JP2011012995A - サーボ型振動検出器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外乱振動により変位可能な振子3に可動極板4aを設け、可動極板4aに対向する位置に固定極板4bを設ける。そして、両極板間の静電容量を変位検出部4が検出し、サーボアンプ6はその検出結果に応じた量の電流をフォースコイル3aへ供給する。フォースコイル3aの電流回路及び負荷抵抗Rにてその電流を検出信号に変換し、出力する。可動極板4aと固定極板4bは互いに導通し、両極板が接触すると、両極板間の静電容量が消失する。プロセッサ7は、静電容量の消失による検出信号の変化を検出し、両極板の接触を判定する。
【選択図】図1
Description
そして、このようなサーボ型振動検出器においては、各極板間が導通しないように絶縁処理が行われる(例えば、特許文献2)。
また、前記テスト振動によるテストを行った場合において、当該振動検出器の検出可能範囲内である加速度を振子に与えた場合でも、振動検出器の経年劣化や著しい衝撃が加えられたことにより当該振動検出器の構造に変形をきたしている場合には、電極同士が衝突することがあるが、このような状況においても、電極の接触を容易に判別することが困難であるため、当該振動検出器の交換の必要の判断を誤らせることとなってしまう。
前記振子に設けられた可動電極と、
前記振子を駆動する駆動部と、
前記可動電極に対向する位置に設けられた固定電極と、
前記可動電極と前記固定電極との間の静電容量を検出する静電容量検出手段と、
前記静電容量検出手段の検出結果に応じた量の電流を前記駆動部に供給して、前記振子を所定の中立位置へ変位駆動させる電流供給手段と、
前記電流供給手段によって供給された電流の量に応じた検出信号を出力する検出信号出力手段と、
前記可動電極と前記固定電極とが接触したときに当該電極間の電荷を消失させる消失手段と、
前記検出信号出力手段によって出力される検出信号が、前記電流供給手段から供給される消失した電荷に応じた量の電流に応じた検出信号へ変化したことを検出して電極接触と判定する電極接触判定手段と、を備え、
前記電極接触判定手段は、前記電流供給手段から供給される消失した電荷に応じた量の電流に応じた検出信号へ変化したことを検出してから、その変化後の検出状態で予め定められた判定時間が経過したときに前記電極接触と判定することを特徴とする。
前記電極接触判定手段は、前記検出信号出力手段によって出力される所定時間あたりの電圧変化の差分が予め定められた閾値を超えたときに前記電極接触と判定することを特徴とする。
前記振子に設けられた可動電極と、
前記振子を駆動する駆動部と、
前記可動電極に対向する位置に設けられた固定電極と、
前記可動電極と前記固定電極との間の静電容量を検出する静電容量検出手段と、
前記静電容量検出手段の検出結果に応じた量の電流を前記駆動部に供給して、前記振子を所定の中立位置へ変位駆動させる電流供給手段と、
前記電流供給手段によって供給された電流の量に応じた検出信号を出力する検出信号出力手段と、
前記可動電極と前記固定電極とが接触したときに当該電極間の電荷を消失させる消失手段と、
前記検出信号出力手段によって出力される検出信号が、前記電流供給手段から供給される消失した電荷に応じた量の電流に応じた検出信号へ変化したことを検出して電極接触と判定する電極接触判定手段と、を備え、
前記検出信号出力手段は、前記電流供給手段によって供給された電流の量に応じた大きさの電圧を出力し、
前記電極接触判定手段は、前記検出信号出力手段によって出力される所定時間あたりの電圧変化の差分が予め定められた閾値を超えたときに前記電極接触と判定することを特徴とする。
振子3は、円筒形の周面部3dと、上面側の開口を閉塞する上面部3eと、下面が開放されて形成された凹状の収容部3cと、を備え、有底円筒形状をなしている。周面部3dの下部にフォースコイル3aとテストコイル3bとが上下に並設して巻回されている。振子3は、図1に示すように、収容部3cにて突出部2bを収容するように本体ケース1a内に配置されている。また、振子3は、その上面部3eの内面と突出部2bの上面とを支持バネ5によって接続することにより、マグネット部2に対して変位可能に支持されている。
