JP2011012310A - 有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板 - Google Patents

有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板 Download PDF

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Abstract

【課題】めっき鋼板表面に樹脂被覆層が設けられた有機被覆めっき鋼板において、燃料容器に使用した場合に、燃料容器内面側に相当する面の耐食性をさらに向上させるとともに、プレス加工性、耐溶剤性にも優れた有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板を提供する。
【解決手段】鋼板両面に、Zn含有量が1質量%以上8.8質量%以下で、かつ、片面当たりのめっき付着量が10g/m以上50g/m以下の溶融Sn−Znめっきが施された溶融Sn−Znめっき鋼板の少なくとも一方の面に施されためっき表面に、ビスフェノール型骨格、エステル骨格及びカルボキシル基を有するエーテル型熱硬化性ウレタン樹脂(a)と、エポキシ樹脂(b)と、ポリオレフィンワックス(c)とを含有する水性塗料を用いて形成される、膜厚が0.2μm以上10μm以下の有機物塗膜を設けた。
【選択図】なし

Description

本発明は、プレス加工性、耐溶剤性及び耐食性に優れた有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板に関し、特に、自動車用、自動二輪用、機械用等における燃料容器に使用される有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板に関する。
自動車用、自動二輪用、機械用等における金属製燃料容器(燃料容器)には、燃料容器材料として、これまで内外面耐食性、加工性、はんだ性(溶接性)等に優れたPb−Sn合金めっき鋼板が主として用いられ、このようなPb−Sn合金めっき鋼板が加工された自動車用等の燃料容器が広く普及している。
このように、自動車用燃料容器用途の金属素材としては、Pb−Sn合金めっき鋼板が、各種の優れた特性(例えば、加工性・燃料容器内面側の耐食性、はんだ性、シーム溶接性等)が認められ、広く使用されてきたが、近年の地球環境問題に対する関心が高まるにつれ、環境負荷の大きなPbを使用しないPbフリー化の方向に移行しつつある。
また、従来から、燃料容器用途以外では、合金系のめっき鋼板としてSn−Znめっき鋼板も広く用いられており、このSn−Zn合金めっき鋼板は、例えば、特許文献1に記載されているように、ZnおよびSnイオンを含む水溶液中で電解する電気めっき法によって主として製造されてきた。このうち、Snを主体とするSn−Zn合金めっき鋼板は、耐食性やはんだ性に優れていることから、主としてはんだ性等が要求される電子部品などに多く使用されてきた。
このような状況下において、近年では、前述したような燃料容器用の金属素材としてPbフリー化の方向に移行しつつある現状に鑑み、Sn−Zn合金めっき鋼板を燃料容器用の金属素材として適用するための研究が盛んになってきている。ここで、Sn−Zn合金めっき鋼板のうち、Sn−Zn電気合金めっき鋼板は、腐食環境がさほど厳しくない電子部品等の用途で使用される場合には適しているが、燃料容器等の内面側に有機酸水溶液中が存在するような厳しい腐食環境下では十分な耐食性を発揮できない。一方、溶融Sn−Znめっき鋼板については、自動車用等の燃料容器の用途で優れた燃料容器内面耐食性、加工性、はんだ性等の特性を有することが知見され、例えば、特許文献2や特許文献3において、自動車用燃料容器の用途に用いられる溶融Sn−Znめっき鋼板が提案されている。
特開昭52−130438号公報 特開平8−269733号公報 特開平8−269734号公報 特開平9−241866号公報 特開平2005−153337号公報
