原の改変体は、一般に、標準的な変異誘発技術(例えば、オリゴヌクレオチド−定方向部位特異的変異誘発)を用いて調製され得る。ポリペプチド配列の部分はまた、標準的な技術を用いて取り出され得、短縮型ポリペプチドの調製を可能にする。
ネイティブの抗原の一部および/または改変体を含む組換えポリペプチドは、当業者に周知の種々の技術を用いてポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列から容易に調製され得る。例えば、培養培地中に組換えタンパク質を分泌する適切な宿主/ベクター系由来の上清は、市販のフィルターを用いて初めに濃縮され得る。濃縮の後、濃縮物は、適切な精製マトリクス(例えば、アフィニティーマトリクスまたはイオン交換樹脂)にアプライされ得る。最終的に、1つ以上の逆相HPLC工程を用いて、組換えタンパク質をさらに精製し得る。
当業者に公知の種々の発現ベクターのいずれかを用いて、本明細書中に記載されるような組換えポリペプチドを発現し得る。発現は、組換えポリペプチドをコードするポリヌクレオチド分子を含む発現ベクターを用いて形質転換またはトランスフェクトされた任意の適切な宿主細胞において達成される。適切な宿主細胞としては、原核生物細胞、酵母および高等真核生物細胞が挙げられる。好ましくは、用いられる宿主細胞は、E.coli、酵母、または哺乳動物細胞株(例えば、COSまたはCHO)である。この様式で発現されるDNA配列は、天然に存在する抗原、天然に存在する抗原の一部、またはそれらの他の改変体をコードし得る。
一般に、調製の方法にかかわらず、本明細書中に開示されるポリペプチドは、単離され、実質的に純粋な形態で調製される。好ましくは、ポリペプチドは、少なくとも約80%純粋、より好ましくは、少なくとも約90%純粋、そして最も好ましくは約99%純粋である。
特定の実施形態では、ポリペプチドは、本明細書中に記載されるような複数のポリペプチドを含む融合タンパク質か、または本明細書中に記載されるような少なくとも1つのポリペプチドおよび公知のクラミジアタンパク質のような無関係の配列を含む融合タンパク質であり得る。融合パートナーは、例えば、Tヘルパーエピトープ(免疫学的融合パートナー)、好ましくは、ヒトにより認識されるTヘルパーエピトープの提供を補助し得るか、ネイティブな組換えタンパク質よりも高い収量でのタンパク質(発現エンハンサー)の発現を補助し得る。特定の好ましい融合パートナーは、免疫学的融合パートナーおよび発現増強融合パートナーの両方である。他の融合パートナーは、タンパク質の溶解性を増加させるか、またはタンパク質を所望の細胞内区画に標的化し得るように選択される。なおさらなる融合パートナーとしては、アフィニティータグが挙げられる。アフィニティータグは、タンパク質の精製を容易にする。本発明の融合パートナーをコードするDNA配列は、例えば、第1および第2のポリペプチドをコードする別個のDNA配列を適切な発現ベクター中に構築するための公知の組換えDNA技術を用いて構築され得る。第1のポリペプチドをコードするDNA配列の3’末端は、ペプチドリンカーの有り無しで、第2のポリペプチドをコードするDNA配列の5’末端に連結され、その結果、配列のリーディングフレームは、第1または第2のポリペプチドの両方の生物学的活性を保持する単一の融合タンパク質への2つのDNA配列のmRNA翻訳を可能にする同じ相にある。
ペプチドリンカー配列を用いて、各々のポリペプチドが、その二次構造および三次構造に折りたたまれることを保証するのに十分な距離で、第1および第2のポリペプチドを引き離し得る。このようなペプチドリンカー配列は、当該分野で周知の標準的な技術を用いて融合タンパク質へと取りこまれる。適切なペプチドリンカー配列は、以下の要素に基づいて選択され得る:(1)可撓性の伸張した立体配座に適合するそれらの能力;(2)第1および第2のポリペプチド上の機能的エピトープと相互作用し得る二次構造に適合するそれらの無能力;および(3)ポリペプチドの機能的エピトープと反応し得る疎水性残基または荷電残基の欠如。好ましいペプチドリンカー配列は、Gly残基、Asn残基およびSer残基を含む。他の中性に近いアミノ酸(例えば、ThrおよびAla)はまた、リンカー配列に用いられ得る。リンカーとして有用に用いられ得るアミノ酸配列としては、Marateaら,Gene 40:39−46,1985;Murphyら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83:8258−8562,1986;米国特許第4,935,233号、および同第4,751,180号に開示される配列が挙げられる。リンカー配列は、1〜約50のアミノ酸の長さであり得る。ペプチドリンカー配列の使用の代替として(所望される場合に)、第1および第2のポリペプチドにおける非必須N末端アミノ酸領域を(存在する場合に)利用して、機能的ドメインを引き離しかつ立体障害を防ぎ得る。
連結したDNA配列は、適切な転写調節因子または翻訳調節因子に作動可能に連結される。DNAの発現の原因である調節因子は、第1のポリペプチドをコードするDNA配列の5’側にのみ配置される。同様に、翻訳を終結するために必要とされる停止コドン、および転写終結シグナルは、第2のポリペプチドをコードするDNA配列の3’側にのみ存在する。
融合タンパク質はまた、無関係の免疫原性タンパク質と共に本発明のポリペプチドを含むように提供される。好ましくは、免疫原性タンパク質は、リコール(recall)応答を誘発し得る。このようなタンパク質の例としては、テタヌスタンパク質、結核タンパク質、および肝炎タンパク質が挙げられる(例えば、Stouteら、New Engl.J.Med.,336:8691,1997を参照のこと)。
好ましい実施形態において、免疫学的融合パートナーは、プロテインD(グラム陰性細菌HaemophilusインフルエンザB(WO 91/18926)の表面タンパク質)に由来する。好ましくは、プロテインD誘導体は、タンパク質(例えば、はじめのN末端100〜110アミノ酸)の約1/3を含み、そしてプロテインD誘導体は脂質化され得る。特定の好ましい実施形態において、リポプロテインD融合パートナーのはじめの109残基は、N末端上に含まれて、さらなる外因性T細胞エピトープを有するポリペプチドを提供し、かつE.coliにおける発現レベルを増加する(従って、発現エンハンサーとして機能する)。脂質テイルは、抗原提示細胞に対する抗原の最適な提示を保証する。他の融合パートナーとしては、インフルエンザウイルス、NS1(赤血球凝集素)由来の非構造タンパク質が挙げられる。代表的には、N末端の81アミノ酸を用いるが、Tヘルパーエピトープを含む異なるフラグメントが、用いられ得る。
別の実施形態では、免疫学的融合パートナーは、LYTAとして知られているタンパク質であるか、その一部(好ましくは、C末端部分)である。LYTAは、Streptococcus pneumoniaeに由来する。Streptococcus pneumoniaeは、アミダーゼLYTAとして知られている、N−アセチル−L−アラニンアミダーゼ(LytA遺伝子によりコードされる;Gene 43:265−292,1986)を合成する。LYTAは、ペプチドグリカン骨格における特定の結合を特異的に分解する自己溶解素である。LYTAタンパク質のC末端ドメインは、コリンまたはDEAEのようないくつかのコリンアナログに対する親和性の原因である。この特性は、融合タンパク質の発現に有用であるプラスミドを発現するE.coli C−LYTAの開発のために開発された。アミノ末端にC−LYTAフラグメントを含むハイブリッドタンパク質の精製は、記載されている(Biotechnology 10:795−798,1992を参照のこと)。好ましい実施形態において、LYTAの反復部分は、融合タンパク質に取りこまれ得る。反復部分は、残基178で開始するC末端領域において見出される。特に好ましい反復部分は、残基188〜305に取り込まれる。さらに、融合タンパク質Ra12は、本発明のポリヌクレオチドに連結されて、タンパク質発現を容易にし得る。
別の局面では、本発明は、1つ以上の上記のポリペプチドまたは融合タンパク質(またはこのようなポリペプチドまたは融合タンパク質をコードするポリヌクレオチド)を用いるための方法を提供して、患者におけるクラミジア感染に対する防御免疫を誘導する。本明細書中で用いられる場合「患者」とは、任意の温血動物、好ましくはヒトのことをいう。患者は、疾患に罹患していてもよいし、検出可能な疾患および/または感染がなくてもよい。換言すれば、防御免疫は、クラミジア感染を予防または処置するために誘導され得る。
この局面において、ポリペプチド、融合タンパク質、またはポリヌクレオチド分子は、一般に、薬学的組成物またはワクチン中に存在する。薬学的組成物は、1つ以上のポリペプチド(これらの各々は、1つ以上の上記配列(またはその改変体)を含み得る)、および生理学的に受容可能なキャリアを含み得る。ワクチンは、1つ以上の上記ポリペプチドおよび免疫賦形剤(例えば、アジュバントまたはリポソーム)(この中にポリペプチドが取り込まれる)を含み得る。このような薬学的組成物およびワクチンはまた、クラミジア抗原(組み合わせたポリペプチド中に組み込まれるか、または別々のポリペプチド内に存在する)を、含み得る。
あるいは、ワクチンは上記のような1つ以上のポリペプチドまたは融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含み得、その結果、ポリペプチドは、インサイチュで生成される。このようなワクチンにおいて、ポリヌクレオチドは、当業者に公知の種々の送達系のいずれかの中に存在し得る。この送達系としては、核酸発現系、細菌発現系、およびウイルス発現系が挙げられる。適切な核酸発現系は、患者における発現のために必要なポリヌクレオチド配列(例えば、適切なプロモーターおよび停止シグナル)を含む。細菌送達系は、その細胞表面上のポリペプチドの免疫原性部分を発現する細菌(例えば、Bacillus−Calmette−Guerrin)の投与を含む。好ましい実施形態では,ポリヌクレオチドは、ウイルス発現系(例えば、ワクチンまたは他のポックスウイルス、レトロウイルス、あるいはアデノウイルス)を用いて導入され得る。これらのウイルス発現系は、非病原性(欠損)ウイルスを用いて導入され得る。このような発現系にポリヌクレオチドを組み込むための技術は、当業者に周知である。ポリヌクレオチドはまた、例えば、Ulmerら、Science 259:1745−1749,1993およびCohenによる総説、Science 259:1691−1692,1993に記載されるような「裸の」プラスミドベクターとして投与され得る。このようなベクターにDNAを組み込むための技術は、当業者に公知である。レトロウイルスベクターは、さらに、選択可能なマーカーについての遺伝子(形質導入した細胞の同定または選択を補助し得る)および/または標的部分(例えば、特定の標的細胞上のレセプターに対するリガンドをコードする遺伝子)を移入するか、または取り込んで、ベクターに標的特異性を与え得る。標的化はまた、抗体を用いて、当業者に公知の方法により達成され得る。
治療目的のための他の処方としては、コロイド分散系(例えば、巨大分子複合体、ナノカプセル、ミクロスフェア、ビーズ)、ならびに水中油懸濁液、ミセル、混合ミセル、およびリポソームを含む、脂質ベースの系が挙げられる。インビトロおよびインビボでの送達ビヒクルとしての使用のための、好ましいコロイド分散系は、リポソーム(すなわち、人工膜小胞)である。裸のポリヌクレオチドの取りこみは、生分解性ビーズ内および/または上にポリヌクレオチドを取り込むことにより増加され得る。生分解性ビーズは、細胞中へ有効に輸送される。このような系の調製および使用は、当該分野で周知である。
関連する局面において、上記のようなポリヌクレオチドのワクチンは、本発明のポリペプチドまたは公知のクラミジア抗原のいずれかと、同時にもしくは連続して投与され得る。例えば、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの投与(「裸」または上記のような送達系においてのいずれかで)に続いて、ワクチンの防御免疫効果を増強するために抗原が投与され得る。
本明細書中に開示されるポリペプチドおよびポリヌクレオチドはまた、クラミジア感染の処置のために養子免疫治療において用いられ得る。養子免疫治療は、能動的または受動的免疫治療のいずれかに広範に分類され得る。能動的免疫治療において、処置は、免疫応答改変剤(immune response−modifying agent)(例えば、ワクチン、細菌アジュバント、および/またはサイトカイン)の投与を用いる内因性宿主免疫系のインビボ刺激に依存する。
受動的免疫治療において、処置は、確立された免疫反応性(established immune reactivity)(例えば、エフェクター細胞または抗体)用いる生物学的薬剤の送達に関し、これは、抗クラミジア効果を直接的または間接的に媒介し得、そしてインタクトな宿主免疫系に依存する必要がない。エフェクター細胞の例としては、Tリンパ球(例えば、CD8+細胞傷害性T−リンパ球、CD4+ T−ヘルパー)、キラー細胞(例えば、ナチュラルキラー細胞、リンホカイン−活性化キラー細胞)、B細胞、または開示される抗原を発現する抗原提示細胞(例えば、樹状細胞およびマクロファージ)が挙げられる。本明細書中に開示されるポリペプチドはまた、受動性免疫治療のために、抗体または抗イディオタイプ抗体を生成するために用いられ得る。
養子免疫治療のために十分な数のT細胞を産生する主な方法は、インビトロで免疫T細胞を増殖させることである。単一の抗原特異的T細胞を、インビボでの抗原認識の保持を伴って数十億の数まで増殖するための培養条件は、当該分野で周知である。これらのインビトロ培養条件は、代表的には、しばしばサイトカイン(例えば、IL−2)、および非分裂支持細胞の存在下で、抗原による断続的刺激を利用する。上記のように、本明細書中に記載される免疫反応性ポリペプチドを用いて、免疫治療のために十分な数の細胞を生成するために、抗原特異的T細胞培養物を迅速に増殖し得る。詳細には、抗原提示細胞(例えば、樹状細胞)、マクロファージ、単球、線維芽細胞、またはB細胞は、免疫反応性ポリペプチドを用いてパルスされ得るか、あるいはポリヌクレオチド配列は、当該分野で周知の種々の標準的な技術を用いて、抗原提示細胞中に導入され得る。例えば、抗原提示細胞は、ポリヌクレオチド配列を用いてトランスフェクトまたは形質導入され得、ここでこの配列は、発現を増大させるのに適切なプロモーター領域を含み、そして組換えウイルスまたは他の発現系の一部として発現され得る。いくつかのウイルスベクター(ポックスウイルス、ワクシニアウイルス、およびアデノウイルスを含む)を用いて、抗原提示細胞を形質導入され;また抗原提示細胞は、種々の手段(遺伝子銃技術、脂質媒介送達、エレクトロポレーション、浸透圧衝撃、および粒子送達機構を含む)により、本明細書中に開示されるポリヌクレオチド配列を用いてトランスフェクトされて、当業者により決定されるような有効かつ受容可能な発現レベルを生じ得る。治療において効果的である培養されたT細胞について、培養されたT細胞は、広範に増殖および分布すること、ならびにインビボで長い期間、生存することが可能でなければならない。研究は、培養したT細胞が、IL−2を補充した抗原を用いる刺激を繰り返すことにより、インビボで増殖すること、およびかなりの数が長い期間生存することを誘導し得ることを実証した(例えば、Cheever,M.ら、「Therapy With Cultured T Cells:Principles Revisited」、Immunological Reviews,157:177,1997を参照のこと)。
本明細書中に開示されるポリペプチドをまた用いて、クラミジア反応性T細胞を生成および/または単離し得る。次いで、クラミジア反応性T細胞は、患者に投与され得る。1つの技術において、抗原特異的T細胞株は、開示されるポリペプチドの免疫原性部分に対応する短いペプチドを用いてインビボで免疫により生成され得る。得られた抗原特異的CD8+またはCD4+ T細胞クローンは、患者から単離され得、標準的な組織培養技術を用いて増殖され得、そして患者に戻され得る。
あるいは、ポリペプチドの免疫原性部分に対応するペプチドを用いて、例えば、Changら、(Crit.Rev.Oncol.Hematol.,22(3),213,1996)に記載されるように、引き続いて、患者に移され得る抗原特異的T細胞を提供するために自己T細胞の選択的インビトロ刺激および増殖により、クラミジア反応性T細胞サブセットを生成する。免疫系の細胞(例えば、T細胞)は、市販の細胞分離システム(例えば、IsolexTM System、Nexell Therapeutics,Inc.Irvine,CAから入手可能)を用いて、患者の末梢血から単離され得る。分離された細胞は、送達ビヒクル(例えば、ミクロスフェア)内に含まれる1つ以上の免疫反応性ポリペプチドで刺激されて、抗原特異的T細胞を提供する。次いで、抗原特異的T細胞の集団は、標準的な技術を用いて増殖され、そして細胞は、患者に再び投与される。
他の実施形態において、本明細書中に開示されるポリペプチドに特異的なT細胞および/または抗体レセプターは、クローニングされ、増殖され、そして養子免疫治療に用いるための他のベクターまたはエフェクター細胞に移される。詳細には、T細胞は、適切な遺伝子を用いてトランスフェクトされて、細胞外認識エレメントとして、クラミジア特異的モノクローナル抗体由来の可変ドメインを発現し得、そしてT細胞レセプターシグナル伝達鎖に結合され得、T細胞の活性化、特異的溶解、およびサイトカイン放出を生じる。これは、T細胞を、その特異性を、MHC非依存様式で再指向させ得る。例えば、Eshhar,Z.,Cancer Immunol Immunother,45(3−4):131−6,1997およびHwu,P.ら、Cancer Res,55(15):3369−73,1995を参照のこと。別の実施形態としては、Cole,DJら、Cancer Res,55(4):748−52,1995のように、クラミジア抗原特異的αおよびβT細胞レセプター鎖の、別のT細胞へのトランスフェクションが挙げられ得る。
さらなる実施形態では、同系または自系の樹状細胞を、本明細書中に開示されるポリペプチドの少なくとも免疫原性部分に対応するペプチドを用いて適用(pulse)し得る。生じる抗原特異的樹状細胞は、患者に移入されるか、またはT細胞を刺激して抗原特異的T細胞(これが、次いで、患者に投与され得る)を提供するために使用されるかのいずれかであり得る。抗原特異的T細胞を生成するためのペプチド適用した樹状細胞の使用、およびマウスモデルにおいて疾患を根絶するためのこのような抗原特異的T細胞の引き続く使用は、Cheeverら、Immunological Reviews 157:177、1997により実証された。さらに、開示されたポリヌクレオチドを発現するベクターは、患者から採取された幹細胞中に導入され得、そして同じ患者に自系移植片を戻すために、インビトロでクローン的に増殖され得る。
