JP2011016347A - 液体吐出装置、及び、液体吐出装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高粘度液体を微小な液滴として吐出する場合に尾曳を抑えることが可能な液体吐出装置、及び、液体吐出装置の制御方法を提供する。
【解決手段】インクの吐出時における静的表面張力が24mN/m以上30mN/m以内であり、圧力発生室におけるインク粘度が10mPas以上17mPas以内であり、ノズルから吐出される液滴の飛翔速度が7m/s以上11m/s以下となるように、圧力発生手段を制御することで、5ng以下の重量の液滴をノズルから吐出させることを特徴とする液体吐出装置を提供する。
【選択図】図5
【解決手段】インクの吐出時における静的表面張力が24mN/m以上30mN/m以内であり、圧力発生室におけるインク粘度が10mPas以上17mPas以内であり、ノズルから吐出される液滴の飛翔速度が7m/s以上11m/s以下となるように、圧力発生手段を制御することで、5ng以下の重量の液滴をノズルから吐出させることを特徴とする液体吐出装置を提供する。
【選択図】図5
Description
本発明は、インクジェット式プリンター等の液体吐出装置、及び、液体吐出装置の制御方法に関するものであり、特に、より高粘度の液体に対応することが可能な液体吐出装置、及び、液体吐出装置の制御方法に関するものである。
液体吐出装置は、液体を吐出可能な液体吐出ヘッドを備え、この液体吐出ヘッドから液体を吐出して着弾対象物に着弾させる装置である。この液体吐出装置の代表的なものとして、例えば、インクジェット式記録ヘッド(液体吐出ヘッドの一種。以下、単に記録ヘッドという)を備え、この記録ヘッドのノズルから液体状のインクを吐出させて、記録紙や光ディスクの印刷面等の印刷媒体(着弾対象物の一種)に着弾させることで画像やテキスト等の記録を行うインクジェット式プリンター(以下、単にプリンターという。)等の画像記録装置を挙げることができる。また、近年においては、この画像記録装置に限らず、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造装置や電極形成装置等、各種の製造装置にも液体吐出装置のインクジェット技術が応用されている。
上記液体吐出装置は、吐出するときの粘度が10mPas以上の液体(以下、高粘度液体)を吐出する用途にも用いられる場合がある(例えば、特許文献1参照)。例えば、高粘度のインクは、粘度の低いインク(10mPas未満)と比較して記録紙上で滲み難いため記録画像の濃度にムラが生じ難く乾燥も早いという利点がある。また、紫外線を照射することで硬化する紫外線硬化型インクや液晶等も高粘度液体の一種である。
また、上記液体吐出装置では、記録媒体の所定の範囲をインクで埋める所謂ベタ印刷や文字等のテキスト印刷をより高速化するべく大きいインク滴も吐出することが望まれる一方で、記録画像等の高精細化の要請に応じるべくできるだけ小さいインク滴を吐出することも望まれる。このため、圧力発生室を収縮させて収縮状態としてノズルからインクを吐出させる収縮工程と、この収縮工程の直後に圧力発生室を膨張させる膨張工程と、を含む制御を行うことで、インク滴の微小化を図ることが行われている(例えば、特許文献2参照)。
ところで、液体吐出装置で上記の高粘度液体を吐出する場合、低粘度の液体を吐出する場合と比較して、吐出された液滴の進行方向後端部分が尾のように伸びる現象(以下、尾曳と称する。)が生じ易い傾向にある。特に、5ng以下の微小液滴を吐出する場合に、尾曳が生じやすい。即ち、上記特許文献2の構成のようにノズルの内径よりも微小な液滴を吐出しようとする場合、まず圧力発生室内の圧力を低下させてノズルにおけるメニスカスを圧力発生室側に一旦引き込んでから圧力発生室内の圧力を急激に増加させてメニスカスの中央部を吐出側に突出させた後、圧力発生室の圧力を再度低下させてメニスカス中央部の周囲を強く引き込むことにより、中央部分だけをメニスカスから分断させる制御が行われる。高粘度インクで微小な液滴を吐出する場合において、このメニスカス中央部だけを分断させるには、より強い力でメニスカスを引き込む必要があるため、上記の尾曳が長くなりやすい。
そして、このような尾曳が生じると、着弾対象物における着弾形状(ドット形状)が乱れる可能性がある。即ち、着弾形状は、画質上またはデバイスの性能上目標とする大きさの円形や楕円形であることが望ましいが、尾の部分が液滴本体の着弾部分に対して突出する状態で着弾すると、着弾形状が円形或いは楕円形ではなく歪になってしまう問題があった。また、尾の全体又は一部分が液滴本体から分離して飛翔した場合には、着弾対象物において液滴本体とは別の位置に着弾する可能性もある。このような着弾形状の乱れは、例えばプリンターで記録紙に画像を記録したときの画質の劣化の原因となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高粘度液体を微小な液滴として吐出する場合に尾曳を抑えることが可能な液体吐出装置、及び、液体吐出装置の制御方法を提供することにある。
