JP2010523447A - 過酸化水素水溶液、その製造方法およびその使用 - Google Patents

過酸化水素水溶液、その製造方法およびその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、溶液の質量%として表される過酸化水素濃度[H]およびpH最低=3.45−0.0377×[H]、pH最高=3.76−0.0379×[H]であるような、pH最低からpH最高の見掛けpHを有する過酸化水素水溶液に関する。本発明はまた、前記過酸化水素溶液の製造方法、およびオレフィンのエポキシ化法での前記溶液の使用に関する。

Description

関連出願の相互参照
本件出願は2007年4月5日出願の欧州特許出願EP第07105712.9号明細書の優先権を主張するものである。
本発明は特有の過酸化水素水溶液に関する。より具体的には、それは、特有の範囲の見掛けpHを有する過酸化水素水溶液に関する。本発明はまた、特有のTOC含有率を有する過酸化水素水溶液に関する。本発明はまた、前記過酸化水素溶液の製造方法、ならびにオレフィンのエポキシ化法での前記溶液の使用に関する。
不均一触媒の存在下に過酸化水素を使用してオレフィンをオキシランに変換すること、より具体的にはプロピレンを過酸化水素との反応によってプロピレンオキシド(1,2−エポキシプロパン)に変換することは公知である。この分野で、触媒の選択性および/または活性(転化率)を増大させるために多くの研究が行われてきた。触媒の調製中のまたは反応中の塩基性、酸性およびイオン化合物の添加の、触媒の選択性および活性への影響がとりわけ研究されてきた。DE第199 36 547号明細書に例示されたように、他の重要なパラメータは、転化率を一定に保つために調節することができる反応温度および反応混合物のpHである。
国際特許出願国際公開第2004/028962号パンフレットは、不均一触媒の存在下にオレフィンのエポキシ化に特に好適である、最大量のアルカリ金属、アルカリ土類金属、および4.5未満のpKBを有するアミンによって特徴付けられる過酸化水素水溶液を開示している。この国際特許出願によれば、触媒の長期間活性および選択性を向上させるために新規な過酸化水素溶液および/または反応パラメータが依然として必要とされている。
本発明の目的は、安全に取り扱い、貯蔵し、そして輸送することができ、不均一触媒の存在下のオレフィンのエポキシ化に好適であり、かつ、過酸化水素転化率を損なうことなくまたはそれをさらに向上させながら(プロピレンオキシドおよびエピクロロヒドリンなどの)オキシランに向けて向上した触媒の選択性を保証する新規の過酸化水素水溶液を提供することである。
本発明はそれ故、溶液の質量%として表される過酸化水素濃度[H22]および
pH最低=3.45−0.0377×[H22
pH最高=3.76−0.0379×[H22
であるような、pH最低からpH最高の見掛けpHを有する過酸化水素水溶液に関する。
本発明の本質的な特徴の1つは、pH最低からpH最高までのものでなければならない過酸化水素溶液の見掛けpHであって、pH最低およびpH最高が次式:
pH最低=3.45−0.0377×[H22
pH最高=3.76−0.0379×[H22
に従って溶液の質量%として表される過酸化水素濃度[H22]に依存する見掛けpHにある。
例えば、40質量%の過酸化水素濃度[H22]については、本発明による見掛けpHは1.94〜2.24のものであるはずである。
過酸化水素溶液の見掛けpHは、この溶液が(プロピレンオキシドまたはエピクロロヒドリンなどの)オキシランへの(プロピレンまたは塩化アリルなどの)オレフィンのエポキシ化のために使用されるときに、選択性に影響を及ぼすことが実に意外にも分かった。この溶液の見掛けpHは溶液の質量%として表される過酸化水素濃度[H22]に依存することがさらに分かった。最適pH範囲より低いpHを有する過酸化水素溶液の使用は、より低い選択性につながる。最適pH範囲より高いpHを有する過酸化水素溶液の使用は、過酸化水素のより低い選択性およびより低い転化率につながる。本発明による最適pHを有する過酸化水素溶液の使用は、それ故最適選択性につながる。加えて、かかる最適の見掛けpHを有する過酸化水素溶液を使用するという事実は、過酸化水素転化率を損なわず、それをさらに向上させることができる。