特定の局面では、本明細書中に開示されるポリペプチド、ポリヌクレオチド、T細胞および/または結合因子を、薬学的組成物または免疫原性組成物(すなわち、ワクチン)中に組み込み得る。薬学的組成物は、1つ以上のこのような化合物および生理的に受容可能なキャリアを含む。ワクチンは、1つ以上のこのような化合物および免疫刺激物質を含み得る。免疫刺激物質は、外因性の抗原に対する免疫応答を増強または強化する任意の物質であり得る。免疫刺激物質の例としては、アジュバント、生分解性ミクロスフェア(例えば、ポリ乳酸ガラクチド(polylactic galactide)およびリポソーム(この中に、化合物を取り込む;例えば、Fullerton、米国特許第4,235,877号を参照のこと)が挙げられる。ワクチン調製物は、一般的に、例えば、M.F.PowellおよびM.J.Newman編、「Vaccine Design(the subunit and adjuvant approach)」、Plenum Press(NY、1995)に記載される。本発明の範囲内にある薬学的組成物およびワクチンはまた、生物学的に活性または不活性であり得る他の化合物を含み得る。例えば、他のChlamydial抗原の1つ以上の免疫原性部分は、組成物またはワクチンにおいて、融合ポリペプチドに組み込まれてかまたは個々の化合物としてのいずれかで存在し得る。
薬学的組成物またはワクチンは、上記のような1つ以上のポリペプチドをコードするDNAを含み得、その結果、そのポリペプチドはインサイチュで生成される。上記のように、DNAは、当業者に公知の種々の任意の送達系(核酸発現系、細菌性発現系、およびウイルス性発現系を含む)において存在し得る。多数の遺伝子技術が当該分野において周知である(例えば、Rolland、Crit.Rev.Therap.Drug Carrier Systems 15:143−198、1998およびその中で引用される参考文献により記載される技術)。適切な核酸発現系は、患者における発現のために必要なDNA配列を含む(例えば、適切なプロモーターおよび終結シグナル)。細菌性送達系は、細胞表面上でポリペプチドの免疫原性部分を発現するかまたはそのようなエピトープを分泌する細菌(例えば、Bacillus−Calmette−Guerrin)の投与を含む。好ましい実施形態では、ウイルス性発現系(例えば、ワクシニアもしくは他のポックスウイルス、レトロウイルス、またはアデノウイルス)を使用してDNAを導入し得る。このウイルス発現系は、非病原性(欠損性)複製コンピテントなウイルスの使用を含み得る。適切な系は、例えば、以下において開示される:Fisher−Hochら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:317−321、1989;Flexnerら、Ann.N.Y.Acad.Sci.569:86−103、1989;Flexnerら、Vaccine 8:17−21、1990;米国特許第4,603,112号、同第4,769,330号、および同第5,017,487号;WO 89/01973;米国特許第4,777,127号;GB 2,200,651;EP 0,345,242;WO 91/02805;Berkner、Biotechniques 6:616−627、1988;Rosenfeldら、Science 252:431−434、1991;Kollsら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:215−219、1994;Kass−Eislerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:11498−11502、1993;Guzmanら、Circulation 88:2838−2848、1993;およびGuzmanら、Cir.Res.73:1202−1207、1993。このような発現系にDNAを組み込む技術は、当業者に周知である。DNAはまた、例えば、Ulmerら、Science 259:1745−1749、1993において記載され、そしてCohen、Science 259:1691−1692、1993によって概説されるように、「裸」であり得る。裸のDNAの取り込みは、生分解性ビーズ(これは、細胞に効率的に輸送される)上にDNAをコーティングすることによって増加され得る。
当業者に公知の任意の適切なキャリアが、本発明の薬学的組成物において使用され得るが、キャリアの型は、投与の様式に依存して変化する。本発明の組成物は、任意の適切な投与の様式(例えば、局所的投与、経口投与、経鼻投与、静脈内投与、頭蓋内投与、腹腔内投与、皮下投与、または筋内投与を含む)について処方され得る。非経口投与(例えば、皮下注射)については、キャリアは、好ましくは、水、生理食塩水、アルコール、脂肪、ろう、または緩衝液を含む。経口投与については、任意の上記のキャリアまたは固体キャリア(例えば、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムサッカリン、タルク、セルロース、グルコース、スクロース、および炭酸マグネシウム)を使用し得る。生分解性ミクロスフェア(例えば、ポリラクテートポリグリコレート)もまた、本発明の薬学的組成物のためのキャリアとして使用され得る。適切な生分解性ミクロスフェアは、例えば、米国特許第4,897,268号および同第5,075,109号に開示される。
このような組成物はまた、以下を含み得る:緩衝液(中性の緩衝化生理食塩水またはリン酸緩衝化生理食塩水)、炭水化物(例えば、グルコース、マンノース、スクロース、またはデキストラン)、マンニトール、タンパク質、ポリペプチド、またはアミノ酸(例えば、グリシン)、抗酸化薬、キレート剤(例えば、EDTAまたはグルタチオン)、アジュバント(例えば、水酸化アルミニウム)、および/または誘導体。あるいは、本発明の組成物は、凍結乾燥物(lyophilizate)として処方され得る。化合物はまた、周知技術を使用して、リポソーム内にカプセル化され得る。
任意の種々の免疫刺激物質が、本発明のワクチンにおいて使用され得る。例えば、アジュバントが含められ得る。大半のアジュバントは、迅速な異化作用から抗原を保護するために設計された物質(例えば、水酸化アルミニウムまたは鉱油)、および免疫応答の刺激物質(例えば、リピドA、Bortadella pertussisまたはMycobacterium tuberculosis由来のタンパク質)を含む。適切なアジュバントは、例えば、フロイントの不完全アジュバントおよび完全アジュバント(Difco Laboratories、Detroit、MI);Merck Adjuvant 65(Merck and Company,Inc.、Rahway、NJ);アルミニウム塩(例えば、水酸化アルミニウムゲル(ミョウバン)またはリン酸アルミニウム);カルシウム、鉄、または亜鉛の塩;アシル化チロシンの不溶性懸濁液;アシル化糖;カチオン的またはアニオン的に誘導体化されたポリサッカリド;ポリフォスファゼン(polyphosphazene);生分解性ミクロスフェア;モノホスホリルリピドAおよびクイルA(quil A)のように市販されている。GM−CSFまたはインターロイキン−2、インターロイキン−7、もしくはインターロイキン−12のようなサイトカインもまた、アジュバントとして使用され得る。
本明細書中に提供されるワクチンでは、選択状況下で、アジュバント組成物は、優勢にTh1型またはTh2型の免疫応答を誘導するように設計され得る。高レベルのTh1型サイトカイン(例えば、IFN−γ、TNFα、IL−2およびIL−12)は、投与された抗原に対する細胞媒介性免疫応答の誘導に有利な傾向がある。対照的に、高レベルのTh2型サイトカイン(例えば、IL−4、IL−5、IL−6およびIL−10)は、体液性免疫応答の誘導に有利な傾向がある。本明細書中に提供されるようなワクチンの適用後、患者は、Th1型応答およびTh2型応答を含む免疫応答を支持する。応答が優勢にTh1型である好ましい実施形態では、Th1型サイトカインのレベルは、Th2型サイトカインのレベルよりも高い程度に増加する。これらのサイトカインのレベルは、標準的アッセイを使用して容易に評価され得る。サイトカインのファミリーの概説については、MosmannおよびCoffman、Ann.Rev.Immunol.7:145−173、1989を参照のこと。
優勢にTh1型応答を誘発する際の使用のために好ましいアジュバントとしては、例えば、モノホスホリルリピドA(好ましくは、3−デ−O−アシル化モノホスホルリピドA(3D−MPL)とアルミニウム塩との組み合わせが挙げられる。MPLアジュバントは、Ribi ImmunoChem Research Inc.(Hamilton、MT)から入手可能である(米国特許第4,436,727号;同第4,877,611号;同第4,866,034号;および同第4,912,094号を参照のこと)。CpGを含有するオリゴヌクレオチド(ここで、CpGジヌクレオチドはメチル化されていない)もまた、優勢にTh1応答を誘導する。このようなオリゴヌクレオチドは周知であり、そして例えば、WO 96/02555に記載されている。別の好ましいアジュバントはサポニン(好ましくは、QS21)であり、これは単独または他のアジュバントと組み合わせて使用され得る。例えば、増強される系としては、モノホスホルリピドAとサポニン誘導体の組み合わせ(例えば、WO 94/00153に記載のようなQS21と3D−MPLの組み合わせ)、またはWO 96/33739に記載のような、反応原性の低い組成物(ここでは、QS21は、コレステロールでクエンチされる)が挙げられる。他の好ましい処方物は、水中油エマルジョンおよびトコフェロールが挙げられる。水中油エマルジョン中にQS21、3D−MPLおよびトコフェロールを含有する特定の強力なアジュバント処方物が、WO 95/17210中に記載される。本明細書中に提供されるいずれのワクチンも、抗原、免疫応答エンハンサー、および適切なキャリアまたは賦形剤の組み合わせを生じる周知の方法を使用して調製され得る。
本明細書中に記載される組成物は、投与後に化合物の緩徐な放出をもたらす徐放処方物(すなわち、カプセル、スポンジ、またはゲル(ポリサッカリドから構成される)などのような処方物)の部分として投与され得る。このような処方物は、一般的に、周知技術を使用して調製され得、そして、例えば、経口、直腸、もしくは皮下移植によってか、または所望される標的部位での移植によって投与され得る。徐放処方物は、キャリアマトリクス中に分散されたポリペプチド、ポリヌクレオチドもしくは抗体を含み得るか、および/または速度制御する膜によって取り囲まれたリザーバ中に含まれ得る。このような処方物における使用のためのキャリアは生体適合性であり、そしてまた生分解性でもあり得る;好ましくは、処方物は、比較的一定レベルの活性成分放出を提供する。徐放処方物中に含まれる活性化合物の量は、移植の部位、放出の速度および予期される持続期間、ならびに処置または予防される状態の性質に依存する。
任意の種々の送達ビヒクルが、Chlamydia感染した細胞を標的化する抗原特異的な免疫応答の産生を容易にするために、薬学的組成物およびワクチンにおいて使用され得る。送達ビヒクルは、抗原提示細胞(APC)(例えば、樹状細胞、マクロファージ、B細胞、単球、および効率的なAPCとなるように操作され得る他の細胞)を含む。このような細胞は、抗原を提示する能力を増加させるために、T細胞応答の活性化および/または維持を改善するために、抗Chlamydia効果自体を有するように、および/または受け手(すなわち、整合したHLAハプロタイプ)と免疫学的に適合性であるように、遺伝的に改変され得るが、必要ではない。APCは、一般的に、任意の種々の生物学的液体および器官から単離され得、そして自系、同種異系、同系または異種の細胞であり得る。
本発明の特定の好ましい実施形態は、抗原提示細胞として、樹状細胞またはその前駆体を使用する。樹状細胞は、非常に強力なAPCであり(BanchereauおよびSteinman、Nature 392:245−251、1998)、そして予防的または治療的な免疫を誘発するための生理的アジュバントとして有効であることが示された(TimmermanおよびLevy、Ann.Rev.Med.50:507−529、1999を参照のこと)。一般的に、樹状細胞は、その典型的な形状(インサイチュで星状、インビトロで可視的な顕著な細胞質突起(樹状突起)を有する)、高い効率で抗原を取りこみ、プロセスし、そして提示するその能力、そして未処理のT細胞応答を活性化するその能力に基づいて同定され得る。樹状細胞は、当然のことながら、インビボまたはエキソビボでは樹状細胞において一般に見出されない特定の細胞表面レセプターまたはリガンドを発現するように操作され得、そしてこのように改変された樹状細胞が、本発明によって意図される。樹状細胞に対する代替物として、分泌小胞抗原を負荷した樹状細胞(エキソソーム(exosome)と呼ばれる)を、ワクチンにおいて使用し得る(Zitvogelら、Nature Med.4:594−600、1998を参照のこと)。
樹状細胞および前駆体は、末梢血、骨髄、リンパ節、脾臓、皮膚、臍帯血、または任意の他の適切な組織もしくは液体から獲得され得る。例えば、樹状細胞は、末梢血から回収された単球の培養物に対して、GM−CSF、IL−4、IL−13および/またはTNFαのようなサイトカインの組み合わせを添加することによって、エキソビボで分化され得る。あるいは、末梢血、臍帯血、または骨髄から回収されたCD34陽性細胞は、GM−CSF、IL−3、TNFα、CD40リガンド、LPS、flt3リガンドおよび/または樹状細胞の分化、成熟、および増殖を誘導する他の化合物の組み合わせを、培養培地に添加することによって、樹状細胞に分化され得る。
樹状細胞は、都合よく、「未成熟」および「成熟」細胞として分類分けされる。これは、2つの十分に特徴付けられた表現型の間を識別するための単純な方法を与える。しかし、この命名法は、分化の全ての可能な中間ステージを排除すると解釈されるべきではない。未成熟樹状細胞は、抗原の取り込みおよびプロセシングについての高い能力(これは、Fcγレセプターおよびマンノースレセプターの高発現と相関する)を有するAPCとして、特徴付けられる。成熟表現型は、代表的に、これらのマーカーのより低い発現(しかし、クラスIおよびクラスII MHC、接着分子(例えば、CD54およびCD11)、ならびに同時刺激分子(例えば、CD40、CD80、CD86、および4−1BB)のような、T細胞活性化を担う細胞表面分子の高発現)によって特徴付けられる。
APCは、一般的に、Chlamydialタンパク質(または、その部分もしくは他の改変体)をコードするポリヌクレオチドでトランスフェクトされ得、その結果、Chlamydialポリペプチド、またはその免疫原性部分が、その細胞表面において発現される。このようなトランスフェクションは、エキソビボで生じ得、次いで、このようなトランスフェクトされた細胞を含む組成物またはワクチンが、本明細書中に記載のような治療目的のために使用され得る。あるいは、樹状細胞または他の抗原提示細胞を標的化する遺伝子送達ビヒクルが患者に投与され得、インビボで生じるトランスフェクションを生じさせる。樹状細胞のインビボおよびエキソビボでのトランスフェクションなどは、一般的に、当該分野において公知の任意の方法(例えば、WO 97/24447に記載される方法、またはMahviら、Immunology and cell Biology 75:456−460、1997に記載される遺伝子銃アプローチ)を使用して実施され得る。樹状細胞の抗原負荷は、Chlamidialのポリペプチド、DNA(裸またはプラスミドベクター中)もしくはRNAと共に;または、抗原を発現する組換え細菌もしくはウイルス(例えば、ワクシニア、鶏痘、アデノウイルス、またはレンチウイルスのベクター)と共に、樹状細胞または前駆細胞をインキュベートすることによって、達成され得る。負荷の前に、ポリペプチドは、T細胞補助(例えば、キャリア分子)を提供する、免疫学的パートナーと共有結合的に結合体化され得る。あるいは、樹状細胞に、個々にかまたはポリペプチドの存在下で、結合体化されていない免疫学的パートナーを適用し得る。
薬学的組成物およびワクチンの投与の経路および頻度、ならびに投薬量は、個体間で変動する。一般的に、薬学的組成物およびワクチンは、注射(例えば、皮内、筋内、静脈内、または皮下)、鼻腔内(例えば、吸入)、または経口によって投与され得る。1〜3の用量が、1〜36週間投与され得る。好ましくは、3〜4ヶ月の間隔で、3用量が投与され、そしてブースターワクチン接種が、その後定期的に与えられ得る。代替のプロトコールが、個々の患者に適切であり得る。適切な用量は、上記のように投与される場合に、少なくとも1〜2年間患者をChlamydial感染から防御するに十分に、免疫した患者において免疫応答を惹起し得るポリペプチドまたはDNAの量である。一般的に、1用量中に存在する(または、1用量中のDNAによってインサイチュで産生される)ポリペプチドの量は、宿主1kgあたり約1pg〜約100mg、代表的には、約10pg〜約1mg、そして好ましくは約100pg〜約1μgの範囲である。適切な用量サイズは、患者のサイズに伴って変化するが、代表的には、約0.1mL〜約5mLの範囲である。
当業者に公知の任意の適切なキャリアが、本発明の薬学的組成物において使用され得るが、キャリアの型は投与の様式に依存して変化する。非経口投与(例えば、皮下注射)について、キャリアは、好ましくは、水、生理食塩水、アルコール、脂肪、ろう、または緩衝液を含む。経口投与について、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムサッカリン、タルク、セルロース、グルコース、スクロース、および炭酸マグネシウムのような、任意の上記のキャリアまたは固体キャリアが使用され得る。生分解性ミクロスフェア(例えば、ポリ乳酸ガラクチド)もまた、本発明の薬学的組成物のキャリアとして使用され得る。適切な生分解性ミクロスフェアは、例えば、米国特許第4,897,268号および同第5,075,109号に開示される。
一般的に、適切な投薬量および処置レジメンは、治療的および/または予防的利点を提供するに十分な量で活性化合物を提供する。このような応答は、処置されていない患者と比較して、処置された患者において改善された臨床的結果を確証することによって、モニターされ得る。Chlamydialタンパク質に対する既存の免疫応答の増加は、一般的に改善された臨床的結果と相関する。このような免疫応答は、一般的に、標準的な増殖アッセイ、細胞傷害性アッセイ、またはサイトカインアッセイを使用して評価され得、これらは、処置前および処置後の患者から得られるサンプルを用いて実施され得る。
別の局面では、本発明は、Chlamydial感染を診断するために、上記されるポリペプチドを使用する方法を提供する。この局面では、方法は、1つ以上の上記のポリペプチドを単独または組み合わせのいずれかで使用して、生物学的サンプルにおけるChlamydial感染を検出するために提供される。明確さのために、用語「ポリペプチド」は、本発明の診断方法の特定の実施形態を記載する場合に使用される。しかし、本発明の融合タンパク質がまた、このような方法において使用され得ることは、当業者に明らかである。
本明細書中で使用される場合、「生物学的サンプル」は、患者から得られる任意の抗体を含有するサンプルである。好ましくは、サンプルは、全血、痰、血清、血漿、唾液、脳脊髄液または尿である。より好ましくは、サンプルは、患者から得られる血液サンプル、血清サンプル、または血漿サンプルである。ポリペプチドは、以下に記載されるように、予め決定されたカットオフ値と相対的な、サンプル中のポリペプチドに対する抗体の存在または非存在を決定するためのアッセイにおいて用いられる。このような抗体の存在は、Chlamydia抗原に対する以前の感作を示し、これは、Chlamydia感染の指標であり得る。
