JP2011019718A - 電子血圧計 - Google Patents

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Abstract

【課題】上腕を挿入するだけで空気袋を上腕の全周囲にわたって密着して容易にしかも正確に血圧測定を行うことができる電子血圧計を提供する。
【解決手段】装置本体とは分離して測定部位を阻血する腕帯部を設け、該腕帯部を測定部位に挿入して、血圧を測定する電子血圧計であって、該腕帯部は、弾性を備えた渦巻形状の帯体をなすバッキング材15と、前記バッキング材の内側の全周に配置されている空気袋14とを有し、該空気袋を前記上腕に密着させるために、ワイヤー12が前記バッキング材の外周に巻き付けられており、前記ワイヤーの一端が前記バッキング材の外側端部に固定されており、かつ、前記ワイヤーの他端が自動巻き取り部に接続されて構成され、該空気袋が前記上腕に密着されると、該空気袋の両端部どうしが重なり合うか一致する構成とした。
【選択図】図3

Description

近年、医療機関で行われている高血圧治療向けの血圧測定において、白衣性高血圧症による擬似高血圧が問題にされている。この擬似高血圧症の原因としては、病院内、医師の前での緊張、不安など精神面での不安定が考えられている。これに対して、精神的に安定している家庭にて一人で測定した血圧値に注目が集まっている。本題は、この家庭血圧測定に用いる一人で測定するタイプの電子血圧計に関するものである。
このタイプの血圧計で測定上問題となるのが、腕帯部の腕への装着の仕方である。腕帯部空気袋の位置が適当でない場合や、巻き付け強さが適当でない場合に、腕帯部の空気袋の圧迫が正しく行われず、血圧が高く測定される場合がある。近年、これを解決するため、筒状の腕帯部に腕を挿入するだけで、自動的に腕帯部の空気袋を腕の正しい位置に配置し、正しい巻き付け強さにて血圧測定を行うことができるようにした血圧計本体と腕帯部を一体とした血圧計(以降、アームインタイプと呼ぶ)が開発されている。
しかし、腕を挿入する腕帯部分が血圧計本体と一体となっているので、血圧計本体の位置が測定者から離れていた場合に、前かがみ状態での測定となりやすく、腹部が圧迫され腹圧が上昇し、結果、血圧が上昇する現象が見られる場合がある。この血圧上昇を、新たな擬似高血圧症の発生として、指摘されている。
この対応として、血圧計本体から腕帯部が分離できて、血圧計の設置場所が測定者から離れていても、座位にて背を伸ばし、腹圧の掛からない測定が可能なタイプ(以降、スル−インタイプと呼ぶ)の血圧計が発明されている。本発明はこのタイプの電子血圧計の腕帯部に関するものである。
現在、広く普及している電子血圧計は上腕カフ法を用いている。この方法は、上腕に腕帯部を巻き、空気袋の圧力を収縮期血圧(最高血圧)以上に加圧して上腕動脈を一度圧閉し、その後に、空気袋の圧力を徐々に減圧し、動脈圧力が空気袋の圧力より低くなると腕帯部の下流側に発生する血流を、腕帯部圧力に重畳している脈波の変化、または、コロトコフ音の発生で検出し、この血流を検出したときの空気袋の圧力を収縮期血圧とする。また、さらに、空気袋の圧力を徐々に減圧し、空気袋の圧力が被験者の拡張期血圧(最低血圧)より低くなると発生する上腕動脈の圧閉の消失現象を、空気袋の圧力に重畳している脈波の変化、または、コロトコフ音の消失で検出し、圧閉の消失を検出したときの空気袋の圧力を拡張期血圧としている。
したがって、この方法は、空気袋の圧力と上腕動脈内の圧力が一致していることが前提となっている。この前提を実現するために、腕の太さにあった腕帯部のサイズの使用と、上腕への腕帯部の巻き方が示されている。巻き方では、空気袋の中心が上腕の内側の上腕動脈上に位置すること、巻き強さは、腕への圧迫力が拡張期血圧より低くする必要がある。指2本が腕帯部と腕との間に挿入できる程度の巻き具合にすることが推奨されている。
しかし、自分一人で測定する血圧計の場合に、空気袋を正しい位置にすること、および、正しい巻き強さにすることは、測定者の大きな負担となっており、近年、これらを解消するア−ムインタイプ血圧計が普及している。
アームインタイプの電子血圧計本体内部に収納されている腕帯部は、両端部は腕置き台の両側を通って本体の下部に設けられた自動巻き取り機構に連結されている。また、空気袋は腕帯部の一部分に形成されている。この自動巻き取り機構が作動すると、腕帯部の空気袋が形成されていない腕帯部の両端部が巻き取られ、空気袋が腕に巻き付けられるようになっている(特許文献1を参照)。
特開2005―237427号公報
上述した特許文献1の電子血圧計では、左右両方の腕で測定が可能なように空気袋が腕帯部の一部分(腕帯部の上部)に形成されている。この空気袋の配置にては、腕が細い場合には、腕帯部の空気袋以外の部分を巻き取ることで腕への密着を実現できるが、太い腕の場合には、上腕の二頭筋部分が空気袋の中央に来て、圧迫したい上腕動脈は空気袋の端に位置することになり、理想的な上腕動脈の圧閉ができない場合がある。これを解決するためには、測定者は測定のたびに上腕の動脈が存在する箇所が空気袋ほぼ中央部と密着するように、自分の上腕の位置を正確に合わせて挿入穴に挿入しなければならず、正確に血圧測定を行うことが難しい場合があった。
