JP2011010663A - 食器洗浄機用ガスブースター - Google Patents

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Abstract

【課題】食器洗浄機用ガスブースターからの排熱により厨房内が温度上昇することを防止する。
【解決手段】排気筒60内を流れる燃焼ガスは、第1水平部52を流れる間に伝熱部材70と浸漬槽7の底板とを介して浸漬槽7内の貯留水と熱交換が行われ、第1垂直部54を流れる間に伝熱部材71と浸漬槽7の後板とを介して浸漬槽7内の貯留水と熱交換が行われる。これにより、排気筒60内を流れる燃焼ガスと浸漬槽7内の貯留水とを熱交換できるようにした。
【選択図】図1

Description

この発明は、燃焼ガスが流れる排気筒を備えた食器洗浄機用ガスブースターに関するものである。
従来、食器洗浄機は、洗浄室内に収納した食器に対して洗浄ノズルから洗浄水を噴射して洗浄を行い、その後すすぎノズルからすすぎ水を噴射してすすぎを行うように構成されている。このとき、洗浄水の温度は60〜65℃程度に設定されるが、すすぎ水の温度は殺菌等の観点から80〜85℃程度の高温に設定されることが多く、特に業務用などの大型の食器洗浄機では、使用する水量が多いことと相まって、食器洗浄機本体とは別に設置した食器洗浄機用ガスブースターからすすぎ水が供給されるように構成されている。
このような食器洗浄機を概略的に説明すると、図3に示す如く、食器洗浄機1における洗浄機本体2の左側には、汚れた食器3を収容したラック4を載せるためのソイルドテーブル5が設置され、洗浄機本体2の右側には、洗浄後の食器3を収容したラック4を載せるためのクリーンテーブル6が設置されている。ソイルドテーブル5には、食器の洗浄に先立って、汚れた食器を浸漬水に浸漬して食器にこびりついたご飯粒、油分等の汚れを食器から分離又は柔らかくして分離し易くするための浸漬槽7が設けられており、該浸漬槽7内には蛇口から供給された水が所定量貯留される。浸漬槽7の前面及び左右側面には、側面パネル8がテーブルから垂下して設けられており、浸漬槽7の外面が使用者から見えないようになっている。また、ソイルドテーブル5及びクリーンテーブル6の背面には、後方への飛水を防止するための立て板9が設けられている。そして、食器洗浄機1に隣接したクリーンテーブル6の下方には食器洗浄機用ガスブースター10が設置されている。
図4に示すように、前記食器洗浄機用ガスブースター10の本体11内には、貯水タンク12が配置され、図示しない湯沸器等の外部給水源から流入管14を介して水が供給されるようになっている。貯水タンク12内には、貯水タンク12内の水を昇温するためのバーナー16と熱交換通路18が設けられている。熱交換通路18は、貯水タンク12内の水と接する表面積をかせぐために蛇行状に形成され、上端部には本体11の上面板を貫通して上方に開口する上端開口部19が形成されている。バーナー16にはガス供給管20を介して外部に配置された図示しないガス供給源からガスが供給されるようになっている。また、本体11の上面には、水平部22と、水平部22の後端に連通接続される垂直部24とから形成される排気筒26が載置されている。具体的には、熱交換通路18の上端開口部19に、排気筒26の水平部22底面に形成された吸気口が対向するように配置され、垂直部24の上部前面には排気口30が形成されている。これにより、バーナー16で発生した燃焼ガスは、熱交換通路18から排気筒26内に流入した後、排気口30から外部へ排出されるようになっている。更に、貯水タンク12下部には、洗浄機本体2に接続される流出管34が設けられ、すすぎ時に洗浄機本体2からすすぎ水供給信号が出力されると、貯水タンク12内の温水が図示しない駆動ポンプにより流出管34を介して洗浄機本体2に供給可能となっている。洗浄機本体2に供給された温水は、すすぎ水として洗浄室S内に収納された食器4に噴射される。
