JP2011021645A - 液圧継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】継手の連結対象の軸に周方向および軸方向の過大な負荷が加わっても、継手の構成部材や軸に連結する部材などに破損などの不具合を生じさせない。
【解決手段】回転軸10または第2の回転軸24に加わるスラスト方向の負荷が過剰になると、円筒軸11とスリーブ17との接触面においてスラスト方向の滑りを生じ、円筒軸11に取り付けられた円筒回転体13とスリーブ17に取り付けたシャーラグ22とが、相対的にスラスト方向に移動する。これにより、円筒回転体13に取り付けられたパイプ21が、スリーブ17に穿設したシャーラグ22の切断用孔23の内周端によって破断され、この破断により継手本体13の液室14の中の液体がパイプ21を通して排出口16から噴出して液室14の内部圧力が低下する。よって、スリーブ17が円筒軸11から解放されるため、構成部材や軸に連結される部材に過負荷状態が伝達されない。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄い壁が環状に設けられた液室と、該液室に連通する液圧経路とを有する継手本体を具備し、液圧経路に液体を入れて液室に液圧を加えることにより、連結対象である軸状の部材における半径方向に薄い壁を弾性変形させて、軸部材の連結を行う構成の液圧継手に関するものである。
この種の継手は、特許文献1,2に記載されている液圧継手がある。特許文献1に記載の液圧継手の一例について、図4に基づいて説明する。
図4において、101は継手であってシャフト102に対して着脱可能に構成されている。103は継手本体であってシャフト102に嵌挿される。継手本体103は、シャフト102の外周に接する薄い壁104を介して環状の液室105が設けられている。106は液室105に連通する油圧室であり、油107が封入される。
108は油圧室106に挿入されるプランジャであって、その一部に設けられたねじ109がねじ込まれると、プランジャ108の進入により油107に圧力が加わる。そして、その圧力が液室105に伝達されて薄い壁104を押すと、壁104は半径方向に弾性変形してシャフト102を締め付け、その結果、継手101はシャフト102に結合されることになる。
一方、継手本体103には液室105に連通する油の排出口である出口111が設けられており、この出口111には、先端にせん断パイプ112を有する部材113が螺入されている。さらにシャフト102には鍔114が固着されており、この鍔114にせん断パイプ112が係合している。
ここで、継手101が液室105の油圧作用によりシャフト102に結合されると、シャフト102の回転と共に回転する。しかし、継手101に過負荷が加わった場合、継手101とシャフト102との間でスリップが生じ、鍔114に係合しているせん断パイプ112がせん断され、破断部分から油が流出する。
これにより液室105内の圧力が減少し、継手101とシャフト102の結合が解かれて、これらの過負荷による損傷が防止される。つまり、液室105における圧力により決まる制限トルク以上のトルクが加わった場合に、そのトルクが自動的に解かれるように作用する。
また、特許文献2には、液圧継手において油配管から油圧手段を介して液室に油を供給して、油圧を外部から調節可能にする構成にしている。
この構成にすることにより、各種状態に対応した適正な油圧、すなわち継手とシャフトとの結合状態を維持するようにしている。
特公昭63−30527号公報 特許第2893279号公報
ところで、特許文献1に記載の液圧継手では、シャフト102と継手本体103間において、周方向への相対的な過負荷が加わったとき、鍔114からせん断パイプ112にせん断力が作用し、パイプ破断による油圧減が生じることによって、継手101とシャフト102との連結が解除されることになる。
