JP2010521492A - 徐放性ビグアニド組成物、および即時性ジペプチジルペプチダーゼiv阻害剤組成物を含む抗糖尿病合剤 - Google Patents

徐放性ビグアニド組成物、および即時性ジペプチジルペプチダーゼiv阻害剤組成物を含む抗糖尿病合剤 Download PDF

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Abstract

ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤および徐放性ビグアニドを含む医薬組成物が提供される。DPP阻害剤および徐放性ビグアニドを含む抗糖尿病性併用の投与を含む、それを必要とする患者への糖尿病治療のための方法もまた、提供される。

Description

[関連出願]
本出願は、2007年3月15日に出願されたU.S. Patent application serial no.11/724,486と、2007年4月24日に出願されたU.S. Patent application serial no.11/789,080の優先権を主張し、これらの出願は参照によって本明細書に組み込まれる。
II型糖尿病(T2DM)は、広範な病理学症状を伴う進行性代謝異常であって、しばしば、脂質代謝障害、および糖質代謝障害と関連付けられる。糖尿病の長期的影響は、例えば、網膜症、神経障害、および腎症などの微小血管合併症、ならびに心臓血管、脳血管、及び末梢血管疾患などの大血管合併症などの血管合併症に起因する。病初では、食事療法と運動がII型糖尿病の治療の中心である。しかしながら、続いて、血糖降下薬の経口投与がなされる。II型糖尿病、およびインスリン耐性などの糖尿病の前兆となる症候群に対処するのに有用な典型的な薬剤は、ビグアニド、グリタゾン、スルホニルウレア、チアゾリジンジオン、α−グリコシダーゼ阻害剤、メグリチニド、およびジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(DPP4阻害剤)などの組成物の類を含む。
現在、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤、ビグアニド、グリタゾン、およびスルホニルウレアは、薬剤ごとの錠剤の形で市販されており、即時性(速やかな放出の)(IR)製剤、もしくは徐放性(制御された放出の)(CR)製剤のいずれかである。これらは、通常、個々の成分の投与を指示するプロトコールを使用して、それを必要とする患者に経口投与される。
インスリン耐性、およびインスリン分泌低下は、II型糖尿病患者に生じうる二つの異常な状態である。したがって、インスリン耐性を低下させること、もしくは、インスリン感受性を増加させ、膵臓ベータ細胞からのインスリン分泌を増強することは、二つの主要な治療法である。インスリン作用に対して、一般的に最も抵抗力のある組織は、肝臓、骨格筋、および脂肪組織である。したがって、これらの主要組織のインスリン感受性を改善させることを目指すような併用療法戦略は、全体的なインスリン感受性の増強に有用となりうる。
幾つかの場合においては、医者は少なくとも二つの薬剤を使用してT2DMの治療を開始し、メトホルミンの長期にわたる使用に伴って起こりうる、単剤療法の問題点を未然に防いできた。メトホルミン単剤療法は、典型的には、糖尿病患者の第一選択の治療として使用されてきた。二次的な治療の不成功が生じた場合には、この治療は他の薬剤で補完されうる。例えば、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤、グリタゾン、もしくはスルホニルウレアのような第二の薬剤を併用療法へと追加することによって、インスリン耐性を改善する間、刺激性インスリン放出のバランスが提供されうる。これによって、いずれかの薬剤のみを使用することでは、現時点では達成不可能である最適レベルの血糖コントロールを提供しうる。しかしながら、患者が、疾病の予防、もしくは治療のためにこれらの複数の薬剤を服用する必要があることは、患者にとって不便さをもたらし、既定の投与量の投薬計画の服薬不履行の原因となる。個々の薬剤の個別の投与とは対照的に、複数の薬剤の代わりに単一の組成物を使用することの容易さは、医療活動において長い間認められてきた。このような組成物は、患者および臨床医の利益のための治療上の利点を提供しうる。さらに、このような組成物は、利便性を増加させ、かつ、患者の忘れやすさによる薬の飲み忘れを回避することによって、患者の服薬の順守を改善させることが可能である。
抗糖尿病薬との合剤を含む薬剤の剤形は、例えば、EPO 0749751からわかり、そこでは、他の抗糖尿病性組成物と併用される、チアゾリジンジオン組成物などのインスリン感受性増進剤を含む医薬組成物が開示される。さらに詳細には、EPO 0749751は、メトホルミン、フェンホルミン、ブホルミンなどの他の抗糖尿病薬と併用されうるインスリン感受性増進剤としてピオグリタゾンを開示し、さらには、これらの薬剤が(苦)味マスキングを提供するため、または持続性放出、もしくは徐放性を提供するために便利な賦形剤と結合(混合、もしくはコーティング)されうることを開示している。U. S. Patent No.6. 011,049は、抗高血糖薬とチアゾリジンジオン誘導体との合剤を開示している。この特許は、浸透圧ポンプ、もしくは皮膚パッチ剤などの徐放性製剤として、ピオグリタゾンもしくはトログリタゾン、ならびにメトホルミンを有する医薬組成物を開示している。抗高血糖薬とチアゾリジンジオン誘導体との他の合剤は、U. S. Patent Nos. 6,524,621、6,475,521、6,451,342、および6,153,632、ならびに、PCT patent applications WO 01/3594およびWO 01/3594に認められうる。U. S. Patent No. 7,125,873は、ビグアニド、およびPPAR作用薬などの他の抗糖尿病薬とシタグリプチンのようなジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を含む医薬組成物を記述している。
ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤と徐放性ビグアニドを含む、医薬組成物の必要性が存在する。さらには、本発明は、上述された利点を提供するような徐放性ビグアニドとジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤とを併用して投与する方法を提供する。本発明のさらなる目的は、DPP阻害剤とビグアニドの送達を提供しうる剤形を提供することである。ビグアニド組成物の最大血漿濃度は、投与の約8-12時間後であり、DPP阻害剤の最大血漿濃度は、投与の約1-4時間後である。
本発明は、一態様においては、ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)阻害剤と徐放性ビグアニドを含む医薬組成物を提供する。組成物は、このような治療を必要とする哺乳類、例えばヒトに対して、約8時間から約24時間にわたって、前記ビグアニドの持続的、かつ非振動性の治療域における濃度を提供しうる。ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)阻害剤の例は、シタグリプチン、ビルダグリプチン、もしくはサクサグリプチンを含む。ビグアニドの例は、メトホルミン、フェンホルミン、もしくはブホルミンを含む。
他の態様においては、本発明は、徐放性ビグアニドとジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を含む組成物を、それを必要とする患者に投与するための方法を提供する。組成物は、シタグリプチン、ビルダグリプチン、もしくはサクサグリプチンなどのジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)阻害剤、および、メトホルミン、フェンホルミン、もしくはブホルミンなどのビグアニドを含みうる。
他の態様においては、本発明は、それを必要とする患者に対する投与を含む糖尿病を治療するための方法を提供する。組成物は、シタグリプチン、ビルダグリプチン、もしくはサクサグリプチンなどのジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)阻害剤、および、メトホルミン、フェンホルミン、もしくはブホルミンなどのビグアニドを含みうる。
他の態様においては、本発明は、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤とビグアニドを送達しうる剤形を提供し、ビグアニド組成物の最大血漿濃度は、投与の約8-12時間後であり、DPP阻害剤の最大血漿濃度は、投薬の約1-4時間後である。
