JP2011020492A - カーテンエアバッグ装置の取付構造 - Google Patents

カーテンエアバッグ装置の取付構造 Download PDF

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Hozumi Ozeki
ほづみ 尾関
Shiori Matsuda
詩織 松田
Hiroyuki Matsuda
博之 松田
Shoji Okano
将司 岡野
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Abstract

【課題】カーテンエアバッグ装置の取付構造において、カーテン部材の展開時にピラートリムが破損するのを抑制する。
【解決手段】収容状態にあるカーテン部材20は、ピラートリム・車体間配設部20eとされた部分がリヤピラー5の車体に取付部20hにて取り付けられている。カーテン部材20は、ピラートリム・車体間配設部20eとされた部分の一部がガスの注入による展開によって取付部20hから分離するとともに、この取付部20hから分離した部分がリヤピラートリム18とリヤサイドウインド2との間を通って車室内に展開するように構成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、車体に形成されたウインド開口の上縁部に収容され、ガスの注入によって該ウインド開口にあるウインドを覆うように展開するカーテン部材を有し、上記収容状態にあるカーテン部材が、上記ウインド開口の上縁部に取り付けられていて、該ウインド開口に隣接するピラーにおける該ピラーの車室側の面を構成する硬質の部材からなるピラートリムと車体との間の空間内に配設されたピラートリム・車体間配設部を有するカーテンエアバッグ装置の取付構造に関するものである。
従来より、例えば特許文献1に示されているように、車両のウインド開口(例えばサイドウインド開口)の上縁部にカーテン状のエアバッグ(カーテン部材)を畳んで収容しておき、車両衝突時や横転時に該カーテン部材にガスを供給することにより、これを膨張展開させてウインド(例えばサイドウインド)を瞬時に覆うようにしたカーテンエアバッグ装置が知られている。この装置では、収容状態にあるカーテン部材が、ウインド開口や該ウインド開口に隣接するピラー(例えばリヤピラー)の形状などによって、該カーテン部材の一部がピラーにおけるピラートリムと車体との間の空間内に配設されている。この空間内に配設された部分は、ピラーの車体に取付部にて取り付けられていて、ピラートリムとサイドウインドとの間を通って車室内へ展開することになる。
特開2003−48504号公報
ところが、上記のようにカーテン部材の一部をピラーにおけるピラートリムと車体との間の空間内に配設すると、この空間内に配設された部分は、上記のようにピラーの車体に取付部にて取り付けられているために、この取付部によって車室内への展開が阻害される。したがって、その空間内に配設された部分は、膨張し過ぎて大きくなった状態で、比較的硬質の部材からなるピラートリムとウインドとの間を通過することになり(つまり比較的硬質の部材からなるピラートリムに接触することになり)、このため、ピラートリムの変形量が大きくなってピラートリムが破損する虞がある。
特に、膨張展開完了状態にあるカーテン部材がウインド全体を覆うようにカーテン部材を大きくすると、上記空間内に配設された部分も大きくなり、このため、ピラートリムの変形量がより一層大きくなってピラートリムが破損する可能性が高くなる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車体に形成されたウインド開口の上縁部に収容され、ガスの注入によって該ウインド開口にあるウインドを覆うように展開するカーテン部材を有し、上記収容状態にあるカーテン部材が、上記ウインド開口の上縁部に取り付けられていて、該ウインド開口に隣接するピラーにおける該ピラーの車室側の面を構成する硬質の部材からなるピラートリムと車体との間の空間内に配設されたピラートリム・車体間配設部を有するカーテンエアバッグ装置の取付構造において、カーテン部材の展開時にピラートリムが破損するのを抑制することにある。
第1の発明は、車体に形成されたウインド開口の上縁部に収容され、ガスの注入によって該ウインド開口にあるウインドを覆うように展開するカーテン部材を有し、上記収容状態にあるカーテン部材が、上記ウインド開口の上縁部に取り付けられていて、該ウインド開口に隣接するピラーにおける該ピラーの車室側の面を構成する硬質の部材からなるピラートリムと車体との間の空間内に配設されたピラートリム・車体間配設部を有するカーテンエアバッグ装置の取付構造であって、上記収容状態にあるカーテン部材は、上記ピラートリム・車体間配設部とされた部分が上記ピラーの上記車体に取付部にて取り付けられており、上記カーテン部材は、上記ピラートリム・車体間配設部とされた部分の一部が上記ガスの注入による展開によって上記取付部から分離するとともに、該取付部から分離した部分が上記ピラートリムと上記ウインドとの間を通って車室内に展開するように構成されていることを特徴とするものである。
これによれば、カーテン部材は、ピラートリム・車体間配設部とされた部分の一部がガスの注入による展開によって取付部から分離するとともに、この取付部から分離した部分がピラートリムとウインドとの間を通って車室内に展開するように構成されているので、取付部によってピラートリム・車体間配設部とされた部分の車室内への展開が阻害されるのを抑制することができる。したがって、その取付部から分離した部分は、過度に膨張していない状態で、比較的硬質の部材からなるピラートリムとウインドとの間を通過することになり、このため、カーテン部材が大きくても、カーテン部材の展開時にピラートリムの変形量が大きくなってピラートリムが破損するのを抑制することができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記カーテン部材は、上記ピラートリム・車体間配設部とされた部分の一部が上記ガスの注入による展開によって上記取付部から下方に分離するとともに、該取付部から分離した部分が上記ピラートリムと上記ウインドとの間を通って下方に向かって車室内に展開するように構成されていることを特徴とするものである。
