JP2011017102A - かつら - Google Patents

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Abstract

【課題】かつらベースのネープ部を締め得るサイズ調整具を備えたかつらにおいて、頭の扁平に対するかつらの適応性を向上させる。
【解決手段】高位サイズ調整具3により、かつらベース1の左前側及び右前側のそれぞれと、かつらベース1の最後方部12及びネープ部11間の後頭下形成部13とを引き寄せ、ネープ部11の最も低い周縁部分からかつらベース1に沿って上方に離れた距離lが6cm〜7cmのところで後頭下形成部13を締め得るようにした。
【選択図】図1

Description

この発明は、頭に被るかつらベースを備えたかつらに関する。
この種のかつらは、全頭的な髪形をかつらベース上に構成している。したがって、かつらベースには、揉み上げの毛が設けられた揉み上げ形成部と、襟足の毛が設けられたネープ部と、揉み上げ形成部とネープ部間に連続する左右の耳上部とが形成されている。この種のかつらは、常に全脱毛状態で利用されるとは限らない。例えば、部分的に自毛が残る場合や、抗がん剤の投薬治療中のように、頭全体で自毛の存在部や毛量が斑に変動し得る場合が挙げられる。このような場合、頭とかつらベースとの間に自毛を収めるため、かつらベースのサイズを大きめに選択することを要する。その結果、かつらベースの周縁がぶかぶかする。また、既製品のかつらの場合、選択範囲は、標準的な人を想定して予め用意された形態、サイズに限られる。例え全脱毛であっても頭に程良く適合するものがなく、かつらベースの周縁がぶかぶかするものを選ぶことがある。
そこで、かつらベースの頭への適合性を段階的に、又は無段階に調整可能なサイズ調整具が備えられている。一般に、サイズ調整具は、かつらベースの周縁を頭に沿わせるため、かつらベースの周縁から周縁付近を利用して設けられる。サイズ調整具としては、揉み上げ形成部の付け根付近とネープ部とを引き寄せる収縮性のテープや、揉み上げ形成部の付け根付近とネープ部間に架け渡す引っ張り部材が利用されている(例えば、特許文献1〜4)。
特開平9−78326号公報 特開平6−220708号公報 実公平5−32491号公報 特開2001−81618号公報
しかしながら、後頭頂骨から後頭骨にかけての頭蓋骨格は、扁平程度の個人差が大きい。特に扁平する人や、頭の前側や頭頂部にのみ自毛が残る人の場合、前額部から前頭頂部までの適合性を考慮すると適切なサイズ選択であっても、かつらベースの後側がぶかぶかになり得る。サイズ調整具が有効なのは実質的にかつらベースの周縁付近に限られるので、かつらベースの後側では、周縁の一部を含むネープ部付近に限られる。したがって、かつらベースの後側を頭に十分に適合させることができず、装着感が悪化する原因になる。また、サイズ調整具によって特にネープ部のみが締められ、他の後側部分が実質的に締められないので、形崩れの原因になる。
そこで、この発明の課題は、頭に被るかつらベースを備えたかつらの頭の扁平に対する適応性を向上させることにある。
上記課題を解決するため、この発明に係るかつらは、頭に被るかつらベースと、上記かつらベースの周縁側に設けられたサイズ調整具と、上記かつらベースの上記サイズ調整具よりも天部側に設けられた高位サイズ調整具とを備え、上記かつらベースの後側のうち側面視で最後方部よりも低い部分全体を上記サイズ調整具と上記高位サイズ調整具とにより締め得る構成を採用したものである。
理想的には、上記最後方部は、頭の最も後方に張った部分に対応し、上記最後方部よりも低い部分は、後頭部から襟足までの部分に対応する。かつらベースの後側のうち、最後方部よりも高い部分は、頭の最も後方に張った部分から前方斜め上向きに傾斜をもった後頭頂部に対応する。最後方部よりも高い部分を締めると、その影響が最後方部や最後方部よりも低い部分にある程度は波及するから、かつらベースの後側と頭の適合性を改善し得る。しかし、頭の扁平がきついと、最後方部よりも高い部分が締められた結果、かつらの髪形が頭蓋骨格の扁平に沿って扁平し、見た目が悪くなってしまう。
