JP2011033344A - レーダ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アンテナ1からの受信信号から複数チャネルの受信信号を生成する受信機2と、複数チャネルの受信信号からディジタル信号に変換した複数チャネルの受信信号ベクトルを出力するAD変換器3と、受信信号ベクトル、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および海面反射係数想定範囲を入力情報として、目標の測高値を算出する目標測高手段4とを備えている。目標測高手段4は、受信信号ベクトルから相関行列を算出する手段と、各種情報からアレーマニフォルドを算出する手段と、相関行列およびアレーマニフォルドから測高値を算出する手段とを含む。
【選択図】図1
Description
ところが、そのためには、素子アンテナまたはサブアレーアンテナを等間隔に配置する必要があり、素子アンテナなどを不等間隔に配置する場合の多いレーダへの適用は、通常は困難である。
この測高法においては、通常のレーダでは測高に先立って行われる目標検出などにより目標距離が既知となること、ならびに、検出された目標距離とレーダとの間に海面反射マルチパス伝搬モデルを導入することにより、MLEの低演算量化を実現するとともに、モノパルス測角による測高に比べて高精度な測高が行われる。
この測高法においては、周波数ホッピングと呼ばれる複数周波数による送受信を行うことにより、DBF方式レーダのみならず、モノパルス方式レーダへの適用を可能にするとともに、モノパルス測角による測高に比べて高精度な測高が行われる。合わせて、周波数ホッピングによる周波数ダイバシチ効果が得られる場合には、さらに高精度な測高が行われる。
また、この場合、空間スムージング法などの前処理によってコヒーレント波への分離・測角能力を与えるためには、素子アンテナまたはサブアレーアンテナを等間隔に配置する必要があり、素子アンテナなどを不等間隔に配置する場合の多いレーダへの適用が困難になるという課題があった。
また、特許文献1、非特許文献4に記載の測高法においては、3チャネル以上の素子アンテナまたはサブアレーアンテナによる受信系統が必要となるので、2チャネルの受信系統しか有さないモノパルス方式レーダへの適用は困難となるという課題があった。
さらに、MLEのサーチ演算には、少なくとも3次元サーチが必要となるので、周波数ホッピングを行わない場合でも、DBF方式レーダのみならずモノパルス方式レーダへの適用が可能で、かつ低演算量のMLEを用いることが可能な測高法の開発が要求されているにもかかわらず、実現することができないという課題があった。
図1はこの発明の実施の形態1に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、図2は図1内の目標測高手段の機能構成を示すブロック構成図である。
図1において、レーダ装置は、アンテナ1と、受信機2と、AD変換器3と、目標測高手段4とを備えている。
アレーマニフォルド計算手段6は、ビーム指向方向情報と、目標距離情報と、目標高度想定範囲と、海面反射係数想定範囲とを入力情報として、アレーマニフォルドを算出する。
図3はこの発明の実施の形態1において想定されるジオメトリを示す説明図であり、等価地球半径Reを用いたときのアンテナ1および目標の関係を示している。具体的には、等価地球とアンテナ1および目標との関係、ならびに鏡面反射点(海面)を介したアンテナ1と目標との関係を示している。
等価地球半径Reは、実際の地球半径Rearthに等価地球半径係数ke(標準大気状態では、ke=4/3)を乗じた値である。
ここで、アンテナ高さHant方向に並ぶM個の素子アンテナ、移相器およびLNA(Low Noise Amplifier)を含む送受信モジュールと、Msaチャネルのサブアレー合成器とから構成されるフェーズドアレーアンテナを備え、Msaチャネルのサブアレーからなる受信系統で構成されるレーダ装置を想定し、海面マルチパス環境下でのサブアレー出力に対応する受信信号ベクトルを導出する場合について説明する。
また、アンテナ1の素子アンテナより放射されたstx(t)がアンテナ中心から目標までの距離Rの目標に到達する信号を目標到達信号stgt(t)とする。
また、adirectおよびareflectは、それぞれ、直接波と間接波との電波伝搬による位相回転を表すベクトルであり、以下の式(4)、(5)の通りである。
海面反射係数ρmは、フレネル反射係数、Specular反射係数、およびダイバージェンスファクタにより決まる。
また、海面反射位相φmは、フレネル反射の偏角、および直接波と間接波との行路差により決まる。
Rmは、m番目の素子アンテナから目標までの距離であり、以下の式(6)のように表される。
目標到達信号stgt(t)は、直接波と間接波とを足し合わせたものであり、以下の式(7)、(8)のように表される。
このときの受信信号ベクトルxsa(t)は、以下の式(12)のように表される。
Tはサブアレー合成器に対応するサブアレー分割行列Tsaに相当しており、その行列サイズは(M×Msa)である。
また、式(12)内のxant(t)は、以下の式(13)により与えられる。
式(12)を、レーダ送信機で生成される信号sgen(t)を用いて表すと、前述の式(8)、(10)、(11)から、以下の式(14)のようになる。
素子アンテナごとの海面反射係数ρmの差が無視できるとすると、素子アンテナに依存しない海面反射係数をρとして、ベクトルareflectは、以下の式(15)のように改められる。
通常、低仰角方向の目標については、目標位置における直接波と間接波とのアスペクト角の差は微小であることから、目標反射係数σtgt(θdirect)とσtgt(θreflect)との間には、以下の式(24)が成り立つものとする。
言うまでもなく、目標反射係数σtgt(θdirect)およびσtgt(θreflect)が既知の場合には、前述の式(21)に基づき目標測高が可能である。
以下、図1および図2に示したこの発明の実施の形態1に係るレーダ装置の処理フローについて、具体的に説明する。
ここで、受信機雑音ベクトルnsa(t)が観測時刻tにおいて互いに独立であれば、x〜〜sa(t)の尤度Λは、以下の式(28)のようになる。
最尤推定法は、尤度Λを最大にするようなパラメータを推定するものである。
ここで、尤度Λの最大化は、対数尤度の最大化と等価であるから、式(28)から、以下の式(29)のような、評価関数Jの最小化と等価になる。
