JP2011030792A - 使い捨ておむつ及び使い捨ておむつ包装物品 - Google Patents

使い捨ておむつ及び使い捨ておむつ包装物品 Download PDF

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Abstract

【課題】暗所での視認性に優れるインジケータを備えた使い捨ておむつを提供する。
【解決手段】上記課題は、排泄物の液分により呈色又は消色するインジケータ80を備えた使い捨ておむつにおいて、インジケータ80の横近傍に夜光部90を設けることにより解決される。
【選択図】図2

Description

本発明は、尿等の排泄の有無を呈色・消色によって外部から視認可能とするインジケータを備えた使い捨ておむつ、及びこれを包装してなる包装物品に関するものである。
現在汎用されている使い捨ておむつの多くは、尿等の排泄の有無を呈色によって外部から視認可能とするインジケータを備えている。使用者は、使い捨ておむつを装着した状態で、インジケータの呈色(発色又は変色)や消色を外部から視認することにより、排泄のあったことを認識でき、おむつ交換の目安にすることができるという利点がある(特許文献1、2参照)。
特開2008−54991号公報 特開2008−99947号公報 特開2003−290286号公報 特開2008−12139号公報 特開2004−245818号公報 実用新案登録第3063069号公報
おむつ交換のためのインジケータのチェックは明るい所だけで行うものではなく、夜間に薄明かりの中で乳幼児を目覚めさせないように行う場合もある。
しかしながら、従来のインジケータは暗所での視認性が悪く、排泄の有無を確認し難いという問題点があった。この点に関して、従来、暗所でのおむつ交換に関する提案はなされている(特許文献3〜6参照)が、インジケータの視認性に関する提案はなされていないのが現状である。
そこで、本発明の主たる課題は、暗所での視認性に優れるインジケータを備えた使い捨ておむつを提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
液透過性の表面シートと、液不透過性シートと、これらの間に介在された吸収体と、排泄物の液分と接触する可能な部位に設けられ、排泄物の液分により呈色又は消色するインジケータとを備えた使い捨ておむつにおいて、
前記インジケータの近傍に夜光部が設けられている、
ことを特徴とする使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように、インジケータの近傍に夜光部が設けられていると、夜光部の発光によりインジケータの変化が照らし出される、又は夜光部の発光がインジケータにより遮られる、若しくは当初は遮られていた夜光部の発光が遮られなくなる等により、排泄の有無を確認することができる。しかも、光を利用するため、暗所であっても視認性に優れるようになる。なお、夜光部における「夜光」とは、蓄光、蛍光又はこれら以外の発光等のように、暗闇で自ら光を発するものを意味する。
<請求項2記載の発明>
前記インジケータが、前記吸収体の裏面と前記液不透過性シートの吸収体側面との間に設けられるとともに、
前記夜光部は、前記吸収体の裏面と前記液不透過性シートの吸収体側面との間における、前記インジケータの横近傍に設けられている、請求項1記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
インジケータ及び夜光部の位置は適宜定めれば良いが、インジケータはおむつ外部からの視認性の点で、上述のように吸収体の裏面と液不透過性シートの吸収体側面との間に設けるのが好ましく、また夜光部は蓄光し易さ、発光の透過し易さ、照明効果の点で、吸収体の裏面と記液不透過性シートの吸収体側面との間におけるインジケータの横近傍に設けるのが望ましい。
<請求項3記載の発明>
前記インジケータとして、発色タイプのインジケータが、前記吸収体の裏面と前記液不透過性シートの吸収体側面との間に設けられるとともに、
前記夜光部は、前記インジケータの表面側近傍に設けられている、請求項1記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
発色タイプのインジケータを用いる場合、横近傍に夜光部を設けることもできるが、上述のように夜光部をインジケータの表面側近傍に配置すると、インジケータの発色前(排泄前)には夜光部の発光がインジケータを透過して外部に見えている状態となるのに対して、インジケータの発色後(排泄後)にはインジケータの光透過率の低下により、インジケータの表面側に位置する夜光部の発光が有色のインジケータで隠蔽され、夜光部の発光が弱まる又は消灯する。暗所において排泄確認をする場合は、この変化、つまり夜光部の光が弱まったか否か又は消灯したか否かを視認することにより排泄の有無を認識することができる。また、明るいところではインジケータの発色の有無により、排泄の有無を認識することができる。
なお、発色タイプのインジケータとは、無色(透明)から有色に呈色するインジケータを意味する。
<請求項4記載の発明>
前記インジケータとして、消色タイプのインジケータが、前記吸収体の裏面と前記液不透過性シートの吸収体側面との間に設けられるとともに、
前記夜光部は、前記インジケータの表面側近傍に設けられている、請求項1記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
