JP2011000120A - ヨーグルト - Google Patents

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Abstract

【課題】カプセルを用いることなく、乳酸菌を有効に生存させ、腸にまで達するようにすることができるヨーグルトを提供する。
【解決手段】乳酸菌を含有するヨーグルトに、多孔質の乾燥おからを添加し、該乾燥おからの空隙部に乳酸菌を取り込ませ、繁殖、定着させる。あるいは、該乾燥おからに、あらかじめ乳酸発酵された乾燥おからを用いる。
【選択図】図4

Description

本発明はヨーグルトに関する。
プロバイオティクスとは、消化管内の善玉菌(乳酸菌、ビフィズス菌など)を増やし、腸内細菌のバランスを保ち、病気になりにくい体を作る予防医学のことを言う。
乳酸菌を含む各種乳製品は、プロバイオティクスの観点からも重要な食品に位置づけられ、特にヨーグルトは、手軽に食することのできる食品として広く普及している。 しかるに、せっかくヨーグルトを食しても、酸性の強い胃酸や胆汁液に触れることから、大部分の乳酸菌は死滅してしまい、生き残って腸にまで到達する乳酸菌は非常に少ないと言われている。
そこで、最近では、乳酸菌を耐酸性のカプセルに封入し、このカプセルをヨーグルトに混入させる方法が知られている(特許文献1)。また、耐酸性のある所謂植物性乳酸菌を選抜することによって、乳酸菌を腸にまで達することができるように工夫した乳酸飲料等も知られている(特許文献2)。
特開2000−116320 特開2009―82127
しかし、乳酸菌をカプセルに封入するのは厄介であり、コストもかかるという課題がある。また、特許文献2のものでは、呈味が従来のヨーグルトとは異なるものとなってしまうという課題がある。
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、呈味を損なうことなく、またカプセルを用いることなく乳酸菌を有効に生存させ、腸にまで達するようにすることができるヨーグルトを提供するにある。
本発明に係るヨーグルトは、乳酸菌を含有するヨーグルトにおいて、多孔質の乾燥おからを含有し、該乾燥おからの空隙部に乳酸菌が繁殖、定着していることを特徴とする。ここでは生おからではなく乾燥おからであることが重要である。元来、おから自身には乳酸菌が直ちに利用できるような炭素源を少量しか含まない。そのため、おからを乳酸菌で発酵させるためには低分子の糖類(例えば、ブドウ糖、砂糖、乳糖、メリビノース、ラフィノースなど)をおからに含ませることが大切である。生おからの場合、その多孔性の空隙部には水が存在している。そのため乳酸菌の栄養物は自然拡散で届けられるが時間を要する。一方、乾燥おからの場合には多孔性の空隙部には空気しか存在しない。乾燥おからを糖類など栄養成分の含まれる溶液に添加する場合、乳酸菌の栄養となる物質が瞬時のうちにおからの繊維の多孔内部に持ち込まれることになる。発酵時間をあまり長くとることのできないヨーグルト発酵に適している。このようにしておからの多孔内部が乳酸菌にとって快適な成育環境になっている。
結果、ヨーグルトの作成方法は極めて単純で乳酸発酵時に乾燥オカラを含んでさえいればよく、特別な設備も操作も必要としない。
前記乾燥おからの代わりに、あらかじめ乳酸発酵された乾燥おからを用いることもできる。この予め発酵させるということは、乳酸菌の餌となる糖を含ませた乾燥おからを比較的水分の低い状態でやや長い時間発酵させるような選択をすることで、乳酸菌自身が作る保護膜、即ち、バイオフィルムの生成を助長させることができ、この保護膜による酸や胆汁液に対する保護効果もさらに期待できる。
なお、乾燥おからの添加量は0.1〜20wt%程度が好適である。
また、ヨーグルトの乳原料としては、牛乳の他に、脱脂粉乳、山羊乳、豆乳などを用いることができる。
