JP2011006870A - コンクリート吹付け装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ブームの先部に軸22aの回りに回転可能に支持されたアーム22と、アーム22の先部に旋回軸30aを中心として旋回可能に支持されたスイングアーム23と、スイングアームの先部に設けられた吹付けノズル24と、アーム22の長手方向に沿って配置されベースコンクリートを吹付けノズル24に誘導するコンクリート誘導配管26と、コンクリート誘導配管26の一端と吹付けノズル24のコンクリート投入口に連結した直管とを周方向に相対回転可能に連結する第1の管継手32と、コンクリート誘導配管26の他端に、コンクリート輸送ホース25の端部がその周方向に相対回転可能に連結される第2の管継手33とを備える構成にした。
【選択図】図4
Description
このような従来のコンクリート吹付け工法では、コンクリート及び急結剤を圧縮空気で圧送し、急結剤に粉末の急結剤が使用されるが、大量の圧縮空気を使用するために多量の粉塵が発生する問題があった。
このようなエアレス式のコンクリート吹付け装置に使用される吹付けノズルは、打撃ブレード付きインペラを高速回転させることによりコンクリートを打撃・投射するものである。しかも、コンクリートの投射に圧縮空気を使用しないため、粉塵濃度は切羽近傍で3mg/m3以下、切羽より50m地点で2mg/m3以下にすることができる。なお、この場合、急結剤としてスラリー急結剤が使用される。
従来のコンクリート吹付け装置は、アーム1、スイングアーム2、インペラ式の吹付けノズル3を備える。
アーム1は、コンクリート吹付けに使用される移動台車(図示省略)に起伏可能に設けられたブーム11の先端部に、ブーム11の長手方向と交差する方向に延在しその延在方向を通る軸の回り(矢印A方向)に回転可能に支持されている。また、このアーム1は、図示省略した油圧モータにより一定の角度範囲、例えば270度程度の範囲で回転できるように構成されている。
スイングアーム2は、アーム1の先端部に係止ピン4を介して水平方向(図1(a)の紙面に対し直角な方向)に旋回可能に支持されており、このスイングアーム2はアーム1に装着した油圧シリンダ(図示せず)によって水平方向に旋回動作される。また、スイングアーム2の先端に設けた支持板5にはインペラ式の吹付けノズル3が固着されている。
その結果、吹付けノズル3の吹付けコンクリート投射口3eを打設面に向けるためにアーム1を矢印Aの方向に回転操作し、またはスイングアーム2を旋回操作しようとしても、吊り下げ状態にある可撓性の低下したコンクリート輸送ホース10が邪魔になって、実際のアームの回転操作角度またはスイングアームの旋回角度が大幅に制限されてしまい、吹付けノズルの打設面に対する吹付け領域も制限されてしまう。このため、吹付けノズルを打設面に近づけることができなくなり、吹付けコンクリートを打設できない部分が発生したりして、吹付け面を均一に仕上げることができなくなり、かつ吹付け効率も低下するという問題があった。
次に本発明にかかるコンクリート吹付け装置の実施の形態について図2乃至図7を参照して詳細に説明する。
トンネルの切羽や天井面などの吹付けに使用されるコンクリート吹付け装置は、図2乃至図4に示すように、ブーム21、アーム22、スイングアーム23、インペラ式の吹付けノズル24、コンクリート輸送ホース25、コンクリート誘導配管26を備える。
ブーム21は、コンクリート吹付けに使用される移動台車(走行車輌)27に起伏可能に設けられている。ブーム21の先部には水平架台28が設置されており、この水平架台28には、アーム22が、ブーム21の先部から該ブーム21の長手方向と交差する方向に延在しその延在方向を通る軸22aの回りに回転可能に支持されている。また、アーム22は、水平架台28に設けられた油圧モータ29(特許請求の範囲に記載した第1の駆動手段に相当する)により一定の角度範囲、例えば軸22aの回りに270度程度の範囲で回転できるように構成されている。
スイングアーム23は、アーム22の先部に係止ピン30を介して、軸22aと直角な面内に延在する旋回軸30aを中心として旋回可能に支持されている。さらに、係止ピン30の中心から離間する方向に延在してスイングアーム23に設けたリンク23aには、アーム22に装着した油圧シリンダ31(特許請求の範囲に記載した第2の駆動手段に相当する)のピストンロッド31aが連結され、この油圧シリンダ31を動作することによりスイングアーム23を、係止ピン30を支点にして旋回できるように構成されている。この場合のスイングアーム23の旋回角度は135度程度である。また、吹付けノズル24は、スイングアーム23の先端に設けた支持板231面に装着されている。
ケーシング243のインペラ本体242の外周と対向する箇所にコンクリート投入口245が設けられている。また、ケーシング243のインペラ本体242の外周と対向する箇所でコンクリート投入口245と別の箇所にコンクリート投射口246が設けられている。
