JP2010535188A - 関節疾患若しくは関節痛の治療用又は審美的な目的若しくは他の目的のための皮膚の治療用の方法及び化合物並びに化合物の調製方法 - Google Patents

関節疾患若しくは関節痛の治療用又は審美的な目的若しくは他の目的のための皮膚の治療用の方法及び化合物並びに化合物の調製方法 Download PDF

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Abstract

好ましくは、一般に血漿であり、具体的には多血小板血漿(PRP)であり、好ましくは、増殖因子(PRGF)に富む血漿及び/又は前述の血漿のうちのいずれかの上清である、少なくとも1種の血液由来物質を含む化合物の適用の浸潤を含む、関節疾患若しくは関節痛の治療方法、又は皮膚の治療方法。本発明の方法は、治療される領域のかなりの軽減及びさらには再生を可能にする。場合によっては、血液由来物質は、ヒアルロン酸(HA)及び/又はHA由来化合物と混合し、それによってより一層有益な効果を達成することができる。

Description

本発明は、関節疾患又は関節痛を治療する方法(特に、変形性関節症の治療方法)及び審美的な目的又は他の目的のために皮膚を治療する方法に関する。本発明はまた、両方の方法に用いることができる化合物及び前記化合物の調製方法に関する。
近年では、組織の変質を軽減させる又は防止する新規な治療を探索した結果、再生医学の分野で著しい進歩を遂げてきた。組織は、摩耗、老化又は疾患によって変質する恐れがある。こうした進歩の非常に重要な部分には、「自己由来」化合物として知られる一定の製剤又は化合物の開発が関与している。自己由来化合物は、(たとえば、患者の血液から得られるなど)患者自身に由来することを特徴としている。自己由来化合物は、拒絶の危険を避けるために、患者自身の資源を用いる医学的な解決方法を求めてますます開発されている。さらに、一般的な物質(患者から得られていない物質)から作られた化合物の代わりに自己由来化合物を使用すると、自己由来化合物が自然修復過程に関与し、それを加速する生体活性分子を提供するという事実によって、組織修復を改善し促進することが観察されている。自己由来化合物は生体適合性である、言い換えれば、体が自己由来化合物を体そのものとして認識すること特徴としている。その上、自己由来化合物は生分解性であり、そのin vivo分解中、自己由来化合物は、(分解するときに、再生過程を妨害する、さらには防止する炎症反応を潜在的に生じる、体で生成されていない生成物を生成する合成化合物の場合ではない)修復機序によって干渉するのではなく増強する天然の副次的生成物又は代謝産物を放出する。自己由来化合物はまた、バイオミメティックである、言い換えれば、宿主組織との自己由来化合物の相互作用によって生理的修復機序を模倣する。自己由来生成物の別の珍しい特性は、その分子の複雑性である。すなわち、自己由来生成物の分子は、多分子性化合物、すなわち、修復過程の様々な段階で影響を与える分子である。この効果を合成生成物で達成すること、言い換えれば、これらの特性を有する分子混合物の合成を設計し実行すること、保健法令にしたがってその効率及びバイオセイフティーを証明すること及びこうした合成を臨床環境に移すことは、非常にコストのかかる工程であるはずである(実際に、使用できる従来の治療法は、単一の物質に基づいている)。
再生医学で用いられる自己由来化合物のうち、多血小板血漿(PRP)化合物が知られている。PRP化合物は、患者の血液から得られ、それらが有する個々の性質、すなわち、組織修復因子としても知られる修復分子の(血小板の内側からの)限局的な放出のため主に再生医学で用いられる。修復分子のうち、「増殖因子」と総称的に名付けられた、非常によく知られた細胞シグナルが知られている。PDGF、TGF−β、IGF−I、HGF、VEGF、EGF及びbFGFが含まれる増殖因子は、細胞膜にある特異的な受容体によって損傷した組織の細胞に協調的に作用する。増殖因子と細胞との相互作用は、細胞活性を決定する上で重要である。これらの増殖因子は、有糸分裂を誘発し、オートジェネシスを修正し、細胞外マトリックスの合成及び組織のリモデリングを修正することができ又はできず、これらすべては損傷した組織の再生に関わる過程である。
