JP2011007783A - 剥離装置および剥離試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】剥離角θを容易に且つ高精度に設定可能にする。表層Seに伸びを生じても剥離角θが変動しないようにする。
【解決手段】試料Sの表層Seの端部Sdを把持し、力Fhと力Fvの比を一定に維持しつつ表層保持手段の位置を垂直方向および水平方向に変位させる。
【効果】剥離角θは力Fhと力Fvの比で決まるが、力Fhと力Fvは容易に且つ高精度に設定可能であるから、剥離角θも容易に且つ高精度に設定可能となる。また、表層Seに伸びを生じても剥離角θは変動しなくなる。
【選択図】図10

Description

本発明は、剥離装置および剥離試験装置に関し、さらに詳しくは、剥離角を容易に且つ高精度に設定することが出来ると共に表層に伸びを生じても剥離角が変動しない剥離装置およびそれを用いた剥離試験装置に関する。
従来、試料から剥がした表層の端部を保持した試料表層端部保持部を、傾斜させた案内柱体に沿って移動させて、所望の剥離角θで試料の表層を剥離させ、剥離方向の力を測定する剥離試験装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平5−249027号公報
上記従来の剥離試験装置では、案内柱体の傾斜角度を変えることにより一定の剥離角を維持しながら試料の表層を剥離させることが出来た。
しかし、案内柱体の傾斜角度を変える作業には手間が掛かり、精度を高めるのに限界がある。さらに、表層に伸びが生じると、剥離角が変動してしまう問題点がある。
そこで、本発明の目的は、剥離角を容易に且つ高精度に設定することが出来ると共に表層に伸びを生じても剥離角が変動しない剥離装置およびそれを用いた剥離試験装置を提供することにある。
第1の観点では、本発明は、試料(S)から剥離した表層(Sd)を保持する表層保持手段(50)と、前記表層保持手段を変位させることにより試料表面に平行な力Fhおよび垂直な力Fvを前記剥離した表層(Sd)に加える力印加手段(6,7)と、前記力Fhおよび力Fvの比K=Fv/Fhを一定に維持する力制御手段(40,40a,40b)とを具備したことを特徴とする剥離装置(100)を提供する。
上記第1の観点による剥離装置では、剥離した表層は、力Fhおよび力Fvの合力の方向へ引っ張られる。従って、剥離角θ(=表層が剥離前から剥離後まで回転した角度)と力Fhおよび力Fvとは、0゜<θ≦90゜のときは図11に示すように、Fvは剥離の進行方向と逆向き、sinθ=Fv/√(Fh2+Fv2)=1/√(1+K2)の関係になる。90゜<θ≦180゜のときは図13に示すように、Fvは剥離の進行方向と同じ向きになる。よって、比Kを一定に維持するように表層保持部を移動させれば、一定の剥離角θで剥離することが出来る。そして、力Fhおよび力Fvは容易に且つ高精度に測定できるから、剥離角θを容易に且つ高精度に設定することが出来る。さらに、表層に伸びを生じても剥離角θは変動しない。
第2の観点では、本発明は、試料(S)から剥離した表層(Sd)を保持する表層保持手段(50)と、前記表層保持手段(50)に加わる試料表面に平行な力Fhおよび垂直な力Fvの測定手段(6,7)と、前記表層保持手段(50)の位置を測定する位置測定手段(9,11)と、前記力Fhおよび力Fvの比K=Fv/Fhを所定値K1に維持しつつ前記表層保持手段(50)の位置を垂直方向および水平方向に変位させる制御測定手段(40,40a,40b)とを具備したことを特徴とする剥離試験装置(100)を提供する。
上記第2の観点による剥離試験装置では、表層を剥離しうる大きさよりも力Fhおよび力Fvが小さい間は表層が剥離しない。しかし、表層保持手段(50)の位置を上記KをK1に維持しつつ垂直方向および水平方向に変位させると、保持している表層が伸びて張力が生じ、力Fhおよび力Fvが次第に増加する。その力が表層を剥離しうる大きさに達すると、表層が剥離し始めるので、表層保持手段(50)の位置が剥離に応じて大きく変位し始める。よって、表層保持手段(50)の位置が変位して剥離が起こっている時点の力Fh1,Fv1を測定すれば、表層の剥離強度を評価するための指標を得ることが出来る。
