JP2011020141A - パイプ端末加工用工具の支持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工時に工具に偏芯荷重が作用しても支持部にモーメントが生じないようにするとともに、工具の最大挿入荷重を増大させることができるパイプ端末加工用工具の支持構造を提供すること。
【解決手段】パイプ材Pの端末を成形加工するマンドレル15を支持する支持機構20において、マンドレル15をパイプ材Pに対して進退させる油圧シリンダに固定されたナックル22と、マンドレル15が固定されるとともに、回動機構23を介してナックル22に回動可能に支持されたホルダ21とを有し、回動機構23は、ピン24と、ピン24が挿通する挿通孔25とを備え、ホルダ21とナックル22には、各々対応する円弧面21cと円弧面22cが形成されており、円弧面22cに円弧面21cが倣いながらホルダ21がナックルに対して回動する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、パイプ材の端末を成形加工するためにパイプ材の内部に挿入されるパイプ端末加工用工具の支持構造に関する。
各種の構造材などにおいて、パイプ材の端末に対して拡管成形などの加工が施されることがある。例えば、拡管成形であれば、工具をパイプ材の内部に挿入した状態でプレス成形することにより所望の形状に加工している。このようなパイプ端末加工では、一般的に工具とパイプ材の中心が一致しているため、工具は支持部材に固定されていた(図19参照)。
ところが、パイプ端末加工において、図19に示すように、パイプ材Pの中心から工具90の中心をずらして加工を行う、つまりパイプ材Pの中心から工具90の中心を意図的に偏芯させて(偏芯量e)偏芯加工を行う場合、工具90をパイプ材Pに挿入荷重Fで挿入する際に、偏芯荷重Fθが工具90の先端に作用する。その結果、工具90が支持部材91に取り付けられている部分にモーメントMが生じ、そのモーメントMによって工具90の支持部が破損する場合があった。
そこで、パイプ端末加工用工具の支持構造として、図20に示すように、工具90をピン92を用いて支持する回転支持構造とし、モーメントMの影響を受けないようにされたヒンジピン構造が取り入れられている。このヒンジピン構造では、工具90の後端に形成された貫通孔にピン92を挿通して、ピン92の両端部を支持部材91に固定することにより、工具90がピン92を中心に回動可能としている。このようなヒンジピン構造は、パイプ端末の面取り用カッタ装置などにも採用されている(特許文献1参照)。
実開平4−38301号公報
しかしながら、従来のヒンジピン構造では、加工時に工具に作用する反力Rをピン92で受けるので、このとき許容される最大挿入荷重Fmaxはピン92のせん断強度に依存する。そして、ピン92のせん断強度はさほど大きくないため、挿入荷重が大きくなるような形状の加工(偏芯加工など)を行う場合には、ピン92の交換を頻繁(5000〜10000回ごと)に行わなければならなかった。このため、加工製品の生産効率が低下するとともに生産コストが上昇するという問題があった。
ここで、工具90の最大挿入荷重Fmaxを増大させるためには、ピン92のせん断応力を大きくすればよい。つまり、ピン92の断面積を大きくする、又はピン92の強度を高めればよい。ところが、スペース上の制約から、ピン92の断面積を大きくする、つまりピン92の径を大きくすることには限界がある。一方、ピン92の強度を高めるために高強度材を使用するとコストアップを招いてしまうし、高強度材であっても材料強度には限界がある。このようにスペース及びコストの制約から、従来のヒンジピン構造において、工具90の最大挿入荷重を増大させることが非常に困難であった。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、加工時に工具に対して偏芯荷重が作用しても支持部にモーメントが生じないようにするとともに、工具の最大挿入荷重を増大させることができるパイプ端末加工用工具の支持構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、パイプ材の端末を成形加工するパイプ端末加工用工具を支持するための支持構造において、前記工具を前記パイプ材に対して進退させる機構に固定された固定部と、前記工具が固定されるとともに、回動機構を介して前記固定部に回動可能に支持された可動部とを有し、前記回動機構は、ピンと、前記ピンが挿通する挿通孔とを備え、前記固定部と前記可動部には、各々対応する固定部円弧面と可動部円弧面が形成されており、前記固定部円弧面に前記可動部円弧面が倣いながら前記可動部が前記固定部に対して回動することを特徴とする。
