JP2010531242A - プラズマ堆積させた炭素皮膜を有する切削工具 - Google Patents
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Abstract
本体、本体の少なくとも一部にある刃先、及び、前記刃先上に設けられた実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ堆積させた炭素皮膜層、を含む切削工具。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
本発明は、一般的には、例えば工具ビットなどの被覆された切削工具、例えば(本明細書中では「PCB」と呼ばれる)プリント配線板の製造に用いる炭素被覆された工具ビットに関する。
PCBに関する機械作業は精密でなければならず、非常に狭い許容誤差に適合しなければならない。ドリルビットやその他の類似した回転式穴あけ装置を用いた穴あけ作業に関しては、許容誤差は穴の口径、軸の真直度、及び穴の深さに関して測定される。
PCBの基板は、(例えばファイバーグラスなどの)穴をあけることが難しく、PCBの製造の間に用いられるドリルビットやその他の回転式穴あけ工具に高度な要求を与える材料から通常作られる。ファイバーグラスなどの材料は非常に研磨性である可能性があり、比較的急速にドリルビットの端部の切れ味を鈍くする傾向がある。これにより、結果としてドリルビットが許容誤差標準を満足することに失敗し、PCB板の製造において寸法の誤りを生じさせる。
ドリルビットの高い磨耗速度と関連するこの問題を克服するために、ドリルビットを硬質化した炭素鋼などの硬い皮膜で被覆して、ドリルビットの切れ味が鈍くなる速度を阻むことが知られている。しかし、PCB板の材料が研磨性の為に、切れ味が鈍くなって役目を果たし交換しなければならなくなる前までに、殆どの硬質炭化物PCBドリルビットはそれぞれ約500〜2000サイクルの寿命を有する。
物理的気相堆積法によって堆積させた炭素皮膜を有する工具ビットは、米国特許第6881475号(Ohtaniら)に開示されている。Ohtaniは、炭化タングステンのベース材料、炭化タングステンベースの刃先に堆積した厚み0.05〜0.5μmの非晶質炭素膜、及びベース層と炭素皮膜層との間に配置された厚み0.5〜10nmの界面層からなる炭素被覆された工具を教示する。物理的気相堆積法による堆積方法の問題は、比較的硬い「マクロ粒子」がコーティング中の表面上に堆積し、これが工具の切削抵抗を増加させるために望ましくないことである。Ohtaniは、可能な限り小さなマクロ粒子密度を有することが望ましいことを認識していた。Ohtaniは炭素皮膜上に可能な限り低いマクロ粒子密度を得る必要性を認識していたけれども、一方でその典型的なマクロ粒子密度は依然として70,000〜260,000のオーダーであった。Ohtaniは24000のマクロ粒子密度を有する一つのサンプルを開示するけれども、より低い粒子密度を有することがより望ましいであろう。更に、低いマクロ粒子密度のサンプルは、皮膜の厚みもまた小さく(50nm)、炭素皮膜外層と炭化タングステンのベース材料との間に界面層は配置されていなかった。
上述の不利益の一つ以上を克服するか、又は少なくとも改善する工具ビットを提供する必要がある。
第1の態様に従うと、
本体;
前記本体の少なくとも一部にある刃先;及び、
前記刃先に設けられた実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ堆積させた炭素皮膜層;
を含む切削工具が提供される。
本体;
前記本体の少なくとも一部にある刃先;及び、
前記刃先に設けられた実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ堆積させた炭素皮膜層;
を含む切削工具が提供される。
有利には、炭素皮膜層は実質的にマクロ粒子を含まないので、皮膜の内部に配置されたマクロ粒子を有する炭素で被覆された切削工具と比較して、切削抵抗が減少する。より有利には、PCB材料に穴をあけるために用いる場合には、切削工具は工具ビットであっても良く、プラズマ堆積させた炭素皮膜層は実質的にマクロ粒子を含まず、既知の硬い皮膜層と比較して工具ビットのサイクル寿命を有意に延ばす。
一つの実施形態において、切削工具は、
長手軸を有する円筒状の本体;
前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端;
前記本体の前記工具係合端と反対の端にある作業端;及び、
前記作業端上に設けられた実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ堆積させた炭素皮膜層;
を含む工具ビットである。使用の際には、前記円筒状の本体がその長手軸に関して回転し、前記被覆された作業端がワークピースに穴をあける。
長手軸を有する円筒状の本体;
前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端;
前記本体の前記工具係合端と反対の端にある作業端;及び、
前記作業端上に設けられた実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ堆積させた炭素皮膜層;
を含む工具ビットである。使用の際には、前記円筒状の本体がその長手軸に関して回転し、前記被覆された作業端がワークピースに穴をあける。
炭素皮膜層は、少なくとも10nmより上の厚さを有していても良い。炭素皮膜層は、20nm〜5000nm、20nm〜4000nm、250nm〜3000nm、250nm〜2500nm、250nm〜2000nm、250nm〜1500nm、250nm〜1000nm、500nm〜3000nm、500nm〜2500nm、及び1000nm〜2000nmからなる群から選択される厚みを有していても良い。