一般的に言えば、PRP化合物は、基本的な4つの段階、すなわち、患者の血液の抽出;その血液の異なる部分への分離;その異なる部分からの多血小板部分(PRP)の単離;及び修復分子を放出するように前記PRPの(活性化としても知られている)凝固を伴う調製方法から得られる。その結果、(凝固の程度に応じた)個々のコンシステンシー及び生物活性を有するPRP化合物が得られる。従来技術で知られるこれらの段階は、多くの異なる方法で構成し実施することができ、したがって、PRP化合物のかなり異なる質及び量の組成をもたらす。たとえば、いくつかの周知のPRP化合物は、多血小板血漿及び多白血球血漿であるが、他の周知のPRP化合物は血小板に富む白血球が含まれていない血漿である。白血球が存在しないことにより、一連の有利な効果を実現することができる。まず第一に、これらの化合物の調製の再現性は高まり、PRP化合物は、異なる好都合な生物学的特性を備える。たとえば、前記好都合な生物学的特性の1つは、全白血球の60〜70%を表し、(近くにある細胞を無差別に破壊する)遊離基の発生源及び「メタロプロテイナーゼ」(細胞外マトリックスの成分を破壊する、具体的にはMMP−8及びMMP−9)として知られるタイプの酵素の発生源であるため、修復中の組織に有害とみなされる、「好中球」として知られるいくつかの白血球の不存在である。
PRGF化合物は、再生医学で用いられるPRP化合物のタイプである。PRGF化合物は、適度な数の血小板を含み、白血球を含まないPRP化合物であり、修復分子の放出をもたらすその活性化は、塩化カルシウムを加えることによって誘発される。塩化カルシウムを加えると、「フィブリン」として知られる天然のポリマーが形成される。前述の効果を提供するのと同様に、白血球が存在しないことによりフィブリンの安定性が高まる、言い換えれば、それはフィブリンの分解を遅らせる。これは、フィブリンが、(前記マトリックスの分解を促進する)フィブリンマトリックスを破壊する加水分解酵素であり、顆粒球として知られる白血球の活性化の結果として生成されるエラスターゼの影響がないという事実によるものである。
現況技術は、PRGF化合物の異なる変形法、その製造手順、及び様々な医学上の状況における及びex vivo細胞培養技術におけるその適用を含む。主に、米国特許第6569204号、スペイン特許第2180438(B2)号及びスペイン特許第2221770(B2)号が知られている。これらの特許は、PRGF化合物の調製手順及び人工歯根又は他のタイプの補てつの挿入中の骨組織の再生におけるその使用、並びに洗眼剤、点眼薬としてのその使用、さらにはex vivoで細胞を増大する際のその使用を記載している。現在は通常の、これらの適用におけるPRGF化合物の使用は、非常に有益であることが証明されている。
本発明は、適用分野及び増殖因子に富む化合物(PRGF化合物)の使用方法、具体的には、一般に多血小板化合物(PRP)及び血液由来化合物の使用方法を、上記の従来の適用以外の適用に広げることを目標とする。
本発明の一目的は、少なくとも1種の血液由来物質を含む化合物の関節への浸潤を含む、関節疾患又は関節痛の治療方法を提供することである。血液由来物質は、関節の生物学的条件及び機械的条件の両方を修正することのできる生物学的特性を有している。前記血液由来物質は、血漿及び/又は血漿の上清であることが好ましい。血漿は、多血小板血漿(PRP)が好ましく、PRPのうち、増殖因子に富む血漿(PRGF)が好ましい。
本発明による方法は、軽度の関節痛から軟骨疾患又は変形性関節症などの疾患までの状態の治療を可能にする。
本発明の他の目的は、審美的な目的又は他の目的のために、外用又は少なくとも1種の血液由来物質を含む化合物を皮膚の下に浸潤させることを含む、皮膚の治療方法を提供することである。前述の場合のように、前記血液由来物質は、血漿及び/又は血漿の上清であることが好ましい。血漿は、多血小板血漿(PRP)が好ましく、PRPのうち、増殖因子に富む血漿(PRGF)が好ましい。
本発明の他の目的は、少なくとも1種の血液由来物質、及びヒアルロン酸(HA)及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物を含む化合物を提供することである。前記化合物は、血液由来物質自体の特性をHAの特性と組み合わせるため、前述の適用に対して特に有利な特性を示す。さらに、その化合物は、両方の成分の組み合わせの結果として新規な効果を達成する。
最後に、本発明の他の目的は、前述の化合物の調製方法を提供することである。
本発明の一目的は、少なくとも1種の血液由来物質を含む化合物の関節への浸潤を含む、疼痛又は疾患を有する関節の治療方法を提供することである。本発明の方法によれば、軽度の疼痛から軟骨疾患又は変形性関節症などの疾患までの状態を治療することができる。
