JP2011020615A - 車両のインストルメントパネル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、後付け機器45の配線46を挿通させる配線挿通部37を、分割したパネル部材15a〜15dにならって複数の分割挿通部38a〜38eに分割させて、分割パネル部材の内面にそれぞれ設け、操作パネル15が一面に形成されるにしたがい、分割挿通部の相互が組み合い、機器取付け域αの近傍から所定位置までの経路を形成する構造にした。これにより、インストルメントパネル1は、操作パネル15を形成する作業を行うだけで、操作パネル15の内側に、後付け機器45の配線46を挿通させる配線挿通部37が形成される。
【選択図】図3
Description
こうした操作パネルの多くは、運転席と助手席間となる中央部から下方に延びている。そして、操作パネル上に、操作パネルの内側に格納された各種装備品の操作具類が設けてある。具体的には操作パネルの内側には、オーディオユニットや空調操作ユニットやシガーライタソケットなど各種装備品が取付けられ、操作パネルの外側面に、当該オーディオユニットや空調操作ユニットを操作する操作具などが設けられる。
こうした後付け機器は、視認性や操作性を考慮して取付けるために、インストルメントパネルの上面の一部を機器取付け域として用いて設置することが多い。この後付け機器の多くは、電源を供給する機器と取り合うため、電源ケーブルが付いている。このため、後付け機器は、単にインストルメントパネルに設置するだけでなく、後付け機器から延びる電源ケーブルを、インストルメントパネル上で、唯一、電源供給端子を兼ねる装備品となる操作パネル上のシガーライタソケットに接続することが求められる。
そこで、特許文献1に開示されているようにインストメントパネル上面の、後付け機器が取付く機器取付け域の近傍に通孔を設け、インストルメントパネルの内部に、同通孔からシガーライタソケットの近辺のパネル部分までを中継するよう配線挿通部を設けた構造を採用して、後付け機器の配線を配線挿通部に挿通させることにより、操作パネルの内側に配線を通過させて、インストメントパネル表面での配線露出を抑えるようにした技術が提案されている。
このためには、分割されたパネル部材の組付けを終えてから、インストルメントパネルの内側から、パネル部材沿いに長尺な配線挿通部を通す作業を行い、同配線挿通部材の一端部をインストメントパネル上面の機器取付け域の近傍の通孔につなぎ、他端部を最下段のパネル部に有るシガーライタソケットの近辺で開口させる作業を行う。
請求項2に記載の発明は、さらに後付け機器の配線が挿通しやすいよう、分割挿通部は、後付け機器の配線が通る出入り口を有し、この出入り口が、複数のパネル部材を組み合わせたとき、隣り合うパネル部材の境界部において互いに向き合うこととした。
請求項4に記載の発明は、さらに後付け機器の電源が容易に確保されるよう、配線挿通部の所定位置は、シガーライタソケットを有したパネル部材のうちのシガーライタソケット近辺とした。
したがって、簡単な作業で、操作パネルの内側に配線挿通部を設置することができる。
請求項2の発明によれば、さらに隣り合うパネル部材の境界部において、後付け機器の配線が通る分割挿通部の出入り口が互いに向き合うから、後付け機器の配線が挿通しやすく、配線の挿通作業が容易になる。
請求項4の発明によれば、容易に後付け機器の電源が確保できる。
図1は自動車(車両)の車室内前部に配置されるインストルメントパネル1の外観を示し、図2は同インストメントパネル1に後付け機器45が装着されたときを示し、図3〜図4はインストルメント1の各部をそれぞれ示している。
図1に示されるようにインストルメントパネル1の本体部2は、車室内の車幅方向に延びる横部3と、同横部3の車幅方向中央部(運転席と助手席間に位置する部位)から乗員の大腿部側(下方向)に向かって延びる延出部4とを組み合わせたT形をなしている。このうち横部3の延出部4を挟んだ運転席側には、各種計器が集中配置されたメータクラスタ6やサイド吹出口7が設けられ、助手席側には、グローブボックス8やサイド吹出口9が設けられている。また図1〜図4に示されるように延出部4の前面には、大部分、すなわち最上部から最下部に渡り開口部10が設けられている。この開口部10を塞ぐようにして延出部4の前面には、メイン吹出口14の付いた操作パネル15が設けられている。
