JP2011029361A - 気相成長装置及び気相成長方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】大口径の半導体ウェーハを均一に加熱する気相成長装置及び方法を提供する。
【解決手段】気相成長装置100は反応室11と第1ランプ1群から第4ランプ4群を備える。反応室11は、半導体ウェーハWが載置されるサセプタ13を内部に配置する。第1ランプ1群は、反応室11の上部に配置して半導体ウェーハWの外側領域を加熱する。第2ランプ2群は、反応室11の上部に配置して半導体ウェーハWの内側領域を加熱する。第3ランプ3群は、反応室11の下部に配置して半導体ウェーハWの外側領域を加熱する。第4ランプ4群は、反応室11の下部に配置して半導体ウェーハWの内側領域を加熱する。第1ランプ1群及び第3ランプ3群は、サセプタ13の中心に向かうように円環状に配置され、第2ランプ2群及び第4ランプ4群は、サセプタ13の中心に向かうように、第1ランプ1群及び第3ランプ3群の内側に円環状に配置されている。
【選択図】図1
【解決手段】気相成長装置100は反応室11と第1ランプ1群から第4ランプ4群を備える。反応室11は、半導体ウェーハWが載置されるサセプタ13を内部に配置する。第1ランプ1群は、反応室11の上部に配置して半導体ウェーハWの外側領域を加熱する。第2ランプ2群は、反応室11の上部に配置して半導体ウェーハWの内側領域を加熱する。第3ランプ3群は、反応室11の下部に配置して半導体ウェーハWの外側領域を加熱する。第4ランプ4群は、反応室11の下部に配置して半導体ウェーハWの内側領域を加熱する。第1ランプ1群及び第3ランプ3群は、サセプタ13の中心に向かうように円環状に配置され、第2ランプ2群及び第4ランプ4群は、サセプタ13の中心に向かうように、第1ランプ1群及び第3ランプ3群の内側に円環状に配置されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、気相成長装置及び気相成長方法に関する。特に、気相成長装置に備わる反応室の内部に配置された半導体ウェーハを均一に加熱する気相成長装置及び気相成長方法に関する。
一般に、枚葉式の気相成長装置は、反応室の内部に配置された被加熱体である半導体ウェーハを高温で加熱している。そして、反応ガスを反応室の内部に導入して、半導体ウェーハの主表面に結晶を気相成長させている。
気相成長装置は、半導体ウェーハの加熱温度が所定の温度帯域に収まっていないと(均一に加熱しないと)、スリップ(結晶格子の転位)が発生し、又は比抵抗分布が劣化するなど、電気特性を阻害する。したがって、半導体ウェーハを均一に加熱することが必要となっている。
このようなことから、半導体ウェーハを均一に加熱できる加熱装置、及びこの加熱装置を用いることにより、半導体ウェーハに膜厚及び抵抗率の均一性が高い薄膜を形成できる半導体製造装置(気相成長装置)が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1による加熱装置は、半導体ウェーハが配置される処理チャンバ(反応室)と、処理チャンバの上部を塞ぐ上部ケーシングと、半導体ウェーハの内側領域を加熱する複数の内側加熱用ハロゲンランプ及び半導体ウェーハの外側領域を加熱する複数の外側加熱用ハロゲンランプと、を備えている。これらのハロゲンランプは、半導体ウェーハと対向して、上部ケーシングの内部に放射状に配置されている。
又、特許文献1による加熱装置は、これらのハロゲンランプの内側に配置され、ハロゲンランプからの熱が内部に直接入射されないように遮断すると共に、ハロゲンランプからの熱を半導体ウェーハに反射させる筒状の反射シールド部材を備えている。
反射シールド部材は、内側加熱用ハロゲンランプに対向する部分の下端に、内側加熱用ハロゲンランプから半導体ウェーハの内側領域に向かう熱が遮断されないように半導体ウェーハの内側方向に傾斜する傾斜部を有している。又、反射シールド部材は、外側加熱用ハロゲンランプに対向する部分の下端に、外側加熱用ハロゲンランプから半導体ウェーハの内側領域に向かう熱を遮断する遮断部を有している。