1つより多いポリペプチドが使用される実施形態では、使用されるポリペプチドは、好ましくは、補完的である(すなわち、1つの成分ポリペプチドが、別の成分ポリペプチドによって感染が検出されないサンプルにおいて、感染を検出する傾向にある)。補完的ポリペプチドは、各ポリペプチドを個々に使用して、Chlamydiaに感染したことが既知の一連の患者から得られた血清サンプルを評価することによって同定され得る。いずれのサンプルが、各ポリペプチドと(以下に記載のように)陽性かを試験し決定した後、大半またはすべての試験したサンプルにおいて感染を検出し得る2つ以上のポリペプチドの組み合わせが処方され得る。
サンプル中で抗体を検出するために1つ以上のポリペプチドを使用するための、種々のアッセイ様式が当業者に周知である。例えば、HawlowおよびLane、Antibodies:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory、1988(これを、本明細書中で参考として援用する)を参照のこと。好ましい実施形態では、アッセイは、サンプル由来の抗体に結合し、そしてそれを取り除くために、固体支持体上に固定されたポリペプチドの使用を含む。次いで、結合した抗体を、レポーター基を含む検出試薬を用いて検出し得る。適切な検出試薬は、レポーター基で標識された、抗体/ポリペプチド複合体および遊離ポリペプチドに結合する抗体を含む(すなわち、半競合的アッセイにおいて)。あるいは、競合的アッセイが利用され得、ここではポリペプチドに結合する抗体をレポーター基で標識し、そして抗原とサンプルとのインキュベーションの後、固定された抗原に結合させる。サンプルの成分がポリペプチドへの標識化抗体の結合を阻害する程度は、固定されたポリペプチドとのサンプルの反応性の指標である。
固体支持体は、当業者に公知の、抗原が付着され得る任意の固体物質であり得る。例えば、固体支持体は、マイクロタイタープレート中の試験ウェル、またはニトロセルロースもしくは他の適切な膜であり得る。あるいは、支持体は、ビーズまたはディスク(例えば、ガラス、繊維ガラス、ラテックス、またはプラスチック材料(例えば、ポリスチレンまたは塩化ビニル))であり得る。支持体はまた、磁気粒子または光ファイバーセンサー(fiber optic sensor)(例えば、米国特許第5,359,681号に開示されたもの)であり得る。
ポリペプチドは、当業者に公知の種々の技術を使用して、固体支持体に結合され得る。本発明の状況において、用語「結合した(された)」は、非共有結合性会合(例えば、吸着)および共有結合性連結(これは、支持体上での抗原と官能基との間の直接的な結合であり得るか、または架橋剤による結合であり得る)の両方をいう。マイクロタイタープレート中のウェルまたは膜への吸着による結合が好ましい。このような場合、吸着は、適切な緩衝液中で適切な量の時間、ポリペプチドを固体支持体と接触させることにより達成され得る。接触時間は、温度に伴って変動するが、代表的に、約1時間と1日との間である。一般的に、プラスチックマイクロタイタープレート(例えば、ポリスチレンまたは塩化ビニル)のウェルを、約10ng〜約1μgの範囲(そして好ましくは、約100ng)の量のポリペプチドと接触させることは、十分な量の抗原を結合するに十分である。
固体支持体へのポリペプチドの共有結合は、一般的に、最初にその支持体を二官能性試薬と反応させることによって達成され得る。その二官能性試薬は、支持体と官能基(例えば、ポリペプチド上のヒドロキシル基またはアミノ基)の両方と反応する。例えば、そのポリペプチドは、ベンゾキノンを使用することにより、または支持体上のアルデヒド基の、ポリペプチド上のアミンと活性水素との縮合によって、適切なポリマー被覆を有する支持体に結合され得る(例えば、Piece Immunotechnology Catalog and Handbook、1991、A12〜A13を参照のこと)。
特定の実施形態において、アッセイは、固相酵素免疫検定法である。このアッセイは、固体支持体(一般的には、マイクロタイタープレートのウェル)上に固定化されたポリペプチド抗原を、サンプルと最初に接触させることによって行い得、その結果、サンプル中のポリペプチドに対する抗体は、固定されたポリペプチドに結合することが可能になる。次いで、未結合のサンプルが固定化されたポリペプチド複合体から取り除かれ、そして固定化されたポリペプチド複合体に結合し得る検出試薬が添加される。次いで、固体支持体に結合したまま残っている検出試薬の量が、特定の検出試薬に対して適切な方法を使用して決定される。
より具体的には、上記のように、一旦ポリペプチドが支持体に固定化されるならば、支持体上の残っているタンパク質結合部位は、代表的にはブロックされる。当業者に公知である任意の適切なブロッキング試薬(例えば、ウシ血清アルブミン(BSA)またはTween20TM(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO))が利用され得る。次いで、固定化されたポリペプチドを、サンプルとともにインキュベートし、そして抗体が抗原と結合可能にする。サンプルを、インキュベーションに先立って、適切な希釈剤(例えば、リン酸緩衝化生理食塩水(PBS))で希釈し得る。一般的には、適切な接触時間(すなわち、インキュベーション時間)は、HGE−感染したサンプル中の抗体の存在を検出するに十分な時間の期間である。好ましくは、接触時間は、結合した抗体と未結合の抗体との間の平衡において達成される少なくとも95%である結合のレベルを達成するのに十分である。当業者は、平衡を達成するのに十分な時間が、時間の期間に渡って発生する結合のレベルをアッセイすることによって容易に決定され得ることを理解する。室温において、約30分間のインキュベーション時間が、一般的に十分である。
次いで、未結合のサンプルを、適切な緩衝液(例えば、0.1% Tween20TMを含有するPBS)で支持体を洗浄することによって取り除く。次いで、検出試薬を固体支持体に添加する。適切な検出試薬は、固定化された抗体−ポリペプチド複合体に結合し、そして当業者に公知の種々の手段のいずれかによって検出され得る任意の化合物である。好ましくは、検出試薬は、レポーター基と結合体化された結合剤(例えば、プロテインA、プロテインG、免疫グロブリン、レクチン、または遊離の抗原)を含む。好ましいレポーター基は、酵素(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ)、基質、補因子、インヒビター、色素、放射性核種、発行基、蛍光基、およびビオチンを含む。レポーター基への結合剤の結合体化は、当業者に公知の標準的な方法を用いて達成され得る。種々のレポーター基に結合体化された一般的な結合剤はまた、多くの商業的な供給源(例えば、Zymed Laboratories,San Francisco,CAおよびPierce,Rockford,IL)から購入し得る。
次いで、検出試薬を、結合抗体を検出するのに十分な長さの時間、固定化された抗体−ポリペプチド複合体とともにインキュベートする。適切な時間の長さは、一般的に、製造業者の指示書から、または時間の期間にわたって起こる結合のレベルをアッセイすることによって決定され得る。次いで、未結合の検出試薬を除去し、そしてレポーター基を用いて結合した検出試薬を検出する。レポーター基を検出するために利用される方法は、レポーター基の性質に依存する。放射性活性基については、シンチレーション計数またはオートラジオグラフィー法が一般的には適切である。分光学的方法は、色素、発光基および蛍光基を検出するために使用され得る。ビオチンは、異なるレポーター基(一般的には、放射活性基もしくは蛍光基または酵素)と結合したアビジンを使用して検出され得る。酵素レポーター基は、一般的に、基質の添加によって検出され得(一般的には、特定の時間の期間)、続いて反応生成物の分光学的分析または他の分析を行う。
サンプル中の抗Chlamydia抗体の存在または非存在を決定するために、固体支持体に結合したまま残っているレポーター基からの検出されたシグナルは、一般的に、所定のカットオフ値に対応するシグナルに匹敵する。1つの好ましい実施形態において、カットオフ値は、固定化された抗原が非感染患者由来のサンプルとともにインキュベートされる場合に得られる平均のシグナルである。一般的に、上記の所定のカットオフ値よりも上の3つの標準偏差であるシグナルを生成するサンプルは、Chlamydia感染について陽性であるとみなされる。代替的な好ましい実施形態において、カットオフ値は、Sackettら、Clinical Epidemiology:A Basic Science for Clinical Medicine,Little Brown and Co.,1985、106〜107頁の方法に従って、Receiver Operator Curveを使用して決定される。手短に言えば、この実施形態において、カットオフ値は、真の陽性の割合(すなわち、感受性)の対、および診断試験の結果についての各々の可能なカットオフ値に対応する擬陽性の割合(100%特異性)のプロットから決定され得る。上部の左側の端に最も近接するプロット上のカットオフ値(すなわち、最も大きい領域を取り囲む値)は、最も正確はカットオフ値であり、そしてこの方法によって決定されたカットオフ値よりも高いシグナルを産生するサンプルが陽性であるとみなされる。あるいは、カットオフ値は、プロットに沿って左にシフトして、擬陽性の割合を最小化し得るか、または右にシフトして、偽陰性の割合を最小化し得る。一般的に、この方法によって決定されるカットオフ値よりも高いシグナルを産生するサンプルは、Chlamydial感染について陽性であるとみなされる。
関連する実施形態において、アッセイは、迅速フロースルーまたはストリップ試験形式で実行され、ここで抗原は、メンブレン(例えば、ニトロセルロース)上に固定化される。フロースルー試験において、サンプル中の抗体は、サンプルがメンブレンを通過する際に固定化されたポリペプチドに結合する。次いで、検出試薬(例えば、プロテインA−コロイド金)は、検出試薬を含む溶液がメンブレンを通して流れるにつれて、抗体−ポリペプチド複合体に結合する。次いで、結合した検出試薬の検出が上記のように行われ得る。ストリップ試験形式において、ポリペプチドが結合するメンブレンの一方の端は、サンプルを含有する溶液中に浸漬される。サンプルは、検出試薬を含む領域を通してメンブレンに沿って移動し、そして固定化されたポリペプチドまで移動する。ポリペプチドでの検出試薬の濃度は、サンプル中の抗Chlamydia抗体の存在を示す。代表的には、その部位での検出試薬の濃度は、視覚的に読みとれ得るような、線のようなパターンを生成する。このようなパターンの非存在は、ネガティブな結果を示す。一般的に、メンブレン上に固定化されたポリペプチドの量は、生物学的サンプルが、上記のように、ELASAにおいてポジティブシグナルを生成するのに十分なレベルの抗体を含有する場合に、視覚的に識別可能なパターンを生成するように選択される。好ましくは、メンブレン上に固定化されたポリペプチドの量は、約25ng〜約1μg、そしてより好ましくは、約50ng〜約500ngの範囲である。このような試験は、代表的には、非常に少量(例えば、1滴)の患者の血清または血液で行われ得る。
当然、本発明のポリペプチドを伴う使用のために適切な多数の他のアッセイプロトコルが存在する。上記の記載は、例示のみを意図する。このような方法において有用に使用され得る代替的なアッセイプロトコルの1つの例は、ウェスタンブロットであり、ここで生物学的サンプル中に存在するタンパク質はゲル中で分離され、その後結合剤に曝される。このような技術は、当業者に周知である。
本発明はさらに、Chlamydiaタンパク質に特異的に結合する抗体およびその抗体フラグメントのような因子を提供する。本明細書中で使用される場合、抗体またはその抗原結合フラグメントは、検出可能なレベルでChlamydialタンパク質と反応し、かつ同様の条件下で関連しないタンパク質と検出可能に反応しない場合(例えば、ELISA中で)に、Chlamydialタンパク質に「特異的に結合する」。本明細書中で使用される場合、「結合する」とは、複合体が形成されるように2つの別々の分子間の非共有的結合をいう。結合する能力は、例えば、複合体の形成についての結合定数を決定することによって評価され得る。結合定数は、複合体の濃度が成分濃度の積で割られた場合に得られる値である。一般的に、複合体形成についての結合定数が、約103L/molを超える場合に、2つの成分は、本発明の文脈において「結合する」といわれる。結合定数は、当該分野で周知の方法を使用して決定され得る。
結合剤はさらに、本明細書中で提供される代表的なアッセイを使用して、Chlamydia感染を有する患者とChlamydia感染を有さない患者との間を区別し得る。言い換えれば、Chlamydiaタンパク質に結合する抗体または他の結合剤は、疾患を有する少なくとも約20%の患者においてChlamydia感染の存在を示すシグナルを産生し、そして感染を有さない少なくとも約90%の個体において疾患の非存在を示す陰性のシグナルを産生する。結合剤がこの要件を満たすか否かを決定するために、Chlamydia感染を有する患者およびChlamydia感染を有さない患者(標準的な臨床試験を用いて決定される)由来の生物学的サンプル(例えば、血液、血清、痰、尿、および/または組織生検)を、結合剤に結合するポリペプチドの存在について、本明細書中で記載されるようにアッセイし得る。統計学的に有意な数の、疾患を有するサンプルおよび疾患を有さないサンプルがアッセイされるべきであることは明らかである。各結合剤は、上記の判断基準を満たすべきである;しかし、当業者は、結合剤が、感度を改善するために組み合わせて使用され得ることを理解する。
上記の要件を満たす任意の薬剤は結合剤であり得る。例えば、結合剤は、ペプチド成分を含むかまたは含まない、リボソーム、RNA分子、またはポリペプチドであり得る。好ましい実施形態において、結合剤は、抗体またはその抗原結合フラグメントである。抗体は、当業者に公知の種々の技術のいずれかによって調製され得る。例えば、HarlowおよびLane、Antibodies:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory,1988を参照のこと。一般的に、抗体は、組換え抗体の産生を可能にするために、細胞培養技術(本明細書中で記載されるようなモノクローナル抗体の生成を含む)によって、または適切な細菌細胞宿主または哺乳動物細胞宿主への抗体遺伝子のトランスフェクションを介して生成され得る。1つの技術において、ポリペプチドを含む免疫原は、最初に、広範な種々の哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、またはヤギ)のいずれかに注入される。この段階において、本発明のポリペプチドは、改変することなく免疫原として働き得る。あるいは、特に比較的短いポリペプチドについて、卓越した免疫応答は、ポリペプチドがキャリアタンパク質(例えば、ウシ血清アルブミンまたはキーホールリンペットヘモシアニン)と結合される場合に誘発され得る。免疫原は、好ましくは、1回以上のブースター免疫を組み込む所定のスケジュールに従って動物宿主に注入され、そして動物を定期的に採血する。次いで、ポリペプチドに特異的なポリクローナル抗体を、このような血清から、例えば、適切な固体支持体に結合させたポリペプチドを使用するアフィニティークロマトグラフィーによって精製し得る。
目的の抗原性ポリペプチドに特異的なモノクローナル抗体は、例えば、KohlerおよびMilstein、Eur.J.Immunol.6:511−519、1976の技術およびそれに対する改良を使用して、調製され得る。手短に言えば、これらの方法は、所望の特異性(すなわち、目的のポリペプチドとの反応性)を有する抗体を産生し得る不死化細胞株の調製を含む。このような細胞株は、例えば、上記のように免疫化された動物から得られた脾臓細胞から生成され得る。次いで、脾臓細胞を、例えば、ミエローマ細胞融合パートナー(好ましくは免疫化された動物と同系であるもの)との融合によって不死化する。種々の融合技術が利用され得る。例えば、脾臓細胞およびミエローマ細胞は、非イオン性界面活性剤とともに数分間混合し得、次いでハイブリッド細胞の増殖を支持するが、ミエローマ細胞の増殖を支持しない選択培地上で低密度でプレーティングし得る。好ましい選択技術は、HAT(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン)選択を使用する。十分な時間(通常1〜2週間)の後、ハイブリッドのコロニーを観察する。単一のコロニーを選択し、そしてそれらの培養上清をポリペプチドに対する結合活性について試験する。高い反応性および特異性を有するハイブリドーマが好ましい。
モノクローナル抗体を、増殖しているハイブリドーマコロニーの上清から単離し得る。さらに、種々の技術(例えば、適切な脊椎動物宿主(例えば、マウス)の腹膜腔へのハイブリドーマ細胞株の注入)が、収量を増大させるために利用され得る。次いで、モノクローナル抗体を、腹水または血液から収集し得る。夾雑物を、通常の技術(例えば、クロマトグラフィー、ゲルろ過、沈殿、および抽出)によって抗体から除去し得る。本発明のポリペプチドを、例えば、アフィニティークロマトグラフィー工程における精製工程において使用し得る。
特定の実施形態において、抗体の抗原結合フラグメントの使用が好ましい。このようなフラグメントは、標準的な技術を使用して調製され得るFabフラグメントを含む。手短には、免疫グロブリンを、プロテインAビーズカラム上のアフィニティークロマトグラフィー(HarlowおよびLane、Antibodies:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory、1988)によってウサギ血清から精製し得、そしてパパインによって消化して、FabフラグメントおよびFcフラグメントを産生し得る。FabフラグメントおよびFcフラグメントは、プロテインAビーズカラム上のアフィニティークロマトグラフィーによって分離され得る。
本発明のモノクローナル抗体は、1つ以上の治療薬剤に結合され得る。この点において適切な薬剤は、放射性核種、分化誘導剤、薬物、毒素、およびその誘導体を含む。好ましい放射性核種には、90Y、123I、125I、131I、186Re、211At、および212Biが含まれる。好ましい薬物には、メトトレキセート、ならびにピリミジンアナログおよびプリンアナログが含まれる。好ましい分化誘導剤には、ホルボールエステルおよび酪酸が含まれる。好ましい毒素には、リシン、アブリン、ジフテリア毒素、コレラ毒素、ゲロニン(gelonin)、Pseudomonas体外毒素、Shigella毒素、およびアメリカヤマゴボウ抗ウイルスタンパク質が含まれる。
治療剤は、直接的または間接的に(例えば、リンカー基を介して)適切なモノクローナル抗体とカップリング(例えば、共有結合によって)され得る。薬剤と抗体との直接的な反応は、各々が互いに反応し得る置換基を有する場合に可能である。例えば、一方の求核基(例えば、アミノ基またはスルフヒドリル基)は、もう一方の無水物もしくは酸ハロゲン化物のようなカルボニル含有基と、または良好な遊離基(例えば、ハロゲン化物)を含むアルキル基と反応し得る。
