JP2011033344A - レーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】周波数ホッピングの実行の有無にかかわらず、DBF方式レーダおよびモノパルス方式レーダへの適用が可能で、かつ低演算量なMLEを用いる測高法を実現したレーダ装置を得る。
【解決手段】アンテナ1からの受信信号から複数チャネルの受信信号を生成する受信機2と、複数チャネルの受信信号からディジタル信号に変換した複数チャネルの受信信号ベクトルを出力するAD変換器3と、受信信号ベクトル、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および海面反射係数想定範囲を入力情報として、目標の測高値を算出する目標測高手段4とを備えている。目標測高手段4は、受信信号ベクトルから相関行列を算出する手段と、各種情報からアレーマニフォルドを算出する手段と、相関行列およびアレーマニフォルドから測高値を算出する手段とを含む。
【選択図】図1

Description

この発明は、海面マルチパス環境下にて目標高度を測高するためのレーダ装置に関するものである。
従来から、レーダにより目標高度を測高する方法として、2本のアンテナビームであるΣおよびΔビームによるモノパルス測角値を求め、モノパルス測角値を高度に変換して目標高度を測高する方法が知られている(たとえば、非特許文献1参照)。
ところが、上記モノパルス測角においては、ビーム内に目標からの直接波のみが到来することを前提としているので、ビーム内に直接波のみならず海面反射マルチパスなどによる間接波が到来する場合には、モノパルス測角値が正しく求まらず、測高値が正しい値にならない。したがって、海面マルチパス環境下におけるレーダ目標の追尾維持が困難となっている。
これに対し、異なる位置に配置した素子アンテナにより、ビーム内に到来する直接波ならびに間接波を受信し、超分解能アレー信号処理を用いて目標高度を測高する方法が提案されている(たとえば、非特許文献2、非特許文献3参照)。
超分解能アレー信号処理のアルゴリズムの代表的なものとしては、MUSIC(Multiple Signal Classification)、ESPRIT(Estimation of Parameters via Rotational Invariance Technique)、MLE(Maximum Likelihood Estimator)などが知られている。
これらのアルゴリズムのうち、上記非特許文献2に記載のMUSIC、ESPRITは、海面マルチパス波のような直接波と相関の高いコヒーレント波の分離・測角能力がないが、空間スムージング法などの前処理を行うことにより、コヒーレント波への分離・測角能力を与えることが可能である。
ところが、そのためには、素子アンテナまたはサブアレーアンテナを等間隔に配置する必要があり、素子アンテナなどを不等間隔に配置する場合の多いレーダへの適用は、通常は困難である。
一方、上記非特許文献3に記載のMLEは、コヒーレント波の分離・測角能力も有するが、測角値を推定するためには、到来信号数Kに対してK次元サーチが必要となるので、実用化に際しては、膨大な演算量が必要になる。
そこで、上記MLEの問題点を解決するレーダ向けの測高法も提案されている(たとえば、特許文献1、非特許文献4参照)。
この測高法においては、通常のレーダでは測高に先立って行われる目標検出などにより目標距離が既知となること、ならびに、検出された目標距離とレーダとの間に海面反射マルチパス伝搬モデルを導入することにより、MLEの低演算量化を実現するとともに、モノパルス測角による測高に比べて高精度な測高が行われる。
ところが、上記特許文献1、非特許文献4に記載の測高法では、3チャネル以上の素子アンテナまたはサブアレーアンテナによる受信系統が必要となるので、3チャネル以上の受信系統を有するDBF(Digital Beamforming)方式レーダへの適用は可能であるが、ΣビームとΔビームによる2チャネルの受信系統しか有さないモノパルス方式レーダへの適用は困難となる。
そこで、上記特許文献1に記載の方法以外に、モノパルス方式レーダへの適用も可能なMLEを用いる測高法が提案されている(たとえば、非特許文献5参照)。
この測高法においては、周波数ホッピングと呼ばれる複数周波数による送受信を行うことにより、DBF方式レーダのみならず、モノパルス方式レーダへの適用を可能にするとともに、モノパルス測角による測高に比べて高精度な測高が行われる。合わせて、周波数ホッピングによる周波数ダイバシチ効果が得られる場合には、さらに高精度な測高が行われる。
ところが、上記非特許文献5に記載の方法では、たとえば、選択できる周波数の範囲が十分広くとれない場合などのように、周波数ダイバシチ効果が無い場合でも、周波数ホッピングを行う必要がある。
また、MLEのサーチ演算は、{1+2(L−1)}次元サーチ(Lは周波数ホッピング数)となり、少なくとも3次元サーチが必要となるので、周波数ホッピングを行わない場合であっても、DBF方式レーダのみならず、モノパルス方式レーダへの適用が可能で、かつ低演算量のMLEを用いることが可能な測高法の開発が要求されている。
特開2004−226188号公報
S.Sherman,Monopulse Principles and Techniques,Norwood,MA,Artech House,1984 菊間信良、アレーアンテナによる適応信号処理、科学技術出版、1999 I.Ziskind、M.Wax「Maximum likelihood localization of multiple sources by alternating projection」IEEE Trans.Acoustics,Speech,and Signal Processing,vol.36,no.10,pp.1553−1560,Oct.1988. 稲葉敬之、荒木純道「マルチパス環境での低高度レーダ目標の高度推定法−サブアレー構成による推定法−」信学論(B)、vol.J86−B、no.8、pp.1620−1628、Aug.2003 稲葉敬之、荒木純道「マルチパス環境でのΣΔアンテナによる低高度レーダ目標の高度推定法」信学論(B)、vol.J87−B、no.3、pp.446−456、Mar.2004
従来のレーダ装置は、非特許文献1に記載のモノパルス測角においては、ビーム内に間接波が到来する場合にモノパルス測角値が正しく求まらず、測高値は正しい値とならないので、海面マルチパス環境下におけるレーダ目標の追尾維持が困難になるという課題があった。
また、非特許文献2に記載のMUSIC、ESPRITにおいては、海面マルチパス波などの直接波と相関の高いコヒーレント波の分離・測角能力がないという課題があった。
また、この場合、空間スムージング法などの前処理によってコヒーレント波への分離・測角能力を与えるためには、素子アンテナまたはサブアレーアンテナを等間隔に配置する必要があり、素子アンテナなどを不等間隔に配置する場合の多いレーダへの適用が困難になるという課題があった。
また、非特許文献3に記載のMLEにおいては、コヒーレント波の分離・測角能力を有するものの、測角値を推定するためには、到来信号数Kに対してK次元サーチが必要となるので、実用化に際しては、膨大な演算量が必要になるという課題があった。
また、特許文献1、非特許文献4に記載の測高法においては、3チャネル以上の素子アンテナまたはサブアレーアンテナによる受信系統が必要となるので、2チャネルの受信系統しか有さないモノパルス方式レーダへの適用は困難となるという課題があった。
また、非特許文献5に記載の方法においては、たとえば、選択できる周波数の範囲が十分広くとれない場合などのように、周波数ダイバシチ効果が無い場合でも、周波数ホッピングを行う必要があるという課題があった。
さらに、MLEのサーチ演算には、少なくとも3次元サーチが必要となるので、周波数ホッピングを行わない場合でも、DBF方式レーダのみならずモノパルス方式レーダへの適用が可能で、かつ低演算量のMLEを用いることが可能な測高法の開発が要求されているにもかかわらず、実現することができないという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、周波数ホッピングの実行の有無にかかわらず、DBF方式レーダおよびモノパルス方式レーダへの適用が可能で、かつ低演算量なMLEを用いる測高法を実現したレーダ装置を得ることを目的とする。
この発明に係るレーダ装置は、所定の周波数の送信波を所定のビーム指向方向に向けて空中に送信するとともに、目標からの反射波を受信して複数チャネルの受信信号を取得するアンテナと、アンテナに接続された複数チャネルの受信ユニットにより構成され、アンテナから得られた複数チャネルの受信信号を入力情報として、ベースバンド帯に周波数変換した複数チャネルの受信信号を生成する受信機と、受信機に接続された複数チャネルのAD変換ユニットにより構成され、受信機からの複数チャネルの受信信号を入力情報として、ディジタル信号に変換した複数チャネルの受信信号ベクトルを出力するAD変換器と、AD変換器からの受信信号ベクトルと、ビーム指向方向情報と、目標距離情報と、目標高度想定範囲と、海面反射係数想定範囲とを入力情報として、目標の測高値を算出する目標測高手段とを備え、目標測高手段は、AD変換器からの受信信号ベクトルに基づいて相関行列を算出する相関行列計算手段と、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および海面反射係数想定範囲を入力情報として、アレーマニフォルドを算出するアレーマニフォルド計算手段と、相関行列およびアレーマニフォルドを用いて目標の測高値を算出する評価関数計算手段とを含むものである。
