JP2011004475A - 接続端子付プリント基板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】一つのコネクタ収容部に突設される複数の接続端子が、コネクタ台座の著しい大型化を回避しつつ、充分な方向精度をもって安定して突設される、新規な構造の接続端子付プリント基板を提供すること。
【解決手段】プリント基板12に載置されるコネクタ台座14の中央部分に、接続端子18が圧入されて位置決めされる圧入孔30を貫通形成すると共に、前記コネクタ台座14の外周面に、他の接続端子20a,20bが側面において沿わされて位置決めされる支持面32を形成した。
【選択図】図1
【解決手段】プリント基板12に載置されるコネクタ台座14の中央部分に、接続端子18が圧入されて位置決めされる圧入孔30を貫通形成すると共に、前記コネクタ台座14の外周面に、他の接続端子20a,20bが側面において沿わされて位置決めされる支持面32を形成した。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車用の電気接続箱に搭載されるプリント基板であって、外部回路にコネクタ接続される複数の接続端子を備えた接続端子付プリント基板に関する。
一般に、自動車用の電気接続箱に搭載されるプリント基板には、外部回路に接続するための接続端子が複数設けられている。これらの接続端子は、その基端部分がプリント基板に形成されたスルーホールに挿通されて導電路に半田付けされており、電気接続箱の外壁に形成されたコネクタ収容部内に突出されている。そして、外部回路の電線端末に設けられたコネクタが、電気接続箱のコネクタ収容部に嵌め入れられて、プリント基板の接続端子に対して外部回路のコネクタ内端子が導通されるようになっている。
ところで、近年の電気接続箱では、従来別々のコネクタ収容部に配設されていた接続端子を一つにまとめて、コネクタ収容部を少なくすることが検討されている。接続端子をまとめてコネクタ収容部を少なくすることにより、電気接続箱の小型化が図られると共に、外部回路のコネクタ接続数を減らして着脱を速やかに行なうことが出来る等の利点がある。例えば、特開2008−35669号(特許文献1)の如きである。
ところが、従来構造のプリント基板では、プリント基板上に設置されるコネクタ台座に対して接続端子が圧入固定されて位置決めされていることから、多数の接続端子をまとめて一つのコネクタ収容部内に配設しようとすると、コネクタ台座が大型化してしまうと共に、コネクタ台座への接続端子の圧入作業に手間がかかるという問題があった。特に、コネクタ台座は合成樹脂によるブロック状の成形品で構成されることから、その大型化は成形金型の大型化を必要とし、材料費だけでなく金型費の製造コストの増大にも繋がる。また、コネクタ台座が大型化すると、各接続端子のプリント基板に対する半田付部の視認が大型のコネクタ台座で妨げられてしまい、半田付の良否判定が難しくなるという問題もあった。
なお、コネクタ台座の大型化による問題回避のために、コネクタ台座を用いないで接続端子をプリント基板に半田付けして直接に支持させることも考えられる。しかし、コネクタ台座を用いないで、接続端子において要求される方向精度等を満足することは困難であり、現実的ではない。即ち、コネクタ台座が無いと半田付けに際しての接続端子の位置決めが難しい。矩形断面形状や平板形状とされた接続端子が、位置決め精度が確保されずに中心軸回りでローリングして半田固定されてしまうと、外部回路のコネクタ端子との接続が困難になったり、無理な接続に伴う外力が接続端子に及ぼされて半田クラックが発生する等のおそれもある。また、基板端子の基端部をスルーホールに圧入する構造とすることは、基板損傷のおそれがあり望ましくなく、治具により接続端子のピッチや傾きを矯正する方法では十分な製品精度が確保できず工程も煩雑となる。
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、一つのコネクタ収容部に突設される複数の接続端子が、コネクタ台座の著しい大型化を回避しつつ、充分な方向精度をもって安定して突設される、新規な構造の接続端子付プリント基板を提供することにある。
さらに、本発明は、複数の接続端子を、コネクタ台座の著しい大型化を回避しつつ、充分な方向精度をもって安定して突設することの出来る、接続端子付プリント基板の新規な製造方法を提供することをも解決課題とする。