第3の観点では、本発明は、前記第2の観点による剥離試験装置において、前記比Kを前記所定値K1と異なる所定値K2として前記表層保持手段(50)の位置が変位して剥離が起こっている時点の力Fh2,Fv2を測定する力制御測定手段(40,40a,40b)と、
Figure 2011007783
により前記表層の単位面積当たりの接着エネルギーGを得る演算手段(40)とを具備したことを特徴とする剥離試験装置(100)を提供する。
上記第3の観点による剥離試験装置では、第1剥離角θ1で試料の表層を剥離させ、試料表面に平行な力Fh1と垂直な力Fv1とを測定する。また、第2剥離角θ2で試料の表層を剥離させ、試料表面に平行な力Fh2と垂直な力Fv2とを測定する。そして、力Fh1,Fv1,Fh2,Fv2を基に表層の単位面積当たりの接着エネルギーGを算出する。なお、算出式の根拠は後述する。
第4の観点では、本発明は、前記第2の観点による剥離試験装置において、前記比Kを前記所定値K1と異なる所定値K2として前記表層端部保持手段(50)の位置が変位した時点の力Fh2,Fv2を測定する力制御測定手段(40,40a,40b)と、
Figure 2011007783
により前記表層のヤング率Eを得る演算手段(40)とを具備したことを特徴とする剥離試験装置(100)を提供する。
上記第4の観点による薄膜試験装置では、第1剥離角θ1で試料の表層を剥離させ、試料表面に平行な力Fh1と垂直な力Fv1とを測定する。また、第2剥離角θ2で試料の表層を剥離させ、試料表面に平行な力Fh2と垂直な力Fv2とを測定する。そして、力Fh1,Fv1,Fh2,Fv2を基に表層のヤング率Eを算出する。なお、算出式の根拠は後述する。
第5の観点では、本発明は、前記第2の観点による剥離試験装置において、前記比Kを前記所定値K1と異なる所定値Ki(iは1,…,Iなる整数であり、Iは2以上の整数である。)として前記表層保持手段(50)の位置が変位した時点の力Fhi,Fviを測定する力制御測定手段(40,40a,40b)と、
Figure 2011007783
に最小2乗フィッティングして、前記表層の単位面積当たりの接着エネルギーGおよび表層のヤング率Eを算出する演算手段(40)とを具備したことを特徴とする剥離試験装置(100)を提供する。
上記第5の観点による薄膜試験装置では、剥離角θ1〜θIで試料の表層を剥離させ、試料表面に平行な力Fh1〜FhIと垂直な力Fv1〜FvIを測定する。そして、上式に最小2乗フィッティングするので、最も尤もらしい表層の単位面積当たりの接着エネルギーGおよび表層のヤング率Eを算出することが出来る。なお、算出式の根拠は後述する。
本発明の剥離装置によれば、剥離角θを容易に且つ高精度に設定することが出来る。さらに、表層に伸びを生じても剥離角θは変動しない。
本発明の剥離試験装置によれば、表層の剥離強度を評価するための指標を得ることが出来る。また、試料表層の接着エネルギーやヤング率を測定することが出来る。
実施例1に係る薄膜試験装置を示す構成説明図である。 実施例1に係る試料表層端部固定具(閉状態)の側面図である。 実施例1に係る試料表層端部固定具の正面図である。 実施例1に係る試料表層端部固定具(開状態)の側面図である。 実施例1に係る剥離試験装置で試料表層を切削する状態の説明図である。 所定間隔を空けて切削除去部を設けた試料の上面図である。 残留部の端部を巻き上げた試料の上面図である。 表層の端部を挟んで固定した状態を示す側面図である。 加える力Fh,Fvが小さくて表層が剥離しない状態を示す側面図である。 表層が剥離し始める力Fh1,Fv1を加えて剥離し始めた状態を示す側面図である。 表層を剥離角θ1≦90゜で剥離させている状態を示す概念図である。 表層を剥離角θ1>90゜で剥離させている状態を示す概念図である。 表層を剥離角θ≦90゜で剥離させている状態での移動距離を示す概念図である。 表層を剥離角θ>90゜で剥離させている状態での移動距離を示す概念図である。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
