JP2008115080A - 併用医薬 - Google Patents

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Abstract

【課題】多くの糖尿病患者に効果的な血糖降下作用を有し、且つ副作用の少ない糖尿病予防又は治療剤を提供すること。
【解決手段】優れたDPP−IV阻害作用を有するシアノピロリジン誘導体と、肝臓におけるグルコースの産生抑制薬とを組み合わせてなる医薬。
【選択図】なし

Description

本発明は、優れたジペプチジルペプチダーゼIV(DPP−IV)阻害活性を有するシアノピロリジン誘導体とビグアナイド剤とを組み合わせてなる糖尿病の予防又は治療薬に関する。
DPP−IVは、N末端から2番目にプロリン又はアラニンを有するペプチド鎖からジペプチドを加水分解するセリンプロテアーゼの一種であり、腎臓、肝臓など広く組織、血漿中に分布している。
近年、DPP−IVがグルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)の代謝に関与していることが明らかにされた。つまり、DPP−IVはGLP−1のN末端His−Alaのジペプチドを加水分解することによりGLP−1を不活化するとともに、その分解産物がGLP−1受容体のアンタゴニストとして作用する。
GLP−1の生理作用として、膵臓からのインスリン分泌促進作用、グルカゴン分泌抑制作用、胃排出時間延長作用、摂食抑制作用が知られている。したがって、DPP−IVを阻害することは、GLP−1の作用を高め、インスリン作用を亢進し、糖代謝を改善することができ、2型糖尿病治療に有用であると期待される。
これまでに、優れたDPP−IV阻害作用を有する物質として、特許文献1又は2に記載のシアノピロリジン誘導体が報告されている。
一方、ビグアナイド薬は、肝臓での糖新生を抑制する作用や消化管からの糖吸収を抑制する作用を有し、インスリン分泌を促進することなく血糖値を降下することができる(非特許文献1参照)ため、糖尿病の治療薬として使用されている。
また、糖尿病は慢性疾患であり、多くの場合、その病状は多種の合併症を伴って進行する。従って、糖尿病の治療は、個々の患者の疾患に応じて適宜薬剤を選択する必要があるが、充分な効果が得られず、その選択は困難な場合が多い。
多くの糖尿病予防又は治療に効果的な薬剤を得るため、一部のDPP−IV阻害薬とビグアナイド薬との併用を試みた報告がある(特許文献3〜8参照)。
しかしながら、上記の優れたDPP−IV阻害作用を有するシアノピロリジン誘導体と、ビグアナイド薬とを組み合わせた医薬組成物については、未だ知られていない。
WO2002/038541号公報 WO2004/020407号公報 特表2003−535898号公報 特表2003−520226号公報 特表2003−531118号公報 特開2003−238566号公報 特表2002−501889号公報 特表2002−516318号公報 N Engl J Med 333, 541-549, 1995
本発明は、多くの糖尿病患者に効果的な血糖降下作用を有し、且つ副作用の少ない糖尿病予防又は治療剤を提供することを目的とする。
本発明者らはかかる課題を解決するべく鋭意検討した結果、優れたDPP−IV阻害作用を有するシアノピロリジン誘導体と、肝臓におけるグルコースの産生抑制薬とを組み合わせた場合に、相乗的な血糖降下作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下のとおりである。
(1)一般式
Figure 2008115080
[式中、Rはハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基を示すか、又はR及びRが一緒になってオキソ、ヒドロキシイミノ基、炭素数1〜5のアルコキシイミノ基又は炭素数1〜5のアルキリデン基を形成し、
及びRはそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基を示すか、又はR及びRが一緒になってオキソ、ヒドロキシイミノ基、炭素数1〜5のアルコキシイミノ基又は炭素数1〜5のアルキリデン基を形成し、
Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、
Yは式−CR−[式中、R及びRは同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基;若しくはハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10のアルケニル基である]を示すか、
又は式−CR−CR10−(式中、R、R、R及びR10は同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、又はRとRが隣接する炭素原子と一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数4〜8のシクロアルケニル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルキル基;又はハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルケニル基を形成する)を示し、
Zは水素原子;又はハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、
