JP2011002436A - 水中画像全方位表示処理装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】開示される水中画像全方位表示処理装置は、送波部S001〜S004において複数の送波アレイから順次送波したタイミングで、受波部において受波アレイR001を構成する複数個の受波素子で目標からの反射音を受信して取得したそれぞれの送波アレイからの放射音に対応する反射音の受波データに基づいて得られた画像処理後の位置データに対して、受波アレイで受信した三方向の回転行列による演算を行って、送受波器の向きをメモリ210のジャイロデータによってヨウ,ピッチ,ロールの三方位のデータとして随時取得する位置補正処理回路200と、取得したデータを用いて演算結果を送受波器固定座標から地球を基準とした絶対座標に座標変換を行って合成画像を得る画像合成処理回路220とを備えている。
【選択図】図1
Description
最も基礎的なこの方式では、鉛直方向(z’軸)に直線的に配列されたn個の送波素子(Z1〜Zn)で構成された送波アレイと、水平方向(x’軸)に直線的に配列されたm個の受波素子(X1〜Xm)で構成された受波アレイとが直交する、クロスアレイとして構成されている。
このとき、送波アレイによって形成される送波ビームの形状は、鉛直方向に細かく水平方向に広がりを持つた横形状である。一方、送波アレイと直交する受波アレイは、鉛直方向に広がりを持った縦形状の受波ビームを形成していて、この水平方向に細かい形状の受波ビームを、水平方向に角度をシフトしながら目標からの反射音を受波する。
すなわち、それぞれビーム形状の異なった、多数の送波ビームと多数の受波ビームとが交差することによって、高精度の画素(エコー振幅)がマトリクス状に形成された、目標物の正面画像(Cモード画像と呼ばれる)を表示することができる。
送波アレイと円筒形状の受波アレイとは直交しているため、上記のラインアレイの場合と同様に、水中音響画像処理後、Cモード画像が生成される。
ただし、各送波アレイで形成する送波ビームの範囲に応じて、受波アレイのビーム範囲(例えば全部でM個の素子中のm個分)を決めて、同様の処理を行うようにする(例えば特許文献3)。
この際、各送波アレイが形成する水平方向のビーム幅は重複し合って、360°の範囲を隈なくカバーするように選ばれるものとする。
この場合、この送受波器から得られるCモード画像を構成する各画素の位置は、鉛直方向に関しては送波のシフト角から定まり、水平方向に関しては受波のマルチビームのシフト角によって指定される。
すなわち、上記したCモード画像における各画素の位置は、送受波器上に固定された座標系を基準として定められるため、送受波器が回転している場合は、結果的に実際の画素の位置と、処理結果得られる画素の位置とが異なってしまうため、最終的に得られる画像の位置(方位)に送受波器の回転誤差が含まれるようになって、正確な位置が示されない。
そのため、異なる方位をカバーしている、各送波アレイが形成するCモード画像の合成をそのまま行うと、画素のずれが発生することになる。
図1は、本発明による水中画像ソーナーの一実施形態を示すブロック図である。
この例の水中画像ソーナーにおける水中画像全方位表示装置は、図1に示すように、送波部が、送波アレイS001〜S004と、送波アレイ切替用リレー回路20と、複数の電力増幅回路からなる電力増幅部30と、複数の可変移相回路からなる可変移相部40と、送信パルス発生回路50と、掃引制御回路60と、タイミング制御及び送波アレイ選択回路70とから構成され、受波部が、受波アレイR001と、複数の増幅回路からなる増幅部90と、複数の周波数分離回路からなる周波数分離部100と、受波マルチビーム合成回路110と、複数の画像再生処理回路からなる画像再生処理部120と、位置補正処理回路200と、画像合成処理回路220とから構成されていて、メモリ210に保持されたジャイロデータを用いて、送波部のタイミング制御及び送波アレイ選択回路70のタイミング制御結果を受波部の位置補正処理回路200に伝達して、画像合成処理回路220から合成Cモード画像230を生成するようになっている。
このように、それぞれの送波アレイS001〜S004の送受波器の固定座標系での送波方位をそれぞれφ’[S001],φ’[S002],φ’[S003],φ’[S004]とすれば、φ’[S002]=φ’[S001]+ 90°、φ’[S003]=φ’[S001]+ 180°、φ’[S004]=φ’[S001]+ 270°となる。
このφ’[S001]〜φ’[S004]を中心とする送波水平ビームが、隣り合う送波アレイのビームと重複するようにビーム幅を定める周波数及び送波アレイの長さを選ぶ。
受波マルチビーム合成回路110はタイミング制御及び送波アレイ選択回路70より送波アレイの選択情報を受け取り、それによって送波アレイS001〜S004の各方位に応じて、受波ビームの走査方位の切替と、このビーム範囲Δφにおける走査ビームの作成を行う。ここで、受波の走査範囲は、図10に示された送波ビーム方位(S001)に対する受波ビーム範囲をイメージしている。
送波方位に対して受波のビーム範囲は、送波ビーム幅以内になるようなΔφ’を選ぶ。送波アレイが変わっても方位は変わるが、受波の走査範囲Δφ’は同様とする。
受波走査ビーム1001は、受波素子1002のb個に対してその中心にビームを形成し、これを図10の受波ビーム範囲内で角度を変えながら受波ビーム範囲内で複数の走査ビームを形成する。ここで、走査ビームの本数をm本とする。
画像再生処理部120によって得られるCモード画像は、送受波器固定の極座標系によりその画素の位置が(r’,φ’,θ’)として指定される。同様にこれに対応した固定直交座標系は(x’,y’,z’)であり、その関係は図5左のように定義すると以下の関係で変換できる。