続いて食器の洗浄手順を説明する。汚れた食器は先ず浸漬槽7内の貯留水の中に浸漬させる。浸漬槽7の中である程度の時間浸漬されると、食器に付着していた汚れが分離又は柔らかくなって分離し易くなる。そして、浸漬槽7内から食器を取り出してソイルドテーブル5上に用意したラック内に並べ、ラックをそのままスライド移動させて洗浄室S内にラックをセットし、扉15を閉めてラック内の食器の洗浄及びすすぎを行う。洗浄を行っている間に別のラックをソイルドテーブル5上に用意し、浸漬槽7内から新たな食器を取り出して別のラック内に並べておく。洗浄中の食器の洗浄が終了したら、扉15を開いてラックを洗浄室Sからクリーンテーブル6上にスライド移動させる。そして、汚れた食器を並べておいた別のラックを洗浄室S内にセットして次なる洗浄を行う。このように、絶え間なく食器を次々と洗浄することができるようになっている。
特開2001−231736号公報 特開2006−239024号公報
以上のような手順で洗浄を行うのであるが、食器に付着した汚れが多いときや、頑固な汚れが付着している場合などは、食器洗浄機で洗浄を行う前の前処理として、使用者があらかじめ浸漬槽内で簡単に擦り洗いをする必要がある。このとき、使用者は浸漬槽内の水で前処理を行うのであるが、浸漬槽内の水は蛇口から出てきた水を溜めているだけなので、冬場は非常に冷たく、お湯を溜めたとしてもすぐに冷めてしまい前処理をするのが辛い状況であった。また、ガスブースターから排出される排気は非常に高温であり、更にガスブースターの燃焼時は排気筒の表面も高温となるため、排熱により厨房内が温度上昇してしまい、作業環境が悪くなってしまうという問題もあった。
すなわち本発明は、前述した従来の技術に内在している前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、汚れた食器を扱うためのソイルドテーブルに設けられた浸漬槽と、食器洗浄機用ガスブースターの排気筒内を流れる燃焼ガスとを熱交換させることで、排熱を有効利用して浸漬槽内の水を温度上昇させ、排気筒からの排熱量を低減させることができる食器洗浄機用ガスブースターを提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係る食器洗浄機用ガスブースターは、
食器洗浄機の近傍に配置され、外部給水源から供給された水を貯留する貯水タンクと、該貯水タンク内の水を加熱する加熱装置と、水の加熱に用いた燃焼ガスを排気するための排気筒とを備え、加熱された温水を食器洗浄機に供給可能とし、
前記排気筒には、食器洗浄機用ガスブースターの近傍に配置されて汚れた食器を浸漬する浸漬槽と熱交換可能な熱交換部が設けられていることを特徴とする。
本発明に係る食器洗浄機用ガスブースターによれば、排熱を有効利用して浸漬槽内の水を温度上昇させ、排気筒からの排熱量を低減させることができる。
実施例に係る食器洗浄機用ガスブースターを設置した状態を示す側断面図である。 実施例に係る食器洗浄機用ガスブースターを設置した状態を示す正面図である。 従来の食器洗浄機、ソイルドテーブル及び食器洗浄機用ガスブースターの設置状況外観斜視図である。 従来の食器洗浄機用ガスブースターの断面図である。
次に、本発明に係る食器洗浄機用ガスブースターにつき、好適な実施例を挙げて、図1及び図2を参照しながら以下説明する。なお、食器洗浄機用ガスブースターにおける本体内部の貯湯タンク等の構成、及びソイルドテーブルの構成は前述した図3及び図4と同様の構成であり、同一部材については同一符号を用いて説明する。また、説明における前後左右の方向については、図1の紙面左側を「前方」、紙面右側を「後方」とする。
図1及び図2に示すように、本発明に係る食器洗浄機用ガスブースター50における排気筒60には、本体11の上面に配置される第1水平部52と、第1水平部52の後端から立設する第1垂直部54と、第1垂直部54の上端から後方に延在する第2水平部56と、第2水平部56の後端から立設する第2垂直部58とから成る排気通路61が設けられている。第1水平部52の前部下面には、本体11内で発生した燃焼ガスを第1水平部52へ引き入れる吸気口62が設けられ、第2垂直部58の上部前面には、排気筒60内の燃焼ガスを外部へ排出するための排気口64が設けられている。これにより、バーナー16で発生した燃焼ガスは、吸気口62から第1水平部52、第1垂直部54、第2水平部56、第2垂直部58へと順次流れ、排気口64から外部へと排出されるようになっている。
