JP2011011264A - ロボット遠隔操縦システムとこれに用いる作業ロボット - Google Patents

ロボット遠隔操縦システムとこれに用いる作業ロボット Download PDF

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Abstract

【課題】遠隔操縦による作業に必要な画像を自律して取得しつつ、一台の作業ロボットのみで作業を行うことができるようにする。
【解決手段】本発明は、作業対象物の測距データを取得するための測距部、作業対象物に対する作業を行う作業用アーム、作業対象物の画像を取得するための撮像部を配設した画像取得用アーム及びそれら各アームを駆動するためのアーム駆動部を設けた作業ロボットBと、作業ロボットBと通信回線を介して接続されるとともに、作業対象物の画像を表示するための表示部、作業ロボットBを遠隔操縦するための操縦情報を生成して当該作業ロボットBに向けて送信する遠隔操縦装置Cとを有するものであり、測距部によって取得した測距データに基づき、作業対象物を撮像部によって撮像できるようにアーム画像取得用アームをアーム駆動部によって自律的に移動させるアーム自律移動手段30aを作業ロボットBに設けている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば深海や宇宙空間等のように人間が直接作業することが困難な環境や爆発物の処理等の繊細な作業を必要とする場合若しくは老人の介護等を行うロボット遠隔操縦システムとこれに用いる作業ロボットに関する。
従来、この種のロボット遠隔操縦システムとして、「ロボット制御方法」とした名称で特許文献1に記載された構成のものがある。
特許文献1に記載されたロボット制御方法は、制御装置を用いて第1のロボットを制御する構成のものであり、前記第1のロボットが、作業状況を示す作業画像を取得して前記第1の制御装置に送信する工程と、第2のロボットが、前記第1のロボットを監視するための監視画像を取得して前記第1の制御装置に送信する工程と、前記制御装置が、前記第1のロボットから送信された前記作業画像及び前記第2のロボットから送信された前記監視画像を表示する工程とを有することを特徴としたものである。
特開2004−291186号公報
しかしながら、特許文献1に記載のロボット制御方法は、複数台のロボットから構成されているためにコスト高となり、また、それら各ロボットをそれぞれ操縦するための操縦者が必要となる一方、複数のロボットを一人の操縦者で操縦しようとすると、それらの操縦が煩雑となる。
また、第2のロボットの大きさによっては、必要な作業状況の画像を得るための位置取りを行うことができない虞がある。
そこで本発明は、遠隔操縦による作業に必要な画像を自律して取得しつつ、一台の作業ロボットのみで作業を行うことができるロボット遠隔操縦システムとこれに用いる作業ロボットの提供を目的としている。
上記目的を達成するための本発明に係るロボット遠隔操縦システムは、作業対象物の測距データを取得するための測距部、その作業対象物に対する作業を行う一又は二以上の作業用アーム、上記作業対象物の画像を取得するための撮像部を配設した一又は二以上の画像取得用アーム及びそれら各アームを駆動するためのアーム駆動部を設けた作業ロボットと、上記作業ロボットと通信回線を介して接続されるとともに、作業対象物の画像を表示するための表示部、その作業ロボットを遠隔操縦するための操縦情報を生成して当該作業ロボットに向けて送信する遠隔操縦装置とを有する構成のものであり、上記測距部によって取得した測距データに基づき、作業対象物を撮像部によって撮像できるようにアーム画像取得用アームをアーム駆動部によって自律的に移動させるアーム自律移動手段を作業ロボットに設けたことを特徴としている。
同上の目的を達成するための本発明に係るロボット遠隔操縦システムに用いる作業ロボットは、通信回線を介して遠隔操縦装置に接続され、その遠隔操縦装置で生成送信される操縦情報によって遠隔操縦されるものであり、作業対象物の測距データを取得するための測距部、その作業対象物に対する作業を行う一又は二以上の作業用アーム、上記作業対象物の画像を取得するための撮像部を取り付けた一又は二以上の画像取得用アーム及びをそれら各アームを駆動するためのアーム駆動部を設けているとともに、上記測距部によって取得した測距データに基づき、作業対象物を撮像部によって撮像できるようにアーム画像取得用アームをアーム駆動部によって自律的に移動させるアーム自律移動手段を有することを特徴としている。
本発明によれば、遠隔操縦による作業に必要な画像を自律して取得しつつ、一台の作業ロボットのみで所要の作業を行うことができる。
