本発明は、遊技上の有利性が相対的に異なる複数種類の遊技状態(大当り遊技状態、確変遊技状態、時短遊技状態、潜確遊技状態、通常遊技状態)の何れか1つを、始動口への遊技球の入賞に基づいて択一的に設定するように構成したパチンコ遊技機に適用されている。以下、発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機1には、遊技ホールの島構造体等に取付けられる外枠に開閉枠2が開閉自在に装着され、開閉枠2に開閉扉3が開閉自在に装着されている。開閉枠2に遊技盤4が装着され、その遊技盤4の前面側に遊技領域5が形成されている。開閉扉3に窓3aが形成され、その窓3aに透明板3bが装着され、その透明板3bにより遊技領域5の前側が覆われている。
開閉扉3の窓3aの下側に、遊技球を貯留する貯留皿6と発射ハンドル7が装着されている。発射ハンドル7が回動操作されると、貯留皿6から発射位置に導入された遊技球が発射され、貯留皿6に複数の遊技球が存在する場合には、複数の遊技球が約0.6秒間隔で連続的に発射される。発射された遊技球はガイドレール8で案内され遊技領域5に導入される。遊技球の発射強度は発射ハンドル7の操作量で調節される。
図1、図2に示すように、遊技盤4には、多数の障害釘10、第1始動口11、第2始動口装置12、ゲート13、大入賞口装置14、複数の一般入賞口15、アウト口装置16、センタ役物17、画像表示器18、遊技表示盤19が、図示の配置にて装備され、遊技盤4の裏面側に制御装置20が取付けられている。
第1始動口11には入賞した遊技球を検出する第1始動口SW11aが付設され、ゲート13には入賞(通過)した遊技球を検出するゲートSW13aが付設され、各一般入賞口15には入賞した遊技球を検出する一般入賞口SW15aが付設されている。尚、SWはスイッチを意味する。
第2始動口装置12は、開閉式の第2始動口12a、第2始動口12aを開閉する開閉部材12b、第2始動口12aに付設されて入賞した遊技球を検出する第2始動口SW12c、開閉部材12cを開閉駆動する第2始動口SOL12dを有する。尚、SOLはソレノイドアクチュエータを意味する。開閉部材12cは、第2始動口12aへの遊技球の入賞を閉位置で不可能にし開位置で可能にする。
大入賞口装置14は、開閉式の大入賞口14a、大入賞口14aを開閉する開閉部材14b、大入賞口14aに付設されて入賞した遊技球を検出する大入賞口SW14c、開閉部材14bを開閉駆動する大入賞口SOL14dを有する。開閉部材14bは、大入賞口14aへの遊技球の入賞を閉位置で不可能にし開位置で可能にする。
図1〜図4に示すように、アウト口装置16は、複数(例えば、13個)のアウト口16aと、複数のアウト口16aに夫々付設されてアウト口16aに入球した遊技球を検出する複数(例えば、13個)のアウト球検知SW16bとを有する。複数のアウト口16aは遊技盤4(遊技領域5)の下端側部分に左右方向(横方向)に並設されている。
例えば、アウト口装置16はアウト口ケース16cを有し、そのアウト口ケース16cは、ある程度大きな左右方向幅を有するとともに、水平な上端部と下方突の円弧状の下端部とを有し、その下端部がガイドレール8に当接するように配設されている。アウト口ケース16cの上端部分に複数のアウト口16aが形成され、隣り合う2個のアウト口16aはアウト口ケース16cと一体の仕切壁16dにより仕切られており、各アウト口16aの内部にアウト球検知SW16bが臨むように配設されている。
アウト口ケース16cにおいて、複数のアウト口16aは、その下側の共通のアウト口内部空間16eに繋がり、そのアウト口内部空間16eに共通のアウト最終口16fが臨んでいる。アウト口ケース16cの前面部には、それと同形状の画面を有するアウト口表示器16g(例えば、ELディスプレイからなる)が設けられている。
ここで、複数のアウト口16aの上方周辺の障害釘10の配置等によって、各アウト口16aへの遊技球の入球の容易さを調整することができる。また、アウト口ケース16cの左右両端側には、左右両端のアウト口16aに遊技球を導く傾斜案内部16hが設けられ、この傾斜案内部16hによって、場合により、左右両端の各アウト口16aへの遊技球の入球率を、他の各アウト口16aへの遊技球の入球率よりも高めることができる。
発射ハンドル7を回動操作することで、遊技領域5に発射投入された遊技球は、複数の障害釘10に当たって方向を変えながら落下して、入賞口11,12a,14a,15の何れかに入賞した場合、そこから遊技盤4(遊技領域5)の外部へ排出され、入賞口11,12a,14a,15の何れにも入賞しなかった場合には、最終的に、複数のアウト口16aの何れかに入球し、そのアウト口16aからアウト口内部空間16eとアウト最終口16fを通って遊技盤4の外部へ排出される。
図1に示すように、センタ役物17は、遊技領域5の上方よりの中央部分に、比較的大きなサイズで設けられ、このセンタ役物17に画像表示器18が組付けられている。遊技領域5には、センタ役物17により、その左側に位置する左側領域5a、その右側に位置する右側領域5b、その上側に位置して左右両領域5a,5bを繋ぐ領域接続通路5cが形成されている。遊技球の発射強度を所定強度以下とすることで、遊技球が左側領域5aを落下するように所謂左打ちを行うことができ、遊技球の発射強度を所定強度以上とすることで、遊技球が左側領域5aから領域接続通路5cを経由して右側領域5bへ移動し、右側領域5bを落下するように所謂右打ちを行うことができる。
第1始動口11はセンタ役物17のステージ17aの下側に配置され、第2始動口装置12、ゲート13、大入賞口装置14は右側領域5bに図示の位置関係で配置されている。後述の通常遊技状態と潜確遊技状態のときには、右打ちよりも左打ちを行う方が有利になり、後述の大当り遊技状態と確変遊技状態と時短遊技状態のときには、左打ちよりも右打ちを行う方が有利になる。
図1、図2に示すように、遊技表示盤19は、第1特別図柄表示器19a、第2特別図柄表示器19b、普通図柄表示器19c、第1特別図柄保留ランプ19d、第2特別図柄保留ランプ19e、普通図柄保留ランプ19fを備えている。
第1特別図柄表示器19aには、第1始動口11への遊技球の入賞に基づいて第1特別図柄が図柄変動後に停止表示され、第2特別図柄表示器19bには、第2始動口12aへの遊技球の入賞に基づいて第2特別図柄が図柄変動後に停止表示される。特別図柄表示器19a,19bの何れかに大当り図柄が停止表示された場合、大当り遊技状態が発生して、大入賞口装置14が、開閉部材14bを開閉動作させ、通常は閉塞の大入賞口14aを複数ラウンド(R)に亙って開閉させる。
普通図柄表示器19cには、ゲート13への遊技球の入賞に基づいて普通図柄が図柄変動後に停止表示される。普通図柄表示器19cに当り図柄が停止表示された場合、補助遊技が発生して、第2始動口装置12が、開閉部材12cを開閉動作させ、通常は閉塞の第2始動口12aを1又は複数回開閉させる。
第1特別図柄保留ランプ19dには、第1始動口11に入賞した遊技球の数であって第1特別図柄表示器19aでの図柄変動に未だ供していない第1保留数が4個まで表示され、第2特別図柄保留ランプ19eには、第2始動口12aに入賞した遊技球の数であって第2特別図柄表示器19bでの図柄変動に未だ供していない第2保留数が4個まで表示され、普通図柄保留ランプ19fには、ゲート13に入賞した遊技球の数であって普通図柄表示器19cでの図柄変動に未だ供していない保留数が4個まで表示される。
パチンコ遊技機1の制御系について説明する。
図2に示すように、制御装置20は、メイン制御装置21とサブ制御装置25とで構成されている。メイン制御装置21は、遊技制御基板22にCPUとROMとRAMを備えて構成されている。遊技制御基板22は盤用外部情報端子基板23に接続されている。
サブ制御装置25は、払出制御基板26、演出制御基板27、画像制御基板28、ランプ制御基板29を備え、この複数の制御基板26〜29に夫々CPUとROMとRAMを備えて構成され、更に、演出制御基板27はRTCを備えている。払出制御基板26は枠用外部情報端子基板24に接続されている。