炭素皮膜層は、少なくとも5GPa、好ましくは少なくとも10GPaの硬度を有していても良い。任意であるが、硬い皮膜層は5GPa〜60GPa又は10GPa〜60GPa又は20GPa〜45GPaの硬度を有している。
一つの実施形態において、炭素皮膜層は、前記刃先上に設けられた第一の層、及び前記第一の層に設けられた第二の層を含み、ここで前記第二の層の硬度は前記第一の層よりも高い。
任意であるが、第一の層は5GPa〜20GPa又は5GPa〜10GPaの硬度を有し、第二の層は10GPa〜60GPa又は20GPa〜45GPaの硬度を有する。一つの実施形態において、第一の層及び第二の層は、それぞれ10nm〜2500nm、10nm〜1500nm、250nm〜1500nm、500nm〜1500nm、及び800nm〜1500nmの範囲内の厚みを有する。
金属炭化物界面層又は金属界面層は、刃先と炭素皮膜層との間に配置されても良い。金属炭化物界面層又は金属界面層の金属は、遷移金属であっても良い。遷移金属は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Fe、Ru、Os、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。
一つの実施形態において、遷移金属炭化物は炭化チタン、炭化クロム、又はこれらの混和物である。別の実施形態において、金属界面層の金属は、チタン、クロム、又はこれらの合金である。
炭素皮膜層は、フィルター型陰極真空アークにより発生させるプラズマを用いて堆積させても良い。
一つの実施形態において、切削工具はプリント配線板(PCB)ドリルビットである。別の実施形態においては、切削工具はプリント配線板(PCB)ルータービット(router bit)である。
一つの実施形態において、切削工具はプリント配線板(PCB)ドリルビットである。別の実施形態においては、切削工具はプリント配線板(PCB)ルータービット(router bit)である。
円筒状の本体は、0.001mm〜3mm、0.05mm〜3mm、0.05mm〜3mm、0.05mm〜2mm、0.05mm〜1mm、0.05mm〜0.5mm、及び0.05mm〜0.25mmからなる群から選択される直径を有していても良い。
一つの実施形態において、切削工具は、前記作業端と前記硬い皮膜層との間に配置された金属層を含む。金属層の厚みは250nm〜1500nmであっても良い。
一つの実施形態において、円筒状の本体は、炭化タングステン及びコバルトを含む。
一つの実施形態において、円筒状の本体は、炭化タングステン及びコバルトを含む。
一つの実施形態において、
長手軸を有する円筒状の本体;
前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端;
前記本体の前記工具係合端と反対の端にある作業端;
前記作業端上に設けられた実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ堆積させた第一の炭素皮膜層;
前記第一の炭素皮膜層上に設けられた実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ堆積させた第二の炭素皮膜層を含み、前記第二の炭素皮膜層の硬度は、前記第一の炭素皮膜層と比較してより硬く;
使用の際には、前記円筒状の本体がその長手軸に関して回転し、前記被覆された作業端がワークピースに穴をあける;
工具ビットが提供される。
長手軸を有する円筒状の本体;
前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端;
前記本体の前記工具係合端と反対の端にある作業端;
前記作業端上に設けられた実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ堆積させた第一の炭素皮膜層;
前記第一の炭素皮膜層上に設けられた実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ堆積させた第二の炭素皮膜層を含み、前記第二の炭素皮膜層の硬度は、前記第一の炭素皮膜層と比較してより硬く;
使用の際には、前記円筒状の本体がその長手軸に関して回転し、前記被覆された作業端がワークピースに穴をあける;
工具ビットが提供される。
プラズマ堆積させた炭素皮膜層は、約0.3〜約1又は約0.5〜約0.8のラマン強度の値を示しても良い。
第2の態様に従うと、長手軸を有する円筒状の本体、前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端、及び前記本体の前記工具係合端と反対の端にある作業端を含む工具ビットを被覆する方法であって、(a)プラズマ炭素イオンを前記作業端上に堆積させて、その上に実質的にマクロ粒子を含まない炭素層を形成する工程を含む方法が提供される。
第2の態様に従うと、長手軸を有する円筒状の本体、前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端、及び前記本体の前記工具係合端と反対の端にある作業端を含む工具ビットを被覆する方法であって、(a)プラズマ炭素イオンを前記作業端上に堆積させて、その上に実質的にマクロ粒子を含まない炭素層を形成する工程を含む方法が提供される。
この方法は、工程(a)の前に、(b)不活性雰囲気中、又は真空下において、陰極真空アーク源から炭素イオンを含むプラズマビームを発生させる工程;および
(c)前記プラズマビームをフィルタリングして、実質的に全てのマクロ粒子をプラズマビームから取り除く工程;
を含んでも良い。
(c)前記プラズマビームをフィルタリングして、実質的に全てのマクロ粒子をプラズマビームから取り除く工程;