しかしながら、特許文献1に記載の液圧継手においては、シャフト102と継手本体103間において、軸方向(スラスト方向)への相対的な過負荷が加わった場合の対応については考慮されていない。
また、特許文献2に記載の液圧継手では、継手とシャフトとの連結・解除の自動化が可能となり、信頼性を向上させることができる。
しかしながら、特許文献2に記載の液圧継手においては、特許文献1などに比べて部品点数が多く、構成が複雑になって、コストがアップするという課題がある。
本発明は、前記従来技術の課題を解消し、簡素化された構成により、継手の連結対象の軸に周方向および軸方向の過大な負荷が加わったときに、継手の構成部材や軸に連結する部材などに破損などの不具合を生じさせないようにした液圧継手を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、円筒部材と該円筒部材の内部に挿嵌される回転軸部材とを連結する液圧継手であって、前記円筒部材の外周に接する薄い壁を介して環状に設けられた液室と、該液室に連通する液圧経路とを有する継手本体が前記円筒部材の外周に嵌着され、前記液圧経路の注入口から液体を入れて前記液室に液圧を加えることにより、前記薄い壁を半径方向に弾性変形させて前記円筒部材を前記回転軸部材に締付して、前記円筒部材と前記回転軸部材とを結合する構成の液圧継手において、一部が前記継手本体より外方へ突出するパイプを前記液圧経路に設け、前記パイプが配され、かつ前記パイプの外形状よりも大きな内形状を有する切断用孔を有するパイプ切断部材を前記回転軸部材の一部に固定し、前記円筒部材と前記回転軸部材とにおける周方向あるいは軸方向の相対的な過剰移動により前記パイプ切断部材が移動することにより、前記切断用孔により前記パイプが切断されるようにしたことを特徴とし、この構成によって、継手本体が円筒部材の外周に嵌着されている構造において、円筒部材と回転軸部材に対して周方向あるいは軸方向に過負荷が加わったとき、いずれの場合にもパイプ切断部材によりパイプが切断されて、液室の液圧が下げることができる。このため両部材間の結合が開放され、過負荷による円筒部材と回転軸部材、および両部材に連結されている部材の損傷などを防止することができる。
請求項2に記載の発明は、円筒部材と該円筒部材の内部に挿入される回転軸部材とを連結する液圧継手であって、前記円筒部材の内周と前記回転軸部材の外周にそれぞれ接する薄い壁を介して環状に設けられた液室と、該液室に連通する液圧経路とを有する継手本体が前記円筒部材と前記回転軸部材間に介在され、前記液圧経路の注入口から液体を入れて前記液室に液圧を加えることにより、前記薄い壁を半径方向に弾性変形させることにより、前記円筒部材と前記回転軸部材とを結合する構成の液圧継手において、一部が前記継手本体より外方へ突出するパイプを前記液圧経路に設け、前記パイプが配され、かつ前記パイプの外形状よりも大きな内形状を有する切断用孔を有するパイプ切断部材を前記回転軸部材の一部に固定し、前記円筒部材と前記回転軸部材とにおける周方向あるいは軸方向の相対的な過剰移動により前記パイプ切断部材が移動することにより、前記切断用孔により前記パイプが切断されるようにしたことを特徴とし、この構成によって、継手本体が円筒部材と回転軸部材間に介在している構造において、円筒部材と回転軸部材に対して周方向あるいは軸方向に過負荷が加わったとき、いずれの場合にもパイプ切断部材によりパイプが切断されて、液室の液圧が下げることができる。このため両部材間の結合が開放され、過負荷による円筒部材と回転軸部材、および両部材に連結されている部材の損傷などを防止することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の液圧継手において、パイプの外形状に対する切断用孔の内形状の大きさを任意に設定可能にしたことを特徴とし、この構成によって、過負荷が加わったときのパイプ切断部材によるパイプの切断動作,動作時間を任意に設定することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2記載の液圧継手において、回転軸部材に対する円筒部材あるいは継手本体における軸受部位に、軸方向の移動が可能な円筒コロ軸受を設置したことを特徴とし、この構成によって、過負荷が円筒部材あるいは回転軸部材の軸方向に加わったときに、円筒部材,回転軸部材,継手などの構成部材の軸方向への移動が可能になる。