かつらベースの後側で特にぶかぶかするのは、頭の最も後方に張った部分に対応する最後方部よりも低い部分である。
周縁側と天部側とに高低差をもってサイズ調整具と高位サイズ調整具とを設ければ、最後方部よりも低い部分のうち、かつらベースの後側の周縁部分から周縁部分付近は、サイズ調整具により締められ、さらに残りの部分は、高位サイズ調整具により締められる。したがって、特にぶかぶかになる部分で頭への適合性が高まる。また、最後方部よりも低い部分を締めれば、かつらの後側の頭頂から最も後方に張った部分にかけての髪形部分で膨らみを保つことができるので、扁平して見える心配はない。したがって、この発明の構成によれば、頭に被るかつらベースを備えたかつらの頭の扁平に対する適応性を向上させることができる。
上記高位サイズ調整具としては、サイズ調整具と同じく、収縮テープ、引っ張り部材等の引き寄せを適用することができる。要は、サイズ調整具と高位サイズ調整具とにより、かつらベースの後側のうち最後方部よりも低い部分が頭に沿うように締められればよい。
具体的には、上記高位サイズ調整具は、上記かつらベースの左前側及び右前側のそれぞれと上記最後方部よりも低い部分とを引き寄せるように設けられているとよい。かつらベースの前側を利用して引き寄せ範囲を拡大することにより、かつらベースの寄せ縮めに伴う皺を低くすることができる。ひいては、上記最後方部よりも低い部分と後頭部との接触性を高め、装着感を向上させることができる。
上記サイズ調整具による引き寄せ方向と、上記高位サイズ調整具による引き寄せ方向とが同じになる領域を有することが好ましい。ネープ部から後頭上形成部にかけての範囲が歪に引っ張られ難くなる。
日本人女性用一般には、上記高位サイズ調整具は、上記ネープ部の最も低い周縁部分から上記かつらベースに沿って上方に離れた距離が6cm〜7cmのところで最後方部よりも低い部分を締め得るように設けられていると、この発明の効果が得られるので、既製品への採用に好適である。
上述のように、この発明は、頭に被るかつらベースの後側のうち、側面視で最後方部よりも低い部分全体を上記サイズ調整具と上記高位サイズ調整具とにより締め得るので、頭の扁平に対するかつらの適応性を向上させることができる。
実施形態に係るかつらのかつらベースの左側面図 実施形態に係るかつらの左側面図 実施形態に係るかつらを左前方斜め下から示す全体斜視図 実施形態に係るかつらの後面図 (a)は、実施例1のサイズ調整具を適切に調整し、他のサイズ調整を未実施とした状態の左側面、(b)は、前記(a)の状態の後面図 (a)は、図5の状態から最も低い比較用サイズ調整具を有効化し、他のサイズ調整を未実施とした状態の左側面、(b)は、前記(a)の状態の後面図 (a)は、図5の状態から高位サイズ調整具を有効化し、他のサイズ調整を未実施とした状態の左側面、(b)は、前記(a)の状態の後面図 (a)は、図5の状態から2番目に低い比較用サイズ調整具を有効化し、他のサイズ調整を未実施とした状態の左側面、(b)は、前記(a)の状態の後面図 (a)は、図5の状態から最も高い比較用サイズ調整具を有効化し、他のサイズ調整を未実施とした状態の左側面、(b)は、前記(a)の状態の後面図 (a)は、実施例2のサイズ調整具を適切に調整し、高位サイズ調整具を被係止部が後頭部に接するように調整した状態の左側面、(b)は、前記(a)の状態の後面図
図1〜図3に示すように、この発明の実施形態に係るかつらは、頭に被るかつらベース1と、かつらベース1のネープ部11を締め得るサイズ調整具2と、かつらベース1の最後方部12とネープ部11間に直線的に連続した後頭下形成部13を締め得る高位サイズ調整具3とを備える。かつらベース1には、全頭の髪形を構成する毛4が設けられている。
図1〜図3は、サイズ調整具2及び高位サイズ調整具3をそれぞれ最も緩めた状態とし、かつらベース1の装着状態を示す。かつらベース1は、左右対称形になっている。かつらベース1の周縁14は、かつらベース1の内面(頭に接する面)と外面(毛4に覆われた面)間に連続する縁部全体からなる。かつらベース1の形態及び装着時の姿勢は、頭蓋骨格や自然な頭髪の生え際との整合関係から決定されている。これを踏まえると、一般に、かつらベース1の部位分けは、側面視に基くと概念的に次のように考えることができる。