他の態様においては、本発明は、ビグアニド、もしくは、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤の、医薬的条件を満足する塩を提供する。
さらに他の態様においては、本発明は、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤と徐放性ビグアニドを提供し、活性薬剤は準最適な投与量で投与される。
さらに他の態様においては、本発明は、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤と徐放性ビグアニドを提供し、活性薬剤は、相乗効果を生み出すために十分な量、および時間で投与される。
さらに他の態様においては、本発明は、ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)阻害剤とビグアニドの医薬的条件を満足する塩を含む、医薬組成物を提供する。
上述された本発明の概要は、開示された各実施形態、もしくは、本発明の各実施を説明することを意図するものではない。以下のより詳細な説明は、例示的な実施形態を例示する。本出願を通して幾つかの部分においては、指針が実施例のリストを通して提供され、その実施例は種々の組み合わせにおいて使用されうる。各実施例においては、列挙されたリストは、代表的な群としてのみ提供され、排他的なリストとして解釈されるべきではない。
本発明の一つ以上の実施形態の詳細は、付随する図面、および以下の記述において説明される。本発明の他の特徴、目的、および利点は、記述および図面、ならびに請求項から明らかとなるであろう。
図1は、シタグリプチン、メトホルミン塩酸塩単剤療法間の、空腹時血漿グルコース(FPG)(+/--SEM(標準誤差))における変化を示す。 図2は、シタグリプチン、メトホルミン塩酸塩単剤療法の3カ月間の、ヘモグロビンA1c(HbA1c)(+/-.SEM)における変化を示す。 図3は、シタグリプチン、メトホルミン単剤療法間、および追加併用療法の3ヶ月後の平均のFPGにおける変化を示す。 図4は、シタグリプチン、メトホルミン塩酸塩単剤療法間の、空腹時血漿グルコース(FPG)(+ /--SEM)における変化を示す。 図5は、シタグリプチン、メトホルミン単剤療法間の平均のFPGにおける変化を示す。 図6は、シタグリプチン、メトホルミン塩酸塩単剤療法間の、空腹時血漿グルコース(FPG)(+/--SEM)における変化を示す。 図7は、シタグリプチン、メトホルミン単剤療法間、および追加併用療法の3ヶ月後の平均のFPGにおける変化を示す。 図8は、シタグリプチン、メトホルミン塩酸塩単剤療法間の、空腹時血漿グルコース(FPG)(+/--SEM)における変化を示す。 図9は、シタグリプチン、メトホルミン単剤療法間、および追加併用療法の3ヶ月後の平均のFPGにおける変化を示す。 図10は、シタグリプチン、メトホルミン単剤療法間、および追加併用療法の3ヶ月後の平均のHbA1cにおける変化を示す。
“一つの(a)”“一つの(an)”“その”“少なくとも一つの”および“一つ以上の”という用語は、相互に代替可能に使用される。したがって、例えば、“一つの”構成要素を含む組成物は、一つの構成要素、もしくは一つよりも多い構成要素を意味する。
“スルホニルウレア”は、グリピザイド、グリミペライド、グリブライド、グリボヌライド、グリソキセピド、グリクラジドアセトヘキサミド、クロロプロパミド、トラザミド、およびトルブタミドなどの薬剤を称し、特に、膵臓のベータ細胞からの内因性インスリン放出を刺激することによって、インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)を制御し、もしくは管理する薬剤のことを称する。
“チアゾリジンジオン”は、トログリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、シグリタゾン、イサグリタゾン、ダルグリタゾン、ゾルグリタゾン、エングリタゾン、バラグリタゾンのような組成物を含む。グリタゾンは、体内でインスリン受容体の感受性を増加させ、抹消のインスリン耐性を減少させることによって作用すると信じられている。ピオグリタゾンなどのグリタゾンは、脂質生成を刺激し、血漿中のトリグリセリド濃度、および遊離脂肪酸濃度を減少させる。これらの組成物は、細胞レベルでのインスリン作用を増進させるが、インスリン放出は刺激せず、またはその作用を再現することはないと信じられている。
“α−グリコシダーゼ阻害剤”は、α−グルコシダーゼ阻害剤、アカルボ―ス、ミグリトールなどの組成物を含む。両方の薬剤は、小腸においてデンプンを消化する酵素を阻害すると信じられている。この作用は、一日を通して、血糖のよりゆっくりとした、かつ、より低い上昇を引き起こすが、食後には主に適切な値となると信じられている。糖尿病薬としてのみ使用された場合、アカルボ―ス、ミグリトールのいずれも低血糖を引き起こすことはない。この種類の更なる組成物は、アカルボ―ス、ミグリトール、ボグリボース、エミグリテートなどを含む。
“メグリチニド”は、レパグリニド、ナテグリニドを含む、ある種類の薬剤を称する。メグリチニドは、非スルホニルウレアのインスリン分泌促進剤であり、(食物由来の)グルコースに反応して膵臓からのインスリン放出を刺激することによって、血糖レベルをより低下させると信じられている。
“グリタゾン”という用語は、ロシグリタゾン、トログリタゾン、およびピオグリタゾンなどの組成物を称し、それらは、体内のインスリン受容体の感受性を増加させ、抹消のインスリン耐性を低下させることによって作用する。例えば、ピオグリタゾンなどのグリタゾンは、脂質生成を刺激し、血漿中のトリグリセリド濃度、および遊離脂肪酸濃度を減少させる。これらは、細胞レベルでのインスリン作用を増進させるが、インスリン放出は刺激せず、またはその作用を再現することはない。
“糖尿病、および糖尿病関連疾患”という用語は、以下のような疾病を称する。それは、1型糖尿病、2型糖尿病、高血糖症、1.5型糖尿病、(例えば成人における)潜在性自己免疫糖尿病、成人発症型糖尿病、ベータ細胞アポトーシス(細胞死)、ヘモクロマトーシス(血色素症)誘発糖尿病、耐糖能障害、メタボリック症候群X、インスリン耐性、嚢胞性線維症関連糖尿病、多嚢胞性卵巣症候群、妊娠糖尿病、肥満、脂質異常症(dyslipidemia)、糖尿病性脂質異常症、脂質異常症(hyperlipidemia)、高トリグリセリド血症、高リポタンパク血症、高コレステロール血症、高血圧、本態性高血圧症、急性高血圧性緊急症、動脈硬化、アテローム性動脈硬化、間欠性跛行(閉塞性動脈硬化)、循環器疾患、心筋症、心臓肥大、左心室肥大、冠動脈疾患、早期冠動脈疾患、心不全、運動耐性、慢性心不全、軽度慢性心不全、不整脈、律動不整、syncopy、心臓発作、心筋梗塞、Q波心筋梗塞、脳卒中、急性冠症候群、狭心症、不安定狭心症、心臓バイパス再閉塞、拡張機能障害、収縮機能障害、非Q波心臓壊死、術後の異化作用、急性膵臓炎、過敏性腸症候群、糖尿病性網膜症、単純型網膜症、前増殖網膜症、増殖性網膜症、黄斑浮腫、白内障、腎症、糖尿病性腎症、微量アルブミン尿、マクロアルブミン尿、神経障害、糖尿病性神経障害、遠位性対称性知覚運動性多発性神経障害、および糖尿病性自覚神経障害である。
“共投与”という用語は、一日の期間内に患者に対して、二つの組成物(例えば薬剤)を投与することを意味する。この用語は、二つの組成物が一つの製剤へと結合されうる、もしくは、二つの個別の製剤で投与されうるような同時投与と同様に、組成物のうちの一つをそれぞれ含む二つの薬剤(薬物)の個別の投与を含む。
組成物の“治療的に効果のある量”とは、組成物が投与される被験者に対して、有益な薬効を提供するために十分な、組成物の量のことである。例えば、ビグアニドの治療的に効果のある量は、肝臓のグルコース生成を阻害することによって、血中のグルコースを制御することが可能な量である。
“薬剤”という用語は、患者に対する、医薬的活性のある組成物(薬物)の投与に適切な医薬組成物を意味する。
“医薬的条件を満足する塩”という用語は、開示された組成物の生物学的効果、および特性を保有する塩を称し、生物学的に、もしくはそれ以外にでも望ましくないものは含まれない。たいていの場合には、開示された組成物は、アミノ基、もしくはカルボキシル基、またはそれに類似した基の存在によって酸性塩、もしくは塩基性塩を形成することが可能である。塩、および、適切な酸、もしくは塩基の調製は、本技術分野において既知である。
“準最適な投与量”という用語は、単一組成物療法において使用される場合の組成物の最適な投与量より少ない投与量を意味する。
