JP2011020137A - 金属管の熱間成形装置およびその方法 - Google Patents

金属管の熱間成形装置およびその方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011020137A
JP2011020137A JP2009166350A JP2009166350A JP2011020137A JP 2011020137 A JP2011020137 A JP 2011020137A JP 2009166350 A JP2009166350 A JP 2009166350A JP 2009166350 A JP2009166350 A JP 2009166350A JP 2011020137 A JP2011020137 A JP 2011020137A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal tube
mold
medium
metal
molding surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009166350A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5287565B2 (ja
Inventor
Koichi Sato
浩一 佐藤
Masaaki Mizumura
正昭 水村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2009166350A priority Critical patent/JP5287565B2/ja
Publication of JP2011020137A publication Critical patent/JP2011020137A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5287565B2 publication Critical patent/JP5287565B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】金型との接触による金属管の抜熱問題を根本的に解決できる、金属管の熱間成形装置および方法を提供すること。
【解決手段】加熱された金属管を型締めする金型と、成形面には媒体供給口が形成され、内部には媒体供給口と連通する媒体供給管が形成され、型締めされた金属管の端部を閉塞しながら軸押しする軸押装置と、軸押装置の媒体供給管に接続され、金属管の内部に金属管の温度によって気化膨張して金型の成形面に沿うように金属管を膨出させる媒体を送り込む媒体送込手段を備える金属管の熱間成形装置、および加熱された金属管を金型で型締めする工程と、型締めされた金属管の端部を閉塞しながら軸押しする軸押工程をこの順に行う金属管の熱間成形方法であって、軸押工程で、金属管の内部に金属管の温度によって気化膨張する媒体を送り込んで金型の成形面に沿うように金属管を膨出させる金属管の熱間成形方法。
【選択図】図5