ところで、最近、燃料容器用の金属素材としては、更なる燃料容器内面側の耐食性の向上が求められており、上記特許文献2及び3における溶融Sn−Znめっき鋼板の燃料容器内面側の耐食性の点で、未だ不十分なものである。例えば、上記特許文献2及び3に記載された溶融Sn−Znめっき鋼板でも、劣化しやすいバイオ燃料が燃料容器中に存在する場合には、劣化により燃料容器中に有機酸が発生し、この有機酸が存在する環境中では、燃料容器内面が赤錆発生に至るまでの期間が短いため、燃料容器中の燃料に対する耐食性の点で不十分である。
ここで、燃料容器内面の耐食性を向上させる技術として、例えば、燃料容器の内面側となる面に有機樹脂等の塗膜を設けて有機酸等から保護することが考えられ、例えば、特許文献4では導電性樹脂被覆層をめっき表面に設けたプレコート材、特許文献5では樹脂被覆層をめっき表面に設けたプレコート材が提案されている。
しかしながら、上記特許文献4及び特許文献5においても、バイオ燃料等の劣化して有機酸を発生しやすい燃料を燃料容器中に収容している場合における、燃料容器内面側の耐食性については不十分である、という問題があった。
そこで、本発明は、めっき鋼板表面に樹脂被覆層が設けられた有機被覆めっき鋼板において、燃料容器に使用した場合に、燃料容器内面側に相当する面の耐食性をさらに向上させるとともに、プレス加工性、耐溶剤性にも優れた有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、Zn含有量とめっき付着量を調整したSn−Znめっき鋼板の表面に、所定の樹脂を含有する有機物塗膜を形成することにより、燃料容器に使用した場合に、燃料容器内面側に相当する面の耐食性を著しく向上させることができることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、以下のような有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板が提供される。
(1) 鋼板両面に、Zn含有量が1質量%以上8.8質量%以下で、かつ、片面当たりのめっき付着量が10g/m以上50g/m以下の溶融Sn−Znめっきが施された溶融Sn−Znめっき鋼板の少なくとも一方の面に施されためっき表面に、ビスフェノール型骨格、エステル骨格及びカルボキシル基を有するエーテル型熱硬化性ウレタン樹脂(a)と、エポキシ樹脂(b)と、ポリオレフィンワックス(c)とを含有する水性塗料を用いて形成される、膜厚が0.2μm以上10μm以下の有機物塗膜を有することを特徴とする、有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板。
(2) 前記水性塗料は、前記熱硬化性ウレタン樹脂(a)と前記エポキシ樹脂(b)を合計量で前記塗料中の全固形分に対して50質量%以上85質量%以下含有し、かつ、前記ポリオレフィンワックス(c)を3質量%以上30質量%以下含有することを特徴とする、(1)に記載の有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板。
(3) 前記水性塗料は、前記熱硬化性ウレタン樹脂(a)が有するカルボキシル基の当量に対する前記エポキシ樹脂(b)が有する水酸基及びエポキシ基の当量の比が0.2以上0.8以下となる比率で、前記熱硬化性ウレタン樹脂(a)及び前記エポキシ樹脂(b)を含有することを特徴とする、(1)または(2)に記載の有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板。
(4) 前記熱硬化性ウレタン樹脂(a)は、ポリエステル骨格とポリエーテル骨格との質量比率が10:90〜50:50であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかに記載の有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板。
