JP2011001340A - 2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法 - Google Patents

2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】2−フルオロアクリル酸エステルの工業的な製造方法を提供する。
【解決手段】2−フルオロプロピオン酸エステルをラジカル開始剤の存在下に「窒素−臭素結合を有する臭素化剤」と反応させることにより(臭素化)2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エステルに変換し、引き続いて塩基と反応させることにより(脱臭化水素化)2−フルオロアクリル酸エステルを製造することができる。本発明の製造方法は、極低温条件を必要とせず、さらに高価な反応剤を量論的に用いる必要もない。よって、安いコストで目的とする2−フルオロアクリル酸エステルを製造することができる。
この様に、本発明は、従来技術の問題点を全て解決した、2−フルオロアクリル酸エステルの工業的な製造方法を提供するものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、医農薬中間体または機能性高分子モノマーとして重要な2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法に関する。
2−フルオロアクリル酸エステルは、医農薬中間体または機能性高分子モノマーとして重要である。本発明に関連する従来技術として、特許文献1には「2−フルオロプロピオン酸エステルを塩基の存在下で四臭化炭素または臭素と反応させることを特徴とする2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エステルの製造法」が開示されている。また、特許文献2には「2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エステルを塩基性化合物の存在下で脱臭化水素反応させることを特徴とする2−フルオロアクリル酸エステルの製造法」が開示されている。
特開2001−139519号公報 特開2001−172223号公報
本発明の目的は、2−フルオロアクリル酸エステルの工業的な製造方法を提供することにある。そのためには、従来技術の問題点を解決する必要がある。
特許文献1では、2−フルオロプロピオン酸エステルと塩基の反応で生成するアニオンが不安定なため、極低温条件(−70℃を超えない温度)を必要とする。また、塩基として高価な有機リチウム化合物(リチウムジアルキルアミドまたはn−ブチルリチウム)を量論的に用いる必要がある。
特許文献2では、エステルに対しては含窒素塩基性化合物を用い、高収率を期待するには高価な1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)を量論的に用いる必要があった。
この様に、極低温設備や高価な反応剤を必要としない、2−フルオロアクリル酸エステルの工業的な製造方法が強く望まれていた。
本発明者らは、上記の課題を踏まえて鋭意検討した結果、2−フルオロプロピオン酸エステルをラジカル開始剤の存在下に「窒素−臭素結合を有する臭素化剤」と反応させることにより(臭素化)2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エステルに変換し、引き続いて塩基と反応させることにより(脱臭化水素化)2−フルオロアクリル酸エステルが製造できることを見出した。
2−フルオロプロピオン酸エステルとしては、エステル部位のRがメチル基、エチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基または1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピル基のものが好ましく、大量規模での入手が容易で得られる2−フルオロアクリル酸エステルが特に重要である。臭素化の「窒素−臭素結合を有する臭素化剤」としては、N−ブロモスクシンイミド(NBS)が好ましく、大量規模での入手が容易で且つ安価で良好な反応性を示す。臭素化のラジカル開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(V−40)または過酸化ベンゾイル(BPO)が好ましく、大量規模での入手が容易で且つ安価で良好な反応性を示す。脱臭化水素化の塩基としては、触媒量の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)の存在下に、アルカリ金属の炭酸塩またはトリn−ブチルアミンを量論的に用いることが好ましく、良好な反応性を維持した状態で大量規模でも安価に行うことができる。脱臭化水素化および蒸留精製においては、重合禁止剤の存在下に行うことにより2−フルオロアクリル酸エステルの自己重合を抑制することができる。係る重合禁止剤としては、フェノチアジン、ヒドロキノンまたは2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)が好ましく、大量規模での入手が容易で且つ安価で自己重合の抑制効果が優れている。蒸留精製においては、空気または酸素を同伴させながら行うことにより(以下、エアレーション蒸留と呼ぶ)2−フルオロアクリル酸エステルの自己重合を抑制することができる。エアレーション蒸留としては、空気を同伴させるのが好ましく、同等の自己重合の抑制効果を得るのに設備的な負担が少なく安全に行うことができる。
この様に、2−フルオロアクリル酸エステルの有用な製造方法を見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は[発明1]から[発明11]を含み、2−フルオロアクリル酸エステルの工業的な製造方法を提供する。
[発明1]
一般式[1]
Figure 2011001340
で示される2−フルオロプロピオン酸エステルをラジカル開始剤の存在下に「窒素−臭素結合を有する臭素化剤」と反応させることにより(臭素化)、一般式[2]
Figure 2011001340
で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エステルに変換し、引き続いて塩基と反応させることにより(脱臭化水素化)、一般式[3]
Figure 2011001340
で示される2−フルオロアクリル酸エステルを製造する方法。
[式中、Meはメチル基を表し、Rはアルキル基またはフッ素置換アルキル基を表す]
[発明2]
発明1において、エステル部位のRがメチル基、エチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基または1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピル基であることを特徴とする、発明1に記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
[発明3]
発明1または発明2において、臭素化の「窒素−臭素結合を有する臭素化剤」がN−ブロモスクシンイミド(NBS)であることを特徴とする、発明1または発明2に記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
[発明4]
発明1及至発明3の何れかにおいて、臭素化のラジカル開始剤が2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(V−40)または過酸化ベンゾイル(BPO)であることを特徴とする、発明1及至発明3の何れかに記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
[発明5]
発明1及至発明4の何れかにおいて、脱臭化水素化の塩基として触媒量の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)の存在下にアルカリ金属の炭酸塩を量論的に用いることを特徴とする、発明1及至発明4の何れかに記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
[発明6]
発明1及至発明4の何れかにおいて、脱臭化水素化の塩基として触媒量の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)の存在下にトリn−ブチルアミンを量論的に用いることを特徴とする、発明1及至発明4の何れかに記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
[発明7]