Description

この発明は、加熱された金属管を金型と軸押装置を用いて成形する熱間成形装置およびその方法に関し、特に成形性と形状凍結性に優れる熱間成形装置およびその方法に関する。
金属管のプレス成形は、生産性が高く、寸法精度に優れ、また、プレス製品間の強度ばらつきが少なく品質が安定していることから、自動車、機械、電気機器、輸送用機器等の製造に広く用いられている最も一般的な加工技術である。
しかし、近年におけるプレス製品、特に自動車部品には軽量化の観点から高強度化が求められており、これにより成形性の低下、スプリングバックの発生による形状凍結性の低下を招来し、複雑な形状をしたプレス製品を製造することが困難となっている。
このため、近年においては、あらかじめ被成形材を高温に加熱して、当該加熱された被成形材を金型でプレス成形する熱間プレス成形技術が注目されている(金属板材の熱間プレス成形技術として、例えば、特許文献1〜5を参照)。
熱間プレス成形は、高温に加熱された被成形材をプレス成形するため、材料強度の低下した被成形材は、金型の成形面に沿って素直に変形し、複雑な形状であっても優れた寸法精度で成形することができる。また、成形後は金型抜熱効果により急冷されるためスプリングバッグが発生せず、形状凍結性にも優れる。
しかしながら、このように成形性と形状凍結性に優れる熱間プレス成形技術であるが、その成形性と形状凍結性には限界がある。材料強度の低下した被成形材が金型の成形面に沿って素直に変形するとはいっても、被成形材は金型の成形面と接触するため抜熱され、これによりプレス成形の進行とともに被成形材の温度が低下して材料強度が上昇するからである。また、成形中に抜熱され被成形材の温度が低下することから、成形後における金型抜熱による急冷効果も減少するからである。
このため、成形中における被成形材の温度低下、ならびにこれに起因する材料強度の上昇と成形後の金型抜熱による急冷効果の減少、そしてこれらに起因する成形性と形状凍結性の低下を防ぐべく、特許文献1〜5においては、金型の成形面に複数の突起部を形成することにより、金型と被成形材たる金属板材の接触面積を減少させ、これにより上記課題を解決している。
しかし、被成形材と接触するのは接触面積の小さな突起部だとしても、当該突起部についても抜熱能を有する金型の一部であって、その効果は程度の問題に過ぎない。また、上記課題を根本的に解決するものでもない。
なお、被成形材の温度低下に影響を与えるプレス成形の加工度・加工時間については、所望するプレス製品の形状やプレス素材の強度によって幅が生じる。したがって、プレス製品の形状等によって決定される加工度・加工時間が被成形材の温度低下ならびに成形性・形状凍結性の低下に影響を与えない範囲であれば、特許文献1〜5に記載の解決策は上記課題を根本的に解決するものではないとしても有益である。一方、プレス製品の形状等に応じて決定される加工度・加工時間が被成形材の温度低下ならびに成形性・形状凍結性の低下に影響を与えるような場合には、前記解決策を講じたとしても成形性・形状凍結性には限界が生じるという趣旨である。
ここで、特許文献1〜5に開示されている技術は、金型を用いて板材たる金属板材を熱間プレス成形する技術であって、当該技術を管材たる金属管の成形技術に適用するには解決すべき課題がある。
具体的には、被成形材が金属板材の場合には、一般的に金型を用いて金属板材を型締めする工程でもって成形が完了するが、被成形材が金属管の場合には、さらに軸押装置を用いて型締めされた金属管の端部を軸方向に軸押しする工程を行うのが一般的であるところ、上型と下型を用いて金属板材を成形する場合には、主に上下方向を考慮した金型設計、クリアランスの設定、潤滑剤の選択等を行うことによって、成形に伴う減肉、破断、座屈等の抑制、ひいては成形性の向上に努めることができるが、管材である金属管を成形する場合には軸押し工程があるので、上下方向のみならず左右方向(金属管の軸方向)についても接触抜熱を考慮した金型・軸押装置の設計等をしなければならない。
すなわち、熱間プレス成形技術においては不可避的に金型との接触による抜熱が生じ、これが被成形材の温度低下ひいては成形性と形状凍結性の低下を招来するところ、当該課題については主に上下方向を考慮した金型設計等によるところの金属板材の熱間プレス成形技術においても根本的には解決されていないのであって、当該技術を上下方向のみならず左右方向(金属管の軸方向)についても考慮した金型・軸押装置の設計をしなければならない金属管の成形技術に、このままの形で適用することは極めて困難である。また、適用したとしても、その成形性と形状凍結性に限界が生じることは金属板材の場合と同様であって、成形性と形状凍結性が低下する程度については金属板材のそれ以上である。
一方、金属管の成形技術を代表するものとして、バンパー、ピラリンフォース、センターピラー、足回り部品等の自動車部品の製造分野においては、金属管を金型の内部に充填し、金属管内に水圧をかけて膨らませると同時に金属管を長さ方向に軸押しして、金属管を成形するハイドロフォーム成形技術がある。
ハイドロフォーム成形技術は、従来、複数の部品を溶接して組み合わせていた部分を一体成形することができ、部品点数の削減や溶接工程の省略につながるため、いまや車体の高強度化と軽量化に欠かせない重要な技術となっている。
しかしながら、ハイドロフォームには、成形の際に複雑・高度な制御が求められる。これは制御するパラメータが非常に多いためである。また、ハイドロフォーム成形は、水圧のかかった金型内で行われるため、変形過程を確認できないためである。
例えば、水圧や軸押しのタイミングを誤ると金属管が破裂したり座屈したりする場合がある。さらに、材料や潤滑が変わると適切な条件が変化してしまう。また、ハイドロフォームには、膨出量を多くし過ぎると成形に伴ってしわや割れが発生する問題がある。同様に、膨出量を多くし過ぎると膨出部の肉厚が薄くなって強度不足や破断が生じる問題もある。
上記の成形に伴うしわや割れの発生を防止する解決策として、金型を移動させて膨出用空洞部の幅を制御する方法が開示されているが(例えば、特許文献6参照)、当該方法では金型を移動させる手段が必要となり、装置構成が益々複雑化・巨大化してしまうという新たな問題が発生する。
あるいは、金型の中で被成形材がどのように変形するかをシミュレーションする有限要素法(FEM)を用いた数値解析技術が開発され、比較的精度の高いシミュレーションが可能となっているが、適切な加工条件を見つけるためには、数値解析に必要なデータを大量に蓄積しなければならない。
以上説明したように、熱間プレス成形技術を金属管に適用しようとする場合には、接触抜熱を考慮した金型・軸押装置の設計等をしなければならず、これを満たすことができなければ、成形中における材料強度の低下と成形後における金型抜熱による急冷効果を得るために被成形材をあらかじめ高温に加熱しておく技術的意義が失われることになる。
また、複数の金型・軸押装置を用いる多段プレスを採用することによって、金型等の設計を容易化することも可能ではあるが、金型等との接触による抜熱問題を根本的に解決できるわけではない。
さらに、金型等の成形面または内部に断熱材や加熱手段を内蔵することによって、上記問題を根本的に解決することが理論的には可能であるが、装置コストの上昇を招来するとともに成形後における急冷効果を捨てることになる。
あるいは、金属管を成形する技術としては、水圧を用いるハイドロフォーム成形技術が確立されるとともに種々の改善が試みられてはいるが、依然として複雑高度な制御が求められ、装置構成も複雑である。
特開2006−192480号公報 特開2006−198666号公報 特開2006−212690号公報 特開2007−075834号公報 特開2007−075835号公報 特開2002−153917号公報
本発明の解決すべき課題は、あらかじめ被成形材を高温に加熱しておくことによって優れた成形性と形状凍結性を獲得するという、板材に代表される熱間プレス成形技術の基本的な技術的思想を承継した上で、当該思想を金属管の成形に適用しようとするときに顕在化する上記課題を根本的に解決できる、従来技術には存在しない新たな熱間成形装置およびその方法を提供することである。
加えて、近年における自動車部品には軽量化の観点から益々の高強度化が求められており、例えば、金属管をオーステナイト域にまで加熱し、所定の冷却プロセスで急冷することにより、マルテンサイト変態またはベイナイト変態による高強度化を達成することが求められている。