消色タイプのインジケータを用いる場合、横近傍に夜光部を設けることもできるが、上述のように夜光部をインジケータの表面側近傍に配置すると、インジケータの消色前(排泄前)にはインジケータの光透過率の低下により、インジケータの表面側に位置する夜光部の発光が有色のインジケータで隠蔽され、夜光部の発光が弱まる又は消灯するのに対して、インジケータの消色後(排泄後)には夜光部の発光が透明のインジケータを透過し、外部からは夜光部の発光が強まる又はインジケータ部分が発光するように見えるようになる。暗所において排泄確認をする場合は、この変化、つまり夜光部の光が強まったか否か又は点灯したか否かを視認することにより排泄の有無を認識することができる。また、明るいところではインジケータの消色の有無により、排泄の有無を認識することができる。
なお、消色タイプのインジケータとは、有色から無色(透明)に変化するあるいは色素が分散して無色となる(色が薄くなる)インジケータを意味する。インジケータの種類としては、上述の発色タイプ、消色タイプの他に、有色からこれと異なる有色に変化する変色タイプがある。
<請求項5記載の発明>
前記液不透過性シートの外面が外装シートにより被覆されており、液不透過性シートの吸収体側面から外装シートの外面までの、JIS K 7105に規定される全光線透過率が40%以上である、請求項2〜4のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
近時の使い捨ておむつは、布のような肌触りを得るために、液不透過性シートの外面が外装シートにより被覆されている構造が一般的となっており、その場合、液不透過性シートの吸収体側面から外装シートの外面までの部分の全光線透過率が上記範囲内であると、インジケータの視認性、夜光部の蓄光し易さ、発光の透過し易さ、照明効果の点で好ましい。
<請求項6記載の発明>
請求項1〜5のいずれか1項に記載された使い捨ておむつを、一枚又は複数枚まとめて袋体により包装してなる使い捨ておむつ包装物品において、
前記袋体の一部に、前記使い捨ておむつの夜光部を蓄光するための、JIS K 7105に規定される全光線透過率が60%以上の光透過部が設けられている、
ことを特徴とする使い捨ておむつ包装物品。
(作用効果)
使い捨ておむつは、一枚又は複数枚まとめて袋体により包装した状態で製品として販売され、使用者はこの袋体から一枚ずつ取り出し使用することが一般的となっている。また、包装に使用される袋体は透明な部分が無く、光線透過率が低いものが多い。よって、上述の夜光部を有するおむつをこのような一般的な袋体で包装した場合、使用時までに十分な蓄光がなされないおそれがある。
上述の包装物品に係る発明は、この問題を解決するものであり、包装に用いる袋体として、JIS K 7105に規定される全光線透過率が60%以上の光透過部が設けられたものを用いることにより、使用までの流通・保管過程でより多くの蓄光を行うことができるようにしたものである。
以上のとおり、本発明によれば、暗所でのインジケータの視認性に優れるようになる、等の利点がもたらされる。
テープタイプ使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 テープタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図1の6−6線断面図である。 図1の7−7線断面図である。 図1の8−8線断面図である。 図1の9−9線断面図である。 第1の応用形態を示す図1の6−6線断面相当の断面図である。 第2の応用形態を示す図1の6−6線断面相当の断面図である。 包装物品の斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、テープタイプ使い捨ておむつの例を引いて説明するが、本発明はパンツタイプ等の他のタイプの使い捨ておむつにも適用できることはいうまでもない。なお、以下の説明において、「前後方向(縦方向)」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味し、「上下方向」とはおむつの装着状態、すなわちおむつの腹側部分両側部と背側部分量側部を重ね合わせるようにおむつを股間部で2つに折った際に幅方向と直交する方向を意味する。
図1〜図6はテープタイプ使い捨ておむつの一例を示している。図3及び図4は、図1における6−6線断面及び7−7線断面をそれぞれ示した図であり、図5及び図6は、図1における8−8線断面及び9−9線断面をそれぞれ示した図である。このテープタイプ使い捨ておむつは、幅方向中央に沿って下腹部から股間部を通り臀部までを覆うように延在する部分であって、且つ身体側表面を形成する透液性表面シートと、外面側に位置する液不透過性シートとの間に吸収要素50が介在する部分である吸収性本体部10と、この吸収性本体部10の前側及び後側にそれぞれ延出する部分であって、且つ吸収要素50を有しない部分である腹側エンドフラップ部FE及び背側エンドフラップ部BEとを有するものである。
また、このテープタイプ使い捨ておむつは、腹側Fの上縁F1側部分の両側において、それぞれ股間部Cよりも幅方向外側まで延在する一対の腹側サイドフラップ部FF,FFと、背側Bの上縁B1側部分の両側において、それぞれ股間部Cよりも幅方向外側まで延在する一対の背側サイドフラップ部BF,BFとを備えている。また、背側サイドフラップ部BF,BFには、係止部材としてのファスニングテープ13がそれぞれ設けられている。