コンクリート誘導配管26は、コンクリート輸送ホース25を通して輸送されてくるベースコンクリートを吹付けノズル24に誘導するもので、図3乃至図5に示すように、アーム22の長手方向に沿い吹付けノズル24のコンクリート投入口245に臨む箇所まで延在して配置されている。また、コンクリート誘導配管26の一端開口は第1の管継手32及び直管263を介して連結具266によりコンクリート投入口245に連結されている。さらに、コンクリート誘導配管26は45度に湾曲したエルボ管34を含み、コンクリート誘導配管26の他端開口には第2の管継手33及びエルボ管34を介して連結具35によりコンクリート輸送ホース25が連結されている。
本体管261の一端開口とエルボ管262の一端開口とは連結具265により連結されている。エルボ管262の他端開口と吹付けノズル24寄り直管263の一端開口とは第1の管継手32により連結されている。さらに、直管263の他端開口と吹付けノズル24のコンクリート投入口245との間は連結具266により連結されている。また、本体管261の他端開口とコンクリート輸送ホース25寄り直管264の一端開口との間は連結具267により連結されている。
かかる第1の管継手32は、図6に示すように、鍔部付きの第1カラー部材321、鍔部付きの第2カラー部材322、スラストワッシャ323、スリーブ部材324、連結具325を備えている。
鍔部付きの第1カラー部材321はエルボ管262の他端開口の内周部に嵌入されている。また、鍔部付きの第2カラー部材322は直管263の一端開口の内周部に嵌入されている。
スラストワッシャ323は第1カラー部材321の鍔部321aの端面と第2カラー部材322の鍔部322aの端面との間に介在され、第1カラー部材321と第2カラー部材322との軸L1を中心とする周方向の相対回転が円滑になるように構成されている。
また、スリーブ部材324は、第1カラー部材321の鍔部321aの内周部及び第2カラー部材322の鍔部322aの内周部に係合され、これら鍔部321aと鍔部322a間の隙間を閉塞するとともにスラストワッシャ323が鍔部321aと鍔部322aとの間に位置されるように保持する。さらに、連結具325は、エルボ管262の他端開口の外周に設けた鍔部262aと直管263の一端開口の外周に設けた鍔部263aとに、これらの外周囲を取り巻くように係合され、これにより、エルボ管262と直管263とは軸L1を中心にして、図6の矢印D1、D2に示す周方向に相対回転できるように連結されている。
かかる第2の管継手33は、図7に示すように、鍔部付きの第3カラー部材331、鍔部付きの第4カラー部材332、スラストワッシャ333、スリーブ部材334、連結具335を備えている。
鍔部付きの第3カラー部材331はコンクリート輸送ホース25寄りの直管264の他端開口の内周部に嵌入されている。また、鍔部付きの第4カラー部材332はエルボ管34の一端開口の内周部に嵌入されている。
スラストワッシャ333は第3カラー部材331の鍔部331aの端面と第4カラー部材332の鍔部332aの端面との間に配置され、第3カラー部材331と第4カラー部材332との軸線L2を中心とする周方向の相対回転が円滑になるように構成されている。
また、スリーブ部材334は、第3カラー部材331の鍔部331aの内周部及び第4カラー部材332の鍔部332aの内周部に係合され、これら鍔部331aと鍔部332a間の隙間を閉塞するとともにスラストワッシャ333が鍔部331aと鍔部332aとの間に位置されるように配設されている。さらに、連結具335は、直管264の他端開口の外周に設けた鍔部264aとエルボ管34の一端開口の外周に設けた鍔部34aとに、これらの外周囲を取り巻くように係合され、これにより、直管264とエルボ管34とを軸線L2を中心にして周方向に相対回転できるように連結している。また、エルボ管34の他端開口は連結具35によりコンクリート輸送ホース25の一端の開口に連結されている。
例えばトンネルの切羽にコンクリートを吹付ける場合は、移動台車(走行車輌)27をトンネルの切羽40に向けて移動し、かつブーム21を動かして吹付けノズル24を切羽40に対して適正な吹付け距離に位置決めする。さらに、油圧シリンダ31を動かしてスイングアーム23を係止ピン30を中心に図3の矢印Bに示す水平方向に旋回させる。これにより、吹付けノズル24のコンクリート投射口246を切羽40に向けて位置決めする。そして、インペラ本体242を駆動モータ244により高速で回転する。この時のインペラ本体242の回転速度は、例えば2500rpmである。
その後、図示省略の吹付けコンクリート供給源から圧送されてくるベースコンクリートをコンクリート輸送ホース25及びコンクリート誘導配管26を通して吹付けノズル24に供給する。この場合、図示省略の急結剤供給源からスラリー状の急結剤を本体管261の急結剤導入口261aからコンクリート誘導配管26内に供給する。この急結剤はコンクリート誘導配管26内を流動するベースコンクリートと混合され、コンクリート投入口245からケーシング243内に送り込まれる。そして、このベースコンクリートと急結剤との混合物はインペラ本体242の回転より発生する打撃力でコンクリート投射口246からケーシング243外へ投射される。これにより、切羽40にコンクリートを打設することができる。