なお、振子3は、少なくともフォースコイル3a及びテストコイル3bが凹部2a内に収容されるように配置されている。
このように、フォースコイル3a及びマグネット部2は、振子3を駆動する駆動部を構成する。
このように、変位検出部4は、可動電極及び固定電極との間の静電容量を検出する静電容量検出手段を構成する。
ここで、可動極板4a及び固定極板4bは、互いに接触すると導通するように構成されている。可動極板4aと固定極板4bとが接触すると互いに導通し、両極板間における電荷が消失する。このとき、可動極板4a及び固定極板4bから出力される信号のレベルは等しくなる。そして、可動極板4aと固定極板4bが離間すると、両極板には電源が供給されており、一定量の電気容量を有しているので、再び両極板間に電荷が発生する。なお、振子3が所定の中立位置にあるときも、可動極板4a及び固定極板4bから出力される信号のレベルは等しくなる。
このように、可動極板4a及び固定極板4bは、可動電極と固定電極とが接触したときに当該電極間の電荷を消失させる消失手段を構成する。
なお、本実施の形態では、可動極板4a及び固定極板4bに使用する材質としてアルミニウムを用いたが、他の導電体を用いてもよく、また、導電性物質を被覆して構成してもよい。さらに、接触による摩耗を防止するため、表面に導電性材料からなるコーティング剤を被覆するようにしてもよい。
このとき、サーボアンプ6は、振子3の変位方向(ずれ方向)とは逆方向の力が発生するように電流の供給を行う。その結果、振子3は零位置である所定の中立位置へ変位することとなる。
このように、サーボアンプ6は、静電容量検出手段の検出結果に応じた量の電流を駆動部に供給して、振子を所定の中立位置へ変位駆動させる電流供給手段を構成する。
このように、フォースコイル3aの電流回路及び負荷抵抗Rは、電流供給手段によって供給された電流の量に応じた検出信号を出力する検出信号出力手段を構成する。
また、プロセッサ7は、入力値が0であることを検出したときに、可動極板4aと固定極板4bとが接触しているか否かを判定する。そして、プロセッサ7は、接触と判定した場合には、所定の信号を極板接触信号出力部10を介して出力する。この信号を、例えば、所定の報知装置に接続して、極板同士が接触したことを作業者へ報知するのに用いることができる。
プロセッサ7は、リミットスイッチLSと電気的に接続されている。プロセッサ7は、可動極板4aと固定極板4bとが接触しているか否かの判定結果に基づいて、リミットスイッチLSを駆動して、オープン状態からクローズ状態へ変位させる。
なお、本実施形態において、フォースコイル3aへの電源供給の許否についてリミットスイッチLSを用いたが、電源供給の許否を制御可能なものであればいずれのものを用いることも可能であり、例えば、トランジスタなどを使用することもできる。
ここで、図3(c)を参照して、可動極板4aと固定極板4bとが接触したときの動作を説明すると、可動極板4aと固定極板4bとが接触すると、両極板間の電荷が急激に失われ、その結果、信号の入力値は0となる。そのとき、プロセッサ7は、ステップS1において、信号の入力値が0であると判定し、時間t1前に保存された入力電圧値を読み出し(ステップS4)、その値が閾値βよりも大きいか否かを判定することとなる(ステップS5)。この場合、時間t1前は、図3(c)に示すように、入力電圧値はx1を示しており、閾値βよりも大きい。
一方、振子3が中立位置へ変位すると、可動極板4aと固定極板4bの信号のレベルは等しくなり、その結果、信号の入力値は0となる。そのとき、プロセッサ7は、上述したように、ステップS1において、信号の入力値が0であると判定し、時間t1前に保存された入力電圧値を読み出し(ステップS4)、その値が閾値βよりも大きいか否かを判定することとなる(ステップS5)。この場合、時間t1前は、図3(c)に示すように、入力電圧値はx2を示しており、閾値βよりも小さい。これは、振子3が変位するにつれて、可動極板4aと固定極板4bとの電気容量の差が漸次変化するためであり、時間t1あたりの信号のレベルの変化量は閾値βを超えることはない。