又、半導体ウェーハの主表面に形成される薄膜の膜厚分布の均一性を向上できる半導体製造装置(気相成長装置)が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2による気相成長装置は、処理チャンバ(反応室)を上方より覆い塞ぐ蓋体の内部に、複数の内側加熱用ハロゲンランプと複数の外側加熱用ハロゲンランプを放射状に配置している。内側加熱用ハロゲンランプは、半導体ウェーハの内側領域を主に加熱する。外側加熱用ハロゲンランプは、半導体ウェーハの外側領域を主に加熱する。
これらのハロゲンランプの内側には、金メッキが施された略円筒状のシールド部材が設置され、このシールド部材における各外側加熱用ハロゲンランプに対応する部分の下端位置が各内側加熱用ハロゲンランプに対応する部分の下面位置よりも低くなっている。このため、各外側加熱用ハロゲンランプから半導体ウェーハの内側領域に向かうべき赤外線がシールド部材で反射され、半導体ウェーハの外側領域に向かうようにしている。
特許文献1及び特許文献2に開示された気相成長装置は、内側加熱用ハロゲンランプと外側加熱用ハロゲンランプとを交互に放射状に配置している。内側加熱用ハロゲンランプと外側加熱用ハロゲンランプとは、同じハロゲンランプを使用しているが、反射鏡の傾斜角度を変えている。
つまり、内側加熱用ハロゲンランプに対応する反射鏡は、半導体ウェーハの内側領域を照射している。一方、外側加熱用ハロゲンランプに対応する反射鏡は、半導体ウェーハの外側領域を照射している。そして、半導体ウェーハの内側領域と外側領域が重なり合って、均一に加熱することが困難になることから、略円筒状のシールド部材の形状を工夫して、半導体ウェーハを均一に加熱している。
気相成長装置に適用される半導体ウェーハの口径は、300mm(12インチ)が現在のところ主流である。しかし、チップサイズの大きなMPUや大量生産してコストを低減する必要のあるメモリには、450mm(18インチ)程度の大口径の半導体ウェーハが求められている。
一方、半導体ウェーハの口径が1.5倍になると、面積では、2.25倍になる。したがって、従来の加熱装置を使用して、設定温度に対して±5度の温度範囲を維持していくのは、容易ではない。
つまり、従来の気相成長装置の構造の延長では、反射鏡の傾斜角度を幾ら変えても、大口径の半導体ウェーハの内側領域では温度が高く、大口径の半導体ウェーハの外側領域では温度が低くなることを避けられず、大口径の半導体ウェーハを均一に加熱することが困難である。
又、従来の気相成長装置の構造の延長では、内側加熱用ハロゲンランプと外側加熱用ハロゲンランプの出力比率を調整しても、大口径の半導体ウェーハの内側領域では温度が高く、大口径の半導体ウェーハの内側領域では温度が低くなることを避けられず、大口径の半導体ウェーハを均一に加熱することが困難である。
更に、半導体ウェーハの口径が1.5倍になると、重量も大きくなる。したがって、半導体ウェーハの裏面の周縁をサセプタの外輪(エッジ)で支持すると、半導体ウェーハの中央部が自重で撓み、半導体ウェーハの裏面とサセプタのエッジと間に隙間ができて、反応ガスが半導体ウェーハの裏面に流入し易くなる。いわゆる、半導体ウェーハに裏面デポが発生し易くなる。しかし、サセプタから伝熱される半導体ウェーハの外側温度と、ランプで輻射される半導体ウェーハの内側温度の差を少なくすることにより、半導体ウェーハの反りも抑制される。もって、裏面デポの発生を抑止できる。
大口径の半導体ウェーハを均一に加熱できる気相成長装置及び気相成長方法が実現できれば、スリップの発生、又は比抵抗分布の劣化が抑制されて、電気特性を従来と変えることなく、生産性に優れた半導体ウェーハを製造できる。
したがって、本発明は、半導体ウェーハに気相成長させる反応室の内部に配置された大口径の半導体ウェーハを均一に加熱することによって、スリップの発生、又は比抵抗分布の劣化を抑制する気相成長装置及び気相成長方法を提供することを目的とする。
本発明による気相成長装置は、半導体ウェーハが載置されるサセプタを内部に配置する反応室と、前記反応室の上部に配置して前記半導体ウェーハの径方向の外側領域を輻射して加熱する円筒状の第1ランプ群と、前記反応室の上部に配置して前記半導体ウェーハの径方向の内側領域を輻射して加熱する円筒状の第2ランプ群と、前記反応室の下部に配置して前記半導体ウェーハの径方向の外側領域を輻射して加熱する円筒状の第3ランプ群と、前記反応室の下部に配置して前記半導体ウェーハの径方向の内側領域を輻射して加熱する円筒状の第4ランプ群と、を備え、前記第1ランプ群及び前記第3ランプ群は、それらの軸方向が前記サセプタの中心に向かうように円環状に配置され、前記第2ランプ群及び前記第4ランプ群は、それらの軸方向が前記サセプタの中心に向かうように、前記第1ランプ群及び前記第3ランプ群の内側に円環状に配置されていることを特徴とする。