また、アーム22が軸22aの回りに図4の矢印C方向に回転すると、吹付けノズル24を含むコンクリート誘導配管26も同一方向に回転することになるが、コンクリート誘導配管26はアーム22の長手方向に沿い延在して配置され、しかも、コンクリート輸送ホース25とはエルボ管34を介して第2の管継手33により連結されているため、吹付けノズル24を含むコンクリート誘導配管26がアーム22と一体に同一方向に回転すると、コンクリート誘導配管26とエルボ管34とが第2の管継手33によって軸L2の回りに、図7の矢印E1、E2に示す方向に相対回転する。このため、コンクリート輸送ホース25やコンクリート誘導配管26が過度に捩られるのを防止することができる。
そして、これに加えて上記第1の管継手32の機能が発揮されることにより、吹付けノズルの動きが吹付けコンクリート輸送管で制限されたり、吹付けノズルがコンクリート輸送管と干渉したりすることなく、吹付けノズルの打設面に対する吹付け領域を拡大でき、吹付け面を均一に仕上げることができ、吹付け効率も向上することができる。
また、コンクリート輸送ホース25の一端開口を45度に湾曲したエルボ管34及び第2の管継手33を介してコンクリート誘導配管26の他端開口に連結しているので、コンクリート輸送ホース25がアーム22と干渉するのを軽減することができる。
また、本発明の第1及び第2管継手は、上記実施の形態に示す構造のものに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した技術的範囲を逸脱しない範囲において、種々に変更することが可能である。
Claims (5)
- 移動台車に起伏可能に設けられたブームと、
前記ブームの先部から該ブームの長手方向と交差する方向に延在しその延在方向を通る軸の回りに回転可能に前記先部で支持されたアームと、
前記アームを回転させる第1の駆動手段と、
前記アームの先部に前記軸と交差する面内に延在する旋回軸を中心として旋回可能に支持されたスイングアームと、
前記スイングアームを旋回させる第2の駆動手段と、
前記スイングアームの先部に設けられコンクリート投入口を有する吹付けノズルと、
前記アームの長手方向に沿って配置されベースコンクリートを前記吹付けノズルに誘導するコンクリート誘導配管とを備え、
前記コンクリート誘導配管の一端開口と前記コンクリート投入口に連結された直管とを、前記一端開口の周方向及び前記直管の周方向に相対回転可能に連結する第1の管継手が設けられ、
前記コンクリート誘導配管の他端開口に、コンクリート輸送ホースの端部の開口がその周方向に相対回転可能に連結される第2の管継手が設けられ、
前記コンクリート誘導配管は、前記アームが軸の回りに回転する際に前記アームと同時に回転するように、前記アームから突設された支持部材により支持されている、
ことを特徴とするコンクリート吹付け装置。 - 前記第1の管継手は、
前記コンクリート誘導配管の一端開口の内周部に嵌入された鍔部付きの第1カラー部材と、
前記直管の端部の内周部に嵌入された鍔部付きの第2カラー部材と、
前記第1カラー部材の鍔部の端面と前記第2カラー部材の鍔部の端面間に介在され前記第1カラー部材と前記第2カラー部材の相対回転を円滑に行うスラストワッシャと、
前記第1カラー部材の鍔部の内周部と前記第2カラー部材の鍔部の内周部間に介在されそれら鍔部間の隙間を閉塞するスリーブ部材と、
前記コンクリート誘導配管の一端開口の外周部と前記直管の端部の外周部とにわたって設けられ前記一端開口と前記直管とが互いに離れる方向への移動を阻止し前記コンクリート誘導配管の一端開口と前記直管とを相対回転可能に連結する連結具とを備えることを特徴とする請求項1記載のコンクリート吹付け装置。 - 前記第2の管継手は、
前記コンクリート誘導配管の他端開口の内周部に嵌入された鍔部付きの第3カラー部材と、
前記コンクリート輸送ホースの端部開口の内周部に嵌入された鍔部付きの第4カラー部材と、
前記第3カラー部材の鍔部の端面と前記第4カラー部材の鍔部の端面間に介在され前記第3カラー部材と前記第4カラー部材の相対回転を円滑に行うスラストワッシャと、
前記第3カラー部材の鍔部の内周部と前記第4カラー部材の鍔部の内周部間に介在されそれら鍔部間の隙間を閉塞するスリーブ部材と、
前記コンクリート誘導配管の他端開口の外周部と前記コンクリート輸送ホースの端部開口の外周部とにわたって設けられ前記コンクリート誘導配管の他端開口と前記コンクリート輸送ホースの端部開口とを相対回転可能に連結する連結具とを備えることを特徴とする請求項1または2記載のコンクリート吹付け装置。 - 前記コンクリート誘導配管は、前記アームに沿って延在する本体管と、前記本体管の前記直管に前記第1の管継手を介して連結され直角に湾曲したエルボ管を含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のコンクリート吹付け装置。
- 前記コンクリート誘導配管は、前記アームに沿って延在する本体管と、前記本体管の前記コンクリート輸送ホース寄りの端部に連結され45度に湾曲したエルボ管を含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のコンクリート吹付け装置。
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