更に、前記排気筒60には、吸気口62の上流側と第2垂直部58の下面とをつなぎ、第1水平部52、第1垂直部54および第2水平部56を迂回するバイパス通路63が設けられている。排気通路61とバイパス通路63との分岐地点には、食器洗浄機用ガスブースター50の制御部(図示せず)に接続された流路切替板66が設けられており、制御部からの指示により、バイパス通路63の入口を塞ぎバーナー16からの燃焼ガスを排気通路61へと案内する第1位置(図1の実線位置)と、排気通路61の入口を塞ぎバーナー16からの燃焼ガスをバイパス通路63へと案内する第2位置(図1の鎖線位置)とに排気流路を切り換え可能となっている。
前記食器洗浄機用ガスブースター50は、ソイルドテーブル5における浸漬槽7の下方に位置するように配置される。具体的には、前記第1水平部52の上面が浸漬槽7の底板と、第1垂直部54の前面が浸漬槽7の後板と対向するように配置され、第2水平部56は浸漬槽7の後方で立て板9の下方に位置し、第2垂直部58は立て板9に沿って立て板9の後方に位置するように配置される。
前記第1水平部52の上面と第1垂直部54の前面には伝熱部材70、71が設けられており、上述のように食器洗浄機用ガスブースター50を浸漬槽7の下方に配置したときに、伝熱部材70が浸漬槽7の底板と面接触し、伝熱部材71が浸漬槽7の後板と面接触するようになっている。伝熱部材70、71は、熱伝導性の良い板金等で形成されており、この伝熱部材70、71の厚さを調整することで、浸漬槽7と排気筒60の第1水平部52と第1垂直部54とが隙間なく伝熱部材70、71を介して間接的に接触するようになっている。なお、第2水平部56と第2垂直部58はソイルドテーブル5のどこにも接触しないように配置されている。また、浸漬槽7の外面には、食器洗浄機用ガスブースター50の制御部に接続されたサーミスタ等の温度検知手段75が取り付けられており、浸漬槽7の温度を検知できるようになっている。そして、制御部は、温度検知手段75により検出された温度が所定温度以下の場合は前記流路切替板66を第1位置に位置させ、所定温度以上の場合は前記流路切替板66を切り替えて第2位置に位置させるようになっている。
次に、以上のように構成された本実施例の運転動作及び作用を説明する。まず、浸漬槽7内に水が溜められ、適宜タイミングで汚れた食器が浸漬槽7内に投入される。そして、食器洗浄機用ガスブースター50の電源スイッチがONされると、先ず流入側開閉弁(図示せず)が開かれて湯沸器等の外部給水源から水が流入管14を介して貯水タンク12に供給され、貯水タンク12内に配置された図示しない水位検知装置により所定量の水が溜まったことが検知されると水の供給が停止される。次いで運転スイッチをONとすることによりバーナー16が点火され、燃焼ガスが熱交換通路18を通過する間に貯水タンク12内の水と熱交換されて貯水タンク12内の水が昇温される。貯水タンク12内の水が設定温度(例えば80℃)まで昇温したことを図示しない水温検知部が検知すると昇温動作は停止され、運転開始時の初期動作が完了する。以後、貯水タンク12内の水を設定温度付近の温度に維持するようバーナー16がONOFF制御される。その後、適宜タイミングで食器洗浄機1からすすぎ水供給信号が出力されると、図示しない駆動ポンプにより流出管34を介して温水が洗浄機本体2に供給され、洗浄室S内に収納された食器3に噴射されてすすぎが行われる。水位検知装置により貯水タンク12内の水位が減ったことが検知されると、流入側開閉弁が開かれて自動的に水が補給されるようになっている。