このパイプ端末加工用工具の支持構造では、可動部に固定された工具が、可動部とともに前記固定部に対して回動機構を介して回動可能に支持されている。これにより、工具は、回動機構のピンを中心にして回動するようになっている。このため、加工時に工具に偏芯荷重が作用しても工具の固定部分(可動部への取り付け部分)にはモーメントが生じない。
そして、固定部と可動部には、各々対応する固定部円弧面と可動部円弧面が形成されており、固定部円弧面に可動部円弧面が倣いながら可動部が固定部に対して回動する。このため、加工時には可動部の可動部円弧面と固定部の固定部円弧面とが面接触した状態となる。従って、加工時に工具に作用する反力が、直接ピンに伝わらなくなる。すなわち、加工時に工具に作用する反力を、ピンではなく固定部の固定部円弧面で受けることができる。これにより、工具の最大挿入荷重を増大させることができる。その結果として、ピンの交換を頻繁に行う必要がなくなるため、生産効率の低下及び生産コストの上昇を招くことなく、パイプ端末加工の自由度を大きくする、つまり多様なパイプ端末加工を実施することができる。
上記したパイプ端末加工用工具の支持構造においては、固定部円弧面と可動部円弧面との間に、両者間の摩擦抵抗を低減する摩擦低減手段が設けられていることが望ましい。なお、摩擦低減手段としては、軸受部材や各面の表面加工などを挙げることができる。
固定部円弧面と可動部円弧面との間に摩擦低減手段が設けられていることにより、支持構造の耐久性を向上させることができる。また、摩擦低減手段により可動部の動きがスムーズになるため、パイプ材と工具との摩擦抵抗が減り両者の密着性が向上するので、パイプ材の加工精度を向上させることができる。
上記したパイプ端末加工用工具の支持構造においては、前記挿通孔には、加工時に前記ピンに接触しない逃げ部が前記工具の長手方向に形成されていることが望ましい。
このような逃げ部が挿通孔に形成されていることにより、加工時(工具前進時)に工具に作用する反力が確実にピンに伝わらないようにすることができる。これにより、ピンは加工終了後に工具をパイプ材から後退させるのに必要な荷重に耐えられれば十分であるので、ピンを小型化、ひいては支持構造自体を小型化することができる。
上記したパイプ端末加工用工具の支持構造においては、前記ピンが前記可動部に一体化され、そのピンの外面の一部が前記可動部円弧面をなしており、前記挿通孔が前記固定部に形成され、その挿通孔の内面が前記固定部円弧面をなしていてもよい。
こうすることにより、支持構造の構成部品点数を削減することができ、より簡素な構成にすることができるため耐久性を向上させることができる。特に、耐摩耗性に優れた工具を使用する場合に好適である。
本発明に係るパイプ端末加工用工具の支持構造によれば、上記した通り、加工時に工具に対して偏芯荷重が作用しても支持部にモーメントが生じないようにするとともに、工具の最大挿入荷重を増大させることができる。
サスペンションメンバーのサイドレールの端末部分を示す斜視図である。 本実施の形態に係る成形装置の概略を示す概略構成図である。 図2のA−A断面を示す断面図である。 支持機構を示す平面図である。 支持機構を示す断面図である。 ホルダの回動角度を説明するための図である。 マンドレルを前進させパイプ材の端末内部に挿入するときの支持機構の状態を示す図である。 成形装置によりパイプ材の端末を加工している状態を示す図である。 図8のB−B断面を示す断面図である。 マンドレルを後退させパイプ材の端末内部から引き抜くときの支持機構の状態を示す図である。 第1の実施の形態における第1変形例の概略構成を示す図である。 第1の実施の形態における第2変形例の概略構成を示す図である。 第1の実施の形態における第3変形例の概略構成を示す図である。 第2の実施の形態における支持機構の概略構成を示す図である。 第3の実施の形態における支持機構の概略構成を示す図である。 第3の実施の形態における変形例の概略構成を示す図である。 支持機構の変形例を示す図である。 支持機構の変形例を示す図である。 従来の支持構造を示す図である。 従来のヒンジピン構造を示し、(a)は断面図、(b)は平面図である。
以下、本発明のパイプ端末加工用工具の支持構造を具体化した好適な実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。本実施の形態では、円形パイプ材の端末を円形から略長方形状に偏芯成形加工する成形装置に本発明を適用したものを例示する。本実施の形態では、この成形装置により、自動車用部品の1つである、図1に一部を示すサスペンションメンバーのサイドレール80が加工される。なお、図1は、サスペンションメンバーのサイドレール80の端末部分を示す斜視図である。