より詳細には、吸収性本体部10ならびに背側および腹側の各サイドフラップ部BF,FFの外面全体が外装シート12により形成されている。特に、吸収性本体部10においては、外装シート12の内面側に液不透過性シート11がホットメルト接着剤等の接着剤により固定され、さらにこの液不透過性シート11の内面側に吸収要素50、中間シート40、および表面シート30がこの順に積層されている。表面シート30および液不透過性シート11は図示例では長方形であり、吸収要素50よりも前後方向および幅方向において若干大きい寸法を有しており、表面シート30における吸収要素50の側縁より食み出る周縁部と、液不透過性シート11における吸収要素50の側縁より食み出る周縁部とがホットメルト接着剤などにより固着されている。また液不透過性シート11は透湿性のポリエチレンフィルム等からなり、表面シート30よりも若干幅広に形成されている。
さらに、この吸収性本体部10の両側には、装着者の肌側に突出(起立)する側部バリヤーカフス60,60が設けられており、この側部バリヤーカフス60,60を形成するバリヤーシート62,62が、背側および腹側の各サイドフラップ部BF,FFの内面を含め、吸収性本体部10の幅方向外側の全体にわたり延在されている。
以下、各部の素材および特徴部分について順に説明する
(外装シート)
外装シート12は吸収要素50を支持し、着用者に装着するための部分である。外装シート12は、両側部の前後方向中央部が括れた砂時計形状とされており、ここが着用者の脚を入れる部位となる。
外装シート12としては不織布が好適であるが、これに限定されない。不織布の種類は特に限定されず、素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができ、加工法としてはスパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、エアスルー法、ニードルパンチ法等を用いることができる。ただし、肌触り及び強度を両立できる点でスパンボンド不織布やSMS不織布、SMMS不織布等の長繊維不織布が好適である。不織布は一枚で使用する他、複数枚重ねて使用することもできる。後者の場合、不織布12相互をホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。不織布を用いる場合、その繊維目付けは10〜50g/m2、特に15〜30g/m2のものが望ましい。
(液不透過性シート)
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布、防水フィルムを介在させて実質的に液不透過性を確保した不織布(この場合は、防水フィルムと不織布とで液不透過性シートが構成される。)などを例示することができる。もちろん、このほかにも、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている液不透過性かつ透湿性を有する素材も例示することができる。この液不透過性かつ透湿性を有する素材のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを例示することができる。さらに、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、防水フィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
(表面シート)
表面シート30は液透過性を有するものであれば足り、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを用いることができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
また、表面シート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、表面シート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
(中間シート)
表面シート30を透過した排泄物を吸収体へ移動させ、逆戻りを防ぐために、表面シート30と吸収要素50との間に中間シート(セカンドシートもいわれる)40を設けることができる。この中間シート40は、排泄物を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した排泄物の吸収体からの逆戻りを防止し、表面シート30表面を肌触りを良くするものである。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、表面シート30と同様の素材を用いることができる。中間シート40は表面シート30に接合するのが好ましく、その接合にヒートエンボスや超音波溶着を用いる場合は、中間シート40の素材は表面シート30と同程度の融点をもつものが好ましい。また、便中の固形分を透過させることを考慮するならば中間シート40に用いる繊維の繊度は5.0〜7.0dtexであるのが好ましいが、表面シート30における液残りが多くなる。これに対して、中間シート40に用いる繊維の繊度が1.0〜2.0dtexであると、表面シート30の液残りは発生し難いが、便の固形分が透過し難くなる。よって、中間シート40に用いる不織布の繊維は繊度が2.0〜5.0dtex程度とするのが好ましい。
