JP2011012348A - スパッタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 平行に対向させて、ターゲットに対して処理基板を下側ないし上側にして鉛直方向から傾けて配してスパッタを行うスパッタ装置で、導電性棒(アノードロッド)の自重による、その下側への反りを抑制できる構造のスパッタ装置を提供する。
【解決手段】 接地した複数の導電性棒を、各々、前記ターゲットおよび前記処理基板の、天側から地側方向に対して、斜めに、且つ、前記ターゲットの天側から地側方向幅よりも短かくして、その両端部を固定して、配している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、処理基板の成膜する側の面とターゲットとを、平行に対向させ、マグネトロンスパッタ方式でスパッタを行うスパッタ装置に関する。
近年、情報化社会への進展が著しく、ディスプレイ装置の使用も多様化し、種々のディスプレイ装置が開発、実用化されている。
特に、液晶表示装置は、CRT(Cathode−Ray Tube、ブラウン管) に代わり、広く普及されるようになってきた。
液晶表示装置用のカラー表示用の液晶パネルは、簡単には、バックライトからの光が各色の着色層を通過して表示されるが、各色の着色層を通過する光は、画素毎に液晶をスイッチング素子としてオン−オフ制御されている。
そして、この画素毎に液晶をスイッチング素子としてオン−オフ制御するための制御用電極の材質としては、従来から、透明導電性のITO膜(錫をドープしたインジウム酸化物)が用いられている。
ITO膜の成膜方法としては、ITO焼結体をターゲットとし、所定のスパッタリング条件の下で基板上にITOをスパッタリングすることにより、所望のITO膜を形成する方法が、特開平6−24826号公報(特許文献1)、特開平6−247765号公報(特許文献2)等にて知られている。
生産性向上の面、低コスト化の面等から、面付け生産が行われているが、これに用いられる透明なガラス基板の大型化の要求は強く、最近では、G6世代(1800mm×1500mmサイズ)サイズの大サイズのガラス基板での量産化が現実のものとなってきている。
そして、生産性の面から、このような、大サイズのガラス基板を用いた処理基板へのITO膜の成膜をインラインで行う、図6(a)にその概略構成配置図を示すような、インラインITOスパッタ成膜装置も提案されている。
ここに示すスパッタ装置においては、図6(b)に示すように、大サイズのガラス基板をベース基板とする処理基板863を、キャリア860に搭載して鉛直方向892に立てた状態で、インラインで、搬送しながらスパッタ処理を行い、処理基板763の一面側に電極用のITO膜をスパッタ成膜する。
簡単には、処理基板863は、ローディングチャンバー811に投入され、予備チャンバー812を経て、第1のスパッタチャンバー883に投入され、搬送されながらスパッタ処理され、回転処理部820に搬入され、ここで、回転部によりキャリアごと180度回転され、向きを変え、第2のスパッタチャンバー833に投入され、搬送されながらスパッタ処理される。
そして、スパッタ後、予備チャンバー832、アンローディングチャンバー831を経て搬出される。
ここでは、図6(b)に示すように、キャリア(基板ホールダとも言う)860と呼ばれる、処理基板863を保持するための枠体861を有するサポート部材に、処理基板863を載せた状態で、キャリア860ごと立てた状態で搬送する。
キャリア860は、枠体861に、順に、処理基板863、裏板861を嵌め込み、処理基板863を保持する処理基板保持部101を備えたものであり、処理基板863は、鉛直方向892に沿うように立てた状態でキャリア860の処理基板保持部101にはめ込まれている。
そして、図6(a)に示すように、処理基板863は、処理基板保持部101ごとキャリア860に搭載されて、水平方向891に搬送され、鉛直方向892に沿うように立てた状態で、ターゲット871と平行にして対向させてスパッタが行われる。