(5) 前記溶融Sn−Znめっき鋼板がプレス加工されて燃料容器に加工された場合に、前記有機物塗膜は、少なくとも前記燃料容器の内面側に相当する面に施されためっき表面に形成されることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかに記載の有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板。
本発明によれば、燃料容器に使用した場合に、燃料容器内面側に相当する面の耐食性をさらに向上させるとともに、プレス加工性、耐溶剤性にも優れた有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板を提供することが可能となる。
以下に、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
上述したように、本発明は、鋼板両面に、Zn含有量が1質量%以上8.8質量%以下で、かつ、片面当たりのめっき付着量が10g/m以上50g/m以下の溶融Sn−Znめっきが施された溶融Sn−Znめっき鋼板の少なくとも一方の面に施されためっき表面に、ビスフェノール型骨格、エステル骨格及びカルボキシル基を有するエーテル型熱硬化性ウレタン樹脂(a)と、エポキシ樹脂(b)と、ポリオレフィンワックス(c)とを含有する水性塗料を用いて形成される、膜厚が0.2μm以上10μm以下の有機物塗膜を有する、有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板である。
(溶融Sn−Znめっき鋼板について)
まず、有機物塗膜が形成される溶融Sn−Znめっき鋼板について詳細に説明する。
本発明において、めっき成分としてZnを添加している目的は、めっき層への犠牲防食機能の付与である。Sn−Zn合金めっきは、電気化学的に貴な金属であるスズ(Sn、標準電位:E=−0.14V)のコーティングによる鋼板の保護を主体として、卑な金属である亜鉛(Zn、標準電位:E=−1.245V)による犠牲防食機能を付与させたものである。このような犠牲防食機能を得るためには、Znがめっき中に1質量%以上添加されていることが必要であり、一方、Zn添加量が増大するとZnによる白錆発生が増加していく。Znが共晶点となる8.8質量%を超えると、白錆発生が顕著になるため、Zn添加量を8.8質量%以下と規定した。なお、めっき組成中における不純物(不可避的不純物)元素として、微量のFe、Ni、Co、Pb等が含まれていてもよい。また、必要に応じ、めっき成分としてMgを添加することで、耐食性の更なる向上効果を得ることができる。更に必要に応じ、Al、ミッシュメタル、Sb等を添加しても構わない。
Sn−Znめっき鋼板の製造法は特に定めないが、電気めっきでは耐食性が不足する傾向にあることや、容易に厚目付けを得やすいことから、本発明では溶融めっき法を採用している。溶融めっきプロセスとしては、ゼンジマー法、フラックス法等があるが、特に限定はされず、公知の溶融めっきプロセスを使用することができる。
また、高Sn組成のSn系めっきで良好な外観を得るには、Ni,Co系のプレめっきを施すことが好ましい。これにより、不めっきのない良好なめっきが容易となる。特に、Ni−Feプレめっきを施すとSn−Znめっきスパングル粒界へのZn濃化が抑制されるSnデンドライト組織が形成されるため、優れた耐食性を得ることができる。このとき、Sn−Znめっき層と素地となる鋼板の界面に、Ni,Co,Feめっき層、またはこれらを含有するSn,Zn,Mgとの金属間化合物層、あるいはその両者の複合物からなる層が生成する。この層の厚みは特に限定しないが、通常1μm以下である。
溶融Sn−Znめっきの付着量は、特性及び製造コストに影響する。当然、耐食性のためにはめっき付着量が多い方が好ましく、一方、加工性(パウダリング)やスポット溶接性、コストのためにはめっき付着量が少ない方が好ましい。これらの特性等をバランス良く兼ね備えるようなめっき付着量として、本発明では、片面当たりのめっき付着量を10g/m以上50g/m以下と規定した。