又、本発明による気相成長装置は、前記第1ランプ群及び前記第3ランプ群を前記第2ランプ群及び前記第4ランプ群より前記半導体ウェーハに上下方向に近づけて配置していることを特徴とする。
更に、本発明による気相成長装置は、前記第1ランプ群及び前記第3ランプ群を前記第2ランプ群及び前記第4ランプ群より密に配置していることを特徴とする。
本発明による気相成長方法は、半導体ウェーハが載置されるサセプタを内部に配置する反応室と、前記反応室の上部に配置して前記半導体ウェーハの径方向の外側領域を輻射して加熱する円筒状の第1ランプ群と、前記反応室の上部に配置して前記半導体ウェーハの径方向の内側領域を輻射して加熱する円筒状の第2ランプ群と、前記反応室の下部に配置して前記半導体ウェーハの径方向の外側領域を輻射して加熱する円筒状の第3ランプ群と、前記反応室の下部に配置して前記半導体ウェーハの径方向の内側領域を輻射して加熱する円筒状の第4ランプ群と、を備える気相成長装置を用いる気相成長方法であって、前記第1ランプ群及び前記第3ランプ群は、それらの軸方向が前記サセプタの中心に向かうように円環状に配置し、前記第2ランプ群及び前記第4ランプ群は、それらの軸方向が前記サセプタの中心に向かうように前記第1ランプ群及び前記第3ランプ群の内側に円環状に配置することを特徴とする。
又、本発明による気相成長方法は、前記第1ランプ群及び前記第3ランプ群を前記第2ランプ群及び前記第4ランプ群より前記半導体ウェーハに上下方向に近づけて配置することを特徴とする。
更に、本発明による気相成長方法は、前記第1ランプ群及び前記第3ランプ群を前記第2ランプ群及び前記第4ランプ群より密に配置することを特徴とする。
本発明は、半導体ウェーハに気相成長させる反応室の内部に配置された大口径の半導体ウェーハを均一に加熱することによって、スリップの発生、又は比抵抗分布の劣化を抑制する気相成長装置及び気相成長方法を提供できる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
[第1実施形態による気相成長装置]
最初に、本発明の第1実施形態による気相成長装置の構成を説明する。図1は、本発明の第1実施形態による気相成長装置の構成を示す縦断面図である。図2は、前記第1実施形態による気相成長装置に備わる第1及び第2ランプの配置を示す平面図であり、図1のA矢視図である。
最初に、本発明の第1実施形態による気相成長装置の構成を説明する。図1は、本発明の第1実施形態による気相成長装置の構成を示す縦断面図である。図2は、前記第1実施形態による気相成長装置に備わる第1及び第2ランプの配置を示す平面図であり、図1のA矢視図である。
図1を参照すると、本発明の第1実施形態による気相成長装置100は、処理チャンバ10、反応室11、及びケーシング12を備えている。処理チャンバ10は、反応室11の内部に配置された被加熱体である半導体ウェーハWを高温で加熱する。ケーシング12は、処理チャンバ10の上部を塞いでいる。
図1を参照すると、反応室11は、円盤状のサセプタ13を内部に配置している。そして、反応室11では、サセプタ13の上に載置された半導体ウェーハWに反応ガスを供給することで、半導体ウェーハWの主表面Waにエピタキシャル層を成長させることができる。
反応室11は、上側ドーム11aと下側ドーム11bを備えている。上側ドーム11aは、半導体ウェーハWの主表面Waを上方から覆っている。下側ドーム11bは、半導体ウェーハWの裏面Wb及びサセプタ13を下方から覆っている。上側ドーム11a及び下側ドーム11bは、石英などの耐熱性のある透光性部材で構成されている。
反応室11を構成する一方の側壁11cには、供給管111を設けている。反応室11を構成する他方の側壁11dには、排出管112を設けている。そして、反応ガスが供給管111を介して、反応室11の内部に導入される。