本発明の一実施形態に係るロボット遠隔操縦システムの全体構成を示す説明図である。 同上のロボット遠隔操縦システムの一部をなす一実施形態に係る作業ロボットの外観構成を示す説明図である。 同上のロボット遠隔操縦システムの制御フローチャートである。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るロボット遠隔操縦システムの全体構成を示す説明図、図2は、本発明の一実施形態に係るロボット遠隔操縦システムの一部をなす一実施形態に係る作業ロボットの外観構成を示す説明図である。
本発明の一実施形態に係るロボット遠隔操縦システムAは、作業用ロボットBと、遠隔操縦装置Cとを通信回線を介して接続した構成のものである。
「通信回線」は、本実施形態においては無線によるものであるが、有線であってもよい。
一実施形態に係る作業ロボットBは、図1,2に示すように、ロボット本体10の上面に突設したアーム支持部11に、作業用アーム12と画像取得用アーム13,14の各基端部12b´、13b´,14b´をそれぞれ回動自在に連結支持しているとともに、ロボット本体10の上面であって前部近傍に測距部20を偏移させて配設した外観構成になっている。
なお、本実施形態においては、作業用アーム12と画像取得用アーム13,14の各基端部12b´、13b´,14b´を共通のアーム支持部11に連結支持した構成のものを例示しているが、それら各アームを個別のアーム支持部に連結支持した構成にしてもよい。
ロボット本体10には、これの両側に一対のクローラ15,15(一方は図示しない)が配設されており、詳細を後述する遠隔操縦装置Cから送信される操縦情報に従って走行機構部16により駆動されるようになっている。なお、クローラに代えて車輪等を採用することもできる。
本実施形態において示す作業用アーム12は、開放端部側アーム部12aと基端部側アーム部12bとの間に関節部12cが設けられた一軸構造になっており、その関節部12cにはサーボモータMが配設されている。
開放端部側アーム部12aの開放端部には、作業対象物Tに応じた各種のエフェクタ17が交換可能に配設されている。
なお、本実施形態においては、説明を簡略化するために作業用アーム12を単軸構造にしたものを示しているが、必要に応じて2軸以上のものを採用できることは勿論であり、図1には、3軸構造としたときのサーボモータM…と、サーボドライバSDを示している。
また、作業対象物Tに対する作業を行う一又は二以上の作業用アーム12を駆動するためのアーム駆動部12dをサーボモータM…とサーボドライバSDとにより構成している。
本実施形態において示す画像取得用アーム13(14)は、作業対象物Tの画像を取得するためのものであり、開放端部側アーム部13a(14a)と基端部側アーム部13b(14b)との間に関節部13c(14c)が設けられた一軸構造になっており、その関節部13c(14c)にサーボモータMを配設している。
開放端部側アーム部13a(14a)の開放端部には、作業対象物Tを撮像するための撮像部としてのカメラ18が配設されている。
カメラ18は、エフェクタ17と作業対象物Tとの距離に応じ、自動的にズームイン、ズームアウトができる機能を有するものである。
なお、本実施形態においては、説明を簡略化するために画像取得用アーム13(14)を単軸構造にしたものを示しているが、必要に応じて2軸以上のものを採用できることは勿論であり、図1には、3軸構造としたときのサーボモータM…と、サーボドライバSDを示している。
また、作業対象物Tの画像を取得する一又は二以上の画像取得用アーム13(14)を駆動するためのアーム駆動部13d(14d)を、サーボモータM…とサーボドライバSDとにより構成している。
なお、本実施形態においては、画像取得用アーム13,14を配設したものを例として説明しているが、必要に応じて一又は三以上配設してもよい。
測距部20は、作業対象物Tの測距データを取得するためのレーザーレンジファインダ21と、その作業対象物Tを撮影するためのカメラ22とを有して構成されており、転向部23(図2参照)に載置されている。
「測距データ」には、下記の測距部20の向きデータと作業対象物Tまでの距離データとが含まれている。
測距部20は、対象物までの距離を必要な精度で計測できるものであれば、レーザーレンジファインダでなくともよい。
転向部23は、サーボモータM,Mと、これを駆動するためのサーボドライバSD,SDとを有して構成されており、作業対象物Tに対する測距部20の向きを、後述する遠隔操縦装置Cから送信される転向指示コマンドによって変えられるようにしている。
上述した各サーボドライバSD、転向部23及び走行機構部16は、CPU(Central Processing Unit)やインターフェース回路等からなる制御部30の出力ポートに接続され、また、測距部20とカメラ18,18とは、当該入力ポートに接続されている。
