JP2010523532A - プロトポルフィリン(ix)のようなポルフィリン誘導体の製造方法および合成中間体 - Google Patents

プロトポルフィリン(ix)のようなポルフィリン誘導体の製造方法および合成中間体 Download PDF

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Abstract

本発明は、酸性媒体中における式(II)(式中、R'bは(I)についての上記定義と同じである)で示されるジピロメタンおよび式(III)(式中、R'は請求項1における定義と同じである)で示されるジピロメタンの間での縮合工程を含む、アルカリ金属との塩の形態であってもよい、および/または金属錯体の形態であってもよい式(I)(式中、RおよびR'は、請求項1における定義と同じである)で示されるポルフィリンの製造方法、ならびに式(III)で示される化合物に関する。

Description

本発明は、プロトポルフィリン(IX)のようなポルフィリン誘導体の新規製造方法、およびこれらの化合物の合成のための中間体に関する。
ある種のポルフィリンは、それらの生物学的特性または医学的特性について知られており、使用されている。例えば、下記式で示されるポルフィリンを挙げることができる:
Figure 2010523532
式中、
Ra = −CH=CH2、名称:プロトポルフィリンIX、
Ra = −CH2CH3、名称:メソポルフィリン、
Ra = −CH(OH)CH3、名称:ヘマトポルフィリン、
Ra = H、名称:ジュウテロポルフィリン、
Ra = −CH2CH2COORb(ここで、Rbは、水素原子、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基もしくはi−プロピル基である)、名称:コプロポルフィリンIII
Ra = −C(O)CH3、名称:ジアセチルジュウテロポルフィリン。
これらのポルフィリンは、塩の形態、例えば、2つの酸官能基におけるアルカリ金属との塩の形態で、例えば、ナトリウム塩の形態で使用することができる。
用途に応じて、これらのポルフィリンは、錯体形態で、例えばFeのような金属または別法としてFeClもしくはFeOHのような金属塩との錯体形態で使用することができる。プロトポルフィリンIXのFeとの錯体はヘムと称され、FeOHとの錯体はヘマチンと称され、FeClとの錯体はヘミンと称される。
これらのポルフィリンは、最も一般的には、特に存在するかもしれない動物起源の不純物の問題を引き起こす半合成法によって製造される。ある種の用途については、例えば、細胞培養培地中にて使用され得るプロトポルフィリン(IX)またはそのナトリウム塩の場合、合成起源の生成物だけを使用する完全合成製造法が提供されるのが望ましい。これらの化合物の化学合成によるある種の製造方法は既に提案されている。非特許文献1および2には、例えば、プロトポルフィリンIXの製造が記載されている。これらの刊行物において言及されているプロトポルフィリンの公知の製造法は、MacDonald法と称され、Zn2+またはFe3+のような金属陽イオンM+の存在下で以下の2つのピロメタン(A)および(B):
Figure 2010523532
をカップリングさせて、ポルフォジメタン構造(C):
Figure 2010523532
を得ることからなっており、金属化ポルフィリン(D):
Figure 2010523532
を形成するためには次に酸化しなければならない。
このような方法は、特に、非特許文献3および非特許文献4に記載されている。
該ポルフィリンを遊離形態で使用しなければならない場合には、その後、硫酸の存在下でポルフィリンを脱金属することが必要である。この工程は、特に、定量的ではなく、得られたポルフィリンは十分な純度を有するものではない。−C(O)CH3官能基もまた−CH=CH2に変換しなければならない。
JCS Perkin I, 1974, 1771-1781 JCS Perkin I, 1974, 1188-1194 Science of Synthesis Houben-Weyl, vol. 17, 1081-1235 The Porphyrin Handbook, vol. 1, Synthesis and Chemistry, Academic Press, Boston, 2000
このような状況において、本発明は、特に、塩の形態であってもよい、プロトポルフィリンIX、メソポルフィリン、ヘマトポルフィリン、ジュウテロポルフィリン、コプロポルフィリンIIIおよびジアセチルジュウテロポルフィリンの合成に好適な、合成起源の生成物だけを使用する動物起源の汚染のない新規合成製造法を提供することを目標とする。この方法は、特に、高収率および高純度をもってそれらを製造できなければならない。本発明の方法は、また、容易に工業的に利用可能であり、優れた収益性を示さなければならない。本発明に関連して開発される方法は、また、金属化ポルフィリンの中間体形成を防止することが可能である。
かくして、本発明は、塩の形態であってもよい式(I):
Figure 2010523532
[式中、
Rは、水素原子であるか、または−CH=CH2、−CH2−CH3、−CH(OH)CH3、−C(O)CH3および−CH2CH2COOR'aから選択される基であり(ここで、R'aは水素原子、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基もしくはi−プロピル基である);
R'は、水素原子であるか、またはメチル、エチル、n−プロピルもしくはi−プロピルから選択される基R'bである]
で示されるポルフィリンの製造方法であって、
酸性媒体中において式(II):
Figure 2010523532
[式中、R'bは式(I)についての上記定義と同じである]
で示されるジピロメタンおよび式(III):
Figure 2010523532
[式中、R''は、式(I)について上記にて定義したRと同じであるか、またはRの前駆体である基である]
で示されるジピロメタンの間で縮合させて、式(I'):
Figure 2010523532
[式中、R''およびR'bは式(II)および(III)についての上記定義と同じである]
で示されるポルフィリンを形成する工程、
次いで、
R''がRの前駆体である基である場合、基R''を基Rに変換すること、
R'がHである場合、基R'bを脱離させて、塩の形態であってもよい−COOH基を形成すること
を含む方法に関する。
本発明の方法は、十分な溶解度、特に水溶液に十分な溶解度を有するポルフィリンを得ることが可能である。本発明の主題は、本発明の方法に従って得ることができる式(I):
Figure 2010523532
[式中、
Rは、水素原子であるか、または−CH=CH2、−CH2−CH3、−CH(OH)CH3、−C(O)CH3および−CH2CH2COOR'aから選択される基であり(ここで、R'aは、水素原子、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基もしくはi−プロピル基である)、
R'は、水素原子であるか、またはメチル、エチル、n−プロピルもしくはi−プロピルから選択される基R'bである]
で示されるポルフィリンおよびその塩でもある。
式(I)で示されるポルフィリンとの塩の一例としては、例えば、有機塩基または無機塩基との塩を挙げることができる。特に、このような塩は、カルボン酸官能基を含む式(I)で示されるポルフィリンと形成することができる;好ましくは、アルカリ金属塩、特にナトリウム塩、カリウム塩もしくはリチウム塩、またはアンモニウム塩、有機アミン塩、またはアルギニンもしくはリジンのようなアミノ酸の塩である。
例えば、式(I)で示される化合物およびその医薬上許容される塩の適当な分離または結晶化を可能にする式(I)で示されるポルフィリンの無機酸または有機酸との塩を形成することも可能である。適当な酸としては、ピクリン酸、シュウ酸、または光学的に活性な酸、例えば、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、マンデル酸もしくはカンファースルホン酸、および塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸二水素塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩もしくはパラ−トルエンスルホン酸塩のような生理学的に許容される塩を形成する酸を挙げることができる。
式(I)で示される化合物の塩は、好ましくは最終工程で、対応する塩基または酸の作用による対応する所望の塩の形成工程を本発明の方法に組み込むことによって、当業者に周知の方法に従って製造される。
本発明の製造方法を下記スキーム1に記載する(ここで、R、R''およびR'bは式(II)、(III)および(I)で示される化合物についての定義と同じである)。
Figure 2010523532
一般的には、R''は水素原子であるか、または−CH=CH2、−CH2−CH3、−CH(OH)CH3、−C(O)CH3、−CH2CH2OH、−CH2CH2Clおよび−CH2CH2OC(O)CH3、−CH2CH2COOR'aから選択される基である(ここで、R'aは、水素原子、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基もしくはi−プロピル基である)。
基Rの性質に依存して、カップリングは、化合物(II)および化合物(III)(ここで、R''はRである:これは、例えば、RがH、−CH2−CH3、−CH(OH)CH3、−C(O)CH3または−CH2CH2COOR'aである場合である(ここで、R'aは、水素原子、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基もしくはi−プロピル基である))の間で行うことができる。