運転開始当初は、浸漬槽7の温度は浸漬槽7内に貯留された常温の水と同程度の温度であるため温度検知手段75により検出される温度は所定温度(例えば40℃)以下であり、流路切替板66は第1位置に位置している。よって、バーナー16で発生した燃焼ガスは、熱交換通路18から吸気口62を介して排気通路61へと流れ、排気口64から外部へ排出される。前記排気通路61内を流れる燃焼ガスは、第1水平部52を流れる間に伝熱部材70と浸漬槽7の底板(熱交換部)を介して浸漬槽7内の貯留水と熱交換が行われ、第1垂直部54を流れる間に伝熱部材71と浸漬槽7の後板(熱交換部)を介して浸漬槽7内の貯留水と熱交換が行われる。熱交換により、浸漬槽7内の貯留水の水温が上昇して所定温度を超えたことが温度検知手段75により検知されると、制御部からの指示により流路切替板66が第2位置へと切り替わり、バーナー16で発生した燃焼ガスはバイパス通路63へと案内される。燃焼ガスがバイパス通路63に案内されている間は燃焼ガスと貯留水との間で熱交換が行われないため、貯留水の温度が次第に低下していく。そして、貯留水の温度が所定温度以下となったことが温度検知手段75により検知されると、制御部からの指示により流路切替板66が再び第1位置へと切り替わり、伝熱部材70、71を介して燃焼ガスと浸漬槽7内の貯留水との間で熱交換が行われて水温が上昇する。このように排気流路を切り替えることで貯留水の温度が所定温度付近に維持される。なお、浸漬槽7内に水が無い場合は浸漬槽7の温度が急激に上昇するので、温度検知手段75により温度上昇が検知されて排気がバイパス通路63へと案内される。
以上のように、実施例の食器洗浄機用ガスブースター50によれば、排気筒60の排気通路61内を流れる燃焼ガスと浸漬槽7内の貯留水とを熱交換するようにしたので、排気筒60内を流れる間に燃焼ガスの温度が低下し、排気口64から外部へ排出される燃焼ガスの温度及び排気筒60自身の表面温度を下げることができ、排気筒からの排熱量を低減させることができる。更に、排熱を有効利用して浸漬槽7内の水を温度上昇させることができるので、水温が低い場合に比べて浸漬された食器に付着している汚れが分離し易くなり、使用者が前処理を行う際に暖かい水で作業を行うことができる。また、バイパス通路63を設けて排気流路を切り替え可能としたので、浸漬槽7内の貯留水を適温に維持することができる。
(変更例)
本発明では、前述の実施例に限定されず、以下の如く変更することも可能である。
(1)実施例では食器洗浄機用ガスブースターは、ソイルドテーブルにおける浸漬槽の下方に位置するように配置したが、浸漬槽の側方に配置するようにしてもよい。このとき、排気筒は浸漬槽に向けて横方向に延在するように配置して浸漬槽と熱交換させるようにすればよい。
(2)実施例では浸漬槽の外面に温度検知手段を設けて浸漬槽内に水が無いことを検知できるようにしたが、浸漬槽内に水位検知手段を設けて浸漬槽内に水が無いことを検知できるようにしてもよい。
(3)実施例では浸漬槽と排気筒とを伝熱部材を介して間接的に接触させるようにしたが、伝熱部材を設けずに浸漬槽と排気筒とを直接接触(この場合接触部分が熱交換部となる)させるようにしてもよい。
(4)実施例ではソイルドテーブルに一体に設けられた浸漬槽と熱交換させるようにしたが、テーブルとは別体で設けられた浸漬槽と熱交換させるようにしてもよい。
5 ソイルドテーブル
7 浸漬槽
50 食器洗浄機用ガスブースター
52 第1水平部
54 第1垂直部
61 排気通路
60 排気筒
63 バイパス通路
66 流路切替板
70、71 伝熱部材

Claims (1)

  1. 食器洗浄機の近傍に配置され、外部給水源から供給された水を貯留する貯水タンクと、該貯水タンク内の水を加熱する加熱装置と、水の加熱に用いた燃焼ガスを排気するための排気筒とを備え、加熱された温水を食器洗浄機に供給可能とした食器洗浄機用ガスブースターにおいて、
    前記排気筒には、食器洗浄機用ガスブースターの近傍に配置されて汚れた食器を浸漬する浸漬槽と熱交換可能な熱交換部が設けられていることを特徴とする食器洗浄機用ガスブースター。
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