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態について説明する。そこで、本実施の形態に係る成形装置について、図2及び図3を参照しながら簡単に説明する。図2は、本実施の形態に係る成形装置の概略を示す概略構成図である。図3は、図2のA−A断面を示す断面図である。図2に示すように、成形装置10には、上型11と、下型12と、パイプ端末加工用工具であるマンドレル15と、マンドレル15を支持する支持機構20とが備わっている。この成形装置10では、マンドレル15がパイプ材Pの端末内部に挿入された状態で上型11と下型12によるプレス成形が行われることにより、パイプ材Pの端末加工(サスペンションメンバーのサイドレール80の端末部分80aの加工)がなされるようになっている。
上型11及び下型12には、図3に示すように、サイドレール80の端末80aにおける断面の半分の寸法を有するキャビティ13,14をそれぞれ接合面に形成されている。このような上型11と下型12とを互いに接合させると、キャビティ13,14が整合され、これによってサイドレール80の端末80aの外径と同寸法の空洞が形成されることになる(図9参照)。なお、本実施の形態では、下型12が固定されおり、上型11が可動するようになっている。もちろん、これとは逆に、上型が固定され、下型が可動するようになっていてもよい。
マンドレル15は、パイプ材Pの端末内部に挿入され、上型11と下型12とによるプレス成形の際に芯金となるものである。マンドレル15の先端部15aはテーパ形状をなし、本体部15bはサスペンションメンバーのサイドレール80の端末80aの内径部と同形状をなしている。
このようなマンドレル15は支持機構20によって保持されており、支持機構20に連結された不図示の油圧シリンダにより、上型11と下型12との間に載置されたパイプ材Pに対して、上型11の動きに連動して可動(進退)するようになっている。
ここで、マンドレル15を支持している支持機構20について、図4及び図5を参照しながら詳細に説明する。図4は、支持機構を示す平面図である。図5は、支持機構を示す断面図である。図4及び図5に示すように、支持機構20には、ホルダ21と、ナックル22と、回動機構23とが備わっている。そして、ホルダ21が回動機構23を介してナックル22に支持されている。
ホルダ21は、マンドレル15を保持するものである。本実施の形態では、マンドレル15の先端から内部に挿入されたボルト(不図示)がホルダ21に形成されたネジ孔に締結されることによって、マンドレル15がホルダ21に固定されるようになっている。このホルダ21は、ナックル22に対して回動可能となっている。ナックル22は、マンドレル15を含め支持機構20を進退させる油圧シリンダ(不図示)に接続(固定)されている。ナックル22には、ホルダ21の両側面を沿って延設された延設部22aが形成されており、平面視で略U形状となっている。
回動機構23には、ピン24と、ホルダ21に貫通形成された挿通孔25とが備わっている。ピン24は、その両端がナックル22の延設部22aの基端付近に形成された支持孔26に圧入されている。これにより、ピン24はナックル22の保持されている。このようにナックル22に保持されたピン24は、ホルダ21の挿通孔25に挿通されている。これにより、ホルダ21がピン24を中心にして回動することができるようになっている。そして、挿通孔25は、マンドレル15の長手方向に長円形状をなしている。これにより、挿通孔25には、マンドレル15の長手方向両側に、加工時(マンドレル挿入時)にピン24が接触しないようにするための逃げ部25aが形成されている。
また、ホルダ21の後端部(ナックル22側)と、ナックル22の延設部22aを除く先端部(ホルダ21側)とには、各々対応する(同じ曲率で一方が凸状で他方が凹状の)円弧面21cと22cが形成されている。本実施の形態では、円弧面21cが凸状であり、円弧面22cが凹状となっている。そして、円弧部21cと円弧部22cとは、面接触した状態を維持しながら、ホルダ21がナックル22に対して回動するようになっている。なお、この状態において、ピン24は長円形状の挿通孔25の中央に位置している。
ここで、ホルダ21の回動角度について図6を参照しながら説明する。図6は、ホルダの回動角度を説明するための図である。図6に示すように、ホルダ21の回動角度をθホルダ21の円弧面21cの半径をr、ホルダ21の高さ(厚さ)を2H(=2r)、円弧部21cと円弧部22cとの接触部分(受圧部分)の高さを2hとすると、ホルダ21の許容回動角度θmaxは、
