JP2010536755A - 置換オキサゾリジノン誘導体 - Google Patents

置換オキサゾリジノン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、置換オキサゾリジノン誘導体およびその薬学的に許容される塩である新規の化合物に関する。より詳細には、本発明は、リバロキサバンの誘導体である新規のオキサゾリジノン化合物に関する。本発明はまた、1つまたは複数の本発明の化合物および担体を含むパイロジェンフリー組成物、ならびに、リバロキサバンなどの、第Xa因子の選択的阻害剤を投与することによって有利に治療される疾患および状態の治療方法における開示の化合物および組成物の使用を提供する。

Description

関連出願
本願は、2007年8月14日に出願された米国仮出願第60/964,693号の恩典を主張する。上記出願の全教示が、参照により本明細書に組み入れられる。
発明の背景
5-クロロ-N-[2-オキソ-3-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]オキサゾリジン-5(S)-イルメチル]チオフェン-2-カルボキサミドとしても公知である、リバロキサバンは、凝固第Xa因子の活性形態の阻害によって作用する。
リバロキサバンは、現在、肺動脈塞栓症、脳卒中、血栓塞栓症、深部静脈血栓症、血栓症、および急性冠状動脈症候群について臨床試験中である(http://clinicaltrials.gov/)。
リバロキサバンは、インビボで2つの主要代謝産物、モルホリノン環酸化のCYP3A4媒介産物(M1)、ならびにクロロチオフェニルアミド加水分解および続いてのグリシン結合の産物(M4)へ変換される。どちらの代謝産物も活性ではない(非特許文献1/Weinz, C et al., Drug Metab Rev, 2004, 36(suppl 1): 98)。
リバロキサバンの使用に伴う有害事象としては、無味覚症(味覚の喪失)、斑状出血(打ち身)および頭痛が挙げられるが、これらに限定されない(非特許文献2/Kubitza, D et al., Cl Pharmacol Therapeutics, 2005, 78(4): 412-421)。
リバロキサバンの有利な活性にもかかわらず、上述の疾患および状態を治療するための新規の化合物についての継続的必要性が存在する。
Weinz, C et al., Drug Metab Rev, 2004, 36(suppl 1): 98 Kubitza, D et al., Cl Pharmacol Therapeutics, 2005, 78(4): 412-421
発明の概要
本発明は、置換オキサゾリジノン誘導体およびその薬学的に許容される塩である新規の化合物に関する。より詳細には、本発明は、リバロキサバンの誘導体である新規のオキサゾリジノン化合物に関する。本発明はまた、1つまたは複数の本発明の化合物および担体を含むパイロジェンフリー組成物、ならびに、リバロキサバンなどの、第Xa因子の選択的阻害剤を投与することによって有利に治療される疾患および状態の治療方法における開示の化合物および組成物の使用を提供する。
本発明の化合物は、式I:
Figure 2010536755
(式中:
X1a、X1b、X2a、X2b、X3a、X3b、Y1a、およびY1bの各々は、独立して、水素および重水素より選択され、少なくとも1つのXまたは1つのY変数(variable)が重水素である)
またはその薬学的に許容される塩によって示される。
本発明の化合物、その薬学的に許容される塩および組成物は、リバロキサバンなどの、凝固第Xa因子を阻害する化合物によって有効に治療される疾患を治療するために有用である。従って、本発明は、リバロキサバンなどの、凝固第Xa因子を阻害する化合物による治療に感受性である疾患を治療する方法であって、有効量の、(i)本明細書に記載される、化合物またはその薬学的に許容される塩;または(ii)本明細書に記載される、パイロジェンフリー組成物(例えば、薬学的組成物)を、その必要がある患者へ投与する工程を含む方法を含む。
リバロキサバンなどの、凝固第Xa因子を阻害する化合物での治療に感受性である疾患および状態としては、肺動脈塞栓症、脳卒中、血栓塞栓症、深部静脈血栓症、血栓症、急性冠状動脈症候群、凝固障害、微小血管障害、および関連障害、例えば、血小板減少性紫斑病が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の化合物および組成物はまた、溶液中のリバロキサバンの濃度の測定、リバロキサバンの代謝の検査、および他の分析研究のための方法における試薬として有用である。本明細書における式のいずれかの化合物のさらなる有用性としては、血漿などの、生物学的マトリックス中のリバロキサバンの真の濃度を測定するための内部標準としてのそれらの使用が挙げられる。
発明の詳細な説明
用語「改善する」および「治療する」は、交換可能に使用され、治療的処置および予防的処置(発症の可能性を低下させること)の両方を含む。両方の用語とも、疾患(例えば、本明細書に記載される疾患または障害)の発症または進行を減少させる、抑制する、弱める、少なくする、阻止する、または安定させること、疾患の重篤度を減らすこと、または、疾患と関連する症状を改善することを意味する。
「疾患」は、細胞、組織、または器官の正常な機能を損傷するまたはこれらに干渉する任意の状態または障害を意味する。
合成に使用された化学物質の起源に依存して、合成された化合物中に、天然同位体存在度のいくらかの変動が生じることが認識される。従って、リバロキサバンの作製は、少量の重水素化アイソトポログ(isotopologue)を本質的に含有する。この変動にもかかわらず、天然に豊富で安定な水素および炭素同位体の濃度は、本発明の化合物の安定な同位体置換の程度と比較して、小さく、取るに足らない。例えば、Wada E et al., Seikagaku 1994, 66: 15;Ganes LZ et al., Comp Biochem Physiol Mol Integr Physiol 1998, 119:725を参照のこと。本発明の化合物において、特定の位置が重水素を有すると指定される場合、その位置での重水素の存在度は、0.015%である重水素の天然存在度よりも実質的に高いことが理解される。重水素を有すると指定される位置は、前記化合物中において重水素として指定される各原子で、少なくとも3340(50.1%重水素組み込み)の最小同位体濃縮係数を典型的に有する。
用語「同位体濃縮係数」は、本明細書において使用される場合、特定の同位体の同位体存在度および天然存在度の比率を意味する。
他の態様において、本発明の化合物は、各々の指定される重水素原子について、少なくとも3500(各々の指定される重水素原子で52.5%重水素組み込み)、少なくとも4000(60%重水素組み込み)、少なくとも4500(67.5%重水素組み込み)、少なくとも5000(75%重水素)、少なくとも5500(82.5%重水素組み込み)、少なくとも6000(90%重水素組み込み)、少なくとも6333.3(95%重水素組み込み)、少なくとも6466.7(97%重水素組み込み)、少なくとも6600(99%重水素組み込み)、または少なくとも6633.3(99.5%重水素組み込み)の同位体濃縮係数を有する。
本発明の化合物において、特定の同位体と明確に指定されていない原子は、その原子の安定な同位体を示すように意図される。特に記載されない限り、ある位置が「H」または「水素」と明確に指定される場合、その位置は、その天然存在度同位体組成で水素を有すると理解される。さらに、特に記載されない限り、ある位置が「D」または「重水素」と明確に指定される場合、その位置は、0.015%である重水素の天然存在度よりも少なくとも3340倍高い存在度で重水素を有すると理解される(即ち、重水素の少なくとも50.1%組み込み)。
用語「アイソトポログ」は、その同位体組成のみが本発明の特定の化合物と相違する種類を指す。
用語「化合物」は、本発明の化合物を参照する場合、分子の構成原子に同位体変動が存在し得ることを除いては、同一の化学構造を有する分子のコレクションを指す。従って、示される重水素原子を含有する特定の化学構造によって示される化合物はまた、その構造中における1つまたは複数の指定される重水素位置で水素原子を有するより少ない量のアイソトポログを含有することが、当業者に明らかである。本発明の化合物中のこのようなアイソトポログの相対量は、化合物を作製するために使用される重水素化試薬の同位体純度、および化合物を作製するために使用される種々の合成工程における重水素の組み込み効率を含む多数の因子に依存する。しかし、上述したように、このようなアイソトポログの相対量は、化合物の49.9%未満である。用語「化合物」はまた、本明細書において使用される場合、その任意の塩、溶媒和物または水和物を含むように意図される。
本発明の化合物の塩は、酸と化合物の塩基性基、例えば、アミノ官能基との間で、または、塩基と化合物の酸性基、例えば、カルボキシル官能基との間で、形成される。別の態様によれば、化合物は、薬学的に許容される酸付加塩である。
用語「薬学的に許容される」は、本明細書において使用される場合、正しい医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを伴わずにヒトおよび他の哺乳動物の組織と接触しての使用に好適であり、かつ、合理的な利益/リスク比に釣り合う成分を指す。「薬学的に許容される塩」は、レシピエントへ投与されると、本発明の化合物を直接的にまたは間接的に提供することができる任意の非毒性塩を意味する。「薬学的に許容される対イオン」は、レシピエントへ投与され、塩から放出される際に、毒性のない塩のイオン部分である。