遊技制御基板22は、第1,第2始動口SW11a,12c、ゲートSW13a、大入賞口SW14c、一般入賞口SW15aからの球検出信号と、払出制御基板26からの制御情報を受けて、第2始動口SOL12d、大入賞口SOL14d、図柄表示器19a,19b,19c、図柄保留ランプ19d,19e,19fを制御し、払出制御基板26と演出制御基板27と盤用外部情報端子基板23に制御情報(遊技情報)を出力する。
払出制御基板26は、遊技制御基板22からの制御情報と、払出球検出SW31、球有り検出SW32、満タン検出SW33からの球検出信号を受けて、払出駆動モータ30を制御し、入賞口11,12a,14a,15への遊技球の入賞1個について、入賞口11,12a,14a,15毎に設定された数の遊技球を貯留皿6に払出し、遊技制御基板22と枠用外部情報端子基板24に制御情報(払出情報)を出力する。
演出制御基板27は、遊技制御基板22からの制御情報と、複数のアウト球検知SW16bからの球検出信号と、演出ボタン35からの操作検出信号を受けて、画像制御基板28に制御情報を出力し、更に、画像制御基板28からの制御情報を受けて、アウト口表示器16gを制御し、ランプ制御基板29に制御情報を出力する。画像制御基板28は、演出制御基板27からの制御情報を受けて、画像表示器18とスピーカ36とを制御し、演出制御基板27に制御情報を出力する。ランプ制御基板29は、演出制御基板27からの制御情報を受けて、主に画像制御基板28による制御に同期させて、枠ランプ37と盤ランプ38とを制御する。
メイン制御装置21とサブ制御装置25の機能について説明する。先ず、図5に示すように、メイン制御装置21(遊技制御基板22)により、乱数取得手段40、乱数判定手段41、乱数保留消化手段42、遊技状態制御手段43が構成されている。
乱数取得手段40は、第1始動口11への遊技球の入賞を契機に第1乱数値(大当り乱数値、大当り図柄乱数値、リーチ乱数値)を所定の乱数発生部(例えば、リングカウンタ)から取得し、乱数判定手段41は、乱数取得手段40で取得された第1乱数値に基づいて第1特別図柄の種類を判定(選択)し、乱数判定手段41で判定された種類の第1特別図柄が、図柄表示手段である第1特別図柄表示器19aに図柄変動後に停止表示される。
また、乱数取得手段40は、第2始動口12aへの遊技球の入賞を契機に第2乱数値(大当り乱数値、大当り図柄乱数値、リーチ乱数値)を所定の乱数発生部(例えば、リングカウンタ)から取得し、乱数判定手段41は、乱数取得手段40で取得された第2乱数値に基づいて第2特別図柄の種類を判定(選択)し、乱数判定手段41で判定された種類の第2特別図柄が、図柄表示手段である第2特別図柄表示器19bに図柄変動後に停止表示される。
乱数保留消化手段42は、乱数取得手段40で取得された第1,第2乱数値であって、特別図柄の変動に未だ供していない第1,第2乱数値を夫々最大設定数(例えば、4つ)まで順次保留するとともに、保留された第1,第2乱数値を特別図柄の変動終了毎に順次消化し、図柄変動後には、消化される乱数値に基づいて判定された特別図柄の種類が、特別図柄表示器19a,19bの何れかに停止表示される。また、乱数保留消化手段42は、第1,第2乱数値が共に1以上保留されている場合には、第2乱数値を第1乱数値よりも優先して消化する。
ここで、図6に示すように、遊技制御基板22のRAMに第1,第2保留記憶部22a,22bが設けられ、第1保留記憶部22aは第1保留数記憶領域と第1保留乱数値記憶領域1〜4を有し、第2保留記憶部22bは第2保留数記憶領域と第2保留乱数値記憶領域1〜4を有する。尚、このRAMの情報については、パチンコ遊技機1の電源遮断時にバックアップ可能に、また、所定のRAMクリア操作により消去可能に構成されている。
第1保留記憶部22aにおいて、第1保留数記憶領域に第1保留数が記憶され、各第1保留乱数値記憶領域1〜4に1つの第1乱数値が記憶可能である。第1乱数値は、乱数取得手段40で取得された順番で、乱数値記憶領域1→2→3→4の順序で第1保留乱数値として記憶される。そして、乱数値記憶領域1の第1保留乱数値が消化対象となり、その第1保留乱数値が消化されると、つまり乱数値記憶領域1から消去されると、乱数値記憶領域2,3,4の第1保留乱数値が乱数値記憶領域1,2,3にシフトされる。
第2保留記憶部22bにおいても、第2保留数記憶領域に第2保留数が記憶され、各第2保留乱数値記憶領域1〜4に1つの第2乱数値が記憶可能である。第2乱数値は、乱数取得手段40で取得された順番で、乱数値記憶領域1→2→3→4の順序で第2保留乱数値として記憶される。そして、乱数値記憶領域1の第2保留乱数値が消化対象となり、その第2保留乱数値が消化されると、つまり乱数値記憶領域1から消去されると、乱数値記憶領域2,3,4の第2保留乱数値が乱数値記憶領域1,2,3にシフトされる。
乱数判定手段41による具体的な処理では、先ず、取得された大当り乱数値が所定の低確率(例えば、1/300)又は高確率(例えば、1/30)で大当り特定値と一致した場合、次に、大当り図柄乱数値に基づいて、図7に示す確変図柄A,B、時短図柄、突確図柄A,B、突時図柄の6種類の大当り図柄の何れか1つが所定の選択率で択一的に選択される。一方、大当り乱数値が大当り特定値と一致しない場合、大当り乱数値が小当り特定値と一致した場合に、図8に示す小当り図柄が選択され、大当り乱数値が大当り特定値及び小当り特定値と一致しない場合には、ハズレ図柄が選択される。
ここで、乱数取得手段40と乱数判定手段41により、始動口11,12aへの遊技球の入賞に基づいて、大当り抽選及び小当り抽選が行われることになり、大当り図柄(確変図柄A,B、時短図柄、突確図柄A,B、突時図柄)が選択表示されることで、大当り抽選で当選し、小当り図柄が選択表示されることで、小当り抽選で当選したことになる。また、乱数取得手段40と乱数判定手段41により、始動口11,12aへの遊技球の入賞に基づいて、大当り抽選で当選した場合、確変抽選及び潜確抽選が行われることになり、選択表示された大当り図柄の種類が確変図柄A,B、突確図柄Aの場合に、確変抽選で当選し、突確図柄Bの場合に、潜確抽選で当選したことになる。
図9に示すように、パチンコ遊技機1の遊技状態として、遊技上の有利性が相対的に異なる通常遊技状態、確変遊技状態、潜確遊技状態、時短遊技状態、大当り遊技状態の5種類の遊技状態が存在し、遊技状態制御手段43は、この5種類の遊技状態の何れか1つを、始動口11,12aへの遊技球の入賞に基づいて、つまり、特別図柄表示器19a,19bに表示された特別図柄(大当り図柄)の種類に基づいて択一的に設定する。
図7、図9に示すように、遊技状態制御手段43は、大当り遊技状態以外の遊技状態において、特別図柄表示器19a,19bの何れかに大当り図柄(確変図柄A,B、時短図柄、突確図柄A,B、突時図柄)が停止表示された場合(つまり、大当り抽選で当選した場合)、大当り遊技状態に移行させる。
大当り図柄の種類が確変図柄A,Bと時短図柄の場合、大入賞口14aが9R長開放を行い、各ラウンドの大入賞口14aの最大開放時間が約30秒となるため、大量の出球を獲得することができ、大当り図柄の種類が突確図柄A,Bと突時図柄の場合、大入賞口14aが9R短開放を行い、各ラウンドの大入賞口14aの最大開放時間が約0.2秒となるため、出球を実質獲得することができない。各ラウンドは、大入賞口14aの開放後、設定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口14aに入賞すると終了し、設定個数の遊技球が大入賞口14aに入賞しない場合に、前記最大開放時間が経過すると終了する。
遊技状態制御手段43は、大当り遊技状態の終了後、大当り図柄の種類が確変図柄A,B、突確図柄Aの場合(つまり、確変抽選で当選している場合)、確変遊技状態に移行させ、ここで、確変図柄A、突確図柄Aの場合には、実質的に次に大当り遊技状態が発生するまで確変遊技状態に滞在させ、確変図柄Bの場合には、確変遊技状態への移行時から設定期間(例えば、特別図柄の変動が100回行われる期間)経過した場合に、潜確遊技状態に移行させる。