−実施例1−
図1は、実施例1に係る剥離試験装置100の構成説明図である。
この剥離試験装置100は、基台1と、第1辺21を水平(x方向)に保って基台1に支持され且つ第2辺22を第1辺21と平行を保って弾性変形しうる水平用弾性平行リング2と、第1辺31を垂直(z方向)に保って水平用弾性平行リング2の第2辺22にスペーサ12を介して支持され且つ第2辺32を第1辺31と平行を保って弾性変形しうる垂直用弾性平行リング3と、水平用弾性平行リング2の第2辺22の一端に水平ロッド6aを介し水平力Fhを加えて図3に示すように水平用弾性平行リング2を弾性変形させるための水平用フォースコイル6と、垂直用弾性平行リング3の第2辺32の一端に垂直ロッド7aを介して垂直力Fvを加えて図3に示すように垂直用弾性平行リング3を弾性変形させるための垂直用フォースコイル7と、水平変位量を測定するための水平位置センサ9と、垂直変位量を測定するための垂直位置センサ11と、垂直用弾性平行リング3の第2辺32に取り付けられた移動ヘッド4と、その移動ヘッド4の下端に取り付けられた切刃5と、移動ヘッド4の下端に切刃5と並べて取り付けられた試料表層端部保持具50と、水平面内および垂直方向に移動可能なXYZステージ14と、試料Sを固定するためにXYZステージ14に設置された真空チャック15と、垂直力Fv=0のときに移動ヘッド4や切刃5や試料表層端部保持具50の重量で垂直用弾性平行リング3が弾性変形しないように移動ヘッド4や切刃5や試料表層端部保持具50の重量を支えるための支点41,天秤42および重り43と、試料Sの温度を調整するために試料Sの近傍に所定温度の気体(例えば液体窒素で冷却した空気やヒータで加熱した空気)を供給する気体供給装置60と、出力インタフェース40aを介して水平用フォースコイル6,垂直用フォースコイル7,昇降機構13および試料表層端部保持具50を駆動すると共に入力インタフェース40bを介して水平位置センサ9および垂直位置センサ11の出力を読み込み且つ水平用フォースコイル6の駆動信号から水平力Fhを取得し垂直用フォースコイル7の駆動信号から垂直力Fvを取得するパソコン40とを具備している。
図2は、試料表層保持具50の側面図である。図3は、試料表層保持具50の正面図である。
試料表層端部保持具50は、移動ヘッド4の下端に切刃5と並べて取り付けられる支持部材51と、シーソー状に揺動可能に支持部材51に軸止された押え部材52と、押え部材52の上端を移動ヘッド4と反対方向へ付勢する(=押え部材52の下端を移動ヘッド4の方へ付勢する)バネ53と、バネ53の内部を通して支持部材51と押え部材52の上端を結合する形状記憶合金線54とを具備している。
形状記憶合金線54に出力インタフェース40aから通電加熱していない状態では、形状記憶合金線54は室温であり、形状記憶合金線54の長さは伸びており、バネ53の弾性力により押え部材52の下端が支持部材51に着いた状態になる。
一方、形状記憶合金線54に出力インタフェース40aから通電加熱した状態では、形状記憶合金線54は高温になり、図4に示すように、形状記憶合金線54の長さが縮み、バネ53の弾性力に抗して押え部材52の下端が支持部材51から離れた状態になる。
剥離試験装置100を用いた剥離試験は次の手順で行う。
(1)移動ヘッド4およびXYZステージ14の少なくとも一方により切刃5を試料Sに対して相対移動し、図5に示すように、切刃5で試料Sの表層に切り込み、図6に示す切削除去部Saの部分を切削除去する。この時、必要に応じて、気体供給装置60から冷風または温風を試料Sに吹き付けて試料Sの温調を行う。
(2)切刃5と試料Sを相対移動し、図6に示すように切削除去部Saから所定間隔bの切削除去部Sbを切削除去する。所定間隔bは、剥離する表層の幅であり、例えば5mm〜50μmである。