薬学的に許容される塩を形成するために一般的に使用される酸としては、無機酸、例えば、二硫化水素、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸およびリン酸、ならびに有機酸、例えば、パラ-トルエンスルホン酸、サリチル酸、酒石酸、二酒石酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ベシル酸、フマル酸、グルコン酸、グルクロン酸、ギ酸、グルタミン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、乳酸、シュウ酸、パラ-ブロモフェニルスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸および酢酸、ならびに関連する無機酸および有機酸が挙げられる。従って、このような薬学的に許容される塩としては、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、一水素リン酸塩、二水素リン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプリン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン-1,4-ジオエート、ヘキシン-1,6-ジオエート、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、テレフタル酸塩、スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、β-ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン-1-スルホン酸塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩、マンデル酸および他の塩が挙げられる。一態様において、薬学的に許容される酸付加塩としては、塩酸および臭化水素酸などの鉱酸を用いて形成されるもの、および特に、マレイン酸などの有機酸を用いて形成されるものが挙げられる。
本明細書において使用される場合、用語「水和物」は、非共有結合分子間力によって結合された化学量論または非化学量論量の水をさらに含む化合物を意味する。
本明細書において使用される場合、用語「溶媒和物」は、非共有結合分子間力によって結合された、水、アセトン、エタノール、メタノール、ジクロロメタン、2-プロパノールなどの、化学量論または非化学量論量の溶媒をさらに含む化合物を意味する。
本発明の化合物(例えば、式Iの化合物)は、例えば、重水素置換または他の方法の結果として、不斉炭素原子を含有し得る。従って、本発明の化合物は、個々のエナンチオマー、または2つのエナンチオマーの混合物として存在し得る。従って、本発明の化合物は、ラセミ混合物またはスケールミック混合物(scalemic mixture)として、または別の可能性のある立体異性体を実質的に含まない個々のそれぞれの立体異性体として存在し得る。用語「他の立体異性体を実質的に含まない」は、本明細書において使用される場合、他の立体異性体が25%未満、好ましくは、他の立体異性体が10%未満、より好ましくは、他の立体異性体が5%未満、最も好ましくは、他の立体異性体が2%未満、または、他の立体異性体が「X」%未満(ここで、Xは、0および100を含む、0〜100の数である)存在することを意味する。所定の化合物について個々のエナンチオマーを得るまたは合成する方法は、当技術分野において公知であり、最終化合物または出発材料または中間体へ、実行可能な場合、適用され得る。
特に記載されない限り、開示される化合物が、立体化学を明記することなく、構造によって表されるかまたは命名され、かつ、1つまたは複数のキラル中心を有する場合、化合物の全ての可能性のある立体異性体を示すことが理解される。
用語「安定な化合物」は、本明細書において使用される場合、それらの製造を可能にするに十分な安定性を有し、かつ、本明細書において詳述される目的(例えば、治療製品への製剤化、治療化合物の製造における使用のための中間体、単離可能なまたは保存可能な中間体化合物、治療剤に対して応答性の疾患または状態の治療)について有用であるに十分な期間の間、化合物の完全性を維持する、化合物を指す。
「D」は、重水素を指す。「立体異性体」は、エナンチオマーおよびジアステレオマーの両方を指す。「tert」、「t」、および「t-」は、各々、第3級を指す。「US」は、アメリカ合衆国を指す。
本明細書にわたって、変数は、一般的に(例えば、「各R」)呼ばれ得るか、または具体的に(例えば、R1、R2、R3など)呼ばれ得る。特に記載されない限り、変数が一般的に呼ばれる場合、その特定の変数の全ての具体的な態様を含むことが意味される。
治療化合物
本発明は、以下の式Iの化合物を提供する:
Figure 2010536755
またはその薬学的に許容される塩、式中:
X1a、X1b、X2a、X2b、X3a、X3b、Y1a、およびY1bの各々は、独立して、水素および重水素より選択され、少なくとも1つのXまたは1つのY変数が重水素である。
式Iの他の態様は、以下を含む:
a)共通の炭素原子へ結合された各Xおよび各Yが同一である化合物。
b)X1aおよびX1bが同時に重水素である化合物。
c)X2aおよびX2bが同時に重水素である化合物。
d)X3aおよびX3bが同時に重水素である化合物。
e)X1a、X1b、X2aおよびX2bが同時に重水素であり、X3aおよびX3bが同時に水素である化合物。この態様の1局面において、各Y変数は水素である。別の局面において、各Y変数は重水素である。
f)X1a、X1b、X2aおよびX2bが同時に水素であり、X3aおよびX3bが同時に重水素である化合物。この態様の1局面において、各Y変数は水素である。別の局面において、各Y変数は重水素である。
g)X1a、X1b、X3aおよびX3bが同時に重水素であり、X2aおよびX2bが同時に水素である化合物。この態様の1局面において、各Y変数は水素である。別の局面において、各Y変数は重水素である。
h)X1a、X1b、X3aおよびX3bが同時に水素であり、X2aおよびX2bが同時に重水素である化合物。この態様の1局面において、各Y変数は水素である。別の局面において、各Y変数は重水素である。
i)X2a、X2b、X3aおよびX3bが同時に重水素であり、X1aおよびX1bが同時に水素である化合物。この態様の1局面において、各Y変数は水素である。別の局面において、各Y変数は重水素である。
j)X2a、X2b、X3aおよびX3bが同時に水素であり、X1aおよびX1bが同時に重水素である化合物。この態様の1局面において、各Y変数は水素である。別の局面において、各Y変数は重水素である。
k)X1a、X1b、X2a、X2b、X3aおよびX3bが同時に重水素である化合物。この態様の1局面において、各Y変数は水素である。別の局面において、各Y変数は重水素である。
l)Y1aおよびY1bが同時に重水素である化合物。
式Iの具体的な化合物の例を、下記の表1に示す。
(表1)式Iの化合物の例
Figure 2010536755
別のセットの態様において、上述の態様のいずれかにおける重水素と指定されていない原子は、その天然同位体存在度で存在する。
式Iの化合物の合成は、通常の技術の合成化学者によって容易に達成され得る。関連のある手順および中間体は、例えば、PCT公開公報WO 03/000256およびWO 2005/068456A1;EPO公開公報EP 1479675;ならびにRoehrig, S et al., J Med Chem 2005, 48:5900に開示されている。
このような方法は、重水素化されかつ任意で他の同位体を含有する対応の試薬および/または中間体を使用し、本明細書に記載の化合物を合成することによって、または、化学構造へ同位体原子を導入するために当技術分野において公知の標準合成プロトコルを用いることによって、行われ得る。ある中間体は、精製(例えば、濾過、蒸留、昇華、結晶化、粉砕、固相抽出、およびクロマトグラフィー)有りまたは無しで、使用され得る。
例示的な合成
本発明の化合物は、下記のスキームに従って作製され得る。
Figure 2010536755
上記のスキーム1は、式Iの化合物を作製するための一般的な経路を示す。市販のモルホリンおよび2,2,3,3,5,5,6,6-d8モルホリンが、1-ニトロ-4-フルオロベンゼン(10)から1-ニトロ-4-モルホリノベンゼン中間体12を作製するために、試薬11として交換可能に使用され得る。ペルジューテロモルホリン試薬11は、X1a、X1b、X2a、X2b、X3aおよびX3bが同時に重水素である式Iの化合物を生じさせる。または、2,2,6,6-d4-モルホリンまたは3,3,5,5-d4-モルホリンが、試薬11として使用され得る。
Figure 2010536755
スキーム2は、2,6,6-d4-モルホリン 11-(2,2,6,6,-d4)を作製するための経路を示す。Cam, PL et al., Chemica Scripta 1971, 1:65-68に記載の手順に従って、重水中の水酸化ナトリウムで市販のジグリコール酸(19)を処理することによって、ジグリコレート20が得られる。加熱しながらの市販の塩化アンモニウム-d4との縮合によって、d5-ジグリコールイミド21が得られる。インサイチュで作製されるジボランでのイミド21の還元によって、11-(2,2,6,6,-d4)が得られる。スキーム1において試薬11として2,2,6,6-d4-モルホリンを使用することによって、X1a、X1b、X2aおよびX2bが同時に重水素であり、X3aおよびX3bが同時に水素である、式Iの化合物が得られる。
Figure 2010536755
スキーム3は、3,3,5,5-d4-モルホリン 11-(3,3,5,5-d4)を作製するための経路を示す。Cam, PL et al., Chemica Scripta 1971, 1:65-68に記載の手順を使用して、重水(D2O)中の水酸化ナトリウムで市販のイミノ二酢酸二ナトリウム(22)を処理し、続いて、乾燥メタノールおよび塩化チオニルで処理することによって、四重水素化ジメチルエステル23が得られる。水素化アルミニウムリチウムでの前記ジエステルの続いての還元によって、d4-ジエタノールアミン24が得られる。最終工程は、酸触媒熱環化を必要とし、3,3,5,5-d4-モルホリン 11-(3,3,5,5-d4)が得られる。スキーム1において試薬11として3,3,5,5-d4-モルホリンを使用することによって、X1a、X1b、X2aおよびX2bが同時に水素であり、X3aおよびX3bが同時に重水素である、式Iの化合物が製造される。
Figure 2010536755
3,3,5,5-d4-モルホリンの代替の合成をスキーム3Bに表す。従って、ジグリコール酸40は、メタノール中の塩化チオニルを使用して、対応のジエステル41へ変換される。ジエステル41のLAD還元によって、重水素化2,2'-オキシジエタノール42が得られ、これは、塩化トシルおよびピリジンを使用して、通常の条件下で、対応のジトシレート43へ変換される。ベンジルアミンでのジトシレート43の処理によって、N-ベンジル-モルホリン44が得られ、これは、水素化分解条件下で脱保護され、所望の3,3,5,5-d4-モルホリン 11-(3,3,5,5-d4)が得られる。
式Iのさらなる化合物は、下記のスキームにおいて示されるような中間体13の重水素化形態を作製するための代替の経路を使用することによって、合成される。これらの中間体は、スキーム1に記載の続いての工程において有用である。
Figure 2010536755