を含んでも良い。
この方法は、工程(a)の間に、
(d)前記工具ビットの前記作業端に可変バイアスパルスを印加する工程を含んでも良く、前記バイアスパルスは相対的に高い負のバイアスパルスと低い負のバイアスパルスの間で変化する。
(d)前記工具ビットの前記作業端に可変バイアスパルスを印加する工程を含んでも良く、前記バイアスパルスは相対的に高い負のバイアスパルスと低い負のバイアスパルスの間で変化する。
この方法は、(d1)前記高い負のバイアスパルスを−500V〜−5000V、−1000V〜−3000V、−1800V〜−4500V、及び−2000V〜−2500Vの範囲からなる群から選択する工程を含んでいても良い。
この方法は、(d2)フローティング電源を選択するか、又は前記低い負のバイアスパルスを−50V〜−500V、−100V〜−200V、及び−50V〜−150Vの範囲からなる群から選択する工程を含んでいても良い。
この方法は、(e)10kHzまで、又は5kHzまでの周波数で基板にバイアスをパルス処理する工程を含んでいても良い。このパルス処理工程(e)は、(e1)周波数を1kHz〜3kHzの範囲から選択する工程を含んでいても良い。
このパルス処理工程(e)は、(e2)パルス持続時間を1μs〜50μs、1μs〜25μs、30μs〜50μs、及び5μs〜10μsからなる群から選択する工程を含んでいても良い。
この相対的に高い負のバイアス及び低い負のバイアスは、0.1秒〜20秒、又は1秒〜5秒からなる群から選択される持続時間で交互になされても良い。
第3の態様に従うと、工具ビットが
長手軸を有する円筒状の本体;
前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端;
前記本体の前記工具係合端と反対の端にある作業端;
前記作業端上に設けられた実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ堆積させた炭素皮膜層;を含み、
使用の際には、前記円筒状の本体がその長手軸に関して回転し、前記被覆された作業端がPCBに穴をあける、プリント配線板(PCB)の製造のための工具ビットの使用が提供される。
第3の態様に従うと、工具ビットが
長手軸を有する円筒状の本体;
前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端;
前記本体の前記工具係合端と反対の端にある作業端;
前記作業端上に設けられた実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ堆積させた炭素皮膜層;を含み、
使用の際には、前記円筒状の本体がその長手軸に関して回転し、前記被覆された作業端がPCBに穴をあける、プリント配線板(PCB)の製造のための工具ビットの使用が提供される。
第4の態様に従うと、
(a)長手軸を有する円筒状の本体、前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端、及び前記本体の前記工具係合端と反対の端にある作業端を含む工具ビットを提供する工程;並びに
(b)実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ炭素イオンを前記作業端上に堆積させて、その上に実質的にマクロ粒子を含まない炭素層を形成する工程;
を含む、工具ビットを作る方法が提供される。
(a)長手軸を有する円筒状の本体、前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端、及び前記本体の前記工具係合端と反対の端にある作業端を含む工具ビットを提供する工程;並びに
(b)実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ炭素イオンを前記作業端上に堆積させて、その上に実質的にマクロ粒子を含まない炭素層を形成する工程;
を含む、工具ビットを作る方法が提供される。
第5の態様に従うと、
長手軸を有する円筒状の本体;
前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端;
前記本体の前記シャンク端と反対の端にある作業端;
前記円筒状の本体がその長手軸に関して回転し、PCBに穴をあけるための、前記作業端上の、実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ堆積させた炭素皮膜層;
を含む、プリント配線板(PCB)ドリルビット又はルータービットが提供される。
長手軸を有する円筒状の本体;
前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端;
前記本体の前記シャンク端と反対の端にある作業端;
前記円筒状の本体がその長手軸に関して回転し、PCBに穴をあけるための、前記作業端上の、実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ堆積させた炭素皮膜層;
を含む、プリント配線板(PCB)ドリルビット又はルータービットが提供される。
第6の態様に従うと、工具ビットが
長手軸を有する円筒状の本体;
前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端;
前記本体の前記シャンク端と反対の端にある作業端;
前記作業端上の、実質的にマクロ粒子を含まない、約1.5μm以下の厚みを有する炭素皮膜層;を含み、
使用の際には、前記円筒状の本体がその長手軸に関して回転し、前記炭素層がPCBに穴をあける、
プリント配線板(PCB)の製造の間に板に穴をあけるための工具ビットの使用が提供される。
長手軸を有する円筒状の本体;
前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端;