図示の形態の中間シート40は、吸収要素50の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、おむつの全長と同一でもよいし、吸収要素50の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。
(側部バリヤーカフス)
表面シート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を阻止し、横漏れを防止するために、製品の両側に、使用面側に突出(起立)する側部バリヤーカフス60、60を設けるのは好ましい。
この側部バリヤーカフス60は、実質的に幅方向に連続するバリヤーシート62と、このバリヤーシート62に前後方向に沿って伸張状態で固定された細長状弾性伸縮部材63とにより構成されている。このバリヤーシート62としては撥水性不織布を用いることができ、また弾性伸縮部材63としては糸ゴム等を用いることができる。弾性伸縮部材は、図1及び図2に示すように各複数本設ける他、各1本設けることができる。
バリヤーシート62の内面は、表面シート30の側部上に幅方向の固着始端を有し、この固着始端から幅方向外側の部分は、液不透過性シート11の側部およびその幅方向外側に位置する外装シート12の側部にホットメルト接着剤などにより固着されている。この固着部分のうち固着始端近傍の幅方向外側において、バリヤーシート62と外装シート12とが対向する部分のシート間に、前後方向に沿って糸ゴム等からなる脚周り弾性伸縮部材64がそれぞれ設けられている。
脚周りにおいては、側部バリヤーカフス60の固着始端より幅方向内側は、製品前後方向両端部では表面シート30上に固定されているものの、その間の部分は非固定の自由部分であり、この自由部分が糸ゴム63の収縮力により起立するようになる。おむつの、装着時には、おむつが舟形に体に装着されるので、そして糸ゴム63の収縮力が作用するので、糸ゴム63の収縮力により側部バリヤーカフス60が起立して脚周りに密着する。その結果、脚周りからのいわゆる横漏れが防止される。
図示形態と異なり、バリヤーシート62の幅方向内側の部分における前後方向両端部を、幅方向外側の部分から幅方向内側に延在する基端側部分とこの基端側部分の幅方向中央側の端縁から身体側に折り返され幅方向外側に延在する先端側部分とを有する二つ折り状態で固定し、その間の部分を非固定の自由部分とすることもできる。
(吸収要素)
吸収要素50は、尿や軟便などの液を吸収保持する部分である。吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の少なくとも裏面及び側面を包む包装シート58とを有している。包装シート58は省略することもできる。吸収要素50は、その裏面においてホットメルト接着剤等の接着剤を介して液不透過性シート11の内面に接着することができる。
(吸収体)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56は、高吸収性ポリマー粒子を含むのが好ましく、特に、少なくとも液受け入れ領域において、繊維の集合体に対して高吸収性ポリマー粒子(SAP粒子)が実質的に厚み方向全体に分散されているものが望ましい。
吸収体56の上部、下部、及び中間部にSAP粒子が無い、あるいはあってもごく僅かである場合には、「厚み方向全体に分散されている」とは言えない。したがって、「厚み方向全体に分散されている」とは、繊維の集合体に対し、厚み方向全体に「均一に」分散されている形態のほか、上部、下部及び又は中間部に「偏在している」が、依然として上部、下部及び中間部の各部分に分散している形態も含まれる。また、一部のSAP粒子が繊維の集合体中に侵入しないでその表面に残存している形態や、一部のSAP粒子が繊維の集合体を通り抜けて包装シート58上にある形態も排除されるものではない。
高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が40秒を超えると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和するばかりでなく、高吸収性ポリマー粒子の過剰によりジャリジャリした違和感を与えるようになる。
(包装シート)
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。繊維目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
この包装シート58は、図3に示すように、吸収体56の全体を包む形態のほか、その層の裏面及び側面のみを包装するものでもよい。また図示しないが、吸収体56の上面及び側面のみをクレープ紙や不織布で覆い、下面をポリエチレンなどの液不透過性シートで覆う形態、吸収体56の上面をクレープ紙や不織布で覆い、側面及び下面をポリエチレンなどの液不透過性シートで覆う形態などでもよい(これらの各素材が包装シートの構成要素となる)。必要ならば、吸収体56を、上下2層のシートで挟む形態や下面のみに配置する形態でもよいが、高吸収性ポリマー粒子の移動を防止でき難いので望ましい形態ではない。
(ファスニングテープ)
