JP2011035085A - 基板処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
多層膜成膜した基板を、回転させながら基板に裏面側から処理液を供給する基板処理方法では、基板の回転数を一定にした従来の基板の周辺処理方法では、周辺部の多層膜のエッチングレートの差により、庇(ひさし)が発生し、次工程への汚染拡散の原因となる。
【解決手段】
処理対象の層を変更し、基板処理液を変更するごとに基板の回転数を増加させながらエッチングすることで、外周のエッチング領域を外側に狭めていくエッチング処理が出来、周辺部の庇の発生を防止し、汚染拡散のない周辺洗浄が可能となる。
【選択図】 図5
多層膜成膜した基板を、回転させながら基板に裏面側から処理液を供給する基板処理方法では、基板の回転数を一定にした従来の基板の周辺処理方法では、周辺部の多層膜のエッチングレートの差により、庇(ひさし)が発生し、次工程への汚染拡散の原因となる。
【解決手段】
処理対象の層を変更し、基板処理液を変更するごとに基板の回転数を増加させながらエッチングすることで、外周のエッチング領域を外側に狭めていくエッチング処理が出来、周辺部の庇の発生を防止し、汚染拡散のない周辺洗浄が可能となる。
【選択図】 図5
Description
本発明は、半導体、液晶、磁気ディスク、光ディスク、フォトマスクなどに用いられる基板の裏面全面と表面の周辺部を処理液で処理する基板処理方法に関する。
シリコンウエハを基板とする半導体などの製造工程において、配線材料や記録素子材料が成膜される工程では、基板の表面の周辺部分にも成膜材料が成膜される。磁気記録メモリなどの記録素子の材料は半導体の汚染源となる成分が含まれるため、他の工程やデバイスへの汚染拡散を防止する必要がある。
従来は、上記材料の成膜後に、基板の表裏を反転した状態で、回転する基板の裏面に処理液を供給し、基板表面への処理液の回り込みを利用した、基板の裏面全面と表面の周辺部分を洗浄処理する方法が用いられていた(特許文献1)。
上記の従来技術での課題は以下の通りである
成膜工程で基板表面周辺部に成膜された材料を洗浄するためには、成膜された材料をエッチングし除去する必要がある。磁気記録メモリなどでは磁性体材料や絶縁膜材料などエッチング液に対するエッチングレートの異なる材料が用いられているため、従来の回転数を一定にしたエッチングを行った場合、エッチング速度の速い下層の膜のエッチング量が大きくなり、エッチング速度の遅い膜が庇(ひさし)状に残留することがある。庇状に残留した膜は剥がれやすく、以降の工程への汚染拡散の原因となる。
成膜工程で基板表面周辺部に成膜された材料を洗浄するためには、成膜された材料をエッチングし除去する必要がある。磁気記録メモリなどでは磁性体材料や絶縁膜材料などエッチング液に対するエッチングレートの異なる材料が用いられているため、従来の回転数を一定にしたエッチングを行った場合、エッチング速度の速い下層の膜のエッチング量が大きくなり、エッチング速度の遅い膜が庇(ひさし)状に残留することがある。庇状に残留した膜は剥がれやすく、以降の工程への汚染拡散の原因となる。
磁気メモリで用いられる磁性体の積層膜では、磁性体材料にはさまれた絶縁膜のエッチングレートが早いため、下層の磁性体膜をエッチングするときに絶縁膜がさらにエッチングされ、上層の磁性体膜が庇状に残留する。
上記課題を解決するためには、
表裏反転した回転する基板の裏面に処理液を供給し、基板表面への処理液の回り込みにより、基板の裏面と表面の周辺部分を処理する基板の処理方法において、基板表面の周辺部分の処理領域を変化させながら処理液を基板の裏面に供給することで解決できる。
表裏反転した回転する基板の裏面に処理液を供給し、基板表面への処理液の回り込みにより、基板の裏面と表面の周辺部分を処理する基板の処理方法において、基板表面の周辺部分の処理領域を変化させながら処理液を基板の裏面に供給することで解決できる。
基板表面の周辺部分の処理領域を変化させるには、基板の回転数を変化させること、または、基板表面に供給する気体の流量を変化させることのいずれかで実現できる。