基R'bがR'である場合、縮合工程後に直接得られる化合物(I')は、さらなる工程を必要とせずに、所望の化合物(I)である。化合物R'bが、R'がHである場合であるR'以外のものである場合、または酸官能基が塩形態、例えばNa+またはK+のようなアルカリ金属との塩形態である場合、化合物(I')を化合物(I)に変換するために、該カップリングの後に基R'bの脱離によって酸官能基を脱保護する。
該カップリングはまた、R''がRの前駆体である基である化合物(III)を用いて行うこともできる。「Rの前駆体である基」なる表現は、1つまたはそれ以上の化学反応の後に所望の基Rをもたらす基を意味するものである。特に−CH2=CH2基についての前駆体基の例としては、例えば、−C(O)CH3基、−CH(OH)CH3基、−CH2CH2OH基、−CH2CH2OC(O)CH3基または−CH2CH2Cl基を挙げることができ、−C(O)CH3基および−CH(OH)CH3基が特に好ましい。化合物(III)とのカップリングは、R''がRの前駆体である基である化合物(I'):
Figure 2010523532
をもたらす。次に、1つまたはそれ以上の工程でRの前駆体である基を変換して所望の基Rを得なければならない。これは、例えば、Rが−CH=CH2、−CH2−CH3、−CH(OH)CH3またはHである式(I)で示される化合物の製造の場合である。このような基の場合、該方法の1つは、R''が−C(O)CH3である化合物(III)とのカップリングを行い、その後、化合物(II)および(III)の間の縮合工程の後に変換して所望の基Rを得ることからなる。
さらにまた、基R'の性質に依存して、該カップリングは、化合物(III)およびR'がR'bである化合物(II)の間で行うことができる。他方、R'がHである場合、または酸官能基が例えばNa+またはK+のようなアルカリ金属との塩の形態である場合、該カップリングの後に、基R'bの脱離による酸官能基の脱保護が行われる。
化合物(II)および(III)の間のカップリング工程の後に、2つの工程、すなわち基R''の基Rへの変換および基R'bの脱離が必要である場合、基R''の基Rへの変換の前または後に酸官能基の脱保護を行うことができる。しかしながら、エステル官能基は反応溶媒中での溶解性を向上させるので、基R''の基Rへの変換後に基R'bを脱離するのが好ましい。
従来技術のMacDonald法とは異なり、化合物(II)および(III)の間での縮合工程は、形成されたポルフィリン(I')と錯体形成しやすい金属、塩または金属誘導体の不在下で行われる。
本発明では、Rが水素原子であるか、または−CH2−CH3、−CH(OH)CH3、−C(O)CH3および−CH2CH2COOR'aから選択される基である(ここで、R'aは水素原子、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基もしくはi−プロピル基である)式(I)で示される化合物の製造について、カップリングは、R''が最終の基Rである化合物(III)、またはR''が最終の基Rの前駆体である基である化合物(III)のいずれかと行われ得る。
Rが−CH=CH2基である式(I)で示される化合物の製造については、好ましくは、
式(II):
Figure 2010523532
[式中、R'bは式(I)についての上記定義と同じである]、
で示されるジピロメタンおよび式(III):
Figure 2010523532
[式中、R''は、Rの前駆体である基、例えば、−CH(OH)CH3基または−C(O)CH3基である]
で示されるジピロメタンの間の縮合工程、
次いで、基R''の基Rへの変換、
そして、R'がHである場合には、塩の形態であってもよい−COOH基を得るための基R'bの脱離
が使用される。
本発明の方法は、プロトポルフィリンおよびその塩、特に式(IC.2、2Na):
Figure 2010523532
で示されるそのナトリウム塩の合成に特に適している。
式(IC):
Figure 2010523532
[式中、R'は式(I)についての定義と同じである]で示される化合物またはその塩(例えばアルカリ金属との塩)の製造の場合、式(II):
Figure 2010523532
[式中、R'bは式(I)についての上記定義と同じであり、好ましくは、メチル基である]
で示されるピロメタンおよび式(IIIa):
Figure 2010523532
で示されるジピロメタンの間でカップリングが行われて、式(Ia):
Figure 2010523532
[式中、R'bは式(I)についての定義と同じであり、好ましくは、メチル基である]
で示される化合物を得、
次いで、
−C(O)CH3官能基を還元して、式(Ib):
Figure 2010523532
[式中、R'bは式(I)についての定義と同じであり、好ましくは、メチル基である]
で示されるポルフィリンを形成し、
次いで、−CH(OH)CH3基を−CH=CH2基に変換する脱離反応を行い、
R'が水素原子である場合には、加水分解による−COOH官能基の脱保護工程を行うか、
または、形成するのが望まれる化合物(IC)がアルカリ金属との塩の形態である場合には、鹸化工程を行う。
本発明では、式(Ib)で示される化合物は、2つの不斉炭素を含んでおり、異性体の混合物の形態または純粋な異性体の形態であり得ることに注意しなければならない。
式(IC)で示される化合物を製造するためのこの方法は、下記スキーム2(R'bは式(II)で示される化合物についての定義と同じである)に例示される:
Figure 2010523532
式(IC.2、2Na):
Figure 2010523532
で示されるプロトポルフィリンIXのナトリウム塩の形態の製造の場合、製造方法の最後の工程は、式:
Figure 2010523532
[式中、R'bは式(I)についての定義と同じであり、好ましくはメチル基である]
で示される化合物の2つの−COOR'b基の鹸化からなる。この鹸化工程は、メタノールの存在下での水酸化ナトリウムの作用によって行うことができる。例えば、該鹸化工程は、還流下にてジクロロメタン中で行われる。好ましくない変法によると、この鹸化工程は、化合物(II)および(IIIa)の間のカップリングの後であるが、所望の−CH=CH2基が得られる前に行われることも予想される。
2つのピロメタン(II)および(III)または(IIIa)の間での縮合反応は、好ましくは、カルボン酸、トリフルオロ酢酸、塩酸、トリクロロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、テトラフルオロホウ酸、臭化水素酸およびヨウ化水素酸から選択される酸の存在下で行われる。該酸は、好ましくは、強酸であり、好ましくは、トリフルオロ酢酸またはトリクロロメタンスルホン酸である。該酸は、好ましくは、ピロメタン(II)に対して過剰に使用され、例えば、ピロメタン(II)1モル当量につき2モル当量の酸が使用される。
有利には、2つのピロメタン(II)および(III)または(IIIa)の間の縮合反応は、水分子を吸収することを目的とする乾燥剤の存在下で行われる。乾燥剤の例としては、酸無水物、モレキュラーシーブおよび硫酸が挙げられ、無水酢酸が好ましい。無水酢酸の使用の場合、無水酢酸は、ピロメタン(II)に対して(すなわち、ピロメタンII 1モル当量につき)、好ましくは、過剰に、例えば、少なくとも10モル当量、好ましくは少なくとも50モル当量存在する。
ピロメタン(III)または(IIIa)に対して実質的に1当量または僅かに過剰のピロメタン(II)との縮合を行うことも有利である。一般に、2つのピロメタンの間の縮合反応は、1〜1.2のモル当量比に従って行われる。2つのピロメタン(II)および(III)または(II)および(IIIa)の間の縮合反応は、例えば、酢酸のようなプロトン溶媒中、10〜50℃、好ましくは、20〜25℃の温度で行われる。
所望の基Rを得ることが可能な、カップリング後の反応は、公知の方法を使用する。
−CH(OH)CH3を−CH=CH2基に変換する脱離反応は、有利には、酸ハロゲン化物、好ましくは塩化ベンゾイルのような酸塩化物の存在下で行われる。例えば、−CH(OH)CH3基を−CH=CH2基に変換する脱離反応は、DMSO(ジメチルスルホキシド)、アセトンまたは好ましくはDMF(ジメチルホルムアミド)のような適当な非プロトン性極性溶媒中で、好ましくは50〜200℃の温度で30分間〜3時間、好ましくは、80〜120℃の温度で約1時間、行われる。
−C(O)CH3官能基の−CH(OH)CH3への還元は、有利には、水素化物、好ましくはNaBH4またはBH3のような水素化ホウ素化物の存在下で行われる。好ましくは、−C(O)CH3官能基の還元は、メタノールの存在下にてジクロロメタン中で、例えば0〜60℃、好ましくは20〜30℃の温度で、行われる。
次いで、Rが−CH=CH2である式(I)で示される化合物は、別の基Rを得るために、別の化学反応を受けることができる。Rが−CH2−CH3である式(I)で示される化合物は、例えば、接触水素添加によってRが−CH=CH2である式(I)で示される対応する化合物から得ることができる。例えば、約80℃の温度でAcNMe2中にてRuCl3触媒を使用するTetrahedron Letters 2006, 47(29), 5119-22に記載されている技術を使用することができる。
同様に、RがHである式(I)で示される化合物は、例えば、JOC, 1983, 48(24), 4779-81またはJ. Chem. Soc, Chemical Communications, 1981, (6), 253-4に記載の方法を使用して、Rが−CH(OH)CH3である式(I)で示される化合物を中間形成し、次いで、HS−(CH2)2−SHの存在下におけるBF3の作用によって脱アセチルすることによって、Rが−C(O)CH3である式(I)で示される対応する化合物から得ることができる。
その変法の1つに従って、本発明の方法は、したがって、
式(II):
Figure 2010523532
[式中、R'bは式(I)についての上記定義と同じであり、好ましくはメチル基である]
で示されるピロメタンを式(IIIa):
Figure 2010523532
