JP2011002056A - 変速機の動力伝達軸構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】原動機からの入力トルクの変動に伴う騒音・振動を効果的に低減する。
【解決手段】マニュアルトランスミッション1のメインシャフト(入力軸)10を、クランクシャフト11からの回転動力が入力されて回転する内側入力軸12と、内側入力軸12の外側に同軸状に配置され、内側入力軸12の端部12cに対して相対回転不能に係合する係合部14を有する外側主軸13と、を備えた二重構造とし、内側入力軸12への入力トルクが所定以上になったときに内側入力軸12と外側主軸13との捩れによる相対回転を規制するストッパー機構20と、内側入力軸12の外周12aに設けた突出部25による内側入力軸12の撓み規制構造と、内側入力軸12と外側主軸13との間に設けた摩擦面35によって内側入力軸12と外側主軸13との捩れによる相対回転に対する摩擦力を発生する摩擦機構30とを設けた。
【選択図】図2

Description

本発明は、変速機が備える回転動力を伝達するための動力伝達軸構造に関する。
車両に搭載されたマニュアルトランスミッション(手動変速機)では、原動機からの入力回転が動力伝達軸を介して変速用歯車に伝達されるようになっている。ここで、動力伝達軸への入力トルクは、原動機の動作状況に応じて変動する。しかしながら、このような入力トルクの変動が変速用歯車に伝達されると、ギヤノイズなどの騒音・振動の発生原因となる。そこで、入力トルクの変動による騒音・振動を低減するための従来技術として、例えば、特許文献1に示すように、クラッチディスク(摩擦板)に原動機からの入力トルクの変動を減衰するための減衰ばね構造(トーション構造)を設けたり、あるいは、デュアルマスフライホイール(DMFW)構造を採用したりすることが行われている。
クラッチディスクの減衰ばね構造は、クラッチディスクの回転方向に沿う位置に、トルク変動を吸収するコイルばね(ダンパ)を介在させたものである。また、デュアルマスフライホイール構造は、フライホイールを二分割化し、両者をコイルばねなどの弾性体で連結したもので、駆動系の共振回転数を原動機のアイドル回転数以下とすることで、入力トルクの変動による騒音・振動を低減するようになっている。
クラッチディスクの減衰ばね構造では、減衰ばねがクラッチディスクの回転中心から離れた箇所に設置されるため、クラッチディスクの慣性質量が大きくなる。これにより、動力伝達軸を同期(シンクロ)させる際の負荷が増大し、シフト操作に要する荷重(シフト荷重)が重くなるという問題がある。また、減衰ばねを設けたことでクラッチの軸方向の幅寸法(厚み寸法)が大きくなり、その分、変速機の軸方向の寸法が大きくなるという問題もある。
また、デュアルマスフライホイール構造では、トルク変動による騒音・振動を低減するための減衰ばね構造は、クラッチディスク側ではなくフライホイール側に設けられているため、クラッチディスクの慣性質量が大きくなるという問題は無いが、フライホイールが二分割化されているため、やはり、クラッチの軸方向の幅寸法(厚み寸法)大きくなり、その分、変速機の軸方向の寸法が大きくなるという問題がある。
特開2003−14116号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構造で変速機の外形寸法の小型化及び良好な操作性を確保しながら、原動機からの入力トルクの変動に伴う騒音・振動を効果的に低減することができる変速機の動力伝達軸構造を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、変速機が備える回転動力を伝達するための動力伝達軸構造であって、原動機の回転動力が入力されて回転する内側入力軸(12)と、内側入力軸(12)の外側に同軸状に配置され、内側入力軸(12)に対して相対回転不能に係合する係合部(14)を有すると共に、外周に変速用の回転部品(55)が設けられた外側主軸(13)と、を備え、内側入力軸(12)の一端(12d)から入力された回転動力が該内側入力軸(12)の他端(12c)から係合部(14)を介して外側主軸(13)及び変速用の回転部品(55)に伝達されるように構成したことを特徴とする。
本発明にかかる変速機の動力伝達軸構造によれば、原動機からの回転動力が入力される動力伝達軸を内側入力軸と外側主軸の二重構造とし、内側入力軸の一端から入力された回転動力がその他端から係合部を介して外側主軸に伝達されて変速用歯車が回転するようにした。したがって、動力伝達軸に入力された原動機の回転動力は、内側入力軸の一端から他端に伝わってから係合部を介して外側主軸に伝達される。これにより、動力伝達軸の軸方向における回転動力の伝達経路を長く(内側入力軸の軸方向長さよりも長く)確保できるので、動力伝達軸の軸方向寸法のコンパクト化を図りながら、動力伝達軸の捩じり剛性を低く抑えることができる。したがって、原動機からの入力トルクの変動による騒音・振動を効果的に低減することができる。