尚、図6(a)中、点線矢印は、キャリア860の搬送方向を示している。
図示していないが、ここでのスパッタ方式は、ターゲット871の裏面側(処理基板863側とは反対の側)に、外側磁極と内側磁極の間で磁場が閉じるように設計し、発生したプラズマをターゲット871近傍のみに存在するようにしているマグネトロンスパッタ方式のものである。
大サイズの処理基板として、例えば、大サイズの透明なガラス基板の一面側に各色の着色層をカラーフィルタ(以下、CFとも言う)として形成したカラーフィルタ形成基板を処理基板が挙げられ、この処理基板のCF形成面側に、電極用のITO膜を成膜する。
図6(b)に示すキャリア860には、図示していない駆動用モーター(キャリア側のものではない)からの駆動力を歯車(図示していない)との噛み合わせで伝える溝を切った溝形成部868がその下部に設けられており、更に、歯車による磨耗を極力抑えるために、キャリア860の溝形成部868の進行方向両側、下側に平坦部を有する搬送支持レール866、867が、キャリアの荷重を支えるために設けられており、本体側にある前記の歯車とは異なるボビンのような回転体869にキャリア側の搬送支持レール866、868の平坦部が乗っかるようになっている。
キャリア860は、その下側に設けられた搬送支持レール866、867に保持されながら、溝形成部868にて駆動用モーターからの駆動力を歯車の噛み合わせで受けて、搬送される。
G6世代では、スパッタ処理する処理基板863とキャリ860アを併せた重量は100kg程度となるため、どうしても磨耗が発生するためこのように、できるだけ、前記溝形成部200と歯車との嵌合を少なくしている。
尚、キャリア860の材質としては重量の面、剛性の面から、Tiが好ましく用いられる。
スパッタリングは、Arガス雰囲気中、10-5torr〜10-2torr圧下で、プレート状にされた、成膜する膜組成のITOをターゲットとして用いて行う。
この場合、CFを形成する着色層の耐熱性(CFからの脱ガス)の面から、低温で成膜を行うことが求められている。
尚、このような、マグネトロンスパッタ方式で、低温スパッタには、例えば、In2 3 、90w%+SnO2 、10w%組成の焼結したターゲット材を、厚さ8mm〜15mmとして用いる。
例えば、ターゲットとしては、Cuプレートをバッキング材として、インジウム半田を接着層とし、数枚の焼結ターゲット材をつなぎ合わせている。
このような、スパッタ装置においては、ターゲットとスパッタ処理するガラス基板をベースとする処理基板とを、平行にした状態で対向させてスパッタを行っているが、特開平8−269686号公報(特許文献3)に記載のように、ITO膜の低抵抗化を目的としてITO膜の結晶性を上げるために、接地した導電性棒、あるいは網を処理基板とターゲット材との間に配置することが行われている。
これは、スパッタ時における水素のITO膜成膜への影響(結晶化を阻害し、アモルファス性を上げる影響)を除去し、ITO膜の結晶性を上げるものである。
ITO膜の低抵抗化に関しては、結晶化したITO膜とすることが効果的である。
また、処理基板の大サイズ化に対応して、アノードロッドのサイズも大きくなり、その両端を固定していた従来の場合においては、アノードロッドの自重による撓みが、放電の安定性の面から無視できなくなってきた。
ターゲット側に、放電安定性を考慮し、接地した大サイズの導電性棒(以下、これをアノードロッドと言う)が用いられるようになる。
そして、このアノードロッドは、従来、その両端部を固定され、配されている。
一方、先にも述べたように、図6に示すように、スパッタ装置においては、ターゲットとスパッタ処理するガラス基板をベースとする処理基板とを、平行に立てた状態で対向させてスパッタを行っているが、本来なら、処理基板の異物付着の面から、図5(b)に示すように、ターゲット30に対して処理基板130を上側にして、鉛直方向から傾けて配置したいのである。