上記のスキーム4は、4-(4-ニトロフェニル)-6,6-d2-モルホリン-3-オン(13)への経路を示す。Maruyama, T et al., Bioorg Med Chem 2002, 10:975-988に記載の手順に従って、水素化ナトリウムの存在下で、1,1-d2-2-クロロエタノール25(McManus, S P et al., J Org Chem 1993, 58:6466-6469に記載のプロトコルを使用して作製)で市販のクロロ酢酸メチル(24)を処理することによって、二重水素化メチルエステル26が得られる。メチルエステル26の鹸化、および得られた酸の塩化オキサリルへの曝露によって、対応の酸塩化物27が得られる。Mederski, WWKR et al., Bioorg Med Chem Lett 2004, 14:5817-5822に記載の方法を使用して、酸塩化物27で市販の4-ニトロアニリン(28)をアシル化し、次に、炭酸カリウム(postassium carbonate)での処理でモルホリノン13-(6,6-d2)へ続いて環化した。スキーム1において試薬13として4-(4-ニトロフェニル)-6,6-d2-モルホリン-3-オンを使用することによって、X1a、X1b、X3aおよびX3bが同時に水素であり、X2aおよびX2bが同時に重水素である、式Iの化合物が製造される。
Figure 2010536755
Figure 2010536755
スキーム5は、4-(4-ニトロフェニル)-2,2-d2-モルホリン-3-オン 13-(2,2-d2)を作製するための経路を示す。Baldwin, JE et al., J Am Chem Soc 1992, 114:9401-9408に記載のプロトコルを使用して、塩化チオニルおよびN-クロロスクシンイミド(NCS)で市販のd4-酢酸(29)を処理し、続いてメタノールで希釈することによって、クロロ酢酸メチル-2,2-d2 30が得られる。Maruyama, T et al., Bioorg Med Chem 2002, 10:975-988に記載の手順に従って、水素化ナトリウムの存在下において2-クロロエタノールでジジューテロ-クロロアセテート30を処理することによって、二重水素化メチルエステル31が得られる。重水酸化ナトリウム溶液でのメチルエステル31の鹸化、および得られた酸の塩化オキサリルへの曝露によって、対応の酸塩化物32が得られる。Mederski, WWKR et al., Bioorg Med Chem Lett 2004, 14:5817-5822に記載の方法を使用して、2,2-d2-(2-クロロ-エトキシ)アセチルクロリド32で市販の4-ニトロアニリン(33)をアシル化し、次に、炭酸カリウム(postassium carbonate)での処理でモルホリノン13-(2,2,-d2)へ続いて環化した。スキーム1において試薬13として4-(4-ニトロフェニル)-2,2-d2-モルホリン-3-オンを使用することによって、X2a、X2b、X3aおよびX3bが同時に水素であり、X1aおよびX1bが同時に重水素である、式Iの化合物が製造される。
Y1aおよびY1bが同時に重水素である式Iの化合物は、スキーム1において試薬15として市販の
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を使用することによって合成される。
上記に示される具体的なアプローチおよび化合物は、限定的であるようには意図されない。本明細書におけるスキーム中の同一の化学構造は、同一の変数名(即ち、R1、R2、R3など)によって同定されるかどうかにかかわらず、本明細書中における化合物式中の対応の位置の化学基定義(部分、原子など)と同一基準で本明細書において定義される変数を表す。別の化合物の合成における使用についての化合物構造中の化学基の適合性は、当業者の知識の範囲内にある。本明細書におけるスキーム中に明示的には示されていない経路内のものを含む、式Iの化合物およびそれらの合成前駆体を合成するさらなる方法は、当技術分野における通常の技術の化学者の手段内にある。反応条件を最適化し、必要に応じて、競合する副生成物を最小限にするための方法は、当技術分野において公知である。本明細書において引用される合成の参考文献に加えて、市販の構造検索可能なデータベースソフトウェア、例えば、SciFinder(登録商標)(American Chemical SocietyのCAS部門)、STN(登録商標)(American Chemical SocietyのCAS部門)、CrossFire Beilstein(登録商標)(Elsevier MDL)、またはインターネット検索エンジン、例えば、Google(登録商標)、または、キーワードデータベース、例えば、米国特許商標庁テキストデータベースの使用によって、反応スキームおよびプロトコルが当業者によって決定され得る。
本明細書に記載の方法はまた、本明細書中において具体的に記載される工程の前または後のいずれかに、本明細書における化合物の合成を最終的に可能にするために好適な保護基を付加または除去するための工程をさらに含み得る。さらに、種々の合成工程は、所望の化合物を提供するために、代替の順序または順番で行われ得る。適用可能な化合物の合成に有用な合成化学変換および保護基方法論(保護および脱保護)は、当技術分野において公知であり、これらとしては、例えば、Larock R, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers (1989);Greene TW et al., Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Ed., John Wiley and Sons (1999);Fieser L et al., Fieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1994);およびPaquette L, ed., Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1995)ならびにそれらの続版に記載されるものが挙げられる。
本発明によって想定される置換基および変数の組み合わせは、安定な化合物を形成させるもののみである。
組成物
本発明はまた、有効量の式I(例えば、本明細書中の式のいずれをも含む)の化合物、または該化合物の薬学的に許容される塩;および許容される担体を含む、パイロジェンフリー組成物を提供する。好ましくは、本発明の組成物は、薬学的用途のために製剤化され(「薬学的組成物」)、ここで、担体は、薬学的に許容される担体である。製剤の他の成分と適合性であり、かつ、薬学的に許容される担体の場合は、医薬中に使用される量でそのレシピエントに有害でないという意味で、担体は「許容」される。
本発明の薬学的組成物において使用され得る薬学的に許容される担体、アジュバントおよびビヒクルとしては、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質、例えば、ヒト血清アルブミン、緩衝物質、例えば、リン酸塩、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質、例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイダルシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、ポリエチレングリコール、および羊毛脂が挙げられるが、これらに限定されない。
必要であれば、薬学的組成物中における本発明の化合物の溶解性およびバイオアベイラビリティーは、当技術分野において周知の方法によって高められ得る。1つの方法としては、製剤中における脂質賦形剤の使用が挙げられる。"Oral Lipid-Based Formulations: Enhancing the Bioavailability of Poorly Water-Soluble Drugs (Drugs and the Pharmaceutical Sciences),"David J. Hauss, ed. Informa Healthcare, 2007;および"Role of Lipid Excipients in Modifying Oral and Parenteral Drug Delivery: Basic Principles and Biological Examples," Kishor M. Wasan, ed. Wiley-Interscience, 2006を参照のこと。
バイオアベイラビリティーを高める別の公知の方法は、ポロキサマー、例えば、LUTROLTMおよびPLURONICTM(BASF Corporation)、またはエチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマーと共に任意で製剤化される本発明の化合物のアモルファス形態の使用である。米国特許第7,014,866号;ならびに米国特許公開公報第20060094744号および第20060079502号を参照のこと。
本発明の薬学的組成物は、経口、経直腸、経鼻、局所(頬および舌下を含む)、経膣または非経口(皮下、筋内、静脈内および皮内を含む)投与に好適なものを含む。ある態様において、本明細書における式の化合物は、(例えば、経皮パッチまたはイオン導入技術を使用して)経皮投与される。他の製剤は、好都合なことに、単位投薬形態、例えば、錠剤、徐放性カプセル剤、およびリポソームで提示され得、薬学の技術分野において周知の任意の方法によって作製され得る。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Philadelphia, PA (17th ed. 1985)を参照のこと。
このような作製方法は、1つまたは複数の副成分を構成する担体などの成分を、投与される分子と合わせる工程を含む。一般的に、組成物は、有効成分を、液体担体、リポソーム、もしくは微粉化固体担体、または両方と一様にかつ密接に合わせ、次いで、必要に応じて、製品を成形することによって、作製される。
ある態様において、化合物は経口投与される。経口投与に好適な本発明の組成物は、分離した単位、例えば、各々が所定量の有効成分を含有する、カプセル剤、サシェ剤、または錠剤;散剤または顆粒剤;水性液体または非水性液体中の液剤または懸濁剤;水中油型液体エマルジョン;油中水型液体エマルジョン;リポソーム中に封入;または、ボーラスなどとして提示され得る。軟ゼラチンカプセル剤が、このような懸濁剤の含有のために有用であり得、これは、化合物吸収速度を有利に増加させ得る。