また、上述した特許文献1の電子血圧計では、空間容積的に余裕のある血圧計本体の中に腕帯部が収納されている。しかし、スル−インタイプの血圧計の場合には、腕に挿入する腕帯部分は軽量、コンパクトにする必要がある。
そこで、上記課題を解消するために、本発明は、本体と分離可能な腕帯部を、測定対象部位としての例えば上腕に挿入するだけで、腕帯部の空気袋を自動的に理想的な巻きつよさで腕に密着することができ、容易に、しかも、正確に血圧測定を行うことができる電子血圧計を提供することを目的とする。
第1の発明では、装置本体とは分離して測定部位を阻血する腕帯部を設け、該腕帯部を測定部位に挿入して、血圧を測定する電子血圧計であって、該腕帯部は、弾性を備えた渦巻形状の帯体をなすバッキング材と、前記バッキング材の内側の全周に配置されている空気袋とを有し、該空気袋を前記上腕に密着させるために、ワイヤーが前記バッキング材の外周に巻き付けられており、前記ワイヤーの一端が前記バッキング材の外側端部に固定されており、かつ、前記ワイヤーの他端が自動巻き取り部に接続されて構成され、該空気袋が前記上腕に密着されると、該空気袋の両端部どうしが重なり合うか一致する構成としたことを特徴とする。
上記構成によれば、測定部位(測定される箇所のことであり、例えば上腕)を腕帯部に挿入するだけで、空気袋がワイヤーの引きにより、測定部位としての例えば上腕の全周にわたって確実に密着することができるので、動脈の位置を外すことがなく、正確に血圧測定を行うことができる。
好ましくは、前記自動巻き取り部は、電動モータと、前記電動モータの出力軸に固定されたウォームギアと、前記ウォームギアに噛み合わされたウォームホイールと、前記ウォームホイールとともに回転し、前記ワイヤーの端部が取り付けられた巻き取り部材と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、ウォームギアとウォームホイールを用いるだけで、電動モータの駆動力は、減速しながら巻き取り部材を回転でき、少ない部品点数で小型化が図れる。しかも、巻き取り部材が線材を巻き取った状態では、ウォームギアはウォームホールの回転を阻止することができるので、巻き取った線材が巻き戻されてしまうことを阻止でき、空気袋を測定部位の全周囲にわたって密着させた状態を保持できる。
好ましくは、血圧測定時以外においても、前記空気袋の前記両端部が重なり合うように前記ワイヤーにより保持されていることを特徴とする。
上記構成によれば、血圧測定時には、空気袋の端部と他の端部が確実に重なり合う構成とできるので、空気袋は上腕の全周囲にわたって配置できることから、空気袋を上腕の全周囲にわたって密着して正確に血圧測定を行うことができる。
好ましくは、前記空気袋には案内板を設け、その先端が前記バッキング材の渦巻形状の中心方向に湾曲した形状を有し、前記空気袋と接触する面が滑らかであることを特徴とする。
上記構成によれば、線材を案内板によりスムーズに巻取ったり巻き戻すことができる。
好ましくは、前記渦巻形状の前記バッキング材の内側端が、前記渦巻形状の中心に向けて、鋭角に曲げられていることを特徴とする。
上記構成によれば、前記渦巻状のバッキング材の外にまき付けられた前記線材を牽引して渦巻きの縮径するときに、該内側端が引っかからずに該バッキング材渦巻きの内側に入りやすくなり、前記空気袋を腕に均一に密着することが可能となる。
好ましくは、前記渦巻き状のバッキング材の内側端の厚みが、渦巻形状の中心に向かって、徐々に薄くなっていることを特徴とする。
上記構成によれば、バッキング材の端部が内側に曲がりやすく、該渦巻状のバッキング材がスム−ズに縮径するようになっている。
本発明は、上腕を挿入するだけで空気袋を上腕の全周囲にわたって密着して容易にしかも正確に血圧測定を行うことができる電子血圧計を提供することができる。
本発明の電子血圧計の好ましい実施形態を示す斜視図である。 図1に示す腕帯部の構造を示す概略斜視図である。 図2に示す腕帯部本体のA−A線における断面構造例を示す図である。 上述した腕帯部本体の空気袋と、バックキングと、内布と、案内板を離して展開して示している図である。 図3に示す外布と内布の第1端部と内布の第2端部が重なっている様子を示す構造例の図である。 図2に示すワイヤー(線材)の自動巻き取り部と腕帯部本体の上部を示す斜視図である。 図2においてワイヤーの自動巻き取り部と腕帯部本体をB方向から見た平面図である。 自動巻き取り部の一部を拡大して示す平面図である。 本発明の実施形態に係る電子血圧計の構造を示すブロック図である。 本発明の電子血圧計による血圧測定手順例を示す図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
図1は、本発明の電子血圧計の好ましい実施形態を示す斜視図である。
図1に示す電子血圧計1は、自動電子血圧計ともいい、血圧測定方式の一例としてオシロメトリック法が用いられ、脈波を検出して血圧測定を行う装置である。図1に示す電子血圧計1は、腕帯部2と、血圧計本体部10を備え、腕帯部2と血圧計本体部10が分離可能に形成されている。
この電子血圧計1は、測定者の上腕Tを腕帯部2の挿入開口11Pから、D1方向に沿って挿入して血圧を測定するスルーイン式の血圧計であり、電子血圧計1では、腕帯部2は、血圧計本体部10とは別体になっている。腕帯部2と血圧計本体部10とは有線(電気信号線)3により電気的に接続され、しかも腕帯部2と血圧計本体部10とがエアーの給排気路であるフレキシブルなチューブ4により接続されている(図2を参照)。