前記本体の前記シャンク端と反対の端にある作業端;
前記作業端上の、実質的にマクロ粒子を含まない、約1.5μm以下の厚みを有する炭素皮膜層;を含み、
使用の際には、前記円筒状の本体がその長手軸に関して回転し、前記炭素層がPCBに穴をあける、
プリント配線板(PCB)の製造の間に板に穴をあけるための工具ビットの使用が提供される。
第7の態様に従うと、第一の態様において請求される工具ビットによりあけられた一つ以上の穴を有するプリント配線板(PCB)が提供される。
第8の態様に従うと、
(a)プラズマ堆積させた実質的にマクロ粒子を含まない炭素皮膜層をその端部に含むドリル工具ビット又はルーター工具ビットで、PCB板の基板に穴をあける工程;
を含む、プリント配線板(PCB)の基板に穴をあける方法が提供される。
第8の態様に従うと、
(a)プラズマ堆積させた実質的にマクロ粒子を含まない炭素皮膜層をその端部に含むドリル工具ビット又はルーター工具ビットで、PCB板の基板に穴をあける工程;
を含む、プリント配線板(PCB)の基板に穴をあける方法が提供される。
定義
本明細書中で用いられる以下の単語及び用語は、下記の意味をもつものとする。
用語「マクロ粒子(単数又は複数)」は、大きな(典型的には0.1ミクロン〜10ミクロンまで)、典型的には中性の粒子であって、陰極アーク法を用いて堆積させた膜中に光学顕微鏡で視認出来る多原子クラスターである。
本明細書中で用いられる以下の単語及び用語は、下記の意味をもつものとする。
用語「マクロ粒子(単数又は複数)」は、大きな(典型的には0.1ミクロン〜10ミクロンまで)、典型的には中性の粒子であって、陰極アーク法を用いて堆積させた膜中に光学顕微鏡で視認出来る多原子クラスターである。
用語「実質的にマクロ粒子を含まない」は、炭素イオンのプラズマによって堆積させた皮膜中のマクロ粒子の密度が少なくとも10000粒子/mm2、より好ましくは少なくとも1000粒子/mm2より低いことを意味する。
用語「工具ビット」は、この明細書の文脈においては、軸の穴あけのために用いられる工具ビットを意味し、ワークピースに穴をあけるためのドリルビット、エンドミル、及びルータービットをその範囲内に含む。一つの実施形態において、工具ビットはPCBの作製のためにエレクトロニクス産業において用いられ、特に、工具ビットはPCBの基板に軸の穴をあけるために用いられる。
用語「作業端」は、この明細書の文脈においては、プラズマ堆積させた炭素皮膜層が炭素に被覆された、実際にワークピースに穴をあける工具ビットの末端を意味する。
用語「工具係合端」は、この明細書の文脈においては、工具ビットをその長手軸に関して回転させることの出来る工具と係合する、工具ビットの末端を意味する。例えば、この工具係合端は、ドリルのチャックに挿入してロックして係合することの出来るシャンク部分を含んでいても良い。
用語「工具係合端」は、この明細書の文脈においては、工具ビットをその長手軸に関して回転させることの出来る工具と係合する、工具ビットの末端を意味する。例えば、この工具係合端は、ドリルのチャックに挿入してロックして係合することの出来るシャンク部分を含んでいても良い。
用語「硬い皮膜層」は、この明細書の文脈においては、工具ビットの作業端の硬度と比較してより固い硬度を有する炭素皮膜層を意味する。典型的には、皮膜層の硬度は少なくとも10GPaであり、より典型的には皮膜層の硬度は10GPa〜35GPaの間である。
用語「刃先」は、材料を切削可能な工具の本体の任意の部分を含むものとして幅広く解釈される。この用語は工具の実際の縁部に限定されず、切削作業を実施可能な工具の特定点を意味しても良いことに注意すべきである。例えば、ドリルビット切削工具において、刃先は、固体のビットに導入され、それによりビットを切削可能なドリルビットの端部である「作業端」であっても良い。それ故に、用語「刃先」及び「作業端」はドリルビットを記載する場合には相互に可換なものとして用いることが出来る。
特に限定しない限り、用語「含む」及びその文法的な変化形は、「限定の無い」又は「包括的な」表現と意図されるので、この用語は列挙された各要素を含むけれども、追加の、列挙されていない要素の包含を許す。
本明細書において、構成成分の濃度に関する文脈において用いられる用語「約」は、典型的には記載された値の±5%、より典型的には記載された値の±4%、より典型的には記載された値の±3%、より典型的には記載された値の±2%、更により典型的には記載された値の±1%、及び更により典型的には記載された値の±0.5%を意味する。
この開示を通じて、ある実施形態を範囲の形式で記載しても良い。範囲の形式での記載は単に利便性及び簡潔性のためであり、開示された範囲に硬直的に限定されるものと解釈すべきではないことが理解されるべきである。従って、範囲の記載は、その範囲内の個々の数値ばかりでなく、全ての可能な副範囲を具体的に開示していると考えるべきである。例えば、1〜6といった範囲の記載は、例えば1、2、3、4、5、及び6といったその範囲内の個々の数字ばかりでなく、1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜6、3〜6などの副範囲を具体的に開示していると考えるべきである。これは範囲の大きさに関わらず適用される。
添付の図面は、開示されている実施形態を図説し、開示されている実施形態の原理を説明するのに役立つ。しかし、図面は説明の目的のためだけに作成され、本発明を限定する定義としてのものではないことが理解されるべきである。
図1を参照して、ドリルビット10の形態の切削工具の概略側面図を示す。以下の記載はドリルビット10を記載するけれども、これは単に利便性のためであり、以下の記載はレンガ用ドリル、エンドミル、ルータービット、ナイフ、旋盤、チェーンソー、鋸、ハサミなどのその他の切削工具にも等しく適用できることは当然である。