で示されるジピロメタンとカップリングさせ、
R'が水素原子である場合には、次いで、加水分解による−COOH官能基の脱保護工程を行い、
および/または、所望により、化合物(Ia)をアルカリ金属との塩の形態で形成するのが望ましい場合には、鹸化工程を行う
ことによって、式(IA):
Figure 2010523532
[式中、R'は式(I)についての定義と同じである]
で示される化合物またはその塩(例えばアルカリ金属との塩)の製造のために行うことができる。
本発明の方法は、また、
式(II):
Figure 2010523532
[式中、R'bは式(I)についての上記定義と同じであり、好ましくはメチル基である]
で示されるピロメタンを式(IIIa):
Figure 2010523532
で示されるジピロメタンとカップリングさせて式(Ia):
Figure 2010523532
[式中、R'bは式(I)についての上記定義と同じであり、好ましくはメチル基である]
で示される化合物を形成し、
次いで、−C(O)CH3官能基の還元を行って、−CH(OH)CH3官能基を形成し、
そして、R'が水素原子である場合には、加水分解により−COOH官能基の脱保護工程を行い、
および/または、化合物(IB)をアルカリ金属との塩の形態で形成するのが望まれる場合には、鹸化工程を行う
ことによって、式(IB):
Figure 2010523532
[式中、R'は式(I)についての定義と同じである]
で示される化合物またはその塩(例えばアルカリ金属との塩)の製造のために行うことができる。
R'bがMeである化合物(II)は、R'bがエチル基またはプロピル基である化合物(II)と同様に公知の化合物である(JCS Perkin I, 1974, 1188-1194および1771-1781)。それらの合成については、例えば、Austral. J. Chem. 1969, 22, 229、JCS, Chem. Comm. 1985, (8), 470-1、Org. Bioorg. Chem. (1972-1999), 1987, (2), 265-76およびJ. Porphyrins and Phtalocyamines, 2002, 6(9+10), 607-16を参照することができる。
他方、式(III):
Figure 2010523532
[式中、R''は、水素原子もしくは−CH=CH2、−CH2−CH3、−CH(OH)CH3、−C(O)CH3および−CH2CH2COOR'aから選択される基(ここで、R'aは水素原子、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基もしくはi−プロピル基である)から選択される基Rであるか、またはRの前駆体である基である)
で示されるピロメタンは、新規化合物であり、本発明に不可欠な要素である。
式(III)で示される化合物としては、R''が−C(O)CH3、−CH(OH)CH3、−CH2CH2OH、−CH2CH2OC(O)CH3および−CH2CH2Clから選択される−CH=CH2の前駆体である基であるものを挙げることができる。
−CH2CH2OH基、−CH2CH2OC(O)CH3基または−CH2CH2Cl基の−CH=CH2基への変換は、当業者に周知の通常の脱離方法に従って行われる。例えば、−CH2CH2Cl基は、J.C.S. Perkin I, 1974, 1771-1781に記載されているようにアルコール性水酸化カリウムの作用によって処理され得る。
かかる化合物の例としては、式(IIIa):
Figure 2010523532
で示されるピロメタンを挙げることができる。
化合物(III)は、下記スキーム3に従って製造することができる:
Figure 2010523532
R''が−C(O)CH3基である場合、化合物(IX)は、例えば、三塩化アルミニウムの存在下でのトリメチルシリルプロピンおよび塩化アセチルの反応によって製造される。
化合物(VII)および(VI)の間のカップリングは、好ましくは、酸性媒体中にて、例えばTFA、HCl、MeSO3H、SnCl4またはHBF4の存在下、そして、有利にはHBF4またはCF3SO3Hの存在下で、行われる。例えば、該カップリングは、酢酸または好ましくはジクロロエタンのような溶媒中にて、例えば50〜150℃の温度で(特に、約90〜100℃の温度で)1〜12時間、行われる。
化合物(V)の脱ベンジルによる化合物(IV)の生成は、例えば、接触水素添加によって行われる。例えば、ニッケル系触媒、白金系触媒または好ましくはパラジウム系触媒のような金属触媒を使用することができる。
下記式(VIIa)、(Va)、(IVa):
Figure 2010523532
で示される化合物(それぞれ、R''が−C(O)CH3である化合物VII、VおよびIV)はまた、本発明の不可欠な要素である新規中間体である。
R''が−CH2CH2COOR'aである(ここで、R'aは式(I)についての定義と同じである)化合物(IV)の製造については、JCS, Perkin Trans 1 Org and Bioorg Chem. 1987(2), 299-305を参照することができる。R''が−CH2CH3である化合物(IV)は、その一部については、Zhurnal Obshcheikhimii 1966, 36(7), 1208-10に記載されている。
本発明はまた、化合物(II)および(III)および(IIIa)の間での縮合工程の後に形成されるポルフィリンの錯体形成工程が選択された金属または金属誘導体または選択された金属の塩の作用によって行われる、塩の形態であってもよい式(I):
Figure 2010523532
[式中、
Rは、水素原子であるか、または−CH=CH2、−CH2−CH3、−CH(OH)CH3、−C(O)CH3および−CH2CH2COOR'aから選択される基であり(ここで、R'aは、水素原子、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基もしくはi−プロピル基である);
R'は、水素原子であるか、またはメチル、エチル、n−プロピルもしくはi−プロピルから選択される基R'bである]
で示されるポルフィリンの金属(例えば、鉄、ガリウム、ニッケル、亜鉛、パラジウム、コバルト、カルシウムまたはマグネシウム)錯体の形態の製造方法に関する。
このような錯体は、特に、下記式(I'')に対応する:
Figure 2010523532
式中、
Rは、水素原子であるか、または−CH=CH2、−CH2−CH3、−CH(OH)CH3、−C(O)CH3および−CH2CH2COOR'aから選択される基であり(ここで、R'aは、水素原子、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基もしくはi−プロピル基である)、
R'は、水素原子であるか、またはメチル、エチル、n−プロピルもしくはi−プロピルから選択される基R'bであり、
Metは、二価の金属M(II)、または三価の金属の金属塩M(III)Xである(ここで、Xは、ClまたはOHであり、Mは鉄、ガリウム、ニッケル、亜鉛、パラジウム、コバルト、カルシウムまたはマグネシウムである)。
本発明の方法で得られる式(I)で示されるポルフィリンまたは式(I')で示されるポルフィリンは、塩化物、水酸化物、酢酸塩または硫酸塩型の金属、金属塩または金属水酸化物(特に、該金属は、例えば、鉄、ガリウム、ニッケル、亜鉛、パラジウム、コバルト、カルシウムまたはマグネシウムから選択される)と反応させて、式(I)で示されるポルフィリンの金属錯体の形態を得ることができる。この金属化は、必ず、ピロメタン(II)および(III)または(IIIa)のカップリングの後に行われる。
錯体形成工程は、好ましくは、塩の形態であってもよい式(I)で示されるポルフィリンに対して最終工程として行われる。このような錯体の形成については、R''が−CH=CH2基である場合の金属錯体の形成を記載している以下の刊行物、または、ヘム、ヘミンもしくはヘマチンを得るための公知錯体形成方法(これらの方法は、式Iで示される化合物の全てについて定義したような様々な基RおよびR'に適している)を参照することができる:
Journal of Photochemistry and Photobiology, A: Chemistry, 172(1), 55-61, 2005:GaCl3の作用、次いで、メタノール中での水酸化カリウムの加水分解による下記錯体:
Figure 2010523532
の形成が記載されている;この方法はヘマチンの形成と同様にFeCl3の作用に適合することが可能である。
Journal of Molecular Catalysis A: Chemical, 235(1-2), 185-193, 2005:DMF中でのNi(OAc)2の作用による下記錯体:
Figure 2010523532
の形成が記載されている;
Journal of Molecular Catalysis A: Chemical, 235(1-2), 185-193, 2005:メタノール/トリクロロメタン混合物中でのZn(OAc)2の作用による錯体C:
Figure 2010523532
の形成が記載されている。
Faming Zhuanli Shenqing Gongkai Shuomingshu, 1418885:硫酸による処理、次いで、FeSO4による処理、次いで、水酸化ナトリウムによる処理による下記錯体:
Figure 2010523532
の形成が記載されている。
Tetrahedron Letters, 27(30), 3521-4, 1986:ジクロロメタン中でのBF4 -、Ph2+(CH2Ph)の作用、次いで、メタノール中でのPdCl2(MがPdである場合)、NiCl2(MがNiである場合)またはCoCl2(MがCoである場合)の作用による下記錯体:
Figure 2010523532
の形成が記載されている。
Journal of Organic Chemistry, 51(24), 4660-7, 1986およびJournal of Organic Chemistry, 51(5), 666-71, 1986:不活性雰囲気下におけるジクロロメタン/アセトニトリル混合物中でのFeCl2の作用による下記錯体:
Figure 2010523532
の形成が記載されている。
下記実施例および製造例によって本発明を例示することができる。
下記スキーム4は、製造例および実施例で製造される種々の化合物および使用される方法の工程を概略記載する。
以下の略語を使用する。
Bn=ベンジル、Et=エチル、Ac=−C(O)Me、Me=メチル
Figure 2010523532
Figure 2010523532
製造例1
式(3)で示されるピロールの合成:
Figure 2010523532
a)式(6)で示される化合物の製造:
Figure 2010523532
還流冷却器、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した4.5LのKeller丸底フラスコにエタノール(2L)を入れた。周囲温度で、ナトリウム(2.2g)を徐々に溶解して透明な溶液を得、0℃に冷却した。アセトン酸アセチル(500.0g、5.0mol)を10分間で滴下すると、ガスが発生した。この淡黄色の溶液にアクリル酸メチル430gを0℃にて10分間で滴下すると、ガスが発生した。該反応混合物を周囲温度に加熱し、次いで、1時間還流した。該変換の後にHPLCを行った。該混合物を周囲温度に冷却した。酢酸(3mL)を添加し、減圧下での蒸留によってエタノールを除去した。粗混合物の蒸留(95〜105℃、2.5ミリバール)により、淡黄色の溶液(747.8g、80%)を得た。1H NMR分析によって、粗生成物が化合物(6)および5−オキソヘキサン酸メチルの約1/1混合物であることが示された。
b)式(5)で示される化合物の製造:
Figure 2010523532
還流冷却器、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した4.5LのKeller丸底フラスコに酢酸(1.30L)を入れ、還流した。該混合物に化合物(6)(248.71g、1.34mol)およびアミノマロン酸ジメチル・塩酸塩(367.50g、1.74mol)の混合物の酢酸(0.85L)中溶液を還流下にて1時間にわたって滴下した。該混合物を2.5時間再度還流した。該変換後にHPLCを行った。反応混合物を周囲温度に冷却し、減圧下での蒸留によって酢酸を除去した。黒ずんだ粗生成物を、水(4.5L)をゆっくりと滴下しながらトリチュレートした。該混合物をさらに1時間機械的に撹拌し、次いで、濾過し、濾過ケーキを水(1L)で洗浄した。暗灰色の粗生成物のエタノール/水(350/350mL)からの再結晶を、還流、次いで、10℃への冷却によって行った。沈殿物を濾過により単離し、エタノール/水(4×100/100mL)で洗浄した。該生成物を周囲温度で減圧下にて乾燥させて、淡い紫色の固体の形態で化合物(5)を得た(95.00g、28%)。
1H NMR(300MHz, CDCl3): 1.34(t, CH3), 2.21(s, CH3), 2.27(s, CH3), 2.43(t, CH2), 2.70(t, CH2), 3.66(s, CH3), 4.29(q, CH2), 8.60(broad singlet, NH2)。
c)式(4)で示される化合物の製造:
Figure 2010523532
還流冷却器/蒸留ヘッド、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した2.5LのKeller丸底フラスコに化合物(5)(95.00g、0.38mol)のベンジルアルコール(685mL)中溶液を入れ、120℃に加熱して少量の水を共沸除去した。次いで、該混合物を190℃に加熱した。別に調製したナトリウム(3g)のベンジルアルコール(70mL)中溶液を滴下漏斗に入れた。この溶液を5mLずつ添加すると反応混合物の強い還流が生じた。得られたメタノールおよびエタノールを半連続蒸留によって除去した。該変換後にHPLCを行った。反応混合物を150℃に冷却し、次いで、メタノール(0.85L)、水(0.54L)および酢酸(10mL)の混合物中に移した。30℃で急速に結晶化が生じた。該混合物を周囲温度で1時間再度撹拌した。生成物を濾過によって単離した。該生成物を減圧下にて乾燥させて、オフホワイト色の固体の形態で化合物(4)を得た(113.30g、77%)。
1H NMR(300MHz, CDCl3): 2.16(s, CH3), 2.27(s, CH3), 2.47(t, CH2), 2.71(t, CH2), 4.70(s, CH3), 5.08(s, CH2), 5.28(s, CH2), 7.40(m, 10H), 8.60(broad singlet, NH2)。
d)式(3)で示される化合物の製造:
Figure 2010523532
還流冷却器、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した2.5LのKeller丸底フラスコにナトリウム(2.8g)のメタノール(710mL)中溶液を入れた。周囲温度で、化合物(4)(111.00g、0.28mol)のTHF(430mL)中溶液を10分間で滴下した。混合物をさらに1時間撹拌した。該変換後にHPLCを行った。酢酸(7mL)の添加後、揮発性生成物を減圧下にて除去した。粗粘稠生成物をエタノール(490mL)に溶解し、水(280mL)を添加した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌し、沈殿した生成物を濾過によって単離した。該生成物をエタノール/水(250/250mL)で洗浄し、減圧下にて乾燥させて、白色固体の形態で化合物(3)を得た(53.31g、60%)。
1H NMR(300MHz, CDCl3): 2.25(s, CH3), 2.31(s, CH3), 2.45(t, CH2), 2.71(t, CH2), 3.67(s, CH3), 5.30(s, CH2), 7.40(m, 5H), 8.60(broad singlet, NH)。
RP−HPLC:
HP Hypersil BDS−C C18、125×4mm、25℃
0.1%のTFAを含有する溶媒: アセトニトリル(ACN)−水: 1から100%までのACNで10分間、次いで、100%のACNで2分間
流速: 1mL/分、220nmで検出
試料: ACN 1.5mLにつき1mg
収率: 8.53分(>98%)
製造例2
式(VIII.1)で示される化合物の製造:
Figure 2010523532
還流冷却器/蒸留ヘッド、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した2.5LのKeller丸底フラスコに4−アセチル−3,5−ジメチルピロール−2−カルボン酸エチル(市販品、Alpha Aesar、ドイツ国カールスルーエ、製品番号A17365)(146.00g、0.70mol)のベンジルアルコール(1.00L)中溶液を入れ、120℃に加熱し、少量の水を共沸除去した。次いで、混合物を190℃に加熱した。別に調製したナトリウム(2g)のベンジルアルコール(20mL)中溶液を滴下漏斗に入れた。この溶液を5mLずつ添加すると反応混合物の強い還流が生じた。得られたメタノールおよびエタノールを蒸留によって半連続的に除去した。該変換後にHPLCを行った。反応混合物を150℃に冷却し、次いで、メタノール(0.96L)、水(0.66L)および酢酸(12mL)の混合物中に移した。混合物を−10℃に冷却し、再度この温度で1.5時間撹拌した。沈殿した生成物を濾過により単離した。該生成物を減圧下にて乾燥させて、オフホワイト色の固体の形態で化合物(VIII.1)を得た(124.40g、65%)。
1H NMR(300MHz, CDCl3): 2.34(s, CH3), 2.40(s, CH3), 2.52(s, CH3), 5.23(s, CH2), 7.85(m, 5H), 9.55(broad singlet, NH)。
製造例3
式(VI.1)で示される化合物の製造:
Figure 2010523532
還流冷却器、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した2.5LのKeller丸底フラスコに化合物(VIII.1)(66.84g、0.25mol)、酢酸(1.25L)および酢酸ナトリウム(73.90g、1.51mol)を入れた。透明な溶液を得るために、該混合物を約35℃に加熱し、次いで、周囲温度に冷却した。塩化スルフリル(32.4mL、0.40mol)を2時間で添加し、添加の終わりに近づくにつれて反応を注意深くコントロールして過剰反応による副生成物の形成を最小限にした。周囲温度でさらなる量の酢酸ナトリウム(50.0g)を添加し、該混合物を再度周囲温度で一夜撹拌した。水(500mL)を添加して透明な溶液を得た。水−メタノールの9:1混合物(4.5L)の添加後、反応混合物を再度周囲温度で1時間撹拌し、生成物が沈殿した。生成物を濾過によって単離し、酢酸エチル(220mL)中にて還流させることによって溶解した。油浴から二相混合物を取り出し、撹拌しながらメタノール(200mL)を添加した。さらに周囲温度で1時間撹拌した後、生成物が結晶化し始めた。さらなる量のメタノール(500mL)を添加し、該混合物を撹拌し、−10℃に冷却した。該生成物を濾過により単離した。該生成物を減圧下にて乾燥させて、白色固体の形態で化合物(VI.1)を得た(37.14g、45%)。
1H NMR(300MHz, CDCl3): 2.07(s, CH3), 2.41(s, CH3), 2.53(s, CH3), 5.27(s, CH2), 5.31(s, CH2), 7.32(m, 5H), 9.40(broad singlet, NH)。
RP−HPLC:
HP Hypersil BDS−C C18、125×4mm、25℃
0.1%のTFAを含有する溶媒: アセトニトリル(ACN)−水: 1から100%までのACNで10分間、次いで、100%のACNで2分間
