JP2010528224A - 流体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

本発明はインジェクタに関するものであり、該インジェクタは、開口部及びシートを含むノズルと、ノズル内に移動可能に取り付けられ、かつバルブをシートとの接触領域内に画成する端部を有するニードルと、バルブを振動させる手段と、ノズルに沿ってバルブから第1距離に位置する第1音響インピーダンス不連続領域と、そしてニードルに沿ってバルブから第2距離に位置する別の第1音響インピーダンス不連続領域を備える。本発明によれば、第1及び第2距離の各距離は、前記距離に沿った音響波のそれぞれの伝搬時間が、nをゼロとは異なる正の整数の係数とし、i=3が第1距離に対応し、そしてi=4が第2距離に対応し、ζを振動周期とした場合に:T=n [ζ/2]と表わされる。

Description

本発明は、流体、例えば燃料を噴射する装置、特に内燃機関用の装置に関する。
更に詳細には、本発明は、当該発明の複数の態様のうちの第1の態様によれば、流体噴射装置に関するものであり、当該流体噴射装置は:
− 或る長さを一つの軸に沿って有し、かつ噴射孔及びシートを含むノズルであって、該ノズルが、前記軸の反対側端部で第1ボディに接続される、前記ノズルと、
− 前記軸に沿って或る長さを有し、かつバルブ部材をシートとの接触ゾーンにおいて画成する第1端部を有するニードルであって、該ニードルが、この軸の反対側端部で、第1ボディ内を軸方向に移動するように取り付けられる第2ボディに接続される、前記ニードルと、
− 設定期間τで、第1端部及び/又はノズルを振動させることにより、これらの第1端部とノズルとの間での前記軸に沿った、バルブを交互に開閉するのに適する相対移動を確保する振動手段であって、第1ボディ付きノズル及び第2ボディ付きニードルがそれぞれ、音響波を伝搬させる第1媒質及び第2媒質を形成し、各媒質が、Σを軸に直交する媒質の断面の表面とし、ρを媒質の密度とし、cを媒質中の音の速度とした場合に、次の方程式:I=Σρcにより定義される線形音響インピーダンスを有する、前記振動手段と、
− ノズルまたは第1ボディに沿った第1端部とのシートの接触ゾーンから或る距離に存在する少なくとも1つの線形音響インピーダンス不連続ゾーン(impedance breakage zone)、及びニードルまたは第2ボディに沿ったシートとの第1端部の接触ゾーンから或る距離に存在する少なくとも1つの他の線形音響インピーダンス不連続ゾーンを備え、そして
− 前記線形音響インピーダンス不連続ゾーン及び前記他の線形音響インピーダンス不連続ゾーンはそれぞれ、ニードルの第1端部とシートとの前記接触ゾーンからの順番が、第1ボディ及び第2ボディの方にそれぞれ向かう音響波の伝搬方向に1番目である。
インジェクタと呼ばれるこのような噴射装置によって、特にインジェクタが設定速度で動作している間に、すなわちインジェクタが開始フェーズ及び停止フェーズ以外のフェーズにおいて所定温度で動作している間に、インジェクタのバルブ部材が、設定周期τで、例えば制御された超音波周波数で、かつ制御された開度で周期的に開くようにすることができる。バルブ部材が開くときにノズルから流出する流体により形成される層が分断され、そして微小液滴を形成する。インジェクタで燃料を燃焼室内に噴射するというインジェクタの用途では、微小液滴によって空気−燃料混合気の均一性が一層高くなり、これによって、機関の汚染を減少させ、かつ更に経済的な燃焼が実現する。
公知の装置によれば、バルブ部材の周期的な開放は、従来の振動手段、例えば対応する励振手段を備える圧電手段及び/又は磁歪手段を援用して行なわれる。振動手段は、例えばアクチュエータ内に配置されて、電気エネルギーをまず、アクチュエータの設定周期τの振動に変換し、次にノズルのシートに対する、ニードルの設定周期τの長手方向の交互移動に、従ってこのようにして励振される当該ニードルの第1端部の設定周期τの長手方向の交互移動に変換する。バルブ部材が開くときに十分大きい流量の燃料を供給するために、ニードルのヘッド、及びノズルがほぼ逆相で共振するようにする必要がある。このためには、ニードルの固有長さ、及びノズルの固有長さを公知の方法で選択して、ニードル及びノズルを形成するそれぞれの材料における音響波伝搬時間が1/4振動周期τ/4に、または前記1/4周期の奇数倍に、すなわちnを正の非ゼロの整数の乗算係数とした場合の[2n+1]τ/4に等しくなるようにする。このようにして形成される共振「ニードル/ノズル」構造によって、バルブ部材の高開度が低圧で、例えば5MPa以下の圧力で燃焼室において得られる。燃料が圧縮行程中に噴射されると徐々に、燃焼室内の圧力、従ってバルブ部材の背圧が高くなる。この背圧も、機関の動作点に従って変化し得る。背圧が高くなると、ニードルの第1端部が当該ニードルのシートに衝突する強さが、燃料層によって減衰するとしても、ずっと大きくなる。これらの衝突が共振「ニードル/ノズル」構造において、従来の1/4波長、[2n+1]τ/4としてフィードバックされると、当該衝突と、当該ニードルのシートからのニードルの第1端部の持ち上がりとの結合が、バルブ部材の開度が変化することにより生じる。衝突が続く場合、ヘッドの持ち上がりは無秩序になる。共振の利点が失われる。バルブ部材の開放が無秩序になり、これによって、燃料流量の制御が困難になる恐れがある。
このような背景から、本発明の目的は、上に述べた制約のうちの少なくとも1つの制約を少なくとも軽減するように構成される流体噴射装置を提案することにある。この目的のために、上の前置きの部分によって本発明に付与される概略定義による噴射装置に関して具体的に、以下のように提案される:すなわち、
− 一方におけるシートと第1端部との接触ゾーンと、他方におけるノズルまたは第1ボディに沿った第1線形音響インピーダンス不連続ゾーンとの間の第1距離と表記される距離は、振動手段から放射され、かつこの第1距離を伝搬する音響波の伝搬時間Tが、nを非ゼロの正の整数である乗算係数とした場合に次の方程式:T=n [τ/2]を満たすように表わされ、そして
− 一方における第1端部とシートとの接触ゾーンと、他方におけるニードルまたは第2ボディに沿った第1線形音響インピーダンス不連続ゾーンとの間の第2距離と表記される距離は、振動手段から放射され、かつこの第2距離を伝搬する音響波の伝搬時間Tが、nを非ゼロの正の整数である乗算係数とした場合に次の方程式:T=n [τ/2]を満たすように表わされる。
波半周期(wave half−period)と表記されるインジェクタのこの構造によって、衝突のエコーが、ニードルの励振設定周期τの全ての整数倍の遅延でのみ戻ってくる。ノズルのシートで燃焼室内の背圧波により生じる衝突は、応力が非常に大きくなる状態に例えることができる。この状況は、変位がゼロであり、かつ応力がどのような値も採り得る波半周期のインジェクタを表わす「変位が阻止される」タイプの限界点の状態に類似する。従って、シートに対するニードルの第1端部の衝突はノズル内を伝わり、そして1周期遅れの位相に戻り、これによりインジェクタのシートを動的な静止状態に保持する。従って、バルブ部材の開放、特にこの開度が、背圧の影響を非常に受け易いということが無くなる。この結果、インジェクタによる燃料流量の制御性が向上する。
別の態様によれば、本発明は、本発明による流体噴射装置を使用する内燃機関に関する、すなわちこの噴射装置を配置したこのような機関に関する。
インジェクタは、ニードルの第1端部が長手方向に第2ボディの反対側端部で、外側フェーシングヘッドと表記されるヘッドを介して延在する構成のニードルを有することができ、そして更に、ニードルの第1端部が長手方向に第2ボディの他方の端部で、内側フェーシングヘッドと表記されるヘッドを介して延在する構成のニードルを有することができる。