ドリルビット10は、破線14により表される軸に沿って延びる長手軸を有する円筒状の本体12を含む。本体12は、炭化タングステンとコバルトとの合金(WC−Co)から作られる。WC−Co工具ビットは、当技術分野において知られており、アメリカ合衆国のミシガン州SaginawにあるSFS Carbide Tool,Inc.及び英国のバークシャー州ウォーキンガムにあるSGS Carbide Tool (UK) Ltdなどのいくつかの製造業者から商業的に入手可能である。
本体12は、シャンク端16の形態の工具係合端、及び端部18の形態の作業端を含み、作業端は本体12のシャンク端16とは反対の端部にある。本体はまた、端部18から本体12の中央部に延びるらせん形状を含む。このらせん形状は、更に以下で説明するように、PCB板に穴をあける際に役立つ。
シャンク端16は、ドリル工具のチャック(図示せず)によって係合可能な寸法及び形状の構成を有するので、結果として、本体12は使用の際に長手軸14に関して回転可能である。
作業端18は、本体12と比較して硬い炭素皮膜層20で被覆される。炭素皮膜層20は、炭素イオンからなるプラズマビームによって作業端18上に堆積された炭素を含む。更に以下で記載するように、炭素イオンのプラズマビームをフィルタリングして、実質的にマクロ粒子を含まなくする。それ故に、炭素皮膜層20は実質的にマクロ粒子を含まない。
プラズマビームは、シンガポールのNanofilm Technologies International Pte Ltd(NTI)によって開発され、参照によって本明細書中にその全体を援用する国際特許出願公開第96/26531号及び米国特許第7014738号に記載されたフィルター型陰極真空アーク(FCVA)装置を用いてグラファイトターゲットから発生させる。FCVA装置は、中性の多原子クラスターである粒子を含むマクロ粒子を実質的に含まないという意味で「フィルタリング」されたプラズマビームを陰極アーク源から発生させる。
電源を用いて端部18にバイアスを印加する。NTIから入手可能な「高電圧パルス発電器(high volage pulse generator)(HVPG)」などの任意の数の電源を用いることが出来る。電力ユニットは、変数を手動で設定可能な制御パネルを有する。また、電流の過負荷及び短絡回路に対して保護する、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)などの切換機器も用いる。発電器アセンブリは、出力ヒューズもまた備える。
パルス発電器の出力範囲は−10000Vまで、好ましくは−5000Vまで、及びより好ましくは−2000V〜−4000Vまでであり、パルスは1〜50μsの間、ダイレクトアーク源の場合には好ましくは1〜20μsの間、より好ましくは5〜10μsの間、及びFCVA源の場合には好ましくは10〜40μsの間、より好ましくは15〜25μsの間持続し、10kHzまで、好ましくは1〜3kHz、より好ましくは1.5〜2.5kHzの周波数である。
HVPGをFCVA装置と関連付けて、ドリルビット10に接続する。FCVA装置の作動中、大きな負の電圧パルスをドリルビット10に送るようにHVPGを設定する。HVPGは、手動又は遠隔操作のいずれかで運転及び停止させる。
炭素皮膜層20の厚みは、約0.1〜1μmの間である。それ故に、炭素皮膜層20は非常に薄く、裸眼では見ることが出来ないが、図1に示すように、その厚みを説明の目的の為に誇張する。
驚くべきことに、本発明者らによって、FCVA装置によって堆積させた炭素皮膜層20は、他の堆積方法によって堆積させた既知の炭素皮膜よりも長いサイクル寿命を提供することが見出された。理論に縛られるものではないが、プラズマ堆積させた炭素イオンが、炭素皮膜層の端部18への非常に強固な密着性を保証し、それによりドリルビット10のサイクル寿命を増加させると考えられる。更に、炭素イオン層の積層は互いに堆積して炭素皮膜を形成するので、非常に高い硬度を与える極めて密着した皮膜層が構築されると考えられる。更に、フィルタリングされたプラズマビームは、典型的には300粒子/mm2より少ないマクロ粒子が欠如した滑らかな皮膜を保証し、これは、切削工具の切削抵抗が、相対的に高いマクロ粒子密度を有する炭素皮膜を備えた切削工具の切削抵抗よりも小さいことを意味する。本発明者らは、驚くべきことに、PCB板の穴あけを必要とするPCBの製造において、実質的にマクロ粒子を含まない炭素皮膜を備えたドリルビット10が、既知の堆積方法で被覆されたドリルビットと比較して有意に長いドリルサイクル寿命を有することを見出した。
図2を参照して、道具ビット10の端部18に適用可能な皮膜20Aの一つの実施形態の概略断面図を示す。皮膜20Aは、FCVA装置によって発生させた、フィルタリングしたプラズマビームから形成され、道具ビット10の端部18上に堆積させた最初の金属層22からなる。金属層18の金属はチタン(Ti)であり、0.05μm〜0.8μmの間の厚み(tM)を有する。
炭化チタン(TiC)層24Aの形態の第一の金属炭化物層を、金属層22Aに適用する。15〜25GPaの範囲の比較的小さい硬度と低い応力を有する比較的柔らかい第一のTiC層24Aを生成するために、道具ビットの端部18に−3500Vのバイアスをかけながら、第一のTiC層24Aをプラズマビームによって堆積させる。第一のTiC層24Aの厚み(tLs)は、0.05μm〜0.8μmの間である。
第一のTiC層24Aが形成された後、フィルタリングした炭素イオンのプラズマビームを適用しつづけて、炭素層26Aを形成する。初期バイアスは−3500Vであるけれども、約10秒後に−200Vへと上げる。より低い負のバイアスは、第二の炭素層26Aの硬度を約35GPaに増加させる。第二の炭素層26Aの厚み(tLh)は、0.05μm〜0.8μmの間である。