[適用例1]ノズルに連通する圧力発生室に液体を導入し、圧力発生手段を駆動させることによって前記ノズルから液滴を吐出可能な液体吐出装置であって、前記液体の吐出時における静的表面張力が24mN/m以上30mN/m以内であり、前記圧力発生室における前記液体の粘度が10mPas以上17mPas以内であり、前記ノズルから吐出される液滴の飛翔速度が7m/s以上11m/s以下となるように、前記圧力発生手段を制御することで、5ng以下の重量の液滴を前記ノズルから吐出させることを特徴とする液体吐出装置。
この構成によれば、液体の吐出時における静的表面張力が24mN/m以上30mN/m以内、圧力発生室における液体粘度が10mPas以上17mPas以内、ノズルから吐出される液滴の飛翔速度が7m/s以上11m/s以下という各条件を満たすことで、特に高粘度液体を5ng以下の微小な液滴として吐出する場合において尾曳を抑制することができる。その結果、高粘度液体を微小な液滴として吐出する場合においても、着弾対象物における液体の着弾形状をより理想的な状態に近づけることが可能となる。これにより、例えば、インクジェット式記録装置において、記録紙等の印刷面に画像等を記録した場合に、記録画像を観た者が視覚的に感じる粒状感(画像中に細かい粒が見えるような感覚)を抑制することができるので、画質の向上に寄与することが可能となる。
[適用例2]前記圧力発生手段を駆動する駆動信号を発生する駆動信号発生手段を備え、前記駆動信号が前記圧力発生手段に印加されることにより、液滴の吐出が制御されることを特徴とする上記液体吐出装置
この構成によれば、駆動信号が圧力発生手段に印加されることで液滴の吐出が制御されるので、例えば駆動信号の駆動電圧等の設定により、吐出される液滴の飛翔速度を規定範囲内である7m/s以上11m/s以下に調整することができる。
[適用例3]前記駆動信号が、前記圧力発生室を膨張させて前記ノズルにおけるメニスカスを前記圧力発生室側に引き込む第1の圧力発生室膨張要素と、前記第1の圧力発生室膨張要素によって膨張された前記圧力発生室を収縮させて前記メニスカスを吐出側に押し出す圧力発生室収縮要素と、前記圧力発生室収縮要素によって収縮された前記圧力発生室を膨張させて前記メニスカスを前記圧力発生室側に再度引き込む第2の圧力発生室膨張要素と、を少なくとも含むことを特徴とする上記液体吐出装置。
この構成によれば、圧力発生室収縮要素によって圧力発生室が収縮された後、第2の圧力発生室膨張要素により圧力発生室が膨張し、メニスカスが圧力発生室側に再度引き込まれる。これにより、メニスカスにおいて吐出側に盛り上がった柱状部の周囲が急激に引き込まれるので柱状部を小さくすることができる。そのため、液滴の尾曳の抑制に寄与することができる。
[適用例4]前記圧力発生室に導入する液体を予め加熱することで粘度を低下させる加熱手段を備えることを特徴とする上記液体吐出装置。
この構成によれば、圧力発生室における液体の粘度が17mPasよりも大きい場合、加熱手段により液体が加熱されることで、粘度を上記範囲内に調整することができる。
[適用例5]ノズルに連通する圧力発生室に液体を導入し、圧力発生手段を駆動させることによって前記ノズルから液滴を吐出可能な液体吐出装置の制御方法であって、前記液体の吐出時における静的表面張力が24mN/m以上30mN/m以内であり、前記圧力発生室における前記液体の粘度が10mPas以上17mPas以内であり、前記ノズルから吐出される液滴の飛翔速度が7m/s以上11m/s以下となるように、前記圧力発生手段を制御することで、5ng以下の重量の液滴を前記ノズルから吐出させることを特徴とする液体吐出装置の制御方法。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明の液体吐出装置として、インクジェット式記録装置(以下、プリンター)を例に挙げて説明する。
図1はプリンターの電気的な構成を示すブロック図である。このプリンターは、プリンターコントローラー1とプリントエンジン2とで概略構成されている。プリンターコントローラー1は、ホストコンピューター等の外部装置との間でデータの授受を行う外部インターフェース(外部I/F)3と、各種データ等を記憶するRAM4と、各種データ処理のための制御ルーチン等を記憶したROM5と、各部の制御を行う制御部6と、クロック信号を発生する発振回路7と、記録ヘッド10へ供給する駆動信号を発生する駆動信号発生回路8と、ドットパターンデータや駆動信号等を記録ヘッド10に出力するための内部インターフェース(内部I/F)9とを備えている。
制御部6は、各部の制御を行うほか、外部装置から外部I/F3を通じて受信した印刷データを、ドットパターンデータに変換し、このドットパターンデータを内部I/F9を通じて記録ヘッド10側に出力する。このドットパターンデータは、階調データをデコード(翻訳)することにより得られる印字データによって構成されている。また、制御部6は、発振回路7からのクロック信号に基づいて記録ヘッド10に対してラッチ信号やチャンネル信号等を供給する。これらのラッチ信号やチャンネル信号に含まれるラッチパルスやチャンネルパルスは、駆動信号を構成する各パルスの供給タイミングを規定する。