外部ヘッドを有するニードルは、第1ボディから燃焼室内のノズルの外側に向かってインジェクタの軸方向に発散して広がる形状を有する。好ましくは、外部ヘッドを有するニードルは、発散して広がる円錐台形状を有する。外部ヘッドはシートを、第1ボディから遠い方のノズル外側から、インジェクタの軸方向に閉止する。
内部ヘッドを有するニードルは、第1ボディからノズルの外側に向かって軸方向に狭くなり、そしてシートを、第1ボディに近い方のノズル内側から閉止する。ヘッドが狭くなるので、当該ヘッドの表面は背圧波に曝され難い。同様に、当該ヘッドの重量は小さく、これにより衝突の瞬間にシートに加わる応力の大きさを最小にする。インジェクタの組み付けは、内部ヘッドを有するニードルをまず、アクチュエータを含む第2ボディに取り付け、次に第1ボディに挿入することができるので一層容易になる。内部ヘッドを有するニードルはシートに、重力の効果を利用することにより載せ易くなる。従って、インジェクタは、安全になるように動作する。第2ボディの戻し手段に不具合が発生する場合においては、または戻し手段が配設されない場合においても、バルブ部材が閉じ位置に保持されることにより、インジェクタを外部ヘッドによって密閉する。更に、ニードルの突発的な破損は、当該ニードルの破損部分がインジェクタのボディ内に留まって、機関のシリンダ内に脱落する危険がないことを意味する。
本発明の他の特徴及び利点は、本発明に関して一つの示唆として提示され、かつ決して制限的な意味を持つことのない以下の記述から、添付の図面を参照することにより明確になるものと思われる。
図1は、本発明による噴射装置の説明図であり、当該噴射装置は機関内に配置され、かつ当該噴射装置には、第2アクチュエータを含む第2ボディに接続される外部ヘッドを有するニードルが取り付けられる。 図2は、本発明による噴射装置の説明図であり、当該噴射装置は機関内に配置され、かつ当該噴射装置には、第2アクチュエータを含む第2ボディに接続される内部ヘッドを有するニードルが取り付けられる。 図3は、本発明による噴射装置の説明図であり、当該噴射装置は機関内に配置され、かつ当該噴射装置には、外部ヘッドを有するニードル、及び第1アクチュエータを含む第1ボディが取り付けられる。 図4は、本発明による噴射装置の説明図であり、当該噴射装置は機関内に配置され、かつ当該噴射装置には、内部ヘッドを有するニードル、及び第1アクチュエータを含む第1ボディが取り付けられる。 図5は、ノズルと外部ヘッドを有するニードルにより形成されるバルブ部材の動作を示す説明図を示し:バルブ部材は閉じている。 図6は、ノズルと外部ヘッドを有するニードルにより形成されるバルブ部材の動作を示す説明図を示し:バルブ部材は開いている。 図7は、ノズルと内部ヘッドを有するニードルにより形成されるバルブ部材の動作を示す説明図を示し:バルブ部材は閉じている。 図8は、ノズル内部ヘッドを有するニードルにより形成されるバルブ部材の動作を示す説明図を示し:バルブ部材は開いている。 図9は、円筒形バーの形状の単体ニードルの簡易側面図を部分長手方向断面図として模式的に示している。 図10は、3つのセグメントを含む複合ニードルの簡易側面図を部分長手方向断面図として模式的に示している。 図11は、円筒形単体ノズルの簡易側面図を部分長手方向断面図として模式的に示している。 図12は、3つのセグメントを含む複合ノズルの簡易側面図を部分長手方向断面図として模式的に示している。 図13は、外部ヘッドを有するニードルに関連する種々の組み付け図を示している。 図14は、外部ヘッドを有するニードルに関連する種々の組み付け図を示している。 図15は、外部ヘッドを有するニードルに関連する種々の組み付け図を示している。 図16は、外部ヘッドを有するニードルに関連する種々の組み付け図を示している。 図17は、内部ヘッドを有するニードルに関連する種々の組み付け図を示している。 図18は、内部ヘッドを有するニードルに関連する種々の組み付け図を示している。 図19は、内部ヘッドを有するニードルに関連する種々の組み付け図を示している。 図20は、内部ヘッドを有するニードルに関連する種々の組み付け図を示している。 図21は、ニードルと第2アクチュエータとの間の組み付け部分の種々の図を示している。 図22は、ニードルと第2アクチュエータとの間の組み付け部分の種々の図を示している。 図23は、ニードルと第2アクチュエータとの間の組み付け部分の種々の図を示している。 図24は、ニードルと第2アクチュエータとの間の組み付け部分の種々の図を示している。 図25は、外部ヘッドを有するニードルの変形例を側面図として模式的に示している。 図26は、外部ヘッドを有するニードルの変形例を側面図として模式的に示している。 図27は、内部ヘッドを有するニードルの変形例を側面図として模式的に示している。
図1,3(または2,4)の噴射装置またはインジェクタは、流体、例えば燃料Cを、内燃機関Mの燃焼室15に、または図示しない吸気ダクトに噴射するように構成される。
インジェクタは、例えば円筒形である2つのボディを備える。ケーシングを表わす第1ボディ1は、噴射装置の優先軸AB、例えば噴射装置の対称軸に沿って少なくとも1つのノズル3を介して延在し、当該ノズル3は、或る長さを軸ABに沿って有し、かつ噴射孔とシート5(または5’)を備える。第1ボディ1の線形寸法、例えば軸ABに直交する方向に測定される当該第1ボディの幅及び/又は軸ABに沿って測定される当該第1ボディの長さは、ノズル3のこれらの寸法よりも大きくすることができる。第1ボディ1の密度はノズル3の密度よりも高くすることができる。第1ボディ1は、少なくとも1つの燃料C回路130に、少なくとも1つの開口部9を介して接続することができる。燃料C回路130は、燃料Cを処理する装置13を含み、当該装置13は、例えばタンク、ポンプ、及びフィルタを含む。
第2ボディ200は、第1ボディ1内で軸方向に移動することができるように取り付けられる。ニードル4は軸ABに沿って或る長さを有し、そしてバルブ部材をノズル3のシート5(または5’)との接触ゾーン内に画成する第1端部6を有する。第2ボディ200の線形寸法、例えば軸ABに直交する方向に測定される当該第2ボディの幅及び/又は軸ABに沿って測定される当該第2ボディの長さは、ニードル4のこれらの寸法よりも大きくすることができる。第2ボディ200の密度はニードル4の密度よりも高くすることができる。ニードル4及び第2ボディ200は、接合ゾーンZJ(図3)を介して一括接続される。第1端部6は、軸ABに沿って、シート5(または5’)を閉止するヘッド7(または7’)を介して延在して、インジェクタのバルブ部材の良好な密封性を確保することが好ましい。第2ボディ200の戻し手段11(または11’)を配設して、ニードル4のヘッド7(または7’)がノズル3のシート5(または5’)を押圧する状態を保持することができる。従って、戻し手段11(または11’)はバルブ部材を、燃焼室15内の圧力がどのような大きさであっても閉じる。戻し力を第2ボディ200に作用させるポイントの位置は、重要ではない。戻し手段11(または11’)は、ノズル3への燃料Cの流動方向に対して第2ボディ200の下流側(図1,3)に、または第2ボディ200の上流側(図2,4)に、軸ABに沿って配置される事前圧縮バネによって表わすことができる。戻し手段11(または11’)は、流体手段によって形成することもできる、例えば燃料Cを作動液として有する油圧シリンダタイプとすることもできる。従って、第1ボディ1の種々の構成部材が膨張することによる隙間を、戻し手段11(または11’)が吸収するように有利に作用するので、燃料Cの流量が、機関Mが種々の速度で動作している間の熱変動の影響を受け難い状態を維持し易くなる。