すなわち、図1にかつらベース1の側面視を示すように、かつらベース1の前側と後側とは、天部15を通る垂直平面Sv1を境とする。天部15は、水平面Slと最も高い位置で接する部分からなる。垂直平面Sv1は、水平面Slに直交する平面である。周縁14のうちの最も後寄りに位置する後端Pbと、この後端Pbに交わり、かつかつらベース1の左右の揉み上げ形成部16に接する左右の接線とを含んだ平面S1を考える。揉み上げ形成部16は、平面S1を天部15側へ平行移動させて周縁14上の左右の最もくびれた部分Pl1、Pr1に達するまでに平面S1と交わる部分からなる。平面S1に平行であって周縁14の最大左右幅を成す左端Pl2、右端Pr2を含む境界平面S2を考える。左右両端Pl2、Pr2は、垂直平面Sv1上に位置するから前後境界上の周縁部分である。ネープ部11は、かつらベース1の後側のうち、境界平面S2よりも耳側の部分からなる。かつらベース1の最後方部12は、最も後寄りに位置する部分からなる。かつらベース1の後頭下形成部13は、かつらベース1の後側のうち、かつらベース1の前後境界上の周縁部分である左右両端Pl2、Pr2と最後方部12間を結ぶ直線Lと、ネープ部11間に連続する部分からなる。
上述の部位分けに基づけば、かつらベース1の後側のうち、側面視で最後方部12よりも低い部分は、最後方部12を含む位置まで水平面Slを平行移動させたとき、その水平面よりも低い側の部分からなり、ネープ部11と、後頭下形成部13とを含む部分である。ネープ部11は、襟足から盆の窪に対応する部分と考えてよい。後頭下形成部13は、後頭部に対応する部分と考えてよい。
かつらベース1は、サイズ調整具2、高位サイズ調整具3の締め具合に応じて皺寄りを生じ得る柔軟性をもつ。このようなかつらベース1は、ネット、人工皮膚等を適宜に1枚又は複数枚用いて形成することができる。かつらベース1のうち、サイズ調整具2、高位サイズ調整具3から負荷される部分及びその付近は、調整機能に支障がないよう適宜に補強部材を設けることができる。かつらベース1の内面には、滑り止めとなるシリコンゴムシート、自毛に留めるピンやクリップ、頭皮に接着するための両面テープ等を設けることができる。かつらベース1は、一部材のものに限られず、例えば、特開2004−35312号に開示されたかつらのように、頭に接するインナーキャップと、毛で外面を覆われたかつら本体とからなり、インナーキャップをかつら本体に着脱可能としたものでもよい。サイズ調整具2、高位サイズ調整具3は、それぞれインナーキャップの内面又は外面に設けることができる。
毛4は、特に髪形を限定されない。この発明は、かつらベース1のミスフィットに由来した髪形の扁平が目立ち易い髪形を採用するかつらに好適である。例えば、女性用のボブスタイルの基本的な外観は、かつらの頭頂部から後頭頂部にかけて膨らみがあり、後頭部から襟足にかけて次第にしぼむ形態なので、後頭頂部の扁平が目立ち易い特徴がある。
図1、図3は、サイズ調整具2、高位サイズ調整具3をそれぞれ最も緩めた状態を示す。図4は、サイズ調整具2、高位サイズ調整具3をそれぞれ最も締めた状態を示す。なお、図4中に、図1、図3の状態におけるかつらベース1の外形線を二点鎖線で示した。
図1、図3、図4に示すように、サイズ調整具2は、揉み上げ形成部16の付け根付近とネープ部11とをこの間の周縁14部分に沿った方向に引き寄せるように設けられている。引き寄せは、左右それぞれに設けられた引っ張り部材21による。引っ張り部材21は前後一端側でかつらベース1の内面側に固定され、前後他端側に自由部を有する。引っ張り部材21の自由部に係止部22が設けられている。係止部22は、ネープ部11の内面に設けられた被係止部23に留めることができる。被係止部23は、複数個所に左右対称に並んでいる。係止部22を被係止部23に留めて引っ張り部材21を掛け渡すことができる。係止部22を最も左右中央に近い位置の被係止部23に留めると、かつらベース1のうち、引っ張り部材21の固定部24と被係止部23間の部分は、最も寄せ縮められる。その結果、ネープ部11が最も締められる。係止部22を最も左右中央から遠い位置の被係止部23に留めると、前記固定部24と被係止部23間の部分が最も緩められる。その結果、ネープ部11が最も緩められる。左右中央に近い被係止部23に留める程、ネープ部11の締め具合がきつくなる。引っ張り部材21の自由部は、かつらベース1の内面に前記周縁14部分に沿って設けられた帯通し孔25に通されている。帯通し孔25が引っ張り部材21を前記周縁14部分に沿った方向に導くため、前記固定部24と被係止部23間の部分が安定して同方向に寄せ縮められ、周縁14の周囲長さが短くなる。