接続端子付プリント基板に関する本発明の第一の態様は、複数の接続端子が各基端部においてプリント基板のスルーホールに挿通されて半田付けされている接続端子付プリント基板において、前記プリント基板に載置されて前記複数の接続端子を位置決めするコネクタ台座が設けられており、前記コネクタ台座の中央部分には、前記複数の接続端子のうちの少なくとも一つが圧入されて位置決めされる圧入孔が貫通形成されていると共に、前記コネクタ台座の外周面には、前記複数の接続端子のうちの他の少なくとも一つが側面において沿わされて位置決めされる支持面が形成されていることを、特徴とする。
本発明に従う構造とされたプリント基板によれば、接続端子をコネクタ台座の外周面に形成された支持面に沿わせることによって、スルーホール内での中心軸回りのローリングを抑えて半田付けすることが出来る。これにより、接続端子をコネクタ台座に挿通すること無しに、充分な方向精度をもってプリント基板に直接に突設することが出来る。
その結果、全ての接続端子に圧入孔を形成することが不要となって、コネクタ台座を小型化することが可能となる。これにより、コネクタ台座を製造するための材料費や金型コストを低減することが出来ると共に、半田付部の視認可能領域をより広く確保することが出来て、半田付け状態の目視検査の容易化を図ることも出来る。また、コネクタ台座の圧入孔に圧入する接続端子の数を削減出来ることから、圧入作業の簡略化も図ることが出来る。
接続端子付プリント基板に関する本発明の第二の態様は、接続端子付プリント基板に関する第一の態様に記載のものにおいて、前記圧入孔の複数が整列形成された圧入支持部と、前記圧入支持部における前記圧入孔の整列方向の少なくとも一方の端部から外方に向かって突出形成された、前記圧入支持部よりも幅寸法が小さい突出支持部とを、含んで前記コネクタ台座が形成されており、前記突出支持部の幅方向の少なくとも一方の端部外周面によって前記支持面が構成されているものである。
第二の態様によれば、圧入孔に圧入位置決めされる接続端子と、支持面で位置決めされる接続端子とを、同じ方向に整列させて設けることが出来る。また、突出支持部の幅寸法を調節することによって、突出支持部の幅方向両側で位置決めされる接続端子を互いに近い位置に配設することが出来る。
接続端子付プリント基板に関する本発明の第三の態様は、接続端子付プリント基板に関する第一又は第二の態様に記載のものにおいて、前記コネクタ台座において、前記圧入孔に圧入されて支持される前記接続端子が電気信号通電用の接続端子とされている一方、前記支持面に沿わされて支持される前記接続端子が電力通電用の接続端子とされているものである。
一般に、電気信号通電用の接続端子は、比較的小電力の通電で足りることから、断面積の小さな棒形状とされる一方、電力通電用の接続端子は、比較的大電力の通電を可能とするために、断面積を大きく確保することの出来る平板形状とされることが多い。そこで、棒形状を有しコネクタ台座の支持面との接触面積を充分に確保することが困難な電気信号通電用の接続端子は圧入孔で圧入支持することで方向精度を確保しつつ、平板形状の電力通電用の接続端子は幅広面をコネクタ台座外周面の支持面で支持することによって、何れの接続端子の方向精度も有効に確保しつつ、コネクタ台座を小型化することが出来る。
接続端子付プリント基板に関する本発明の第四の態様は、接続端子付プリント基板に関する第一〜第三の何れか一つの態様に記載のものにおいて、前記支持面で位置決めされる前記接続端子が平板形状とされており、前記接続端子の平面が支持面に沿わされているものである。このようにすれば、接続端子を支持面により確実に接触させて、接続端子のローリングをより有効に抑えることが出来る。
接続端子付プリント基板の製造方法に関する本発明は、複数の接続端子の各基端部をそれぞれプリント基板のスルーホールに挿通させて半田付けするに際して、圧入孔が貫通形成されていると共に前記プリント基板に載置されるコネクタ台座を準備して、前記複数の接続端子のうちの少なくとも一つを前記コネクタ台座の前記圧入孔に圧入すると共に、前記複数の接続端子のうちの他の少なくとも一つを前記コネクタ台座の外周面に設けられた支持面に沿わせることにより、前記複数の接続端子を前記コネクタ台座に対して位置決め支持させると共に、前記コネクタ台座を前記プリント基板上にセットして各接続端子の各基端部を前記プリント基板の前記スルーホールへ挿通して位置決め保持しつつ、前記各接続端子の各基端部をプリント基板に対して半田付けすることを、特徴とする。
