JP2011027245A - 駆動ユニット - Google Patents

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彰洋 佐藤
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Abstract

【課題】電動機のステータに対し広域にオイルをかけ、ステータを均一に冷却することができる冷却効率の高い駆動ユニットを提供する。
【解決手段】内部を少なくとも2室16,17に区画する区画壁部11を有するケース10と、区画壁部11の一面側に位置する電動機20と、区画壁部11の他面側に位置する固定要素31、電動機20からの入力要素32およびその回転に応じた回転駆動力を出力する出力要素34を有する歯車伝動機構30と、電動機20のステータ21を冷却用の流体によって冷却する冷却機構50と、を備えた駆動ユニットであって、冷却機構50は、ケース10と固定要素31との間に画成され、流体を収容する流体収容室51と、流体収容室51に流体を供給する流体供給手段52と、流体収容室51からステータ21に向かって区画壁部11を貫通する流体通路53と、を含んで構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、駆動ユニットに関し、特に電動機の回転を減速機で減速して出力するとともにその電動機を冷却用の流体で冷却する、車両駆動に好適な駆動ユニットに関する。
モータやモータジェネレータ等の電動機と減速機とを併有し、電動機の回転を減速機で減速して駆動車輪側に出力する車両用のハイブリッドランスミッションやインホイールモータ等の駆動ユニットにおいては、ケース内に収納された電動機の放熱が容易でなく、冷却液を用いて冷却するものが多い。
この種の駆動ユニットとしては、ケース内の潤滑・冷却用のオイルが遊星歯車減速機のギヤ等の回転要素により跳ね上げられるときに飛散するオイルが電動機のステータコイルのコイルエンド付近に付着し得るよう、モータハウジングにオイルの通路となる開口を形成したものが記載されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−240429号公報
しかしながら、上述のような従来の駆動ユニットにあっては、遊星歯車減速機のギヤの回転状態やモータハウジング内に溜まったオイルの貯留量によって電動機のステータコイル側に飛散するオイルの量が大きく変化するため、電動機の発熱量が多いのに十分な冷却効果が得られない状態が発生し得るという問題があった。
また、ステータコイルに広域にオイルをかけるためには電動機と減速機を区画する壁部に大きな開口を設ける必要が生じるため、専らステータコイルのうちコイルエンドの上部側の一部にのみオイルをかけざるを得ない場合が生じ、ステータコイルの全域で均一な冷却効果を得ることが容易でないという問題もあった。
そして、冷却効果が低い状態で電動機が高負荷運転される状態が続くと、電動機の温度が過度に高くなり、モータ磁石やステータコイルの劣化を招く可能性があった。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、電動機のステータに対し広域にオイルをかけ、ステータを均一に冷却することができる冷却効率の高い駆動ユニットを提供するものである。
本発明に係る駆動ユニットは、上記課題を解決するため、(1)内部を少なくとも2室に区画する区画壁部を有するケースと、前記区画壁部の一面側に位置するよう前記ケースの内部に設けられたステータおよび該ステータに対し回転するロータを有する電動機と、前記区画壁部の他面側に位置するよう前記ケースに支持された固定要素、前記電動機の回転出力を入力する入力要素および前記入力要素の回転に応じた回転駆動力を出力する出力要素を有する歯車伝動機構と、前記電動機のステータを冷却用の流体によって冷却する冷却機構と、を備えた駆動ユニットであって、前記冷却機構は、前記ケースと前記固定要素との間に画成され、前記流体を収容する流体収容室と、前記流体収容室に前記流体を供給する流体供給手段と、前記流体収容室から前記電動機のステータに向かって前記区画壁部を貫通する流体通路と、を含んで構成されることを特徴とする。