また、本発明にかかる動力伝達軸構造を手動変速機(マニュアルトランスミッション)に適用する場合などは、原動機の回転動力が入力される動力伝達軸の捩じり剛性を低く抑えることができるので、従来のクラッチディスクに設けていた減衰ばね構造を省略するか、あるいは、減衰ばね容量を低減することが可能となる。すなわち、本発明にかかる動力伝達軸構造は、回転中心に配置した動力伝達軸に設けるため、回転系の慣性質量の増加が最小限で済む。これにより、動力伝達軸及びクラッチを含む回転系の慣性質量を低減することができる。したがって、シンクロ時の負荷を軽減でき、シフト荷重を軽くすることができる。また、減衰ばね容量を低減できることで、クラッチの厚み寸法を小さくできるので、変速機の軸方向の寸法を小さくすることができる。
なお、本発明にかかる動力伝達軸構造は、従来のクラッチディスクの減衰ばね構造と併用することも可能である。本発明の動力伝達軸構造とクラッチディスクの減衰ばね構造を併用すれば、原動機からの入力トルクの変動を吸収するための構造を動力伝達軸の軸方向に沿って直列に配置できるので、動力伝達系統の捩じり剛性を更に低く抑えることができ、騒音・振動の大幅な低減が可能となる。
また、上記の動力伝達軸構造では、内側入力軸(12)への入力トルクが所定以上になったときに内側入力軸(12)と外側主軸(13)との捩れによる相対回転を規制する捩れ規制部(20)を設けるとよい。この捩れ規制部(20)は、例えば、内側入力軸(12)と外側主軸(13)とに設けた回転方向に所定の隙間を有して配置した当接部(21a,22a)とすることができる。これによれば、内側入力軸への入力トルクが所定以上になるまでは、内側入力軸の捩れが許容されるので、動力伝達軸の捻り剛性を低く抑えることができる。その一方で、内側入力軸への入力トルクが所定以上になったときは、捩れ規制部によって内側入力軸の捩れが規制されるので、内側入力軸に過大なトルクが作用することを防止できる。したがって、通常時は、動力伝達軸の捻り剛性を低く抑えながら、クラッチの急係合などによって動力伝達軸に過大なトルクが伝達されたときの剛性不足を回避できる。
上記の捩れ規制部(20)が内側入力軸(12)と外側主軸(13)とに設けた当接部(21a,22a)である場合、外側主軸(13)の当接部(22a)は、外側主軸(13)の端部(13d)から軸方向に突出する突起(22)に設けるとよい。そのとき、当該突起(22)の少なくとも一部を外側主軸(13)の外周側に設置した軸受(17)の内周に当接させるようにするとよい。このように構成すれば、捩れ規制部の作動によって内側入力軸から外側主軸の当接部にかかる荷重が過大になった場合でも、外側主軸の端部及び該端部に設けた突起が径方向の外側に変形することを防止できるようになる。
また、上記の動力伝達軸構造では、内側入力軸(12)にかかる曲げ荷重が所定以上になったときに内側入力軸(12)の軸方向の撓みを規制する撓み規制部(20)を設けるとよい。この撓み規制部(20)は、例えば、内側入力軸(12)の外周(12a)と外側主軸(13)の内周(13b)の少なくとも一方から他方に向かって突出する突出部(25)とすることができる。これによれば、内側入力軸の軸方向の撓みが所定以上になったときに、突出部が対向する外側主軸又は内側入力軸に当接して、当該撓みを規制することができる。したがって、内側入力軸に曲げ荷重が掛かった場合の撓み量をコントロールできるので、動力伝達軸の安全性を確保しながら、内側入力軸の径寸法を小さくするなどして低剛性化を図ることが可能となる。
また、上記の動力伝達軸構造では、内側入力軸(12)と外側主軸(13)との間で摺接する摩擦面(35)によって、内側入力軸(12)と外側主軸(13)との捩れによる相対回転に対する摩擦力を発生する摩擦機構(30)を設けるとよい。これによれば、内側入力軸と外側主軸の捩れによる相対回転に対して減衰力を得ることができる。したがって、動力伝達軸の捩り剛性を適切に調節することが可能となる。
この場合さらに、上記の摩擦面(35)を内側入力軸(12)及び外側主軸(13)の軸方向に沿って傾斜する傾斜面とし、摩擦機構(30)は、内側入力軸(12)と外側主軸(13)の相対回転の向きに応じて、摩擦面(35)における内側入力軸(12)と外側主軸(13)の軸方向の相対位置を移動させることで発生する摩擦力の大きさを変化させるように構成するとよい。これによれば、内側入力軸と外側主軸の相対回転の向きに応じて発生する摩擦力の特性を異ならせることができるので、入力回転の加速時と減速時とで発生する摩擦力を異ならせて動力伝達軸の捩り剛性を変化させることができる。したがって、原動機からの入力トルクの変動によって生じる騒音・振動をより効果的に低減することができる。
また、上記の動力伝達軸構造では、係合部(14)は、内側入力軸(12)と外側主軸(13)とに形成したスプライン歯(27,28)をスプライン嵌合させた構成とし、内側入力軸(12)の中心側から径方向に貫通する油路(26)を設ける場合、該油路(26)を係合部(14)におけるスプライン歯(27)の一部を欠いてなる欠歯部(27a)に開口させるようにするとよい。