駆動信号発生回路8(駆動信号発生手段の一種)は、制御部6によって制御され、圧電振動子20を駆動するための駆動信号を発生する。本実施形態における駆動信号発生回路8は、ノズル37(図2参照)からインク(液体の一種)をインク滴(液滴の一種)として吐出させて記録紙(着弾対象物の一種)上にドットを形成させるための吐出駆動パルスや、ノズル37(図2参照)に露出したインクの自由表面、即ち、メニスカスを微振動させてインクを攪拌するための微振動パルス等を一記録周期内に含む駆動信号COMを発生するように構成されている。
次に、プリントエンジン2側の構成について説明する。プリントエンジン2は、記録ヘッド10と、加熱機構11と、キャリッジ移動機構12と、紙送り機構13と、リニアーエンコーダー14とから構成されている。
加熱機構11(加熱手段の一種)は、例えば、電熱線から成るヒーター部とサーミスターから成る温度検出部(何れも図示せず)を備えて構成されており、記録ヘッド10によって吐出されるインクを予め加熱することによりインクの粘度を低下させる。ヒーター部と温度検出部は、例えば、記録ヘッド10におけるリザーバー33(図2参照)の近傍やケース流路27(図2参照)の近傍等、記録ヘッド10内を通過するインクを加熱及び温度検出できる位置に設けられる。この加熱機構11は、プリンターコントローラー1の制御部6によって温度制御が行われる。キャリッジ移動機構12は、駆動ベルトや駆動モーター等から成り、記録ヘッド10が設けられたキャリッジ(図示せず)を、記録紙等の印刷媒体の搬送方向に直交する方向に往復移動させるための機構である。紙送り機構13は、駆動モーターや紙送りローラー等により構成され、印刷動作時に記録ヘッド10とプラテンの間に記録紙を通過させ、画像等が印刷された記録紙を排出トレイ側に排出する機構である。リニアーエンコーダー14は、キャリッジの移動に伴ってエンコーダーパルスを出力する。このリニアーエンコーダー14から出力されたエンコーダーパルスは、制御部6に出力される。制御部6は、エンコーダーパルスに基づいてキャリッジ(記録ヘッド10)の走査位置を認識できる。
加熱機構11(加熱手段の一種)は、例えば、電熱線から成るヒーター部とサーミスターから成る温度検出部(何れも図示せず)を備えて構成されており、記録ヘッド10によって吐出されるインクを予め加熱することによりインクの粘度を低下させる。ヒーター部と温度検出部は、例えば、記録ヘッド10におけるリザーバー33(図2参照)の近傍やケース流路27(図2参照)の近傍等、記録ヘッド10内を通過するインクを加熱及び温度検出できる位置に設けられる。この加熱機構11は、プリンターコントローラー1の制御部6によって温度制御が行われる。キャリッジ移動機構12は、駆動ベルトや駆動モーター等から成り、記録ヘッド10が設けられたキャリッジ(図示せず)を、記録紙等の印刷媒体の搬送方向に直交する方向に往復移動させるための機構である。紙送り機構13は、駆動モーターや紙送りローラー等により構成され、印刷動作時に記録ヘッド10とプラテンの間に記録紙を通過させ、画像等が印刷された記録紙を排出トレイ側に排出する機構である。リニアーエンコーダー14は、キャリッジの移動に伴ってエンコーダーパルスを出力する。このリニアーエンコーダー14から出力されたエンコーダーパルスは、制御部6に出力される。制御部6は、エンコーダーパルスに基づいてキャリッジ(記録ヘッド10)の走査位置を認識できる。
記録ヘッド10は、シフトレジスター(SR)15、ラッチ16、デコーダー17、レベルシフター(LS)18、スイッチ19、及び圧電振動子20を備えている。プリンターコントローラー1からのドットパターンデータSIは、発振回路7からのクロック信号CKに同期して、シフトレジスター15にシリアル伝送される。このドットパターンデータは、2ビットのデータであり、例えば、非記録(微振動)、小ドット、中ドット、大ドットからなる4階調の記録階調(吐出階調)を表す階調情報によって構成されている。具体的には、非記録は階調情報「00」、小ドットは階調情報「01」、中ドットが階調情報「10」、大ドットが階調情報「11」と表される。
シフトレジスター15には、ラッチ16が電気的に接続されており、プリンターコントローラー1からのラッチ信号(LAT)がラッチ16に入力されると、シフトレジスター15のドットパターンデータをラッチする。このラッチ16にラッチされたドットパターンデータは、デコーダー17に入力される。このデコーダー17は、2ビットのドットパターンデータを翻訳してパルス選択データを生成する。このパルス選択データは、駆動信号COMを構成する各パルスに各ビットを夫々対応させることで構成されている。そして、各ビットの内容、例えば、「0」,「1」に応じて圧電振動子20に対する吐出駆動パルスの供給又は非供給が選択される。