発明1及至発明6の何れかにおいて、脱臭化水素化を重合禁止剤の存在下に行うことを特徴とする、発明1及至発明6の何れかに記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
[発明8]
発明7において、重合禁止剤がフェノチアジン、ヒドロキノンまたは2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)であることを特徴とする、発明7に記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
[発明9]
発明1及至発明8の何れかにおいて、得られた2−フルオロアクリル酸エステルの蒸留精製を重合禁止剤の存在下に行うことを特徴とする、発明1及至発明8の何れかに記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
[発明10]
発明9において、重合禁止剤がフェノチアジン、ヒドロキノンまたは2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)であることを特徴とする、発明9に記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
[発明11]
発明1及至発明10の何れかにおいて、得られた2−フルオロアクリル酸エステルの蒸留精製を空気または酸素を同伴させながら行うことを特徴とする、発明1及至発明10の何れかに記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
本発明が従来技術に比べて有利な点を以下に述べる。
本発明の製造方法は、極低温条件を必要とせず、さらに高価な反応剤を量論的に用いる必要もない。よって、安いコストで目的とする2−フルオロアクリル酸エステルを製造することができる。また、本発明で採用する製造条件は穏やかであり、臭素化および脱臭化水素化を通してエステル部位の加水分解が殆ど起こらない。よって、対応するカルボン酸を再び目的のエステルに変換する煩雑な操作を必要としない。さらに、本発明の臭素化においては、原料基質である2−フルオロプロピオン酸エステルを過剰に用いることで、反応溶媒の役割も兼ね合わせることができ、ハロゲン化で多用される四塩化炭素等の塩素系反応溶媒の使用を回避することができる。よって、有害廃棄物の観点からも、本発明の製造方法は好適である。
この様に、本発明は、従来技術の問題点を全て解決した、2−フルオロアクリル酸エステルの工業的な製造方法を提供するものである。
本発明の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法について詳細に説明する。
本発明は、一般式[1]で示される2−フルオロプロピオン酸エステルをラジカル開始剤の存在下に「窒素−臭素結合を有する臭素化剤」と反応させることにより(臭素化)、一般式[2]で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エステルに変換し、引き続いて塩基と反応させることにより(脱臭化水素化)、一般式[3]で示される2−フルオロアクリル酸エステルを製造する方法である。
先ず、臭素化について詳細に説明する。
一般式[1]で示される2−フルオロプロピオン酸エステルのMeは、メチル基を表す。
一般式[1]で示される2−フルオロプロピオン酸エステルのRは、アルキル基またはフッ素置換アルキル基を表す。アルキル基は、炭素数が1から18の、直鎖または枝分れの鎖式、または環式(炭素数が3以上の場合)をとることができる。フッ素置換アルキル基は、アルキル基の任意の炭素原子上に、任意の数でフッ素原子が置換することができる。その中でもメチル基、エチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基および1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピル基が好ましく、メチル基およびエチル基が特に好ましい。
一般式[1]で示される2−フルオロプロピオン酸エステルの2位炭素原子は不斉炭素であるが、最終的にはsp2炭素に変換されるため、光学活性体(RまたはS)またはラセミ体に限定されず、両者を同等に用いることができる。その中でも大量規模での入手が容易で且つ安価なラセミ体が好ましい。当然、光学活性体を用いることもできる。
一般式[1]で示される2−フルオロプロピオン酸エステルは、特開2008−201770号公報、Tetrahedron Letters(英国),1993年,第34巻,p.293−296およびJ.Org.Chem.(米国),1979年,第44巻,p.3872−3881等を参考にして同様に製造することができる。
「窒素−臭素結合を有する臭素化剤」としては、N−ブロモアセトアミド、N−ブロモスクシンイミド(NBS)、N−ブロモフタルイミド、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン等が挙げられる。その中でもN−ブロモスクシンイミド(NBS)が好ましい。本明細書では、「窒素−臭素結合を有する臭素化剤」としては代表的なものを挙げている。第5版 実験化学講座 13 有機化合物の合成 I −炭化水素・ハロゲン化物− p.374−443(2004年、日本化学会、丸善)に記載されたものを適宜用いることができる。
「窒素−臭素結合を有する臭素化剤」の使用量は、一般式[1]で示される2−フルオロプロピオン酸エステル1モルに対して0.05モル以上を用いれば良く、0.1から10モルが好ましく、0.15から5モルが特に好ましい。「窒素−臭素結合を有する臭素化剤」は分割して仕込むことが好適な場合がある。当然、初めに一括で仕込むこともできる。
ラジカル開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(V−40)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸等のアゾ系、過酸化ベンゾイル(BPO)、tert−ブチルパーオキシピバレート、ジ−tert−ブチルパーオキシド、i−ブチリルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、スクシン酸パーオキシド、ジシンナミルパーオキシド、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、過酸化水素、過硫酸アンモニウム等の過酸化物系等が挙げられる。その中でも2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(V−40)および過酸化ベンゾイル(BPO)が好ましく、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(V−40)が特に好ましい。ラジカル開始剤の選定には、ラジカル開始剤に由来する分解物と目的化合物の、精製における分離容易性も考慮する必要がある。この様な観点から、好ましい2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(V−40)および過酸化ベンゾイル(BPO)の中でも1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(V−40)が特に好ましい。これらのラジカル開始剤は市販品であり、大量規模での入手が容易で且つ安価である。
ラジカル開始剤の使用量は、一般式[1]で示される2−フルオロプロピオン酸エステル1モルに対して0.0001モル以上を用いれば良く、0.001から0.5モルが好ましく、0.005から0.4モルが特に好ましい。ラジカル開始剤は固有の半減期を有するため、それに合わせて分割して仕込むことができる。当然、初めに一括で仕込むこともできる。
反応溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエタン(1,1,2,2−または1,1,1,2−)、α,α,α−トリフルオロトルエン(BTF)、ジクロロベンゾトリフルオリド(2,4−、2,5−または3,4−)等のハロゲン系等が挙げられる。その中でも四塩化炭素、α,α,α−トリフルオロトルエン(BTF)および2,4−ジクロロベンゾトリフルオリドが好ましく、α,α,α−トリフルオロトルエン(BTF)が特に好ましい。これらの反応溶媒は単独または組み合わせて用いることができる。
反応溶媒の使用量は、一般式[1]で示される2−フルオロプロピオン酸エステル1モルに対して7L以下を用いれば良く、5L以下が好ましく、3L以下が特に好ましい。本工程は反応溶媒を用いずに行うこともできるため、下限値は特に設定できない。