上記の係合部は、スプライン歯が形成されていることや、内側入力軸と外側主軸がスプライン嵌合していることなどにより、部材の剛性が他の部分よりも高くなっている。したがって、内側入力軸の中心側から径方向に貫通する油路を、係合部におけるスプライン歯の一部を欠いてなる欠歯部に開口させるようにすれば、内側入力軸に過大な捩りトルクが作用したときでも、油路の開口にかかる応力を低く抑えることができるので、開口の周囲に亀裂などが生じることを効果的に防止できる。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態の対応する構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかる変速機の動力伝達軸構造によれば、簡単な構成で変速機の外形寸法の小型化及び良好な操作性を確保しながら、原動機からの入力トルクの変動に伴う騒音・振動の低減を図ることができる。
本発明の一実施形態にかかる動力伝達軸構造を備えたマニュアルトランスミッション(手動変速機)を示す縦断面図である。 マニュアルトランスミッションのメインシャフト(入力軸)を示す部分拡大図である。 メインシャフトに設けたストッパー機構と摩擦機構を示す図で、図2のA部分拡大図である。 ストッパー機構をメインシャフトの軸方向から見た概略断面図である。 摩擦機構の構成を説明するための図で、図3のX矢視図である。 摩擦機構の構成部品を示す図であり、(a)は、分解斜視図、(b)は組み立てた状態の斜視図である。 (a)は、係合部を示す図で、図2のB部分拡大図である。(b)は、内側入力軸の係合部に対応する部分の部分拡大斜視図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる動力伝達軸構造を備えたマニュアルトランスミッションを示す縦断面図である。同図に示すマニュアルトランスミッション1は、ケース(トランスミッションケース)1aに回転自在に支持されたメインシャフト(入力軸)10及びカウンタシャフト(出力軸)70と、両端が固定支持されたリバースシャフト72とを備えている。メインシャフト10とカウンタシャフト70及びリバースシャフト72は、互いに平行に配置されている。また、クラッチ2のフライホイール3は、エンジン(図示せず)のクランクシャフト11に連結されている。クラッチカバー4は、フライホイール3に固定されている。クラッチカバー4には、プレッシャプレート5が軸方向に移動可能に取り付けられている。また、クラッチカバー4には、ダイヤフラムスプリング6が取り付けられており、その外周端部がプレッシャプレート5を押圧するように付勢されている。フライホイール3とプレッシャプレート5の間には、クラッチディスク7が挟持されている。クラッチディスク7には、クランクシャフト11からの入力トルクの変動を吸収するためのコイルばね7aが設置されている。また、ダイヤフラムスプリング6には、レリーズベアリング8が軸方向に摺動可能に取り付けられている。
図示したクラッチオンの状態では、ダイヤフラムスプリング6の付勢力によりプレッシャプレート5がクラッチディスク7に強固に押し付けられ、フライホイール3の回転がクラッチディスク7を介してメインシャフト10に直接伝達される。一方、図示しないクラッチペダルを踏むと、レリーズフォーク9がレリーズベアリング8を図1の右方向に移動させる。これにより、ダイヤフラムスプリング6の付勢力が解除されて、クラッチオフの状態となり、クラッチ2を介したメインシャフト10への回転力の伝達が遮断される。
メインシャフト10には、1速ドライブギヤ40及び2速ドライブギヤ41が固設されていると共に、3速ドライブギヤ42、4速ドライブギヤ43、5速ドライブギヤ44及び6速ドライブギヤ45が相対回転自在に支持されている。一方、カウンタシャフト70には、1速ドライブギヤ40及び2速ドライブギヤ41にそれぞれ噛合する1速ドリブンギヤ46及び2速ドリブンギヤ47が相対回転自在に支持されていると共に、3速ドライブギヤ42、4速ドライブギヤ43、5速ドライブギヤ44及び6速ドライブギヤ45にそれぞれ噛合する3速ドリブンギヤ48、4速ドリブンギヤ49、5速ドリブンギヤ50及び6速ドリブンギヤ51が固設されている。
また、各変速ギヤ段の切り替えを行うシンクロメッシュ機構52、53及び54が設けられている。第1のシンクロメッシュ機構52は、1速ドリブンギヤ46と2速ドリブンギヤ47との間におけるカウンタシャフト70上に設けられている。第2のシンクロメッシュ機構53は、3速ドライブギヤ42と4速ドライブギヤ43との間におけるメインシャフト10上に設けられている。第3のシンクロメッシュ機構54は、5速ドライブギヤ44と6速ドライブギヤ45との間におけるメインシャフト10上に設けられている。
シフトチェンジ時を除いて、メインシャフト10の動力は、シンクロメッシュ機構52、53及び54の操作によって、選択された変速ギヤ段を介してカウンタシャフト70に伝達される。そして、ファイナルドライブギヤ60及びファイナルドリブンギヤ61で構成される終減速機構で減速された後、デファレンシャル装置62に伝達される。これにより、左右の車軸63,64が前進方向に回転する。
