JP2011033224A - 横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法 - Google Patents

横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011033224A
JP2011033224A JP2009177601A JP2009177601A JP2011033224A JP 2011033224 A JP2011033224 A JP 2011033224A JP 2009177601 A JP2009177601 A JP 2009177601A JP 2009177601 A JP2009177601 A JP 2009177601A JP 2011033224 A JP2011033224 A JP 2011033224A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
body shell
main body
apparent density
heat transfer
horizontal continuous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009177601A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5330920B2 (ja
Inventor
Takemi Yamamoto
岳身 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okawara Mfg Co Ltd
Original Assignee
Okawara Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Okawara Mfg Co Ltd filed Critical Okawara Mfg Co Ltd
Priority to JP2009177601A priority Critical patent/JP5330920B2/ja
Publication of JP2011033224A publication Critical patent/JP2011033224A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5330920B2 publication Critical patent/JP5330920B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Drying Of Solid Materials (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

【課題】 横型連続伝導伝熱式乾燥機から排出された乾燥品の見かけ密度を測定し、この測定値を判断ファクターとして、シェル本体内において処理途中の中間製品(乾燥の進んだ被処理物)の滞留量を、横型連続伝導伝熱式乾燥機が効率的に稼働される滞留量にすることにより、性状変動が激しい被処理物であっても、その乾燥処理を好適に行うことのできる、新規な横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法の開発を技術課題とした。
【解決手段】 本体シェル10から排出された乾燥品Dの見かけ密度を測定し、この見かけ密度に応じて本体シェル10内の乾燥品Dを排出する溢出口102に具えられる堰板108の開閉時間を変更することにより、本体シェル10内に滞留している乾燥の進んだ中間製品H1の滞留量を調節することを特徴として成る。
【選択図】図1

Description

本発明は泥状・ケーク状・粉粒状等の材料の乾燥に好適な横型連続伝導伝熱式乾燥機に関するものであって、特に下水等の脱水汚泥のように性状変動が激しい被処理物を良好に乾燥処理することのできる横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法に係るものである。
近時、環境保全の取り組みが盛んになってきており、企業等にあっては、生ごみ、食品加工残渣等の一般廃棄物や、下水汚泥等を乾燥・濃縮して、減量・腐敗防止を図ったうえで再資源化や処分を行っている。
このような汚泥等の乾燥に供される装置の一つに横型連続伝導伝熱式乾燥機1′がある。この装置は図8(a)に示すように、本体シェル10′内に多管式加熱管11′が具えられ、この多管式加熱管11′を、その内部に加熱用蒸気を流すとともに回転させ、このものに被処理物Hを接触させて水分を蒸発させる装置である(例えば特許文献1参照)。そして投入口101′から本体シェル10′内に供給された被処理物Hは、リフタ117′によって掻き上げられ、乾燥が進行しながら溢出口102′側に移動するものであり、乾燥品Dとなった状態で溢出口102′からシュート12′を経由して外部に排出されることとなる。