これらパネル部材15a〜15dには、標準装備品が設けられている。例えば図3に示されるように最上段に配置されるパネル部材15aの内面には、吹出ユニット18が装着され、その下のパネル部材15bの内面には空調操作ユニット19が装着され、その下のパネル部材15cの内面にはオーディオユニット20が装着され、最下段に配置されるパネル部材15dには、灰皿ユニット21とシガーライタ23(図1に一部だけ図示)に用いるシガーライタソケット24とが装着されている。また各パネル部材15a〜15dの外面には標準装備品の操作具類が設けられる。例えばパネル部材15aの外面には、吹出ユニット18のメイン吹出口14と吹出ユニット18を操作する操作具27が設けられ、パネル部材15bの外面には、空調操作ユニット19を操作する操作具28が配設され、パネル部材15cの外面には、オーディオユニット20を操作する操作具29が配設され、パネル部材15dの外面には、灰皿ユニット22のトレイ30やシガーライタソケット24の差込口24a(いずれも操作具類)が配設されている。
上記各パネル部材15a〜15dをインストルメントパネル1に組付ける構造には、例えば延出部4の開口部10の開口縁部に各パネル部材15a〜15dの縁部を受ける段差部31を形成し、この段差部31の有る開口部10から、延出部4内へ、横方向から各ユニット18〜21を差し入れる構造が用いられている。
そこで、配線挿通部37にはこの配索作業の省力化が図れる工夫が施してある。同工夫は、配線挿通部37を、分割されたパネル部材15a〜15dにならって複数、例えば5つの区域に分割し、分割した分割挿通部38a〜38eを、横部3(本体部)、分割パネル部材15a〜15dの内面にそれぞれ設けて、操作パネル15が延長部4の前面で組上がると、機器取付け域αの近傍からシガーライタソケット25の近辺位置までの間に配線挿通部37(空配管)が形成されるようにしたものである。
このように配線挿通部37は、配線経由を考慮してパネル部材15a〜15d毎に分割し、分割した分割挿通部38a〜38eを、インストルメントパネル1の本体部を含め、パネル部材15a〜15dの内面に設ける構造としたから、パネル部材15a〜15eの組付け作業をそのまま流用するという、簡単な作業で、操作パネル15の内側を通る配線挿通部37(空配管)を形成することができる。特に、後付け機器45が設置される地点から、最も遠くに離れたシガーライタソケット近辺までといった配索しづらい場所に配線挿通部37を形成するときは有効で、容易に後付け機器45の電源が確保できる。
本実施形態は、第1の実施形態のようなパネル部材15a〜15dを横方向から、延長部4の開口部10に差込んで操作パネル15を形成する構造ではなく、上下方向からの組付作業で操作パネル15を形成する構造に本発明を適用したものである。
具体的にはインストルメントパネルは、延長部4の段差部31のうち、両側の上段部分が切欠いてある。またパネル部材15a〜15dのうちパネル部材15b、15cの両側には、切欠き部31aから、段差部31とスライド可能に嵌る一対の溝部16が設けられていて、これで、操作パネル15が延長部4の前面に形成される構造にしてある。すなわち、最初に第1の実施形態と同様に灰皿ユニット21を横方向から開口部10の下段に差込んで、最下段にパネル部材15dを組付ける。その後、切欠き部31aの有る開口部10の上段へ、オーディオユニット20を差し込み、切欠き部31aを通して、同オーディオユニット20に付いているパネル部材15cの両側の溝部16を段差部31に嵌めて、下方へ移動させ、パネル部材15dの直上にパネル部材15cを連ねる。その後、同様に切欠き部31aの有る開口部10の上段へ、空調操作ユニット19を差し込み、同空調操作ユニット19に付いているパネル部材15bの両側の溝部16を段差部31に嵌めて、下方へ移動させ、パネル部材15cの直上にパネル部材15bを連ねる。最後に第1の実施形態と同様に、吹出ユニット18を横方向から開口部10の上段に差込んで、残る開口をパネル部材15aで塞ぐと、延長部4の前面に操作パネル15が形成される。