一方、後退時には、まず、全てのシンクロメッシュ機構52〜54が中立状態に設定される。メインシャフト10に固定的に取り付けられたリバースドライブギヤ66とシンクロメッシュ機構52の外周に相対回転不能に取り付けられたリバースドリブンギヤ67とは直接噛み合っていないが、一列に並んだ状態に配置されている。この状態で、リバースシャフト72上に回転自在及び摺動自在に取り付けられたリバースアイドラギヤ68が、リバースシャフト72上を軸方向にスライドし、リバースドライブギヤ66及びリバースドリブンギヤ67の双方と噛み合う。これにより、メインシャフト10の動力は、リバースドライブギヤ66,リバースアイドラギヤ68及びリバースドリブンギヤ67を介してカウンタシャフト70に伝達される。したがって、カウンタシャフト70の回転方向は前進時とは逆になり、車軸63,64は後進方向に回転する。
本発明にかかる動力伝達軸構造は、上記構成のマニュアルトランスミッション1のメインシャフト10に適用されている。図2は、メインシャフト10の詳細構造を示す部分拡大図である。メインシャフト10は、クランクシャフト11の回転動力が伝達されて回転する略円柱棒状の内側入力軸12と、内側入力軸12の外側に同軸配置された中空略円筒状の外側主軸13とからなる二重構造になっている。内側入力軸12と外側主軸13は、それらの一方の端部(クラッチ2と反対側の端部)12c,13cの間に設けた係合部14がスプライン嵌合しており、内側入力軸12と外側主軸13は、係合部14で相対回転不能に係合している。外側主軸13の外周面13aには、4速ドライブギヤ43、5速ドライブギヤ44及び6速ドライブギヤ45など(以下、これらをまとめて「変速用歯車55」という。)が形成されている。なお、係合部14は、内側入力軸12と外側主軸13を相対回転不能に係合させるものであれば、具体的な構造は上記のスプライン嵌合には限らず、例えば、溶接による固着係合など他の構成であってもよい。
内側入力軸12の他方の端部(クラッチ2側の端部)12dには、回転動力が入力される入力部15が設けられている。入力部15は、クラッチディスク7の中心に固定されている。これにより、クランクシャフト11からの回転動力がクラッチディスク7を介してメインシャフト10に入力されるようになっている。したがって、メインシャフト10では、入力部15から内側入力軸12に入力した回転動力が係合部14を介して外側主軸13に伝達されて変速用歯車55が回転するようになっている。
外側主軸13は、他方の端部(クラッチ2側の端部)13dが内側入力軸12の軸方向の中間よりも若干クラッチ2側寄りの位置の外周側に配置されている。外側主軸13の両端部13c,13dはそれぞれ、軸受16,17によって回転自在に支持されている。
係合部14と外側主軸13の端部13dとの中間位置における内側入力軸12の外周面12aには、外側主軸13の内周面13bに向かって突出する突出部25が設けられている。突出部25は、内側入力軸12の外周面12aに環状に形成された断面が略台形状の小突起からなり、その外周面が対向する外側主軸13の内周面13bに対して僅かな隙間を有するように近接して配置されている。したがって、内側入力軸12の撓み(軸方向の撓み)が所定以上になったときに、突出部25が対向する外側主軸13の内周面13bに当接して撓みを規制することができる。このような撓み規制部を設けたことで、内側入力軸12に曲げ荷重が掛かった場合の撓み量をコントロールできるので、内側入力軸12の径寸法を小さく(細く)して低剛性化を図ることが可能となる。
また、外側主軸13の端部13dとそれに対向する内側入力軸12との間には、内側入力軸12に入力される回転動力(トルク)が所定以上になったときに内側入力軸12と外側主軸13との捩れによる相対回転を規制するためのストッパー機構(捩れ規制部)20と、内側入力軸12と外側主軸13の相対回転に対して摩擦力を発生するための摩擦機構30とが設けられている。図3は、図2のA部分の部分拡大図であり、ストッパー機構20及び摩擦機構30を示す図である。また、図4は、図3に示すストッパー機構20をメインシャフト10の軸方向から見た概略の断面図である。また、図5は、図3のX矢視図であり、(a),(b)はそれぞれ、車両の加速時と減速時の動作状態を示している。
ストッパー機構20は、図4に示すように、内側入力軸12の外周面12aに設けた第1突起部21と、外側主軸13の端部13dに設けた第2突起部22とを備えて構成されている。第1突起部21は、内側入力軸12の外周面12aから法線方向の外側に突出する断面略矩形状の突起として形成されており、第2突起部22は、外側主軸13の端部13dから軸方向に突出する断面略矩形状の突起として形成されている。第1突起部21と第2突起部22はそれぞれ、円周方向で等間隔に複数個(図では3個)ずつ設置されており、互いが同一円周上で交互に重なるように配置されている。各第1突起部21の回転方向における一方の側面(当接部)21aとそれに対向する第2突起部22の側面(当接部)22aとの間には、所定寸法の隙間C1が設けられており、各第1突起部21の他方の側面(当接部)21aとそれに対向する第2突起部22の側面(当接部)22aとの間には、所定寸法の隙間C2が設けられている。隙間C1と隙間C2は、互いに同寸法であっても良いし、異なる寸法であってもよい。