また、溶融Sn−Znめっき表面に化成処理が施されていてもよい。このような化成処理としては、リン酸亜鉛系化成処理、塗布クロメート処理、電解クロム酸処理、反応クロメート処理、クロメートフリー系化成処理等を使用することができる。ノンクロメート系の化成処理としては、3価クロム系、シランカップリング剤、ジルコニウム化合物、チタニウム化合物、タンニン又はタンニン酸、樹脂、シリカ等を含む水溶液で処理したもの等が知られており、特開昭53−9238号公報、特開平9−241576号公報、特開2001−89868号公報、特開2001−316845号公報、特開2002−60959号公報、特開2002−38280号公報、特開2002−266081号公報、特開2003−253464号公報等に記載されている公知の技術を使用しても良い。これらの化成処理に使用する化成処理液としては、市販のもの、例えば、日本パーカライジング社製のクロメート処理液「ZM−1300AN」、日本パーカライジング社製のクロメートフリー化成処理液「CT−E300N」、日本ペイント社製の3価クロム系化成処理液「サーフコートTMNRC1000」等を使用することができる。
(有機物塗膜について)
次に、本発明の有機物塗膜について詳細に説明する。
本発明の有機物塗膜は、主に、特定の熱硬化性ウレタン樹脂(a)、エポキシ樹脂(b)及びポリオレフィンワックス(c)からなる水性塗料を塗布及び焼き付けることにより得られる。
ここで、上述した特許文献4や特許文献5に記載されているような塗料を焼き付けて樹脂を架橋させて樹脂被覆層を形成するためには、鋼板温度を240℃以上の高温にして加熱することが必要である。他方、Znを1質量%以上含有するSn−Zn合金の融点が240℃以下であることから、特許文献4や特許文献5に記載されているような塗料を使用すると、めっきが溶融してしまい、焼き付け時の加熱途中で塗膜が剥離するという問題が発生する場合がある。
これに対して、本発明者らは、有機物塗膜の性能(プレス加工性、耐溶剤性、耐食性等)を低下させず、塗膜の焼き付け温度を低下させるために鋭意検討した結果、塗料中に添加する樹脂のガラス転移温度や樹脂の配合比率を制御することで、例えば200℃以下程度の低温でも塗膜中の樹脂を架橋させることができることを見出した。以下、このような観点から好適な有機物塗膜中の樹脂の組成や配合比率等について詳述する。
<熱硬化性ウレタン樹脂(a)について>
まず、熱硬化性ウレタン樹脂(a)としては、例えば、分子量が3000以上でビスフェノール型骨格とエステル骨格を有し、かつ、カルボキシル基を有する水分散性かつ熱硬化性のエーテル型ウレタン樹脂を使用することができる。熱硬化性の樹脂を用いることにより低温(200℃以下程度)焼付けでも耐溶剤性の高い塗膜を形成させることができる。このポリエステル骨格とポリエーテル骨格との質量比率は、10:90〜70:30であることが好ましい。この範囲よりもポリエステルの比率が高いとプレス加工性に悪影響を及ぼし、ポリエーテルの比率が高いと強靱ではあるが伸びが悪化する。また、ガソリンや、劣化して有機酸を発生させやすいバイオ燃料等に対する耐溶剤性を向上させるという観点からは、ポリエステル骨格とポリエーテル骨格との質量比率は、10:90〜50:50であることがさらに好ましい。
また、熱硬化性ウレタン樹脂(a)中のカルボキシル基の量は、ウレタン樹脂(a)の固形分当たりの酸価で10〜50であることが好ましい。酸価が10未満の場合、密着性が不十分で加工性及び耐食性が低下する場合がある。一方、酸価が50を越える場合、耐水性、耐アルカリ性は劣るため耐食性が低下する場合がある。
<エポキシ樹脂(b)について>