これによれば、カーテン部材は、ピラートリム・車体間配設部とされた部分の一部がガスの注入による展開によって取付部から下方に分離するとともに、この取付部から分離した部分がピラートリムとウインドとの間を通って下方に向かって車室内に展開するように構成されているので、その分離方向及び展開方向は略一致することになり、このため、その分離及び展開を円滑に行うことができる。
第3の発明は、上記第1又は2の発明において、上記カーテン部材は、上記ガスの注入によって膨張する膨張部と非膨張部とを有しており、上記カーテン部材には、上記ピラートリム・車体間配設部とされる部分の上記非膨張部部分に、上記ピラートリム・車体間配設部とされた部分の一部が上記取付部から下方に分離するように上記ガスの注入による展開によって破断する破断部が形成されていることを特徴とするものである。
これによれば、カーテン部材には、ピラートリム・車体間配設部とされる部分の非膨張部部分に、ピラートリム・車体間配設部とされた部分の一部が取付部から下方に分離するようにガスの注入による展開によって破断する破断部が形成されているので、簡単な構造で、その分離を実現することができる。
また、破断部をピラートリム・車体間配設部とされる部分の非膨張部部分において膨張部近傍に形成すれば、破断部はガスの注入による展開によって迅速に破断することになり、このため、その分離を迅速に行うことができる。
第4の発明は、上記第3の発明において、上記カーテン部材には、上記ピラートリム・車体間配設部とされる部分の上記非膨張部部分に、上記破断部に加えて、該破断部における上記ウインド開口の上縁部側端に連続するように切り込み部がさらに形成されていることを特徴とするものである。
これによれば、カーテン部材には、ピラートリム・車体間配設部とされる部分の非膨張部部分に、破断部に加えて、この破断部におけるウインド開口の上縁部側端に連続するように切り込み部がさらに形成されているので、その破断量を小さくすることができ、このため、その破断、分離、及び展開を円滑に行うことができるとともに、その破断の勢いがカーテン部材における破断部形成部以外の部分に伝わるのを抑制することができる。
第5の発明は、上記第3の発明において、上記カーテン部材には、上記ピラートリム・車体間配設部とされる部分の上記非膨張部部分に、上記破断部に加えて、該破断部の上記ウインド開口の上縁部側端近傍に配置されて上記カーテン部材における上記破断部形成部以外の部分が破断するのを抑制する破断抑制部がさらに形成されていることを特徴とするものである。
これによれば、カーテン部材には、ピラートリム・車体間配設部とされる部分の非膨張部部分に、破断部に加えて、この破断部におけるウインド開口の上縁部側端近傍に配置されてカーテン部材における破断部形成部以外の部分が破断するのを抑制する破断抑制部がさらに形成されているので、カーテン部材が必要以上に破断するのを抑制することができ、このため、カーテンエアバッグ装置の乗員保護性を向上させることができる。
第6の発明は、上記第1又は2の発明において、上記カーテン部材には、上記ピラートリム・車体間配設部とされる部分に、該カーテン部材の収容状態において上記ピラーの上記車体に上記取付部にて取り付けられる帯状部分が形成されており、上記帯状部分には、上記カーテン部材における上記ピラートリム・車体間配設部とされた部分の一部が上記取付部から分離するように上記ガスの注入による展開によって破断する破断部が形成されていることを特徴とするものである。
これによれば、カーテン部材には、ピラートリム・車体間配設部とされる部分に、カーテン部材の収容状態においてピラーの車体に取付部にて取り付けられる帯状部分が形成されており、この帯状部分には、カーテン部材におけるピラートリム・車体間配設部とされた部分の一部が取付部から分離するようにガスの注入による展開によって破断する破断部が形成されているので、簡単な構造で、その分離を実現することができる。
また、帯状部分に破断部が形成されているので、その破断量を小さくすることができる。
また、帯状部分は、カーテン部材の収容状態において、折り畳まずに、ピラーの車体に取り付けることもできるので、カーテン部材の取付性を向上させることができる。
第7の発明は、上記第1〜6のいずれか1つの発明において、上記ウインド開口は、リヤサイドウインド開口であり、上記ウインドは、リヤサイドウインドであり、上記ピラーは、リヤピラーであり、上記収容状態にあるカーテン部材は、上記ピラートリム・車体間配設部とされた部分が上記リヤサイドウインド開口の車両後側縁部において上記リヤピラーの上記車体に上記取付部にて取り付けられており、上記カーテン部材は、上記取付部から分離した部分が下方かつ車両前方に向かって車室内に展開するように構成されていることを特徴とするものである。
これによれば、収容状態にあるカーテン部材は、ピラートリム・車体間配設部とされた部分がリヤサイドウインド開口の車両後側縁部においてリヤピラーの車体に取付部にて取り付けられているので、ピラートリム・車体間配設部とされた部分はリヤサイドウインドの車両後側縁部に沿って配置されることになり、このため、膨張展開完了状態にあるカーテン部材がリヤサイドウインド全体を覆うのを容易にすることができる。
ところで、後席シートでは、リヤピラーの車両前側近傍において乗員が着座するので、収容状態にあるカーテン部材においてピラートリム・車体間配設部とされた部分がリヤサイドウインド開口の車両後側縁部においてリヤピラーの車体に取付部にて取り付けられている場合、カーテン部材の展開時にピラートリムが破損するのを抑制する必要性が高い。したがって、第7の発明のように、収容状態にあるカーテン部材においてピラートリム・車体間配設部とされた部分がリヤサイドウインド開口の車両後側縁部においてリヤピラーの車体に取付部にて取り付けられている場合、本発明は特に有用である。
第8の発明は、上記第1〜7のいずれか1つの発明において、上記カーテンエアバッグ装置は、上記カーテン部材に加えて、ルーフサイドレールに取り付けられ、上記カーテン部材にガスを供給するインフレータをさらに有していることを特徴とするものである。
これによれば、インフレータをルーフサイドレールに取り付けているので、インフレータをピラーに取り付ける場合と比較して、カーテン部材全体の展開性を向上させることができる。