あるいは、リンカー基を介して治療剤と抗体とをカップリングさせることが所望され得る。リンカー基は、結合の可能性の妨害を回避するために抗体を薬剤から隔てるためのスペーサーとして機能し得る。リンカー基はまた、薬剤または抗体上の置換基の化学的反応性を増加させるために働き得、従ってカップリング効率を増大させる。化学的な反応性の増大はまた、薬剤または薬剤上の官能基の使用を容易にし得る(さもなければ可能ではない)。
種々の二官能性または多官能性試薬、ホモ官能性とヘテロ官能性との両方(例えば、Pierce Chemical Co.,Rockford,ILのカタログ中に記載されるもの)が、リンカー基として使用され得る。カップリングは、例えば、アミノ基、カルボキシル基、スルフヒドリル基、または酸化された炭水化物基を通してもたらされ得た。このような方法論を記載する多数の参考文献(例えば、Rodwellらに対する米国特許第4,671,958号)が存在する。
本発明の免疫結合体の抗体部分がないときに治療剤がより強力である場合、細胞中への内部移行の間に、またはその際に切断可能なリンカー基を使用することが所望であり得る。多数の異なる切断可能なリンカー基が記載されてきた。これらのリンカー基からの薬剤の細胞内放出についての機構は、ジスルフィド結合の還元(例えば、Spitlerらへの米国特許第4,489,710号)、感光性結合の照射(例えば、Senterらへの米国特許第4,625,014号)、誘導体化されたアミノ酸側鎖の加水分解(例えば、Kohnらへの米国特許第4,638,045号)、血清補体媒介性加水分解(例えば、Rodwellらへの米国特許第4,671,958号)、および酸によって触媒される加水分解(例えば、Blattlerらへの米国特許第4,569,789号)による切断を含む。
1つより多い薬剤を抗体にカップリングさせることが所望され得る。1つの実施形態において、複数の薬剤の分子が1つの抗体分子にカップリングされる。別の実施形態において、1つより多い薬剤の型が1つの抗体にカップリングされ得る。特定の実施形態に関わらず、1つより多い薬剤を有する免疫結合体は、種々の方法で調製され得る。例えば、1つより多い薬剤が、抗体分子に直接的にカップリング抗体分子に直接的にカップリングされ得るか、または付着のための複数の部位を提供するリンカーが使用され得る。あるいは、キャリアが使用され得る。
キャリアは、種々の方法(直接的にまたはリンカー基を介するかのいずれかの共有結合を含む)で薬剤を保有し得る。適切なキャリアには、アルブミンのようなタンパク質(例えば、Katoらへの米国特許第4,507,234号)、ペプチド、およびアミノデキストランのようなポリサッカリド(例えば、Shihらへの米国特許第4,699,784号)を含み得る。キャリアはまた、例えばリポソームベシクル内に、非共有結合によって、またはカプセル化によって、薬剤を保有し得る(例えば、米国特許第4,429,008号および同第4,873、088号)。放射性核種に特異的なキャリアは、放射性ハロゲン化された低分子およびキレート化合物を含み得る。例えば、米国特許第4,735,792号は、代表的な放射性ハロゲン化低分子およびそれらの合成を開示する。放射性核種キレートは、金属、または金属酸化物、放射性核種の結合のためのドナー原子として窒素原子および硫黄原子を含むキレート化合物から形成され得る。例えば、Davisonらへの米国特許第4,673,562号は、代表的なキレート化合物およびそれらの合成を開示する。
抗体および免疫結合体についての投与の種々の経路が使用され得る。代表的には、投与は、静脈内、筋肉内、皮下、または適切な方法による組織特異的領域においてである。抗体/免疫結合体の正確な用量は、使用される抗体、抗原密度、および抗体のクリアランスの速度に依存して変化することは明白である。
抗体は、上記に詳述されたアッセイおよび当業者に周知の他の技術と同様なアッセイを使用する、Chlamydia抗原の存在を検出するための診断試験において使用され得、それによって患者においてChlamydia感染を検出するための方法を提供する。
本発明の診断試薬はまた、1つ以上の上記のポリペプチドをコードするDNA配列、または1つ以上のその部分を含み得る。例えば、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドプライマーは、生物学的サンプル由来のChlamydia特異的cDNAを増幅するためのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づくアッセイにおいて利用され得、ここで、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドプライマーが、本発明のポリペプチドをコードするDNA分子に特異的である。次いで、増幅されたcDNAの存在が、当該分野で周知の技術(例えば、ゲル電気泳動)を使用して検出される。同様に、本発明のポリペプチドをコードするDNA分子に特異的なオリゴヌクレオチドプローブは、生物学的サンプル中の本発明のポリペプチドの存在を検出するためのハイブリダイゼーションアッセイにおいて使用され得る。
本明細書中で使用される場合、用語「DNA分子に特異的なオリゴヌクレオチドプライマー/プローブ」とは、問題のDNA分子に少なくとも約80%、好ましくは少なくとも約90%、およびより好ましくは少なくとも約95%の同一性を有するオリゴヌクレオチド配列を意味する。本発明の診断方法において有用に利用され得るオリゴヌクレオチドプライマーおよび/またはプローブは、好ましくは少なくとも約10〜40ヌクレオチドを有する。好ましい実施形態において、オリゴヌクレオチドプライマーは、本明細書中に開示される1つのポリペプチドをコードする連続する少なくとも約10ヌクレオチドのDNA分子を含む。好ましくは、本発明の診断方法において使用するためのオリゴヌクレオチドプローブは、本明細書中で開示される1つのポリペプチドをコードする連続する少なくとも約15の連続するオリゴヌクレオチドのDNA分子を含む。PCRに基づくアッセイとハイブリダイゼーションアッセイとの両方についての技術は、当該分野において周知である(例えば、Mullisら、同書;Ehrlich、同書を参照のこと)。従って、プライマーまたはプローブは、生物学的サンプル中のChlamydia特異的配列を検出するために使用され得る。上記のオリゴヌクレオチド配列を含むDNAプローブまたはDNAプライマーは、単独でまたは互いに組み合わせて使用され得る。
以下の実施例は、例示の目的で提供され、限定の目的で提供されるのではない。
(実施例1)
(Chlamydia抗原をコードするDNA配列の単離)
本発明のChlamydia抗原を、Chlamydia trachomatis LGV IIのゲノムDNAライブラリーの発現クローニングによって、本質的にSandersonら(J.Exp.Med.1995、182:1751〜1757)に記載されるように単離し、そして免疫反応性T細胞株においてPBMC増殖およびIFN−γを誘導することを示した。
Chlamydia特異的T細胞株を、Chlamydia trachomatis LGV IIの基本小体によるクラミジア生殖管感染の既往症のない正常なドナー由来のPBMCを刺激することによって生成した。このT細胞株(TCL−8といわれる)は、Chlamydia trachomatisおよびChlamydia pneumoniaの両方に感染した単球由来の樹状細胞の認識することが見出された。
Chlamydia trachomatis LGV IIの無作為に剪断したゲノムライブラリーを、λZAP(Stratagene、La Jolla、CA)において構築し、そしてこの増幅されたライブラリーを、30クローン/ウェルの密度で、96ウェルマイクロタイタープレートにプレートした。細菌を、2mM IPTGの存在下で組換えタンパク質を発現するように、3時間誘導し、次いで、ペレットにして、そして200μlのRPMI 10%FBS中に再懸濁した。10μlの誘導された細菌懸濁液を、自己単球由来の樹状細胞を含む96ウェルプレートに移した。2時間のインキュベーションの後に、樹状細胞を洗浄して、フリーのE.coliを除去し、そしてChlamydia特異的T細胞を添加した。陽性E.coliプールを、このプールに応答するIFN−γ産生およびT細胞の増殖を決定することにより同定した。
4つの陽性プールを同定した。これを破壊して、4つの純粋なクローン(1−B1−66、4−D7−28、3−G3−10および10−C10−31といわれる)を、それぞれ、481bp、183bp、110bpおよび1400bpのインサートの大きさで得た。1−B1−66、4−D7−28、3−G3−10および10−C10−31について決定されたDNA配列を、それぞれ、配列番号1〜4に提供する。クローン1−B1−66は、C.trachomatisゲノムのおよその領域536690(NCBI C.trachomatisデータベース)にある。クローン1−B1−66内には、以前に同定された9kDaタンパク質(Stephensら、Genbank登録番号AE001320)をコードするオープンリーディングフレーム(ORF)(ヌクレオチド115−375)が同定されており、この配列を、配列番号5に提供する。クローン4−D7−28は、同じORFのより小さな領域である(1−B1−66のアミノ酸22〜82)。クローン3−G3−10は、C.trachomatisゲノムのおよその領域74559にある。このインサートを、このゲノムのその配向に関してアンチセンスの配向においてクローニングする。クローン10−C10−31は、Chlamydia trachomatis由来のS13リボソームタンパク質について以前に公開された配列に対応するオープンリーディングフレームを含む(Gu,L.ら、J.Bacteriology、177:2594〜2601、1995)。4−D7−28および10−C10−31についての推定タンパク質配列を、それぞれ、配列番号6および12に提供する。3−G3−10についての推定タンパク質配列を、配列番号7〜11に提供する。
関連する一連のスクリーニング研究において、さらなるT細胞株を使用して、上記のChlamydia trachomatis LGV IIのゲノムDNAライブラリーをスクリーニングした。Chlamydia特異的T細胞株(TCT−1)は、Chlamydia trachomatis LGV IIの基本小体に感染した自己単球由来の樹状細胞を有する患者のPBMCを刺激することによってクラミジア生殖管を患う患者に由来した。1256bpのインサートを含む、1つのクローンである4C9−18(配列番号21)は、標準的な増殖アッセイによって測定されるように、Chlamydia特異的T細胞株TCT−1からの特異的免疫応答を誘発した。その後の分析により、このクローンは、以下の3つの既知の配列を含むことが明らかにされた:配列番号22において開示される、リポアミドデヒドロゲナーゼ(Genbank登録番号AE001326);配列番号23において開示される、ハイポセティカルタンパク質CT429(Genbank登録番号AE001316);および配列番号24において開示される、ユビキノンメチルトランスフェラーゼCT428(Genbank登録番号AE001316)のオープンリーディングフレームの一部。
クローン4C9−18(配列番号21)に関するさらなる研究において、C.trachomatis(LGV II)由来のリポアミドデヒドロゲナーゼの全長アミノ酸配列(配列番号22)を、配列番号90に開示されるクローンCtL2−LPDA−FL中に発現させた。
T細胞刺激エピトープを含むオープンリーディングフレームをさらに特徴付けるために、6×ヒスチジンタグをアミノ末端にコードするcDNA配列を有するクローン4C9−18のヌクレオチド1〜695を含むcDNAフラグメントを、pET17bベクター(Novagen、Madison、WI)のNdeI/EcoRI部位にサブクローニングし(クローン4C9−18♯2 BL21 pLysS(配列番号25、配列番号26に提供される対応するアミノ酸配列を有する)、そしてE.coli中に形質転換した。2mM IPTGでの3時間の、形質転換されたE.coliの選択的誘導は、標準的なクマシー染色したSDS−PAGEにより確証されるように、クローン4C9−18♯2 BL21 pLysSから26kDaのタンパク質の発現を生じた。クローン4C9−18♯2 BL21 pLysSによりコードされるタンパク質の免疫原性を決定するために、26kDaのタンパク質を発現するE.coliを、1×104の単球由来の樹状細胞上で力価測定し、そして2時間インキュベートした。樹状細胞培養物を、洗浄し、そして2.5×104のT細胞(TCT−1)を、添加して、そしてさらに72時間インキュベートさせて、その時点で、培養物上清におけるIFN−γのレベルを、ELISAにより決定した。図1に示されるように、T細胞株TCT−1は、IFN−gにより測定されるように、誘導した培養物に応答することが見出され、これは、リポアミドデヒドロゲナーゼ配列に対するChlamydia特異的T細胞応答を示す。同様に、クローン4C9−18♯2 BL21 pLysSによりコードされるタンパク質は、標準的な増殖アッセイによりTCT−1 T細胞株を刺激することが示された。
上記のCD4+ T細胞発現クローニング技術を使用して、さらなるChlamydia trachomatis抗原を同定するその後の研究は、さらなるクローンを生じた。TCT−1およびTCL−8 Chlamydia特異的T細胞株、ならびにTCP−21 T細胞株を利用して、Chlamydia trachomatis LGVIIゲノムライブラリーをスクリーニングした。TCP−21 T細胞株は、Chlamydia pnuemoniaeに対する液性免疫応答を有する患者に由来した。TCT−1細胞株は、37の陽性プールを同定し、TCT−3細胞株は、41の陽性プールを同定し、そしてTCP−21細胞株は、2つの陽性プールを同定した。以下のクローンは、これらの陽性プールのうちの10個に由来した。TCP−21細胞株により同定される、クローン11−A3−93(配列番号64)は、HADスーパーファミリーに対する相同性を共有する1330bpのゲノムフラグメントである(CT103)。同じクローンにおける第2のインサートは、相補鎖上に存在するfabI遺伝子(CT104)と相同性を共有する。TCP−21細胞株を使用して同定された、クローン11−C12−91(配列番号63)は、OMP2遺伝子(CT443)の一部である269bpインサートを有し、そしてC.pnuemoniaeの60kDaのシステインに富む外膜タンパク質と相同性を共有する。
TCT−3細胞株を使用して同定された、クローン11−G10−46(配列番号62)は、ハイポセティカルタンパク質CT610に対して相同性を共有する688bpのインサートを含む。TCT−3細胞株を使用して同定された、クローン11−G1−34(配列番号61)は、1215bpのインサートの大きさを有する、2つの部分的なオープンリーディングフレーム(ORF)を有する。一方のORFは、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ遺伝子(CT376)に対して相同性を共有し、そして他方のORFは、グリコーゲンヒドロラーゼ遺伝子(CT042)に対して相同性を共有する。TCT−3細胞株を使用して同定された、クローン11−H3−68(配列番号60)は、全体のインサートの大きさが1180bpである、2つのORFを有する。一方の部分的なORFは、プラスミドによりコードされるPGP6−Dビルレンスタンパク質をコードし、一方、第2のORFは、L1リボソーム遺伝子(CT318)に対する完全なORFである。TCT−3細胞株を使用して同定される、クローン11−H4−28(配列番号59)は、552bpのインサートの大きさを有し、そしてdnaK遺伝子(CT396)に対するORFの一部である。TCT−1細胞株を使用して同定される、クローン12−B3−95(配列番号58)は、463bpのインサートの大きさを有し、そしてリポアミドデヒドロゲナーゼ遺伝子(CT557)のORFの一部である。クローン15−G1−89および12−B3−95は同一であり(それぞれ、配列番号55および58)、TCT−1細胞株を使用して同定され、463bpのインサートの大きさを有し、そしてリポアミドデヒドロゲナーゼ遺伝子(CT557)のORFの一部である。TCT−1細胞株を使用して同定される、クローン12−G3−83(配列番号57)は、1537bpのインサートの大きさを有し、そしてハイポセティカルタンパク質CT622のORFの一部である。
TCT−3細胞株を使用して同定される、クローン23−G7−68(配列番号79)は、950bpのインサートを含み、そしてL11リボソームORFの小さな部分、L1リボソームタンパク質のORF全体、およびL10リボソームタンパク質のORFの一部を含む。TCT−1細胞株を使用して同定された、クローン22−F8−91(配列番号80)は、このクローンの相補鎖上のpmpC ORFの一部を含む395bpのインサートを含む。TCT−3細胞株を使用して同定された、クローン21−E8−95(配列番号81)は、CT613 ORFの一部、CT612の完全ORF、CT611の完全ORFおよびCT610のORFの一部を含む、2,085bpのインサートを含む。TCT−3細胞株を使用して同定された、クローン19−F12−53(配列番号82)は、CT858 ORFの部分およびrecA ORFの小さな部分を含む、405bpのインサートを含む。TCT−3細胞株を使用して同定された、クローン19−F12−53(配列番号83)は、グルタミルtRNAシンテターゼをコードするCT455のORFの一部である、379bpのインサートを含む。TCT−3細胞株を使用して同定された、クローン19−A5−54(配列番号84)は、潜在性プラスミドのORF3(このクローンの相補鎖)の一部である715bpのインサートを含む。TCT−1細胞株を使用して同定された、クローン17−E11−72(配列番号85)は、Opp 2およびpmpDのORFの一部である、476bpのインサートを含む。このクローンのpmpD領域は、クローン15−H2−76のpmpD領域に含まれる。TCT−3細胞株を使用して同定された、クローン17−C1−77(配列番号86)は、CT857 ORFの一部、およびCT858 ORFの一部である、1551bpのインサートを含む。TCT−1細胞株を使用して同定された、クローン15−H2−76(配列番号87)は、pmpD ORFの大きな部分、CT089 ORFの一部、およびSycEのORFの一部を含む、3,031bpのインサートを含む。クローン15−A3−26(配列番号88)は、CT858のORFの一部を含む976bpのインサートを含む。TCT−10細胞株を使用して同定された、クローン17−G4−36(配列番号267)は、プラスミド中にβ-galをインフレーム(in frame)で含み、そしてDNA指向性RNAポリメラーゼβサブユニット(SerDにおけるCT315)のORFの一部に対して相同性を共有する、680bpのインサートを含む。
上記のいくつかのクローンは、種々の多型性膜タンパク質に対して相同性を共有する。Chlamydia trachomatisのゲノム配列は、pmpといわれる、9つの多型性膜タンパク質遺伝子のファミリーを含む。これらの遺伝子は、pmpA、pmpB、pmpC、pmpD、pmpE、pmpF、pmpG、pmpH、およびpmpIと命名される。これらの遺伝子から発現されるタンパク質は、Chlamydia感染に応答する防御免疫応答の生成において生物学的関連性があると考えられている。特に、pmpC、pmpD、pmpEおよびpmpIは、推定シグナルペプチドを含み、このことは、それらが外膜タンパク質であること、従って、潜在的な免疫学的標的であることを示唆する。