まず、図1を参照して、血圧計本体部10の構造について説明する。
図1に示す血圧計本体部10は、ケーシング30と表示部31を有している。ケーシング30は、例えばプラスチック製の薄型の部材であり、上面部32と、前端面部33と後端面部34と、側面部35,36と、底面部42を有している。
図1に示すように、ケーシング30の上面部32には、表示部31が配置されている。ケーシング30には、開始/停止ボタン37と、メモリ呼び出し・時刻・アラーム設定ボタン38と、記憶しないボタン39と、窪み部分40が配置されている。開始/停止ボタン37は測定者が押すことで、血圧測定操作の開始あるいは停止をするためのボタンである。
時刻を設定する場合には、例えば、メモリ呼び出し・時刻・アラーム設定ボタン38と記憶しないボタン39を同時に長押しすることで、操作・設定・入力機能として作用させることにより、表示部31には時刻設定画面が表示され、時刻設定画面に表示されている時刻は、メモリ呼び出し・時刻・アラーム設定ボタン38で選択しながら設定することができる。この中で、予め所定の測定時間の設定も行うことができる。
また、メモリ呼び出し・時刻・アラーム設定ボタン38を押すことにより、過去の例えば100件の記録を表示部31に表示できる。表示部31に表示される各件の最高血圧値、最低血圧値、脈拍数、日時が、メモリ呼び出し・時刻・アラーム設定ボタン38を押す毎に順番に表示できる。
記憶しないボタン39は、測定者が、最高血圧値と最低血圧値と脈拍値および脈圧をメモリ部69に記憶しない場合だけ押すためのボタンである。
上面部32の中央部分であって窪み部分40の内部には、開始/停止ボタン37が配置されている。窪み部分40と後端面部34の間には、表示部31が配置されている。この表示部31は、例えば液晶表示装置を用いることができ、一例として図1に示すように最高血圧値、最低血圧値、脈拍数、脈圧、測定動作中の表示マーク、電池交換の表示マーク等の各種の測定値等を表示することができる。窪み部分40には、溝部分41が形成されている。使用しない時には、有線3とチューブ4の一部をこの溝部分41に挟み込むことで、腕帯部2と血圧計本体部10が離れないようにしまっておくことができる。
図1に示すように、測定者が血圧計本体部10を持ち易いようにするために、側面部35,36は曲面状に形成されている。メモリ呼び出し・時刻・アラーム設定ボタン38と記憶しないボタン39は、上面部32の後端面部34付近に配置されている。ケーシング30の内部には、破線で示すように、スピーカ43と、2つのポンプ44,45と、排気バルブ46と、制御バルブ47と、制御システム56(図9参照)を含む回路基板48と、メモリ部69が配置されている。スピーカ43は、音声によるガイドや音楽によるガイドを出力するために設けられている。
次に、図1と図2を参照して、腕帯部2の構造について説明する。
図2は、図1に示す腕帯部2を矢印M方向から見た斜視図である。
図1と図2に示すように、腕帯部2は、血圧測定時に測定者の上腕Tを挿入して圧迫するために、図1に示すように上腕Tに差し込むことが可能な、一端が切れた略円筒状構造(筒状体)を有している。これにより、この腕帯部2は、通常の腕帯部と異なり測定者の上腕Tに対して腕帯部を巻き付ける必要が無く、左右のいずれの上腕Tへの挿入が可能で、容易に血圧測定ができる。
図1に示す腕帯部2は、腕帯部本体11と、1本のワイヤー12と、自動巻き取り部13を有する。ワイヤー12は、線材の一例であり、ストラップとも呼ぶことができる。
まず、腕帯部本体11の構造を説明する。
図3は、図2に示す腕帯部本体11のA−A線における断面構造例を示す図である。図4は、上述した腕帯部本体11の空気袋14と、支持部材であるバックキング15と、外布16と、筒状の内布17と、案内板18を示している図である。
図3と図2に示すように、腕帯部本体11は、空気袋14と、バッキング材15と、内布17と、外布16と、案内板18、カバー部材19を有する。腕帯部11は、測定方式にマイクロフォン法(コロトコフ法)を用いる場合には、この他にマイクロフォンやノイズセンサ等を内蔵している。
図3に示すバッキング材15は、可撓性と柔軟性を備えるものが適しており、この実施形態では、空気袋14を人体の測定対象部位、例えば、この実施形態においては、上腕の表面に直接、もしくは、後述する内布を介して当接し、密着するための部材である。このため、空気袋14は、人体表面に接触して、その外形に沿うことができ、かつ330mmHgまでの加圧に対して空気袋の膨張に耐え、径の収縮が可能な材料で形成された帯状の袋体で構成されている。
すなわち、空気袋14は、例えば、塩化ビニル,ウレタン、合成ゴム,天然ゴム等の伸縮性を有する材質で形成されている。空気袋14内へは、図1に示す血圧計本体部10内の破線で示すポンプ45の作動により、図2のチューブ4を通じてエアーを供給して上腕Tを圧迫する。また、空気袋14の内圧を一定速度で減圧するため、制御バルブ47にて空気袋14内からエアーを徐々に外へ排気でき、測定を終了したときに、排気バルブ46にて空気袋14内からエアーを外へ急排気できる。