更に、インジェクタは、設定周期τで、第1端部6及び/又はノズル3を振動させることにより、これらの部材の間の前記軸(AB)に沿った相対移動であって、図5〜6、及び図7〜8に示すようにバルブ部材を交互に開閉するのに適する相対移動を確保する振動手段を備える。これらの振動は、所定の周波数υ、例えば約υ=20kHz〜約υ=60kHzの範囲とすることができる超音波周波数で発生する、すなわち、該当する50マイクロ秒〜16マイクロ秒の設定振動周期τで発生する。例えば、振動波長λはυ=50kHzのときに約10−1mである(τ=20マイクロ秒)。
図3(または4)に示す実施形態によれば、第1ボディ1は、振動手段の一部を形成する第1アクチュエータ20と表記されるアクチュエータを含み、当該アクチュエータは、第1ボディ1及びノズル3と連動して、振動をこのノズル3のシート5(または5’)に伝達するのに適する。この実施形態では、振動手段は、第1電気的活性コアと表記され、かつ第1アクチュエータ20に作用するように配置される電気的活性コア141と、そして第1電気的活性コア141を励振し、かつ当該コアを設定周期τで振動させるのに適する手段(図示せず)を含む。
図1(または2)に示す実施形態によれば、第2ボディ200は、振動手段の一部を形成する第2アクチュエータ2と表記されるアクチュエータを含み、当該アクチュエータはニードル4を介して軸ABに沿って延在し、かつ第2ボディ200及びニードル4と連動して、振動をこのニードル4の第1端部6に伝達するのに適する。この実施形態では、振動手段は、第2電気的活性コアと表記され、かつ第2アクチュエータ2に作用するように配置される電気的活性コア141と、そして第2電気的活性コア141を励振し、かつ当該コアを設定周期τで振動させるのに適する手段(図示せず)を含む。
前の2つのモードの組み合わせを表わす図示しない別の実施形態によれば、インジェクタは第1アクチュエータ及び第2アクチュエータの両方を備えることができ、これらのアクチュエータはそれぞれ、一方では第1ボディ1及びノズル3と連動し、そして他方では第2ボディ200及びニードル4と連動して、振動をそれぞれ、ノズル3のシート5(または5’)、及びニードル4の第1端部6の両方に伝達するのに適する。
好ましくは、第1及び/又は第2電気的活性コア141は、圧電材料を利用して作製することができる。圧電材料を選択的に変形させる、例えば設定周期τで周期的に変形させて音響波をインジェクタに発生させることにより最終的に、音響波がシート5(または5’)に対するヘッド7(または7’)の相対移動になって現われる、または逆の相対移動になって現われ、この相対移動は、図5〜6及び7〜8を参照しながら上に詳述したように、バルブ部材を交互に開閉するのに適する。これらの選択的な変形は、対応する励振手段によって、例えば圧電材料に固定される電極群に印加される電位差によって生じる電界を利用して制御される。別の構成として、第1及び/又は第2電気的活性コア141は、磁歪材料を利用して作製することができる。磁歪材料の選択的な変形は、対応する励振手段によって、例えば磁気誘導を利用して制御され、磁気誘導は、例えば提示されない励振子を利用して得られる、特に第2ボディ200に固定されるコイルによって得られる選択的な磁界により生じる。
上記変化が生じる結果、第1ボディ1付きノズル3、及び第2ボディ200付きニードル4はそれぞれ、音響波が伝搬する第1媒質及び第2媒質を形成する。軸ABに沿ったこれらの2つの媒質の各媒質の音響特性は、音響インピーダンスIを利用して表わすことができ、音響インピーダンスIは、例えば軸ABに直交する媒質の各断面に関して変わり、媒質の幾何学的構造によって変わり、特に軸ABに直交する媒質の断面の表面Σ、媒質の密度ρ、及び媒質中の音の速度cによって変わり、I=f(Σ,ρ,c)と表わされる。この割合を例示するために、ニードル4またはノズル3に関連し、かつそれぞれ図9〜10及び11〜12に示す種々の簡易例を分析する。説明を簡単にするために、全てのこれらの例に関して、インジェクタには第2ボディ200から区別することができない単一の第2アクチュエータ2が付設されていることを理解されたい。インジェクタのバルブ部材のうち、燃焼室15内の圧力の影響をそれほど受けない開口を得るために、インジェクタは、ニードル4の第1端部6の移動を制御するとともに、ノズル3のシート(図9〜12に簡易形態で示され、かつ参照番号50が付された)は、動的に静止した、または固定された状態に保持されるので振動節のように振る舞う。
ニードル4及びノズル3はそれぞれ、一つのボディとして示され、軸ABに直交する当該ボディの半径方向寸法は、軸ABに沿った当該ボディの長さに対して小さい。ここでは、ニードル4の簡易化モデル(図9)として表示される固体バー400では、またはここでは、ノズル3の簡易化モデル(図11)として表示される長手中空バー300では、音響波の伝搬は、応力ジャンプΔσ、及び速度ジャンプΔvの伝搬に、方程式:Δσ=ΣΔvを利用して関連付けることができ、Σは、バーの優先軸に、例えばバーの対称軸に直交するバーの断面の表面であり、zは、ρをバーの密度とし、そしてcをバー内の音の速度とした場合の方程式:z=ρcで定義される音響インピーダンスである。応力σは、圧縮の場合に正であり、かつ速度vは、入射音響波の伝搬方向に正である、すなわち音響波はアクチュエータ2から放射され、かつニードル4の第1端部6の方に向いている。中身が詰まっている、または中空であるバーの音響特性を表わす積I=Σz=Σρcは、以下の記述では、「線形音響インピーダンス(acoustic linear impedance)」または「線形インピーダンス(linear impedance)」と表記される。
線形音響インピーダンスIが変化すると必ず、エコーが生じる、すなわちバーの方向に(例えば、図9,11において右から左に)伝搬する音響波は、別の音響波がバーの逆方向に(例えば、図9,11において左から右に)、例えばニードル4とアクチュエータ2との接合部(図9)における、またはノズル3と第1ボディ1との別の接合部(図11)における線形インピーダンスIの変化点から伝搬することにより弱くなる。この同じ理由を、全ての線形インピーダンス不連続Iに当てはめることができ、「不連続(breakage)」という用語は、「線形インピーダンス変化Iが所定の閾値を超え、かつ線形インピーダンス不連続ゾーンと表記され、音響波伝搬媒質中に位置し、更にこの媒質を異なる音響特性を持つ少なくとも2つの部分に分離する所定ゾーンの、音響波の伝搬方向を基準として、上流側の線形インピーダンスと下流側の線形インピーダンスとの差を表わしている」ものとして理解されたい。
インジェクタは、ノズル3(図11)に沿ったニードル4の第1端部6とのシート50の接触ゾーンから或る距離に存在する、または第1ボディ1に存在する少なくとも1つの線形音響インピーダンス不連続ゾーンと、そしてニードル4(図9)に沿ったシート50との第1端部6の接触ゾーンから或る距離に存在する、または第2ボディ200に存在する少なくとも1つの他の線形音響インピーダンス不連続ゾーンを含む。前記線形音響インピーダンス不連続ゾーン及び前記他の線形音響インピーダンス不連続ゾーンはそれぞれ、ニードル4の第1端部6とシート50との前記接触ゾーンからの順番が、第1ボディ1及び第2ボディ200の方にそれぞれ向かう音響波の伝搬方向に1番目である。
図1及び3(または、図2及び4)に模式的に示すように、第1距離Lと表記され、かつ一方におけるシート5(または5’)と第1端部6との接触ゾーンと、他方におけるノズル3に沿った第1線形音響インピーダンス不連続ゾーン、または第1ボディ1との間の距離は、振動手段2から放射され、かつこの第1距離L=f(T)を伝搬する音響波の「音波飛行時間」Tと表記される伝搬時間が次の方程式を満たすような長さである:
=n [τ/2] (E1)
上の式では、nは、第1乗算係数と表記される非ゼロの正の整数の乗算係数であり、そして第2距離Lと表記され、かつ一方における第1端部6とシート5(または5’)との接触ゾーンと、他方におけるニードル4に沿った第1線形音響インピーダンス不連続ゾーン、または第2ボディ200との間の距離は、振動手段2から放射され、かつこの第2距離L=f(T)を伝搬する音響波の「音波飛行時間」Tと表記される伝搬時間が次の方程式を満たすような長さである:
=n [τ/2] (E2)
上の式では、nは、第2乗算係数と表記される非ゼロの正の整数の別の乗算係数であり、例えばn≠nである。
式(E1)及び(E2)で表わされる上の方程式は、特定の許容誤差内で成り立ち、製造上の制約、例えば設定周期τの約プラス10%またはマイナス10%の許容誤差、すなわち半分の設定周期τ/2の約プラス20%またはマイナス20%の許容誤差を考慮に入れたものとして解釈される必要がある。この許容誤差を考慮に入れて、式(E1)及び(E2)で表わされる上の方程式は、それぞれ次式のように書き直すことができる:
=n [τ/2](1±0.2) (E1’)
=n [τ/2](1±0.2) (E2’)
ここで、実際には、工業規模で製造される対応する部品に関して測定され、かつ音波飛行時間Tとして表現される第1距離L=f(T)、及び音波飛行時間Tとして表現される第2距離L=f(T)は、上の方程式(E1)及び(E2)を利用して計算される基準値から若干変化する可能性があることに留意されたい。これらの若干の変化は、取り付け重量の影響に起因する可能性がある。取り付け重量は、例えばニードル4のヘッド7(または7’)に対応させる、そして/またはノズル3内のニードル4の端部6のガイド隆起部であって、軸ABに直交する平面内のガイド隆起部(図示せず)に対応させることができる。前記許容誤差によって、取り付け重量の前記影響を考慮に入れて、第1距離及び第2距離を音波飛行時間で表わす数式を上の方程式(E1’)及び(E2’)を利用してそれぞれ次式のように補正することができる:
=f(T)=f(n [τ/2](1±0.2))
=f(T)=f(n [τ/2](1±0.2))
好ましくは、第1及び第2乗算係数に関してn=nが成り立ち、特にn=n=1が成り立つことにより、軸ABに沿ったインジェクタの線形寸法が最小になって、吸気ダクト及び/又は排気ダクトに出来る限り大きな空間が残る。従って、シート5(または5’)とニードル4の第1端部6との接触ゾーンから始まって、ノズル3は一定の音響特性を第1距離L=f(T)を表わす一連の長さに亘って有し、これらの長さは、音波飛行時間に関しては互いにほぼ等しく、そしてこの距離の式のうち、音波飛行時間Tの数式は、1/2設定周期τ/2になることが好ましい。同様に、シート5(または5’)とニードル4の第1端部6との接触ゾーンから始まって、ニードル4は一定の音響特性を第2距離L=f(T)を表わす一連の長さに亘って有し、これらの長さは、音波飛行時間に関しては互いにほぼ等しく、そしてこの距離の式のうち、音波飛行時間Tの数式は、1/2設定周期τ/2になることが好ましい。
組み付けを更に容易にするために、第1距離L=f(T)の少なくとも90%に亘って、インジェクタは、線形音響インピーダンス不連続とみなすことはできない5%以下の線形音響インピーダンス変化を有することができる。同様に、第2距離L=f(T)の少なくとも90%に亘って、インジェクタは、線形音響インピーダンス不連続とみなすことはできない5%以下の線形音響インピーダンスの別の変化を有することができる。
インジェクタが設定速度で動作している間、すなわちインジェクタが噴射開始フェーズ及び噴射終了フェーズを除いて所定温度で動作している間、インジェクタによって、バルブ部材を、燃焼室15内の圧力の影響をそれほど受けない態様で交互に開閉することができる。単一の第2アクチュエータ2がニードル4に連結される事例を表わす図1に示す例では、ニードル4のヘッド7を介して延びる第1端部6の移動の制御、及びノズル3のシート5の動的な静止状態の保持の両方を行なう。上に述べたように、ニードル4のヘッド7に対する移動制御は、選択的な変形によって行なわれる、例えば第2電気的活性コア141の設定周期τを有し、かつニードル4に第2アクチュエータ2によって伝達される周期的な変形によって行なわれる。シート5を、軸ABに沿った当該シートの長手方向速度をゼロに保持し、音響波伝搬現象の周期性を利用することにより動的な静止状態に保持する。ニードル4のヘッド7がシート5に設定周期τで周期的に接触している間にバルブ部材が閉じるたびに衝突が生じる。この衝突によって、入射波と表記される音響波が発生し、速度ジャンプΔvと応力ジャンプΔσとが関連付けられる。この波は、ノズル3内を第1ボディ1に向かって第1距離Lを移動しながら伝搬し、次に、図1では区別することができない第1線形音響インピーダンス不連続ゾーンにおいて、ノズル3の取り付け位置で反射して、軸ABに直交する平面内にノズル3の断面よりもずっと大きい断面を持つケーシング1に入射する。一旦、入射波が反射すると、反射波と表記される当該入射波のエコーがノズル3に戻ってきて第1距離Lを反対方向に、すなわち第1ボディ1からシート5に伝搬する。反射波は入射波と同じ符号の応力ジャンプΔσ、及び入射波とは逆符号の速度ジャンプΔvを有する。第1距離が方程式:L=f(T)=f(n [τ/2])に基づいて調整されることが好ましいということを考慮に入れると、反射波はシート5に、新規の入射波が、バルブ部材が閉じることによる衝突により発生する時点と厳密に同じ時点で到達し、ニードル4のヘッド7の移動も、半分の設定周期τ/2の整数倍に依存することが好ましい第2距離L:L=f(T)=f(n [τ/2])に基づいて調整される。この結果、シート5では、これらの応力が保持され、そしてこれらの速度が打ち消される。従って、シート5は振動節を持つ。これらの状態では、燃焼室15内の圧力の変化によって衝突が増大するが、これらの衝突の同時性は変化しない。従って、インジェクタの動作は、燃焼室15内のこの圧力変化によって影響されることがない。
2つの対応する波、すなわち入射波及び反射波が交差するときの応力ジャンプΔσの痕跡を確認するために、第1インピーダンス不連続ゾーンにおける音響波の反射を出来る限り大きくする必要があり、好ましくは全反射とする必要がある。この全反射条件は、ノズル3がケーシング1に取り付けられ、今度はこのケーシングがシリンダヘッド8に接続される状態においてアプリオリに満たされ、この構成は、有限径を持つバーが無限径を持つボディに取り付けられる理想的な場合と同様の構成とすることができる。アクチュエータ2のサイズが有限であるので、ニードル4とアクチュエータ2(または、第2ボディ200)との接合ゾーンZJにおける音響波の全反射を実現するのは難しい。接合ゾーンZJにおいて、第2ボディ200が線形音響インピーダンスIAC−ZJを有し、そしてニードル4が線形音響インピーダンスIA−ZJを有する(図3)と仮定する。音響波の全反射を接合ゾーンZJにおいてほぼ実現するという満足できる妥協案が、比IAC−ZJ/IA−ZJが所定の値を上回る場合に得られる。好ましくは、次の関係式を成立させる:IAC−ZJ/IA−ZJ≧2.5。
上の詳細に鑑みて、n≠nのような第1及び第2乗算係数の一般的な事例では、シート5において互いに打ち消し合って当該シートが動的に固定されるようにするのは入射波及び数周期τだけずれた反射波であることを理解されたい。この打ち消しが、例えばnとnとの差が所定の値を上回り、そして/またはノズル3における音響波の減衰(及び、最終的に、当該ノズルの線形音響インピーダンスの低下)が特定の閾値を上回る場合に完全な打ち消しとはならない可能性がある。このことから、n=nの場合の、特にn=n=1の場合のインジェクタの構造は、アプリオリに高い音響的信頼度を持つように見え、かつn≠nの場合の構造よりも好ましい状態であることが分かる。