又はY及びZが隣接する窒素原子とともに一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び−OR15(式中R15は炭素数1〜5の鎖状アルキル基、アミノカルボニルメチル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10の環状アミノ基を形成する]で表されるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩と、肝臓におけるグルコースの産生抑制薬とを組み合わせてなる医薬。
(2)一般式(I)においてRはハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、R、R及びRがそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基である上記(1)に記載の医薬。
(3)一般式(I)においてRがフッ素原子又は塩素原子である上記(1)又は(2)に記載の医薬。
(4)一般式(I)において Rがフッ素原子であり、Rが水素原子である上記(1)又は(2)に記載の医薬。
(5)一般式(I)においてRがフッ素原子であり、R、R及びRが水素原子である上記(1)又は(2)に記載の医薬。
(6)一般式(II)
Figure 2008115080
[式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、
Yは式−CR−[式中、R及びRは同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基;若しくはハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10のアルケニル基である]を示すか、
又は式−CR−CR10−(式中、R、R、R及びR10は同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、又はRとRが隣接する炭素原子と一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数4〜8のシクロアルケニル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルキル基;又はハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルケニル基を形成する)を示し、
Zは水素原子;又はハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、
又はY及びZが隣接する窒素原子とともに一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び−OR15(式中R15は炭素数1〜5の鎖状アルキル基、アミノカルボニルメチル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10の環状アミノ基を形成する]で表されるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩と肝臓におけるグルコース産生を抑制する物質とを組み合わせてなる医薬。
(7)一般式(I)又は一般式(II)においてXが酸素原子である上記(1)〜(6)のいずれかに記載の医薬。
(8)一般式(I)又は一般式(II)においてYが−CH−である上記(7)に記載の医薬。
(9)一般式(I)又は一般式(II)においてZが水酸基及び炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基からなる群より選ばれる一つ以上で置換されてよい、炭素数4〜10の分岐鎖状又は環状アルキル基である上記(8)に記載の医薬。
(10)一般式(I)又は一般式(II)においてZがtert−ブチル基、(1−ヒドロキシメチル)シクロペンチル基又は(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル)エチル基である上記(8)に記載の医薬。
(11)一般式(I)又は一般式(II)においてYが−CR−(式中、Rが水素である)であり、Zが水素原子である上記(7)に記載の医薬。
(12)一般式(I)又は一般式(II)においてYが−CR−(式中、Rが水素であり、Rが炭素数3〜6の分岐鎖状又は環状アルキル基である)であり、Zが水素原子である上記(7)に記載の医薬。
(13)一般式(I)又は一般式(II)においてYが−CH[CH(CH]−、−CH[C(CH]−又は−CH[CH(CH)CHCH]−であり、Zが水素原子である上記(7)に記載の医薬。
(14)一般式(I)又は一般式(II)において薬学的に許容される塩がベンゼンスルホン酸塩である、上記(1)〜(13)のいずれかに記載の医薬。
(15)肝臓におけるグルコースの産生抑制薬がビグアナイド薬である、上記(1)〜(14)のいずれか記載の医薬。
(16)ビグアナイド薬が徐放化されたビグアナイド薬である、上記(15)に記載の医薬。
(17)ビグアナイド薬がメトホルミンである上記(15)又は(16)に記載の医薬。
(18)血糖値を低下させることで改善しうる疾患又は状態を予防または治療するための上記(1)〜(17)のいずれかに記載の医薬。
(19)血糖値を低下させることで改善しうる疾患又は状態が糖尿病である上記(18)に記載の医薬。
本発明により、糖尿病時に生じる高血糖を効率よく低下させることができるとともに、高血糖を予防し、糖尿病の発症を抑えることができる。更に、高血糖によって生じる様々な糖尿病性の合併症、例えば、神経障害、腎症、網膜症の予防及び治療にも有効である。また、インスリンを過剰分泌させることなく血糖値を低下させることができ、低血糖を起こさないため、副作用が少なく、長期間投与することも可能である。