図1及び図2に示されるように、ファスニングテープ13は、不織布、プラスチックフィルム、ポリラミ不織布、紙やこれらの複合素材からなるシート基材13Cの基部がおむつに取り付けられており、おむつから突出する先端側部分に腹側に対する係止部として、メカニカルファスナーのフック材13Aが設けられている。フック材13Aはシート基材13Cに接着剤により剥離不能に接合されている。
乳幼児用おむつにおいては、ファスニングテープ13の取り付け部分の寸法のうち、おむつの幅方向の長さX1は10〜50mm、特に20〜40mmであるのが好ましく、前後方向長さY1は、20〜100mm、特に40〜80mmであるのが好ましい。また、ファスニングテープ13の先端側部分の寸法のうち、おむつの幅方向の長さは30〜80mm、特に40〜60mmであるのが好ましく、前後方向の長さ(高さ)は20〜70mm、特に25〜50mmであるのが好ましい。なお、ファスニングテープ13の一部または全部が例えば略テーパ形状をなし、前後方向長さや幅方向長さが一定でない場合は、上記数値範囲は平均値にて定める。ファスニングテープ13の形状は、矩形形状などの左右対称形状でもよいが、幅広の取り付け部分と細長状の先端側部分からなる凸型形状であると、先端側部分の摘み部が摘みやすく、かつ左右の基部間の張力が広範囲に作用するため、好ましい。フック材13Aは、その外面側に多数の係合突起を有する。係合突起の形状としては、(A)レ字状、(B)J字状、(C)マッシュルーム状、(D)T字状、(E)ダブルJ字状(J字状のものを背合わせに結合した形状のもの)等が存在するが、いずれの形状であっても良い。フック材13Aに代えて、ファスニングテープ13の係止部として粘着材層を設けることもできる。
おむつの装着に際しては、背側サイドフラップ部BFを腹側サイドフラップ部FFの外側に重ねた状態で、ファスニングテープを腹側F外面の適所に係止する。ファスニングテープ13の係止箇所の位置及び寸法は任意に定めることができる。乳幼児用おむつにおいては、係止箇所は、前後方向20〜80mm、幅方向150〜300mmの矩形範囲とし、その上端縁と腹側上縁との高さ方向離間距離を0〜60mm、特に20〜50mmとし、かつ製品の幅方向中央とするのが好ましい。
ファスニングテープ13は、背側エンドフラップ部BEと吸収要素50の境界線上にファスニングテープ13の取り付け部分が重なるように取り付けられていると、おむつ装着時に左右のファスニングテープ13の取り付け部分間に働く張力により、吸収要素50の背側端部がしっかりと体に押し当てられるため、好ましい。また、ファスニングテープ13の取り付け部分が、おむつの背側端部(後端部)と離れすぎていると、おむつ装着時に左右のファスニングテープ13の取り付け部分間に働く張力がおむつの背側端部にまで及ばないため、おむつの背側端部と身体表面との間に隙間が生じやすい。従って、背側エンドフラップBEの前後方向長さは、ファスニングテープ13の基部の前後方向長さと同じか又は短いことが好ましい。
(ターゲットシート)
腹側Fにおけるファスニングテープ13の係止箇所には、係止を容易にするためのターゲット有するターゲットシート74を設けるのが好ましい。ターゲットシート74は、係止部がフック材13Aの場合、フック材の係合突起が絡まるようなループ糸がプラスチックフィルムや不織布からなるシート基材の表面に多数設けられたものを用いることができ、また粘着材層の場合には粘着性に富むような表面が平滑なプラスチックフィルムからなるシート基材の表面に剥離処理を施したものを用いることができる。 また、腹側Fにおけるファスニングテープ13の係止箇所が不織布からなる場合、例えば図示形態の外装シート12が不織布からなる場合であって、ファスニングテープ13の係止部がフック材13Aの場合には、ターゲットシート74を省略し、フック材13Aを外装シート12の不織布に絡ませて係止することもできる。この場合、ターゲットシート74を外装シート12と液不透過性シート11との間に設けてもよい。
(エンドフラップ部)
エンドフラップ部は、吸収性本体部10の前側及び後側にそれぞれ延出する部分であって、且つ吸収要素50を有しない部分であり、前側の延出部分が腹側エンドフラップ部FEであり、後側の延出部分が背側エンドフラップ部BEである。
背側エンドフラップBEの前後方向長さは、前述の理由によりファスニングテープ13の取り付け部分の前後方向長さと同じか短い寸法とすることが好ましく、また、おむつ背側端部と吸収要素50とが近接しすぎると、吸収要素50の厚みとコシによりおむつ背側端部と身体表面との間に隙間が生じやすいため、10mm以上とすることが好ましい。
腹側エンドフラップ部FE及び背側エンドフラップ部BEの前後方向長さは、おむつ全体の前後方向長さLの5〜20%程度とするのが好ましく、乳幼児用おむつにおいては、10〜60mm、特に20〜50mmとするのが適当である。
(背側伸縮シート)