本発明に従う製造方法によれば、コネクタ台座の圧入孔に圧入しない接続端子も、コネクタ台座外周面の支持面に沿わせることによって、中心軸回りで位置決めすることが出来る。これにより、接続端子のローリングを防止するために精度の良い治具を用いたり、位置決めのためのガイド板を別途に用意するようなことも不要とされて、製造コストの軽減を図ることが出来る。そして、全ての接続端子をコネクタ台座に圧入することが不要とされることから、準備すべきコネクタ台座の小型化を図ることが出来て、コネクタ台座の形成に要する材料費や金型費も削減することが出来ると共に、半田付け状態の目視確認をより容易に行うことも出来る。
本発明に従う接続端子付プリント基板によれば、複数の接続端子の内の幾つかをコネクタ台座の外周面の支持面に沿わせて位置決めすることによって、接続端子のローリングを抑えつつコネクタ台座の小型化を図ることが出来て、コネクタ台座の製造に要するコストを低減することが出来ると共に、半田付状態の目視確認を容易にすることも出来る。そして、本発明に従う製造方法によれば、コネクタ台座に圧入することなくプリント基板に直接に突設する接続端子も、コネクタ台座外周面の支持面を巧く用いてローリングを防止出来ることから、ローリング防止のために高価な治具や特別な位置決め用のガイド板等を用いることも不要とされて、製造コストの低減を図ることが出来る。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1に、本発明の一実施形態としての接続端子付プリント基板10を示す。接続端子付プリント基板10は、プリント基板12にコネクタ台座14が載置されると共に、プリント基板12に形成されたスルーホール16に接続端子としてのピン形端子18や平形端子20a,20bが挿通されて突設された構造とされている。
プリント基板12には複数のスルーホール16が貫設されており、これらスルーホール16がプリント基板12の表面22に形成された図示しないプリント配線と電気的に接続されている。
このプリント基板12には、コネクタ台座14が載置される。図3に、コネクタ台座14を示す。コネクタ台座14は合成樹脂製の一体成形品とされており、矩形ブロック形状を有する圧入支持部24から突出支持部26および脚部28が突出形成されている。
圧入支持部24はコネクタ台座14の中央部分に形成された矩形ブロック形状とされている。圧入支持部24には、複数の圧入孔30が所定間隔を隔てて整列されて貫設されている。圧入孔30はピン形端子18を圧入保持出来るように、ピン形端子18と等しいか僅かに小さな断面形状をもって圧入支持部24の厚さ方向にストレートに延びる貫通孔とされている。この圧入孔30が、圧入支持部24の長手方向に沿って所定間隔毎に複数形成されており、これら圧入孔30の列が圧入支持部24の長手方向に直交する方向で複数列形成されている。
さらに、圧入支持部24において圧入孔30の配列方向となる長手方向の両端部には、突出支持部26がそれぞれ圧入支持部24の長手方向外方に突出形成されている。突出支持部26は圧入支持部24において長手方向に直交する方向の幅寸法:Wよりも小さな幅寸法:wを有する矩形ブロック形状とされている。突出支持部26の幅方向両端の外周面は支持面32とされており、これら支持面32は、圧入支持部24の長手方向に沿って突出すると共に、圧入孔30の延びる方向と同方向に広がる平坦面とされている。
突出支持部26の圧入支持部24からの突出寸法は特に限定されるものではないが、特に本実施形態においては、圧入支持部24の長手方向両端部から突出される一対の突出支持部26の突出寸法が互いに異ならされており、一方の突出支持部26は、平形端子20a,20bの1つ分の幅寸法より僅かに大きな突出寸法を有すると共に、他方の突出支持部26は、平形端子20a,20bの2つ分の幅寸法より僅かに大きな突出寸法を有している。また、突出支持部26の厚さ寸法:tは特に限定されるものではなく、圧入支持部24の厚さ寸法:Tと等しくされていても良いが、本実施形態においては、プリント基板12に被せられるアッパケースに形成されたコネクタハウジングの形状を考慮して、圧入支持部24の厚さ寸法:Tよりも小さくされている。これにより、コネクタ台座14の形成材料の削減も図られる。そして、突出支持部26の上面34は圧入支持部24の上面36よりも低く位置される一方、突出支持部26の下面38は圧入支持部24の下面40と同一平面上に位置されている。
また、圧入支持部24の下面40の四隅には、脚部28が突出形成されている。脚部28の具体的形状は特に限定されるものではなく、本実施形態においては、角錐台形状の先端部に矩形ブロック形状を有する、全体として先細形状とされている。