音響波が伝搬する第1の「ノズル3+第1ボディ1」媒質、及び第2の「ニードル4+第2ボディ200」媒質のそれぞれに関する第1距離L=f(T)及び第2距離L=f(T)は、それぞれの音波飛行時間T=n [τ/2]及びT=n [τ/2]を利用して、音響特性に関して定義されることが好ましいことを理解されたい。音波飛行時間は、設定周期τの(超)音波振動が、上のように振動を励振するアクチュエータ2の電気的活性コア141から放射されて生じることに起因する。別の表現をすると、第1距離L=f(T)及び第2距離L=f(T)は、2つの音場限界点(acoustic limits)の間の距離である。一般的に、第1距離L及び第2距離Lの両方を定義するために使用される第1音場限界点は、問題としているアセンブリ(「ノズル3+第1ボディ1」または「ニードル4+第2ボディ200」)の一方の端部によって表わされる。簡易化された形態においては、この第1音場限界点は、図1及び2に示すように、ニードル4の第1端部6(ヘッド7を介して軸方向に任意に延びる)とノズル3のシート5との接触ゾーンから区別することができないと考えることができる。2つのアセンブリの各アセンブリに特有の第2音場限界点は、上に説明したように、それぞれの第1線形音響インピーダンス不連続ゾーンIによって表わされる。例えば、第2音場限界点は、問題としているアセンブリの直径が軸ABに直交する平面内で変化する、例えばアクチュエータ2とのニードル4の接合ゾーンZJにおいて変化する位置に、またはケーシング1(図1,2)を凹ませてノズル3を形成する位置に対応させることができるので、接合ゾーンZJでは、ニードル4及びアクチュエータ2は、例えば加工によって、音の密度と同じ密度、及び音の伝搬速度と同じ伝搬速度を持つことが好ましい材料により作製される単一ブロック部品として形成され、かつ凹ませる位置では、ノズル3及びケーシング1は、例えば加工によって、音の密度と同じ密度、及び音の伝搬速度と同じ伝搬速度を持つことが好ましい材料により作製される単一ブロック部品として形成されることを理解されたい。詳細には、単一ブロック部品として加工することにより、適用することができる最も簡単な解決策を、前記部品を工業規模で製造している間に提供することができる。
しかしながら、特定の事例においては、これらのボディの音場限界点は、以下の2つの例に示すように、ボディの物理限界点に対応しない可能性がある。図12に示すように、音響波が前記第1距離Lを伝搬する第1媒質内には、互いからセグメント301,302,303の各セグメントに特有の以下の3つの基準:(a)セグメントの幾何学的構造;(b)セグメントの密度ρ;(c)セグメント内の音の速度cのうちの少なくとも2つの基準によって差別化される複数のセグメント301,302,303が存在し、セグメント301,302,303は、これらのセグメントの該当する線形音響インピーダンス − I301=Σ301 ρ301 301;I302=Σ302 ρ302 302;I303=Σ303 ρ303 303 − が等しくなる:すなわち、I301=I302=I303が成り立つように決定される。従って、これらのセグメントのそれぞれの線形寸法に関係なく、干渉エコーが2つのそれぞれのセグメントの間の接合ゾーン:301/302、302/303に生じることがないので、第1距離Lがシート50と第1ボディ1を凹ませてノズル3を形成する位置STとの間に維持される(図12)。従って、それぞれの線形音響インピーダンスI301,I302,I303で表わされる軸ABに沿ったこれらのセグメントの音響特性が同じ状態に:すなわち、I301=I302=I303が成り立つ状態に保持されるとした場合には、ノズル3を異なる材料で、これらの材料を継ぎ合わせてノズル3に、セグメント301,302,303の各セグメントに特有の局所的な、そして/または軸方向の選択物理特性(音響特性以外の)を付与する(例えば、衝突に対するこれらのセグメントの耐性を高めることにより、これらのセグメントの機械的摩耗及び/又はこれらのセグメントの熱膨張を小さくすることにより)ことにより形成することができる。図10に示すように、音響波が前記第2距離Lを伝搬する第2媒質内には、互いからセグメント401,402,403の各セグメントに特有の以下の3つの基準:(a)セグメントの幾何学的構造;(b)セグメントの密度ρ;(c)セグメント内の音の速度cのうちの少なくとも2つの基準によって差別化される複数のセグメント401,402,403が存在し、セグメント401,402,403
は、これらのセグメントの該当する線形音響インピーダンス − I401=Σ401 ρ401 401;I402=Σ402 ρ402 402;I403=Σ403 ρ403 403 − が等しくなる:すなわち、I401=I402=I403が成り立つように決定される。従って、これらのセグメントのそれぞれの線形寸法に関係なく、干渉エコーが2つのそれぞれのセグメントの間の接合ゾーン:401/402,402/403に生じることがないので、第2距離Lがシート50とアクチュエータ2のニードル4の接合ゾーンZJとの間に維持される(図10)。従って、それぞれの線形音響インピーダンスI401,I402,I403で表わされる軸ABに沿ったこれらのセグメントの音響特性が同じ状態に:すなわち、I401=I402=I403が成り立つ状態に保持されるとした場合には、ニードル4を異なる材料で、これらの材料を継ぎ合わせてニードル4に、セグメント401,402,403の各セグメントに特有の局所的な、そして/または軸方向の選択物理特性(音響特性以外の)を付与する(例えば、衝突に対するこれらのセグメントの耐性を高めることにより、これらのセグメントの機械的摩耗及び/又はこれらのセグメントの熱膨張を小さくすることにより)ことにより形成することができる。
図1及び3(または、図2及び4)に示す別の実施形態では、ニードル4と第2ボディ200との接合ゾーンZJは、第2ボディ200の側部に第2アクチュエータ2の少なくとも1つの断面によって形成され、当該断面は、軸ABに直交する平面内で測定される第2アクチュエータ2の直径Dと表記される所定の直径を持つ円形断面を有する。ニードル4と第2ボディ200との接合ゾーンZJは、ニードル4の側部に、軸ABに直交する平面内で測定されるニードル4の直径dと表記される所定の直径を持つ少なくとも1つの軸対称断面によって形成される。好ましくは、アクチュエータ2の断面、及びニードル4の断面は、音の密度と同じ密度ρ、及び音の伝搬速度と同じ伝搬速度cを持つ材料で作製される。アクチュエータ2の直径D及びニードル4の直径dは、次の不等式:
Figure 2010528224

によって関連付けられる。有利な点として、この直径比D/dは、アクチュエータ2におけるニードル4の許容可能な「音響凹部」に対応する(図1,2)。この許容可能な「音響凹部」によって、ニードル4のヘッド7(または7’)から出て行き、かつニードル4に沿って接合ゾーンZJに到達する入射波は、当該ゾーンでほぼ全反射される、すなわちバルブ部材の設定周期τでの開閉動作を故障させ得る(従って、上のように励振されるニードル4のヘッド7(または7’)の移動制御に不具合を生じさせ得る)大きな振幅損失及び/又は周波数損失が生じることがない。
