JP2010531639A - バイオマス成分を分離するための一段階プロセス - Google Patents

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Abstract

本発明は、リグノセルロースを含むバイオマスを前処理してバイオマスを酵素消化しやすくする方法を対象とする。より詳細には、本願は、化学的性質を損なうことなく、同時に高純度での、個々の成分、例えばセルロース、ヘミセルロース及びリグニンへのバイオマスの一段階分離を開示する。

Description

本発明は、バイオマス成分の分別方法に関し、より詳細には、本発明は、バイオマスを3つの主な成分、例えばリグニン、セルロース、ヘミセルロースに分離するための方法であって、こうして得られたセルロースが扱いやすい酵素糖化である形態で存在する方法に関する。
リグノセルロース系バイオマスは高収率を実現するように処理されなければならず、このことは生物学的変換における工業的成功に不可欠である。より良い前処理は高価な酵素の使用を低減することができ、これによりプロセスを経済的に実行可能にする。多くの生物学的、化学的及び生理学的方法が長年にわたって試みられてきたが、全体のコストを下げるためには前処理の進歩が依然として必要とされている。
有機溶媒を用いてリグニン、セルロース及びヘミセルロースをバイオマスから分離することに関する数多くの文献が入手可能であるが、これらの技術は大きな欠点を有している。従来のプロセスを用いて回収されるセルロースは、不十分な糖化、及び分解産物としてのセルロースの相当量の損失という難点がある。これらはより高いプロセスコストをもたらす。さらに、いずれの従来技術によって分離されるセルロースも、糖化に至るのに莫大な酵素負荷又は過剰な時間を必要とする。
これまで、すべての既存のプロセスは、有機溶媒、水及び酸を用いてリグニン、セルロース及びヘミセルロースを分離しているが、本出願人は、最善の努力によっても、下流プロセス、即ち、後のセルロースの糖化の効率を増大するための触媒の使用を開示している参照文献を見出すことができなかった。つまり、従来のプロセスでは、リグニン回収及びヘミセルロース加水分解の効率が高くなく、また、得られるセルロースは酵素糖化が不十分であるという欠点がある。
本発明の主な目的は、セルロース、ヘミセルロース及びリグニンを高純度且つ高収率で分離するプロセスを開発することである。
本発明の別の目的は、後の糖化が高効率になるような形態でセルロースを得ることにより下流での糖化プロセスを経済的に実行可能にすることである。
本発明のさらに別の目的は、本方法を実施するための反応器を提供することである。
本発明の実施形態により、バイオマスからセルロースを得るためのシステムを示す図である。
表の簡単な説明
表1 プロセスの間のセルロース損失の防止における触媒の役割を示す。触媒の不在下ではセルロース損失が30%を超え、この損失は、触媒を用いるとき約5%まで低減された。
表2 本プロセスによって得られたセルロースの酵素糖化しやすさ。この表は、得られたセルロースが24時間以内にほぼ完全に糖化する傾向にあることを明らかに示している。
表3 本プロセスを用いて得られたリグニンの吸収帯を文献で報告されている純粋なリグニンの吸収帯と比較する。
したがって、本発明は、リグニン、セルロース及びヘミセルロースを分離するプロセスを提供し、バイオマスからこうして得られたセルロースは完全な酵素加水分解を受けやすい形態であり、前記プロセスは、バイオマスを水非混和性有機溶媒、酸、及び酸性水溶液に溶解された金属塩触媒の混合物と所定の温度及び圧力下で接触させること、並びに反応混合物を加圧下で濾過して溶媒及び水相に溶解したリグニン、ヘミセルロースをそれぞれ分離すること、さらに、純粋なセルロースを残すことを含む。
本発明の態様において、水非混和性溶媒は、ブタノール、イソアミルアルコールのような高級アルコールを含む群から選択される。