ただし、車体の高強度化や軽量化に欠かせない技術となっているハイドロフォーム成形技術をもってしても、閉断面・大R・単純形状であれば980MPaクラスを達成できるが、これ以上の強度を確保することは現在のところ困難である。
なおかつ、ハイドロフォーム成形技術において前記クラス以上の強度を確保するためには、水圧を用いた成形プロセスの後に別のプロセスである熱処理プロセスを新たに追加しなければならない。水圧を用いるハイドロフォーム成形技術においては、その成形プロセスの中に熱処理プロセスを組み入れることができないためである。ましてや成形後に金型を型締めしたまま熱処理プロセスを実施することなど想定できない。成形後にいちいち金型から水を抜かなければならず生産性が著しく阻害されるからである。
すなわち、本発明の解決すべきもう一つの課題は、成形性と形状凍結性に優れるとともに、生産性を損なうことなく成形品の高強度化を図ることができる、従来技術には存在しない新たな熱間成形装置およびその方法を提供することである。
本発明者は、前記二つの課題を解決すべく、種々の理論的検討および実験的検討を重ねた結果、以下の技術的知見を得た。
(A)熱間プレス成形技術、特に金属板材の熱間プレスは、被成形材たる金属板材を金型の成形面と接触させ、当該成形面に沿って金属板材を変形させることによって被成形材をプレス製品に仕上る方式である。金属板材は対向する上型と下型によって挟持され、上型と下型のいずれか一方または双方が下止点に向かって摺動することによって、上型と下型に挟持された金属板材は、曲げる、伸ばす、引っ張る、絞る等の塑性変形を受ける。
すなわち、熱間プレス成形技術における塑性変形は、主に被成形材たる金属板材が上型と下型に挟持された状態で行われるのであり、この方式では成形中における金型との接触による金属板材の抜熱は避けられない。
したがって、上記課題を解決するためには、曲げる、伸ばす、引っ張る、絞る等の塑性変形を上記手法とは全く別の手法によって与えなければならない。
そこで、本発明者は、あらかじめ金属板材を高温に加熱しておくことによって優れた成形性と形状凍結性を獲得するという熱間プレス成形技術の基本的な技術的思想を承継しつつも、当該思想を金属管の成形に適用しようとするときに顕在化する金型等との接触による抜熱問題を根本的に回避できる手法について種々検討した結果、以下に示す画期的な成形技術に想到した。
(B)その画期的な成形技術とは、金型を押圧することによって金属管に塑性変形を加えるのではなく、金属管をその内部である中空部から主に径方向に膨出させるとともに、当該膨出させた金属管の外表面を金型の成形面に沿うように押し付けることによって、金型と接触させることなく金属管に塑性変形を加えるというものである。
周知のとおり金属管の成形方法においては、金属管を金型で型締めする型締工程と、型締めされた金属管の端部を軸押装置の成形面で閉塞しながら軸方向に軸押しする軸押工程が一般的に行われる。
本発明者が想到した画期的な手法は、この軸押工程の際に、端部を閉塞された金属管の内部、すなわち中空部の中に、金属管の温度によって気化膨張する媒体を送り込んで、この媒体が閉塞された金属管の内部で気化膨張するときに発生する力(気化膨張力)を用いて、金属管を中空部から主に径方向に膨出させるとともに、当該径方向に膨出させた金属管の外表面を前記気化膨張力の作用で金型の成形面に押し付けることによって、金属管に塑性変形を加えるというものである。
(C)この手法においても、金型にセットされる前の金属管をあらかじめ高温に加熱する。したがって、金属管の材料強度は低下している。そして、前記媒体が金属管の内部で気化膨張する圧力によって金属管をその外側に向かって膨出させることから、材料強度の低下している金属管は素直に膨出するとともに、型締めしている金型の成形面に沿うように素直に変形する。
すなわち、この画期的な手法においては、あらかじめ被成形材を高温に加熱しておくことによって優れた成形性を獲得するという熱間プレス成形技術の基本的な技術的思想を承継しているわけである。
(D)ここで、この手法における金型の関わり方・機能としては、金型の成形面を当接させることによって金属管に塑性変形を加えるのではなく、媒体の気化膨張力によって膨出させた金属管を、その膨出方向にある金型の成形面に押し付けることによって形状制御を行うものであり、その技術的思想としてはハイドロフォームに近いものである。
ただし、この画期的な手法においては、金属管はあらかじめ高温に加熱されているので、媒体の気化膨張力によって膨出した金属管は、金型の成形面において金型抜熱による急冷を受け、これによりスプリングバッグが発生しないという顕著な効果を得られるのであって、この点が金型抜熱による急冷効果を有さないハイドロフォームと大きく異なる。
また、この画期的な手法では、あらかじめ高温に加熱することによって材料強度を低下させた金属管を成形するのであって、この点においても金属管の材料強度を操作しないハイドロフォームとは大きく異なる。
すなわち、この画期的な手法においては、あらかじめ被成形材を高温に加熱しておくことによって優れた成形性と形状凍結性を獲得するという熱間プレス成形技術の基本的な技術的思想を承継しているわけである。
(E)さらに、この画期的な手法において金属管を膨張させるのも金型の成形面に沿って押し付けるのも、これらは媒体の気化膨張力によるものであって、熱間プレス成形技術と異なり金型押圧によるものではない。したがって、この手法においては、膨出している金属管が金型の成形面に到達する前に、金型との接触による抜熱を受けない。
すなわち、熱間プレス成形技術においては、その成形途中において不可避的に金型との接触による抜熱が生じ、これが被成形材の温度低下ひいては成形性・形状凍結性の低下を招来するところ、この画期的な手法においては、当該問題を根本的に解消することができる。
この媒体の気化膨張力によって金属管を膨出させるとともに、膨出させた金属管を金型の成形面に押し付けることによって金属管に塑性変形を加えるというのが、従来技術には存在しない本発明特有の技術的特徴であって、また、膨出している金属管が金型の成形面に到達する前に金型との接触による抜熱を受けないというのが、従来技術には存在しない本発明特有の技術的効果である。
(F)加えて、近年における自動車部品には軽量化の観点から益々の高強度化が求められており、例えば、金属管をオーステナイト域にまで加熱し、所定の冷却プロセスで急冷することによりマルテンサイト変態またはベイナイト変態による高強度化を達成することが求められているところ、この画期的な手法に当該目的を達成するための冷却プロセスを組み込むことは極めて容易である。
これは、この画期的な手法においては、金属管はあらかじめ高温に加熱され、しかも成形途中において金型との接触による抜熱が生じないため、媒体の気化膨張力によって膨出した金属管を金型の成形面に沿わせることによって形状制御が完了した段階においても、塑性変形を受けた金属管は未だ高温状態を保っているからである。このため、塑性変形を受けた金属管に向かって冷媒を吐出することで、容易に金属管の焼入れ処理を行うことができる。
例えば、軸押装置の成形面に複数の冷媒吐出口を形成し、内部には各冷媒吐出口と連通する冷媒供給管を形成して、当該冷媒供給管から冷媒を供給して金属管の内面に吐出することで、容易に金属管の内面の焼入れ処理を行うことができる。
また、金型の成形面に複数の冷媒吐出口を形成し、内部には各冷媒吐出口と連通する冷媒供給管を形成して、当該冷媒供給管から冷媒を供給して金属管の外面に吐出することで、容易に金属管の外面の焼入れ処理を行うことができる。
すなわち、この画期的な手法においては、このような冷媒吐出機能を有する軸押装置や金型を採用することによって、金属管を型締めしたまま焼入れ処理を行うことができるのであって、この点においても、水圧を用いた成形プロセスの後に別のプロセスである熱処理プロセスを新たに追加しなければならないハイドロフォームよりも生産性の観点から極めて有利である。水圧を用いるハイドロフォーム成形技術においては、その成形プロセスの中に熱処理プロセスを組み入れることができないためである。
上記の知見に基づき、本発明者は、あらかじめ被成形材を高温に加熱しておくことによって優れた成形性と形状凍結性を獲得するという、板材に代表される熱間プレス成形技術の基本的な技術的思想を承継した上で、当該思想を金属管の成形に適用しようとするときに顕在化する上記課題を根本的に解決することができる、従来技術には存在しない新たな熱間成形装置およびその方法に想到した。