また、プリント基板12のスルーホール16には、ピン形端子18や平形端子20a,20bが挿通されている。ピン形端子18は、例えば0.64mm角の正方形断面形状を有する棒形状とされており、比較的小さな電力が送電される電気信号通電用の接続端子とされている。一方、平形端子20a,20bは、扁平な矩形断面形状を有する平板形状とされており、比較的大きな電力が送電される電力通電用の接続端子とされている。また、平形端子20aは、長さ方向の全体に亘って一直線上に延びる形状とされている一方、平形端子20bには、クランク状に屈曲された屈曲部41が形成されている。なお、平形端子20aは、長さ方向の略全体に亘って一定の幅寸法をもって形成されている一方、平形端子20bは、屈曲部41を挟んだ一方の幅寸法が他方の幅寸法よりも小さくされており、幅寸法の小さい側が後述する基端部44bとしてスルーホール16に挿通されるようになっている。
そして、複数のピン形端子18が、コネクタ台座14の圧入支持部24に形成された圧入孔30にそれぞれ挿通されて圧入固定される。このコネクタ台座14がプリント基板12の表面22に載置されると共に、圧入支持部24から突出されたピン形端子18の一方の端部である基端部42が、スルーホール16に挿通されて半田付けされる。これにより、各ピン形端子18がプリント基板12からの突出状態でプリント基板12に固定されると共に、プリント基板12に形成されたプリント配線と電気的に接続される。そして、ピン形端子18を圧入支持するコネクタ台座14が、ピン形端子18を介してプリント基板12に固定される。コネクタ台座14には脚部28が形成されていることから、圧入支持部24および突出支持部26の下面38,40が表面22に対して隙間を隔てた状態でプリント基板12上に固定される。
また、平形端子20a,20bは、一方の端部である基端部44a,44bが
スルーホール16に挿通されて半田付けされることにより、プリント基板12からの突出状態でプリント基板12に固定されると共に、プリント基板12に形成されたプリント配線と電気的に接続される。そして、平形端子20a,20bは、その平面46がコネクタ台座14の支持面32に沿わされることによって、中心軸回りの周方向で位置決めされるようになっている。なお、平面46は、支持面32に対して接触状態であっても良いし、僅かに隙間を隔てて配設されても良い。
スルーホール16に挿通されて半田付けされることにより、プリント基板12からの突出状態でプリント基板12に固定されると共に、プリント基板12に形成されたプリント配線と電気的に接続される。そして、平形端子20a,20bは、その平面46がコネクタ台座14の支持面32に沿わされることによって、中心軸回りの周方向で位置決めされるようになっている。なお、平面46は、支持面32に対して接触状態であっても良いし、僅かに隙間を隔てて配設されても良い。
これにより、圧入支持部24に圧入された複数のピン形端子18がコネクタ台座14を介してプリント基板12に突設されると共に、複数の平形端子20a,20bがコネクタ台座14の支持面32に沿わされてコネクタ台座14を介することなくプリント基板12から直接に突設される。これらピン形端子18と平形端子20a,20bは、コネクタ台座14の長手方向に並んで配設される。そして、この接続端子付プリント基板10に図示しないアッパケースとロアケースが被されることによって、接続端子付プリント基板10がアッパケースとロアケースの間に収容されると共に、ピン形端子18および平形端子20a,20bがアッパケースやロアケースに形成されたコネクタ収容部内で突出状態に配設されて、外部回路のコネクタ内端子等と接続されるようになっている。
このような構造とされた接続端子付プリント基板10によれば、平形端子20a,20bが中心軸回りで回転しようとした場合には、コネクタ台座14の支持面32に接触することによって回転が抑えられる。これにより、平形端子20a,20bをコネクタ台座14に挿通することなく位置決めすることが出来る。その結果、コネクタ台座14に平形端子20a,20bの圧入スペースを形成することが不要とされることから、コネクタ台座14の小型化を図ることが出来て、コネクタ台座14に要する材料費や金型費を削減することが出来る。
特に、平板状の平形端子20a,20bをコネクタ台座14の支持面32で位置決めする一方、棒状のピン形端子18は圧入孔30で圧入保持して位置決めすることによって、何れの形状の端子の方向精度も有効に確保しつつ、コネクタ台座14を小型化することが出来る。また、支持面32を有する突出支持部26の幅寸法を圧入支持部24の幅寸法よりも小さくしたことによって、平形端子20a,20bをピン形端子18の配列直線と近い位置や同一直線上に配列することが可能であり、これら複数の端子18,20a,20bをスペース効率良く配列することが出来る。