本発明の一般式(I)又は(2)で表されるシアノピリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩において、鎖状とは、直鎖状又は分岐鎖状を意味する。
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。
炭素数1〜5のアルコキシ基とは、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルコキシ基を意味し、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、シクロプロピルメトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基などを挙げることができる。
炭素数1〜5のアルキル基とは、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基を意味し、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、シクロプロピルメチル基、ペンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、シクロブチルメチル基、1−エチルプロピル基などを挙げることができる。
炭素数1〜5のアルコキシイミノ基とは直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルコキシ基で置換されたイミノ基を意味し、メトキシイミノ基、エトキシイミノ基、プロポキシイミノ基、イソプロポシイミノ基、ブトキシイミノ基、イソブトキシイミノ基、tert−ブトキシイミノ基、シクロプロピルメトキシイミノ基、ペンチルオキシイミノ基、イソペンチルオキシイミノ基などを挙げることができる。
炭素数1〜5のアルキリデン基とは、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキリデン基を意味し、例えばメチレン基、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、ブチリデン基、イソブチリデン基、シクロプロピルメチレン基、ペンチリデン基などを挙げることができる。
置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基とは、置換又は無置換の直鎖状、分岐鎖状又は環状の炭素数1〜10のアルキル基を意味し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロブチルメチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基など)、炭素数4〜8のシクロアルケニル基(例えば、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基など)、置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルキル基(例えば、ビシクロペンチル基、ビシクロヘキシル基、ビシクロヘプチル基、ビシクロオクチル基、ビシクロノニル基、ビシクロデシル基など)、置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルケニル基(例えば、ビシクロペンテニル基、ビシクロヘキセニル基、ビシクロヘプテニル基、ビシクロオクテニル基、ビシクロノネル基、ビシクロデセル基など)、架橋環式炭化水素(例えば、アダマンチル基、ボルニル基、ノルボルニル基、ピナニル基、ツヨイル基、カルイル基、カルファニル基など)などのアルキル基の他、これらのアルキル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したアルキル基を挙げることができる。
置換されてもよいフェニル基の置換されたフェニル基とは、例えば、水酸基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されたフェニル基(例えば、4−ヒドロキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基など)を挙げることができる。
置換されてもよいピリジル基(例えば、ピリジン−2−イル基など)の置換されたピリジル基とは、例えば、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子及びアミノカルボニル基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されたピリジル基(例えば、5−シアノピリジン−2−イル基、5−ニトロピリジン−2−イル基、5−クロロピリジン−2−イル基、5−アミノカルボニルピリジン−2−イル基など)を挙げることができる。
炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基とは、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−(ヒドロキシメチル)エチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、4−ヒドロキシブチル基、5−ヒドロキシペンチル基などがあげられる。