請求項5に記載の発明は、請求項2記載の液圧継手において、円筒部材として、中心部に貫通孔を有しかつ外周部に回動駆動力伝達部が形成された駆動力伝達部材を継手本体の外周に嵌着することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5記載の液圧継手において、駆動力伝達部材が、中心部に貫通孔を有しかつ外周部に歯部が形成された歯車あるいはプーリーであることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項2記載の液圧継手において、円筒軸として、中心部に貫通孔を有しかつ外周部に偏心カム部が形成されたカム部材を継手本体の外周に嵌着することを特徴とする。
本発明の液圧継手によれば、当該継手により結合される円筒部材と回転軸部材に対して周方向あるいは軸方向に過負荷が加わったとき、いずれの場合にもパイプ切断部材によりパイプが切断されて、液室の液圧を下げることができる。よって、簡単な構成により、円筒部材あるいは回転軸部材の全方位に対して過大な負荷が加わた場合でも、継手自体の構成部材や、該構成部材に連結するモータ,駆動力伝達部材などの連結部材などに破損などの不具合が発生することを防ぐことができる。
本発明に係る液圧継手の実施形態1の一部断面図 本発明に係る液圧継手の実施形態1における要部の動作説明図 本発明に係る液圧継手の実施形態2の一部を断面して示す斜視図 従来のこの種の液圧継手における一例の断面図
以下、本発明の液圧継手の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る液圧継手の実施形態1の構成を示す一部断面図であり、11は原動側あるいは従動側の第1の回転軸10を連結するフランジ12が側部に設けられた円筒部材である円筒軸、13は、内周壁面13aに沿って液室14が設けられると共に、液圧経路を構成する液室14に連通する注入口15と排出口16とが外周壁面に設けられた円筒状の継手本体であって、この継手本体13は円筒軸11の外周に取り付けられている。
17は側部にカバー18が取り付られたスリーブ、19,19は、円筒軸11の一端部内周壁面とカバー18の外周壁面との間、および円筒回転体13の他端部内周壁面とスリーブ17との間にそれぞれ取り付けられた円筒コロ軸受,すべり軸受などの軸受であって、軸受19,19によって、円筒軸11の内部におけるスリーブ17の周方向への回転と、スリーブ17のスラスト方向(軸方向)への移動が円滑に行われると共に、円筒軸11とスリーブ17とのスラスト方向における位置決めが行われる。
20は、注入口15に取り付けられて、油などの液体を注入するときに開かれるプラグ、21は、閉鎖された先端部が継手本体13から外方へ突出するように排出口16に取り付けられたパイプ、22は、パイプ21の先端部の外形状よりもやや大きい内形状をなす切断用孔23が穿設されたパイプ切断部材であるシャーラグであって、このシャーラグ22はスリーブ17の側端部に取り付けられている。
24は先端部がスリーブ17に嵌挿された従動側あるいは原動側の第2の回転軸としての回転軸部材である。
次に、前記のように構成された実施形態1の液圧継手における第1の回転軸10と第2の回転軸24への構成部材の取付について説明する。
軸受19,19を、カバー18とスリーブ17の端部とにそれぞれ取り付け、カバー18をスリーブ17の先端部に取り付けた上、スリーブ17に第2の回転軸24の先端部を挿入して嵌め付ける。