特定の事例では、インジェクタを組み付けるために、第2アクチュエータ2とは別体のニードル4(及び/又は、ニードル4のヘッド7(または7’)とは別体のニードル4)を第1ボディ1内に挿入することが必須である。従って、単一部品または単一ブロック部品として、ニードル4付き第2アクチュエータ2及び/又はニードルヘッド7(または7’)付きニードル4を製造することは適切ではない。インジェクタを前記状況で組み付けるために、第2アクチュエータ2及びニードル4を一方において、そして/またはニードル4及びニードル4のヘッド7(または7’)を他方において、前記2つの部品を組み付けるために使用される「雄/雌」接続を利用して一括固定することができる。この接続は、例えば一方において、中心スタッドであることが好ましい、すなわち軸ABに沿って位置合わせされることが好ましく、かつネジ、好ましくはねじ切りネジを形成するスタッドにより、そして他方においては、中心穴であることが好ましい、すなわち軸ABに沿って位置合わせされることが好ましく、かつ内側にネジを切ったドリル穴により実現することができる(図13〜24)。スタッドはニードル4(図13,17,23〜24において第1スタッド41と表記されるスタッド41、または図16のスタッド61を参照)に、または第2アクチュエータ2に、或いはヘッド7(または7’)に固定することができる:図15,19において第2スタッド71と表記されるスタッド71を参照されたい。図13,17,23〜24,16,15,19における参照番号41,61,71で指示されるニードル4の、第2アクチュエータ2の、ヘッド7(または7’)の「固定スタッド」は、広義に理解する必要がある、すなわち前記「雄/雌」接続の「雄」部分を等価的に表わし、例えばニードル4を加工することによって、または第2アクチュエータ2を加工することによって、或いはヘッド7(または7’)を加工することによって得られる好適にネジ切りされた端部として設けられ、かつ第2アクチュエータ2付きニードル4、またはニードルヘッド7(または7’)付きニードル4を組み付けるために使用される「雄」部分を含む。スタッドは、スタッド自体を、別体部品として提示することもできる(図14,18,21〜22におけるニードル4とは別体の、かつ第2アクチュエータ2とは別体のスタッド42を参照)。ニードル4付きアクチュエータ2のアセンブリ、及び/又はニードルヘッド7(または7’)付きニードル4のアセンブリでは、これらの部品を強力に音響結合させる必要がある。これは、応力を、第2アクチュエータ2とニードル4との接触表面、及び/又はニードル4と当該ニードルのヘッド7(または7’)との接触表面の全体に亘って均一に分布させることを意味する。このためには、ニードル4と第2アクチュエータ2とのそれぞれの対向支持表面(図21,22,24における支持表面201及び202を参照)、及び/又はニードルのヘッド7(または7’)とニードル4とのそれぞれの対向支持表面は、所定の平滑度及び/又は粗さ、例えば1μm未満の粗さを持つことができる。これらの対向支持表面は、軸ABに直交することが好ましい(図21〜24)。好ましくは、ネジ切りスタッドは、少なくとも1つの非ネジ切り部を含む。第2アクチュエータ2、及びニードル4に固定されるスタッド41を備えるニードル4(図23)に関連する例では、非ネジ切り部180が軸ABの方向を基準にしてネジ18の下流に配置される。非ネジ切り部180によって、ニードル4を軸ABの回りに少しだけ回転させる可能性を残して、ニードル4を第2アクチュエータ2上に、これらの部品のそれぞれの対向支持表面201と202との間の締め付け力を、これらの部品を組み付けている間に制御しながら位置決めすることができる。更に、非ネジ切り部180を設けることにより、ニードル4を製造している間の加工具の取り外しが更に容易になるので、所定の平滑度及び/又は粗さを持つ支持表面202を形成し易くなる。図に示されず、かつ別体部品としてのスタッドに関連する別の例では、当該スタッドの非ネジ切り部は、スタッドの両端から所定の距離に、例えばスタッドの中央に配置することができる。直径dのニードル4は、少なくとも1つの補強部43、例えばD1>dを満たす直径D1の軸対称部を有することができる。補強部43は、好ましくはD1≦Dとした場合に直径Dの第2アクチュエータ2にじかに隣接させることができる(図20〜22)。好ましくは、補強部43は、この補強部43とニードル4の残りの部分との間の線形音響インピーダンスIの変化が5%以下であり、この変化が線形音響インピーダンス不連続と見なすことができないように構成される。この補強部43によって、ニードル4が「雄」部分(ねじ切りネジ41,18)の直ぐ傍で、図23〜24に示すように、スタッド41に接続されて不連続になる危険、または「雌」部分(ナット17,16)の直ぐ傍で、図21〜22に示すように、スタッド42に接続されて不連続になる危険が最小化される。好ましくは、スタッド及び/又は対応するドリル穴は、少なくとも局部的に潤滑手段181(図24)によって、例えばネジ18の位置で被覆されることが好ましい(図23の分解図を参照)。ニードル4と第2アクチュエータ2とのそれぞれの対向支持表面、及び/又はニードルのヘッドとニードル4とのそれぞれの対向支持表面が今度は、潤滑手段によって潤滑され、被覆されることが可能である。直感的に、潤滑手段を設けた効果が、ニードル4からの第2アクチュエータ2の分離、及び/又はニードル4からのヘッドの分離に役立つことが分かる。しかしながら、この例では、潤滑手段を設けることにより、ニードル4との第2アクチュエータ2の良好な構造的連続性、及び/又はニードル4とのヘッドの良好な構造的連続性を、中間空間(例えば、2つのネジ溝の間)の全てを充填することにより確保し、これにより音響波の伝達性が高くなる。潤滑手段によって、ニードル4と第2アクチュエータ2とのそれぞれの対向支持表面の間の密閉性、及び/又はニードルのヘッドとニードル4とのそれぞれの対向支持表面の間の密閉性が高くなる。これにより、音響波が通過することに起因する応力の局所的変化を防止することができる。潤滑手段のフィラーとしての機能の他に、潤滑手段は接着手段としての役割を果たすこともでき、この接着手段は第2アクチュエータ2をニードル4に、そして/またはヘッドをニードル4に更に強固に固定する。潤滑手段が「接着剤」にこのように変化するのは、例えば潤滑手段が燃焼室15内の温度の影響を受けて物理−化学的に変化することによる。
別の実施形態では、第1スタッド41、ニードル4に対する第2アクチュエータ2の支持表面201、及び第2アクチュエータ2に対するニードル4の該当する支持表面202は、接着剤で被覆される。好ましくは、第2スタッド71、ニードル4のヘッド7に対する第1端部6の支持表面、及び第1端部6に対するニードル4のヘッド7の該当する支持表面は、接着剤で被覆される。
別の実施形態では、アクチュエータ2及びニードル4が一方において、そして/またはニードル4及び当該ニードルのヘッド7が他方において、接着によって、好ましくはスタッドまたはドリル穴を設けることなく音響的に、かつ一括して固定される。