このような横型連続伝導伝熱式乾燥機1′の運転に際しては、本体シェル10′の容量の50%程度の中間製品H1(乾燥の進んだ被処理材H)を種材として本体シェル10′内に滞留させ、新たに投入された被処理材Hの含水率を低下させることにより、効率的な乾燥処理が行われることとなる。
このため本体シェル10′内における乾燥品Dの滞留量を把握するとともに調節することが求められるが、ダストの付着等の問題があるためレベル計を設置することによる直接的な計測は現実的ではなく、以下のように間接的な手法が採られている。
すなわち横型連続伝導伝熱式乾燥機1′においては、多管式加熱管11′の負荷に応じてモータM′の電流値が変動するため、電流値を測定することにより、予め作成された検量線(滞留量−電流値曲線)に基づいて本体シェル10′内の乾燥品Dの滞留量が求められるものである。
そして排出ダンパ109′による堰板108′の開閉時間を変化させることにより乾燥品Dの排出量をコントロールし、本体シェル10′内の滞留量の調整が行われている。
しかしながら前記検量線(滞留量−電流値曲線)は、被処理物Hの性状に応じて異なる特性を示すものであるため、運転中に投入口101′に投入される被処理物Hの性状が変化したときには、電流値から求められる滞留量が正確なものではなくなってしまう。このためオペレータが被処理物Hの性状変化に気が付かなかったときには、滞留量を見誤ってしまうこととなる。
以上のように従来手法によると、食品工場等で発生する廃棄物等のように、性状変化が微小である被処理物Hを扱う場合には問題はなかったが、下水等の脱水汚泥のように性状(特に乾燥品の見かけ密度)の変動が激しい被処理物Hを扱う場合には、制御がいわば的外れなものとなり、乾燥機に被処理物Hを充満させて胴詰まり状態を生じさせたり、乾燥不足や過乾燥等の乾燥不良等を引き起こしてしまうことがあった。またひどい場合には、自動運転を続行するのが困難になってしまっていた。
因みに前記下水の脱水汚泥は、採取個所によって性状が大きく異なるものであり、更に同じ採取個所のものであっても採取時間によっては性状が大きく異なってくるものであるため、横型連続伝導伝熱式乾燥機1′内での乾燥状況を把握しにくいものの一つである。
特開2005−331210
本発明はこのような背景からなされたものであって、横型連続伝導伝熱式乾燥機から排出された乾燥品の見かけ密度を測定し、この測定値を判断ファクターとして、シェル本体内において処理途中の中間製品(乾燥の進んだ被処理物)の量を、横型連続伝導伝熱式乾燥機が効率的に稼働される量にすることにより、性状変動が激しい被処理物であっても、その乾燥処理を好適に行うことのできる、新規な横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法の開発を技術課題としたものである。
すなわち請求項1記載の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法は、機枠上に具えられた本体シェル内に多管式加熱管が具えられ、この多管式加熱管を、その内部に加熱用蒸気を流すとともに回転させ、前記本体シェル内に被処理物を投入し、この被処理物を本体シェル内に滞留させつつ前記多管式加熱管に接触させて被処理物の乾燥品を得る装置において、前記本体シェルから排出された乾燥品の見かけ密度を測定し、この見かけ密度に応じて、前記本体シェル内に滞留している被処理物の滞留量を調節することを特徴として成るものである。
また請求項2記載の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法は、前記要件に加え、前記本体シェル内における被処理物の滞留量の調節は、前記多管式加熱管を回転させる駆動装置に流れる電流値と、前記乾燥品の見かけ密度に対応した加熱管駆動電流設定値とを比較して、前記本体シェルの乾燥品を排出する溢出口に具えられる堰板の開閉時間を変更することにより行うことを特徴として成るものである。
更にまた請求項3記載の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法は、前記要件に加え、前記乾燥品の見かけ密度を、前記本体シェルから排出される乾燥品を取り込むために具えられたサンプリング容器内の乾燥品の体積と、前記サンプリング容器に取り込まれた乾燥品の重量とから算出することを特徴として成るものである。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
まず請求項1記載の発明によれば、本体シェルから排出された乾燥品の見かけ密度に応じて本体シェル内の滞留量を調節するため、被処理物の物性の変化により乾燥品の見かけ密度が変化しても、本体シェル内での被処理物による胴詰りや、乾燥品の乾燥不足、あるいは過乾燥を引き起こすことなく安定した運転が行える。