本発明により、汚染拡散を抑えた高清浄な基板を高歩留まりで製造できる。
本発明の実施の形態を実施例で示す。
本実施例の概略を図1に示す。
基板8は表面3を表にして搬送されるため、まず、基板反転機構で表裏を反転し、表面3を下に、裏面4を上にする。次いで、基板8をウエハチャック1でスピンベース5に固定し、不活性ガス供給孔2から不活性ガスを供給し、スピンベース5の回転を開始する。規定の回転数に到達した後、基板上方の処理液供給ノズル6から基板裏面4に第一の処理液を供給する。
供給された処理液は基板周辺部分に到達すると表面張力と遠心力及び、基板表面3に供給された不活性ガスの圧力とのバランスにより基板表面の周辺部分に回りこむ。この回り込み量は、処理液の表面張力と回転による遠心力及び、基板表面に供給された不活性ガスの圧力で制御できる。従って、基板の回転数や、基板表面に供給される不活性ガスの流量を制御することで、処理液の基板表面側への回り込み量を制御できる。
図2に多層膜の表面周辺部分の断面の例を示す。多層膜9〜12は、基板8の表面3側に形成されている。ここで、膜9は上部磁性体膜、膜10が絶縁膜、膜11が下部磁性体膜、膜12が相関絶縁膜である。
図3に、従来の基板処理方法における時間と基板のスピン回転数との関係を示す。従来は、処理中の基板回転数は、ほぼ一定である。上部磁性体膜9のエッチング液Aを供給する期間を13、絶縁膜10のエッチング液Bを供給する期間を15、下部磁性体膜11のエッチング液Cを供給する期間を17、相関絶縁膜12のエッチング液Dを供給する期間を19で示す。
基板8の表面3側に不活性ガスが内周側から外周側へ供給され、基板8の回転数が規定の回転数になると、液Aが供給され、上部磁性体膜9がエッチングされる(13)。上部磁性体膜9のエッチングが終了すると、リンス液が規定の時間供給され(14)、リンスが終了すると、液Bが供給され(15)、絶縁膜10がエッチングされる。絶縁膜10のエッチングが終了すると、リンス液が規定の時間供給され(16)、リンスが終了すると、液Cが供給され(17)、下部磁性体膜11がエッチングされる。その後、リンス液が供給され(18)、終了すると、液Dが供給され(19)、相関絶縁膜12がエッチングされる。さらに、リンス液が供給され(20)、その後に回転数を上昇させて液を遠心力により取り除き(21)、基板処理を終了する。
ここで絶縁膜10は、液Bに加えて液Cでも高速にエッチングされるため(17)、下部磁性体膜11のエッチングが終了したときには、下部磁性体膜11よりも横方向に深くエッチングされる。結果として図4に示したような断面となる。ここに観られる庇(ひさし)22は膜厚が薄いため、剥離しやすい構造であり、庇22の剥離が後続の工程への汚染拡散となる。
次に本発明による基板処理方法における時間と基板のスピン回転数との関係を図5に示す。多層膜及びエッチング液は上記と同じものを用いる。ここで、膜9のエッチングを行うときの回転数をa1とし、膜9のエッチング後のリンス処理中の回転数をa2とする。膜10のエッチングを行うときの回転数をb1とし、膜10のエッチング後のリンス処理中の回転数をb2とする。膜11のエッチングを行うときの回転数をc1とし、膜11のエッチング後のリンス処理中の回転数をc2とする。膜12のエッチングを行うときの回転数をd1とし、膜12のエッチング後のリンス処理中の回転数をd2とする。
このときに下記の数1〜5を満足するように処理を行う。
(数1)
a1<b1<c1<d1
(数2)
a1>a2
(数3)
b1>b2
(数4)
c1>c2
(数5)
d1>d2
これによって、以下のように基板処理が行われる。基板8の表面3側に不活性ガスが内周側から外周側へ供給され、基板8の回転数が規定の回転数a1になると、液Aが供給され、上部磁性体膜9がエッチングされる(13)ところは従来と同じである。このときに、液Aが基板表面側で回りこめるところまで上部磁性体膜9がエッチングされるが、液Aは、上部磁性体膜9に対するエッチングレートよりも他の膜10〜12に対するエッチングレートが著しく高くならないように選択してあるので、最表面の上部磁性体膜9が膜10〜12よりも大きくエッチングされ、膜9が庇にならない。
a1<b1<c1<d1