図3と図4に示すように、バッキング材15は、空気袋14に対して重ねて配置され、該空気袋14を密着するための部材である。この実施形態では、バッキング材15は、渦巻状に成型した板状部材であり、伸縮性の小さいプラスチック材質、例えばポリプロピレン(PP)により形成されている。
図3に示すように、内布17は、挿入した測定部位と空気袋14との間になるように、空気袋14の内側に配置されており、伸縮性を有する布である。
図3と図4に示す案内板18は、摺動性の良い例えばプラスチック製の板であり、端面が橇の様に筒体の中心に向かいわずかに反っている形状で、すべりの良い材質は例えばポリプロピレン(PP)または、材料の表面にすべりの良いテ−プ、例えばテフロンテープを貼った部材により形成されている。図3に示す案内板18は、バッキング材15の第2端部15Bの外面に配置されていることで、空気袋14の残空気により凹凸となっている空気袋14の表面をすべり、渦巻状のバッキング材がスム−ズに縮径することが可能となる。
図5は、図3に示す腕帯部本体11の第1端部20と腕帯部本体11の第2端部21が重なっている様子を示す構造例である。
この実施形態では、ワイヤー(線材)12を自動巻き取り部13により巻き上げる前の状態では、空気袋14の第1端部14A(一方の端部)と空気袋14の第2端部14B(他の端部)とが重なり合う状態になるようにワイヤー12により保持されている。ワイヤー12を巻き上げることで空気袋14の第1端部14Aと、空気袋14の第2端部14Bとは、それぞれ各R方向に相対的に移動して、第1端部14Aと第2端部14Bとが重なり合う部分がさらに増えるようになっている。
図3に示すように、腕帯部本体11の第2端部21が、空気袋14と内布17との収納空間22に入りやすいように第2端部21は腕帯部本体11の中心位置Cに向かうように、先端位置を、角度30度だけ意図的にやや曲げて形成されている。従って、図5に示すように、第1端部20がR方向に進むことで、腕帯部11の内径を調整して腕帯部11の空気袋14を上腕の全周囲にわたって密着させることができる。
次に、図2と図3と図6と図7を参照して、ワイヤー12の配置例を説明する。
図6は、図2に示すワイヤー12の自動巻き取り部13と腕帯部本体11の上部を示す斜視図である。図7は、ワイヤー12の自動巻き取り部13と腕帯部本体11を図2のB方向から見た平面図である。
図2と図3と図6と図7に示すワイヤー12は、腕帯部本体11の全周方向に沿って螺旋状に複数回巻き付けられており、図2の例ではワイヤー12はほぼ2.5ターン巻かれている。ワイヤー12は伸縮性に乏しい線材、例えば金属製の細い線、プラスチック製の細い線、繊維の細い線等を採用できる。金属製の細い線としては、SUS線、ピアノ線、鉄線等である。ワイヤー12は単線であっても、複数の線を撚った撚り線であっても良い。
さらに、線材は、所定幅を有する長いベルト状部材であってもよい。線材を幅のある部材で形成する場合には、線材と腕帯部本体11の接触面積が大きくなるので、滑り抵抗が増加するものの、断面積が円形であるワイヤーよりも剛性を上げる利点がある。
図2に示すように、ワイヤー12の始点(第1端部)50は、自動巻き取り部13により巻かれるようになっており、ワイヤー12の終点(第2端部)51は、図3に示すようにバッキング材15の第1端部15Aに連結されている。
ワイヤー12の配置経路を詳細に説明する。図2と図3に示すように、ワイヤー12の始点50は、ケース本体60Aの開口60Cを通してケース本体60Aの外側に導き出されている。ワイヤー12は、図2に示す始点50から矢印S1方向に向けて、破線で示すように、外布16の外周面とカバー部材19の内面との間を通り、図3の矢印S2で示すように図3の外布16の穴16Hを通過して外布16の内面とバッキング15の外面との間を通過する。そして、ワイヤー12は図2と図3に示す外布16の通し穴52から外布16の外周面に出る。
そして、ワイヤー12は、図2と図3の矢印S3で示すように、再び外布16の外周面とカバー部材19の内面との間を通り、図3の矢印S3で示すように外布16の内周面とバッキング材15の外周面との間を通り、図2に示す外布16の別の通し穴53から外布16の外周面に出る。
さらに、この通し穴53から外布16の外側に出たワイヤー12は、図3の矢印S4で示すように外布16の外周面とカバー部材19の内周面の間を通り、最後に図3に示すように、ワイヤー12の終点51は、図3に示すようにバッキング材15の第1端部15Aに連結されている。
このようにして、図示する例では、ワイヤー12は腕帯部本体11の全周方向に沿って少しずつずれるように螺旋状にしてほぼ2回半回すことで配置されている。ワイヤー12は、腕帯部本体11の直径方向Dと直交する軸方向CLに沿ってワイヤー配置位置P1、P2、P3に配置されている。これにより、次に説明する自動巻き取り部13がワイヤー12の始点50を巻くことにより、様々な腕の形状にあわせて、空気袋が腕に密着できるようにバッキング材15を縮径することができる。
次に、図6〜図8を参照して、自動巻き取り部13の構造を説明する。
図8は、自動巻き取り部13の一部を拡大して示す平面図である。