経口使用のための錠剤の場合、一般的に使用される担体としては、ラクトースおよびコーンスターチが挙げられる。滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウムがまた、典型的に添加される。カプセル剤形態での経口投与について、有用な希釈剤としては、ラクトースおよび乾燥コーンスターチが挙げられる。水性懸濁剤が経口投与される場合、有効成分は、乳化剤および懸濁化剤と合わせられる。必要に応じて、ある甘味剤および/または矯味矯臭剤および/または着色剤が添加され得る。
経口投与に好適な組成物としては、風味付けされた基剤、通常、スクロースおよびアカシアまたはトラガカント中に前記成分を含むロゼンジ;および、不活性基剤、例えば、ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシア中に有効成分を含む香錠が挙げられる。
非経口投与に好適な組成物としては、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、および意図されるレシピエントの血液と製剤を等張にする溶質を含有し得る、水性および非水性滅菌注射液剤;ならびに、懸濁化剤および増粘剤を含み得る、水性および非水性滅菌懸濁剤が挙げられる。製剤は、単位用量または複数回用量容器中に、例えば、密封アンプルおよびバイアル中に提示され得、使用の直前に、滅菌液体担体、例えば、注射用水の添加のみを必要とするフリーズドライ(凍結乾燥)条件において保存され得る。即席の注射液剤および懸濁剤は、滅菌した散剤、顆粒剤および錠剤から作製され得る。
このような注射液剤は、例えば、滅菌した注射可能な水性または油性懸濁剤の形態であり得る。この懸濁液は、好適な分散剤または湿潤剤(例えば、Tween 80)および懸濁化剤を使用して、当技術分野において公知の技術に従って製剤化され得る。滅菌した注射可能な調製物はまた、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の滅菌した注射可能な液剤または懸濁剤、例えば、1,3-ブタンジオール中の液剤であり得る。使用され得る許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、マンニトール、水、リンゲル液および等張塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌固定油が、溶媒または懸濁化媒体として通常使用される。この目的のために、合成モノまたはジグリセリドを含む、任意の無刺激性の固定油が使用され得る。脂肪酸、例えば、オレイン酸およびそのグリセリド誘導体は、注射可能物の作製に有用であり、何故ならば、特にそれらのポリオキシエチル化バージョンの、オリーブ油またはヒマシ油などの、天然の薬学的に許容される油であるためである。これらの油液剤または懸濁剤はまた、長鎖アルコール希釈剤または分散剤を含有し得る。
本発明の薬学的組成物は、経直腸投与用の坐剤の形態で投与され得る。これらの組成物は、本発明の化合物と、室温では固体であるが直腸温度では液体であり従って直腸中において融解し活性成分を放出する好適な非刺激性賦形剤とを混合することによって、作製され得る。このような材料としては、カカオバター、蜜ろうおよびポリエチレングリコールが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の薬学的組成物は、経鼻エアロゾルまたは吸入によって投与され得る。このような組成物は、薬学的製剤の技術分野において周知の技術に従って作製され、ベンジルアルコールまたは他の好適な防腐剤、バイオアベイラビリティーを高めるための吸収促進剤、フルオロカーボン、および/または当技術分野において公知の他の可溶化剤もしくは分散剤を使用して、食塩水中の液剤として作製され得る。例えば、Alexza Molecular Delivery Corporationへ譲渡された、Rabinowitz JDおよびZaffaroni AC、米国特許第6,803,031号を参照のこと。
本発明の薬学的組成物の局所投与は、所望の治療が局所適用によって容易にアクセス可能な領域または器官に関係する場合、特に有用である。局所的に皮膚への局所適用について、薬学的組成物は、担体中に懸濁化または溶解された活性成分を含有する、好適な軟膏剤で製剤化されるべきである。本発明の化合物の局所投与のための担体としては、鉱油、液体石油、白色石油、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン化合物、乳化ろう、および水が挙げられるが、これらに限定されない。または、薬学的組成物は、担体中に懸濁化または溶解された活性化合物を含有する、好適なローションまたはクリームで製剤化され得る。好適な担体としては、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、および水が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の薬学的組成物はまた、経直腸坐剤製剤によってまたは好適な浣腸製剤で、下部腸管へ局所的に適用され得る。局所的経皮パッチおよびイオン導入投与もまた、本発明中に含まれる。
患者治療薬(therapeutics)の適用は、関心対象の部位で投与されるように、局所であり得る。関心対象の部位で患者組成物を提供するために、注射、カテーテル、トロカール、投射物、プルロニックゲル、ステント、持続的薬物放出ポリマー、または内部アクセスを提供する他のデバイスの使用などの、種々の技術が使用され得る。
従って、なお別の態様によれば、本発明の化合物は、プロテーゼ、人工弁、血管グラフト、ステント、またはカテーテルなどの移植可能な医療デバイスをコーティングするための組成物中へ混合され得る。好適なコーティング、およびコーティングされた移植可能なデバイスの一般的な作製は、当技術分野において公知であり、米国特許第6,099,562号;第5,886,026号;および第5,304,121号に例示されている。コーティングは、典型的に、生体適合性ポリマー材料、例えば、ヒドロゲルポリマー、ポリメチルジシロキサン、ポリカプロラクトン、ポリエチレングリコール、ポリ乳酸、エチレンビニルアセテート、およびそれらの混合物である。コーティングは、組成物に制御放出特徴を与えるために、フルオロシリコーン、多糖類、ポリエチレングリコール、リン脂質またはそれらの組み合わせの好適なトップコートによって任意でさらに覆われ得る。侵襲性デバイスについてのコーティングは、それらの用語が本明細書中において使用されるように、薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルの定義内に含まれる。
別の態様によれば、本発明は、移植可能な医療デバイスをコーティングする方法であって、該デバイスと上述のコーティング組成物とを接触させる工程を含む方法を提供する。デバイスのコーティングが哺乳動物への移植の前に行われることが、当業者に明らかである。
別の態様によれば、本発明は、移植可能な薬物放出デバイスを含浸する方法であって、該薬物放出デバイスと本発明の化合物または組成物とを接触させる工程を含む方法を提供する。移植可能な薬物放出デバイスとしては、生分解性ポリマーカプセルまたはブレット、非分解性拡散性ポリマーカプセル、および生分解性ポリマーウエハーが挙げられるが、これらに限定されない。
別の態様によれば、本発明は、該化合物が治療的に活性となるように、本発明の化合物または化合物を含む組成物でコーティングされた移植可能な医療デバイスを提供する。
別の態様によれば、本発明は、該化合物が該デバイスから放出され、治療的に活性となるように、本発明の化合物または化合物を含む組成物で含浸されたかまたはこれを含有する移植可能な薬物放出デバイスを提供する。
器官または組織が患者からの摘出のためにアクセス可能である場合、このような器官または組織が、本発明の組成物を含有する媒体中に浸され得るか、本発明の組成物が、器官上へ塗布され得るか、または、本発明の組成物が、任意の他の好都合な様式で適用され得る。
別の態様において、本発明の組成物は、第2治療剤をさらに含む。第2治療剤は、リバロキサバンと同一の作用機構を有する化合物と共に投与されると有利な特性を有することが公知であるかまたは有利な特性を実証する任意の化合物または治療剤より選択され得る。リバロキサバンと併用して有用であると示されたこのような薬剤としては、WO 2003000256、およびWO 2007039134に記載されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
好ましくは、第2治療剤は、肺動脈塞栓症、脳卒中、血栓塞栓症、深部静脈血栓症、血栓症、急性冠状動脈症候群、心筋梗塞、凝固障害、および微小血管障害、ならびに関連障害、例えば、血小板減少性紫斑病より選択される疾患または状態の治療または予防において有用な薬剤である。
一態様において、第2治療剤はアスピリンである。
別の態様において、本発明は、本発明の化合物と上述の第2治療剤のいずれかの1つまたは複数との分離した投薬形態を提供し、ここで、該化合物および2治療剤は、互いに結び付けられている。用語「互いに結び付けられている」は、本明細書において使用される場合、分離した投薬形態が一緒に販売および投与(互いに24時間未満内に、連続的に、または同時に)されるように意図されることが容易に明らかであるように、分離した投薬形態が、一緒にパッケージングされているかまたはそうでなければ互いに結合されていることを意味する。
本発明の薬学的組成物中において、本発明の化合物は、有効量で存在する。本明細書において使用される場合、用語「有効量」は、適切な投薬レジメンで投与された場合、標的の障害を(治療的にまたは予防的に)治療するに十分である量を指す。例えば、有効量は、治療される障害の重篤度、持続または進行を減らすまたは改善する、治療される障害の前進を予防する、治療される障害の後退を生じさせる、または、別の療法の予防的または治療的効果を高めるまたは改善するに十分である。
動物およびヒトについての投薬量(ミリグラム/体表面の平方メートルに基づく)の相互関係は、Freireich et al., (1966) Cancer Chemother. Rep 50: 219に記載されている。体表面積は、患者の身長および体重から近似的に決定され得る。例えば、Scientific Tables, Geigy Pharmaceuticals, Ardsley, N. Y., 1970, 537を参照のこと。
一態様において、本発明の化合物の有効量は、約0.025〜300 mg/治療の範囲にわたり得る。より具体的な態様において、前記範囲は、約0.25〜150 mgまたは0.5〜60 mgであり、最も具体的には、約2.5〜30 mg/治療である。治療は、典型的に、1日当たり約1〜2回与えられる。