“相加効果”という用語は、個々の組成物から得られる効果の総和から齎される効果が、それぞれ分離した個々の効果の総和と等しいことを意味する。
“相乗効果”という用語は、二つの個々の組成物の効果の総和から齎されるさらなる効果よりも、より大きな効果のことを意味する。
“治療、もしくは治療法”という用語は、疾病、疾患、もしくは障害を有する患者の管理および世話のことを意味し、特定の障害、もしくは疾患の予防、または、特定の障害、もしくは疾患に関連する症状の緩和、または、前記症状の防止、もしくは排除を含む。治療は、疾病、疾患、もしくは障害に関連する症状もしくは合併症を緩和するのと同様に、疾病、疾患、もしくは障害を排除し、または制御するための活性組成物の投与を含む。
“疾病の予防”という用語は、疾病の臨床的発症前に、疾病にかかる危険性のある個人を管理し、対処することを称する。予防の目的は、疾病、疾患、もしくは障害の進行に対抗することであり、症状、もしくは合併症の発症を妨げる、または遅らせるため、ならびに、関連疾病、疾患、もしくは障害の進行を妨げる、または遅らせるための、活性組成物の投与を含む。
“徐放性”という用語は、即時性以外の製剤を称し、例えば、事実上、活性成分の放出が遅いもののことである。これは、延長された放出、遅延型放出、持続性放出、制御された放出、持続放出、特効のある放出、標的とされた放出など、医薬関連の文脈内で相互に代替可能に使用される種々の用語を含む。徐放性の例は、ビグアニド組成物の最大血漿濃度が、投与から約8-22時間後に到達される場合の速度で、ビグアニドが放出されるような中心部を含む。
“持続性放出の対象”という用語は、短い排出半減期、およびその結果として一日につき一度より多い回数の投与、ならびに、より良い臨床結果を達成するため、かつ即効性などに関連する副作用を避けるために延長された方法で与えられる単剤投与の組成物など、延長された放出方法で製剤するための対象とする薬剤の、全ての特性を包含する。
“医薬的条件を満足する誘導体”という用語は、種々の医薬的に等価な異性体、光学異性体、錯体、塩、水和物、多形体、エステルなどを意味する。
“シールコート”という用語は、医薬的活性成分を含まず、典型的には水中で素早く分散させる、もしくは溶解するようなコーティングを称する。
“使用説明書”は、出版物、記録、図表、もしくは、指定された使用のため本発明の組成物の有用性を明らかにするために使用されうる、他のいかなる表現媒体をも含む。本発明のキットの使用説明書は、例えば、組成物を包含する容器に添付されてもよいし、または、組成物を包含する容器とともに発送されてもよい。あるいは、使用説明書は、使用説明書および組成物が受領者によって一緒に使用されることを意図して、容器とは別々に発送されてもよい。
典型的なビグアニドは、インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)を制御する、もしくは管理する際に有用な薬剤を含む。ビグアニドの例は、メトホルミン、フェンホルミン、もしくはブホルミンなど、および、医薬的条件を満足する塩、もしくはその異性体を含むがこれらに限定されない。
典型的なジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)阻害剤は、インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)を制御する、もしくは管理する際に有用な薬剤を含む。ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)阻害剤の例は、シタグリプチン、サクサグリプチン、ビルダグリプチン、および、哺乳類においてジペプチジルペプチダーゼIVプロテアーゼを阻害する、SYR522(ピリミジン誘導体)、PHX1149、GRC-8200(トリサイクリック誘導体)、SSR162369(ビサイクリック8−ピロリジノキサンチン)誘導体などの他の分子的実体を含むがこれらに限定されない。望ましいジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤は、シタグリプチン、もしくはその医薬的条件を満足する塩である。
典型的な合剤は、徐放性メトホルミンを中心としてシタグリプチンを含む。別の望ましい合剤は、徐放性メトホルミンを中心としたビルダグリプチンである。更に他の望ましい合剤は、徐放性メトホルミンを中心としたサルサグリプチンである。これらの合剤は、糖尿病、および糖尿病関連疾患の治療において、期待される治療上の利益よりも、より良い効果をもたらしうる。
本発明は、糖尿病、および糖尿病関連疾患の治療のための抗糖尿病性の合剤を提供する。ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤は、徐放性ビグアニドとの合剤において使用され、糖尿病、および糖尿病関連疾患を治療し、治療を必要とする患者の血糖管理を改善する。
さらに、本発明は、制御された放出成分、もしくは持続性放出成分としてのビグアニドと、即効性成分としてのジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤とを有する、医薬組成物を提供する。DPP4阻害剤の全量のうちの少なくとも85%は120分以下の時間内に剤形から放出される。望ましくは、USPタイプ1装置において、pH2.0の塩酸-0.3M塩化カリウム緩衝液中で試験されたとき、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤の少なくとも95%が90分以内に放出される。
本発明の他の態様においては、活性組成物は、例えば、制御された放出の製剤と同様に、錠剤、カプセル、シロップ、溶液のような単一の製剤において、個々に使用されうるか、または併用して使用されうる。望ましい実施形態においては、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤と徐放性ビグアニドは、個々に調剤され、それぞれが通常臨床的に使用されるのと同一の方法で投与される。
他の態様においては、本発明は、第一の活性成分としての徐放性ビグアニドと、第二の活性成分としてのジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤とを含む医薬組成物、もしくは剤形を提供する。望ましいビグアニドは、メトホルミン、もしくは医薬的条件を満足するメトホルミンの塩である。メトホルミンは、望ましくは、例えば錠剤の中心部から、制御された放出方法(徐放性)で送達される。典型的な中心部は、ゲル化、もしくは膨張ポリマーを備える、またはそれらを備えていない浸透性錠剤中心部である。錠剤の中心部は、ビグアニドを含み、少なくとも一つの医薬的条件を満足する賦形剤を含みうる。ビグアニド錠剤の中心部の実施例は、ビグアニド、結合剤、および吸収促進剤を含み、錠剤の中心部は、望ましくは、錠剤周囲に皮膜を形成するために高分子コーティングで覆われ、皮膜の両側に通路を形成するために穴を開けられる。第二の活性成分は、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤、もしくは、その医薬的条件を満足する塩を含み、望ましくは錠剤の中心部の皮膜へと適用され、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤の即効性、もしくは制御された放出のいずれかを提供しうる。
組成物は、任意で吸収促進剤を含みうる。吸収促進剤は、脂肪酸、界面活性剤(アニオン性、カチオン性、両性)、キレート剤、胆汁塩、もしくはその混合物など、本技術分野で既知のいかなるタイプの吸収促進剤でもありうる。吸収促進剤の例は、レシチン、カプリン酸、オレイン酸、それらのモノグリセリドなどの脂肪酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、ポリソルベート80などの界面活性剤、クエン酸、フィチン酸、エチレンジアミン4酢酸(EDTA)およびエチレングリコールビス(ベータ.アミノ エチル エーテル)-N,N,N,N-4酢酸(EGTA)などのキレート剤を含むがこれらに限定されない。中心部は、中心部の全重量に基づいて、0%から約20%の重量%の吸収促進剤を含み、望ましくは中心部の全重量の約2%から約10%の重量%の吸収促進剤を含む。
一実施例においては、中心部は、望ましくは、ビグアニドを接合剤とともに粒状にし、錠剤内に潤滑剤と吸収促進剤とともに顆粒を圧縮することによって形成される。中心部は、混合物内へ中心部の成分を乾式造粒し、ローラー圧縮機に混合物を通過させ、潤滑剤とともに錠剤へと顆粒を圧縮することによって形成されてもよいし、もしくは、直接的に圧縮されることによって形成されてもよい。中心部は、本技術分野で既知の通常の造粒方法を使用して調製されてもよい。例えば、本技術分野で既知の潤滑剤、色素、もしくは染料などの他の賦形剤も、本発明の主題の製剤において使用されてもよい。