流速: 1mL/分、220nmで検出
試料: ACN 1.5mLにつき1mg
収率: 7.89分(>94%)
製造例4
式(7)で示される化合物の製造:
Figure 2010523532
a)式(9)で示される化合物の製造:
Figure 2010523532
還流冷却器、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した2.5LのKeller丸底フラスコにグリシン(80.00g、1.07mol)、ベンジルアルコール(700mL)およびp−トルエンスルホン酸・一水和物(241g、1.27mol)を入れた。濃厚な白色混合物を100℃に加熱すると透明な溶液の形成が生じた。該混合物を再度100℃で5時間撹拌した。該混合物を周囲温度に冷却した。ジエチルエーテル(4L)をゆっくりと添加すると生成物の沈殿が生じた。該生成物を濾過により単離し、エーテル(3×0.3L)で洗浄し、60℃で減圧下にて乾燥させた。変換が不完全であったので、白色固体をトルエン(2.3L)およびベンジルアルコール(0.3L)に溶解し、p−トルエンスルホン酸・一水和物(20g)を添加した。Dean−Stark装置によって水を連続除去しながら該混合物を4時間還流した。該混合物を周囲温度に冷却した。ジエチルエーテル(1L)をゆっくりと添加し、該混合物を0℃に冷却すると生成物の沈殿が生じた。該生成物を濾過により単離し、エーテル(3×0.3L)で洗浄し、60℃で減圧下にて乾燥させて、白色の結晶の形態で化合物(9)を得た(303.20g、84%)。
1H NMR(300MHz, DMSO-D6): 2.28(s, CH3), 3.90(s, CH2), 5.25(s, CH2), 7.15および7.39(AB, 4H), 7.37(m, 5H)。
b)式(8)で示される化合物の製造:
Figure 2010523532
還流冷却器、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した2.5LのKeller丸底フラスコにギ酸メチル(700mL)、化合物(9)(303.0g、898.0mmol)およびトリエチルアミン(137mL、1mol)を入れた。該混合物を22時間還流した。該変換後にHPLCを行った。不均一混合物を減圧下にて濃縮して油状物を得た(429g)。生成物をジクロロメタン(1.5L)に溶解し、重炭酸塩(2×0.5L)および水(0.5L)で洗浄した。合わせた水性相をジクロロメタン(0.5L)で再抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧下にて濃縮して(40ミリバール、45℃、1時間)、橙色がかった黄色油状物の形態で化合物(8)を得た(149.2g、86%)。
1H NMR(300MHz, CDCl3): 4.12(d, CH2), 5.19(s, CH2), 6.33(broad singlet, NH), 8.23(s, CHO)。
c)式(7)で示される化合物の製造:
Figure 2010523532
還流冷却器、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した2.5LのKeller丸底フラスコに化合物(8)(129.7g、671.3mmol)およびジクロロメタン(1L)を入れた。該混合物を0℃に冷却した。トリエチルアミン(234mL、1678mmol)を添加して黄色の溶液を得た。温度を0〜5℃に維持しながらPOCl3(102.9g、671.3mmol)を50分間で添加した。周囲温度に加熱しながら該混合物をさらに2時間撹拌した。K2CO3(134g)の水(600mL)中溶液を少量ずつ25〜30℃でゆっくりと注意深く添加した。添加完了後、該混合物をさらに1時間撹拌した。水(1L)を添加し、相を分取した。有機相を水(0.2L)で洗浄した。合わせた水性相をジクロロメタン(0.5L)で再抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧下にて濃縮して茶色の油状物を得た(180g)。シリカ(500g)にてクロマトグラフィーを行い、ジクロロメタンによって溶離を行った。生成物を含有するフラクションを合わせ、減圧下にて濃縮して、橙色がかった黄色の油状物を得た。安定な生成物を形成させるために−10℃で貯蔵して化合物(7)を結晶化させた(101.9g、87%)。
1H NMR(300MHz, CDCl3): 4.22(s, CH2), 5.23(s, CH2), 7.38(s, 5H)。
製造例5
式(IX.1)で示される化合物の製造:
Figure 2010523532
還流冷却器、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した4.5LのKeller丸底フラスコに三塩化アルミニウム(297.00g、2.23mol)およびジクロロメタン(2.3L)を入れ、0℃に冷却した。温度を0〜5℃に維持しながら、該淡黄色懸濁液にトリメチルシリルプロピン(250.00g、2.23mol)および塩化アセチル(0.16L、2.23mol)のジクロロメタン(0.4L)中溶液を1.5時間で添加した。沈殿した塩をある程度含む茶色の溶液を周囲温度に加熱した。得られた赤みがかった茶色の溶液を氷/水(2L)中に注いだ。層を分取し、水性相をジクロロメタン(0.5L)で抽出した。合わせた有機相を水(0.5L)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧下にて濃縮して、緑がかった黒色の液体(558g)を得た。該生成物を180ミリバールで蒸留して、64〜70℃で沸騰するフラクション(約160g)を得た。この生成物を210ミリバールで再度蒸留して、81〜85℃の沸点を有する無色液体の形態で化合物(IX.1)を得た(90.30g、49%)。
1H NMR(300MHz, CDCl3): 2.02(s, CH3), 2.31(s, CH3)。
製造例6
式(VII.1)で示される化合物の製造:
Figure 2010523532
還流冷却器、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した1LのKeller丸底フラスコに化合物(7)(101.90g、0.58mmol)、ジオキサン(0.5L)および化合物IX−1(52.53g、0.64mol)を連続して入れた。 メチルジフェニルホスフィン(38.4g、0.19mol)を添加すると、反応は非常に発熱してきた。
該反応混合物は黒ずんできて、これを100℃で1時間加熱した。該変換後にHPLCを行った。揮発性生成物を減圧下にて除去した。茶色の粗油状物(209g)をシリカ(2.1kg)でのクロマトグラフィーによって精製し、トルエン/酢酸エチル(8/1)混合物で溶離した。純粋な生成物を含有するフラクションを合わせ、揮発性生成物を減圧下にて除去して、薄茶色のシロップ状油状物の形態で化合物(VII.1)を得た(73.49g、49%)。
1H NMR(300MHz, CDCl3): 2.13(s, CH3), 2.54(s, CH3), 5.32(8s, CH2), 6.68(d, CH), 7.38(m, 5H), 9.20(broad singlet, NH)。
RP−HPLC:
HP Hypersil BDS−C C18、125×4mm、25℃
0.1%のTFAを含有する溶媒: アセトニトリル(ACN)−水: 1から100%までのACNで10分間、次いで、100%のACNで2分間
流速: 1mL/分、220nmで検出
試料: ACN 1.5mLにつき1mg
収率: 7.55分(>91%)
製造例7
式(2)で示されるピロメタンの製造:
Figure 2010523532
還流冷却器、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した4.5LのKeller丸底フラスコに化合物(3)(52.0g、165.0mmol)およびジエチルエーテル(1.5L)を入れた。新しく調製した臭素(11.0mL、214.0mmol)のジエチルエーテル(0.5L)中溶液を周囲温度にて20分間で滴下して、橙色がかった茶色の溶液を生成した。該変換後にHPLCを行った。必要な場合には、さらに臭素を添加した。該混合物を周囲温度で再度撹拌した。揮発性生成物を減圧にて除去し、灰色がかった茶色の残留物をメタノール(364mL)に溶解した。該溶液を約50℃で加熱して完全な変換を得た(約11時間後にHPLCにより決定した)。黒ずんだ反応混合物を減圧下で濃縮して生成物の結晶化を開始させた。沈殿した生成物を濾過により単離し、メタノール(0.2L)で洗浄した。粗生成物をジエチルエーテル(0.6L)に懸濁し、還流することにより再結晶し、ヘプタン(1.8L)を添加し、加熱を続けて混合物を還流下にてさらに15分間維持した。該混合物を周囲温度に冷却し、生成物を濾過により単離した。該生成物を乾燥させて、淡灰色の粉末の形態で化合物(2)を得た(31.70g、63%)。
1H NMR(300MHz, CDCl3): 2.21(s, two CH3), 2.43(t, two CH2), 2.68(t, two CH2), 3.50(s, two CH3), 3.89(s, CH2), 5.17(s, two CH2), 7.20(m, 10H), 9.00(broad singlet, two NH)。
製造例8
式(1)で示されるピロメタンの製造:
Figure 2010523532
低圧水素添加装置に化合物(2)(30.7g、49.9mmol)、THF(400mL)および触媒Pd/C(10%)(1.5g、A027)を入れた。水素圧雰囲気下にて周囲温度で3時間、水素添加を行った。該反応混合物に2Nアンモニア(0.1L)を添加し、触媒を濾過により除去した。濾液を、酢酸(60mL)の添加によりpH約7に調整した。溶媒を減圧下にて除去した。沈殿した生成物を濾過により単離し、乾燥後、白色粉末の形態で化合物(1)を得た(21.7g、定量的)。