変形性関節症は、周知のように、人口で高い発生率及び有病率を伴う関節疾患である。50歳を超える人口の10%が変形性関節症に罹っている。変形性関節症は、療法がなく、生活の質に大きな影響があり、変性し、また時間の経過と共に悪化する。その社会的及び経済的影響は、労働時間及び医療費の損失のどちらに関しても非常に重大である。現時点では、症状(主に疼痛)を治療することを目的とした、姑息療法が用いられている。こうした目的のために、鎮痛薬及び抗炎症薬は投与される。しかし、こうした治療法は、関節が重篤に悪化するまで進展する疾患の経過を停止も変更もしない。このような極端な場合の対処は、大手術による関節置換である。或いは、IGF−I又はbFGF(米国特許第6645945号、米国特許出願公開第2004017695号)などの増殖因子の個々の適用を要する治療法もまた知られている。しかし、これらは、いくつかの同時に起こる問題のため、すなわち、非常に長期でコストのかかる方法が、実験室においてそれらの合成及び精製を実施し、in vivoにおけるバイオセイフティー及び効率を証明し、合成薬に関する法律上の健康要件を満たすために必要とされるため、臨床環境において未だに用いられていない。これらの効率を証明することに関して、患者の異質性及び関節疾患の複雑性により、単一の機序に干渉する単一の因子を投与することは、複数の過程を要する複雑な病理過程の修正に対して不十分である恐れがあるようである。
関節軟骨中で作用する修復分子を放出することのできる生物学的特性を有する物質を使用する本発明による治療により、新規且つ非常に重要な治療効果を達成することが予想される。これらの効果には、関節の生理的状態を回復するいくつかの能力が含まれる。
本発明によれば、血液由来物質は、様々な度合いの重篤度の関節の病訴又は損傷を軽減するために、さらには他の状況で、いつでも浸潤させることができる。たとえば、血液由来物質は、滲出、炎症及び関節痛が起こる場合、関節から病的な滑液を抽出した後、関節中で浸潤させることができる。したがって、より健常な生体の関節内の環境を提供する物質によって、病的な滑液は置換される。血液由来物質は、(関節を満たす滑液の産生を担う)滑膜細胞として知られる滑膜の細胞に作用し、それによって、ヒアルロン酸及び他の分子の産生を刺激し、抗炎症薬として作用し、疼痛を緩和する。血液由来物質は、軟骨細胞の代謝活性を促進し、関節を分解する酵素を阻害し、ヒアルロン酸の産生を刺激するために、関節鏡視下手術後に関節上で浸潤させることもできる。血液由来物質は、関節鏡検査中に洗浄された結果として、関節がその生体因子を失ったという事実によって、特に注目に値する分子プロフィール及び生体の関節の環境を回復する。
本発明の他の目的は、少なくとも1種の血液由来物質を含む化合物の経皮注入、皮下注射又は筋肉内注射による、外用又は浸潤を含む皮膚の治療方法を提供することである。
血液由来物質は、(最終化合物による治療を適用しようとする患者から得られた)自己由来であっても(患者から得られていないが、同じ種の検体から得られた)同種であってもよい。自己由来である血液由来物質の利点は、使用しようとするときすぐに調製することができ(貯蔵システムを全く必要としないことを意味する)、それによって、治療コストを削減することである。さらに、自己由来である血液由来物質は完全に生体適合性であり、すなわちいかなる免疫反応も起こさない。対照的に、同種物質の使用は、その血液(一般的な)中の及び血液由来配合物のいずれかにおけるGFのコンシステンシーに影響を与える恐れがあり、したがって、このタイプの治療の利点から恩恵を受けない、複雑な全身性疾患の患者の治療に関心が持たれ得る。このような場合には、証明された修復特性を有する健常者の血液に由来する物質を用いることによってその状況を扱うことができる。
血液由来化合物は、一般に、特異的な適用又は臨床例のための適当な組成物を作る必要があるいずれかの方法で生成された、すべてのタイプの血漿であることが好ましい。言い換えれば、血小板、白血球及びその他の成分の個々の含有量を有する血漿は、それが得られる方法に応じたその組成を用いる。血漿を用いる利点は、修復分子(増殖因子など)が、組織及び治療領域の自然な要求によって決定される順序及び速さで放出されることである。言い換えれば、再生物質の放出は、(後の段階で示すように、本発明の他の実施形態と対照的に)制御された方式で起こる。その結果、再生過程はよりゆっくりとしているが、より完全である。