有効用量はまた、当業者によって認識されるように、治療される疾患、疾患の重篤度、投与経路、患者の性別、年齢および全般的な健康状態、賦形剤使用、他の薬剤の使用などの他の治療的処置との共使用の可能性、ならびに治療する医師の判断に依存して、変化する。例えば、有効用量を選択するためのガイダンスは、リバロキサバンについての処方情報を参照することによって決定され得る。
第2治療剤を含む薬学的組成物について、第2治療剤の有効量は、その薬剤だけを使用する単剤療法レジメにおいて通常使用される投薬量の約20%〜100%である。好ましくは、有効量は、通常の単剤療法用量の約70%〜100%である。これらの第2治療剤の通常の単剤療法投薬量は、当技術分野において周知である。例えば、Wells et al., eds., Pharmacotherapy Handbook, 2nd Edition, Appleton and Lange, Stamford, Conn. (2000);PDR Pharmacopoeia, Tarascon Pocket Pharmacopoeia 2000, Deluxe Edition, Tarascon Publishing, Loma Linda, Calif. (2000)を参照のこと;これらの参考文献の各々は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み入れられる。
上記で参照された第2治療剤のいくつかは本発明の化合物と相乗的に作用することが予想される。これが生じる場合、それによって、第2治療剤および/または本発明の化合物の有効投薬量が、単剤療法において必要とされるものよりも減らされることが可能となる。これは、第2治療剤または本発明の化合物のいずれかの中毒性副作用の最小化、効能の相乗的改善、投与もしくは使用の改善された容易さ、および/または化合物作製もしくは製剤化の低下した全体的な費用という利点を有する。
治療方法
別の態様において、本発明は、細胞と本明細書における式Iの1つまたは複数の化合物とを接触させる工程を含む、細胞中における凝固第Xa因子の活性を阻害する方法を提供する。
別の態様によれば、本発明は、その必要がある患者においてリバロキサバンによって有利に治療される疾患を治療する方法であって、有効量の本発明の化合物または組成物を該患者へ投与する工程を含む方法を提供する。このような疾患は、当技術分野において周知であり、以下の特許および公開された出願に開示されているが、これらに限定されない:WO 2001047919、WO 2003000256、WO 2007042146、WO 2007039122。このような疾患としては、肺動脈塞栓症、脳卒中、血栓塞栓症、深部静脈血栓症、血栓症、心筋梗塞、急性冠状動脈症候群、凝固障害、および微小血管障害、ならびに関連障害、例えば、血小板減少性紫斑病が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの特定の態様において、本発明の方法は、その必要がある患者における、肺動脈塞栓症、脳卒中、血栓塞栓症、深部静脈血栓症、血栓症、心筋梗塞、および急性冠状動脈症候群より選択される疾患または状態を治療するために使用される。
本明細書に記載される方法はまた、特定の記載の治療の必要があると患者を同定するものを含む。このような治療の必要がある患者を同定することは、患者または医療専門家の判断内にあり得、主観的(例えば、意見)または客観的(例えば、テストまたは診断方法によって測定可能)であり得る。
別の態様において、上記の治療方法のいずれかは、前記患者へ1つまたは複数の第2治療剤を同時投与するさらなる工程を含む。第2治療剤の選択は、リバロキサバンとの同時投与について有用であることが公知の任意の第2治療剤より成され得る。第2治療剤の選択はまた、治療される特定の疾患または状態に依存する。本発明の方法において使用され得る第2治療剤の例は、本発明の化合物と第2治療剤とを含む組み合わせ組成物中における使用について上述したものである。
特に、本発明の併用療法は、急性冠状動脈症候群の治療のために、式Iの化合物およびアスピリンを同時投与することを含む。
用語「同時投与される」は、本明細書において使用される場合、第2治療剤が、単一の投薬形態(例えば、本発明の化合物と上述の第2治療剤とを含む本発明の組成物)の一部としてまたは分離した複数の投薬形態として、本発明の化合物と一緒に投与され得ることを意味する。または、追加の薬剤は、本発明の化合物の投与前、同時、または後に投与され得る。このような併用療法治療において、本発明の化合物および第2治療剤の両方は、通常の方法によって投与される。患者への、本発明の化合物と第2治療剤との両方を含む、本発明の組成物の投与は、治療過程の間の別の時点での該患者への、同一の治療剤、任意の他の第2治療剤、または本発明の任意の化合物の別の投与を排除しない。
これらの第2治療剤の有効量は、当業者に周知であり、投薬についてのガイダンスは、本明細書において参照される特許および公開特許出願、ならびにWells et al., eds., Pharmacotherapy Handbook, 2nd Edition, Appleton and Lange, Stamford, Conn. (2000);PDR Pharmacopoeia, Tarascon Pocket Pharmacopoeia 2000, Deluxe Edition, Tarascon Publishing, Loma Linda, Calif. (2000)、および他の医学書において見られ得る。しかし、第2治療剤の最適な有効量範囲を決定することは、十分に当業者の範囲内にある。
第2治療剤が被験体へ投与される、本発明の一態様において、本発明の化合物の有効量は、第2治療剤が投与されない場合のその有効量よりも少ない。別の態様において、第2治療剤の有効量は、本発明の化合物が投与されない場合のその有効量よりも少ない。このようにして、高用量のいずれかの薬剤と関連する望ましくない副作用が、最小化され得る。他の可能性のある利点(非限定的に、改善された投薬レジメンおよび/または低下した薬剤費を含む)は、当業者に明らかである。
なお別の局面において、本発明は、上述の疾患、障害または症状の患者における治療または予防用の、単一組成物としてのまたは分離した投薬形態としての、医薬の製造における、式Iの化合物単独の、または1つまたは複数の上述の第2治療剤と一緒の使用を提供する。本発明の別の局面は、本明細書に記載される疾患、障害またはその症状の患者における治療または予防における使用のための式Iの化合物である。
診断方法およびキット
本発明の化合物および組成物はまた、溶液または生物学的サンプル、例えば、血漿中のリバロキサバンの濃度の測定、リバロキサバンの代謝の検査、および他の分析研究のための方法における試薬として有用である。
一態様によれば、本発明は、リバロキサバンの、溶液または生物学的サンプル中の、濃度を測定する方法であって、以下の工程を含む方法を提供する:
a)溶液または生物学的サンプルへ既知の濃度の式Iの化合物を添加する工程;
b)溶液または生物学的サンプルを、リバロキサバンと式Iの化合物とを識別する測定デバイスへ供する工程;
c)測定デバイスを較正し、式Iの化合物の検出量と生物学的サンプルまたは溶液へ添加した式Iの化合物の既知の濃度とを相関させる工程;ならびに
d)較正された測定デバイスを用いて、生物学的サンプル中のリバロキサバンの量を測定する工程;ならびに
e)式Iの化合物について得られた濃度と検出量との相関を使用して、溶液またはサンプル中のリバロキサバンの濃度を決定する工程。
リバロキサバンと対応の式Iの化合物とを識別し得る測定デバイスとしては、同位体存在度のみが互いに相違する2つの化合物を識別し得る任意の測定デバイスが挙げられる。例示的な測定デバイスとしては、質量分析計、NMR分光計、またはIR分光計が挙げられる。
別の態様において、本発明は、式Iの化合物の代謝安定性を評価する方法であって、式Iの化合物と代謝酵素供給源とをある期間の間接触させる工程、および該期間後に式Iの化合物の量と式Iの化合物の代謝産物の量とを比較する工程を含む方法を提供する。
関連の態様において、本発明は、式Iの化合物の投与後の患者における式Iの化合物の代謝安定性を評価する方法を提供する。この方法は、被験体への式Iの化合物の投与後のある時点で患者から血清、尿または糞便サンプルを得る工程;ならびに、該血清、尿または糞便サンプル中の式Iの化合物の量と式Iの化合物の代謝産物とを比較する工程を含む。
本発明はまた、肺動脈塞栓症、脳卒中、血栓塞栓症、深部静脈血栓症、血栓症、心筋梗塞、および急性冠状動脈症候群を治療するための使用のためのキットを提供する。これらのキットは、(a)式Iの化合物またはその塩を含む薬学的組成物、ここで、該薬学的組成物は容器中にある;ならびに(b)肺動脈塞栓症、脳卒中、血栓塞栓症、深部静脈血栓症、血栓症、および急性冠状動脈症候群を治療するために該薬学的組成物を使用する方法を説明する使用説明書を含む。
容器は、前記薬学的組成物を保持し得る任意のビッセルまたは他の密封されたもしくは密封可能な器具であり得る。例としては、ボトル、アンプル、各区分もしくはチャンバが単回用量の前記組成物を含む、分割されたもしくは複数のチャンバがあるホルダーボトル、各区分が単回用量の前記組成物を含む分割されたホイルパケット、または、単回用量の前記組成物を分配するディスペンサーが挙げられる。容器は、薬学的に許容される材料から作製される当技術分野において公知の任意の従来の形状または形態、例えば、紙もしくは段ボール箱、ガラスもしくはプラスチックボトルもしくは瓶、再密封可能なバッグ(例えば、異なる容器への配置のための錠剤の「レフィル」を保持するため)、または、治療スケジュールに従ってパックから押し出すための個々の用量を有するブリスターパックであり得る。使用される容器は、関連する正確な投薬形態に依存し得、例えば、従来のダンボール箱は、液体懸濁剤を保持するためには一般的に使用されない。単一投薬形態を市販するために、2つ以上の容器が、単一のパッケージで一緒に使用され得ることが、実行可能である。例えば、錠剤は、ボトル中に含有され得、これは、次に、箱内に含有される。一態様において、容器はブリスターパックである。
本発明のキットはまた、単位用量の薬学的組成物を投与するまたは計量するためのデバイスを含み得る。このようなデバイスとしては、以下が挙げられ得る:該組成物が吸入可能な組成物である場合は、吸入器;該組成物が注射可能な組成物である場合は、注射器および針;該組成物が経口液体組成物である場合は、注射器、スプーン、ポンプ、または、容積マークを有するもしくは有さないビッセル;または、キット中に存在する組成物の投薬製剤に好適な任意の他の計量または送達デバイス。