高位サイズ調整具3は、かつらベース1の左前側及び右前側のそれぞれと後頭下形成部13とを引き寄せるように設けられている。引き寄せは、左右それぞれに設けられた引っ張り部材31による。引っ張り部材31は前後一端側でかつらベース1の内面側に固定され、前後他端側に自由部を有する。引っ張り部材31の自由部に係止部32が設けられている。係止部32は、後頭下形成部13の内面に設けられた被係止部33に留めることができる。被係止部33は、複数個所に左右対称に並んでいる。係止部32を被係止部33に留めて引っ張り部材31を掛け渡すことができる。係止部32を最も左右中央に近い位置の被係止部33に留めると、かつらベース1のうち、引っ張り部材31の固定部34と被係止部33間の部分は、最も寄せ縮められる。その結果、後頭下形成部13が最も締められる。係止部32を最も左右中央から遠い位置の被係止部33に留めると、前記固定部34と被係止部33間の部分が最も緩められる。その結果、その結果、後頭下形成部13が最も緩められる。左右中央に近い被係止部33に留める程、後頭下形成部13の締め具合がきつくなる。引っ張り部材31の自由部は、かつらベース1の内面に前記周縁14部分に沿って設けられた帯通し孔35に通されている。帯通し孔35が引っ張り部材31を前記周縁14部分に沿った方向に導くため、前記固定部34と被係止部33間の部分が安定して同方向に寄せ縮められる。したがって、ネープ部11と後頭下形成部13が同方向に締められる。
係止部22、32と被係止部23、33は、着用時に調整位置から外れる恐れがない限り、フックと掛け穴、雄面ファスナと雌面ファスナ等の適宜の着脱構造を採用することができる。固定部24、34を後側、係止部22、32を前側に設けることもでき、固定部24、34に代えて係止部22、32と被係止部23、33のような着脱構造を設け、引っ張り部材21、31を着脱式にすることもできる。
サイズ調整具2による引き寄せ方向と、高位サイズ調整具3による引き寄せ方向とが同じになる領域を長くする程、ネープ部11と後頭下形成部13にかけての範囲が歪に引っ張られ難くなる。ひいては、サイズ調整具2と高位サイズ調整具3とを別々の締め具合に調整しても、本来の髪形が崩れ難くなる。
高位サイズ調整具3が後頭下形成部13を締めると、後頭下形成部13は、頭の最も後方に張った部分から前方斜め下に向って傾斜する後頭部に押し付けられる。このため、後頭下形成部13は、後頭部の傾斜に逆らって後頭頂部側へ摺り動き難い。高位サイズ調整具3が後頭下形成部13を前方斜め上に向って締めるようにすれば、後頭下形成部13を襟足側に摺り動かす接線方向分力が軽減され、後頭下形成部13が後頭部に掛かるように調整することができる。したがって、後頭下形成部13の締め付けが安定し、装着感の向上や形崩れの防止に有利である。
前記固定部34と被係止部33間の部分は、上記引き寄せに伴う寄せ縮めにより、引き寄せ方向に波打った皺が寄る。同じ寄せ縮め量を前提にすると、固定部34と被係止部33間の引き寄せ方向距離を短く設ける程、皺が高くなる。後頭下形成部13と後頭部との接触性を考えると、皺は低い程よい。固定部34をかつらベース1の左前側と右前側とに配置すれば、かつらベース1の前側をも利用して皺を低くすることができる。ひいては、後頭下形成部13と後頭部との接触性を高め、装着感を向上させることができる。