血液由来化合物は、多血小板血漿(PRP)が好ましい。血小板は、修復過程において決定的な役割を果たす生物活性物質を有する異なる構造又は修復分子を含むため、組織を修復する上で必須である。これらの修復分子のうち、前述の「増殖因子」(PDGF、TGF−β、IGF−I、HGF、VEGF、EGF、bFGFなど)は見出すことができる。増殖因子は、有糸分裂を誘発することができ又は誘発することができず、オートジェネシスを修正することができ、細胞外マトリックスの合成を修正することができ、組織のリモデリングを修正することができる。
すべての既知の多血小板血漿(PRP)のうち、本発明は増殖因子(PRGF)に富む血漿を用いる実施形態であり、このタイプのPRP化合物が、この文献の説明においてすでに詳述している他のPRP化合物に対して一連の利点を示すため、特に有利である。この特定のPRGFに基づく実施形態はまた、関節の適用に関係する他の利点を示している。まず第1に、この実施形態は、関節軟骨の破壊を担うメタロプロテイナーゼ(MMP)として知られる酵素の破壊活性を遮断する又は中和させる分子を含む。たとえば、PRGFはTIMP及びα−マクログロブリンを含み、したがって、その適用は軟骨の破壊を停止することができる。第2に、PRGFは、軟骨の同化を促進する(言い換えれば、マトリックスの合成を促進する)IGF−1及びTGF−β1などの因子を含んでいる。したがって、PRGFを用いた治療は、新規な細胞外マトリックスの合成を誘導する。
増殖因子(PRGF)に富む血漿は、米国特許第6569204号で開示された方法にしたがって又は他の適当な方法にしたがって調製することができる。
代替的に又は相補的に、本発明で用いる血液由来物質は、血漿の凝固から生ずる上清からなり得る又はそれを含み得る。このような場合では、血漿を用いる実施形態とは違って、組織又は治療領域に対する上清の効果がより速い結果、修復分子(増殖因子など)はすでに放出され、すぐに作用することができる。同時に、上清は、血漿を用いる実施形態と対照的に、上清を適用した後治療領域でより分散され、限局しにくい結果、液体である。
具体的には、血液の上清は、多血小板血漿(PRP)の凝固から得られた上清であると有利である。この上清は、PRP化合物の前述の特性に関連する利点を示す。
上清は、増殖因子(PRGF)に富む血漿の凝固から得られることが好ましい。この最後の場合では、上清は、たとえば、スペイン特許第2221770号で開示された手順で得ることができる。この上清は、PRGF化合物の前述の特性に関連する利点を示す。
本発明はまた、すべてのタイプの、血漿及び上清の組み合わせを考えている。血漿が比較的粘性のコンシステンシーを有し、上清が液体のコンシステンシーを有するため、互いの量により、化合物を用いようとする適用で必要とされる個々のコンシステンシーを有する化合物を達成することを可能にする。
本発明の他の目的は、自己由来又は同種である少なくとも1種の血液由来物質、ヒアルロン酸(HA)及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物を含む化合物である。ヒアルロン酸(HA)は、医学の他の領域のうち整形外科、外傷学、美容医学、耳鼻咽喉科及び眼科で用いる物質である。HAの最も重要な特徴は、HA分子が水分子を組織の内側で固定することができる結果としての、その吸湿性、すなわち、その水への誘引である。前記吸湿性は、細胞間質の体積及びすべての組織の水和を担っている。その分解の間、HAは体積における変動が全くない(等容性である)。このような性質によって、HAは、充填剤を提供し、水分を制御し、組織の空間を増やすことができるため、基本的に機械的な目的のために用いられる。HAはまた、手術中繊細な領域の保護として用いることもでき、(米国特許出願公開第20050182022号又は米国特許第6645945号の文献中にあるように)生体液を置換する又は補充し、潤滑を与えることができる。しかし、HAは、生物活性が全く知られていない。言い換えれば、HAは、適用される組織と生物学的に相互に作用していない。したがって、本発明によれば、ヒアルロン酸(HA)の機械的な、構造的な及び潤滑の特性を血液由来物質の生物学的特性と組み合わせることは特に有利である。その獲得に関して、HAは、ある種の動物又はヒトの組織(皮膚及び滑液で特に豊富である)から精製することができ、或いは実験室における細菌による発酵及びその後の精製の過程で得ることができる。その化学的性質に関して、HAはすべての動物種において同一であり、すべての組織の細胞間隙を占有するため、「普遍的な」多糖類であり、N−アセチルグルコサミン及びグルクロン酸の反復によって形成されるポリマーである。