以上のようにして、プロセッサ7は、入力電圧値が0となったときに、電圧値(x)が定数βよりも大きい場合には、可動極板4aと固定極板4bとが接触して極板間の電荷が一気に消失したことに基づいて入力電圧値が0へ変位したものであると判定する。一方、プロセッサ7は、電圧値(x)が定数βよりも大きくない場合、すなわち、前回の入力電圧値と今回の入力電圧値との差が小さいものである場合には、振子3の通常の振動動作において所定の中立位置へ移動したことに基づいて入力電圧値が0となったことを示すもの、または、可動極板4aと固定極板4bとの接触の状態が維持されて入力電圧値が0の状態のままであると判定する。
このようにして、プロセッサ7は、前回の入力電圧値が判定されてから、今回の入力電圧値の判定までの間の入力電圧値の差が閾値である定数βを超えたときに、可動極板4aと固定極板4bとか接触したと判定するようにしている。
リミットスイッチLSがクローズ状態に変位すると、電源入力部9を介して電源がフォースコイル3aへ供給され、振子3は可動極板4aと固定極板4bとが離間する方向へ速やかに変位することとなる。その後は、上述したように電極間に静電容量が生じるため、振子3は、正常の振動動作が行われることになる。
このように構成することにより、可動極板4aと固定極板4bとの接触時間を短くすることができるので、接触による摩耗や損傷を抑制でき、耐久性に優れたものとなる。
外部から、あるいは、テストコイル3bへ電流が供給されることにより、振子3が最大定格の範囲内での加速度、すなわち、振動検出可能な振幅による振動が与えられた場合には、振子3が中立位置から変位するにつれて可動極板4aと固定極板4bとの間の静電容量の大きさが変化する。そして、この静電容量の変化を示す信号が変位検出部4を構成する可動極板4a及び固定極板4bからサーボアンプ6へ入力されると、この静電容量の変化に応じた量の電流をフォースコイル3aに供給する。この場合、サーボアンプ6からフォースコイル3aへ供給される電流の量は、振子3の中立位置からのずれ量に比例する。そして、フォースコイル3aに電流が供給されると、フォースコイル3aはマグネット部2の作用によって電磁気力を発生させ、その結果、振子3が、変位した方向への慣性力に反して所定の中立位置へ戻ろうとし、振子3の中立位置からのずれ量が小さくなる。このような動作は、振子3に加えられた振動が収束されるまで行われる。
その結果、図3(a)に示すように、検出信号は一定の波形を形成するように出力される。
また、振動検出器1は、経年劣化や落下等の衝撃により、例えば、支持バネ5の弾発力が低下したり、振動検出器1自体が変形したりして、正確な加速度が測定できなくなる場合がある。通常、振動検出器1は、地震計測器や液晶修正レーザ装置あるいは除振台などの測定対象物に直接取り付けられる。このため、振動検出器1は、地中や装置の内部など、直接取り扱うことが困難な場所に取り付けられることが多いことから、容易に取り外して点検や整備を行うことができない。そこで、振動検出器1が正常に動作するか否かについて測定する場合にも、テストコイル3bが用いられる。このような測定は、テストコイル3bに対して、例えば、最大定格の加速度、すなわち、振動検出可能な最大の振幅が得られる量の電流を供給することにより実現される。その結果、検出信号が規則的に一定の波形を形成するものであれば、正常に動作するものと認められ、波形が不規則となった場合は、振動検出器1に何らかの異常があると認めることができる。