この発明によれば、直接波および間接波に対応した2個のステアリングベクトルの線形結合で表される合成ステアリングベクトルを導入し、目標高度想定値などにより決まる合成ステアリングベクトルが存在する1次元部分空間に受信信号ベクトルを順次射影した評価関数を計算し、この評価関数の最大値を与える目標高度想定値を測高値とする。これにより、周波数ホッピングの実行の有無にかかわらず、DBF方式レーダおよびモノパルス方式レーダへの適用が可能で、かつ低演算量なMLEを用いる測高法を実現したレーダ装置を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態1に係る目標測高手段の機能構成を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態1において想定するジオメトリを示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態2に係る目標測高手段を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態3に係る目標測高手段を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態4に係る目標測高手段を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態5に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態6に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態7に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態7に係る目標測高手段を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態8に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態8に係る目標測高手段を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態9に係る目標測高手段を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態10に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態11に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、図2は図1内の目標測高手段の機能構成を示すブロック構成図である。
図1において、レーダ装置は、アンテナ1と、受信機2と、AD変換器3と、目標測高手段4とを備えている。
アンテナ1は、複数(m)チャネルの素子アンテナ1a、1b、・・・、1mと各素子アンテナ1a、1b、・・・、1mに接続された移相器(図示せず)とにより構成されたmチャネルサブアレーアンテナからなり、所定の周波数の送信波を所定のビーム指向方向に向けて空中に送信するとともに、目標(図示せず)からの反射波を受信してmチャネルの受信信号を取得する。
受信機2は、アンテナ1のチャネルごとに接続された複数(m)チャネルの受信ユニット2a、2b、・・・、2mにより構成され、アンテナ1から得られたmチャネルの受信信号を入力情報として、ベースバンド帯に周波数変換したmチャネルの受信信号を生成する。
AD変換器3は、受信機2のチャネルごとに接続された複数(m)チャネルのAD変換ユニット3a、3b、・・・、3mにより構成され、受信機2からのmチャネルの受信信号を入力情報として、ディジタル信号に変換したmチャネルの受信信号ベクトルを出力する。
目標測高手段4は、AD変換器3からの受信信号ベクトルと、あらかじめ初期情報として与えられているビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および海面反射係数想定範囲と、を入力情報として、目標の測高値を算出する。
図2において、目標測高手段4は、AD変換器3に接続された相関行列計算手段5と、各種初期情報が入力されるアレーマニフォルド計算手段6と、相関行列計算手段5およびアレーマニフォルド計算手段6に接続された評価関数計算手段7とを備えている。
相関行列計算手段5は、AD変換器3の各AD変換ユニット3a、3b、・・・、3mからの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒット数個の受信信号ベクトルから相関行列を算出する。
アレーマニフォルド計算手段6は、ビーム指向方向情報と、目標距離情報と、目標高度想定範囲と、海面反射係数想定範囲とを入力情報として、アレーマニフォルドを算出する。
評価関数計算手段7は、相関行列計算手段5からの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段6からのアレーマニフォルドとを入力情報として、目標高度想定範囲および海面反射係数想定範囲における評価関数を計算し、評価関数の最大値を与える目標高度想定値を、目標の測高値として算出する。
次に、図3を参照しながら、図1および図2に示したこの発明の実施の形態1に係るレーダ装置の処理において想定する海面マルチパス伝搬モデルについて説明する。
図3はこの発明の実施の形態1において想定されるジオメトリを示す説明図であり、等価地球半径Rを用いたときのアンテナ1および目標の関係を示している。具体的には、等価地球とアンテナ1および目標との関係、ならびに鏡面反射点(海面)を介したアンテナ1と目標との関係を示している。
図3においては、アンテナ1と目標との間の距離Rtargetと、アンテナ1と鏡面反射点との間の距離Rと、目標と鏡面反射点との距離Rと、等価地球半径Rと、地表からアンテナ1までの高さHantと、等価地球の中心Oから見た目標高度(地表から目標までの高さ)Htargetと、アンテナ1と鏡面反射点とのグランドレンジGと、目標と鏡面反射点とのグランドレンジGと、アンテナ1と目標とのグランドレンジGと、直接波到来角(レーダ水平方向基準)θと、直接波到来角(レーダ水平方向基準)θと、グレージング角ψと、地球中心Oからアンテナ1および鏡面反射点へのなす角ζと、地球中心Oから目標および鏡面反射点へのなす角ζと、地球中心Oからアンテナ1および目標へのなす角ζとが示されている。
大気中を伝搬するレーダ波は、大気による屈折の影響により曲がりながら伝搬していくので、図3のように、実際の地球半径とは異なる等価地球半径Rを有する仮想的な地球を考えて、レーダ波が直進して伝搬するものとして扱う。
等価地球半径Rは、実際の地球半径Rearthに等価地球半径係数k(標準大気状態では、k=4/3)を乗じた値である。
なお、フェーズドアレーアンテナの場合、図3内のアンテナ1は、素子アンテナに対応し、アンテナ高さHantは、素子アンテナごとに異なることになる。
ここで、アンテナ高さHant方向に並ぶM個の素子アンテナ、移相器およびLNA(Low Noise Amplifier)を含む送受信モジュールと、Msaチャネルのサブアレー合成器とから構成されるフェーズドアレーアンテナを備え、Msaチャネルのサブアレーからなる受信系統で構成されるレーダ装置を想定し、海面マルチパス環境下でのサブアレー出力に対応する受信信号ベクトルを導出する場合について説明する。
まず、レーダ送信機で生成される信号sgen(t)が、アンテナ1のM個の素子アンテナより放射されるときの送信信号ベクトルstx(t)は、以下の式(1)のように表される。
Figure 2011033344
式(1)において、wsteerは、M個の送受信モジュールへの送信設定移相値を要素とするM次元ベクトルである。
また、アンテナ1の素子アンテナより放射されたstx(t)がアンテナ中心から目標までの距離Rの目標に到達する信号を目標到達信号stgt(t)とする。
目標到達信号stgt(t)は、直接波stgt_direct(t)と、海面マルチパス伝搬による間接波stgt_reflect(t)とに分けられ、それぞれ、以下の式(2)、(3)のように表される。
Figure 2011033344
Figure 2011033344
式(2)、(3)において、距離Rは、アンテナ1の中心から目標までの距離、cは光速である。なお、直接波と間接波との時間遅延差は無視し、ドップラシフトおよび距離減衰については、表記を省略している。
また、adirectおよびareflectは、それぞれ、直接波と間接波との電波伝搬による位相回転を表すベクトルであり、以下の式(4)、(5)の通りである。
Figure 2011033344
Figure 2011033344
式(5)において、ρはm番目の素子アンテナと目標との間の海面反射係数であり、φはm番目の素子アンテナと目標との間の海面反射位相であり、λは波長である。
海面反射係数ρは、フレネル反射係数、Specular反射係数、およびダイバージェンスファクタにより決まる。
また、海面反射位相φは、フレネル反射の偏角、および直接波と間接波との行路差により決まる。
は、m番目の素子アンテナから目標までの距離であり、以下の式(6)のように表される。
Figure 2011033344
式(6)において、Δはアンテナ中心を基準とするアンテナ高さ方向のm番目の素子アンテナ座標、Rは等価地球半径、Hantはm番目の素子アンテナ高さである。
目標到達信号stgt(t)は、直接波と間接波とを足し合わせたものであり、以下の式(7)、(8)のように表される。
Figure 2011033344
Figure 2011033344
ただし、式(8)内のベクトルAは、以下の式(9)の通りである。
Figure 2011033344