さらに、本発明者は、熱間プレス成形技術の基本的な技術的思想を承継した上で、成形性と形状凍結性に優れるとともに、生産性を損なうことなく成形品の高強度化を図ることができる、従来技術には存在しない新たな熱間成形装置およびその方法に想到した。これらの要旨とするところは以下の通りである。
(1)加熱された金属管を型締めする金型と、成形面には媒体供給口が形成され、内部には前記媒体供給口と連通する媒体供給管が形成され、型締めされた金属管の端部を成形面で閉塞しながら軸方向に軸押しする軸押装置と、前記軸押装置の媒体供給管に接続され、前記軸押装置の成形面で端部を閉塞された金属管の内部に、金属管の温度によって気化膨張して金型の成形面に沿うように金属管を膨出させる媒体を送り込む媒体送込手段を備えることを特徴とする金属管の熱間成形装置。
(2)前記軸押装置の媒体供給管に接続され、前記気化膨張した媒体が金属管の内部から媒体供給管を通して逆流するのを防止する逆流防止手段を備えることを特徴とする前記(1)に記載の金属管の熱間成形装置。
(3)前記軸押装置の媒体供給管に接続され、前記気化膨張した媒体を金属管の内部から媒体供給管を通して排出するガス抜き手段を備えることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の金属管の熱間成形装置。
(4)前記軸押装置の成形面には複数の冷媒吐出口が形成され、内部には各冷媒吐出口と連通する冷媒供給管が形成されていることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の熱間成形装置。
(5)前記金型の成形面には複数の冷媒吐出口が形成され、内部には各冷媒吐出口と連通する冷媒供給管が形成されていることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の熱間成形装置。
(6)加熱された金属管を金型で型締めする型締工程と、型締めされた金属管の端部を軸押装置の成形面で閉塞しながら軸方向に軸押しする軸押工程をこの順に行う金属管の熱間成形方法であって、軸押工程で、端部を閉塞された金属管の内部に、金属管の温度によって気化膨張する媒体を送り込んで、金型の成形面に沿うように金属管を膨出させることを特徴とする金属管の熱間成形方法。
(7)前記軸押装置の成形面には媒体供給口が形成され、内部には前記媒体供給口と連通する媒体供給管が形成されており、軸押工程で、当該媒体供給管から金属管の温度によって気化膨張する媒体を供給して金属管の内部に送り込むことを特徴とする前記(6)に記載の金属管の熱間成形方法。
(8)加熱された金属管を金型で型締めする型締工程と、型締めされた金属管の端部を軸押装置の成形面で閉塞しながら軸方向に軸押しする軸押工程をこの順に行う金属管の熱間成形方法であって、軸押工程で、端部を閉塞された金属管の内部に、金属管の温度によって気化膨張する媒体を送り込んで、金型の成形面に沿うように金属管を膨出させ、次いで、前記気化膨張した媒体を金属管の内部から排出するガス抜き工程を行い、次いで、金属管に冷媒吐出を行う熱処理工程を行うことを特徴とする金属管の熱間成形方法。
(9)前記軸押装置の成形面には媒体供給口が形成され、内部には前記媒体供給口と連通する媒体供給管が形成されており、軸押工程で、当該媒体供給管から金属管の温度によって気化膨張する媒体を供給して金属管の内部に送り込むことを特徴とする前記(8)に記載の金属管の熱間成形方法。
(10)ガス抜き工程で、前記気化膨張した媒体を前記媒体供給管を通して排出することを特徴とする前記(9)に記載の金属管の熱間成形方法。
(11)前記軸押装置の成形面には複数の冷媒吐出口が形成され、内部には各冷媒吐出口と連通する冷媒供給管が形成されており、熱処理工程で、当該冷媒供給管から冷媒を供給して金属管の内面に吐出することを特徴とする前記(8)〜(10)のいずれか1項に記載の金属管の熱間成形方法。
(12)前記金型の成形面には複数の冷媒吐出口が形成され、内部には各冷媒吐出口と連通する冷媒供給管が形成されており、熱処理工程で、当該冷媒供給管から冷媒を供給して金属管の外面に吐出することを特徴とする前記(8)〜(11)のいずれか1項に記載の金属管の熱間成形方法。
(A)本発明に係る金属管の熱間成形装置およびその方法(以下、本発明と称する。)においても、熱間プレス成形技術と同様に、金型にセットする前にあらかじめ被成形材たる金属管を高温に加熱しておき、これによって優れた成形性と形状凍結性を確保する。
しかしながら、本発明は、熱間プレス成形技術のように金型を押圧することによって、すなわち、金型と被成形材を接触させることによって被成形材に塑性変形を加えるものではない。
本発明においては、軸押装置で閉塞された金属管の内部に、金属管の温度によって気化膨張する媒体を送り込んで、この媒体の気化膨張力によって金属管を主に中空部から径方向に膨出させるとともに、当該径方向に膨出させた金属管の外表面を前記気化膨張力の作用で金型の成形面に押し付けることによって金属管の塑性変形を行う。
本発明において金属管を膨張させるのも金型の成形面に押し付けるのも、これらは前記媒体の気化膨張力によるものであって、膨出している金属管が金型の成形面に到達する前に、金型との接触による抜熱を受けない。
すなわち、熱間プレス成形技術においては、その成形途中において不可避的に金型との接触による抜熱が生じ、これが被成形材の温度低下ひいては成形性・形状凍結性の低下を招来するところ、本発明においては当該問題を根本的に解決することができる。
これは、金属管の内部に送り込んだ媒体の気化膨張力を用いて金属管を塑性変形させるという従来技術には存在しない本発明特有の技術的特徴から生じる本発明特有の効果であって、当業者の予見を遥かに超える特別顕著な効果の一つである。
(B)前記のとおり本発明においては、その成形途中における金型との接触による抜熱問題を根本的に解決できることから、金属管の塑性変形が完了した後であっても、金属管は未だ高温の状態を維持している。
しかして、本発明においては、加熱された金属管を金型で型締めする型締工程と、型締めされた金属管の端部を軸押装置の成形面で閉塞しながら軸方向に軸押しする軸押工程をこの順に行い、当該軸押工程において前記媒体の気化膨張力を用いた金属管の塑性変形を行うところ、本発明においては、金属管が金型と軸押装置によって上下左右から取り囲まれた状態で塑性変形が完了するのであって、このとき金属管は未だ高温の状態を保っている。
このため、本発明においては、金型と軸押装置のいずれか一方または双方に冷媒吐出機構を持たせることにより、金型と軸押装置に型締めされたままの高温の金属管に対して冷媒を吐出することができ、これにより塑性変形を受けた金属管の焼入れ処理を容易に行うことができる。
すなわち、本発明によれば、成形性と形状凍結性に優れるとともに、生産性を損なうことなく成形品の高強度化を容易に行うことができる。
なお、金属管の成形技術として実績のあるハイドロフォーム成形技術をもってしても、980MPaクラス以上の強度を確保することは難しく、これを実現するためには、水圧を用いた成形プロセスの後に新たに熱処理プロセスを追加しなければならず、これが生産性を著しく阻害するところ、本発明によれば、金属管を型締めしたまま極めて容易に成形プロセスから熱処理プロセスに移行できるのであって、これについても当業者の予見を遥かに超える特別顕著な効果の一つである。
加熱された金属管を金型にセットする状態を示す模式図であり、(a)は平面図、(b)は正面図であって(a)のA−A断面図、(c)は側面図である。 加熱された金属管を金型で型締めした状態を示す模式図であり、(a)は平面図、(b)は正面図であって(a)のB−B断面図、(c)は側面図である。 本発明に係る軸押工程を示す模式図であり、(a)は平面図、(b)は正面図であって(a)のC−C断面図、(c)は側面図である。 媒体供給口と媒体供給管が形成された軸押装置の一例を示す模式図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 媒体送込手段を備えた本発明に係る熱間成形装置の一例を示す模式図である。 逆流防止手段を備えた本発明に係る熱間成形装置の一例を示す模式図である。 ガス抜き手段を備えた本発明に係る熱間成形装置の一例を示す模式図である。 冷媒吐出機構を備えた本発明に係る熱間成形装置の一例を示す模式図である。
以下、図1〜7を参照して、本発明を実施するための最良の形態である第1の形態について説明する。