本発明の別の態様において、反応混合物中の水非混和性有機溶媒の濃度は、40%〜80%の範囲である。
本発明のさらに別の態様において、酸は鉱酸である。
本発明のなお別の態様において、金属塩触媒は、硫酸銅、硫酸鉄、硫酸第一鉄アンモニウム、硫酸ニッケル、硫酸ナトリウム、塩化鉄を含む群から選択される。
本発明のさらなる態様において、酸濃度は、約1%(v/v)である。
本発明のさらに別の態様において、触媒濃度は、0.1%〜3%(w/v)の範囲である。
本発明の別の態様において、所定の温度は、120℃〜220℃の範囲である。
本発明のなお別の態様において、所定の圧力は、1.5〜20Barの範囲である。
本発明のさらに別の態様において、プロセスは、10〜30分の時間にわたって実施する。
本発明はまた、バイオマスからセルロースを得るためのシステムであって:
a)(i)有機溶媒の混合物を供給するための第1の入口、(ii)第2の入口、及び(iii)少なくとも1つの出口を有する、バイオマスを含むための反応器チャンバ;
b)ストリームを反応器チャンバに供給するための、反応器チャンバの第2の入口に流体連通しているボイラー;
c)反応器チャンバからの加水分解物を受容するための、反応器チャンバの出口に連結している受容器;
d)水性フラクション中の微量の溶媒を除去し且つ溶媒フラクション中にリグニンを沈殿させるためのストリーム蒸留アセンブリ
を含むシステムも提供する。
本発明の態様において、反応器チャンバの第1の入口は、有機溶媒の混合物を含む容器と流体連通している。
本発明の別の態様において、受容器は、ボイラーと流体連通している。
本発明のもう1つの態様において、ストリーム蒸留アセンブリは、濃縮器及び濃縮器からの濃縮物を収集するための受容器を含む。
したがって、本発明は、種々のバイオマス成分、例えばリグニン、セルロース及びヘミセルロースをより高収率で分離するプロセスを開示する。
本プロセスの1つの好ましい態様は、非常に酵素分解を受けやすい形態のセルロースを得ることである。
本発明のもう1つの有利な態様は、プロセスが一段階プロセスを含むことより、エネルギー関与を低減することである。
本プロセスは、バイオマスを水非混和性有機溶媒、弱酸、及び酸溶液に溶解された触媒の混合物と所定の温度及び圧力下で接触させること、次いで反応混合物を加圧下で濾過して溶解されたリグニン、加水分解されたヘムシエルロースを分離すること、並びにセルロースに富む残渣を残すことを含み、分離されたリグニン及びヘミセルロースは溶媒及び水相中にそれぞれ存在する。
本プロセスは、リグノセルロース系バイオマス、例えばスイートスルガムバガス、稲わら、麦わら、サトウキビバガス、トウモロコシ茎葉、ススキ、スイッチグラス及び種々の農業残渣を効率的に分解した。好ましくは、処理前に材料は粒子に粉砕される。
本プロセスのもう1つの態様において、リグノセルロース系バイオマスを、水非混和性溶媒、好ましくはブタノール、弱酸、及び当該酸に溶解した付加的な触媒の混合物で処理して、リグニンの大部分を溶解し、ヘミセルロースを加水分解し、反応性が高いセルロースに富む残渣を得る。
本プロセスは、水非混和性溶媒、弱酸、及び触媒としての水溶性金属塩の混合物を利用する。溶媒対酸性水比は40:60〜80:20、好ましくは60:40であり、ここで、当該水は1%以下の酸を含む。さらに、当該水に溶解した触媒の濃度は、0.1%〜3wt%の範囲である。
用いる水非混和性溶媒は、少なくとも4つの炭素原子を含む脂肪族アルコールが好ましく、ブタノールが好ましい。
水溶性金属触媒は、硫酸銅、硫酸鉄、硫酸第一鉄アンモニウム、硫酸ニッケル、硫酸ナトリウム、塩化鉄などのような金属塩を含む群から選択される。
消化は高温高圧で実行するのが好ましい。典型的には、消化混合物は、反応器において10〜30分の範囲内の時間で約120℃〜220℃の範囲の温度まで加熱される。消化の間に維持される圧力は、7.5Bar〜20Barの範囲、好ましくは15Barである。