アンテナ1のM個の素子アンテナで受信した目標信号ベクトルsant(t)は、以下の式(10)のように表される。
Figure 2011033344
ただし、式(10)内のstgt_back(t)は、以下の式(11)の通りである。
Figure 2011033344
式(11)において、σtgt(θdirect)、σtgt(θreflect)は、それぞれ、目標を基準としたときの直接波方向θdirectおよび間接波方向θreflectへの目標反射係数である。
続いて、素子アンテナで受信した目標信号ベクトルsant(t)は、送受信モジュール内のLNAおよび移相器、サブアレー合成器を経て、アンテナ1から受信機2およびAD変換器3を通過して、目標測高手段4に入力される。
このときの受信信号ベクトルxsa(t)は、以下の式(12)のように表される。
Figure 2011033344
式(12)において、受信信号ベクトルxsa(t)は、サブアレーチャネルの出力を並べたMsa次元ベクトルであり、Φsteer(=diag(wsteer))は、移相器での受信設定移相値を対角項に並べた行列である。
Tはサブアレー合成器に対応するサブアレー分割行列Tsaに相当しており、その行列サイズは(M×Msa)である。
また、式(12)内のxant(t)は、以下の式(13)により与えられる。
Figure 2011033344
式(13)において、n(t)は、LNAなどによる熱雑音ベクトルである。
式(12)を、レーダ送信機で生成される信号sgen(t)を用いて表すと、前述の式(8)、(10)、(11)から、以下の式(14)のようになる。
Figure 2011033344
ここで、間接波の電波伝搬による位相回転を表すベクトルareflect(前述の式(5)参照)においては、海面反射係数ρが素子アンテナごとに異なる。
素子アンテナごとの海面反射係数ρの差が無視できるとすると、素子アンテナに依存しない海面反射係数をρとして、ベクトルareflectは、以下の式(15)のように改められる。
Figure 2011033344
よって、式(14)は、以下の式(16)のように改められる。
Figure 2011033344
ただし、式(16)内のA〜(チルダ)およびs〜tgt_back(t)は、それぞれ、以下の式(17)、(18)の通りである。
Figure 2011033344
Figure 2011033344
ここで、式(17)、(18)に基づき、式(16)を以下の式(19)、(20)、(21)のように変形する。
Figure 2011033344
Figure 2011033344
Figure 2011033344
ただし、式(21)内のa〜comb,RCSおよびnsa(t)は、それぞれ、以下の式(22)、(23)の通りである。
Figure 2011033344
Figure 2011033344
式(22)において、σtgt(θdirect)およびσtgt(θreflect)は、異なるアスペクト角に対する目標反射係数である。
通常、低仰角方向の目標については、目標位置における直接波と間接波とのアスペクト角の差は微小であることから、目標反射係数σtgt(θdirect)とσtgt(θreflect)との間には、以下の式(24)が成り立つものとする。
Figure 2011033344
式(24)が成り立つ場合の受信信号ベクトルxsa〜〜(t)は、前述の式(21)から、以下の式(25)のようになる。
Figure 2011033344
ただし、式(25)内のa〜combおよびs〜〜tgt(t)は、それぞれ、以下の式(26)、(27)の通りである。
Figure 2011033344
Figure 2011033344
式(25)に着目すると、受信信号ベクトルxsa〜〜(t)は、合成ステアリングベクトルa〜combをアレー応答ベクトルとして、目標信号s〜〜tgt(t)を受信機雑音ベクトルnsa(t)とともに受信したものであることが分かる。
したがって、直接波および間接波について、式(26)のような関係が成り立つアレーマニフォルドを用いることにより、目標測高が可能であることが分かる。
言うまでもなく、目標反射係数σtgt(θdirect)およびσtgt(θreflect)が既知の場合には、前述の式(21)に基づき目標測高が可能である。
この発明の実施の形態1で想定する海面反射マルチパス伝搬モデルについては、以上の通りである。
以下、図1および図2に示したこの発明の実施の形態1に係るレーダ装置の処理フローについて、具体的に説明する。
まず、受信機雑音のサブアレー出力である受信機雑音ベクトルnsa(t)は、定常かつエルゴード性を有したガウス性雑音(平均0、分散σsa )とする。
ここで、受信機雑音ベクトルnsa(t)が観測時刻tにおいて互いに独立であれば、x〜〜sa(t)の尤度Λは、以下の式(28)のようになる。
Figure 2011033344
式(28)において、Iは単位行列であり、det(σsa I)は、σsa の行列式を表し、T(転置を示すTとは異なる)は、スナップショット数である。
最尤推定法は、尤度Λを最大にするようなパラメータを推定するものである。
ここで、尤度Λの最大化は、対数尤度の最大化と等価であるから、式(28)から、以下の式(29)のような、評価関数Jの最小化と等価になる。
Figure 2011033344
さらに、式(29)の評価関数Jの最小化は、以下の式(30)、(31)のように、合成ステアリングベクトルa〜combへのT個の受信信号ベクトルx〜〜sa(t)の射影長の和を最大化することと等価である。
Figure 2011033344
Figure 2011033344
式(31)において、R^xxは、受信信号ベクトルx〜〜sa(t)の相関行列の推定値であり、以下の式(32)の表される。
Figure 2011033344
以上のように、式(31)にしたがう評価関数Pを最大化するパラメータが、最尤推定値となる。
ここで、未知パラメータについて整理する。
まず、式(29)内のs〜〜tgt(t)は、式(31)においては、受信信号ベクトルx〜〜sa(t)の相関行列に含まれるので、s〜〜tgt(t)に含まれる目標反射係数σtgt(θdirect)は、未知のままでよい。
したがって、式(31)内の未知パラメータは、合成ステアリングベクトルa〜combのみである。
ここで、合成ステアリングベクトルa〜combは、式(4)、(15)、(26)に基づき、以下の式(33)のような引数を用いて表すことができる。
Figure 2011033344
式(33)において、海面反射係数ρ以外の未知パラメータを整理すると、R、R、・・・Rは、未知パラメータ(目標高度Htarget、等価地球半径R、アンテナ中心から目標までの距離R)の関数である。
また、φ、φ、・・・φは、未知パラメータ(Htarget、R、R、フレネル反射係数Γの偏角arg(Γ))の関数である。
さらに、アンテナ中心から目標までの距離Rと、等価地球半径Rと、フレネル反射係数の偏角arg(Γ)とについて、それぞれ、以下の式(34)、(35)、(36)の想定値を設定する。
Figure 2011033344
Figure 2011033344
Figure 2011033344
式(34)において、Rmeasureは目標距離情報である。
式(34)のように、目標距離情報を想定値とする理由は、測高に先立つ目標検出および測距、または追尾フィルタからの目標距離予測値などにより、レーダから目標までの距離が既知となることによる。
また、式(35)のように、等価地球半径係数を4/3に設定した理由は、平穏な天候における標準大気状態を想定したことによる。もし、何らかの手段により、レーダを運用する場所・時間における等価地球半径Rが求まる場合には、その値を用いる。
さらに、式(36)のように、フレネル反射係数の偏角をπに設定した理由は、水平偏波の場合には、偏角がグレージング角ψおよび周波数に依存せず、偏角がπとなるためである。
また、垂直偏波の場合には、グレージング角が小さいときは、偏角がほぼπとなり、特に周波数が1GHz〜30GHz、かつグレージング角が2deg以内であれば、偏角がほぼ0.95πとなるためである。
以上のように、物理モデルに基づく想定値を設定することにより、合成ステアリングベクトルa〜combを表す式(33)は、以下の式(37)のように表すことができる。
Figure 2011033344
この結果、評価関数Pを表す式(31)は、以下の式(38)のように表すことができる。
Figure 2011033344
すなわち、未知パラメータは、目標高度Htargetおよび海面反射係数ρのみとなり、2次元サーチにより、目標高度Htargetおよび海面反射係数ρの最尤推定値が求まる。
結局、目標高度の最尤推定値H^targetは、以下の式(39)により求めることができる。
Figure 2011033344
総括すると、図2内の相関行列計算手段5は、式(32)により相関行列を求め、アレーマニフォルド計算手段6は、目標距離情報、ビーム指向角情報に基づき、想定する目標高度想定範囲、海面反射係数想定範囲について、式(37)によりアレーマニフォルドを計算する。
また、評価関数計算手段7は、相関行列およびアレーマニフォルドから、式(38)による評価関数を計算し、式(39)を満たす測高値を求める。
以上では、サブアレー合成器に対応するサブアレー分割行列Tsaを用いたDBF方式レーダにより説明したが、この場合、サブアレー出力である受信信号ベクトルから、ΣビームおよびΔビームをディジタルビーム合成してからでも、同様の算出結果が得られる。
また、サブアレー合成器がΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスコンパレータとなるモノパルス方式レーダにおいても、同様に適用可能である。