このような構成によると、極板同士の接触如何に関わらず検出信号は出力され続けるため、信号の出力結果をグラフ化してこれを見たとき、極板同士が接触した場合であっても、グラフの示す波形は多少乱れるものの、一見してその状態に気付きにくい。これにより、例えば、振動検出器の加速度の限界値を検証する場合には、その検証結果を正確に把握することが困難であり、また、振動検出器に異常が生じた場合にもその異常があることに気付かず、振動検出器の交換の必要の判断を誤らせてしまう原因となっている。また、極板同士の接触を検出して所定の処理を行う場合も、特に瞬間的に極板同士が衝突したような場合には、検出信号の出力結果は正常時の動作とほとんど変わらないものとなるので、極板同士が接触したことの検出を行うことができなくなる場合がある。すなわち、従来の振動検出器は、振動検出器の特性や状態を正確に判断することができないものとなっていた。
このような構成によると、検出信号の出力結果を見れば、振動検出器1の加速度の限界値となったときに、その出力状態が大きく変位するので、その限界値が容易に認識できるようになる。また、振動検出器1に異常が生じた場合にもその異常を容易に認識できるようになる。すなわち、本発明の実施形態によれば、振動検出器の特性や状態を正確に判断することができるようになる。
2 マグネット部
3 振子
3a フォースコイル
4 変位検出部
4a 可動極板
4b 固定極板
6 サーボアンプ
7 プロセッサ
Claims (3)
- 固定部材に支持され、外乱振動により変位可能な振子と、
前記振子に設けられた可動電極と、
前記振子を駆動する駆動部と、
前記可動電極に対向する位置に設けられた固定電極と、
前記可動電極と前記固定電極との間の静電容量を検出する静電容量検出手段と、
前記静電容量検出手段の検出結果に応じた量の電流を前記駆動部に供給して、前記振子を所定の中立位置へ変位駆動させる電流供給手段と、
前記電流供給手段によって供給された電流の量に応じた検出信号を出力する検出信号出力手段と、
前記可動電極と前記固定電極とが接触したときに当該電極間の電荷を消失させる消失手段と、
前記検出信号出力手段によって出力される検出信号が、前記電流供給手段から供給される消失した電荷に応じた量の電流に応じた検出信号へ変化したことを検出して電極接触と判定する電極接触判定手段と、を備え、
前記電極接触判定手段は、前記電流供給手段から供給される消失した電荷に応じた量の電流に応じた検出信号へ変化したことを検出してから、その変化後の検出状態で予め定められた判定時間が経過したときに前記電極接触と判定することを特徴とするサーボ型振動検出器。 - 前記検出信号出力手段は、前記電流供給手段によって供給された電流の量に応じた大きさの電圧を出力し、
前記電極接触判定手段は、前記検出信号出力手段によって出力される所定時間あたりの電圧変化の差分が予め定められた閾値を超えたときに前記電極接触と判定することを特徴とする請求項1に記載のサーボ型振動検出器。 - 固定部材に支持され、外乱振動により変位可能な振子と、
前記振子に設けられた可動電極と、
前記振子を駆動する駆動部と、
前記可動電極に対向する位置に設けられた固定電極と、
前記可動電極と前記固定電極との間の静電容量を検出する静電容量検出手段と、
前記静電容量検出手段の検出結果に応じた量の電流を前記駆動部に供給して、前記振子を所定の中立位置へ変位駆動させる電流供給手段と、
前記電流供給手段によって供給された電流の量に応じた検出信号を出力する検出信号出力手段と、
前記可動電極と前記固定電極とが接触したときに当該電極間の電荷を消失させる消失手段と、
前記検出信号出力手段によって出力される検出信号が、前記電流供給手段から供給される消失した電荷に応じた量の電流に応じた検出信号へ変化したことを検出して電極接触と判定する電極接触判定手段と、を備え、
前記検出信号出力手段は、前記電流供給手段によって供給された電流の量に応じた大きさの電圧を出力し、
前記電極接触判定手段は、前記検出信号出力手段によって出力される所定時間あたりの電圧変化の差分が予め定められた閾値を超えたときに前記電極接触と判定することを特徴とするサーボ型振動検出器。
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