皮膜、もしくは持続性放出コーティングは、中心部を覆うために使用されうる。皮膜、もしくは徐放性コーティングの形成に有用な材料は、エチルセルロース、セルロースエステル、セルロースジエステル、セルローストリエステル、セルロースエーテル、セルロースエステル−エーテル、セルロースアクリレート、セルロースジアクリレート、セルローストリアクリレート、セルロースアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオン酸およびセルロースアセテートブチラートである。他の適切なポリマーは、U. S. Pat. Nos. 3,845,770; 3,916,899; 4,008,719; 4,036,228; 4,612,008に記述される。望ましいコーティング材料は、アセチル含有量が39.3%から40.3%のセルロースアセテートであり、これはEastman Fine Chemicalsから市販されている。
任意で、流動促進剤が皮膜、もしくは徐放性コーティングに含まれうる。流動促進剤は、中心部へと吸収される流量を増加させて、それによって、通路もしくは多孔質膜を通って実質的な全ビグアニドが投薬されるような剤形を可能にする。流動促進剤は、水溶性材料、もしくは脂溶性材料でありうる。流動促進剤の例は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、スクロース、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアルコール、メタクリル酸共重合体、ポロキサマー(LUTROL F68、LUTROL F127、LUTROL F108などBASFから市販されている)、もしくはそれらの混合物を含むが、これらに制限されない。望ましい流動促進剤は、PEG400である。
流動促進剤は、メトホルミン、もしくはその医薬的条件を満足する塩などの水溶性薬剤でもよい。または、流動促進剤は、腸内の状況下で溶解する薬剤でもよい。流動促進剤が薬剤である場合、本医薬生成物は、流動促進剤として選択された薬剤の速やかな放出を提供するというさらなる利点を有する。流動促進剤は、皮膜、もしくは持続性放出コーティング内にチャネルを形成するため、皮膜、もしくは持続性放出コーティングから溶解する、または浸出しうる。それによって、中心部へと流入させ、活性成分を溶解することが可能となる。望ましくは、流動促進剤は、コーティングの全重量の0から約40%であり、最適には、コーティングの全重量の約2%から約20%の重量%である。
可塑剤などの賦形剤は、皮膜、もしくは徐放性コーティングを作成するために使用されうる。可塑剤の例は、アジピン酸塩、アゼライン酸塩、エンゾエート、トリエチルシトレート、トリ-n-ブチルシトレート、アセチルトリ-n-ブチルシトレート、アセチルトリブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレートなどのクエン酸塩、ステアリン酸塩、イソエバケート、セバシン酸塩、およびJohn Wiley & Sonsによって出版されたEncyclopedia of Polymer Science and Technology, Vol.10 (1969)に記述されている可塑剤を含むが、これらに限定されない。望ましい可塑剤は、トリアセチン、アセチル化モノグリセリド、グレープシードオイル、オリーブオイル、ごま油、アセチルトリブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、グリセリンソルビトール、シュウ酸ジエチル、リンゴ酸ジエチル、フマル酸ジエチル、コハク酸ジブチル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、トリエチルシトレート、トリブチルシトレート、トリブチル化グリセロールなどを含む。使用される可塑剤の正確な量は、可塑剤のタイプに依存する。典型的には、可塑剤は0から約25%の重量%で使用され、皮膜、もしくは持続性放出コーティングの全重量に基づいて、約2%から約15%の重量%が望ましい。
一般的には、皮膜、もしくは徐放性コーティングは、約1%から約10%の重量%で含まれ、中心部およびコーティングの全重量に基づいて、約2%から約5%の重量%が望ましい。
中心部周囲の皮膜、もしくは持続性放出コーティングは、望ましい実施形態においては、中心部からの薬剤の制御された放出を可能にしうるような通路をさらに含む。“通路”という用語は、隙間、開口、孔、穴、弱くなった領域、もしくは、剤形からビグアニドの放出のための浸透性通路を形成するために侵食するゼラチンプラグなどの信用できる構成要素を含む。典型的な通路は既知であり、例えば、U. S. Pat. Nos. 3,845,770; 3,916,899; 4,034,758; 4,077,407; 4,783,337; 5,071,607に記述されている。
本発明は、ビグアニドには依存しない、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を含む合剤を提供する。ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤は第二の活性成分であり、阻害剤の速やかな放出を提供するために調剤されうる。一実施例においては、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤は、放出が制御された中心部、もしくは徐放性の中心部へと層の形で適用されうる。中心部は、結合剤、ならびに、吸収促進剤、界面活性剤、可塑剤、消泡剤および上述された組み合わせなどの他の従来の医薬的賦形剤を使用する層としてビグアニドを含む。吸収促進剤は、層の全量に基づいて、約30重量%の量まで、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤の層に存在してもよい。結合剤は、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤の量に基づいて、約150重量%の量まで、存在してもよい。
第二の活性成分(速やかな放出の製剤)は、剤形の皮膜、もしくは徐放性コーティングに、従来の方法を使用して、活性成分を含む層をコーティングすることによって単一の剤形へと包含されうる。または、第二の活性成分は、いかなる医薬的条件を満足する方法によってでも、第一の活性成分とともに、単一の剤形へと包含されてもよい。第二の活性成分の包含は、とりわけ、薬剤の層化、ラミネート化、乾燥圧縮、蒸着および焼き付けを含む、通常使用される処理によって実施されてもよい。
ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤が、浸透性錠剤の中心部の皮膜、もしくは徐放性コーティングにコーティングされる場合、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤コーティングは、水性溶媒、有機溶媒、もしくは水性溶媒と有機溶媒の混合物を使用する、コーティング溶液、または懸濁液から塗布されうる。典型的な有機溶媒は、アセトン、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノールなどを含む。水性溶媒と有機溶媒との混合物が使用される場合、有機溶媒に対する水の重量比は、98:2から2:98の範囲にあるべきであり、50:50から2:98が望ましく、30:70から20:80の範囲がより望ましく、約25:75から約20:80の範囲が最適である。混合された溶媒系が使用される場合、皮膜もしくは徐放性コーティングにジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤のコーティングをするために必要とされる結合剤の量は、減少しうる。例えば、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤に対する結合剤の重量比が1:9から1:11である場合、混合溶媒系から満足するコーティングが得られる。ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤コーティングが皮膜、もしくは徐放性コーティングに直接適用される場合に、条件を満足するコーティングを得ることが可能であるが、望ましい方法は、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤コーティングの適用の前に、シールコートで皮膜、もしくは徐放性コーティングをまずコーティングすることである。