まず、式(29)内のs〜〜tgt(t)は、式(31)においては、受信信号ベクトルx〜〜sa(t)の相関行列に含まれるので、s〜〜tgt(t)に含まれる目標反射係数σtgt(θdirect)は、未知のままでよい。
したがって、式(31)内の未知パラメータは、合成ステアリングベクトルa〜combのみである。
ここで、合成ステアリングベクトルa〜combは、式(4)、(15)、(26)に基づき、以下の式(33)のような引数を用いて表すことができる。
また、φ1、φ2、・・・φMは、未知パラメータ(Htarget、Re、R、フレネル反射係数Γの偏角arg(Γ))の関数である。
式(34)のように、目標距離情報を想定値とする理由は、測高に先立つ目標検出および測距、または追尾フィルタからの目標距離予測値などにより、レーダから目標までの距離が既知となることによる。
また、垂直偏波の場合には、グレージング角が小さいときは、偏角がほぼπとなり、特に周波数が1GHz〜30GHz、かつグレージング角が2deg以内であれば、偏角がほぼ0.95πとなるためである。
結局、目標高度の最尤推定値H^targetは、以下の式(39)により求めることができる。
また、評価関数計算手段7は、相関行列およびアレーマニフォルドから、式(38)による評価関数を計算し、式(39)を満たす測高値を求める。
さらに、上記説明で用いたフェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態1の構成が適用可能なことは言うまでもない。
なお、上記実施の形態1(図1、図2)では、周波数ホッピングについて言及しなかったが、図4および図5に示すように、周波数ホッピングを考慮した目標測高手段4Aを用いてもよい。
図4および図5において、前述(図1、図2参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「A」を付して詳述を省略する。
なお、この発明の実施の形態2による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルについては、前述(図3)と同様なので説明を省略する。
また、アレーマニフォルド計算手段6Aは、目標距離情報およびビーム指向角情報に基づき、想定する目標高度想定範囲および海面反射係数想定範囲について、式(49)によりアレーマニフォルドを計算する。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態2の構成が適用可能なことは言うまでもない。
なお、上記実施の形態2(図4、図5)では、特に言及しなかったが、図6に示すように、海面反射係数ρに関して2次元サーチを行う目標測高手段4Bを用いてもよい。
図6はこの発明の実施の形態3に係る目標測高手段4Bの機能構成を示すブロック構成図であり、前述(図5参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「B」を付して詳述を省略する。また、この発明の実施の形態3に係るレーダ装置の全体構成は、図4に示した通りである。
なお、この発明の実施の形態3による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルは、前述(図3)と同様である。
これに対し、この発明の実施の形態3では、演算量削減を目的として、周波数ごとの海面反射係数ρ1、ρ2、・・・、ρLの差異を無視して、以下の式(57)のように、海面反射係数ρバーFHを同一値に改める。
また、評価関数計算手段7Bは、相関行列計算手段5Aからの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段6Bからのアレーマニフォルドとより、式(58)による評価関数を計算し、式(59)を満たす測高値を求める。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態3の構成が適用可能なことは言うまでもない。
なお、上記実施の形態2、3(図4〜図6)では、特に言及しなかったが、図7に示すように、周波数ごとに計算した評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、周波数別測高値の平均値を目標の測高値として算出する目標測高手段4Cを用いてもよい。
また、この発明の実施の形態4に係るレーダ装置の全体構成は、図4に示した通りである。
さらに、評価関数計算手段7Cは、相関行列計算手段5Cからの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段6Cからのアレーマニフォルドとを入力情報として、周波数ごとに、目標高度想定範囲および海面反射係数想定範囲における評価関数を計算し、評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、周波数別測高値の平均値を測高値として算出する。
前述の実施の形態2における測高値H^target_FHは、式(56)から求めているので、(L+1)次元サーチが必要であった。また、前述の実施の形態3においては、サーチ次元が2次元に低減されるものの、受信信号ベクトルの次元は、実施の形態2と同様にMsa×L次元であった。
この発明の実施の形態4において、相関行列は、周波数ごとに、以下の式(60)により求められる。
また、アレーマニフォルド計算手段6Cは、目標距離情報およびビーム指向角情報に基づき、想定する目標高度想定範囲および海面反射係数想定範囲について、式(37)によりアレーマニフォルドを計算する。
さらに、評価関数計算手段7Cは、相関行列計算手段5Cからの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段6Cからのアレーマニフォルドとより、式(61)による評価関数を計算し、式(63)を満たす測高値を求める。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態4の構成が適用可能なことは言うまでもない。
なお、上記実施の形態1〜4(図1〜図7)では、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および海面反射係数想定範囲を入力情報としたが、図8に示すように、目標距離想定範囲を入力情報に加えてもよい。
図8はこの発明の実施の形態5に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「D」を付して詳述を省略する。
なお、この発明の実施の形態5による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルは、前述(図3)と同様である。