しかし、この場合、特に、大サイズの処理基板をスパッタする場合、ターゲットに対して処理基板を上側にして鉛直方向から傾けて配すると、該処理基が反ってしまう為、図5(a)に示すように、ターゲット30に対して処理基板130を下側にして鉛直方向から傾けて配することがある。
仮に、大サイズの処理基板を、ターゲットに対して上側にして、処理基板を反らないように、スパッタ処理面側に保持サポートバーを設置した場合には、該保持サポートバーにより、スパッタ処理において影となる部分が発生し、膜厚分布が不均一になるが、本願出願人は、このような場合に処理基板に反りを発生しないように、処理基板のスパッタ処理面側ではない裏面側を静電吸着する方法を、特願2005−284545(特許文献4)にて提案している。
尚、ターゲットに対して大サイズの処理基板を上側にして、スパッタ処理面側に保持サポートバーを設置しない場合には、処理基板が反ってしまい、膜厚分布が悪くなる。
また、ターゲットに対して処理基板を下側にして鉛直方向から傾けて配する場合、先に述べたアノードロッドは、その両端が固定されているため、自重により、下側(処理基板側)に反りを発生させることとなり、スパッタの際に、放電安定性、プラズマ分布が悪くなり、これが膜厚分布のばらつきの原因となっていた。
特開平6−24826号公報 特開平6−247765号公報 特開平8−269686号公報 特願2005−284545
上記のように、近年、情報化社会への進展が著しく、ディスプレイ装置の使用も多様化し、特に、液晶表示装置が広く普及されるようになり、その生産性向上の面、低コスト化の面から、面付け生産が行われているが、これに用いられるガラス基板をベースとする処理の大型化の要求は強く、最近では、G6世代(1800mm×1500mmサイズ)の大サイズの透明なガラス基板での量産化が現実のものとなってきている。
このような中、図6(a)に示すようなスパッタ装置において、ターゲット871と処理基板863とを平行に対向させて、搬送しながらスパッタ処理を行い、ターゲットに対して処理基板を下側ないし上側にして鉛直方向から傾けて配する場合、先に述べたアノードロッドは、その両端が固定されているため、自重により、その下側に反りを発生させることとなり、スパッタの際に、放電安定性、プラズマ分布が悪くなり、これが膜厚分布のばらつきの原因となっており、この対応が求められていた。
本発明は、これに対応するもので、平行に対向させて、ターゲットに対して処理基板を下側ないし上側にして鉛直方向から傾けて配してスパッタを行うスパッタ装置で、導電性棒(アノードロッド)の自重による、その下側への反りを抑制できる構造のスパッタ装置を提供しようとするものである。
本発明のスパッタ装置は、処理基板の成膜する側の面とターゲットとを、平行に対向させ、ターゲットに対して処理基板を下側ないし上側にして鉛直方向から傾けて配してスパッタを行うスパッタ装置で、接地した複数の導電性棒を、互いに平行になるように、処理基板とターゲットとの間に、前記ターゲットおよび前記処理基板に沿って、配置したスパッタ装置であって、接地した複数の導電性棒を、各々、前記ターゲットおよび前記処理基板の、天側から地側方向に対して、斜めに、且つ、前記ターゲットの天側から地側方向幅よりも短かくして、両端部を固定して、配していることを特徴とするものである。
そして、上記のスパッタ装置であって、前記処理基板を、キャリアに搭載して、インラインで、搬送しながらスパッタ処理を行い、該処理基板の一面側にスパッタ成膜するものであり、前記斜めにして配された複数の導電性棒は、各導電性棒の搬送方向に直交する方向のターゲット上の位置範囲を併せた範囲が、該搬送方向に直交する方向のターゲットの位置範囲全体を含み、且つ、前記各導電性棒の搬送方向に直交する方向のターゲット上の位置範囲が互いにオーバーラップしないように配置されていることを特徴とするものである。
尚、この場合は、ターゲットの長手方向が天地方向に配されることを前提としている。 そしてまた、上記いずれかのスパッタ装置であって、前記処理基板を、キャリアに搭載して、インラインで、搬送しながらスパッタ処理を行い、該処理基板の一面側に電極用のITO膜をスパッタ成膜するものであることを特徴とするものである。