1H NMR(300MHz, DMSO-D6): 2.18(s, two CH3), 2.20(t, two CH2), 2.59(t, two CH2), 3.60(s, two CH3), 3.82(s, CH2)。
製造例9
式(II.1)で示されるピロメタンの製造:
Figure 2010523532
還流冷却器、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した1LのKeller丸底フラスコにトリフルオロ酢酸(190mL)を入れ、0℃に冷却した。0℃にて化合物(1)(20.0g、46.0mmol)を少量に分けて10分間で添加した。該混合物を0℃で1時間再度撹拌した。該変換後にHPLCを行った。温度を0〜5℃に維持しながらオルトギ酸トリメチル(57mL)を30分間で滴下した。該反応混合物を0℃でさらに1時間撹拌し、次いで、水(1.7L)中に注いだ。該混合物を10分間強く撹拌した。沈殿した粗生成物を濾過により単離し、次いで、橙色の粉末の形態にて水(0.3L)で洗浄した。粗生成物をエタノール(0.2L)およびアンモニア(0.4L)中にてトリチュレートした。該混合物を周囲温度で30分間撹拌し、該生成物を濾過により単離し、次いで、暗黄色の粉末の形態にて水(0.3L)で洗浄した。該生成物をメタノール(0.4L)中にて10分間還流した。該混合物を周囲温度に冷却し、該生成物を濾過により単離し、冷メタノール(0.1L)で洗浄した。該生成物を減圧下にて乾燥させて、淡黄色の粉末の形態で化合物(II.1)を得た(15.30g、83%)。
1H NMR(300MHz, CDCl3): 2.30(s, two CH3), 2.53(t, two CH2), 2.81(t, two CH2), 3.72(s, two CH3), 4.06(s, CH2), 9.46(s, two CHO), 10.43(broad singlet, two NH)。
RP−HPLC:
HP Hypersil BDS−C C18、125×4mm、25℃
0.1%のTFAを含有する溶媒: アセトニトリル(ACN)−水: 1から100%までのACNで10分間、次いで、100%のACNで2分間
流速: 1mL/分、220nmで検出
試料: ACN 1.5mLにつき1mg
収率: 6.78分(>96%)
製造例10
式(V.1)で示されるピロメタンの製造:
Figure 2010523532
還流冷却器、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した2.5LのKeller丸底フラスコに化合物(VII.1)(50.0g、194.4mmol)、化合物(VI.1)(51.3g、155.6mmol)およびジクロロエタン(1.1L)を入れた。該混合物を40℃に加熱して、橙色がかった赤色の溶液を得た。HBF4エーテル(2.35mL(54%)、9.3mmol)を添加し、該混合物を90℃に急速に加熱した。該変換後にHPLCを行った。1時間後、該混合物を周囲温度に急速冷却し、重炭酸塩飽和溶液(0.5L)中に注いだ。層を分取し、水性相をジクロロエタン(0.5L)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、Norrit C(2g)と一緒に撹拌し、濾過し、減圧下にて完全に濃縮して、粘着性の茶色のシロップを得た(96.5g)。粗生成物をメタノール(0.3L)に溶解し、減圧下にて濃縮し、メタノール(150mL)に再度溶解した。種結晶を添加し、該混合物を周囲温度で15時間放置し、その間に生成物が結晶化した。上清を除去し、結晶(フラクションK1、34.3g)をメタノールで洗浄した。合わせたメタノールフラクションを減圧下にて完全に濃縮し、シリカ(420g)にてクロマトグラフィー処理し、ヘキサン/酢酸エチル(2/1)で溶離した。生成物を含有するフラクションを合わせ、減圧下にて濃縮した。該生成物を上記のようにメタノール中にて再結晶して、フラクションK2(16.7g)を得た。上清を再度シリカ(400g)にてクロマトグラフィー処理し、ヘキサン/酢酸エチル(2/1)で溶離した。生成物を含有するフラクションを合わせ、減圧下にて濃縮した。生成物を上記のようにメタノールから再結晶して、フラクションK3(3.7g)を得た。生成物フラクション(K1〜K3)を合わせ、トルエンに溶解し、減圧下にて完全に濃縮した。減圧下にて50℃で1時間乾燥させた後、オフホワイト色の結晶の形態で化合物(V.1)を回収した(54.7g、68%)。
1H NMR(300MHz, CDCl3): 2.09(2.09, CH3), 2.49(s, CH3), 2.50(s, CH3), 2.58(s, CH3), 4.04(s, CH2), 5.27(s, CH2), 5.29(s, CH2), 7.35(m, 10H), 10.5(broad singlet, NH)。
製造例11
式(IV.1)で示されるピロメタンの製造:
Figure 2010523532
低圧水素添加装置に化合物(V.1)(54.3g、103.1mmol)、テトラヒドロフラン(700mL)、トリエチルアミン(20.8g、206.2mmol)および触媒Pd/C(10%)(2.75g)を入れた。水素圧雰囲気下にて周囲温度で3時間、水素添加を行った。触媒を濾過により除去した。濾液を減圧下にて濃縮した。減圧下にて45℃で0.5時間乾燥させた後、オフホワイト色の泡沫体の形態で、残留量のトルエンおよびTHFを含有するモノトリエチルアミン塩の形態で化合物(IV.1)を回収した(54.7g、定量的)。
1H NMR(300MHz, DMSO-D6): 1.97(s, CH3), 2.38(s, CH3), 2.52(s, two CH3), 4.14(s, CH2)。
製造例12
式(IIIa)で示されるピロメタンの製造:
Figure 2010523532
還流冷却器、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した2.5LのKeller丸底フラスコに固体NaHCO3(55.6g、662.0mmol)、水(900mL)およびエタノール(300mL)を入れた。化合物(IV.1)(54.3g、101.9mmol)のエタノール(300mL)中溶液を添加した。周囲温度でヨウ素(64.7g、254.9mmol)のエタノール(400mL)中溶液を添加して、茶色の不均一混合物を得た。ある程度の泡沫化および発熱の低下が観察された。該変換後にHPLCを行った。反応混合物を周囲温度で5時間再度撹拌した。反応混合物を水(0.1L)で希釈し、沈殿した生成物を濾過により単離した。沈殿物を水(3×0.1L)、エタノール(2×0.1L)およびエーテル(2×0.1L)で洗浄した。減圧下にて60℃で生成物の結晶を乾燥させた後、淡赤色の結晶の形態で化合物(III.a)を回収した(48.1g、92%)。
1H NMR(300MHz, DMSO-D6): 2.06(s, CH3), 2.15(s, CH3), 2.33(s, CH39, 4.08(s, CH2)。
RP−HPLC:
HP Hypersil BDS−C C18、125×4mm、25℃
0.1%のTFAを含有する溶媒: アセトニトリル(ACN)−水: 1から100%までのACNで10分間、次いで、100%のACNで2分間
流速: 1mL/分、220nmで検出
試料: ACN 1.5mLにつき1mg
収率: 8.13分(>92%)
製造例13
式(Ia.1)で示されるポルフィリンの製造:
Figure 2010523532
還流冷却器、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した2.5LのKeller丸底フラスコに無水酢酸(290mL)、酢酸(1.8L)およびトリフルオロメタンスルホン酸(4.95mL、56.77mmol)を入れた。化合物(II.1)(12.00g、29.82mmol)および化合物(IIIa)(14.48g、28.40mmol)の酢酸(400mL)中の実質的に均一な溶液を周囲温度にて5分間で添加し、濃い赤色の溶液を得た。発熱は観察されなかった。該混合物を周囲温度で1時間再度撹拌し、これはある程度の沈殿物の形成を伴った。該変換後にHPLCを行った。NaOAc(9.4g)の酢酸(100mL)中溶液を添加して、暗褐色の溶液を得た。10分後、揮発性生成物を減圧下にて除去し、減圧下にて50℃で1.5時間乾燥させた。黒ずんだ残留物を、強く混合せずにジクロロメタン(300mL)および水(500mL)に溶解した。有機層を分取し、水性相をジクロロメタン(0.3L)で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮して、黒色の結晶性生成物を得た(31.3g)。該混合物をジクロロメタンに溶解し、ジクロロメタン/アセトン(95/5)で被覆したシリカゲル(1kg)のカラムに入れた。該生成物を95/5〜90/10の勾配液で溶離した。生成物を含有するフラクションを合わせ、減圧下にて完全に濃縮した。紫−黒色の結晶の形態で化合物(Ia.1)を回収した(9.97g、55%)。
1H NMR(300MHz, CDCl3): 3.15(two t, two CH2), 3.17(s, CH3), 3.25(s, CH3), 3.39(s, CH3), 3.50(s, CH3), 3.60(s, CH3), 3.64(s, CH3), 3.65(s, CH3), 3.71(s, CH3), 4.22(two t, two CH2), 9.50(s, CH), 9.59(s, CH), 10.43(s, CH), 10.46(s, CH)。
RP−HPLC:
HP Hypersil BDS−C C18、125×4mm、25℃
0.1%のTFAを含有する溶媒: アセトニトリル(ACN)−水: 1から100%までのACNで10分間、次いで、100%のACNで3分間
流速: 1mL/分、220nmで検出
試料: ACN 1.5mLにつき1mg
収率: 11.66分(>93%)
製造例14
式(Ib.1)で示されるポルフィリンの製造:
Figure 2010523532
還流冷却器、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した1LのKeller丸底フラスコに化合物(Ia.1)(9.86g、15.84mmol)、ジクロロメタン(500mL)およびメタノール(24mL)を入れた。赤みがかった茶色の混合物にNaBH4(3.00g、79.32mmol)を滴下した。ある程度の泡沫化が観察された。該反応の直後にHPLCを行った。80分後、該混合物を水(500mL)および4N HCl(80mL)の混合物中に注いだ。ガスの発生が見られた。該混合物を固体NaHCO3の添加によって中和した。層を分取し、水性相をジクロロメタン(2×300mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧下にて濃縮した。減圧下にて50℃で0.5時間乾燥させた後、紫−黒色の結晶の形態で、2つの立体異性体の混合物の形態で化合物(Ib.1)を回収した(9.58g、96%)。
1H NMR(300MHz, CDCl3): 1.92(m, 6H, two CH3), 3.16(m, 4H, two CH2), 3.28, 3.30, 3.33および3.35(4s, 6H, two CH3), 3.43(s, 6H, two CH3), 3.66(s, 6H, two CH3), 4.20(m, 4H, two CH2), 6.05(m, 2H, two CH), 9.73, 9.74, 9.75, 9.76, 10.00, 10.02, 10.08および10.10(8s, total 4H, four CH)。
RP−HPLC:
HP Hypersil BDS−C C18、125×4mm、25℃
0.1%のTFAを含有する溶媒: アセトニトリル(ACN)−水: 1から100%までのACNで10分間、次いで、100%のACNで3分間
流速: 1mL/分、220nmで検出
試料: ACN 1.5mLにつき1mg
収率: 7.90分、51%、および8.01分、49%
製造例15
式(Ic.1)で示されるポルフィリンの製造:
Figure 2010523532
還流冷却器、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した1LのKeller丸底フラスコに化合物(Ib.1)(9.48g、15.12mmol)およびDMF(400mL)を入れ、該混合物をアルゴンで脱気した。塩化ベンゾイル(45.0mL、387.9mmol)を添加し、該混合物を100℃に急速に加熱した。該混合物を100℃で1時間再度撹拌した。該変換後にHPLCを行った。該反応混合物を急速に冷却し、揮発性生成物を減圧下にて除去した。残留物をジクロロメタン(0.3L)に溶解し、水/メタノール混合物(0.3L)と一緒に強く撹拌した。層を分取し、水性相をジクロロメタン(2×0.2L)で抽出した。合わせた有機抽出物を重炭酸塩(0.3L)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過した。濾液をシリカ(20g)で処理し、濾過した。メタノール(50mL)を添加し、次いで、該混合物を減圧下にて濃縮し、終わり頃に結晶化が生じて、紫−黒色の生成物を得た(20g)。該生成物をメタノールと一緒に50℃で0.5時間トリチュレートした。周囲温度に冷却した後、クロロホルム(2mL)を添加し、生成物を濾過により単離した。減圧下にて50℃で15時間乾燥させた後、光沢のある紫−黒色の結晶の形態で化合物(Ic.1)を回収した(6.34g、77%)。
1H NMR(300MHz, CDCl3): 3.23(t, two CH3), 3.52(s, CH3), 3.54(s, CH3), 3.58(s, CH3), 3.64(s, CH3), 3.64(s, CH3), 3.65(s, CH3), 3.66(s, CH3), 4.32(t, two CH2), 6.11-6.34(m, 4H, two CH2=), 8.10-8.23(m, 2H, two CH=), 9.85, 9.86, 9.97および9.98(4s, 4CH)。
RP−HPLC:
HP Hypersil BDS−C C18、125×4mm、25℃
0.1%のTFAを含有する溶媒: アセトニトリル(ACN)−水: 1から100%までのACNで10分間、次いで、100%のACNで6分間
流速: 1mL/分、220nmで検出
試料: ACN 1.5mLにつき1mg
収率: 12.43分(>97%)
製造例16
式(IC.2、2Na)で示されるポルフィリンの製造:
Figure 2010523532
還流冷却器、サーモメーター、滴下漏斗およびアルゴン導管を装着した2.5LのKeller丸底フラスコに化合物(Ic.1)(6.30g、10.67mmol)およびジクロロメタン(200mL)を入れた。40℃に加熱することによって該生成物を溶解した。40℃にてメタノール(400mL)に次いで4N NaOH(200mL)を連続的に添加した。沈殿物の形成が観察された。該混合物を還流した。該変換後にHPLCを行った。揮発性有機生成物を減圧下にて除去した。懸濁液をガラス繊維フィルターで濾過した。生成物を水(3×0.1L)、メタノール(3×30mL)およびジエチルエーテル(2×30mL)で洗浄した。減圧下にて、70℃で2時間、次いで、40℃で15時間乾燥させた後、紫−黒色の固体生成物の形態で化合物(Ic.2、2Na)を回収した(6.06g、94%)。
1H NMR(300MHz, TFA-D1): 3.45(two t, two CH2), 3.82(s, CH3), 3.85(s, CH3), 3.88(s, CH3), 3.91(s, CH39, 4.73(two t, two CH2), 6.43-6.70(m, 4H, two CH2=), 8.28-8.40(m, 2H, two CH=), 11.08, 11.11, 11.15および11.27(4s, 4CH)。
RP−HPLC:
HP Hypersil BDS−C C18、125×4mm、25℃
溶媒: 0.1%のTFAを含有するアセトニトリル(ACN)−0.1%のTFAを含有する水: 1から100%までのACNで10分間、次いで、100%のACNで6分間
流速: 1mL/分、220nmで検出
試料: AcOH/DMF 1.5mLにつき0.1mg
収率: 9.85分(>98%)
元素分析
Figure 2010523532
生成物1モルにつき水1.24mol(Karl−Fisher滴定法によって測定した水の量)を添加した後に測定結果を調整した。
Figure 2010523532

Claims (36)

  1. 塩の形態であってもよい式(I):
    Figure 2010523532
    [式中、
    Rは、水素原子であるか、または−CH=CH2、−CH2−CH3、−CH(OH)CH3、−C(O)CH3および−CH2CH2COOR'aから選択される基であり(ここで、R'aは、水素原子、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基もしくはi−プロピル基である);
    R'は、水素原子であるか、またはメチル、エチル、n−プロピルもしくはi−プロピルから選択される基R'bである]
    で示されるポルフィリンの製造方法であって、
    酸性媒体中において式(II):
    Figure 2010523532
    [式中、R'bは式(I)についての上記定義と同じである]
    で示されるジピロメタンおよび式(III):
    Figure 2010523532
    [式中、R''は、式(I)について上記にて定義したRと同じであるか、またはRの前駆体である基である]
    で示されるジピロメタンの間で縮合させて、式(I'):
    Figure 2010523532
    [式中、R''およびR'bは式(II)および(III)についての上記定義と同じである]
    で示されるポルフィリンを形成する工程、
    次いで、
    R''がRの前駆体である基である場合、基R''を基Rに変換すること、
    R'がHである場合、基R'bを脱離させて、塩の形態であってもよい−COOH基を形成すること
    を含む方法。
  2. R''が水素原子であるか、または−CH=CH2、−CH2−CH3、−CH(OH)CH3、−C(O)CH3、−CH2CH2OH、−CH2CH2Clおよび−CH2CH2OC(O)CH3、−CH2CH2COOR'aから選択される基である(ここで、R'aは水素原子、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基もしくはi−プロピル基である)、請求項1記載の方法。
  3. Rが水素原子であるか、または−CH2−CH3、−CH(OH)CH3、−C(O)CH3および−CH2CH2COOR'aから選択される基である(ここで、R'aは、水素原子、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基もしくはi−プロピル基である)式(I)で示される化合物の製造のために行われることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
  4. 酸性媒体中での式(II):
    Figure 2010523532
    [式中、R'bは式(I)についての上記定義と同じである]
    で示されるジピロメタンおよび式(III):
    Figure 2010523532
    [式中、R''はRの前駆体である基である]
    で示されるジピロメタンの間での縮合工程、次いで、基R''の基Rへの変換、
    そして、R'がHである場合、基R'bを脱離させて、塩の形態であってもよい−COOH基を形成すること
    を含む、Rが−CH=CH2基である式(I)で示される化合物の製造のために行われることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