(3)切刃5と試料Sを相対移動し、残留部Scに切刃5を切り込ませて、図7に示すように残留部Scの表層の端部Sdを捲り上げる。この時、必要に応じて、気体供給装置60から冷風または温風を試料Sに吹き付けて試料Sの温調を行う。
(4)形状記憶合金線54に通電加熱して図4に示すように押え部材52を開くと共に、切刃5と試料Sを相対移動し、残留部Scの捲り上げた表層Sdを支持部材51の台部51aと押え部材52の間に入れ、形状記憶合金線54への通電加熱を止めて図8に示すようにバネ53の弾性力で表層Sdを支持部材51の台部51aと押え部材52の間に挟んだ状態で固定する。
(5)図9に示すように、試料Sの表面に平行な力Fhおよび垂直な力Fvを移動ヘッド4すなわち試料表層保持具50に加えるが、最初は表層Seを剥離しうる大きさよりも小さい力とし、試料表層保持具50の垂直変位と水平変位を次第に増加させてゆく。但し、θ≠90゜のときは力Fhおよび力Fvの比K=Fv/Fhを一定に維持しつつ変位を増加させ、剥離角θ=90゜のときはFh=0でFvだけが増加するように変位させ、θ=180゜のときはFv=0でFhだけが増加するように変位させる。力Fhおよび力Fvが小さい間は表層Seが剥離しないので、試料表層保持具50の位置が変位しても、剥離した試料表層に伸びを生じるだけである。
(6)図10に示すように、力Fhおよび力Fvが表層Seを剥離させうる大きさFh1およびFv1に達すると、表層Seが剥離し始めるので、試料表層保持具50すなわち移動ヘッド4の位置が変位し始める。この変位が始まると、力Fh1および力Fv1の比をK=Fv1/Fh1に維持するようにフィードバック制御するので、表層Seは力Fh1および力Fv1の合力F1の方向に剥離してゆく。従って、剥離角θ1と力Fh1および力Fv1の関係は次のようになる。
図11,図12に示すように、0゜≠90゜のときは、
sinθ1=Fh1/√(Fh12+Fv12)=1/√(1+K12
但し、K1=Fv1/Fh1
θ1=90゜のときは、Fh1=0となるように試料表層保持具50がフィードバック制御される結果、表層Seが剥離した長さだけ試料表層保持具50が水平移動してθ1=90゜が維持される。
なお、0゜<θ1<180゜のときは移動ヘッド4の位置が水平方向および垂直方向に変位し始めるが、θ1=180゜のときは移動ヘッド4の位置が水平方向にのみ変位し始める。
この変位し始めた時点の力Fh1,Fv1は、表層Seの剥離強度を評価するための指標となり得る。
(7)上記のように移動ヘッド4の位置が変位し始めたときの力Fh1および力Fv1を得た後、同様にして移動ヘッド4の位置が変位し始めたときの力Fh2および力Fv2を得る。但し、K2=Fv2/Fh2とするとき、K1≠K2とする。
そして、Fh1,Fv1,Fh2,Fv2を基に表層Seの単位面積当たりの接着エネルギーGを算出する。
Figure 2011007783
(8)Fh1,Fv1,Fh2,Fv2を基に表層Seのヤング率Eを算出する。
Figure 2011007783
表層Seの単位面積当たりの接着エネルギーGおよび表層Seのヤング率Eを求める式は次のように導出しうる。
図13および図14に示すように、剥離角θを一定に維持したまま水平距離aだけ表層Seを剥離するときの剥離方向に平行な方向の表層端部Sdの移動距離はa(1−cosθ)となるから、外力がする仕事Wは、
W=F・a(1−cosθ) …(1)
となる。
一方、剥離した面積はa・bであるから、単位面積当たりの接着エネルギーをGとすれば、剥離に要するエネルギーはa・b・Gとなる。また、表層Seの下の方に新たに加わった長さaの部分の伸びΔaに費やされる弾性エネルギーをUとすると、
W=a・b・G+U
となる。変形すれば、
G=(W−U)/a・b …(2)
となる。
表層Seのヤング率をEとし、表層Seの厚さをhとすると、
Figure 2011007783
…(3)
となる。
そこで、数式(2)に数式(1)(3)を代入すると、
Figure 2011007783
…(4)
となる。ここで、f=F/bとして数式(4)を整理すると、
Figure 2011007783
…(5)
となる。
剥離角θ1のときと剥離角θ2のときに数式(5)を適用すれば、