さらに、上記説明で用いたフェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態1の構成が適用可能なことは言うまでもない。
以上の通り、この発明の実施の形態1(図1、図2)に係るレーダ装置によれば、周波数ホッピングを行わない場合でも、DBF方式レーダおよびモノパルス方式レーダへの適用が可能であり、かつサーチ次元数を2次元に低減したMLE(Maximum Likelihood Estimator)による測高値を求めることができるという効果を奏する。
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1(図1、図2)では、周波数ホッピングについて言及しなかったが、図4および図5に示すように、周波数ホッピングを考慮した目標測高手段4Aを用いてもよい。
図4はこの発明の実施の形態2に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、図5は図4内の目標測高手段4Aの機能構成を示すブロック構成図である。
図4および図5において、前述(図1、図2参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「A」を付して詳述を省略する。
図5において、目標測高手段4A内の相関行列計算手段5Aは、AD変換器3からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから相関行列を算出する。
アレーマニフォルド計算手段6Aは、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および海面反射係数想定範囲を入力情報として、アレーマニフォルドを算出し、評価関数計算手段7Aは、相関行列計算手段5Aからの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段6Aからのアレーマニフォルドとを入力情報として、目標高度想定範囲および海面反射係数想定範囲における評価関数を計算し、評価関数の最大値を与える目標高度を、目標の測高値として算出する。
以下、この発明の実施の形態2による処理フローについて、具体的に説明する。
なお、この発明の実施の形態2による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルについては、前述(図3)と同様なので説明を省略する。
周波数ホッピングによるL個の異なる周波数のサブアレー出力からなる受信信号ベクトルを用いる場合、l番目の周波数の受信信号ベクトルは、前述の式(21)から、以下の式(40)のように表すことができる。
Figure 2011033344
ただし、式(40)内のa〜comb、a〜direct、a〜reflectおよびs〜〜tgt(t)、nsa(t)は、それぞれ、以下の式(41)〜(45)の通りである。
Figure 2011033344
Figure 2011033344
Figure 2011033344
Figure 2011033344
Figure 2011033344
ここで、周波数ごとのL個の受信信号ベクトルx〜sa,l(t)を、以下の式(46)〜(48)のように列方向にならべて、新たな周波数ホッピング時の受信信号ベクトルx〜sa,l(t)を定義する。
Figure 2011033344
Figure 2011033344
Figure 2011033344
ただし、式(48)において、B〜comb_FH、s〜〜tgt_FH(t)およびnsa_FH(t)は、それぞれ、以下の式(49)〜(51)の通りである。
Figure 2011033344
Figure 2011033344
Figure 2011033344
新たに定義した受信信号ベクトルは、式(48)の通りなので、以下の式(52)のように、周波数ホッピングなしの場合の各パラメータを置き換えることにより、周波数ホッピングを用いる場合のMLEを用いる測高法が導かれる。
Figure 2011033344
結局、周波数ホッピングを用いる場合の測高値H^target_FHは、以下の式(53)のように求まる。
Figure 2011033344
ただし、式(53)内の(B^comb_FH、R^xx_FHおよびH^targetは、それぞれ、以下の式(54)〜(56)の通りである。
Figure 2011033344
Figure 2011033344
Figure 2011033344
式(56)から、周波数ホッピングを用いる場合のMLEを用いる測高法では、(L+1)次元サーチにより測高値を推定できる。
総括すると、目標測高手段4Aにおいて、相関行列計算手段5Aは、式(55)により相関行列を求める。
また、アレーマニフォルド計算手段6Aは、目標距離情報およびビーム指向角情報に基づき、想定する目標高度想定範囲および海面反射係数想定範囲について、式(49)によりアレーマニフォルドを計算する。
さらに、評価関数計算手段7Aは、相関行列計算手段5Aからの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段6Aからのアレーマニフォルドとから、式(53)による評価関数を計算し、式(56)を満たす測高値を求める。
以上では、前述の実施の形態1と同様に、アンテナ1内のサブアレー合成器に対応するサブアレー分割行列Tsaを用いるDBF方式レーダにより説明したが、この場合、サブアレー出力である受信信号ベクトルからΣビームおよびΔビームをディジタルビーム合成してからでも、同様の算出結果が得られる。
また、サブアレー合成器がΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスコンパレータとなるモノパルス方式レーダにおいても、同様に適用可能である。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態2の構成が適用可能なことは言うまでもない。
以上の通り、この発明の実施の形態2(図4、図5)に係るレーダ装置によれば、周波数ホッピングを行う場合でも、DBF方式レーダおよびモノパルス方式レーダへの適用が可能であり、かつサーチ次元数を(L+1)次元に低減したMLEによる測高値を求めることができるという効果がある。
実施の形態3.
なお、上記実施の形態2(図4、図5)では、特に言及しなかったが、図6に示すように、海面反射係数ρに関して2次元サーチを行う目標測高手段4Bを用いてもよい。
図6はこの発明の実施の形態3に係る目標測高手段4Bの機能構成を示すブロック構成図であり、前述(図5参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「B」を付して詳述を省略する。また、この発明の実施の形態3に係るレーダ装置の全体構成は、図4に示した通りである。
この場合、評価関数計算手段7Bは、前述の機能に加えて、アレーマニフォルド計算手段6Bからのアレーマニフォルドに基づき、海面反射係数ρに関して2次元サーチを行うことにより、目標の測高値を算出する。
なお、この発明の実施の形態3による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルは、前述(図3)と同様である。
前述の実施の形態2における測高値H^target_FHは、周波数ごとの海面反射係数ρ、ρ、・・・、ρの差異を考慮するために、式(56)から求めているので、(L+1)次元サーチが必要であった。
これに対し、この発明の実施の形態3では、演算量削減を目的として、周波数ごとの海面反射係数ρ、ρ、・・・、ρの差異を無視して、以下の式(57)のように、海面反射係数ρバーFHを同一値に改める。
Figure 2011033344
このとき、測高値H^target_FHは、前述の式(56)において、式(57)を満たす海面反射係数に関してサーチを行えばよいので、以下の式(58)、(59)のように、2次元サーチにより求めることができる。
Figure 2011033344
Figure 2011033344
総括すると、目標測高手段4Bにおいて、相関行列計算手段5Aは、式(55)により相関行列を求め、アレーマニフォルド計算手段6Bは、目標距離情報およびビーム指向角情報に基づき、想定する目標高度想定範囲と、式(57)を満たす海面反射係数想定範囲とについて、式(49)によりアレーマニフォルドを計算する。
また、評価関数計算手段7Bは、相関行列計算手段5Aからの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段6Bからのアレーマニフォルドとより、式(58)による評価関数を計算し、式(59)を満たす測高値を求める。
以上では、前述と同様に、アンテナ1内のサブアレー合成器に対応するサブアレー分割行列Tsaを用いるDBF方式レーダにより説明したが、この場合、サブアレー出力である受信信号ベクトルからΣビームおよびΔビームをディジタルビーム合成してからでも、同様の算出結果が得られる。
また、サブアレー合成器がΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスコンパレータとなるモノパルス方式レーダにおいても、同様に適用可能である。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態3の構成が適用可能なことは言うまでもない。
以上の通り、この発明の実施の形態3(図4、図6)に係るレーダ装置によれば、周波数ホッピングを行う場合でも、DBF方式レーダおよびモノパルス方式レーダへの適用が可能であり、かつサーチ次元数を2次元に低減したMLEによる測高値を求めることができるという効果がある。
実施の形態4.