本発明においては、図1〜2に示すように加熱された金属管1を金型2で型締めする型締工程と、図3に示すように型締めされた金属管1の端部を軸押装置3の成形面で閉塞しながら軸方向に軸押しする軸押工程をこの順で行う。
ここで、図1は加熱された金属管1を金型2にセットする状態を示す模式図であり、(a)は平面図、(b)は正面図であって(a)のA−A断面図、(c)は側面図である。
また、図2は加熱された金属管1を金型2で型締めした状態を示す模式図であり、(a)は平面図、(b)は正面図であって(a)のB−B断面図、(c)は側面図である。
本発明で用いる被成形材について説明する。本発明で用いる被成形材は金属管1であり、Alめっき鋼管、Znめっき鋼管、GIめっき鋼管、高強度鋼管、普通鋼管、ステンレス鋼管等のいずれの鋼管にも適用することができる。
また、本発明に係る第2の形態で説明するが、マルテンサイト変態またはベイナイト変態をする鋼管であれば、冷媒吐出による焼入れにより高強度化を図ることができるので、マルテンサイト変態またはベイナイト変態をする鋼管が望ましい。なお、冷媒吐出時に必ずしも変態する必要はなく、成形後に変態してもかまわない。
また、本発明で用いる金属管1としては、(a)鋼板・帯鋼を筒状に成形し、管軸方向に平行に溶接した電縫鋼管、(b)厚板をUプレスでU形に曲げた後、Oプレスで管状に成形し、継目を内外面から溶接したUO鋼管、(c)広幅帯鋼を螺旋状に巻きながら筒状にし、継目を内外から連続溶接したスパイラル鋼管、(d)帯鋼を加熱した後、ロール成形で引き出しながら板の縁を圧着した鍛接鋼管であっても、(e)ビレットを加熱して中心部に孔をあけた後、圧延機や引き抜き機にかけた継目のないシームレス鋼管であってもよい。
また、金属管1の断面形状としては、図1〜2に示すような円形のみならず、楕円形、角形等のいずれの金属管にも適用することができるのは言うまでもない。また、長手方向に沿って断面形状が変化する金属管にも適用することができる。あるいは、テーラードチューブについても適用することができる。すなわち、本発明の本質的特徴は、金属管の成形方法・膨出方法にあるのであって、金属管の形状等にあるのではない。
金型2にセットする前の金属管1の加熱方法と加熱温度について説明する。金属管1を加熱する方法としては特に限定されるものではなく、金属管をA1変態点以上に加熱できる方法であれば、加熱炉、電気炉、ガス炉での加熱や火炎加熱、通電加熱、高周波加熱、誘導加熱等のいずれの加熱方法でもよい。
また、金属管全体を一様に加熱する態様であっても、金属管の一部を加熱する態様であってもよい。ここで、金属管の加熱温度としては、600〜1000℃とするのが望ましい。
型締工程であるが、図1〜2に示す例においては、金型2は金属管1の成形にほとんど寄与していない。すなわち、図2に示すように金型2を型締めしても金属管1はほとんど変形していない。この例における金属管と金型は下型の部分においてわずかに接触する程度である。
これは、本発明の最大の技術的特徴が、金属管1の内部に送り込んだ媒体の気化膨張力によって金属管1を膨出させるとともに、膨出させた金属管1を金型2の成形面に押し付けることによって金属管に塑性変形を加えるところにあるところ、図1〜2に例示する金型あるいは型締工程は、本発明の技術的特徴を簡潔に示すために模式化された一例だからである。
したがって、図1〜2の例によらず、型締工程においては、金属管1に金型2を押圧することによって、あるいは接触させることによって金属管1に塑性変形を加えても構わない。型締工程における加工度が大きければ大きいほど、また、加工時間が長ければ長いほど、金型との接触による金属管の抜熱が大きくなり、次工程の軸押工程における塑性変形に影響を与えるということである。すなわち、媒体の気化膨張力による金属管の変形方法そのものが本発明が企図する射程範囲であって、そこに金型押圧による塑性変形が加わることは本発明範囲の広狭に影響を与えるものではない。
軸押工程は、本発明の技術的特徴が発揮される工程である。すなわち、従来技術に係る金属管の軸押工程においては、型締めされた金属管1の端部を軸押装置3の成形面で閉塞しながら軸押し方向に軸押しすることによって金属管に塑性変形を加えるが、本発明においては、軸押装置3で閉塞された金属管の内部に、金属管の温度によって気化膨張する媒体を送り込んで、この媒体の気化膨張力によって金属管を主に中空部から径方向に膨出させるとともに、当該径方向に膨出させた金属管の外表面を前記気化膨張力の作用で金型2の成形面に押し付けることによって金属管の塑性変形を行う。
本発明において金属管を膨張させるのも金型の成形面に押し付けるのも、これらは前記媒体の気化膨張力によるものであって、膨出している金属管が金型の成形面に到達する前に、金型との接触による抜熱を受けない。
ただし、図3に例示した軸押工程は、本発明の技術的特徴を簡潔に示すために模式化された一例であって、軸押工程においては、金属管に軸押装置3を押圧することによって金属管1に塑性変形を加えても構わない。軸押工程における加工度が大きければ大きいほど、また、加工時間が長ければ長いほど、軸押装置3との接触による金属管1の抜熱が大きくなり、金属管の温度が低下することから、その分、媒体の気化膨張力による金属管の膨出力、前記気化膨張力の作用による金型成形面への押し付け力に影響を与えるということである。すなわち、媒体の気化膨張力による金属管の変形方法そのものが本発明が企図する射程範囲であって、そこに軸押装置の押圧による塑性変形が加わることは本発明範囲の広狭に影響を与えるものではない。
本発明においては、型締工程と軸押工程をこの順に行うが、型締めの直後に軸押工程を行うのが望ましい。好ましくは、型締めの完了と同時に軸押工程を行うのが望ましい。型締工程から軸押工程への移行時間が長いと金属管の温度が低下し、優れた成形性を得るためにあらかじめ金属管1を高温に加熱しておく技術的意義が失われるからである。
金属管の内部に媒体を送り込むタイミングについては、軸押しの開始と同時に送り込むのが望ましい。金属管が塑性変形を受けると加工硬化が生じるところ、軸押しの開始と同時に媒体を送り込めば、金属管は加工硬化しておらず、また、加工前に金属管を高温に加熱していたことから金属管の材料強度も低下している。また、軸押装置との接触による抜熱も生じる。したがって、軸押しの開始と同時に媒体を送り込むことで媒体の気化膨張力を最大限発揮することができる。
軸押装置3で端部を閉塞された金属管1の内部に媒体を送り込むには、図4に示すように軸押装置3の成形面には媒体供給口4を、軸押装置2の内部には前記媒体供給口4と連通する媒体供給管5を形成するのが望ましい。媒体供給口4とこれに連通する媒体供給管5の数が本発明の技術的特徴に影響を与えないことは言うまでもなく、複数形成しても構わない。
媒体供給口4およびこれに連通する媒体供給管5は、ドリルによる機械的な穿孔や放電加工による穿孔によって形成することができる。この場合の軸押装置3の材質としては、熱間強度の観点から熱間加工用のダイス鋼を用いるのが望ましい。なお、金型2の材質としても熱間加工用のダイス鋼を用いるのが望ましい。
また、媒体供給管は媒体供給口と連通していれば媒体送出機能を果たすため、媒体供給口4や媒体供給管5を軸押装置に穿孔する代わりに、軸押装置3の内部から外表面に貫通する気孔を有する多孔質金属に媒体供給管5を接続してもよい。この場合には、肉厚方向に貫通する直径100μm〜1mm、ピッチ100μm〜10mmの孔を複数有する多孔質金属を使用することが望ましい。なお、このような多孔質金属は、粉末を成形後に焼結するか、金属を溶融させた後、温度制御により凝固組織の方向を一定にする一方向凝固によって製造することができる。
軸押装置3で端部を閉塞された金属管1の内部に媒体を送り込むには、図5に示すように媒体供給管5に媒体送込手段6を接続し、媒体供給管5から媒体を供給するのが望ましい。
媒体送込手段6は、媒体供給管5を通して金属管1の内部に媒体を送り込めるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、コンプレッサー、エアーシリンダー、プッシャー、高水圧発生装置(インテンシファイヤー)等を用いることができる。
金属管の内部に送り込む媒体としては、難燃性、腐食性から、水、多価アルコール類、多価アルコール類水溶液、ポリグリコール、引火点120℃以上の鉱物油、合成エステル、シリコンオイル、フッ素オイル、滴点120℃以上のグリース、鉱物油、合成エステルに界面活性剤を配合した水エマルションのいずれでもよく、これらの混合物を用いてもよい。また、気化膨張力の観点からは、水を用いるのが望ましい。