ところで、インフレータをルーフサイドレールに取り付けると、何の手段も講じなければ、インフレータをピラーに取り付ける場合と比較して、収容状態にあるカーテン部材においてピラートリム・車体間配設部とされた部分が展開するのが遅れてピラートリムに接触し易くなり、このため、カーテン部材の展開時にピラートリムが破損し易い。したがって、第8の発明のようにインフレータをルーフサイドレールに取り付けている場合、本発明は特に有用である。
本発明によれば、カーテン部材は、ピラートリム・車体間配設部とされた部分の一部がガスの注入による展開によって取付部から分離するとともに、この取付部から分離した部分がピラートリムとウインドとの間を通って車室内に展開するように構成されているので、取付部によってピラートリム・車体間配設部とされた部分の車室内への展開が阻害されるのを抑制することができ、したがって、その取付部から分離した部分は、過度に膨張していない状態で、比較的硬質の部材からなるピラートリムとウインドとの間を通過することになり、このため、カーテン部材が大きくても、カーテン部材の展開時にピラートリムの変形量が大きくなってピラートリムが破損するのを抑制することができる。
本発明の実施形態1に係るカーテンエアバッグ装置の取付構造が適用された車両の側部を示す、該車両の車室側から見た図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 実施形態1に係るカーテン部材の収容前の展開状態を示す、車両の車室側から見た図である。 実施形態1に係るカーテン部材の膨張展開完了状態を示す、車両側部の後部の車室側から見た拡大図である。 実施形態1に係るカーテン部材の展開時の状態を示す図3相当図である。 従来例に係るカーテン部材の展開時の状態を示す図3相当図である。 実施形態1に係るカーテン部材の変形例を示す図4相当図である。 実施形態1に係るカーテン部材の変形例を示す図5相当図である。 実施形態2に係るカーテン部材を示す図4相当図である。 実施形態2に係るカーテン部材を示す図5相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るカーテンエアバッグ装置の取付構造(展開構造)が適用された車両(自動車)の側部を示す。同図において、1はフロントドア7に形成されたフロントサイドウインド開口7aを開閉自在に覆うフロントサイドウインド、2はリヤドア8に形成されたリヤサイドウインド開口8aを開閉自在に覆うリヤサイドウインド、3はフロントサイドウインド1の車両前側に隣接する車両側部のフロントピラー、4はフロントサイドウインド1の車両後側に隣接しかつリヤサイドウインド2の車両前側に隣接する車両側部のセンタピラー、5はリヤサイドウインド2(リヤサイドウインド開口8a)の車両後側に隣接する車両側部のリヤピラー(ピラーに相当)、9はフロントサイドウインド1に対応する運転席シート、10はリヤサイドウインド2に対応する後席シート、13は運転席シート9に着座している乗員(運転手)、14はリヤピラー5の車両前側近傍において後席シート10に着座している乗員である。
上記フロントピラー3、センタピラー4及びリヤピラー5の各車室側の面は、それぞれフロントピラートリム16、センタピラートリム17、及びリヤピラートリム18(ピラートリムに相当)で構成されている。本実施形態では、リヤピラートリム18の上端はリヤサイドウインド2の上縁よりも低い高さ位置にあり、車幅方向車室側から見てリヤピラートリム18の車両前側縁はリヤサイドウインド2の車両後側縁と同じである。
上記車両には、カーテンエアバッグ装置Aが搭載されており、このカーテンエアバッグ装置Aは、当該車両のサイドウインド部(本実施形態では、フロントサイドウインド1及びリヤサイドウインド2が前後に並設された部分)を覆うように構成されている。
具体的には、カーテンエアバッグ装置Aは、ガスが注入されて膨張する前部膨張部20a及び後部膨張部20bを有するカーテン部材20と、このカーテン部材20にガスを供給するガス供給装置としてのインフレータ21とを備えている。図2に示すように、上記カーテン部材20は、車両前後方向全体に亘って上下方向に蛇腹状に折り畳まれていて(ロール状に巻き畳んでもよい)、上記サイドウインド部(フロントサイドウインド1及びリヤサイドウインド2)の上縁部(フロントサイドウインド開口7a及びリヤサイドウインド開口8aの上縁部)においてルーフサイドレール32(車体)に沿って車両前後方向に延びるように収容されている。そして、図1に示すように、カーテン部材20は、前部膨張部20a及び後部膨張部20bの上記ガスの注入による膨張によって上記サイドウインド部を覆うようにカーテン状に展開する。本実施形態では、膨張展開完了状態にあるカーテン部材20は、リヤサイドウインド2全体を覆っている。これによれば、カーテン部材20が車外に出るのを抑制することができる。尚、カーテン部材20は、折り畳まれた状態が維持されるように、展開時に破れ易い紙等のシート状部材(図示せず)で覆われている。
上記カーテン部材20は、車幅方向両面をそれぞれ構成する2枚の布からなり、この2枚の布が、上記前部膨張部20a及び後部膨張部20bがガス注入可能な袋状となるように互いに縫い合わされている。そして、前部膨張部20aは、上記ガスの注入により膨張してカーテン部材20の膨張展開完了状態で主としてフロントサイドウインド1における車両後側部分(運転席シート9に着座している乗員13の頭部に対応する部分)を覆う一方、後部膨張部20bは、上記ガスの注入により膨張してカーテン部材20の膨張展開完了状態でリヤサイドウインド2における車両後側部分(後席シート10に着座している乗員14の頭部に対応する部分)全体を覆う。前部膨張部20aと後部膨張部20bとは、膨張展開完了状態にあるカーテン部材20上部の車両前後方向略中央部で接続されており、この接続部の下側部分を含めて、前部膨張部20a及び後部膨張部20bの周囲は、ガスが注入されることはなくて、カーテン部材20が展開しても上記2枚の布同士が接触した非膨張部20cとされている。尚、後部膨張部20bは、カーテン部材20の膨張展開完了状態でリヤサイドウインド2全体を覆うものであってもよく、リヤサイドウインド2における少なくとも車両後側部分全体を覆うものであればよい。