本発明によれば、呈味を損なうことなく、またカプセルを用いることなく乳酸菌を有効に生存させ、腸にまで達するようにすることができるヨーグルトを提供できる。
乾燥おからの走査電子顕微鏡写真を示す。 乾燥おからの空隙部内に乳酸菌が繁殖、定着した状態を示す走査電子顕微鏡写真である。 市販乳酸菌を用いた場合のDGGEパターンを示す。 脱脂粉乳分離乳酸菌を用いた場合のDGGEパターンを示す。
以下本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
乾燥おからの製造方法は種々のものが知られている(例えば特開平5−68503、特開2000−4817など)。
本実施の形態において用いる乾燥おからは、その製造方法が特に限定されるものではないが、いずれの製造方法においても、おからそのものは豆腐の製造過程で貯蔵たんぱく質が抽出された、主として細胞壁からなる残渣であるので、得られる乾燥おからは細胞壁により繋がった極めて空隙率の大きい多孔質構造をなしている。この空洞(空隙)部が乳酸菌の棲家となる(ただし、利用できる炭素源が必要)。
なお、乾燥おからは、菌数管理の上、急速乾燥し微粉砕されたものが望ましい。
図1はその乾燥おからの走査電子顕微鏡写真である。
大豆細胞壁の構成糖のうちで最も多いのはガラクトースであり、その35wt%を占めるといわれている(「醸造物の成分」日本醸造協会編、1999)。このガラクトースは、乳酸菌の細胞壁を構成するレクチンと親和性が高い(Oxford Journals.Life Sciences.Glycobiology10(11)1193-1199、2000)。それ故、乳酸菌は大豆(おから)の細胞壁のガラクトースを足場として細胞壁上に繁殖することができる。具体的には、乾燥おからの空洞部内に多数の乳酸菌が繁殖、定着することが実際に確認された(図2の走査電子顕微鏡写真)。このように、乳酸菌が乾燥おからの空洞部内に定着することから、ヨーグルトとして食されたときに、胃酸や胆汁液に攻撃される度合いが減じ、生き残って腸にまで到達する乳酸菌が増えるのである。
しかも、大豆細胞壁の構成多糖では、ヘミセルロース(グルコース、キシロース)に次いでペクチン質が多い(約30wt%)。このペクチン質は、酸性では不溶(硬い)で、中性ないしはアルカリ性では可溶(膨潤する)である。したがって、胃や十二指腸を通過する際、胃酸や胆汁液によっては不溶でその形状を維持し、腸に達した際、アルカリ性の膵液などに触れて膨潤し、これにより乳酸菌が腸内に放出され易くなると考えられる。
乾燥おからの添加量は、0.1〜20wt%が好適である。0.1wt%未満であると、生きて腸にまで達する乳酸菌の量が少なく、20wt%よりも多いとヨーグルトの食感に影響を及ぼす。乾燥おからの添加量は、ヨーグルトとしての食感からは、0.1〜1 wt%程度が最適である。
<実施例1> 乾燥おからの乳酸発酵
まず、乾燥おからそのものをヨーグルト用の乳酸菌を用いて乳酸発酵させてみた。
1)発酵方法
乾燥おから(みすずコーポレーション製 ビーンフラワー#300) 100gに2.5%酢酸ナトリウムを含む20%糖蜜30gを加え、この130gを袋に入れ、オートクレーブ(121℃、20分間)して滅菌した。
発酵の種菌として、市販のヨーグルトから分離したヨーグルト分離菌(Lactobacillus delbuchii subsp. bulgaricus)の培養液8mLに水12mLを加えたもの、市販のサプリメントから分離した分離乳酸菌L.paracaseiの培養液8mLに水12mLを加えたもの、および市販乳酸菌種(協同乳業社製)(3乳酸菌:Lactobacillus delbuchii subsp. bulgaricus, Streptococcus thermophilus, Bifidobacterium lactis LKM512)の培養液8mLに水12mLを加えたものの3種類を使用した。
