JP2011002537A - ミラーデバイス駆動制御装置およびプロジェクター - Google Patents

ミラーデバイス駆動制御装置およびプロジェクター Download PDF

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Abstract

【課題】可動部の共振周波数(振幅)を所定値に設定し、使用中にその設定から外れないように制御するミラーデバイス駆動制御装置を提供する。
【解決手段】ミラーデバイス1を駆動信号により駆動する駆動部2と、ミラーデバイス1の可動部の振幅および温度を検出し、検出に応じた検出信号を生成して出力する駆動状態検出部4と、可動部が所定範囲で振幅するように駆動信号の周波数の制御を行う制御部7と、制御部7の制御中に、可動部の周波数を変更する周波数変更部と、を備え、周波数変更部は、駆動状態検出部4の検出信号に基づいて可動部の振幅の周波数をうなり周波数fbとして検出し、うなり周波数を検出したときのミラーデバイス1の駆動信号の周波数fと、うなり周波数fbと、に基づいて所定の周波数f1を求め、周波数f1の駆動信号でミラーデバイス1を駆動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミラーデバイス駆動制御装置およびプロジェクターに関する。
従来から、ミラーデバイスを1次元方向に回動(回転)させて光の走査を行う光スキャナー装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このミラーデバイスは、光が反射する反射面が形成されたミラー部と、このミラー部を両側から支持する一対の捩り振動部と、ミラー部および捩り振動部を囲む外枠と、一対の捩り振動部のミラー部とは反対側端部と外枠とを連結する連結部とを、1枚の板材にて形成したものである。
そして、このようなミラーデバイスでは、一対の捩り振動部の捩り振動により、ミラー部を、各捩り振動部と連結部との接続点を結ぶ回転軸を中心に回動させて、レーザー光などの光を走査するようになっている。
特開平9−97305号公報
しかしながら、このような従来のミラーデバイスを、例えばプロジェクターに適用する場合において、その画角を大きくするには、ミラーデバイスの可動部(ミラー部)の振幅(振れ角)を大きくする必要がある。
ミラーデバイスには温度により可動部の周波数(振幅)が変動する特性があり、このため、例えばミラー部の振幅を大きな状態に設定し、その設定状態でミラーデバイスを駆動制御したときに、温度変化に起因してその設定から外れることがある。この場合には、プロジェクターの画像が良好に表示できない問題となる。
本発明は上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかるミラーデバイス駆動制御装置は、可動部の周波数がヒステリシス特性を有するミラーデバイスを駆動制御するミラーデバイス駆動制御装置であって、前記ミラーデバイスを駆動信号により駆動する駆動部と、前記ミラーデバイスの可動部の振幅および前記ミラーデバイスの温度を検出し、当該検出に応じた検出信号を生成して出力する駆動状態検出部と、前記可動部が所定範囲の振幅で駆動するように前記駆動信号の周波数の制御を行う制御部と、前記制御部の制御中に、前記可動部の周波数を変更する周波数変更部と、を備え、前記周波数変更部は、前記駆動状態検出部の温度検出信号に基づいて前記可動部の振幅の包絡線の周波数をうなり周波数fbとして検出し、前記うなり周波数を検出したときの前記ミラーデバイスの駆動信号の周波数fと、前記うなり周波数fbと、に基づいて所定の周波数f1を求め、当該周波数f1の駆動信号で前記ミラーデバイスを駆動させることを特徴とする。
この構成によれば、駆動状態検出部の温度検出信号に基づいて可動振幅の包絡線の周波数をうなり周波数fbとして検出し、うなり周波数を検出したときのミラーデバイスの駆動信号の周波数fと、うなり周波数fbと、に基づいて所定の周波数f1を求め、周波数f1の駆動信号でミラーデバイスを駆動させる。
このことから、温度に起因した可動部の振幅の変動(共振周波数の変動)を補正してミラーデバイスを駆動させることができる。このように、うなり周波数を利用することで、簡単な構成で共振状態から外れないミラーデバイスの駆動を実現できる。そして、ミラーデバイスの共振周波数を直接求めることができることから、制御装置の簡素化が可能である。