図1のかつらベース1の側面視の各部の垂直方向の位置関係と、図4に示すかつらベース1の後側の皺寄り状態とを対比すれば明らかなように、サイズ調整具2と高位サイズ調整具3とを最も緩い調整位置から締め側に調整すると、かつらベース1の後側のうち、側面視で最後方部12よりも低い部分全体が締められる。サイズ調整具2と高位サイズ調整具3とを最もきつく調整すると、最後方部12よりも低い部分全体が最もきつく締められる。かつらの使用に際しては、先ず、サイズ調整具2の調整位置を決定する。これにより、かつらベース1の滑り止め、両面テープ等を頭皮に密着させ、かつらの位置決めを確保する。この後、かつらベース1を頭に被って後頭下形成部13のぶかぶか具合を確認する。この後、かつらベース1を脱いで高位サイズ調整具3の調整位置を決定する。高位サイズ調整具3の調整位置は、被係止部33が後頭部に掛かり続けるように決定する。この条件を満たす限り、かつらの髪形が好みのスタイルになるよう高位サイズ調整具3の調整位置を決定することができる。
後頭下形成部13が締められると、かつらベース1の後側のうち、特にぶかぶかになる部分で頭への適合性が高まる。また、高位サイズ調整具3によって後頭下形成部13が締められても、かつらの後側の頭頂から最も後方に張った部分にかけての髪形部分で膨らみを保つことができるので、かつらの髪形が扁平して見える心配はない。したがって、実施形態に係るかつらは、サイズ調整具2のみを備えた従来品と比して、頭の扁平に対するかつらの適応性を向上させることができる。
日本人女性用一般には、高位サイズ調整具3は、かつらベース1の後側の最も低い周縁部分からかつらベース1に沿って上方に離れた距離lが6cm〜7cmのところで後頭下形成部13を締め得るように設けるとよい。実施形態では、後端Pbを含むネープ部11の直線状の周縁最下辺部から距離lが6cm〜7cmのところに各被係止部33が設けられる。
例えば、図5〜図9に示す実施例1は、カーリーボブスタイルの髪形を有し、前記かつらベースに沿って上方に離れた距離が6.5cmのところ高位サイズ調整具を備え、さらに前記距離が3cm、8.3cm、16cmのところを締め得る3つの比較用サイズ調整具を備えるかつらである。高位サイズ調整具及び比較用サイズ調整具は、共に引っ張り部材に係るものであり、それぞれ最も緩めた状態にすると無効になる。図5〜図9の各図中には、髪形の後側における外観変化を分かり易くするため、髪形に沿った太線を描いている。かつらを被せたマネキン頭は、日本人女性の標準的な頭蓋骨格に基いている。
図5は、サイズ調整具の調整位置を適切に決定し、高位サイズ調整具及び3つの比較用サイズ調整具が無効の状態を示す。後頭部付近における髪形外観は、マネキン頭の大きさからすると膨らみ過ぎており、見た目が悪い。
前記3cmの比較用サイズ調整具は、かつらベースのネープ部の上端部に被係止部がある。その被係止部は、かつらを被せたマネキン頭の盆の窪から3cm程高いところに接する。図6は、図5の状態から、前記3cmの比較用サイズ調整具を被係止部が前記のところに接するように調整位置を決定し、他の比較用サイズ調整具及び高位サイズ調整具を無効とした状態を示す。図6と図5を比較すれば明らかなように、前記3cmの比較用サイズ調整具では、後頭部付近における髪形外観の変化が認められない。また、前記3cmの比較用サイズ調整具では、後頭部全体の接触は得られず、装着感の改善がなかった。
前記高位サイズ調整具は、かつらベースの後頭下形成部の高さ方向中間部分に被係止部がある。その被係止部は、マネキン頭の最も後方に張った部分から前方斜め下向きに傾斜をもった後頭部の高さ方向中間部分に接する。図7は、図5の状態から高位サイズ調整具を被係止部が前記の部分に接するように調整位置を決定し、3つの比較用サイズ調整具を無効とした状態を示す。図7と図5を比較すれば明らかなように、高位サイズ調整具では、後頭部付近における髪形外観がしぼみ、頭頂部から後頭頂部にかけては本来の髪形が保たれている。このため、全体としての扁平は認められず、後頭部付近における髪形外観もマネキン頭の大きさに適切なしぼみ具合になっている。また、かつらベースの後頭下形成部が全体的に後頭部に接するため、装着感の改善が認められた。被係止部の高さ位置が6.5cmから±0.5cmずれた程度ならば、頭全体の寸法との比率からして大差がなく、同様の結果が得られると考えてよい。