袋を密封し、35℃、14日間、発酵させた(水分39%、糖度2.9%)。
上記を表1に示す。
また、別にこれらの3菌をMRS培地で、35℃、24時間培養した培養液を生菌体対照とした。
2)仮想消化管での生存率調査
消化管での乳酸菌の生存をみるために胃液のpH(pH2-3、処理時間0.5-1h)と胆汁液(0.4%bile powder,0.5h)で処理(酸処理)し、生菌数を比較することでおからの効果を見た。
具体的な酸処理方法を次に示す。
酸処理方法:発酵おから1g、および生菌体対照区の培養液1gを4.2mL生理的食塩水に懸濁する。そこへ0.2M塩酸-塩酸カリウム緩衝液(pH1.18)5.0mLを加え、pHを2.0付近にする。37℃の水槽で40分間放置し、次いで、0. 4%濃度になるように10%胆汁液0.4mL加え、37℃の水槽で30分間処理する。次いで、室温で6M水酸化ナトリウム水溶液でpHを7.2-7.5付近の中性に戻し、これを界面活性剤(ツイーン80)0.5%含む生理的食塩水で希釈して、BCP添加プレート寒天培地、アネロパックジャー(三菱ガス化学株式会社製)を用いた嫌気培養を行い、生菌数を測定した。
酸未処理の群は、9mL生理食塩水で希釈し、BCP添加プレート寒天培地で生菌数を測定した。
結果を表2に示す。
生存率=(酸、胆汁処理後の生菌数の級数)/(未処理の生菌数の級数)
表2から明らかなように、おからを含まない液体培養菌(対照)は、消化管対応の酸処理後の生菌数が、未処理と比較して1/10,000〜1/100,000に減少してしまう。一方、発酵おからの場合(試験)、酸処理後の乳酸菌の生存率は、未処理と比較して1/100〜1/10と極めて高いことがわかる。
なお、図2の走査電子顕微鏡写真は、市販乳酸菌種を用いた発酵おからの酸未処理における乳酸菌の繁殖状態を示す写真である。このように、乳酸菌は多孔質の乾燥おからの空洞部の内壁に繁殖、定着していることから、胃酸や胆汁液からの攻撃を受けにくく、生きて腸内にまで達することが多くなると考えられる。
<実施例2>
1.ヨーグルトの作成
使用種
ヨーグルト作成の種菌として次の乳酸菌を用いた。
1)協同乳業:3乳酸菌(Lactobacillus delbuchii subsp. bulgaricus, Streptococcus thermophilus, Bifidobacterium lactis LKM512)
2)カフェファクトリー:カスピ海ヨーグルト(Lactococcus lactis subsp. cremoris)
3)プレ−ンヨーグルトA:小岩井(ビフィズス菌、アシドフィラス菌)
4)プレ−ンヨーグルトB:森永乳業(Bifidobacterium ロンガムBB536)
5)プレ−ンヨーグルトC:明治乳業(LG21)
6)プレ−ンヨーグルトD:明治乳業(Lactobacillus bulgaricus2038、Streptococcus thermophilus1131)
種菌1)及び2)の場合
市販牛乳---500g
種菌 ----1g/包
砂糖 -----50g
乾燥おから(ビーンフラワー#300)--- 5wt%
ヨーグルト友種の場合
市販牛乳---500g
プレーンヨーグルト---50g
砂糖 -----50g
乾燥おから(ビーンフラワー#300)--- 5wt%
試験区(5wt%乾燥おからを含む)、対照区(おから無し)共に、35℃、16h発酵させた。上記のように、発酵を助けるため、砂糖を10wt%加えた。
ヨーグルトの出来栄え=何れの菌も市販種菌や市販ヨーグルトをもとにした種菌であり、夫々表3のように美味しいヨーグルトが得られた。
<実施例3> おからによるヨーグルト発酵菌の生き残り調査
1.ヨーグルトの作成