Chlamydia trachomatis LGV II血液型亜型配列に基づいて、プライマー対を、pmpC、pmpD、pmpE、pmpG、pmpHおよびpmpIの全長フラグメントをPCR増幅するために設計した。得られたフラグメントを、DNAワクチンベクターJA4303またはJAL(これは、改変したリンカーを有するJA4303である)(SmithKline Beecham、London、England)中にサブクローニングした。
詳細には、pmpCを、それぞれ、配列番号197および198において提供される、以下:
Figure 2011036258
を使用して、JALベクター中にサブクローニングした。当該分野で周知の条件下でのこの遺伝子のPCR増幅、およびJALベクターの5’ASCI/3’ MluI部位中への連結を、Kozak様配列を作製するためにATGの上流に短いヌクレオチド配列GCAATC(配列番号199)を挿入することによって完了した。得られた発現ベクターは、ハイポセティカルシグナル配列を含む5325個のヌクレオチド(配列番号173)を含む全長pmpC遺伝子(これは、187kDのタンパク質(配列番号179)をコードする)を含んだ。pmpD遺伝子を、以下のオリゴ:
Figure 2011036258
を使用して、この遺伝子をPCR増幅した後に、JA4303ワクチンベクター中にサブクローニングした。この遺伝子を、当該分野において周知の標準的な技術を使用して、JA4304ワクチンベクターの5’平滑化HIII/3’MluI部位中に連結した。CAATC(配列番号202)を、ATGの上流に挿入して、Kozak様配列を作製した。このクローンは、Kozak様配列の最後のグリシンと同様に、HindIII部位の最後のトレオニンが平滑手順に起因して欠けているという点で独特である。インサートの4593ヌクレオチドフラグメント(配列番号172)は、ハイポセティカルシグナル配列を含むpmpDの全長遺伝子(これは、161kDのタンパク質(配列番号178)をコードする)である。pmpEを、以下:
Figure 2011036258
を使用して、JA4304ベクター中にサブクローニングした。PCR増幅の後に、この遺伝子を、JA4304の5’平滑化HIII/3’ MluI部位中に連結した。これを容易にするために、短いヌクレオチド配列であるTGCAATC(配列番号293)を、Kozak様配列を作製し、かつHindIII部位を再構成するために、開始コドンの上流に付加した。このインサートは、ハイポセティカルシグナル配列を含む全長pmpE遺伝子(配列番号171)である。pmpE遺伝子は、105kDのタンパク質(配列番号177)をコードする。pmpG遺伝子を、以下:
Figure 2011036258
を使用して、PCR増幅し、そしてJA4304ベクター中にサブクローニングした。同様のクローニングストラテジーは、pmpI遺伝子およびpmpK遺伝子についても従った。さらに、プライマー対を、pmp遺伝子の全長フラグメントまたは重複フラグメントをPCR増幅するために設計し、次いで、これは、pET17bベクター(Novagen、Madison、WI)中でのタンパク質発現のためにサブクローニングし、そして発現、およびNovagenによるヒスチジン−ニッケルクロマトグラフィー方法論を利用するその後の精製のためにE.coli BL21 pLysS中にトランスフェクトした。以下に記載されるような、組換えタンパク質をコードするいくつかの遺伝子は、このタンパク質の発現を容易にするためにネイティブなシグナル配列を欠く。pmpCの全長タンパク質の発現を、2つの重複フラグメント(アミノ酸末端およびカルボキシ末端を示す)の発現を通して達成した。シグナル配列を欠くpmpCアミノ末端部分(配列番号187、配列番号195に提供される対応するアミノ酸配列を有する)のサブクローニングは、このベクターの5’NdeI/3’KPNクローニング部位に、以下:
Figure 2011036258
を使用した。この遺伝子のカルボキシ末端部分であるpmpCカルボキシ末端フラグメント(配列番号186、配列番号194に提供される対応するアミノ酸配列を有する)を、以下のプライマー:
Figure 2011036258
を使用して、発現ベクターの5’NheI/3’KPNクローニング部位中にサブクローニングした。pmpDもまた、2つの重複タンパク質として発現させた。シグナル配列を欠くpmpDアミノ酸末端部分(配列番号185、配列番号193に提供される対応するアミノ酸配列を有する)は、pET17bの開始コドンを含み、そして80kDのタンパク質として発現する。タンパク質の発現および精製の目的のために、6個のヒスチジンのタグを開始コドンに続けて、そしてこの遺伝子の28番目のアミノ酸(ヌクレオチド84)に融合させる。ベクターの5’NdeI/3’KPNクローニング部位中にスプライスするために、以下のプライマーを使用した:
Figure 2011036258
。pmpDカルボキシ末端部分(配列番号184)を、92kDaのタンパク質(配列番号192)として発現させた。発現およびその後の精製のために、さらなるメチオニン、アラニンおよびセリン(これは、pET17bベクター由来の開始コドンおよび最初の2つのアミノ酸を示す)を、含ませた。メチオニン、アラニン、およびセリンの下流の6個のヒスチジンのタグを、この遺伝子の691番目のアミノ酸(ヌクレオチド2073)に融合させる。以下:
Figure 2011036258
を使用して、インサートを、発現ベクターの5’NheI/3’KPNクローニング部位中にサブクローニングした。pmpEを、106kDのタンパク質(配列番号183、配列番号191に提供される対応するアミノ酸配列を有すR)として発現させた。pmpEインサートはまた、ネイティブなシグナル配列を欠く。当該分野において周知の条件下での遺伝子のPCR増幅を、以下のオリゴプライマー:
Figure 2011036258
を使用して行い、そして増幅されたインサートをkJA4304の5’BamHI/3’EcoRI部位中に連結した。配列番号217に提供される、短いヌクレオチド配列を、Kozak様配列を作製し、かつHindIII部位を再構成するために、開始コドンの上流に挿入した。発現されたタンパク質は、pET17b発現ベクター由来の開始コドンおよび下流の21個のアミノ酸(すなわち、MASMTGGQQMGRDSSLVPSSDP(配列番号218))を含む。さらに、6個のヒスチジンのタグを、上記の配列の上流に含ませ、そしてこの遺伝子の28番目のアミノ酸(ヌクレオチド84)(これは、ハイポセティカルシグナルペプチドを除去する)に融合する。配列番号191に提供される対応するアミノ酸を有する配列番号183に提供される配列は、これらのさらなる配列を含まない。pmpG遺伝子(配列番号182、配列番号190に提供される対応するアミノ酸配列を有する)を、以下のオリゴプライマー:
Figure 2011036258
を使用して当該分野において周知の条件下でPCR増幅し、そして発現ベクターの5’KPN/3’NotIクローニング部位中に連結した。発現されたタンパク質は、アミノ末端にさらなるアミノ酸配列(すなわち、MASMTGGQQNGRDSSLVPHHHHHH(配列番号221))を含み、これは、pET17b発現ベクター由来の開始コドンおよびさらなる配列を含む。pmpI遺伝子(配列番号181、配列番号189に提供される対応するアミノ酸配列を有する)を、以下のオリゴプライマー:
Figure 2011036258
を使用して、当該分野において周知の条件下でPCR増幅し、そして発現ベクターに5’NheI/3’SpeIクローニング部位において連結した。95kDの発現したタンパク質は、このタンパク質のアミノ末端に、pET17bベクターに由来する、開始コドンとさらなるアラニンおよびセリンとを含む。さらに、6個のヒスチジンのタグを、この遺伝子の21番目のアミノ酸に融合させる。これは、ハイポセティカルシグナルペプチドを除去する。
TCT−3細胞株を使用して同定された、クローン14H1−4(配列番号56)は、TSA遺伝子(チオール特異的抗酸化剤−CT603)の完全なORFを含む(CT603 ORFは、C.pnuemoniae由来のCPn0778のホモログである)。クローン14−H1−4におけるTSAオープンリーディングフレームを、発現したタンパク質がさらなるメチオニンおよび6×ヒスチジンタグ(アミノ末端)を有するように増幅した。増幅されたインサートを、pET17bベクターのNde/EcoRI部位中にサブクローニングした。IPTGによるこのクローンの誘導の際に、22.6kDaのタンパク質を、Ni−NTAアガロースアフィニティークロマトグラフィーによって精製した。TSA遺伝子をコードするクローン14−H1−4の195個のアミノ酸のORFについて決定されたアミノ酸配列を、配列番号65に提供する。さらなる分析により、TSA遺伝子の全長クローン(CTL2−TSA−FLといわれる)が生成された。これは、配列番号92に提供される全長アミノ酸配列を有する。
さらなる研究により、上記のようにTCT−1およびTCT−3 T細胞株により同定される10個のさらなるクローンが生成された。TCT−1株により同定されたクローンは、16−D4−22、17−C5−19、18−C5−2、20−G3−45および21−C7−66であり;TCT−3細胞株により同定されるクローンは、17−C10−31、17−E2−9、22−A1−49および22−B3−53である。クローン21−G12−60は、TCT−1細胞株およびTCT−3細胞株の両方によって認識された。TCT−1細胞株を使用して同定された、クローン16−D4−22(配列番号119)は、2つの遺伝子(哺乳動物細胞内での増殖のためのC.trachomatisプラスミドのオープンリーディングフレーム3(ORF3)およびORF4の一部)を含む953bpのインサートを含む。クローン17−C5−19(配列番号118)は、clp_1プロテアーゼをコードする、DT431のORFの一部、およびCT430(ジアミノピメレート(diaminopimelate)エピメラーゼ)のORFの一部を含む、951bpのインサートを含む。クローン18−C5−2(配列番号117)は、TCT−1細胞株を使用して同定された446bpのインサートを有する、S1リボソームタンパク質のORFの一部である。TCT−1細胞株を使用して同定された、クローン20−G3−45(配列番号116)は、pmpB遺伝子(CT413)の一部である437bpのインサートを含む。TCT−1株により同定された、クローン21−C7−66(配列番号115)は、dnaK様タンパク質の一部をコードする、995bpのインサートを含む。このクローンのインサートは、dnaK遺伝子CT396の一部であることが示された、TCT−3クローン11−H4−28(配列番号59)のインサートと重複しない。TCT−3細胞株により同定された、クローン17−C10−31(配列番号114)は、976bpのインサートを含む。このクローンは、CT858のORFの一部(IRBPドメインおよびDHRドメインを含むプロテアーゼ)を含む。クローン17−E2−9(配列番号113)は、2つの遺伝子(CT611およびCT610)のORFの一部を含み、これは、114bpのインサートに及ぶ。TCT−3株を使用して同定された、クローン22−A1−49(配列番号112)もまた、698bpのインサート中に2つの遺伝子を含む。CT660(DNAジャイレース(gyrA 2)のORFの一部は、頂鎖(top strand)上に存在し、ここでハイポセティカルタンパク質CT659の完全ORFは、相補鎖上に存在する。TCT−1株により同定された、クローン22−B3−53(配列番号111)は、GroEL(CT110)のORFの一部をコードする267bpのインサートを有する。TCT−1細胞株およびTCT−3細胞株の両方によって同定された、クローン21−G12−60(配列番号110)は、ハイポセティカルタンパク質CT875、CT229およびCT228の部分的ORFを含む1461bpのインサートを含む。
さらなるChlamydia抗原を、いくつかのChlamydia感染個体からプールした血清を用いてLambda Screen−1ベクター(Novagen、Madison、WI)中のChlamydia trachomatis(LGV II 血清型亜型)のゲノム発現ライブラリーを、当該分野において周知の技術を用いてスクリーニングすることによって得た。引き続き、免疫反応性クローンを同定し、そしてChlamydia遺伝子を含む挿入物を配列決定した:CTL2#1(配列番号71);CTL2#2(配列番号70);CTL2#3−5’(配列番号72、5’末端を示す、最初に決定されたゲノム配列);CTL2#3−3’(配列番号73、3’末端を示す、二番目に決定されたゲノム配列);CTL2#4(配列番号53);CTL2#5(配列番号69);CTL2#6(配列番号68);CTL2#7(配列番号67);CTL2#8b(配列番号54);CTL2#9(配列番号66);CTL2#10−5’(配列番号74、5’末端を示す、二番目に決定されたゲノム配列);CTL2#10−3’(配列番号75、3’末端を示す、二番目に決定されたゲノム配列);CTL2#11−5’(配列番号45、5’末端を示す、最初に決定されたゲノム配列);CTL2#11−3’(配列番号44、3’末端を示す、二番目に決定されたゲノム配列);CTL2#12(配列番号46);CTL2#16−5’(配列番号47);CTL2#18−5’(配列番号49、5’末端を示す、最初に決定されたゲノム配列);CTL2#18−3’(配列番号48、3’末端を示す、二番目に決定されたゲノム配列);CTL2#19−5’(配列番号76、5’末端を示す、決定されたゲノム配列);CTL2#21(配列番号50);CTL2#23(配列番号51);およびCTL2#24(配列番号52)。
さらなるChlamydia trachomatis抗原を、血清学的発現クローニングによって同定した。これらの研究で、上記のように、いくつかのChlamydia感染個体からプールした血清を用いたが、IgA抗体およびIgM抗体を、二次抗体としてIgGに加えて用いた。クローンを、Chlamydial感染に対する早期免疫応答(すなわち、粘膜体液性免疫応答)によって認識される抗体の増強した検出を、この方法によってスクリーニングした。引き続く免疫応答性クローンを、特徴付け、そしてChlamydia遺伝子を含む挿入物を、配列決定した:CTL2gam−1(配列番号290);CTL2gam−2(配列番号289);CTL2gam−5(配列番号288);CTL2gam−6−3’(配列番号287、3’末端を示す、二番目に決定されたゲノム配列);CTL2gam−6−5’(配列番号286、5’末端を示す、最初に決定されたゲノム配列);CTL2gam−8(配列番号285);CTL2gam−10(配列番号284);CTL2gam−13(配列番号283);CTL2gam−15−3’(配列番号282、3’末端を示す、二番目に決定されたゲノム配列);CTL2gam−15−5’(配列番号281、5’末端を示す、最初に決定されたゲノム配列);CTL2gam−17(配列番号280);CTL2gam−18(配列番号279);CTL2gam−21(配列番号278);CTL2gam−23(配列番号277);CTL2gam−24(配列番号276);CTL2gam−26(配列番号275);CTL2gam−27(配列番号274);CTL2gam−28(配列番号273);CTL2gam−30−3’(配列番号272、3’末端を示す、二番目に決定されたゲノム配列);およびCTL2gam−30−5’(配列番号271、5’末端を示す、最初に決定されたゲノム配列)。
(実施例2)
(Chlamidia trachomatis抗原によるT細胞増殖およびインターフェロン−γ産生の誘導)
組換えChlamydia trachomatis抗原のT細胞増殖およびインターフェロン−γ産生を誘導する能力を、以下のように決定する。
タンパク質をIPTGで誘導し、そしてNi−NTAアガロースアフィニティクロマトグラフィー(Webbら、J.Immunology 157:5034〜5041、1996)によって精製した。次いで、精製したポリヌクレオチドを、PBMC調製物においてT細胞増殖を誘導する能力についてスクリーニングする。C.trachomatis親株由来のPBMC、およびそのT細胞がChlamydia trachomatis抗原に応答して増殖することが公知である正常なドナー由来のPBMCを、10%のプールしたヒト血清および50μg/mlのゲンタマイシンを補充したRPMI 1640を含む培地中で培養する。精製したポリペプチドを、0.5〜10μg/mLの濃度で2連で加える。200μl容量の96ウェル丸底プレート中で6日間の培養後に、下記のようにIFN−γレベルを決定するために50μlの培地を各ウェルから除去する。次いで、プレートを、さらに18時間、1μCi/ウェルのトリチウム化チミジンで標識し、収集し、そしてトリチウムの取りこみをガスシンチレーションカウンターを用いて決定した。両方の複製物において、培地単独中で培養される細胞において観察される増殖よりも3倍高い増殖を生じる画分を、陽性と見なす。
IFN−γを酵素結合免疫測定法(ELISA)を用いて測定する。ELISAプレートを、PBS中のヒトIFN−γに対するマウスモノクローナル抗体(PharMingen、San Diego、CA)で、室温で4時間コートする。次いで、ウェルを5%(W/V)脱脂乾燥ミルクを含有するPBSで、室温で1時間ブロックする。プレートをPBS/0.2% TWEEN−20で6回洗浄し、そして、ELISAプレート中で培養培地に1:2に希釈したサンプルを、室温で一晩インキュベートする。プレートを再度洗浄し、そしてPBS/10%正常ヤギ血清中に1:3000に希釈したポリクローナルウサギ抗ヒトIFN−γ血清を、各ウェルに添加する。次いで、プレートを室温で2時間インキュベートし、洗浄し、そして西洋ワサビペルオキシダーゼ結合抗ウサギIgG(Sigma Chemical So.,St,Louis、MO)を、PBS/5%脱脂乾燥ミルク中に1:2000希釈で添加する。室温でのさらなる2時間のインキュベートの後、プレートを洗浄し、そしてTMB基質を添加する。反応を20分後に1N 硫酸で停止する。参照波長として570nmを用いて、吸光度を450nmで決定する。両方の複製物に生じる画分が、培地単独で培養した細胞由来の平均ODより2倍高いODプラス3標準偏差を示すことを、陽性と見なす。
上記の方法論を用いて、組換え1B1−66タンパク質(配列番号5)および配列番号5のアミノ酸残基48−67(配列番号13;1−B1−66/48−67と称する)およびアミノ酸残基58−77(配列番号14;1−B1−66/58−77と称する)にそれぞれ対応する2つの合成ペプチドが、C.trachomatis LGV IIのゲノムライブラリーをスクリーニングするために用いたChlamydia特異的T細胞株において、増殖応答およびIFN−γ産生を誘導することを見出した。
