JP2011012770A - トランスミッションのリバースアイドラギヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】トランスミッションにおいて、リバースアイドラギヤとリバースアイドラシャフト間の耐磨耗性が向上される、リバースアイドラギヤを提供すること。
【解決手段】
リバースアイドラギヤ1は、リバースアイドラシャフト2と対向する第1のスラスト面1aを備え、リバースアイドラシャフト2は、第1のスラスト面1aに対向する平面であって、第1のスラスト面1aと接触自在な第2のスラスト面2aを備え、第1のスラスト面1aは、第2のスラスト面2aに向かって凸であって、第2のスラスト面2aと接触自在な曲面Rを具備している。
【選択図】図2
【解決手段】
リバースアイドラギヤ1は、リバースアイドラシャフト2と対向する第1のスラスト面1aを備え、リバースアイドラシャフト2は、第1のスラスト面1aに対向する平面であって、第1のスラスト面1aと接触自在な第2のスラスト面2aを備え、第1のスラスト面1aは、第2のスラスト面2aに向かって凸であって、第2のスラスト面2aと接触自在な曲面Rを具備している。
【選択図】図2
Description
本発明は、リバースアイドラギヤに関し、特に、トランスミッションのリバースアイドラギヤに関し、中でも、車両に搭載されるマニュアルトランスミッションのリバースアイドラギヤに関する。
特許文献1(一般的技術水準を示す文献)には、マニュアルトランスミッションの潤滑装置が開示されている。このマニュアルトランスミッションは、インプットシャフトからトルクが伝達されるカウンタシャフトと、カウンタシャフト上に固定されたカウンタリバースギヤと、リバースアイドラシャフト上に遊嵌されてカウンタリバースギヤと常時噛合するリバースアイドラギヤと、アウトプットシャフト上に遊嵌されてリバースアイドラギヤと常時噛合するリバースドリブンギヤと、アウトプットシャフト上に配置され、リバースシフト時にはリバースドリブンギヤをアウトプットシャフトと一体回転させる同期装置と、を有している。
特許文献2(一般的技術水準を示す文献)には、マニュアルトランスミッションのリバースシフト装置が開示されている。このリバースシフト装置においては、リバースシフト時、リバースアイドラシャフト上に遊嵌されたリバースアイドラギヤをシフトさせて、シフトさせたリバースアイドラギヤをリバースドライブギヤとリバースドリブンギヤとに噛合させる。
図4(A)は、従来例に係るリバースアイドラギヤの径方向部分断面図である。図4(A)を参照すると、従来例に係るリバースアイドラギヤ31は、ニードルベアリング34を介して、リバースアイドラシャフト32に遊嵌されている。リバースアイドラギヤ31の第1のスラスト面31aは、リバースアイドラシャフト32の第2のスラスト面(フランジ面)32aと対向している。第1及び第2のスラスト面31a,32aは、平面ないし直線上に形成されている。特に、第1のスラスト面31aは、研磨加工により平面化されている。一般的に、コスト低減のため、リバースアイドラギヤ31及びリバースアイドラシャフト32は、鉄製である。
図4(B)は、図4(A)の動作図である。図4(B)を参照して、リバースシフト時、リバースアイドラギヤ31にトルクが入力されると、リバースアイドラギヤ31の歯面にスラスト力が発生して、リバースアイドラギヤ31が傾きながら、図4(B)中右方に向かって移動することがある。このとき、リバースアイドラギヤ31の第1のスラスト面31aが、リバースアイドラシャフト32の第2のスラスト面32aにエッジ当たりする。その理由は、第1のスラスト面31aが、研磨加工により平面化されているためである。
このエッジ当たりによって、リバースアイドラギヤ31の第1のスラスト面31aとリバースアイドラシャフト32の第2のスラスト面32aとの間の面圧が高くなり、鉄からなる第1及び第2のスラスト面31a,32aの接触部が磨耗して、リバースアイドラギヤ31とリバースアイドラシャフト32との間のスラスト隙間が大きくなり、ギヤノイズや歯打ち音などが大きくなるおそれがある。
本発明の目的は、トランスミッションにおいて、リバースアイドラギヤとリバースアイドラシャフト間の耐磨耗性が向上される、リバースアイドラギヤを提供することである。
本発明は、第1の視点において、リバースシフト時にトルクを伝達するリバースアイドラギヤと、前記リバースアイドラギヤを回転自在に支持するリバースアイドラシャフトと、を有する、トランスミッションにおいて、前記リバースアイドラギヤは、前記リバースアイドラシャフトと対向する第1のスラスト面を備え、前記リバースアイドラシャフトは、前記第1のスラスト面に対向する平面であって、該第1のスラスト面と接触自在な第2のスラスト面を備え、前記第1のスラスト面は、前記第2のスラスト面に向かって凸であって、該第2のスラスト面と接触自在な曲面を具備するリバースアイドラギヤを提供する。