本工程は、一般式[1]で示される2−フルオロプロピオン酸エステルを過剰に用いることで、ハロゲン系反応溶媒の使用を回避することができる。過剰に用いた2−フルオロプロピオン酸エステルは、分別蒸留により収率良く回収でき、再利用することができる。さらに、新たに見出された知見として、2−フルオロプロピオン酸メチルとN−ブロモスクシンイミド(NBS)の好適な組み合わせにおいて、反応溶媒を用いずに2−フルオロプロピオン酸メチルを過剰に用いた場合、反応中のN−ブロモスクシンイミド(NBS)と副生するスクシンイミドの溶解度が格段に改善され、固液反応で問題となる攪拌設備の負担を大きく軽減することができる。反応溶媒(例えば、四塩化炭素)を用いた場合には、大部分のスクシンイミドが析出し、良好な攪拌を期待するには設備的な負担がかかる。また、反応溶媒を用いずに2−フルオロプロピオン酸メチルを過剰に用いる方が、全体の反応溶液量を圧縮することができ、高い生産性が得られる場合がある。よって、本発明の好ましい態様の1つである。
反応溶媒を用いずに、一般式[1]で示される2−フルオロプロピオン酸エステルを過剰に用いる場合、該エステルの過剰使用量は、原料基質として用いる、一般式[1]で示される2−フルオロプロピオン酸エステル1モルに対して0.1モル以上を用いれば良く、0.2から5モルが好ましく、0.3から4モルが特に好ましい(過剰使用量として1モル用いるとは、原料基質分も含めて2−フルオロプロピオン酸エステルを実質的に2モル用いることを意味する)。
反応温度は、0から130℃の範囲で行えば良く、10から120℃が好ましく、20から110℃が特に好ましい。
反応時間は、120時間以内の範囲で行えば良く、原料基質、反応剤、反応補助剤および反応条件により異なるため、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、核磁気共鳴等の分析手段により反応の進行状況を追跡し、原料基質の減少が殆ど認められなくなった時点を終点とすることが好ましい。
本工程は、触媒量の臭素(Br2)の存在下に反応を行うことにより、反応速度が改善される場合がある。また、反応系内が著しく酸性側に傾く場合は、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酸化マグネシウム等の無機塩基の存在下に反応を行い、pHを制御しながら反応を行うことができる。さらに、反応系内のフッ素イオン濃度が著しく上昇する場合は、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、塩化カルシウム、シリカゲル等の脱弗剤の存在下に反応を行い、フッ素イオン濃度を制御しながら反応を行うことができる。これらの添加剤は本工程に必須ではなく、好適な反応条件を採用することにより所望の効果(良好な反応速度、弱酸性から中性での反応、低いフッ素イオン濃度での反応)が得られる。
後処理は、反応終了液に対して有機合成における一般的な操作を行うことにより、目的とする、一般式[2]で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エステルを得ることができる。好ましくは、反応終了液中の固形物を(必要に応じて冷却することにより充分に析出させた後に)濾過し、濾洗液を直接、減圧蒸留することにより、簡便な操作で収率良く粗生成物を回収することができる[「窒素−臭素結合を有する臭素化剤」としてN−ブロモスクシンイミド(NBS)を用いた場合、回収した固形物の大部分はスクシンイミドであり、N−ブロモスクシンイミド(NBS)に再加工して再利用することができる]。この簡便な後処理操作においては、反応終了液または濾洗液に残存する「窒素−臭素結合を有する臭素化剤」や臭素(Br2)等の酸化性物質をチオ硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等の還元剤または1−ドデセン、α−メチルスチレン、フタル酸ジアリル等の不飽和化合物(目的とする2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エステルに対して沸点がより高いものが好適な場合がある)で前処理し、酸化性物質を取り除いてから減圧蒸留することが好ましい。これにより蒸留時の臭素(Br2)発生に伴う問題点等を回避することができる。また、反応終了液、濾洗液または粗生成物に含まれる酸性物質、フッ素イオンまたは水分は、それぞれ上記の無機塩基(プロピレンオキシド、シクロヘキセンオキシド等の除酸剤が好適な場合もある)や脱弗剤または硫酸マグネシウム、五酸化二燐、モレキュラシーブス等の脱水剤(除水フィルター等が好適な場合もある)で適宜処理することができる。粗生成物は必要に応じて活性炭処理、分別蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の操作により、高い純度に精製することができる。当然、粗生成物のままで次工程の脱臭化水素化に供することもできる。
次に、脱臭化水素化について詳細に説明する。
塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリn−プロピルアミン、トリn−ブチルアミン、トリn−ペンチルアミン、トリn−ヘキシルアミン、ピリジン、2,3−ルチジン、2,4−ルチジン、2,5−ルチジン、2,6−ルチジン、3,4−ルチジン、3,5−ルチジン、2,3,4−コリジン、2,4,5−コリジン、2,5,6−コリジン、2,4,6−コリジン、3,4,5−コリジン、3,5,6−コリジン、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、N,N,N’,N’,N’’−ペンタメチルグアニジン、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(TBD)、BEMP、tert−Bu−P4等の有機塩基、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の無機塩基が挙げられる。これらの塩基は単独または組み合わせて用いることができる。
安いコストで製造するには、その中でも触媒量の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)の存在下に、アルカリ金属の炭酸塩またはトリn−ブチルアミンを量論的に用いることが好ましく、触媒量の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)の存在下にアルカリ金属(その中でもナトリウムおよびカリウムが好ましく、カリウムが特に好ましい)の炭酸塩を量論的に用いることが特に好ましい。これらの好適な塩基の組み合わせにより、高価な1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)の使用量を格段に低減することができる。また、これらの好適な塩基の組み合わせでは、反応終了液を必要に応じて濾過し、直接、蒸留することにより、目的とする、一般式[3]で示される2−フルオロアクリル酸エステルを簡便な操作で単離することができる。一方、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属の水酸化物は、エステル部位の加水分解を伴うため好ましくない。
塩基の使用量は、一般式[2]で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エステル1モルに対して0.6モル以上を用いれば良く、0.7から5モルが好ましく、0.8から3モルが特に好ましい。
触媒量の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)の存在下に、アルカリ金属の炭酸塩またはトリn−ブチルアミンを量論的に用いる場合、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)の使用量は、一般式[2]で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エステル1モルに対して0.5モル以下を用いれば良く、0.01から0.4モルが好ましく、0.03から0.3モルが特に好ましい。1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)の使用量が少なくなるに従い、不純物である2,2−ジフルオロプロピオン酸エステル(推定構造)の副生量が増加する傾向を示す。本不純物は、目的とする、一般式[3]で示される2−フルオロアクリル酸エステルの分別蒸留において分離が極めて困難である。よって、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)の使用量は、一般式[2]で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エステル1モルに対して0.1モル以上を用いるのが極めて好ましい。アルカリ金属の炭酸塩またはトリn−ブチルアミンの使用量は、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)の触媒的使用量との合計が、上記の塩基の使用量を満たす関係の範囲にあれば良い。