また請求項2記載の発明によれば、多管式加熱管を回転させる駆動装置に流れる電流値と、乾燥品の見かけ密度に対応した加熱管駆動電流設定値とを比較して、堰板の開閉時間を変更するため、本体シェル内での被処理物の滞留量を一定に保つ運転が行え、特に被処理物と多管式加熱管との間での伝熱効率の良い滞留量を維持することにより、水分変動の少ない乾燥品を得るとともに、効率的な運転が行える。
更にまた請求項3記載の発明によれば、乾燥品の見かけ密度を容易に且つ確実に求めることができ、本体シェル内に滞留させる被処理物の量を好適なものとすることができる。
本発明が適用される横型連続伝導伝熱式乾燥機を示す骨格図である。 横型連続伝導伝熱式乾燥機を一部破断して示す側面図である。 横型連続伝導伝熱式乾燥機を一部透視して示す正面図及び背面図である。 本体シェルからの被処理物の排出状態を説明するための横断面図である。 乾燥品の見かけ密度が800kg/m3 の場合の、滞留率、加熱管駆動電流設定値及び堰板の開閉時間の設定値を示す表である。 乾燥品の見かけ密度と加熱管駆動電流設定値との関係を示すグラフである。 乾燥品の見かけ密度と堰板の閉時間の設定値との関係を示すグラフである。 既存の横型連続伝導伝熱式乾燥機を一部破断して示す側面図及び横断面図である。
本発明の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法の最良の形態は以下の実施例に示すとおりであるが、この実施例に対して本発明の技術的思想の範囲内において適宜変更を加えることも可能である。
以下、本発明の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法について、横型連続伝導伝熱式乾燥機1の構成を説明した後、その作動態様とともに詳しく説明する。
まず前記横型連続伝導伝熱式乾燥機1は、泥状・ケーク状・粉粒状等の被処理物Hの乾燥に好適な装置であって、被処理物Hに含まれる水分等の揮発分を蒸発させながら滞留させることにより乾燥品Dを得るための装置である。このものは図1〜3に示すように、機枠F上に具えられた本体シェル10内に多管式加熱管11が具えられ、この多管式加熱管11を、その内部に加熱媒体たる蒸気を流すとともに回転させ、被処理物Hを本体シェル10内に滞留させつつ多管式加熱管11に接触させて乾燥を行う乾燥機である。
前記本体シェル10は図3に示すように、一例として長楕円状の横断面を有する中空部材であり、投入口101、溢出口102、キャリヤガス口103、排気口104が形成される。
ここで前記投入口101は、本体シェル10上部の複数個所に形成されるものであり、まず図2中、左側上部に形成される排気口104付近に第一の投入口101aが形成される。また前記排気口104よりも中央寄りの部分に第二の投入口101bが形成され、更にこの第二の投入口101bと、図2中、右側上部に形成されるキャリヤガス口103との間に第三の投入口101cが形成される。なおこの実施例では投入口101を三カ所に形成するようにしたが、横型連続伝導伝熱式乾燥機1の仕様に応じて一カ所、 二カ所または四カ所以上に投入口101を形成するようにしてもよい。
また前記本体シェル10及び多管式加熱管11は、水平な状態で機枠Fに設置されるか、または排気口104側が、キャリヤガス口103側よりもいくぶんか高くなるように傾斜して機枠Fに設置される。
更にまた前記本体シェル10は二重ジャケット構造とされ、投入口101a付近に形成される蒸気供給口105から、溢出口102の下方に形成されるドレン口106に至る蒸気の通過経路が形成されるものであり、本体シェル10内を昇温することができるような構成が採られている。なお、このような二重ジャケット構造に替えてトレース配管等を設置することもできる。
また前記溢出口102は、前記本体シェル10の高所側面に形成されるものであり、この溢出口102の一部を被覆するための固定堰板107及び堰板108が具えられる。前記固定堰板107は、溢出口102の上端と下端との間にそれぞれ隙間ができるように、図示しないボルト等により適宜固定されている。一方、前記堰板108は、固定堰板107の背面側に具えられるものであり、エアシリンダ109を駆動源として、図示していない適宜のリンク機構を介して上下に摺動される。この実施例では、堰板108が上方に摺動されると、図4(b)に示すように固定堰板108の下側部分が開放され、この開放部分から乾燥品Dが溢出し、本体シェル10から排出されることになる。また堰板108が、エアシリンダ109により下げられると、前記開放部分は塞がれて、図4(a)に示すように乾燥品Dの本体シェル10からの排出が止まるようになっている。
なお前記エアシリンダ109は図1に示すように、電磁弁109aの開閉動作によりコンプレッサエアが供給、あるいは遮断されることで駆動される。