  5. R''が−CH2CH2OH基、−CH2CH2Cl基、−CH2CH2OC(O)CH3基、−CH(OH)CH3基または−C(O)CH3基であることを特徴とする、請求項4記載の方法。
  6. R''が−CH(OH)CH3または−C(O)CH3基であることを特徴とする、請求項4または5記載の方法。
  7. 式(II):
    Figure 2010523532
    [式中、R'bは式(I)についての上記定義と同じである]
    で示されるピロメタンおよび式(IIIa):
    Figure 2010523532
    で示されるジピロメタンをカップリングさせること、
    R'が水素原子である場合には、次いで、加水分解によりR'bを脱離させて−COOH基を得ることからなる工程を行うこと、または
    所望により、形成しようとする化合物(IA)が塩の形態である場合には、次いで、鹸化工程を行うこと
    による、式(IA):
    Figure 2010523532
    [式中、R'は式(I)についての定義と同じである]
    で示される化合物またはその塩の製造のために行われることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
  8. R'bがメチル基であることを特徴とする、請求項7記載の方法。
  9. 式(II):
    Figure 2010523532
    [式中、R'bは式(I)についての上記定義と同じである]
    で示されるピロメタンおよび式(IIIa):
    Figure 2010523532
    で示されるジピロメタンをカップリングさせて、式(Ia):
    Figure 2010523532
    [式中、R'bは式(I)についての定義と同じである]
    で示される化合物を形成すること、
    次いで、−C(O)CH3基を−CH(OH)CH3基に還元すること、
    そして、R'が水素原子である場合には、次いで、加水分解反応によりR'bを脱離させて、−COOH基を得ることからなる工程を行うこと、
    または、形成しようとする化合物(IB)が塩の形態である場合には、鹸化工程を行うこと
    による、式(IB):
    Figure 2010523532
    [式中、R'は式(I)についての定義と同じである]
    で示される化合物またはその塩の製造のために行われることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
  10. −C(O)CH3基の還元が水素化物の存在下で行われることを特徴とする、請求項9記載の方法。
  11. −C(O)CH3基の還元がメタノールの存在下でジクロロメタン中にて行われることを特徴とする、請求項9または10記載の方法。
  12. 式(II):
    Figure 2010523532
    [式中、R'bは式(I)についての上記定義と同じである]
    で示されるピロメタンおよび式(IIIa):
    Figure 2010523532
    で示されるジピロメタンをカップリングさせて、式(Ia):
    Figure 2010523532
    [式中、R'bは式(I)についての定義と同じである]
    で示される化合物を形成すること、
    次いで、
    −C(O)CH3基を還元して、式(Ib):
    Figure 2010523532
    [式中、R'bは式(I)についての定義と同じである]
    で示されるポルフィリンを形成すること、
    次いで、基−CH(OH)CH3を基−CH=CH2に変換する脱離反応を行うこと、
    そして、R'が水素原子である場合には、次いで、加水分解によりR'bを脱離させて、−COOH基を得ることからなる工程を行うこと、
    または、形成しようとする化合物(IC)が塩の形態である場合には、鹸化工程を行うこと
    による、式(IC):
    Figure 2010523532
    [式中、R'は式(I)についての定義と同じである]
    で示される化合物またはその塩の製造のために行われることを特徴とする、請求項1、2および4〜6いずれか1項の記載の方法。
  13. 基−CH(OH)CH3を基−CH=CH2へ変換する脱離反応が酸ハロゲン化物の存在下で行われることを特徴とする、請求項12記載の方法。
  14. 基−CH(OH)CH3を基−CH=CH2へ変換する脱離反応が非プロトン性極性溶媒中にて行われることを特徴とする、請求項12または13記載の方法。
  15. −C(O)CH3基の還元が水素化物の存在下で行われることを特徴とする、請求項12〜14いずれか1項記載の方法。
  16. −C(O)CH3基の還元がメタノールの存在下にてジクロロメタン中で行われることを特徴とする、請求項12〜15いずれか1項記載の方法。
  17. R'bがメチル基であることを特徴とする、請求項1〜16いずれか1項記載の方法。
  18. 鹸化がメタノールの存在下における水酸化ナトリウムの作用により式(Ic):
    Figure 2010523532
    [式中、R'bは請求項1における定義のとおりである]
    で示される化合物について行われる、式(IC.2、2Na):
    Figure 2010523532
    で示されるプロトポルフィリン(IX)のナトリウム塩形態を製造するための請求項12〜17いずれか1項記載の方法。
  19. 鹸化工程が還流下にてジクロロメタン中で行われることを特徴とする、請求項18記載の方法。
  20. 2つのピロメタン(II)および(III)または(IIIa)の間の縮合反応が、カルボン酸、トリフルオロ酢酸、塩酸、トリクロロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、テトラフルオロホウ酸、臭化水素酸およびヨウ化水素酸から選択される酸の存在下で行われることを特徴とする、請求項1〜19いずれか1項記載の方法。
  21. 酸がトリフルオロ酢酸またはトリクロロメタンスルホン酸であることを特徴とする、請求項20記載の方法。
  22. 2つのピロメタン(II)および(III)または(IIIa)の間の縮合反応が乾燥剤の存在下で行われることを特徴とする、請求項1〜21いずれか1項記載の方法。
  23. 乾燥剤が酸無水物、モレキュラーシーブおよび硫酸から選択される、請求項22記載の方法。
  24. 乾燥剤が無水酢酸である、請求項23記載の方法。
  25. 無水酢酸が、ピロメタン(II)に対して過剰に、好ましくは少なくとも10モル当量存在することを特徴とする、請求項24記載の方法。
  26. 2つのピロメタン(II)および(III)または(IIIa)の間の縮合反応がモル当量比1〜1.2で行われることを特徴とする、請求項1〜25いずれか1項記載の方法。
  27. 2つのピロメタン(II)および(III)または(IIIa)の間の縮合反応がプロトン性溶媒中にて10〜50℃の温度で行われることを特徴とする、請求項1〜26いずれか1項記載の方法。
  28. 塩の形態であってもよい式(I):
    Figure 2010523532
    [式中、
    Rは、水素原子であるか、または−CH=CH2、−CH2−CH3、−CH(OH)CH3、−C(O)CH3および−CH2CH2COOR'aから選択される基であり(ここで、R'aは、水素原子、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基もしくはi−プロピル基である);
    R'は、水素原子であるか、またはメチル、エチル、n−プロピルもしくはi−プロピルから選択される基R'bである]
    で示されるポルフィリンの金属錯体の製造方法であって、
    化合物(II)および(III)または(IIIa)の間の縮合の工程の後に形成される式(I)で示されるポルフィリンの、金属、金属塩または金属水酸化物との錯体形成の工程を含む方法。
  29. 金属、金属塩の金属成分、または金属水酸化物の金属成分が鉄、ガリウム、ニッケル、亜鉛、パラジウム、コバルト、カルシウムまたはマグネシウムから選択される、請求項28記載の金属錯体の製造方法。
  30. 錯体形成工程が、最終工程で、塩の形態であってもよい式(I)で示されるポルフィリンに対して行われることを特徴とする、請求項29記載の方法。
  31. ヘム、ヘミンまたはヘマチンの形成のために行われることを特徴とする、請求項29または30記載の方法。
  32. 式(III):
    Figure 2010523532
    [式中、R''は、水素原子であるか、または−CH=CH2、−CH2−CH3、−CH(OH)CH3、−C(O)CH3および−CH2CH2COOR'aから選択される基である(ここで、R'aは、水素原子、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基もしくはi−プロピル基である)]
    で示されるピロメタン。
  33. R''が、−CH2CH2OC(O)CH3、−CH2CH2OH、−CH2CH2Cl、−CH(OH)CH3および−C(O)CH3から選択される−CH=CH2の前駆体である、請求項31記載のピロメタン。
  34. R''が−CH(OH)CH3基または−C(O)CH3基である、請求項32または33記載のピロメタン。
  35. 式(VIIa)、(Va)および(IVa):
    Figure 2010523532
    で示される化合物から選択される化合物。
  36. 請求項1〜27いずれか1項記載の方法に従って得ることができる、式(I):
    Figure 2010523532
    [式中、RおよびR'は、請求項1における定義と同じである]
    で示されるポルフィリンおよびそのアルカリ金属との塩。
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