(数2)
a1>a2
(数3)
b1>b2
(数4)
c1>c2
(数5)
d1>d2
これによって、以下のように基板処理が行われる。基板8の表面3側に不活性ガスが内周側から外周側へ供給され、基板8の回転数が規定の回転数a1になると、液Aが供給され、上部磁性体膜9がエッチングされる(13)ところは従来と同じである。このときに、液Aが基板表面側で回りこめるところまで上部磁性体膜9がエッチングされるが、液Aは、上部磁性体膜9に対するエッチングレートよりも他の膜10〜12に対するエッチングレートが著しく高くならないように選択してあるので、最表面の上部磁性体膜9が膜10〜12よりも大きくエッチングされ、膜9が庇にならない。
上部磁性体膜9のエッチングが終了すると、回転数がa2に低くなり、リンス液が規定の時間供給される(14)。回転数が低くなったので、リンス液は処理液Aよりも内周側まで回り込み、リンスを行う。
リンスが終了すると、回転数がb1に高められ、液Bが供給され(15)、絶縁膜10がエッチングされる。このときの回転数b1は、上部磁性体膜9をエッチングするときの回転数a1よりも高いので、液Aよりも液Bが回り込む距離が小さいので、液Bは、上部磁性体膜9が液Aによりエッチング済みのところまでしか回りこめない。従って、上部磁性体膜9をエッチングすることなく、絶縁膜10をエッチングすることができる。また、液Bは、絶縁膜10に対するエッチングレートより他の膜11〜12に対するエッチングレートが著しく高くならないように選択してあるので、膜11〜12は最表面の絶縁膜10よりも大きくエッチングされることはなく、膜10が庇にならない。
絶縁膜10のエッチングが終了すると、回転数がb2に低くなり、リンス液が規定の時間供給される(16)。
リンスが終了すると、回転数がc1に高められ、液Cが供給され(17)、下部磁性体膜11がエッチングされる。上記と同様に、回転数c1はb1よりも大きいため、液Cは上部磁性体膜9や絶縁膜10が存在している内周側まで回り込めないので、これらの膜9、10をエッチングしない。また、液Cは、エッチングレートが下部磁性体膜11に対して著しく低くならないように選択してあるので、相関絶縁膜12よりも下部磁性体膜11の方がエッチング量が大きくなる。
そして、回転数をc2に下げ、リンス液が供給される(18)。
その後、回転数d1で液Dが供給され(19)、相関絶縁膜12がエッチングされる。液Dは、膜9〜11が存在する内周まで到達できず、相関絶縁膜12のみをエッチングする。
リンス液が供給され(20)、その後に回転数を上昇させて液を遠心力により取り除き(21)、基板処理を終了する。
以上の通りに基板処理を行うことで、図6に示すような周辺部のテーパ状断面構造が実現できる。また、回転数a1、a2、b1、b2、c1、c2、d1、d2は上記範囲内で増加方向に変化させることでも実現できる。なお、上記実施例では、膜が4層積層したもので説明したが、2層以上ならば適用可能である。また、上記実施例では、各層を処理するごとにリンスし回転数を変化させていたが、下の層よりも上の層がエッチングレートが大きく、庇ができないことがわかっている場合には、二層以上を同じ回転数、同じエッチング液でリンス工程を間に行わずに処理してもよい。
本実施例の作用効果を実証するために、磁気メモリの素子材料及び電極材料を成膜した後の基板を用いて検証を行った。
層間絶縁膜SiO2の上に下部電極としてTa、Ru、Taを成膜し、下部磁性体膜CoFeB、絶縁膜MgO、上部電極CoFeBを成膜し、最後に上部電極Ta、Ruを成膜した9層構造の基板を用いて以下の処理を行った。