重合禁止剤としては、フェノチアジン、ヒドロキノン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)、メトキノン、tert−ブチルヒドロキノン(TBH)、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、ロイコキニザリン、ノンフレックスF、ノンフレックスH、ノンフレックスDCD、ノンフレックスMBP[2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)]、オゾノン35、テトラエチルチウラムジスルフィド、Q−1300、Q−1301、クロラニル、イオウ等が挙げられる。これらの重合禁止剤は市販品であり、大量規模での入手が容易で且つ安価である。その中でもフェノチアジン、ヒドロキノンおよび2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)が好ましく、フェノチアジンおよび2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)が特に好ましい。
重合禁止剤の使用量は、一般式[2]で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エステル1モルに対して0.00001モル以上を用いれば良く、0.0001から0.1モルが好ましく、0.001から0.05モルが特に好ましい。重合禁止剤は本工程に必須ではないが、大量規模での製造には極めて効果的である。
反応溶媒としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族系、トルエン、キシレン等の芳香族系、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系、テトラヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル系、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のアミド系、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の酸化硫黄系等が挙げられる。その中でもn−ヘプタン、トルエン、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトニトリルおよびジメチルスルホキシドが好ましく、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンおよびジメチルスルホキシドが特に好ましい。これらの反応溶媒は単独または組み合わせて用いることができる。
反応溶媒の使用量は、一般式[2]で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エステル1モルに対して0.05L以上を用いれば良く、0.1から5Lが好ましく、0.15から4Lが特に好ましい。反応溶媒の使用量が極端に少なくなると、不純物である2,2−ジフルオロプロピオン酸エステル(推定構造)の副生量が増加する傾向を示す。よって、上記の理由より反応溶媒の使用量は、一般式[2]で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エステル1モルに対して0.3L以上を用いるのが極めて好ましい。
反応温度は、−30から+120℃の範囲で行えば良く、−20から+110℃が好ましく、−10から+100℃が特に好ましい。
反応時間は、24時間以内の範囲で行えば良く、原料基質、反応剤、反応補助剤および反応条件により異なるため、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、核磁気共鳴等の分析手段により反応の進行状況を追跡し、原料基質の減少が殆ど認められなくなった時点を終点とすることが好ましい。
後処理は、反応終了液に対して有機合成における一般的な操作を行うことにより、目的とする、一般式[3]で示される2−フルオロアクリル酸エステルを得ることができる。好ましくは、反応終了液中の固形物を(必要に応じて冷却することにより充分に析出させた後に)濾過し、濾洗液を直接、減圧蒸留することにより、簡便な操作で収率良く粗生成物を回収することができる[回収した固形物の大部分は有機塩基の臭化水素塩またはアルカリ金属の臭化物であり、前者は中和、必要に応じて精製、脱水等の操作(再生)を行い、再利用することができる。この再生においては、脂溶性が高く蒸留精製において適度な沸点を有するトリn−ブチルアミンが好適である]。また、反応終了液、濾洗液または粗生成物に含まれるフッ素イオンまたは水分は、それぞれ臭素化に記載の脱弗剤または脱水剤で適宜処理することができる。粗生成物は必要に応じて活性炭処理、分別蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の操作により、高い純度に精製することができる。本工程の特に好ましい塩基の組み合わせである、触媒量の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)の存在下にアルカリ金属の炭酸塩を量論的に用いる場合、目的とする、一般式[3]で示される2−フルオロアクリル酸エステル、特に該メチルエステルの沸点が水の沸点と近いため、水分量が高くなる傾向を示す。しかしながら、上記の脱水剤で水分量を効果的に低減することができる。塩基にアルカリ金属の炭酸塩を用いると、反応の進行に伴い発生する臭化水素を中和することで水が副生する。反応系内が塩基性条件下で且つ水が存在するにも拘らず、目的化合物のエステル部位が殆ど加水分解されないことは、本発明で見出した重要な知見である。また、エアレーション蒸留は、一般式[3]で示される2−フルオロアクリル酸エステルの気相状態での自己重合を効果的に抑制することができる。よって、液相状態での自己重合を効果的に抑制することができる重合禁止剤と組み合わせることにより、蒸留精製における自己重合の抑制効果を相乗的に期待することができる。エアレーション蒸留は、脱臭化水素化の後処理における好ましい態様である、反応終了液中の固形物を濾過し、濾洗液を直接、減圧蒸留する時にも好適に適応できるため、請求項中の「蒸留精製」には該濾洗液の直接、減圧蒸留による目的物の回収も含まれるものとする。エアレーション蒸留における酸素導入量は、特に制限はないが、蒸留装置だけでなく減圧系や排気系も含めた蒸留のシステム全体において爆発が起こらない様に設定すれば良く、限界酸素濃度の90%以下が好ましく、限界酸素濃度の80%以下が特に好ましい。一方、酸素導入量が極端に少ないと所望の効果が得られないため、限界酸素濃度の0.0001%以上が好ましく、限界酸素濃度の0.001%以上が特に好ましい。空気を導入する場合は、空気中の酸素濃度を21%として計算すれば良い。限界酸素濃度は、一般式[3]で示される2−フルオロアクリル酸エステルのR(アルキル基またはフッ素置換アルキル基)により異なるが、約10%を目安として考えれば良い。
[実施例]
実施例により本発明の実施の形態を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表す。
四塩化炭素24mLに、下記式
Figure 2011001340
で示される2−フルオロプロピオン酸メチル2.50g(23.6mmol、1.00eq)、N−ブロモスクシンイミド(NBS)4.19g(23.5mmol、1.00eq)と2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)77.0mg(0.469mmol、0.02eq)を加え、還流下で2日間攪拌した。6時間後と終夜後に2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)をそれぞれ140mg(0.853mmol、0.04eq)と100mg(0.609mmol、0.03eq)追加した(使用量合計0.09eq)。反応終了液の変換率は19F−NMRより81%であった。反応終了液を氷浴で冷却し、スクシンイミドを濾過し、酢酸エチル5mLで洗浄し、濾洗液を減圧濃縮(バス温度30℃、減圧度6kPa)することにより、下記式
Figure 2011001340
で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルの粗生成物を3.61g得た。粗生成物のガスクロマトグラフィー純度は70.9%であった。純度換算収率は59%であった。