媒体は、液体でも気体でも固体でもよい。媒体として気体を用いる場合は、熱伝達係数が低いので、比較的加工の厳しくない場合や、マルテンサイト変態、ベイナイト変態させない場合に限られる。また、表面の酸化を避けるために活性の低い窒素、CO、不活性ガスを用いることが望ましい。さらに、媒体が気体である場合は、成形品や金型に付着して残ることがないので、不必要な汚れやさびなどを生じさせることが少ないという効果がある。また、媒体の気化膨張力の観点からは、氷、ドライアイス等の固体についても用いることができる。
以上説明したように本発明においては、閉塞された金属管の内部に媒体を送り込んで、この媒体が金属管の内部において気化膨張する力を用いて金属管の塑性変形を行うが、この力を逃がさないようにするために、図6に示すように逆流防止手段7を備えるのが望ましい。
より具体的には、媒体の送り込みについては軸押装置3の内部に形成した媒体供給管5から行うのが望ましいところ、金属管の内部で気化膨張した媒体は、当該媒体供給管5を通して逆流する可能性が最も高いので、逆流防止手段7は媒体供給管5に接続するのが望ましい。
逆流防止手段7は、前記気化膨張した媒体が金属管の内部から媒体供給管5を通して逆流するのを防止するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、逆止弁、チェック弁、開閉弁等を用いることができる。また、これらの2以上を組み合せたものであってもよい。
成形完了後は、軸押装置を取り外して塑性変形を受けた金属管を取り出すが、塑性変形を受けた直後の金属管1の内部は気化膨張した媒体で充填されているので、軸押装置を取り外すと急激な圧力変動が金属管の内部で生じ、これにより金属管に割れやひびが生じる可能性がある。このため、金属管を取り出すときには、気化膨張した媒体を金属管の内部から徐々に排出するのが好ましく、このために図7に示すようにガス抜き手段8を備えるのが望ましい。
この場合においても、すでに軸押装置の内部には媒体供給管が形成されているので、これをガス抜きの通路として利用するのが望ましく、このため、ガス抜き手段8は、媒体供給管5に接続するのが望ましい。
ガス抜き手段8は、気化膨張した媒体を媒体供給管5を通して金属管の内部から徐々に排出できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、圧力調整弁、開閉弁等を用いることができる。また、これらを組み合せたものであってもよい。
図1〜7に示したように本発明においては、軸押装置3で閉塞された金属管1の内部に、金属管の温度によって気化膨張する媒体を送り込んで、この媒体の気化膨張力によって金属管を主に中空部から径方向に膨出させるとともに、当該径方向に膨出させた金属管の外表面を前記気化膨張力の作用で金型2の成形面に押し付けることによって金属管の塑性変形を行う。
本発明において金属管を膨張させるのも金型の成形面に押し付けるのも、これらは前記媒体の気化膨張力によるものであって、膨出している金属管が金型の成形面に到達する前に、金型との接触による抜熱を受けない。
すなわち、本発明がその技術的思想を承継する熱間プレス成形技術においては、その成形途中において不可避的に金型との接触による抜熱が生じ、これが被成形材の温度低下ひいては成形性・形状凍結性の低下を招来するところ、本発明においては当該問題を根本的に解決することができる。
これは、金属管の内部に送り込んだ媒体の気化膨張力を用いて金属管を塑性変形させるという従来技術には存在しない本発明特有の技術的特徴から生じる本発明特有の技術的効果であって、当業者の予見を遥かに超える特別顕著な効果の一つである。
次に、図8を参照して本発明に係る第2の形態について説明する。
前記のとおり本発明に係る第1の形態においては、その成形途中における金型2との接触による抜熱問題を解決できることから、金属管1の塑性変形が完了した後であっても、金属管1は未だ高温の状態を維持している。
しかして、本発明においては、加熱された金属管を金型2で型締めする型締工程と、型締めされた金属管の端部を軸押装置3の成形面で閉塞しながら軸方向に軸押しする軸押工程をこの順に行い、当該軸押工程において前記媒体の気化膨張力を用いた金属管の塑性変形を行うところ、本発明においては、金属管1が金型2と軸押装置3によって上下左右から取り囲まれた状態で塑性変形が完了し、このとき金属管1は未だ高温の状態を保っているわけである。
このため、本発明においては、軸押装置3と金型2のいずれか一方または双方に冷媒吐出機構を持たせることにより、金型2と軸押装置3とに型締めされたままの高温の金属管1に対して所定の冷媒を吐出することができ、これにより生産性を損なうことなく、塑性変形を受けた金属管1の焼入れ処理を容易に行うことができる。
なお、軸押工程の直後に所定の冷媒吐出機構を用いて金属管に冷媒吐出を行う熱処理工程を行うと、金属管の内部で急激な圧力変動が生じ、これにより金属管に割れやひびが生じる可能性があるので、前記ガス抜き手段8を用いて、金属管1の内部から気化膨張した媒体を媒体供給管5を通して排出するガス抜き工程を熱処理工程の前に行うことが望ましい。
前記冷媒吐出機構の一例としては、図8に示すように軸押装置3の成形面に複数の冷媒吐出口10を形成し、軸押装置3の内部には各冷媒吐出口10と連通する冷媒供給管11を形成するのが望ましい。これにより冷媒供給管11から冷媒を供給することにより、金属管の内面に対して容易に冷媒吐出することができる。
ここで、冷媒吐出口10としては、複数の冷媒吐出口から吐出した冷媒が金属管1の内面全体を冷却できるように、各々の冷媒吐出口10の冷媒吐出方向が異なるように形成するのが望ましい。換言すると、各々の冷媒吐出口の向きが互いに異なるように形成するのが望ましい。これにより生産性を損なうことなく、型締めしたまま金属管1の内面全体の高強度化を短時間で達成することができる。
なお、冷媒吐出口10、冷媒供給管11は、媒体供給口4、媒体供給管5と同様の方法によって軸押装置3に形成することができる。
前記冷媒吐出機構の別の一例としては、図8に示すように金型2の成形面に複数の冷媒吐出口10を形成し、金型2の内部には各冷媒吐出口10と連通する冷媒供給管11を形成するのが望ましい。これにより冷媒供給管11から冷媒を供給することにより、金属管の外面に対して容易に冷媒吐出することができる。
ここで、冷媒吐出口10としては、上型に形成しても下型に形成してもよいが、双方の金型の成形面に形成することが望ましい。また、金属管1の長手方向全体をカバーできるように長手方向に沿って複数の冷媒吐出口10を形成することが望ましい。さらには、金属管の外表面全体をカバーできるように金属管の外表面を覆うように、すなわち金属管の周方向にも複数の冷媒吐出口を形成することが望ましい。これにより生産性を損なうことなく、型締めしたまま金属管1の外面全体の高強度化を短時間で達成することができる。
なお、冷媒吐出口10、冷媒供給管11は、媒体供給口4、媒体供給管5と同様の方法によって金型2に形成することができる。
金属管を冷却する冷媒としては、難燃性、腐食性から、水、多価アルコール類、多価アルコール類水溶液、ポリグリコール、引火点120℃以上の鉱物油、合成エステル、シリコンオイル、フッ素オイル、滴点120℃以上のグリース、鉱物油、合成エステルに界面活性剤を配合した水エマルションのいずれでもよく、これらの混合物を用いてもよい。
また、冷媒は、液体でも気体でもよい。冷媒として気体を用いる場合は、熱伝達係数が低いので、比較的加工の厳しくない場合や、マルテンサイト変態、ベイナイト変態させない場合に限られる。また、表面の酸化を避けるために活性の低い窒素、CO、不活性ガスを用いることが望ましい。さらに、冷媒が気体である場合は、成形品や金型に付着して残ることがないので、不必要な汚れやさびなどを生じさせることが少ないという効果がある。
冷媒供給管11には、冷媒の吐出量、吐出流速、吐出圧力、吐出時間、および吐出タイミングの制御を容易化すべく、図示しないが開閉弁、流量調整弁および圧力調整弁のいずれか一種または2種以上を設けることが望ましい。
1 金属管 2 金型
3 軸押装置 4 媒体供給口
5 媒体供給管 6 媒体送込手段
7 逆流防止手段 8 ガス抜き手段
10 冷媒吐出口 11 冷媒供給管
20 膨出用空洞部