なお、上記実施の形態2、3(図4〜図6)では、特に言及しなかったが、図7に示すように、周波数ごとに計算した評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、周波数別測高値の平均値を目標の測高値として算出する目標測高手段4Cを用いてもよい。
図7はこの発明の実施の形態4に係る目標測高手段4Cの機能構成を示すブロック構成図であり、前述と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「C」を付して詳述を省略する。
また、この発明の実施の形態4に係るレーダ装置の全体構成は、図4に示した通りである。
図7において、目標測高手段4C内の相関行列計算手段5Cは、AD変換器3からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、それぞれの周波数に対応したヒット数個の受信信号ベクトルから複数個の相関行列を算出する。
また、アレーマニフォルド計算手段6Cは、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および海面反射係数想定範囲を入力情報として、周波数ごとのアレーマニフォルドを算出する。
さらに、評価関数計算手段7Cは、相関行列計算手段5Cからの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段6Cからのアレーマニフォルドとを入力情報として、周波数ごとに、目標高度想定範囲および海面反射係数想定範囲における評価関数を計算し、評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、周波数別測高値の平均値を測高値として算出する。
なお、この発明の実施の形態4による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルは、前述(図3)と同様である。
前述の実施の形態2における測高値H^target_FHは、式(56)から求めているので、(L+1)次元サーチが必要であった。また、前述の実施の形態3においては、サーチ次元が2次元に低減されるものの、受信信号ベクトルの次元は、実施の形態2と同様にMsa×L次元であった。
これに対し、この発明の実施の形態4では、さらなる演算量削減を目的として、前述の実施の形態1に基づき周波数ごとの測高値を求め、これらの平均値を測高値とする。
この発明の実施の形態4において、相関行列は、周波数ごとに、以下の式(60)により求められる。
Figure 2011033344
続いて、周波数ごとの評価関数および測高値を、以下の式(61)、(62)の通りに求める。
Figure 2011033344
Figure 2011033344
また、式(62)から求めた周波数ごとの測高値に基づき、以下の式(63)による測高値を求める。
Figure 2011033344
総括すると、目標測高手段4Cにおいて、相関行列計算手段5Cは、式(60)から相関行列を求める。
また、アレーマニフォルド計算手段6Cは、目標距離情報およびビーム指向角情報に基づき、想定する目標高度想定範囲および海面反射係数想定範囲について、式(37)によりアレーマニフォルドを計算する。
さらに、評価関数計算手段7Cは、相関行列計算手段5Cからの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段6Cからのアレーマニフォルドとより、式(61)による評価関数を計算し、式(63)を満たす測高値を求める。
以上では、前述と同様に、アンテナ1内のサブアレー合成器に対応するサブアレー分割行列Tsaを用いるDBF方式レーダにより説明したが、この場合、サブアレー出力である受信信号ベクトルからΣビームおよびΔビームをディジタルビーム合成してからでも、同様の算出結果が得られる。
また、サブアレー合成器がΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスコンパレータとなるモノパルス方式レーダにおいても、同様に適用可能である。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態4の構成が適用可能なことは言うまでもない。
以上の通り、この発明の実施の形態4(図4、図7)に係るレーダ装置によれば、周波数ホッピングを行う場合でも、DBF方式レーダおよびモノパルス方式レーダへの適用が可能であり、かつ周波数ごとにサーチ次元数を2次元に低減したMLEによる周波数別測高値の平均より測高値を求めることができるという効果がある。
実施の形態5.
なお、上記実施の形態1〜4(図1〜図7)では、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および海面反射係数想定範囲を入力情報としたが、図8に示すように、目標距離想定範囲を入力情報に加えてもよい。
図8はこの発明の実施の形態5に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「D」を付して詳述を省略する。
この場合、目標測高手段4Dは、AD変換器3からの受信信号ベクトルと、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲、海面反射係数想定範囲および目標距離想定範囲とを入力情報として、目標の測高値を算出する。
すなわち、目標測高手段4D内の相関行列計算手段は、AD変換器3からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒット数個の受信信号ベクトルから相関行列を算出し、目標測高手段4D内のアレーマニフォルド計算手段は、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲、海面反射係数想定範囲および目標距離想定範囲を入力情報として、アレーマニフォルドを算出する。
また、目標測高手段4D内の評価関数計算手段は、相関行列計算手段からの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、目標高度想定範囲および海面反射係数想定範囲における評価関数を計算し、評価関数の最大値を与える目標高度想定値を、目標の測高値として算出する
なお、この発明の実施の形態5による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルは、前述(図3)と同様である。
以下、図8に示したこの発明の実施の形態5による処理フローについて、具体的に説明する。
前述の実施の形態1では、目標距離情報として、式(34)に示すような想定が行われているが、たとえば測距値には、パルス圧縮のレンジドップラカップリングにより、目標速度などに依存した誤差が含まれることから、目標距離情報にも誤差が含まれる。したがって、測高値に誤差が発生して、運用上の問題になる可能性がある。
これに対し、この発明の実施の形態5では、目標距離情報を基準に目標距離想定範囲を設け、以下の式(64)のように、評価関数を計算して、測高値を求める。
Figure 2011033344
ただし、式(64)内の目標距離想定範囲Rgateは、以下の式(65)の関係を満たす。
Figure 2011033344
ただし、式(65)内の各パラメータ値Rnear、Rfarは、目標距離想定範囲の下限および上限であり、あらかじめ設計されているものとする。
Figure 2011033344
この結果、目標高度の最尤推定値H^targetは、以下の式(67)により求めることができる。また、言うまでもなく、目標距離の最尤推定値R^gateをRmeasureに代わる新たな測距値として算出してもよい。
Figure 2011033344
総括すると、図8において、目標測高手段4Dは、式(64)による評価関数を計算して、式(67)を満たす測高値を求める。
以上では、前述と同様に、アンテナ1内のサブアレー合成器に対応するサブアレー分割行列Tsaを用いるDBF方式レーダにより説明したが、この場合、サブアレー出力である受信信号ベクトルからΣビームおよびΔビームをディジタルビーム合成してからでも、同様の算出結果が得られる。
また、サブアレー合成器がΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスコンパレータとなるモノパルス方式レーダにおいても、同様に適用可能である。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態5の構成が適用可能なことは言うまでもない。
以上の通り、この発明の実施の形態5(図8)に係るレーダ装置によれば、周波数ホッピングを行わない場合でも、DBF方式レーダおよびモノパルス方式レーダへの適用が可能であり、かつサーチ次元数を3次元に低減したMLEにより、目標距離情報に含まれる誤差の影響を低減した測高値を求めることができるという効果がある。
実施の形態6.
なお、上記実施の形態5(図8)では、周波数ホッピングについて言及しなかったが、図9に示すように、周波数ホッピングを考慮した目標測高手段4Eを用いてもよい。
図9はこの発明の実施の形態6に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「E」を付して詳述を省略する。
図9において、目標測高手段4Eは、AD変換器3からの受信信号ベクトルと、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲、海面反射係数想定範囲および目標距離想定範囲とを入力情報として、目標の測高値を算出する。
すなわち、目標測高手段4E内の相関行列計算手段は、AD変換器3からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから相関行列を算出する。
また、目標測高手段4E内のアレーマニフォルド計算手段は、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲、海面反射係数想定範囲および目標距離想定範囲を入力情報として、アレーマニフォルドを算出し、目標測高手段4E内の評価関数計算手段は、相関行列計算手段からの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、目標高度想定範囲、海面反射係数想定範囲および目標距離想定範囲における評価関数を計算し、評価関数の最大値を与える目標高度を、目標の測高値として算出する。
この発明の実施の形態6による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルは、前述(図3)と同様である。
以下、図9に示したこの発明の実施の形態6による処理フローについて、具体的に説明する。
前述の実施の形態1では、目標距離情報として、式(34)に示すような想定が行われているが、たとえば測距値には、パルス圧縮のレンジドップラカップリングにより、目標速度などに依存した誤差が含まれることから、目標距離情報にも誤差が含まれる。したがって、測高値に誤差が発生して、運用上の問題になる可能性がある。
これに対し、この発明の実施の形態6では、目標距離情報を基準に目標距離想定範囲を設けて、以下の式(68)のように、評価関数を計算して、測高値を求める。
Figure 2011033344
この結果、目標高度の最尤推定値H^targetは、以下の式(69)により求めることができる。また、言うまでもなく、目標距離の最尤推定値R^gateを、Rmeasureに代わる新たな測距値として算出してもよい。
Figure 2011033344
総括すると、図9において、目標測高手段4Eは、式(68)による評価関数を計算して、式(69)を満たす測高値を求める。
以上では、前述と同様に、アンテナ1内のサブアレー合成器に対応するサブアレー分割行列Tsaを用いるDBF方式レーダにより説明したが、この場合、サブアレー出力である受信信号ベクトルからΣビームおよびΔビームをディジタルビーム合成してからでも、同様の算出結果が得られる。
また、サブアレー合成器がΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスコンパレータとなるモノパルス方式レーダにおいても、同様に適用可能である。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態6の構成が適用可能なことは言うまでもない。
以上の通り、この発明の実施の形態6(図9)に係るレーダ装置によれば、周波数ホッピングを行う場合でも、DBF方式レーダおよびモノパルス方式レーダへの適用が可能であり、かつサーチ次元数を(L+2)次元に低減したMLEにより、目標距離情報に含まれる誤差の影響を低減した測高値を求めることができるという効果がある。
なお、上記実施の形態6の構成は、前述の実施の形態2(図4、図5)の処理において、目標距離想定範囲を追加考慮した場合に相当するが、前述の実施の形態3、4(図6、図7)においても、同様の処理フローが適用可能なことは言うまでもない。
すなわち、前述の実施の形態3(図6)に適用した場合には、目標測高手段4E内の相関行列計算手段は、AD変換器3からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから相関行列を算出する。
また、前述の実施の形態4(図7)に適用した場合には、目標測高手段4E内の相関行列計算手段は、AD変換器3からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、それぞれの周波数に対応したヒット数個の受信信号ベクトルから複数個の相関行列を算出する。
また、この場合、目標測高手段4E内のアレーマニフォルド計算手段は、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲、海面反射係数想定範囲および目標距離想定範囲を入力情報として、周波数ごとのアレーマニフォルドを算出し、目標測高手段4E内の評価関数計算手段は、相関行列計算手段からの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、周波数ごとに、目標高度想定範囲、海面反射係数想定範囲および目標距離想定範囲における評価関数を計算し、評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、周波数別測高値の平均値を目標の測高値として算出することになる。
実施の形態7.