遊技状態制御手段43は、大当り遊技状態の終了後、大当り図柄の種類が突確図柄Bの場合(つまり、潜確抽選で当選している場合)、潜確遊技状態に移行させ、実質的に次に大当り遊技状態が発生するまで潜確遊技状態に滞在させる。遊技状態制御手段43は、大当り遊技状態の終了後、大当り図柄の種類が時短図柄、突時図柄の場合(つまり、確変抽選及び潜確抽選で落選している場合)、時短遊技状態に移行させ、時短遊技状態への移行時から設定期間(例えば、特別図柄の変動が100回行われる期間)経過した場合に、通常遊技状態に移行させる。
通常遊技状態では、大当り抽選の当選確率(大当り図柄が判定される割合)が低確率(例えば、1/300)になり、時短遊技状態では、大当り抽選の当選確率が通常遊技状態と同じで通常遊技状態と比べて開閉式の第2始動口12aの開放頻度が高く且つ開放時間が長く(つまり、開閉式の第2始動口12aに遊技球が入賞し易く)なる。確変遊技状態では、時短遊技状態と比べて大当り抽選の当選確率だけが高く(例えば、1/30)なり、潜確遊技状態では、通常遊技状態と比べて大当り抽選の当選確率だけが高く(例えば、1/30)なる。
図8に示すように、遊技状態制御手段43は、大当り遊技状態以外の遊技状態において、特別図柄表示器19a,19bの何れかに小当り図柄が停止表示された場合(つまり、小当り抽選で当選した場合)、潜確抽選で当選した場合の大当り遊技状態と同様に大入賞口14aが複数回に亙って開閉する(9回短開放を行う)小当り遊技を発生させ、小当り遊技後の遊技状態は、小当り遊技前の遊技状態と同じになる。
ここで、通常遊技状態と潜確遊技状態とでは、また、時短遊技状態と確変遊技状態とでは、夫々、大当り抽選の当選確率だけが異なるものとなり、故に、小当り遊技時及び小当り遊技後、潜確遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態への移行時及び移行後、現在設定されている遊技状態(潜確遊技状態か通常遊技状態か、確変遊技状態か時短遊技状態か)を見分けにくくしておくことで、遊技者により有利な遊技状態(通常遊技状態よりも潜確遊技状態、時短遊技状態よりも確変遊技状態)になっている期待を高めることができることもあり、遊技性が向上する。
次に、図10に示すように、サブ制御装置25(演出制御基板27、画像制御基板28、ランプ制御基板29)により、遊技演出用の画像表示器18、スピーカ36、枠ランプ37、盤ランプ38等の演出手段45を制御する演出制御手段50が構成され、この演出制御手段50が、図示の手段51〜59を備えている。
アウト球情報作成手段51は、複数のアウト球検知スイッチ16bから信号を受けて、所定の有効期間(遊技状態演出有効期間と先読み情報演出有効期間)に複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序に基づく、又は、遊技球が入ったアウト口16aを特定するアウト球情報を作成する。
演出変更手段52は、アウト球情報作成手段51で作成されたアウト球情報に基づいて演出手段45に実行させる演出を変更する。この場合、複数のアウト口16aの各々に複数種類の演出の何れか1つを予め対応付けておき、遊技球が入ったアウト口16aに対応する演出に変更し、また、複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序が予め設定された組合せ又は順序になった場合に、演出を変更し、また、遊技球が予め設定された1又は複数のアウト口16aに入った場合に、演出を変更する。この演出変更手段52が、遊技状態演出制御手段53と先読み情報演出制御手段54を含んでいる。
遊技状態演出制御手段53は、遊技状態演出有効期間にアウト球情報作成手段51で作成されたアウト球情報に基づいて現在設定されている遊技状態を報知又は示唆する演出を演出手段45に実行させ、即ち、遊技状態を報知又は示唆する演出に変更させる。この場合、第1の遊技状態演出制御では、複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序が予め設定された組合せ又は順序になった場合に、遊技状態を報知する演出を実行させ、第2の遊技状態演出制御では、遊技球が予め設定された1又は複数のアウト口16aに入った場合に、遊技状態を報知する演出を実行させる。尚、第1,第2の遊技状態演出制御において、遊技状態を示唆する演出を実行させてもよい。
遊技状態演出有効期間は、通常遊技状態から潜確遊技状態への移行時から設定期間(例えば、特別図柄の変動が30回行われる期間)に含まれるとともに、通常遊技状態における小当り遊技の終了時から前記同設定期間に含まれ、また、大当り遊技状態の終了時から確変遊技状態での設定期間(例えば、特別図柄の変動が100回行われる期間)に含まれるとともに、大当り遊技状態の終了時から時短遊技状態での前記同設定期間に含まれ、また、確変遊技状態から潜確遊技状態への移行時から設定期間(例えば、特別図柄の変動が100回行われる期間)に含まれるとともに、時短遊技状態から通常遊技状態への移行時から前記同設定期間に含まれる。
先読み情報演出制御手段54は、先読み情報演出有効期間にアウト球情報作成手段51で作成されたアウト球情報に基づいて保留されている1又は複数の乱数値についての判定結果に関する先読み情報(例えば、大当り抽選での当選有無についての情報)を報知する演出を演出手段45に実行させ、即ち、先読み情報を報知する演出に変更させる。この場合、第1の先読み情報演出制御では、複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序が予め設定された組合せ又は順序になった場合に、保留されている全ての乱数値についての先読み情報を報知する演出を実行させ、第2の先読み情報演出制御では、遊技球が予め設定された1又は複数のアウト口16aに入った場合に、保留されている全ての乱数値についての先読み情報を報知する演出を実行させる。尚、第1,第2の先読み情報演出制御において、保留されている全てではなく一部の1又は複数の乱数値についての先読み情報を報知する演出を実行させてもよい。
先読み演出モード設定手段55は、所定条件の成立時に先読み演出モードを設定し、先読み情報演出有効期間が、先読み演出モードが設定されている期間に含まれる。乱数判定手段41で大当り図柄と判定される乱数値が保留されている場合に所定割合(例えば、1/5)で前記所定条件が成立するとともに、乱数判定手段41で大当り図柄と判定されない乱数値が保留されている場合に所定割合(例えば、1/100)で前記所定条件が成立する。つまり、乱数判定手段41で大当り図柄と判定される乱数値が保留されている場合に、前記所定条件が成立する可能性がある。例えば、先読み演出モードは、その設定時から特別図柄の変動が設定回数(例えば、20回)行われると設定解除される。
アウト口役割変更手段56は、アウト球情報作成手段51でアウト球情報を作成し且つ演出変更手段52で演出を変更する上で、1又は複数のアウト口16aが果たす役割を変更可能にする。
アウト口役割変更手段56は、現在設定されている遊技状態に基づいて、アウト口16aが果たす役割を変更する際、複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序が予め設定された組合せ又は順序になった場合に、現在設定されている遊技状態を報知(又は示唆)する演出に変更する場合、つまり、第1の遊技状態演出制御において、潜確遊技状態のときには通常遊技状態のときよりも、複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序が予め設定された組合せ又は順序になる可能性が高くなるように、アウト口16aが果たす役割を変更する。
また、アウト口役割変更手段56は、遊技球が予め設定された1又は複数のアウト口16aに入った場合に、現在設定されている遊技状態を報知又は示唆する演出に変更する場合、つまり、第2の遊技状態演出制御において、潜確遊技状態のときには通常遊技状態のときよりも、遊技球が予め設定された1又は複数のアウト口16aに入る可能性が高くなるように、アウト口16aが果たす役割を変更する。