Claims (12)

  1. 加熱された金属管を型締めする金型と、
    成形面には媒体供給口が形成され、内部には前記媒体供給口と連通する媒体供給管が形成され、型締めされた金属管の端部を成形面で閉塞しながら軸方向に軸押しする軸押装置と、
    前記軸押装置の媒体供給管に接続され、前記軸押装置の成形面で端部を閉塞された金属管の内部に、金属管の温度によって気化膨張して金型の成形面に沿うように金属管を膨出させる媒体を送り込む媒体送込手段を備えることを特徴とする金属管の熱間成形装置。
  2. 前記軸押装置の媒体供給管に接続され、前記気化膨張した媒体が金属管の内部から媒体供給管を通して逆流するのを防止する逆流防止手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の金属管の熱間成形装置。
  3. 前記軸押装置の媒体供給管に接続され、前記気化膨張した媒体を金属管の内部から媒体供給管を通して排出するガス抜き手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の金属管の熱間成形装置。
  4. 前記軸押装置の成形面には複数の冷媒吐出口が形成され、内部には各冷媒吐出口と連通する冷媒供給管が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱間成形装置。
  5. 前記金型の成形面には複数の冷媒吐出口が形成され、内部には各冷媒吐出口と連通する冷媒供給管が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱間成形装置。
  6. 加熱された金属管を金型で型締めする型締工程と、
    型締めされた金属管の端部を軸押装置の成形面で閉塞しながら軸方向に軸押しする軸押工程をこの順に行う金属管の熱間成形方法であって、
    軸押工程で、端部を閉塞された金属管の内部に、金属管の温度によって気化膨張する媒体を送り込んで、金型の成形面に沿うように金属管を膨出させることを特徴とする金属管の熱間成形方法。
  7. 前記軸押装置の成形面には媒体供給口が形成され、内部には前記媒体供給口と連通する媒体供給管が形成されており、
    軸押工程で、当該媒体供給管から金属管の温度によって気化膨張する媒体を供給して金属管の内部に送り込むことを特徴とする請求項6に記載の金属管の熱間成形方法。
  8. 加熱された金属管を金型で型締めする型締工程と、
    型締めされた金属管の端部を軸押装置の成形面で閉塞しながら軸方向に軸押しする軸押工程をこの順に行う金属管の熱間成形方法であって、
    軸押工程で、端部を閉塞された金属管の内部に、金属管の温度によって気化膨張する媒体を送り込んで、金型の成形面に沿うように金属管を膨出させ、
    次いで、前記気化膨張した媒体を金属管の内部から排出するガス抜き工程を行い、
    次いで、金属管に冷媒吐出を行う熱処理工程を行うことを特徴とする金属管の熱間成形方法。
  9. 前記軸押装置の成形面には媒体供給口が形成され、内部には前記媒体供給口と連通する媒体供給管が形成されており、
    軸押工程で、当該媒体供給管から金属管の温度によって気化膨張する媒体を供給して金属管の内部に送り込むことを特徴とする請求項8に記載の金属管の熱間成形方法。
  10. ガス抜き工程で、前記気化膨張した媒体を前記媒体供給管を通して排出することを特徴とする請求項9に記載の金属管の熱間プレス成形方法。
  11. 前記軸押装置の成形面には複数の冷媒吐出口が形成され、内部には各冷媒吐出口と連通する冷媒供給管が形成されており、
    熱処理工程で、当該冷媒供給管から冷媒を供給して金属管の内面に吐出することを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の金属管の熱間成形方法。
  12. 前記金型の成形面には複数の冷媒吐出口が形成され、内部には各冷媒吐出口と連通する冷媒供給管が形成されており、
    熱処理工程で、当該冷媒供給管から冷媒を供給して金属管の外面に吐出することを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の金属管の熱間成形方法。
JP2009166350A 2009-07-15 2009-07-15 鋼管の熱間成形装置およびその方法 Active JP5287565B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009166350A JP5287565B2 (ja) 2009-07-15 2009-07-15 鋼管の熱間成形装置およびその方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009166350A JP5287565B2 (ja) 2009-07-15 2009-07-15 鋼管の熱間成形装置およびその方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011020137A true JP2011020137A (ja) 2011-02-03
JP5287565B2 JP5287565B2 (ja) 2013-09-11