円筒軸11の外周に継手本体13を取り付け、円筒軸11の内部にスリーブ17を嵌め込む。これにより円筒軸11とスリーブ17とのスラスト方向における位置決めが円筒軸11とカバー18との間、および継手本体13とスリーブ17との間に挟持された軸受19,19によってなされると共に、継手本体13の外周部がシャーラグ22によって覆われる。
そこで、円筒軸11を周方向に回転させて継手本体13の排出口16の中心をシャーラグ22の切断用孔23の中心に合致させ、切断用孔23を通して排出口16にパイプ21を取り付けて、パイプ21の頭部を切断用孔23の中に配設する。
また、継手本体13の注入口15にプラグ20を取り付け、液体加圧供給装置(図示せず)をプラグ20に接続して、液体を継手本体13の液室14に加圧供給する。これにより、継手本体13の内周壁面13aが継手本体13の中心線方向に膨出して、円筒軸11を中心線方向に押圧することにより、円筒軸11の内周壁面とスリーブ17の外周壁面とが圧接する。
ここで円筒軸11のフランジ12に第1の回転軸10の先端部を取り付けると、第1の回転軸10と第2の回転軸24とが継手本体13を介して連結されることになる。
次に、このように第1の回転軸10と第2の回転軸24との間に取り付けられた実施形態1の液圧継手における動作について説明する。
第1の回転軸10または第2の回転軸24にトルクを加えると、円筒軸11とスリーブ17との接触面に生じる摩擦力によって円筒軸11とスリーブ17とが連結されて、トルクが円筒軸11と第2の回転軸24との間をスリーブ17を介して伝達されることにより、第2の回転軸24または第1の回転軸10が周方向に回転する。
このとき、第1の回転軸10または第2の回転軸24に加わるトルクが、円筒軸11とスリーブ17との接触面の摩擦力を超えなければ、円筒軸11とスリーブ17との接触面において周方向の滑りを生じないので、円筒軸11に取り付けた継手本体13とスリーブ17に取り付けたシャーラグ22とが同一周方向に同一速度で回転して、パイプ21と切断用孔23との間隔は常に一定に保持されることにより、パイプ21は切断用孔23の内周端によって破断されることはない(図2参照)。
このため、液室14の内部は、液体によって所定の圧力に保持され、円筒軸11とスリーブ17との接触面の摩擦力もそのまま保持されることにより、円筒軸11と第2の回転軸24とがスリーブ17を介して連結される状態が保持されて、第1の回転軸10または第2の回転軸24に加わるトルクが第2の回転軸24または第1の回転軸10に伝達され続ける。
しかしながら、第1の回転軸10または第2の回転軸24に加わるトルクが、例えば、原動機の異常駆動、従動機の過負荷、付属機器の損壊などにより過剰になって、円筒軸11とスリーブ17との接触面の摩擦力を超えると、円筒軸11とスリーブ17との接触面において周方向の滑りを生じて、円筒軸11に取り付けた継手本体13とスリーブ17に取り付けたシャーラグ22とが相対的に周方向に遅れて回転したり(図2において矢印A方向)、あるいは進んで回転したり(図2において矢印B方向)することにより、継手本体13に取り付けられたパイプ21が、スリーブ17に穿設したシャーラグ22の切断用孔23の内周端によって直ちに破断される。
すると、継手本体13の液室14の中の液体がパイプ21を通して排出口16から噴出し、液室14の内部圧力が一気に低下する。このことにより、円筒軸11とスリーブ17との接触面の摩擦力が一気に低下して、スリーブ17が円筒軸11から解放されるため、周方向の過剰な軸力が第1の回転軸10あるいは第2の回転軸24から第2の回転軸24あるいは第1の回転軸に伝達されなくなる。これにより、第1の回転軸10や第2の回転軸24に取り付けたり、連結したりした機器や部品を損壊することを防ぐことができる。