アウト口役割変更手段56は、保留されている1又は複数の乱数値についての判定結果に関する先読み情報に基づいて、アウト口16aが果たす役割を変更する際、複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序が予め設定された組合せ又は順序になった場合に、先読み情報を報知する演出に変更する場合、つまり、第1の先読み情報演出制御において、乱数判定手段41で大当り図柄と判定される乱数値が保留されている場合に保留されていない場合よりも、複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序が予め設定された組合せ又は順序になる可能性が高くなるように、アウト口16aが果たす役割を変更する。
また、アウト口役割変更手段56は、遊技球が予め設定された1又は複数のアウト口16aに入った場合に、先読み情報を報知する演出に変更する場合、つまり、第2の先読み情報演出制御において、乱数判定手段41で大当り図柄と判定される乱数値が保留されている場合に保留されていない場合よりも、遊技球が予め設定された1又は複数のアウト口16aに入る可能性が高くなるように、アウト口16aが果たす役割を変更する。
アウト口役割表示制御手段57は、アウト口役割表示手段であるアウト口表示器16gを制御し、このアウト口表示器16gに1又は複数のアウト口16aが果たす役割を表示させる。
アウト球有効判定手段58は、複数のアウト球検知スイッチ16bから信号を受けて、遊技演出の進行状況に基づいてアウト口16aへの遊技球の入球を演出変更の契機として有効とするか否か判定し、この場合、1回の特別図柄の変動に対して設定個数(例えば、1個)のアウト口16aへの入球を有効とする。つまり、アウト球情報作成手段51は、アウト球有効判定手段58で有効と判定された遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序に基づく、又は、遊技球が入ったアウト口16aを特定するアウト球情報を作成する。
有効アウト口表示制御手段59は、有効アウト口表示手段であるアウト口表示器16gを制御し、このアウト口表示器16gに、アウト球有効判定手段58で有効と判定された遊技球が入ったアウト口16aを表示させる。
次に、図5に示す各手段40〜42の前記機能を達成するために、メイン制御装置21(メイン制御基板22)が実行する具体的な処理・制御について説明し、その後、図10に示す各手段50〜59の前記機能を達成するために、サブ制御装置25(演出制御基板27、画像制御基板28)が実行する具体的な処理・制御について説明する。
先ず、図11に示すように、遊技制御基板22における微小時間毎のタイマ割込処理では、乱数更新処理(S1)、スイッチ処理(S2)、図柄処理(S3)、電動役物処理(S4)、賞球処理(S5)、出力処理(S6)を順次実行し、リターンする。
図12に示すように、S2の始動口SW処理では、第1始動口SW11aがオンの場合(S11;Yes )、第1保留数U1が4未満の場合に(S12;Yes )、第1保留数U1をU1+1に加算し(S13)、第1乱数値(大当り乱数値、大当り図柄乱数値、リーチ乱数値)を取得・格納する(S14)。次に、S13を受けて、第1保留数増加コマンドをセットし(S15)、S14を受けて、第1先読みコマンドをセットする(S16)。
第1先読みコマンドには、第1乱数値の情報、又は、後述の特別図柄判定処理と同等の処理により、第1乱数値に基づいて判定された特別図柄の種類等の情報が含まれている。尚、こうした情報を第1保留数増加コマンドに含ませて、S16を省略可能である。
次に、第2始動口SW12dがオンの場合(S17;Yes )、第2保留数U2が4未満の場合に(S18;Yes )、第2保留数U2をU2+1に加算し(S19)、第2乱数値(大当り乱数値、大当り図柄乱数値、リーチ乱数値)を取得・格納する(S20)。次に、S19を受けて、第2保留数増加コマンドをセットし(S21)、S20を受けて、第2先読みコマンドをセットする(S22)。尚、S15、S16、S21、S22でセットしたコマンド、及び、その他のステップでセットしたコマンドについては、S6の出力処理により演出制御基板27に送信する。
第2先読みコマンドには、第2乱数値の情報、又は、後述の特別図柄判定処理と同等の処理により、第2乱数値に基づいて判定された特別図柄の種類等の情報が含まれている。尚、こうした情報を第2保留数増加コマンドに含ませて、S22を省略可能である。
図13に示すように、S3の特別図柄処理では、当り遊技フラグがONでない場合(S31;No)、第1,第2特別図柄の両方が変動中でない場合に(S32;No)、S33へ移行する。当り遊技フラグがONの場合(S31;Yes )、リターンする。S33において、第2保留数U2が1以上の場合(S33;Yes )、第2保留数U2をU2−1に減算し(S34)、また、第2保留数U2が0の場合(S33;No)、第1保留数U1が1以上の場合に(S35;Yes )、第1保留数U1をU1−1に減算する(S36)。S34又はS36の後、客待ちフラグをOFFにし(S37)、特別図柄判定処理(S38)を実行し、続いて、変動パターン選択処理(S39)を実行する。
図14に示すように、S38の特別図柄判定処理では、先ず、大当り乱数判定処理(S51)を実行し、S34を経由の場合には、最も先に取得した第2保留乱数値の大当り乱数値が大当り特定値か否か判定し、また、S36を経由の場合には、最も先に取得した第1保留乱数値の大当り乱数値が大当り特定値か否か判定する。尚、通常遊技状態と時短遊技状態のときには、例えば、第1,第2保留乱数値が約1/300の確率で大当り特定値となり、確変遊技状態と潜確遊技状態のときには、例えば、第1,第2保留乱数値が約1/30の確率で大当り特定値となる。
そして、S51により、第1又は第2保留乱数値が大当り特定値となって、大当りとなる場合(S52;Yes )、S34を経由の場合には、第2特別図柄として、最も先に取得した第2保留乱数値の大当り図柄乱数値に基づいて、また、S36を経由の場合には、第1特別図柄として、最も先に取得した第1保留乱数値の大当り図柄乱数値に基づいて、確変図柄A,B、時短図柄、突確図柄A,B、突時図柄の6種類の大当り図柄の何れか1つを選択設定する(S54)。
S51により、第1又は第2保留乱数値が小当り特定値となって、小当りとなる場合(S52;No、S55;Yes )、小当り図柄を選択設定する(S56)。尚、例えば、第1,第2保留乱数値が約1/100の確率で小当り特定値となる。S51により、第1又は第2保留乱数値が大当り特定値でも小当り特定値でもない場合(S52;No、S55;No)、ハズレとなり、ハズレ図柄を選択設定する(S57)。
図15に示すように、S39の変動パターン選択処理では、大当りとなる場合(S61;Yes )、大当り用テーブをセットする(S62)。大当とならない場合(S61;No)、リーチ乱数判定処理(S63)を実行し、S34を経由の場合には、最も先に取得した第2保留乱数値のリーチ乱数値がリーチ特定値か否か判定し、また、S36を経由の場合には、最も先に取得した第1保留乱数値のリーチ乱数値がリーチ特定値か否か判定する。そして、そのリーチ乱数がリーチ特定値となって、リーチとなる場合には(S64;Yes )、リーチ用テーブルをセットし(S65)、リーチとならない場合には(S64;No)、ハズレ用テーブルをセットする(S66)。
S62又はS65又はS65の後、変動パターン乱数値を取得・格納し(S67)、この変動パターン乱数値と、S62又はS65又はS66でセットされたテーブルとに基づいて、変動パターン乱数判定処理(S68)を実行し、変動パターン(変動時間)を選択設定する(S69)。
図13に示すように、S39の変動パターン選択処理の後、第1又は第2特別図柄を変動開始し、S38で設定された特別図柄の種類とS39で設定した変動パターン(変動時間)の情報を含む変動開始コマンドをセットする(S41)。
S32;Yes の場合、又は、S41の後、S39で設定した変動時間が経過した場合(S42;Yes )、第1又は第2特別図柄を変動停止させ(S43)、ここで、S38で設定された図柄を第1又は第2特別図柄表示器19a又は19bに表示させる。続いて、変動停止コマンドをセットし(S44)、停止中処理(S45)を実行する。S35;Noの場合、客待ち設定処理(S46)を実行する。