Family

ID=43630650

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009166350A Active JP5287565B2 (ja) 2009-07-15 2009-07-15 鋼管の熱間成形装置およびその方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5287565B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012218006A (ja) * 2011-04-05 2012-11-12 Honda Motor Co Ltd 金属管の熱間加工装置
JP2016112567A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 住友重機械工業株式会社 成形装置
JP2018167312A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 住友重機械工業株式会社 成形装置、及び成形方法
CN109590371A (zh) * 2018-12-21 2019-04-09 中南大学 一种大型板材的电磁-电爆-准静态冲压复合成形装置和方法
JP2019073779A (ja) * 2017-10-18 2019-05-16 新日鐵住金株式会社 Alめっき鋼管部品の製造方法及びAlめっき鋼管部品
CN109926487A (zh) * 2019-04-11 2019-06-25 海宁市新艺机电有限公司 清洁护理用具机身壳体半成品、成品制造方法及成型装置
JP2020500714A (ja) * 2016-12-01 2020-01-16 リンデ プルス ヴィーマン エスエー ウント コー.カーゲーLinde + Wiemann Se & Co. Kg 少なくとも部分的に硬化された異形構成部材を製造するための方法および半製品

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5499769A (en) * 1978-01-25 1979-08-06 Masanobu Nakamura Molding process of modified superrplastic material
JPS642734A (en) * 1987-06-23 1989-01-06 Kajima Corp Production of joint hardware for deformed steel bar and its device
JPH01228618A (ja) * 1988-03-09 1989-09-12 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 気化成形法
JPH11254052A (ja) * 1997-12-23 1999-09-21 Gkn Sankey Ltd 流体成形方法
JP2003334625A (ja) * 2002-05-22 2003-11-25 Suzuki Motor Corp 係止具付パイプ部材の製造方法および係止具付パイプ部材
JP2005324209A (ja) * 2004-05-13 2005-11-24 High Frequency Heattreat Co Ltd バルジ加工装置及びバルジ加工方法
JP2007075835A (ja) * 2005-09-12 2007-03-29 Nippon Steel Corp 熱間プレス成形用金型及び熱間プレス成形装置並びに熱間プレス成形方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5499769A (en) * 1978-01-25 1979-08-06 Masanobu Nakamura Molding process of modified superrplastic material
JPS642734A (en) * 1987-06-23 1989-01-06 Kajima Corp Production of joint hardware for deformed steel bar and its device
JPH01228618A (ja) * 1988-03-09 1989-09-12 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 気化成形法
JPH11254052A (ja) * 1997-12-23 1999-09-21 Gkn Sankey Ltd 流体成形方法
JP2003334625A (ja) * 2002-05-22 2003-11-25 Suzuki Motor Corp 係止具付パイプ部材の製造方法および係止具付パイプ部材
JP2005324209A (ja) * 2004-05-13 2005-11-24 High Frequency Heattreat Co Ltd バルジ加工装置及びバルジ加工方法
JP2007075835A (ja) * 2005-09-12 2007-03-29 Nippon Steel Corp 熱間プレス成形用金型及び熱間プレス成形装置並びに熱間プレス成形方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012218006A (ja) * 2011-04-05 2012-11-12 Honda Motor Co Ltd 金属管の熱間加工装置
JP2016112567A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 住友重機械工業株式会社 成形装置
JP2020500714A (ja) * 2016-12-01 2020-01-16 リンデ プルス ヴィーマン エスエー ウント コー.カーゲーLinde + Wiemann Se & Co. Kg 少なくとも部分的に硬化された異形構成部材を製造するための方法および半製品
JP7043496B2 (ja) 2016-12-01 2022-03-29 リンデ プルス ヴィーマン エスエー ウント コー.カーゲー 少なくとも部分的に硬化された異形構成部材を製造するための方法および半製品
JP2018167312A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 住友重機械工業株式会社 成形装置、及び成形方法
JP2019073779A (ja) * 2017-10-18 2019-05-16 新日鐵住金株式会社 Alめっき鋼管部品の製造方法及びAlめっき鋼管部品
CN109590371A (zh) * 2018-12-21 2019-04-09 中南大学 一种大型板材的电磁-电爆-准静态冲压复合成形装置和方法
CN109590371B (zh) * 2018-12-21 2020-04-24 中南大学 一种大型板材的电磁-电爆-准静态冲压复合成形装置和方法
CN109926487A (zh) * 2019-04-11 2019-06-25 海宁市新艺机电有限公司 清洁护理用具机身壳体半成品、成品制造方法及成型装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5287565B2 (ja) 2013-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5287565B2 (ja) 鋼管の熱間成形装置およびその方法
CN107249768B (zh) 制造管件的方法和其中使用的机器
EP1973679A2 (en) Method for delaying of cooling and hardening of desired zones of a sheet during a hot metal stamping process
JP4616737B2 (ja) 熱間プレス成形用金型及び熱間プレス成形装置並びに熱間プレス成形方法
JP4542439B2 (ja) 金属板材の熱間プレス成形方法およびその装置
JPH11254052A (ja) 流体成形方法
RU2711705C2 (ru) Системы и способы прессования
CN101422861A (zh) 一种异形深孔类零件的精密成形方法
EP2121221B1 (en) Method of making a powder metal forging
DE102009060388A1 (de) Mehrstufiges direktes Formhärten
JP5287537B2 (ja) 金属管の熱間プレス成形装置およびその方法
DE102011015732A1 (de) Fluid cooling during hot-blow-forming of metal sheets and tubes
JP2008264871A (ja) フランジ付部材の製造方法
JP4968208B2 (ja) 金属板の熱間プレス成形方法
EP1844875B1 (en) Method and device for upsetting cylindrical material
KR20160054721A (ko) 하이드로포밍 성형 방법 및 이를 이용한 고강도 강관 제조 방법 그리고 그 시스템
US10060000B2 (en) Method of hot forming hybrid parts
JP2006289453A (ja) プレス成形方法および成形装置
JP4879879B2 (ja) 筒状素材の据え込み加工方法及び筒状素材の据え込み加工装置
CN106132583B (zh) 加工由镁或镁合金构成的中空槽形挤压型材段的方法和装置和由此制造的轻型构件
US20060260115A1 (en) Method and apparatus for upsetting cylindrical material
CN115958078A (zh) 一种高熵合金薄壁管非等温快速挤压成形方法及装置
RU2333064C2 (ru) Способ изготовления тройников из трубных заготовок
JP2007136472A (ja) 据え込み加工方法及び据え込み加工装置
WO2005084845A1 (en) An article made of a magnesium alloy tube

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110816

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121130

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130128

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20130228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130520

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5287565

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350