また、上記いずれかのスパッタ装置であって、マグネトロンスパッタ方式のスパッタ装置であることを特徴とするものである。
(作用)
請求項1の発明の形態にすることにより、平行に対向させて、ターゲットに対して処理基板を下側ないし上側にして鉛直方向から傾けて配してスパッタを行うスパッタ装置で、アノードロッドの自重による、その下側への反りの発生を防止できる構造のスパッタ装置の提供を可能としている。
請求1の発明の形態の場合は、導電性棒の両端部を固定しているが、ターゲットの天側から地側方向幅よりも短かくしていることにより、導電性棒をターゲットに沿いその天側から地側方向に配設いている場合に比べ、自重による反りを小さく抑えることを可能としている。
尚、先にも述べたように、請求項1の発明の場合は、ターゲットの長手方向が天地方向に配されることを前提としている。
そして、この請求項1の発明の形態であって、処理基板を、キャリアに搭載して、インラインで、搬送しながらスパッタ処理を行い、該処理基板の一面側にスパッタ成膜するものであり、前記斜めにして配された複数の導電性棒は、各導電性棒の搬送方向に直交する方向のターゲット上の位置範囲を併せた範囲が、該搬送方向に直交する方向のターゲットの位置範囲全体を含み、且つ、前記各導電性棒の搬送方向に直交する方向のターゲット上の位置範囲が互いにオーバーラップしないように配置されている、請求項2の発明の形態とすることにより、均一な成膜を可能とするものである。
処理基板を、キャリアに搭載して、インラインで、搬送しながらスパッタ処理を行い、該処理基板の一面側に電極用のITO膜をスパッタ成膜するものである、請求項3の発明の形態が挙げられる。
そして、マグネトロンスパッタ方式のスパッタ装置である、請求項4の発明の形態とすることにより、膜厚分布の良い成膜を図る場合には、特に有効である。
導電性棒の、自重による反りをできるだけ抑えることにより、成膜する膜厚の分布を良いものとできる。
尚、通常、チャージアップ等による異常放電を防止し、プラズマ分布を均一に維持するために、導電性棒を接地しているアノード側に落としてある。
本発明は、上記のように、平行に対向させて、ターゲットに対して処理基板を下側ないし上側にして鉛直方向から傾けて配してスパッタを行うスパッタ装置で、導電性棒(アノードロッド)の自重による、その下側への反りを抑制できる構造のスパッタ装置の提供を可能とした。
そして、特に、ターゲットと処理基板とを対向させてて、搬送しながら、ターゲットに対して処理基板を下側ないし上側にして鉛直方向から傾けて配して、且つ、導電性棒を配してスパッタ処理を行う、インラインスパッタ装置で、特に、G6世代以上の大サイズの、ガラス基板をベース基板とし、該ガラス基板の一面側に各色の着色層をカラーフィルタとして形成したカラーフィルタ形成基板を処理基板として、スパッタ処理する場合において、成膜の膜厚の分布を良くすることができる、スパッタ装置の提供を可能とした。
図1(a)は本発明に関わるスパッタ装置の参考実施例1の導電性棒の配置の仕方を示した図で、図1(b)は図1(a)のA1側から見た導電性棒の配置状態を示した図である。 図2(a)はターゲットと処理基板との状態および該処理基板を搬送するキャリアと搬送用の回転ロールを示した概略断面図で、図2(b)は図2(a)のキャリアをターゲット側から見た図である。 図3は本発明のスパッタ装置の実施の形態の第1の例の導電性棒の配置を説明するための図である。 導電性棒の両端部を固定した場合の反りを説明するための図である。 図5(a)、図5(b)はそれぞれ、ターゲットと処理基板との位置関係を示した断面図である。 図6(a)はインライン型のITOスパッタ成膜装置の概略構成配置図で、図6(b)は図6(a)に示すITOスパッタ成膜装置に用られるキャリアを示した図である。