ある態様において、本発明のキットは、本発明の化合物との同時投与についての使用のために上記に列挙されたものの1つのような、第2治療剤を含む薬学的組成物を、別々の容器又はビッセルに含み得る。
実験
実施例13,3,5,5-d 4 -モルホリン(11a)の合成
中間体11aを、下記のスキーム6に概説するように作製した。合成の詳細を以下に記載する。
Figure 2010536755
ジメチル2,2'-オキシジアセテート(34)の合成
無水メタノール100 mL中のジグリコール酸19(17.40 g, 129.76 mmol)の溶液を、窒素雰囲気下で撹拌し、次いで0℃へ冷却した。塩化チオニル(21.72 mL, 35.51 g, 2.3 eq)を、10分(min)にわたって滴下した。得られた混合物を室温(rt)へ加温し、一晩撹拌した。溶媒を真空下で除去し、得られたオイルを高真空下で乾燥し、結晶性白色固体として21.1 g(100%)の34が得られた。
2,2'-オキシビス(1,1-d2-エタノール)(35)の合成
窒素雰囲気下、0℃で、無水THF(700 mL)中のLiAlD4(40.0 g, 0.953 mol, 2.3 eq)(Cambridge Isotope, 98原子% D)の溶液へ、THF 800 mL中の34(67.2 g , 0.414 mol, 1.0 eq)を2時間(h)にわたって滴下した。反応混合物を、2時間、還流条件下で撹拌し、次いで、0℃へ冷却した。この混合物へ、撹拌しながら、40 mL水、40 mLの15% NaOH水溶液、次いで40 mLの水を少しずつ添加した。30分後、固体を濾過によって除去し、THF(500 mL)でリンスした。濾液を真空下で濃縮し、黄色オイルとして29.1 g(64%)の35が得られた。
2,2'-オキシビス(1,1-d2-エタンエタン-2,1-ジイル)ビス(4-メチルベンゼンスルホネート)(36)の合成
0℃で、ピリジン(500 mL)中の35(29.1 g, 0.264 mol)の溶液へ、10分にわたって、塩化p-トルエンスルホニル(115.9 g, 0.608 mol, 2.3 eq)を少しずつ添加した。反応混合物を0℃で1.5時間撹拌し、次いで鹹水600 mL中へ注ぎ、10分間撹拌した。固体を濾過によって回収し、水でリンスし、次いで真空下で乾燥し、白色固体として96.4 g(87%)の36が得られた。
4-ベンジル-3,3,5,5-d4-モルホリン(37)の合成
窒素の雰囲気下で、無水トルエン1.5 L中のビス-スルホネート36(96.4 g, 0.230 mol)へ、ベンジルアミン(252 mL, 246.8 g, 2.303 mmol, 10 eq)を添加した。混合物を18時間還流下で撹拌し、次いでrtへ冷却した。溶媒を減圧下で除去し、過剰のベンジルアミンを真空蒸留によって除去し、37を含有する母液32.12 gが得られ、これを、さらなる精製をせずに次の工程に直接使用した。
3,3,5,5-d4-モルホリン(11a)の合成
メタノール(150 mL)中の37(前の工程から得られた、32.12 g)の溶液へ、20% Pd(OH)2(4 g)を添加した。混合物を、2日間、30 psiの水素の雰囲気下で振盪し、次いで、セライトで濾過し、固体をメタノールでリンスした。濾液を真空下で濃縮し、次いで得られたオイルを無水エーテル300 mLに溶解し、44 mLの4N HClで処理し、白色沈殿物が形成された。エーテルをデカンテーションし、固体をエーテルで再びリンスした。溶媒をデカンテーションし、固体を真空下で乾燥し、白色固体として18.54 g(2工程で64%)の11aが得られた。
実施例2.(S)-5-クロロ-N-((2-オキソ-3-(4-(3-オキソ-2,2,5,5,6,6-d 6 -モルホリノ)フェニル)オキサゾリジン-5-イル)メチル)チオフェン-2-カルボキサミド(101)の合成
化合物101を、上記のスキーム1および下記のスキーム7において概説されるように作製した。合成の詳細は次の通りである。
Figure 2010536755
Figure 2010536755
4-(4-ニトロフェニル)モルホリン-d8(12a)の合成
窒素雰囲気下で、アセトニトリル100 mL中の1-フルオロ-4-ニトロベンゼン10(13.47 g, 95.49 mmol)の撹拌溶液へ、モルホリン-d8 11b(10.0 g, 105.04 mmol, 1.1 eq)(Cambridge Isotope, 98原子% D)、続いてトリエチルアミン(14.64 mL, 10.63 g, 105.04 mmol, 1.1 eq)を添加した。混合物を還流下で16時間撹拌し、次いでrtへ冷却した。次いで、混合物を水400 mLへ注ぎ、酢酸エチル(2 x 400 mL)で抽出した。合わせた有機層を鹹水(300 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮し、次いで真空下で乾燥し、黄色固体として19.1 g(92%)の12aが得られた。
4-(4-ニトロフェニル)-2,2,5,5,6,6-d6-モルホリン-3-オン(13a)の合成
ジクロロメタン500 mL中の12a(14.00 g, 64.74 mmol)の溶液へ、撹拌しながら、過マンガン酸カリウム(30.70 g, 194.20 mmol, 3 eq)およびベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(44.20 g, 194.20 mmol, 3 eq)を添加した。反応混合物を、還流下で15時間撹拌し、次いで、rtへ冷却し、水中10%チオ硫酸ナトリウム350 mLで洗浄した。水層をジクロロメタン400 mLで抽出し、合わせた有機層を鹹水300 mLで洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮した。得られた暗色オイルを、ジクロロメタン中のメタノール(0〜10%勾配)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、黄色−橙色固体として5.76 g(39%)の13aが得られた。出発材料および微量の生成物(合計約7 g)を含有するフラクションを、酸化条件へ再び供した。
4-(4-アミノフェニル)-2,2,5,5,6,6-d6-モルホリン-3-オン(14a)の合成
窒素雰囲気下で、メタノール300 mL中の13a(10.41 g , 45.60 mmol)の撹拌溶液へ、2.0 gの20% Pd(C)/50% H2Oを添加した。混合物を30分間1気圧で水素下に置き、次いで、セライトで濾過した。固体をメタノールでリンスし、濾液を真空下で濃縮し、次いでメタノールで粉砕し、不純物を除去した。固体を真空下で乾燥し、暗褐色固体として6.60 g(73%)の14aが得られた。
Figure 2010536755
HPLC(方法:Zorbax 4.6x50 mm SB-Aq 3.5 μmカラム - 勾配法2〜98% ACN + 0.1%ギ酸、6.0分で;0.63 mL/分;波長:254 nm):保持時間:2.17分;98.0%純度。MS (M+H): 199.1。
元素分析
Figure 2010536755
(R)-4-(4-(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルアミノ)フェニル)-2,2,5,5,6,6-d6-モルホリン-3-オン(16a)の合成
イソプロパノール40 mL中の14a(7.00 g, 35.31 mmol)の溶液へ、(R)-エピクロロヒドリン(4.14 mL, 4.90 g, 52.96 mmol, 1.5 eq)を添加した。混合物を、16時間、還流下で、窒素雰囲気下において撹拌した。次いで、溶媒を真空下で除去し、暗色固体を次の工程において直接使用した。
(R)-4-(4-(5-(クロロメチル)-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)フェニル)-2,2,5,5,6,6-d6-モルホリン-3-オン(38a)の合成
ジクロロメタン100 mL中の16a(前の工程より)の溶液を窒素雰囲気下に置き、カルボニルジイミダゾール(17.18 g, 105.93 mmol, 3 eq)を、撹拌しながら添加した。混合物を3時間rtで撹拌し、次いで真空下で濃縮した。得られたオイルを、ジクロロメタン中のメタノール(0〜10%勾配)で溶離されるシリカゲルを使用するクロマトグラフィーによって精製した。38aを含有するフラクションを合わせ、真空下で濃縮し、次いで、rtで30分間、メタノールで粉砕した。メタノールをデカンテーションし、得られた固体を、50℃で一晩、真空下で乾燥し、ベージュ色の固体として3.27 g(2工程で29%)の38aが得られた。
(S)-2-((2-オキソ-3-(4-(3-オキソ-2,2,5,5,6,6-d6-モルホリノ)フェニル)オキサゾリジン-5-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン(39a)の合成
無水DMF 20 mL中の38a(3.20 g, 10.10 mmol)の溶液へ、フタルイミドカリウム(3.74 g, 20.21 mmol, 2 eq)を添加した。混合物を、窒素雰囲気下で、120℃で2時間、次いでrtで一晩(14時間)、撹拌した。次いで、混合物を125℃へ加熱し、4時間撹拌し、その後、追加のフタルイミドカリウム(1.87 g, 1 eq)を添加した。撹拌を125℃でさらに2時間継続し、混合物をrtへ冷却し、次いで、メタノール300 mL中へ注いだ。30分後に、白色沈殿物が形成された。得られた固体を濾過し、真空下で乾燥し、ベージュ色の固体として2.39 g(55%)の39aが得られた。
(S)-4-(4-(5-(アミノメチル)-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)フェニル)-2,2,5,5,6,6-d6-モルホリン-3-オン(18a)
エタノール50 mL中の39a(2.36 g, 5.52 mmol)の溶液へ、ヒドラジン(0.69 g, 13.81 mmol, 2.5 eq)を添加した。混合物を4.5時間還流下で撹拌し、次いでrtへ冷却した。新たに形成された沈殿物を濾過し、エタノールでリンスした。濾液を真空下で濃縮し、白色固体として900 mgの18aが得られ、これは、微量のフタラジン副生成物を含有した。前記物質を、さらなる精製をせずに、次の工程において直接使用した。
(S)-5-クロロ-N-((2-オキソ-3-(4-(3-オキソ-2,2,5,5,6,6-d6-モルホリノ)フェニル)オキサゾリジン-5-イル)メチル)チオフェン-2-カルボキサミド(101)の合成