内側入力軸12と外側主軸13は、係合部14においてスプライン嵌合しているので、内側入力軸12に入力するトルクが小さいときは、内側入力軸12と外側主軸13との間に相対回転(捩れによる相対回転)が生じないか、あるいは捩れによる僅かな相対回転が生じるのみである。しかしながら、車両の加速時又は減速時に内側入力軸12に入力されるトルクが大きくなり、内側入力軸12の捩れが大きくなると、第1突起部21と第2突起部22が回転方向で相反する向きに移動するようになる。そして、内側入力軸12に入力されるトルクが所定以上になると、隙間C1(加速時)又は隙間C2(減速時)の分だけ第1突起部21が第2突起部22側に移動し、第1突起部21の側面21aと第2突起部22の側面22aとが当接する。これにより、内側入力軸12と外側主軸13の捩れによる相対回転がその位置で規制される。
このようにストッパー機構20で内側入力軸12と外側主軸13との相対回転が規制される際の入力トルクの大きさは、隙間C1又は隙間C2の幅寸法の設定で調節可能であるが、クラッチ2の急係合でメインシャフト10に過大なトルク(スキッドトルク)が伝達されたときに、第1突起部21と第2突起部22が当接してストッパー機構20が作動するように設定するとよい。
なお、ストッパー機構20が作動する際、第1突起部21と第2突起部22の当接によってそれらに円周方向の荷重がかかる。この場合、第1突起部21から第2突起部22にかかる荷重が過大になると、外側主軸13の端部13d及び該端部13dに設けた第2突起部22が径方向の外側に向かって捲れ上がるように変形するおそれがある。これを防止するため、本実施形態では、図3に示すように、ストッパー機構20の軸方向の一端(図の左端)20aを軸受17の内輪17aに対向する位置(内輪17aの内側)に配置して、外側主軸13の端部13d及び第2突起部22の付け根部分を内輪17aの内周面に当接させている。このように構成したことで、第2突起部22の外周が軸受17の内周で支持されるので、第1突起部21から第2突起部22にかかる荷重が過大になった場合でも、外側主軸13の端部13d及び第2突起部22が径方向の外側に変形することを防止できる。
一方、内側入力軸12と外側主軸13との間に設けた摩擦機構30は、図3に示すように、ストッパー機構20の外周側に隣接する位置であって、外側主軸13の外周を支持する軸受17と、内側入力軸12の外周を密封するためのオイルシール18との間に設けられている。図6は、摩擦機構30の構成部品を示す図であり、(a)は、分解斜視図、(b)は、組み立てた状態を示す斜視図である。以下、図6、及び図3と図5を参照して、摩擦機構30の構成を説明する。
摩擦機構30は、図6に示すように、外側主軸13に固定された円形環状のコーン31と、コーン31の外周に設置された円形環状の摩擦部材32と、内側入力軸12に固定されて摩擦部材32の外周及び一方の側面(クラッチ2側の側面)を覆う円形環状のケース(位置決め部品)33と、軸方向における摩擦部材32とケース33との間に介在する円形環状に形成された平板状の皿ばね34と備えている。
コーン31の外周面とそれに対向する摩擦部材32の内周面とは、回転方向に沿って互いに摺接する摩擦面35になっている。摩擦面35は、コーン31及び摩擦部材32の全周に渡って円周状に形成されており、かつ、内側入力軸12及び外側主軸13の軸方向に沿ってクラッチ2側からその反対側に向かって次第に中心から離れる(拡径する)方向に傾斜する傾斜面状に形成されている。コーン31と摩擦部材32及びそれらによって形成された摩擦面35は、セラミックなどの金属材料で構成されている。
また、摩擦部材32とケース33には、内側入力軸12と外側主軸13の相対回転の向きに応じて、コーン31に対する摩擦部材32の軸方向の相対位置を移動させる移動機構36が設けられている。この移動機構36は、摩擦部材32の外周面に形成した突部37と、ケース33の外周に設けた突部37を収容する溝部38とで構成されている。突部37は、略直方体状の小突起からなり、摩擦部材32の周方向に沿って等間隔に複数個(図6では3個)が形成されている。一方、溝部38は、ケース33の外周における突部37に対向する位置に形成されており、軸方向における一方の端辺(クラッチ2と反対側の端辺)は切り欠かれた開口部38aになっている。また、溝部38における円周方向の両端辺のうち、一方の端辺(以下、「第1当接辺」という。)38bは、円周方向に対して傾斜する傾斜辺になっている。この第1当接辺38bは、開口部38aに向かって次第に溝部38の幅が拡大する方向に傾斜している。また、他方の端辺(以下、「第2当接辺」という。)38cは、円周方向に対して直交する辺になっている。摩擦部材32は、摩擦面35に生じるコーン31との摩擦力によってケース33に対して回転方向に相対移動する。これにより、突部37が溝部38内を回転方向にスライドし、第1当接辺38b又は第2当接辺38cに当接する。