一実施例においては、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤コーティング溶液、もしくは懸濁液は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、スクロース、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール(PEG)、プロプレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアルコール、メタクリル酸共重合体、ポロキサマーなどの界面活性剤、および小孔形成剤を含みうる。他の実施例においては、本発明の医薬組成物は、効果的な即時性の量のビグアニドをも含んでもよい。効果的な即時性の量のビグアニドは、剤形の皮膜、もしくは徐放性コーティング上にコーティングされるか、または、皮膜、もしくは徐放性コーティングに包含されてもよい。
さらには、Remington’s Pharmaceutical Sciences (1995)に開示されている、種々の希釈剤、賦形剤、潤滑剤、染料、色素、分散剤などが、本発明の主題の上述された製剤を最適化するために使用されてもよい。
メトホルミンなどのビグアニドは、通常500mg、750mg、850mg、および1000mgを含有する剤形で投与される。例えば、シタグリプチンのようなジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤は、通常、25mg、50mg、および100mgを含有する剤形で投与される。本明細書中にはそれぞれ可能性のある組成物の併用の特定の実施例、およびそれぞれの投与量を記載していないが、本発明は上述された治療上の併用を包含するように意図される。
中心部での結合剤の使用は任意である。典型的な結合剤は、次に示すような本技術分野で既知の、医薬的条件を満足する従来の結合剤を含む。それは、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、ワックス(ろう)など、もしくはその混合物である。望ましい結合剤は、25,000から3,000,000の平均分子量を有するポリビニルピロリドンなどの水溶性材料である。結合剤は、中心部の全重量の約0から約40重量%を占め、望ましくは中心部の全重量に基づいて、約3%から約15%の重量%である。
典型的な親水性ポリマーは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸、ポリビニルアルコール、ポビドン、カルボマー、ペクチン酸カリウム、ポタジウムペクチネートなど、もしくはその混合物を含むが、これらに限定されない。
内部固体微粒子段階、もしくは外部固体継続段階での使用のための、典型的な延長された放出の材料は、一つ以上の親水性ポリマー、一つ以上の疎水性ポリマー、または、例えば一つ以上のワックス、脂肪アルコール、もしくは脂肪酸エステルなどの一つ以上の他のタイプの疎水性材料を含む。内部固体微粒子段階での延長された放出の材料は、外部固体継続段階で存在する延長された放出の材料と同一であってもよいし、もしくは異なってもよい。
典型的な疎水性ポリマーは、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アミノメタクリル酸共重合体(Eudragit RLTMもしくはEudragit RSTM)、メタクリル酸共重合体(Eudragit LTMもしくはEudragit STM)、メタクリル酸−アクリル酸エチルエステル共重合体(Eudragit L 100-5TM)、メタクリル酸エステル中性共重合体(Eudragit NE 30DTM)、ジメチルアミノエチルメタクリレート−メタクリル酸エステル共重合体(Eudragit E 100TM)、ビニルメチルエーテル/有害無水物共重合体、その塩およびエステル(GantrezTM)など、もしくはその混合物を含むが、これらに限定されない。
内部固体微粒子段階、もしくは外部固体継続段階で使用されうる、さらなる疎水性材料は、蜜ろう、カルナバワックス、微晶質ワックス、およびオゾケライトなどのワックス、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ミリスチルアルコールなどの脂肪アルコール、グリセリルモノステアレート、グリセロールモノオレエート、アセチル化モノグリセリド、トリステアリン、トリパルチミン、セチルエステルワックス、グリセリルパルミトステアレート、グリセリルベヘネート、水素化キャスターオイルなどの脂肪酸エステルなど、もしくはその混合物を含むが、これらに限定されない。
典型的なゲル化、もしくは膨張ポリマーは、水、もしくは生物学的流体の存在下でゲル化するポリマー、膨張させるポリマー、または拡大させるようなポリマーを含む。ゲル化、もしくは膨張ポリマーの実施例は、高分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロース(Dow Chemicalから市販されているMETHOCELTM、K100Mなど)と、高分子量のポリエチレン酸化物(POLYOXTMWSR 301、WSR 303、もしくはWSR COAGULANTなど)であるが、これらに限定されない。他のゲル化、もしくは膨張ポリマーは、U.S. Pat. No. 4,522,625に記述されている。
投与される各活性薬剤(組成物)の投与量は、疾病の重篤性、投与の頻度、使用される特定の薬剤および併用、ならびに糖尿病患者において通常考慮される他の要因を考慮する主治医によって決定されうる。典型的には、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤は、通常、一日に約50mgから約200mgの投与量で投与され、より望ましくは一日に約100mgから約200mgである。望ましいジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤はシタグリプチンであり、典型的には、一日に約50mgから約300mgの投与量で使用される。徐放性メトホルミン塩酸塩は、一日に約300mgから約2000mgの投与量で投与されうる。メトホルミン塩酸塩は、500mg、750mg、および1000mgの活性薬剤を含有する錠剤が市販されている。投与される回数と頻度は、疾病の種類および患者の状態に依存するが、一日以上につき二回までか、それ以上とすることができる 。
本発明は、例えば、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤と徐放性ビグアニドの、抗糖尿病性合剤の組成物を提供し、治療を必要とする患者に対してのジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤と徐放性ビグアニドの効果的な量の投与を含む、糖尿病を治療する方法、および血糖状態を制御する方法を提供する。ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤と徐放性ビグアニドがともに調剤される場合、組成物は、約1mgから約1000mgの重量のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤と、約100mgから約2000mgのビグアニドを有しうる。例えば、典型的な相互的組成物は、50mgのシタグリプチンと500mgのメトホルミンを含みうる。組成物は、スターチ、スクロース、ポリマー、タルク、ゼラチン、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウムなど、もしくはその混合物などの通常の賦形剤およびキャリアを含有してもよい。組成物は、典型的には、例えば、錠剤もしくはカプセルのように経口投与のために調製されるが、水性懸濁液、もしくは溶液、坐薬のような形でもよく、例えば浸透圧ポンプ、皮膚パッチ剤などを使用する徐放性形式でもよい。
開示された組成物は、ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)阻害剤と徐放性ビグアニドを含む組成物、および、組成物を被験者に投与することを説明する説明書を含むキットを含む。このことは、被験者への組成物の投与の前に、組成物を溶解させる、もしくは懸濁させるための(望ましくは無菌の)溶媒を含むキットなど、当業者にとって既知の他の実施形態のキットを含むと解釈されるべきである。望ましくは、被験者はヒトである。
シタグリプチンリン酸塩を使用する、典型的な医薬組成物形式の組成物は、表1に示されるような組成を有しうる。