四塩化炭素416mLに、下記式
Figure 2011001340
で示される2−フルオロプロピオン酸エチル100g(833mmol、1.00eq)、N−ブロモスクシンイミド(NBS)163g(916mmol、1.10eq)、過酸化ベンゾイル(BPO)13.5g(25%含水品、41.8mmol、0.05eq)と臭素(Br2)13.3g(83.2mmol、0.10eq)を加え、還流下で1時間攪拌した。反応終了液の、下記式
Figure 2011001340
で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エチルへの変換率はガスクロマトグラフィーより74%であった。
2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド50mLに、下記式
Figure 2011001340
で示される2−フルオロプロピオン酸メチル10.0g(94.3mmol、1.00eq)、N−ブロモスクシンイミド(NBS)16.8g(94.4mmol、1.00eq)と2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)619mg(3.77mmol、0.04eq)を加え、80℃で4日間攪拌した。2日目に2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1.24g(7.55mmol、0.08eq)、3日目にN−ブロモスクシンイミド(NBS)5.04g(28.3mmol、0.30eq)と2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)619mg(3.77mmol、0.04eq)を追加した[使用量合計;N−ブロモスクシンイミド(NBS)1.30eq、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.16eq]。反応終了液の変換率は19F−NMRより92%であった。反応終了液を氷浴で冷却し、スクシンイミドを濾過し、少量の2,4−ジクロロベンゾトリフルオリドで洗浄し、濾洗液を直接、単蒸留(フラッシュ蒸留)することにより、下記式
Figure 2011001340
で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルが含まれる2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド溶液を37.7g得た。2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド溶液に含まれる2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルの含量は19F−NMR(内部標準法による定量)より11.6g(62.7mmol)であった。収率は66%であった。
α,α,α−トリフルオロトルエン(BTF)800mLに、下記式
Figure 2011001340
で示される2−フルオロプロピオン酸メチル400g(3.77mol、1.00eq)、N−ブロモスクシンイミド(NBS)805g(4.52mol、1.20eq)と1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(V−40)36.9g(151mmol、0.04eq)を加え、85から90℃で2日間攪拌した。反応終了液の変換率は19F−NMRより85%であった。反応終了液を氷浴で冷却し、フタル酸ジアリル46.4g(188mmol、0.05eq)を加え、酸化性物質を処理した。処理液中のスクシンイミドを濾過し、α,α,α−トリフルオロトルエン(BTF)50mLで洗浄し、濾洗液を直接、単蒸留(フラッシュ蒸留、沸点55から64℃、減圧度10から2kPa)することにより、下記式
Figure 2011001340
で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルが含まれるα,α,α−トリフルオロトルエン(BTF)溶液を1.60kg得た。α,α,α−トリフルオロトルエン(BTF)溶液に含まれる2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルの含量は19F−NMR(内部標準法による定量)より573g(3.10mol)であった。収率は82%であった。
α,α,α−トリフルオロトルエン(BTF)1.2Lに、下記式
Figure 2011001340
で示される2−フルオロプロピオン酸メチル600g(5.66mol、1.00eq)、N−ブロモスクシンイミド(NBS)1.20kg(6.74mol、1.19eq)と1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(V−40)27.6g(113mmol、0.02eq)を加え、85から90℃で22時間30分攪拌した。4時間後と8時間後に1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(V−40)をそれぞれ6.90g(28.2mmol、0.005eq)追加した(使用量合計0.03eq)。反応終了液の変換率は19F−NMRより79%であった。反応終了液を氷浴で冷却し、フタル酸ジアリル70.0g(284mmol、0.05eq)を加え、同温度で1時間攪拌することにより酸化性物質を処理した。処理液中のスクシンイミドを濾過し、少量のα,α,α−トリフルオロトルエン(BTF)で洗浄し、濾洗液を直接、単蒸留(フラッシュ蒸留、沸点〜50℃、減圧度〜5mmHg)することにより、下記式
Figure 2011001340
で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルが含まれるα,α,α−トリフルオロトルエン(BTF)溶液を2.90kg得た。α,α,α−トリフルオロトルエン(BTF)溶液に含まれる2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルの含量は19F−NMR(内部標準法による定量)より775g(4.19mol)であった。収率は74%であった。
下記式
Figure 2011001340
で示される2−フルオロプロピオン酸メチル400g(3.77mol、2.01eq)に、N−ブロモスクシンイミド(NBS)335g(1.88mol、1.00eq)と過酸化ベンゾイル(BPO)15.7g(25%含水品、48.6mmol、0.03eq)を加え、80℃で2日間攪拌した(攪拌は極めて良好であった)。終夜後に過酸化ベンゾイル(BPO)12.7g(25%含水品、39.3mmol、0.02eq)を追加した(使用量合計0.05eq)。反応終了液を氷浴で冷却し、スクシンイミドを濾過し、2−フルオロプロピオン酸メチル100gで洗浄し、濾洗液を直接、単蒸留(フラッシュ蒸留、沸点55から64℃、減圧度10kPa)することにより、下記式
Figure 2011001340
で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルが含まれる2−フルオロプロピオン酸メチル溶液を600g得た。2−フルオロプロピオン酸メチル溶液に含まれる2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルの含量は19F−NMR(内部標準法による定量)より220g(1.19mol)であった。収率は63%であった。
下記式
Figure 2011001340
で示される2−フルオロプロピオン酸メチル400g(3.77mol、3.99eq)に、N−ブロモスクシンイミド(NBS)168g(944mmol、1.00eq)と1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(V−40)9.18g(37.6mmol、0.04eq)を加え、80℃で終夜攪拌した(攪拌は極めて良好であった)。反応終了液を氷浴で冷却し、α−メチルスチレン20.0g(169mmol、0.18eq)を加え、酸化性物質を処理した。処理液中のスクシンイミドを濾過し、2−フルオロプロピオン酸メチル50gで洗浄し、濾洗液を直接、単蒸留(フラッシュ蒸留)することにより、下記式
Figure 2011001340
で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルが含まれる2−フルオロプロピオン酸メチル溶液を467g得た。2−フルオロプロピオン酸メチル溶液に含まれる2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルの含量は19F−NMR(内部標準法による定量)より137g(742mmol)であった。収率は79%であった。