そして、デコーダー17は、ラッチ信号(LAT)又はチャンネル信号(CH)の受信を契機にパルス選択データをレベルシフター18に出力する。この場合、パルス選択データは、上位ビットから順にレベルシフター18に入力される。このレベルシフター18は、電圧増幅器として機能し、パルス選択データが「1」の場合、スイッチ19を駆動できる電圧、例えば数十ボルト程度の電圧に昇圧された電気信号を出力する。レベルシフター18で昇圧された「1」のパルス選択データは、スイッチ19に供給される。このスイッチ19の入力側には、駆動信号発生回路8からの駆動信号COMが供給されており、スイッチ19の出力側には、圧電振動子20が接続されている。
そして、パルス選択データは、スイッチ19の作動、つまり、駆動信号中の駆動パルスの圧電振動子20への供給を制御する。例えば、スイッチ19に入力されるパルス選択データが「1」である期間中は、スイッチ19が接続状態になって、対応する吐出駆動パルスが圧電振動子20に供給され、この吐出駆動パルスの波形に倣って圧電振動子20の電位レベルが変化する。一方、パルス選択データが「0」である期間中は、レベルシフター18からはスイッチ19を作動させるための電気信号が出力されない。このため、スイッチ19は切断状態となり、圧電振動子20へは吐出駆動パルスが供給されない。
このような動作を行うデコーダー17、レベルシフター18、スイッチ19、制御部6、及び駆動信号発生回路8は、吐出制御手段として機能し、ドットパターンデータに基づき、駆動信号の中から吐出駆動パルスを選択して圧電振動子20に印加(供給)する。その結果、吐出駆動パルスの電圧変化に応じて圧電振動子20が伸張又は収縮し、この圧電振動子20の伸縮に伴って圧力発生室35(図2参照)が膨張又は収縮することにより、ドットパターンデータを構成する階調情報に応じた量のインク滴がノズルから吐出される。
図2は、上記記録ヘッド10(液体吐出ヘッドの一種)の構成を説明する要部断面図である。この記録ヘッド10は、ケース23、振動子ユニット24、及び流路ユニット25等を備えている。上記のケース23の内部には振動子ユニット24を収納するための収納空部26が形成されている。振動子ユニット24は、圧力発生手段の一種として機能する圧電振動子20と、この圧電振動子20が接合される固定板28と、圧電振動子20に駆動信号を供給するためのフレキシブルケーブル29とを備えている。図3に示すように、圧電振動子20は、圧電体層と電極層とを交互に積層した圧電板を櫛歯状に切り分けることで作製された積層型であって、積層方向(電界方向)に直交する方向に伸縮可能(電界横効果型)な縦振動モードの圧電振動子である。
流路ユニット25は、流路形成基板30の一方の面にノズルプレート31を、流路形成基板30の他方の面に振動板32をそれぞれ接合して構成されている。この流路ユニット25には、リザーバー33(共通液体室)、インク供給口34、圧力発生室35、ノズル連通口36、及びノズル37を設けている。そして、インク供給口34から圧力発生室35及びノズル連通口36を経てノズル37に至る一連のインク流路が、各ノズル37に対応して形成されている。
上記ノズルプレート31は、ドット形成密度に対応したピッチ(例えば180dpi)で複数のノズル37が列状に開設された板状部材であり、本実施形態ではステンレス鋼により作製されている。このノズルプレート31には、ノズル37を列設してノズル列(ノズル群)が複数設けられており、1つのノズル列は、例えば180個のノズル37によって構成される。
上記振動板32は、支持板38の表面に可撓性を有する弾性体膜39を積層した二重構造である。本実施形態では、ステンレス板を支持板38とし、この支持板38の表面に樹脂フィルムが弾性体膜39としてラミネートされた複合板材により振動板32が作製されている。この振動板32には、圧力発生室35の容積を変化させるダイヤフラム部40が設けられている。また、この振動板32には、リザーバー33の一部を封止するコンプライアンス部41が設けられている。
上記のダイヤフラム部40は、エッチング加工等によって支持板38を部分的に除去することで作製される。即ち、このダイヤフラム部40は、圧電振動子20の自由端部の先端面が接合される島部42と、この島部42を囲う薄肉弾性部43とから成る。上記のコンプライアンス部41は、リザーバー33の開口面に対向する領域の支持板38がエッチング加工等によって除去されることにより作製される。このコンプライアンス部41は、リザーバー33に貯留された液体の圧力変動を吸収するダンパーとして機能する。
そして、上記の島部42には圧電振動子20の先端面が接合されているので、この圧電振動子20の自由端部が伸縮することで圧力発生室35の容積が変動する。この容積変動に伴って圧力発生室35内のインクに圧力変動が生じる。そして、記録ヘッド10は、この圧力変動を利用してノズル37からインク滴を吐出させる。