[適用例2]上記適用例にかかるミラーデバイス駆動制御装置において、前記制御部が、前記ミラーデバイスの温度変化を算出して所定の変化を超えたときに、前記可動部の振幅の包絡線の周波数をうなり周波数fbとして検出することが望ましい。
この構成によれば、ミラーデバイスの温度変化率または温度変化量などの温度変化を算出して、これらの値に基づきうなり周波数を検出する。
このことから、温度変化に対応して周波数変更処理が行われ、温度変化に対して良好な周波数制御が可能である。
[適用例3]上記適用例にかかるミラーデバイス駆動制御装置において、前記うなり周波数fbを検出する際に、前記ミラーデバイスの温度変化に応じて検出するための周期を変えることが望ましい。
この構成によれば、ミラーデバイスの温度変化に対応してうなり周波数を検出する周期を変えることで、予め予想される急激な温度変化や、緩やかな温度変化に追従したミラーデバイスの駆動制御を可能にする。
[適用例4]本適用例にかかるミラーデバイス駆動制御装置を含むプロジェクターにおいて、前記ミラーデバイス駆動制御装置は、適用例1〜3のいずれかに記載のミラーデバイス駆動制御装置であることを特徴とする。
この構成によれば、ミラーデバイスの可動部の振幅を所定値に設定して、使用中にその設定から外れないように制御できることから、画像を良好に表示するプロジェクターを提供できる。
第1の実施形態のミラーデバイス駆動制御装置の構成を示すブロック図。 第1の実施形態のミラーデバイスの構成を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図。 ミラーデバイスの駆動周波数と可動部の振幅(振れ角)との関係を示すグラフ。 ミラーデバイスの可動部が異常振動を発生した直後の振動波形の一例を示す波形図。 ミラーデバイスの立ち上がり特性を示すグラフであり、(a)は温度の推移、(b)は共振周波数の推移、(c)は温度変化率の推移を示すグラフ。 第1の実施形態のミラーデバイスの駆動制御の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態のミラーデバイスの制御処理の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態のミラーデバイスの周波数変更処理の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態のうなり周波数検出の処理の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態の変形例を説明するミラーデバイスの立ち上がり特性を示すグラフ。 第2の実施形態におけるプロジェクターの一例を示す概略図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。
(第1の実施形態)
図1は本実施形態のミラーデバイス駆動制御装置の構成を示すブロック図である。
ミラーデバイス駆動制御装置10は駆動部2と、駆動信号生成部3と、駆動状態検出部4と、制御部7とを備えている。また、ミラーデバイス1の駆動状態における可動部の振幅を検出するために、フォトディテクターなどによる振幅検出部5と、ミラーデバイス1の温度を検出する温度センサーなどによる温度検出部6が設けられている。この温度検出部6は直接ミラーデバイス1の温度を検出するのが好ましいが、ミラーデバイス1の近傍に温度センサーを配置して、その温度を代用して検出しても良い。
制御部7は、ミラーデバイス1の駆動信号を生成する駆動信号生成部3に接続され、駆動信号生成部3はミラーデバイス1を駆動させる駆動部2に接続されている。そして、駆動部2はミラーデバイス1に接続されている。
また、駆動状態検出部4の振幅検出部5および温度検出部6は制御部7に接続されている。
図2はミラーデバイスの構成を示し、図2(a)は平面図、図2(b)は同図(a)のA−A線の断面図である。
ミラーデバイス1は、可動部11を有し、この可動部11の上面に光を反射するアルミニウム(Al)などの金属膜で形成されたミラー部12が設けられている。可動部11の両端は、捩れ部13,14を介して枠部15と接続されている。そして、可動部11、捩れ部13,14、および枠部15は、1枚の板材(例えばシリコン基板)を加工することにより形成されている。