実施例1から実施例7を参考にして同様に製造した、下記式
Figure 2011001340
で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルが含まれる2−フルオロプロピオン酸メチル溶液2.80kg[2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルの含量は19F−NMR(内部標準法による定量)より1.05kg(5.68mol)であった。ガスクロマトグラフィー純度は24.9%であった]を分別蒸留(理論段数30、沸点69から71℃、減圧度9.1kPa、還流比80:1から2:1)することにより、本留を805g得た。純度換算回収率は76%であった。本留のガスクロマトグラフィー純度は98.8%であり、酸化性物質の処理に用いたα−メチルスチレンが1.2%含まれていた。α−メチルスチレンが少量含まれる2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルを次工程の脱臭化水素化に供しても、2−フルオロアクリル酸メチルの分別蒸留で容易に取り除くことができる。過剰に用いた2−フルオロプロピオン酸メチルは、分別蒸留の初留として高純度品が収率良く回収でき、必要に応じてモレキュラシーブス等で脱水した後に、再利用することができる。本分別蒸留に供した2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルが含まれる2−フルオロプロピオン酸メチル溶液は、単蒸留品を酸化マグネシウムにより、含まれる酸性物質を前処理したもの(pH;中性)である。
2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルの1H−NMRおよび19F−NMRを下に示す。
1H−NMR[基準物質;(CH34Si、重溶媒;CDCl3]、δ ppm;2.27(d、19.6Hz、3H)、3.90(s、3H)。
19F−NMR(基準物質;C66、重溶媒;CDCl3)、δ ppm;53.34(q、19.3Hz、1F)。
実施例9から実施例14で用いた2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エステルは、実施例1から実施例8を参考にして同様に製造した。
N,N−ジメチルホルムアミド5mLに、下記式
Figure 2011001340
で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチル1.00g(ガスクロマトグラフィー純度84.1%、4.55mmol、1.00eq)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)988mg(6.49mmol、1.43eq)とフェノチアジン10.0mg(0.0502mmol、0.01eq)を加え、60℃で2時間攪拌した。反応終了液の変換率は19F−NMRより100%であった。反応終了液に含まれる、下記式
Figure 2011001340
で示される2−フルオロアクリル酸メチルの含量は19F−NMR(内部標準法による定量)より409mg(3.93mmol)であった。収率は86%であった。2,2−ジフルオロプロピオン酸メチル(推定構造)の副生量は19F−NMRより、2−フルオロアクリル酸メチル:2,2−ジフルオロプロピオン酸メチル=1:0.01であった。
下記式
Figure 2011001340
で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エチル46.1g(ガスクロマトグラフィー純度88.2%、204mmol、1.00eq)のテトラヒドロフラン溶液(溶媒使用量188mL)に、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)42.9g(282mmol、1.38eq)のテトラヒドロフラン溶液(溶媒使用量43mL)を徐々に加え、35℃で終夜攪拌した。反応終了液の、下記式
Figure 2011001340
で示される2−フルオロアクリル酸エチルへの変換率はガスクロマトグラフィーより100%であった。
N,N−ジメチルホルムアミド160mLに、下記式
Figure 2011001340
で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチル30.0g(ガスクロマトグラフィー純度83.7%、136mmol、1.00eq)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)1.22g(8.01mmol、0.06eq)、炭酸カリウム22.4g(162mmol、1.19eq)と2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)300mg(1.36mmol、0.01eq)を加え、60℃で5時間攪拌した。反応終了液の変換率は19F−NMRより87%であった。反応終了液を冷却し、固形物を濾過し、少量のN,N−ジメチルホルムアミドで洗浄し、濾洗液に2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)1.50g(6.81mmol、0.05eq)を加え、直接、単蒸留(フラッシュ蒸留、沸点34から50℃、減圧度2kPa)することにより、下記式
Figure 2011001340
で示される2−フルオロアクリル酸メチルが含まれるN,N−ジメチルホルムアミド溶液を123g得た[分取フラクションには予め2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)200mg(0.908mmol、0.007eq)を加えておいた]。N,N−ジメチルホルムアミド溶液に含まれる2−フルオロアクリル酸メチルの含量は19F−NMR(内部標準法による定量)より11.6g(111mmol)であった。収率は82%であった。2,2−ジフルオロプロピオン酸メチル(推定構造)の副生量は19F−NMRより、2−フルオロアクリル酸メチル:2,2−ジフルオロプロピオン酸メチル=1:0.04であった。
N,N−ジメチルホルムアミド5mLに、下記式
Figure 2011001340
で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチル1.00g(ガスクロマトグラフィー純度84.1%、4.55mmol、1.00eq)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)41.0mg(0.269mmol、0.06eq)、トリn−ブチルアミン1.00g(5.40mmol、1.19eq)とフェノチアジン10.0mg(0.0502mmol、0.01eq)を加え、70℃で5時間攪拌した。反応終了液の変換率は19F−NMRより61%であった。反応終了液に含まれる、下記式
Figure 2011001340
で示される2−フルオロアクリル酸メチルの含量は19F−NMR(内部標準法による定量)より325mg(3.12mmol)であった。収率は69%であった。2,2−ジフルオロプロピオン酸メチル(推定構造)の副生量は19F−NMRより、2−フルオロアクリル酸メチル:2,2−ジフルオロプロピオン酸メチル=1:0.13であった。
N,N−ジメチルホルムアミド5mLに、下記式
Figure 2011001340
で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチル1.00g(ガスクロマトグラフィー純度84.1%、4.55mmol、1.00eq)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)82.0mg(0.539mmol、0.12eq)、炭酸カリウム750mg(5.43mmol、1.19eq)とフェノチアジン10.0mg(0.0502mmol、0.01eq)を加え、70℃で5時間攪拌した。反応終了液の変換率は19F−NMRより100%であった。反応終了液に含まれる、下記式
Figure 2011001340
で示される2−フルオロアクリル酸メチルの含量は19F−NMR(内部標準法による定量)より444mg(4.27mmol)であった。収率は94%であった。2,2−ジフルオロプロピオン酸メチル(推定構造)の副生量は19F−NMRより、2−フルオロアクリル酸メチル:2,2−ジフルオロプロピオン酸メチル=1:0.01であった。
実施例9から実施例13を参考にして同様に製造した、下記式
Figure 2011001340