この構成により、ケースと固定要素との間に、両者の対向面形状に応じた流体収容室が画成されることから、ステータへの冷却用流体の好ましい供給経路を考慮してケースと固定要素の対向面形状を設定するだけで、流体収容室を適宜の位置および範囲に位置させるとともに、その流体収容室に連通する流体通路を適宜の位置に適宜の数だけ容易に形成することができる。したがって、電動機のステータに対して広域にオイルをかけステータを均一に冷却することのできる冷却用流体の供給経路が容易に形成できることになり、冷却効率の高い駆動ユニットにできる。なお、ケースのうち固定要素に対向する内壁面部は、区画壁部の一面であってもよいし、他の内壁面部、例えば内周壁面であってもよい。
上記(1)の構成を有する駆動ユニットは、好ましくは、(2)前記流体収容室が、前記電動機の回転方向に延在する通路状に形成され、前記流体通路が、前記流体収容室から前記電動機のステータに向かうとともに互いに前記電動機の回転方向に離間する複数の分岐通路によって構成されているものである。
この構成により、電動機の回転方向に延在する通路状の流体収容室がケースと固定要素との間に画成され、その流体収容室からステータに向かって、電動機の回転方向に離間する複数の分岐通路が形成される。したがって、その流体収容室から複数の分岐通路を通して電動機のステータに対し広域にオイルをかけることができ、ステータを均一に冷却することができる冷却用流体の供給経路が、容易に形成できることになる。
また、上記(1)または(2)の構成を有する駆動ユニットにおいては、(3)前記入力要素が、前記電動機と同軸に配置され、前記固定要素が、前記入力要素を取り囲む環状に形成されるとともに、前記ケースに対する前記電動機の回転方向への回転が規制されるよう前記ケースに凹凸係合しているのが好ましい。
この構成により、電動機の回転方向への回転が規制されるよう凹凸係合したケースと固定要素の間に冷却用流体が浸入し、伝達トルク変動に伴ってケースと固定要素の間にいわゆるガタ打ち音が生じることが抑制される。
上記(1)〜(3)のいずれの構成を有する駆動ユニットにおいても、(4)前記流体供給手段からの前記流体を前記流体収容室に導入する導入通路が、前記区画壁部に形成されているのが望ましい。この構成により、特別な配管を設けることなく導入通路が形成され、冷却用流体の供給経路全体が容易にかつ簡素に形成できることになる。
上記(1)〜(4)のいずれの構成を有する駆動ユニットにおいても、(5)前記歯車伝動機構が、遊星歯車機構で構成されるのが好ましい。この構成により、簡素で信頼性の高い減速機となるとともに、遊星歯車機構のリングギヤ、キャリアまたはサンギヤのいずれかを固定要素として、その固定要素を流体収容室の画成に利用することができる。
また、上記(5)の構成を有する駆動ユニットにおいては、(6)前記固定要素が、前記遊星歯車機構のリングギヤであるのが好ましい。この構成により、外周側のリングギヤを前記ケースに容易に固定できる。
上記(1)〜(6)のいずれの構成を有する駆動ユニットも、(7)車両に搭載され、前記出力要素が車両の駆動車輪に回転駆動力を出力するものであるのがよい。この構成により、車両の駆動車輪に直接又は間接に回転駆動力を出力する車両用の駆動ユニットであって、車両の連続走行時に電動機を十分に冷却可能な駆動ユニットとなる。
本発明によれば、ケースと固定要素との間に流体収容室を画成し、その流体収容室から電動機のステータに向かって区画壁部を貫通する流体通路を通してそのステータに冷却用流体を供給するようにしているので、電動機のステータに対し広域にオイルをかけ、電動機のステータを均一に冷却することができる冷却効率の高い駆動ユニットを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る駆動ユニットの要部概略断面図である。 図1のII−II断面図である。 本発明の一実施形態に係る駆動ユニットの歯車伝動機構におけるリングギヤの正面図である。 本発明の一実施形態に係る駆動ユニットにおける流体通路の変形態様を示す図2と同様な断面位置での断面図である。 本発明の一実施形態に係る駆動ユニットにおける流体収容室および流体通路の他の3つの変形態様を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1および図2は、本発明の一実施形態に係る駆動ユニットの概略ブロック構成図であり、本実施形態は本発明をいわゆるFR(フロントエンジン・リヤドライブ)方式のハイブリッド車に搭載される車両用の駆動ユニットに適用したものである。