図6と図7に示すように、自動巻き取り部13は、自動巻き上げ機構部ともいい、図示例では腕帯部本体11の外布16の外周面の適所、例えば上部に搭載されている。自動巻き取り部13は、ケース60と、電動モータ61と、ウォームギア62と、ウォームホイール63と、巻き取り部材64と、軸受け65を有する。電動モータ61は、図2に示す有線3により血圧計本体部10に電気的に接続されている。
図2に示すように、ケース60は、ケース本体60Aと、蓋60Bと、取り付け部66を有する。ケース60と取り付け部66は例えばプラスチック製である。図6と図7に示すように、ケース本体60Aの中には、電動モータ61と、ウォームギア62と、ウォームホイール63と、巻き取り部材64と、軸受け65が収容されている。ケース本体60Aの内部は蓋60Bにより開閉可能に閉鎖される。
図7の電動モータ61は、ケース本体60A内のモータ固定部67にはめ込んで固定されている。出力軸68には、ウォームギア62が固定されている。ウォームギア62は軸受け65により回転可能に支持されている。電動モータ61の出力軸68とウォームギア62の回転中心軸CL1は、腕帯部本体11の中心軸CLに平行である。ウォームホイール63と巻き取り部材64は、回転中心軸CL2を中心に回転可能である。回転中心軸CL2は回転中心軸CL1に対して直交している。ウォームホイール63はウォームギア62に噛み合っている。巻き取り部材64は、ワイヤー12の始点50が巻かれている。
また、ウォームギアが何回転して巻上げを終了したのかを計測し記録するため、ウォームギアの軸の外面に貼った反射板に正対する位置に、フォトリフレクタ161が設置させている。フォトリフレクタ161は、駆動部を介して、制御システムに接続されている。
また、電動モータ61の出力軸68が所定回数分だけ逆回転すると、ウォームギア62の回転はウォームホイール63の回転に減速して変換されて、巻き取り部材64は、ワイヤー12を予め定めた長さだけ巻き戻すようになっている。これにより、空気袋14の両端部が重なった状態でまき戻しを停止できる。また、この巻き戻しの際には、図3に示すバッキング部材15の弾性がワイヤー12のたるみを防止できる。
また、ウォームギア62を回転すればウォームホイール63を回転することができるが、ウォームギアの進み角を摩擦角よりも大きく設定すると、ウォームホイール63からウォームギア62を回すことができない、いわゆるセルフロック機能を有している。これにより、ウォームホイール63からはウォームギア62を回すことができないので、別にウォームホイ−ル63に逆回転防止機能を設けなくても、ワイヤー12はゆるむ事がない。従って、空気袋14により上腕を加圧して血圧測定をしている際に、ワイヤー12は空気袋14が直径方向外側に膨らまないように確実に保持することができ、血圧測定が正確にしかも容易に行える。
また、ウォームギア62を用いているので、ウォームホイール63に対して大きな減速比が得られる。このため、ウォームホイール63とウォームギア62を用いるだけで、電動モータ61の出力軸の回転を簡単な構成で減速でき、複数の減速用の歯車を必要とせず、自動巻き取り部13の部品点数を減らせるメリットがある。また、巻き取り部材、ウォームホイールとモ−タ配置を直角に配置できるので、腕帯部のラジアル方向に大きくならずコンパクトな巻き取り機能が実現可能である。
図7に示すように、取り付け部66は板状の部材であり、ケース本体60Aと一体に成形されており、第1取り付け端部66Aと第2取り付け端部66Bを有している。ケース本体60Aは、第1取り付け端部66Aと第2取り付け端部66Bにより、腕帯部本体11に対して固定されている。
図9は、図1の電子血圧計1のブロック構成図である。
図9の破線で示すように、血圧計本体部は、空気袋14内(腕帯部)の圧力信号に重畳している脈波を検出する脈波検出部205と、加圧システム151と、排気システム52と、圧力検出システム53と、電源システム54と、音声システム55と、制御システム56とを有する。
制御システム56は、表示画面等の表示部31の駆動部58と、RTC59と、メモリ部69等を有する。表示部31の駆動部58は、表示部31を駆動制御して表示すべき項目を表示させる。メモリ部69は、制御システム56のCPU(中央処理部)により処理すべきプログラムが記憶されているROM(読み出し専用メモリ)である。RTC59は、時計機能を司る。操作部57は、制御システム56に電気的に接続されており、すでに説明した開始/停止ボタン37と、音量ボタン38と、モード選択ボタン39を有している。
図9に示す空気袋14内(腕帯部)の圧力信号に重畳する脈波検出部205は、圧力信号をHPFデジタルフィルタ処理を行うことにより圧力信号に重畳している脈波信号を検出する。
図9に示す圧力検出システム53は、圧力センサ164と、圧力センサ−駆動定電流源と、増幅器&フィルタ202とA/D変換器203とにより構成されている。圧力センサ164は、定電流で駆動され、ブリッジの電圧をアンプ&フィルタ部202で増幅し、ノイズカットフィルタ−を通して、積分A/D部203にてデジタル信号に変換して、制御システム56に圧力データを入力するよう電気的に接続されている。
すなわち、圧力信号は腕帯部(空気袋14)から配管により圧力センサ−164にて検出され、増幅および周波数的に帯域宣言フィルタ(ノイズカットフィルター)によりノイズ弁別され、A/D変換器にてデジタル信号に変換される。変換されたデジタル信号はさらに、制御システム(CPU)にて、デジタルフィルタにて周波数的に弁別され、腕帯部の圧力信号と脈波信号とに分離される。