また前記電磁弁109aの開閉動作は、後述する堰板108の開閉時間の設定値に従い、乾燥運転中に繰返し連続的に行われる。
更に前記溢出口102、固定堰板107及び堰板108の外側には、これらを覆うようにシュート12が具えられ、このシュート12に形成される乾燥品排出口121にロータリーバルブ122が具えられる。
また前記多管式加熱管11は、複数のチューブを円筒状に配して成るチューブ束116の両側部に鏡板112を具えるとともに、この鏡板112の中心に軸体113を具えて成り、前記機枠Fに具えた軸受ブロック114によって軸体113を回転可能に支持して成るものである。なお多管式加熱管11を回転させるための駆動装置として機枠F上にモータMが具えられる。
そして前記軸体113の両端にはロータリージョイント115(115a、115b)が取り付けられ、チューブ束116と接続される。また軸体113と本体シェル10との間には、外気との遮断のためのシール機構13が設けられている。
なおチューブ束116の側周部には、複数のリフタ117及び適宜の角度を持たせた送り羽根118が取り付けられたアングル111が多数(この実施例では12本)具えられるものであり、これらによって被処理物Hは掻き上げられて前記チューブ束116の各チューブに接触するとともに投入口101側から溢出口102側に進むこととなる。
また図示は省略するが、横型連続伝導伝熱式乾燥機1には蒸気発生装置が併設されるものであり、U字形、直管形、ヘリカルコイル形等適宜の装置が適用される。そしてこの蒸気発生装置から前記横型連続伝導伝熱式乾燥機1におけるロータリージョイント115a及び蒸気供給口105に管路が接続される。
また、キャリアガスがキャリアガス口103より本体シェル10内に供給される。そして多管式加熱管11の加熱により被処理物Hから揮発する揮発成分は、前記キャリアガスにより排気口104を経て本体シェル10外に運び去られる。キャリアガスには、前記揮発成分の他に、被処理物Hから発生する微粉も含まれるため、排気口104以降のキャリアガスの流れる経路上に図示していない除塵装置を具えるようにしてもよい。
そして一例として前記シュート12における製品排出口121の下方には、見かけ密度測定装置2が設けられる。このものは図1、2、4に示すように、サンプリング容器21に取り込まれた乾燥品Dの重量と、サンプリング容器21の容積とから、乾燥品Dの見かけ密度を算出するものであり、サンプリング容器21と、このサンプリング容器21の重量を測定するためのロードセル22とを具えて構成される。
また前記サンプリング容器21内に所定量の乾燥品Dが投入されたことを検知するためのレベル計23が具えられる。
前記サンプリング容器21への乾燥品Dの供給及び供給停止は、バルブ24を開閉することにより行われ、サンプリング容器21からの乾燥品Dの排出及び排出停止は、バルブ25を開閉することにより行われる。
なお、前記バルブ24の下方にはフレキシブルシュート26aが具えられる。このフレキシブルシュート26aは、一例として薄いシリコンゴム製の筒状シュートであり、乾燥品Dをサンプリング容器21に導く。
また、サンプリング容器21の下方のバルブ25は、ボルト等でサンプリング容器21に締結されている。そして、バルブ25の下方にはフレキシブルシュート26bが具えられる。このフレキシブルシュート26bは、一例として薄いシリコンゴム製の筒状シュートである。これらフレキシブルシュート26a、26bは、乾燥品Dを周囲に飛散させないために具えられるものであり、且つ、ロードセル22による重量の測定に大きな誤差を与えないよう具えられる。
ここで前記見かけ密度測定装置2による見かけ密度の測定について説明する。
まず、レベル計23のセンシング位置に達した時の乾燥品Dの体積を運転前に測っておき、この体積がサンプリング容器21の「容積値」として制御盤3の図示していないプログラマブルロジックコントローラ(以下はPLCと呼ぶ)に乾燥運転前に入力され、記憶される。
また、サンプリング容器21に乾燥品Dが入っていない状態での重量がロードセル22により測定され、前記PLCに入力され、記憶される。
そして乾燥運転時には、サンプリング容器21に、レベル計23により所定量の乾燥品Dが入った状態での重量がロードセル22により測定され、前記PLCに入力される。これにより、前記容積値と、乾燥品Dが入っていない状態での重量と、所定量の乾燥品Dが入った状態での重量とにより、乾燥品Dの見かけ密度が前記PLCにより算出される。
本発明を実施するための横型連続伝導伝熱式乾燥機1及び周辺機器は、一例として上述したように構成されるものであり、以下この装置の作動態様と併せて本発明の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法について説明する。