炭素数1〜5のアルキルチオ基とは、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基などがあげられる。
置換されてもよい炭素数2〜10のアルケニル基とは、置換又は無置換の直鎖状、分岐鎖状又は環状の炭素数2〜10のアルケニル基を意味し、例えばビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基などのアルケニル基の他、これらアルケニル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したアルケニル基を挙げることができる。
置換されてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基とは、置換又は無置換のシクロアルキル基を意味し、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基の他、これらシクロアルキル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したシクロアルキル基を挙げることができる。
置換されてもよい炭素数4〜8のシクロアルケニル基とは、置換又は無置換のシクロアルケニル基を意味し、例えば、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基などのシクロアルケニル基の他、これらシクロアルケニル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したシクロアルケニル基を挙げることができる。
置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルキル基とは、置換又は無置換のビシクロアルキル基を意味し、例えば、ビシクロペンチル基、ビシクロヘキシル基、ビシクロヘプチル基、ビシクロオクチル基、ビシクロノニル基、ビシクロデシル基などのビシクロアルキル基の他、これらビシクロアルキル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したビシクロアルキル基を挙げることができる。
置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルケニル基とは、置換又は無置換のビシクロアルケニル基を意味し、例えば、ビシクロペンテニル基、ビシクロヘキセニル基、ビシクロヘプテニル基、ビシクロオクテニル基、ビシクロノネル基、ビシクロデセル基などのビシクロアルケニル基の他、これらビシクロアルケニル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したビシクロアルケニル基を挙げることができる。
置換されてもよい炭素数2〜10の環状アミノ基とは、環内に一つ以上の窒素原子を有し、また一つ以上の酸素原子、硫黄原子が存在してもよい置換又は無置換の環状アミノ基を意味し、例えばアジリジル基、アゼチジル基、ピロリジル基、イミダゾリジル基、オキサゾリジル基、チアゾリジル基、ピペリジル基、モルホリル基、アザビシクロヘプチル基、アザビシクロオクチル基などの環状アミノ基の他、これら環状アミノ基にベンゼン環又はピリジン環が縮合した環状アミノ基や環状アミノ基(環状アミノ基に縮合したベンゼン環又はピリジン環も含む)の水素原子をハロゲン原子、水酸基、アミノ基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基及び−OR15(式中R15は直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基、アミノカルボニルメチル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換した環状アミノ基を挙げることができる。
また、薬学的に許容される塩とは、例えば硫酸、塩酸、臭化水素酸、燐酸などの鉱酸との塩、酢酸、シュウ酸、乳酸、酒石酸、フマール酸、マレイン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸などの有機酸との塩を挙げることができる。
本発明化合物の好ましい態様を示す。
DPP−IV阻害活性の点からはRはハロゲン原子であることが好ましく、さらに好ましくはフッ素原子である。Rは水素原子又はハロゲン原子であることが好ましいが、水素原子であることがさらに好ましい。
式(I)又は式(II)において、Yが−CH−であるとき、Zは、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシル基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、置換されてもよいフェニル基及び−NHR11(式中R11は置換されてもよいピリジル基である)からなる群の一つ以上で置換されてよい、炭素数1〜10のアルキル基が好ましい。この場合、Zは、好ましくは、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基及び炭素数1〜5のアルコキシル基からなる群の一つ以上で置換されてよい、炭素数4〜10の分岐鎖状若しくは環状アルキル基であり、より好ましくは、水酸基及び炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基からなる群の一つ以上で置換されてよい、炭素数4〜10の分岐鎖状アルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキル基若しくはアダマンチル基であり、さらに好ましくは、tert−ブチル基、(1−ヒドロキシメチル)シクロペンチル基又は(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル)エチル基である。