図示形態では、両ファスニングテープ13間に、幅方向に弾性伸縮する帯状の背側伸縮シート70が設けられ、おむつ背側部におけるフィット性を向上させている。背側伸縮シート70の両端部は両ファスニングテープ13の取り付け部分と重なる部位まで延在されているのが好ましいが、幅方向中央側に離間していても良い。背側伸縮シート70の前後方向寸法は、ファスニングテープ13の取り付け部分の前後方向寸法と概ね同じにするのが適当であるが、±20%程度の寸法差はあってもよい。また、図示のように背側伸縮シート70が背側エンドフラップ部BEと吸収要素50の境界線と重なるように配置されていると、吸収要素50の背側端部がしっかりと体に押し当てられるため、好ましい。背側伸縮シート70は、ゴムシート等のシート状弾性部材を用いても良いが、通気性の観点から不織布や紙を用いるのが好ましい。この場合、伸縮不織布のような通気性を有するシート状弾性部材を用いることもできるが、図5に示すように、二枚の不織布等のシート基材71をホットメルト接着剤等の接着剤により張り合わせるとともに、両シート基材71間に有孔のシート状、網状、細長状(糸状又は紐状等)等の弾性伸縮部材72を幅方向に沿って伸張した状態で固定したものが好適に用いられる。この場合におけるシート基材71としては、外装シート12と同様のものを用いることができる。弾性伸縮部材72の伸張率は150〜250%程度であるのが好ましい。また、弾性伸縮部材72として細長状(糸状又は紐状等)のものを用いる場合、太さ420〜1120dtexのものを3〜10mmの間隔72dで5〜15本程度設けるのが好ましい。
また、図示のように弾性伸縮部材72の一部が吸収要素50を横断するように配置すると、吸収要素50のフィット性が向上するため好ましいが、この場合は、弾性伸縮部材72が吸収要素50と重なる部分の一部又は全部を、切断等の手段により収縮力が働かないようにすると、吸収要素50の背側端部が幅方向に縮まないため、フィット性がさらに向上する。
なお、弾性伸縮部材72は、シートの長手方向(おむつの幅方向)にシート基材71の全長にわたって固定されていてもよいが、おむつ本体への取り付け時の縮みやめくれ防止のため、シートの前後方向(おむつの幅方向)端部の5〜20mm程度の範囲においては、収縮力が働かないように、または弾性伸縮部材72が存在しないようにするとよい。
背側伸縮シート70は、図示形態では、液不透過性シート11の幅方向両側ではバリヤーシート62と外装シート12との間に挟まれ、且つ液不透過性シート11と重なる部位では、液不透過性シート11と吸収要素50との間に挟まれるように設けられているが、液不透過性シート11と外装シート12との間に設けても良いし、外装シート12の外面に設けても良く、また表面シート30と吸収要素50との間に設けてもよい。また、背側伸縮シート70は表面シート30の上に設けても良く、この場合、液不透過性シート11の幅方向両側ではバリヤーシート62の上に設けても良い。また、外装シート12を複数枚のシート基材を重ねて形成する場合には、背側伸縮シート70全体を、外装シート12のシート基材間に設けても良い。
(インジケータ)
本発明に係る使い捨ておむつにおいては、排泄物の液分と接触する可能な部位には、排泄物の液分により呈色又は消色するインジケータ80が設けられている。インジケータ80は、体液などの水分との接触により呈色反応を示すような着色剤及び/又は水分中のpHを検知して呈色反応を示すような着色剤、或いは体液との反応により着色が消失する反応、着色剤が尿により溶解(分散)して滲んだり消失したりする反応、その他の視覚的変化を示す薬剤が含有されたインク又は接着剤、或いは水分又は体液との接触により視覚的変化を示す薬剤(インジケータ反応手段)を含有するシート状部材により構成されている。例えば、体液などの水分との接触により呈色反応を示すような着色剤として、水溶性、水分解性染料又はロイコ染料と該ロイコ染料を発色させるフェノール性化合物、酸性物質、電子受容性物質等の顕色剤とからなる着色剤を使用することが可能である。
呈色により現れる色は特に限定されないが、おむつ外面と同じ色(通常は白色)であると紛れて見え難くなるため、おむつ外面と異なる色に呈色するものが好適である。
上述のインク又は接着剤により構成されたインジケータ80は、図2及び図3に示されるように、所定の塗布領域に塗布される。なお、図2及び図3に示されるインジケータ80は、前述のインク又は接着剤の塗布領域を示したものである。この領域は、吸収体56の配置範囲に含まれるのが好ましく、幅方向中央部に位置し、幅が0.3〜14cm程度、好ましくは0.5〜2cm程度で、長さがおむつ全長Lの60〜90%の領域であり、吸収体56に吸収された排泄物との接触が効率よく行われる領域である。インジケータ80は、おむつ内面から視認できるような位置や、脚周りの立体ギャザー部から視認できるような位置に設けられていても良いが、おむつ外面から視認できるように、吸収体56の裏面と液不透過性シート11との間、具体的には液不透過性シート11の吸収体56側面、または包装シート58の内面又は外面に、インジケータ80を構成するインク又は接着剤を塗布することにより形成するのが望ましい。塗布パターンは特に限定されず、図示例のような多数の筋状に塗布する他、面状、帯状等に塗布することができる。もちろん、インジケータ80を形成したシートを別途製造し、このシート状のインジケータ80をおむつ内に内蔵させることもできる。
インジケータ80の成分は、インジケータ80がインクから構成される場合、インクに着色剤が添加されたものであり、インジケータ80が接着剤から構成される場合、水溶性ポリマーあるいは親水性ポリマーに樹脂などからなる非水溶性成分および着色剤が添加されたものである。接着剤から構成される場合の具体例は、ポリエチレングリコール分子量100〜500と、ポリビニルピロリドン、酢酸ビニルコポリマーと、水溶性ポリエステルとからなる水溶性ポリマーに、高極性粘着付与樹脂および可塑剤の非水溶性成分と、接触する液体の酸性・アルカリ性の程度(pH)を変色によって指示する着色剤とで構成されている。