(1)乾燥機の準備
まず被処理物Hの投入に先立って、横型連続伝導伝熱式乾燥機1における多管式加熱管11及び本体シェル10を昇温しておくものであり、モータMを起動して多管式加熱管11を回転させた状態で、ロータリージョイント115a及び蒸気供給口105に加熱用蒸気(一例として0.5MPa(約160℃))を供給する。そしてロータリージョイント115aに供給された加熱用蒸気はチューブ束116を通過しながら多管式加熱管11を昇温し、やがてドレンとなって他端側のロータリージョイント115bから外部に排出される。また蒸気供給口105に供給された加熱用蒸気は本体シェル10を昇温し、やがてドレンとなってドレン口106から外部に排出される。
なお、ロータリージョイント115b側の鏡板112内には図示していないサイホン管が具えられ、ロータリージョイント115bから排出されるドレンの流れる経路には図示していないスチームトラップが具えられる。また、ドレン口106から排出されるドレンの流れる経路にも図示していないスチームトラップが具えられる。
(2)被処理物の乾燥
次いで投入口101に被処理物Hを投入するものであり、このものは送り羽根118の作用によって投入口101側から溢出口102側に移動し、更にリフタ117によって掻き上げられてチューブ束116等と接触し、この際、熱を受けて乾燥が進行するものである。このとき投入口101は多管式加熱管11の長手方向に沿って複数個所に形成されているため、多管式加熱管11の熱伝導面を有効に使用することができ、乾燥効率が高められる。
更にこのように複数個所の投入口101a、101b、101cから被処理物Hの投入を行うことにより、投入される被処理物Hの水分値が変動した場合であっても、本体シェル10内において処理途中の乾燥の進んだ被処理物H(以下、中間製品H1と称す)の水分変動を緩やかなものとすることができる。すなわち本体シェル10内において中間製品H1は、投入口101直下では泥塊状であり、次いで小塊状となり、溢出口102付近では乾燥粒状となっている。このため投入口101aのみから被処理物Hの投入が行われた場合には、例えば被処理物Hの水分が高水分側に変動した場合、投入口101a直下に位置する中間製品H1の水分値のみが上昇し、溢出口102側に位置する中間製品H1の水分値との差は増大してしまうこととなる。
一方、投入口101a、101b、101cから分散して被処理物Hの投入を行った場合には、中間製品H1の水分値は元々の水分値の差異が維持され、溢出口102側に行くにしたがって徐々に低下したものとなる。このため水分値が変動した被処理物Hが投入されたときでも、本体シェル10内の水分分布が緩やかなものとなり、乾燥運転を安定させることができる。
そして図4(b)に示すように、堰板108が上げられて固定堰板107の下方部分が(溢出口102)が解放されると、乾燥品Dは溢出口102から流出し、シュート12を経由して見かけ密度測定装置2側に送られることとなる。
(3)滞留量の調節
この際、本発明にあっては、まず、乾燥品Dの見かけ密度と、その時の本体シェル10内の中間製品H1の滞留率と、その時の加熱管駆動電流値、及び、堰板108の開閉時間の設定値を、乾燥運転前にPLCに入力しておく。
これらの設定値は、事前に種々の条件の下で実施した試験運転により得られた値である。
この事前に入力した見かけ密度が見かけ密度設定値であり、加熱管駆動電流値が加熱管駆動電流設定値である。
また、前記滞留率とは、本体シェル10の内容積に対する中間製品H1の滞留量を百分率で表したものである。
図5は、前記乾燥運転前にPLCに入力しておく一例として、乾燥品Dの見かけ密度が800kg/m3 の場合の滞留率と、その時の加熱管駆動電流値(加熱管駆動電流設定値)と、その時の堰板108の開閉時間の設定値の関係を表したものであり、詳しくは後述する。
また図5は乾燥品Dの見かけ密度設定値が800kg/m3 の場合の一例であり、この実施例の乾燥運転に際しては、見かけ密度設定値が一例として400、500、600、700kg/m3 の場合に関する加熱管駆動電流設定値と堰板108の開閉時間の設定値もPLCに入力しておくようにする。
図6は、PLCに入力された滞留率が50%の時の乾燥品Dの見かけ密度と加熱管駆動電流設定値の関係をグラフにして表したものである。
また図7は、PLCに入力された滞留率が50%の時の乾燥品Dの見かけ密度と堰板108の閉時間の設定値の関係をグラフにして表したものである。
なお、乾燥品Dの見かけ密度設定値、加熱管駆動電流設定値、及び堰板108の開閉時間の設定値は、被処理物Hの種類、物性、あるいは処理量など、また使用する横型連続伝導伝熱式乾燥機1のサイズなどに応じて適宜変更するものである。
ここで乾燥運転が行われ、一定時間ごとに見かけ密度測定装置2により見かけ密度が測定されると、PLC内でこの値が四捨五入により十の桁と一の桁がゼロである見かけ密度に丸められる。この丸められた見かけ密度とPLC内の前記見かけ密度設定値とが比較される。