式(I)又は式(II)において、Yが、式−CR−(式中、Rが水素であり、Rが置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基または式−CR−CR10−(式中、RとR10は水素であり、RとRが隣接する炭素原子と一緒になって炭素数3〜8のシクロアルキル基を形成する)であるとき、ZはH又はCHが好ましい。
この場合、好ましくは、Yが、式−CR−{式中、Rが水素であり、Rが水酸基及び−OR14(式中R14は炭素数1〜5の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群から選択される一つ以上で置換されてもよい炭素数3〜6の分岐鎖状又は環状アルキル基である)であるとき、Zが水素原子であり、より好ましくは、Yが、−CR−(式中、Rが水素であり、Rが炭素数3〜6の分岐鎖状又は環状アルキル基である)であるとき、Zが水素原子であり、さらにより好ましくは、Yが−CH[CH(CH]−、−CH[C(CH]−又は−CH[CH(CH)CHCH]−であるとき、Zが水素原子である。
式(I)又は式(II)において、Y及びZが隣接する窒素原子とともに一緒になって形成する置換されてもよい炭素数2〜10の環状アミノ基を形成する場合の好ましい例としては、ピロリジル基、ピペリジル基又はこれらの基にベンゼン環が縮合した環状アミノ基であり、好ましい置換基としては水酸基及び−OR15(式中R15は上記で定義した通りである)があげられる。
このようなシアノフルオロピロリジン化合物若しくはその薬学的に許容される塩に関する詳細な説明(好適条件、製造方法等)については、国際公開第2002/038541号パンフレットに開示されている。
特に、製剤中における安定性の観点から、(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル)エチルアミノ]アセチルピロリジンのベンゼンスルホン酸塩が好ましく、当該化合物に関する詳細な説明(好適条件、製造方法等)については、国際公開第2004/02407号パンフレットに開示されている。
次に、本発明で使用される「肝臓におけるグルコースの産生抑制薬」について説明する。本発明において、「肝臓におけるグルコース産生抑制薬」とは、ビグアナイド薬のように肝臓での糖新生を抑制する作用を有する薬剤を意味し、例えば、メトホルミン、ブホルミン、フェンホルミン又はこれらの化合物の薬学的に許容される塩が挙げられる。特に血糖降下作用、副作用等の観点からメトホルミンが好ましく、中でもメトホルミンの塩酸塩が好ましい。これらのビグアナイド薬は公知の物質であり、例えば、メトホルミン及びその塩酸塩は、Emil A. Werner and James Bell, J.Chem. Soc, 121, 1922, 1790-1794に開示されており、GLUCOPHAGE(商標)として市販されているものを用いることができる。
また、本発明の優れたDPP−IV阻害活性を有するシアノピロリジン誘導体と肝臓におけるグルコースの産生抑制薬を組み合わせた医薬は、これら有効成分を1つの製剤中に含有させて又は別個に、通常行われる手段に従って、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、乳剤、懸濁剤、シロップ剤などとして、あるいは無菌性溶液、懸濁液剤などの注射剤としてすることができる。これらの有効成分を別個に製剤化した場合には、個々の製剤を同時、連続或いは時間差をおいて投与することが可能である。
具体的には、例えば、上記の有効成分を同時に或いは別個に、マンニトール、乳糖等の賦形剤と混合後、造粒して、直接又は他の経口用添加剤、具体的には、賦形剤(ブドウ糖、白糖、マンニトール、乳糖、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、プルラン等の糖及び糖アルコール系の賦形剤、結晶セルロース等のセルロース系の賦形剤、トウモロコシデンプン等のデンプン系の賦形剤、無水リン酸水素カルシウム等の無機系の賦形剤等)、結合剤(メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース系の結合剤等)、崩壊剤(カルメロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム等のセルロース系の崩壊剤、部分アルファー化デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム等のデンプン系の崩壊剤等)、流動化剤(軽質無水ケイ酸等の無機系流動化剤等)、滑沢剤(ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、フマル酸ステアリルナトリウム等)等と混合して、カプセルに充填してカプセル剤としたり、打錠して錠剤としたりすることが可能である。