反応ガスは、例えば、SiHCl3のSiソースを水素ガスで希釈し、それにドーパントガスを混合している。反応室11の内部に導入された反応ガスは、サセプタ13に載置された半導体ウェーハWの主表面Waを水平に通過した後に、排出管112を介して反応室11の外部に排出される。
サセプタ13は、半導体ウェーハWを載置する部材であり、反応室11の内部に設置されている。サセプタ13は、回転軸13aに連なる支持部材13bによって、サセプタ13の下面が支持されている。そして、回転軸13aを駆動してサセプタ13を回転できる。
サセプタ13、回転軸13a、及び支持部材13bは、石英などの耐熱性のある透光性部材で構成されている。サセプタ13は、例えば、その表面にSiC被膜をコーティングしたものが好ましい。
サセプタ13の上面には、半導体ウェーハWを載置して収容する載置部130を形成しれている。載置部130は、半導体ウェーハWの外径よりも大きい内径を設ける第1凹部131と、半導体ウェーハWの外径よりも小さい内径を設ける第2凹部132と、を有している。
又、載置部130は、第1凹部131の下縁から第2凹部132の上縁に向けて、下り傾斜する支持部133を有している。そして、支持部133は、半導体ウェーハWの外周縁部を線接触で支持している。
支持部材13bは、反応室11の下側ドーム11bの略中央部分から反応室11の内部に突出している。支持部材13bは、サセプタ13を水平状態で反応室11の内部に支持している。支持部材13bは、例えば、モータ(図示せず)の駆動により、回転軸13aを中心として回転できる。
図1を参照すると、本発明の第1実施形態による気相成長装置100は、枚葉式の気相成長装置であって、例えば、450mm程度の大口径の一枚の半導体ウェーハWをサセプタ13に載置している。そして、サセプタ13は、半導体ウェーハWの中心を軸中心として回転可能である。つまり、サセプタ13の中心(及び回転軸13aの軸中心)と半導体ウェーハWの中心とが一致するように、半導体ウェーハWがサセプタ13に載置されている。
図1及び図2を参照すると、本発明の第1実施形態による気相成長装置100は、反応室11を構成する上側ドーム11aの上部に配置される円筒状の第1ランプ1群及び第2ランプ2群を備えている。第1ランプ1群は、半導体ウェーハWの径方向の外側領域を輻射して加熱できる。第2ランプ2群は、半導体ウェーハWの径方向の内側領域を輻射して加熱できる。
又、図1及び図2を参照すると、本発明の第1実施形態による気相成長装置100は、反応室11を構成する下側ドーム11bの下部に配置される円筒状の第3ランプ3群及び第4ランプ4群を備えている。第3ランプ3群は、半導体ウェーハWの径方向の外側領域を輻射して加熱できる。第4ランプ4群は、半導体ウェーハWの径方向の内側領域を輻射して加熱できる。
図1及び図2を参照すると、第1ランプ1群及び第2ランプ2群は、それらの軸方向がサセプタ13の中心に向かうように、円環状に配置されている。第2ランプ2群は、第1ランプ1群の内側に配置されている。
又、図1及び図2を参照すると、第3ランプ3群及び第4ランプ4群は、それらの軸方向がサセプタ13の中心に向かうように、円環状に配置されている。第4ランプ4群は、第3ランプ3群の内側に配置されている。
第1ランプ1、第2ランプ2、第3ランプ3、及び第4ランプ4は、例えば、赤外線又は遠赤外線を輻射するハロゲンランプを用いることが好ましい。又、ケーシング12の上部の中央には、半導体ウェーハWの主表面Waからの熱放射エネルギを受けて、主表面Waの表面温度を測定するパイロメータ12aを設けている。
図1を参照すると、半導体ウェーハWの外側領域が内側領域より温度が低下しないように(つまり、半導体ウェーハWが均一に加熱されるように)、第1ランプ1群を第2ランプ2群より半導体ウェーハWの主表面Waに近づけて配置している。
又、図1を参照すると、半導体ウェーハWの外側領域が内側領域より温度が低下しないように(つまり、半導体ウェーハWが均一に加熱されるように)、第3ランプ3群を第4ランプ4群より半導体ウェーハWの裏面Wbに近づけて配置している。
つまり、本発明の第1実施形態による気相成長装置100は、第1ランプ1群及び第3ランプ3群を第2ランプ2群及び第4ランプ4群より半導体ウェーハWに上下方向に近づけて配置している。
次に、本発明の第1実施形態による気相成長装置100の作用を説明する。