図16に示すように、S45の停止中処理では、時短遊技フラグがONの場合(S71;Yes )、つまり、時短遊技状態のとき、時短回数JをJ−1に減算し(S72)、その時短回数Jが0の場合(S73;Yes )、時短遊技フラグをOFFにして(S74)、通常遊技状態に移行させる。また、確変/潜確遊技フラグがONの場合(S75;Yes )、つまり、確変遊技状態又は潜確遊技状態のとき、確変/潜確回数XをX−1に減算し(S76)、その確変/潜確回数Xが0の場合(S77;Yes )、確変/潜確遊技フラグをOFFにして(S78)、通常遊技状態に移行させる。
次に、大当りの場合(S79;Yes )、長当りの場合には(S80;Yes )、長当り遊技フラグをONにし(S81)、短当りの場合(S80;No)、短長当り遊技フラグをONにする(S82)。S81又はS82の後、時短回数J、確変/潜確回数Xを0にし(S83)、時短遊技フラグ、確変/潜確遊技フラグをOFFにして(S84)、通常遊技状態に移行させる。一方、小当りの場合(S79;No、S85;Yes )、小当り遊技フラグをONにする(S86)。S84又はS86の後、オープニングを開始させ(S87)、オープニングコマンドをセットし(S88)、リターンする。
ここで、S4において、図示略の大入賞口処理を実行し、この大入賞口処理により、大当り図柄が第1又は第2特別図柄表示器19a又は19bに表示された場合、大入賞口14aが複数ラウンドに亙って開閉する大当り遊技状態を発生させ、ここで、大当り図柄の種類が確変図柄A,B、時短図柄の場合には大入賞口14aを長開放させ、大当り図柄の種類が突確図柄A,B、突時図柄の場合には大入賞口14aを短開放させる。また、小当り図柄が第1又は第2特別図柄表示器19a又は19bに表示された場合、大入賞口14aを前記短開放させる場合と同様に複数回に亙って開閉させる。
この大入賞口処理において、大当り遊技状態の終了近くで、図17に示す遊技状態設定処理を実行する。この遊技状態設定処理では、小当りの場合(S91;Yes )、リターンする。時短大当りの場合(S92;Yes )、時短遊技フラグをONにし(S93)、時短遊技状態に移行させ、時短回数Jに100をセットする(S94)。また、確変大当りの場合(S95;Yes )、確変遊技フラグをONにし(S96)、確変遊技状態に移行させ、潜確大当りの場合(S95;No)、潜確遊技フラグをONにし(S97)、潜確遊技状態に移行させ、夫々、確変/潜確回数Xに10000をセットする(S98)。
次に、図18に示すように、演出制御基板27における微小時間毎のタイマ割込処理では、コマンド受信処理(S101)、アウト球演出処理( S102)、演出ボタン処理(S103)、コマンド送信処理(S104)を順次実行し、リターンする。
図19に示すように、S101のコマンド受信処理では、保留数増加コマンドを受信した場合(S111;Yes )、保留数加算処理(S112)を実行し、保留数コマンドをセットし(S113)、先読みコマンドを受信した場合(S114;Yes )、先読みコマンド処理(S115)を実行し、変動開始コマンドを受信した場合(S116;Yes )、演出選択処理(S117)を実行し、変動停止コマンドを受信した場合(S118;Yes )、変動演出終了中処理(S119)を実行する。
また、オープニングコマンドを受信した場合(S120;Yes )、当り演出選択処理(S121)を実行し、エンディングコマンドを受信した場合(S122;Yes )、エンディング演出選択処理(S123)を実行し、最後に、客待ちコマンド受信処理(S124)を実行する。尚、S113でセットしたコマンド、及び、その他のステップでセットしたコマンドについては、S104のコマンド送信処理により画像制御基板28とランプ制御基板29に送信する。
図20に示すように、S115の先読みコマンド処理では、受信した先読みコマンド(第1,第2先読みコマンド)を解析し(S131)、その先読みコマンドに対応する乱数値(第1,第2乱数値)についての判定結果に関する先読み情報(第1,第2先読み情報)を作成する(S132)。前記のように、先読みコマンドには、乱数値の情報、又は、乱数値に基づいて判定された特別図柄の種類等の情報が含まれており、S132では、この情報に基づいて、具体的には、大当り抽選での当選有無についての情報を作成する。
その後、S132で作成した先読み情報を記憶する(S133)。ここで、図25に示すように、演出制御基板27のRAMに第1,第2先読み記憶部27a,27bが設けられ、第1先読み記憶部27aは第1先読み情報値記憶領域1〜4を有し、第2先読み記憶部27bは第2先読み情報記憶領域1〜4を有する。
第1先読み記憶部27aにおいて、各第1先読み情報記憶領域1〜4に1つの第1先読み情報が記憶可能である。第1先読み情報は、受信された順番で、先読み情報憶領域1→2→3→4の順序で記憶され、第1乱数値が消化されるのと同じように、先読み情報記憶領域1の第1先読み情報が消化対象となり、その第1先読み情報が消化されると、つまり先読み情報記憶領域1から消去されると、先読み情報記憶領域2,3,4の第1先読み情報が先読み情報記憶領域1,2,3にシフトされる。
第2先読み記憶部27bにおいても、各第2先読み情報記憶領域1〜4に1つの第2先読み情報が記憶可能である。第2先読み情報は、受信された順番で、先読み情報憶領域1→2→3→4の順序で記憶され、第2乱数値が消化されるのと同じように、先読み情報記憶領域1の第2先読み情報が消化対象となり、その第2先読み情報が消化されると、つまり先読み情報記憶領域2から消去されると、先読み情報記憶領域2,3,4の第2先読み情報が先読み情報記憶領域1,2,3にシフトされる。
図21に示すように、S117の演出選択処理では、変動開始コマンドを解析し(S141)、モードフラグMFを参照し(S142)、先読み演出モードフラグFMFを参照し(S143)、そのフラグMF,FMFに基づいて、アウト球演出処理を実行するか否か判定する(S144)。
ここで、図26に示すように、モードフラグ0〜4に夫々対応するA〜Eモードが存在し、S142では現在設定されているモードフラグMF(0〜4の何れか1つ)が参照され、また、図27に示すように、先読み演出モードフラグ0,1に夫々対応する通常演出モードと先読み演出モードとが存在し、S143では現在設定されている先読み演出モードフラグFMF(0,1の何れか)が参照される。
そして、モードフラグMFが2〜4の何れか1つの場合、つまり、C〜Eモードの何れか1が設定されている場合に、S144;Yes となり、また、先読み演出モードフラグFMFが1の場合、つまり、先読み演出モードが設定されている場合にも、S144;Yes となる。S144;Yes の場合、リターンする。
144;Noの場合、保留数減算処理(S145)を実行し、S141で解析した情報(特別図柄の種類と変動パターンの情報)と、S142で参照したモードフラグMF(0,1の何れか)とに基づいて、複数種類の変動演出パターンの何れか1つを選択し(S146)、その変動演出パターンの情報を含む変動演出開始コマンドをセットする(S147)。
図22に示すように、S119の変動演出終了中処理では、受信した変動停止コマンドを解析し(S151)、モードフラグMFを参照し(S152)、当りか否か判定する(S153)。当りの場合(S153;Yes )、モードフラグ変更処理(S154)を実行し、図26に示すように、当該当りの契機となった当り図柄に応じたモードフラグMF(例えば、確変図柄Aの場合は1(Bモード))を変更設定し、遊技状態滞在カウンタMに当り図柄に応じた値(例えば、確変図柄Aの場合は10000)をセットする。
一方、当りでない場合(S153;No)、モードフラグMFが0か否か(Aモードか否か)判定し(S155)、S155;Noの場合、MをM−1に減算し(S156)、次に、Mが0になった場合(S157;Yes )、MFに0(Aモード)を設定する(S158)。S154の後、S158の後、S155;Yes の場合、S157;Noの場合、次に、変動演出終了コマンドをセットする(S159)。
図23に示すように、S121の当り演出選択処理では、受信したオープニングコマンドを解析し(S161)、そこで解析した情報に基づいて、複数種類の当り演出パターンの何れか1つを選択し(S162)、その当り演出パターンの情報を含むオープニング演出開始コマンドをセットする(S163)。