前述の実施の形態1では、目標距離情報として、式(34)に示すような想定が行われているが、たとえば測距値には、パルス圧縮のレンジドップラカップリングにより、目標速度などに依存した誤差が含まれることから、目標距離情報にも誤差が含まれる。したがって、測高値に誤差が発生して、運用上の問題になる可能性がある。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態5の構成が適用可能なことは言うまでもない。
なお、上記実施の形態5(図8)では、周波数ホッピングについて言及しなかったが、図9に示すように、周波数ホッピングを考慮した目標測高手段4Eを用いてもよい。
図9はこの発明の実施の形態6に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「E」を付して詳述を省略する。
すなわち、目標測高手段4E内の相関行列計算手段は、AD変換器3からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから相関行列を算出する。
この発明の実施の形態6による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルは、前述(図3)と同様である。
前述の実施の形態1では、目標距離情報として、式(34)に示すような想定が行われているが、たとえば測距値には、パルス圧縮のレンジドップラカップリングにより、目標速度などに依存した誤差が含まれることから、目標距離情報にも誤差が含まれる。したがって、測高値に誤差が発生して、運用上の問題になる可能性がある。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態6の構成が適用可能なことは言うまでもない。
すなわち、前述の実施の形態3(図6)に適用した場合には、目標測高手段4E内の相関行列計算手段は、AD変換器3からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから相関行列を算出する。
なお、上記実施の形態1〜6(図1〜図9)では、海面反射係数想定範囲を入力情報としたが、図10および図11に示すように、波高値想定範囲を入力情報とした目標測高手段4Fを用いてもよい。
図10はこの発明の実施の形態7に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、図11は図10内の目標測高手段4Fの機能構成を示すブロック構成図である。
図10において、目標測高手段4Fは、AD変換器3からの受信信号ベクトルと、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および波高値想定範囲とを入力情報として、目標の測高値を算出する。
なお、この発明の実施の形態7による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルは、前述(図3)と同様である。
前述の実施の形態1では、目標高度Htargetおよび海面反射係数ρのみを未知パラメータとして、2次元サーチを用いて目標高度の最尤推定値H^targetを求めている。
海面反射係数ρは、以下の式(70)のように、フレネル反射係数|Γ|と、Specular反射係数ρsと、ダイバージェンスファクタDとの積により決まる。
式(71)から、合成ステアリングベクトルa〜combは、以下の式(72)のように表すことができる。
この結果、目標高度の最尤推定値H^targetは、以下の式(74)により求めることができる。
また、評価関数計算手段7Fは、相関行列計算手段5相関行列と、アレーマニフォルド計算手段6Fからのアレーマニフォルドとより、式(73)による評価関数を計算して、式(74)を満たす測高値を求める。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態7の構成が適用可能なことは言うまでもない。
なお、上記実施の形態7(図10、図11)では、周波数ホッピングについて言及しなかったが、図12および図13に示すように、周波数ホッピングを考慮した目標測高手段4Eを用いてもよい。
図12はこの発明の実施の形態8に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、図13は図12内の目標測高手段4Gの機能構成を示すブロック構成図である。
図12において、目標測高手段4Fは、AD変換器3からの受信信号ベクトルと、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および波高値想定範囲とを入力情報として、目標の測高値を算出する。
なお、この発明の実施の形態8による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルは、前述(図3)と同様である。
この発明の実施の形態8においては、前述の実施の形態7と同様に、海面反射係数ρの海面温度および塩分濃度への依存性が無視できるものとして、目標高度の最尤推定値H^targetを求める。
また、アレーマニフォルド計算手段6Gは、目標距離情報およびビーム指向角情報に基づき、想定する目標高度想定範囲および波高値想定範囲について、式(49)によりアレーマニフォルドを計算する。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態8の構成が適用可能なことは言うまでもない。
なお、上記実施の形態8(図12、図13)では、特に言及しなかったが、図14に示すように、周波数ごとに計算した評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、周波数別測高値の平均値を目標の測高値として算出する目標測高手段4Hを用いてもよい。
また、この発明の実施の形態9に係るレーダ装置の全体構成は、図12に示した通りである。
また、アレーマニフォルド計算手段6Hは、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および波高値想定範囲を入力情報として、周波数ごとのアレーマニフォルドを算出する。
なお、この発明の実施の形態9による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルは、前述(図3)と同様である。
前述の実施の形態8では、2次元サーチによって測高値H^target_FHを推定できるものの、受信信号ベクトルの次元は、前述の実施の形態2と同様に、Msa×L次元である。