まず、構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態の車両用の駆動ユニット1は、内部を少なくとも2室に区画する区画壁部11を有するケース10と、その区画壁部11の前面側に位置する発電電動機20と、区画壁部11の後面側に位置する歯車伝動機構30と、発電電動機20の中心部を貫通する回転伝動軸15とを備えている。
ケース10は、ハイブリッドトランスミッションとして構成される車両用の駆動ユニット1のケースの一部となっており、中心部に軸穴が形成された複数の有底筒状のケース部材12,13を一体に締結して構成されている。そして、一方のケース部材12の底壁部分が区画壁部11となり、この区画壁部11の一方側には電動機収納室16が、この区画壁部11の他方側には伝動機構収納室17が、それぞれ形成されている。
なお、本実施形態では、ケース10の前方側(図1中左方側)に更に、図示しない前方側のケース部材が締結されている。そして、その前方側のケースの内部に、他の発電電動機と、他の発電電動機の中心部を通るエンジン側入力軸と、エンジン側入力軸および他の発電電動機のロータ出力軸に連結された2要素、例えばサンギヤおよびキャリアと、回転伝動軸15に連結された1要素、例えばリングギヤとを有する遊星歯車機構からなる動力分割機構とが収納されている。また、エンジン側入力軸には、回転ダンパユニットを介して内燃エンジンからの回転動力が入力されるようになっている。
発電電動機20は、区画壁部11の一面側、本実施形態では前面側に位置するようケース10の内部に固定されたステータ21と、そのステータ21に対し回転するロータ22とを有している。この発電電動機20は、車両の走行駆動力を主としてまたは補助的に発生するモータの機能と、ブレーキ時等に車両の慣性力を電気エネルギとして回生するジェネレータの機能とを併有している。
ステータ21は、その主要部を構成する略円環状のステータコア23に対して、図2に示すようにステータコイル24を巻回したものであり、ステータコア23は、図示しない複数の締結ボルトによりケース10に締結され固定されている。ここで、ステータコア23は、例えばロータ22の回転方向に隣り合う複数の分割コア23pによって構成され、複数の電磁鋼板(符号無し)を積層してなる円形ヨーク部23aと、ステータコイル24が巻回される複数のティース部23bとを有している。
ロータ22は、複数の電磁鋼板が積層されてなるロータ本体22aに永久磁石22bを周方向等間隔(等角度間隔)に装着したものである。
歯車伝動機構30は、発電電動機20の回転出力を減速してその出力要素から車両の駆動車輪側に回転駆動力を出力するようになっている。すなわち、歯車伝動機構30は、減速機として機能する。
この歯車伝動機構30は、区画壁部11の他面側、本実施形態では前面側に位置するようケース10に支持された固定要素としてのリングギヤ31と、発電電動機20と同軸に配置されて発電電動機20の回転出力を入力することができる入力要素としてのサンギヤ32と、これらリングギヤ31およびサンギヤ32に噛合する複数、例えば3つのピニオン33(図1中には1つのみ図示している)と、複数のピニオン33を自転可能に支持するとともに発電電動機20の回転出力時にサンギヤ32の回転に応じた複数のピニオン33の公転運動に伴って回転駆動力を出力するキャリア34と、を含んで構成された遊星歯車減速機となっている。
ここで、リングギヤ31は、複数のピニオン33の前方側を覆うカバー35を一体化したドラム状をなす固定要素となっている。また、サンギヤ32は、前方側に突出する筒状部32aの外周部分に、ロータ22の後端内周部にスプライン嵌合したスプライン嵌合部32tを有している。また、キャリア34は、複数のピニオン33を自転可能に支持する複数のピニオンピン部34pと、これら複数のピニオンピン部34pを一体に連結するキャリア部34cとによって構成されており、そのキャリア部34cには、図外の駆動車輪に駆動連結される出力軸41に一体的に連結されるとともに、パーキングロックギヤ36が装着されている。なお、ピニオン33は、図1中ではスパーギヤ状に示すが、例えばヘリカルギヤで構成されている。また、パーキングロックギヤ36は、ロック操作部材37、38を介して図示しないロック爪を操作するパーキングロック機構39の一部を構成し、そのロック爪に係合するときに出力軸41の回転を規制し、そのロック爪が離脱するときに出力軸41の回転を許容するようになっている。