噴射装置の好適なモードでは、ニードル4の外側フェーシング(outward facing)と表記されるヘッド7は、軸ABに直交する平面内でノズル3の外部の方に向いた軸ABの方向に広がり(図1及び3)、そしてシート5を、第2アクチュエータ2から遠い方のノズル3外側から閉止する。ヘッド7は、軸ABの方向にノズル3の外側に向かって発散する形状とすることができる。例えば、図1,3,5〜6,13〜16は、円錐台形状の発散形状ヘッド7を示している。ヘッド7の他の発散形状を想到することができ、例えばこれらの図には示していないヘッドの形状を想到することができ、軸ABに直交する方向の形状の直径が軸ABに沿って指数関数的にシート5に向かって増大する。好ましくは、ヘッド7の少なくとも1つの側方壁74(図13の例の円錐台)は、軸ABに対してα>90°を満たすαのような所定の角度αをなす。発散形状ヘッド、例えば円錐台形状ヘッド7の場合、ノズル3のシート5は、軸ABの方向にノズル3の外側に向かって発散する該当する形状(図1,3,5〜6)、例えば円錐台形状とすることが好ましく、これにより確実に、インジェクタを閉止バルブ部材(図5)で良好に密閉する。この場合、音響波が伝搬する第2の「ニードル4+第2ボディ200」媒質に関する第1距離Lを求めるために使用される第1音場限界点は、発散円錐台形状ヘッド7を上方に向かった途中の箇所に生じる(図1,3)。同じことが、音響波が伝搬する第1の「ノズル3+第1ボディ1」媒質に関する第2距離Lに関して言える(図1,3)。さほど好ましいとは言えない解決策では、発散円錐台形状ヘッド7を裾広がり形のヘッド76に置き換える、例えばニードル4の直径dよりも長く、かつ優先軸ABに直交する直径D2の円盤形の円筒形ヘッドに置き換えることができる(図25)。ニードル4の端部6と円筒形ヘッド76との間に、円筒状に均一に発散する部分77、例えばd≦D3≦D2を満たすような、上に説明した外側フェーシングヘッド7の最大直径と同様の最大直径D3を有する円錐台部分を挿入することができる(図26)。
第2アクチュエータ2が、ケーシング1に対して軸方向に戻し手段11によって移動することができるように取り付けられることに注目されたい(図1及び3)。戻し手段11は、変形することができる、例えばごく僅かだけ長くなる、例えば100μm未満の長さだけ長くなるために所定の力を弾性的に作用させることができるので、ニードル4のヘッド7をノズル3のシート5に対して軸ABの方向に押し付けて、確実にバルブ部材が燃焼室15内の圧力に関係なく閉じるようにする。
別の好適なモード(図2,4,7〜8,17〜20)では、ニードル4の内側フェーシングと表記されるヘッド7’は、優先軸ABの方向にノズル3の外側に向かって狭くなり、そしてシート5’を、第2アクチュエータ2(または第2ボディ200)に近い方のノズル3内側から閉止する。ヘッド7’は、軸ABの方向にノズル3の外側に向かって収束する形状とすることができる(図2,4,7〜8,17〜20)。例えば、図2,4,7〜8,17〜20は、収束形状のヘッド7’を円錐台形状として示している。ヘッド7’の他の収束形状を想到することができ、例えば図には示さないが、軸ABに直交する直径が軸ABに沿ってシート5’に向かって指数関数的に短くなるような直径を持つヘッドの形状を想到することができる。好ましくは、ヘッド7’の少なくとも1つの側方壁75(図17の例における円錐台)は、軸ABに対して0°<β<90°を満たすような所定の角度βをなす。収束形状のヘッド7’、例えば円錐台形状のヘッド7’の場合、ノズル3のシート5’は、軸ABの方向にノズル3の外側に向かって収束する該当する形状(図2,4,7〜8)、例えば円錐台形状とすることが好ましく、これにより確実に、インジェクタを閉止バルブ部材(図7)で良好に密閉する。この場合、音響波が伝搬する第2の「ニードル4+第2ボディ200」媒質に関する第1距離Lを求めるために使用される第1音場限界点は、収束円錐台形状のヘッド7’を上方に向かった途中の箇所に生じることを理解されたい(図2,4)。同じことが、音響波が伝搬する第1の「ノズル3+第1ボディ1」媒質に関する第2距離Lに関して言える(図2,4)。さほど好ましいとは言えない解決策では、ニードル4は、少なくとも2つの部分により作製される複合ヘッド79を備える。第1部分76は、例えばニードル4の直径dよりも長く、かつ優先軸ABに直交する直径D2の円盤形の円筒形部分である(図27)。軸ABの方向の第1部分76の下流(上に述べたように、ノズル3の外側に向いた側)に配置される第2部分78は、好ましくはD2≦dが成り立つときのD3<D2を満たす直径D3を有する円筒形である。従って、2つの部分から成る複合ヘッド79は軸ABの方向に狭くなる。第2部分78は収束形状、例えば上に説明した内側フェーシングヘッド7’の形状のような円錐台収束形状を有することができる。
第2アクチュエータ2が、ケーシング1に対して軸方向に戻し手段11’によって移動することができるように取り付けられることに注目されたい(図2及び4)。戻し手段11’は、変形することができる、例えばごく僅かだけ長くなる、例えば100μm未満の長さだけ長くなるために所定の力を弾性的に作用させることができるので、ニードル4のヘッド7’をノズル3のシート5’に対して軸ABの方向に押し付けて、確実にバルブ部材が燃焼室15内の圧力に関係なく閉じるようにする。
別の実施形態では、ケーシング1、ニードル4、ノズル3、ヘッド7(または7’)のうちの少なくとも1つが、例えば(a)処理済みスチール;(b)チタン;(c)チタン合金のうちの少なくとも1つの材料により作製される少なくとも1つの部分を含む。非制限的な例としてここに列挙されるこれらの材料は、高温で制限的に膨張する満足できる音響特性を有し、そして機械的摩耗にほとんど曝されることがない。好ましくは、ノズル3、特に当該ノズルのシート5(または5’)は、処理済みスチールにより作製され、当該スチールの機械的強度はチタンの機械的強度、またはチタン合金の機械的強度よりも高い。同じことが、ニードル4のヘッド7(または7’)に関して当てはまる。ニードル4に関して、当該ニードルは、チタンにより、または処理済みスチールよりも軽いチタン合金により作製されることが好ましい。しかしながら、例えば「ヘッド7(または7’)/ニードル4」アセンブリを単体部材として簡単に加工することにより「ヘッド7(または7’)+ニードル4」アセンブリを単体部材として製造することが簡単になることによって、スチール製ニードル4、例えば処理済みスチール製ニードル4を選択することができる。

Claims (16)

  1. − 或る長さを軸(AB)に沿って有し、かつ噴射孔とシート(5)を含むノズル(3)であって、前記軸(AB)の反対側端部で第1ボディに接続される前記ノズル(3)と、
    − 前記軸(AB)に沿って或る長さを有し、かつバルブ部材を前記シート(5)との接触ゾーンにおいて画成する第1端部(6)を有するニードル(4)であって、この軸(AB)の反対側端部で、前記第1ボディ(1)内を軸方向に移動するように取り付けられる第2ボディ(200)に接続される前記ニードル(4)と、
    − 設定周期τで、前記第1端部(6)及び/又は前記ノズル(3)を振動させることにより、これらの第1端部とノズルとの間での前記軸(AB)に沿った、バルブ部材を交互に開閉するのに適する相対移動を確保する振動手段(2)であって、前記第1ボディ(1)付き前記ノズル(3)及び前記第2ボディ(200)付き前記ニードル(4)がそれぞれ、音響波を伝搬させる第1媒質及び第2媒質を形成し、各媒質が、Σを軸(AB)に直交する媒質の断面の表面、ρを媒質の密度、そしてcを媒質中の音の速度とした場合の次の方程式:I=Σρcにより定義される線形音響インピーダンス(I)を有する、前記振動手段(2)と、
    − 前記第1端部(6)と前記シート(5)の接触ゾーンから前記ノズル(3)または前記第1ボディ(1)に沿って或る距離に存在する少なくとも1つの線形音響インピーダンス不連続ゾーン、及び前記シート(5)と前記第1端部(6)の接触ゾーンから前記ニードル(4)または前記第2ボディ(200)に沿って或る距離に存在する少なくとも1つの他の線形音響インピーダンス不連続ゾーンを備え、
    − 前記線形音響インピーダンス不連続ゾーン及び前記他の線形音響インピーダンス不連続ゾーンはそれぞれ、前記ニードル(4)の前記第1端部(6)と前記シート(5)との前記接触ゾーンからの順番が、前記第1ボディ(1)及び前記第2ボディ(200)の方にそれぞれ向かう音響波の伝搬方向に1番目であり、