本発明の医薬の投与量は、投与対象、投与方法等により異なるが、例えば経口投与の場合は、糖尿病患者(60kg)に対して、1日に当該シアノピロリジン誘導体を5〜200mg、ビグアナイド薬を250〜3000mgとなるように投与することが好ましい。投与回数は、グルコース産生抑制薬として、ビグアナイド薬を選択した場合には、用量増加に応じ、吸収が悪くなるため2〜3回に分ける必要がある。一方、当該シアノピリジン誘導体は、長時間DPP−IV阻害作用を持続させることが可能である。したがって、1日1回投与型の医薬とするためには、本発明の優れたDPP−IV阻害活性を有するシアノピロリジン誘導体に「徐放化されたビグアナイド薬」を組み合わせて使用することが好ましい。
ここで、「徐放化されたビグアナイド薬」は、公知の方法に従って得ることができる。例えば、WO96/08243号公報に記載の徐放化方法や特表2003−520759号公報に記載の方法を用いて徐放化することが可能である。
本発明のシアノピロリジン誘導体とグルコース産生抑制薬の配合比は、投与対象、投与方法等により異なるが、例えば、本発明の医薬をヒトに投与する場合には、当該シアノピロリジン誘導体1質量部に対してグルコース産生抑制薬を1〜1000質量部の割合で組み合わせた場合に、個々の薬剤を投与する場合よりも優れた血糖降下作用を得ることが可能である。特に1.25〜600質量部の割合で組み合わせることが好ましい。これにより、それぞれの薬剤を単独で投与した場合よりも少量で、充分な効果を得ることができる。また、インスリンの過分泌及び低血糖を起こさないため、副作用の少ない医薬とすることが可能である。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 錠剤
<造粒物>
化合物A 5mg
D−マンニトール 10mg
<他の経口用添加剤>
メトホルミン 500mg
結晶セルロース 5mg
直打用D−マンニトール 100mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 15mg
ステアリン酸カルシウム 3mg
(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル)エチルアミノ]アセチルピロリジンのベンゼンスルホン酸塩(以下「化合物A」という)とD−マンニトールとを混合し、撹拌造粒機(株式会社パウレック製バーチカルグラニュレーター[VG5])により造粒物を得た。当該造粒物を流動層乾燥機(フロイント産業社製のFL−MINI)で乾燥後、他の経口用添加剤(メトホルミンを含む)と混合して混合粉末を得た。得られた混合粉末を打錠機(菊水製作所社製VIRGO19)にて打錠し、直径13mmの錠剤を得た。
実施例2 錠剤
化合物A 10mg
D−マンニトール 20mg
<他の経口用添加剤>
メトホルミン 500mg
結晶セルロース 5mg
直打用D−マンニトール 90mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 15mg
ステアリン酸カルシウム 3mg
実施例1と同様にして、直径13mmの錠剤を得た。
実施例3 錠剤
化合物A 20mg
D−マンニトール 40mg
<他の経口用添加剤>
メトホルミン 500mg
結晶セルロース 5mg
直打用D−マンニトール 70mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 15mg
ステアリン酸カルシウム 3mg
実施例1と同様にして、直径13mmの錠剤を得た。
試験例1 Zucker fattyラットを用いた経口糖負荷試験(OGTT)
本試験は、Diabetologia 第42巻,1325頁(1999)に記載の方法を参考にして行った。具体的には、以下に示すように行った。
<方法>
実験には日本チャールスリバー株式会社より購入した、Zucker fattyラット(雄性,10週齢)及び対照動物であるZucker leanラット(雄性,10週齢)を用い、下記のように5群に分けて(1群各10例)試験を行った。
I群 :溶媒投与群(注射用水)
II群 :化合物A 0.5mg/kg投与群
III群:メトホルミン 300mg/kg投与群
IV群 :化合物A 0.5mg/kg+メトホルミン 300mg/kg 投与群
V群 :正常対照群(注射用水)
各群の動物にはラット・マウス用固形飼料 MF (オリエンタル酵母工業株式会社)を自由摂食、飲料水は殺菌水を自由摂取させた。温湿度は、23±3℃,50±20%とし、照明時間は、12時間 (7:15点灯〜19:15消灯)、換気回数は、10回以上/時間とした。
馴化期間終了後の全ラットについて約16時間の絶食処置を行った(前日17:00に餌を取り除いた)。OGTT当日、試験物質または溶媒(注射用水)をラット経口投与用ゾンデで強制経口投与し、0.5時間後に2g/5mL/kg の D-(+)-グルコース溶液を経口糖負荷した。採血は、試験物質投与前(Before)、グルコース溶液経口投与前(0time)、投与 0.25,0.5,1,1.5及び 2時間後の計7点で実施した。採血手法は、エーテル麻酔下で眼窩静脈より ヘパリンコートされた採血管(Drummond Scientific Company製) を用いて 0.2mL/匹/回 で採血し、得られた血液は、ヘパリンナトリウムの終濃度20U/mLになるように、回収し、遠心分離(3,000rpm,10分,4℃)後、血漿を分離、採取した。血漿は測定まで -40℃ (設定温度)の冷凍庫内に保存した。尚、絶食は試験物質投与後、OGTT 完了時点まで継続して行った。