上記の通り、本発明によれば、純粋なHA又はHA由来化合物を用いることができる。HA由来化合物は、一連の因子に応じていくつかの変形法を示すことができる。1つの因子は、ヒアルロン酸(HA)の分子量である。他の因子は、ヒアルロン酸(HA)の供給源であり、これは、動物(雄鳥のとさか、サメのひれなど)又は他の生物学的供給源(臍帯、眼など)であってもよく、細菌による発酵、組換え技術などであってもよい。追加的な因子は、架橋を創出することによってヒアルロン酸を化学的に修正するか、化学的−物理的に修正するかである。さらなる因子は、塩(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウムなど)、エステル、ヘミエステル、部分エステル(アルギン酸塩誘導体、重金属塩)、硫酸化誘導体若しくはN−硫酸塩、アミド誘導体を含み得る、或いは任意の残基又はOH−、O−若しくは他の置換基を有するHA由来化合物の範囲である。最後に、他の因子は、顆粒状、球状、粉状、繊維状、海綿状などになり得る幾何学的な形状のHAである。
様々な理由で、本発明による化合物は、関節疾患又は関節痛の治療において及び皮膚の治療において特に有利な形態で用いることができる。
−もちろん、各成分の特性、すなわち、上記で説明した血液由来物質の天然の生物学的且つ再生の性質;HA自体の性質(弾性、粘性、潤滑への寄与、緩衝作用)を利用する。さらに、HAを血液由来物質と組み合わせるという事実は、追加の有利な効果を有する。たとえば、血液由来物質だけで得られた場合よりも、より安定した化合物(より少ない分解)を得られる。
−血液誘導体の作用の結果、組織細胞によって生成された外来性HAを、その特性のため比較的速やかに消失する傾向にある、(化合物によって提供された)初期の外来性HAに加えるため、関節でHAが一時的により長く存在することが達成される。言い換えれば、ある種のフィードバックループを創出する、すなわち、後者は前者が消失しないことを保証して、HAは、血液誘導体の作用を促進する。
−増殖因子の放出及び作用のより大きな空間的制御を達成する、すなわち、(HAのない血液由来物質を適用するのと比較して)治療領域における増殖因子のより大きな限局を達成する。これは、HAの等容性及び吸湿性の性質によるものであり、それによって、前記領域において血液由来物質の水溶性修復分子を保持することができる。このようにして、HAは、血液由来物質の生物活性を、作用させようとする「標的」組織が位置する領域で十分に長く確認できるようにする。この効果は、HAを含まない血液由来物質の適用に関して、有利であり独創的である。たとえば、HAを含まないPRGFを適用する場合には、PRGFに含まれるフィブリンのネットワークは、非常に短い期間限局した修復分子を維持する。すなわち、フィブリンは、修復分子を含む上清液を収縮させ放出するが、それは、前記上清液が他の領域を通して拡大し、分散し、漏出する場合であり得る。このような結果では、標的領域の制御が失われるはずであり、修復分子は最終的にそれらが必要とされない他の領域でその影響を及ぼすはずである。論理的に、HAを含まないPRGFの修復分子のこの分散は、治療領域の特性、PRGFのコンシステンシー及び他の因子に応じてより小さい程度又はより大きい程度で起こる。
−(HAを含まない血液由来物質の適用と比較して)増殖因子の放出及び作用のより大きな一時的な制御、すなわち、治療領域における修復分子のよりゆっくりとした放出を達成する。その結果、修復分子のバイオアベイラビリティは変化する。前記修復分子が関節に留まる期間をより長くし、組織がその治療にさらされる期間を最大にする。
本発明による化合物は、たとえば、PRGFなどの血液由来物質の排他的な適用と比較して、関節疾患の治療において追加の利点を提供する。初めに、HA及び/又はHA由来化合物は、摩耗した関節に非常に重要である潤滑作用を提供する。さらに、本発明の化合物は、理想的な軟骨保護剤の要件を満たし、関節のホメオスタシスを回復する。さらに、メタロプロテイナーゼの浸透及び中和の確率がより高い結果、HAが含まれることにより、化合物が軟骨と接触する時間が増加する。また、述べてきた通り、PRGFは、興味深いその関節内の適用をする一連の特性を示し、その目的は、軟骨の破壊を防止することである。しかし、軟骨に適用されるPRGF化合物は、関節のホメオスタシスを回復する理想的な軟骨保護剤の要件を満たしていない。PRGFは、関節軟骨の硬質のマトリックス中で分子の浸透速度よりも速い速度で増殖因子含有の上清液中で分解する。こうした理由から、HAで達成される、接触時間を増やすことは興味深い。