    一方における前記シート(5)と前記第1端部(6)との前記接触ゾーンと、他方における前記ノズル(3)または前記第1ボディ(1)に沿った前記第1線形音響インピーダンス不連続ゾーンとの間の第1距離(L)と表記される距離が、前記振動手段(2)から放射され、かつこの第1距離(L)を伝搬する音響波の伝搬時間(T)が、nを非ゼロの正の整数である乗算係数とした場合に次の方程式:T=n [τ/2]を満たすように表わされることを特徴とし、
    一方における前記第1端部(6)と前記シート(5)との前記接触ゾーンと、他方における前記ニードル(4)または前記第2ボディ(200)に沿った前記第1線形音響インピーダンス不連続ゾーンとの間の第2距離(L)と表記される距離が、前記振動手段(2)から放射され、かつこの第2距離(L)を伝搬する音響波の伝搬時間(T)が、nを非ゼロの正の整数である乗算係数とした場合に次の方程式:T=n [τ/2]を満たすように表わされることを特徴とする、
    流体噴射装置。
  2. 前記第1音響波伝搬媒質内には、前記第1距離(L)に亘って、互いからセグメント(301)、(302)、(303)の各セグメントに特有の次の3つの基準:(a)セグメントの幾何学的構造;(b)セグメントの密度ρ;(c)セグメント内の音の速度cのうちの少なくとも2つの基準によって差別化される複数のセグメント(301)、(302)、(303)が存在し、前記セグメント(301)、(302)、(303)は、これらのセグメントの該当する線形音響インピーダンス(I301)、(I302)、(I303)が等しくなる:すなわちI301=I302=I303が成り立つように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の流体噴射装置。
  3. 前記第2音響波伝搬媒質内には、前記第2距離(L)に亘って、互いからセグメント(401)、(402)、(403)の各セグメントに特有の次の3つの基準:(a)セグメントの幾何学的構造;(b)セグメントの密度ρ;(c)セグメント内の音の速度cのうちの少なくとも2つの基準によって差別化される複数のセグメント(401)、(402)、(403)が存在し、前記セグメント(401)、(402)、(403)は、これらのセグメントの該当する線形音響インピーダンス(I401)、(I402)、(I403)が等しくなる:すなわちI401=I402=I403が成り立つように構成されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の流体噴射装置。
  4. 前記ニードル(4)及び前記第2ボディ(200)は、前記音響波を伝達する接合ゾーン(ZJ)を介して一括接続されることを特徴とし、前記接合ゾーン(ZJ)では、前記第2ボディ(200)は線形音響インピーダンスIAC−ZJを有し、そして前記ニードル(4)は線形音響インピーダンスIA−ZJを有することを特徴とし、そして次の関係式:IAC−ZJ/IA−ZJ≧2.5が成り立つことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
  5. 前記第1ボディ(1)は、第1アクチュエータ(20)と表記され、かつ前記振動手段の一部を形成するアクチュエータを含み、該アクチュエータは、前記第1ボディ(1)及び前記ノズル(3)と連動して、前記振動をこのノズル(3)の前記シート(5)に伝達するのに適することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
  6. 前記振動手段は、前記第1アクチュエータ(20)に作用するように配置される電気的活性コア(141)と、前記電気的活性コア(141)を励振し、かつ該電気的活性コアを設定周期τで振動させるのに適する手段を含むことを特徴とする、請求項5に記載の流体噴射装置。
  7. 前記第2ボディ(200)は、第2アクチュエータ(2)と表記され、かつ前記振動手段の一部を形成するアクチュエータを含み、該アクチュエータは、前記軸(AB)に沿って前記ニードル(4)を介して延在し、かつ前記第2ボディ(200)及び前記ニードル(4)と連動して、前記振動をこのニードル(4)の前記第1端部(6)に伝達するのに適することを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
  8. 前記振動手段は、前記第2アクチュエータ(2)に作用するように配置される電気的活性コア(141)と、前記電気的活性コア(141)を励振し、かつ該電気的活性コアを設定周期τで振動させるのに適する手段を含むことを特徴とする、請求項7に記載の流体噴射装置。
  9. 前記ニードル(4)と前記第2ボディ(200)との前記接合ゾーン(ZJ)は、前記第2ボディ(200)の側部の上に、前記第2アクチュエータ(2)の少なくとも1つの断面を介して形成され、前記断面は、前記第2アクチュエータ(2)の直径(D)と表記され、かつ前記軸(AB)に直交する平面内で測定される所定の直径を有する円形断面を有することを特徴とし、そして前記ニードル(4)と前記第2ボディ(200)との前記接合ゾーン(ZJ)は、前記ニードル(4)の側部の上に、前記ニードル(4)の直径(d)と表記され、かつ前記軸(AB)に直交する平面内で測定される所定の直径を有する少なくとも1つの軸対称断面を介して形成されることを特徴とし、そして前記アクチュエータ(2)の直径(D)、及び前記ニードル(4)の直径(d)は次の不等式:
    Figure 2010528224

    により関連付けられることを特徴とする、請求項7又は8に記載の噴射装置。
  10. 前記ニードル(4)の前記第1端部(6)は前記軸(AB)に沿ってヘッド(7’)を介して延在し、該ヘッドは前記軸(AB)に沿って前記ノズル(3)の外側に向かって狭くなることを特徴とし、そして前記ヘッド(7’)は前記シート(5’)を、前記第2ボディ(200)に近い方の前記ノズル(3)内側から閉止することを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の噴射装置。
  11. 前記ニードル(4)の前記第1端部(6)は前記軸(AB)に沿ってヘッド(7)を介して延在し、該ヘッドは前記軸(AB)に沿って前記ノズル(3)の外側に向かって広がることを特徴とし、そして前記ヘッド(7)は前記シート(5)を前記ノズル(3)の外側から閉止することを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
  12. 前記第2アクチュエータ(2)及び前記ニードル(4)は、第1ネジ切りスタッド(41)を利用して固定されることを特徴とする、請求項7乃至11のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
  13. 前記ニードル(4)の前記第1端部(6)及び前記ヘッド(7)は第2ネジ切りスタッド(71)を利用して固定されることを特徴とする、請求項10乃至12のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
  14. 前記第1スタッド(41)、前記ニードル(4)に対する前記第2アクチュエータ(2)の支持表面(201)、及び前記第2アクチュエータ(2)に対する前記ニードル(4)の該当する支持表面(202)は接着剤で被覆されることを特徴とする、請求項12に記載の流体噴射装置。
  15. 前記第2スタッド(71)、前記ニードル(4)の前記ヘッド(7)に対する前記第1端部(6)の支持表面、及び前記第1端部(6)に対する前記ニードル(4)の前記ヘッド(7)の該当する支持表面は接着剤で被覆されることを特徴とする、請求項13に記載の流体噴射装置。
  16. 請求項1乃至15のいずれか一項に記載の流体噴射装置を使用する内燃機関(M)。
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