で示される2−フルオロアクリル酸メチルが含まれるN,N−ジメチルホルムアミド溶液854g[2−フルオロアクリル酸メチルの含量は19F−NMR(内部標準法による定量)より89.8g(863mmol)であった。2,2−ジフルオロプロピオン酸メチル(推定構造)の副生量は19F−NMRより、2−フルオロアクリル酸メチル:2,2−ジフルオロプロピオン酸メチル=1:0.08であった。ガスクロマトグラフィー純度は10.6%であった]を分別蒸留(理論段数30、沸点29から31℃、減圧度9.1kPa、還流比60:1から20:1)することにより、本留を66.6g得た。本留に含まれる2−フルオロアクリル酸メチルの含量は19F−NMR(内部標準法による定量)より60.2g(578mmol)であった。純度換算回収率は67%であった。本留のガスクロマトグラフィー純度は97.3%であり、2,2−ジフルオロプロピオン酸メチルが2.7%含まれていた。本留の水分量が高かったため(0.9%)、モレキュラシーブス4A(本留1.00gに対して560mg使用、2日間放置)で脱水した(0.0%)。本分別蒸留は2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)の存在下で行った。具体的には、ボトム、塔頂および分取フラクションには予めそれぞれ1.90g(8.63mmol、0.01eq)を加えておいた(追加使用量合計0.03eq)。
2−フルオロアクリル酸メチルの1H−NMRおよび19F−NMRを下に示す。
1H−NMR[基準物質;(CH34Si、重溶媒;CDCl3]、δ ppm;3.85(s、3H)、5.36(dd、13.2Hz、3.2Hz、1H)、5.69(dd、3.2Hz、44.0Hz、1H)。
19F−NMR(基準物質;C66、重溶媒;CDCl3)、δ ppm;44.67(dd、42.7Hz、13.7Hz、1F)。
2,2−ジフルオロプロピオン酸メチル(推定構造)の1H−NMR、19F−NMRおよびマスクロマトグラフィー(MS)を下に示す。
1H−NMR[基準物質;(CH34Si、重溶媒;CDCl3]、δ ppm;1.81(t、18.8Hz、3H)、3.88(s、3H)。
19F−NMR(基準物質;C66、重溶媒;CDCl3)、δ ppm;62.90(q、18.3Hz、2F)。
MS;EI/124(M+)、81、65、59、CI/125(M+H)。
α,α,α−トリフルオロトルエン(BTF)170Lに、下記式
Figure 2011001340
で示される(R)−2−フルオロプロピオン酸メチル85.0kg(801mol、1.00eq)、N−ブロモスクシンイミド(NBS)171kg(961mol、1.20eq)と1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(V−40)1.17kg(4.79mol、0.006eq)を加え、85から93℃で35時間攪拌した。5時間後、10時間後、15時間後と20時間後に1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(V−40)をそれぞれ1.17kg(4.79mol、0.006eq)追加した(使用量合計0.03eq)。反応終了液の変換率は19F−NMRより92%であった。反応終了液を室温まで降温し、フタル酸ジアリル20.0kg(81.2mol、0.10eq)を加え、酸化性物質を処理した。処理液中のスクシンイミドを濾過し、α,α,α−トリフルオロトルエン(BTF)30Lで洗浄し、濾洗液を直接、単蒸留(フラッシュ蒸留)することにより、下記式
Figure 2011001340
で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルが含まれるα,α,α−トリフルオロトルエン(BTF)溶液を341kg得た。α,α,α−トリフルオロトルエン(BTF)溶液に含まれる2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルの含量は19F−NMR(内部標準法による定量)より115kg(620mol)であった。収率は77%であった。
上記で得られた2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルが含まれるα,α,α−トリフルオロトルエン(BTF)溶液全量(341kg)を分別蒸留(理論段数30、沸点71℃、減圧度9.1kPa、還流比2:1)することにより、本留を103kg得た。回収率は90%であった。本留のガスクロマトグラフィー純度は99.9%であった。未反応の(R)−2−フルオロプロピオン酸メチルと反応溶媒のα,α,α−トリフルオロトルエン(BTF)は、分別蒸留の初留として混合物の形で収率良く回収でき、必要に応じてモレキュラシーブス等で乾燥した後に、再利用することができる。
2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチルのH−NMRおよび19F−NMRは実施例8と同様であった。
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン100Lに、実施例15で製造した、下記式
Figure 2011001340
で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸メチル25.0kg(135mol、1.00eq)とフェノチアジン250g(1.25mol、0.009eq)を加え、内温を35℃以下に制御しながら1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)21.2kg(139mol、1.03eq)を滴下し、室温で2時間攪拌した。1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンの臭化水素塩(DBU・HBr)の析出を円滑に行うためにDBUの所定の4分の1量を滴下した段階でDBU・HBr160gを種結晶として加えた。反応終了液の変換率は19F−NMRより96%であった。反応終了液中のDBU・HBrを濾過し、濾液を単蒸留{フラッシュ蒸留[液溜まり部位に2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)の1重量%1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン溶液を滴下した]、設定温度〜89℃(フラクション1)、〜123℃(フラクション2)、減圧度〜3.0kPa}することにより、下記式
Figure 2011001340
で示される2−フルオロアクリル酸メチルを2つのフラクションに分けて合計19.6kg得た[各フラクションの受け器には2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)30.0g(136mmol、0.001eq)をそれぞれ予め加えておき(合計0.002eq)、さらに氷冷下で攪拌しながら留分を回収した]。2−フルオロアクリル酸メチルの含量は19F−NMR(内部標準法による定量)より11.4kg(109mol)であった(残り約8kgは1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンであり、フラクション1に比べてフラクション2に多く含まれていた)。収率は81%であった。2,2−ジフルオロプロピオン酸メチル(推定構造)の副生量は19F−NMRより、2−フルオロアクリル酸メチル:2,2−ジフルオロプロピオン酸メチル=1:0.01であった。
上記で得られた2−フルオロアクリル酸メチルのフラクション1全量[8.44kg、2−フルオロアクリル酸メチルの含量は19F−NMR(内部標準法による定量)より7.17kg(68.9mol)であった。2,2−ジフルオロプロピオン酸メチル(推定構造)、2−フルオロアクリル酸メチルと1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンのガスクロマトグラフィー純度はそれぞれ0.3%、91.6%、7.7%であった。水分は0.15%であった]をモレキュラシーブス4A(5重量%)で終夜静置乾燥し、ロータリーエバポレーターを用いて単蒸留{フラッシュ蒸留[液溜まり部位に2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)の500ppm2−フルオロアクリル酸メチル溶液を滴下した]、設定温度〜30℃、減圧度〜20kPa]することにより、上記式で示される2−フルオロアクリル酸メチルの精製品を7.52kg得た[内部標準法の正確さの誤差で仕込みの定量値を超えた。受け器には2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)を想定される得量に対して200ppmとなる様に予め加えておき、さらに氷冷下で攪拌しながら留分を回収した]。ガスクロマトグラフィー純度は99.3%[2,2−ジフルオロプロピオン酸メチル(推定構造)0.3%、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン0.1%]であった。水分は0.08%であった。2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)は238ppm(計算値)であった。