この場合、上下方向から位置決めが求められるパネル部材15b〜15dの位置決め部60には、確実な位置決めを行うため、例えば図6および図7に示されるように受け部51は管部材の端部で形成し、嵌合部52は管部材40の端部に受け部51と軸心方向から嵌り合う円筒状部63を形成した構造が用いてある。本実施形態では、円筒状部63は管部材に一体に形成してある。特に受け部51をなす管部材の先端にテーパー部(図示しない)を形成すると、テーパー部のガイド作用により、多少の製品誤差に関わらず、良好な位置決めが行える。
本実施形態は、第2の実施形態の変形例で、円筒状部63を、別体な軟らかい部品で形成するものとした。このようにしても第2の実施形態と同様の位置決め特性が確保される。
図9(a),(b)は、本発明の第4の実施形態を示す。
図10(a),(b)は、本発明の第5の実施形態を示す。
本実施形態は、第1〜5の実施形態のように分割挿通部38a〜38eを管部材40の一部品から形成したのではなく、複数の部品を組み合わせて形成したものである。
具体的には、例えばパネル部材15a〜15dの内面の複数個所に、チューブ保持部73を設け、これらチューブ保持部73間にチューブ部材74を保持させて、分割挿通部38b〜38dを構成するようにしたものである。
図12は、本発明の第7の実施形態を示す。
本実施形態は、第1〜5の実施形態のように分割挿通部38b〜38dを管部材で形成したのではなく、他の配線を通すに十分な断面形状をもつ細長部材、例えば溝形の断面形状を有する溝形部材75を用いて、内部に配線を通すための挿通路を形成したものである。
但し、第2〜第7の実施形態において、第1の実施形態と同じ部分には同一符号を付してその説明を省略した。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々可変して実施しても構わない。例えば上述した実施形態では、メイン吹出口が有る部分も分割された操作パネルに本発明を用いたが、これに限らず、同操作パネルが、メイン吹出口を含まない、空調操作ユニットやオーディオユニットの有る部分だけが分割した構造にも、また延長部自体が操作パネルにしたがい分割される構造にも、本発明を適用してもよい。むろん、上述した実施形態は、後付け機器としてナビゲート装置の電源ケーブルを配索する例を挙げたが、ナビゲート装置以外の後付け機器における電源線などの配線の配索にも適用できることはいうまでもない。
15 操作パネル
15a〜15d パネル部材
24 シガーライタソケット
37 配線挿通部
38a〜38e 分割挿通部
44 出入り口
45 後付け機器
46 電源ケーブル(配線)
50 位置決め部
α 機器取付け域
Claims (4)
- 上面に後付け機器が取付け可能な機器取付け域を有し、前面に各種機器の操作を行う操作パネルを有し、内部に前記機器取付け域の近傍から前記操作パネル沿いに所定位置まで延びる配線挿通部を設け、前記配線挿通部を通じて、前記機器取付け域に取り付けた前記後付け機器の配線を所定位置まで導けるようにした車両のインストルメントパネルであって、
前記インストルメントパネルの操作パネルは、複数に分割されたパネル部材を組み合わせることによって一面となる分割式構造で形成され、
前記配線挿通部は、前記パネル部材にならって複数の分割挿通部に分割され、
前記分割した分割挿通部は、前記分割パネル部材の内面にそれぞれ設けられ、前記操作パネルが一面に形成されるにしたがい、当該分割挿通部の相互が組み合い、前記機器取付け域の近傍から所定位置までの経路を形成する構造となっている
ことを特徴とする車両のインストルメントパネル。 - 前記分割挿通部は、前記後付け機器の配線が通る出入り口を有し、前記出入り口が、前記複数のパネル部材を組み合わせたとき、隣り合うパネル部材の境界部において互いに向き合う
ことを特徴とする請求項1に記載の車両のインストルメントパネル。 - 前記分割挿通部の出入り口は、先に組み付けるパネル部材の分割挿通部の出入り口に対し、後から組み付くパネル部材の分割挿通部の出入り口を位置決める位置決め部を有していることを特徴とする請求項2に記載の車両のインストルメントパネル。
- 前記パネル部材のうち、一部のパネル部材は、シガーライタソケットを有し、
前記配線挿通部の所定位置は、前記シガーライタソケットが配置されたパネル部材の前記シガーライタソケット近辺である
ことを特徴とする請求項1に記載の車両のインストルメントパネル。
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