次に、上記プリンターにおいて、光硬化型インク等の高粘度のインク(高粘度液体の一種)を吐出するための構成について説明する。上記プリンターで高粘度の液体を吐出する場合、低粘度の液体を吐出する場合と比較して、吐出された液滴の後の部分が尾のように伸びる尾曳が生じ易い傾向にある。特に、5ng以下の微小液滴を吐出する場合に、尾曳が生じやすい。即ち、ノズルの内径よりも微小な液滴を吐出しようとする場合、まず圧力発生室内の圧力を低下させてノズルにおけるメニスカスを圧力発生室側に一旦引き込んでから圧力発生室内の圧力を急激に増加させてメニスカスの中央部を吐出側に突出させた後、圧力発生室の圧力を再度低下させてメニスカス中央部の周囲を強く引き込むことにより、中央部分だけをメニスカスから分断させる制御が行われる。高粘度インクで微小な液滴を吐出する場合において、このメニスカス中央部だけを分断させるには、より強い力でメニスカスを引き込む必要があるため、その結果として尾曳が長くなる傾向にある。そして、このような尾曳が生じると、記録紙等の着弾対象物における着弾形状(ドット形状)が乱れる可能性がある。このような着弾形状の乱れは、プリンターで記録紙に画像を記録したときには画質の劣化の原因となる。
このため、本発明に係るプリンターでは、高粘度インクを吐出する場合、特に、5ng以下の微小なインク滴を吐出する場合の条件としてインクの粘度と表面張力の値を規定すると共に、以下で説明する吐出駆動パルスDPを用いて適切な吐出制御を行うことで、尾曳を抑制するようにしている。
まず、インクの吐出時における静的表面張力は24mN/m以上30mN/m以内に規定される。インクの静的表面張力は、ノズル37から吐出されたインク滴の形状や、記録紙等の印刷面に着弾したときの着弾形状に影響を及ぼす。この静的表面張力が24mN/mよりも小さい場合、規定範囲内の場合と比べて吐出されたインク滴の形状が球形になり難く、また、尾の部分がインク滴本体から分離し易くなる。そして、印刷面に着弾したときのインクの広がりも大きくなる傾向にあるため、着弾形状が歪になりやすい。これは、ノズル37から離れた瞬間における液体の収縮(球形になろうとして収縮する現象)は、表面張力によるところが大きいためである。逆に、静的表面張力が30mN/mよりも大きい場合、インク滴の形状が球形になり易く、印刷面に着弾したときにインクの広がりが規定範囲内の場合と比べて小さくなり着弾形状も円形により近くなる。しかしながら、規定範囲内の場合と比べて着弾時の広がりが小さくなるので印刷面の空白部分をインクで塗りつぶし難くなり、本来埋めなければならない領域を埋められず、その結果、記録画像の画質が低下する虞がある。これに対し、静的表面張力を規定範囲内に調整したインクを吐出する場合、インク滴の飛翔時や着弾時の形状を理想的な状態(設計上目標とする大きさで円形に近い状態)に近づけることが可能となる。なお、インクの静的表面張力は、界面活性剤の濃度により調整することができる。
次に、吐出を行う際の圧力発生室35或いはノズル37におけるインクの粘度は10mPas以上17mPas以内に規定される。インク粘度は、尾曳の長さに影響する。即ち、粘度が大きいほど、吐出時の尾曳が長くなる傾向にある。例えば、吐出時のインク粘度が18mPasである場合、インク粘度が17mPasである場合と比較して、尾曳が1割から2割以上長くなる。10mPas以下の液体のインクは、尾曳の全長が短くなるが、安定的に吐出するには制御に振動を抑える要素が必要となる。即ち、以下で説明する吐出駆動パルスDPに、振動を抑える波形要素を入れる必要が生じる。これにより、制御コントロールや駆動パルスが複雑になり、1回の吐出により多くの時間を要することになるので記録速度が低下する原因となる。
なお、インクの粘度が17mPasよりも大きい場合、加熱機構11によりインクを予め加熱することで、インク粘度を上記範囲内に調整することができる。
なお、インクの粘度が17mPasよりも大きい場合、加熱機構11によりインクを予め加熱することで、インク粘度を上記範囲内に調整することができる。
そして、上記条件の下、ノズル37から吐出されるインク滴の飛翔速度が7m/s以上11m/s以下となるように圧電振動子20が制御される。以下、この点について説明する。図4は、駆動信号発生回路8が発生する駆動信号COMに含まれる吐出駆動パルスDPの構成を説明する波形図である。例示した吐出駆動パルスDPは、本実施形態におけるプリンターにおいて吐出可能なインク滴のうち最もサイズの小さいインク滴(例えば、重量が3.5ngのインク滴)を吐出するための吐出駆動パルス(小ドット吐出駆動パルス)である。この吐出駆動パルスDPは、基準電位VLから第1膨張電位VH1まで電位を上昇させて圧力発生室35を基準容積から最大膨張容積まで膨張させる第1の圧力発生室膨張要素p1と、圧力発生室35の膨張状態を一定時間維持する第1膨張電位VH1で一定な第1ホールド要素p2と、第1膨張電位VH1から中間電位VMまで一定勾配で電位を降下させて圧力発生室35を収縮させる第1収縮要素p3(圧力発生室収縮要素)と、圧力発生室35の収縮状態を維持する中間電位VMで一定な第2ホールド要素p4と、中間電位VMから第2膨張電位VH2まで電位を上昇させて圧力発生室35を中間膨張容積まで再度膨張させる第2の圧力発生室膨張要素p5と、圧力発生室35の膨張状態を一定時間維持する第2膨張電位VH2で一定な第3ホールド要素p6と、第2膨張電位VH2から基準電位VLまで一定勾配で電位を降下させて圧力発生室35を収縮させて基準容積まで復帰させる第2収縮要素p7と、を含んで構成されている。