上記の移動機構36によって、内側入力軸12と外側主軸13の相対回転の向きに応じて、コーン31に対する摩擦部材32の軸方向の相対位置が変化するようになっている。すなわち、内側入力軸12に入力する回転の加速度が正である場合(加速時)は、図5(a)に示すように、内側入力軸12に固定されたケース33及びその溝部38は、円周方向に沿って時計回り(同図の上向き)に移動し、コーン31との間の摩擦力によって外側主軸13と連動する摩擦部材32及びその突部37は、ケース33に対して円周方向に沿って反時計回り(同図の下向き)に移動する。これにより、突部37が溝部38の第1当接辺(傾斜辺)38bに当接する。そうすると、同図の矢印で示すように、突部37が第1当接辺38bによって溝部38から軸方向に押し出されるので、摩擦部材32がクラッチ2と反対側に向かって軸方向に移動する。ここで、摩擦部材32とコーン31との間に設けた摩擦面35は、クラッチ2から遠ざかるにつれて拡径するように傾斜する傾斜面になっている。したがって、摩擦部材32の軸方向への移動によって、摩擦面35がより強い力で押圧された状態となる。これにより、コーン31と摩擦部材32との間、すなわち、内側入力軸12と外側主軸13との間に生じる摩擦力が強くなる。
一方、内側入力軸12に入力される回転の加速度が負である場合(減速時)は、図5(b)に示すように、ケース33及びその溝部38は、円周方向に沿って反時計回り(同図の下向き)に移動し、摩擦部材32及びその突部37は、ケース33に対して円周方向に沿って時計回り(同図の上向き)に移動する。これにより、突部37が溝部38の第2当接辺38cに当接する。この場合は、第2当接辺38cが傾斜していないため、突部37が溝部38から軸方向に押し出されることはない。したがって、摩擦部材32は軸方向に移動しないので、摩擦面35の押圧力は強くならず、コーン31と摩擦部材32との間、すなわち、内側入力軸12と外側主軸13との間に生じる摩擦力は、加速時よりも小さくなる。
このように、摩擦機構30では、内側入力軸12と外側主軸13の相対回転の向きに応じて発生する摩擦力の特性を異ならせることができるので、入力回転の減速時と加速時とでメインシャフト10の捻り剛性を異ならせることができる。これにより、クランクシャフト11から入力される回転変動によって生じる騒音・振動をより効果的に低減することができる。
以上説明したように、本実施形態の動力伝達軸構造では、マニュアルトランスミッション1における入力側の動力伝達軸であるメインシャフト10を内側入力軸12と外側主軸13の二重構造とし、入力部15から内側入力軸12に入力した回転動力が係合部14を介して外側主軸13に伝達されて変速用歯車55が回転するようにした。したがって、メインシャフト10に入力した回転動力は、内側入力軸12の一端12dから他端12cに伝わってから係合部14を介して外側主軸13に伝達される。これにより、メインシャフト10の軸方向における回転動力の伝達経路を長く確保できるので、メインシャフト10の捩じり剛性を低く抑えることができる。したがって、クランクシャフト11からの入力トルクの変動による騒音・振動を効果的に低減することができる。
また、本実施形態の動力伝達軸構造によれば、メインシャフト10の捩じり剛性を低く抑えることができるので、クラッチディスク7に設けている従来からの減衰ばね構造であるコイルバネ7aを省略するか、あるいは、コイルバネ7aの容量を低減することが可能となる。これにより、メインシャフト10及びクラッチ2を含む動力伝達系統の慣性質量を低減することができる。すなわち、本実施形態にかかる動力伝達軸構造は、回転中心に配置したメインシャフト10内に設けるため、慣性質量の増加が最小限で済む。したがって、シンクロ時の負荷を軽減でき、シフト荷重を軽くすることができる。また、コイルバネ7aの容量を低減すれば、クラッチ2の厚み寸法を小さくできるので、マニュアルトランスミッション1の軸方向の寸法を小さくすることができる。
なお、本発明にかかる動力伝達軸構造は、上記実施形態のように、クラッチディスク7の減衰ばね構造(コイルバネ7a)と併用することも可能である。本発明の動力伝達軸構造とクラッチディスク7の減衰ばね構造を併用すれば、クランクシャフト11からの入力トルクの変動を吸収するための機構をメインシャフト10の軸方向に沿って直列に配置できるので、動力伝達系統の捩じり剛性を更に低く抑えることができ、騒音・振動の大幅な低減が可能となる。
また、本実施形態の動力伝達軸構造は、内側入力軸12への入力トルクが所定以上になったときに内側入力軸12と外側主軸13との捩れによる相対回転を規制するストッパー機構20を設けている。したがって、内側入力軸12への入力トルクが所定以上になるまでは、内側入力軸12の捩れが規制されないので、メインシャフト10の捻り剛性を低く抑えることができる。その一方で、内側入力軸12への入力トルクが所定以上になったときは、ストッパー機構20によって内側入力軸12の捩れが規制されるので、内側入力軸12に過大なトルクが作用することを防止できる。したがって、通常時は、メインシャフト10の捻り剛性を低く抑えながら、クラッチ2の急係合などでメインシャフト10に過大なトルクが伝達されたときのメインシャフト10の剛性不足を回避できる。