図24に示すように、S123のエンディング演出選択処理では、受信したエンディングコマンドを解析し(S171)、モードフラグMFを参照し(S172)、S171で解析した情報と、S172で参照したモードフラグMFとに基づいて、複数種類のエンディング演出パターンの何れか1つを選択し(S173)、そのエンディング演出パターンの情報を含むエンディング演出開始コマンドをセットする(S174)。
次に、S102のアウト球演出処理について説明する。
図28に示すように、アウト球演出処理では、モードフラグMFが2,3,4の何れか1つの場合(S201;Yes )、遊技状態演出制御処理(S202)を実行し、先読み演出モードフラグFMFが1の場合(S203;Yes )、先読み情報演出制御処理(S204)を実行する。
図29に示すように、S202の遊技状態演出制御処理では、先ず、アウト口役割設定処理(S211)を実行し、このアウト口役割設定処理において、複数のアウト口16a(16a-1,16a-2,16a-3,16a-4・・・,16a-13 )が果たす役割を設定する。アウト口16aへの入球に基づく遊技演出として、例えば、打者を主役とする演出を行う場合、複数のアウト口16aを図30に示す役割に設定し、投手を主役とする演出を行う場合、複数のアウト口16aを図31に示す役割に設定する。例えば、図30、図31に示す役割設定は初期設定である。
次に、アウト口16aの役割を変更する場合(S212;Yes )、アウト口役割変更処理(S213)を実行し、このアウト口役割変更処理では、1又は複数のアウト口16aが果たす役割を変更し再設定する。例えば、打者を主役とする演出を行う場合、1又は複数のアウト口16aの役割を図30に示す役割から図32に示す役割に変更設定し、投手を主役とする演出を行う場合、1又は複数のアウト口16aの役割を図31に示すから図33に示す役割に変更設定する。
次に、1又は複数のアウト口16aが果たす役割をアウト口表示器16gに表示させる(S214)。例えば、複数のアウト口16aを図30に示す役割に設定した場合、その役割は図34に示すように表示され、複数のアウト口16aを図33に示す役割に設定した場合、その役割は図35に示すように表示される。
次に、アウト球を検出したか否か判定する(S215)。ここで、遊技球が複数のアウト球16aの何れに入球してもアウト球が検出され、遊技球が0.6秒間隔おきに連続的に発射された場合、アウト球の検出は頻繁に行われることになる。
次に、有効アウト球(所定の有効期間)か否か、つまり、遊技演出の進行状況に基づいてアウト口16aへの遊技球の入球を演出変更の契機として有効とするか否か判定する(S216)。ここで、図36に示すように、特別図柄の変動開始と共に有効期間の開始となり、その後最初にアウト口16aに入球した1個の遊技球が有効となり、そこで、有効期間が終了する。つまり、1回の特別図柄の変動に対して1個のアウト口16aへの入球を有効とし、そのアウト口16aへの入球に基づいて演出が変更される。
次に、有効と判定された遊技球が入ったアウト口16aをアウト口表示器16gに表示させる(S217)。例えば、複数のアウト口16aを図30に示す役割に設定した場合に、アウト口16a-3への遊技球の入球が有効となった場合、アウト口表示器16gには、図34に示す表示から図37に示す表示に切換えられ、複数のアウト口16aを図33に示す役割に設定した場合に、アウト口16a-6,16a-7,16a-8の何れかへの遊技球の入球が有効となった場合、アウト口表示器16gには、図35に示す表示から図38に示す表示に切換えられる。
次に、所定の有効期間に複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序に基づく、又は、遊技球が入ったアウト口16aを特定するアウト球情報を作成する(S218)。例えば、打者を主役とする演出を行う場合、図39に示すアウト球情報を作成し、ここで、アウトの役割を果たすアウト口16aへの遊技球の入球が1回有効となり、ヒット又は2塁打の役割を果たすアウト口16aへの遊技球の入球が1回有効となり、その後、ヒットの役割を果たすアウト口16aへの遊技球の入球が1回有効となることで、アウト数;1、ランナー;1塁3塁、得点;0となるアウト球情報が作成される。
また、投手を主役とする演出を行う場合、図40に示すアウト球情報を作成し、ここで、ストライクの役割を果たすアウト口16aへの遊技球の入球が1回有効となり、ボールの役割を果たすアウト口16aへの遊技球の入球が3回有効となることで、アウト数;0、ランナー;無し、ストライク数;1、ボール数;3:失点;0となるアウト球情報が作成される。
次に、変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S219)、S219;Noの場合、リターンする。S219;Yes の場合、変動演出パターン選択処理(S220)を実行し、その後、S220で選択した変動演出パターンの情報を含む変動演出開始コマンドをセットし(S221)、保留数減算処理(S222)を実行する。
図41に示すように、S220の変動演出パターン選択処理では、アウト球情報を読込み(S231)、第1の遊技状態演出制御を実行する場合(S232;Yes )、読込んだアウト球情報に基づいて、複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序が予め設定された組合せ又は順序になったか否か判定する(S233)。例えば、打者を主役とする演出を行う場合、得点が1点以上になった場合や、得点が敵の得点を超えた場合に、S233;Yes となり、投手を主役とする演出を行う場合に、アウト数が3になった場合に、S233;Yes となる。S233;Yes の場合、複数種類の変動演出パターンの中から、今回の遊技球の入球が有効になったアウト口16aの役割に応じた且つ、現在の遊技状態を報知又は示唆する変動演出パターンを選択し(S234)、その後、アウト球情報をリセットする(S235)。
一方、S233;Noの場合、複数種類の変動演出パターンの中から、今回の遊技球の入球が有効になったアウト口16aの役割に応じた変動演出パターンを選択する(S236)。こうした変動演出パターンは、例えば、アウト口16aの役割;アウト、ヒット・・・、ストライク等を示す場面を動画で表示させる変動演出パターンである。その後、アウト球情報をリセットするか否か判定する(S237)。例えば、打者を主役とする演出を行う場合は、アウト数が3になった場合、また、投手を主役とする演出を行う場合は、失点が1点以上になった場合や、失点が味方の得点を超えた場合に、S237;Yes となり、アウト球情報をリセットする(S235)。
また、図42に示すように、第2の遊技状態演出制御を実行する場合(S232;No、S242;Yes )、読込んだアウト球情報に基づいて、設定個の遊技球が予め設定されたアウト口16aに入ったか否か判定する(S243)。例えば、打者を主役とする演出を行う場合、役割がホームランのアウト口16aに1個又は2個の遊技球が入球した場合に、S243;Yes となり、投手を主役とする演出を行う場合に、役割がストライクのアウト口16aに1個又は2個の遊技球が入球した場合に、S243;Yes となる。S243;Yes の場合、図42のS234とS235と同様のS244とS245を実行し、S243;Noの場合、図42のS236とS237と同様のS246とS247を実行する。
ここで、図29のS212;Yes となり、S213のアウト口役割変更処理を実行する場合には、現在設定されている遊技状態に基づいて、潜確遊技状態のときには通常遊技状態のときよりも、複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序が予め設定された組合せ又は順序になる(つまり、S233;Yes となる)可能性が高くなるように、また、遊技球が予め設定されたアウト口16aに入る(つまり、S243;Yes となる)可能性が高くなるように、アウト口16aが果たす役割を変更することができる。