本発明による化合物はまた、美容医学において及び他の分野において(浸潤によって又は外用によって)皮膚に適用されるとき、個々の利点を提供する。前記利点は、化合物が同時に様々な働きを行うという事実に基づいている。第1に、化合物は、(HAで)しわに充填する物質として作用する。第2に、化合物は、水和を調節し、(含まれる液体の程度に応じて)滑剤として作用する。第3に、血液由来物質は、皮膚線維芽細胞によってHA及びコラーゲンの局所合成を刺激し、したがって、経時的により安定した回復効果をもたらす。第4に、化合物は、(血液由来であるため)生体適合性であり、非免疫原性である。第5に、化合物は生分解性である。最後に、化合物の粘性は、その厳密な組成によって変わることができ、したがって、それぞれの適用に適した注射針の異なる直径に適合させることができる。たとえば、美容医学における、メソセラピーとして知られる技法を用いた適用は、性質上全く積極的であってはいけない多くの穿刺を必要とする。したがって、化合物の粘性は、化合物を非常に細い針(30G)に通すことができるようでなければならない。このような場合には、粘性は、主として2000ml/g〜20000ml/gの範囲内でなければならない。
皮膚へのHA及び血液由来物質を含む化合物の適用は、本発明でも特許請求した、血液由来物質のみの適用よりも良好な結果を提供することができる。たとえば、治療を顔の老化に適用することを想像させる。メソセラピーによってPRGFを反復投与して浸潤させる場合、PRGFは、ごくわずかな期間(数日)の間に充填剤として作用するが、代わりに、それは、長期で皮膚に滑らかさ、安定性及び水和を提供するより安定した変化をもたらす、HA及びコラーゲンの合成などの細胞の過程を開始する。言い換えれば、PRGFは、スフレとして働き、その体積は短期間で消失し、その結果、患者の改善された外見は長くは続かないはずである。対照的に、PRGF+HAの混合物は、HAによって提供された充填剤効果を与え、同時に細胞活性を誘発し、PRGFの生物活性のおかげでより安定した変化を起こす。
本発明の化合物で用いる血液由来物質は血漿でよく、この血漿は、多血小板血漿(PRP)であることが好ましく、この血漿タイプの中で、増殖因子に富む血漿(PRGF)が好ましい。それぞれの有利な特性はすでに説明した。それはまた、血液由来物質が血漿の上清、具体的には、多血小板血漿(PRP)の上清、好ましくは、増殖因子に富む血漿(PRGF)を含むことも可能である。ヒアルロン酸(HA)を有するこの化合物を上清中で溶かすと、(上清が生物学的特性を有する血漿から生ずるという事実によって)生物学的特性を有することに加えて、上清が液体化合物であるという事実によって、液体若しくは疑似液体コンシステンシーを有する化合物になる。
本発明による化合物の最終コンシステンシーは、それが含む血液由来物質とHA及び/又はHA由来化合物の比率に応じて、液体(性質上、大量の液体化合物を用いる場合には、たとえば、食塩水及び/又は上清中のHAなど)であってもよく、ゲル(すなわち、液体成分の量を減らすことによって適度に粘性の)であってもよく、膜(すなわち、膜又はフィルムを形成することのできる、より粘性の)であってよく、それによって、引き続き固体までになってよい。選択される最終コンシステンシーは、化合物の適用に応じて変わる。たとえば、化合物を関節疾患の治療に用いるという場合には、化合物は、注入することができ、同時に関節に入り込んだ後すぐに凝固させることができるように、液体−粘性のコンシステンシーを示し得る。或いは、化合物を皮膚の治療に用いるという場合には、適用が外用であるなら、液体コンシステンシー又はゲルコンシステンシーが好ましい。
本発明の化合物の一例を、とりわけ、PDGF(27.96ng/ml(SD:12.13)、TGF−β1(55.27ng/ml(16.23))、IGF−1(88.62ng/ml(SD:38.36))、EGF(456pg/ml(SD:210))、VEGF(421pg/ml(SD:399))、TIMP−1(400ng/ml(SD:230))、HGF(606pg/ml(SD:269))を含む上清液及びHAを有するコロイドを形成する上清液を用いて創出する。前記コロイドを、「S/PRGF」と称される比率及び体積で、ある一定の量の増殖因子に富む血漿(PRGF)と混合する。化合物は、以下の表で示すことができるように、様々な方法で構成することができ、様々な細胞標的に向けられた複合的な作用機序を備える新規な多分子化合物の組成を記載している。
