JP2011020668A - アルミニウム合金板ブランクおよび自動車用エネルギ吸収部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】硬質な定常部(2、5)に対して予め軟質部(4)を部分的に有して、筒状部とその周囲のフランジ部とからなる自動車用エネルギ吸収部材にプレス成形されるアルミニウム合金板ブランクであって、前記自動車用エネルギ吸収部材の前記フランジ部に相当する斜線の周縁部位が、加熱および急冷処理によって、前記軟質部(4)とされていることである。
【選択図】図2
Description
カップ型形状:
本発明の自動車用エネルギ吸収部材としてバンパステイを例にとって説明する。図1、3に示すバンパステイ1は、各々図2、4に示す板ブランクからのプレス成形品として、謂わばカップ(碗)型形状に構成されている。これらバンパステイのカップ型形状は、底壁である底部2と、この底部2の周縁部2aから立ち上がる縦壁5と、この縦壁5の周縁部によって形成された開口部3と、この縦壁の周縁部5aから外方に張出すとともに、この周縁部5aの周方向に亙って設けられたフランジ4とから、一体に形成されている。
ここで、図1のステイ1では、底部2は略円形で、この底部2の略円形周縁部2aから立ち上がる縦壁5も略円筒状、この縦壁1aの周縁部によって形成された開口部3も略円形、縦壁周縁部5aから外方に張出すとともに縦壁周縁部5aの周方向に亙って設けられたフランジ4も略円形となる。
図2は前記した図1のバンパステイ、図4は前記した図3のバンパステイを、各々成形するためのアルミニウム合金板ブランク(成形素材)8である。図2の板ブランク8は、外縁が円形形状の図1のバンパステイ1に合わせて、その外縁形状が円形な形状をしている。また、図4の板ブランク8は、外縁が矩形形状の図3のバンパステイ1に合わせて、その外縁形状が矩形な形状をしている。
断面HAT(帽子)型形状:
次ぎに、本発明の自動車用エネルギ吸収部材としてドアインパクトビームを例にとって説明する。
図6に、このようなHAT型形材31、32を、プレス成形にて制作する成形素材としてのアルミニウム合金板ブランク8を示す。この板ブランク8は、外縁が矩形な形状の図5のHAT型形材31、32に合わせて、その外縁形状が矩形な形状をしている。ただ、前記して通り、プレス成形においては成形品周縁部がトリミングにより必然的に除去されるので、板ブランク8の形状(外縁の全体形状)は、必ずしも図6のように、HAT型形材31、32の外縁形状に合わせる必要はなく、円形、楕円形あるいは不定形など、成形される自動車用エネルギ吸収部材の形状に応じて、種々の形状が選択される。
以上説明した図2、4、6などのブランク軟質部は、前記したいずれの自動車用エネルギ吸収部材用途においても、各々、プレス成形の際の、板ブランク8の中央部(中心部)に対する、周辺部(周縁部)を前記軟質部とすることが好ましい。
本発明では、板ブランクとして、常法で製造され、JISに規格化された、あるいはJIS規格に相当する乃至近似する、1000系、3000系、5000系、6000系などのアルミニウム合金板(圧延板)が使用できる。但し、前記したバンパステイやドアインパクトビーム等の成形が困難な自動車用エネルギ吸収部材として必要な基本的な強度や成形性を有するためには、Al−Mg系である5000系アルミニウム合金板とすることが好ましい。5000系アルミニウム合金は、加熱および急冷による軟質部を部分的に設けての、成形性改善効果が最も高い。
板ブランク用のアルミニウム合金板は、アルミニウム合金の溶解・鋳造−鋳塊の均質化熱処理−鋳塊の熱間圧延−(必要により中間焼鈍)−冷間圧延の通常の工程を経て、自動車パネルとしての0.5mm〜2.0mm程度の薄板として製造される。この薄板は、次いでバッチ式あるいは連続式の焼鈍炉により、溶体化および焼入れ処理あるいは焼鈍などの適宜の熱処理(調質)を行い、アルミニウム合金板のコイルあるいはシートの状態とされる。自動車用エネルギ吸収部材などにプレス成形される板ブランクは、これらのコイルあるいはシートの状態から、プレス製品(パネル)に適正な大きさにカットされて得られる。