上記インフレータ21は、リヤサイドウインド2の車両前後方向略中央部の上方においてアウタパネル32a及びインナパネル32bからなるルーフサイドレール32の該インナパネル32bの車室側の面に取付固定されていて、車両が所定の状態になったときに作動してガスを発生して供給するものであって、カーテン部材20上部における前部膨張部20aと後部膨張部20bとの接続部にパイプ28によって繋がっている。これにより、インフレータ21からのガスが、前部膨張部20a及び後部膨張部20bに略同時に供給される。ここで、上記所定の状態とは、例えば当該車両の衝突(特に側突)が予知されたとき、当該車両の衝突が検出されたとき、又は当該車両の横転が判定されたときであり、当該車両にはそれらの状態を検知するためのセンサ(図示せず)と、該センサの出力を受けてそれら状態の発生を判定し、インフレータ21を作動させるコントローラ(図示せず)とが設けられている。
図1及び図2に示すように、上記カーテン部材20の上端(非膨張部20c)は、ピン状の取付用部材55によって、該カーテン部材20の上端の複数箇所に上方に突出するように一体に形成された片状の取付部20d(正確には取付部20dの取付孔)にて、アウタパネル32a及びインナパネル32bからなるルーフサイドレール32の該インナパネル32bに取付固定されている。そして、折り畳まれたカーテン部材20の車室側は、ルーフトリム34によって覆われている。このルーフトリム34は、その側縁がサイドライニング35に脱離可能に係合していて、カーテン部材20の膨張展開力によって変形させられてサイドライニング35から外れ、これにより、サイドライニング35との間に隙間を形成して、カーテン部材20の車室内への展開を許容するようになっている。すなわち、カーテン部材20は、ルーフトリム34とサイドライニング35との隙間から車室内に展開する。このサイドライニング35は、ルーフサイドレール32のフランジ部に保持されている。尚、サイドライニング35は、ウェザーストリップであってもよい。
また、上記ルーフトリム34は、上記各ピラー3〜5の箇所では、それぞれフロントピラートリム16、センタピラートリム17及びリヤピラートリム18と脱離可能に係合していて、カーテン部材20の膨張展開力によって各ピラートリム16〜18から外れるようになっている。上記各ピラートリム16〜18は、ルーフトリム34(発泡性ウレタン樹脂等の軟質材)よりも硬質の部材(例えばポリプロピレンやサーモプラスチックオレフィン(TPO)等の合成樹脂)からなっている。
図1に示すように、上記膨張展開完了状態にあるカーテン部材20の車両前側端部には、支持テザー38の一端部が結合されている。この支持テザー38の他端部は、フロントピラー3の車体インナパネル(図示せず)に設けた連結部37に回動可能に連結されている。そして、支持テザー38は、カーテン部材20の収容状態ではフロントピラー3におけるフロントピラートリム16と車体インナパネルとの間の空間内に収容されており、カーテン部材20が展開すると、それに伴って連結部37の周りに回動しながら、カーテン部材20の車両前側端部を、その展開が安定するように支持する。尚、支持テザー38は、カーテン部材20の展開時には、フロントピラートリム16を車室側に押圧して、これによりフロントピラートリム16とフロントサイドウインド1との間に生じる隙間から車室内に出る。
上記収容状態にあるカーテン部材20の車両後側端部は、リヤサイドウインド2の車両後側縁に沿って、車両後側に向かって下方に傾斜するように延びている。すなわち、収容状態にあるカーテン部材20の車両後側端部は、リヤサイドウインド2(リヤサイドウインド開口8a)における上縁部と車両後側縁部(リヤピラー5側の側縁部)との角部から下側に曲がり、リヤサイドウインド2(リヤサイドウインド開口8a)の車両後側縁部において上記リヤピラートリム18の上端(リヤサイドウインド2の上縁よりも低い高さ位置にある)の車両前側縁近傍を通って車両後側に向かって下方に傾斜するように延びている。このため、このカーテン部材20の車両後側端部は、リヤピラー5におけるリヤピラートリム18と車体(車体インナパネル52(図3参照))との間の空間内に配設されたピラートリム・車体間配設部20eを有する。尚、図3中、51は、車体インナパネル52と共にリヤピラー5の車体を構成するアウタパネルであり、53はウェザーストリップである。
上記収容状態にあるカーテン部材20の上端(非膨張部20c)は、車両後側端部においては、上記下側に曲がる部分(この部分を曲部20fという)の上端と最も下側の部分(最後部)の上端との2箇所に上方(最も下側の部分では上方かつ車両後方)に突出するように一体に形成された片状の取付部20g,20h(正確には取付部20g,20hの取付孔)にて、取付用部材55によって車体に取付固定されている(曲部20fではルーフサイドレール32のインナパネル32bに取付固定され、最も下側の部分ではリヤピラー5の車体インナパネル52に取付固定されている)。尚、上記最も下側の部分に形成された取付部20hは、リヤピラー5におけるリヤピラートリム18と車体との間の空間内に配設されており、以下の説明では、リヤピラー5内の取付部という。
上記カーテン部材20の後部膨張部20bは、該後部膨張部20bにおける車両後側部分の一部(主として膨張展開完了状態での下側部分)が上記ピラートリム・車体間配設部20cとされた状態で収容され、後部膨張部20bにおける車両後側部分の残り(主として膨張展開完了状態での上側部分)と車両前側部分とは、上記サイドウインド部の上縁部(リヤサイドウインド2の上縁部)とリヤサイドウインド2の車両後側縁部におけるリヤピラートリム18上端よりも上側部分(車室側がルーフトリム34により覆われる部分)とに収容されている。また、前部膨張部20aは、上記サイドウインド部の上縁部(主としてフロントサイドウインド1の上縁部)に収容される。尚、後部膨張部20bやリヤピラートリム18等の形状によっては、後部膨張部20b全体がピラートリム・車体間配設部20cとされた状態で収容されてもよい。
図4に示すように、上記カーテン部材20には、ピラートリム・車体間配設部20eとされる部分の非膨張部20c部分に、ピラートリム・車体間配設部20eとされた部分の一部(膨張展開完了状態での下側部分)がリヤピラー5内の取付部20hから下方かつ車両前方に分離するようにカーテン部材20の上記ガスの注入による膨張展開(カーテン部材20の膨張展開力)によって破断する破断部20iが形成されている。この破断部20iは、カーテン部材20の収容前の展開状態において、後部膨張部20b(リヤサイドウインド2)の車両後側縁に沿って、上下方向に(正確には、車両後側に向かって下方に傾斜するように)延びている。破断部20iの上端は、リヤサイドウインド2の上下方向略中央部の高さ位置にあり、下端は、カーテン部材20の外周縁まで延びている。破断部20iは、例えばカーテン部材20の車幅方向両面をそれぞれ構成する2枚の布に斜め下後方に列状に並ぶように形成された複数の切れ目からなるもの、又は該2枚の布に斜め下後方に連続して延びるように形成された切れ目を仮縫いしてなるものである(図4では、2枚の布に列状に並ぶように形成された複数の切れ目からなるもの)。