Figure 2010535188

(*)HA及びPRGFの量による新規化合物のコンシステンシー。
本発明の他の目的は、記載した化合物の調製方法を提供することである。前記調製方法は、以下の段階を含む。
−自己由来又は同種の少なくとも1種の血液由来物質で調製する又は開始する段階。
−一般に、層流条件又は調製の無菌性を保証する他の類似の条件で、血液由来物質を注射器、ピペット又は他の器具で、HA及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物に加えて、前記血液由来物質をHA及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物と混合する段階。
−場合によっては、前記混合物を塩化カルシウムで活性化する段階。
血液由来物質は、好ましくは血漿であり、特に有利には多血小板血漿(PRP)であり、より具体的には、増殖因子に富む血漿(PRGF)である。血液由来物質はまた、血漿の上清でよく、好ましくは多血小板血漿(PRP)の上清でよく、さらに具体的には、増殖因子に富む血漿(PRGF)の上清でよい。これらの上清のうちのいずれかを調製するために、この文献又は他の説明で説明したタイプの従来のどんな方法によって実施することもできる。
血液由来物質が、非活性化物質(たとえば、血漿、PRP又はPRGF)であるという場合には、塩化カルシウムは、物質を活性化するために、言い換えれば、修復分子の放出をもたらすために加えることができる。しかし、血液由来物質がすでに活性化した物質(たとえば、前述の上清のうちのいずれか)であるなら、塩化カルシウムを加えることは必須ではない。
化合物の調製方法の一実施形態において、HA及び/又はHA由来化合物を凍結乾燥する。HA及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物と血液由来物質の混合を、血液由来物質を凍結乾燥したHA及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物を含む管に加え、前記管を25〜42℃で加熱して血液由来物質中でHA及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物を溶かすことによって実施する。
化合物の調製方法の他の実施形態において、HA及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物は最初、溶液中で利用することができる。HA及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物と血液由来物質の混合を、HA及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物を無菌の食塩水に25〜42℃で溶かし、次いで、溶液をゆっくりとPRPと混合することによって実施する。
塩化カルシウムは、6〜120mMの濃度で適用することが好ましい。この範囲は、血小板の活性化、フィブリンの形成及び凝固を保証する。
記述した方法は、塩化カルシウムで混合物を活性化した後の期間をおいて化合物を凝固させる追加の段階を含み得る。より少ない液体コンシステンシーを有する化合物を必要とするなら、これは得策であり得る。

Claims (39)

  1. 関節中への少なくとも1種の血液由来物質を含む化合物の浸潤を含む、関節の病訴又は関節痛を有する関節の治療方法。
  2. 関節から滑液を抽出した後に、血液由来物質を前記関節中で浸潤させる、請求項1に記載の方法。
  3. 関節に対して関節鏡視下手術を実施した後、血液由来物質を前記関節中で浸潤させる、請求項1に記載の方法。
  4. 血液由来物質が自己由来である、請求項1に記載の方法。
  5. 血液由来物質が同種である、請求項1に記載の方法。
  6. 血液由来物質が血漿である、請求項1に記載の方法。
  7. 血液由来物質が多血小板血漿(PRP)である、請求項6に記載の方法。
  8. 血液由来物質が増殖因子に富む血漿(PRGF)である、請求項7に記載の方法。
  9. 血液由来物質が血漿の上清である、請求項1に記載の方法。
  10. 血液由来物質が多血小板血漿(PRP)の上清である、請求項9に記載の方法。