図4に、前記実施形態における接続端子付プリント基板10を製造する好適な製造方法を例示する。先ず、上記実施形態に従う構造とされたコネクタ台座14、ピン形端子18、平形端子20a,20bをそれぞれ準備する。そして、コネクタ台座14の圧入支持部24に形成された圧入孔30にピン形端子18を挿通して圧入固定する。
次に、ピン形端子18を圧入支持するコネクタ台座14、および平形端子20a,20bを支持する治具50を準備する。治具50には、コネクタ台座14の圧入支持部24を嵌入可能なコネクタ収容凹部52が形成されていると共に、ピン形端子18、平形端子20a,20bを挿入可能な端子挿入孔54が貫設されている。図4から明らかなように、端子挿入孔54は、各端子18,20a,20bを容易に挿抜出来るように、各端子18,20a,20bに対して僅かに隙間が出来る程度の断面形状で形成されることが好ましい。
そして、ピン形端子18を圧入支持するコネクタ台座14の圧入支持部24を、治具50のコネクタ収容凹部52に対して、上面36を治具50に重ね合わせた上下反転状態で嵌め入れると共に、治具50の端子挿入孔54に、圧入支持部24で圧入支持されたピン形端子18を基端部42と反対側の端部から挿通する。次に、平形端子20a,20bを、治具50の端子挿入孔54に基端部44a,44bと反対側の端部から挿通する。これら平形端子20a,20bは、その平面46がコネクタ台座14の支持面32に沿わされることによって、中心軸回りで位置決めされた状態で、治具50から突出される。
続いて、スルーホール16が形成されたプリント基板12を、表面22を治具50と対向させた上下反転状態で治具50に重ね合わせ、コネクタ台座14をプリント基板12の表面22に重ね合わせると共に、各スルーホール16に端子18,20a,20bをそれぞれ基端部42,44a,44bから挿通して裏面56に突出させる。そして、端子18,20a,20bをコネクタ台座14の圧入支持部24および突出支持部26でそれぞれ位置決め保持しつつ、裏面56に突出された基端部42,44a,44bを裏面56からスルーホール16に半田付けすることによって、各端子18,20a,20bがプリント基板12に固定されると共に、ピン形端子18を介してコネクタ台座14がプリント基板12に固定される。その後、これらコネクタ台座14、ピン形端子18、平形端子20a,20bが固定されたプリント基板12を治具50から取り外すことによって、接続端子付プリント基板10を得る。
このような製造方法によれば、コネクタ台座14で圧入固定されない平形端子20a,20bを、コネクタ台座14の支持面32に沿わせることによって中心軸回りの位置決め状態でスルーホール16に挿通することが出来る。これにより、平形端子20a,20bのローリングを防止するために治具50の端子挿入孔54を精度良く形成したり、平形端子20a,20bを位置決めするために治具50に加えて別途に特別なガイド板を用いるようなことも不要となることから、製造コストの低減を図ることが出来る。また、コネクタ台座14に平形端子20a,20bを圧入固定するスペースを形成することが不要とされることから、コネクタ台座14の小型化を図ることが出来て、コネクタ台座14の製造コストを削減することが出来ると共に、半田付けに際して半田上がり等の目視確認をより容易に行うことも出来る。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、前記平形端子20a,20bの全てがコネクタ台座14に対する非圧入状態とされる必要は無く、平形端子20a,20bの幾つかをコネクタ台座14に圧入固定しても良いし、或いはピン形端子18を支持面32で支持させる等しても良い。
また、コネクタ台座14に形成される突出支持部26の具体的形状は、配設される端子18,20a,20bの数やコネクタ収容部の形状等を考慮して適宜に決定されるものであって、例えば圧入支持部24の何れか一方の端部のみから突出支持部26が突出形成されていても良いし、突出支持部26の幅寸法が圧入支持部24の幅寸法と等しくされる等しても良い。更に、圧入支持部24の一方の端部に、複数の幅寸法の小さな突出支持部26を形成する等しても良い。また、突出支持部26は必ずしも中実のブロック形状に限定されるものではない。例えば、突出支持部26を圧入支持部24の端部から門形に突出する枠体形状として、突出支持部26の中央を貫通形状とする等しても良い。このようにすれば、コネクタ台座14の形成材料の更なる削減を図ることが出来る。また、突出支持部26の一方の面のみを支持面32として、ピン形端子18や平形端子20a,20bを突出支持部26の一方の面のみに沿わせて配設する等しても良い。