前記8.3cmの比較用サイズ調整具は、かつらベースの最後方部に被係止部がある。その被係止部は、マネキン頭の最も後方に張った部分に接する。図8は、図5の状態から前記8.3cmの比較用サイズ調整具を被係止部が前記の部分に接するように調整位置を決定し、他の比較用サイズ調整具及び高位サイズ調整具を無効とした状態を示す。図8と図5と図7を比較すれば明らかなように、8.3cmの比較用サイズ調整具では、頭の最も後方に張った部分に被係止部が接するため、後頭部付近における髪形外観のしぼみ具合が緩く、図7よりも見た目に劣る。また、比較用サイズ調整具の引っ張り力で被係止部が後頭頂部にずり上がり易かった。
前記16cmの比較用サイズ調整具は、かつらベースの後頭上形成部に被係止部がある。その被係止部は、マネキン頭の最も後方に張った部分から前方斜め上向きに傾斜をもった後頭頂部の高さ方向中間部分に接する。図9は、図5の状態から前記16cmの比較用サイズ調整具を被係止部が前記の部分に接するように調整位置を決定し、他の比較用サイズ調整具及び高位サイズ調整具を無効とした状態を示す。図9と図5と図8を比較すれば明らかなように、後側では、頭頂部から後頭頂部にかけてしぼみ、後頭部付近における髪形外観は膨らみ過ぎるため、全体として扁平した外観になってしまう。マネキン頭の扁平がきついと、さらに後側で髪形が扁平することになる。また、被係止部がさらにずり上がり、不快な装着感となる。
実施例1の比較結果からすると、日本人女性用一般においては、高位サイズ調整具により、ネープ部の最も低い周縁部分から垂直方向に6cm〜7cm高い位置で後頭下形成部を締めることが好ましい、といえる。
図10に示す実施例2は、図7の実施例1において高位サイズ調整具の固定部を後頭下形成部内に変更し、3つの比較用サイズ調整具を無効化したものである。図10は、サイズ調整具を実施例1と同じに調整し、高位サイズ調整具を被係止部が後頭部の高さ方向中間部分に接するように調整した状態を示す。図10中にも髪形に沿った太線を描いている。
実施例2では、実施例1の図7の状態と比して、かつらベースの後頭下形成部の部分に高い皺が多く認められた。実施例2では、高い皺が多く寄ったため、後頭下形成部の全域で後頭部から浮いた部分が多く生じ、また、後頭下形成部を左右両側から引っ張ることができない。その結果、図10と図7を比較すれば明らかなように、後頭部付近における髪形外観が膨らんで見える。したがって、実施例1、2の比較結果からすると、高位サイズ調整具により、かつらベースの左前側及び右前側のそれぞれと後頭下形成部とを引き寄せることが好ましい、といえる。
1 かつらベース
2 サイズ調整具
3 高位サイズ調整具
4 毛
11 ネープ部
12 最後方部
13 後頭下形成部
14 周縁
15 天部
16 揉み上げ形成部
17 後頭上形成部
21、31 引っ張り部材
22、32 係止部
23、33 被係止部
24、34 固定部
25、35 帯通し孔
L 直線
l 距離
Pb 後端
Pl2 左端
Pr2 右端
S1 平面
S2 境界平面

Claims (4)

  1. 頭に被るかつらベースと、
    上記かつらベースの周縁側に設けられたサイズ調整具と、
    上記かつらベースの上記サイズ調整具よりも天部側に設けられた高位サイズ調整具とを備え、
    上記かつらベースの後側のうち側面視で最後方部よりも低い部分全体を上記サイズ調整具と上記高位サイズ調整具とにより締め得るかつら。
  2. 上記高位サイズ調整具は、上記かつらベースの左前側及び右前側のそれぞれと上記最後方部よりも低い部分とを引き寄せるように設けられている請求項1に記載のかつら。
  3. 上記サイズ調整具による引き寄せ方向と、上記高位サイズ調整具による引き寄せ方向とが同じになる領域を有する請求項1又は2に記載のかつら。
  4. 上記高位サイズ調整具は、上記かつらベースの後側の最も低い周縁部分から該かつらベースに沿って上方に離れた距離が6cm〜7cmのところで上記最後方部よりも低い部分を締め得るように設けられている請求項1から3のいずれか1つに記載のかつら。
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