また、可動部11の下面には磁石16が設けられ、その磁石16の下方にコイル17が配置されている。そして、そのコイル17に交流電流を流すことにより、捩れ部13,14がその長さ方向と直交する方向に回動し、これにより可動部11とミラー部12が振れるようになっている。
上記の構成のミラーデバイス駆動制御装置10において、駆動部2は駆動信号生成部3で生成した駆動信号に基づいてミラーデバイス1を駆動する。駆動信号生成部3は、制御部7からの指示に従って所望の周波数の駆動信号を生成し、この生成した駆動信号を駆動部2に出力する。
振幅検出部5は、ミラーデバイス1の可動部11の振れに応じた振幅、言い換えるとミラー部12の振れに応じた振幅を検出する。
制御部7は、後述のようにミラーデバイス1の駆動中に所定の手順で制御処理を行う。また、制御処理中にはミラーデバイス1の可動部11の周波数変更処理およびうなり周波数の検出を実施する。さらに、そのうなり周波数の検出後には、再度周波数変更処理を行う。このために制御部7は、図示しないが、CPU、メモリーなどを備えている。
(周波数ヒステリシス特性)
このように構成されるミラーデバイス1における可動部11の周波数は、以下に示すようなヒステリシス特性を有している。
本実施形態では後述の制御処理を行うが、その制御処理は周波数ヒステリシスを有するミラーデバイスにおける新たな知見を用いている。
図3はミラーデバイスの駆動周波数と可動部の振幅(振れ角)との関係を示すグラフである。図4はミラーデバイスの可動部が異常振動を発生した直後の振動波形の一例を示す波形図である。
図2に示すようなミラーデバイス1を駆動する場合に、その駆動信号の周波数の変化に対するミラーデバイス1の可動部11の振れに応じた振幅(振れ角)の変化は、例えば図3に示すようなヒステリシス特性を有する。これは、ミラーデバイス1の材料および構造によるバネの非線形効果が現れるためである。
ミラーデバイス1の駆動信号の周波数を徐々に上げていった場合には、ミラーデバイス1の可動部11の振幅は上昇し(矢印aの方向に変化し)、その振幅が最大になる駆動信号の周波数はf2となる。
一方、駆動信号の周波数をf2より超えた周波数から徐々に下げていった場合には、ミラーデバイス1の可動部11の振幅は上昇する(矢印bの方向に変化する)が、その振幅が最大になる駆動信号の周波数はf1となる。
このように、駆動信号の周波数を徐々に上げていった場合と下げていった場合とでは、振幅が最大になる駆動信号の周波数がf1とf2というように異なる(f1<f2)。
ところで、図3に示すように、ミラーデバイス1の駆動信号の周波数がf2であって、ミラーデバイス1の可動部11の振幅が最大の状態(共振状態)にある場合などに、ミラーデバイス1の周囲の環境温度の変化などに起因して、その共振状態が駆動信号の周波数f2から外れる場合がある。この場合には、ミラーデバイス1の可動部11は異常振動となり、この異常振動は可動部11の振幅(振れ角)が急激に小さく変化するとともに、うなりが生じた状態となる。
このときのミラーデバイス1の可動部11の振幅変動を観察すると、図4のような振動波形が得られ、この振動波形は振幅が急激に小さくなっていくとともに、うなりに対応する包絡線を含んでいる。同様に、このようなうなり現象は駆動周波数と共振周波数とが一致していない状態で、駆動周波数を変化させたときに発生することもわかっている。
そして、その包絡線の周波数をうなり周波数fbとし、うなりが生じたときの駆動信号の周波数をfとし、駆動信号の周波数を高い周波数から徐々に下げていったときのミラーデバイス1の可動部11の振幅(振れ角)の最大のときの周波数f1とすれば、次の(1)式が成立するという知見を得た。
fb≒f−f1・・・(1)
また、(1)式を変形すると、(2)式が得られる。
f1≒f−fb・・・(2)
そこで、本発明は、ミラーデバイス1の可動部11の振幅変動に含まれる包絡線の周波数をうなり周波数fbとして求めれば、うなりが生じたときの駆動信号の周波数fは予めわかっているので、(2)式により周波数f1を求めることができる。そこで、この求めた周波数f1を、後述のように活用するようにした。
(ミラーデバイスの立ち上がり特性)
また、ミラーデバイス1の立ち上がり(ミラーデバイス1を起動させてからの一定時間経過まで)における、温度、共振周波数、温度変化率の推移について説明する。
図5は、ミラーデバイスの立ち上がり特性を示すグラフであり、図5(a)は温度の推移、図5(b)は共振周波数の推移、図5(c)は温度変化率の推移を示している。