従って、工具ビットの端部18と炭化チタン層24Aとの間のチタン層22Aは、連続する層の間の密着性を高める。更に、炭化チタン層24Aと炭素層26Aとの間の硬度の増加は、金属層22Aから上部の炭素層26Aに向かって皮膜20Aの硬度を増加させる結果となる。この硬度の増加は、穴あけ作業の間にワークピースにほとんどが曝される炭素皮膜20Aの一部分が最も硬い層であり、従ってPCBの製造におけるドリルビット10のサイクル寿命を増加させることを保証する。
更に、工具ビットの端部18から上部の炭素皮膜層26Aへと連続的に増加する硬い層は優れた密着性を保証し、結果として皮膜20Aは端部18上にしっかりと固定される。
層24A及び26Aを二つの別々の層として図2に示したけれども、これは単に説明の目的のためであることは当然である。実際には、プラズマ堆積の間に、負のバイアスの程度を減少させることにより、金属炭化物層24Aから炭素層26Aへと硬度が増加する多くの層を連続的に形成しても良い。それ故に、増加した硬度を有する層は必ずしも図2に示すような別々に形成された層である必要は無く、層の周縁部に向かって硬度が増加する層からなっていても良い。
層24A及び26Aを二つの別々の層として図2に示したけれども、これは単に説明の目的のためであることは当然である。実際には、プラズマ堆積の間に、負のバイアスの程度を減少させることにより、金属炭化物層24Aから炭素層26Aへと硬度が増加する多くの層を連続的に形成しても良い。それ故に、増加した硬度を有する層は必ずしも図2に示すような別々に形成された層である必要は無く、層の周縁部に向かって硬度が増加する層からなっていても良い。
いくつかの実施形態においては、金属炭化物層を純粋な金属層に置き換えても良いことも当然である。別の実施形態においては、金属炭化物界面層又は金属界面層は存在せず、皮膜は純粋な炭素である。
炭素皮膜は、実質的にマクロ粒子を含まず、プラズマ堆積工程の間に印加されたバイアスに依存して硬度の程度が異なる複数の炭素の層からなっていても良い。図3を参照すると、図2と同じ皮膜が示されているが、ここで図2の第一の層24Aは第一の層24Bに対応し、図2の第二の層26Aは第二の層26Bに対応し、金属層22Aは存在しない。
200μmの直径を有するWC−Coドリルビットを、上述のFCVA装置を用いて炭素皮膜で被覆した。炭素皮膜は、総炭素皮膜層が約0.1μmである「皮膜A」、及び総炭素皮膜層が約0.3μmの「皮膜B」の二つの群からなっていた。
炭素皮膜A及びBは、皮膜Aに関して0.02μm、及び皮膜Bに関して0.1μmの最初の炭素皮膜からなっており、この間にドリルビットにはバイアスを適用しなかった。
次いで、フィルタリングした炭素イオンのプラズマビームを金属層に印加して、皮膜Aに関して0.04μm、及び皮膜Bに関して0.1μmの厚みを有する第一の炭素の層を形成した。第一の層の形成の間、10μsのパルス持続時間及び3kHzの周波数で、−3600Vのパルスを15秒間ドリルビットに適用した。第一の炭素層の形成の後、皮膜Aに関して0.04μm、及び皮膜Bに関して0.1μmの厚みを有する上部の第二の炭素層を形成した。第二の層の形成の間、10μsのパルス持続時間及び3kHzの周波数で、−150Vのパルスを15秒間ドリルビットに適用した。
次いで、フィルタリングした炭素イオンのプラズマビームを金属層に印加して、皮膜Aに関して0.04μm、及び皮膜Bに関して0.1μmの厚みを有する第一の炭素の層を形成した。第一の層の形成の間、10μsのパルス持続時間及び3kHzの周波数で、−3600Vのパルスを15秒間ドリルビットに適用した。第一の炭素層の形成の後、皮膜Aに関して0.04μm、及び皮膜Bに関して0.1μmの厚みを有する上部の第二の炭素層を形成した。第二の層の形成の間、10μsのパルス持続時間及び3kHzの周波数で、−150Vのパルスを15秒間ドリルビットに適用した。
両方の皮膜における第一の炭素層は約15〜25GPaの硬度を有しており、一方第二の層は約30〜40GPaだった。
異なる硬度を有する複数の層を有する利点は、最外部の層が、硬くないけれども応力が低い内部の層よりも、とても固いことである。これらの二つの層を互いに組み合わせて、これらの層が実質的にマクロ粒子層を含まないという事実と組み合わせることで、非常に硬いけれども応力が少なく、切削工具として用いた場合に小さな切削抵抗を示す切削表面を提供する。
異なる硬度を有する複数の層を有する利点は、最外部の層が、硬くないけれども応力が低い内部の層よりも、とても固いことである。これらの二つの層を互いに組み合わせて、これらの層が実質的にマクロ粒子層を含まないという事実と組み合わせることで、非常に硬いけれども応力が少なく、切削工具として用いた場合に小さな切削抵抗を示す切削表面を提供する。
皮膜A及びBのSEM分析を実施し、皮膜は実質的にマクロ粒子を含まないことが見出された。皮膜から完全にマクロ粒子を取り除くことは不可能だけれども、粒子密度は、皮膜A及びBの両方において、300粒子/mm2より高くは無かった。
複数のドリルビット皮膜をラマン分光分析にかけ、それぞれのサンプルの皮膜についてのピーク強度を得た。サンプルの皮膜のピーク強度(ID/IG)は、約0.3〜約0.5の比較的硬いラマン強度の値を有しており、比較的硬い皮膜を示唆していることが見出された。
次いで、皮膜A及びBにより被覆されたドリルビットを用いて、PCBの製造において用いられる種類の5mmの総厚みを有するファイバーグラスの積層板に穴をあけ、ドリルビットの切れ味が鈍くなって交換が必要になるまでのサイクル数を記録した。比較の為に、被覆していないWC−Coドリルビットを、同じ穴あけ作業にかけ、これらの被覆していないドリルビットの交換が必要になるまでのサイクルを記録した。