また、第1の回転軸10または第2の回転軸24に加わるスラスト方向の軸力が、例えば、原動機の異常駆動、従動機の過負荷、付属機器の損壊等で過剰になって、円筒軸11とスリーブ17との接触面の摩擦力を超えると、円筒軸11とスリーブ17との接触面においてスラスト方向の滑りを生じて、円筒軸11に取り付けられた円筒回転体13とスリーブ17に取り付けたシャーラグ22とが、相対的に図2において矢印C方向あるいは矢印D方向の何れかのスラスト方向に移動することにより、円筒回転体13に取り付けられたパイプ21がスリーブ17に穿設したシャーラグ22の切断用孔23の内周端によって直ちに破断される。
すると前記と同様に、継手本体13の液室14の中の液体がパイプ21を通して排出口16から噴出し、液室14の内部圧力が一気に低下し、スリーブ17が円筒軸11から解放されるため、スラスト方向の過剰な軸力が第1の回転軸10または第2の回転軸24から第2の回転軸24または第1の回転軸10に伝達されなくなって、第1の回転軸10や第2の回転軸24に取り付けたり、連結したりした機器や部品を損壊することを防ぐことができる。
なお、スラスト方向の過剰な軸力が消滅しても、回転軸24は円筒軸11から解放されたままの状態を保持するため、第1の回転軸10または第2の回転軸24に加わるスラスト方向の過剰な軸力が第2の回転軸24または第1の回転軸10に伝達されない上、円筒軸11と第2の回転軸24との取付位置がスラスト方向にずれたまま連結されることもないので、第1の回転軸10や第2の回転軸24に取り付けたり、連結したりした機器や部品の内部の取付位置もスラスト方向にずれることがなくなって、機器や部品の異常磨耗を抑止することができる。
さらに、周方向とスラスト方向の過剰な軸力が同時に第1の回転軸10または第2の回転軸24に加わっても、パイプ21の頭部がシャーラグ22の切断用孔23の内周端によって直ちに破断されて、回転軸24が円筒軸11から解放されるため、第1の回転軸10または第2の回転軸24に加わる周方向とスラスト方向の過剰な軸力が、第2の回転軸24または第1の回転軸10に伝達されなくなって、第1の回転軸10や第2の回転軸24に取り付けたり、連結したりした機器や部品を損壊することはない。
また、第1の回転軸10または第2の回転軸24に連結した機器や部品の耐久力に応じて、パイプ21の頭部と切断用孔23との接触間隔を調整することで、過負荷に対するパイプ切断時間などを任意に設定することができる。
なお、第1の回転軸10または第2の回転軸24の代わりに、後述するように、歯車,プーリー,カムのような回転駆動力伝達/軸力伝達手段を取り付けてもよい。
図3は本発明に係る液圧継手の実施形態2の一部を断面して示す斜視図であり、31は原動側あるいは従動側の回転軸部材、32は内周壁面32aと外周壁面32bとの間に薄い壁を備えるようにして液室33が設けられると共に、実施形態1と同様に液圧経路を構成する液室33に連通する注入口と排出口(図示しない)が外周壁面に設けられた円筒状の継手本体、34は継手本体32の注入口に取り付けられたプラグ、35は継手本体32の排出口に取り付けられたパイプ、36はパイプ35の頭部の外形状よりもやや大き目の内形状の切断用孔37を穿設したシャーラグで、このシャーラグ36は回転軸部材31の先端部外周に取り付けられている。
38は、本例では継手本体32の外周に取り付けられた歯車であるが、プーリー,カムのような回転駆動力伝達/軸力伝達手段を取り付けてもよい。
実施形態2における継手本体32,液室33,プラグ34,パイプ35,シャーラグ36,切断用孔37の構成は実施形態1のものと同様である。
実施形態2では、先ず、回転軸部材31の先端部外周にシャーラグ36を取り付け、継手本体32の外周に歯車38を取り付けた後、回転軸31の先端部を継手本体32の内周に取り付けて、継手本体32の後端部外周をシャーラグ22で覆う。
次に、実施形態1と同様に、継手本体32の排出口の中心線にシャーラグ36の切断用孔37の中心線をそれぞれ合致させて、プラグ34を、切断用孔37を通して排出口に取り付け、パイプ35を切断用孔37を通して排出口に取り付けることにより、パイプ35の頭部とが切断用孔37の中心に配設されることになる。