表現「見掛けpH」は、過酸化水素溶液の見掛けpHの測定のための電位差測定法を記載する、化学製造業者連盟欧州理事会ペルオキシゲンス(CEFIC PEROXYGENS)H22 AM−7160標準(2003年3月)に基づく方法に従って測定されるpHである。この測定方法は、実施例において詳細に記載される。
本発明による方法で、過酸化水素水溶液は、当業者に公知の任意の方法に従って得ることができる。好ましくは、過酸化水素溶液は、周知のアルキルアントラキノン、またはAQ法(例えば、「ウルマンの工業化学百科事典(Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry)、第5版、1989年、第3巻、447−457ページ」を参照されたい)に従って得られる。表現「アルキルアントラキノン法」は、希釈剤中で、少なくとも1つのアルキルアントラキノンのおよび/または少なくとも1つのテトラヒドロアルキルアントラキノンの作業溶液を水素化工程にかけて、1つ以上のアルキルアントラヒドロキノンおよび/またはアルキルテトラヒドロアントラキノンを生成することにある過酸化水素水溶液の製造方法を意味することを意図される。水素化工程を出た作業溶液は次に、酸素、空気または酸素に富む空気での酸化にかけられて過酸化水素を与え、かつ、アルキルアントラキノンおよび/またはアルキルテトラヒドロアントラキノンを再形成する。形成過酸化水素は次に、例えば水を使用する、抽出工程を用いて作業溶液から分離され、過酸化水素は粗過酸化水素水溶液の形態で回収される。抽出工程を出た作業溶液は次に、過酸化水素製造サイクルを再開するために水素化工程へリサイクルされる。
用語「アルキルアントラキノン」は、例えば、少なくとも1個の炭素原子を含む線状または分岐の脂肪族タイプの少なくとも1つのアルキル側鎖で1、2または3位に置換された9,10−アントラキノンを意味することを意図される。これらのアルキル鎖は通常、9個未満の炭素原子、好ましくは6個未満の炭素原子を含む。かかるアルキルアントラキノンの例は、2−エチルアントラキノン、2−イソプロピルアントラキノン、2−第二および2−第三ブチルアントラキノン、1,3−、2,3−、1,4−および2,7−ジメチルアントラキノン、ならびに2−イソ−および2−第三アミルアントラキノン、ならびにこれらのキノンの混合物である。
用語「アルキルアントラヒドロキノン」は、上に明記された9,10−アルキルアントラキノンに対応する9,10−ヒドロキノンを意味することを意図される。
アルキルアントラキノン法に加えて得られた粗過酸化水素水溶液は、いかなるその後の洗浄および/または精製処理も受けることなく、エポキシ化反応に使用することができる。
好ましい、別の実施形態では、アルキルアントラキノン法から得られた粗過酸化水素水溶液は、少なくとも1つのその後の精製工程にさらにかけることができる。その後の精製工程は、過酸化水素水溶液の不純物含有率を下げるための、当業者に周知である任意の方法からなることができる。例えば、蒸留工程は使用するのに好適である。用いることができる別のタイプの精製工程は、欧州特許出願EP第0965562号明細書に記載されているもののような、少なくとも1つの有機溶媒での洗浄操作である。この文書は、参照により本明細書に援用される。
アルキルアントラキノン法に加えて得られた粗過酸化水素水溶液は、いかなる追加の精製工程もなしに、それ故費用−および労働−集約的精製工程を回避してエポキシ化反応に使用することができる。
本発明による過酸化水素水溶液は一般に、80%未満の、好ましくは75%未満の、より好ましくは60%未満の、溶液の質量%として表される過酸化水素濃度[H22]を有する。過酸化水素濃度[H22]は一般に、5%超、特に10%超、多くの場合に20%超、または30%超さえである。少なくとも32%、少なくとも35%、少なくとも38%の濃度が通例である。例えば、約40%または50%の過酸化水素濃度が普通である。
本発明による過酸化水素水溶液の見掛けpHは、強鉱酸の、好ましくは硝酸および/またはリン酸の添加によって求められる値に調整されてもよい。
本発明による過酸化水素水溶液の見掛けpHは、多くの場合に2.60より低く、しばしば2.55以下、普通は2.50以下;例えば2.45以下である。