皮膜A、皮膜B、及び被覆していないドリルビットに関して2000のドリルビットのサンプルセットを試験し、結果を以下の表1に与えた。
従って、炭素被覆されたドリルビットが、被覆されていないWC−Coドリルビットと比較して大体4倍長いサイクル寿命を示したことがこのデータから見て取れる。それ故に、炭素皮膜は、PCBの製造におけるドリルビットのサイクル寿命を有意に増加させることが分かるだろう。
プラズマ堆積させた皮膜は、ドリルビットへの優れた密着性も示し、それ故に既知の被覆方法と比較してそのサイクル寿命を増加させる。
また、ドリルビット上の炭素皮膜は実質的にマクロ粒子を含まないと考えられるので、高いマクロ粒子密度を有する炭素皮膜と比較して低い切削抵抗を示し、それがドリルビットのサイクル寿命を有意に増加させると思われる。更に、開示されている異なる負のバイアスで堆積させた炭素皮膜の更なる組み合わせは、相対的に、内部の炭素皮膜が小さい応力を有する一方、外部の炭素皮膜は高い硬度を有することを意味する。これは、皮膜が全体として高い硬度、小さい応力であり、皮膜が実質的にマクロ粒子を含まないという事実の為に、切削工具として用いた場合に小さな切削抵抗を示すことを意味する。それ故に、開示されている皮膜は、切削工具のサイクル寿命を有意に増加させることにより、開示されている上述の先行技術の不利益のいくつかを克服するか、又は少なくとも改善する。
また、ドリルビット上の炭素皮膜は実質的にマクロ粒子を含まないと考えられるので、高いマクロ粒子密度を有する炭素皮膜と比較して低い切削抵抗を示し、それがドリルビットのサイクル寿命を有意に増加させると思われる。更に、開示されている異なる負のバイアスで堆積させた炭素皮膜の更なる組み合わせは、相対的に、内部の炭素皮膜が小さい応力を有する一方、外部の炭素皮膜は高い硬度を有することを意味する。これは、皮膜が全体として高い硬度、小さい応力であり、皮膜が実質的にマクロ粒子を含まないという事実の為に、切削工具として用いた場合に小さな切削抵抗を示すことを意味する。それ故に、開示されている皮膜は、切削工具のサイクル寿命を有意に増加させることにより、開示されている上述の先行技術の不利益のいくつかを克服するか、又は少なくとも改善する。
開示されている炭素皮膜は、それ故に、ドリルビットなどの切削器具の高い磨耗速度に関連した問題を克服する。
上述の開示を読んだ後で、本発明の精神及び範囲を逸脱すること無く、本発明の様々なその他の修飾及び適合が当業者に自明であることは明らかであろう。例えば、開示されたドリルビットが、その製造方法及び使用は特にPCBの製造において有用であるけれども、ドリルビットのための皮膜をレンガ用ドリルビットなどの他の用途において用いることが出来ることは理解できよう。それ故に、全てのかかる変更及び適合化が添付の特許請求の範囲内に収まることが意図されている。
上述の開示を読んだ後で、本発明の精神及び範囲を逸脱すること無く、本発明の様々なその他の修飾及び適合が当業者に自明であることは明らかであろう。例えば、開示されたドリルビットが、その製造方法及び使用は特にPCBの製造において有用であるけれども、ドリルビットのための皮膜をレンガ用ドリルビットなどの他の用途において用いることが出来ることは理解できよう。それ故に、全てのかかる変更及び適合化が添付の特許請求の範囲内に収まることが意図されている。
Claims (35)
- 本体;
前記本体の少なくとも一部にある刃先;及び、
前記刃先上に設けられた実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ堆積させた炭素皮膜層;
を含む切削工具。 - 前記本体は長手軸を有する円筒状の本体を含む、請求項1に記載の切削工具。
- 前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具と係合するための前記円筒状の本体の一端にある工具係合端を前記刃先と反対側に含む、請求項2に記載の切削工具。
- 前記炭素皮膜層は、20nm〜5000nm、250nm〜5000nm、250nm〜3000nm、250nm〜2000nm、250nm〜1500nm、250nm〜1000nm、500nm〜3000nm、500nm〜2500nm、及び1000nm〜2000nmからなる群から選択される厚みを有する、請求項1に記載の切削工具。
- 前記硬い皮膜層は少なくとも10GPaの硬度を有する、請求項1に記載の切削工具。
- 前記炭素皮膜層は、10GPa〜60GPa、又は20GPa〜45GPaの硬度を有する、請求項5に記載の切削工具。
- 前記炭素皮膜層は、前記作業端上に設けられた第一の層、及び前記第一の層上に設けられた第二の層を含み、前記第二の層の硬度は前記第一の層よりも硬い、請求項1に記載の切削工具。
- 前記第一の層は5GPa〜10GPaの硬度を有し、前記第二の層は10GPa〜35GPaの硬度を有する、請求項7に記載の切削工具。
- 前記第一の層及び第二の層は、独立に、それぞれ10nm〜2500nm、250nm〜2000nm、500nm〜1000nm、及び800nm〜1500nmの範囲内の厚みを有する、請求項7に記載の切削工具。
- 金属炭化物界面層又は金属界面層を、前記刃先と前記炭素皮膜層との間に含む、請求項1に記載の切削工具。
- 前記金属炭化物層又は金属層は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Fe、Ru、Os、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される遷移金属を含む、請求項10に記載の切削工具。
- 前記金属炭化物界面層は、炭化チタン及び炭化クロムのうち少なくとも一種類であり、前記金属界面層は、チタン及びクロムのうち少なくとも一種類である、請求項10に記載の切削工具。