本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1(a)は本発明のスパッタ装置に関わる参考実施例1の導電性棒の配置の仕方を示した図で、図1(b)は図1(a)のA1側から見た導電性棒の配置状態を示した図で、図2(a)はターゲットと処理基板との状態および該処理基板を搬送するキャリアと搬送用の回転ロールを示した概略断面図で、図2(b)は図2(a)のキャリアをターゲット側から見た図で、図3は本発明のスパッタ装置の実施の形態の第1の例の導電性棒の配置を説明するための図で、図4は導電性棒の両端部を固定した場合の反りを説明するための図で、図5(a)、図5(b)はそれぞれ、ターゲットと処理基板との位置関係を示した断面図である。
尚、図2においては、キャリアの他にも回転ロールや歯車を示している。
図1〜図5中、10は導電性棒(アノードロッドとも言う)、11〜15は導電性棒(アノードロッドとも言う)、30はターゲット、35は保持部、50は固定部、51は支持部、52は回転支持部、53は支持部、54はネジ部、60は導電性棒案内支持部、61は貫通孔、70は反り部、100はキャリア、101は処理基板保持部、110は枠体、120は裏板、130は処理基板、150は支持部、161、162は位置決め回転ロール、161a、162aは軸、171、172は搬送支持レール(単に支持部とも言う)、190は回転ロール(回転体とも言う)、190aは軸、200は溝形成部、210は歯車である。
はじめに、本発明のスパッタ装置に関わる参考実施例1を、図に基づいて説明する。 本例のスパッタ装置は、ディスプレイパネル用のG6世代サイズ(1800mm×1500mmサイズ)以上の大サイズの透明なガラス基板をベース基板とする処理基板130を、キャリアに搭載した状態で、インラインで、搬送しながらスパッタ処理を行い、処理基板の一面側に電極用のITO膜をスパッタ成膜する、マグネトロンスパッタ方式のスパッタ装置で、図6に示す各部の構成配列と同じ構成配列のスパッタ装置である。
参考実施例1は、スパッタ処理の際には、図2(a)に示すように、処理基板130をキャリア100に搭載し、処理基板130の成膜する側の面とターゲット10とを、平行に対向させ、搬送しながら、スパッタ処理を行うものである。
特に、参考実施例1においては、図1(a)に示すように、ターゲット30に対して処理基板130を下側にして鉛直方向から傾けて配しており、接地した複数の導電性棒(アノードロッドとも言う)10を、互いに平行になるように、処理基板130とターゲット30との間に、ターゲット30に沿って天側から地側方向に、配置している。
図1(b)に示すように、前記複数の導電性棒10を、前記ターゲットの天側から地側方向に、互いに平行になるように、配置しいている。
導電性棒10は、各々、その天側の端部を、支点として位置固定され、その地側の端部を、固定しないで、所定位置の該導電性棒10より大きめの貫通穴部61に通し、該貫通穴61内にその位置を制御されるものである。
参考実施例1では、導電性棒10の地側部を、導電性棒10より大きめの貫通穴部61に通して、固定しないで、天側の端部の支点から垂らしている。
また、参考実施例1においては、キャリア100は、図2に示すように、枠体110に、順に、処理基板130、裏板120を嵌め込み、処理基板130を保持する処理基板保持部101を備えている。
ここでは、処理基板130として、G6世代サイズの透明なガラス基板の一面側に各色の着色層をカラーフィルタとして形成したカラーフィルタ形成基板を用い、そのカラーフィルタ形成面側にITO膜をスパッタ成膜するものである。
仮に、図4に示すように、導電性棒10の両端部を、それぞれ、固定部50で固定し、鉛直方向から斜めに傾けた場合、その自重により反り(反り部70)が発生するが、第1の例では、上記のように、導電性棒10は、各々、その天側の端部を、支点として位置固定し、その地側の端部を、固定しないで、所定位置の該導電性棒より大きめの貫通穴61に通し、該貫通穴61内にその位置を制御するものであることにより、導電性棒61の両端部を固定した場合に比べ、地側の端部を固定しないで、所定位置の該導電性棒より大きめの貫通穴に通すだけにしているため、反り変形を地側の端部により逃がすことができ、結果、その自重による反りを抑制できるものとしている。