上記カーテン部材20には、ピラートリム・車体間配設部20eとされる部分の非膨張部20c部分に、上記破断部20iに加えて、カーテン部材20の収容前の展開状態において該破断部20iの上端(該破断部20iにおける上記リヤサイドウインド開口8aの上縁部側端)に連続して破断部20iとは反対側に延びるように切り込み部20jがさらに形成されている。この切り込み部20jは、カーテン部材20の収容前の展開状態において、後部膨張部20b(リヤサイドウインド2)の車両後側縁に沿って、上下方向に(正確には、車両後側に向かって下方に傾斜するように)延びている。切り込み部20jの上端は、リヤサイドウインド2の上縁近傍の高さ位置にある。
そして、上記カーテン部材20が上下方向に蛇腹状に折り畳まれていることによって、カーテン部材20において上記曲部20fよりも車両前側では、該カーテン部材20が略真下側に展開する一方、曲部20fよりも車両後側では、下側かつ車両前側に展開しようとする。また、後述の如く後部膨張部20b(特に後部膨張部20bにおける車両後側部分)内への上記ガスの流入が制限されて前部膨張部20aがより早期に展開することで、後部膨張部20bが前部膨張部20aにより車両前側へ引っ張られる傾向にあるため、曲部20fよりも車両後側では、より車両前側に展開しようとする。この結果、詳細は後述するが、後部膨張部20bにおいてピラートリム・車体間配設部20eとされた部分(ピラートリム・車体間配設部20eとされた部分においてリヤピラー5内の取付部20hから分離した部分)は、図5及び図6に示すように、リヤピラートリム18の車両前側縁とリヤサイドウインド2との間(詳細には、リヤピラートリム18の車両前側縁とウェザーストリップ53との間)を通って車両前側(正確には車両前側かつ下側)に向かって車室内に展開する。
ここで、カーテン部材20の膨張展開完了状態において、後部膨張部20bにおけるピラートリム・車体間配設部20eとされた部分の一部が、リヤピラー5におけるリヤピラートリム18と車体インナパネル52との間の空間内に残ってはおらず、完全に車室内に出た状態にある。これは、後部膨張部20bを出来る限りフリーな状態にして展開が拘束されないようにするためである。そして、本実施形態では、上述の如くカーテン部材20の後部膨張部20bにおける車両後側部分が、取付用部材55によって車体に取付固定された非膨張部20cと共に、ピラートリム・車体間配設部20eとされて収容されているが、この後部膨張部20bにおける車両後側部分が、車体に取付固定された非膨張部20cと繋がっていない(後部膨張部20bにおける車両後側部分が、車体に取付固定された非膨張部20cから切り離されている)。つまり、非膨張部20cに形成された破断部20iがカーテン部材20のガスの注入による膨張展開によって破断することにより、ピラートリム・車体間配設部20eとされた部分の一部(膨張展開完了状態での下側部分)がリヤピラー5内の取付部20hから下方かつ車両前方に分離して、後部膨張部20bと車体に取付固定された非膨張部20cとの間に上記破断完了状態にある破断部20i及び切り込み部20jからなるスリット20kが形成される。このスリット20kの上端は、リヤサイドウインド2の上縁近傍の高さ位置にある。
上記スリット20kによって、後部膨張部20bの車両後側は完全にフリーな状態になり、後部膨張部20bにおけるピラートリム・車体間配設部20eとされた部分(ピラートリム・車体間配設部20eとされた部分におけるリヤピラー5内の取付部20hから分離した部分)がスムーズにかつ早期に車室内に出るようになる。すなわち、図7に示すように、従来例では、後部膨張部20bが車室内に出るのが遅れ、後部膨張部20bにおけるピラートリム・車体間配設部20eとされた部分は、膨張し過ぎて車幅方向の厚みが大きくなった状態で、リヤピラートリム18の車両前側縁とリヤサイドウインド2との間を通過することになり、このため、リヤピラートリム18の変形量が大きくなってリヤピラートリム18が破損し易くなる。しかし、図6に示すように、本実施形態では、カーテン部材20の展開開始から展開完了までの間中(正確には破断部20iの破断完了からカーテン部材20の展開完了までの間中)、車両後側が全く拘束されないため、余計なテンションがかかり難く、殆ど膨張していない状態でリヤピラートリム18の車両前側縁とリヤサイドウインド2との間を通過する。
図1に示すように、上記後部膨張部20bには、該後部膨張部20bの膨張時における車幅方向の厚みを所定値以下に抑制する膨張抑制部20lが形成されている。本実施形態では、膨張抑制部20lは、カーテン部材20の車幅方向両面をそれぞれ構成する2枚の布を、後部膨張部20bの略中央部にて互いに接触させた状態で縫い合わせてなるものであり、後部膨張部20bが最大に膨張しても、車幅方向の厚みが上記所定値とされる。この所定値は、後部膨張部20bにおける車両後側部分がリヤピラートリム18の車両前側縁とリヤサイドウインド2との間を通過する際においてリヤピラートリム18が最大に変形可能な量(破損しない最大量)に基づいて設定される。尚、膨張抑制部20lは1つに限らず、後部膨張部20bに複数設けてもよく、2枚の布を所定長さを有するテザーで互いに結合したものであってもよい。