上記吐出駆動パルスDPが圧電振動子20に印加されると次のように作用する。まず、第1の圧力発生室膨張要素p1により圧電振動子20が収縮して、基準電位VLに対応する最小容積から第1膨張電位VH1で規定される最大膨張容積まで膨張する(第1膨張工程)。これにより、図6(a)に示すように、ノズル37におけるメニスカスが圧力発生室35側に引き込まれる。この圧力発生室35の膨張状態は、第1ホールド要素p2の供給期間中に亘って維持される。その後、第1収縮要素p3が圧電振動子20に印加されることにより圧電振動子20が急激に伸張して圧力発生室35の容積が最大膨張容積から中間電位VMに対応する収縮容積まで収縮する(圧力発生室収縮工程)。この圧力発生室35の急激な収縮によって圧力発生室35内のインクが加圧され、これにより、図6(b)に示すように、圧力変動に追従し易いメニスカスの中心部分が吐出側に押し出されて柱状に盛り上がる(以下、この部分を柱状部という。)。そして、圧力発生室35の収縮状態は、第2ホールド要素p4の供給期間に亘って維持される。
その後、第2の圧力発生室膨張要素p5が圧電振動子20に印加され、これにより、圧電振動子20が再度収縮して圧力発生室35が収縮容積から第2膨張電位VH2に対応する中間膨張容積まで膨張する(再膨張工程)。これにより、図6(c)に示すように、メニスカスにおける柱状部の周囲が圧力発生室35側に引き込まれる。一方、柱状部は、圧力発生室収縮工程で吐出側に押し出されたときの慣性力により、吐出側に移動を続ける。このように、圧力発生室収縮工程の後、再膨張工程を少なくとも1回行うことにより、圧力発生室収縮工程において吐出側に盛り上がった柱状部の周囲が急激に引き込まれ、これにより柱状部を小さくすることができる。これにより、液滴の微小化と尾曳の抑制に寄与することができる。なお、再膨張工程は、複数回に分けて行うようにしても良い。或いは、再膨張工程の途中において膨張速度を変えるようにすることも可能である。即ち、第2の圧力発生室膨張要素p5を、電圧変化率の異なる複数の波形要素から構成することができる。
続いて、第3ホールド要素p6が圧電振動子20に印加されて、中間膨張容積が一定時間維持される。その後、図6(d)に示すように、柱状部分が途中で千切れて、メニスカスから分離した部分が、ノズル37の内径よりも小さい5ng以下の微小インク滴としてノズル37から吐出される。そして、第3ホールド要素p6の後に続いて、インク滴の吐出による反動でメニスカスが圧力発生室35側に引き込まれるタイミングで、第2収縮要素p7が圧電振動子20に印加されて圧電振動子20が伸張すると、圧力発生室35が第2膨張電位VH2で規定される中間膨張容積から基準容積まで収縮する(第2の収縮工程)。これにより、メニスカスが圧力発生室側に引き込まれることを抑えて、メニスカスの残留振動が抑制されると共に、メニスカスを吐出されたインク滴に近づけることで余分なインクがメニスカスに吸収される。
上記吐出駆動パルスDPは、吐出されるインク滴の飛翔速度が7m/s以上11m/s以下となるように駆動電圧Vd(基準電位VLから第1膨張電位VH1までの電位差)が調整されている。この駆動電圧Vdの調整は、駆動電圧Vdの変化に対するインク飛翔速度の変化の特性に応じて記録ヘッド毎に定められる。なお、インク滴の飛翔速度については、駆動電圧Vdによる調整に限らず、その他の方法を採用することもできる。例えば、第1の圧力発生室膨張要素p1や第1収縮要素p3の電位変化の傾き(単位時間当たりの電位変化量)を変える方法を採用することもできるし、或いは、第1ホールド要素p2の時間幅を変える方法を採用することも可能である。
ここで、インク飛翔速度と尾曳の関係に関し、インク滴の飛翔速度が高くなるほど尾曳が長くなる傾向にある。例えば、インク滴の飛翔速度が15m/sの場合、飛翔速度が10m/s以下の場合と比較して尾曳が長くなり、これにより、インク滴の飛翔時の全長(インク滴先端から尾の後端までの長さ)が長くなる。また、尾の部分がインク滴本体から分離し易くなる。その結果、記録紙等の印刷面においてインク滴本体とは別の位置に、当該インク滴本体から分離した部分(以下、サテライト滴とも言う。)が着弾して着弾形状が乱れる可能性もある。これに対し、吐出されるインク滴の飛翔速度が11m/s以下となるように制御することによって尾曳を抑えることができ、これにより、インク滴の飛翔時の全長を短くすることができる。