出力軸41は、キャリア34に結合されるその前端側の内周部分に回転伝動軸15の後端部にスプライン嵌合した内周スプライン嵌合部41tを有しており、図中右端側には駆動車輪側への動力伝達軸に連結される図示しないフランジ部を有している。この出力軸41は、回転伝動軸15が前述の遊星歯車式の動力分割機構を介して内燃エンジンおよび他の発電電動機のうち少なくとも一方からの回転動力を入力するとき、この回転伝動軸15と一体に回転して駆動車輪側に車両の走行駆動のための回転動力を伝達するようになっている。
一方、駆動ユニット1には、ケース10の内部を潤滑・冷却するオイル(冷却用の流体)によって発電電動機20のステータ21を冷却する冷却機構50が装備されている。
この冷却機構50は、ケース10とリングギヤ31との間に画成されて冷却用のオイルを収容する流体収容室51と、流体収容室51にオイルを供給する流体供給手段としてのオイルポンプ52とを含んで構成されている。
ここで、流体収容室51は、ケース10の区画壁部11と歯車伝動機構30の固定要素であるリングギヤ31との対向面11a,31aの間に、発電電動機20のロータ回転方向に延在する通路状、例えば円環通路状に形成されている。また、流体収容室51は、ケース10と歯車伝動機構30のリングギヤ31との間に介在する大小2つの環状の弾性シールリング55a,55bによってその内周部および外周部をシールされており、流体収容室51の内部に加圧されたオイルを収容できるようになっている。
具体的には、リングギヤ31は、カバー35と一体化された前端側で、カバー35と共にサンギヤ32の筒状部32aを取り囲んで流体収容室51の背面側の内壁面を形成している。また、リングギヤ31は、その外周側に、ケース10に凹凸係合する複数の外歯状の凹凸部31vおよび環状凸部31b(図3参照)を有しており、複数の外歯状の凹凸部31vによりケース10に対する軸回りの回転(発電電動機20の回転方向へのリングギヤ31の回転)が規制されるとともに、環状凸部31bによって流体収容室51と伝動機構収納室17内の残りの空間とを区画している。
さらに、流体収容室51の内周側に位置する弾性シールリング55aは、区画壁部11およびリングギヤ31の対向面11a,31aにそれぞれ圧接して、流体収容室51とそれより半径方向で内側となる空間とを液体密に仕切っている。また、弾性シールリング55aより大径で流体収容室51の外周側に位置する弾性シールリング55bは、一方のケース部材12の伝動機構収納室17側の内周壁面12aとリングギヤ31の環状凸部31bの外周面31cとにそれぞれ圧接して、流体収容室51と伝動機構収納室17内の残りの空間とを液体密に仕切っている。
流体供給手段としてのオイルポンプ52は、ケース10を含むトランスミッションケースの最下部に装着された図示しないオイルパン内あるいはトランスミッションケース内のいずれかの室の内底部からオイルを汲み上げて、導入通路54内に加圧したオイルを吐出するようになっている。このオイルポンプ52は、例えば電動式のオイルポンプで構成され、図示しない電子制御ユニット(以下、ECUという)によって制御されるようになっている。なお、流体供給手段は、歯車ポンプ等の機械式のオイルポンプとオイルの供給を制御するバルブとを併用して構成されてもよく、流体収容室51より鉛直上方に位置するオイルタンクを用いるものであってもよい。
冷却機構50は、流体収容室51および流体供給手段としてのオイルポンプ52に加えて、流体収容室51から発電電動機20のステータ21のステータコイル24のコイルエンド部分に向かって区画壁部11を貫通する流体通路53と、オイルポンプ52からのオイルを流体収容室51に導入する導入通路54と、を含んで構成されている。
流体通路53は、流体収容室51から発電電動機20のステータ21に向かって放射外方向に延在する複数の分岐通路53aによって構成されている。
具体的には、複数の分岐通路53aは、例えば発電電動機20の回転中心軸線の鉛直方向の高さ(図2中に一点鎖線Hで示す高さ)より上側に形成され、互いに発電電動機20の回転方向に予め設定された間隔を隔てて離間している。また、各分岐通路53aは、発電電動機20および回転伝動軸15の回転中心軸線に対して略一定の交差角(図1中にθで示す角度に等しい)をなしており、ステータコイル24の端面部の半径方向全域にオイルを噴射できるノズル状に形成されている。さらに、各分岐通路53aは、その断面形状が円形であっても非円形であってもよく、その通路径が長さ方向全域で一定のストレート形状でもその通路径が長さ方向全域で同一でなく変化しているテーパ形状等であってもよい。