そして、このように、導電性棒10の自重による反りを抑えることにより、成膜する膜厚の分布を良いものとできる。
尚、ターゲット10としては、ここでは、例えば、In2 3 、90w%+SnO2 、10w%組成の焼結したターゲット材を、厚さ8mm〜15mmとしたものを用いるが、サイズを大とするために、Cuプレートをバッキング材として、インジウム半田を接着層とし、複数枚の焼結ターゲット材をつなぎ合わせて四角状にしている。
そして、スパッタリングは、Arガス雰囲気中、10-5torr〜10-2torr圧下で、プレート状にされた、成膜する膜組成のITOをターゲットとして用いて行う。
この場合、CFを形成する着色層の耐熱性(CFからの脱ガス)の面から、低温で成膜を行う。
本例のスパッタ装置は、図6に示されるスパッタ装置と同じように、搬送されながらスパッタ処理を行うもので、各チャンバーの配置や処理基板の搬入から搬出までの流れは、基本的に、図6(a)に示されるスパッタ装置と同じである。
本例におけるキャリア100は、図6(b)に示すキャリア860と同じである。
キャリア100の搬送も、基本的には図6に示されるスパッタ装置と同じで、図4に示すように、駆動用モーターからの駆動力を歯車210との噛み合わせで伝える溝を切った溝形成部200が、キャリア100下部に設けられており、更に、歯車210による磨耗を極力抑えるために、キャリア100の溝形成部200の進行方向両側、下側に、平坦部を有する搬送支持レール171、172が、キャリアの荷重を支えるために設けられており、本体側にある前記の歯車210とは異なるボビンのような回転体190にキャリア側の搬送支持レール171、172の平坦部が乗っかるようになっている。
本例においては、このような回転体190、歯車210を、搬送路に沿い複数配置して搬送を行う。
本例のスパッタ装置においては、簡単には、処理基板130(図6の863に相当)は、ローディングチャンバー(図6の811に相当)に投入され、予備チャンバー(図6の812に相当)を経て、第1のスパッタチャンバー(図6の813に相当)に投入され、搬送されながらスパッタ処理され、回転処理部(図6の820に相当)に搬入され、ここで、回転部によりキャリアごと180度回転され、向きを変え、第2のスパッタチャンバー(図6の833に相当)に投入され、搬送されながらスパッタ処理される。
そして、スパッタ後、予備チャンバー(図6の832に相当)、アンローディングチャンバー(図6の831に相当)を経て搬出される。
尚、各チャンバーの境には、機械的な仕切りがあり、各仕切りの開放は、両側のチャンバーの真空度を同じ程度にして行う。
また、処理基板保持部101の枠体110他各部の材質については、剛性が大きく、強固で、軽いものが好ましく、Tiやステンレスが挙げられる。
本発明のスパッタ装置の実施の形態の第1の例を、図3に基づいて説明する。
第1の例は、上記参考実施例1において、導電性棒の配置と固定方法とを変えたもので、それ以外は参考実施例1と同じである。
第1の例は、図3に示すように、接地した複数の導電性棒11〜15を、互いに平行になるように、処理基板130とターゲット30との間に、ターゲット30に沿って、配置したスパッタ装置で、接地した複数の導電性棒11〜15を、各々、前記ターゲットおよび前記処理基板の、天側から地側方向に対して、斜めに、且つ、前記ターゲットの天側から地側方向幅よりも短かくして、その両端部を固定して、配している。
固定は参考実施例1と同じ固定部を用いる。
第1の例の場合は、導電性棒11〜15の長さを短かくすることにより、反りを抑制するものである。
第1の例は、参考実施例1と同様、処理基板を、キャリアに搭載して、インラインで、搬送しながらスパッタ処理を行い、該処理基板の一面側にスパッタ成膜するものであるが、斜めにして配された複数の導電性棒11〜15は、各導電性棒の搬送方向に直交する方向のターゲット上の位置範囲を併せた範囲が、該搬送方向に直交する方向のターゲットの位置範囲全体を含み、且つ、前記各導電性棒の搬送方向に直交する方向のターゲット上の位置範囲が互いにオーバーラップしないように配置して、成膜の膜厚の分布を良いものとしている。