リグノセルロース系バイオマス、水非混和性有機溶媒、酸性水及び金属塩触媒を反応器に投入し、ここで、バイオマスの固体負荷は液体に対して約15%である。反応器はボイラーからの直接のストリーム注入により加熱されて所定の温度まで上昇する。所望の条件で好ましくは10分間保持した後、反応混合物を加圧下で濾過する。濾液を2相に分離し、有機相は、当該相に溶解したリグニンを含み、水相は、ペントース糖の形態のヘミセルロースを有する。反応器に残された残渣はセルロースに富む。
溶媒に溶解したリグニンは簡単な水蒸気蒸留プロセスによって容易に回収することができ、こうして得られたリグニンは天然型で存在する。
水性フラクションにおいてペントース糖として得られるヘミセルロースフラクションは、最小量の糖分解産物を有する。
得られた残渣は、反応性セルロースに富んでおり、それは酵素糖化されやすさから明らかである。
本発明のプロセスは、図1に示すバイオマスからセルロースを得るためのシステムによって実施することができる。
図1から観察することができるように、本発明のシステムは、処理されるバイオマスが含まれる反応器チャンバを含む。反応器チャンバは、溶媒処理、酸加水分解、水蒸気爆発などに適した多機能ダイジェスタ(D2)として図1に示される。前記反応器チャンバは、少なくとも1つの入口及び少なくとも1つの出口を有する。本発明の好ましい実施形態において、反応器チャンバは、第1の入口、第2の入口及び少なくとも1つの出口を有している。第1の入口を使用して有機溶媒の混合物を供給することができる。第2の入口を使用して水蒸気を反応器チャンバに供給することができる。水蒸気を生成して反応器チャンバに供給するためのボイラー(B102)は、反応器チャンバの第2の入口に流体連通している。第1の受容器(R101)は加水分解物を受容するために反応器チャンバの出口に連結しており;前記第1の受容器は、後の動作のためにボイラーに接続することもできる。
水性フラクション中の微量の溶媒を除去し且つ溶媒フラクション中にリグニンを沈殿させるストリーム蒸留アセンブリ。ストリーム蒸留アセンブリは濃縮器及び第2の受容器(R102)を含む。濃縮器は第1の受容器(R101)と流体連通しており、第2の受容器(R102)への出口を与える。
本発明のさらなる説明を以下の実施例に与えるが、これらは本発明の範囲を限定すると解釈されてはならない。
(実施例1)
プロセスへの触媒の効果
100gのスイートスルガムバガスを反応器に添加した。このバガスに、コントロールラン用の60%ブタノール含有1%硫酸、及び0.5mmolの硫酸銅又は硫酸第一鉄アンモニウム又は硫酸鉄のいずれかを溶解して有する60%ブタノール含有1%硫酸を添加し、15%の固体濃度を得た。次いで反応器を、ストリーム注入を行いながら160℃に加熱した。内容物を当該温度で10分間保持した後、内容物を加圧下で濾過した。
濾液を2層に分離し、水層を水蒸気蒸留し、次いで溶解した糖を分析した。溶媒フラクションを水蒸気蒸留し、残渣としてリグニンが得られた。反応器に残っている残渣をセルロース、ヘミセルロース及びリグニンについて分析した。結果を表1に与える。表から明らかなように、反応媒体中での水溶性金属触媒の使用によりセルロース損失が最小の5%付近まで低下し、また、相当量のヘミセルロース及びリグニンが分離される。
表1
Figure 2010531639
(実施例2)
前処理された残渣の酵素糖化のしやすさ
実施例1の実験ランと同様にして得られた固体残渣の10%スラリーを、市販のセルラーゼ酵素調製物を用いて60FPU/gの酵素負荷で糖化した。内容物を50℃において4.5のpHで24時間にわたってインキュベートした。インキュベーション時間の後、糖を分析して糖化割合を推定した。表2の糖化結果は、前処理された残渣のセルラーゼ酵素への感受性を明白に示す。得られたセルロースが24時間以内に完全糖化を受けやすいことが結論づけられる。任意の従来プロセスを用いて得られたセルロースでは、糖化時間は数日である。
表2
Figure 2010531639