図43に示すように、S204の先読み情報演出制御処理では、先ず、図29の遊技状態演出制御と同様のS211〜S222を実行する。
次に、図44に示すように、図43のS220の変動演出パターン選択処理では、アウト球情報を読込み(S251)、第1の先読み情報演出制御処理を実行する場合(S252;Yes )、読込んだアウト球情報に基づいて、複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序が予め設定された組合せ又は順序になったか否か判定する(S253)。前記同様、例えば、打者を主役とする演出を行う場合、得点が1点以上になった場合や、得点が敵の得点を超えた場合に、S253;Yes となり、投手を主役とする演出を行う場合に、アウト数が3になった場合に、S253;Yes となる。
S253;Yes の場合、複数種類の変動演出パターンの中から、今回の遊技球の入球が有効になったアウト口16aの役割に応じた変動演出パターンを選択し(S254)、続いて、保留されている1又は複数の乱数値についての先読み情報(図25に示すRAMに記憶されている先読み情報)を含む先読み情報コマンドをセットし(S255)、その後、アウト球情報をリセットする(S256)。
一方、S253;Noの場合、今回の遊技球の入球が有効になったアウト口16aの役割に応じた変動演出パターンを選択する(S257)。こうした変動演出パターンは、例えば、アウト口16aの役割;アウト、ヒット・・・、ストライク等を示す場面を動画で表示させる変動演出パターンである。その後、アウト球情報をリセットするか否か判定する(S258)。例えば、打者を主役とする演出を行う場合は、アウト数が3になった場合、また、投手を主役とする演出を行う場合は、失点が1点以上になった場合や、失点が味方の得点を超えた場合に、S258;Yes となり、アウト球情報をリセットする(S256)。
また、図45に示すように、第2の先読み情報演出制御を実行する場合(S252;No、S262;Yes )、読込んだアウト球情報に基づいて、遊技球が予め設定されたアウト口16aに入ったか否か判定する(S263)。例えば、打者を主役とする演出を行う場合、役割がホームランのアウト口16aに1個又は2個の遊技球が入球した場合に、S263;Yes となり、投手を主役とする演出を行う場合に、役割がストライクのアウト口16aに1個又は2個の遊技球が入球した場合に、S263;Yes となる。S263;Yes の場合、図44のS254とS255とS256と同様のS264とS265とS266を実行し、S263;Noの場合、図44のS257とS258と同様のS267とS268を実行する。
ここで、図43のS212;Yes となり、図43のS213のアウト口役割変更処理を実行する場合には、保留されている1又は複数の乱数値についての判定結果に関する先読み情報に基づいて、乱数判定手段41で大当り図柄と判定される乱数値が保留されている場合に保留されていない場合よりも、複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序が予め設定された組合せ又は順序になる(つまり、S253;Yes となる)可能性が高くなるように、また、遊技球が予め設定されたアウト口16aに入る(つまり、S263;Yes となる)可能性が高くなるように、アウト口16aが果たす役割を変更することができる。
さて、図46に示すように、画像制御基板28が実行する画像制御処理では、変動演出開始コマンドを受信した場合(S301;Yes )、そのコマンドが示す変動演出パターンを画像表示器18に表示させ(S302)、変動演出終了コマンドを受信した場合(S303;Yes )、変動演出パターンの表示を停止させる(S304)。
また、先読み情報コマンドを受信した場合(S305;Yes )、そのコマンドが示す先読み情報を画像表示器18に表示させる(S306)。また、オープニング演出開始コマンドを受信した場合(S307;Yes )、そのコマンドが示す当り演出パターンを画像表示器18に表示させ(S308)、エンディング演出開始コマンドを受信した場合(S309;Yes )、そのコマンドが示す当りエンディング演出パターンを画像表示器18に表示させる(S310)。
以上説明したパチンコ遊技機1によれば次の効果を奏する。
(1)複数のアウト口16aを遊技盤4の下端側部分に横方向に並設したので、遊技盤4のうち複数のアウト口16aの上側部分において、従来のアウト口を備えたパチンコ遊技機と同様に、各種入賞口11,12a,13,14a等を配置する上で有利になり、また、遊技球がアウト口16aに入るところを遊技者に判り易く見せることができる。
(2)アウト球情報作成手段51が、複数のアウト球検知スイッチ16bから信号を受けて、所定の有効期間に複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序に基づく、又は、遊技球が入ったアウト口16aを特定するアウト球情報を作成し、遊技状態演出制御手段53が、アウト球情報作成手段51で作成されたアウト球情報に基づいて現在設定されている遊技状態を報知又は示唆する演出を演出手段45に実行させるので、複数のアウト口16aを利用した遊技演出の演出効果を高めて、現在設定されている遊技状態の報知示唆を可能にし、遊技性を向上させることができる。
(3)遊技状態演出制御手段53は、複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序が予め設定された組合せ又は順序になった場合に、遊技状態を報知する演出を実行させるので、また、遊技球が予め設定された1又は複数のアウト口16aに入った場合に、遊技状態を報知する演出を実行させるので、複数のアウト口16aを利用した遊技演出の演出効果と共に遊技性を高めることができる。
(4)通常遊技状態から潜確遊技状態への移行時から設定期間に含まれる所定の有効期間と、通常遊技状態における小当り遊技の終了時から設定期間に含まれる所定の有効期間に、アウト球情報作成手段51がアウト球情報を作成し、遊技状態演出制御手段53が、アウト球情報に基づいて現在設定されている遊技状態を報知又は示唆する演出を演出手段45に実行させることができる。つまり、遊技者が現在設定されている遊技状態が潜確遊技状態か通常遊技状態か知りたい、そして、潜確遊技状態であることを期待しているときに、現在設定されている遊技状態を報知又は示唆可能になるため、複数のアウト口16aを利用した遊技演出の演出効果を確実に高めることができる。
(5)大当り遊技状態の終了時から確変遊技状態での設定期間に含まれる所定の有効期間と、大当り遊技状態の終了時から時短遊技状態での設定期間に含まれる所定の有効期間に、アウト球情報作成手段51がアウト球情報を作成し、遊技状態演出制御手段53が、アウト球情報に基づいて現在設定されている遊技状態を報知又は示唆する演出を演出手段45に実行させることができる。つまり、遊技者が現在設定されている遊技状態が確変遊技状態か時短遊技状態か知りたい、そして、確変遊技状態であることを期待しているときに、現在設定されている遊技状態を報知又は示唆可能になるため、複数のアウト口16aを利用した遊技演出の演出効果を確実に高めることができる。
(6)確変遊技状態から潜確遊技状態への移行時から設定期間に含まれる所定の有効期間と、時短遊技状態から通常遊技状態への移行時から設定期間に含まれる所定の有効期間に、アウト球情報作成手段51がアウト球情報を作成し、遊技状態演出制御手段53が、アウト球情報に基づいて現在設定されている遊技状態を報知又は示唆する演出を演出手段45に実行させることができる。つまり、遊技者が現在設定されている遊技状態が潜確遊技状態か通常遊技状態か知りたい、そして、潜確遊技状態であることを期待しているときに、現在設定されている遊技状態を報知又は示唆可能になるため、複数のアウト口16aを利用した遊技演出の演出効果を確実に高めることができる。
(7)先読み情報演出制御手段54が、アウト球情報作成手段51で作成されたアウト球情報に基づいて保留されている1又は複数の乱数値についての判定結果に関する先読み情報を報知する演出を演出手段45に実行させるので、複数のアウト口16aを利用した遊技演出の演出効果を高めて、保留されている乱数値についての判定結果に関する先読み情報を報知可能にし、遊技性を向上させることができる。