更にまた、ピン形端子18や平形端子20a,20bの具体的個数は、要求される端子数に応じて適宜に設定されるものであることは勿論であって、例えば前記実施形態においては直線状に配設された端子18,20a,20bが2列で配列されていたが、より多数或いは少数列で配設されても良いし、同一直線上に配列される端子18,20a,20bの数も何等限定されるものではない。従って、例えば突出支持部26を圧入支持部24からより長く延び出させて、より多数の平形端子20a,20bを圧入支持部24の長手方向で配列しても良いし、圧入支持部24の長手方向それぞれの端部において、圧入支持部24の長手方向に直交する方向で複数の突出支持部26を形成して、より多数列の平形端子20a,20bを位置決め可能とする等しても良い。
10:接続端子付プリント基板、12:プリント基板、14:コネクタ台座、16:スルーホール、18:ピン形端子(接続端子)、20a、b:平形端子(接続端子)、24:圧入支持部、26:突出支持部、30:圧入孔、32:支持面、42、44a、b:基端部、50:治具、52:コネクタ収容凹部、54:端子挿入孔
Claims (5)
- 複数の接続端子が各基端部においてプリント基板のスルーホールに挿通されて半田付けされている接続端子付プリント基板において、
前記プリント基板に載置されて前記複数の接続端子を位置決めするコネクタ台座が設けられており、前記コネクタ台座の中央部分には、前記複数の接続端子のうちの少なくとも一つが圧入されて位置決めされる圧入孔が貫通形成されていると共に、前記コネクタ台座の外周面には、前記複数の接続端子のうちの他の少なくとも一つが側面において沿わされて位置決めされる支持面が形成されていることを特徴とする接続端子付プリント基板。 - 前記圧入孔の複数が整列形成された圧入支持部と、前記圧入支持部における前記圧入孔の整列方向の少なくとも一方の端部から外方に向かって突出形成された、前記圧入支持部よりも幅寸法が小さい突出支持部とを、含んで前記コネクタ台座が形成されており、前記突出支持部の幅方向の少なくとも一方の端部外周面によって前記支持面が構成されている請求項1に記載の接続端子付プリント基板。
- 前記コネクタ台座において、前記圧入孔に圧入されて支持される前記接続端子が電気信号通電用の接続端子とされている一方、前記支持面に沿わされて支持される前記接続端子が電力通電用の接続端子とされている請求項1又は2に記載の接続端子付プリント基板。
- 前記支持面で位置決めされる前記接続端子が平板形状とされており、前記接続端子の平面が支持面に沿わされている請求項1〜3の何れか一項に記載の接続端子付プリント基板。
- 複数の接続端子の各基端部をそれぞれプリント基板のスルーホールに挿通させて半田付けするに際して、圧入孔が貫通形成されていると共に前記プリント基板に載置されるコネクタ台座を準備して、前記複数の接続端子のうちの少なくとも一つを前記コネクタ台座の前記圧入孔に圧入すると共に、前記複数の接続端子のうちの他の少なくとも一つを前記コネクタ台座の外周面に設けられた支持面に沿わせることにより、前記複数の接続端子を前記コネクタ台座に対して位置決め支持させると共に、前記コネクタ台座を前記プリント基板上にセットして各接続端子の各基端部を前記プリント基板の前記スルーホールへ挿通して位置決め保持しつつ、前記各接続端子の各基端部をプリント基板に対して半田付けすることを特徴とする接続端子付プリント基板の製造方法。
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JP (1) | JP2011004475A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR200482806Y1 (ko) * | 2016-06-20 | 2017-03-07 | (주)위너에코텍 | 전자부품 커넥터용 모듈블럭 |
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2009
- 2009-06-16 JP JP2009143688A patent/JP2011004475A/ja active Pending
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KR200482806Y1 (ko) * | 2016-06-20 | 2017-03-07 | (주)위너에코텍 | 전자부품 커넥터용 모듈블럭 |
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