ここで、オシロメトリック法による血圧測定および脈拍数の測定について説明する。
腕帯部2に収納された空気袋14をポンプで加圧することにより、使用者(測定者)の上腕を圧迫して血管内の血流を止めた後に減圧し、腕帯部2の空気袋14内の圧力に重畳している脈波の振幅変化を検出する。脈波の振幅変化は減圧に従い徐々に大きくなり、最大値を迎え、その後徐々に小さくなりほぼ、一定となる変化をする。この変化は、腕帯部2の空気袋14下の血管が圧閉されている状態から、空気袋14の減圧により徐々に開き、腕帯部下の血管容積の増加にともない脈波振幅が大きくなり、そして、血管が最大に開きそして圧閉する血管容積の変化が最も大きい状況になる。この時点が脈波振幅の最大値となる時点である。さらに空気袋14の圧力が減圧すると空気袋14のエッジ効果(空気袋14の血管圧迫力は空気袋14の中央で基も最も高く、空気袋14の端に向かい減少し空気袋14の端でゼロになる現象)により血管の圧閉血管容積変化が減少し、この血管容積変化により生じる脈波振幅は徐々に減少する。最低血圧(拡張期血圧)以下になると、血管の圧閉はなくなるのでさらに脈波振幅は減少し、さらに減圧が進むと、血管の潰れ方も小さくなるので脈波振幅は小さく去りほぼ一定となる。最高血圧と最低血圧の求め方は、経験的に、脈波振幅の大きさが、最高血圧は脈波振幅最大値の約50%、最低血圧は脈波振幅最大値の60%の腕帯部圧力値に等しくなる。減圧過程において、脈波検出を行い、脈波が検出されたら、脈波の振幅値とそのときの腕帯部圧力を測定し、ペアにして記憶する。これを脈波が検出されるごとに繰り返す。脈波振幅が増加傾向より減少が検出した時点で、脈波振幅の最大値を検出し、さらに、記録された脈波振幅と腕帯部圧値のペアより、脈波振幅の最大値の50%に最も近い脈波振幅値とペアになっている腕帯部圧値を最高血圧値として決定する。さらに減圧過程で脈波検出し、脈波振幅そのときの腕帯部圧値をペアで記録し続ける。脈波振幅値が脈波振幅の最大値の60%以下にはじめてなった脈波が出現したときの腕帯部圧を最低血圧と決定したら血圧測定を終了する。さらに、検出した脈波数と測定時間から脈拍数を演算する。
加圧システム151は、ポンプ44,45と、ポンプの駆動部162を有する。制御システム56の指令により、駆動部162は、ポンプ44,45を駆動制御する。ポンプ44,45は、圧力検出システム53の配管部163を通じて腕帯部2の空気袋14内に接続されている。また、配管163に接続されている排気バルブ46、制御バルブ(減圧バルブ47)は圧閉した状態にする。
電子血圧計1では、腕帯部2の腕への巻きつけ具合を適当なものにするため、巻上げ前に腕帯部2の空気袋14内に空気を少量注入する(数秒間ポンプを駆動する。)ためポンプ44,45で加圧する。その後、後述するワイヤー(線材)12での巻き上げ、腕帯部2の空気袋14内圧が5mmHgになったら巻き上げ動作を停止する。
その後、制御バルブ47と排気バルブ46を圧閉し、ポンプ44,45により、通常、使用者(測定者)の最高血圧よりも約30から40mmHg程度高い圧力まで加圧を行う。この加圧設定値は予め設定されている場合と、加圧途中で前記脈波振幅を検出し、脈波振幅が増加から減少に変化したことを検出し、大まかに腕帯部圧が最高血圧以上になったことを予測し、加圧を停止する場合がある。
使用者の最高血圧値以上に加圧終了後、圧力信号を検出し、制御バルブ47を駆動部66の制御によりコントロールして一定速度で排気して減圧しつつ圧力センサ164を用いて腕帯部2内の空気袋14の圧力を検出すると同時に、腕帯部2内の空気袋14の圧に重畳している脈波振幅を脈派検出部205で検出して最高血圧値と最低血圧値および脈拍数を算出し、算出した最高血圧値と最低血圧値、脈拍数を表示部31に表示できる。
次に、排気システム52について説明する。排気システム52は、2つの駆動部66,67と、排気バルブ(強制排気部)46と、制御バルブ(減圧制御部)47を有する。腕帯部2の空気袋14の圧力を最高血圧以上に加圧した後、配管163に接続されている排気バルブ46は圧閉したまま、制御バルブ47の制御を開始する。制御システム56はあらかじめ設定されている開口を実現できる制御値(例えばPWM値)を制御バルブ47に与える。その後、腕帯部圧検出部204により一定時間間隔で離散的に検出した空気袋14の圧より、検出した時間当たりの圧変化を検出し、規定値たとえば2から3mmHg/秒の減圧速度になるよう制御バルブ47の開口を制御する。最低血圧の計測を終了すると、制御バルブ47および排気バルブ46を全開にして腕帯部2の空気袋14の圧を大気圧まで下げる。
電源システム54は、電池168と、電源コントロール部69Cと、電源監視部70を有する。電池168は、繰り返して充電可能な二次電池として、例えばリチウムイオン電池であるが、特に種類は限定されず、乾電池等でも良い。電池168の電圧は、電源コントロール部69Cにより制御されて制御システム56に供給されるとともに、ポンプ44,45の駆動電源、音声制御部71へ供給する電源でもある。電源監視部70は、電池168の残量等の監視を行う。また、ACアダプタを用いることで100Vの商用電源を用いることができる。