θmax=cos-1(r/h)
で決まる。このため、マンドレル15による偏芯加工によって生じるホルダ21の回動角度θeは、回動許容角度θmaxよりも小さくなくてはならないので、θe<θmaxとなる関係を満たす必要がある。従って、このような関係を満たすように、ホルダ21及びナックル22の各寸法を決定すればよい。
次に、上記した成形装置10の動作について、図7〜図10を参照しながら説明する。図7は、マンドレルを前進させパイプ材の端末内部に挿入するときの支持機構の状態を示す図である。図8は、成形装置によりパイプ材の端末を加工している状態を示す図である。図9は、図8のB−B断面を示す断面図である。図10は、マンドレルを後退させパイプ材の端末内部から引き抜くときの支持機構の状態を示す図である。
まず、円形のパイプ材Pを下型12のキャビティ14の所定位置に載置されて固定される(図2、図3参照)。そうすると、上型11が下型12に向かって下降し始める。この上型11の下降に連動して、マンドレル15及び支持機構20がパイプ材Pに向かって前進する。マンドレル15が前進してパイプ材Pの端末内部に挿入されると、パイプ材Pとマンドレル15の中心とがずれているため(本実施の形態では偏芯量e)、マンドレル15の先端に偏芯荷重Fθが作用する(図19参照)。しかしながら、マンドレル15を保持するホルダ21がピン24を中心に回動可能となっているため、偏芯荷重FθによるモーメントMの影響を受けない。このため、マンドレル15の取付部分が破損することを確実に防止することができる。
また、マンドレル15をパイプ材P内に挿入しているときには、その反力がホルダ21に作用するが、図7に示すように、ホルダ21は円弧面21cでナックル22の円弧面22cと広い範囲で面接触しているため、ホルダ21に作用した反力はナックル22の円弧面22c全域で受ける。また、支持機構20において、ピン24が挿通されている挿通孔25には、マンドレル15の長手方向に逃げ部25aが形成されている。
これらのことから、マンドレル15に作用する反力が、従来のヒンジピン構造のように直接、ピン24に伝わらなくなる。このように本実施の形態に係る支持機構20では、パイプ成形加工時にマンドレル15に作用する反力を、ピン24ではなくナックル22の円弧面22cで受けることができる。これにより、成形装置10において、マンドレル15の最大挿入荷重を増大させることができる。その結果として、成形装置10において、複雑な形状のサスペンションメンバーのサイドレール80を成形する場合、ピン24の交換を行う必要がなくなり、生産効率の低下及び生産コストの上昇を防ぐことができる。つまり、成形装置10では、パイプ端末加工の自由度が大きくなっており、多様なパイプ端末加工を実施することができる。
そして、図8及び図9に示すように、マンドレル15がパイプ材Pの端末内部に所定長さだけ挿入された状態で、上型11と下型12とによってパイプ材Pがプレス成形される。このプレス成形により、円形のパイプ材Pがサスペンションメンバーのサイドレール80の形状に成形される。プレス終了後、上型11が上昇して下型12から離れる。この上型11の上昇に伴って、マンドレル15及び支持機構20が後退する。これにより、マンドレル15がパイプ材Pから引き抜かれる。
このとき、支持機構20において、図10に示すように、ホルダ21の円弧面21cとナックル22の円弧面22cとの間に隙間ができ、ピン24が挿通孔25の後方(ナックル側)に接触した状態でマンドレル15が後退する。このため、マンドレル15の抜き加重がピン24に作用するが、挿入荷重に比べ抜き荷重は小さい(半分以下)ので、ピン24の破損などが問題が生じることはない。そして、ピン24は抜き荷重に耐えられるように設計すればよいため、ピン24を小型化、ひいては支持機構20を小型化することができる。なお、パイプ材Pの径がφ70〜80mm、厚さが2〜3mm、引張強さが370MPa程度の場合であれば、挿入荷重が80kN程度であるのに対して、抜き荷重は30kN程度となる。そして、マンドレル15がパイプ材Pから引き抜かれた後、パイプ材Pを成形装置10から取り出すと、図1に示すサスペンションメンバーのサイドレール80が得られる。
以上、詳細に説明したように第1の実施の形態に係る成形装置10に備わる支持機構20によれば、マンドレル15を保持するホルダ21がナックル22に対してピン24を中心に回動可能となっているため、偏芯荷重FθによるモーメントMの影響を受けない。このため、マンドレル15の取付部分が破損することを確実に防止することができる。