FAS−硫酸第一鉄アンモニウム
(実施例3)
溶媒処理されたリグニンの特徴付け
溶媒フラクションから得られたリグニンをFTIR分析により特徴付けした。結果は、本プロセスで得られたリグニンが文献で報告された純粋なリグニンに匹敵することを示す(表3)。
表3
Figure 2010531639

出典−F.Xuら/工芸作物及び製品(Industrial Crops and Products)23(2006)180〜193

Claims (15)

  1. バイオマスからセルロースを完全な酵素加水分解を受けやすい形態で得るプロセスであって、バイオマスを水非混和性有機溶媒、酸、及び酸性水溶液に溶解された金属塩触媒の混合物と所定の温度及び圧力下で接触させること、並びに反応混合物を加圧下で濾過して溶媒及び水相に溶解したリグニン、ヘミセルロースをそれぞれ分離すること、さらに、純粋なセルロースを残すことを含むプロセス。
  2. 水非混和性溶媒が、高級アルコール類を含む群から選択される、請求項1に記載のプロセス。
  3. 高級アルコール類が、ブタノール、イソアミルアルコールを含む群から選択される、請求項2に記載のプロセス。
  4. 溶媒対酸性水比が、40:60〜80:20の範囲である、請求項1に記載のプロセス。
  5. 酸が鉱酸である、請求項1に記載のプロセス。
  6. 金属塩触媒が、硫酸銅、硫酸鉄、硫酸第一鉄アンモニウム、硫酸ニッケル、硫酸ナトリウム、塩化鉄を含む群から選択される、請求項1に記載のプロセス。
  7. 酸濃度が、水の約1%(v/v)である、請求項5に記載のプロセス。
  8. 触媒濃度が、酸性水の0.1%〜3%(w/v)の範囲である、請求項1に記載のプロセス。
  9. 所定の温度が120℃〜220℃の範囲である、請求項1に記載のプロセス。
  10. 所定の圧力は、1.5〜20Barの範囲である、請求項1に記載のプロセス。
  11. 前記プロセスを10〜30分の時間にわたって実施する、請求項1に記載のプロセス。
  12. バイオマスからセルロースを得るためのシステムであって:
    a)(i)有機溶媒の混合物を供給するための第1の入口、(ii)第2の入口、及び(iii)少なくとも1つの出口を有する、バイオマスを含有するための反応器チャンバ;
    b)ストリームを反応器チャンバに供給するための、反応器チャンバの第2の入口に流体連通しているボイラー;
    c)反応器チャンバからの加水分解物を受容するための、反応器チャンバの出口に連結している受容器;
    d)水性フラクション中の微量の溶媒を除去し且つ溶媒フラクション中にリグニンを沈殿させるためのストリーム蒸留アセンブリ
    を含むシステム。
  13. 反応器チャンバの第1の入口が、有機溶媒の混合物を含む容器と流体連通している、請求項12に記載のバイオマスからセルロースを得るためのシステム。
  14. 受容器がボイラーと流体連通している、請求項12に記載のバイオマスからセルロースを得るためのシステム。
  15. ストリーム蒸留アセンブリが、濃縮器及び濃縮器からの濃縮物を収集するための受容器を含む、請求項12に記載のバイオマスからセルロースを得るためのシステム。
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