0℃で、ジクロロメタン15 mL中の5-クロロチオフェン-2-炭酸(738 mg, 4.54 mmol, 1.5 eq)の溶液へ、塩化チオニル(540 mg, 0.33 mL, 4.54 mmol, 1.5 eq)を滴下した。5滴のDMFを添加し、反応を触媒した。メチルアミンでクエンチしたアリコートを使用して、反応混合物を周期的に分析した。2時間後、0.33 mLの塩化チオニルをさらに添加し、撹拌を2時間継続し、第3部分の塩化チオニル(0.38 mL)を添加した。混合物をrtで1時間撹拌し、次いで、溶媒を真空下で除去した。得られたオイルをジクロロメタン10 mLに溶解し、この溶液を、0℃で、ジクロロメタン15 mL中の18a(900 mg, 3.03 mmol, 1 eq)およびトリエチルアミン(1.27 mL, 919 mg, 9.08 mmol, 3 eq)の溶液へ添加した。混合物をrtで一晩(16時間)加温し、次いで、120 mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液中へ注ぎ、酢酸エチル(2 x 200 mL)で抽出した。合わせた有機層を鹹水(150 mL)で洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を真空下で濃縮し、得られた固体をメタノールから再結晶し、白色固体として740 mg(56%)の化合物101が得られた。母液を濃縮し、メタノールからの再結晶によって、101の第2収穫物130 mg(10%)が得られた。
Figure 2010536755
HPLC(方法:20 mm C18-RPカラム - 勾配法2〜95% ACN + 0.1%ギ酸、95% ACNで1.7分保持して3.3分で;波長:254 nm):保持時間:2.93分;98.2%純度。MS (M+H): 442.2。
元素分析
Figure 2010536755
実施例3.(S)-5-クロロ-N-((2-オキソ-3-(4-(3-オキソ-5,5-d 2 -モルホリノ)フェニル)オキサゾリジン-5-イル)メチル)チオフェン-2-カルボキサミド(114)の合成
Figure 2010536755
モルホリン-d8(11b)の代わりに3,3,5,5-d4-モルホリン(11a)を使用したことを除いて、上記のスキーム7に概説されるように、化合物114を作製した。合成の詳細は次の通りである。
4-(4-ニトロフェニル)-3,3,5,5-d4-モルホリン(12b)の合成
Figure 2010536755
窒素雰囲気下で、アセトニトリル100 mL中の1-フルオロ-4-ニトロベンゼン10(12.16 g, 86.17 mmol, 1.1 eq)の撹拌溶液へ、11a(10.0 g, 78.34 mmol)続いてトリエチルアミン(32.76 mL, 23.78 g, 235.01 mmol, 3.0 eq)を添加した。混合物を還流下で16時間撹拌し、次いでrtへ冷却した。次いで、混合物を水400 mL中へ注ぎ、酢酸エチル(2 x 700 mL)で抽出した。合わせた有機層を鹹水(300 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮した。得られたオイルを、ジクロロメタン中のメタノール(0〜10%勾配)で溶離されるシリカゲルを使用するクロマトグラフィーによって精製し、黄色固体として14.94 g(90%)の12bが得られた。
4-(4-ニトロフェニル)-5,5-d2-モルホリン-3-オン(13b)の合成
Figure 2010536755
ジクロロメタン700 mL中の12b(16.20 g, 76.32 mmol)の撹拌溶液へ、過マンガン酸カリウム(36.18 g, 228.96 mmol, 3 eq)およびベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(52.15 g, 228.96 mmol, 3 eq)を添加した。反応混合物を還流下で24時間撹拌し、別の36 gの過マンガン酸カリウムを添加した。さらに24時間後、反応物をrtへ冷却し、水中10%チオ硫酸ナトリウム350 mLで洗浄した。水層をジクロロメタン(2 x 400 mL)で抽出し、合わせた有機層を鹹水300 mLで洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮した。得られた暗色オイルを、ジクロロメタン中のメタノール(0〜10%勾配)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、黄色−橙色固体として4.56 g(27%)の13bが得られた。出発材料および微量の生成物(合計約7 g)を含有するフラクションを、上記に列挙される酸化条件へ再び供した。
4-(4-アミノフェニル)-5,5-d2-モルホリン-3-オン(14b)の合成
Figure 2010536755
窒素雰囲気下で、メタノール100 mL中の13b(4.50 g, 20.07 mmol)の撹拌溶液へ、1.0 gの20% Pd(C)/50% H2Oを添加した。混合物を、2時間1気圧で水素下に置き、次いでセライトで濾過した。固体をメタノールでリンスし、濾液を真空下で濃縮し、暗褐色固体として3.57 g(91%)の14bが得られた。
(R)-4-(4-(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルアミノ)フェニル)-5,5-d6-モルホリン-3-オン(16b)の合成
Figure 2010536755
イソプロパノール20 mL中の14b(3.41g, 17.56 mmol)の溶液へ、(R)-エピクロロヒドリン(2.06 mL, 2.44 g, 26.33 mmol, 1.5 eq)を添加した。混合物を、窒素雰囲気下において還流下で16時間撹拌した。次いで、溶媒を真空下で除去し、暗色固体を次の工程において直接使用した。
(R)-4-(4-(5-(クロロメチル)-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)フェニル)-5,5-d6-モルホリン-3-オン(38b)の合成
Figure 2010536755
ジクロロメタン50 mL中の16b(前の工程より)の溶液を、窒素雰囲気下に置き、カルボニルジイミダゾール(8.56 g, 52.67 mmol, 3 eq)を、撹拌しながら添加した。混合物をrtで3時間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。得られたオイルを、ジクロロメタン中のメタノール(0〜10%勾配)で溶離されるシリカゲルを使用するクロマトグラフィーによって精製し、ベージュ色の固体として1.62 g(2工程で30%)の38bが得られた。
(S)-2-((2-オキソ-3-(4-(3-オキソ-5,5-d2-モルホリノ)フェニル)オキサゾリジン-5-イル)メチル)イソインドリン-1,3-ジオン(39b)の合成
Figure 2010536755
無水DMF 10 mL中の38b(1.60 g, 5.12 mmol)の溶液へ、フタルイミドカリウム(2.81 g, 15.35 mmol, 3 eq)を添加した。混合物を窒素雰囲気下にて120℃で3.5時間撹拌し、次いで、rtへ冷却した。溶媒を真空下で除去し、残りの固体をメタノールで粉砕し、濾過し、真空下で乾燥し、ベージュ色の固体として1.22 g(56%)の39bが得られた。
(S)-4-(4-(5-(アミノメチル)-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)フェニル)-5,5-d6-モルホリン-3-オン(18b)の合成
Figure 2010536755
エタノール40 mL中の39b(1.57 g, 3.75 mmol)の溶液へ、ヒドラジン(0.47 g, 9.39 mmol, 2.5 eq)を添加した。混合物を還流下で2時間撹拌し、次いでrtへ冷却した。新たに形成された沈殿物を濾過し、エタノールでリンスした。濾液を真空下で濃縮し、白色固体として758 mgの18bが得られ、これは、微量のフタラジン副生成物を含有した。前記物質を、さらなる精製をせずに、次の工程において直接使用した。
(S)-5-クロロ-N-((2-オキソ-3-(4-(3-オキソ-5,5-d2-モルホリノ)フェニル)オキサゾリジン-5-イル)メチル)チオフェン-2-カルボキサミド(114)の合成
0℃で、ジクロロメタン15 mL中の5-クロロチオフェン-2-炭酸(628 mg, 3.86 mmol, 1.5 eq)の溶液へ、塩化チオニル(1.53 g, 0.94 mL, 12.88 mmol, 5 eq)を滴下した。5滴のDMFを添加し、反応を触媒した。メチルアミンでクエンチしたアリコートを使用して、反応混合物を周期的に分析した。2時間後、追加の2.16 mLの塩化チオニルを添加し、撹拌を2時間継続した。溶媒を真空下で除去し、得られたオイルをジクロロメタン10 mLに溶解し、この溶液を、0℃で、ジクロロメタン10 mL中の18b(758 mg, 2.58 mmol, 1 eq)およびトリエチルアミン(1.08 mL, 782 mg, 7.73 mmol, 3 eq)の溶液へ添加した。混合物をrtへ一晩(16時間)加温し、次いで、120 mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液中へ注ぎ、酢酸エチル(2 x 200 mL)で抽出した。合わせた有機層を鹹水(150 mL)で洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を真空下で濃縮し、得られた固体をメタノールから再結晶し、白色固体として215 mg(13%)の化合物114が得られた。母液を濃縮し、メタノールからのさらなる再結晶によって、114の第2収穫物110 mgが得られ、これは、主要な不純物を含有した。
Figure 2010536755
HPLC(方法:Waters Atlantis T3 2.1 x 50 mm 3 μm C18カラム -勾配法 14分で5〜95% ACN + 0.1%ギ酸、95% ACNで4分保持;1.0 mL/分;波長:254 nm):保持時間:5.03分;99.4%純度。MS (M+H): 438.0。
元素分析
Figure 2010536755
実施例4.ミクロソーム中における代謝安定性の評価
あるインビトロ肝臓代謝研究が、以下の参考文献において以前記載され、これらの各々は、それらの全体が本明細書に組み入れられる:Obach, RS, Drug Metab Disp, 1999, 27:1350;Houston, JB et al., Drug Metab Rev, 1997, 29:891;Houston, JB, Biochem Pharmacol, 1994, 47:1469;Iwatsubo, T et al., Pharmacol Ther, 1997, 73:147;およびLave, T, et al., Pharm Res, 1997, 14:152。