過酸化水素溶液の見掛け酸性度(または見掛けpHは、指示薬またはpH電極を用いる、過酸化水素の希釈サンプル(最高4.5%w/w)の水酸化ナトリウム溶液での滴定を記載する化学製造業者連盟欧州理事会ペルオキシゲンス(CEFIC PEROXYGENS)H22 AM−7159標準(2003年3月)に従って測定される。本発明による過酸化水素水溶液の酸濃度は、200mLの水での10mLの過酸化水素サンプルの溶解後に、0.01モル/Lの濃度を有する水酸化ナトリウム溶液および複合ガラスpH電極を使用することによって測定され、この滴定は、pH5.3まで行われる。見掛け酸性度は、水酸化ナトリウムのミリモル/L単位で表される。本発明による過酸化水素水溶液は通常、0.1〜5ミリモル/Lの、好ましくは0.15〜2.5ミリモル/Lの、より好ましくは0.25〜1.5ミリモル/Lの、特に0.3〜0.8ミリモル/Lの、滴定によって測定された見掛け酸濃度を有する。見掛け酸性度はまた、mg/L HNO3の当量単位で計算して表すことができる。本発明による過酸化水素水溶液は通常、5〜300mg/L HNO3の、好ましくは10〜150mg/L HNO3の、より好ましくは15〜100mg/L HNO3の、特に20〜50mg/L HNO3の、滴定によって測定された見掛け酸濃度を有する。
本発明の過酸化水素水溶液はまた通常、有機不純物(キノン・シャトルの分解生成物、微量の希釈剤)および無機不純物(抽出水によって導入された陽イオンおよび陰イオン、ならびにアルキルアントラキノンの酸化に由来する混合物中に既に存在したもの)を含有する。
過酸化水素水溶液はこのように、ISO標準8245に従って定義される、「TOC」(全有機炭素濃度)として表される有機不純物を含む。かかるTOCは一般に、少なくとも0.01ppm、好ましくは少なくとも10ppm、特に少なくとも50ppmであり、少なくとも100ppmの値は良好な結果を与える。TOCは通常、多くとも500ppm、多くの場合多くとも300ppmであり、多くとも250ppmの値が普通である。TOC含有率についての好適な範囲は、0.01〜500ppm、好ましくは50〜300ppm、特に100〜250ppmである。
TOCは通常、例えば、ジメチルヘプタノール(DMH)、ジイソブチルカルビノール(DiBC)、2,6−ジメチル−1,4−ヘプタンジオール(C9202)、メチルシクロヘキシルアセテート、メチルシクロヘキサノール、テトラブチル尿素(TBU)、トリオクチルホスフェート(TOP)、および/またはソルベッソ(Solvesso)150などのアルキル化芳香族溶媒の分解生成物、すなわち、それらのアルキル鎖上で酸化された生成物化合物に相当するものなどの有機化合物を含有する。
好ましい実施形態では、TOCは、有機化合物として少なくともジイソブチルカルビノール(DiBC)、メチルシクロヘキシルアセテート、テトラブチル尿素(TBU)、および/またはトリイソオクチルホスフェート(TOP)を含有する。例えば、本発明による過酸化水素溶液は、溶液の30〜200質量ppmの、好ましくは50〜150ppmの量の、約100ppmの量が普通であるDiBC、メチルシクロヘキシルアセテート、TBUおよび/またはTOPでドープされてもよい。
上に説明されたように、過酸化水素水溶液はまた、低い含有率で、アルカリ金属またはアルカリ土類金属、例えばナトリウムなどの金属陽イオン、および/またはリン酸塩、硝酸塩などの陰イオンを含有してもよい。アルカリ金属およびアルカリ土類金属は通常、溶液の質量を基準として、1〜200ppmの、好ましくは20〜30ppmの量で存在する。陰イオンは一般に、溶液の質量を基準として50〜500ppmの、好ましくは100〜300ppmの量で存在する。
本発明による過酸化水素水溶液の例は、38〜42質量%の過酸化水素濃度[H22]、本発明により定義されるpH最低からpH最高の、すなわち、それぞれ2.02〜1.87の、および2.31〜2.17の範囲に含まれる見掛けpH、150〜220ppmのTOC含有率、20〜30ppmのアルカリ金属およびアルカリ土類金属の含有率、ならびに100〜300ppmの陰イオン含有率を有する過酸化水素水溶液である。