なお、上記実施の形態1〜6(図1〜図9)では、海面反射係数想定範囲を入力情報としたが、図10および図11に示すように、波高値想定範囲を入力情報とした目標測高手段4Fを用いてもよい。
図10はこの発明の実施の形態7に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、図11は図10内の目標測高手段4Fの機能構成を示すブロック構成図である。
図10、図11において、前述と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「F」を付して詳述を省略する。
図10において、目標測高手段4Fは、AD変換器3からの受信信号ベクトルと、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および波高値想定範囲とを入力情報として、目標の測高値を算出する。
図11において、目標測高手段4F内の相関行列計算手段5は、AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒット数個の受信信号ベクトルから相関行列を算出し、アレーマニフォルド計算手段6Fは、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および波高値想定範囲を入力情報として、アレーマニフォルドを算出する。
また、評価関数計算手段7Fは、相関行列計算手段5からの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段6Fからのアレーマニフォルドとを入力情報として、目標高度想定範囲および波高値想定範囲における評価関数を計算し、評価関数の最大値を与える目標高度想定値を測高値として算出する。
なお、この発明の実施の形態7による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルは、前述(図3)と同様である。
以下、図10および図11に示したこの発明の実施の形態7による処理フローについて、具体的に説明する。
前述の実施の形態1では、目標高度Htargetおよび海面反射係数ρのみを未知パラメータとして、2次元サーチを用いて目標高度の最尤推定値H^targetを求めている。
これに対し、この発明の実施の形態7では、海面反射係数の海面温度および塩分濃度への依存性が無視できるものとして、目標高度の最尤推定値H^targetを求める。
海面反射係数ρは、以下の式(70)のように、フレネル反射係数|Γ|と、Specular反射係数ρと、ダイバージェンスファクタDとの積により決まる。
Figure 2011033344
ここで、前述の実施の形態1と同様に、距離R、等価地球半径Rおよびフレネル反射係数の偏角arg(Γ)を既知とする場合には、海面反射係数ρは、目標高度Htargetおよび波高値ρを引数として、以下の式(71)のように表すことができる。
Figure 2011033344
ただし、式(71)内の波高値ρは、海面の波の高さを統計的に表す値である。
式(71)から、合成ステアリングベクトルa〜combは、以下の式(72)のように表すことができる。
Figure 2011033344
よって、前述の式(38)は、以下の式(73)のように表すことができる。
Figure 2011033344
すなわち、未知パラメータは、目標高度Htargetおよび波高値ρのみとなり、2次元サーチにより、目標高度Htargetおよび波高値ρの最尤推定値が求まる。
この結果、目標高度の最尤推定値H^targetは、以下の式(74)により求めることができる。
Figure 2011033344
総括すると、目標測高手段4Fにおいて、相関行列計算手段5は、式(32)により相関行列を求め、アレーマニフォルド計算手段6Fは、目標距離情報およびビーム指向角情報に基づき、想定する目標高度想定範囲および波高値想定範囲について、式(72)によりアレーマニフォルドを計算する。
また、評価関数計算手段7Fは、相関行列計算手段5相関行列と、アレーマニフォルド計算手段6Fからのアレーマニフォルドとより、式(73)による評価関数を計算して、式(74)を満たす測高値を求める。
以上では、前述と同様に、アンテナ1内のサブアレー合成器に対応するサブアレー分割行列Tsaを用いるDBF方式レーダにより説明したが、この場合、サブアレー出力である受信信号ベクトルからΣビームおよびΔビームをディジタルビーム合成してからでも、同様の算出結果が得られる。
また、サブアレー合成器がΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスコンパレータとなるモノパルス方式レーダにおいても、同様に適用可能である。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態7の構成が適用可能なことは言うまでもない。
以上の通り、この発明の実施の形態7(図10、図11)に係るレーダ装置によれば、周波数ホッピングを行わない場合でも、DBF方式レーダおよびモノパルス方式レーダへの適用が可能であり、かつサーチ次元数を2次元に低減したMLEによる測高値を求めることができるという効果がある。
実施の形態8.
なお、上記実施の形態7(図10、図11)では、周波数ホッピングについて言及しなかったが、図12および図13に示すように、周波数ホッピングを考慮した目標測高手段4Eを用いてもよい。
図12はこの発明の実施の形態8に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、図13は図12内の目標測高手段4Gの機能構成を示すブロック構成図である。
図12、図13において、前述と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「G」を付して詳述を省略する。
図12において、目標測高手段4Fは、AD変換器3からの受信信号ベクトルと、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および波高値想定範囲とを入力情報として、目標の測高値を算出する。
図13において、目標測高手段4G内の相関行列計算手段5Aは、AD変換器3からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから相関行列を算出する。
また、アレーマニフォルド計算手段6Gは、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および波高値想定範囲を入力情報として、アレーマニフォルドを算出し、評価関数計算手段7Gは、相関行列計算手段5Aからの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段6Gからのアレーマニフォルドとを入力情報として、目標高度想定範囲および波高値想定範囲における評価関数を計算し、評価関数の最大値を与える目標高度を測高値として算出する。
なお、この発明の実施の形態8による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルは、前述(図3)と同様である。
続いて、図12および図13に示したこの発明の実施の形態8による処理フローについて、具体的に説明する。
この発明の実施の形態8においては、前述の実施の形態7と同様に、海面反射係数ρの海面温度および塩分濃度への依存性が無視できるものとして、目標高度の最尤推定値H^targetを求める。
まず、前述の実施の形態7で説明したように、海面反射係数ρは、目標高度Htargetおよび波高値ρを引数として表せるので、周波数ホッピングにおけるl番目の周波数に対応する海面反射係数ρ(Htarget,ρ)は、以下の式(75)のように表される。
Figure 2011033344
したがって、波高値ρは、周波数に依存しないことを考慮すると、周波数ホッピングを用いる場合の測高値H^target_FHは、以下の式(76)、(77)のように求まる。
Figure 2011033344
Figure 2011033344
式(76)から、周波数ホッピングを用いる場合のMLEを用いる測高法では、海面反射係数の海面温度および塩分濃度への依存性が無視できると想定することにより、2次元サーチによって測高値を推定することができる。
総括すると、目標測高手段4Gにおいて、相関行列計算手段5Aは、式(55)により相関行列を求める。
また、アレーマニフォルド計算手段6Gは、目標距離情報およびビーム指向角情報に基づき、想定する目標高度想定範囲および波高値想定範囲について、式(49)によりアレーマニフォルドを計算する。
さらに、評価関数計算手段7Gは、相関行列計算手段5Aからの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段6Gからのアレーマニフォルドとより、式(76)による評価関数を計算して、式(77)を満たす測高値を求める。
以上では、前述と同様に、アンテナ1内のサブアレー合成器に対応するサブアレー分割行列Tsaを用いるDBF方式レーダにより説明したが、この場合、サブアレー出力である受信信号ベクトルからΣビームおよびΔビームをディジタルビーム合成してからでも、同様の算出結果が得られる。
また、サブアレー合成器がΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスコンパレータとなるモノパルス方式レーダにおいても、同様に適用可能である。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態8の構成が適用可能なことは言うまでもない。
以上の通り、この発明の実施の形態8(図12、図13)に係るレーダ装置によれば、周波数ホッピングを行う場合でも、DBF方式レーダおよびモノパルス方式レーダへの適用が可能であり、かつサーチ次元数を2次元に低減したMLEによる測高値を求めることができるという効果がある。
実施の形態9.