まず、基板の表裏面を反転し、装置に搬送する。基板表面側に不活性ガスである窒素を供給し、基板の回転を始める。回転数を320rpmとし、硝酸二アンモニウムセリウム溶液を基板裏面側に供給する。Ruがエッチングされた後、硝酸二アンモニウムセリウム溶液の供給を停止し、310rpmに回転数を落とし、超純水を供給する。リンスが終了した後、回転数を340rpmに上げ、フッ酸を基板裏面側に供給する。Ta、CoFeB、MgO、CoFeB、と順次エッチングしたら、フッ酸の供給を停止し、回転数を330rpmに落とし、超純水を供給する。リンスが終了した後、回転数を370rpmとし、硝酸二アンモニウムセリウム溶液を基板裏面側に供給する。Ruがエッチングされた後、硝酸二アンモニウムセリウム溶液の供給を停止し、360rpmに回転数を落とし、超純水を供給する。リンスが終了した後、回転数を400rpmに上げ、フッ酸を基板裏面側に供給する。Taをエッチングしたら、フッ酸の供給を停止し、回転数を390rpmに落とし、超純水を供給する。リンスが終了した後、回転数を1500rpmに上げ、窒素を供給し基板を乾燥し、処理を終える。
基板からの剥離物の有無を調べるために、処理後の基板と新品のSi基板を対向させて、超純水の洗浄槽に15分浸漬し、粒子径0.2μm以上の転写異物の数を測定した。比較として、回転数を320rpm一定で上記と同様の処理した基板の転写異物数も測定した。結果を表1に示す。
本結果より、本発明で処理を行った基板は、従来の処理を行った基板に比べて転写された異物が著しく減少していることがわかり、本発明方式により、汚染拡散が防止できることが示される。
次に、他の磁気メモリの素子材料及び電極材料を成膜した後の基板を用い検証を行った。転写異物を減少させる原理は実施例と同一である。
基板上の層間絶縁膜SiO2の上に下部電極としてTaを成膜し、下部磁性体膜PtMn、CoFe、Ru、CoFeB、絶縁膜MgO、上部電極CoFeBを成膜し、最後に上部電極Ta、Ruを成膜した10層構造の基板を用いて、以下の処理を行った。
まず、基板の表裏面を反転し、装置に搬送する。基板表面側に不活性ガスである窒素を供給し、基板の回転を始める。回転数を320rpmとし、硝酸二アンモニウムセリウム溶液を基板裏面側に供給する。Ruがエッチングされた後、硝酸二アンモニウムセリウム溶液の供給を停止し、310rpmに回転数を落とし、超純水を供給する。リンスが終了した後、回転数を340rpmに上げ、フッ酸を基板裏面側に供給する。Ta、CoFeB、MgO、CoFeB、と順次エッチングしたら、フッ酸の供給を停止し、回転数を330rpmに落とし、超純水を供給する。リンスが終了した後、回転数を370rpmとし、硝酸二アンモニウムセリウム溶液を基板裏面側に供給する。Ru、CoFe、がエッチングされた後、硝酸二アンモニウムセリウム溶液の供給を停止し、360rpmに回転数を落とし、超純水を供給する。リンスが終了した後、回転数を400rpmに上げ、塩酸と硝酸の混合液を基板裏面側に供給する。PtMnをエッチングしたら、塩酸と硝酸の混合液の供給を停止し、回転数を390rpmに落とし、超純水を供給する。リンスが終了した後、回転数を430rpmに上げ、フッ酸を基板裏面側に供給する。Taをエッチングしたら、フッ酸の供給を停止し、回転数を420rpmに落とし、超純水を供給する。リンスが終了した後、回転数を1500rpmに上げ、窒素を供給し基板を乾燥し、処理を終える。
基板からの剥離物の有無を調べるために、処理後の基板と新品のSi基板を対向させて、超純水の洗浄槽に15分浸漬し、粒子径0.2μm以上の転写異物の数を測定する。比較として、回転数を320rpm一定で上記と同様の処理した基板の転写異物数も測定した。結果を表2に示す
本結果より、本発明方式により、汚染拡散が防止できることが示される。
実施例1,2では、回転数により、エッチング液、リンス液の基板裏面への回り込み量を制御したが、別の手段として、基板の裏面側に供給する不活性ガスの供給量(及び供給量に比例する流速)を増減させる方法がある。上記回転数の条件と同様に不活性ガスの供給量を変化させることで、回転数を変化させることなく、図6に示したような周辺部の断面構造が実現できる。
本発明による基板処理方法における時間と不活性ガス供給量との関係を図7に示す。多層膜及びエッチング液は上記と同じものを用いる。ここで、膜9のエッチングを行うときの基板裏面側への不活性ガスの供給量をe1とし、膜9のエッチング後のリンス処理中のガス供給量をe2とする。膜10のエッチングを行うときのガス供給量をf1とし、膜10のエッチング後のリンス処理中のガス供給量をf2とする。膜11のエッチングを行うときのガス供給量をg1とし、膜11のエッチング後のリンス処理中のガス供給量をg2とする。膜12のエッチングを行うときのガス供給量をh1とし、膜12のエッチング後のリンス処理中のガス供給量をh2とする。