上記で得られた2−フルオロアクリル酸メチルのフラクション2全量[11.2kg、2−フルオロアクリル酸メチルの含量は19F−NMR(内部標準法による定量)より4.22kg(40.5mol)であった。2,2−ジフルオロプロピオン酸メチル(推定構造)、2−フルオロアクリル酸メチルと1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンのガスクロマトグラフィー純度はそれぞれ0.2%、38.3%、61.0%であった。水分は0.43%であった]に対しても、フラクション1と同様の操作を2回繰り返すことにより、上記式で示される2−フルオロアクリル酸メチルの精製品を3.00kg得た。ガスクロマトグラフィー純度は99.0%[2,2−ジフルオロプロピオン酸メチル(推定構造)0.5%、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン<0.1%]であった。水分は0.09%であった。2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)は250ppm(計算値)であった。フラクション1と2からの精製品の合計得量は10.5kgであり、トータル収率は74%であった。
2−フルオロアクリル酸メチルのH−NMRおよび19F−NMRは実施例14と同様であった。
蒸留装置に、実施例15と実施例16を参考にして同様に製造した、下記式
Figure 2011001340
で示される2−フルオロアクリル酸メチル128g[1.23mol、1.00eq、ガスクロマトグラフィー純度は98.7%であった。2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)は227ppm(計算値)であった]と2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)750mg(3.40mmol、0.003eq)を加え、全還流[設定温度72℃、釜内温53℃、減圧度42.4kPa、空気導入量5mL/分]を8時間55分行い、引き続いて単蒸留{フラッシュ蒸留[液溜まり部位に2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)の500ppm2−フルオロアクリル酸メチル溶液を滴下しなかった]、設定温度72℃、釜内温54℃、塔頂温度50℃、減圧度45.6kPa、空気導入量5mL/分、所要時間1時間25分}することにより、上記式で示される2−フルオロアクリル酸メチルを122g得た[受け器には2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)を想定される得量に対して200ppmとなる様に予め加えておき、さらに氷冷下で攪拌しながら留分を回収した]。回収率は95%であった。ガスクロマトグラフィー純度は98.9%であった。H−NMRおよび19F−NMRは実施例14と同様であり、自己重合したものが全く含まれていないことを支持した。また、エアレーション蒸留を採用することにより、重合禁止剤を滴下しなくても蒸留装置内の全ての箇所(特に液溜まり部分)で自己重合は認められなかった。
実施例15と実施例16を参考にして同様に製造した、下記式
Figure 2011001340
で示される2−フルオロアクリル酸メチルの粗生成物{脱臭化水素化の反応終了液中の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンの臭化水素塩(DBU・HBr)を濾過し、濾液を単蒸留することにより得られた純度に相当}を、実施例17を参考にして同様にエアレーション蒸留することにより、上記式で示される2−フルオロアクリル酸メチルの精製品を得ることができた。ガスクロマトグラフィー純度は99.0%以上であり、自己重合も全く認められなかった。

Claims (11)

  1. 一般式[1]
    Figure 2011001340
    で示される2−フルオロプロピオン酸エステルをラジカル開始剤の存在下に「窒素−臭素結合を有する臭素化剤」と反応させることにより(臭素化)、一般式[2]
    Figure 2011001340
    で示される2−ブロモ−2−フルオロプロピオン酸エステルに変換し、引き続いて塩基と反応させることにより(脱臭化水素化)、一般式[3]
    Figure 2011001340
    で示される2−フルオロアクリル酸エステルを製造する方法。
    [式中、Meはメチル基を表し、Rはアルキル基またはフッ素置換アルキル基を表す]
  2. 請求項1において、エステル部位のRがメチル基、エチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基または1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピル基であることを特徴とする、請求項1に記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2において、臭素化の「窒素−臭素結合を有する臭素化剤」がN−ブロモスクシンイミド(NBS)であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
  4. 請求項1及至請求項3の何れかにおいて、臭素化のラジカル開始剤が2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(V−40)または過酸化ベンゾイル(BPO)であることを特徴とする、請求項1及至請求項3の何れかに記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
  5. 請求項1及至請求項4の何れかにおいて、脱臭化水素化の塩基として触媒量の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)の存在下にアルカリ金属の炭酸塩を量論的に用いることを特徴とする、請求項1及至請求項4の何れかに記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
  6. 請求項1及至請求項4の何れかにおいて、脱臭化水素化の塩基として触媒量の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)の存在下にトリn−ブチルアミンを量論的に用いることを特徴とする、請求項1及至請求項4の何れかに記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
  7. 請求項1及至請求項6の何れかにおいて、脱臭化水素化を重合禁止剤の存在下に行うことを特徴とする、請求項1及至請求項6の何れかに記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
  8. 請求項7において、重合禁止剤がフェノチアジン、ヒドロキノンまたは2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)であることを特徴とする、請求項7に記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
  9. 請求項1及至請求項8の何れかにおいて、得られた2−フルオロアクリル酸エステルの蒸留精製を重合禁止剤の存在下に行うことを特徴とする、請求項1及至請求項8の何れかに記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
  10. 請求項9において、重合禁止剤がフェノチアジン、ヒドロキノンまたは2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)であることを特徴とする、請求項9に記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
  11. 請求項1及至請求項10の何れかにおいて、得られた2−フルオロアクリル酸エステルの蒸留精製を空気または酸素を同伴させながら行うことを特徴とする、請求項1及至請求項10の何れかに記載の2−フルオロアクリル酸エステルの製造方法。
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