また、マンドレル15をパイプ材Pに挿入する際、ホルダ21は円弧面21cでナックル22の円弧面22cと広い範囲で面接触しているため、ホルダ21に作用した反力がナックル22の円弧面22c全域で受け止められる。さらに、ピン24が挿通されている挿通孔25には、マンドレル15の長手方向に逃げ部25aが形成されている。従って、マンドレル15に作用する反力をピン24ではなくナックル22の円弧面22cで受けることができ、マンドレル15の最大挿入荷重を増大させることができる。
ここで、マンドレル15の支持構造の変形例について、図11〜図13を参照しながら説明する。図11は、第1の実施の形態における第1変形例の概略構成を示す図である。図12は、第1の実施の形態における第2変形例の概略構成を示す図である。図13は、第1の実施の形態における第3変形例の概略構成を示す図である。
まず、第1変形例では、図11に示すように、ホルダ21とナックル22を大きくして、それぞれに対応する円弧面21c,22cを拡げることにより、加工時にマンドレル15に作用する反力を受ける受圧面積を大きくしている。これにより、マンドレル15の挿入荷重をさらに増大させることができる。
次に、第2の変形例では、図12に示すように、第1変形例と同様にホルダ21とナックル22を大きくしているが、それぞれに対応する円弧面21c,22cの大きさは変更していない。つまり、加工時にマンドレル15に作用する反力を受ける受圧面積は、上記した第1の実施の形態と同じである。このようにすることにより、ホルダ21の許容回動角度θmaxを大きくすることができる。これにより、パイプ材Pとマンドレル15との偏芯量が大きくなってもパイプ材Pの加工を行うことができる。従って、加工の自由度がより大きくなる。
最後に、第3の変形例では、図13に示すように、マンドレル15とホルダ21とを一体化している。これにより、支持機構20の部品点数を削減することができ、より簡素な構成にすることができるため耐久性を向上させることができる。特に、マンドレルとして耐摩耗性に優れた材質を使用する場合に効果的である。
(第2の実施の形態)
続いて、第2の実施の形態について、図14を参照しながら説明する。図14は、第2の実施の形態における支持機構の概略構成を示す図である。第2の実施の形態における支持機構は、第1の実施の形態と基本的な構成を同じくするが、ホルダの回動をよりスムーズに行うための摩擦低減手段が設けられている点が異なる。すなわち、本実施の形態の支持機構20aには、図14に示すように、マンドレル15を保持するホルダ21と、ピン24と挿通孔25とを備えホルダ21を回動させるための回動機構23と、ホルダ21を回動機構23を介して回動可能に支持するナックル22と、ホルダ21とナックル22との間に配置された摩擦低減部材30とが備わっている。
摩擦低減部材30は、軸受に準ずる材質で形成されており、ホルダ21の円弧面21cとナックル22の円弧面22cとの間に、各円弧面21c,22cに密着するように配置されている。この摩擦低減部材30により、ホルダ21の回動がスムーズに行われる。その結果、支持機構20aの耐久性が向上するとともに、加工(挿入)時にパイプ材Pとマンドレル15との摩擦抵抗が減り両者の密着性が向上するので、パイプ材Pの加工精度を向上させることもできる。
なお、本実施の形態では、摩擦低減手段として摩擦低減部材30を例示したが、各円弧面21c,22cを表面処理することにより摩擦抵抗を減らすこともできる。また、本実施の形態でも、第1の実施の形態で説明した第1〜第3の変形例のようにすることにより、相乗的な効果を得ることができる。
(第3の実施の形態)
最後に、第3の実施の形態について、図15を参照しながら説明する。図15は、第3の実施の形態における支持機構の概略構成を示す図である。第3の実施の形態における支持機構は、第1の実施の形態と基本的な構成を同じくするが、ピンをホルダに一体化している点が異なる。すなわち、本実施の形態の支持機構20bには、図15に示すように、マンドレル15を保持するとともにピン44が一体化されたホルダ41と、ホルダ41を回動させるための回動機構43と、回動機構43を介してホルダ41を回動可能に支持するナックル42とが備わっている。
ここで、回動機構43は、ホルダ41の一部であるピン44と、ピン44が配置されるナックル42の半円部42cと、半円部42cからピン44が外れないようにするプレート部材46とで構成されている。なお、半円部42cが挿通孔に相当し、ピン44の外周面がホルダ41の円弧面4に相当し、半円部42cの内面がナックル42の円弧面に相当する。このような回動機構43により、ホルダ41が回動可能とされるとともに、加工(挿入)時にピン44の外周面が半円部42cの内面に面接触しているため、ホルダ41に作用した反力をナックル42の半円部42cの内面全域で受け止めることができる。