ここで、本発明は、以下の実施例に関して記述される。さらなる記述がなくても、前述の記述および以下の例示的な実施例を使用して、当業者は開示された組成物を製造し、および使用することが可能であるとみなされる。したがって、以下の実用的な実施例は、例示の目的のみのために提供され、望ましい実施形態を明確に指摘し、ならびに開示の残余部分を決して制限するよう解釈されるべきではない。したがって、実施例は、本明細書に提供される教示の結果として明らかとなるいかなる、および全ての変形をも包含するように解釈されるべきである。
[実施例1:メトホルミン塩酸塩/シタグリプチンリン酸塩組成物の調製]
塩酸メトホルミン500mgおよびシタグリプチンリン酸塩50mgを含有する徐放性錠剤は、次の3つのステッププロセスを使用して調製される。つまり、1) 粒状化、2) 錠剤化および3)皮膜コーティングプロセスである。 オプションとしてシールコーティングが、錠剤の中心部に対して適用されてもよい。詳細なステップは以下に記述される。
粒状化:メトホルミン塩酸塩は、粉砕およびスクリーニング装置(Comilスクリーナー)を使用してふるいにかけられ、さらには、市販の粉末塗布整粒機(Glatt 60)を使用して流体化された。その流体は、溶媒として水を使用して鋼製タンク内に調製されたポビドン溶液で噴霧された。噴霧は、最終段階での約1200g/分の目標を達成するため、500g/分を目標として、0-15分間ポンプ速度を変化させることによって約2.5バール圧で実行された。顆粒はLODが2%より小さくなるまで乾燥され、スクリーナー(Comil 1143/75)を通過した。
錠剤化:コーティングされたメトホルミン塩酸塩は、ミキサー(Slant-Cone:30分)で、ラウリル硫酸ナトリウムと混合された。ステアリン酸マグネシウムはふるいにかけられ、メトホルミン塩酸塩−ラウリル硫酸ナトリウム混合物と混合された。均質化された混合物は標準的な手順を使用して錠剤へと圧縮された。メトホルミン塩酸塩の中心部錠剤は、1%より小さいfrigidityを備え、650mgから800mgの重量であった。
シールコーティング:メトホルミン中心部錠剤のシールコーティングは、いずれかのオパドライコーティング材料溶液を噴霧する( O’Hara Lab Coat Pan Coater)ことによって達成された。噴霧は、46℃-47℃の温度、3つのスプレーガン毎に、1分につき180グラムの噴霧速度で、噴霧化圧力40-60psiにて実施された。パン速度は、4-8rpmで、風量は1000+/-100であった。シールコーティングされたメトホルミン塩酸塩は、理論的には2.5-5.0重量%のコーティングを有する。
皮膜コーティング:セルロースアセテートは、透明溶液を調製するためにアセトンと混合された。ポリエチレングリコール400は、この混合物に添加され、トリアセチンが結果として生じる溶液へと添加された。シールコーティングされたメトホルミン塩酸塩錠剤が、Glatt Coaterを使用して流体化された。セルロースアセテート溶液は、1.3重量%のコーティング目標を達成するために、約450g/mlのスプレー速度において1700CFMの風量を使用して、2.5バールの噴霧化圧で、流体化されシールコーティングされたメトホルミン塩酸塩錠剤に噴霧された。続いて皮膜コーティングされた錠剤は、21℃および40℃の温度で、乾燥された。開口部は、6mmから7mmのマイクロメータ測距と、平均直径0.4mmから0.5mmのレーザを使用して、皮膜コーティングされた錠剤に作製された。レーザは、それぞれ、165+/-65のパルス幅、および約340+/-100のパルス遅延で操作された。
シタグリプチンリン酸塩コーティングの製造プロセス:上記で調製された皮膜コーティングされたメトホルミン塩酸塩錠剤は、さらに、O’Hara Pan Coaterなどの標準的なコーターを使用して、オパドライクリア(Opadry Clear(YS-1-7006))溶液でシールコーティングされた。その条件は、25mL/gun/分のスプレー速度で、先端は4”に設定され、約45℃の排出温度で、噴霧化圧は10-35psi、気流350CFMを使用してパン速度は5-8rpmであった。シタグリプチンコーティング溶液は、LutrolF-68を水に溶解させることによって、注意深く、かつ、ゆっくりと調製された。同様に、ポビドンK-30水溶液が個別に調製され、噴霧乾燥されたラクトース一水和物と混合された。ラクトースの添加に続いて、シタグリプチンは、まず一定の撹拌で、上記で調製されたLutrol溶液に分散し、最終的にはデンプングリコール酸ナトリウムがコーティング溶液に添加された。シタグリプチンコーティングは、上述されたコーターを使用して同一の条件で、シールコーティングされた、500mgのメトホルミン塩酸塩皮膜コーティングされた錠剤に適用された。この、50mgのシタグリプチンでコーティングされた、500mgのメトホルミン塩酸塩皮膜コーティングされた錠剤上に、上述されたのと類似したコーターおよび同一の条件を使用して、色彩塗装がなされた。
最終的に、色彩塗装された錠剤は乾燥され、Cindrellaワックスを使用して研磨され、出来上がった最終的な錠剤は、適切な乾燥材とHDPEボトルに包含され、適切な安定性および臨床的調査を受けた。
表2は、ビグアニドおよびDPP阻害剤を有する徐放性組成物の医薬組成物の代表的な例を示す。使用された医薬組成物は、500mgのメトホルミン塩酸塩および50mgのシタグリプチンリン酸塩であった。
上記で調製された剤形の溶解プロファイル表示が、表3に示され、これは、37℃の擬似的な腸液(pH7.5リン酸緩衝液)900mlにおいて、75rpmでUSPタイプ2装置において試験された際のものである。
剤形のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤層で使用される賦形剤の選択は、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤の放出特性、効能、安定性に大きく影響を与えうる。したがって、別の実施例においては、本発明のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤組成物の組成は、次のように選択されるべきである。つまり、United States Pharmacopeia (USP)26に従って、100rpm、37℃、およびpH2.0の0.3M塩化カリウム‐塩酸緩衝液で装置1において試験された場合、少なくとも約85%、望ましくは少なくとも約90%、最適には少なくとも約95%のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤が、120分以内、望ましくは90分以内、最適には60分以内に剤形から放出されるように選択されるべきである。
剤形のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤層で使用される賦形剤は、次のように選択される。つまり、最終的な剤形内の、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤の全関連組成物もしくは不純物が、約0.6重量%より少なく、望ましくは約0.5重量%より少なく、最適には、約0.25重量%より少なくなるように、かつ、最終的な剤形内の、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤の各関連組成物もしくは不純物が、約0.25%より少なく、望ましくは約0.2重量%より少なく、最適には、約0.1重量%より少なくなるように選択される。最終的な剤形におけるDPP阻害剤関連組成物もしくは不純物は、YMC-ODS-AQ,5μm、120Å、4.6×250mmもしくはそれと同等のカラム、0.1M酢酸アンモニウム緩衝液:アセトニトリル:氷酢酸(25:25:1)移動相、約40μLの注入量、0.7mL/分の流速、25℃のカラム温度、および、UV検出器のための269nm波長を使用して、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって決定される。
[実施例2]
シタグリプチンリン酸塩100mgおよび徐放性メトホルミン塩酸塩1000mgを含有する医薬組成物は、実施例1に記述されるように調製された。
表4は、ビグアニドおよびDPP阻害剤を有する徐放性組成物の医薬組成物の代表的な例を示す。使用された医薬組成物は、1000mgのメトホルミン塩酸塩および100mgのシタグリプチンリン酸塩であった。
以下の併用は、グルコファージ1000mg(市販されているメトホルミンXR100mg)およびJanuvia100mg(市販されているシタグリプチンリン酸塩100mg)の併用とのクロスオーバースタディで生体内(インビボ)で試験された。インビボ試験は14人の健康なボランティアを使用し、それぞれ夕食後に投与された。メトホルミン塩酸塩およびシタグリプチンリン酸塩の薬物動態学的パラメータは、それぞれ表5および表6に示される。