ミラーデバイスの温度は、起動後から徐々に温度が上昇する。そして、一旦、温度が下がり、一定時間経過後はほぼ一定の温度を保つように推移する。
また、ミラーデバイスの共振周波数は、温度に影響を受けて変動する。温度が上昇することにより共振周波数は低下する。
このため、ミラーデバイスの共振周波数は、起動後から徐々に低くなり、一旦、共振周波数が上昇して一定時間経過後はほぼ一定の共振周波数を保つように推移する。
ミラーデバイスの温度変化率は、立ち上げ後、急激に上昇してその後、なだらかに低下し、一旦、マイナスの温度変化率となり、再び上昇して温度変化率は0付近を保持する。
このように、温度の変化によりミラーデバイスの共振周波数が変動する。温度の上昇は周辺回路の温度上昇に加え、ミラーデバイスの振動による内部発熱と、レーザー光などの光源からの光が可動部のミラー部に当たり、その一部が吸収されることによる。このため、ミラーデバイスの温度上昇を抑制させることは困難である。
そして、ミラーデバイスの温度上昇により、捩れ部のバネ定数(弾性係数)が変化し、可動部の周波数が変化すると考えられる。
このようにして、ミラーデバイスの温度上昇により周波数が変化し、ミラーデバイスの駆動制御をしない場合には可動部の振幅が設定値から外れることが起きる。
(ミラーデバイスの駆動制御)
図6はミラーデバイスの駆動制御の一例を示すフローチャートである。
ステップS1では、ミラーデバイスの駆動信号を順次増加させて駆動部でミラーデバイスを駆動させる起動処理を行う。ステップS2の初期データ取得では、ミラーデバイスの所望の振幅が得られる駆動周波数と、そのときの温度を取得する。そして、ステップS3で、この取得した初期データをメモリーに記憶(保存)する。
次に、ミラーデバイスの振幅データを取得し(ステップS4)、取得した振幅データにおいて、制御処理が可能な設定範囲内かどうかの判断を行う(ステップS5)。取得した振幅データが制御処理可能な設定範囲内であれば、ミラーデバイスの振幅(周波数)を良好に保つ制御が行われ(ステップS6)、以降ステップS4〜S6の処理が繰り返され、ミラーデバイスの制御が継続的に行われる。
また、ステップS4で取得した振幅データが制御処理可能な設定範囲外であれば、動作を終了する。
(制御処理)
次に、上記の制御処理について説明する。
図7は制御処理の一例を示すフローチャートである。
制御処理では、まず、温度検出部にて温度を検出し(ステップS21)、温度の変化率を算出する(ステップS22)。そして、算出した温度変化率が所定の温度変化率trより大きいか、小さいかを判断する(ステップS23)。
算出した温度変化率が所定の温度変化率trより大きいときには、後述する周波数変更処理が行われ(ステップS24)、温度変化率の温度データをメモリーに記憶(保存)して(ステップS25)、制御処理を終了する。
また、算出した温度変化率が所定の温度変化率trより小さいときには、ステップS26に進み、温度変化量が所定の温度変化量ΔTより大きいか、小さいかを判断する(ステップS26)。
温度変化量が所定の温度変化量ΔTより大きいときには、後述する周波数変更処理が行われ(ステップS27)、温度変化率の温度データをメモリーに記憶(保存)して(ステップS28)、制御処理を終了する。
そして、温度変化量が所定の温度変化量ΔTより小さいときには、制御処理を終了する。
(周波数変更処理)
続いて、上記のステップS24およびステップS27における周波数変更処理について説明する。
図8は周波数変更処理の一例を示すフローチャートである。
周波数変更処理では、まずステップS31の駆動周波数演算Aにて、現在のミラーデバイスの駆動周波数faから周波数Δfαだけずらした駆動周波数を演算する。駆動周波数演算Aにて演算された駆動周波数をfd1とすると、fd1=fa+Δfα、となる。なお、Δfαは現在の駆動周波数に対してうなりを発生する周波数に設定されている。例えば、Δfα=1Hzである。
そして、ステップS32において、駆動周波数を算出した駆動周波数fd1に変更する。この駆動周波数の変更により駆動信号生成部の生成する駆動信号の周波数が変更される。このことから、駆動部は変更された周波数の駆動信号でミラーデバイスを駆動する。
ステップS33では、図9に示すような手順でうなり周波数検出を行うが、その概要は以下の通りである。