  11. 血液由来物質が増殖因子に富む血漿(PRGF)の上清である、請求項10に記載の方法。
  12. 化合物がまた、ヒアルロン酸(HA)及び/又はHA由来化合物を含む、請求項1に記載の方法。
  13. 少なくとも1種の血液由来物質を含む化合物の経皮注入、皮下注射又は筋肉内注射による、外用又は浸潤を含む、皮膚の治療方法。
  14. 血液由来物質が自己由来である、請求項13に記載の方法。
  15. 血液由来物質が同種である、請求項13に記載の方法。
  16. 血液由来物質が血漿である、請求項13に記載の方法。
  17. 血液由来物質が多血小板血漿(PRP)である、請求項16に記載の方法。
  18. 血液由来物質が増殖因子に富む血漿(PRGF)である、請求項17に記載の方法。
  19. 血液由来物質が血漿の上清である、請求項13に記載の方法。
  20. 血液由来物質が多血小板血漿(PRP)の上清である、請求項19に記載の方法。
  21. 血液由来物質が増殖因子に富む血漿(PRGF)の上清である、請求項20に記載の方法。
  22. 化合物がヒアルロン酸(HA)及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物をさらに含む、請求項13に記載の方法。
  23. 組織の再生のための化合物であって、
    −少なくとも1種の血液由来物質、
    −ヒアルロン酸(HA)及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物
    を含むことを特徴とする化合物。
  24. 血液由来物質が自己由来である、請求項23に記載の化合物。
  25. 血液由来物質が同種である、請求項23に記載の化合物。
  26. 血液由来物質が血漿である、請求項23に記載の化合物。
  27. 血液由来物質が多血小板血漿(PRP)である、請求項26に記載の化合物。
  28. 血液由来物質が増殖因子に富む血漿(PRGF)である、請求項27に記載の化合物。
  29. 血液由来物質が血漿の上清である、請求項23に記載の化合物。
  30. 血液由来物質が多血小板血漿(PRP)の上清である、請求項29に記載の化合物。
  31. 血液由来物質が増殖因子に富む血漿(PRGF)の上清である、請求項30に記載の化合物。
  32. 組織の再生のための化合物の調製方法であって、
    以下の段階、すなわち
    −少なくとも1種の血液由来物質を提供する段階と、
    −前記血液由来物質をヒアルロン酸(HA)及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物と混合する段階と
    を含むことを特徴とする方法。
  33. 血液由来物質が自己由来である、請求項32に記載の方法。
  34. 血液由来物質が同種である、請求項32に記載の方法。
  35. HA及び/又はHA由来化合物を凍結乾燥し、HA及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物との血液由来物質の混合を、血液由来物質を凍結乾燥したHA及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物を含む管に加え、HA及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物を血液由来物質中に溶かすために前記管を25〜42℃の間に加熱することによって実施する、請求項32に記載の方法。
  36. HA及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物が溶液の形であり、血液由来物質のHA及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物との混合を、無菌の食塩水に25〜42℃の間でHA及び/又は少なくとも1種のHA由来化合物を溶かし、次いで、溶液をPRPと共にゆっくりと混合することによって実施する、請求項32に記載の方法。
  37. 塩化カルシウムを6〜120mMの間の濃度で適用する、請求項32に記載の方法。
  38. 前記混合物を塩化カルシウムで活性化する追加の段階を含む、請求項32に記載の方法。
  39. 塩化カルシウムで混合物を活性化した後、化合物が凝固するのを待つ追加の段階を含む、請求項38に記載の方法。
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