これら複数の分岐通路53aの離間距離が等しく設定される場合には、複数の分岐通路53aの穴径および断面積を互いに相違させてもよい。また、複数の分岐通路53aの穴径および断面積が互いに同一に設定される場合には、複数の分岐通路53aの離間距離を、鉛直方向上側では狭く、鉛直方向下側では広くなるように相違させてもよい。
導入通路54は、区画壁部11の内部に区画壁部11の半径方向に延在するように形成されている。オイルポンプ52が外付けの電動オイルポンプである本実施形態では、この導入通路54は、ケース部材12の外周側に位置する外端部54aにオイルポンプ52からの加圧されたオイルが供給されるとき、流体収容室51に連通する内端部54bから流体収容室51の内部にその加圧されたオイルを導入させるようになっている。
なお、駆動ユニット1の作動は、ECUによって車両の走行状態と運転者からの要求操作入力(例えば、レンジ切換え要求操作、加速要求、減速要求等)とに応じて統括制御され、発電電動機20および他の発電電動機は、それぞれモータまたはジェネレータのいずれで作動するかおよびその作動条件をECUによって制御されるようになっている。
また、ECUは、発電電動機20の発熱量が予め設定された発熱量値より大きい発熱量値となるかを判定したりその発熱量を算出したりすることで、その発熱量に応じて冷却機構50のオイルポンプ52からのオイルの吐出量が変化し、必要な冷却がなされるようにオイルポンプ52の回転数または吐出容量を制御するようになっている。
さらに、エンジンは、駆動ユニット1を統括制御するECUと協働するエンジンECUによってその運転または停止と運転時の運転条件とを制御されるようになっている。
図1に示すように、回転伝動軸15は、複数のブッシュ91を介してサンギヤ32に回転自在に支持されており、サンギヤ32はニードル軸受92を介してケース10の区画壁部11の内周部に回転自在に支持されるとともに、スラスト軸受93,94を介してカバー35とキャリア34とにより軸方向所定位置に保持されている。また、サンギヤ32の筒状部32aにスプライン結合するロータ22の一端部は軸受95を介して、キャリヤ34および出力軸41は軸受96を介して、それぞれケース10に対し回転自在に支持されている。図1中では、リングギヤ31の外周部に環状凸部31bを設けているが、ケース10の内周側に環状凸部を設けてその内周面をリングギヤ31の外周面に近接させ、両面間に弾性シールリング55bを配してもよいことはいうまでもない。
次に、作用について説明する。
上述のように構成された本実施形態の駆動ユニット1においては、ケース10と固定要素であるリングギヤ31との間に両者の対向面形状に応じた流体収容室51が画成されることから、ステータ21への冷却用オイルの好ましい供給経路を考慮してケース10とリンクギヤ31の対向面形状を設定するだけで、流体収容室51を適宜の位置および範囲に位置させることができるとともに、その流体収容室51に連通する流体通路53の複数の分岐通路53aを適宜の位置に適宜の数だけ容易に形成することができる。したがって、図1および図2に示すように、発電電動機20のステータ21に対して広域にオイルをかけてステータ21を均一に冷却することができ、冷却効率の高いものにできる。
特に、本実施形態の駆動ユニット1では、流体収容室51が、発電電動機20の回転方向に延在する通路状に形成され、流体通路53が、その流体収容室51から発電電動機20のステータ21に向かうとともに互いに発電電動機20の回転方向に離間する複数の分岐通路53aによって構成されているので、流体収容室51から複数の分岐通路53aを通して発電電動機20のステータ21のコイルエンド部に広域にオイルをかけることができ、そのコイルエンド部の内外周および端面におけるオイルの流下と相俟って、ステータ21を均一に冷却することができることになる。
また、歯車伝動機構30の入力要素であるサンギヤ32が発電電動機20と同軸に配置され、固定要素であるリングギヤ31が、サンギヤ32の筒状部32aを取り囲む環状に形成されるとともに、ケース10に対する発電電動機20の回転方向への回転が規制されるようケース10に凹凸係合しているので、ケース10とリングギヤ31の凹凸係合部分の隙間に冷却用流体が浸入し、歯車伝動機構30の伝達トルク変動に伴ってケース10とリングギヤ31の間にいわゆるガタ打ち音が生じることが有効に抑制される。