すなわち、うなり周波数検出は、ミラーデバイスの駆動周波数の変更直後に、振幅検出部の検出信号に基づいて行う。このとき、ミラーデバイスの可動部で振幅変動が生じていれば、振幅検出部の検出信号に基づいて、その振幅に含まれる包絡線の周波数をうなり周波数fb=|f0−fd1|、として求める。なお、f0は現在の共振周波数である。
そして、ステップS34では、検出したうなり周波数を用いて新たにミラーデバイスを駆動する駆動周波数を演算する。このとき、温度変化率をもとに新たな駆動周波数fd2を決定する。温度変化率tr>0のときは、fd2=fd1−fb、温度変化率tr<0のときは、fd2=fd1+fb、となる。
ステップS35において、駆動周波数を算出した駆動周波数fd2に変更する。この駆動周波数の変更により駆動信号生成部の生成する駆動信号の周波数が変更される。このことから、駆動部は変更された周波数の駆動信号でミラーデバイスを駆動する。
(うなり周波数検出)
図9は、制御部が周波数変更処理中にステップS33において実施するうなり周波数検出(異常検出)の一例のフローチャートである。
このうなり周波数検出は、ミラーデバイスの駆動信号の周波数f0を所定周波数Δfαだけ増加した直後に行うものであり、以下のような処理手順からなる。
ステップS51では、振幅検出部の検出信号に基づき、可動部の振れに応じた振幅値を示すデータの取り込みを開始する。ステップS52ではその取り込んだデータをメモリーに記憶(保存)する。ステップS53では、N個のデータを取得したか否を判定する。
このようなステップS51〜S53の一連の処理により、振幅検出部の検出信号に基づき、所定の時間間隔でN個のデータを取得し、この取得したN個のデータをメモリーに記憶できる。
ステップS51〜S53の一連の処理でN個のデータを取得すると、次のステップS54に移行する。ステップS54では、その取得した可動部の振れに応じた振幅値を示す、N個のデータに基づいてFFT(高速フーリエ変換)処理を行う。
ステップS55では、ステップS54におけるFFT処理に基づき、上述のうなり周波数fbを取得する。ステップS56では、その取得したうなり周波数fbをメモリーに記憶(保存)する。
以上のように、本実施形態のミラーデバイス駆動制御装置は、温度に起因した可動部の振幅の変動(周波数の変動)をうなり周波数を利用してミラーデバイスの駆動周波数の補正を行う。このように、うなり周波数を利用することで、簡単な構成で共振状態から外れない駆動を実現できる。そして、ミラーデバイスの駆動周波数を直接求めることができることから、制御装置の簡素化が可能である。
(変形例)
次に、第1の実施形態における変形例について説明する。
図10は、ミラーデバイスの立ち上がり特性を示すグラフであり、温度変化の時間による推移を示すグラフである。
ミラーデバイスの起動の初期には、温度が急激に上昇する。この範囲を範囲Eとする。その後の温度は、温度の上昇が緩やかになり一旦、温度が少し下降する。この範囲を範囲Fとする。そして、充分に時間が経過すると温度が平衡を保って変動が少なくなってくる。この範囲を範囲Gとする。
そして、範囲Eの平均の温度変化率をtr1、範囲Fの平均の温度変化率をtr2、範囲Gの平均の温度変化率をtr3、とすると、tr1>tr2>tr3という関係にある。
本変形例では、それぞれの範囲でうなり周波数を検出する周期を変更することを特徴とする。
例えば、範囲Eでは温度変化が大きいため、駆動周波数を変更するための処理を実施する周期T1は短いほうがよい。範囲Fでは温度変化は範囲Eよりも小さいため、駆動周波数を変更するための処理を実施する周期T2は周期T1より長くても良い。さらに範囲Gでは、温度変化が小さいので、駆動周波数を変更するための処理を実施する周期T3は周期T2よりも長くても良い。また、この範囲Gのような熱的に平衡状態が保たれる範囲では、温度変化量だけを捕らえて駆動周波数の制御を実施しても良い。
このように、温度変化に対応してうなり周波数を検出する周期を変えることで、急激な温度変化や、緩やかな温度変化に追従したミラーデバイスの駆動制御を可能にする。
(第2の実施形態)
次に、プロジェクター(画像形成装置)に本実施形態のミラーデバイスを採用した例を説明する。
図11はプロジェクターを示す概略図である。
プロジェクター100は、ミラーデバイス1と、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の光源121,122,123と、クロスダイクロイックプリズム(Xプリズム)124と、ガルバノミラー125と、固定ミラー126と、スクリーン127とを備えている。