また、本実施形態の動力伝達軸構造では、内側入力軸12の外周から外側主軸13の内周に向かって突出する突出部25を設けている。これにより、内側入力軸12の軸方向の撓みが所定以上になったときに、突出部25が対向する外側主軸13の内周面13bに当接して、当該撓みを規制することができる。したがって、内側入力軸12に曲げ荷重が掛かった場合の撓み量をコントロールできるので、メインシャフト10の安全性を確保しながら、内側入力軸12の径寸法を小さくするなどして低剛性化を図ることが可能となる。
また、本実施形態の動力伝達軸構造では、内側入力軸12と外側主軸13との間に設けた摩擦面35によって、内側入力軸12と外側主軸13との捩れによる相対回転に対する摩擦力を発生する摩擦機構30を備えている。これにより、内側入力軸12と外側主軸13の捩れによる相対回転に対する減衰力を得ることができる。したがって、メインシャフト10の捩り剛性を適切に調節することが可能となる。
また、この摩擦機構30では、摩擦面35を内側入力軸12及び外側主軸13の軸方向に沿って傾斜する傾斜面とし、内側入力軸12と外側主軸13の相対回転の向きに応じて、コーン31に対する摩擦部材32の軸方向の相対位置を移動させることで、摩擦面35の押圧力を変化させて、発生する摩擦力の大きさを変化させるように構成している。これにより、内側入力軸12と外側主軸13の相対回転の向きに応じて発生する摩擦力の特性を異ならせることができるので、入力回転の減速時と加速時とでメインシャフト10の捩り剛性を異ならせることができる。したがって、入力トルクの変動によって生じる騒音・振動をより効果的に低減することができる。
また、従来のマニュアルトランスミッションでは、変速用歯車からの反力によるメインシャフトの振れを防止するために、メインシャフトの端部を支持する軸受が必要であったが、本実施形態の動力伝達軸構造を適用したメインシャフト10は、内側入力軸12と外側主軸13の二重構造によって振れが軽減されるため、メインシャフト10の端部(クラッチ2側の端部)を支持する軸受を省略することが可能となる。したがって、その分、マニュアルトランスミッション1の部品点数を削減でき、構造の簡素化を図ることができる。
図7(a)は、図2のB部分の部分拡大図であり、係合部14を示す図である。また、図7(b)は、内側入力軸12の係合部14に対応する部分の部分拡大斜視図である。本実施形態の動力伝達軸構造では、内側入力軸12の端部12cに設けた係合部14に油路26の開口26aが設けられている。すなわち、図7(a)に示すように、内側入力軸12のスプライン歯27と外側主軸13のスプライン歯28とがスプライン嵌合している係合部14において、図7(b)に示すように、内側入力軸12の外周面12aに形成した軸方向に延びる直線状の突起からなるスプライン歯27は、所定間隔で複数本形成されているが、そのうちの一部(図7(b)では2本おき)のスプライン歯27は、クラッチ2側から所定長さ分が切り取られた切取部(欠歯部)27aを有しており、他のスプライン歯27よりも短くなっている。このスプライン歯27の切取部27aに対応する位置に油路26の開口26aが配置されている。油路26は、潤滑油を流通させるためのもので、内側入力軸12の中心側から径方向に貫通する貫通孔になっている。
このように内側入力軸12の油路26を係合部14に設けているのは、以下の理由による。すなわち、内側入力軸12を径方向に貫通する油路26を設ける場合、仮に、油路26を内側入力軸12における係合部14のクラッチ2側に隣接する位置(図7(b)に点線Cで示す位置)に配置していると、入力回転による過大な捩りトルクが内側入力軸12に作用したとき、油路26の開口26a(軸心側の開口も含む、以下同じ。)に応力が集中することで、開口26aの周囲の内側入力軸12に亀裂が生じるおそれがあり、最悪の場合、当該亀裂によって内側入力軸12が破断に至るおそれが無いとも限らない。
この点、本実施形態の動力伝達軸構造では、内側入力軸12の係合部14は、スプライン歯27が形成されていることや、外側主軸13とスプライン嵌合していることなどにより、部材の剛性が他の部分よりも高くなっている。したがって、上記のように係合部14のスプライン歯27の一部を切り取り、その部分に油路26の開口26aを配置すれば、内側入力軸12に過大な捩りトルクが作用したときでも、油路26の開口26aにかかる応力を低く抑えることができるので、開口26aの周囲に亀裂が生じることを効果的に防止できる。
なお、本実施形態では、内側入力軸12のスプライン歯27を欠いてその部分に油路26の開口26aを配置したが、これ以外にも、内側入力軸12の隣接する二本のスプライン歯27の間に油路26の開口26aを配置して、該開口26aに対向する外側主軸13のスプライン歯28の一部を欠歯部することで潤滑油の流れを確保してもよい。また、ここでは、内側入力軸12に設けた油路26を係合部14に開口させた場合を説明したが、外側主軸13に径方向の油路を設ける場合は、該油路を係合部14に開口させて設けるようにしてもよい。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載のない何れの形状・構造・材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。