図1を参照すると、図示された半導体ウェーハWは、450mm(18インチ)程度の大口径の半導体ウェーハとなっている。そして、図示された半導体ウェーハWは、300mm(12インチ)の口径の半導体ウェーハと比べて、面積では、2.25倍になっている。したがって、従来の加熱装置を使用して、例えば、1125℃程度の設定温度に対して±5度の温度範囲を維持していくのは、容易ではない。
図1及び図2を参照すると、本発明の第1実施形態による気相成長装置100は、半導体ウェーハWの外側領域を輻射する第1ランプ1群及び第3ランプ3群と、半導体ウェーハWの内側領域を輻射する第2ランプ2群及び第4ランプ4群と、を備えているので、大口径の半導体ウェーハWを均一に加熱することができる。そして、半導体ウェーハWを加熱の際には、第1ランプ1群、第2ランプ2群、第3ランプ3群、及び第4ランプ4群をそれぞれ独立して温度制御することが好ましい。
更に、本発明の第1実施形態による気相成長装置100は、第1ランプ1群及び第3ランプ3群を第2ランプ2群及び第4ランプ4群より半導体ウェーハWに上下方向に近づけて配置しているので、半導体ウェーハの内側領域では温度が高く、大口径の半導体ウェーハの内側領域では温度が低くなることを防止できる。
本発明の第1実施形態による気相成長装置100は、半導体ウェーハWに気相成長させる反応室11の内部に配置された大口径の半導体ウェーハWを均一に加熱することによって、スリップの発生、又は比抵抗分布の劣化を抑制できる。
[第2実施形態による気相成長装置]
次に、本発明の第2実施形態による気相成長装置の構成を説明する。図3は、本発明の第2実施形態による気相成長装置の構成を示す縦断面図である。図4は、前記第2実施形態による気相成長装置に備わる第1及び第2ランプの配置を示す平面図であり、図3のA矢視図である。
次に、本発明の第2実施形態による気相成長装置の構成を説明する。図3は、本発明の第2実施形態による気相成長装置の構成を示す縦断面図である。図4は、前記第2実施形態による気相成長装置に備わる第1及び第2ランプの配置を示す平面図であり、図3のA矢視図である。
なお、以下の説明において、第1実施形態の説明で用いた符号と同じ符号の構成品は、その作用を同一とするので説明を割愛する場合がある。又、本発明の第2実施形態による気相成長装置200は、第1ランプ1群から第4ランプ4群の構成を変更しただけである。
図3及び図4を参照すると、本発明の第2実施形態による気相成長装置200は、反応室11を構成する上側ドーム11aの上部に配置される円筒状の第1ランプ1群及び第2ランプ2群を備えている。第1ランプ1群は、半導体ウェーハWの径方向の外側領域を輻射して加熱できる。第2ランプ2群は、半導体ウェーハWの径方向の内側領域を輻射して加熱できる。
図3及び図4を参照すると、本発明の第2実施形態による気相成長装置200は、反応室11を構成する下側ドーム11bの下部に配置される円筒状の第3ランプ3群及び第4ランプ4群を備えている。第3ランプ3群は、半導体ウェーハWの径方向の外側領域を輻射して加熱できる。第4ランプ4群は、半導体ウェーハWの径方向の内側領域を輻射して加熱できる。
図3及び図4を参照すると、第1ランプ1群及び第2ランプ2群は、それらの軸方向がサセプタ13の中心に向かうように、円環状に配置されている。第2ランプ2群は、第1ランプ1群の内側に配置されている。
図3及び図4を参照すると、第3ランプ3群及び第4ランプ4群は、それらの軸方向がサセプタ13の中心に向かうように、円環状に配置されている。第4ランプ4群は、第3ランプ3群の内側に配置されている。
図3及び図4を参照すると、半導体ウェーハWの主表面Waの外側領域が内側領域より温度が低下しないように(つまり、半導体ウェーハWが均一に加熱されるように)、第1ランプ1群の個数を第2ランプ2群の個数より多く配置している。
又、図3及び図4を参照すると、半導体ウェーハWの裏面Wbの外側領域が内側領域より温度が低下しないように(つまり、半導体ウェーハWが均一に加熱されるように)、第3ランプ3群の個数を第4ランプ4群の個数より多く配置している。
つまり、本発明の第2実施形態による気相成長装置200は、第1ランプ1群及び第3ランプ3群を第2ランプ2群及び第4ランプ4群より密に配置している。なお、ランプを密に配置しているとは、単位面積当たりのランプの個数が多いことを意味している。
次に、本発明の第2実施形態による気相成長装置200の作用を説明する。