また、制御部30には、通信ポートを介して、遠隔操縦装置Cとの間で各種情報の送受を行うための通信機31が接続されている。
制御部30は、所要のプログラムの実行により次の各機能を発揮する。
上記測距部20によって取得した測距データに基づき、カメラ18によって作業対象物Tを撮像できるように画像取得用アーム13,14をアーム駆動部13d,14dによって自律的に移動させる機能。この機能を「アーム自律移動手段30a」という。
具体的には、作業対象物Tの方向と及び距離の指示より、画像取得用アーム13,14の各関節部が取るべき角度を演算する。具体的には、次のとおりである。
・撮像方向の指示により、カメラ18の取るべき向き(角度)と位置が決まる。
・カメラ18の取るべき向きと位置は、画像取得用アーム13,14の先端部の向きと位置に等しい。
・画像取得用アーム13,14の先端部の向きと位置を入力として、逆運動学問題を解くことにより、画像取得用アーム13,14の各関節部の取るべき角度が決まる。
例えば、画像取得用アーム13,14が6軸アームである場合、6軸アームの逆運動学の解法は一般的に知られている。
これを用いて、画像取得用アーム13,14の先端部の位置と姿勢を指定することにより、6軸各々全ての取るべき角度を算出することができる。
なお、本実施形態においては、作業ロボットの走行時には、アーム自律移動手段は、カメラ18,18を走行方向に指向させるように、画像取得用アーム13,14を移動させている。これにより、カメラ18,18で撮像した画像を参照しながらの走行を行うことができるので、走行のためのカメラ等を設ける必要がない。
遠隔操縦装置Cは、CPU(Central Processing Unit)やインターフェース回路等からなる制御部40と、作業ロボットBとの間で各種情報の送受信を行うための通信機41とを有している。
制御部40は、上述した構成からなる作業ロボットBから送信される作業対象物Tの画像を表示するための表示部と、その作業ロボットBに対する操縦情報を生成するための操縦部(いずれも図示しない)とを有している。
「操縦情報」は、走行機構部16に対する走行指示コマンド、転向部23に対する転向指示コマンド、各アームのサーボドライバSDに対する駆動指示コマンド等を含んでいる。
次に、図3を参照して、制御フローチャートについて説明する。図3は、ロボット遠隔操縦システムの制御フローチャートである。なお、図3において、左側が遠隔操縦装置、また、右側が作業ロボットにおける処理をそれぞれ示している。
<遠隔操縦装置C側における処理>
ステップ1(図中、「Sa1」と略記する。以下、同様。):測距部20のカメラ22で撮像した作業対象物Tが表示部に表示されている画像の中心に位置するように、測距部20に対して転向指示コマンドを送出する。
ステップ2:作業対象物Tが表示部に表示されている画像の中心に位置しているか否かを目視において判定し、当該中心に位置していると判定すれば、対象物照準完了通知を作業ロボットBに向けて送出する。
ステップ3:撮像方向を指示する。例えば、作業対象物Tの上方からであるとか、側方からであることの指示を行う。
ステップ4:表示部に表示されている作業対象物Tの画像を参照して、作業用アーム12に対する操縦コマンドを、作業ロボットBに向けて送出する。
<作業ロボットB側における処理>
ステップ1(図中、「Sb1」と略記する。以下、同様。):測距部20で取得した画像を、遠隔操縦装置Cに向けて送信する。
ステップ2:遠隔操縦装置Cから送信された転向指示コマンドに対応する、測距部20のサーボドライバSDの駆動情報を出力して、測距部20の向き(姿勢)を変える。
ステップ3:測距部20のカメラ22の向きにより、作業対象物Tの方向を取得するとともに、レーザーレンジファインダ21により、その作業対象物Tまでの距離を測距する。
ステップ4:作業対象物Tの方向,距離及び撮像方向を指示することより、画像取得用センサ用アーム13,14の各関節部が取るべき角度を上述したような演算によって算出する。
また、画像取得用アーム13,14の各関節部が所望の角度となるように、各アームのサーボドライバSDに対して駆動信号を出力する。
また、作業用アーム12の各関節部の角度よりエフェクタ17の位置を演算するとともに、そのエフェクタ17と作業対象物Tの距離に応じて、カメラ18のズーム率を制御(距離が近い場合にズーム)する。
すなわち、カメラ画像をズームすることにより、エフェクタ17に対する操作をより行い易いようにしている。
ステップ5:取得した画像を遠隔操縦装置Cに向けて送信する。