血漿中グルコース濃度の測定は、グルコース測定キット(グルコースCIIテストワコー:和光純薬工業株式会社)を用い、ムタロターゼGOD法によって比色定量した。血漿を、5μL分取し、グルコースCIIテストワコー発色液500μLを添加後、室温15分以上静置、発色させた後、吸光光度計(吸光マイクロプレートリーダー スペクトラレインボーサーモ;TECAN Austria GmbH)を用いて吸光度(吸収波長:505nm)を測定した。血漿中グルコース濃度は、キット付属の既知グルコース標準液で作成した検量線から吸光度を換算して行い、各群の平均値±標準誤差で表示した(表1)。
当該結果を図1に示した。化合物Aとメトホルミンを併用した場合、血糖値が降下し、正常対照群とほぼ同等な値となることが確認された。
また、血糖降下作用強度は、各試験物質投与群のグルコース負荷前(0time)の血漿中グルコース濃度をベースラインとし、グルコース負荷0-2時間での経時的血漿中グルコース濃度より、台形法を用いて、血漿中グルコース濃度-時間曲線下面積(ΔAUC0-2時間(mg・h/dL))を算出し(表2)、対照群のΔAUC0-2時間に対する降下の割合(%)で表記した(表3)。
当該結果を図2に示した。化合物Aとメトホルミンを併用した場合に相乗的な血糖降下作用を示すことが確認できた。
Figure 2008115080
Figure 2008115080
Figure 2008115080
また、血漿中のDPP−IV活性測定は、Clinical and Experimental Immunology 89巻,193頁(1992)に記載された方法を参考にして行った。
血漿12.5μLに、Assay cocktail (66.7μmol/L Gly-Pro-Aminomethylcoumarin(AMC),25 mmol/L HEPES,140 mmol/L NaCl,26.6 mmol/L MgCl2,1% (w/v) BSA,pH7.8) 37.5μLを添加し、室温で5分間遮光して反応させた。次に 50μLの 25%酢酸を加えて反応を停止させ、蛍光強度 (Ex:360nm,Em:465nm) を測定した。遊離したAMCは既知量の AMCで作成した検量線から算出した。尚、測定時期は試験物質または溶媒投与前(Before)、グルコース投与前(0timeとみなす) 及びグルコース投与 15,30,60,90,120分後で、DPP−IV活性は各群の平均値±標準誤差で表示した(表4)。
当該結果を図3に示した。化合物Aとメトホルミンとを併用した場合のDPP−IV阻害活性は、化合物Aを単独投与した場合とほぼ同等の値を示した。
以上の結果より、化合物Aとメトホルミンを併用した場合、インスリンの過剰分泌や低血糖といった副作用はなく、優れた血糖降下作用を得ることができることが示された。
Figure 2008115080
本発明により、副作用の少なく、且つ、多くの糖尿病患者に効果的な血糖降下作用を有し、優れた糖尿病予防又は治療剤を得ることができる。更には高血糖によって生じる様々な糖尿病性の合併症、例えば、神経障害、腎症、網膜症、心疾患、足壊疽の予防及び治療剤を得ることができる。
図1は2型糖尿病のモデル動物であるZucker fattyラットに、化合物A及びメトホルミンを同時投与又はそれぞれ単独で投与した場合の食後の血漿中グルコース濃度の経時的変化を調べた結果を示す。 図2は上記ラットの食後0−2時間における血漿中グルコース濃度の低下度(ΔAUC0-2時間(mg・h/dL))を測定した結果を示す。 図3は上記ラットの血漿中のDPP−IV活性を測定した結果を示す。

Claims (19)

  1. 一般式
    Figure 2008115080
    [式中、Rはハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基を示すか、又はR及びRが一緒になってオキソ、ヒドロキシイミノ基、炭素数1〜5のアルコキシイミノ基又は炭素数1〜5のアルキリデン基を形成し、
    及びRはそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基を示すか、又はR及びRが一緒になってオキソ、ヒドロキシイミノ基、炭素数1〜5のアルコキシイミノ基又は炭素数1〜5のアルキリデン基を形成し、
    Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、
    Yは式−CR−[式中、R及びRは同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基;若しくはハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10のアルケニル基である]を示すか、
    又は式−CR−CR10−(式中、R、R、R及びR10は同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、又はRとRが隣接する炭素原子と一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数4〜8のシクロアルケニル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルキル基;又はハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルケニル基を形成する)を示し、
    Zは水素原子;又はハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、