なお、上記実施の形態8(図12、図13)では、特に言及しなかったが、図14に示すように、周波数ごとに計算した評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、周波数別測高値の平均値を目標の測高値として算出する目標測高手段4Hを用いてもよい。
図14はこの発明の実施の形態9に係る目標測高手段4Hの機能構成を示すブロック構成図であり、前述と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「H」を付して詳述を省略する。
また、この発明の実施の形態9に係るレーダ装置の全体構成は、図12に示した通りである。
図14において、目標測高手段4H内の相関行列計算手段5Cは、AD変換器3からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、それぞれの周波数に対応したヒット数個の受信信号ベクトルから複数個の相関行列を算出する。
また、アレーマニフォルド計算手段6Hは、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および波高値想定範囲を入力情報として、周波数ごとのアレーマニフォルドを算出する。
さらに、評価関数計算手段7Hは、相関行列計算手段5Cからの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段6Hからのアレーマニフォルドとを入力情報として、周波数ごとに、目標高度想定範囲および波高値想定範囲における評価関数を計算し、評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、周波数別測高値の平均値を測高値として算出する。
なお、この発明の実施の形態9による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルは、前述(図3)と同様である。
以下、図12および図14に示したこの発明の実施の形態9による処理フローについて、具体的に説明する。
前述の実施の形態8では、2次元サーチによって測高値H^target_FHを推定できるものの、受信信号ベクトルの次元は、前述の実施の形態2と同様に、Msa×L次元である。
これに対し、この発明の実施の形態9では、さらなる演算量削減を目的として、前述の実施の形態7に基づき、周波数ごとの測高値を求め、これらの平均値を測高値とする。
すなわち、この発明の実施の形態9においては、周波数ごとの評価関数および測高値を、それぞれ、以下の式(78)、(79)の通りに求める。
Figure 2011033344
Figure 2011033344
また、式(79)から求めた周波数ごとの測高値に基づき、以下の式(80)による測高値を求める。
Figure 2011033344
総括すると、目標測高手段4Hにおいて、相関行列計算手段5Cは、前述の式(60)により相関行列を求め、アレーマニフォルド計算手段6Hは、目標距離情報およびビーム指向角情報に基づき、想定する目標高度想定範囲および波高値想定範囲について、前述の式(37)によりアレーマニフォルドを計算する。
また、評価関数計算手段7Hは、相関行列計算手段5Cからの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段6Hからのアレーマニフォルドとから、式(78)による評価関数を計算して、式(80)を満たす測高値を求める。
以上では、前述と同様に、アンテナ1内のサブアレー合成器に対応するサブアレー分割行列Tsaを用いるDBF方式レーダにより説明したが、この場合、サブアレー出力である受信信号ベクトルからΣビームおよびΔビームをディジタルビーム合成してからでも、同様の算出結果が得られる。
また、サブアレー合成器がΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスコンパレータとなるモノパルス方式レーダにおいても、同様に適用可能である。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態9の構成が適用可能なことは言うまでもない。
以上の通り、この発明の実施の形態9(図12、図14)に係るレーダ装置によれば、周波数ホッピングを行う場合でも、DBF方式レーダおよびモノパルス方式レーダへの適用が可能であり、かつ周波数ごとにサーチ次元数を2次元に低減したMLEによる周波数別測高値の平均より測高値を求めることができるという効果がある。
実施の形態10.
なお、上記実施の形態7〜9(図10〜図14)では、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および波高値想定範囲を入力情報としたが、図15に示すように、目標距離想定範囲を入力情報に加えてもよい。
図15はこの発明の実施の形態10に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「I」を付して詳述を省略する。
図15において、目標測高手段4Iは、AD変換器3からの受信信号ベクトルと、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲、波高値想定範囲および目標距離想定範囲とを入力情報として、目標の測高値を算出する。
すなわち、目標測高手段4I内の相関行列計算手段は、AD変換器3からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒット数個の受信信号ベクトルから相関行列を算出する。
また、目標測高手段4I内のアレーマニフォルド計算手段は、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲、波高値想定範囲および目標距離想定範囲を入力情報として、アレーマニフォルドを算出し、目標測高手段4I内の評価関数計算手段は、相関行列計算手段からの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、目標高度想定範囲および波高値想定範囲における評価関数を計算し、評価関数の最大値を与える目標高度想定値を、目標の測高値として算出する。
なお、この発明の実施の形態10による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルは、前述(図3)と同様である。
以下、図15に示したこの発明の実施の形態10による処理フローについて、具体的に説明する。
前述の実施の形態7では、目標距離情報として、式(34)に示すような想定が行われているが、たとえば測距値には、パルス圧縮のレンジドップラカップリングにより目標速度などに依存する誤差が含まれているので、目標距離情報にも誤差が含まれる。したがって、測高値に誤差が発生して、運用上の問題になる可能性がある。
これに対し、この発明の実施の形態10では、目標距離情報を基準に目標距離想定範囲を設けて、以下の式(81)のように、評価関数を計算して、測高値を求める。
Figure 2011033344
この結果、目標高度の最尤推定値H^targetは、以下の式(82)により求めることができる。
また、言うまでもなく、目標距離の最尤推定値R^gateを、Rmeasureに代わる新たな測距値として算出してもよい。
Figure 2011033344
総括すると、目標測高手段4Iは、式(81)による評価関数を計算して、式(82)を満たす測高値を求める。
以上では、前述と同様に、アンテナ1内のサブアレー合成器に対応するサブアレー分割行列Tsaを用いるDBF方式レーダにより説明したが、この場合、サブアレー出力である受信信号ベクトルからΣビームおよびΔビームをディジタルビーム合成してからでも、同様の算出結果が得られる。
また、サブアレー合成器がΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスコンパレータとなるモノパルス方式レーダにおいても、同様に適用可能である。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態10の構成が適用可能なことは言うまでもない。
以上の通り、この発明の実施の形態10(図15)に係るレーダ装置によれば、周波数ホッピングを行わない場合でも、DBF方式レーダおよびモノパルス方式レーダへの適用が可能であり、かつサーチ次元数を3次元に低減したMLEにより、目標距離情報に含まれる誤差の影響を低減した測高値を求めることができるという効果がある。
実施の形態11.
なお、上記実施の形態10(図15)では、周波数ホッピングについて言及しなかったが、図16に示すように、周波数ホッピングを考慮した目標測高手段4Jを用いてもよい。
図16はこの発明の実施の形態11に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「J」を付して詳述を省略する。
図16において、目標測高手段4Jは、AD変換器3からの受信信号ベクトルと、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲、波高値想定範囲および目標距離想定範囲とを入力情報として、目標の測高値を算出する。
すなわち、目標測高手段4J内の相関行列計算手段は、AD変換器3からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから相関行列を算出する。
また、目標測高手段4J内のアレーマニフォルド計算手段は、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲、波高値想定範囲および目標距離想定範囲を入力情報として、アレーマニフォルドを算出する。
さらに、目標測高手段4J内の評価関数計算手段は、相関行列計算手段からの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、目標高度想定範囲、波高値想定範囲および目標距離想定範囲における評価関数を計算し、評価関数の最大値を与える目標高度を、目標の測高値として算出する。
なお、この発明の実施の形態11による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルは、前述(図3)と同様である。
以下、図16に示したこの発明の実施の形態11による処理フローについて、具体的に説明する。
前述の実施の形態8では、目標距離情報として、式(34)に示すような想定が行われているが、たとえば測距値には、パルス圧縮のレンジドップラカップリングにより目標速度などに依存する誤差が含まれているので、目標距離情報にも誤差が含まれる。
したがって、測高値に誤差が発生して、運用上の問題になる可能性がある。
これに対し、この発明の実施の形態11では、目標距離情報を基準に目標距離想定範囲を設けて、以下の式(83)ように、評価関数を計算して、測高値を求める。
Figure 2011033344
この結果、目標高度の最尤推定値H^targetは、以下の式(84)次式により求めることができる。
また、言うまでもなく、目標距離の最尤推定値R^gateを、Rmeasureに代わる新たな測距値として算出してもよい。
Figure 2011033344
総括すると、目標測高手段4Jは、式(83)による評価関数を計算して、式(84)を満たす測高値を求める。
以上では、前述と同様に、アンテナ1内のサブアレー合成器に対応するサブアレー分割行列Tsaを用いるDBF方式レーダにより説明したが、この場合、サブアレー出力である受信信号ベクトルからΣビームおよびΔビームをディジタルビーム合成してからでも、同様の算出結果が得られる。
また、サブアレー合成器がΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスコンパレータとなるモノパルス方式レーダにおいても、同様に適用可能である。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態11の構成が適用可能なことは言うまでもない。
以上の通り、この発明の実施の形態11(図16)に係るレーダ装置によれば、周波数ホッピングを行う場合でも、DBF方式レーダおよびモノパルス方式レーダへの適用が可能であり、かつサーチ次元数を3次元に低減したMLEにより、目標距離情報に含まれる誤差の影響を低減した測高値を求めることができるという効果がある。
なお、上記実施の形態11の構成は、前述の実施の形態8(図12、図13)の処理において、目標距離想定範囲を追加考慮した場合に相当するが、前述の実施の形態9(図12、図14)においても、同様の処理フローが適用可能なことは言うまでもない。
すなわち、前述の実施の形態9(図12、図14)に適用した場合には、目標測高手段4J内の相関行列計算手段は、AD変換器3からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、それぞれの周波数に対応したヒット数個の受信信号ベクトルから複数個の相関行列を算出する。
また、この場合、目標測高手段4J内のアレーマニフォルド計算手段は、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲、波高値想定範囲および目標距離想定範囲を入力情報として、周波数ごとのアレーマニフォルドを算出する。
さらに、目標測高手段4J内の評価関数計算手段は、相関行列計算手段からの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、周波数ごとに、目標高度想定範囲、波高値想定範囲および目標距離想定範囲とにおける評価関数を計算し、評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、周波数別測高値の平均値を目標の測高値として算出することになる。
1 アンテナ、1a 素子アンテナ、2 受信機、2a 受信ユニット、3 AD変換器、3a 変換ユニット、4、4A〜4J 目標測高手段、5、5A、5C 相関行列計算手段、6、6A〜6C、6F〜6H アレーマニフォルド計算手段、7、7A〜7C、7F〜7H 評価関数計算手段。

Claims (16)

  1. 所定の周波数の送信波を所定のビーム指向方向に向けて空中に送信するとともに、目標からの反射波を受信して複数チャネルの受信信号を取得するアンテナと、