(r’,φ’,θ’)⇒(x’,y’,z’)
x’=r’cosθ’cosφ’
y’=r’cosθ’sinφ’ ・・・式(1)
z’=r’sinθ’
これにより、位置補正処理200で送波アレイによって得られる4枚のCモード画像の位置座標が正確な絶対座標へ変換されて統一される。
1.Cモード上の同位置(Φ,θ)において、2つのデータが重複したときは、その平均値を画像位置とする。
2.Cモード上で重複がないデータは、そのままの値を適用する。
3.データは水平方向は360度、鉛直方向は4枚のCモードのうちの最大〜最小の範囲で合成図を作成する。このとき、データが存在しない箇所は零値とする。
図7は、以上の位置補正及び画像合成処理のイメージ図を示したものである。
R001 受波アレイ
101 〜10n (S001) 送波素子(送波アレイS001)
…
401 〜40n (S004) 送波素子(送波アレイS004)
20 送波アレイ切替用リレー回路
30 電力増幅部
40 可変移相部
50 送信パルス発生回路
60 掃引制御回路
70 タイミング制御及び送波アレイ選択回路
801 〜80M 受波素子(受波アレイR001)
90 増幅部
100 周波数分離部
110 受波マルチビーム合成回路
120 画像再生処理部
200 位置補正処理回路
210 メモリ
220 画像合成処理回路
230 合成Cモード画像
601 画像合成領域
602 Cモード重複領域
701 S001の位置補正タイミング
702 S002の位置補正タイミング
1001 受波走査ビーム
1002 受波素子数b個(1001受波走査ビーム合成用)
Claims (10)
- 送波部において複数の送波アレイから順次送波したタイミングで、受波部において受波アレイを構成する複数個の受波素子で目標からの反射音を受信して取得したそれぞれの送波アレイからの放射音に対応する反射音の受波データに基づいて得られた画像処理後の位置データに対して、受波アレイで受信した三方向の回転行列による演算を行って、送受波器の向きをジャイロデータによってヨウ(Yaw:針路の左右振れ),ピッチ(Pitch:横揺れ),ロール(Roll:縦揺れ)の三方位のデータとして随時取得する位置補正処理手段と、前記取得したデータを用いて、演算結果を送受波器固定座標から地球を基準とした絶対座標に座標変換を行って合成画像を得る画像合成処理手段とを備えてなることを特徴とする水中画像全方位表示処理装置。
- 前記各送波アレイで得られる複数のCモード画像データを、水平表示範囲は360°全方位について合成することを特徴とする請求項1記載の水中画像全方位表示処理装置。
- 前記複数のCモード画像は隣り合う画像の端部が重複し合うようにビーム幅を定め、送受波器の回転による位置補正を行っても画素が重複する部分についてはその値の平均をとり、重複しない部分については、そのままの値を用い、画素データがない部分は空欄とする3種類の処理を行って、水平方向の全方位をカバーした合成画像を得ることを特徴とする請求項2記載の水中画像全方位表示処理装置。
- 前記各送波アレイで得られる複数のCモード画像データを、鉛直表示範囲は各Cモード画像内の最大最小値から定めて合成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一記載の水中画像全方位表示処理装置。
- 前記各送波アレイで得られる複数のCモード画像データの画素位置が絶対座標からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一記載の水中画像全方位表示処理装置。
- 送波部において複数の送波アレイから順次送波したタイミングで、受波部において受波アレイを構成する複数個の受波素子で目標からの反射音を受信して取得したそれぞれの送波アレイからの放射音に対応する反射音の受波データに基づいて得られた画像処理後の位置データに対して、受波アレイで受信した三方向の回転行列による演算を行って、送受波器の向きをジャイロデータによってヨウ(Yaw:針路の左右振れ),ピッチ(Pitch:横揺れ),ロール(Roll:縦揺れ)の三方位のデータとして随時取得し、前記取得したデータを用いて、演算結果を送受波器固定座標から地球を基準とした絶対座標に座標変換を行って合成画像を得ることを特徴とする水中画像全方位表示処理方法。
- 前記各送波アレイで得られる複数のCモード画像データを、水平表示範囲は360°全方位について合成することを特徴とする請求項6記載の水中画像全方位表示処理方法。
- 前記複数のCモード画像は隣り合う画像の端部が重複し合うようにビーム幅を定め、送受波器の回転による位置補正を行っても画素が重複する部分についてはその値の平均をとり、重複しない部分については、そのままの値を用い、画素データがない部分は空欄とする3種類の処理を行って、水平方向の全方位をカバーした合成画像を得ることを特徴とする請求項7記載の水中画像全方位表示処理方法。
- 前記各送波アレイで得られる複数のCモード画像データを、鉛直表示範囲は各Cモード画像内の最大最小値から定めて合成することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一記載の水中画像全方位表示処理方法。
- 前記各送波アレイで得られる複数のCモード画像データの画素位置が絶対座標からなることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一記載の水中画像全方位表示処理方法。
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