インジケータ80を接着剤により構成した場合、接着剤には、公知の各種接着剤を使用することが可能である。その一例として、ホットメルト接着剤を使用した場合について詳述すると、インジケータ80として着色剤を含有したホットメルト接着剤を使用することにより、着色剤の拡散や浸出などが防止できるとともに、シート状のインジケータを設ける場合に比べると、インラインで簡単に実施できるためインジケータの付設作業工程が大幅に省力化できるようになる。この際、インジケータホットメルト接着剤の塗布量は、15〜40g/m2であることが好ましい。15g/m2より少量であるとインジケータとしての機能が損なわれ、40g/m2より多いと接着剤の硬化によるゴワ付き感が生じる。
一方、シート状部材からなるインジケータ80を使用する場合には、このシート状部材を液不透過性シート11と吸収体56との間、具体的には吸収体56と包装シート58内面との間又は包装シート58の裏面と液不透過性シート11との間に配置するようにする。なお、このシート状のインジケータ80を使用した場合には、液体性のインジケータ80を塗布して設ける場合と比べて、部材点数は増えるが、必要部位に必要量だけ使用することが容易に行えるようになり、インジケータ反応手段を含むシート状部材の使用面積の低減を図ることにより低コスト化できるようになる。
(夜光部)
そして特徴的には、インジケータ80の近傍(厚み方向及び厚み方向と直交する方向のいずれでもよい)には、蓄光、蛍光又はこれら以外の発光等により自ら光を発する夜光部が設けられている。夜光部90は、おむつ内蔵部材に夜光成分を塗布等により含有させる他、別途専用の夜光部材を製造し、これをおむつのインジケータ80近傍に内蔵させても良い。具体的には、公知の夜光塗料をインジケータ80近傍のおむつ内蔵部材に塗布する、夜光塗料を塗布したシートやケミカルライトをおむつのインジケータ80近傍に内蔵するといったことが考えられる。
夜光部90の発光は短時間であっても良いが、夜間いつでも確認可能であるのが好ましいため、8〜12時間程度発光が持続するものが好適である。
夜光部90としては蓄光によるものが好適である。蓄光成分としては、例えば硫化亜鉛(ZnS系)やアルミン酸ストロンチウム(SrAl2O4系)等を用いることができ、1〜2時間の蓄光で、上述の発光時間程度は発光が持続するように構成するのが望ましい。蓄光成分としては、ルミノーバ(根本特殊化学株式会社)がよく知られており、本発明にも好適に用いることができる。
夜光部90とインジケータとの離間距離は、夜光部90の発光能力により適宜定めることができるが、通常の場合、0〜5mm程度とするのが好ましい。
夜光部90の位置は、インジケータ80を照明できる程度にインジケータ80の近傍であれば特に限定されないが、インジケータ80を、前述のように吸収体56の裏面と液不透過性シート11の吸収体56側面との間に設ける場合、図1〜図3に示すように、インジケータ80の横近傍に間隔を空けて又は空けないで設けるのが好ましい。この場合、夜光部90の厚み方向の位置は、インジケータ80と同じとすることもできるが、より表面側又は裏面側に設けることもできる。また、図示形態のようにインジケータ80が複数設けられている場合、個々のインジケータ80の横近傍に夜光部90を配置しても良いが、より効率良く照明するために、インジケータ80を有する領域の周囲(図示例では幅方向両側のみ)にのみ夜光部90を配置する等、一部のインジケータ80の近傍にのみ夜光部を配置するのが望ましい。このような構造で夜光部90が配置されていると、暗所では夜光部90の発光によりインジケータ80が横から照らし出されるため、暗所であってもインジケータ80の変色、消色又は発色の有無をより確実に視認できるようになる。
上記例は、インジケータ80を照らす照明として夜光部90を利用するものであるが、他の利用形態として、次の二種の応用形態も提案される。すなわち、第1の応用形態は、インジケータ80として発色タイプのもの(排泄物の液分と接触することにより塗布面の光透過率が低下するもの)を用いる場合に、図7に示すように、夜光部90をインジケータ80の表面側近傍、具体的には、包装シート58の内面(図示例)、包装シート58の外面、吸収体56の裏面、包装シート58の内面と吸収体56の裏面との間、包装シート58の外面と液不透過性シート11との間に配置するものである。この場合、排泄前にはインジケータ80が発色していないため、夜光部90の発光が光透過率が高い状態のインジケータ80を透過して外部に見えている状態となる。排泄があると、インジケータ80が発色して光透過率が低下する。これにより、インジケータ80の表面側(奥側)に位置する夜光部90の発光が有色のインジケータ80で隠蔽され、夜光部90の発光が弱まる又は消灯する。よって、暗所において排泄確認をする場合は、この変化、つまり夜光部90の光が弱まったか否か又は消灯したか否かを視認することにより排泄の有無を認識することができる。また、明るいところであっても、インジケータ80の発色の有無により、排泄の有無を認識することができる。