音声システム55は、音声制御部71と、増幅部72を有している。音声制御部71と増幅部72は、制御システム56からの指令により制御される。音声制御部71は、制御システム56の指令により、音声によるガイダンスデータもしくは音楽データを増幅部72に送って増幅することで、スピーカ43は音声によるガイド用のアナウンスと音楽によるガイド用のアナウンスを発生することができる。
次に、上述した構成の電子血圧計1の使用例を説明する。
図10は、本発明の電子血圧計による血圧測定手順例を示す図である。
図10に示すステップS1では、図1に示すように使用者(測定者)の上腕Tを腕帯部本体11の挿入開口11Pに挿入する。これにより、図3に示すように上腕Tの全周囲は、空気袋14により覆われる。
図10のステップS2では、測定者は図1の電子血圧計本体部10の開始/停止ボタン37を押す。これにより、回路基板48の制御システム56の指令により、排気バルブ46、制御バルブ47が閉じて空気袋14は密閉され、空気袋14内には、図1の電子血圧計本体部10のポンプ45を数秒間駆動し、微量エアーが供給する(図10のステップS3)。
次に、図10のステップS4では、空気袋14の巻上げを開始する。回路基板48の制御システム56の指令により、図7に示す電動モータ61を駆動して、ワイヤー12を巻き上げ、空気袋14の圧力が所定値、例えば5mmHgになったら巻上げを停止する。これにより、ウォームホイール63と巻き取り部材64がH1方向に回転して、空気袋14の内圧が、最低血圧の測定に支障のない静脈圧よりも低い圧力にてなったことで、適度な強さで空気袋が腕に密着できたとして巻き上げを停止する。同時に、フォトリフレクタ161によりウォームギアの回転数がカウントされ、制御システムに記録される。
ワイヤー12が、巻き取り部材64により巻き上げられる際には、図2と図3に示す案内板18の外周面が、内布の表面の凹凸(空気袋15の表面の凹凸)を橇のように回避して摺動するので、ワイヤー12はスムーズに巻き上げることができる。このワイヤー12の巻上げにより、図3に示す腕帯部本体11の空気袋14は、上腕Tの全周囲にわたって密着させることができる。しかも空気袋14の全面が、バッキング材15を介してワイヤー12によりラジアル方向の広がりが制限されるので、空気袋14の加圧による上腕Tの圧迫が理想通り行える。
また、図3に示すように、ワイヤー12が巻き取られて腕帯部本体11の内径が縮径されて、空気袋14が上腕Tの全周囲にわたって密着される際には、腕帯部本体11の第1端部20と第2端部21が次のように作用する。すなわち、図3に示すように、第1端部20と第2端部21が血圧測定前に予め重なっており、第1端部20はワイヤー12を用いてR方向に引くことで第2端部21に対して移動して、腕帯部本体11の内径を小さくして上腕Tに密着させることができる。このように、第1端部20をR方向に移動できるようにするために、第2端部が折れ曲がらず、かつ、摺動抵抗とならずに、第1端部の空気袋14の表面をうまく摺動し、第2端部21は腕帯部本体11の中心位置Cに向けて、適当な角度で曲げて形成されている。また、第2端部は端に向かうにつれて、厚みが徐々に薄くなるように成形されており、第2端部が内側に曲がりやすく、渦巻状のバッキング材がスム−ズに縮径するようになっている。
従って、図5(A)に示すように、第1端部20がR方向に進んでカバー部材19内に入り込むことで、腕帯部本体11の内径を調整して腕帯部本体11の空気袋14を上腕Tの全周囲にわたって容易にしかも確実に密着させることができる。
さらに、図2に示すように、ワイヤー12は腕帯部本体11の全周方向に沿って押さえられるように少しずつずれるようにしてほぼ2回半回すことで配置されている。ワイヤー12は、腕帯部本体11の直径方向Dと直交する軸方向CLに沿ってワイヤー配置位置P1、P2、P3に分散して配置されている。これにより、空気袋14を押さえが弱い腕帯部2の端部まで筒体が広がるのを阻止でき、ワイヤー12を引いて腕帯部本体11の直径を全周囲にわたって均等に小さくすることができる。また、ワイヤー12を戻すことで、腕帯部本体11の直径を全周囲にわたって均等に戻すことができる。
また、ワイヤー12の巻上げ時には、ウォームホイール63の回転数をケース60の内面にあるフォトレフレクタ161(図6、図8に記載)によりカウントし記憶する。
次に、図10のステップS5では、空気袋14の巻上げを終了する。すなわち、空気袋14の内圧が所定値、例えば5mmHgに達したところで、ワイヤー12の巻上げ操作が終了となる。
図10のステップS6では、電子血圧計本体部10は血圧の測定を開始し、回路基板48の制御部の指令により、空気袋14内には、図1の電子血圧計本体部10のポンプ44,45からエアーが供給されるので、上腕Tの全周囲は空気袋14により、所定の圧力まで、または、加圧時に検出された脈波振幅によりオシロメトリック法にて、腕帯部圧力が最高血圧を30から40mmHg超えたことが検出できたら加圧を中止する。
血圧測定終了後、図10のステップS7では、回路基板48の制御システム56の指令により、駆動部67を制御して図1の排気バルブ46により空気袋14内を大気開放して空気袋14内を減圧する。