次に、エポキシ樹脂(b)は、グリコール骨格またはビスフェノール骨格を有するタイプであることが好ましい。また、エポキシ樹脂(b)の配合量としては、エポキシ樹脂(b)の有する反応性官能基(水酸基及びエポキシ基)が、ウレタン樹脂(a)のカルボキシル基の20〜80%と反応する比率で配合するのが好ましい。すなわち、本発明の主眼とするガソリンや、劣化して有機酸を発生させやすいバイオ燃料等に対する耐溶剤性を向上させるという観点からは、熱硬化性ウレタン樹脂(a)が有するカルボキシル基の当量に対するエポキシ樹脂(b)が有する水酸基及びエポキシ基の当量の比が0.2以上0.8以下となる比率で、熱硬化性ウレタン樹脂(a)及びエポキシ樹脂(b)を配合することが好ましい。当量比が0.2未満では、エポキシ樹脂(b)による熱硬化性ウレタン樹脂(a)の架橋による塗膜の耐食性の向上効果が乏しく、当量比が0.8を越える量では、エポキシ樹脂(b)が可塑剤的役割となるため高度の加工性が得にくくなる。また、当量比が0.8を超える量では、熱硬化性ウレタン樹脂(a)に対するエポキシ樹脂(b)の比率が多くなりすぎるため、ガソリンや、劣化して有機酸を発生させやすいバイオ燃料等に対する耐溶剤性が低下するおそれがある。
上記のウレタン樹脂(a)とエポキシ樹脂(b)の合計量は、有機物塗膜の形成に使用する水性塗料中の全固形分に対して、50質量%以上80質量%以下であることが好ましい。ウレタン樹脂(a)とエポキシ樹脂(b)の合計量が50質量%未満の場合及び85質量%を越える場合には、得られた有機物塗膜の耐食性と加工性が不十分となる可能性がある。
<ポリオレフィンワックス(c)について>
ポリオレフィンワックス(c)の添加量は、有機物塗膜の形成に使用する水性塗料中の全固形分の質量に対して固形分比で3質量%以上30質量%以下であることが好ましい。ポリオレフィンワックスの添加量が3質量%未満では、有機物塗膜の加工性向上効果が小さく、30質量%を越えると有機物塗膜の加工性および耐食性が低下する可能性がある。
また、ポリオレフィンワックス(c)の粒径は、0.1μm〜7.0μmであることが好ましい。粒径が7.0μmを越えると、塗膜焼き付け後に固体化したポリオレフィンワックス(c)の分布が不均一となる可能性があるため好ましくない。また、粒径が0.1μm未満の場合には、有機物塗膜の加工性が低下する可能性がある。なお、本発明におけるポリオレフィンワックス(c)の粒径とは、ポリオレフィンワックス(c)の1次粒子の数平均粒径のことであり、粒径測定機(例えば、島津製作所製のSALD−7100等)で測定した相対粒子量50%の粒径として測定することができる。
また、ポリオレフィンワックス(c)の融点(軟化点)は、本発明により得られた有機被覆溶融Sn−Anめっき鋼板加工時の素材の変形熱と摩擦熱によって塗膜温度が上昇するため、70℃〜160℃であることが好ましい。70℃未満では加工時に軟化溶融して固体潤滑添加物としての優れた特性が発揮されにくい。また、160℃を越える融点のものは、硬い粒子が表面に存在することとなり、摩擦特性を低下させるので高度の加工性が得られにくい。
さらに、ポリオレフィンワックス(c)のケン化価としては、30以下または0であり、かつ、分岐構造を有するものを使用することが好ましい。ケン化価が30を越えるものは、極性が大きく樹脂に相溶しやすいため、成膜時に樹脂表面に存在しにくくなる。従って、高度な加工性能レベルが必要な場合には適切とは言えない。
<その他の添加物について>
その他の添加物として、耐食性及び加工性向上のため粒径3nm〜30nmのシリカ(SiO)(d)を全固形分に対して10質量%〜40質量%を添加してもよい。シリカ(d)の粒径が3nm未満の場合及び30nmを越える場合には、高度の加工性、耐食性が得られにくい。また、シリカ(d)の添加量が10質量%未満の場合には耐食性及び加工性の向上効果が不十分であり、40質量%を越えると、有機物塗膜中の樹脂のバインダー効果が小さくなり耐食性が低下すると共に、樹脂の伸びと強度が低下する。シリカ(d)の種類としては、液相コロイダルシリカ及び気相シリカのいずれでもよい。
また、溶接性向上のために、有機物塗膜形成用の塗料中に導電性フィラーを添加しても良く、さらに、着色顔料、沈降防止剤、レベリング剤、増粘剤などの各種添加剤を添加してもよい。
<有機物塗膜の膜厚について>
上記のような組成を有する有機物塗膜の膜厚は、0.2μm以上10μm以下とする必要がある。有機物塗膜の膜厚が0.2μm未満では、塗膜がめっき表面を覆いきれないために十分な耐食性や加工性が得られず、10μm超では、塗膜の内部応力によりクラックが発生し耐食性が確保できなくなる。