さらなる研究は、リボソームS13タンパク質中のC.trachomatis特異的T細胞エピトープを同定した。当該分野において周知の、標準エピトープマッピング技術を使用して、リボソームS13タンパク質(rS13)中の2つのT細胞エピトープを、ドナーCL−8(T細胞株TCL−8 EB/DC)由来のChlamidia特異的T細胞株で同定した。図8は、第一のペプチド、rS13 1−20(配列番号106)が、対応するC.pneumoniae配列と100%同一であることを示し、このことは組換えC.trachomatis−rS13およびC.pneumonia−rS13に対するT細胞株の交差反応性を説明する。第二のペプチドrS13 56−75(配列番号108)に対する応答は、C.trachomatis特異的であり、このことは、この健常な無症候性ドナーにおけるrS13応答がC.trachomatisに対する曝露によって誘発されたが、C.pneumoniaeに対する曝露、または他の任意の微生物感染によっては誘発されなかったことを示す。
実施例1に記載されるように、TCP−21細胞株を用いて同定されたクローン11−C12−91(配列番号63)は、OMP2遺伝子(CT443)の一部であり、かつOMCBと称されるC.pneumoniaeの60kDaシステインリッチ外膜タンパク質と相同性を有する269bpの挿入物を有する。反応性エピトープをさらに決定するために、エピトープマッピングを一連の重複ペプチドおよび以前に記載された免疫アッセイを用いて実施した。簡単には、増殖応答を、1×104の単球由来樹状細胞の存在下で、C.trachomatisおよびC.pneumoniae由来の非感染性基本小体、またはC.trachomatisもしくはC.pneumoniaeのOMCBタンパク質のタンパク質配列由来のペプチドのいずれか(0.1μg/ml)を用いて、2.5×104TCP−21 T細胞を刺激することによって決定した。TCP−21 T細胞は、エピトープCT−OMCB #167−186、CT−OMCB #171−190、CT−OMCB #171−186、および、あまり重要でないがCT−OMCB #175−186(それぞれ、配列番号249〜252)に応答した。特に、TCP−21 T細胞株はまた、相同なC.pneumoniaeペプチドCP−OMCB #171−186(配列番号253)に対する増殖応答を示し、このペプチドに対する応答は、C.trachomatisペプチドに対する応答に等しいか、またはそれよりも高い。2位でのアミノ酸置換(すなわち、GluからAsp)および4位でのアミノ酸置換(すなわち、SerからCys)は、T細胞の増殖応答を変えず、したがって、このエピトープがC.trachomatisとC.pneumoniaeとの間の交差反応性エピトープであることを示した。
上記のエピトープをさらに決定するために、さらなるT細胞株であるTCT−3を、エピトープマッピング実験に用いた。免疫アッセイを、C.trachomatis由来のペプチドのみを試験したことを除いて、上記のように実施した。T細胞は、2つのペプチド(CT−OMCB #152−171およびCT−OMCB #157−176(それぞれ、配列番号246および247))に増殖応答を与え、それにより、C.trachomatisのシステインリッチ外膜タンパク質中にさらなる免疫原性エピトープを決定した。
クローン14H1−4(配列番号56、配列番号92に提供される全長アミノ酸配列に対応する)を、以前に記載されたCD4 T細胞発現クローニング系中のTCT−3細胞株を用いて同定し、そして、TSAと称されるチオール特異的抗酸化物遺伝子(CT603)に関する完全ORFを含むことを示した。エピトープマッピング免疫アッセイを、上記のように実施し、エピトープをさらに規定した。TCT−3 T細胞株は、重複エピトープCT−TSA #96−115、CT−TSA #101−120およびCT−TSA #106−125(それぞれ、配列番号254〜256)に対する強力な増殖性応答を示し、C.trachomatis血清型亜型LGV IIのチオール特異的抗酸化物遺伝子中に免疫応答性のエピトープを示した。
(実施例3)
(合成ペプチドの調製)
ポリペプチドを、HPTU(O−ベンゾトリアゾール−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート)活性を有するFMOC化学を用いる、Millipore 9050 ペプチド合成器で合成し得る。Gly−Cys−Gly配列を、ペプチドのアミノ末端に接続し、ペプチドの結合法または標識法を提供し得る。固体支持相からのペプチドの切断を、以下の切断混合物を用いて実施し得る:トリフルオロ酢酸:エタンジチオール:チオアニソール:水:フェノール(40:1:2:2:3)。2時間の切断の後、ペプチドを冷メチル−t−ブチルエーテルで沈殿し得る。次いで、ペプチドペレットを、0.1%のトリフルオロ酢酸(TFA)含有水に溶解し、そしてC18逆相HPLCによる精製の前に凍結乾燥し得る。水(0.1%のTFAを含有)中0〜60%のアセトニトリル勾配(0.1%のTFAを含有)を用いて、ペプチドを溶出し得る。純粋画分の凍結乾燥後、ペプチドをエレクトロスプレー質量分析を用いて、およびアミノ酸分析によって特徴付け得る。
(実施例4)
(レトロウイルス発現ベクター系および部分配列免疫学的解析を用いるChlamydia抗原をコードするDNA配列の単離および特徴付け)
Chlamydia trachomatis LGV IIのゲノムライブラリーを、BamHI、BglII、BstYiおよびMboIの制限酵素を用いる制限消化によって構築した。続いて、制限消化フラグメントを、レトロウイルスベクターpBIB−KS1,2,3のBamHI部位に連結した。このベクターセットを改変して、図2に示すような、短いDNAゲノムフラグメント由来のタンパク質を発現し得るためのKosak翻訳開始部位および停止コドンを含めた。80クローンのDNAプールを調製し、そして、Pear,W.S.、Scott,M.L.およびNolan,G.P.、Generation of High Titre,Helper−free retroviruses by Transient Transfection.Methods in Molecular Medicine:Gene Therapy Protocols、Humana Press、Totowa、NJ、41−57頁に記載のように、レトロウイルスパッケージング株Phoenix−Amphoにトランスフェクトした。次いで、レトロウイルス形態のChlamudiaライブラリーを、H2−Ld発現P815細胞に導入し、次いで、この細胞を、抗原特異的T細胞株を刺激するための標的細胞として用いた。
Chlamydia特異的、マウスH2d制限CD8+T細胞株を、Starnbach,M.,J.Immunol.153:5183、1994に記載のように、照射したC.trachomatis感染J774細胞および照射した同系脾臓細胞を用いる反復回の刺激によって培養中で拡大させた。Chlamydia特異的T細胞株を用いて、レトロウイルス形質導入P815細胞によって発現される上記のChlamydiaゲノムライブラリーをスクリーニングした。陽性DNAプールを、Elispot分析(Lalvaniら、J.Experimental Medcine 186:859−865、1997を参照のこと)を用いるIFN−γ産生の検出によって同定した。
2つの陽性プール(2C7および2E10と称する)を、IFN−γ Elispot分析によって同定した。プール2C7由来のP815細胞の安定した形質導入物を、制限希釈によってクローニングし、個々のクローンを、Chlamydia特異的CTL株からIFN−γ産生を誘発するこれらの能力に基づいて選択した。このスクリーニングプロセスから、4つの陽性クローン(2C7−8、2C7−9、2C7−19および2C7−21と称する)を選択した。同様に、陽性プール2E10をさらにスクリーニングし、3つの挿入物を含むさらなる陽性クローンを生じた。この3つの挿入物は、CT016、tRNAシンターゼおよびclpXの遺伝子(それぞれ、配列番号268〜270)のフラグメントである。
これら4つの陽性2C7.8クローン由来のトランスジェニックDNAを、pBIB−KS特異的プライマーを用いてPCR増幅し、Chlamydia DNA挿入物を特異的に増幅した。増幅された挿入物をゲル精製し、そして配列決定した。1つの免疫応答性クローンである2C7−8(配列番号15、配列番号32に提供される推定アミノ酸を有する)は、Chlamydia trachomatis,血清型亜型D(NCBI,BLASTN検索;配列番号33、配列番号34に提供される推定アミノ酸を有する)のヌクレオチド597304−597145に相同性を有する160bpのフラグメントである。クローン2C7−8の配列は、すぐ上に記載された高い相同性の領域由来の、推定のオープンリーディングフレーム内にマップする。そして、特に、298アミノ酸フラグメント(配列番号16、配列番号17に提供される推定アミノ酸配列を有する)からなる、これらの推定オープンリーディングフレームの1つは、免疫学的活性を示すことが実証された。
血清型亜型L2由来の298アミノ酸フラグメント(CT529および/またはCap1遺伝子と称される)の全長クローニングを、5’−ttttgaagcaggtaggtgaatatg(順方向)(配列番号159)プライマーおよび5’−ttaagaaatttaaaaaatccctta(逆向き)(配列番号160)プライマーを用いて、テンプレートとして精製C.trachomatis L2ゲノムDNAを用いて、PCR増幅によって得た。このPCR産物をゲル精製し、配列決定のためにpCRBlunt(Invitrogen、Carlsbad、CA)にクローニングした。次いで、pBIB−KSの誘導体pBIB−KMSのEcoRI部位に、発現のためにサブクローニングした。CT529のChlamydia pnuemoniaeホモログを、配列番号292に提供される対応するアミノ酸配列を有する配列番号291に提供する。
種々のCT529血清型亜型をコードする全長DNAを、105IFUを含有する細菌溶解物からPCRによって(本質的に、Denamur,E.、C.Sayada、A.Souriau、J.Orfila、A.RodolakisおよびJ.Elion、1991 J.Gen.Microbiol。137:2525に記載されるように)増幅した。以下の血清型亜型を、記載されるように増幅した:Ba(配列番号134、配列番号135に提供される対応する推定アミノ酸配列を有する);E(BOUR)およびE(MTW447)(配列番号122、配列番号123に提供される対応する推定アミノ酸配列を有する);F(NI1)(配列番号128、配列番号129に提供される対応する推定アミノ酸配列を有する);G(配列番号126、配列番号127に提供される対応する推定アミノ酸配列を有する);Ia(配列番号124、配列番号125に提供される対応する推定アミノ酸配列を有する);L1(配列番号130、配列番号131に提供される対応する推定アミノ酸配列を有する);L3(配列番号132、配列番号133に提供される対応する推定アミノ酸配列を有する);I(配列番号263、配列番号264に提供される対応する推定アミノ酸配列を有する);K(配列番号265、配列番号266に提供される対応する推定アミノ酸配列を有する);およびMoPn(配列番号136、配列番号137に提供される対応する推定アミノ酸配列を有する)。PCR反応を、Advantage Genomic PCR Kit(Clontech、Palo Alto、CA)を用いて、血清型亜型L2 DNA(ORFの外部)に特異的なプライマーを用いて、実施した。プライマー配列は、5’−ttttgaagcaggtaggtgaatatg(順方向、配列番号163)および5’−tttacaataagaaaagctaagcactttgt(逆方向、配列番号164)を要求するMoPnを除いて、5’−ggtataatatctctctaaattttg(順方向、配列番号161)および5’−agataaaaaaggctgtttc’(逆方向、配列番号162)であった。PCR増幅されたDNAを、QIAquick PCR purification kit(Qiagen、Valencia、CA)を用いて精製し、そして配列決定のためにpCR2.1(Invitrogen、Carlsbad、CA)にクローニングした。
免疫反応性のクローンのPCR増幅された挿入物由来のDNAの配列決定を、自動配列決定器(ABI377)で、pBIB−KS特異的順方向プライマーである5’−ccttacacagtcctgctgac(配列番号165)および逆方向プライマーである3’−gtttccgggccctcacattg(配列番号166)の両方を用いて行った。CT529血清型亜型L2をコードするDNAをクローニングしたPCRBlunt、およびCT529血清型亜型Ba、E(BOUR)、E(MTW447)、F(NI1)、G、Ia、K、L1、L3およびMoPnをコードするDNAをクローニングしたpCR2.1を、T7プロモータープライマーおよび一般的なM13順方向プライマーもしくはM13逆方向プライマーを用いて、配列決定した。
これら2つの推定オープンリーディングフレーム(配列番号16および20)が、関連する免疫学的機能を有するタンパク質をコードするか否かを決定するために、2つのオープンリーディングフレームの長さにわたる重複ペプチド(17〜20アミノ酸長)を、実施例3に記載されるように合成した。標準クロム放出アッセイを利用して、ペプチド標識されたH2d制限標的細胞のパーセント特異的溶解を決定した。このアッセイにおいて、P815細胞(H2d)のアリコートを、37℃で1時間、100μCiの51Crを用いて、1μg/mlの示されたペプチドの存在下または非存在下において標識した。このインキュベート後、標識P815細胞を洗浄し、過剰な51Crおよびペプチドを除き、続いて、1,000細胞/ウェルの濃度でマイクロカルチャー(microcultute)プレートに二連でプレートした。エフェクターCTL(Chlamydia特異的CD8 T細胞)を、示されたエフェクター:標的の比で加えた。4時間のインキュベートの後、上清を回収し、51Crの上清への放出についてガンマカウンターで計測した。298アミノ酸オープンリーディングフレーム由来の2つの重複ペプチドは、CTL株を特異的に刺激した。配列番号138−156に示されるペプチドを合成し、CT529(Cap1遺伝子)についての血清型亜型D オープンリーディングフレームのL2ホモログおよび216アミノ酸オープンリーディングフレームの翻訳を示す。図3に示されるように、CtC7.8−12(Cap1#132−147としてもまた称される配列番号18、配列番号139)およびCtC7.8−13(Cap1#138−155としてもまた称される配列番号19、配列番号140)は、エフェクター:標的の比が10:1で、それぞれ38%パーセント特異的溶解から52%パーセント特異的溶解を誘導し得る。特に、これら2つのペプチド間の重複は、予想されるH2d(KdおよびLd)結合ペプチドを含んだ。10アミノ酸のペプチドを合成して、この重複配列(配列番号31)に対応させ、そしてelispotアッセイによって抗Chlamydia CTL株から強力な免疫応答を産生することを見出した。特に、もっとも新しいGenbankデータベースの検索は、これまでにこの遺伝子に関する何のタンパク質も記載されていないことを明らかにした。従って、2C7−8(配列番号15)をコードする推定オープンリーディングフレームは、MHC−I制限様式において、抗原特異的CD8+ T細胞を刺激し得るChlamydia由来の抗原を含む遺伝子を規定し、このことは、この抗原がChlamydiaに対するワクチンを発達させるのに用い得ることを実証した。
これらの結果を確認するため、およびそのエピトープをさらにマッピングするために、短縮されたペプチド(配列番号138〜156)を作製し、そしてIFN−g ELISPOTアッセイにおいてT細胞による認識について試験した。Ser139(Cap1#140〜147、配列番号146)またはLeu147(Cap1#138〜146、配列番号147)のいずれかの短縮がT細胞認識を排除する。これらの結果は、9マーペプチドCap1#139−147(SFIGGITYL、配列番号145)が、Chlamidia特異的なT細胞によって認識される最小エピトープであることを示す。
C.trachomatis(配列番号121、123、125、127、129、131、133、135、137および139)の選択された血液型亜型からのCap(CT529)の配列アラインメントは、提案されたエピトープの2位において1つのアミノ酸の差違が見出されることを示す。この相同な血液型亜型Dは、SIGGITYL(配列番号168)である。SFIGGITYLおよびSIIGGITYLがChlamydia特異的なT細胞による認識について細胞を標識する能力を比較した。各ペプチドの連続希釈物を、上記のように、P815細胞とともにインキュベートし、そして51Cr放出アッセイにおけるT細胞による認識について試験した。Chlamydia特異的なT細胞は、血液型亜型L2ペプチドを最小濃度1nMで、そして血液型亜型Dペプチドを最小濃度10nMで認識する。
さらなる研究によって、Ca#139−147特異的T細胞クローンがC.trachomatisに感染した細胞を認識することが示された。Cap1139-147がChlamydiaに感染した細胞の表面に提示されているか否かを確認するために、Balb−3T3(H−2d)細胞を試験して、C.trachomatis血液型亜型L2に感染させ、そしてこれらの細胞が、Cap#139−147エピトープ(配列番号145)に対して特異的なCD8+T細胞クローンによって認識されるか否かを決定した。Cap1#139−147エピトープに対して特異的なT細胞クローンを、T細胞69株の限界希釈を行うことによって得た。このT細胞クローンは、Chlamydiaに感染した細胞を特異的に認識した。これらの実験において、標的細胞は、C.trachmatisに感染したBalb/3T3細胞(陽性コントロール)または感染していないBalb/3T3細胞であり、これらは、それぞれ45%および36%および30%が、30:1、10:1および3:1のエフェクター対標的の比で特異的な溶解を示した。あるいは、Cap#139−147エピトープ(配列番号145)でコーティングしたP815細胞、または処置されていないP815細胞は、それぞれ、83%、75%および58%が、エフェクター対標的の比で30:1、10:1および3:1での特異的な溶解を示した(すべての場合において陰性コントロールは、5%未満の溶解を有した)。このデータは、このエピトープが感染の間に提示されることを示唆する。
インビボ研究によって、Cap1#139−147エピトープ特異的なT細胞がC.trachomatisのマウス感染の間にプライム刺激されることが示される。C.trachomatisでの感染が、Cap1#139−147エピトープ特異的なT細胞応答をプライム刺激するか否かを決定するために、マウスに腹腔内投与で、108IFUのc.trachomatis血液型亜型L2を感染させた。感染後2週間で、このマウスを屠殺し、そして脾細胞を、Cap1#139−147エピトープペプチドでパルス刺激した照射した同系脾細胞に対して刺激した。5日間の刺激の後、その培養物を、標準的な51Cr放出アッセイにおいて使用して、Cap1#139−147エピトープ特異的なT細胞がその培養物に存在するか否かを決定した。具体的には、C.trachomatis血液型亜型L2で免疫したマウス、またはPBSを注射したコントロールマウスからの脾細胞は、Cap1#139−147ペプチドコーティングした同系脾細胞およびCap1#139−147エピトープを特異的に認識し得るCD8+T細胞とともに5日間培養した後に、それぞれ、73%、60%および32%が、30:1、10:1および3:1のエフェクター対標的の比で特異的な溶解を与えた。このコントロールマウスは、30:1のエフェクター対標的比でおよそ10%の溶解%を有し、そしてE:T比率を下げると安定して減少した。標的細胞は、Cap1#139−147ペプチドコーティングされたP815細胞または処置されていない細胞であった。これらのデータは、Cap1#139−147ペプチド特異的なT細胞がC.trachomatisによるマウス感染の間に初回刺激されることを示唆する。