協同乳業種菌:市販品(Lactobacillus delbuchii subsp. bulgaricus, Streptococcus thermophilus, Bifidobacterium lactis LKM512)を用いて乾燥おから(ビーンフラワー#300) 8gと10%砂糖を含む牛乳160mLを46℃で発酵させた。発酵時間を標準的な12hと完熟させる40hとの2種類とした。Aとして乾燥おからを含んで乳酸発酵させたもの、Bとして乾燥おからを含まない従来のヨ−グルト、CはBの12時間発酵させたヨーグルトに乾燥おからを単純に混合したものを調製した。
2.仮想消化管での生存率調査
胃から小腸上部の環境をin vitro で再現する目的でサンプル1gに対し、生理的食塩水6.1mL,0.2M塩酸-塩酸カリウム緩衝液(pH1.3)2.5mLを加えpHを2.0付近にし、37℃、40分間保持した。後、10WT%胆汁液0.4mLを加え、37℃、30分間処理した。処理後、6M水酸化ナトリウム水溶液(60-70μL)でpHを7.2-7.5付近に上げ、40分間放置した。このサンプルを前述同様希釈してBCP添加プレート寒天培地で生菌数を測定した。酸未処理の群も前述同様に生菌数を測定した。
3.結果
結果を表4に示す。
4.12時間発酵
表4に示すように、乾燥おからと砂糖を含む牛乳を乳酸菌で46℃、12時間、発酵させてヨーグルトを作る時、従来のおからを含まない牛乳と遜色の無い菌数に至った。
これを前述の消化管を想定した酸処理すると、乾燥おからを含まない従来のヨーグルトと乾燥おからを発酵済みのヨーグルトへ単純に混合したものが、×108個から×103個まで5桁生菌数を減らしたのに対し、乾燥おからを含んで発酵させたものでは×108個から×105個での3桁の減少に留まった。以上の結果、乾燥おからを含んで発酵させたヨーグルトは無添加の普通ヨーグルトに比較して100倍の数の乳酸菌を保持していた。
5.40時間発酵
ヨーグルトは12〜24時間で発酵を終了させるのが普通だが、ここでは乳酸菌の乾燥おからの空隙部へのさらなる進入を促進する目的で46℃、40時間、発酵させてヨ−グルトを作った。
比較的温度に強い乳酸菌であったが、高温に加えて低pHの影響であろうか意図に反して生菌数の減少が認められた。
結果は12時間の場合と同様で、乾燥おからを発酵させたものでは2桁の菌数減少抑制効果であった。
6.保冷保存の影響
ヨーグルトは生産されて後、保冷されて流通し、顧客の手元に届くまで数日から2週間のタイムラグがある(一般的な賞味期限は10℃以下で2週間)。この間にもゆっくりと乳酸発酵は継続するとされている。
発酵終了後、保冷した場合のヨーグルトについておから添加効果が持続するか、あるいはさらに向上するか検討した。
結果を表5に示す。
結果は表5に示すように、おからを含まない対照と比較すると、乾燥おからを加えて同時発酵させたものは、乳酸菌菌数が2桁多く酸処理等に耐えて生き残っている。
冷蔵保存によっておからの耐酸性などの効果が落ちることも上がることも無かった。
<実施例4> 人糞中の乳酸菌
おから入りヨーグルトを食べた場合、便の中に乳酸菌が認められるか調査した。
1.市販乳酸菌種の場合
8%砂糖と1%の乾燥おからを含んで発酵させたヨーグルトと乾燥おからを含まない通常のヨーグルトを市販乳酸菌で作成した。まず、通常のヨーグルト1日約100gを連続して4日間食べ、摂取最終日から48時間後、便を採取し凍結保存した。次いで、1%の乾燥おからを含んで発酵させたヨーグルトを同様に摂取し、便を採取し凍結保存した。
これら各々の便について、含まれる細菌の染色体DNAを抽出し、16S リボゾームDNA遺伝子の可変領域内で、乳酸菌に特異的なプライマーと一般的な細菌プライマーとを用いてGCクランプを付けたポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行った。増幅断片を変性剤濃度勾配ゲル電気泳動(DGGE)に掛けた。結果を図3に示す。