また、後部膨張部20bには、該後部膨張部20b内への上記ガスの流入を制限する制限部20mが、上記膨張抑制部20lから後部膨張部20bの上端縁における曲部20f近傍部まで延びるように形成されている。この制限部20mも、上記膨張抑制部20lと同様に、上記2枚の布を互いに接触させた状態で縫い合わせてなるものである。この制限部20mにより上記ガスは後部膨張部20b内における車両前側部分及び車両後側部分に同時に流入することはできず、後部膨張部20b内における車両前側部分に流入した後、該後部膨張部20b内における車両後側部分へ流入するようになる。尚、制限部20mも、上記膨張抑制部20lと同様に、後部膨張部20b(特に後部膨張部20bにおける車両後側部分)の膨張時における車幅方向の厚みを所定値以下に抑制する役目を有している。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、カーテン部材20は、ピラートリム・車体間配設部20eとされた部分の一部がガスの注入による展開によって取付部20hから分離するとともに、この取付部20hから分離した部分がリヤピラートリム18とリヤサイドウインド2との間を通って車室内に展開するように構成されているので、取付部20hによってピラートリム・車体間配設部20eとされた部分の車室内への展開が阻害されるのを抑制することができる。したがって、その取付部20hから分離した部分は、過度に膨張していない状態で、比較的硬質の部材からなるリヤピラートリム18とリヤサイドウインド2との間を通過することになり、このため、カーテン部材20が大きくても、カーテン部材20の展開時にリヤピラートリム18の変形量が大きくなってリヤピラートリム18が破損するのを抑制することができる。
また、カーテン部材20は、ピラートリム・車体間配設部20eとされた部分の一部がガスの注入による展開によって取付部20hから下方に分離するとともに、この取付部20hから分離した部分がリヤピラートリム18とリヤサイドウインド2との間を通って下方に向かって車室内に展開するように構成されているので、その分離方向及び展開方向は略一致することになり、このため、その分離及び展開を円滑に行うことができる。
また、カーテン部材20には、ピラートリム・車体間配設部20eとされる部分の非膨張部20c部分に、ピラートリム・車体間配設部20eとされた部分の一部が取付部20hから下方に分離するようにガスの注入による展開によって破断する破断部20iが形成されているので、簡単な構造で、その分離を実現することができる。
また、破断部20iをピラートリム・車体間配設部20eとされる部分の非膨張部20c部分において後部膨張部0b近傍に形成すれば、破断部20iはガスの注入による展開によって迅速に破断することになり、このため、その分離を迅速に行うことができる。
また、カーテン部材20には、ピラートリム・車体間配設部20eとされる部分の非膨張部20c部分に、破断部20iに加えて、この破断部20iにおけるリヤサイドウインド開口8aの上縁部側端に連続するように切り込み部20jがさらに形成されているので、その破断量を小さくすることができ、このため、その破断、分離、及び展開を円滑に行うことができるとともに、その破断の勢いがカーテン部材20における破断部20i形成部以外の部分に伝わるのを抑制することができる。
また、収容状態にあるカーテン部材20は、ピラートリム・車体間配設部20eとされた部分がリヤサイドウインド開口8aの車両後側縁部においてリヤピラー5の車体に取付部20hにて取り付けられているので、ピラートリム・車体間配設部20eとされた部分はリヤサイドウインド2の車両後側縁部に沿って配置されることになり、このため、膨張展開完了状態にあるカーテン部材20がリヤサイドウインド2全体を覆うのを容易にすることができる。
ところで、後席シート10では、リヤピラー5の車両前側近傍において乗員12が着座するので、収容状態にあるカーテン部材20においてピラートリム・車体間配設部20eとされた部分がリヤサイドウインド開口8aの車両後側縁部においてリヤピラー5の車体に取付部20hにて取り付けられている場合、カーテン部材20の展開時にリヤピラートリム18が破損するのを抑制する必要性が高い。したがって、本実施形態のように、収容状態にあるカーテン部材20においてピラートリム・車体間配設部20eとされた部分がリヤサイドウインド開口8aの車両後側縁部においてリヤピラー5の車体に取付部20hにて取り付けられている場合、本発明は特に有用である。
また、インフレータ21をルーフサイドレール32に取り付けているので、インフレータ21をリヤピラー5に取り付ける場合と比較して、カーテン部材20全体の展開性を向上させることができる。
また、インフレータ21をセンタピラー4近傍に取り付ければ、カーテン部材20がセンタピラー4に引っ掛かるのを抑制することができ、カーテン部材20全体の展開性をより一層向上させることができる。
ところで、インフレータ21をルーフサイドレール32に取り付けると、何の手段も講じなければ、インフレータ21をリヤピラー5に取り付ける場合と比較して、収容状態にあるカーテン部材20においてピラートリム・車体間配設部20eとされた部分が展開するのが遅れてリヤピラートリム18に接触し易くなり、このため、カーテン部材20の展開時にリヤピラートリム18が破損し易い。したがって、本実施形態のようにインフレータ21をルーフサイドレール32に取り付けている場合、本発明は特に有用である。
尚、本実施形態では、カーテン部材20には、ピラートリム・車体間配設部20eとされる部分の非膨張部20c部分に、破断部20iに加えて、切り込み部20jをさらに形成しているが、該切り込み部20jの代わりに、図8に示すように、カーテン部材20の収容前の展開状態において破断部20iの上端(該破断部20iにおけるリヤサイドウインド開口8aの上縁部側端)近傍に配置されてカーテン部材20における破断部20i形成部以外の部分が破断するのを抑制する(その破断を停止する)破断抑制部20nを形成してもよい。この破断抑制部20nは、例えばカーテン部材20の車幅方向両面をそれぞれ構成する2枚の布を互いに接触させた状態で縫い合わせてなるもの、又はカーテン部材20に補強布を取り付けてなるものである(図8では2枚の布を互いに縫い合わせてなるもの)。破断部20iの上端は、リヤサイドウインド2の上縁近傍の高さ位置にある。スリット20kは、上記破断完了状態にある破断部20iからなる。その他の点に関しては、本実施形態とほぼ同様の構成である。
これによれば、カーテン部材20には、ピラートリム・車体間配設部20eとされる部分の非膨張部20c部分に、破断部20iに加えて、この破断部20iにおけるリヤサイドウインド開口8aの上縁部側端近傍に配置されてカーテン部材20における破断部20i形成部以外の部分が破断するのを抑制する破断抑制部20nがさらに形成されているので、カーテン部材20が必要以上に破断するのを抑制することができ(図9を参照)、このため、カーテンエアバッグ装置Aの乗員保護性を向上させることができる。