図2を参照すると、図示された半導体ウェーハWは、450mm(18インチ)程度の大口径の半導体ウェーハとなっている。そして、図示された半導体ウェーハWは、300mm(12インチ)の口径の半導体ウェーハと比べて、面積では、2.25倍になっている。したがって、従来の加熱装置を使用して、例えば、1125℃程度の設定温度に対して±5度の温度範囲を維持していくのは、容易ではない。
図3及び図4を参照すると、本発明の第2実施形態による気相成長装置200は、半導体ウェーハWの外側領域を輻射する第1ランプ1群及び第3ランプ3群と、半導体ウェーハWの内側領域を輻射する第2ランプ2群及び第4ランプ4群と、を備えているので、大口径の半導体ウェーハWを均一に加熱することができる。そして、半導体ウェーハWを加熱の際には、第1ランプ1群、第2ランプ2群、第3ランプ3群、及び第4ランプ4群をそれぞれ独立して温度制御することが好ましい。
更に、図3及び図4を参照すると、本発明の第2実施形態による気相成長装置200は、第1ランプ1群及び第3ランプ3群を第2ランプ2群及び第4ランプ4群より密に配置しているので、半導体ウェーハの内側領域では温度が高く、大口径の半導体ウェーハの内側領域では温度が低くなることを防止できる。
本発明の第2実施形態による気相成長装置200は、半導体ウェーハWに気相成長させる反応室11の内部に配置された大口径の半導体ウェーハWを均一に加熱することによって、スリップの発生、又は比抵抗分布の劣化を抑制できる。
次に、第1実施形態による気相成長装置100と第2実施形態による気相成長装置200に共通する作用について説明する。図5は、前記第1及び第2実施形態による気相成長装置に備わるサセプタの構成を示す拡大縦断面図である。
図5を参照すると、図示された半導体ウェーハWは、450mm(18インチ)程度の大口径の半導体ウェーハとなっている。そして、図示された半導体ウェーハWは、300mm(12インチ)の口径の半導体ウェーハと比べて、面積では、2.25倍になっている。
又、300mmの口径の半導体ウェーハの板厚は、775μmである。一方、450mmの口径の半導体ウェーハの板厚は、925μmになると予測されている。したがって、図示された半導体ウェーハWは、300mmの口径の半導体ウェーハと比べて、重量では、2.6倍になると予測される。
図5を参照すると、300mmの口径の半導体ウェーハをサセプタ13に載置した場合は、中央部の撓みが約0.1mmとなる。一方、450mmの口径の半導体ウェーハの板厚を925μmに設定すると、中央部の撓みが約0.4mmとなる。
このような撓みが多くなると、円錐状の支持部133と半導体ウェーハWの外周縁部との間に、隙間ができ易くなる。したがって、反応ガスが半導体ウェーハWの裏面Wbに流入して、いわゆる裏面デポが生じ易くなる。
このような現象は、サセプタ13と半導体ウェーハWの外側領域との温度差によって、増幅すると考えられ、サセプタ13の温度と半導体ウェーハWの裏面Wbの温度は、可能な限り同じであることが好ましい。
本発明の第1又は第2実施形態による気相成長装置は、サセプタ13から伝熱される半導体ウェーハWの外側温度と、第2ランプ2群及び第4ランプ4群で輻射される半導体ウェーハWの内側温度の差を少なくすることにより、半導体ウェーハWの反りも抑制できる。もって、裏面デポの発生を抑止できる。
本発明による気相成長装置及び気相成長方法によれば、半導体ウェーハWの外側領域を輻射する第1ランプ1群及び第3ランプ3群と、半導体ウェーハWの内側領域を輻射する第2ランプ2群及び第4ランプ4群と、を備えているので、反応室11の内部に配置された大口径の半導体ウェーハWを均一に加熱することができる。
又、本発明による気相成長装置及び気相成長方法は、図示された実施形態に限定されない。例えば、第2ランプ群及び第4ランプ群で構成される第2の円環状の加熱帯の内側に、第5ランプ群及び第6ランプ群で構成される第3の円環状の加熱帯を追加してもよく、450mmを越える大口径の半導体ウェーハを均一に加熱することも可能となる。
更に、半導体ウェーハの中心部の表面温度を測定するパイロメータに半導体ウェーハの周縁部の表面温度を測定するパイロメータを追加して、二つのパイロメータの測定結果に基づいて、第1ランプ1群、第2ランプ2群、第3ランプ3群、及び第4ランプ4群を適宜に制御する方法も考えられ、大口径の半導体ウェーハを更に均一に加熱することも可能である。