すなわち、この発明の実施の形態9においては、周波数ごとの評価関数および測高値を、それぞれ、以下の式(78)、(79)の通りに求める。
また、評価関数計算手段7Hは、相関行列計算手段5Cからの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段6Hからのアレーマニフォルドとから、式(78)による評価関数を計算して、式(80)を満たす測高値を求める。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態9の構成が適用可能なことは言うまでもない。
なお、上記実施の形態7〜9(図10〜図14)では、ビーム指向方向情報、目標距離情報、目標高度想定範囲および波高値想定範囲を入力情報としたが、図15に示すように、目標距離想定範囲を入力情報に加えてもよい。
図15はこの発明の実施の形態10に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「I」を付して詳述を省略する。
すなわち、目標測高手段4I内の相関行列計算手段は、AD変換器3からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒット数個の受信信号ベクトルから相関行列を算出する。
なお、この発明の実施の形態10による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルは、前述(図3)と同様である。
前述の実施の形態7では、目標距離情報として、式(34)に示すような想定が行われているが、たとえば測距値には、パルス圧縮のレンジドップラカップリングにより目標速度などに依存する誤差が含まれているので、目標距離情報にも誤差が含まれる。したがって、測高値に誤差が発生して、運用上の問題になる可能性がある。
また、言うまでもなく、目標距離の最尤推定値R^gateを、Rmeasureに代わる新たな測距値として算出してもよい。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態10の構成が適用可能なことは言うまでもない。
なお、上記実施の形態10(図15)では、周波数ホッピングについて言及しなかったが、図16に示すように、周波数ホッピングを考慮した目標測高手段4Jを用いてもよい。
図16はこの発明の実施の形態11に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、前述と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「J」を付して詳述を省略する。
すなわち、目標測高手段4J内の相関行列計算手段は、AD変換器3からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから相関行列を算出する。
さらに、目標測高手段4J内の評価関数計算手段は、相関行列計算手段からの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、目標高度想定範囲、波高値想定範囲および目標距離想定範囲における評価関数を計算し、評価関数の最大値を与える目標高度を、目標の測高値として算出する。
なお、この発明の実施の形態11による処理において、想定する海面マルチパス伝搬モデルは、前述(図3)と同様である。
前述の実施の形態8では、目標距離情報として、式(34)に示すような想定が行われているが、たとえば測距値には、パルス圧縮のレンジドップラカップリングにより目標速度などに依存する誤差が含まれているので、目標距離情報にも誤差が含まれる。
したがって、測高値に誤差が発生して、運用上の問題になる可能性がある。
また、言うまでもなく、目標距離の最尤推定値R^gateを、Rmeasureに代わる新たな測距値として算出してもよい。
さらに、前述と同様に、フェーズドアレーアンテナを含むΣビームおよびΔビームを形成するモノパルスアンテナを、アンテナ1として有するモノパルス方式レーダにおいても、この発明の実施の形態11の構成が適用可能なことは言うまでもない。
すなわち、前述の実施の形態9(図12、図14)に適用した場合には、目標測高手段4J内の相関行列計算手段は、AD変換器3からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、それぞれの周波数に対応したヒット数個の受信信号ベクトルから複数個の相関行列を算出する。
さらに、目標測高手段4J内の評価関数計算手段は、相関行列計算手段からの相関行列と、アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、周波数ごとに、目標高度想定範囲、波高値想定範囲および目標距離想定範囲とにおける評価関数を計算し、評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、周波数別測高値の平均値を目標の測高値として算出することになる。
Claims (16)
- 所定の周波数の送信波を所定のビーム指向方向に向けて空中に送信するとともに、目標からの反射波を受信して複数チャネルの受信信号を取得するアンテナと、
前記アンテナに接続された複数チャネルの受信ユニットにより構成され、前記アンテナから得られた複数チャネルの受信信号を入力情報として、ベースバンド帯に周波数変換した複数チャネルの受信信号を生成する受信機と、
前記受信機に接続された複数チャネルのAD変換ユニットにより構成され、前記受信機からの複数チャネルの受信信号を入力情報として、ディジタル信号に変換した複数チャネルの受信信号ベクトルを出力するAD変換器と、
前記AD変換器からの受信信号ベクトルと、ビーム指向方向情報と、目標距離情報と、目標高度想定範囲と、海面反射係数想定範囲とを入力情報として、前記目標の測高値を算出する目標測高手段とを備え、
前記目標測高手段は、
前記AD変換器からの受信信号ベクトルに基づいて相関行列を算出する相関行列計算手段と、
前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲および前記海面反射係数想定範囲を入力情報として、アレーマニフォルドを算出するアレーマニフォルド計算手段と、
前記相関行列および前記アレーマニフォルドを用いて前記目標の測高値を算出する評価関数計算手段と
を含むことを特徴とするレーダ装置。 - 前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒット数個の受信信号ベクトルから前記相関行列を算出し、