(8)先読み情報演出制御手段54は、複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序が予め設定された組合せ又は順序になった場合に、先読み情報を報知する演出を実行させるので、また、遊技球が予め設定された1又は複数のアウト口16aに入った場合に、先読み情報を報知する演出を実行させるので、複数のアウト口16aを利用した遊技演出の演出効果と共に遊技性を高めることができる。
(9)先読み情報演出制御手段54は、保留されている全ての乱数値についての先読み情報を報知する演出を実行させるので、遊技者が得ることができる先読み情報を多くすることができる。
(10)先読み演出モード設定手段55が所定条件の成立時に先読み演出モードを設定した場合、先読み演出モードが設定されている期間に含まれる所定の有効期間に、アウト球情報作成手段51がアウト球情報を作成し、先読み情報演出制御手段54が、アウト球情報に基づいて先読み情報を報知する演出を実行させることができる。つまり、先読み演出モードが設定されると、先読み情報を報知可能になるため、複数のアウト口16aを利用した遊技演出の演出効果を確実に高めることができる。
(11)乱数判定手段41で大当り図柄と判定される乱数値が保留されている場合に、前記所定条件が成立する可能性、つまり、先読み演出モードが設定される可能性があるため、先読み演出モードが設定されることで、大当り遊技状態が発生する信頼度が高くなり、そこで、更に先読み情報を報知可能になるため、遊技性を向上させることができる。
(12)演出変更手段52は、複数のアウト口16aの各々に複数種類の演出の何れか1つを予め対応付けておき、遊技球が入ったアウト口16aに対応する演出に変更するので、演出の変更を規則に従って整然と実行することができ、そして、前記の遊技状態演出制御手段53と先読み情報演出制御手段54による機能も含めて、演出変更手段52は、アウト球情報作成手段51で作成されたアウト球情報に基づいて演出手段45に実行させる演出を変更するので、複数のアウト口16aを利用した遊技演出の変更(切換え)による演出効果を高めて、遊技性を向上させることができる。
(13)アウト口役割変更手段56が、アウト球情報作成手段51でアウト球情報を作成し且つ演出変更手段52で演出を変更する上で、1又は複数のアウト口16aが果たす役割を変更可能であるため、複数のアウト口16aを利用した遊技演出の変更(切換え)による、更に、演出変更する上でアウト口16aが果たす役割の変更による演出効果を高めて、遊技性を向上させることができる。
(14)アウト口表示器16gが、1又は複数のアウト口16aが果たす役割を表示するので、その役割を遊技者が認識することができる。
(15)アウト口役割変更手段56は、現在設定されている遊技状態に基づいて、アウト口16aが果たす役割を変更するので、各演出に変更する割合等を調整可能になる。
(16)アウト口役割変更手段56は、保留されている1又は複数の乱数値についての判定結果に関する先読み情報に基づいて、アウト口16aが果たす役割を変更するので、各演出に変更する割合等を調整可能になる。
(17)アウト口役割変更手段56は、潜確遊技状態のときには通常遊技状態のときよりも、複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序が予め設定された組合せ又は順序になる可能性が高くなるように、また、遊技球が予め設定された1又は複数のアウト口16aに入る可能性が高くなるように、アウト口16aが果たす役割を変更するので、複数のアウト口16aを利用した遊技演出の演出効果と共に遊技性を高めることができ、そして、潜確遊技状態のときに、通常遊技状態のときよりも、現在設定されている遊技状態(潜確遊技状態)が報知示唆される可能性を高くすることができる。
(18)アウト口役割変更手段56は、乱数判定手段41で大当り図柄と判定される乱数値が保留されている場合に保留されていない場合よりも、複数の遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序が予め設定された組合せ又は順序になる可能性が高くなるように、また、遊技球が予め設定された1又は複数のアウト口16aに入る可能性が高くなるように、アウト口16aが果たす役割を変更するので、複数のアウト口16aを利用した遊技演出の演出効果と共に遊技性を高めることができ、そして、乱数判定手段41で大当り図柄と判定される乱数値が保留されている場合、保留されていない場合よりも、先読み情報が報知される可能性を高くすることができる。
(19)アウト球有効判定手段58が、複数のアウト球検知スイッチ16bから信号を受けて、遊技演出の進行状況に基づいてアウト口16aへの遊技球の入球を演出変更の契機として有効とするか否か判定し、演出変更手段52が、アウト球有効判定手段58で有効と判定されたアウト口への遊技球の入球に基づいて演出手段52に実行させる演出を変更するので、つまり、アウト球情報作成手段51は、アウト球有効判定手段58で有効と判定された遊技球が入ったアウト口16aの組合せ又は順序に基づく、又は、遊技球が入ったアウト口を特定するアウト球情報を作成し、演出変更手段は、アウト球情報に基づいて演出手段に実行させる演出を変更するので、複数のアウト口16aを利用した遊技演出の変更(切換え)による演出効果を高めて、遊技性を向上させるとともに、演出変更の制御を整然と行うことができる。
(20)アウト球有効判定手段58は、1回の特別図柄の変動に対して設定個数(例えば、1個)のアウト口16aへの入球を有効とするので、特別図柄の変動に合わせて演出を実行させるのに適したものになる。
(21)アウト球有効判定手段58で有効と判定された遊技球が入ったアウト口16aを表示するアウト口表示器16gを備えたので、そのアウト口16aを遊技者が認識することができる。
尚、以上説明したパチンコ遊技機1を次のように変更可能である。
(1)複数のアウト口16aの数や配置については適宜変更可能である。例えば、複数のアウト口16aを遊技盤4の下端側部分に横方向に間欠的に配置してもよい。この場合、各アウト口16aを他のアウト口16aと独立した部材で構成してもよい。
(2)通常遊技状態と潜確遊技状態においては、先読み情報を報知する演出を、第1乱数値に対してのみ行うようにしてもよい。また、時短遊技状態と確変遊技状態においては、先読み情報を報知する演出を、第2乱数値に対してのみ行うようにしてもよい。
(3)アウト口表示器16gに、遊技状態を報知示唆する演出や、先読み情報を報知する演出を表示させてもよい。また、アウト口表示器16gをアウト球に関連した演出に使用していない場合等、アウト口表示器16gに、その他様々な演出を表示させ、その際、画像表示器18と協働して演出を実行させてもよい。
(4)通常遊技状態と潜確遊技状態では、左打ちが行われることから、アウト口役割変更手段56は、全アウト口16aのうち左よりの複数のアウト口16aのみが機能するように、アウト口16aを変更してもよい。また、時短遊技状態と確変遊技状態では、右打ちが行われることから、アウト口役割変更手段56は、全アウト口16aのうち右よりの複数のアウト口16aのみが機能するように、アウト口16aを変更してもよい。
(5)アウト口表示器16gを省略し、このアウト口表示器16gで表示していた情報を、画像表示器18に表示させるようにしてもよい。
(6)アウト球に基づく演出を、特別図柄の変動に合わせて行う必要はなく、独立で行ってもよい。この場合、1回の特別図柄の変動で、複数回のアウト球に基づく演出を実行可能にしてもよい。
(7)画像表示器18を用いて行うアウト球に関連した演出については、画像表示器18に、従来より表示されている抽選に基づく遊技演出と並行して(例えば、従来の遊技演出と融合させて)表示させてもよい。
(8)その他、本発明を逸脱しない範囲において、前記開示事項以外の種々の変更を付加して実施可能である。また、本発明は、遊技上の有利性が相対的に異なる複数種類の遊技状態の何れか1つを、始動口への遊技球の入賞に基づいて択一的に設定するように構成した種々のパチンコ遊技機に適用可能である。