Figure 2011007783
…(6)
となる。
数式(6)の連立方程式より、
Figure 2011007783
また、
Figure 2011007783
となる。
実施例1の剥離試験装置100によれば次の効果が得られる。
(a)剥離角θを容易に且つ高精度に設定することが出来る。また、表層Seに伸びを生じても剥離角θが変動しない。
(b)表層Seの剥離強度を評価するための指標となり得る力Fh1,Fv1を測定することが出来る。
(c)表層Seの接着エネルギーGを測定することが出来る。
(d)表層Seのヤング率Eを測定することが出来る。
−実施例2−
iを1,…,Iなる整数とし、Iを2以上の整数とし、比K=Fv/Fhを所定値Kiとして移動ヘッド4の位置が変位し始めたときの力Fhi,Fviを測定し、
Figure 2011007783
から求めた次式に最小2乗フィッティングして、最も尤もらしい表層Seの単位面積当たりの接着エネルギーGおよび表層のヤング率Eを算出してもよい。
Figure 2011007783
なお、上式の根号の前の正負の符号のいずれをとるかについては、測定値fi,ヤング率Eおよび単位面積当たりの付着エネルギーGのオーダーを比較することによって決めることが出来る。
本発明の剥離装置および剥離試験装置は、例えば表面材料の機械的特性を調べるのに利用できる。
5 切刃
6 水平用フォースコイル
7 垂直用フォースコイル
9 水平位置センサ
11 垂直位置センサ
40 パソコン
100 剥離試験装置
S 試料
Se 表層

Claims (5)

  1. 試料(S)から剥離した表層(Sd)を保持する表層保持手段(50)と、前期表層保持手段(50)を変位させることにより試料表面に平行な力Fhおよび垂直な力Fvを前記剥離した表層(Sd)に加える力印加手段(6,7)と、前記力Fhおよび力Fvの比K=Fv/Fhを一定に維持する力制御手段(40,40a,40b)とを具備したことを特徴とする剥離装置(100)。
  2. 試料(S)から剥離した表層(Sd)を保持する表層保持手段(50)と、前記表層保持手段(50)に加わる試料表面に平行な力Fhおよび垂直な力Fvの測定手段(6,7)と、前記表層保持手段(50)の位置を制御する位置制御手段(9,11)と、前記力Fhおよび力Fvの比K=Fv/Fhを所定値K1に維持しつつ前記表層保持手段(50)の位置を垂直方向および水平方向に変位させる制御測定手段(40,40a,40b)とを具備したことを特徴とする剥離試験装置(100)。
  3. 請求項2に記載の剥離試験装置において、前記比Kを前記所定値K1と異なる所定値K2として前記表層保持手段(50)の位置が変位し剥離が起こっている時点の力Fh2,Fv2を測定する力制御測定手段(40,40a,40b)と、
    Figure 2011007783
    により前記表層の単位面積当たりの接着エネルギーGを得る演算手段(40)とを具備したことを特徴とする剥離試験装置(100)。
  4. 請求項2に記載の剥離試験装置において、前記比Kを前記所定値K1と異なる所定値K2として前記表層保持手段(50)の位置が変位した時点の力Fh2,Fv2を測定する力制御測定手段(40,40a,40b)と、
    Figure 2011007783
    により前記表層のヤング率Eを得る演算手段(40)とを具備したことを特徴とする剥離試験装置(100)。
  5. 請求項2に記載の剥離試験装置において、前記比Kを所定値Ki(iは1,…,Iなる整数であり、Iは2以上の整数である。)として前記表層保持手段(50)の位置が変位した時点の力Fhi,Fviを測定する力制御測定手段(40,40a,40b)と、
    Figure 2011007783
    に最小2乗フィッティングして、前記表層の単位面積当たりの接着エネルギーGおよび表層のヤング率Eを算出する演算手段(40)とを具備したことを特徴とする剥離試験装置(100)。
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