このようなプロジェクター100では、光源121,122,123からクロスダイクロイックプリズム124を介してミラーデバイス1のミラー部12に各色の光が照射される。このとき、光源121からの赤色の光と、光源122からの緑色の光と、光源123からの青色の光とが、クロスダイクロイックプリズム124にて合成される。
そして、可動部11のミラー部12で反射した光(3色の合成光)は、ガルバノミラー125で反射した後に、固定ミラー126で反射し、スクリーン127上に照射される。
その際、ミラーデバイス1の駆動(駆動軸Xまわりの回動)により、ミラー部12で反射した光は、スクリーン127の横方向に走査(主走査)される。一方、ガルバノミラー125の軸線Yまわりの回転により、ミラー部12で反射した光は、スクリーン127の縦方向に走査(副走査)される。また、各色の光源121,122,123から出力される光の強度は、図示しないコンピューターから受けた画像情報に応じて変化する。
以上のように、本実施形態のプロジェクター100は、温度に起因した可動部11の振幅の変動(周波数の変動)をうなり周波数を利用してミラーデバイス1の駆動周波数の補正を行う。よって、ミラーデバイス1の温度が変動しても可動部11の振幅が設定から外れることが無く、良好な画像を表示できるプロジェクター100を提供できる。
なお、本実施形態のミラーデバイスはプロジェクターに限らず、レーザープリンター、バーコードリーダー、走査型共焦点顕微鏡などの画像形成装置に適用することが可能である。
1…ミラーデバイス、2…駆動部、3…駆動信号生成部、4…駆動状態検出部、5…振幅検出部、6…温度検出部、7…制御部、10…ミラーデバイス駆動制御装置、11…可動部、12…ミラー部、13,14…捩れ部、15…枠部、16…磁石、17…コイル、100…プロジェクター、121,122,123…光源、124…クロスダイクロイックプリズム、125…ガルバノミラー、126…固定ミラー、127…スクリーン。

Claims (4)

  1. 可動部の周波数がヒステリシス特性を有するミラーデバイスを駆動制御するミラーデバイス駆動制御装置であって、
    前記ミラーデバイスを駆動信号により駆動する駆動部と、
    前記ミラーデバイスの可動部の振幅および前記ミラーデバイスの温度を検出し、当該検出に応じた検出信号を生成して出力する駆動状態検出部と、
    前記可動部が所定範囲の振幅で駆動するように前記駆動信号の周波数の制御を行う制御部と、
    前記制御部の制御中に、前記可動部の周波数を変更する周波数変更部と、を備え、
    前記周波数変更部は、前記駆動状態検出部の温度検出信号に基づいて前記可動部の振幅の包絡線の周波数をうなり周波数fbとして検出し、
    前記うなり周波数を検出したときの前記ミラーデバイスの駆動信号の周波数fと、前記うなり周波数fbと、に基づいて所定の周波数f1を求め、
    当該周波数f1の駆動信号で前記ミラーデバイスを駆動させることを特徴とするミラーデバイス駆動制御装置。
  2. 請求項1に記載のミラーデバイス駆動制御装置において、
    前記制御部が、前記ミラーデバイスの温度変化を算出して所定の変化を超えたときに、前記可動部の振幅の包絡線の周波数をうなり周波数fbとして検出することを特徴とするミラーデバイス駆動制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のミラーデバイス駆動制御装置において、
    前記うなり周波数fbを検出する際に、前記ミラーデバイスの温度変化に応じて検出するための周期を変えることを特徴とするミラーデバイス駆動制御装置。
  4. ミラーデバイス駆動制御装置を含むプロジェクターにおいて、
    前記ミラーデバイス駆動制御装置は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のミラーデバイス駆動制御装置であることを特徴とするプロジェクター。
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JPWO2017104613A1 (ja) * 2015-12-18 2018-11-22 株式会社リコー 光偏向装置とヘッドアップディスプレイ装置と光書込みユニットと画像形成装置と物体認識装置

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