なお、プライマーとPCRの条件は次のとおりである。
16S リボゾームDNAの可変領域内で、乳酸菌類(Lactobacillus, Lueconostoc, Pediococcus, Wessellaの各属)に特異的なプライマーとしてフォワード側にS-G-Lab-0159-a-S-20(GGA AAC AG(A/G) TGC TAA TAC CG)をリバース側に一般的な細菌のS-*-Univ-0515-a-A-24(ATC GAT TTA CCG CGG CTG CTG GCA)を用いた(文献:Hans G.H.J. Heiligら、Appl.Environ.Microbiol.Jan.2002,p.114-123)。
PCRはTaqr-polymeraseを用い、染色体DNAとプライマーのアニーリング温度は63℃、35サイクルのDNA断片の増幅を行った。
図3は、上記市販乳酸菌を用いた場合のDGGEパターンを示す。
検出されたDNAのバンドの内、乳酸菌種のレーン1とおから入りヨーグルト摂取後の便のレーン3に共通するバンドa, b, cをゲルから切り出し、精製後、DNA配列を決定し、DNAデータベースに蓄積されている塩基配列情報から菌種を同定した。結果を表6にまとめた。
結果、bのバンドで、おから入りヨーグルトを摂取した便に、ヨーグルト製造時に使用した乳酸菌と同じ、Lactobacillus delbuchii subsp. bulgaricusを発見した。
なお、DGGEの条件と染色条件は次のとおりである。
ゲルの変性剤の濃度勾配を35〜50%とした。ゲル温度60℃で定電圧220Vの条件で5時間電気泳動した。ガラス板からゲルを外し、ゲルスター核酸染色剤(Takara社製)を用いて室温、30分間DNAを染色し、紫外線イルミネーター上染色バンドを励起してDNAを検出した。
2.脱脂粉乳分離乳酸菌種の場合
1と同様に分離乳酸菌(Lactobacillus paracasei)を用いて1g乾燥おからを含むヨーグルトを作成し100gを1回のみ摂食した。この後、24時間、6日後、10日後の便を採取して、1と同様な方法で細菌のDGGEバンドを得た。
図4は、上記脱脂粉乳分離乳酸菌を用いた場合のDGGEパターンを示す。
レーン1の通常便になく、レーン2のおから入りヨーグルト摂取後の便にある、バンドを1と同様に遺伝子配列から菌を同定した。
結果、摂食後、24時間、6日後、及び10日を経過した人糞中に、ヨーグルト種に使用したLactobacillus paracaseiを発見した。
人糞中に乳酸菌の遺伝子断片が発見されたことが直ちに生きた乳酸菌の存在を意味するものではない。しかし、通常、ヒトが食べた食品は24時間で排泄されるとされている。摂食後、48時間以上経過してもなお乳酸菌DNA断片が存在していることはヨーグルトとして摂取した乳酸菌が生きたまま腸まで届き、増殖していることを示している。

Claims (4)

  1. 乳酸菌を含有するヨーグルトにおいて、多孔質の乾燥おからを含有し、該乾燥おからの空隙部に乳酸菌が繁殖、定着していることを特徴とするヨーグルト。
  2. 牛乳、脱脂粉乳、山羊乳、豆乳などの乳原料に乾燥オカラが添加され、乳酸菌で発酵されたことを特徴とする請求項1記載のヨーグルト。
  3. 前記乾燥おからに、あらかじめ乳酸発酵された乾燥おからが用いられていることを特徴とする請求項1または2記載のヨーグルト。
  4. 乾燥おからが0.1〜20WT%含有されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のヨーグルト。
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