本発明の過酸化水素水溶液はまた、添加剤、その中でも安定剤を含有してもよい。かかる安定剤は、硝酸、リン酸、安息香酸、ジピコリン酸(DPA)から、硝酸塩、リン酸塩、ピロリン酸塩、スス酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホネート)、およびそれらの混合物から選ばれた塩から選ばれてもよい。塩は、アンモニウム塩またはアルカリ金属塩、特にアンモニウム塩またはナトリウム塩であってもよい。安定剤は好ましくは、硝酸、リン酸、ピロリン酸二ナトリウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、スズ酸ナトリウム、およびそれらの混合物から選ばれる。安定剤はより好ましくは、硝酸、リン酸、ピロリン酸二ナトリウム、およびそれらの混合物から選ばれる。安定剤は通常、10〜200ppm、好ましくは50〜150ppmの量で添加され、100ppmの値が普通である。それらの量は、溶液の質量を基準とするものである。
本発明はまた、アントラキノン・ループ法による本発明の過酸化水素水溶液の製造方法に関する。本発明による方法は、以下の工程を含む:
a)少なくとも1つの有機溶媒および少なくとも1つのアントラキノン化合物を含む作業溶液の水素化工程、
b)過酸化水素を形成するための水素化作業溶液の酸化工程、
c)水性媒体での過酸化水素の抽出工程、
d)場合により、抽出過酸化水素水溶液に安定剤を添加する工程、
e)過酸化水素水溶液を所望の過酸化水素濃度に濃縮する工程、ならびに
f)場合により、過酸化水素水溶液のpHを合わせる工程
周知のアントラキノン法およびその多数の修正の調査は、「ウルマンの工業化学百科事典(Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry)」、第5版、1989年、第3巻、447−457ページに示されている。別個のプロセス工程のそれぞれについて、ウルマン参考文献は、多数の異なる可能性を開示している。
本発明の方法から得られた溶液の過酸化水素濃度は、オレフィンのエポキシ化のために使用される前に、濃縮または希釈操作によって、合わせることができる。
本発明の方法から得られた溶液のpHは、必要ならば、必要量の酸または塩基をそれに添加することによって合わせることができる。典型的な酸は、リン酸および/または硝酸などの強鉱酸である。典型的な塩基は水酸化ナトリウムである。
本発明の過酸化水素溶液は、不均一触媒の存在下のオレフィンのエポキシ化法での使用に特に好適である。オレフィンのかかるエポキシ化法は好ましくは、水混和性溶媒の存在下に行われる。好ましくは、溶媒はメタノールである。好ましくは、不均一触媒は、ゼオライトベースの触媒であり、より好ましくはTS−1として知られるチタニウムシリカライトベースの触媒である。オレフィンと過酸化水素との間の反応は、連続モードまたは回分式モードで行われてもよい。それは好ましくは連続的に行われる。有利には、生成したオキシランは、脱圧によっておよび/またはガス状化合物を使用するストリッピングによって反応媒体から取り出される、連続法の場合には、反応器を出た液相の少なくとも幾らかは有利には、好ましくはループ反応器を用いて再循環される。
過酸化水素および不均一触媒の存在下でのオレフィンの(特にプロピレンオキシドへのプロピレンの)エポキシ化のための典型的な方法は、その内容が参照により本明細書に含められる、ソルベイ社(SOLVAY SA)の国際特許出願国際公開第99/48882号パンフレットに開示されている。この特許出願は、ゼオライト−ベースの触媒および溶媒の存在下でのプロピレンと過酸化物化合物との間の反応による1,2−エポキシプロパンの製造方法であって、プロピレン、過酸化物化合物、触媒、形成1,2−エポキシプロパンおよび溶媒を含む反応媒体のpHが4.8〜6.5である方法に関する。
過酸化水素および不均一触媒の存在下でのオレフィンのエポキシ化のための別の典型的な方法は、その内容が参照により本明細書に含められる、ソルベイ社(SOLVAY SA)の国際特許出願国際公開第99/48883号パンフレットに開示されている。この特許出願は、エポキシドを製造するための連続法に関するものであり、それによれば、オレフィンは、ゼオライト−ベースの触媒の存在下におよび溶媒の存在下に過酸化物化合物と、液相で反応器において反応させられ、かつガス状化合物が、生成エポキシドの少なくとも幾らかを同伴するのに十分である流量で反応器へ連続的に導入され、生成エポキシドが反応器を出るポイントでガス状化合物と共に回収される。かかる方法の好ましい実施形態では、反応器はループ型反応器、例えば、バブル−サイホン(bubble−siphon)ループ型反応器である。