- 前記炭素皮膜層は、フィルタリングした炭素イオンのプラズマを用いて堆積させた、請求項1に記載の切削工具。
- 前記フィルタリングした炭素イオンのプラズマは、陰極真空アークから発生した、請求項13に記載の切削工具。
- 前記切削工具はプリント配線板(PCB)ドリルビットである、請求項1に記載の切削工具。
- 前記切削工具はプリント配線板(PCB)ルータービットである、請求項1に記載の切削工具。
- 前記円筒状の本体は、0.001mm〜3mm、0.01mm〜3mm、0.05mm〜3mm、0.05mm〜2mm、0.05mm〜1mm、0.05mm〜0.5mm、及び0.05mm〜0.25mmからなる群から選択される直径を有する、請求項2に記載の切削工具。
- 本体は、炭化タングステン及びコバルトを含む、請求項1に記載の切削工具。
- 炭素皮膜層が約0.3〜約1の間のラマン強度の値を示す点で特徴付けられる、請求項1に記載の切削工具。
- 前記刃先から前記炭素皮膜層の外部に向かって一般的に増加する硬度を有して、複数の前記炭素皮膜層が前記刃先上に堆積される、請求項1に記載の切削工具。
- 長手軸を有する円筒状の本体、前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端、及び前記本体の前記工具係合端と反対の端にある作業端を含む工具ビットを被覆する方法であって、
(a)フィルタリングしたプラズマ炭素イオンを前記作業端上に堆積させて、その上に実質的にマクロ粒子を含まない炭素皮膜層を形成する工程;
を含む方法。 - 工程(a)の前に、
(b)不活性雰囲気中、又は真空下において、陰極真空アーク源から炭素イオンを含むプラズマビームを発生させる工程;及び、
(c)前記プラズマビームをフィルタリングして、実質的に全てのマクロ粒子をプラズマビームから取り除く工程;
を含む、請求項21に記載の方法。 - 工程(a)の間に、
(d)前記工具ビットの前記作業端に可変バイアスパルスを印加する工程、前記バイアスパルスは相対的に高い負のバイアスパルスと低い負のバイアスパルスの間で変化する;
を含む、請求項21に記載の方法。 - (d1)前記高い負のバイアスパルスを−500V〜−5000V及び−1000V〜−3000Vの範囲からなる群から選択する工程;
を含む、請求項23に記載の方法。 - (d2)前記低い負のバイアスパルスを、フローティング電源、又は−50V〜−1000V及び−50V〜−150Vの範囲からなる群から選択する工程;
を含む、請求項23に記載の方法。 - (e)10kHzまで、又は5kHzまでの周波数で基板にバイアスをパルス処理する工程;
を含む、請求項23に記載の方法。 - 前記パルス処理工程(e)は、
(e1)周波数を、1kHz〜3kHzの範囲から選択する工程;
を含む、請求項26に記載の方法。 - 前記パルス処理工程(e)は、
(e2)パルス持続時間を、1μs〜50μs、1μs〜25μs、30μs〜50μs、及び5μs〜10μsからなる群から選択する工程;
を含む、請求項26に記載の方法。 - 前記相対的に高い負のバイアス及び前記低い負のバイアスは、0.1秒〜20秒、又は1秒〜5秒からなる群から選択される持続時間で交互になされる、請求項26に記載の方法。
- 工具ビットが
長手軸を有する円筒状の本体;
前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端;
前記本体の前記工具係合端と反対の端にある作業端;及び
前記作業端上に設けられた実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ堆積させた炭素皮膜層;を含み、使用の際には、前記円筒状の本体がその長手軸に関して回転し、前記被覆された作業端がPCBの基板に穴をあける、
プリント配線板(PCB)の製造のための前記工具ビットの使用。 - (a)長手軸を有する円筒状の本体、前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端、及び前記本体の前記工具係合端と反対の端にある作業端を含む工具ビットを提供する工程;並びに
(b)プラズマ炭素イオンを前記作業端上に堆積させて、その上に実質的にマクロ粒子を含まない炭素層を形成する工程;
を含む、工具ビットを作る方法。 - 長手軸を有する円筒状の本体;
前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端;
前記本体の前記シャンク端と反対の端にある作業端;
前記円筒状の本体がその長手軸に関して回転し、PCBに穴をあけるための、前記作業端上の、実質的にマクロ粒子を含まないプラズマ堆積させた炭素皮膜層;
を含む、プリント配線板(PCB)ドリルビット又はルータービット。 - 長手軸を有する円筒状の本体;
前記円筒状の本体を前記長手軸に関して回転させることの出来る工具との係合のための、前記本体の一端にある工具係合端;
前記本体の前記シャンク端と反対の端にある作業端;
前記作業端上の、実質的にマクロ粒子を含まない、約1.5μm以下の厚みを有する炭素皮膜層;を含み、
使用の際には、前記円筒状の本体がその長手軸に関して回転し、前記炭素層がPCBの基板に穴をあける、
プリント配線板(PCB)の製造の間にPCBの基板に穴をあけるための工具ビットの使用。 - 請求項1に記載の工具ビットによりあけられた一つ以上の穴を有するプリント配線板(PCB)。
- (a)プラズマ堆積させた実質的にマクロ粒子を含まない炭素皮膜層をその端部に含む前記ドリル工具ビット又はルーター工具ビットで、PCB板の基板に穴をあける工程;
を含む、プリント配線板(PCB)の基板に穴をあける方法。
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