ステップ6:遠隔操縦装置Cから送信される、作業用アーム12に対する操縦コマンドに応じて、その作業用アーム12のサーボドライバSDに駆動情報を出力する。
上述した本発明の一実施形態によれば、次の効果を得ることができる。
・画像取得用アームを自律的に作業対象物を撮像できる位置に移動できるので、当該アーム自体の操縦を省略でき、また、作業時間を短縮できる。
・撮像部をカメラとした場合、作業対象物とエフェクタの距離に応じて、自動的にズームイン,ズームアウトすることにより、操縦を行うことなくより良好な画像を得ることができる。
・必要な作業ロボットは1台のみであるため、低コストかつ操縦が容易である。
・画像取得用アームは小さくできるため、任意の方向から作業対象物の画像の取得が容易である。
・撮像部は、作業ロボットが作業に入る前の現場までの移動時には、走行を支援するためのセンサとして併用可能であり、効率的である。
なお、本発明は上述した実施形態に限るものではなく、次のような変形実施が可能である。
・上記した実施形態においては、測距部をロボット本体の上面に配設したものを例として説明したが、これに限るものではなく、測距部によって作業対象物の相対位置がわかればよいので、例えば別のアーム(測距用アーム)を設け、これに測距部を配設するようにしてもよい。
12 作業用アーム
13,14 画像取得用アーム
13d,14d アーム駆動部
16 走行機構部
18 撮像部(カメラ)
20 測距部
21 レーザーレンジファインダ
23 転向部
30a アーム自律移動手段
B 作業ロボット
C 遠隔操縦装置
T 作業対象物

Claims (7)

  1. 作業対象物の測距データを取得するための測距部、その作業対象物に対する作業を行う一又は二以上の作業用アーム、上記作業対象物の画像を取得するための撮像部を配設した一又は二以上の画像取得用アーム及びそれら各アームを駆動するためのアーム駆動部を設けた作業ロボットと、
    上記作業ロボットと通信回線を介して接続されるとともに、作業対象物の画像を表示するための表示部、その作業ロボットを遠隔操縦するための操縦情報を生成して当該作業ロボットに向けて送信する遠隔操縦装置とを有するロボット遠隔操縦システムであって、
    上記測距部によって取得した測距データに基づき、作業対象物を撮像部によって撮像できるようにアーム画像取得用アームをアーム駆動部によって自律的に移動させるアーム自律移動手段を作業ロボットに設けたことを特徴とするロボット遠隔操縦システム。
  2. 測距部の方向を変えるための転向部が設けられており、
    測距データには、測距部の方向データと作業対象物までの距離データとが含まれていることを特徴とする請求項1に記載のロボット遠隔操縦システム。
  3. 測距部は、作業対象物の画像を取得するためのカメラと、レーザーレンジファインダとを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のロボット遠隔操縦システム。
  4. 作業用アームの開放端部には、作業対象物に応じたエフェクタが交換可能に配設されており、
    カメラは、エフェクタと作業対象物との距離に応じ、自動的にズームイン及びズームアウトができる機能を有することを特徴とする請求項3に記載のロボット遠隔操縦システム。
  5. 作業ロボットには、走行するための走行機構部が配設されており、
    遠隔操縦装置から作業ロボットに送信される操縦情報には、走行機構部に対する走行指示コマンドを含んでいることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のロボット遠隔操縦システム。
  6. 作業ロボットの走行時には、アーム自律移動手段は、撮像部を走行方向に指向させるように画像取得用アームを移動させることを特徴とする請求項5に記載のロボット遠隔操縦システム。
  7. 通信回線を介して遠隔操縦装置に接続され、その遠隔操縦装置で生成送信される操縦情報によって遠隔操縦されるロボット遠隔操縦システムに用いる作業ロボットであって、
    作業対象物の測距データを取得するための測距部、その作業対象物に対する作業を行う一又は二以上の作業用アーム、上記作業対象物の画像を取得するための撮像部を取り付けた一又は二以上の画像取得用アーム及びをそれら各アームを駆動するためのアーム駆動部を設けているとともに、
    上記測距部によって取得した測距データに基づき、作業対象物を撮像部によって撮像できるようにアーム画像取得用アームをアーム駆動部によって自律的に移動させるアーム自律移動手段を有することを特徴とするロボット遠隔操縦システムに用いる作業ロボット。
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