<有機物塗膜の形成方法について>
有機物塗膜の溶融Sn−Znめっき鋼板表面への形成方法としては、例えば、浸漬法、カーテンフロー法、ロールコート法、バーコート法、静電法、刷毛塗り法、T−ダイ法、ラミネート法などの公知の方法が用いられるが、特に限定はされない。焼き付け方法としては、例えば、熱風、常温、近赤外線、遠赤外線、誘導加熱等の公知の方法が挙げられるが、到達板温度がめっきの融点を超えないようにする必要がある。
上述した有機物塗膜は、上述した溶融Sn−Znめっき鋼板がプレス加工されて燃料容器に加工された場合に、少なくとも燃料容器の内面側に相当する面に施されためっき表面に形成されることが好ましい。
(作用効果について)
以上説明したような本発明に係る有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板によれば、この鋼板を使用して加工された、自動車用、自動二輪用、機械用等における燃料容器内で、有機酸が生成したり、スラッジ等の異物が付着した厳しい腐食環境下でも、有機物塗膜によりめっき鋼板の金属面を腐食環境から隔離することで、燃料容器の内面での腐食を長期間抑制し、長期的な耐食性を発揮するとともに、優れたプレス加工性等をも維持することが可能となる。従って、本発明は産業上の極めて価値の高い発明であるといえる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明する。
(溶融Sn−Znめっき鋼板の作製)
極低炭素鋼を通常の転炉−真空脱ガス処理により溶製し、鋼片とした後、通常の条件で熱間圧延、冷間圧延、連続焼鈍工程を行い、焼鈍鋼板(板厚0.8mm)を得た。この鋼板の一部にFe−Niめっきを0.2g/m施した後、フラックス法でSn−Znめっきを行った。Fe−Ni合金めっき浴はNiめっきのワット浴に対して、硫酸鉄を30〜200g/L添加したものを使用した。フラックスはZnCl水溶液をロール塗布して使用し、めっき浴のZnの組成は0〜20wt%まで変化させた。浴温は280℃とし、めっき後ガスワイピングによりめっき付着量を調整した。こうして製造しためっき鋼板を種々の粗度を有するロールで調質圧延して表面粗度を調節した。この鋼板に3価Crをベースとした塗布型化成処理を金属Cr換算で20mg/m施した。
表1に示すように、有機物塗膜として分子量3000の熱硬化性エーテルエステルウレタン樹脂(ビスフェノールAエーテル:酸価8、エーテル/エステル比30/70、イソシアネート含有率8、ウレタン固形分当たりの酸価で10〜50)とプロピレングリコールエポキシ樹脂(エポキシ当量220)の総和を全固形分に対し混合比を変えたものに、平均8nmのシリカゾルを21質量%、粒径が0.6〜20μmのポリエチレンワックス(比重0.93、軟化点120℃、ケン化価0〜30)を適宜配合した潤滑塗料を準備した。比較例として熱可塑性ウレタン樹脂やブロック型ウレタン樹脂を使用した。
次に、塗布型ノンクロメート処理を施した溶融Sn−Znめっき鋼板の燃料容器内面側に塗料を、バーコーターにより塗布し、板到達温度180℃で焼き付けた後速やかに水冷し、有機被覆鋼板を製造して下記評価に供した。
(評価方法)
(1)プレス性
有機物塗膜が内側になるように円筒深絞りを行なった(ポンチ直径50mm、絞り比2.0)。その際、本発明鋼板はそのまま試験に供したが、比較の鋼板については一部未処理面にプレス油を塗布して行なった。プレス性は、◎:表裏共にカジリ発生なし、×:カジリ発生を示す。
(2)塗料密着性
サンプルの底部を打ち抜いた小片を、40℃の蒸留水中に240Hr浸漬したあと、1mm幅の碁盤目カット(100マス)し、マスの残存塗膜面積が50%以上の場合を◎、マスの残存塗膜面積が50%未満の場合を×と評価した。
(3)耐燃料溶解性
サンプル内に市販のレギュラーガソリン80mL入れO−リングを介してステンレス板で機械的にフタをして、これを45℃で1000時間放置した。放置後の塗膜膨潤状態を目視観察して評価した。塗膜表面が浸漬前と比較して変化がない場合を◎、塗膜表面にミミズ腫れの様な跡残りが激しくあり塗膜の膨潤が激しく認められる場合を×と評価した。