    又はY及びZが隣接する窒素原子とともに一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び−OR15(式中R15は炭素数1〜5の鎖状アルキル基、アミノカルボニルメチル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10の環状アミノ基を形成する]で表されるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩と、肝臓におけるグルコースの産生抑制薬とを組み合わせてなる医薬。
  2. 一般式(I)においてRはハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、R、R及びRがそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基である請求項1に記載の医薬。
  3. 一般式(I)においてRがフッ素原子又は塩素原子である請求項1又は2に記載の医薬。
  4. 一般式(I)において Rがフッ素原子であり、Rが水素原子である請求項1又は2に記載の医薬。
  5. 一般式(I)においてRがフッ素原子であり、R、R及びRが水素原子である請求項1又は2に記載の医薬。
  6. 一般式(II)
    Figure 2008115080
    [式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、
    Yは式−CR−[式中、R及びRは同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基;若しくはハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10のアルケニル基である]を示すか、
    又は式−CR−CR10−(式中、R、R、R及びR10は同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、又はRとRが隣接する炭素原子と一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数4〜8のシクロアルケニル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルキル基;又はハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルケニル基を形成する)を示し、
    Zは水素原子;又はハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、
    又はY及びZが隣接する窒素原子とともに一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び−OR15(式中R15は炭素数1〜5の鎖状アルキル基、アミノカルボニルメチル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10の環状アミノ基を形成する]で表されるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩と肝臓におけるグルコース産生抑制薬とを組み合わせてなる医薬。
  7. 一般式(I)又は一般式(II)においてXが酸素原子である請求項1〜6のいずれか1項に記載の医薬。
  8. 一般式(I)又は一般式(II)においてYが−CH−である請求項7に記載の医薬。
  9. 一般式(I)又は一般式(II)においてZが水酸基及び炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基からなる群より選ばれる一つ以上で置換されてよい、炭素数4〜10の分岐鎖状又は環状アルキル基である請求項8に記載の医薬。
  10. 一般式(I)又は一般式(II)においてZがtert−ブチル基、(1−ヒドロキシメチル)シクロペンチル基又は(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル)エチル基である請求項8に記載の医薬。
  11. 一般式(I)又は一般式(II)においてYが−CR−(式中、Rが水素である)であり、Zが水素原子である請求項7に記載の医薬。
  12. 一般式(I)又は一般式(II)においてYが−CR−(式中、Rが水素であり、Rが炭素数3〜6の分岐鎖状又は環状アルキル基である)であり、Zが水素原子である請求項7に記載の医薬。
  13. 一般式(I)又は一般式(II)においてYが−CH[CH(CH]−、−CH[C(CH]−又は−CH[CH(CH)CHCH]−であり、Zが水素原子である請求項7に記載の医薬。
  14. 一般式(I)又は一般式(II)において薬学的に許容される塩がベンゼンスルホン酸塩である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の医薬。
  15. 肝臓におけるグルコースの産生抑制薬がビグアナイド薬である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の医薬。
  16. ビグアナイド薬が徐放化されたビグアナイド薬である、請求項15に記載の医薬。
  17. ビグアナイド薬がメトホルミンである請求項15又は16に記載の医薬。
  18. 血糖値を低下させることで改善しうる疾患又は状態を予防または治療するための請求項1〜17のいずれか1項に記載の医薬。
  19. 血糖値を低下させることで改善しうる疾患又は状態が糖尿病である請求項18に記載の医薬。
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