さらに、オイルポンプ52からの流体を流体収容室51に導入する導入通路54が、区画壁部11に形成されているので、特別な配管を設けることなく導入通路54が形成されることになり、オイルの供給経路全体が容易にかつ簡素に形成できることになる。
加えて、歯車伝動機構30が、発電電動機20の回転出力を減速して出力する減速機となっているので、発電電動機20の冷却を要する連続運転と大トルクの駆動力の出力とが可能となり、駆動ユニット1が車両の走行駆動に好適なものとなる。
また、歯車伝動機構30が、遊星歯車減速機で構成されることから、比較的高減速比でも簡素で信頼性の高い減速機になるとともに、歯車伝動機構30の固定要素であるリングギヤ31を流体収容室51の画成に有効に利用することができる。しかも、リングギヤ31は歯車伝動機構30のうち外周側に位置する部材であるので、リングギヤ31をケース10に容易に固定することができる。
さらに、本実施形態の駆動ユニット1は車両に搭載され、駆動ユニット1の出力要素が車両の駆動車輪に回転駆動力を出力するものであるので、車両の駆動車輪に直接又は間接に回転駆動力を出力するとき、特に車両の連続走行時に発電電動機20を十分に冷却可能なものとなる。
このように、本実施形態においては、ケース10と歯車伝動機構30の固定要素との間に流体収容室51を画成し、その流体収容室51から発電電動機20のステータ21に向かって区画壁部11を貫通する流体通路53を通して、そのステータ21に冷却用のオイルを供給するようにしているので、発電電動機20のステータ21に対し広域にオイルをかけることができ、ステータ21を均一に冷却することができる冷却効率の高い駆動ユニット1を提供することができる。
なお、上述の一実施形態においては、冷却機構50が発電電動機20のステータ21の一端側に流体収容室51および流体通路53を有するものとしたが、発電電動機20の前方側に位置する伝動機構の一部を利用してステータ21の他端側にも流体収容室51および流体通路53と類似の流体収容室および流体通路を有するものであってもよい。
また、上述の一実施形態においては、冷却機構50が発電電動機20のステータ21のコイル24の一端側の端面部の半径方向全域にオイルを噴射するものとしたが、図4に示すように、ステータ21の一端部(コイルエンド部)の内周面および外周面に直接にオイルがかかるように、流体収容室51および流体通路53の形状を設定してもよいことはいうまでもない。同図においては、流体通路53が複数組の分岐通路53a,53bを有しており、複数の分岐通路53aと複数の分岐通路53bとは、発電電動機20の回転中心軸に対する交差角度(図1中のθに対応する角度)が互いに相違するように傾斜角が異なっている。複数の分岐通路53aと複数の分岐通路53bとの内径や断面形状は、同様であっても相違してもよい。
さらに、上述の一実施形態においては、流体収容室51が環状のものとしたが、環状でなく、図5(A)に示すように、発電電動機20の回転中心軸線の鉛直方向の高さHより上方側に位置する円弧状の流体収容室61を形成したり、図5(B)に示すように、発電電動機20の回転中心軸線の鉛直方向の高さHより上方側に位置する略真直なる流体収容室71を形成したりすることができる。
加えて、図2においては、流体通路53の複数の分岐通路53aは放射外方向に向かうとともに発電電動機20の回転方向に略等間隔に離間するものとしたが、図5(A)および図5(C)に示すように流体通路63,83の複数の分岐通路63a,83aが発電電動機20の回転方向に不等間隔に離間するものであってもよいし、図5(B)に示すように、流体通路73の複数の分岐通路73aが放射外方から外れた方向に延在してもよい。
また、上述の一実施形態においては、歯車伝動機構30のリングギヤ31をカバー35と一体化した固定要素として、その固定要素を流体収容室51の画成に利用していたが、本発明においては、遊星歯車機構のリングギヤに限らず、キャリアまたはサンギヤを固定要素として、その固定要素を流体収容室の画成に利用することも可能である。さらに、歯車伝動機構は、遊星歯車機構に限定されるものでないし、減速機に限定されるものではない。要は、ステータのコイルエンド部の円周方向の複数個所に冷却用流体を分けて噴出させることができる複数の分岐通路を形成する場合に、それら複数の分岐通路に連通するようその円周方向に延びる流体収容室(略真直の通路状でもよい)が、歯車伝動機構の固定要素とケースの区画壁部との間に画成できるものであればよい。