前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲および前記海面反射係数想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度想定値を、前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。 - 前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから前記相関行列を算出し、
前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲および前記海面反射係数想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度想定値を、前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。 - 前記評価関数計算手段は、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドに基づき、海面反射係数に関して2次元サーチを行うことにより、前記目標の測高値を算出することを特徴とする請求項3に記載のレーダ装置。
- 前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、それぞれの周波数に対応したヒット数個の受信信号ベクトルから複数個の相関行列を算出し、
前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲および前記海面反射係数想定範囲を入力情報として、周波数ごとのアレーマニフォルドを算出し、
前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、周波数ごとに、前記目標高度想定範囲および前記海面反射係数想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、前記周波数別測高値の平均値を前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。 - 前記目標測高手段は、目標距離想定範囲を入力情報に加えて、前記目標の測高値を算出し、
前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒット数個の受信信号ベクトルから相関行列を算出し、
前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲、前記海面反射係数想定範囲および前記目標距離想定範囲を入力情報として、前記アレーマニフォルドを算出し、
前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲および前記海面反射係数想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度想定値を、前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。 - 前記目標測高手段は、目標距離想定範囲を入力情報に加えて、前記目標の測高値を算出し、
前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから前記相関行列を算出し、
前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲、前記海面反射係数想定範囲および前記目標距離想定範囲を入力情報として、前記アレーマニフォルドを算出し、
前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲、前記海面反射係数想定範囲および前記目標距離想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度を、前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。 - 前記目標測高手段は、目標距離想定範囲を入力情報に加えて、前記目標の測高値を算出し、
前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから前記相関行列を算出し、
前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲、前記海面反射係数想定範囲および前記目標距離想定範囲を入力情報として、前記アレーマニフォルドを算出し、
前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲、前記海面反射係数想定範囲および前記目標距離想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度を測高値として算出することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。 - 前記目標測高手段は、目標距離想定範囲を入力情報に加えて、前記目標の測高値を算出し、
前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、それぞれの周波数に対応したヒット数個の受信信号ベクトルから複数個の相関行列を算出し、
前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲、前記海面反射係数想定範囲および前記目標距離想定範囲を入力情報として、周波数ごとのアレーマニフォルドを算出し、
前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、周波数ごとに、前記目標高度想定範囲、前記海面反射係数想定範囲および前記目標距離想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、前記周波数別測高値の平均値を前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。 - 所定の周波数の送信波を所定のビーム指向方向に向けて空中に送信するとともに、目標からの反射波を受信して複数チャネルの受信信号を取得するアンテナと、
前記アンテナに接続された複数チャネルの受信ユニットにより構成され、前記アンテナから得られた複数チャネルの受信信号を入力情報として、ベースバンド帯に周波数変換した複数チャネルの受信信号を生成する受信機と、