ミクロソームアッセイ:
式Iの化合物の代謝安定性を、プールされた肝臓ミクロソームインキュベーションを使用してテストする。次いで、フルスキャンLC-MS分析を、主要代謝産物を検出するために行う。プールされたヒト肝臓ミクロソームへ曝露された、テスト化合物のサンプルを、HPLC-MS(またはMS/MS)検出を使用して分析する。代謝安定性を測定するために、多重反応モニタリング(MRM)を使用し、テスト化合物の消滅を測定する。代謝産物検出については、Q1フルスキャンを、サーベイスキャンとして使用し、主要代謝産物を検出する。
実験手順:
ヒト肝臓ミクロソームは、商業的供給源(例えば、Absorption Systems L.P. (Exton, PA))から得られる。インキュベーション混合物を以下のように作製する。
反応混合物組成
肝臓ミクロソーム 1.0 mg/mL
NADPH 1 mM
リン酸カリウム,pH 7.4 100 mM
塩化マグネシウム 10 mM
テスト化合物 1μM
肝臓ミクロソームとのテスト化合物のインキュベーション:
補因子を引いた、反応混合物を作製する。反応混合物(補因子無し)のアリコートを、37℃で3分間、振盪水浴中においてインキュベートする。反応混合物の別のアリコートを、ネガティブコントロールとして作製する。テスト化合物を、1μMの最終濃度で、反応混合物およびネガティブコントロールの両方へ添加する。反応混合物のアリコートを、プレーンな有機溶媒(テスト化合物ではない)の添加によって、ブランクコントロールとして作製する。反応を、補因子の添加(ネガティブコントロール中へではない)によって開始し、次いで37℃で振盪水浴中においてインキュベートする。アリコート(200 μL)を、複数の時点(例えば、0、15、30、60、および120分)で、3重で回収し、800 μLの氷冷した50/50 アセトニトリル/dH2Oと合わせ、反応を終了させる。ポジティブコントロールである、テストステロンおよびプロプラノロール、ならびにリバロキサバンを、別の反応において、テスト化合物と同時に各々実行する。
全てのサンプルを、LC-MS(またはMS/MS)を使用して分析する。LC-MRM-MS/MS法を代謝安定性について使用する。また、Q1フルスキャンLC-MS法を、ブランクマトリックスおよびテスト化合物インキュベーションサンプルについて行う。Qlスキャンは、サーベイスキャンとして役立ち、可能性のある代謝産物を示し得るサンプル独特なピークを同定する。これらの可能性のある代謝産物の質量は、Q1スキャンから測定され得る。
SUPERSOMESTMアッセイ。種々のヒトシトクロムP450特異的SUPERSOMESTMを、Gentest (Woburn, MA, USA)から購入する。100 mMリン酸カリウム緩衝液(pH 7.4)中に25 pmolのSUPERSOMESTM、2.0 mM NADPH、3.0 mM MgCl、および1 μMのテスト化合物を含有する反応混合物1.0 mLを、37℃において3重でインキュベートする。ポジティブコントロールは、テスト化合物の代わりに1μMのリバロキサバンを含有する。ネガティブコントロールは、GenTest (Woburn, MA, USA)から購入したControl Insect Cell Cytosol(ヒト代謝酵素を欠いた昆虫細胞ミクロソーム)を使用した。アリコート(50 μL)を、種々の時点(例えば、0、2、5、7、12、20、および30分)で、各サンプルから除去し、マルチウェルプレートのウェル中に置き、各アリコートへ、内部標準としての3μMハロペリドールを含む氷冷アセトニトリル50μLを添加し、反応を停止させる。
除去したアリコートを含有するプレートを、-20℃フリーザー中に15分間置き、冷却する。冷却後、脱イオン水100 μLを、プレート中の全てのウェルへ添加する。次いで、プレートを、3000 rpmで10分間、遠心分離機中において回転する。次いで、上澄みの一部(100 μL)を除去し、新しいプレート中に置き、質量分析法を使用して分析する。
実施例6.経口投与後の雄性Sprague Dawleyラットにおける化合物101の薬物動態の評価
リバロキサバンおよび化合物101の別個の溶液を、20%エタノール、60% PEG400、20%ジメチルイソソルビドを使用して調製し、10 mg/mLの濃度を得た。各溶液の濃度を、さらなる使用の前にHPLCによって確認した。リバロキサバンおよび化合物101の併用用量を、前記2つの溶液を1.09:1の比で混合することによって調製し、リバロキサバン5.45 mg/mLおよび化合物101については5 mg/mLの最終濃度を得た。
2匹の雄性Sprague Dawleyラットに、リバロキサバン(5.45 mg/kg)および化合物101(5 mg/kg)を含有する併用用量を、経口胃管栄養によって投与した。血液サンプル(約0.25 mL)を、0分(min)(投与前)、投与後5分、15分、30分、1時間、1.5時間、2時間、4時間、6時間、8時間、10時間および24時間で、経口投与後に後眼窩から回収した。血液サンプルを回収の15分以内に氷上に保存し、遠心分離し、血漿を採取した。血漿を即座にデカンテーションし、分析まで-20℃で凍結した。
血漿サンプルの分析を、高速液体クロマトグラフィー/質量分析(HPLC/MS/MS)法を使用して行った。LCシステムは、アイソクラチックポンプ(1100シリーズ)、オートサンプラー(1100シリーズ)および脱気装置(1100シリーズ)を備えたAgilent(Agilent Technologies Inc. USA)液体クロマトグラフを含んだ。質量分光分析を、ESIインターフェースを備える、AB Inc (Canada)製のAPI3000(トリプル四重極)機器を使用して行った。データ獲得および制御システムを、ABI Inc製のAnalyst 1.4ソフトウェアを使用して作成した。化合物101と比較して9%増加された投与量を補正するために、0.91を掛けることによって、リバロキサバンについてのデータを修正した。
結果を下記の表に示す。
(表2)ラットにおける経口同時投与後の化合物101およびリバロキサバンの計算された薬物動態値
Figure 2010536755
上記のデータは、化合物101が、リバロキサバンと比較して、16%より高いAUCの増加および14%より高いCmaxの増加を実証したことを示している。
さらに説明することなく、当業者は、前述の説明および例示的な実施例を使用して、本発明の化合物を製造および使用し、特許請求される方法を実施することができると考える。前述の議論および実施例は、特定の好ましい態様の詳細な説明を示すにすぎないことが理解されるべきである。本発明の精神および範囲を逸脱することなく、種々の修飾物および均等物が作製され得ることが、当業者に明らかである。上記に議論または引用された全ての特許、学術論文および他の文書が、参照により本明細書に組み入れられる。

Claims (20)

  1. 式I:
    Figure 2010536755
    (式中:
    X1a、X1b、X2a、X2b、X3a、X3b、Y1a、およびY1bの各々は、独立して、水素および重水素より選択され、
    少なくとも1つのXまたは1つのY変数が重水素である)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  2. 共通の炭素原子に結合した各Xおよび各Yが同一である、請求項1記載の化合物。
  3. X1a、X1b、X2aおよびX2bが同時に重水素であり;並びに
    X3aおよびX3bが同時に水素である、請求項1または2記載の化合物。
  4. X1a、X1b、X2aおよびX2bが同時に水素であり;並びに
    X3aおよびX3bが同時に重水素である、請求項1または2記載の化合物。
  5. X1a、X1b、X3aおよびX3bが同時に水素であり;並びに
    X2aおよびX2bが同時に重水素である、請求項1または2記載の化合物。
  6. X2a、X2b、X3aおよびX3bが同時に水素であり;並びに
    X1aおよびX1bが同時に重水素である、請求項1または2記載の化合物。
  7. X1a、X1b、X2a、X2b、X3aおよびX3bが同時に重水素である、請求項1または2記載の化合物。
  8. Y1aおよびY1bが同時に重水素である、請求項1〜7のいずれか一項記載の化合物。
  9. Y1aおよびY1bが同時に水素である、請求項1〜7のいずれか一項記載の化合物。
  10. 下記の表に記載の化合物のいずれか1つより選択される、請求項1記載の化合物:
    Figure 2010536755
  11. 重水素と指定されていない原子がその天然同位体存在度で存在する、請求項1〜10のいずれか一項記載の化合物。
  12. 請求項1記載の化合物および薬学的に許容される担体を含む、パイロジェンフリー組成物。
  13. 肺動脈塞栓症、脳卒中、血栓塞栓症、深部静脈血栓症、血栓症、心筋梗塞、急性冠状動脈症候群、凝固障害、微小血管障害および血小板減少性紫斑病より選択される疾患または状態の治療または予防に有用な第2治療剤をさらに含む、請求項12記載の薬学的組成物。
  14. 第2治療剤がアスピリンである、請求項13記載の薬学的組成物。
  15. 細胞と請求項1記載の化合物または請求項12記載の組成物とを接触させる工程を含む、細胞中における凝固第Xa因子の活性を阻害する方法。
  16. その必要がある患者において、凝固第Xa因子の阻害剤によって有利に治療される疾患を治療する方法であって、有効量の請求項1記載の化合物または請求項12記載の組成物を該患者へ投与する工程を含む、前記方法。
  17. 疾患が、肺動脈塞栓症、脳卒中、血栓塞栓症、深部静脈血栓症、血栓症、心筋梗塞、急性冠状動脈症候群、凝固障害、微小血管障害および血小板減少性紫斑病より選択される、請求項16記載の方法。
  18. 疾患が、肺動脈塞栓症、脳卒中、血栓塞栓症、深部静脈血栓症、血栓症、心筋梗塞および急性冠状動脈症候群より選択される、請求項17記載の方法。
  19. 肺動脈塞栓症、脳卒中、血栓塞栓症、深部静脈血栓症、血栓症、心筋梗塞、急性冠状動脈症候群、凝固障害、微小血管障害および血小板減少性紫斑病より選択される疾患の治療に有用な第2治療剤を、その必要がある患者へ同時投与する追加の工程を含む、請求項16〜18のいずれか一項記載の方法。
  20. 治療される疾患が急性冠状動脈症候群であり、第2治療剤がアスピリンである、請求項19記載の方法。
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