本発明によれば、リバースアイドラシャフトがリバースアイドラギヤに接触する部分、すなわち、第1のスラスト面に丸みを付けることにより、リバースアイドラギヤにトルクが伝達された際、リバースアイドラギヤが傾斜して、第1のスラスト面がリバースアイドラシャフトの第2のスラスト面に接触しても、第1のスラスト面が第2のスラスト面にエッジ当たりすることが回避され、第1のスラスト面と第2のスラスト面の間の接触面圧も低下される。この結果、リバースアイドラギヤの第1のスラスト面の耐摩耗性が向上され、第1のスラスト面と第2のスラスト面との間のスラスト隙間の経時的な拡大が防止され、リバースシフト時、ギヤノイズや歯打ち音の発生が可及的に防止される。
本発明の実施の形態において、前記第1のスラスト面は、前記第2のスラスト面に線接触する。このような線接触によって、リバースアイドラギヤとリバースアイドラシャフトのエッジ当たりが防止される。
本発明のリバースアイドラギヤは、リバースシフト時、リバースアイドラギヤに対するトルクの入力によって、リバースアイドラギヤが傾斜するトランスミッションに好適に適用される。
本発明の実施の形態において、リバースアイドラギヤ及びリバースアイドラシャフトは鉄製である。本発明によれば、リバースアイドラギヤのエッジ当たりが防止されるため、リバースアイドラギヤ及びリバースアイドラシャフトの材料に安価な鉄を用いても、リバースアイドラギヤは高い耐磨耗性を有する。
本発明によるリバースアイドラギヤは、平行歯車式のトランスミッション、複数のシャフトが平行ないし同心に配置されたトランスミッション、常時噛合平行歯車式の前進段ギヤ列および後進段ギヤ列を備えたトランスミッション、及び常時噛合平行歯車式の前進段とリバースシフトにより噛合する後進段ギヤ列を備えたトランスミッションなどに適用される。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施例を説明する。図1は、本発明の一実施例に係るリバースアイドラギヤを有するマニュアルトランスミッションの軸方向断面図である。図2は、図1に示したリバースアイドラギヤの径方向断面図である。図3は、図2の要部断面を示す動作図である。
図1を参照すると、本発明の一実施例に係るマニュアルトランスミッション10は、エンジンのトルクが入力されるインプットシャフト11と、インプットシャフト11と平行に配置されたカウンタシャフト12と、インプットシャフト11と同軸に配置された不図示のアウトプットシャフトと、インプットシャフト11と平行に配置されたリバースアイドラシャフト2を有している。
インプットシャフト11上には、リバースドライブギヤ21が遊嵌又は固定されている。リバースアイドラシャフト2は、ハウジング3に支持されている。リバースアイドラシャフト2上には、リバースシフト時にトルクを伝達するリバースアイドラギヤ1が遊嵌されている。カウンタシャフト12上には、リバースカウンタギヤ22が遊嵌又は固定されている。前記アウトプットシャフト上には、不図示のリバースドリブンギヤが遊嵌又は固定されている。リバースシフト時、リバースドライブギヤ21、リバースカウンタギヤ22及びリバースドリブンギヤのうち、遊嵌されているギヤは、該当シャフト上に配置された同期装置によって、該当シャフトに固定される。
図2は、図1に示したリバースアイドラギヤの径方向断面図である。図2を参照すると、リバースアイドラシャフト2上には、ニードルベアリング4を介して、リバースアイドラギヤ1が遊嵌されている。リバースアイドラギヤ1は、リバースアイドラシャフト2と対向する第1のスラスト面1aを備えている。リバースアイドラシャフト2は、第1のスラスト面1aに対向する平面であって、第1のスラスト面1aと接触自在な第2のスラスト面2aを備えている。第1のスラスト面1aは、第2のスラスト面2aに向かって凸であって、第2のスラスト面2aと接触自在な曲面Rを具備している。
以上説明した本発明の一実施例に係るリバースアイドラギヤの機能を説明する。図3(A)は、図2のリバースアイドラギヤの要部断面図であり、図3(B)は、図3(A)の動作図である。図3(A)から図3(B)を参照して、リバースシフト時、リバースアイドラギヤ1にトルクが入力されると、リバースアイドラギヤ1の歯面にスラスト力が発生して、リバースアイドラギヤ1が傾きながら、図2中で矢線Bで示す方向(図3中右方、Rr側)に向かって移動することがある。このとき、リバースアイドラギヤ1の第1のスラスト面1aが、リバースアイドラシャフト2の第2のスラスト面2aに当たる。
しかし、リバースアイドラギヤ1がリバースアイドラシャフト2に接触する部分、すなわち、第1のスラスト面1aには、曲面Rが形成されているため、第1のスラスト面1aないし曲面Rは、第2のスラスト2aにエッジ当たりすることなく、線接触する。これによって、第1のスラスト面1aと第2のスラスト面2aの間の接触面圧も低下される。この結果、リバースアイドラギヤ1の第1のスラスト面1aの耐摩耗性が向上され、第1のスラスト面1aと第2のスラスト面2aとの間のスラスト隙間の経時的な拡大が防止され、リバースシフト時、ギヤノイズや歯打ち音の発生が可及的に防止される。