尚、図3に示すように、導電性棒11〜15の、前記搬送方向(x方向)に直交する方向(y方向)のターゲット上の位置範囲は、それぞれ、y0〜y1、y1〜y2、y2〜y3、y3〜y4、y4〜y5である。
上記第1の例は、1例で、本発明は、これに限定されるものではない。
参考実施例1の導電性棒の固定方法で、第1の例のように、接地した複数の導電性棒を、各々、前記ターゲットおよび前記処理基板の、天側から地側方向に対して、斜めに、且つ、前記ターゲットの天側から地側方向幅よりも短かくして、配した形態も挙げられる。 勿論、図6に示す各部の構成配置を直線的に設けた形態としても良い。
10 導電性棒(アノードロッドとも言う)
11〜15 導電性棒(アノードロッドとも言う)
30 ターゲット
35 保持部
50 固定部
51 支持部
52 回転支持部
53 支持部
54 ネジ部
60 導電性棒案内支持部
61 貫通孔
70 反り部
100 キャリア
101 処理基板保持部
110 枠体
120 裏板
130 処理基板
150 支持部
161、162 位置決め回転ロール
161a、162a 軸
171、172 搬送支持レール(単に支持部とも言う)
190 回転ロール(回転体とも言う)
190a 軸
200 溝形成部
210 歯車
811 ローディングチャンバー
812 予備チャンバー
813 スパッタチャンバー
820 回転処理部
821 回転部
831 アンローディングチャンバー
832 予備チャンバー
833 スパッタチャンバー
841〜843 チャンバー仕切り
841a〜843a チャンバー仕切り
860、860a キャリア
860A 基板保持部
861 枠体
862 裏板(押さえ板とも言う)
863 処理基板
864 支持部
865 位置決回転ローラ
865a、865b 軸
866、867 支持部(搬送用支持部)
868 溝形成部
869 回転ローラ(回転部とも言う)
869a 軸
871 ターゲット
891 水平方向
892 鉛直方向

Claims (4)

  1. 処理基板の成膜する側の面とターゲットとを、平行に対向させ、ターゲットに対して処理基板を下側ないし上側にして鉛直方向から傾けて配してスパッタを行うスパッタ装置で、接地した複数の導電性棒を、互いに平行になるように、処理基板とターゲットとの間に、前記ターゲットおよび前記処理基板に沿って、配置したスパッタ装置であって、接地した複数の導電性棒を、各々、前記ターゲットおよび前記処理基板の、天側から地側方向に対して、斜めに、且つ、前記ターゲットの天側から地側方向幅よりも短かくして、その両端部を固定して、配していることを特徴とするスパッタ装置。
  2. 請求項1に記載のスパッタ装置であって、前記処理基板を、キャリアに搭載して、インラインで、搬送しながらスパッタ処理を行い、該処理基板の一面側にスパッタ成膜するものであり、前記斜めにして配された複数の導電性棒は、各導電性棒の搬送方向に直交する方向のターゲット上の位置範囲を併せた範囲が、該搬送方向に直交する方向のターゲットの位置範囲全体を含み、且つ、前記各導電性棒の搬送方向に直交する方向のターゲット上の位置範囲が互いにオーバーラップしないように配置されていることを特徴とするスパッタ装置。
  3. 請求項1ないし2のいずれか1項に記載のスパッタ装置であって、前記処理基板を、キャリアに搭載して、インラインで、搬送しながらスパッタ処理を行い、該処理基板の一面側に電極用のITO膜をスパッタ成膜するものであることを特徴とするスパッタ装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のスパッタ装置であって、マグネトロンスパッタ方式のスパッタ装置であることを特徴とするスパッタ装置。
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