この状態で液体加圧供給装置をプラグ34に接続して、液体を液室33に加圧供給すると、継手本体32の内周壁面32aが継手本体32の中心線方向に膨出し、外周壁面32bが継手本体32の放射方向に膨出して、継手本体32の内周壁面32aが回転軸部材31の外周壁面に圧接すると共に、継手本体32の外周壁面32bが歯車38の内周壁面に圧接する。
このため回転軸部材31にトルクを加えると、回転軸部材31,継手本体32および歯車38は、回転軸部材31と継手本体32との接触面、および継手本体32と歯車38との接触面に生じる摩擦力によって連結して、トルクが回転軸部材31から継手本体32に、さらに継手本体32から歯車38に順次伝達され、歯車38が周方向に回転する。
ここで、回転軸部材31に加わる周方向あるいはスラスト方向の軸力が、回転軸部材31と継手本体32との接触面に生じる摩擦力あるいは継手本体32と歯車38との接触面に生じる摩擦力を超えなければ、回転軸部材31と継手本体32との接触面あるいは継手本体32と歯車38との接触面において滑りを生じないので、回転軸部材31に取り付けられたシャーラグ36と歯車38に取り付けられた円筒回転体32とは、同一周方向に同一速度で回転して、パイプ35と切断用孔37との間隔は常に一定に保持される。
このため、パイプ35は切断用孔37の内周端によって破断されず、液室33の内部は液体によって所定の圧力に保持されるので、回転軸部材31と継手本体32との接触面および継手本体32と歯車38との接触面に生じる摩擦力もそのまま保持される。このため、回転軸部材31と継手本体32との連結状態、および継手本体体32と歯車38との連結状態は保持され、回転軸部材31に加わるトルクが歯車38に伝達され続ける。
しかしながら、回転軸部材31または歯車38に加わるトルクが、例えば、原動機の異常駆動、従動機の過負荷、付属機器の損壊などで過剰になって、回転軸部材31と継手本体32との接触面に生じる摩擦力および継手本体32と歯車38との接触面に生じる摩擦力を超えると、回転軸部材31と継手本体32との間、あるいは円筒回転体32と歯車38との間に周方向の滑りを生じて、回転軸部材31が歯車38に対して遅れたり(図3において矢印A方向)、あるいは進んだり(図3において矢印B方向)して周方向に回転すると、継手本体32に取り付けられたパイプ35の頭部が回転軸部材31に取り付けられたシャーラグ36の切断用孔37の内周端によって直ちに破断される。
すると、液室33の中の液体がパイプ35の頭部から噴出して、液室33の内部圧力が一気に低下すると共に、回転軸部材31と継手本体32との接触面の摩擦力および継手本体32と歯車38との接触面の摩擦力も一気に低下して、歯車38が回転軸部材31から解放される。このため、回転軸31あるいは歯車38に加わる周方向の過剰な軸力が歯車38あるいは回転軸31に伝達されなくなり、回転軸部材31や歯車38に取り付けられたり、連結したりした機器や部品などを損壊することはない。
また、回転軸部材31あるいは歯車38に加わるスラスト方向の軸力が、例えば原動機の異常駆動、従動機の過負荷、付属機器の損壊などで過剰になって、回転軸部材31と継手本体32との接触面に生じる摩擦力、および円筒回転体32と歯車38との接触面に生じる摩擦力を超えると、回転軸部材31と継手本体32との間、あるいは継手本体32と歯車38との間にスラスト方向の滑りを生じる。すなわち、回転軸部材31が歯車38に対して図3において矢印C方向または矢印D方向の何れかのスラスト方向に移動して、継手本体32に取り付けたパイプ35の頭部がシャーラグ36の切断用孔37の内周端によって直ちに破断される。
これにより前記と同様に、液室33の中の液体がパイプ35の頭部から噴出して、液室33の内部圧力が一気に低下すると共に、回転軸部材31と継手本体32との接触面の摩擦力、および継手本体32と歯車38との接触面の摩擦力も一気に低下して、歯車38が回転軸部材31から解放される。このため、回転軸部材31あるいは歯車38に加わるスラスト方向の過剰な軸力が歯車38あるいは回転軸31に伝達されなくなり、回転軸31や歯車38に取り付けられたり、連結されたりした機器や部品を損壊しない。