また、上述の一実施形態は、本発明をFR方式のハイブリッド車に搭載される車両用の駆動ユニットに適用したものであったが、FF方式のハイブリッド車やこれをベースとして後輪を必要時にモータ駆動する4輪駆動車(全輪駆動車)の駆動ユニットにも適用できるものであり、電動機と減速機を備えたインホイールモータ型の駆動ユニットにも適用できる。
以上説明したように、本発明に係る駆動ユニットは、ケースと固定要素との間に流体収容室を画成し、その流体収容室から電動機のステータに向かって区画壁部を貫通する流体通路を通してそのステータに冷却用流体を供給するようにしているので、電動機のステータに対し広域にオイルをかけ、電動機のステータを均一に冷却することができる冷却効率の高い駆動ユニットを提供することができるという効果を奏するものであり、電動機の回転を減速機で減速して出力するとともにその電動機を冷却用の流体で冷却する、車両駆動に好適な駆動ユニット全般に有用である。
1 駆動ユニット
10 ケース
11 区画壁部
12,13 ケース部材
15 回転伝動軸
16 電動機収納室
17 伝動機構収納室
20 発電電動機
21 ステータ
22 ロータ
23 ステータコア
24 ステータコイル
30 歯車伝動機構
31 リンクギヤ(固定要素)
31b 環状凸部
31c 外周面
31v 凹凸部
32 サンギヤ(入力要素)
32a 筒状部
32t スプライン嵌合部
33 ピニオン
34 キャリア(出力要素)
34c キャリア部
34p ピニオンピン部
35 カバー(固定要素)
41 出力軸
50 冷却機構
51,61,71,81 流体収容室
52 オイルポンプ(流体供給手段)
53,63,73,83 流体通路
53a,53b,63a,73a,83a 複数の分岐通路
54 導入通路
55a,55b 弾性シールリング

Claims (7)

  1. 内部を少なくとも2室に区画する区画壁部を有するケースと、
    前記区画壁部の一面側に位置するよう前記ケースの内部に設けられたステータおよび該ステータに対し回転するロータを有する電動機と、
    前記区画壁部の他面側に位置するよう前記ケースに支持された固定要素、前記電動機の回転出力を入力する入力要素および前記入力要素の回転に応じた回転駆動力を出力する出力要素を有する歯車伝動機構と、
    前記電動機のステータを冷却用の流体によって冷却する冷却機構と、を備えた駆動ユニットであって、
    前記冷却機構は、
    前記ケースと前記固定要素との間に画成され、前記流体を収容する流体収容室と、
    前記流体収容室に前記流体を供給する流体供給手段と、
    前記流体収容室から前記電動機のステータに向かって前記区画壁部を貫通する流体通路と、を含んで構成されることを特徴とする駆動ユニット。
  2. 前記流体収容室が、前記電動機の回転方向に延在する通路状に形成され、
    前記流体通路が、前記流体収容室から前記電動機のステータに向かうとともに互いに前記電動機の回転方向に離間する複数の分岐通路によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の駆動ユニット。
  3. 前記入力要素が、前記電動機と同軸に配置され、
    前記固定要素が、前記入力要素を取り囲む環状に形成されるとともに、前記ケースに対する前記電動機の回転方向への回転が規制されるよう前記ケースに凹凸係合していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の駆動ユニット。
  4. 前記流体供給手段からの前記流体を前記流体収容室に導入する導入通路が、前記区画壁部に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちいずれか1の請求項に記載の駆動ユニット。
  5. 前記歯車伝動機構が、遊星歯車機構で構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項4のうちいずれか1の請求項に記載の駆動ユニット。
  6. 前記固定要素が、前記遊星歯車機構のリングギヤであることを特徴とする請求項5に記載の駆動ユニット。
  7. 車両に搭載され、前記出力要素が車両の駆動車輪に回転駆動力を出力することを特徴とする請求項1ないし請求項6のうちいずれか1の請求項に記載の駆動ユニット。
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