このときに下記の数6〜10を満足するように処理を行う。
このときに下記の数6〜10を満足するように処理を行う。
(数6)
e1<f1<g1<h1
(数7)
e1>e2
(数8)
f1>f2
(数9)
g1>g2
(数10)
h1>h2
これによって、以下のように基板処理が行われる。基板8の表面3側に不活性ガスが内周側から外周側へ供給され、基板8の回転数が規定の回転数になると、液Aが供給され、上部磁性体膜9がエッチングされる(23)ところは従来と同じである。このときに、液Aが基板表面側で回りこめるところまで上部磁性体膜9がエッチングされるが、液Aは、上部磁性体膜9に対するエッチングレートよりも他の膜10〜12に対するエッチングレートが著しく高くならないように選択してあるので、最表面の上部磁性体膜9が膜10〜12よりも大きくエッチングされ、膜9が庇にならない。
e1<f1<g1<h1
(数7)
e1>e2
(数8)
f1>f2
(数9)
g1>g2
(数10)
h1>h2
これによって、以下のように基板処理が行われる。基板8の表面3側に不活性ガスが内周側から外周側へ供給され、基板8の回転数が規定の回転数になると、液Aが供給され、上部磁性体膜9がエッチングされる(23)ところは従来と同じである。このときに、液Aが基板表面側で回りこめるところまで上部磁性体膜9がエッチングされるが、液Aは、上部磁性体膜9に対するエッチングレートよりも他の膜10〜12に対するエッチングレートが著しく高くならないように選択してあるので、最表面の上部磁性体膜9が膜10〜12よりも大きくエッチングされ、膜9が庇にならない。
上部磁性体膜9のエッチングが終了すると、不活性ガスの供給量がe2に低くなり、リンス液が規定の時間供給される(24)。不活性ガスの供給量が低くなったので、リンス液は処理液Aよりも内周側まで回り込み、リンスを行う。
リンスが終了すると、不活性ガスの供給量がf1に高められ、液Bが供給され(25)、絶縁膜10がエッチングされる。このときの不活性ガスの供給量f1は、上部磁性体膜9をエッチングするときの供給量e1よりも高いので、液Aよりも液Bが回り込む距離が小さいので、液Bは、上部磁性体膜9が液Aによりエッチング済みのところまでしか回りこめない。従って、上部磁性体膜9をエッチングすることなく、絶縁膜10をエッチングすることができる。また、液Bは、絶縁膜10に対するエッチングレートより他の膜11〜12に対するエッチングレートが著しく高くならないように選択してあるので、膜11〜12は最表面の絶縁膜10よりも大きくエッチングされることはなく、膜10が庇にならない。
絶縁膜10のエッチングが終了すると、不活性ガスの供給量がf2に低くなり、リンス液が規定の時間供給される(26)。
その後、同様にして膜11〜12をエッチングする。以上のように基板処理を行うことで、図6に示すような周辺部のテーパ状断面構造が実現できる。なお、上記実施例では、膜が4層積層したもので説明したが、2層以上ならば適用可能である。また、上記実施例では、各層を処理するごとにリンスし不活性ガス供給量を変化させていたが、下の層よりも上の層がエッチングレートが大きく、庇ができないことがわかっている場合には、二層以上を同じ回転数、同じエッチング液でリンス工程を間に行わずに処理してもよい。
また、処理液の回り込み量制御として、回転数による制御と不活性ガス供給による制御とを併用してもよい。
1・・・ウエハチャック、2・・・不活性ガス供給孔、3・・・基板表面デバイス面、
4・・・基板裏面、5・・・スピンベース、6・・・処理液供給ノズル、7・・・処理液、8・・・基板(ウエハ)、9・・・上部磁性体膜、10・・・絶縁膜、11・・・下部磁性体膜、12・・・層間絶縁膜、13・・・処理液A供給期間、15・・・処理液B供給期間、17・・・処理液C供給期間、19・・・処理液D供給期間、14、16、18、20・・・リンス液供給期間、21・・・乾燥期間、22・・・庇(ひさし)。