(実施例5:Chlamydia抗原で免疫されたマウスにおける抗体応答およびT細胞応答の生成)
免疫原性研究を行って、Montanideアジュバントを用いて処方された、精製されたSWIBタンパク質もしくはS13タンパク質のいずれか、またはSWIBもしくはS13に関するDNA配列を含むpcDNA−3発現ベクターでのDNAベースの免疫を用いて免疫されたマウスにおける抗体およびCD4+T細胞応答を決定した。SWIBはまた、クローン1−B1−66(配列番号1、対応するアミノ酸配列は配列番号5において提供される)とも称され、そしてS13リボソームタンパク質はまた、クローン10−C10−31(配列番号4、対応するアミノ酸配列は、配列番号12に提供される)とも称される。第一の実験において、3匹のC57BL/6マウスの群を2回免疫し、そして抗体およびCD4+T細胞応答についてモニタリングした。DNA免疫を尾の根元で皮内で行い、そしてポリペプチド免疫を皮下経路で投与した。免疫されたマウスからの脾細胞の標準的な3H取り込みアッセイの結果は、精製された組換えSWIBポリペプチド(配列番号5)で免疫した群からの強力な増殖応答を示す。以前に記載されるようなサイトカイン誘導アッセイによるさらなる分析によって、SWIBポリペプチドにより免疫された群が測定可能なIFN−γおよびIL−4の応答を生成したことが実証された。SWIBポリペプチドで免疫した実験群における優性な抗体アイソタイプ応答を決定するための、続いてのELISAベースのアッセイを行った。図4は、SWIB免疫された群が主にIgG1である体液性応答を与えたことを例示する。
第二の実験において、C3Hマウスを、3回、3週間の間隔で、PBSもしくはMontanideのいずれかにおいて処方された10μgの精製されたSWIBタンパク質(これはまた、クローン1−B1−66、配列番号5とも呼ばれる)で免疫し、そして第三回の免疫の2週間後に採取した。SWIBタンパク質に対して指向される抗体力価を、当該分野で周知の標準的なELISAベースの技術によって決定し、Montanideアジュバントで処方したSWIBタンパク質が強力な体液性免疫応答を誘導したことを実証した。T細胞増殖性応答を、XTTベースのアッセイによって決定した(Scudieroら、Cancer Research、1988、48:4827)。図5に示されるように、SWIBポリペプチドおよびMontanideで免疫したマウス由来の脾細胞は、抗原特異的な増殖性応答を惹起した。さらに、免疫された動物からの脾細胞が可溶性の組換えSWIBポリペプチドに応答してIFN−γを分泌する能力を、以前に記載されるようなサイトカイン誘導アッセイを用いて決定した。Montanideアジュバントを用いて処方したSWIBポリペプチドで免疫した群におけるすべての動物由来の脾細胞は、SWIB Chlamydia抗原への曝露に応答してIFN−γを分泌し、これは、Chlamydia特異的な免疫応答を実証した。
さらなる実験において、C3Hマウスを、3回別個の時点で、尾の根元で、SBAS2アジュバント(SmithKline Beecham、London、England)を用いて処方された、精製された10μgのSWIBタンパク質もしくはS13タンパク質(C.trachomatis、SWIBタンパク質、クローン1−B1−66、配列番号5、およびS13タンパク質、クローン10−C10−31、配列番号4)で免疫した。抗原特異的な抗体力価を、ELISAによって測定し、両方のポリペプチドが、1×10-4〜1×10-5の力価の範囲の強力なIgG応答を誘導したことを示した。この応答のIgG1およびIgG2の成分は、ほぼ等価量で存在した。免疫されたマウスから単離された脾細胞に対する標準的な3H取り込みアッセイによって決定された、抗原特異的なT細胞増殖応答は、SWIBに対してかなり強力であり(陰性コントロールよりも50、000cpm高い)、そしてs13についてはさらに強力であった(陰性コントロールよりも100、000cpm高い)。このIFNγ産生を、増殖中の培養物からの上清から、標準的なELISA技術によりアッセイした。S13タンパク質でのその培養物のインビトロ再刺激は、高レベルのIFN−γ産生を誘導し、これは、陰性コントロールについての2ng/mlに対して、およそ25ng/mlであった。SWIBタンパク質での再刺激はまた、IFNγを誘導したが、より少ない程度であった。
関連する実験において、C3Hマウスを、3回別個の時点で、10μgのコレラ毒素と混合した、10μgの精製されたSWIBもしくはS13タンパク質(C.trachomatis、SWIBタンパク質、クローン1−B1−66、配列番号5、およびS13タンパク質、クローン10−C10−31、配列番号4)で免疫した。粘膜免疫を、鼻腔内接種を通じてであった。抗原特異的抗体応答を標準的なELISA技術によって決定した。抗原特異的なIgG抗体は、SWIB免疫されたマウスの血液中に存在し、その力価は、1×10-3〜10-4の範囲であったが、S13免疫した動物では検出不可能であった。IFNγ産生によって測定された単離された脾細胞からの抗原特異的なT細胞応答は、全身免疫についてすぐ上記したようなものに類似の結果を与えた。
動物研究を行って、CT529血液型亜型LGVII CTLエピトープ(CT529 10マーコンセンサスペプチド(CSFIGGITYL、配列番号31))(これは、H2−Kd制限されたCTLエピトープとして同定された)によって規定された)の免疫原性を決定した。BALB/cマウス(1群あたり3匹のマウス)を、3回、種々のアジュバントと合わせた25μgのペプチドで免疫した。このペプチドを、SKB Adjuvant System SBAS−2’’、SBAS−7(SmithKline Beecham、London、England)、またはMontanideのいずれかの中で尾の根元で全身投与した。このペプチドをまた、10μgのコレラ毒素(CT)と混合して鼻腔内投与した。未刺激のマウスをコントロールとして使用した。3回目の免疫後4週間で、脾細胞を、3つの異なるエフェクター対LPS刺激比(1×106細胞/mlで6、1.5および0.4)で10μg/mlのCT529 10マーコンセンサスペプチドを用いてパルス刺激したLPS刺激(blast)で再刺激した。2回の再刺激後、エフェクター細胞を、ペプチドパルス刺激されたP815細胞を溶解するその能力について、標準的なクロム放出アッセイを用いて試験した。鶏卵オボアルブミンからの無関連のペプチドを陰性コントロールとして用いた。その結果は、有意な免疫応答が、CT529 10マーコンセンサスペプチドに対して惹起され、そしてペプチドパルス刺激された標的を溶解し得る抗原特異的T細胞がそのペプチドでの免疫に応答して惹起されたことを実証した。具体的には、抗原特異的溶解活性は、SBAS−7およびCTでアジュバント補助された群において見出されたが、MontanideおよびSBAS−2’’では、CTLエピトープ免疫をアジュバント補助しなかった。
(実施例6:Chlamydia pneuymoniae遺伝子の発現および特徴付け)
ヒトT細胞株TCL−8(実施例1に記載される)は、Chlamydia trachomatisおよびChlamydia pneumoniaに感染した単球由来の樹状細胞を認識する。このことは、Chlamydia trachomatisおよびChlamydia pneumoniaが交叉反応性のT細胞エピトープをコードし得ることを示唆する。Chlamydia trachomatis LGV IIクローン1B1−66(これはまた、SWIB(配列番号1)と呼ばれる)およびクローン10C10−31(これはまた、S13リボゾームタンパク質(配列番号4)とも呼ばれる)に相同なChlamydia pneumonia遺伝子を単離するために、HeLa229細胞を、C.pneumonia株TWAR(CDC/CWL−029)に感染させた。3日間のインキュベーション後、このC.pneumonia感染させたHeLa細胞を採取し、洗浄し、そして200μlの水に再懸濁し、そして20分間沸騰水中で加熱した。10μlの破壊された細胞懸濁物をPCRテンプレートとして用いた。
C.pneumonia特異的なプライマーをクローン1B1−66およびクローン10C10−31について設計し、その結果、5’末端が、挿入された6×ヒスチジンタグおよびNdeI部位を有し、そして3’末端が、包含された終止コドンおよびBamHI部位を有した(図6)。PCR産物を、当該分野において周知の標準的な技術によって増幅し、そして配列決定した。C.pneumonia特異的なPCR産物を発現ベクターpET17B(Novagen,Madison、WI)中にクローニングし、そして発現およびNovagenによって提供されるヒスチジン−ニッケルクロマトグラフィー方法論を利用した続きの精製のために、E.coli BL21 pLysSへと移入した。従って、C.pnerumoniaからの2つのタンパク質が生成された:10−11kDaのタンパク質(CpSWIB(配列番号27)と呼ばれる)および6×Hisタグを有する配列番号78(これは、それぞれ、配列番号28に提供される対応するアミノ酸配列を有する)、CpS13と呼ばれる15kDaタンパク質(配列番号29、および配列番号77(6×Hisタグを有する)、これらは、それぞれ配列番号30および91において提供される対応するアミノ酸配列を有する)。
(実施例7:Chlamydia pneumoniae抗原による、T細胞増殖およびインターフェロンγ産生の誘導)
組換えChlamydia pneumoniae抗原がT細胞増殖およびインターフェロンγ産生を誘導する能力を以下のように決定した。
タンパク質を、IPTGにより誘導し、そしてNi−NTAアガロースアフィニティークロマトグラフィーによって精製する(Webbら、J.Immunology 157:5034−5041、1996)。次いで、この精製されたポリペプチドを、T細胞増殖をPBMS調製物中で誘導する能力についてスクリーニングする。C.pneumoniae患者からのPBMCおよびそのT細胞がChlamydia抗原に応答して増殖することが公知の正常ドナーからのPBMCを、10%のプールされたヒト血清および50μg/mlゲンタマイシンを補充したRPMI1640を含む培地中で培養する。精製されたポリペプチドを、二連で、0.5〜10μg/mLの濃度で添加する。容量200μLの容量中、96ウェルの丸底プレート中での6日間の培養後、50μLの培地を各ウェルから、以下に記載するように、IFN−γレベルの決定のために取り出した。
次いで、このプレートを1μCi/ウェルのトリチウム標識チミジンでさらに18時間パルス刺激し、採取し、そしてトリチウム取り込みを、ガスシンチレーションカウンタを用いて決定した。二連両方で、培地単独において培養された細胞において観察される増殖よりも3倍多い増殖をもたらした画分を陽性とみなす。
IFN−γを、酵素連結免疫吸着アッセイ(ELISA)を用いて測定した。ELISAプレートを、PBS中のヒトIFN−γに対して指向されるマウスモノクローナル抗体(PharMingen,San Diego,CA)で室温で4時間コーティングした。次いで、ウェルを5%(W/V)の脱脂乾燥乳を含むPBSを用いて、室温で1時間ブロッキングする。このプレートを、PBS/0.2% TWEEN−20中で6回洗浄し、そしてELISAプレート中の培養培地中で1:2に希釈したサンプルを、室温で一晩インキュベートする。このプレートを再び洗浄し、そしてPBS/10%正常ヤギ血清中で1:3000に希釈したポリクローナルウサギ抗ヒトIFN−γ血清を各ウェルに添加する。次いで、このプレートを室温で2時間インキュベートし、洗浄し、そして西洋ワサビペルオキシダーゼ連結抗ウサギIgG(Sigma Chemical Co.,St.Louis、MO)を、PBS/5%脱脂乾燥乳中に1:2000希釈で添加した。さらに2時間の室温でのインキュベーション後、そのプレートを洗浄し、そしてTMB基質を添加する。この反応を、20分後、1N硫酸を用いて終結させる。光学密度を570nmを参照波長として用いて450nmで測定する。二連両方で、培地単独で培養された細胞からの平均ODおよび3標準偏差より2倍大きなODを与えることを生じる画分を陽性とみなす。
C.trachomatisおよびC.pneumoniaに対して交叉反応し得るヒト抗Chlamydia T細胞株(TCL−8)を用いて、上記実施例において記載される発現されたタンパク質(すなわち、CpSWIB、配列番号27、および6×Hisタグを有する配列番号78(これらはそれぞれ、配列番号28において提供される対応するアミノ酸配列を有する)、ならびにCpS13と呼ばれる15kDaタンパク質(配列番号29)、および6×Hisタグを有する配列番号77(これらは、それぞれ、配列番号30および91に提供される対応するアミノ酸配列を有する))が、C.trachomatisおよびC.pneumoniaeの両方に共通するT細胞エピトープを有するか否かを決定した。手短には、Chlamydiaのタンパク質を発現するE.coliを、1×104単球由来の樹状細胞に対して滴定した。2時間後、この樹状細胞培養物を洗浄し、そして2.5×104T細胞(TCL−8)を添加し、そしてさらに72時間インキュベートさせた。次いで、その培養上清中のINF−γの量を、ELISAによって決定した。図7Aおよび7Bにおいて示すように、TCL−8 T細胞株は、IFN−γの抗原特異的誘導によって実証されるように、C.trachomatisおよびC.pneumoniaの両方由来のS13リボソームタンパク質を特異的に認識したが、他方で、C.trachomatisからのSWIBタンパク質のみがそのT細胞株によって認識された。これらの結果を確認するために、C.trachomatis SWIBのT細胞エピトープを、一連の重複するペプチドおよびT細胞株TCL−8を用いてパルス刺激した標的細胞を用いてエピトープマッピングすることによって同定した。3Hチミジン取り込みアッセイは、そのペプチド(C.t.SWIBと称される、配列番号38の52−67)がTCL−8株の最も強力な増殖を与えたことを実証した。C.pneumoniae配列のSWIB(配列番号40)、C.pneumoniae のトポイソメラーゼ−SWIB融合物(配列番号43)およびC.trachomatis (配列番号42)、ならびにヒトSWIドメイン(配列番号41)に対応する相同ペプチドを合成し、そして上記アッセイにおいて試験した。T細胞株TCL−8は、配列番号39のC.trachomatisペプチドのみを認識し、そして対応するC.pneumoniaeペプチド(配列番号40)も、上記の他の対応するポリペプチド(配列番号41〜43)をも認識しなかった。
Chlamydia特異的なT細胞株を、それぞれC.trachomatisまたはC.pneumoniaeに感染させた単球由来の樹状細胞のいずれかを用いてドナーPBMCを刺激することによって、C.pneumoniaeに対する陽性血清力価を有するドナーCP−21から生成した。C.pneumoniaeに対して生成されたT細胞は、組換えC.pneumoniae−SWIBに対して応答したが、C.trachomatis−SWIBには応答せず、他方で、C.trachomatisに対して生成されたT細胞株は、C.trachomatisにもC.pneumoniae−SWIBにもいずれにも応答しなかった(図9を参照のこと)。ドナーCP−21の、C.pneumoniae−SWIB特異的な免疫応答は、C.pneumoniae感染を確認し、そしてインビボのC.pneumoniae感染の間のC.pneumoniae−SWIB特異的なT細胞の惹起を示唆する。
C.pneumonia−SWIBに対するT細胞応答のエピトープマッピングは、Cp−SWIB特異的なT細胞が重複するペプチドCp−SWIB32−51(配列番号101)およびCp−SWIB37−56(配列番号102)に応答したことを示し、このことは、C.pneumoniae−SWIB特異的T細胞エピトープCp−SWIB37−51(配列番号100)を示す。
さらなる実験において、T細胞株を、ドナーCP1(これもまた、C.pneumoniae血清型亜型ドナー)から、それぞれC.trachomatisおよびC.pneumoniaeからの非感染性基本小体(elementary body)を用いてPBMCを刺激することによって、生成した。特に、増殖性応答を、1×104単球由来樹状細胞ならびにC.trachomatisおよびC.pneumoniae由来の非感染性基本小体または組換えC.trachomatisもしくはC.pneumoniaeのいずれかのSWIBタンパク質の存在下で2.5×104のT細胞を刺激することによって決定した。SWIBに対するT細胞応答は、CP−21からのT細胞株を用いて得られたデータに対して、C.trachomatis−SWIBではなくC.pneumoniae−SWIBがC.pneumoniae T細胞株による応答を惹起するという点において類似した。さらに、C.trachomatis T細胞株は、C.trachomatis SWIBにもC.pneumoniae SWIBにもいずれに応答しても増殖しなかったが、この株は、CTおよびCPの両方の基本小体に応答して増殖した。実施例1に記載されるように、クローン11−C21−91(配列番号63)(TCP−21細胞株を用いて同定された)は、269bpのインサートを有する。このインサートは、OMP2遺伝子(CT443)の一部であり、そしてC.pneumoniaeの60kDaシステインリッチの外膜タンパク質(OMCBと呼ばれる)と相同性を共有する。反応性エピトープをさらに規定するために、エピトープマッピングを、一連の重複するポリペプチドおよび以前に記載される免疫アッセイを用いて行った。手短には、増殖性応答を、1×104単球由来の樹状細胞の存在下で、C.trachomatisおよびC.pnerumoniaeに由来する非感染性基本小体、またはC.trachomatisもしくはC.pneumoniaeのOMBCタンパク質のタンパク質配列に由来するペプチド(0.1μg/ml)のいずれかを用いて、2.5×104のTCP−21T細胞を刺激することによって決定した。TCP−21 T細胞は、エピトープCT−OMCB#167−186、CT−OMCB#171−190、CT−OMCB#171−186に対して応答し、そしてCT−OMCB#175−186に対してはより少ない程度で応答した(それぞれ、配列番号249−252)。顕著なことに、このTCP−21のT細胞株はまた、相同なC.pneumoniaeペプチドCP−OMCB#171−186(配列番号253)に対して増殖性の応答を与え、この応答は、C.trachomatisペプチドに対する応答に等しいかまたはそれを超えた。2位でのアミノ酸置換(すなわち、GluについてAsp)および4位でのアミノ酸置換(すなわち、SerについてのCys)は、T細胞の増殖性応答を変更せず、そして従ってこのエピトープがC.trachomatisとC.pneumoiniaeとの間の交叉反応性エピトープであることを実証した。