第2の応用形態は、インジケータ80として消色タイプのもの(排泄物の液分と接触することにより塗布面の光透過率が上昇するもの)を用いる場合に、図7に示すように、夜光部90をインジケータ80の表面側近傍、具体的には、包装シート58の内面(図示例)、包装シート58の外面、吸収体56の裏面、包装シート58の内面と吸収体56の裏面との間、包装シート58の外面と液不透過性シート11との間に配置するものである。この場合、排泄前にはインジケータ80が有色をなし、光透過率が低い状態にあるため、インジケータ80の表面側(奥側)に位置する夜光部90の発光が有色のインジケータ80で隠蔽され、夜光部90の発光が弱まる又は消灯する。排泄があるとインジケータ80の光透過率が上昇し、夜光部90の発光が透明のインジケータ80を透過し、外部からは夜光部90の発光が強まる又はインジケータ部分が発光するように見える。暗所において排泄確認をする場合は、この変化、つまり夜光部90の光が強まったか否か又は点灯したか否かを視認することにより排泄の有無を認識することができる。また、明るいところであっても、インジケータ80の消色の有無により、排泄の有無を認識することができる。
これら第1及び第2の応用形態においては、図7に示すように夜光部90の全体がインジケータ80の表面側に隠れているのが好ましいが、図8に示すように一部をインジケータ80の横からはみ出させても良い。この場合は、夜光部90はインジケータ80を照らす照明としても利用できる。また、図8に示すようにインジケータ80が複数設けられている場合、個々のインジケータ80の吸収体56側に夜光部90を配置しても良いが、インジケータ80相互が近接する場合等、必要に応じて、図示例のように一つの夜光部90で複数のインジケータ80をカバーしたり、一部のインジケータ80の近傍にのみ夜光部90を配置したりすることもできる。
他方、蓄光による夜光部90を用いる場合、夜光部90は製品使用前までに十分に蓄光されているのが好ましい。よって、図9に示すように、製品販売に際して、一枚又は複数枚まとめて袋体100により包装する場合は、袋体の一部、例えば側面101,102、上面103等のうち一面又は複数面に、JIS K 7105に規定される全光線透過率が60%以上の光透過部110を設けるのが好ましい。具体的には、この光透過部110は、袋体100の所定部位に印刷を薄く行う又は印刷を全く行わないことにより、半透明又は無色透明の部分として形成することができる。光透過部110の面積は適宜定めれば良いが、通常の包装の場合、一面あたり60%以上とするのが好ましい。使い捨ておむつは、一枚又は複数枚まとめて袋体100により包装した状態で製品として販売され、使用者はこの袋体100から一枚ずつ取り出し使用することが一般的となっているが、袋体100に上述のような光透過部110を設けることにより、使用までの流通・保管過程でより多くの蓄光を行うことができるようになる。
本発明は、テープタイプ、パンツタイプ、パッドタイプ等の使い捨ておむつに利用可能なものである。
11…液不透過性シート、12…外装シート、30…表面シート、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、58…包装シート、60…側部バリヤーカフス、62…バリヤーシート、70…背側伸縮シート、74…ターゲットシート、80…インジケータ、90…夜光部、100…袋体、110…光透過部。

Claims (6)

  1. 液透過性の表面シートと、液不透過性シートと、これらの間に介在された吸収体と、排泄物の液分と接触する可能な部位に設けられ、排泄物の液分により呈色又は消色するインジケータとを備えた使い捨ておむつにおいて、
    前記インジケータの近傍に夜光部が設けられている、
    ことを特徴とする使い捨ておむつ。
  2. 前記インジケータが、前記吸収体の裏面と前記液不透過性シートの吸収体側面との間に設けられるとともに、
    前記夜光部は、前記吸収体の裏面と前記液不透過性シートの吸収体側面との間における、前記インジケータの横近傍に設けられている、請求項1記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記インジケータとして、発色タイプのインジケータが、前記吸収体の裏面と前記液不透過性シートの吸収体側面との間に設けられるとともに、
    前記夜光部は、前記インジケータの表面側近傍に設けられている、請求項1記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記インジケータとして、消色タイプのインジケータが、前記吸収体の裏面と前記液不透過性シートの吸収体側面との間に設けられるとともに、
    前記夜光部は、前記インジケータの表面側近傍に設けられている、請求項1記載の使い捨ておむつ。
  5. 前記液不透過性シートの外面が外装シートにより被覆されており、液不透過性シートの吸収体側面から外装シートの外面までの、JIS K 7105に規定される全光線透過率が40%以上である、請求項2〜4のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載された使い捨ておむつを、一枚又は複数枚まとめて袋体により包装してなる使い捨ておむつ包装物品において、
    前記袋体の一部に、前記使い捨ておむつの夜光部を蓄光するための、JIS K 7105に規定される全光線透過率が60%以上の光透過部が設けられている、
    ことを特徴とする使い捨ておむつ包装物品。
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