過酸化水素および不均一触媒の存在下でのオレフィンにエポキシ化のための別の典型的な方法は、その内容が参照により本明細書に含められる、ソルベイ社(SOLVAY SA)の欧州特許出願EP第1122249号明細書に開示されている。この特許出願は、触媒および有機希釈剤の存在下にオレフィンと過酸化水素とを反応させてオキシランを形成する工程を含む方法であって、過酸化水素が、その後の洗浄、精製処理またはそれらの組み合わせを伴わずに、少なくとも1つのアルキルアントラヒドロキノンの酸化に由来する混合物を、実質的に純粋な水で抽出して得られた過酸化水素水溶液である方法を開示している。
過酸化水素および不均一触媒の存在下でのオレフィンのエポキシ化のための別の典型的な方法は、その内容が参照により本明細書に含められる、ソルベイ社(SOLVAY SA)の国際特許出願国際公開第02/00634号パンフレットに開示されている。この特許出願は、触媒を含有する少なくとも1つの反応器と、少なくとも2つの蒸留塔とを含むプラントで触媒、溶媒および水の存在下にオレフィンを過酸化物化合物と反応させることによるオキシランの連続製造法に関するものであり、それによれば、
−オレフィン、触媒、過酸化物化合物および水が反応器へ導入され、
−オキシランを形成するためにオレフィンのエポキシ化が実施され、
−形成オキシラン、未変換オレフィン、溶媒、未消費過酸化物化合物、水およびおそらく副生物を含む媒体が反応器から取り出され、
−媒体が蒸留塔(A)へ導入され、
−大部分の形成オキシランおよび未変換オレフィン、溶媒、水およびおそらく副生物を含有する混合物が塔(A)のトップで集められ、
−この混合物が未変換オレフィンの幾らかを除去するために凝縮器へ導入され、
−未変換オレフィンが激減した混合物が液体形態で集められ、
−この液体混合物が第2蒸留塔(B)へ導入され、
−溶媒と水との混合物が塔(B)のボトムで集められ、反応器へリサイクルされ、そして
−オキシラン−ベースの媒体が塔(B)のトップで集められる。
過酸化水素および不均一触媒の存在下でのオレフィンのエポキシ化のためのさらなる典型的な方法は、その内容が参照により本明細書に含められる、ソルベイ社(SOLVAY SA)の国際特許出願国際公開第02/00635号パンフレットに開示されている。この特許出願は、そのそれぞれが触媒の一部を含有する、直列に配置された少なくとも2つの反応器で触媒および溶媒の存在下にオレフィンを過酸化物化合物と反応させることによるオキシランの製造法を開示しており、それによれば、
−オレフィンの第1部分、溶媒および過酸化物化合物が第1反応器へ導入され、
−オキシランの第1部分を形成するためにオレフィンの第1部分のエポキシ化がその中で実施され、
−形成オキシランの第1部分、溶媒、未変換オレフィン、および、適切な場合、未消費過酸化物化合物を含む媒体がこの反応器から取り出され、
−この媒体が蒸留塔へ導入され、
−大部分の形成オキシランおよび大部分の未変換オレフィンが塔のトップで集められ、
−オキシランが激減した、適切な場合、未消費過酸化物化合物を含有する媒体が塔のボトムで集められ、
−オキシランが激減した媒体と別の部分のオレフィンと場合により別の部分の過酸化物化合物とが次の反応器へ導入され、
−別の部分のオキシランを形成するために他の部分のオレフィンのエポキシ化がそこで実施され、そして
−こうして形成された他の部分のオキシランが集められる。
過酸化水素および不均一触媒の存在下でのオレフィンのエポキシ化のための別の有用な方法は、その内容が参照により本明細書に含められる、ソルベイ社(SOLVAY SA)の国際特許出願国際公開第02/092586号パンフレットに開示されている。この方法では、エポキシ化反応は、水、1つ以上の有機溶媒、触媒、および無機または有機塩基、塩のおよびその共役酸または共役塩基の混合物、塩、ならびにそれらの混合物から選ばれた、エポキシ化に向けて触媒の選択性を増大させるための1つ以上の化合物の存在下に、液相を含有する反応器で行われ、ここで、