前記受信機に接続された複数チャネルのAD変換ユニットにより構成され、前記受信機からの複数チャネルの受信信号を入力情報として、ディジタル信号に変換した複数チャネルの受信信号ベクトルを出力するAD変換器と、
前記AD変換器からの受信信号ベクトルと、ビーム指向方向情報と、目標距離情報と、目標高度想定範囲と、波高値想定範囲とを入力情報として、前記目標の測高値を算出する目標測高手段とを備え、
前記目標測高手段は、
前記AD変換器からの受信信号ベクトルに基づいて相関行列を算出する相関行列計算手段と、
前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲および前記波高値想定範囲を入力情報として、アレーマニフォルドを算出するアレーマニフォルド計算手段と、
前記相関行列および前記アレーマニフォルドを用いて前記目標の測高値を算出する評価関数計算手段と
を含むことを特徴とするレーダ装置。 - 前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒット数個の受信信号ベクトルから前記相関行列を算出し、
前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲および前記波高値想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度想定値を、前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項10に記載のレーダ装置。 - 前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから前記相関行列を算出し、
前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲および前記波高値想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度を、前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項10に記載のレーダ装置。 - 前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、それぞれの周波数に対応したヒット数個の受信信号ベクトルから複数個の相関行列を算出し、
前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲および波高値想定範囲を入力情報として、周波数ごとのアレーマニフォルドを算出し、
前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、周波数ごとに、前記目標高度想定範囲および前記波高値想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、前記周波数別測高値の平均値を前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項10に記載のレーダ装置。 - 前記目標測高手段は、目標距離想定範囲を入力情報に加えて、前記目標の測高値を算出し、
前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒット数個の受信信号ベクトルから前記相関行列を算出し、
前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲、前記波高値想定範囲および前記目標距離想定範囲を入力情報として、前記アレーマニフォルドを算出し、
前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲および前記波高値想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度想定値を、前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項10に記載のレーダ装置。 - 前記目標測高手段は、目標距離想定範囲を入力情報に加えて、前記目標の測高値を算出し、
前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、ヒットごとに異なる周波数に対応した複数の受信信号ベクトルを並べた新たな周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルを構成し、ヒット数個の周波数ホッピング実行時の受信信号ベクトルから前記相関行列を算出し、
前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲、前記波高値想定範囲および前記目標距離想定範囲を入力情報として、前記アレーマニフォルドを算出し、
前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、前記目標高度想定範囲、前記波高値想定範囲および前記目標距離想定範囲における評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度を、前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項10に記載のレーダ装置。 - 前記目標測高手段は、目標距離想定範囲を入力情報に加えて、前記目標の測高値を算出し、
前記相関行列計算手段は、前記AD変換器からの受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測するとともに、周波数ホッピングによる異なる周波数における受信信号ベクトルをヒット数回にわたって計測して、それぞれの周波数に対応したヒット数個の受信信号ベクトルから複数個の相関行列を算出し、
前記アレーマニフォルド計算手段は、前記ビーム指向方向情報、前記目標距離情報、前記目標高度想定範囲、前記波高値想定範囲および前記目標距離想定範囲を入力情報として、周波数ごとのアレーマニフォルドを算出し、
前記評価関数計算手段は、前記相関行列計算手段からの相関行列と、前記アレーマニフォルド計算手段からのアレーマニフォルドとを入力情報として、周波数ごとに、前記目標高度想定範囲、前記波高値想定範囲および前記目標距離想定範囲とにおける評価関数を計算し、前記評価関数の最大値を与える目標高度を周波数別測高値として求め、前記周波数別測高値の平均値を前記目標の測高値として算出することを特徴とする請求項10に記載のレーダ装置。
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