例えば、インク滴の飛翔速度が5m/sの場合、飛翔速度が7m/s以上の場合と比較してインク滴の飛翔方向が曲がり、記録紙等の着弾対象物において正規の着弾位置(本来目標とする着弾位置)から離れた位置にインク滴が着弾してしまう場合がある。
このように、上記の条件の下で吐出駆動パルスDPによって圧電振動子20を駆動することにより、即ち、インクの静的表面張力が24mN/m以上30mN/m以内、圧力発生室35におけるインク粘度が10mPas以上17mPas以内、ノズル37から吐出されるインク滴の飛翔速度が7m/s以上11m/s以下という各条件を全て満たすことで、高粘度インクを5ng以下の微小な液滴として吐出する場合においても尾曳を抑制することができる。その結果、着弾形状をより理想的な状態に近づけることが可能となる。これにより、本発明に係るプリンターでは、記録紙等に記録された画像の低下を防止することができる。
図5は、5ng以下の微小インクを吐出する時の(圧力発生室35又はノズル37における)インクの粘度、静的表面張力、インク滴の飛翔速度に対し、記録紙等の印刷面における着弾形状(印刷面に対して垂直な方向から観たときのドットの形状)および安定性の可否を示した表である。この例では、上記の条件を変えつつA〜ZおよびA1〜H1までの34通りを検証した結果を示している。
図8は、図5のドット形状の可否を示す記号に対する実際の着弾形状の例を示す図である。「○○」は真円に近く、最も理想な形状であることを示す。「○」は「○○」の場合よりも楕円形状であるが、記録画像の画質上問題無い形状であることを示す。「△」はインク滴本体の着弾位置とサテライト滴の着弾位置とが少しずれて達磨状の形状となっており、記録画像の画質に影響が生じる可能性があることを示す。「×」は「△」の場合よりもサテライト滴の着弾位置がインク滴本体の着弾位置からずれており、記録画像の画質に影響が生じる可能性が「△」の場合より高くなることを示す。「××」はサテライト滴がインク滴本体の着弾位置から離れた場所に着弾し、記録画像の画質に悪影響が生じることを示す。「×××」は「××」の場合よりもサテライト滴がインク滴本体の着弾位置から離れた場所に着弾し、記録画像の画質により悪影響を及ぼすことを示す。また、「×××」はサテライト滴が複数に分裂してインク滴本体の着弾位置から離れた場所にそれぞれ着弾し、記録画像の画質に著しく悪影響を及ぼすことを示す。これらの記号のうち、「○○」、「○」の場合は合格とされ、「△」、「×」、「××」、及び「×××」の場合は不合格とされる。
また、「安定性」は、インク滴を連続的に吐出したときにインクの重量や飛翔速度が安定的に得られるか否かを示すものである。インクの吐出に伴って圧力発生室内のインクには振動が生じるが、この振動が後の吐出に影響を及ぼして、吐出特性が変動する可能性がある。この例では、「○」の場合、記録画像の画質に問題がない程度に吐出が安定しているとして合格とされる。「△」の場合、連続吐出時に吐出特性が変動して記録画像等の画質に悪影響が生じる虞があるとして不合格とされる。
図5に示すA〜ZおよびA1〜H1のうち、インクの粘度、静的表面張力、およびインク滴の飛翔速度の全てについて条件を満たしているのは、G、H、M、N、U、V、A1、B1の8つの場合である。これらの場合、着弾形状(ドット形状)および吐出の安定性の両方で合格となっており、良好な結果が得られることが分かる。これに対し、インクの粘度、静的表面張力、およびインク滴の飛翔速度の何れか1つでも条件外となっている場合は、着弾形状(ドット形状)又は吐出の安定性の一方又は両方が不合格となっている。
ところで、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変形が可能である。
例えば、本発明は、上記実施形態で例示した高粘度インクには限らず、液晶や電極材などの高粘度液体を吐出する場合にも好適である。
例えば、本発明は、上記実施形態で例示した高粘度インクには限らず、液晶や電極材などの高粘度液体を吐出する場合にも好適である。
上記実施形態では、本発明における駆動信号の一例として、図4に示す吐出駆動パルスDPを含む駆動信号を挙げて説明したが、これには限られない。要は、少なくとも、圧力発生室を膨張させてノズルにおけるメニスカスを圧力発生室側に引き込む第1の圧力発生室膨張要素と、当該第1の圧力発生室膨張要素によって膨張された圧力発生室を収縮させてメニスカスを吐出側に押し出す圧力発生室収縮要素と、当該圧力発生室収縮要素によって収縮された圧力発生室を膨張させてメニスカスを圧力発生室側に再度引き込む第2の圧力発生室膨張要素と、を含む構成の駆動信号であれば、任意の波形のものを用いることができる。
例えば、図4の吐出駆動パルスDPにおいて、基準電位VLが、第1膨張電位VH1と中間電位VMとの間の値である構成を採用することもできる。或いは、図7に示す変形例のように、吐出駆動パルスDPをインク滴を吐出する要素群(DP1)と尾曳を抑制する要素群(DP2)とに分割しても良い。例示した吐出駆動パルスでは、p11が第1の圧力発生室膨張要素に相当し、p13が圧力発生室収縮要素に相当し、p21が第2の圧力発生室膨張要素に相当する。この構成においても、図4の吐出駆動パルスDPと同様な作用効果を奏する。