[実施例3:投与方法]
開示された組成物は、ヒト比較臨床試験を使用して患者に投与された。この調査は、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤、ビグアニド単独の有効性、ならびにジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤および徐放性ビグアニド(例えば、インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)治療ためのメトホルミン)の併用の有効性を確定した。試験は、2型糖尿病集団の一部を対象とするように設計され、病態は、最大投与量のメトホルミンが通常必要とされる段階にまで進行していた。選択された患者は、刺激性膵臓インスリン分泌が、増加する需要についていくことができないほどの病期にあった。ベータ細胞の非刺激性(メトホルミン)インスリン分泌能力は、この集団では大変低く、インスリン耐性の改善のみが、部分的な利益であろう。したがって、インスリン感受性を改善するためのジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤の追加間にメトホルミンによって刺激性インスリン分泌レベルを保持することは、それぞれの投薬だけでは達成不可能な血糖管理のレベルを提供することが可能である。
本調査の主要な目的は、6カ月の治療にわたって、血糖および脂質恒常化のマーカーにおける変化を比較することによって、2型糖尿病患者に対して、徐放性ビグアニドと併用された場合のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤の有効性を評価することであった。
食後の耐糖能(標準的な食後2時間の耐糖能試験)のパターンに対する治療効果は、一部の患者において確定された。24週-月、5施設での100人の患者における臨床試験調査の結果の概要が以下に示される。
[臨床試験]
1.薬剤:
・シタグリプチン:Januvia50mg
・即効性メトホルミン塩酸塩:グルコファージ500mg
・徐放性メトホルミン:a)実施例1、b)Glumetza XL500mg、c)Fortamet 500mg、およびd)グルコファージXL500mg
2.併用治療
治療 薬剤:患者一人につき一日あたり
1.治療A;Januvia100mg
2.治療B:グルコファージ1000mg
3.治療C;Januvia100mg + グルコファージXR1000mg
4.治療D:Januvia100mg + Fortamet1000mg
5.治療E:Januvia100mg + Glumetza1000mg
6.治療F:Januvia100mg + 実施例1の固定投与量
3.投与量
シタグリプチン(50mg)もしくは即刻性メトホルミン塩酸塩500mgのいずれか、または、シタグリプチンリン酸塩(50mg)と、治療C、D、EおよびFから選択された徐放性メトホルミン(500mg)との併用で投与された投与量は、長期間の臨床試験において患者に対して一日につき二回の投与であった。
4.臨床的パラメータ
本発明の目的は、臨床試験において以下の二つのパラメータを測定することによって確定された。
1.空腹時血漿グルコース:シタグリプチン単剤療法間、ならびに、シタグリプチンおよび徐放性メトホルミン塩酸塩を含む併用間での空腹時血漿グルコース(FPG)の変化。空腹時血漿グルコース試験は、絶食後に血漿、もしくは血液グルコースレベルを測定する炭水化物代謝試験である。絶食は、グルカゴンホルモンの放出を刺激し、それによって今度は血漿グルコースレベルが上昇する。糖尿病ではない人では、生体はグルコースレベルの上昇に対抗するため、インスリンを生成し処理する。糖尿病の人ではこのようなことは起こらず、試験されたグルコースレベルは高いままである。
2.ヘモグロビン:シタグリプチン単剤療法の3ヶ月間、ならびに、更なる併用療法(シタグリプチンリン酸塩および徐放性メトホルミン塩酸塩)3ヶ月後のヘモグロビンA1c(HbA1c)における変化。ヘモグロビンA1c試験は、その人の血糖が正常に近いか、もしくは高すぎるかを示す。
5.一般的方法:
a.変化測定:試験は、いかなる異常傾向をも同定するために、基準臨床検査パラメータを調査の終了時もしくは最終検査時の値と比較するための方法論を使用した。検査値が増加もしくは減少した患者の割合は、参照範囲の外部への変化の危険性のある患者数に基づいて計算された。ここでは、基準よりも低い値、もしくは高い値を有する患者が、それぞれ、減少もしくは増加のリスクがあると考慮されるわけではない。臨床的に不都合な傾向はいかなる検査パラメータにおいても認められなかった。しかしながら、全ての併用治療群での尿中グルコースの劇的な減少は、著しい改善を明確に示唆した。続いて、検査結果は、特定の患者に対して再検討され、任意の検査パラメータにおいてどの患者が実際に臨床的に重要な変化を有したかを決定した。全治療にわたって、いかなる検査パラメータにおいても、最低限の変化が生じた。シタグリプチン、もしくはメトホルミン単剤療法と比較して、シタグリプチンと徐放性メトホルミン併用治療を受けたより多くの患者が、臨床的に有意義な変化基準を満たす検査での変化を有した。
b.有害事象:シタグリプチンおよびメトホルミン単剤療法を受けた患者では8%から10%に有害事象が見られたのに対し、シタグリプチンと徐放性メトホルミン併用療法を受けた患者のうちの約10%の患者が、有害事象を有した。異なる治療E、D、EおよびFとの併用療法を受けた患者は、統計的に優位な変化はなかった。
6.検査パラメータ
血液学:いかなる血液学的パラメータにも最低限の変化が生じた。可能性のある臨床的重要性の基準を満たす変化は、通常の範囲内、もしくは後に解決される一時的変化内で増加、または減少した。
血液学的パラメータにおいて臨床的に有意義な変化のあった患者は原因に基づいて分類された。
全ヘモグロビン/ヘマトクリット変化:4%
a.基準レベルへと戻る一時的減少:1.0%
b.試験の間通常の限界を下回る:1.5%
c.試験以外の種々の原因:3.1%
患者の検査データを解析して、シタグリプチンに直接的に起因しうる、いかなる血液学的パラメータにおいても、臨床的に重要な減少を経験した患者はいなかったことが確定された。肝臓酵素解析のうちで、2.3だけがALTおよびASTでの臨床的に有意義な何らかの上昇を有することがわかった。更なる再解析は、シタグリプチンは変化に関与しなかったことを結論付けた。
7.結果:
本発明の目的は臨床試験の以下の結果によって達成された。
図1:シタグリプチン、メトホルミン塩酸塩単剤療法間、ならびにシタグリプチンリン酸塩および徐放性メトホルミン塩酸塩の固定投与量併用を含む治療Fの追加3ヶ月間の、空腹時血漿グルコース(FPG)(+/--SEM(標準誤差))における変化。
図2:シタグリプチン、メトホルミン塩酸塩単剤療法の3カ月間、ならびに、シタグリプチンリン酸塩および徐放性メトホルミン塩酸塩の固定投与量併用を含む治療Fのさらなる3ヶ月後の、ヘモグロビンA1c(HbA1c)(+/-.SEM)における変化。
図3:シタグリプチン、メトホルミン単剤療法間、ならびに、シタグリプチンリン酸塩および徐放性メトホルミン塩酸塩の固定投与量併用を含む治療Fを使用する追加併用療法の3ヶ月後の平均のFPGにおける変化。
図4:シタグリプチン、メトホルミン塩酸塩単剤療法間、ならびに、シタグリプチンリン酸塩およびグルコファージXRの共投与を含む治療Cの追加3ヶ月間の、空腹時血漿グルコース(FPG)(+/--SEM)における変化。
図5:シタグリプチン、メトホルミン単剤療法間、ならびにシタグリプチンリン酸塩およびグルコファージXRの共投与を含む治療Cを使用する3カ月の追加併用療法後の、平均のFPGにおける変化。
図6:シタグリプチン、メトホルミン塩酸塩単剤療法間、ならびにシタグリプチンリン酸塩およびFortametの共投与を含む治療Dの追加3カ月間の、空腹時血漿グルコース(FPG)(+/--SEM)における変化。
図7:シタグリプチン、メトホルミン単剤療法間、ならびに、シタグリプチンリン酸塩およびFortametの共投与を含む治療Dを使用する3か月の追加併用療法後の平均のFPGにおける変化。
図8:シタグリプチン、メトホルミン塩酸塩単剤療法間、ならびに、シタグリプチンリン酸塩およびGlumetzaの共投与を含む治療Eの追加3ヶ月間の、空腹時血漿グルコース(FPG)(+/--SEM)における変化。
図9:シタグリプチン、メトホルミン単剤療法間、ならびに、シタグリプチンリン酸塩およびGlumetzaの共投与を含む治療Eを使用する3ヶ月の追加併用療法後の平均のFPGにおける変化。