一方、加熱管駆動電流値も測定され、PLC内の前記加熱管駆動電流設定値と比較される。
ここで、一例として、丸められた見かけ密度が800kg/m3 であり、加熱管駆動電流値が60A以上であると、図5より、堰板108の開閉時間の設定値が、堰板108を開けている時間が2秒間、閉めている時間が1分間である設定に変更され、この時間間隔の動作を繰返しながら本体シェル10から乾燥品Dを排出する乾燥運転が行われる。
また、一例として、丸められた見かけ密度が800kg/m3 であり、加熱管駆動電流値が60A未満から57A以上になると、堰板108の開閉時間の設定値が、堰板108を開けている時間が2秒間、閉めている時間が2分間に変更されて乾燥運転が行われる。
また、一例として、丸められた見かけ密度が800kg/m3 であり、加熱管駆動電流値が52A未満になると、堰板108は閉じられたままでの乾燥運転が行われる。
ここで、横型連続伝導伝熱式乾燥機1が安定して連続的に運転でき、効率良く且つ水分変動の少ない乾燥品Dの得られる滞留率は、発明者の知見によれば50%近傍である。これは、被処理物H(中間製品H1)と多管式加熱管の接触効率が最も高く、そのために伝熱効率が高いものと推測される。
よって、被処理物Hの物性が変動しても、滞留率が50%近傍に向かい、滞留率が50%近傍を維持するように、一例として示した図5の加熱管駆動電流設定値と堰板108の開閉時間の設定値は入力されている。これは、見かけ密度設定値が400、500、600、700kg/m3 の場合においても同様で、滞留率が50%近傍に向かい、滞留率が50%近傍を維持するように加熱管駆動電流設定値と堰板108の開閉時間の設定値は入力されている。
なお、滞留率が50%近傍が好ましいことは発明者の知見によるものであるが、発明者の知見のない被処理物Hによっては、滞留率が50%より低い値が好ましいこともあれば、逆に高い値が好ましいこともあり得る。
このように、乾燥運転により排出される乾燥品Dの見かけ密度と加熱管駆動電流値を測定し、それぞれを見かけ密度設定値と加熱管駆動電流設定値とで比較することにより、堰板108の開閉時間の設定値を変更して本体シェル10内の滞留率を一定値に近づける制御を行うことにより、安定した運転とともに、水分変動の少ない乾燥品が得られ、且つ効率的な運転が行える。
なお、この実施例では見かけ密度設定値を100kg/m3 きざみで設定したが、より細かなきざみで設定してもよい。
また、図6あるいは図7に示すように、見かけ密度とそれぞれの設定値はほぼ直線の関係にあることから、これら関係を数式化して表すことが可能である。つまり、見かけ密度に対する加熱管駆動電流設定値、堰板108の開時間の設定値及び堰板108の閉時間の設定値を全て数式化してPLCに入力して、これらの数式をいわゆる検量線として用いれば、よりきめ細やかな制御が行える。
また、ファジィ制御を併用し、見かけ密度測定値と加熱管駆動電流値を入力条件とし、堰板108の開閉時間の設定値を出力条件としてファジィ制御するようにしてもよい。さらに、乾燥品Dの水分値を入力条件に加え、被処理物Hの投入量や、分散投入する際の各投入口101a、101b、101cへの被処理物Hの割り振りや、投入の遅延時間などを出力条件にするなどしてもよい。
1 横型連続伝導伝熱式乾燥機
10 本体シェル
101 投入口
101a 投入口
101b 投入口
101c 投入口
102 溢出口
103 キャリヤガス口
104 排気口
105 蒸気供給口
106 ドレン口
107 固定堰板
108 堰板
109 エアシリンダ
109a 電磁弁
11 多管式加熱管
111 アングル
112 鏡板
113 軸体
114 軸受ブロック
115 ロータリージョイント
115a ロータリージョイント
115b ロータリージョイント
116 チューブ束
117 リフタ
118 送り羽根
12 シュート
121 乾燥品排出口
122 ロータリーバルブ
13 シール機構
2 見かけ密度測定装置
21 サンプリング容器
22 ロードセル
23 レベル計
24 バルブ
25 バルブ
26a フレキシブルシュート
26b フレキシブルシュート
3 制御盤
D 乾燥品
F 機枠
H 被処理物
H1 中間製品
M モータ

Claims (3)

  1. 機枠上に具えられた本体シェル内に多管式加熱管が具えられ、この多管式加熱管を、その内部に加熱用蒸気を流すとともに回転させ、前記本体シェル内に被処理物を投入し、この被処理物を本体シェル内に滞留させつつ前記多管式加熱管に接触させて被処理物の乾燥品を得る装置において、前記本体シェルから排出された乾燥品の見かけ密度を測定し、この見かけ密度に応じて、前記本体シェル内に滞留している被処理物の滞留量を調節することを特徴とする横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法。