例えば、図4の吐出駆動パルスDPにおいて、基準電位VLが、第1膨張電位VH1と中間電位VMとの間の値である構成を採用することもできる。或いは、図7に示す変形例のように、吐出駆動パルスDPをインク滴を吐出する要素群(DP1)と尾曳を抑制する要素群(DP2)とに分割しても良い。例示した吐出駆動パルスでは、p11が第1の圧力発生室膨張要素に相当し、p13が圧力発生室収縮要素に相当し、p21が第2の圧力発生室膨張要素に相当する。この構成においても、図4の吐出駆動パルスDPと同様な作用効果を奏する。
また、上記各実施形態では、圧力発生手段として、所謂縦振動型の圧電振動子20を例示したが、これには限られず、例えば、所謂撓み振動型の圧電振動子を採用することも可能である。この場合、例示した駆動信号に関し、電位の変化方向、つまり上下が反転した波形となる。
そして、本発明は、駆動信号を用いて液滴の吐出制御が可能な液体吐出装置であれば、プリンターに限らず、プロッター、ファクシミリ装置、コピー機等、各種のインクジェット式記録装置や、記録装置以外の液体吐出装置、例えば、ディスプレイ製造装置、電極製造装置、チップ製造装置等の他の機器にも適用することができる。
1…プリンターコントローラー,2…プリントエンジン,6…制御部,8…駆動信号発生回路,10…記録ヘッド,11…加熱機構,20…圧電振動子,24…振動子ユニット,35…圧力発生室,37…ノズル。
Claims (5)
- ノズルに連通する圧力発生室に液体を導入し、圧力発生手段を駆動させることによって前記ノズルから液滴を吐出可能な液体吐出装置であって、
前記液体の吐出時における静的表面張力が24mN/m以上30mN/m以内であり、 前記圧力発生室における前記液体の粘度が10mPas以上17mPas以内であり、 前記ノズルから吐出される液滴の飛翔速度が7m/s以上11m/s以下となるように、前記圧力発生手段を制御することで、5ng以下の重量の液滴を前記ノズルから吐出させることを特徴とする液体吐出装置。 - 前記圧力発生手段を駆動する駆動信号を発生する駆動信号発生手段を備え、
前記駆動信号が前記圧力発生手段に印加されることにより、液滴の吐出が制御されることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。 - 前記駆動信号が、前記圧力発生室を膨張させて前記ノズルにおけるメニスカスを前記圧力発生室側に引き込む第1の圧力発生室膨張要素と、前記第1の圧力発生室膨張要素によって膨張された前記圧力発生室を収縮させて前記メニスカスを吐出側に押し出す圧力発生室収縮要素と、前記圧力発生室収縮要素によって収縮された前記圧力発生室を膨張させて前記メニスカスを前記圧力発生室側に再度引き込む第2の圧力発生室膨張要素と、を少なくとも含むことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
- 前記圧力発生室に導入する液体を予め加熱することで粘度を低下させる加熱手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の液体吐出装置。
- ノズルに連通する圧力発生室に液体を導入し、圧力発生手段を駆動させることによって前記ノズルから液滴を吐出可能な液体吐出装置の制御方法であって、
前記液体の吐出時における静的表面張力が24mN/m以上30mN/m以内であり、 前記圧力発生室における前記液体の粘度が10mPas以上17mPas以内であり、 前記ノズルから吐出される液滴の飛翔速度が7m/s以上11m/s以下となるように、前記圧力発生手段を制御することで、5ng以下の重量の液滴を前記ノズルから吐出させることを特徴とする液体吐出装置の制御方法。
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JP2005096294A (ja) * | 2003-09-25 | 2005-04-14 | Konica Minolta Holdings Inc | 液滴吐出ヘッドの駆動方法 |
WO2006013707A1 (ja) * | 2004-08-04 | 2006-02-09 | Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. | インクジェット記録方法およびこれに用いるインクジェット記録用インク |
JP2006205504A (ja) * | 2005-01-27 | 2006-08-10 | Konica Minolta Holdings Inc | 液滴吐出装置及び液滴吐出ヘッドの駆動方法 |
-
2010
- 2010-01-15 JP JP2010006564A patent/JP2011016347A/ja not_active Withdrawn
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