    前記アンテナに接続された複数チャネルの受信ユニットにより構成され、前記アンテナから得られた複数チャネルの受信信号を入力情報として、ベースバンド帯に周波数変換した複数チャネルの受信信号を生成する受信機と、
    前記受信機に接続された複数チャネルのAD変換ユニットにより構成され、前記受信機からの複数チャネルの受信信号を入力情報として、ディジタル信号に変換した複数チャネルの受信信号ベクトルを出力するAD変換器と、
    前記AD変換器からの受信信号ベクトルと、ビーム指向方向情報と、目標距離情報と、目標高度想定範囲と、海面反射係数想定範囲とを入力情報として、前記目標の測高値を算出する目標測高手段とを備え、
    前記目標測高手段は、
    前記AD変換器からの受信信号ベクトルに基づいて相関行列を算出する相関行列計算手段と、
    前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲および前記海面反射係数想定範囲を入力情報として、アレーマニフォルドを算出するアレーマニフォルド計算手段と、
    前記相関行列および前記アレーマニフォルドを用いて前記目標の測高値を算出する評価関数計算手段と
    を含むことを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒット数個の受信信号ベクトルから前記相関行列を算出し、
    前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲および前記海面反射係数想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度想定値を、前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから前記相関行列を算出し、
    前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲および前記海面反射係数想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度想定値を、前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  4. 前記評価関数計算手段は、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドに基づき、海面反射係数に関して2次元サーチを行うことにより、前記目標の測高値を算出することを特徴とする請求項3に記載のレーダ装置。
  5. 前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、それぞれの周波数に対応したヒット数個の受信信号ベクトルから複数個の相関行列を算出し、
    前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲および前記海面反射係数想定範囲を入力情報として、周波数ごとのアレーマニフォルドを算出し、
    前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、周波数ごとに、前記目標高度想定範囲および前記海面反射係数想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、前記周波数別測高値の平均値を前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  6. 前記目標測高手段は、目標距離想定範囲を入力情報に加えて、前記目標の測高値を算出し、
    前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒット数個の受信信号ベクトルから相関行列を算出し、
    前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲、前記海面反射係数想定範囲および前記目標距離想定範囲を入力情報として、前記アレーマニフォルドを算出し、
    前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲および前記海面反射係数想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度想定値を、前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  7. 前記目標測高手段は、目標距離想定範囲を入力情報に加えて、前記目標の測高値を算出し、
    前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから前記相関行列を算出し、
    前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲、前記海面反射係数想定範囲および前記目標距離想定範囲を入力情報として、前記アレーマニフォルドを算出し、
    前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲、前記海面反射係数想定範囲および前記目標距離想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度を、前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  8. 前記目標測高手段は、目標距離想定範囲を入力情報に加えて、前記目標の測高値を算出し、
    前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから前記相関行列を算出し、
    前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲、前記海面反射係数想定範囲および前記目標距離想定範囲を入力情報として、前記アレーマニフォルドを算出し、
    前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲、前記海面反射係数想定範囲および前記目標距離想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度を測高値として算出することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  9. 前記目標測高手段は、目標距離想定範囲を入力情報に加えて、前記目標の測高値を算出し、
    前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、それぞれの周波数に対応したヒット数個の受信信号ベクトルから複数個の相関行列を算出し、
    前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲、前記海面反射係数想定範囲および前記目標距離想定範囲を入力情報として、周波数ごとのアレーマニフォルドを算出し、
    前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、周波数ごとに、前記目標高度想定範囲、前記海面反射係数想定範囲および前記目標距離想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、前記周波数別測高値の平均値を前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  10. 所定の周波数の送信波を所定のビーム指向方向に向けて空中に送信するとともに、目標からの反射波を受信して複数チャネルの受信信号を取得するアンテナと、
    前記アンテナに接続された複数チャネルの受信ユニットにより構成され、前記アンテナから得られた複数チャネルの受信信号を入力情報として、ベースバンド帯に周波数変換した複数チャネルの受信信号を生成する受信機と、
    前記受信機に接続された複数チャネルのAD変換ユニットにより構成され、前記受信機からの複数チャネルの受信信号を入力情報として、ディジタル信号に変換した複数チャネルの受信信号ベクトルを出力するAD変換器と、
    前記AD変換器からの受信信号ベクトルと、ビーム指向方向情報と、目標距離情報と、目標高度想定範囲と、波高値想定範囲とを入力情報として、前記目標の測高値を算出する目標測高手段とを備え、
    前記目標測高手段は、
    前記AD変換器からの受信信号ベクトルに基づいて相関行列を算出する相関行列計算手段と、
    前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲および前記波高値想定範囲を入力情報として、アレーマニフォルドを算出するアレーマニフォルド計算手段と、
    前記相関行列および前記アレーマニフォルドを用いて前記目標の測高値を算出する評価関数計算手段と
    を含むことを特徴とするレーダ装置。
  11. 前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒット数個の受信信号ベクトルから前記相関行列を算出し、
    前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲および前記波高値想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度想定値を、前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項10に記載のレーダ装置。
  12. 前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから前記相関行列を算出し、
    前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲および前記波高値想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度を、前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項10に記載のレーダ装置。
  13. 前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、それぞれの周波数に対応したヒット数個の受信信号ベクトルから複数個の相関行列を算出し、
    前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲および波高値想定範囲を入力情報として、周波数ごとのアレーマニフォルドを算出し、
    前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、周波数ごとに、前記目標高度想定範囲および前記波高値想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、前記周波数別測高値の平均値を前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項10に記載のレーダ装置。
  14. 前記目標測高手段は、目標距離想定範囲を入力情報に加えて、前記目標の測高値を算出し、
    前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒット数個の受信信号ベクトルから前記相関行列を算出し、
    前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲、前記波高値想定範囲および前記目標距離想定範囲を入力情報として、前記アレーマニフォルドを算出し、
    前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲および前記波高値想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度想定値を、前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項10に記載のレーダ装置。
  15. 前記目標測高手段は、目標距離想定範囲を入力情報に加えて、前記目標の測高値を算出し、
    前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから前記相関行列を算出し、
    前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲、前記波高値想定範囲および前記目標距離想定範囲を入力情報として、前記アレーマニフォルドを算出し、
    前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲、前記波高値想定範囲および前記目標距離想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度を、前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項10に記載のレーダ装置。
  16. 前記目標測高手段は、目標距離想定範囲を入力情報に加えて、前記目標の測高値を算出し、
    前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、それぞれの周波数に対応したヒット数個の受信信号ベクトルから複数個の相関行列を算出し、
    前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲、前記波高値想定範囲および前記目標距離想定範囲を入力情報として、周波数ごとのアレーマニフォルドを算出し、
    前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、周波数ごとに、前記目標高度想定範囲、前記波高値想定範囲および前記目標距離想定範囲とにおける評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、前記周波数別測高値の平均値を前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項10に記載のレーダ装置。
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