このように実施形態2においても、実施形態1と同様に、液圧継手の連結部分に加わる軸方向およびスラスト方向の過負荷に対して、パイプ35を切断することにより、液室33の内部圧力を低減することによって、液圧継手および連結部材の破損などの不具合の発生を防止することができる。
本発明の液圧継手は、連結部分に各方向から不定状態で負荷が加わるような部位に設けられる継手として、各種多様な装置に適用することが可能である。
10 第1の回転軸
11 円筒軸
13 継手本体
14 液室
15 注入口
16 排出口
19 軸受
20 プラグ
21 パイプ
22 シャーラグ
23 切断用孔
24 回転軸部材
31 回転軸部材
32 継手本体
33 液室
34 プラグ
35 パイプ
36 シャーラグ
37 切断用孔
38 歯車

Claims (7)

  1. 円筒部材と該円筒部材の内部に挿嵌される回転軸部材とを連結する液圧継手であって、前記円筒部材の外周に接する薄い壁を介して環状に設けられた液室と、該液室に連通する液圧経路とを有する継手本体が前記円筒部材の外周に嵌着され、前記液圧経路の注入口から液体を入れて前記液室に液圧を加えることにより、前記薄い壁を半径方向に弾性変形させて前記円筒部材を前記回転軸部材に締付して、前記円筒部材と前記回転軸部材とを結合する構成の液圧継手において、
    一部が前記継手本体より外方へ突出するパイプを前記液圧経路に設け、前記パイプが配され、かつ前記パイプの外形状よりも大きな内形状を有する切断用孔を有するパイプ切断部材を前記回転軸部材の一部に固定し、前記円筒部材と前記回転軸部材とにおける周方向あるいは軸方向の相対的な過剰移動により前記パイプ切断部材が移動することにより、前記切断用孔により前記パイプが切断されるようにしたことを特徴とする液圧継手。
  2. 円筒部材と該円筒部材の内部に挿入される回転軸部材とを連結する液圧継手であって、前記円筒部材の内周と前記回転軸部材の外周にそれぞれ接する薄い壁を介して環状に設けられた液室と、該液室に連通する液圧経路とを有する継手本体が前記円筒部材と前記回転軸部材間に介在され、前記液圧経路の注入口から液体を入れて前記液室に液圧を加えることにより、前記薄い壁を半径方向に弾性変形させることにより、前記円筒部材と前記回転軸部材とを結合する構成の液圧継手において、
    一部が前記継手本体より外方へ突出するパイプを前記液圧経路に設け、前記パイプが配され、かつ前記パイプの外形状よりも大きな内形状を有する切断用孔を有するパイプ切断部材を前記回転軸部材の一部に固定し、前記円筒部材と前記回転軸部材とにおける周方向あるいは軸方向の相対的な過剰移動により前記パイプ切断部材が移動することにより、前記切断用孔により前記パイプが切断されるようにしたことを特徴とする液圧継手。
  3. 前記パイプの外形状に対する前記切断用孔の内形状の大きさを任意に設定可能にしたことを特徴とする請求項1または2記載の液圧継手。
  4. 前記回転軸部材に対する前記円筒部材あるいは前記継手本体における軸受部位に、前記軸方向の移動が可能な円筒コロ軸受を設置したことを特徴とする請求項1または2記載の液圧継手。
  5. 前記円筒部材として、中心部に貫通孔を有しかつ外周部に回動駆動力伝達部が形成された駆動力伝達部材を前記継手本体の外周に嵌着されることを特徴とする請求項2記載の液圧継手。
  6. 前記駆動力伝達部材が、中心部に貫通孔を有しかつ外周部に歯部が形成された歯車あるいはプーリーであることを特徴とする請求項5記載の液圧継手。
  7. 前記円筒軸として、中心部に貫通孔を有しかつ外周部に偏心カム部が形成されたカム部材を前記継手本体の外周に嵌着されることを特徴とする請求項2記載の液圧継手。
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