−この方法が回分式モードで行われる場合、反応が始まるときに反応器中に存在する液相が、
−この方法が連続的に行われる場合、反応器へ連続的に供給される液相の全てが、
少なくとも0.1g/kgの、および675g/kg以下の全有機溶媒含有率を有する。
本発明の過酸化水素溶液は、プロピレンと過酸化水素との間の反応によるプロピレンオキシド(すなわち、1,2−エポキシプロパン)の製造に特に有用である。それはまた、塩化アリルと過酸化水素との間の反応によるエピクロロヒドリンの製造のためにも使用することができる。過酸化水素溶液の見掛けpHは、この溶液がこれらのオレフィン(特にプロピレンオキシドへのプロピレン)のエポキシ化のために使用されるときに、選択性に影響を及ぼすことが実に意外にも分かった。この溶液の見掛けpHは溶液の質量%として表される過酸化水素濃度[H22]に依存することがさらに分かった。最適pH範囲より低いpHを有する過酸化水素溶液の使用は、より低い選択性につながる。最適pH範囲より高いpHを有する過酸化水素溶液の使用は、過酸化水素のより低い選択性およびより低い転化率につながる。本発明による最適pHを有する過酸化水素溶液の使用は、それ故最適選択性につながる。加えて、かかる最適の見掛けpHを有する過酸化水素溶液を使用するという事実は、過酸化水素転化率を損なわず、それをさらに向上させることができる。
本発明はまた、プロピレンと過酸化水素との間の反応によるプロピレンオキシドの製造方法であって、本発明による過酸化水素水溶液が使用される方法に関する。
本発明は、範囲をそれに限定することなく下にさらに例示される。
pH測定
pH測定は、化学製造業者連盟欧州理事会ペルオキシゲンス(CEFIC PEROXYGENS)H22 AM−7160標準(2003年3月)に基づく方法に従って行った。
pHを測定する前に、溶液を、二重エンベロープ付き測定セルおよび再循環水浴を用いて20.0℃±0.1℃に温度調節した。測定セルは、ホウケイ酸ガラスから構成され、150mLの容量を有し、(電極、温度プローブおよび窒素流れの挿入用の)多口カバーを備え付けている。
pHメータは、メトローム(METROHM)製のモデル827であった。使用した複合ガラス電極は、低導電性溶液での迅速なpH測定に特に適した、メトローム(METROHM)製のアクアトローデ・プラス(Aquatrode Plus)(6.02057.000)である。電極は、Pt 1000温度センサーを備え付け、かつ、対照区画の汚染を回避する、固定摺合せ隔膜を有する。ガラス電極は、それぞれ75mLの2つの次の緩衝液で較正した。
−四シュウ酸カリウムを含有する、pH1.68(20℃)の緩衝液
−フタル酸カリウム水素を含有する、pH4.00(20℃)の緩衝液
次に75mLのサンプルをきれいな乾燥測定セルに入れた。カバーを取り換え、空域を窒素でフラッシュした(二酸化炭素を含まない)。電極をサンプル溶液中に浸け、それを次にかき混ぜた。サンプルの見掛けpHは、読みが安定したときにメータから直接読み取った。pHメータの分解能は、温度補償付きおよびスロープコントロール付きで、0.01pH単位である。
実施例1〜5:pH最低より低いpHとの比較
実施例1および2については、図1による設備を用いた。「シャトル」と呼ばれる液体流れを、シリカマトリックス(65質量%)中に分散されかつゾル−ゲル・タイプの方法によって得られた35%チタニウムシリカライトからなるビーズ形態のTS−1を含有する反応器(1)のボトムへパイプ(2)を通して導入した。この流れは、プロピレン、過酸化水素、水、プロピレンオキシドおよびその副生物ならびにメタノールを含んだ。液体流れは、矢印の方向に反応器中を循環した。反応器を出るとすぐに、反応媒体はバルブ(3)を用いて脱圧した。この脱圧に、ストリッピング塔(5)に流量計(4)を用いるガス状化合物のスパージングが続いた。主として生成プロピレンオキシド、未変換プロピレン、ストリッピングのために使用される窒素、および微量のメタノールからなるガスが、パイプ(6)を通ってストリッピング塔(5)を出た。塔のトップを出た液相は、パイプ(7)を通して反応器へ一部リサイクルし、オーバーフローパイプ(8)を通して一部取り出した。H22溶液を、パイプ(9)を通してリサイクルされる分画に加え、メタノールを、パイプ(10)を通して加えた。このようにして得られた混合物を次に、ポンプ(11)を通して飽和器(12)へ通した。この飽和器に流量計(13)を通して圧力下のプロピレンを供給し、その出口で、一方では、脱圧バルブ(15)を通してパイプ(14)によって出ていく気相の未溶解プロピレンと、他方では、パイプ(2)を通して反応器(1)へ供給されるシャトルとを集めた。