その後、図10のステップS8では、回路基板48の制御システム56の指令により、モータ駆動部61Bを制御して図7に示す電動モータ61を逆回転で駆動して、出力軸8とともにウォームギア62が所定の(測定開始まえに記録した、空気袋が5mmHgになるまでにウォームギア62の回転数)回転数だけ回転して停止する。これにより、ウォームホイール63と巻き取り部材64がH2方向に逆回転して、ワイヤー12が巻き取り部材64により所定の長さだけ巻き戻される。このワイヤー12の巻き戻しの際には、バッキング部材15のバネ性がワイヤー12のたるみをとるように作用してワイヤー12は巻き取り部64から容易に、しかも、両端が重なった状態に確実に巻き戻すことができる。
ところで、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形例を採用することができる。
例えば、図2のワイヤー12は、F方向から見て位置P1、P2、P3において3列に配置され、より詳しくは腕帯部本体11に対してほぼ2.5ターン巻いて配置されている。しかし、これに限らず2ターン巻きあるいは4ターン巻き以上であっても良い。
図1の表示部31は、例えば液晶表示装置の他に、有機EL装置、蛍光表示装置等、特に種類は限定されない。また、表示部31に表示される圧力は、ディフォルトとしてmmHgとしているが、内部スイッチやモード選択ボタン39などで、kPa表示に変更できるようにしてもよい。
図示した本発明の実施形態では、ワイヤー12を自動巻き取り部13により巻き上げる前の状態では空気袋14の端部14Aと空気袋14の他の端部14Bとが重なり合うようになっており、および血圧測定時にワイヤー12を自動巻き取り部13により巻き上げた状態でも空気袋14の端部14Aと空気袋14の他の端部14Bとは重なり合うようにワイヤー12により保持されている。すなわち、空気袋14の端部と空気袋14の他の端部とは常に重なり合うようにワイヤー12により保持されている。
しかし、これに限らず、ワイヤー12を自動巻き取り部13により巻き上げる前の状態では空気袋14の端部14と空気袋14の他の端部14Bとが必ずしも重なり合ってはいないが、血圧測定時にワイヤー12を自動巻き取り部13により巻き上げた状態では空気袋14の端部14Aと空気袋14の他の端部14Bとは重なり合うようにワイヤー12により保持されているようにしても良い。
上述した本発明の実施形態では、電子血圧計は、血圧測定方式として腕帯部の圧力信号に重畳している圧脈波(オシロメトリック法)が用いられ、血圧測定を行うようになっているが、リバロッチ・コロトコフ法等の他の血圧測定方式を採用しても良い。
1・・・電子血圧計、2・・・腕帯部、10・・・血圧計本体部、11・・・腕帯部本体、12・・・ワイヤー(線材の一例)、13・・・自動巻き取り部、14・・・空気袋(カフ、阻血袋)、14A・・・空気袋の第1端部(一方の端部)、14B・・・空気袋の第2端部(他方の端部)、15・・・バッキング材、15A・・・バッキング材の第1端部、15B・・・バッキング材の第2端部、16・・・外布、17・・・内布、18・・・案内板、19・・・カバー部材、20・・・腕帯部本体の第1端部、21・・・腕帯部本体の第2端部、30・・・ケーシング、31・・・表示部、60・・・ケース、61・・・電動モータ、62・・・ウォームギア、63・・・ウォームホイール、64・・・巻き取り部材、65・・・軸受け、T・・・使用者(測定者)の上腕

Claims (6)

  1. 装置本体とは分離して測定部位を阻血する腕帯部を設け、該腕帯部を測定部位に挿入して、血圧を測定する電子血圧計であって、
    該腕帯部は、弾性を備えた渦巻形状の帯体をなすバッキング材と、前記バッキング材の内側の全周に配置されている空気袋とを有し、該空気袋を前記上腕に密着させるために、ワイヤーが前記バッキング材の外周に巻き付けられており、前記ワイヤーの一端が前記バッキング材の外側端部に固定されており、かつ、前記ワイヤーの他端が自動巻き取り部に接続されて構成され、該空気袋が前記上腕に密着されると、該空気袋の両端部どうしが重なり合うか一致する構成としたことを特徴とする電子血圧計。
  2. 前記自動巻き取り部は、電動モータと、前記電動モータの出力軸に固定されたウォームギアと、前記ウォームギアに噛み合わされたウォームホイールと、前記ウォームホイールとともに回転し、前記ワイヤーの端部が取り付けられた巻き取り部材と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の電子血圧計。
  3. 血圧測定時以外においても、前記空気袋の前記両端部が重なり合うように前記ワイヤーにより保持されていることを特徴とする請求項1に記載の電子血圧計。
  4. 該空気袋には案内板を設け、その先端が前記バッキング材の渦巻形状の中心方向に湾曲した形状を有し、前記空気袋と接触する面が滑らかであることを特徴とする請求項1に記載の電子血圧計。
  5. 前記渦巻形状の前記バッキング材の内側端が、前記渦巻形状の中心に向けて、鋭角に曲げられていることを特徴とする請求項1,請求項4のいずれかに記載の電子血圧計。
  6. 前記渦巻き状のバッキング材の内側端の厚みが、渦巻形状の中心に向かって、徐々に薄くなっていることを特徴とする請求項1,請求項4,請求項5のいずれかに記載の電子血圧計。
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