  2. 前記本体シェル内における被処理物の滞留量の調節は、前記多管式加熱管を回転させる駆動装置に流れる電流値と、前記乾燥品の見かけ密度に対応した加熱管駆動電流設定値とを比較して、前記本体シェルの乾燥品を排出する溢出口に具えられる堰板の開閉時間を変更することにより行うことを特徴とする請求項1記載の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法。
  3. 前記乾燥品の見かけ密度を、前記本体シェルから排出される乾燥品を取り込むために具えられたサンプリング容器内の乾燥品の体積と、前記サンプリング容器に取り込まれた乾燥品の重量とから算出することを特徴とする請求項1または2記載の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法。
JP2009177601A 2009-07-30 2009-07-30 横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法 Active JP5330920B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009177601A JP5330920B2 (ja) 2009-07-30 2009-07-30 横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009177601A JP5330920B2 (ja) 2009-07-30 2009-07-30 横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011033224A true JP2011033224A (ja) 2011-02-17
JP5330920B2 JP5330920B2 (ja) 2013-10-30

Family

ID=43762476

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009177601A Active JP5330920B2 (ja) 2009-07-30 2009-07-30 横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5330920B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012239979A (ja) * 2011-05-19 2012-12-10 Okawara Mfg Co Ltd 汚泥の炭化処理方法並びにその装置
JP2021042938A (ja) * 2019-09-13 2021-03-18 株式会社東芝 乾燥装置および乾燥方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5695400A (en) * 1979-12-28 1981-08-01 Kobe Steel Ltd Slurry concentration controller
JPH03137998A (ja) * 1989-10-24 1991-06-12 Tsukishima Kikai Co Ltd 汚泥の乾燥制御方法
JP2002195751A (ja) * 1993-06-17 2002-07-10 Toshiba Corp 遠心薄膜乾燥機
JP2006017333A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Okawara Mfg Co Ltd 連続式伝導伝熱乾燥機並びにその運転方法
JP2007303712A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Mitsubishi Materials Techno Corp スラッジの乾燥方法及び乾燥装置
JP2008051399A (ja) * 2006-08-24 2008-03-06 Takuma Co Ltd 乾燥装置、その制御装置および乾燥装置の制御方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5695400A (en) * 1979-12-28 1981-08-01 Kobe Steel Ltd Slurry concentration controller
JPH03137998A (ja) * 1989-10-24 1991-06-12 Tsukishima Kikai Co Ltd 汚泥の乾燥制御方法
JP2002195751A (ja) * 1993-06-17 2002-07-10 Toshiba Corp 遠心薄膜乾燥機