メタノール流量およびストリッピングのために使用する窒素の流量を調節してプラントでの一定の滞留時間を維持した。オーバーフロー液体の流量は約106〜120g/時であった。シャトル循環速度は5L/時であった。
22転化率およびPO/C3f選択率は次の通り推定した:
(1)転化率の計算
22の転化率は、H22入口および出口流量から計算した。
TC(%)=100×(モル/時単位での使用H22−モル/時単位での未変換H22)/モル/時単位での使用H22
ここで、未変換H22=モル/kg単位でのオーバーフロー液体のH22濃度×kg/時単位でのオーバーフロー液体流量
(2)PO/C3f選択率の計算
PO/C3f選択率(%)=100×PO形成/Σ(PO+副生物)形成
実施例1および2の条件を表1に示す。
Figure 2010523447
実施例1および2は、2つの異なる温度、それぞれ67℃および55℃で行ったが、さらなる実施例(実施例5)は、実施例2に基づいてならびに実施例3および4の結果に基づいて計算した。
実施例3および4は、メタノールのおよび直径0.5mmビーズの形態で使用される触媒TS−1の存在下にプロピレンと過酸化水素との間の反応により、特許出願国際公開第99/48883号パンフレットに開示されているようなバブルサイホン反応器で行った。
それらは、39質量%H22溶液を使用して、過酸化水素を0.57モル/時の流量で連続供給して、55℃および68℃でならびに1.33バールで実施した。プロピレン流量は250LN/時であった。ゼロ−転化ループにおける初期H22転化は2.0〜2.5モル/kgであった。使用触媒の量は、5.25gのTS−1を含有する15gのビーズであった。
6時間の運転時間後に実施例3および4について得られた結果を表2に示す。
Figure 2010523447
実施例5について計算された結果だけでなく、24時間の運転時間後に実施例1および2について得られた結果を表3にまとめる。
Figure 2010523447
39%の過酸化水素濃度[H22]を有する過酸化水素水溶液については、過酸化水素溶液の最適見掛けpHは1.99〜2.19であるはずである。
実施例5は本発明に従って行われ、24時間後に87.6%の選択率につながる。比較例1(本発明により定義されるpH最低より低い見掛けpH)は、24時間後により低い選択率、すなわち、85.5%を示す。
実施例6〜10:pH最高より高いpHとの比較
実施例6〜9の4つの試験は、実施例1および2について使用したものと同じ設備を用いて実施した。実施例6〜9の条件を表4に示す。
Pe(プロピレン)は、低いメタノール含有率の媒体に溶けにくいので、飽和器の圧力および温度を、Pe濃度をおおよそ一定に保つために調節した。
Figure 2010523447
実施例6に使用した10質量%H22溶液は、3.80に等しい見掛けpHを有する39質量%溶液から希釈によって調製した。
実施例6および7は、2つの異なるメタノール供給速度、それぞれ130および251mL/時で行ったが、さらなる実施例(実施例10)は、実施例7に基づいてならびにpHを測定しなかった実施例8および9について得られた結果に基づいて計算した。
24時間の運転時間後に実施例8および9について得られた結果を表5に示す。
Figure 2010523447
実施例10について計算された結果だけでなく、24時間の運転時間後に実施例6および7について得られた結果を下の表6にまとめる。
Figure 2010523447
39%の過酸化水素濃度[H22]を有する過酸化水素水溶液については、過酸化水素溶液の最適見掛けpHは1.99〜2.19のものであるはずである。9.8%の過酸化水素濃度[H22]については、過酸化水素溶液の最適見掛けpHは3.09〜3.29であるはずである。
表6の結果は、pHがpH最高より上であるとき、H22の転化率のかなりの低下(94.5%から70.7%へ)だけでなく、選択率の低下(85.4%から82.7%へ)も24時間後に観察されることを示す。