また、本実施形態では、カーテン部材20には、ピラートリム・車体間配設部20eとされる部分の非膨張部20c部分に、破断部20iに加えて、切り込み部20j又は破断抑制部20nをさらに形成しているが、破断部20iのみを形成してもよい。但し、その破断、分割、及び展開を円滑に行う観点からは、切り込み部20jを形成するのが望ましく、乗員保護性を向上させる観点からは、破断抑制部20nを形成するのが望ましい。
(実施形態2)
本実施形態は、図10に示すように、カーテン部材20には、ピラートリム・車体間配設部20eとされる部分の非膨張部20c部分に、カーテン部材20の収容状態においてリヤピラー5の車体に該リヤピラー5内の取付部20hにて取り付けられる帯状部分(ストラップ状の部分)20o(カーテン部材20の一部)が一体に形成されており、この帯状部分20oの先端部(下端部)には、カーテン部材20におけるピラートリム・車体間配設部20eとされた部分の一部(膨張展開完了状態でのリヤピラー5内の取付部20h及びその近傍部以外の部分)がリヤピラー5内の取付部20hから分離するようにカーテン部材20のガスの注入による膨張展開によって破断する破断部20pが形成されているものである。つまり、後部膨張部20bの車両後側と帯状部分20oの車両前側との間(後部膨張部20bと車体に取付固定された非膨張部20cとの間)にスリット20qを形成している。
上記帯状部分20oは、カーテン部材20の収容前の展開状態において、後部膨張部20b(リヤサイドウインド2)の車両後側縁に沿って、上下方向に(正確には、車両後側に向かって下方に傾斜するように)延びている。帯状部分20oの下端(非膨張部20c)は、カーテン部材20の収容状態において、該帯状部分20oの下端の1箇所に上方(正確には上方かつ車両後方)に突出するように一体に形成された片状の取付部20hにて、取付用部材55によってリヤピラー5の車体インナパネル52に取付固定されている。尚、帯状部分20oは、カーテン部材20の収容状態において、折り畳んでもよく、折り畳まなくてもよい。
上記破断部20pは、カーテン部材20の収容前の展開状態において、上下方向に延びている。破断部20pは、例えばカーテン部材20の車幅方向両面をそれぞれ構成する2枚の布に上下方向に列状に並ぶように形成された複数の切れ目からなるもの、又は該2枚の布に上下方向に連続して延びるように形成された切れ目を仮縫いしてなるものである(図10では、2枚の布に列状に並ぶように形成された複数の切れ目からなるもの)。
上記スリット20qは、カーテン部材20の収容前の展開状態において、後部膨張部20b(リヤサイドウインド2)の車両後側縁に沿って、上下方向に(正確には、車両後側に向かって下方に傾斜するように)延びている。スリット20qの上端は、リヤサイドウインド2の上縁近傍の高さ位置にあり、下端は、カーテン部材20の外周縁まで延びている。
そして、図11に示すように、帯状部分20oに形成された破断部20pがカーテン部材20のガスの注入による膨張展開によって破断することにより、ピラートリム・車体間配設部20eとされた部分の一部(膨張展開完了状態でのリヤピラー5内の取付部20h及びその近傍部以外の部分)がリヤピラー5内の取付部20hから分離する。
上記分離及び上記スリット20qによって、後部膨張部20bの車両後側は完全にフリーな状態になり、後部膨張部20bにおけるピラートリム・車体間配設部20eとされた部分(ピラートリム・車体間配設部20eとされた部分におけるリヤピラー5内の取付部20hから分離した部分)がスムーズにかつ早期に車室内に出るようになる。
その他の点に関しては、実施形態1とほぼ同様の構成である。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、カーテン部材20には、ピラートリム・車体間配設部20eとされる部分に、カーテン部材20の収容状態においてリヤピラー5の車体に取付部20hにて取り付けられる帯状部分20oが形成されており、この帯状部分20oには、カーテン部材20におけるピラートリム・車体間配設部20eとされた部分の一部が取付部20hから分離するようにガスの注入による展開によって破断する破断部20pが形成されているので、簡単な構造で、その分離を実現することができる。
また、帯状部分20oに破断部20pが形成されているので、その破断量を小さくすることができる。
また、帯状部分20oは、カーテン部材20の収容状態において、折り畳まずに、リヤピラー5の車体に取り付けることもできるので、カーテン部材20の取付性を向上させることができる。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、カーテンエアバッグ装置Aを2つのサイドウインド1,2を覆うのに適用しているが、1つ又は3つ以上のサイドウインドを覆うのに適用してもよく、バックウインドを覆うのに適用してもよい。この場合、ピラーは、リヤピラー5としてもよく、リヤピラー5以外のピラーとしてもよい。
また、上記各実施形態では、取付部20hをカーテン部材20に一体に形成しているが、これに限らず、例えば、カーテン部材20とは別の取付部材(取付部に相当)をカーテン部材20に取り付けてもよい。
また、上記各実施形態では、ピラートリム・車体間配設部20eとされた部分をリヤピラー5に1つの取付部20hにて取り付けているが、2つ以上の取付部にて取り付けてもよい。この場合、ピラートリム・車体間配設部20eとされた部分の一部がガスの注入による展開によって少なくとも1つの取付部から分離するように構成すればよく、望ましくは、全ての取付部から分離するように構成するのがよい。
また、上記各実施形態では、ピラートリム・車体間配設部20eとされた部分の一部をガスの注入による展開によって取付部20hから下方かつ車両前方に分離させるとともに、該取付部20hから分離した部分をリヤピラートリム18とリヤサイドウインド2との間を通って下方かつ車両前方に向かって車室内に展開させているが、その分離方向及び展開方向は、下方や車両前方など下方かつ車両前方以外の方向であってもよく、互いに違った方向であってもよい。但し、その分離及び展開を円滑に行う観点からは、同一方向であるのが望ましい。