(実施例8:Chlamydia抗原に対するヒトPBMCおよびT細胞株の免疫応答)
本明細書において提供される実施例は、C.trachomatisに感染し、そしてC.trachomatis感染を制御する防禦性免疫応答を生成した一般的な集団の中に健常ドナーの集団が存在することを示唆する。これらのドナーは、臨床的には無症状のままであり、そしてC.trachomatisに対して血清陰性のままであった。CD4発現クローニングによって同定された、Chlamydia抗原に対する正常なドナーの免疫応答を特徴付けるために、12の健常ドナーから得たPBMCを、C.trachomatis−SWIB、C.pneumoniae−SWIBおよびC.trachomatis−S13、C.pneumoniae−S13を含む組換えChlamydia抗原のパネルに対して試験した。このデータを、以下の表Iにまとめる。すべてのドナーが、C.trachomatisに対して血清陰性であったが、6/12がC.pneumonieに対して陽性力価を有した。陽性応答の4倍を超える刺激指数を用いて、11/12の被験体が、C.trachomatisの基本小体に応答し、そして12/12がC.pneumonieの基本小体に応答した。1つのドナーAD 104が、組換えC.pneumoniae−S13タンパク質に応答したが、組換えC.trachomatis−S13タンパク質には応答しなかった。このことは、C.pneumoniae特異的な応答であることを示す。12のドナーのうち3つがC.trachomatis−SWIBを有したが、C.pneumoniae−SWIB特異的な応答を有さず、このことは、C.trachomatis感染を確認した。C.trachomatis−S13およびC.pneumoniae−S13は、8/12のドナーにおいて応答を惹起し、このことは、クラミジア感染を示唆する。これらのデータは、SWIBおよびS13が正常な研究被験体のPBMCにおいて、T細胞応答を惹起する能力を実証する。
Figure 2011036258
CT=Chlamydia trachomatis;CP=Chlamydia pneumoniae;EB=Chlamydia基本小体;Swib=組換えChlamydia Swibタンパク質;S13=組換えChlamydia S13タンパク質;lpdA=組換えChlamydia lpdAタンパク質;TSA=組換えChlamydia TSAタンパク質。値は、標準増殖アッセイからの結果を示す。増殖応答を、それぞれの組換え抗原または基本小体(EB)とともにプレインキュベートした1×104の単球由来樹状細胞を用いて3×105のPBMCを刺激することによって決定した。アッセイを、最後の18時間、3Hチミジンパルスを用いて、6日後に収集した。
Figure 2011036258
第1の一連の実験において、T細胞株を、以前に記載されたようなC.trachomatis LGV II基本小体を用いてT細胞を刺激することによって、C.trachomatisに対する生殖器曝露(genital exposure)歴を有する、健常な女性個体(CT−10)から作成した。この研究被験体を、C.trachomatisに対して曝露したが、この被験体は、セロコンバーションを起こさず、そして臨床的症状を現さなかった。このことは、ドナーCT−10がC.trachomatisに対して防御免疫応答を発達させたかもしれないことを示唆する。図10に示されるように、ドナーCT−10由来の初代Chlamydia特異的T細胞株は、C.trachomatis−SWIBに応答したが、しかし、C.pneumoniae−SWIB組換えタンパク質には応答しなかった。このことは、C.trachomatisに対するCT−10の曝露を確証する。C.trachomatis−SWIBに対するT細胞応答のエピトープマッピングは、図11に示されるように、このドナーが、T細胞株TCL−8と同じエピトープCt−SWIB 52−67(配列番号39)に応答したことを示した。
さらなるT細胞株を、種々のC.trachomatis患者について上記のように作製した。患者の臨床プロフィールならびに種々のC.trachomatisおよびC.pneumonieの基本小体および組換えタンパク質に対する増殖応答の要約を、表IIに要約する。
Figure 2011036258
NGU=非淋菌性尿道炎;BV=細菌性腟炎;CT=Chlamydia trachomatis;CP=Chlamydia pneumoniae;EB=Chlamydia基本小体;Swib=組換えChlamydia Swibタンパク質;S13=組換えChlamydia S13タンパク質;lpdA=組換えChlamydia lpdAタンパク質;TSA=組換えChlamydia TSAタンパク質。値は、標準増殖アッセイからの結果を示す。増殖応答を、それぞれの組換え抗原または基本小体(EB)とともにプレインキュベートした1×104の単球由来樹状細胞を用いて3×105のPBMCを刺激することによって決定した。アッセイを、最後の18時間、3Hチミジンパルスを用いて、6日後に得た。
Figure 2011036258
表IおよびIIに要約されるような、無症候性(上記に規定される通り)研究被験体およびC.trachomatis患者のパネルを使用して、この2つの群由来のPBMCの免疫応答の総合的な研究を行った。簡潔には、C.pneumoniae患者由来のPBMCならびに正常ドナー由来のPMBCを、10%のプールされたヒト血清および50μg/mlゲンタマイシンを補充したRPMI 1640を含有する培地中で培養する。精製したポリペプチド、組換えchlamydia抗原のパネル(C.trachomatis−、C pneumoniae−SWIBおよびS13を含む)、ならびにC.trachomatis lpdAおよびTSAを、0.5〜10μg/mLの濃度で二連に添加する。200μlの容量での96ウェル丸底プレートでの6日間の培養後、以下に記載されるように、50μlの培地を、IFN−γレベルの決定のために各ウェルから取り出す。次いで、このプレートを、1μCi/ウェルのトリチウム化チミジンを用いてさらに18時間パルスし、収集し、そしてトリチウム取り込みを、気体シンチレーションカウンターを使用して決定する。両方の複製物において、培地単独で培養した細胞において観察される増殖よりも3倍多い増殖を生じる画分は、陽性であるとみなされる。
組換えChlamydiae抗原に対する増殖応答は、無症候性ドナーおよびC.trachomatis患者の大部分が、C.trachomatis S13抗原を認識し(8/12)、そしてC.trachomatis患者の大部分が、C.pneumonia S13抗原を認識し(8/12)、4/12の無症候性ドナーもまた、C.pneumonia S13抗原を認識することを、示した。また、12人のC.trachomatis患者のうち6人、および12人の無症候性ドナーのうちの4人は、C.trachomatisのlpdA抗原に対する増殖応答を与えた。これらの結果は、C.trachomatisおよびC.pneumonia S13抗原、C.trachomatis Swib抗原およびC.trachomatis lpdA抗原が、無症候性ドナーによって認識されることを示し、これらの抗原が、Chlamydiaに対する曝露の間に認識され、そして免疫応答がそれらに対して惹起されたことを示す。このことは、これらの抗原が、ヒト宿主において防御免疫を付与する際に役割を果たし得ることを意味する。さらに、C.trachomatisおよびC.pneumonia S13抗原は、C.trachomatis患者の間で等しく十分に認識され、それゆえに、S13タンパク質においてC.trachomatisとC.pneumoniaとの間で共有されるエピトープが存在し得ることを示す。表IIIは、これらの研究の結果を要約する。
Figure 2011036258
一連の研究を、無症候性ドナーおよびC.trachomatis患者から作製された短期(short term)T細胞株に対する細胞性免疫応答を決定するために開始した。細胞性免疫応答を、実施例7に記載されるように、標準的な増殖アッセイおよびIFN−γによって測定した。詳細には、抗原の大部分は、Chlamydia抗原を発現する単一のE.coliクローンの形態であったが、いくつかの組換えタンパク質もまた、このアッセイにおいて使用された。この単一のE.coliクローンを、1×104単球由来樹状細胞上で力価滴定(titer)し、そして2時間後、この培養物を洗浄し、そして2.5×104T細胞を添加した。組換えタンパク質を使用するアッセイを、以前に記載されるように実施した。増殖を、最後の18時間、標準的3Hチミジンパルスを用いて、4日後に決定した。IFN−γの誘導を、上記のように、標準的ELISAアッセイを使用して4日後に収集した培養上清から決定した。この結果は、試験されたC.trachomatis抗原すべて(C.T.Swibを除いて)が、C.trachomatis患者由来の1つ以上の異なるT細胞株から増殖応答を惹起したことを示す。さらに、増殖応答は、以下のChlamydia遺伝子:CT622、groEL、pmpD、CT610およびrS13、について、C.trachomatis患者および無症候性ドナーの両方から惹起された。
12G3−83クローンはまた、CT622に加えて、CT734およびCT764に対する配列を含み、従って、これらの遺伝子配列はまた、免疫反応性エピトープを有し得る。同様に、クローン21G12−60は、CT875に加えて、ハイポセティカルタンパク質遺伝子CT229およびCT228に対する配列を含み;そして15H2−76はまた、CT812およびCT088からの配列を含み、そしてsycE遺伝子に対する相同性を共有する。クローン11H3−61はまた、PGP6−Dビルレンスタンパク質に対する相同性を共有する配列を含む。
Figure 2011036258
(実施例9)
(Chlamydia抗原を使用する防御研究)
防御研究を、マウスにおいて、chlamydia抗原を用いる免疫がchlamydia接種から生じる生殖管疾患に対して影響を及ぼし得るか否かを決定するために実施した。2つのモデルを利用した:Chlamydia psittaci(MTW447)の株を含むヒト分離菌を使用する膣内接種のモデル、およびChlamydia trachomatis、血液型亜型F(株NI1)として同定されたヒト単離菌を含む子宮内接種のモデル。両方の株は、上部生殖管(upper genital tract)において炎症を誘導し、この炎症は、女性においてChlamydia trachomatisによって引き起こされる子宮内膜炎および卵管炎に類似する。第1の実験において、C3Hマウス(1群あたり4匹のマウス)を、C.trachomatis SWIB DNA(配列番号1、配列番号5において提供される対応するアミノ酸配列を有する)を含有する100μgのpcDNA−3発現ベクターを用いて3回免疫した。接種を、全身性免疫のために尾の基部(base)で行った。最後の免疫の2週間後、動物を、プロゲステロン処置し、そして膣を介してかまたは子宮への接種物の注射によってのいずれかで感染させた。感染の2週間後、このマウスを屠殺し、そして生殖管を切り出し、染色し、そして組織病理学について試験した。炎症レベルをスコア付けした(非常に軽度な+から、非常に重篤な+++++まで)。各々単一の卵管/卵巣に帰するスコアを合計し、そして試験された器官の数で除算して、その群についての炎症の平均スコアを得た。子宮接種のモデルにおいて、空のベクターを受ける免疫した陰性コントロール動物は、DNAで免疫した群についての2.62とは対照的に、6.12の卵巣/卵管平均炎症スコアをともなう一貫した炎症を示した。膣接種および感染の上昇のモデルにおいて、免疫した陰性コントロールマウスは、DNAで免疫した群についての5.00に対して、8.37の卵巣/卵管平均炎症スコアを有した。また、後者のモデルにおいて、ワクチン接種したマウスは、管の閉塞の徴候を示さなかったが、一方、ワクチン接種した陰性コントロール群は、卵管の管腔において炎症性細胞を有した。
第2の実験において、C3Hマウス(1群あたり4匹のマウス)を、ポリラクチドco−グリコリドマイクロスフェア(PLG)でカプセル化されたC.trachomatis SWIB DNA(配列番号1、配列番号5において提供される対応するアミノ酸配列を有する)を含有する50μgのpcDNA−3発現ベクターを用いて3回免疫し;免疫を、腹腔内で行った。最後の免疫の2週間後、動物を、プロゲステロン処置し、そして膣におけるC.psittaciの接種によって感染させた。感染の2週間後、マウスを屠殺し、そして生殖管を切り出し、染色し、そして組織病理学について試験した。炎症レベルを、以前に記載されるようにスコア付けした。各々単一の卵管/卵巣に帰するスコアを合計し、そして試験された器官の数で除算して、その群についての炎症の平均を得た。
PLGでカプセル化した空のベクターを受ける、免疫した陰性コントロール動物は、PLGでカプセル化したDNAで免疫した群についての5.71に対して、7.28の卵巣/卵管平均炎症スコアをともなう一貫した炎症を示した。腹膜における炎症は、コントロールについての3.75に対して、ワクチン接種した群について1.75であった。
第3の実験において、C3Hマウス(1群あたり4匹)を、コレラ毒素(CT)と混合した10μgの精製組換えタンパク質(SWIB(配列番号1、配列番号5において提供される対応するアミノ酸配列を有する)またはS13(配列番号4、配列番号12において提供される対応するアミノ酸配列を有する)のいずれか)を用いて3回免疫し;その調製物を、20μL容量で麻酔の際に鼻内投与した。最後の免疫の2週間後、動物を、プロゲステロン処置し、そしてC.psittaciの膣への接種によるかまたは子宮におけるC.trachomatis血液型亜型Fの注射によるかのいずれかで感染させた。感染の2週間後、このマウスを屠殺し、そして生殖管を切り出し、染色し、そして組織病理学について試験した。炎症の程度を、上記のようにスコア付けした。各々単一の卵管/卵巣に帰するスコアを合計し、そして試験された器官の数で除算して、その群についての炎症の平均スコアを得た。子宮接種のモデルにおいて、コレラ毒素単独を受ける、免疫した陰性コントロール動物は、s13およびコレラ毒素で免疫した群についての5.00、ならびにSWIBおよびコレラ毒素で免疫した群についての1.00に対して、4.25(分析した2匹のマウスのみ;他の2匹は死んだ)の卵巣/卵管平均炎症スコアを示した。未処置の感染動物は、7の卵巣/卵管平均炎症スコアを有した。膣接種および感染の上昇のモデルにおいて、免疫した陰性コントロールマウスは、s13およびコレラ毒素で免疫した群についての6.75、ならびにSWIBおよびコレラ毒素で免疫した群についての5.37に対して、7.37の卵巣/卵管平均炎症スコアを有した。未処置の感染動物は、8の卵巣/卵管平均炎症スコアを有した。
上記の3つの実験は、SWIB特異的防御が得られ得ることを示唆する。この防御効果は、相同感染のモデルにおいて、より顕著であるが、しかしC.psittaciを用いる異種チャレンジ感染における場合においてなお存在する。
本発明は、理解を明確にする目的で、例示および実施例によって幾分詳細に記載されているが、変更および改変は、本発明の範囲から逸脱することなく実施され得、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲の範囲によってのみ限定されることが意図される。
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Claims (17)

  1. (i) 配列番号82、86、88若しくは114によってコードされる配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列、又は
    (ii) 配列番号82、86、88若しくは114によってコードされるアミノ酸配列の免疫原性フラグメント、
    を含む単離されたポリペプチドを含む組成物。
  2. 生理学的に受容可能なキャリアと、配列番号82、86、88又は114によってコードされる配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む単離されたポリペプチドとを含む、請求項1記載の組成物。
  3. 単離されたポリペプチドが配列番号82、86、88又は114によってコードされるアミノ酸配列を含む、請求項2記載の組成物。
  4. 単離されたポリペプチドが配列番号82、86、88又は114によってコードされるアミノ酸配列から成る、請求項3記載の組成物。
  5. 配列番号82、86、88若しくは114の配列又はこれらに対して少なくとも90%の同一性を有するこれらの改変体を含む単離されたポリヌクレオチドを含む組成物。
  6. 単離されたポリヌクレオチドが配列番号82、86、88又は114の配列を含む、請求項5記載の組成物。
  7. 単離されたポリヌクレオチドが配列番号82、86、88又は114の配列から成る、請求項6記載の組成物。
  8. 組成物が、生理学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物である、請求項1〜7のいずれか1項記載の組成物。
  9. 組成物が、免疫刺激物質を含むワクチン組成物である、請求項1〜7のいずれか1項記載の組成物。
  10. 生理学的に受容可能なキャリアと、請求項1〜4のいずれか1項に規定のポリペプチドを含む融合タンパク質とを含む薬学的組成物。
  11. 免疫刺激物質と、請求項1〜4のいずれか1項に規定のポリペプチドを含む融合タンパク質とを含むワクチン組成物。
  12. 免疫刺激物質がアジュバントである、請求項9又は11記載のワクチン組成物。
  13. 患者における防御免疫誘導において使用するための請求項8又は10記載の薬学的組成物。
  14. 患者における防御免疫誘導において使用するための請求項9、11及び12のいずれか1項記載のワクチン組成物。
  15. Chlamydia trachomatis感染の処置又は予防のための、
    (i) 配列番号82、86、88若しくは114によってコードされる配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列、又は
    (ii) 配列番号82、86、88若しくは114によってコードされるアミノ酸配列の免疫原性フラグメント、
    を含むポリペプチド。
  16. Chlamydia trachomatis感染の処置又は予防のための、
    (i) 配列番号82、86、88若しくは114によってコードされる配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列、又は
    (ii) 配列番号82、86、88若しくは114によってコードされるアミノ酸配列の免疫原性フラグメント、
    を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
  17. Chlamydia trachomatis感染の処置又は予防のための請求項1〜4のいずれか1項に規定のポリペプチドを含む融合タンパク質。
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