4・・・基板裏面、5・・・スピンベース、6・・・処理液供給ノズル、7・・・処理液、8・・・基板(ウエハ)、9・・・上部磁性体膜、10・・・絶縁膜、11・・・下部磁性体膜、12・・・層間絶縁膜、13・・・処理液A供給期間、15・・・処理液B供給期間、17・・・処理液C供給期間、19・・・処理液D供給期間、14、16、18、20・・・リンス液供給期間、21・・・乾燥期間、22・・・庇(ひさし)。
Claims (10)
- 表面に複数の層を有する基板を回転させ、
当該回転させた基板の裏面に処理液を供給し、前記処理液を基板の外周を介して表面に回りこませて前記表面の層を処理する基板処理方法において、
前記基板を回転させながら、前記基板の裏面側に第一の処理液を供給する第一の処理工程と、
前記第一の処理工程後に、前記基板を前記第一の処理工程よりも高い回転数で回転させながら、前記基板の裏面側に第二の処理液を供給する第二の処理工程とを有することを特徴とする基板処理方法。 - 表面に複数の層を有する基板を回転させ、
当該回転させた基板の裏面に処理液を供給し、前記処理液を基板の外周を介して表面に回りこませて前記表面の層を処理する基板処理方法において、
前記基板を回転させ、前記基板表面上を内周側から外周側へ気体を流しながら、前記基板の裏面側に第一の処理液を供給する第一の処理工程と、
前記第一の処理工程後に、前記基板を回転させ、前記基板表面上を内周側から外周側へ気体を流しながら、前記基板の裏面側に第二の処理液を供給する第二の処理工程とを有し、
前記第二の処理工程の気体供給量は、前記第一の処理工程の気体供給量よりも大きいことを特徴とする基板処理方法。 - 請求項1または請求項2において、
前記複数の層は、第一の層と、当該第一の層よりも前記基板側に形成された第二の層とを備えているを特徴とする基板処理方法。 - 請求項1または請求項2において、
前記第一の処理液と前記第二の処理液とは異なることを特徴とする基板処理方法。 - 請求項3において、
第一の処理工程では、前記第一の層の面方向外周側がエッチングされることを特徴とする基板処理方法。 - 請求項5において、
前記第二の処理工程では、前記第二の層の面方向外周側がエッチングされ、
当該第二の処理工程で前記第二の層がエッチングされる領域は、前記第一の層の外周端よりも外周側であることを特徴とすることを特徴とする基板処理方法。 - 請求項1において、
前記第一の処理工程後、前記第二の処理工程前に、前記基板を前記第一の処理工程よりも低い回転数で回転させながら、前記基板の裏面側に第一のリンス液を供給する第一のリンス工程と、
前記第二の処理工程後、前記基板を前記第二の処理工程よりも低い回転数で回転させながら、前記基板の裏面側に第二のリンス液を供給する第二のリンス工程と、
を有する基板処理方法。 - 請求項2において、
前記第一の処理工程後、前記第二の処理工程前に、前記第一の処理工程よりも小さな流量または流速で気体を内周側から外周側に流した状態で、前記基板の裏面側に第一のリンス液を供給する第一のリンス工程と、
前記第二の処理工程後、前記第二の処理工程よりも小さな流量または流速で気体を内周側から外周側に流した状態で、前記基板の裏面側に第二のリンス液を供給する第二のリンス工程と、
を有する基板処理方法。 - 請求項1において、
前記第二の処理工程後に、前記基板を前記第二の処理工程よりも高い回転数で回転させながら、前記基板の裏面側に第三の処理液を供給する第三の処理工程とを有する基板処理方法。 - 請求項2において、
前記第二の処理工程後に、前記基板を回転させ、前記基板表面上を内周側から外周側へ気体を流しながら、前記基板の裏面側に第三の処理液を供給する第二の処理工程とを有し、
前記第三の処理工程の気体供給量は、前記第二の処理工程の気体供給量よりも大きいことを特徴とする基板処理方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2012077310A1 (ja) | 2010-12-10 | 2012-06-14 | パナソニック株式会社 | プリコーディング方法、送信装置 |
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