これにより、本実施の形態における支持構造20bによれば、部品点数を削減しつつ、加工(挿入)時にマンドレル15に対して偏芯荷重が作用してもホルダ41の支持部にモーメントが生じないようにするとともに、マンドレル15の最大挿入荷重を増大させることができる。
なお、本実施の形態でも、図16に示すように、マンドレル15とホルダ(ピン44)を一体化することもできる。こうすることにより、さらなる部品点数の削減を図ることができる。もちろん、この場合には、マンドレルとして耐摩耗性に優れた材質を使用する際に効果的である。なお、図16は、第3の実施の形態における変形例の概略構成を示す図である。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記した実施の形態では、ピン24をナックル22に固定し、挿通孔25をホルダ21に設けているが、図17に示すように、ピン24をホルダ21に固定し、挿通孔25をナックル22に設けることもできる。この場合には、円弧面21cを凹状とし、円弧面22cを凸状とすればよい。
また、上記した実施の形態では、ナックル22の形状が平面視で略U形状をなすものを例示したが、図18に示すように、ナックル22の形状を櫛歯形状にしてもよい。この場合には、ホルダ21をナックル22側と噛み合うような櫛歯形状にする必要がある。ホルダ21及びナックル22をこのような形状にすることにより、節点が増加するため、ピン24に作用する力を分散させることができるので、ピン24をより小径化することができる。
また、上記した実施の形態では、挿通孔25の形状を長円として逃げ部25aを形成しているが、挿通孔25においてマンドリル15の長手方向に逃げ部25aが形成されれば挿通孔25の形状は長円形状に限られずどのような形状であってもよい。
また、上記した実施の形態では、円形のパイプ材を加工する場合を例示したが、パイプ材の形状は円形に限らず、例えば角形等の形状のパイプ材を加工する工具を支持する場合にも本発明を適用することができる。
さらに、上記した実施の形態では、サスペンションメンバーのサイドレールを成形する場合を例示したが、これ以外にも例えば、バンパーリーンフォースやクロスメンバーなどの自動車構造部品、二輪自動車や自転車のフレームなどを成形する場合にも、本発明を適用することにより、生産効率の低下及び生産コストの上昇を招くことなく、上記のような製品を製造することができる。
10 成形装置
11 上型
12 下型
15 マンドレル(パイプ端末加工用工具)
20 支持機構
21 ホルダ
21c 円弧面
22 ナックル
22c 円弧面
23 回動機構
24 ピン
25 挿通孔
25a 逃げ部
80 サスペンションメンバーのサイドレール
P パイプ材

Claims (4)

  1. パイプ材の端末を成形加工するパイプ端末加工用工具を支持するための支持構造において、
    前記工具を前記パイプ材に対して進退させる機構に固定された固定部と、
    前記工具が固定されるとともに、回動機構を介して前記固定部に回動可能に支持された可動部とを有し、
    前記回動機構は、ピンと、前記ピンが挿通する挿通孔とを備え、
    前記固定部と前記可動部には、各々対応する固定部円弧面と可動部円弧面が形成されており、前記固定部円弧面に前記可動部円弧面が倣いながら前記可動部が前記固定部に対して回動する
    ことを特徴とするパイプ端末加工用工具の支持構造。
  2. 請求項1に記載するパイプ端末加工用工具の支持構造において、
    固定部円弧面と可動部円弧面との間に、両者間の摩擦抵抗を低減する摩擦低減手段が設けられている
    ことを特徴とするパイプ端末加工用工具の支持構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載するパイプ端末加工用工具の支持構造において、
    前記挿通孔には、加工時に前記ピンに接触しない逃げ部が前記工具の長手方向に形成されている
    ことを特徴とするパイプ端末加工用工具の支持構造。
  4. 請求項1又は請求項2に記載するパイプ端末加工用工具の支持構造において、
    前記ピンが前記可動部に一体化され、そのピンの外面の一部が前記可動部円弧面をなしており、
    前記挿通孔が前記固定部に形成され、その挿通孔の内面が前記固定部円弧面をなしている
    ことを特徴とするパイプ端末加工用工具の支持構造。
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