本発明のリバースアイドラギヤは、トランスミッションに利用され、中でも、車両のトランスミッションに利用され、中でも、マニュアルトランスミッション又はそれをベースとするトランスミッションに利用される。また、本発明のリバースアイドラギヤは、種々の形式のリバースシフト装置に利用される。
1 リバースアイドラギヤ
1a 第1のスラスト面
R 曲面
2 リバースアイドラシャフト
2a 第2のスラスト面
3 ハウジング
4 ニードルベアリング
10 マニュアルトランスミッション
11 インプットシャフト
12 カウンタシャフト
21 リバースドライブギヤ
22 リバースカウンタギヤ
1a 第1のスラスト面
R 曲面
2 リバースアイドラシャフト
2a 第2のスラスト面
3 ハウジング
4 ニードルベアリング
10 マニュアルトランスミッション
11 インプットシャフト
12 カウンタシャフト
21 リバースドライブギヤ
22 リバースカウンタギヤ
Claims (2)
- リバースシフト時にトルクを伝達するリバースアイドラギヤと、前記リバースアイドラギヤを回転自在に支持するリバースアイドラシャフトと、を有する、トランスミッションにおいて、
前記リバースアイドラギヤは、前記リバースアイドラシャフトと対向する第1のスラスト面を備え、
前記リバースアイドラシャフトは、前記第1のスラスト面に対向する平面であって、該第1のスラスト面と接触自在な第2のスラスト面を備え、
前記第1のスラスト面は、前記第2のスラスト面に向かって凸であって、該第2のスラスト面と接触自在な曲面を具備する、ことを特徴とするリバースアイドラギヤ。 - 前記第1のスラスト面は、前記第2のスラスト面に線接触することを特徴とする請求項1記載のリバースアイドラギヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009158051A JP2011012770A (ja) | 2009-07-02 | 2009-07-02 | トランスミッションのリバースアイドラギヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009158051A JP2011012770A (ja) | 2009-07-02 | 2009-07-02 | トランスミッションのリバースアイドラギヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011012770A true JP2011012770A (ja) | 2011-01-20 |
Family
ID=43591869
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009158051A Pending JP2011012770A (ja) | 2009-07-02 | 2009-07-02 | トランスミッションのリバースアイドラギヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011012770A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012008545A1 (ja) | 2010-07-14 | 2012-01-19 | 住友金属鉱山株式会社 | 窒化アルミニウム結晶の製造方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05164214A (ja) * | 1991-12-13 | 1993-06-29 | Tokyo Electric Co Ltd | 歯車伝動装置 |
JPH05336695A (ja) * | 1992-05-27 | 1993-12-17 | Nippon Densan Corp | ファンモータ |
JPH11294565A (ja) * | 1998-04-09 | 1999-10-29 | Aisin Ai Co Ltd | 手動変速機の潤滑装置 |
-
2009
- 2009-07-02 JP JP2009158051A patent/JP2011012770A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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Cited By (1)
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WO2012008545A1 (ja) | 2010-07-14 | 2012-01-19 | 住友金属鉱山株式会社 | 窒化アルミニウム結晶の製造方法 |
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