例えば、上記実施形態では、内側入力軸12の軸方向の撓みを抑制する構造として、内側入力軸12の外周面12aに突出部25を設けた場合を示したが、本発明にかかる突出部は、上記実施形態に示す構成には限られない。したがって、内側入力軸の撓みを抑制するための突出部は、内側入力軸の外周と外側主軸の内周との少なくとも一方から他方に向かって突出するように設けていればよい。
また、本発明にかかる動力伝達軸構造の一実施形態である上記のメインシャフト10では、内側入力軸12と外側主軸13との捩れによる相対回転を規制するストッパー機構(捩れ規制部)20と、内側入力軸12と外側主軸13との相対回転に対する摩擦力を発生する摩擦機構30と、内側入力軸12の撓みを防止するため突出部25(撓み規制部)のすべてが設けられている場合を説明したが、本発明にかかる動力伝達軸構造としては、上記の捩れ規制部と摩擦機構と撓み抑制部のうちいずれか1つ又は2つのみを備えたものであってもよい。
1 マニュアルトランスミッション
2 クラッチ
7 クラッチディスク
7a コイルバネ(減衰ばね構造)
10 メインシャフト(入力軸)
11 クランクシャフト
12 内側入力軸
12a 外周面
13 外側主軸
13a 外周面
13b 内周面
14 係合部(スプライン嵌合部)
15 入力部
16 軸受
17 軸受
20 ストッパー機構(捩れ規制部)
21 第1突起部
21a 側面(当接部)
22 第2突起部
22a 側面(当接部)
25 突出部(撓み規制部)
27 スプライン歯
27a 切取部(欠歯部)
28 スプライン歯
30 摩擦機構
31 コーン
32 摩擦部材
33 ケース
35 摩擦面
36 移動機構
37 突部
38 溝部
38a 開口部
38b 第1当接辺
38c 第2当接辺
55 変速用歯車(変速用の回転部品)
70 カウンタシャフト(出力軸)

Claims (9)

  1. 変速機が備える回転動力を伝達するための動力伝達軸構造であって、
    原動機の回転動力が入力されて回転する内側入力軸と、
    前記内側入力軸の外側に同軸状に配置され、前記内側入力軸に対して相対回転不能に係合する係合部を有すると共に、外周に変速用の回転部品が設けられた外側主軸と、
    を備え、
    前記内側入力軸の一端から入力された回転動力が該内側入力軸の他端から前記係合部を介して前記外側主軸及び前記変速用の回転部品に伝達されるように構成した
    ことを特徴とする変速機の動力伝達軸構造。
  2. 前記内側入力軸への入力トルクが所定以上になったときに前記内側入力軸と前記外側主軸との捩れによる相対回転を規制する捩れ規制部を設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の変速機の動力伝達軸構造。
  3. 前記捩れ規制部は、前記内側入力軸と前記外側主軸とに設けた回転方向に所定の隙間を有して配置した当接部を備える
    ことを特徴とする請求項2に記載の変速機の動力伝達軸構造。
  4. 前記外側主軸の前記当接部は、該外側主軸の端部から軸方向に突出する突起に設けられており、
    前記外側主軸の外周側に設置されて該外側主軸を回転自在に支持する軸受を備え、
    前記外側主軸の前記突起は、少なくともその一部が前記軸受の内周に当接している
    ことを特徴とする請求項3に記載の変速機の動力伝達軸構造。
  5. 前記内側入力軸にかかる曲げ荷重が所定以上になったときに前記内側入力軸の軸方向の撓みを規制する撓み規制部を設けた
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の変速機の動力伝達軸構造。
  6. 前記撓み規制部は、前記内側入力軸の外周と前記外側主軸の内周の少なくとも一方から他方に向かって突出する突出部を備える
    ことを特徴とする請求項5に記載の動力伝達軸構造。
  7. 前記内側入力軸と前記外側主軸との間で摺接する摩擦面によって、前記内側入力軸と前記外側主軸との捩れによる相対回転に対する摩擦力を発生する摩擦機構を設けた
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の動力伝達軸構造。
  8. 前記摩擦面は、前記内側入力軸及び外側主軸の軸方向に沿って傾斜する傾斜面であり、
    前記摩擦機構は、前記内側入力軸と前記外側主軸の相対回転の向きに応じて、前記摩擦面における前記内側入力軸と前記外側主軸の軸方向の相対位置を移動させることで発生する摩擦力の大きさを変化させる
    ことを特徴とする請求項7に記載の動力伝達軸構造。
  9. 前記内側入力軸には、該内側入力軸の中心側から径方向に貫通する油路が形成されており、
    前記係合部は、前記内側入力軸と前記外側主軸とに形成したスプライン歯をスプライン嵌合させた構成であり、
    前記内側入力軸の前記油路は、前記係合部における前記スプライン歯の一部を欠いてなる欠歯部に開口している
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の動力伝達軸構造。
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