(4)内面耐食性試験
サンプル内に蟻酸100ppm、酢酸200ppmからなる有機酸水溶液8mLと市販のレギュラーガソリン72mLを入れ、ステンレ
ス板で機械的にフタをして、これを45℃で1000時間放置した。放置後の塗膜膨潤状態を目視観察して評価した。塗膜表面が浸漬前と比較して変化がない場合を◎、塗膜が剥離してめっきや地鉄が腐食している場合を×と評価した。
(評価結果)
以上の評価試験の結果を表1に示す。これらの結果から明らかなように、本発明の実施例である鋼板(No.1〜No.26)は、加工性、塗料密着性、耐燃料溶解性、内面耐食性にも優れている。一方、めっき中の亜鉛含有量が1%未満の場合(No.27)や8.8%超の場合(No.28,29)では犠牲防食能の低下および巨大亜鉛晶の晶出によるバリアー性低下による耐食性劣位、めっき付着量が10g/m未満(No.30)でも十分の耐食性は得られなかった。めっき付着量が50g/m超(No.31)の場合はパウダリング性が劣化し加工性が不十分であった。熱可塑性(No.32)やブロック型(No.33)のウレタン樹脂ではガソリンに皮膜が溶解した。ウレタン樹脂とエポキシ樹脂の固形分比率が50質量%未満では、全性能でやや不十分であった。オレフィンワックス量が無添加の場合(No.37)は加工性が悪く、30質量%超の添加では、下地との密着性が悪くなり耐食性もやや低い傾向にあった。膜厚も0.2μm未満(No.34)では加工性と耐食性が、10μm超(No.35)では塗膜にクラックが生じて耐食性が劣化した。
Figure 2011012310
Figure 2011012310

Claims (5)

  1. 鋼板両面に、Zn含有量が1質量%以上8.8質量%以下で、かつ、片面当たりのめっき付着量が10g/m以上50g/m以下の溶融Sn−Znめっきが施された溶融Sn−Znめっき鋼板の少なくとも一方の面に施されためっき表面に、ビスフェノール型骨格、エステル骨格及びカルボキシル基を有するエーテル型熱硬化性ウレタン樹脂(a)と、エポキシ樹脂(b)と、ポリオレフィンワックス(c)とを含有する水性塗料を用いて形成される、膜厚が0.2μm以上10μm以下の有機物塗膜を有することを特徴とする、有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板。
  2. 前記水性塗料は、前記熱硬化性ウレタン樹脂(a)と前記エポキシ樹脂(b)を合計量で前記塗料中の全固形分に対して50質量%以上85質量%以下含有し、かつ、前記ポリオレフィンワックス(c)を3質量%以上30質量%以下含有することを特徴とする、請求項1に記載の有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板。
  3. 前記水性塗料は、前記熱硬化性ウレタン樹脂(a)が有するカルボキシル基の当量に対する前記エポキシ樹脂(b)が有する水酸基及びエポキシ基の当量の比が0.2以上0.8以下となる比率で、前記熱硬化性ウレタン樹脂(a)及び前記エポキシ樹脂(b)を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板。
  4. 前記熱硬化性ウレタン樹脂(a)は、ポリエステル骨格とポリエーテル骨格との質量比率が10:90〜50:50であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板。
  5. 前記溶融Sn−Znめっき鋼板がプレス加工されて燃料容器に加工された場合に、前記有機物塗膜は、少なくとも前記燃料容器の内面側に相当する面に施されためっき表面に形成されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機被覆溶融Sn−Znめっき鋼板。

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