図10:シタグリプチン、メトホルミン単剤療法間、ならびに、シタグリプチンリン酸塩および徐放性メトホルミン塩酸塩の固定投与量併用を含む治療Fを使用する3ヶ月の追加併用療法後の平均のHbA1cにおける変化。
8.結論
データは、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤および徐放性ビグアニドを含む抗糖尿病性併用が効果的でありうることを示している。ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤および徐放性ビグアニドの併用療法は、安全かつ耐容性良好であることがわかった。さらには、組成物は著しい治療上の利益を提供した。
前述の調査は、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤および徐放性ビグアニドの併用が各薬剤を単独で使用した時と比較して、臨床的に有意義な、かつ予期しないさらなる空腹時のグルコースの低下を引き起こすことを立証する。その結果は、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤および徐放性ビグアニドの相乗効果によるもので相加効果を除外することを結論付けるほど変化は著しいものである。
本明細書で使用される略語は、化学的および生物学的技術分野内での従来の意味を有する。本明細書に記述された全ての出版物、特許および特許文献は、個々に参照によって組み込まれているかのように本明細書に参照によって組み込まれる。矛盾がある場合には、本開示に含まれる任意の定義が有効である。本発明は、種々の特定の、かつ、望ましい実施形態および技術に関して記述されてきた。しかしながら、多数の変形および改変が本発明の趣旨および範囲を保持しながらなされうることが理解されるべきである。

Claims (20)

  1. 糖尿病を治療するための医薬組成物であって、
    a)ビグアニド、もしくはその医薬的条件を満足する塩と、少なくとも一つの医薬的条件を満足する賦形剤とを含む徐放性中心部と、
    b)ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤、もしくはその医薬的条件を満足する塩を含む、即効性コーティングと、
    を含む、
    ことを特徴とする医薬組成物。
  2. 前記ビグアニドはメトホルミン、フェンホルミン、ブホルミン、もしくはその医薬的条件を満足する塩である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 前記ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤は、シタグリプチン、ビルダグリプチン、サクサグリプチン、SYR522、PHX1149、GRC-8200、SSR-162369、もしくはその医薬的条件を満足する塩である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  4. 前記賦形剤は、アジュバント、保存料、酸化防止剤、増粘剤、キレート剤、抗真菌剤、抗菌剤、等張剤、香味剤、甘味剤、消泡剤、着色剤、希釈剤、湿潤剤、壁細胞活性剤、もしくはそれらの組み合わせである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  5. USPタイプ1装置で、pH2.0、塩酸-0.3M塩化カリウム緩衝液で試験されたとき、前記ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤の少なくとも95%が120分以内に放出される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  6. USPタイプ1装置で、pH2.0、塩酸-0.3M塩化カリウム緩衝液で試験されたとき、前記ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤の少なくとも95%が90分以内に放出される、
    ことを特徴とする請求項4に記載の医薬組成物。
  7. 前記ビグアニドは、メトホルミン塩酸塩であり、前記ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤はシタグリプチンリン酸塩である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  8. 前記ビグアニドは、メトホルミン塩酸塩であり、前記ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤はビルダグリプチンである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  9. 前記ビグアニドは、メトホルミン塩酸塩であり、前記ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤はサクサグリプチンである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  10. 糖尿病を治療するための方法であって、徐放性ビグアニド、もしくはその医薬的条件を満足する塩と、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤、もしくはその医薬的条件を満足する塩とを含む医薬組成物を、必要とする患者に対して投与することを含む、
    ことを特徴とする方法。
  11. 前記ビグアニドはメトホルミン、フェンホルミン、ブホルミン、もしくはその医薬的条件を満足する塩である、
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤は、シタグリプチン、ビルダグリプチン、サクサグリプチン、SYR522、PHX1149、GRC-8200、SSR-162369、もしくはその医薬的条件を満足する塩である、
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. 前記ビグアニドは、メトホルミン塩酸塩であり、前記ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤はシタグリプチンリン酸塩である、
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  14. 前記ビグアニドは、メトホルミン塩酸塩であり、前記ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤はビルダグリプチンである、
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  15. 前記ビグアニドは、メトホルミン塩酸塩であり、前記ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤はサクサグリプチンである、
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  16. 医薬キットであって、前記キットは、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤もしくはその医薬的条件を満足する塩と、徐放性ビグアニドもしくはその医薬的条件を満足する塩を含む、請求項1に記載の組成物を含む、
    ことを特徴とする医薬キット。
  17. 糖尿病治療のための薬剤を調製するための、徐放性ビグアニドと、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を含む、ことを特徴とする、
    請求項1に記載の組成物の使用。
  18. 前記ビグアニドは、メトホルミン塩酸塩であり、前記ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤はシタグリプチンである、
    ことを特徴とする請求項17に記載の使用。
  19. 前記ビグアニドは、メトホルミン塩酸塩であり、前記ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤はビルダグリプチンである、
    ことを特徴とする請求項17に記載の使用。
  20. 前記ビグアニドは、メトホルミン塩酸塩であり、前記ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤はサクサグリプチンである、
    ことを特徴とする請求項17に記載の使用。
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