JP2006017333A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Okawara Mfg Co Ltd 連続式伝導伝熱乾燥機並びにその運転方法
JP2007303712A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Mitsubishi Materials Techno Corp スラッジの乾燥方法及び乾燥装置
JP2008051399A (ja) * 2006-08-24 2008-03-06 Takuma Co Ltd 乾燥装置、その制御装置および乾燥装置の制御方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012239979A (ja) * 2011-05-19 2012-12-10 Okawara Mfg Co Ltd 汚泥の炭化処理方法並びにその装置
JP2021042938A (ja) * 2019-09-13 2021-03-18 株式会社東芝 乾燥装置および乾燥方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5330920B2 (ja) 2013-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101777977B1 (ko) 2차전지 제조를 위한 금속분말의 건조장치 및 건조방법
KR101070437B1 (ko) 중앙 집중형 슬러지 건조장치
WO2014073203A1 (ja) 流動性の処理対象物を乾燥処理するシステム及び該システムを用いて乾燥物を製造する方法
JP5330920B2 (ja) 横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法
JP6233955B2 (ja) 乾燥装置
JPH04338300A (ja) 回転乾燥機によるペースト状物質の乾燥方法
JP6718400B2 (ja) 脱水装置、脱水システム、及び脱水方法
JP5591030B2 (ja) 横型連続伝導伝熱式乾燥機
JP4445940B2 (ja) 横型回転乾燥機
RU2597872C2 (ru) Устройство для сушки сверхвысокими частотами отработанных радиоактивных ионообменных смол
JP4534660B2 (ja) 汚泥乾燥炉からの乾燥汚泥の含水率制御方法
JP7116606B2 (ja) 有機性廃棄物の処理方法および処理装置
JP2023084816A (ja) 横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法
JP2022175968A (ja) 横型連続伝導伝熱式乾燥機並びにその運転方法
JP2023073895A (ja) 横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法
KR20170112326A (ko) 슬러지 건조장치
JP2022069216A (ja) 横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法
JP2019174044A (ja) 伝導伝熱乾燥機並びに伝導伝熱乾燥機の運転方法
JP2023141971A (ja) 横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法
KR100567409B1 (ko) 슬러지 건조장치 및 건조 방법
JP3867266B2 (ja) 間接加熱式攪拌乾燥機の運転制御方法
SU1791410A1 (en) Slime slaking machine
CN107127293A (zh) 一种带分级功能的高效砂温调节器
JP4350602B2 (ja) 連続式伝導伝熱乾燥機の運転方法
JP2001191098A (ja) 泥漿処理物乾燥装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120426

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130701

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130716

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130726

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5330920

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250