Claims (12)

  1. 溶液の質量%として表される過酸化水素濃度[H22]および
    pH最低=3.45−0.0377×[H22
    pH最高=3.76−0.0379×[H22
    であるような、pH最低からpH最高の見掛けpHを有する過酸化水素水溶液。
  2. 溶液の質量を基準として0.01〜500ppm、好ましくは100〜250ppmのTOC含有率を有する、請求項1に記載の過酸化水素水溶液。
  3. 0.1〜5ミリモル/Lの滴定によって測定される酸濃度を有する、請求項1または2に記載の過酸化水素水溶液。
  4. 前記TOCがジメチルヘプタノール、ジイソブチルカルビノール、2,6−ジメチル−1,4−ヘプタンジオール、メチルシクロヘキシルアセテート、メチルシクロヘキサノール、テトラブチル尿素、トリオクチルホスフェート、および/またはアルキル化芳香族溶媒の分解生成物から選ばれた少なくとも1つの有機化合物を含有する、請求項2または3に記載の過酸化水素水溶液。
  5. 溶液の質量を基準として、1〜200ppm、好ましくは20〜30ppmの量でアルカリ金属およびアルカリ土類金属を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の過酸化水素水溶液。
  6. 溶液の質量を基準として、50〜200ppm、好ましくは100〜150ppmの量で陰イオンを含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の過酸化水素水溶液。
  7. 硝酸、リン酸、安息香酸、ジピコリン酸(DPA)からなる群から、硝酸塩、リン酸塩、ピロリン酸塩、スズ酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホネート)、およびそれらの混合物から選ばれた塩から、好ましくは硝酸、リン酸、ピリリン酸二ナトリウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、スズ酸ナトリウム、およびそれらの混合物から選ばれた少なくとも1つの安定剤を含有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の過酸化水素水溶液。
  8. 前記見掛けpHが強鉱酸、好ましくは硝酸および/またはリン酸の添加によって調整される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の過酸化水素水溶液。
  9. 38〜42質量%の過酸化水素濃度、本発明により定義されるpH最低からpH最高の、すなわち、それぞれ2.02〜1.87のおよび2.31〜2.17の範囲に含まれる見掛けpH、150〜220ppmのTOC含有率、20〜30ppmのアルカリ金属およびアルカリ土類金属の含有率、ならびに100〜300ppmの陰イオン含有率を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の過酸化水素水溶液。
  10. a)少なくとも1つの有機溶媒および少なくとも1つのアントラキノン化合物を含む作業溶液の水素化工程と、
    b)過酸化水素を形成するための水素化作業溶液の酸化工程と、
    c)水性媒体での過酸化水素の抽出工程と、
    d)場合により、抽出過酸化水素水溶液に安定剤を添加する工程と、
    e)過酸化水素水溶液を所望の過酸化水素濃度に濃縮する工程と、
    f)場合により、過酸化水素水溶液のpHを合わせる工程と
    を含むアントラキノン・ループ法による請求項1〜9のいずれか一項に記載の過酸化水素水溶液の製造方法。
  11. プロピレンまたは塩化アリルと過酸化水素との間の反応によるプロピレンオキシドまたはエピクロロヒドリンの製造のための請求項1〜9のいずれか一項に記載の過酸化水素水溶液の使用。
  12. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の過酸化水素水溶液が使用される、プロピレンまたは塩化アリルと過酸化水素との間の反応によるプロピレンオキシドまたはエピクロロヒドリンの製造方法。
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