また、上記各実施形態では、破断部20iや切り込み部20j、破断抑制部20n、帯状部分20oをピラートリム・車体間配設部20eとされる部分に形成しているが、カーテン部材20の車両後側端部(すなわち、カーテン部材20の収容状態においてリヤサイドウインド2の上縁部と車両後側縁部との角部から下方に延びてリヤピラー5におけるリヤピラートリム18と車体との間の空間内に配設された部分。言い換えると、カーテン部材20の収容状態において、リヤサイドウインド2の車両後側縁部におけるリヤピラートリム18上端よりも上側部分(車室側がルーフトリム34により覆われる部分)に配設された部分とリヤピラー5におけるリヤピラートリム18と車体との間の空間内に配設された部分)に形成すればよい。
また、上記各実施形態では、後部膨張部20bに膨張抑制部20lや制限部20mを形成しているが、これらを形成しなくてもよい。
また、本発明の趣旨を逸脱しない限り、上記各実施形態の構成要素を任意に組み合わせてもよい。
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明にかかるカーテンエアバッグ装置の取付構造は、カーテン部材の展開時にピラートリムが破損するのを抑制するのが必要な用途等に適用できる。
A カーテンエアバッグ装置
2 リヤサイドウインド(ウインド)
5 リヤピラー(ピラー)
8a リヤサイドウインド開口(ウインド開口)
18 リヤピラートリム(ピラートリム)
20 カーテン部材
20a 前部膨張部
20b 後部膨張部
20c 非膨張部
20e ピラートリム・車体間配設部
20h 取付部
20i 破断部
20j 切り込み部
20n 破断抑制部
20o 帯状部分
20p 破断部
21 インフレータ
32 ルーフサイドレール

Claims (8)

  1. 車体に形成されたウインド開口の上縁部に収容され、ガスの注入によって該ウインド開口にあるウインドを覆うように展開するカーテン部材を有し、上記収容状態にあるカーテン部材が、上記ウインド開口の上縁部に取り付けられていて、該ウインド開口に隣接するピラーにおける該ピラーの車室側の面を構成する硬質の部材からなるピラートリムと車体との間の空間内に配設されたピラートリム・車体間配設部を有するカーテンエアバッグ装置の取付構造であって、
    上記収容状態にあるカーテン部材は、上記ピラートリム・車体間配設部とされた部分が上記ピラーの上記車体に取付部にて取り付けられており、
    上記カーテン部材は、上記ピラートリム・車体間配設部とされた部分の一部が上記ガスの注入による展開によって上記取付部から分離するとともに、該取付部から分離した部分が上記ピラートリムと上記ウインドとの間を通って車室内に展開するように構成されていることを特徴とするカーテンエアバッグ装置の取付構造。
  2. 請求項1記載のカーテンエアバッグ装置の取付構造において、
    上記カーテン部材は、上記ピラートリム・車体間配設部とされた部分の一部が上記ガスの注入による展開によって上記取付部から下方に分離するとともに、該取付部から分離した部分が上記ピラートリムと上記ウインドとの間を通って下方に向かって車室内に展開するように構成されていることを特徴とするカーテンエアバッグ装置の取付構造。
  3. 請求項1又は2記載のカーテンエアバッグ装置の取付構造において、
    上記カーテン部材は、上記ガスの注入によって膨張する膨張部と非膨張部とを有しており、
    上記カーテン部材には、上記ピラートリム・車体間配設部とされる部分の上記非膨張部部分に、上記ピラートリム・車体間配設部とされた部分の一部が上記取付部から下方に分離するように上記ガスの注入による展開によって破断する破断部が形成されていることを特徴とするカーテンエアバッグ装置の取付構造。
  4. 請求項3記載のカーテンエアバッグ装置の取付構造において、
    上記カーテン部材には、上記ピラートリム・車体間配設部とされる部分の上記非膨張部部分に、上記破断部に加えて、該破断部における上記ウインド開口の上縁部側端に連続するように切り込み部がさらに形成されていることを特徴とするカーテンエアバッグ装置の取付構造。
  5. 請求項3記載のカーテンエアバッグ装置の取付構造において、
    上記カーテン部材には、上記ピラートリム・車体間配設部とされる部分の上記非膨張部部分に、上記破断部に加えて、該破断部の上記ウインド開口の上縁部側端近傍に配置されて上記カーテン部材における上記破断部形成部以外の部分が破断するのを抑制する破断抑制部がさらに形成されていることを特徴とするカーテンエアバッグ装置の取付構造。
  6. 請求項1又は2記載のカーテンエアバッグ装置の取付構造において、
    上記カーテン部材には、上記ピラートリム・車体間配設部とされる部分に、該カーテン部材の収容状態において上記ピラーの上記車体に上記取付部にて取り付けられる帯状部分が形成されており、
    上記帯状部分には、上記カーテン部材における上記ピラートリム・車体間配設部とされた部分の一部が上記取付部から分離するように上記ガスの注入による展開によって破断する破断部が形成されていることを特徴とするカーテンエアバッグ装置の取付構造。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載のカーテンエアバッグ装置の取付構造において、
    上記ウインド開口は、リヤサイドウインド開口であり、
    上記ウインドは、リヤサイドウインドであり、
    上記ピラーは、リヤピラーであり、
    上記収容状態にあるカーテン部材は、上記ピラートリム・車体間配設部とされた部分が上記リヤサイドウインド開口の車両後側縁部において上記リヤピラーの上記車体に上記取付部にて取り付けられており、
    上記カーテン部材は、上記取付部から分離した部分が下方かつ車両前方に向かって車室内に展開するように構成されていることを特徴とするカーテンエアバッグ装置の取付構造。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載のカーテンエアバッグ装置の取付構造において、
    上記カーテンエアバッグ装置は、上記カーテン部材に加えて、ルーフサイドレールに取り付けられ、上記カーテン部材にガスを供給するインフレータをさらに有していることを特徴とするカーテンエアバッグ装置の取付構造。
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