図7を用いて、例えば図2のブランク8の軟質部を形成する方法を具体的に説明する。図7は、板ブランク1をセットした状態のプレス機の断面を示す。プレス機は上型40、40と、下型42、42とから基本的に構成される。これら上型41と下型42とには(どちらかのみでも可)加熱用のヒータ43が設けられており(内蔵されており)、前記した板ブランク8の周縁部(4)など、軟化が必要な部位(軟化部)を、前記した好ましい加熱温度に加熱できるよう構成されている。
このように、比較的耐力が高い硬質部(2、5)は元の素材板の部分とし、上記比較的耐力が低い軟質部(4)は、この図7のようなプレス機を用いて、プレス成形前に予め部分的に加熱および急冷して形成する。しかし、このような高温の加熱処理からの急冷処理を、加熱箇所に対して部分的に行うと、必然的に熱歪みが発生して、板ブランク全体に反りやシワなどが大きく発生する場合がある。
図7のプレス機を用いて、図1のステイ成形用の板ブランク8の軟質部(4)と、前記熱歪み抑制用のビード9とを形成する方法を具体的に説明する。
以上のような板ブランク8をプレス成形によって自動車用エネルギ吸収部材として製品化する態様を、図8を用いて説明する。図8はプレス装置を断面図で示している。
次ぎに、図9、10を用いて、前記図1に示すバンパステイの取り付けや取り付け構造の一態様を説明する。前記図3に示すバンパステイでも、取り付けや取り付け構造は同じである。
ステイ1の厚み(板ブランクの板厚)は、軽量化のためには4mm以下とすることが好ましい。板厚が4mmを超えた場合には、鋼製ステイに代わっての軽量化効果が薄くなる。また、板ブランクのステイへの成形も難しくなる。そして、このような薄肉条件下で、ステイ1の高エネルギ吸収量を保障するためには、ステイ1(板ブランク)の0.2%耐力が190MPa以上の高強度であることが好ましい。
Claims (5)
- 硬質な定常部に対して予め軟質部を部分的に有して、これら硬質な定常部と軟質部とを合わせてプレス成形されて、筒状部とその周囲のフランジ部とからなる自動車用エネルギ吸収部材に成形されるアルミニウム合金板ブランクであって、前記自動車用エネルギ吸収部材の前記フランジ部に相当する部位が、加熱および急冷処理によって、前記軟質部とされていることを特徴とするアルミニウム合金板ブランク。
- 前記アルミニウム合金板ブランクの、少なくとも前記軟質部の領域に亙って形成されたビードによって、プレス成形可能な平坦度が全体に亙って確保されている請求項1に記載のアルミニウム合金板ブランク。
- 前記自動車用エネルギ吸収部材がバンパステイ、メンバ類、フレーム類、ドアインパクトビームから選択される自動車部材である請求項1または2に記載のアルミニウム合金板ブランク。
- 請求項1または2のアルミニウム合金板ブランクをプレス成形されてなる、筒状部とその周囲のフランジ部とからなる自動車用エネルギ吸収部材であって、前記フランジ部が前記筒状部に比して軟質化されていることを特徴とする自動車用エネルギ吸収部材。
- 前記自動車用エネルギ吸収部材がバンパステイ、メンバ類、フレーム類、ビーム類から選択される自動車部材である請求項4に記載の自動車用エネルギ吸収部材。
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JP2008195224A (ja) * | 2007-02-13 | 2008-08-28 | Kobe Steel Ltd | バンパステイの取り付け構造およびバンパステイ |
JP2008207212A (ja) * | 2007-02-27 | 2008-09-11 | Kobe Steel Ltd | プレス成形に優れたアルミニウム合金板ブランク |
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