1 第1ランプ
2 第2ランプ
3 第3ランプ
4 第4ランプ
11 反応室
13 サセプタ
100・200 気相成長装置
W 半導体ウェーハ
2 第2ランプ
3 第3ランプ
4 第4ランプ
11 反応室
13 サセプタ
100・200 気相成長装置
W 半導体ウェーハ
Claims (6)
- 半導体ウェーハが載置されるサセプタを内部に配置する反応室と、
前記反応室の上部に配置して前記半導体ウェーハの径方向の外側領域を輻射して加熱する円筒状の第1ランプ群と、
前記反応室の上部に配置して前記半導体ウェーハの径方向の内側領域を輻射して加熱する円筒状の第2ランプ群と、
前記反応室の下部に配置して前記半導体ウェーハの径方向の外側領域を輻射して加熱する円筒状の第3ランプ群と、
前記反応室の下部に配置して前記半導体ウェーハの径方向の内側領域を輻射して加熱する円筒状の第4ランプ群と、を備え、
前記第1ランプ群及び前記第3ランプ群は、それらの軸方向が前記サセプタの中心に向かうように円環状に配置され、
前記第2ランプ群及び前記第4ランプ群は、それらの軸方向が前記サセプタの中心に向かうように、前記第1ランプ群及び前記第3ランプ群の内側に円環状に配置されていることを特徴とする気相成長装置。 - 前記第1ランプ群及び前記第3ランプ群を前記第2ランプ群及び前記第4ランプ群より前記半導体ウェーハに上下方向に近づけて配置していることを特徴とする請求項1記載の気相成長装置。
- 前記第1ランプ群及び前記第3ランプ群を前記第2ランプ群及び前記第4ランプ群より密に配置していることを特徴とする請求項1又は2記載の気相成長装置。
- 半導体ウェーハが載置されるサセプタを内部に配置する反応室と、
前記反応室の上部に配置して前記半導体ウェーハの径方向の外側領域を輻射して加熱する円筒状の第1ランプ群と、
前記反応室の上部に配置して前記半導体ウェーハの径方向の内側領域を輻射して加熱する円筒状の第2ランプ群と、
前記反応室の下部に配置して前記半導体ウェーハの径方向の外側領域を輻射して加熱する円筒状の第3ランプ群と、
前記反応室の下部に配置して前記半導体ウェーハの径方向の内側領域を輻射して加熱する円筒状の第4ランプ群と、を備える気相成長装置を用いる気相成長方法であって、
前記第1ランプ群及び前記第3ランプ群は、それらの軸方向が前記サセプタの中心に向かうように円環状に配置し、
前記第2ランプ群及び前記第4ランプ群は、それらの軸方向が前記サセプタの中心に向かうように前記第1ランプ群及び前記第3ランプ群の内側に円環状に配置することを特徴とする気相成長方法。 - 前記第1ランプ群及び前記第3ランプ群を前記第2ランプ群及び前記第4ランプ群より前記半導体ウェーハに上下方向に近づけて配置することを特徴とする請求項4記載の気相成長方法。
- 前記第1ランプ群及び前記第3ランプ群を前記第2ランプ群及び前記第4ランプ群より密に配置することを特徴とする請求項4又は5記載の気相成長方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009172835A JP2011029361A (ja) | 2009-07-24 | 2009-07-24 | 気相成長装置及び気相成長方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009172835A JP2011029361A (ja) | 2009-07-24 | 2009-07-24 | 気相成長装置及び気相成長方法 |
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JP2009172835A Pending JP2011029361A (ja) | 2009-07-24 | 2009-07-24 | 気相成長装置及び気相成長方法 |
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-
2009
- 2009-07-24 JP JP2009172835A patent/JP2011029361A/ja active Pending
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